JPH11218892A - 写真感光材料用自動現像装置 - Google Patents

写真感光材料用自動現像装置

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JPH11218892A
JPH11218892A JP2204098A JP2204098A JPH11218892A JP H11218892 A JPH11218892 A JP H11218892A JP 2204098 A JP2204098 A JP 2204098A JP 2204098 A JP2204098 A JP 2204098A JP H11218892 A JPH11218892 A JP H11218892A
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JP
Japan
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shaft
gear
driven shaft
processing
driven
Prior art date
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Application number
JP2204098A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Hashimoto
浩幸 橋本
Masayuki Kurematsu
雅行 榑松
Nobuya Yamamoto
展也 山本
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理ラックを装置本体外に取り出す事なく、
ジャムした写真感光材料を容易に除去しうる写真感光材
料用自動現像装置を提供すること。 【解決手段】 (1)モータ駆動される主動軸から動力
を付与される従動軸を、処理ユニットを内蔵する処理ラ
ックに一体的に設けるとともに、前記処理ラックを、装
置本体固定部に対して位置移動させることにより、前記
主動軸と従動軸との動力伝達経路を遮断し、前記従動軸
を操作して、前記処理ユニットを形成するローラ対を回
転できるように構成した事を特徴とする写真感光材料用
自動現像装置。 (2)モータ駆動される主動軸と、前記主動軸と歯車係
合を介して動力伝達される従動軸と、前記従動軸上に設
けた他の歯車とそれぞれ噛み合って動力伝達されるロー
ラ対を含む複数の処理ユニットとを有し、前記主動軸上
の歯車と係合する前記従動軸上の歯車を、当該従動軸に
対してスライドさせる事により、前記主動軸上の歯車と
の係合を解除するように構成した事を特徴とする写真感
光材料用自動現像装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真感光材料用自
動現像装置に関し、特に、シート状となした写真感光材
料を処理するのに適した自動現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、1つのモータにより駆動される主
駆動軸から動力を分割して得るように複数の従動軸を備
え、該従動軸を介して、現像槽、定着槽等の個々の処理
槽に設けられるローラ群を駆動する構成の自動現像装置
が知られている。
【0003】具体的には、モータ駆動される1本の主駆
動軸を各処理槽の横に近接配置するとともに、各処理槽
に対応する位置の当該主軸上に、ヘリカルギヤ等の適宜
の歯車を付設し、一方、前記各歯車と歯車係合する事に
より動力伝達される従動軸を前記各処理槽毎に設け、か
つ、当該従動軸の回転によって、それぞれの槽内に配設
したローラ群を回転しうるように動力伝達経路を構成
し、もって、モータ駆動により複数の処理槽内に配した
ローラ群全てを駆動させる構成の自動現像装置が知られ
ている。
【0004】そして、処理すべき印画紙等、写真感光材
料を処理槽内で搬送する前記ローラ群は、処理ラックと
呼称される構体(1つの機能を果たす複数の手段が、実
質的に一体化された構成物)とされ、前記各処理槽内か
ら取り出しできるように構成されている。但し、前記主
動軸および従動軸を含む動力伝達系を構成する1部分
は、処理ラックと関係なく、装置本体側の固定位置にあ
る。
【0005】一方、処理すべき写真感光材料の形態につ
いては、長尺物と、シート状の形態がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】写真感光材料用自動現
像装置において、処理すべき印画紙等の写真感光材料
(以下感材とも言う)が処理槽内で詰まってしまう(ジ
ャム)事が時としてある。
【0007】上記トラブルは、例えば、動力伝達駆動系
