JPH11221029A - 介護用保存調整食品の製造方法 - Google Patents

介護用保存調整食品の製造方法

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JPH11221029A
JPH11221029A JP10039647A JP3964798A JPH11221029A JP H11221029 A JPH11221029 A JP H11221029A JP 10039647 A JP10039647 A JP 10039647A JP 3964798 A JP3964798 A JP 3964798A JP H11221029 A JPH11221029 A JP H11221029A
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JP
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food
container
space
sealing film
filling
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JP10039647A
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Toshitatsu Tetsumura
鉄村壽龍
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OSAKA SHOKUHIN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被介護者の咀嚼困難や嚥下困難にも対応可能
であって、かつ食品素材本来の食感を失なわず、長期常
温保存も可能な介護用保存調整食品の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 食品素材1a〜cを大きさ3ミリ内外に
ほぼ均一に細断ないし細砕したもの2a〜cに加熱滅菌
H、軟質化処理S、下味付け処理Tをし、これに増粘食
材2dで被覆したものを、充填容器3に注置の調味液4
中に浸置したのち、充填密封空間Vより空気Aを抜き、
真空化の後不活性ガス5を充填して密封フィルム6で密
封する。これらの工程を滅菌加工空間8で行った後、圧
力調整槽9内で経時的に比較的低加熱温度で複数回加熱
殺菌したものの密封フィルム6の外表面に、食材名等を
付したフィルム破損防止シール7を貼着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、介護用保存調整食
品の製造方法に関する。
【0002】介護用調整食品は、無論健常者も同様に食
することのできるものであるが、特に被介護者の咀嚼な
いし嚥下能力の減退を補う食品として需要があり、また
被介護者は行動に不自由のあるのが通常であるため、多
くの場合、長期保存に適するものであることが求められ
る。本発明に係る技術は、このような介護用保存調整食
品の製造方法に関するものである。
【0003】
【従来の技術】長期保存可能な介護用保存調整食品に関
連するものとしての従来技術としては、特願平4−76
178号公報記載技術があげられる。この技術は、食品
をガスバリヤ性の良好な容器に充填した後、容器内より
空気を排出し、しかる後に不活性ガスを充填して密封
し、密封容器ごと加熱殺菌処理を施すものである。
【0004】このような製造方法により、脱酸素剤の使
用ができない食品、ソフト性や形状の維持が必要な食品
について、味の変質や色の変化の防止効果が向上し、常
温保存ないし賞味期間の長期化が図れるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】介護用調整食品は、被
介護者が咀嚼能力ないしは嚥下能力が減退していること
を考慮に入れ、食品素材そのものが軟化処理を施されて
いるか、あるいは食品素材の大きさを小さなものとし、
これに片栗粉等増粘食材を添加したものが多い。
【0006】このような特性を有する食品素材を調整な
いし調理後、上記従来技術にかかる製造方法で介護用保
存調整食品を製造した場合、容器内からの排気、不活性
ガスの充填、その後の加熱殺菌処理に伴う圧力温度変化
は、食品素材の質、硬度、大きさによっては、食品素材
