JP3009613B2 - 容器入り食品 - Google Patents

容器入り食品

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JP3009613B2
JP3009613B2 JP7297424A JP29742495A JP3009613B2 JP 3009613 B2 JP3009613 B2 JP 3009613B2 JP 7297424 A JP7297424 A JP 7297424A JP 29742495 A JP29742495 A JP 29742495A JP 3009613 B2 JP3009613 B2 JP 3009613B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低温流通、及び販
売に好適であると共に、電子レンジで温める等の簡便な
調理操作を施すだけで安全かつ円滑に本格的な調理食品
と同等の高品質の調理食品とすることが可能な高品質化
された容器入り食品に関するものであり、更に詳しく
は、本発明は、ポリプロピレン単層容器等の合成樹脂か
らなる容器を用いて、チルド低温環境下での十分な保存
性(賞味期間)と高いレベルの品質維持、及び低コスト
化を実現化すると共に、喫食時には電子レンジで温める
等の簡便な調理操作を加えるだけで、食に供することを
可能とする技術集約型の新しいタイプの容器入り食品に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、本格的な調理食品の品質に近い高
いレベルの品質が求められる製品については、いわゆる
高い鮮度の求められる高級食品素材の場合と同様に、短
期間に消費者の手に渡る形で流通、販売されており(日
配品)、また、これと反対に、比較的長い賞味期間を確
保できる製品については、容器に充填後、相当程度の高
温加熱殺菌操作が必要とされており(レトルト食品
等)、これらの製品にあっては、品質、あるいは賞味期
間を確実に保障するために、流通、販売の面、あるいは
生産の面でのある程度の高コスト化は必然的なものとさ
れていた。ところが、近年に至っては、低温流通技術の
進展と、高鮮度で本格的かつ高品質の調理食品を簡便に
入手することを希求する消費者ニーズの高まりに伴い、
10℃以下の低温条件下、即ち、いわゆるチルド低温環
境下で保存することが可能な種々の調理食品が開発され
る傾向となっている。
【0003】このような状況下にあって、例えば、食品
の呈味を損なわずに、しかも保存性が高められた食品を
研究開発する試みも種々行われており、これまでに種々
の研究成果が提案されている。その具体例をいくつか例
示してみると、pHを低下させて、殺菌効果を向上させ
るものとして、例えば、pHを低下させて100℃以下
で殺菌する食品において、クエン酸及びグルタミン酸の
混合物を単独で又はクエン酸塩、グルタミン酸塩その他
の有機酸、有機酸塩、アミノ酸、アミノ酸塩若しくは酸
味緩和剤の中から選ばれた1以上の物質と併用して食品
に添加し、食品のpHを5.5以下とした後100℃以
下で殺菌することを特徴とする保存性が高められた食品
(特開昭57−43669号公報)、保存食品の製造に
おいて、有機酸単独で又はその塩と併用して食品又は食
品素材に添加することにより、pH5.5以下に調整し
た後少なくとも2日以上温度5℃以下で放置し、その後
保存にあたって加熱殺菌又は食品素材より調製の前又は
後に加熱殺菌することを特徴とする保存食品の製造法
(特開昭57−132868号公報)、等があげられ
る。
【0004】また、この他にも各種調理済みの食品を合
成樹脂で形成された上方開口の成形容器本体に充填し、
容器の上方開口部をシーリングした後、加熱殺菌処理を
施してチルド低温環境下で保存され、販売される形態の
容器入り食品の開発例も種々提案されている。これらの
製品は、低温流通、及び販売の形態がとられており、電
子レンジで温めるだけで喫食することが可能で、しかも