を構成する歯車(ギヤ)の破損であったり、処理槽内の
ローラ等の長期使用による変形、または、規定値を越え
た感材の使用等、各種原因が考えられる。
【0008】このような自体に遭遇した場合、上記構成
の従来装置においては、処理槽内から処理ラックを取り
出して写真感光材料の詰まりの有無を確認し、除去作業
を行うことになる。
【0009】しかしながら、処理ラックは重量がかなり
あることから、装置外に容易に取り出すという訳にはい
かない。また、処理槽内に貯留されている処理液に漬け
られている態様であるため、取り出し時に処理液がした
たり落ちて周囲を汚染したりするので取り扱いが難し
い。
【0010】さらに、取り出した処理ラックに付着して
いる処理液が、他の処理槽内の処理液に混入すると、当
該処理液を全液更新しなければならない。
【0011】また、どの処理槽内でジャムを起こしてい
るのかわからないので、場合によっては、全ての処理ラ
ックを取り出さねばならない事態もでてくる。
【0012】特に、前記写真感光材料がシート状である
場合は、写真感光材料が長尺である場合に比して、蛇行
あるいは斜行の発生可能性が高く、ジャムが起こりやす
いと考えられる。
【0013】本発明の目的は、処理ラックを装置本体外
に取り出す事なく、ジャムした写真感光材料を容易に除
去しうる構成を有する写真感光材料用動現像装置を提供
する事にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は下記の構
成により達成された。
【0015】(1)モータ駆動される主動軸から動力を
付与される従動軸を、処理ユニットを内蔵する処理ラッ
クに一体的に設けるとともに、前記処理ラックを、装置
本体固定部に対して位置移動させることにより、前記主
動軸と従動軸との動力伝達経路を遮断し、前記従動軸を
操作して、前記処理ユニットを形成するローラ対を回転
できるように構成した事を特徴とする写真感光材料用自
動現像装置。
【0016】(2)前記主動軸から前記従動軸への動力
伝達は、前記主動軸上に設けた歯車と前記従動軸上に設
けた歯車との直接係合を介して行う(1)に記載の写真
感光材料用自動現像装置。
【0017】(3)回転可能に設けたネジ付きのシャフ
トと、前記シャフトのネジに噛み合うネジを有する、前
記処理ラックに固設した昇降部材とにより、前記処理ラ
ックの位置移動を行う(1)に記載の写真感光材料用自
動現像装置。
【0018】(4)モータ駆動される主動軸に直結して
動力を付与される従動軸を、処理ユニットを内蔵する処
理ラックに一体的に設けるとともに、前記従動軸上に設
けた一方向クラッチを介して、前記処理ユニットに配設
した複数のローラ対に回転動力を伝達し、必要時、前記
主動軸と前記従動軸との動力伝達経路を遮断する事な
く、前記ローラ対を前記回転方向と逆方向に回転させる
ことができることを特徴とする写真感光材料用自動現像
装置。
【0019】(5)前記ローラ対は上下方向に配列さ
れ、前記一方向クラッチは、前記従動軸上であって、前
記ローラ対を数組単位で操作できるように、複数個設け
てある(4)に記載の写真感光材料用自動現像装置。
【0020】(6)モータ駆動される主動軸と、前記主
動軸と歯車係合を介して動力伝達される従動軸と、前記
従動軸上に設けた他の歯車とそれぞれ噛み合って動力伝
達されるローラ対を含む複数の処理ユニットとを有し、
前記主動軸上の歯車と係合する前記従動軸上の歯車を、
当該従動軸に対してスライドさせる事により、前記主動
軸上の歯車との係合を解除するように構成した事を特徴
とする写真感光材料用自動現像装置。
【0021】(7)モータ駆動される主動軸と、前記主
動軸に設けた歯車と噛み合う歯車を有する中間軸と、前
記中間軸に設けた他の歯車と係合する歯車を有し、処理
ラックに内臓した、処理ユニットを構成する複数のロー
ラ対に回転動力を与える従動軸とを有し、前記中間軸と
前記従動軸に設けた噛み合い歯車を平歯車とするととも
に、その歯車係合を解除可能に構成した事を特徴とする
写真感光材料用自動現像装置。
【0022】(8)前記処理ユニットは、ローラ対と、
前記ローラ対を支持するとともに、該ローラの回転方向
における外周面の一部が浸される処理液を貯留できる液
溜部を有する支持部材を含み、かつ、前記処理ラック
は、前記処理ユニットを上下方向に配設してなる
(1)、(4)、(6)または(7)に記載の写真感光
材料用自動現像装置。
【0023】(9)シート状写真感光材料を処理するこ
とを特徴とする(1)、(4)、(6)または(7)に
記載の写真感光材料用自動現像装置。
【0024】(10)前記中間軸上の平歯車と噛み合う
前記従動軸上の平歯車を、当該従動軸に対してスライド