に破砕や離解が生じ、食材が粥状ないしは半ペースト状
となりがちであるため、快い食感を維持できない、とい
う課題があった。
【0007】本発明はこのような課題にかんがみ、被介
護者の咀嚼困難や嚥下困難にも対応可能であって、かつ
食品素材本来の食感を失なわず、長期常温保存も可能な
介護用保存調整食品の製造方法を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、滅菌処理をし
た調理ないし加工済の調整食品を、ガス非透過性合成樹
脂製食品容器に充填し、該食品容器上縁部にシール状密
封フィルムを貼着して充填密封包装し、提供時に常温に
て、ないしは電磁調理器等の加熱手段を用い再加熱した
のち、上記密封フィルムを開封して被介護者に提供され
る介護用保存調整食品において、第1段階として、調整
食品の構成素材である固形部分の大きさを3 ミリ内外
以下ほぼ均一の大きさに細断もしくは細砕し、これに加
熱調理ないし下味付け処理及び滅菌処理をした後、第2
段階として、充填容器に調味液を注置し、該調味液中に
第1段階で細断ないし細砕した固形部分を浸置するか、
或いは調味液と固形部分とを混和したものを充填容器に
注置し、第3段階として、充填容器内空間を真空化し不
活性ガスをこれに充填しつつ密封包装し、滅菌加工空間
中にて上記第1段階より第3段階の工程を行い、更に第
4段階として、第3段階で製造されたものを、圧力調整
空間内にて、密封のまま比較的低加熱温度で経時的に複
数回加熱殺菌するという製造方法を上記課題解決の手段
とするものである。
【0009】このような主要課題解決の手段に加え、本
発明では、食品容器を可塑性硬質合性樹脂などの硬質素
材とし、商品名ないし食材名を記したフィルム破損防止
シールを前記食品容器上縁部に貼装する密封フィルムの
外表面に貼着することとし、また細断ないし細砕された
食材の表面を増粘食材で被覆する構成もとりうるもので
ある。
【0010】上述の構成により、調味液中に注置された
食品素材は、製造後の保存期間中に調味液を浸含するこ
ととなり、程良い味わいを持つに至る。
【0011】また食品素材に調理済みでない下味付け処
理、軟化処理を適宜抑制気味程度に予め済ませておくこ
とにより、製造工程における加熱殺菌処理に伴うことの
多い含気食品への熱水投射、高圧空間での軟化処理に対
し、その食品素材が細断もしくは細砕されたものであっ
ても、食品素材の形状の維持、食感の維持が可能とな
る。
【0012】このようにして細断もしくは細砕された調
整食品の食品素材は、従前技術において生じがちであっ
た破砕や離解による粥状化ないしペースト状化が抑えら
れ、快い食感が維持されるとともに、被介護者の咀嚼能
力ないし嚥下能力が低下している場合であっても、食材
の固形部分が小さいため、経口摂取に困難が生じにく
く、また軟化処理をしてあるため口腔内での噛砕も容易
であるとともに、嚥下も円滑となる。
【0013】容器内に密封充填された食品は、不活性ガ
スが密封空間中に充填された状態で、容器ごと経時的に
比較的低加熱温度で複数回加熱殺菌処理を行うものであ
るため、内容物である調整食品は、酸素との接触が断た
れて酸化が防止され、味の変質や食品の色彩変化が抑止
されることは云うに及ばず、高温高圧による味の変質や
食品の色彩変化のほか、固形部分が小さいことによる形
態の崩壊もともに抑止され、さらに殺菌効果も頗る良好
となる。その結果常温下でも優れた食感が維持されつ
つ、賞味期間の長期化も図れることとなる。
【0014】調整食品については、細断もしくは細砕さ
れたものを片栗粉などの増粘食材で被覆されていれば、
被介護者の唾液分泌能力が低下している場合であって
も、食感を損なわずに半流動食状の経口摂取が可能であ
り、また被介護者の咀嚼能力や唾液分泌機能自体が低下
している場合にも、細断ないし細砕された食材が口腔内
に分散したり、口腔内粘膜壁に分散付着することが少な
く、咀嚼食材が嚥下に適する形でまとまるため、嚥下に
難を生じにくく、嚥下後の口腔内食材残存による不快感
ないしこれを原因とする誤嚥も生じにくい。
【0015】また食品容器が硬質素材であれば、製品運
搬時に食品素材が損傷することもなく、商品名ないし食
材名を記したフィルム破損防止シールが食品容器上縁部
に貼装する密封フィルムの外表面に貼着してあれば、運
搬時に生じがちな密封フィルム破損も防止されると同時