レトルト食品等と比較していわゆる高級感のある製品の
イメージがあるため、新しいスタイルの製品として、種
々のタイプの製品が実際にデパート、コンビニエンスス
トアー等の冷蔵ケースに陳列され、販売される状況とな
っている。しかしながら、上記のような容器入り食品に
ついては、レトルト食品のように、食品衛生法等で保存
性に関わる規格基準等が定められているわけではなく、
一定の規格に基づいて実際に綿密な保存試験が行われた
例は見当たらず、これまでは、いわば一般的な食品の保
存性に関わる懸念から、さながら文献知識に基づいて、
種々の保存のための手段が過剰に施される傾向にあっ
た。
【0005】即ち、上記容器入り食品の成形容器本体に
は、食品の賞味期間と品質の両者を満足させるために、
通常、例えば、ポリプロピレンにガスバリヤー性を有す
るエチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物等を組み合せた
もの、ポリプロピレンと塩化ビニリデンとのラミネート
フィルム等の複数の合成樹脂からなるもの、あるいは、
ポリプロピレンの内層にアルミ材を設けたもの等が使用
されている。従って、上記容器入り食品は、容器本体の
原材料に過剰のコストを費やすことを余儀なくされ、こ
の結果、容器入り食品の販売価格は必然的に上昇する状
況となっていた。
【0006】また、上記容器入り食品は、流通並びに保
存時における光透過に起因する食品中の油脂の酸化を有
効に抑制するため、容器本体の上方開口部を、通常、例
えば、光を透過しないアルミ材等の金属製シートを含む
蓋材で被覆した形態となっている。従って、蓋材につい
ても、容器本体の場合と同様に、この種の容器入り食品
の販売価格の上昇を招く原因ともなっていた。更に、加
熱殺菌処理についても、チルド環境下で生存乃至増殖し
得る低温微生物菌の性質に関する研究が進んでいないた
め、120℃前後の高温加熱が施されている製品も多々
あり、そのために、必然的に食品の品質の低下を招く結
果となっていた。
【0007】このようなことから、これまでこの種の容
器入り食品の賞味期間と品質の両者を満足し、かつ消費
者に受け入れられ易いリーズナブルな価格で市場に流通
させることが可能な製品は提案されておらず、またその
ような製品を開発する試みも現実にはほとんど行われて
おらず、従って、当業界においてはそのような新しいタ
イプの製品を開発することが強く要請されている状況と
なっていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような状況の中
で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、上記容器入
り食品において、食品の賞味期間と品質面の両者を満足
させるような高品質の製品、とりわけ、10℃以下の低
温条件下の流通、販売の形態で14日以上の賞味期間と
高レベルの品質を十分に確保できるような製品を、低コ
ストで製造することが可能な新しい技術を確立すること
を目標として研究に着手した。そして、本発明者らは、
上記課題を達成することを目標として鋭意研究開発を進
める中で、様々な基材及び形態の容器に、含気状態で種
々の食品を充填した各種のサンプルを多数準備し、これ
らに加熱殺菌処理、光照射等の処理を様々な条件で施し
て、容器入り食品における食品の賞味期間と品質面の両
者の量的及び質的変化を科学的に測定し分析した結果、
以下のような知見を得た。
【0009】即ち、上記容器入り食品に関して、食品中
の油脂の劣化は、加熱殺菌処理温度との相関が非常に深
く、当該処理温度が一定のレベル以上に高くなると早期
に劣化が開始すること、及び一旦上記劣化が開始される
とこれが短期に促進されること、そして、加熱殺菌処理
温度を特定のレベルに調整することによって、上記油脂
の劣化の開始を遅延化できること、また、食品中の油脂
の劣化は、容器のヘッドスペースと接触する特定の部分
(表面部分)で、食品に一定レベル以上の光が当たるこ