させる事により、前記中間軸上の歯車との係合を解除す
る(7)に記載の写真感光材料用自動現像装置。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて実施の形態の
一例を説明する。
【0026】図1は、プリンタに連結したカラー自動現
像装置の概略を示す。
【0027】図中、1はプリンタ、2は本発明に関わる
自動現像装置である。
【0028】マガジンM内に収納されている写真感光材
料(以下、印画紙として説明する)Pは、所定の準備完
了後、ローラ対10によりプリントサイズに応じた長さ
だけ引き出され、カッタ11でカットされ、給送ローラ
対12により、露光ステージ13に導かれる。
【0029】そこで、光源IとフィルタF等を使用する
公知の方法でのカラーネガフィルムCの画像露光(焼き
付け)がなされ、その後、送出ローラ対14、および、
この下流に設けられているローラ群15により搬送され
て自動現像装置2の入口部に設けたローラに達する。
【0030】自動現像装置2に取り込まれて所定の現像
処理が施された印画紙は、ソータSに集積される。
【0031】上記は、1枚のプリントに対しての処理の
概略について述べたが、実際には、カット、焼き付け、
搬送、現像処理、乾燥等の作業が所定の制御の下に連続
的になされる。
【0032】図2は、自動現像装置2内の構成の概略を
示す。
【0033】図中、20は、前記プリンタ1で焼き付け
られた印画紙Pを発色現像処理するための発色現像液を
貯留している発色現像槽(以下、単に現像槽という)で
あり、21は発色現像処理された印画紙Pを漂白定着す
るための漂白定着液を貯留している漂白定着槽(以下、
単に定着槽という)である。
【0034】前記各槽20,21内には図示しない側板
間に取り付けられている3列のローラ群があり、これら
は公知の処理ラックとして、一体的にそれぞれの槽内か
ら取り出せるように構成されている。ローラ配列は図示
の構成でも千鳥状にローラを配置した構成でも良い。
【0035】22は、漂白定着された印画紙を安定化処
理するための安定化処理室であり、対向配置させたロー
ラ対221を含む処理ユニット(詳細は後述する)22
0を上下方向に複数個配列する事により構成した処理ラ
ックを有する。
【0036】すべての前記処理ユニット220は、装置
本体の固定部に対して位置移動可能に構成した前記処理
ラック上の棚に対して着脱可能に装着してある。
【0037】また、後述するように、前記処理ユニット
を構成する部材は簡単に分離あるいは組立ができる構成
を有している。
【0038】前記処理ユニット220を構成する要素の
1つとして、安定化液を貯留する凹部(液溜部)と、印
画紙の通過を可能とするスリット状の開口を底部に有す
るとともに、前記ローラを支持する機能を有する支持部
材250がある。
【0039】かかる支持部材を介しての液溜部とローラ
(ローラ対)との関係は、処理操作状態において、前記
ローラ(ローラ対)221が、前記凹部に貯留される安
定化液に対して自身の長手方向における外周の一部を浸
けながら回転する関係に保たれている。
【0040】また、処理ユニット220、実際には、前
記支持部材250の液溜部には、安定化液の補充が適宜
の制御により行われる。
【0041】例えば、処理される印画紙のサイズ情報を
累積カウントして、処理面積に応じて所定量の補充を行
う方法で制御してもよく、また、安定化処理室の下方
に、処理中に落下する処理液を貯留し、所定量に達した
時点で、一番上の支持部材250に補充液を補充するよ
うにしてもよい。
【0042】実施の形態においては、後者の方法を採用
している場合を示している。
【0043】前記支持部材250の液溜部におけるオー
バーフロー分は、直下に位置する支持部材の液溜部に導
かれるように配管がされている。
【0044】なお、前記安定化処理室22の入口は、前
の槽である定着槽21の上部とほぼ同じ高さにあり、複
数の前記処理ユニット220により構成される搬送路
は、それよりも上方に形成されているが、位置を前記定
着槽21と同じくらいに下げる事もできる。その場合、
印画紙Pの搬送経路は前記定着槽におけると同様にな
る。
【0045】上記から理解されるように、前記安定化処
理室22は、前記現像槽20、定着槽21におけるよう
な大量の処理液を貯留している訳ではなく、また、ロー
ラ群も、前記のような処理液中に全体が浸かっている態
様ではない。
【0046】処理される印画紙からみれば、槽内にある
間中、処理液に漬けられているのではなく、安定化液に
浸かり、ローラ対で絞られた後、空中搬送される行程を
繰り返されるものである。
【0047】このような搬送状態、搬送の方法を本明細
書では空中搬送と呼称する。