に、商品識別も可能となる。
【0016】このフィルム破損防止シールの貼着は、増
粘食材を加えて調整された細断ないし細砕食材の非日常
的外観を覆蔽するものであるため、類吐瀉物的外観とな
りがちな調整食品が喚起しやすい視覚上の不快感も回避
される。
【0017】
【実施の形態】以下図面を参照しつつ本発明の実施の形
態を説明する。
【0018】図1は、本発明保存用調整食品の製造方法
の1実施形態を示す模式図である。この図1に示される
ように、第1段階として原料食材1a〜1cを大きさを
3ミリ内外に細断し、この細断食材2a〜2cに、加熱
を主体とした軟化調理ないし滅菌処理及び下味付け処理
をおこなう。図1中のH→、S→は、それぞれ加熱調理
ないし加熱滅菌処理、軟化調理を加えることを示し、T
→は下味付け処理を加えることを示す。この加熱を主体
とした軟化調理ないし滅菌処理は、実施例としては熱水
投射により行われることが多い。
【0019】実施例としては、例えばけんちん汁のよう
な調整食品の場合、ジャガイモ1a、人参1b、豆腐1
c、その他レンコンなどの原料食材を1辺3 ミリ内外
の大きさに細断し、それぞれ食材の食感と形態の崩壊が
生じない程度に、これら細断食材2a〜2cに軟化調
理、下味付け処理したうえで、加熱滅菌を行う。この場
合、軟化調理、下味付け処理は、第1段階における加熱
滅菌処理並びに第2〜4段階における密封したままの加
熱殺菌にも食材の食感と形態の崩壊が生じない程度に抑
制的に行われるべきものであり、その程度は各原料食材
により異なる。
【0020】従って他の実施例として、例えば麻婆豆腐
の場合では、細砕食材であるひき肉の軟化調理、下味付
け処理は、やや時間を必要とし、一方豆腐については短
時間でよい。また食材によっては、例えばきんぴらゴボ
ウの場合では、素材を抑制気味に油炒めしておく。
【0021】次の第2段階においては、本実施形態は、
細断食材2a〜2cの充填容器3として、ポリプロピレ
ンなどを主体とした、食品充填上安全性が高く、かつ1
10℃〜140℃でも変性を生じにくい可塑性硬質合成
樹脂製のものを用いる。容器の深さについては、急速な
加熱及び冷却が可能となるように、実施例として、およ
そ2〜3センチと、浅いものとされる場合が多い。
【0022】充填容器3の上縁には、密封フィルム貼着
のための貼着用フランジ部3aが形成され、また充填容
器3の容積は、被介護者の摂食量に合わせたものとなっ
ている。平均的な実施例としては、容積が60cc〜8
0ccのものが多く使用されるが、これ以外のものも多
用される。
【0023】本実施形態においては、図1に示されるよ
うに、充填容器3に調味液4を注置し、この調味液4中
に第1段階で製造された調整食品の固形部分を構成する
細断食材2a〜2cを浸置する。充填容器3内の充填内
容物の量については、密封包装後の加熱殺菌工程におい
て容器内の圧力の調整、容器形状の維持等を考慮しつ
つ、素材の選択により決定されることとなることが多い
が、本実施形態における通常の実施例では、充填容器3
の容積の約80パーセント〜95パーセントとされる。
【0024】調味液4は、本実施形態においては、1実
施例として片栗粉などの増粘食材2dを加え、粘性を増
してある。この増粘食材は、他の実施例としては片栗粉
以外の澱粉などが使用される。また他の実施形態とし
て、例えば細断食材2a〜2cに片栗粉をまぶしたり、
また片栗粉をまぶした細断食材2a〜2cを油揚してお
く方法も随時想到選択の範囲である。
【0025】食材や調味液の質によっては、調味液4と
細断食材2a〜2cとを混和したものを充填容器に一括
して注置することもありうる。けんちん汁の実施例の場
合は、このような方法と前記方法との間で、製品完成時
に味や食感の目立った差は生じない。但し、比較的鮮や
かな色彩の食材、実施例としては、京人参、サヤエンド
ウなどの場合は、前記第1段階の工程と併せ、調味液4
中に浸置させる工程は、極力次段階、即ち充填容器への
密封包装の直前に行い、短時間で行うようにするのが通
常である。
【0026】次の第3段階においては、図1に示される
ように、充填容器内空間を真空化し不活性ガスをこれに
充填しつつ密封包装密封包装する。図1における充填密
封空間Vには、図1中に→Aで示されるように空気Aを
脱気し真空化された後、不活性ガス5が充填される。密
封は、高い食品安全性を有する貼着剤が塗着され、且つ