とで促進されること、そして、この特定の部分を遮光す
るようにすれば大幅に油脂の劣化防止が図られること、
更に、特定の条件設定をすることによって、ポリプロピ
レン単層容器を用いて、チルド低温環境下での十分な保
存性(賞味期間)と高レベルの品質維持、及び低コスト
化が可能であること、等の知見を得た。
【0010】本発明者らは、上記知見を基にして更に鋭
意研究を積み重ねた結果、ポリプロピレン単層からなる
容器等の合成樹脂からなる容器を使用し、容器自体の条
件、食品の充填量、加熱殺菌処理条件、食品に対する遮
光処理条件等を特定のレベルに条件設定することによ
り、これらの特定の条件下においてはじめて、従来なし
得ないと考えられていた十分な保存性(賞味期間)と品
質維持、及び低コスト化が可能となり、所期の目的を達
成し得ることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0011】本発明は、10℃以下の低温流通、及び販
売の条件下(いわゆるチルド低温環境下)で14日以上
の賞味期間と食品の本来の品質を高レベルに確保できる
と共に、喫食時に電子レンジで温める等の簡便な調理操
作を施すだけで食に供することが可能な技術集約型の新
しいタイプの容器入り食品を提供することを目的とする
ものである。また、本発明は、ポリプロピレン単層から
なる成形容器等の合成樹脂からなる成形容器を用いて、
食品の本来の品質を損なうことなく、しかも前記チルド
低温環境下で十分な賞味期間を確保できると共に、消費
者に受け入れられ易いリーズナブルな価格で市場に流通
させることが可能な容器入り食品を提供することを目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明は、皿状容器に食品を収容し、当該容器の上方
開口部を蓋材でシーリングして密閉した形態の容器入り
食品であって、以下なる構成; 食品に100℃以下の加熱殺菌処理を施す、 皿状容器を厚み300μ以上の合成樹脂からなる成
形容器とする、 食品が充填された状態で当該成形容器のヘッドスペ
ースの高さを5〜20mmとする、 蓋材及び/又はその上面に当該皿状容器の上方開口
部面積の70%以上を占める遮光性材を設ける、 により、チルド低温環境下での十分な保存性(賞味期
間)と品質維持を可能とすると共に、電子レンジで温め
る等の簡便な調理操作を施すだけで喫食し得るようにし
たことを特徴とする上記容器入り食品、である。また、
本発明は、成形容器が、ポリプロピレン単層からなる上
記の容器入り食品を好ましい実施の態様としている。更
に、本発明は、食品のpHが、5.5以下である上記の
容器入り食品である上記の容器入り食品を好ましい実施
の態様としている。
【0013】
【発明の実施の形態】続いて、本発明について更に詳細
に説明する。本発明の容器入り食品は、ポリプロピレン
単層からなる皿状容器等の合成樹脂からなる皿状容器
に、ヘッドスペースの高さを5〜20mmとした状態に
まで食品を充填し、フィルム蓋を被せてシールした後、
100℃以下の加熱殺菌処理を施すことによって製造さ
れる。本発明は、加熱処理条件を100℃以下の加熱殺
菌処理に限定することにより、高温加熱時に不可避的に
生起する食品の品質低下(香り、風味、栄養素等の損
失)を可及的に抑制することができると共に、食品中の
油脂の劣化開始を遅らせることができる。そして、これ
により、食品の本来の品質の損なわれていない高品質の
製品を提供することができると共に、10℃以下のチル
ド低温環境下で14日(製造日を含めると15日)以上
の賞味期間を十分に確保することを可能とするものであ
る。上記加熱殺菌処理は、10〜120分間、更には3
0〜60分間で行うのが好ましく、当該範囲より殺菌時
間が短くなり過ぎると、殺菌不良の問題が生じ、反対に
殺菌時間が長くなり過ぎると、食品の品質に悪影響を及
ぼす場合があるので好ましくない。また、上記加熱処理
条件は、殺菌の効率を考慮して好適には90℃以上とす
ることができる。