【0048】前記安定化処理室22の右隣にあるのは加
温加湿ラック23で、安定化液とは別の加温した希釈水
を用いて前記安定化処理室の内部を所定の温・湿度範囲
内に保つべく機能する。
【0049】希釈水としては、水道水、井水、イオン交
換水、処理廃液を蒸留したもの等を使用できる。
【0050】24は処理済みの印画紙Pを乾燥させる乾
燥室で、乾燥後の印画紙を機外に設けたソータSに排出
するローラ群を備えている。
【0051】300は希釈水容器で、301は安定化液
容器、302は安定化液排液容器である。図中の丸で囲
まれている記号のPはポンプ、Hはヒータ、Tは液温
計、Jは固形安定化剤供給部を示すが、本願発明と直接
関係するものではないので詳細な説明は割愛する。
【0052】図3は自動現像装置の他の実施形態を示す
もので、図2に示す機能と同じ機能を有する部材は、同
一の数字を付与してある。
【0053】図2に示す装置と大きく異なる所は、安定
化処理室22の内部において、上下方向に直線上に配列
させた複数の処理ユニット220を、上下2つに区分し
た事である。
【0054】前記区分が上の、最上段に位置する処理ユ
ニットには、前述のように安定化処理液を貯留する処理
液タンク301より処理液がポンプPで供給され、オー
バーフローした分および自然落下した分の安定化液は区
分の最下段にある処理ユニットに回収された後、処理液
タンク301に戻る構成となっている。
【0055】また、区分が下の、最上段に位置する処理
ユニットにも前記処理液タンク301から前記ポンプと
は別のポンプPにより処理液が供給されるが、順次、下
位に落下した処理液は排液タンク302に回収され、一
部は定着槽21の希釈水として利用され、一部は廃液タ
ンク(図示せず)に回収される構成となっている。
【0056】上記構成は、区分が上の処理ユニット22
0で取り扱われる処理液の温度安定性を良好に維持でき
るので、プリント仕上がりの安定性を高度に保持できる
効果がある。
【0057】上記以外の構成は、基本的に図2と同様で
あるので説明は省略する。
【0058】つぎに、周辺の機構を含む、処理ユニット
周りについて一例を説明する。
【0059】図4は前記処理ユニット220を、ローラ
部と支持部材とに分けて示す平面図、図5は前記区分さ
れた上区分の最下段に用いられる支持部材の構造を示す
平面図、図6はユニットとして前記両者を組み込んだ時
の支持部材によるローラの位置固定構造を分かりやすく
示した側面図、図7は軸受けの形状を示す図、図8は、
組み立てた処理ユニットと処理ラック側に設けた装着部
との関係を示す図で、特に、処理ラック側に設けた弾性
押圧手段と、該弾性押圧手段により装着完了時に押さえ
られる支持部材上の切り欠き261との関係を示すため
の概略図である。
【0060】図4において221はローラであり、左右
に突出するローラ軸222にはそれぞれ軸受け223が
遊嵌してある。前記軸受け223は、軸受け支え部材2
24により、少なくとも横方向(図4おいては上下方向
となる)に遊びをもって支えられる部分と、2つの鍔部
225とが一体となった構成を有している(図7参
照)。
【0061】前記軸受け支え部材224の上隅には切り
欠き224′が形成され、下端両隅にはカット面が形成
されている。
【0062】前記切り欠き224′は、支持部材の所定
箇所に組み込まれた時、支持部材側に設けてある押さえ
部材(弾性押さえ部材251、固定突起252)により
下方向に付勢されて、上下方向の浮きを抑制される。前
記カット面は、支持部材への組み込み時の操作性を向上
させる。
【0063】前記両ローラ軸上に設けられた軸受け22
3の、前記2つの鍔部225により形成される溝部間に
は、前記2本のローラ221に所定の圧接力を付与する
ための、輪状に構成されたコイルスプリングからなる圧
接手段226を架け回してある。
【0064】前記圧接手段は、前述と同様の機能を果た
すもの(例えば、ゴムリング等)であれば、前記態様の
コイルスプリングである必要はない。
【0065】前記から理解されるように、軸受け22
3、軸受け支え部材224及び圧接手段226は実質的
に一体的に構成されており、ローラ軸上を自由に移動で
きる。これは、後述する支持部材250への組み込みを
考慮したとき、ローラ軸上に位置固定させる構成よりも
部品の精度がラフでよいので便利である。
【0066】227は互いに噛み合って回転する平歯車
でそれぞれのローラ軸に固定してある。固定の方法は圧
入、ネジ止め等、適宜の方法が利用できる。
【0067】228は、前記ローラ221の一方のロー
ラ軸上に固定して設けたヘリカルギヤで、矢印方向にモ
ータ駆動されるように設けてあるヘリカルギヤNとの噛
み合いを介して回転動力が付与され、印画紙を紙面の裏
