JPH1122212A - 長屋門住宅 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 敷地面積の狭い場合においても、動線上の利
便性を確保した状態で、伝統的な和風住宅を構成するこ
とのできる長屋門住宅を提供する。 【解決手段】 敷地の前面に一階建長屋棟１を配置し、
該一階建長屋棟１の長さ方向の側壁６を前面に向けて配
置し、該一階建長屋棟１内の一端に駐車場７を設け、該
駐車場７と連通した状態で駐車場７の側面に玄関８を設
け、該駐車場７に隣接した状態で駐車場７の裏側に勝手
口２１を設け、前記駐車場７を通過して勝手口２１及び
裏庭４へ通行可能に構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は長屋門住宅に関し、
特に、敷地面積の狭い場合においても、動線上の利便性
を確保した状態で、伝統的な和風住宅を構成することの
できる長屋門住宅に関する。

【０００２】

【従来の技術】近代になり、日本の住宅には洋風の形式
が導入され、定型化された和風住宅から、次第に一種の
和洋折衷住宅といったものが形成されつつある。そし
て、これらの住宅を建築する場合には、駐車場、玄関、
庭、住居部分等の空間を機能的に連絡し、動線上の利便
性を確保する工夫がなされている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、動線上
の利便性を追求すると、外観的に落ち着きのある和風住
宅を構成するのが難しく、また、外観を重視すると、玄
関、駐車場、庭等を機能的に配置するのが難しく、動線
上の利便性が阻害されるという問題があった。本発明は
かかる従来の問題点を解決するためになされたものであ
って、その目的とするところは、敷地面積の狭い場合に
おいても、動線上の利便性を確保した状態で、伝統的な
和風住宅を構成することのできる長屋門住宅を提供する
ことにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の手段として、本発明請求項１記載の長屋門住宅では、
敷地の前面に一階建長屋棟を配置し、該一階建長屋棟の
長さ方向の壁面を前面に向けて配置し、該一階建長屋棟
内の一端に駐車場を設け、該駐車場と連通した状態で駐
車場の側面に玄関を設け、該駐車場に隣接した状態で駐
車場の裏側に勝手口を設け、前記駐車場を通過して勝手
口及び裏庭へ通行可能に構成した。このような構成とす
ることにより、長屋の一画に門を形成した長屋門構成の
住宅を建築することができる。また、駐車場へのアクセ
スが容易となり、建物の内外部において、人や物が時間
と共に移動する軌跡や方向を示した線、いわゆる動線上
の利便性を確保することができる。

【０００５】請求項２記載の長屋門住宅では、請求項１
記載の長屋門住宅において、前記長屋中央の背面には二
階建棟が連結され、該二階建棟の中央部には階段が配置
されている構成とした。このような構成とすることによ
り、敷地前面に長屋門、奥に二階建棟を配置して敷地を
有効利用することができる。また、二階建棟は中央に階
段を配置した構成なので、階段へのアクセスが容易とな
り、動線上の利便性を確保することができる。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図１は本発明の一実施の形
態にかかる長屋門住宅の一階平面図、図２は本発明の一
実施の形態にかかる長屋門住宅の正面側斜視図、図３は
本発明の一実施の形態にかかる長屋門住宅の二階平面
図、図４は本発明の一実施の形態にかかる長屋門住宅の
屋上平面図、図５は本発明の一実施の形態にかかる長屋
門住宅の側面図である。

【０００７】本発明の一実施の形態にかかる長屋門住宅
Ａは図１〜図５に示すように、前面道路側に配置された
一階建長屋棟１と、該一階建長屋棟１の中央後ろ側に連
結された二階建棟２と、敷地前側に設けられた前庭３
と、建物背後に設けられた裏庭４を主要な構成としてい
る。前記一階建長屋棟１は切妻型の屋根を有した長屋構
成の建物であり、両側面には妻壁５が配置され、前面に
は長さ方向の側壁６が面した構成となっている。そし
て、一階建長屋棟１の一端部には、一階建長屋棟１を繰
り抜いた状態で駐車場７が配置され、該駐車場７によっ
て建物出入口の門が構成された状態となっている。前記
一階建長屋棟１の屋根は、勾配面が前方に面して構成さ
れ、該勾配面の下に住居部分の側壁６、及び駐車場７出
入口の門が配置された構成となっている。この門によ
り、長屋の一画に門が形成された長屋門構成の住宅が形
成されている。

【０００８】また、前記二階建棟２は一階建長屋棟１の
後ろ側中央に縦長に連結され、一階建長屋棟１及び二階
建棟２によって建物の平面視形状は略Ｔの字型に構成さ
れている。そのため、屋根の稜線は平面から見るとＴの
字型に直交し、建物を前側から見ると一階建長屋棟１の
中央から二階建棟２が突設した構造となっている。