【0014】本発明において、皿状容器は、厚み300
μ以上(好ましくは300〜1200μ)のポリプロピ
レン、ポリエチレン、ポリスチレン等の合成樹脂からな
る成形容器、好ましくは、ポリプロピレン単層からなる
成形容器が使用されるが、このような容器を用いて、食
品の充填量、加熱殺菌処理条件、及び食品に対する遮光
処理条件等を特定のレベルに条件設定することによっ
て、容器のコストを抑えると同時に、殺菌時の容器の変
形、殺菌時をはじめ保存時における容器への食品のしみ
出し、あるいは食品の香りの透過等を極力抑制し、それ
によって食品の品質劣化を確実に防止し、製品の品質を
高レベルに保持することが可能となる。しかしながら、
皿状容器の厚みが300μより薄くなると、殺菌時に容
器が変形し易くなり、また、殺菌時並びに保存時に容器
から食品の香りの透過、あるいはしみ出しが認められ、
製品の品質を高レベルに保持できなくなるので好ましく
ない。また、電子レンジ調理時に容器が軟化し、容器を
取り扱う際の操作性もきわめて悪くなる。これと反対
に、皿状容器の厚みが、例えば、1200μより厚くな
り過ぎると、容器の成形が難しくなると共に、容器のコ
ストを抑えることが難しくなる傾向となる。
【0015】従来、この種の容器としては、油脂の劣化
等を防止することを目的として多層の積層容器を使用す
るのが一般的であったが、本発明によれば、そのような
積層容器を使用することなしに、容器自体の条件、食品
の充填量、加熱殺菌処理条件、及び食品に対する遮光処
理条件等を特定のレベルに条件設定するという他の構成
との組合せによる技術の集約化を図ることによって、従
来、到底使用し得ないとされていたポリプロピレン単層
の容器を有効に使用することが可能となる。また、上記
容器に使用される合成樹脂がポリプロピレンである場合
は、無延伸(CPP)法により製造されたシートを用い
ることにより、容器成形時及び蓋材のシール時等におい
て容器の熱収縮が小さく、容器形状を安定的に保持でき
る。
【0016】本発明の容器入り食品は、ポリプロピレン
からなる皿状容器等の合成樹脂容器を用いているため、
通常のレトルトパウチに比べて高級感のある製品として
提供することが可能であり、しかも、喫食に際して、他
の皿、容器等に移し変える必要がなく、皿状容器をその
まま食器として使用し得るという利点を有する。ここで
皿状容器とは、一定の深さの食品収容機能を有する容器
であれば如何なるものであってもよく、その形態等は特
に限定されるものではない。また、上記皿状容器の大き
さは特に限定されるものではないが、底壁5000〜2
0000mm2 、高さ40〜60mmの皿状容器が好適
なものとして例示される。当該大きさの皿状容器を用い
た場合、食品を効率的に加熱殺菌処理できる利点がある
と共に、使用時に取り扱い易く、そのまま食器として使
用する場合にも有効である。
【0017】本発明においては、食品が充填された状態
で上記成形容器のヘッドスペースの高さを5〜20mm
とすることが必要とされるが、これにより、電子レンジ
調理時、密閉容器の開封時等、取扱い時における容器内
容物の漏出が防止でき、また、流通時に蓋材に食品が付
着するのを防止し、開封時における食品の表面形状の乱
れを防いで、高品位の製品とすることができる。また、
ヘッドスペース中の気体の膨張による容器の変形を防
ぎ、更に、加熱殺菌処理条件を特定のレベルに条件設定
する構成を活かして、所望の期間、食品の香りの消失を
抑制して、食品の品質を高レベルに保持することができ
る。尚、ヘッドスペースの高さが5mmより低くなる
と、上記した内容物の漏出及び蓋材への付着を十分防止
することができない。また、これと反対に、ヘッドスペ
ースの高さが20mmより高くなると、加熱殺菌時に容
器が変形し易くなり、また、製造後、食品の香りが消失
し易くなるので好ましくない。また、本発明において
は、ヘッドスペースの高さを上記範囲とすると共に、こ
の部分における空気量は、容器の容量に対して40%以
下とするのがよく、これにより所望の期間、確実に食品