側から表側にむけて(図2においては下から上に向け
て)搬送できるようにローラ対を回転させる。
【0068】支持部材250は耐薬品性の樹脂からなる
成型品で、箱形の容器の形状を持っている。
【0069】中央部の長方形状で示されるのは隆起した
底面(底壁)253で、その中央に、長手方向に延びる
スリット状の開口253′を有している。前記スリット
状の開口は、処理される印画紙の通過を許容するもの
で、ユニットとして組み立てられた時、前記ローラ対2
21の圧接部と対向する位置を有する。
【0070】前記底面の裏側であって前記スリットを挟
む両側には、搬送される印画紙をスムーズに前記スリッ
ト状開口に導くためのガイドを形成してある。
【0071】254は、前記底面253と前記支持部材
250の枠とで形成されている凹部(液溜部)で、ここ
には少量の安定化液が貯留される。
【0072】処理の際、前記液溜部に貯留される安定化
液には、前記ローラ対221の外周表面が浸りながら回
転し、印画紙に処理液を付与するとともに、印画紙表面
をスクイズする。
【0073】仕切255により仕切られた区域256
は、前記液溜部254からオーバーフローする処理液
を、配管に繋がる開口257を介して、直下の支持部材
の液溜部に導くためのオーバーフロー処理部である。
【0074】なお、前記区域256を設けず、具体的に
は、仕切255、開口257を設ける事なく、前記スリ
ット状の開口253′を、オーバーフロー処理液の落下
口として利用する構造にすることもできる。
【0075】支持部材250の両端側に258で示され
るのは、前記軸受け支え部材224、軸受け223およ
び圧接手段226からなる、実質的に一体化された構体
を設置するための空間である。具体的には、前記鍔22
5の外側に位置する鍔から、軸受け支え部材224の外
側表面までがこの空間内に収納される。
【0076】前記空間を形成する、互いに平行に形成さ
れた側壁259には略U字状の切り欠き259′を設け
てあり、ここにそれぞれのローラ軸222が落とし込ま
れることになる。
【0077】ここで、前記切り欠き259′は、前記ロ
ーラ軸222と干渉しない大きさ、換言すれば、ローラ
軸が遊んでいる状態を呈する大きさに構成してある。
【0078】従って、ローラ軸の高さは、軸受け支え部
材224の底面と支持部材の前記空間部における底面と
で決められることになる。
【0079】260は、支持部材を形成する側壁の上面
両隅を削って作った段差部であり、また、261は、前
記段差部を持つ側壁と平行な他の側壁の上面両隅一部に
設けた窪みである。
【0080】前記段差部260の存在は、処理ラック側
に設けられた所定箇所に処理ユニット220を装着する
にあたって、前記段差部位の移動路上に設けられた弾性
押圧手段との干渉を防止する事に役立つ(図8参照)。
【0081】また、前記窪み261の存在は、前記処理
ユニットを押し込んだ装着終了状態において、前記弾性
押圧手段との機械的な係合を行い、処理ユニット自身の
装着場所における上下方向のガタを容易に抑制すること
と、装置本体側から取り外す時に前記弾性部材との係合
を容易に解除することに役立つ。
【0082】図5は、前記したように、上の区分におい
て最下段に配置される処理ユニットの支持部材構造を示
す。他の処理ユニットに係わる支持部材との構造上の差
違は、配管に繋がる開口257の代わりに、処理液タン
ク301(図3参照)に連通する管301′と係合しう
るパイプ状突部257′としたことである。
【0083】以上の通りに構成したので、図6に示すよ
うにローラを含む構体を組み立てた後、前記軸受け22
3、圧接手段226及び、軸受け支え部材224からな
る構体を軸上移動させ、図6における左上から一体化操
作を行えば容易に処理ユニット220が得られる。かく
して得られた処理ユニットを処理ラックの装着部に押し
込むことにより、支持部材上の窪み261が処理ラック
側の弾性押圧手段により、図8において下方向の力を受
け、しっかりと位置固定される。
【0084】図9は、処理ユニット220を構成する複
数のローラ(破線で示す)221が上下方向に配列され
ている処理ラックの内部と、動力伝達経路を示すための
説明用の概略図である。
【0085】100で示されるのは、安定化処理室22
内に設置された処理ラックである。前記処理ラック10
0は、前述したように、所定の位置に処理ユニット22
0を装着している(図において、処理ユニット位置はロ
ーラ221で示す)。
【0086】ローラ221の下方に示すローラR1、R
2、R3は、前槽から排出される印画紙を受けとり、前
記処理ユニットからなる搬送系に送り出するためのロー
ラ群である。また、上方に示すローラ対R4は、処理後