充填容器フランジ部3aの形状に合致する形状に裁断さ
れた密封フィルム6を、充填容器の貼着用フランジ部3
aに加熱圧接し、貼着剤を溶解させ、溶着する。密封フ
ィルム6は、透明もしくは半透明であることが望まし
く、また開封用把手片6aが設けられる。この開封用把
手片6aに合致する部分については、充填容器の貼着用
フランジ部3aは切欠し、簡便に開封できる機構が備設
されている。
【0027】充填密封空間Vに充填される不活性ガス5
の実施例としては、コスト上、食品安全上、環境保全上
の見地から、窒素ガスが使用されることが多い。充填量
は、食材の被酸化容易性、加熱殺菌時の高圧力化を勘案
し、調整食品の構成食材の選択に合わせ、調整食品の良
好な酸化防止効果、十分な加熱殺菌、充填容器及び密封
フィルムの形状保全が共に高度に実現されるような分量
とする。
【0028】このようにして不活性ガス5を充填しつつ
充填容器3に密封された調整食品は、調整食品の衛生保
全、微生物繁殖の防止のため、全て滅菌加工空間8の内
部で行われる。
【0029】次の第4段階工程は、前記第1段階〜第3
段階を経て製造された充填容器内密封調整食品を、容器
ごと、不活性ガスが密封空間中に充填された状態のま
ま、経時的に比較的低加熱温度で複数回加熱殺菌処理を
行うものである。
【0030】この第4段階工程は、容器内充填密封空間
Vが高圧となるため、充填容器3が変形することがな
く、また食材の軟化が過度とならないように充填密封空
間Vの減圧も適宜行われなくてはならない。従って本工
程は圧力調整槽9の内部で行われるのが通常であるが、
その際には、調整食品の構成素材が形状崩壊を起こさな
い程度であって、且つ加熱殺菌が高度に実現される必要
がある。
【0031】当第4段階工程の実施例としては、例えば
上記実施例けんちん汁の場合、先ず圧力調整槽9の内部
温度を80℃程度にまで急速上昇させ、10分程度80
℃の高温を持続させると、密封された充填容器3内の調
整食品の温度は、ほぼ3分間程度80℃を保ち、さらに
圧力調整槽9内の温度を100℃程度に急速上昇させこ
れを約10分間持続させれば、密封された充填容器3内
の調整食品の温度は、ほぼ3〜5分間程度100℃を保
ち、その過程で調味液4により程良い味付け煮込み処理
が行われる。
【0032】この味付け煮込み処理工程の後、圧力調整
槽9の槽内温度を、目標とする殺菌温度110℃〜13
0℃に急速上昇させ、該目標殺菌温度に達した後はすぐ
に槽内温度を数度温度降下させたのち、さらに、再びそ
の目標殺菌温度近傍まで急速上昇させ、再度該目標殺菌
温度に達した直後、2度目の冷却を行う。これらの複数
回の殺菌工程は、併せて数分以内とし、、実施例として
は4〜6分とされることが多い。この経時的複数回の加
熱殺菌処理は、調整食品の構成素材の選択、内容物の分
量、充填密封空間Vに充填される不活性ガスの種類、分
量により異なる。
【0033】このようにして、第1段階〜第4段階の工
程を経て製造された介護用保存調整食品は、最終工程な
いし付加工程として、密封フィルムの外表面上にさら
に、商品名、例えば「けんちん汁」ないし食材名、例え
ば「こいも」などを記したフィルム破損防止シール7を
前記食品容器上縁部に貼装する。但し、この工程を第4
段階終了後に行うか、或いは第4段階と同時に行うか
は、随時選択の余地あるものとする。
【0034】以上のような構成により、まず、第1段階
〜第2段階において、原料素材1a〜1cの細断は、軟
化調理ないし下味付け処理の前に済ませてあるため、味
の付き具合が均等になり、この手順を逆とした場合に生
じがちな細断時の形状崩壊も生じない。
【0035】第2段階における適宜抑制気味の下味付け
処理、軟化処理の効果として、滅菌加工空間における加
熱殺菌処理に伴うことの多い含気食品への熱水投射、高
圧空間での軟化処理に対し、その食品素材が細断もしく
は細砕された、素材個々の大きさが小さいものであるに
もかかわらず、製造工程、特に第4段階で生起しがちな
素材の粥状化ないしペースト状化も急速加熱、急速冷却
により抑えられ、快い食感が維持されるまたこのように
して製造された、調味液4ならびに調味液4中に注置の
細断食材2a〜2cは、不活性ガスが密封空間中に充填
された状態で、容器ごと経時的に比較的低加熱温度で複
数回加熱殺菌処理を経たものであるため、殺菌は高度に