の品質を高レベルに保持することができる。
【0018】更に、本発明においては、ヘッドスペース
と接触する食品に対する好ましい遮光処理条件を設定す
るために、蓋材及び/又はその上面、好ましくはこれら
の中心部又は略中心部に、皿状容器の上方開口部面積の
70%以上、好ましくは80%以上を占める大きさの遮
光性材を設けることが必要である。これにより、加熱殺
菌処理条件を特定のレベルに条件設定した場合に、前記
したチルド低温環境下で14日(製造日を含めると15
日)以上の賞味期間を確保し、かつ食品中の油脂の劣化
を抑制して、食品の品質を高レベルに保持することがで
きる。尚、遮光性材の皿状容器の上方開口部を占める割
合が、上記70%に満たない場合は、ヘッドスペースと
接触する特定の部分(表面部分)において、食品中の油
脂の劣化を十分に抑制することが難しくなる。また、上
記遮光性材の設置条件が保持される範囲において、蓋材
を透明又は半透明性の材質のものとし、上記遮光性材を
部分的に設ければ、食品中の油脂の劣化を抑制すること
ができると共に、消費者が自由に容器中の食品を確かめ
ることができる利点がある。
【0019】ヘッドスペースと接触する部分(表面部
分)における食品に対する遮光処理条件は、好適には、
遮光性材を設けた状態で、例えば、当該接触部分におけ
る80%以上が100ルクス以下、更に好ましくは、6
0ルクス以下になるように設定することにより、前記し
た14日(製造日を含めると15日)以上の賞味期間を
確保することができると共に、食品中の油脂の劣化を抑
制して、食品の品質を高レベルに保持することができ
る。
【0020】上記遮光性材としては、光を遮る材質のも
のであれば特に限定されないが、例えば、紙、アルミ等
を使用すると、日照下、あるいは通常のデパート、コン
ビニエンスストアー等での照明下において、ヘッドスペ
ースと接触する食品に対する光の照射を上記範囲にまで
容易に制限することができる。また、当該遮光性材が紙
である場合には、コストが抑えられるため、本発明の目
的を達成する上で好ましく、これを帯状にして設置すれ
ば簡単に皿状容器に施設することができる。また、上記
遮光性材は、蓋材に着色等を施すことにより、当該蓋材
に一体的に設けておくこともできる。
【0021】本発明においては、前記の各構成に加え
て、食品のpHを5.5以下とすることにより、100
℃以下の加熱では十分に殺菌することできないとされて
いる菌類についても、その増殖を確実に抑制することが
できる。このため、加熱殺菌処理時間を比較的短時間
(例えば、前述した30〜60分間)に設定しても、チ
ルド低温環境下において食品衛生上問題のない十分な保
存性を確保することができると共に、品質が高レベルに
維持された食品を提供することが可能となる。
【0022】pH調整の手段は、食品の呈味を損なわな
い方法であれば、特に限定されるものではないが、なる
べく有機酸等の添加物を使用せず、天然の食品素材を好
適に組合わせることによって、上記のpHにすることが
望ましい。上記食品素材としては、例えば、トマト、リ
ンゴ、ウスターソース、ワイン、チャツネ、ヨーグルト
等を挙げることができるが、これらは食品の種類に応じ
て適宜使用すればよい。また、食品が、食味上これらの
食品素材を比較的多く使用することができて、上記のp
Hに調整し易いものである場合、例えば、カレー、ビー
フシチュー、ハッシュドビーフ等である場合、本発明
は、特に顕著な効果を発揮し得るものであり、品質が高
レベルに維持されたきわめて良好な容器入り食品の提供
が可能となる。
【0023】本発明の容器入り食品は、食品の種類は如
何なるものであってもよく、特に限定されるものではな
いが、例えば、カレー、シチュー、ハッシュドビーフ、
調味ソース、スープ、グラタン等の流動性を有する食品
類、具体的には、例えば、400〜2000cp(60
℃)の粘性の食品である場合、加熱殺菌処理時に食品が
流動し、食品全体に熱が伝わり易く、効率的に殺菌を行