の印画紙を次行程に搬出するためのローラ対である。
【0087】101は装置本体側に設けた主動軸で、前
記現像槽、定着槽、及び、乾燥室に至る長さを持ってい
る。G1は、前記主動軸上であって、処理ラック100
の奥行き中央部付近に設けた歯車である。
【0088】102は前記処理ラック100の側板10
6に設けた従動軸であり、前記主動軸101の長さ方向
と直交する上下方向に、回転可能に、延設してある。前
記従動軸の下部には、前記主動軸上の歯車G1と噛み合
い係合する歯車G2を設けてあり、また、上方部には、
前記ローラ対221の片方の軸に設けた歯車228と噛
み合い係合する歯車Nを設けてある。前記ローラ対R1
〜R4を駆動するための歯車も同軸上に有する。
【0089】また、前記従動軸102の頂部102′は
受け部材から突出しているが、これは、ジャム処理の
際、適宜のハンドル等を取り付け、手動で究極的に前記
ローラ対を回転駆動させるためである。換言すれば、装
置には、ハンドル部材が備えられている。
【0090】前記処理ラック100の基部にはスライド
部材103を設けてあり、当該スライド部材は、処理室
22の底壁に形成したレール104内を移動できる。
【0091】参照数字105は、前記処理ラック100
を図示の所定位置に位置ずけた後、該処理ラックを安定
すべく設けた固定部材で、機械的係合を行う。
【0092】以上のような構成であるので、モータが回
転を開始する事により主動軸101が回転し、歯車G1
とG2との係合を介して従動軸102に動力が伝達さ
れ、さらなるギヤトレイン、すなわち、歯車N、22
8,227を含む動力伝達経路により、ローラ対221
が所定方向に回転を開始する。
【0093】そして、印画紙の現像処理操作中にジャム
が発生した場合、モータへの通電を遮断し、固定部材1
05と処理ラック100との機械的な係合を解除した
後、前記処理ラックを図において右側に引き出す。
【0094】上記動作により、従動軸が処理ラックと一
体的に構成されているので、主動軸上の歯車G1と従動
軸上の歯車G2との噛み合いは外れる。
【0095】しかる後、前記従動軸102の頂部10
2′にハンドルを取り付け、いずれか一方向に回転させ
てローラ対221に動力を付与せしめ、詰まっている印
画紙Pを強制搬送させ除去する。場合によっては、処理
ユニットを取り外し、除去することもできる。以後、処
理ラックを元の位置に戻し、固定部材105と係合させ
れば、引き続く処理の準備ができる。
【0096】以上の構成は、必要時に、処理ラックを引
き出す動作により、主動軸と従動軸との動力伝達経路を
遮断できるので操作性が良駆、ジャム処理も容易であ
る。
【0097】図10は前記主動軸上の歯車G1と従動軸
上の歯車G2との係合を解除するための別の形態を示す
概念図である。
【0098】前記図9に示す部材と同じ部材は同一番号
を付してある。
【0099】本形態においては、処理ラック100の側
板107(図9の側板106に対しては背板に該当す
る)の上方部にシャフト支持部材108を固設するとと
もに、下方部に、後述するシャフトに形成した雄ネジと
噛み合う雌ネジを有する昇降部材109を固設してあ
る。
【0100】シャフト110には、処理ラック100の
昇降に必要な範囲にわたってネジが切ってある。
【0101】前記シャフト110は、その底部に設けた
受け台111に対して回転可能である。シャフト110
の頂部110′は、必要時に、着脱自在なハンドル11
2がかけられる適宜の構造を有する。
【0102】かような構成であるので、ジャム処理に当
たっては、ハンドル112を従動軸の頂部110′に係
合し、回転させて、処理ラックを上方に位置移動させれ
ば、主動軸上の歯車G1と従動軸上の歯車G2との噛み
合い係合を解除する事ができる。その後、処理ユニット
を装着位置から取り外す、あるいは、従動軸の頂部10
2′に、ハンドル112、もしくは、他に備えたハンド
ルを係止し、前述と同様の操作を行って印画紙を取り除
く事になる。処理後、前記ハンドル112を前記と反対
方向に回転させれば、前記両歯車の噛み合いが行われ、
処理の準備ができる。
【0103】上記構成は、処理ラック100が位置する
そのままの状態で操作するので、操作性がよく、また、
ジャム処理も容易である。
【0104】なお、前記シャフトの数は、処理ラックの
大きさ、重さ等により適宜の数とする事ができる。
【0105】図11,図12及び図13は主動軸101
上の歯車G1と従動軸上の歯車G2とを含む動力伝達経
路を遮断するための、また、前記両歯車の噛み合い係合
を解除するための、前記実施の形態と異なる形態を示す
図である。
【0106】図11の構成は、主動軸上の歯車G1と従
動軸上の歯車G2とが噛み合い係合している状態下で、