実現され、製造後数時間も経過すれば、程良い味わいを
持つに至り、酸素との接触が断たれているため、酸化に
よる味の変質や食品の色彩変化が抑止されることは云う
に及ばず、その後の保存期間中良好な味わいが維持され
る。
【0036】充填容器3が硬質素材であれば、製品運搬
時に食品素材が損傷することもなく、また商品名ないし
食材名を記したフィルム破損防止シール7が食品容器上
縁部に貼装する密封フィルム6の外表面に貼着してあれ
ば、運搬時に生じがちな密封フィルム破損も防止される
と同時に、商品識別も可能となる。
【0037】このフィルム破損防止シール7の貼着は、
増粘食材を加えて調整された細断ないし細砕食材の非日
常的外観を覆蔽するものであるため、場合によっては類
吐瀉物的外観となりがちな調整食品が喚起しやすい視覚
上の不快感も回避される。
【0038】さらにはこのフィルム破損防止シール7の
貼着により、増粘食材2dを加えて調整された細断ない
し細砕食材の非日常的外観を覆蔽するものであるため、
喚起しがちな視覚上の不快感も回避される。
【0039】以上のような工程を経て製品化された本発
明実施形態は、数ヶ月間の常温保存にも耐えうるもので
あり、被介護者の近傍にて開封用把手片6aを把持して
開封すれば、簡便且つ即座に被介護者の食用に供するこ
とが出来る。このため、寝たきりの被介護者等重度の被
介護者に限らず、食品購入、食材調理を困難とする軽度
の被介護者の食用にも頗る便のよい保存調整食品となり
うる。
【0040】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明介護用保存
調整食品の製造方法によれば、介護者の咀嚼困難や嚥下
困難にも対応可能であって、かつ食品素材本来の食感を
失なわず、長期常温保存も可能な介護用保存調整食品の
製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明保存用調整食品の製造方法の1実施形態
を示す模式図である。
【符号の説明】
1a〜c 原料食材 2a〜c 細断ないし細砕食材 2d 増粘食材 3 充填容器 3a 貼着用フランジ部 4 調味液 5 不活性ガス 6 密封フィルム 6a 開封用把手片 7 フィルム破損防止シール 8 滅菌加工空間 9 圧力調整槽 A 空気 H 加熱調理ないし加熱滅菌処理 S 軟化調理 T 下味付け処理 V 密封充填空間

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】滅菌処理をした調理ないし加工済の調整食
    品を、ガス非透過性合成樹脂製食品容器に充填し、該食
    品容器上縁部にシール状密封フィルムを貼着して充填密
    封包装し、提供時に常温にて、ないしは電磁調理器等の
    加熱手段を用い再加熱したのち、上記密封フィルムを開
    封して被介護者に提供される介護用保存調整食品におい
    て、第1段階として、調整食品の構成素材である固形部
    分の大きさを3ミリ内外以下ほぼ均一の大きさに細断も
    しくは細砕し、これに加熱調理ないし下味付け処理及び
    滅菌処理をした後、第2段階として、充填容器に調味液
    を注置し、該調味液中に第1段階で細断ないし細砕した
    固形部分を浸置するか、或いは調味液と固形部分とを混
    和したものを充填容器に注置し、第3段階として、充填
    容器内空間を真空化し不活性ガスをこれに充填しつつ密
    封包装し、滅菌加工空間中にて上記第1段階より第3段
    階の工程を行い、更に第4段階として、第3段階で製造
    されたものを密封のまま、圧力調整空間内にて、経時的
    に比較的低加熱温度で複数回加熱殺菌したことを特徴と
    する介護用保存調整食品の製造方法。
  2. 【請求項2】食品容器を硬質素材とし、商品名ないし食
    材名を記したフィルム破損防止シールを、前記食品容器
    上縁部に貼装する密封フィルムの外表面に貼着すること
    を特徴とする請求項1記載の介護用保存調整食品の製造
    方法。
  3. 【請求項3】細断ないし細砕された食材の表面を増粘食
    材で被覆することを特徴とする請求項1記載の介護用保
    存調整食品の製造方法。
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