うことができると共に、前記した特定の食品の充填量に
おいて、当該食品の漏出、及び蓋材への付着の防止が更
に良好に達成されるので好適である。また、本発明にお
いては、上記食品が香辛料を含む場合、容器に当該食品
を充填するに先立ち、香辛料、及びこれを含む当該食品
原料の全部又はその一部を脱気密閉下で加熱調理するこ
とによって、香辛料の香りが有効に確保された高品質の
製品を得ることができる。
【0024】また、本発明においては、食品中に酸化防
止剤を加えることもできるが、この場合、比較的少ない
添加量でも十分な効果を得ることが可能であり、例え
ば、当該添加量としては食品中の油脂に対して50〜5
00ppmで十分である。
【0025】
【作用】本発明は、加熱殺菌処理温度を100℃以下に
限定することにより、食品中の油脂の劣化開始が遅延
し、高温加熱による食品の品質低下が抑制される。ま
た、特定以上の厚みを有するポリプロピレン単層の成形
容器等を用いることにより、容器のコストが可及的に抑
えられ、しかも殺菌時及び保存時における容器への調味
ソース等の食品の香りの透過、しみ出しがなく、レトル
トパウチに比べ、高級感が得られると共に別途他の容器
等に移し変える必要がない。また、食品が充填された状
態で容器のヘッドスペースの高さを5〜20mmとする
ことにより、加熱殺菌処理時において、ヘッドスペース
中の空気量がさほど多くないため、空気膨張による容器
の変形がなく、密閉容器開封時をはじめ取扱い時の調味
ソース等の漏出がなく、蓋材に食品が付着し難く、高品
質の製品とすることができると共に、開封時に指先を汚
さず、食品と接触する部分の酸素量を可及的に少なくで
きるので、高品質化の重要要素である食品の香りの消失
が抑制される。また、蓋材及び/又はその上面に、当該
皿状容器の上方開口部面積の70%以上、好ましくは8
0%以上を占める遮光性材を設けることより、食品中の
油脂の劣化が抑制され、食品の品質が高レベルに保持さ
れる。
【0026】更に、食品のpHを5.5以下とすること
により、100℃以下の加熱殺菌では十分に殺菌できな
い菌類の増殖を抑制することができるため、上記低温で
の加熱殺菌処理により、チルド低温環境下において食品
衛生上全く問題のない十分な保存性(賞味期間)を確保
でき、ヒートショックによる品質劣化の少ない高品質の
食品を提供することが可能となる。
【0027】
【実施例】次に、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明するが、本発明は当該実施例によって何ら限定される
ものではない。 実施例1 カレーソース 1)成形容器 厚み500μのポリプロピレン(CPP)単層からな
り、上方開口部長径125mm、短径95mmで、底壁
90cm2 、高さ45mm、容量350cm3 の皿状成
形容器を用いた。
【0028】2)カレーソースの製造 焙煎野菜35重量部、小麦粉ルウ2重量部、リンゴ
とトマト14重量部、カレーパウダー1重量部、調味料
7重量部、水41重量部を開放系の釜で攪拌しながら加
熱し、95℃に達した後、これを10分間保持してカレ
ーソース原料を作製した。尚、当該カレーソース原料
は、粘度が600cp(60℃、B型粘度計ローターN
o2)でpHが5.4であった。 上記のカレーソース原料を減圧釜を用いて脱気密
閉下で(減圧度66500パスカル)100℃にて45
分間加熱してカレーソースを調製した。
【0029】3)充填及び加熱殺菌処理 上記1)のポリプロピレン単層からなる皿状成形容器
に、上記2)のカレーソース260gを、上記成形容器
にヘッドスペースの高さを10mm(空気量90cm
3 )とする状態で充填し、次いで、上記成形容器の上方
開口部をナイロン/ポリプロピレンからなる白色(半透
明性)の蓋材でシーリングした後、熱水スプレー方式に
より100℃、45分間の条件で加熱殺菌処理を施し
た。
【0030】4)遮光性材の設置 上記3)の食品が収容され蓋材でシーリングされた成形
容器に、100×300mmの長方形の紙材(厚み0.