処理ユニット220におけるローラ群(ローラ対)22
1を手操作回転できるように、一方向クラッチ113を
利用するものである。
【0107】具体的には、前記従動軸102上の歯車G
2と、個々の処理ユニット220に動力を伝達するため
の従動軸上の歯車N群との間に、一方向クラッチ113
を介在させ、通常の現像処理時には、モータ、主動軸1
01,歯車G1,歯車G2,従動軸102、一方向クラ
ッチ113,歯車N、処理ユニット上の歯車228、歯
車227からなる動力伝達経路を完成して、ローラ22
1を印画紙搬送方向に回転させる。
【0108】一方、ジャム処理の際には、モータ駆動を
停止し、従動軸102を操作して現像処理時の回転方向
と逆方向に回転させ、従動軸、歯車N、歯車228、歯
車227の動力伝達経路を介してローラ221を駆動
し、ジャム処理をする。
【0109】この時、前記従動軸の逆方向回転による動
力は、前記一方向クラッチにより遮断される。
【0110】上記構成は、処理ラックの位置移動が不要
であり、操作性がよい。
【0111】なお、前記一方向クラッチを前記箇所だけ
ではなく、前記ローラ対を複数組単位で操作できるよう
に、従動軸のラインに複数個設ける事ができる。
【0112】その場合、必要な区域のローラ対に対する
駆動力は小さくてすむので、同区域の従動軸を手で回す
ことが可能となる。
【0113】図12において主要部のみ示される構成
は、前記従動軸102上に設けられる前記歯車G2を、
当該従動軸に対してスライドできるようにしたものであ
る。
【0114】すなわち、歯車G2の基部(円筒部)11
4を長めに形成するとともに、周囲一部に上下方向のス
ライド用穴115を設けるか、または、従動軸に上下方
向のスライド用溝または窪みを形成しておき、主動軸と
従動軸との動力伝達経路を遮断する場合、ネジ等の結合
手段116の結合を解除した後に、歯車G2を上方向、
もしくは、下方向に移動させ、主動軸上の歯車G1との
係合を解除する。
【0115】上記構成は、機構が簡単であり、操作性が
よい。
【0116】なお、ジャム処理のためにローラ221を
駆動させる方法については、これまでに説明した方法を
利用する事ができる。
【0117】図12と同様に、主動軸101から従動軸
102に動力を伝達するための主要部のみを示す図13
の構成の特徴は、中間軸を設けた事にある。
【0118】すなわち、主動軸101上に設けた歯車G
1と、従動軸102上であって、該従動軸に対してスラ
イド可能に設けた歯車とを、直接に噛み合い係合させ
ず、動力伝達経路から見た場合、両歯車間に設けた中間
軸117上の2つの歯車G3,G4を経由して前記従動
軸102に動力を伝達する構成を有する。
【0119】この構成は、中間軸117を前記従動軸1
02と平行に設けられるので、歯車G2と歯車G4とを
平歯車にする事が出来、前記図9,図10,図12の様
にヘリカル歯車の係合が考えられる構成に比較すると、
動力伝達経路を遮断するに際して、より操作性がよい。
【0120】前記いずれの構成にしても、主動軸と繋が
る部分において動力伝達経路を遮断し、処理ラック側に
設けた機構を介して処理ユニット(実質的にはローラ対
221)の操作ができるので、ジャム処理が容易であ
る。
【0121】また、従動軸をハンドル操作可能とした場
合、ジャムした写真感光材料がある時と無い時では感触
が異なるので、全ての処理ラックを当たるにしても楽で
ある。
【0122】換言すれば、主動軸との動力伝達経路を遮
断し、かつ、前記ハンドル操作を可能とする本発明の技
術的思想は、処理液を内蔵する処理槽内にラックをジャ
ブ漬けする構成を採る場合でも利用できる。
【0123】また、実施の形態において、写真感光材料
をシート状の印画紙として、また、現像装置をカラー現
像処理装置として説明したが、本発明は、この組み合わ
せに限定されるものではない。
【0124】
【発明の効果】ジャム処理時に、処理ラックを装置本体
から取り出す必要がないので、操作性がよく、また、周
辺を汚染する危険性を極力防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリンタに連結した自動現像装置の概略を示す
図である。
【図2】自動現像装置内の構成の概略を示す図である。
【図3】自動現像装置の他の実施形態を示す図である。
【図4】処理ユニットを分割して示す平面図である。
【図5】支持部材の構造を示す平面図である。
【図6】処理ユニットの側面図である。
【図7】軸受けの形状を示す図である。
【図8】処理ユニットと処理ラックの装着部との関係を
示す図である。
【図9】処理ラックの内部と動力伝達経路を示す概略図
である。
【図10】他の動力伝達機構を示す図である。