【０００９】前記長屋門住宅Ａの一階には駐車場７と、
該駐車場の側面に設けられた玄関８と、該玄関８前方の
玄関ホール９と、前記玄関８に隣接した浴室１０、洗面
所１１、便所１２と、前記玄関ホール９前方の和室１３
と、前記玄関ホール９から廊下１３ａによって連結され
たリビングルーム１４と、該リビングルーム１４に隣接
したダイニングルーム１５と、該ダイニングルーム１５
に隣接したキッチン１６と、前記廊下１３ａ、リビング
ルーム１４、ダイニングルーム１５、キッチン１６によ
って囲まれた階段１７が配置されている。そのため、階
段１７は廊下１３ａ、リビングルーム１４、ダイニング
ルーム１５、キッチン１６に囲まれた中央部分に配置さ
れた構成となり、周囲からのアクセスが容易となり、動
線上の利便性が図られている。前記二階建棟２の二階に
は中央に階段１７が配置され、該階段１７を囲んだ状態
でベットルーム１８、和室１９、クローゼット２０等が
配置されている。

【００１０】また、前記駐車場７は側方に玄関８を有
し、玄関８と連通した状態で配置され、該駐車場７の裏
側には駐車場７に隣接した状態で勝手口２１が配置さ
れ、駐車場７の後側には裏庭４へ通じる出入口２２が設
けられ、該出入口２２を通過して、裏庭４及び勝手口２
１へ通行可能に構成されている。このように、駐車場７
は玄関８、勝手口２１、裏庭４へ連通し、多方向からの
アクセスが可能となり、動線上の利便性が図られてい
る。

【００１１】以上、本発明の実施の形態を説明してきた
が、本発明の具体的な構成は本実施の形態に限定される
ものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更
等があっても本発明に含まれる。例えば、本実施の形態
においては前庭の配置された構成のものについて説明し
たが、この前庭は配置しない場合についても本発明に含
まれる。

【００１２】

【発明の効果】以上説明してきたように本発明請求項１
記載の長屋門住宅においては、敷地の前面に一階建長屋
棟を配置し、該一階建長屋棟の長さ方向の壁面を前面に
向けて配置し、該一階建長屋棟内の一端に駐車場を設
け、該駐車場と連通した状態で駐車場の側面に玄関を設
けた構成としたので伝統的な長屋門構成の住宅を構成す
ることができる。また、駐車場に隣接した状態で駐車場
の裏側に勝手口を設け、前記駐車場を通過して勝手口及
び裏庭へ通行可能に構成したので、玄関及び勝手口から
の駐車場へのアクセスが容易となる。

【００１３】請求項２記載の長屋門住宅においては、前
記長屋中央の背面には二階建棟が連結された構成とした
ので、長屋門構成の住宅を維持した状態で二階を設け、
敷地を有効に利用することができる。また、一階建長屋
棟の中央に二階建棟を連結したので、建物全体がまとま
り、部屋同士の連絡性が良くなる。さらに、二階建棟の
中央部に階段を配置した構成としたので、階段へのアク
セスが容易となり、動線上の利便性が図られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態にかかる長屋門住宅の一
階平面図である。

【図２】本発明の一実施の形態にかかる長屋門住宅の正
面側斜視図である。

【図３】本発明の一実施の形態にかかる長屋門住宅の二
階平面図である。

【図４】本発明の一実施の形態にかかる長屋門住宅の屋
上平面図である。

【図５】本発明の一実施の形態にかかる長屋門住宅の側
面図である。

【符号の説明】

Ａ 長屋門住宅 １ 一階建長屋棟 ２ 二階建棟 ３ 前庭 ４ 裏庭 ５ 妻壁 ６ 側壁 ７ 駐車場 ８ 玄関 ９ 玄関ホール １０ 浴室 １１ 洗面所 １２ 便所 １３ 和室 １３ａ 廊下 １４ リビングルーム １５ ダイニングルーム １６ キッチン １７ 階段 １８ ベットルーム １９ 和室 ２０ クローゼット ２１ 勝手口 ２２ 出入口

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 敷地の前面に一階建長屋棟を配置し、 該一階建長屋棟の長さ方向の壁面を前面に向けて配置
   し、 該一階建長屋棟内の一端に駐車場を設け、 該駐車場と連通した状態で駐車場の側面に玄関を設け、 該駐車場に隣接した状態で駐車場の裏側に勝手口を設
   け、 前記駐車場を通過して勝手口及び裏庭へ通行可能に構成
   したことを特徴とする長屋門住宅。
2. 【請求項２】 前記長屋中央の背面には二階建棟が連結
   され、 該二階建棟の中央部には階段が配置されていることを特
   徴とする請求項１記載の長屋門住宅。