4mm)からなる遮光性材を、蓋材上面の90%を被覆
し、かつ当該成形容器の長手方向側面を包み込むよう
に、設置して、本発明の容器入り食品(カレーソース)
を得た。
【0031】5)保存及び使用 上記により製造した本発明の容器入り食品を、通常の店
頭の照明下での販売を想定して、10℃の保存状態で、
50cm上方から光源20Wの白色蛍光灯を照射する条
件下で、15日間保存した。その後、上記容器入り食品
を実際に使用するために、当該容器入り食品から遮光性
材を取り除き、蓋材の上に多数の通気用の小孔を設け
て、これを電子レンジで温めて食したところ、当該食品
は製造直後と同等のきわめて良好な食味を呈する高い品
質特性を保持した製品であった。尚、食品のヘッドスペ
ースとの接触部分における光の照度を測定したところ、
80%以上が60ルクス以下であった。
【0032】6)比較評価試験 次に、本発明製品の有用性を検証しその品質特性を明ら
かにするために実施した製品の比較評価試験について以
下に示す。 (1)評価試験の方法 表1に示すように、実施例1で得られた容器入り食品
(カレーソース)と、表1中の左欄※印に記す構成の他
は、実施例1と同様にして製造した実施例2及び比較例
1〜6の容器入り食品(カレーソース)を、各々20サ
ンプルずつ用意し、これらのサンプルを、10℃の保存
状態で、50cm上方から光源20Wの白色蛍光灯を照
射する条件下に保存すると共に、実施例1と同様に保存
及び使用(調理)して各製品の評価試験を行った。尚、
上記評価試験は、各々の製品を以下の項目に基づいて評
価した。当該項目に記載される目的及び効果が十分に達
成されているものについては[++]、ほぼ達成されて
いるものについては[+]、十分には達成されていない
ものについては[±]、全く達成されていないものにつ
いては[−]、の4段階評価法で評価した。 (評価項目) コスト エチレンー酢酸ビニル共重合体鹸化物(ガスバリヤー
材)を含む容器本体とアルミ材(遮光性材)を含む蓋材
を使用した製品(先行技術製品)に比べて、容器本体と
蓋材に要するコストが20%以上抑えられていること。 操作性 電子レンジ調理時に容器が軟化することなく、その操作
性に問題がなく、密閉容器の開封時をはじめ取扱い時に
おける内容物の漏出、蓋材への付着等がないこと。 容器保形性及び遮断性 加熱殺菌処理による容器の変形がなく、容器形状がしっ
かりと保持されていること、及び、加熱殺菌時並びに保
存時において、容器から食品がしみ出す問題がないこ
と。 食品の品質 過加熱、油脂の劣化等に起因する食品の外観、香り、風
味、物性等の品質上の変質劣化が認められず、食品の本
来の良好な品質が高レベルに保持されていること。
【0033】
【表1】
【0034】表1に示されるように、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体鹸化物からなる成形容器を用い、蓋材に、
アルミ材を含み、かつ120℃の高温で加熱殺菌した先
行技術と同様の製品(比較例1)では、操作性、容器保
形性については問題はないが、食品の品質、特に、香
り、風味面での品質劣化が早期に生じ(過加熱と油脂の
劣化に起因)、また、容器及び蓋材はコスト高であり低
コスト化は不可能である。このように、高温で加熱殺菌
を施した製品では、容器及び蓋材を高性能化しても、優
れた品質の食品を得ることは困難であることが分かる。
【0035】次に、容器の厚みを250μとした比較例
2では、加熱殺菌後に容器が変形しているものが多数
(7サンプル)有り、電子レンジ調理時には容器が軟化
して取扱いに支障が生じ、保存中に食品の香りの透過も
認められた。このように、ポリプロピレン単層からなる
容器の厚みが250μでは、操作性、容器保形性の点で
問題があり、製品の品質保持が十分でなく、食品の品質
の点で問題があることが分かる。また、容器の断面を実
体顕微鏡で観察したところ、当該容器の厚み全体にわた
って食品(カレーソース)の色素が透過していることが
分かった。
【0036】次に、ヘッドスペースの高さを25mmと
した比較例3では、加熱殺菌後に容器が変形しているも
のが多数(15サンプル)有り、容器保形性の点で問題
があり、また、早期に食品の香り立ちの低下が認めら
れ、ヘッドスペースの高さが20mmを越えると食品の
品質を保持することができなかった。ヘッドスペースの
高さを3mmとした比較例4では、電子レンジ調理後、
容器開封と同時に沸騰した食品が容器外に漏出した。ま
た、蓋材にも食品が多量に付着しており、見栄えも悪
く、操作性に問題のあることが分かった。
【0037】遮光性材により容器開口部の被覆率を50