【図11】他の動力伝達機構を示す図である。
【図12】他の動力伝達機構を示す図である。
【図13】他の動力伝達機構を示す図である。
【符号の説明】
1 プリンタ 2 自動現像装置 20 現像槽 21 定着槽 22 安定化処理室 100 処理ラック 101 主動軸 102 従動軸 103 スライド部材 104 レール 105 固定部材 110 シャフト 112 ハンドル 113 一方向クラッチ 114 歯車の基部 115 スライド用穴 116 結合手段 220 処理ユニット 221 ローラ(対) 250 支持部材

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータ駆動される主動軸から動力を付与
    される従動軸を、処理ユニットを内蔵する処理ラックに
    一体的に設けるとともに、前記処理ラックを、装置本体
    固定部に対して位置移動させることにより、前記主動軸
    と従動軸との動力伝達経路を遮断し、前記従動軸を操作
    して、前記処理ユニットを形成するローラ対を回転でき
    るように構成した事を特徴とする写真感光材料用自動現
    像装置。
  2. 【請求項2】 前記主動軸から前記従動軸への動力伝達
    は、前記主動軸上に設けた歯車と前記従動軸上に設けた
    歯車との直接係合を介して行う請求項1に記載の写真感
    光材料用自動現像装置。
  3. 【請求項3】 回転可能に設けたネジ付きのシャフト
    と、前記シャフトのネジに噛み合うネジを有する、前記
    処理ラックに固設した昇降部材とにより、前記処理ラッ
    クの位置移動を行う請求項1に記載の写真感光材料用自
    動現像装置。
  4. 【請求項4】 モータ駆動される主動軸に直結して動力
    を付与される従動軸を、処理ユニットを内蔵する処理ラ
    ックに一体的に設けるとともに、前記従動軸上に設けた
    一方向クラッチを介して、前記処理ユニットに配設した
    複数のローラ対に回転動力を伝達し、必要時、前記主動
    軸と前記従動軸との動力伝達経路を遮断することなく、
    前記ローラ対を前記回転方向と逆方向に回転させること
    ができる事を特徴とする写真感光材料用自動現像装置。
  5. 【請求項5】 前記ローラ対は上下方向に配列され、前
    記一方向クラッチは、前記従動軸上であって、前記ロー
    ラ対を数組単位で操作できるように、複数個設けてある
    請求項4に記載の写真感光材料用自動現像装置。
  6. 【請求項6】 モータ駆動される主動軸と、前記主動軸
    と歯車係合を介して動力伝達される従動軸と、前記従動
    軸上に設けた他の歯車とそれぞれ噛み合って動力伝達さ
    れるローラ対を含む複数の処理ユニットとを有し、前記
    主動軸上の歯車と係合する前記従動軸上の歯車を、当該
    従動軸に対してスライドさせる事により、前記主動軸上
    の歯車との係合を解除するように構成した事を特徴とす
    る写真感光材料用自動現像装置。
  7. 【請求項7】モータ駆動される主動軸と、前記主動軸に
    設けた歯車と噛み合う歯車を有する中間軸と、前記中間
    軸に設けた他の歯車と係合する歯車を有し、処理ラック
    に内臓した、処理ユニットを構成する複数のローラ対に
    回転動力を与える従動軸とを有し、前記中間軸と前記従
    動軸に設けた噛み合い歯車を平歯車とするとともに、そ
    の歯車係合を解除可能に構成した事を特徴とする写真感
    光材料用自動現像装置。
  8. 【請求項8】 前記処理ユニットは、ローラ対と、前記
    ローラ対を支持するとともに、該ローラの回転方向にお
    ける外周面の一部が浸される処理液を貯留できる液溜部
    を有する支持部材を含み、かつ、前記処理ラックは、前
    記処理ユニットを上下方向に配設してなる請求項1、
    4、6または7に記載の写真感光材料用自動現像装置。
  9. 【請求項9】 シート状写真感光材料を処理することを
    特徴とする請求項1、4、6または7に記載の写真感光
    材料用自動現像装置。
  10. 【請求項10】 前記中間軸上の平歯車と噛み合う前記
    従動軸上の平歯車を、当該従動軸に対してスライドさせ
    る事により、前記中間軸上の歯車との係合を解除する請
    求項7に記載の写真感光材料用自動現像装置。
JP2204098A 1998-02-03 1998-02-03 写真感光材料用自動現像装置 Pending JPH11218892A (ja)

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