%とした比較例5では、早期に食品中の油脂の劣化が認
められ、食品の品質の点で問題があった。このように、
遮光性材の被覆率が50%では、油脂の劣化防止が図れ
ないことが分かる。
【0038】これに対して、実施例1及び2(本発明製
品)は、低コスト(比較例1と比べて約20%の低コス
ト)で製造することができると共に、安全かつ円滑に調
理操作をすることが可能であり、しかも15日後におい
ても食品の品質はきわめて良好に高レベルに保持されて
いることが分かった。また、容器の断面を実体顕微鏡で
観察したところ、食品(カレーソース)の色素の透過
は、当該容器の厚みの途中で抑えられていた。更に、食
品のpHを5.5以下にすると(実施例1)、一層加熱
殺菌処理時間を短くすることができ、ヒートショックの
少ない高品質の製品が簡便に得られることが分かった。
尚、実施例1〜2及び比較例1〜5の製品は、表1に示
した保存期間中、いづれも耐熱性細菌の増殖はなく、食
品衛生上の保存性の点については、良好な保存性を有し
ていた。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、皿状容
器に食品を収容し、当該容器の上方開口部を蓋材でシー
リングして密閉した形態の容器入り食品であって、
食品に100℃以下の加熱殺菌処理を施す、 皿状容
器をポリプロピレン単層からなる成形容器等の厚み30
0μ以上の合成樹脂からなる成形容器とする、 食品
が充填された状態で当該成形容器のヘッドスペースの高
さを5〜20mmとする、 蓋材及び/又は当該皿状
容器の上方開口部面積の70%以上を占める遮光性材を
設ける、ことにより、チルド低温環境下での十分な保存
性(賞味期間)と品質維持を可能とすると共に、電子レ
ンジで温める等の簡便な調理操作を施すだけで喫食し得
るようにしたことを特徴とする上記容器入り食品に係わ
るものであり、本発明によれば、次のような効果が得ら
れる。 1)チルド低温環境下で、食品の本来の品質(香り、風
味、栄養素等)を損なうことなしに、最大14日の賞味
期限を確保できる高品質の容器入り食品を提供すること
ができる。 2)殺菌処理の加熱によるダメージを極力抑制し、食品
の本来の品質を高レベルに保持すると共に、食品衛生上
問題のない実用上の保存性を備え、利用者の取扱い性、
安全性及び外観に優れ、かつこれらの特性を最大限に備
えた容器入り食品を極力低コストで提供することができ
る。 3)ポリプロピレン単層からなる成形容器を用いて、喫
食時に電子レンジで温める等の簡便な調理操作を施すだ
けで手軽に食に供することが可能な技術集約型の新しい
タイプの容器入り食品を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−56063(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 3/00 A23L 1/00 A23L 1/39 B65D 81/30 - 81/34

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】皿状容器に食品を収容し、当該容器の上方
    開口部を蓋材でシーリングして密閉した形態の容器入り
    食品であって、以下なる構成; 食品に100℃以下の加熱殺菌処理を施す、 皿状容器を厚み300μ以上の合成樹脂からなる成
    形容器とする、 食品が充填された状態で当該成形容器のヘッドスペ
    ースの高さを5〜20mmとする、 蓋材及び/又はその上面に当該皿状容器の上方開口
    部面積の70%以上を占める遮光性材を設ける、 により、チルド低温環境下での十分な保存性(賞味期
    間)と品質維持を可能とすると共に、電子レンジで温め
    る等の簡便な調理操作を施すだけで喫食し得るようにし
    たことを特徴とする上記容器入り食品。
  2. 【請求項2】 成形容器が、ポリプロピレン単層からな
    る請求項1記載の容器入り食品。
  3. 【請求項3】 食品のPHが、5.5以下である請求項
    1記載の容器入り食品。
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JP4778763B2 (ja) * 2005-10-06 2011-09-21 四国化工機株式会社 含気包装のチルド惣菜の製造方法
JP6022350B2 (ja) * 2012-12-28 2016-11-09 キッコーマン株式会社 そぼろ状鶏挽肉、そぼろ状鶏挽肉含有調味液及び容器入りそぼろ状鶏挽肉含有調味液

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