JPH11218927A - レジスト組成物 - Google Patents

レジスト組成物

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JPH11218927A
JPH11218927A JP10023499A JP2349998A JPH11218927A JP H11218927 A JPH11218927 A JP H11218927A JP 10023499 A JP10023499 A JP 10023499A JP 2349998 A JP2349998 A JP 2349998A JP H11218927 A JPH11218927 A JP H11218927A
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JP
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group
acid
surfactant
resist
resist composition
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JP10023499A
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English (en)
Inventor
Atsushi Sone
篤 曽根
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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  • Materials For Photolithography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ArFエキシマレーザーに対して高い透明性
を有し、かつ耐ドライエッチング耐性に優れ、ストライ
エーション改良効果によって安定して優れたパターン形
状を与えるレジスト組成物を提供する。 【解決手段】 酸発生剤、界面活性剤および前記酸発生
剤により脱離する基として脂環式炭化水素基を有する構
造単位を含むポリマーからなるレジスト組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なレジスト組成
物および当該レジスト組成物を使用したパターン形成方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の製造には、シリコンウエハ
表面にレジストを塗布して感光膜を形成する工程、光を
照射して潜像を形成する工程、次いでそれを現像してネ
ガまたはポジの画像を形成するリソグラフィー技術によ
って画像を得る工程が含まれる。ところで、IC、LS
I、更にVLSIへの半導体の高集積化、高密度化、小
型化、高速化が進むにつれ素子の微細加工に対する要求
は高まり、現在では0.5μm以下の微細パターンを形
成する技術が要求されている。しかしながら、近紫外線
や可視光線を用いる従来のリソグラフィーではこのよう
な微細パターンの形成がきわめて困難であり、歩留りの
低下も著しい。このため、波長350−450nmの近
紫外線光を利用する従来のリソグラフィーに代えて、露
光の解像度を高めるために、波長の短い遠紫外線(短波
長紫外線)、波長248nmのKrFエキシマレーザ、
波長193nmのArFエキシマレーザなどを用いるリ
ソグラフィー技術が研究されている。たとえば、レジス
ト組成物を構成する樹脂については、ArFエキシマレ
ーザなどの短波長の光に対しては透過率が極端に悪化
し、十分な感度が得られない従来のノボラック樹脂など
のアルカリ可溶性フェノール樹脂に代えて、エステル部
分にアダマンタン骨格やノルボルナン骨格を有し、透明
性に優れたポリマーが検討されている(特開平4−39
665号公報、特開平5−257284号公報、特開平
5−265212号公報、特開平7−234511号公
報)。また、現像液については、上記のようなエステル
部分にアダマンタン骨格やノルボルナン骨格を有し、そ
のために疎水性の強いポリマーに対しても、溶解性に優
れた現像液が検討されている。しかし、このような脂環
式炭化水素構造を有するポリマーは、基板への塗布性に
劣り、また得られた膜のストライエーションが発生する
問題があった。この他、光酸発生剤についても検討が進
められている。しかしながら、ArFエキシマレーザ露
光用のレジスト組成物に加えられる添加剤については十
分な検討がなされているとはいえない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来技術のも
と、発明者らは、エステル部分にアダマンタン骨格やノ
ルボルナン骨格などの脂環式炭化水素基を含むポリマー
を用いたレジスト組成物のレジスト膜形成性を改善する
べく検討した結果、界面活性剤を配合するとストライエ
ーション防止に有効であることを見いだし、本発明を完
成するに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、酸と反
応して脱離する脂環式炭化水素基を含有する構造単位を
含むポリマー、酸発生剤および界面活性剤を含有するこ
とを特徴とするレジスト組成物;および該レジスト組成
物を基板上に塗布する工程と波長180−250nmの
光源を用いて露光する工程とを含むことを特徴とするパ
ターン形成方法が提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】(ポリマー)構造単位I 本発明のレジスト組成物に使用されるポリマーは、酸と
反応して脱離する脂環式炭化水素基(LG)を含有する
構造単位(以下、構造単位Iという場合がある)を含
む。
【0006】LG 脂環式炭化水素基は、好ましくは下式(1)で示され
る。
【0007】
【化1】 (式中、R’は、水素原子または炭素数1−6の置換さ
れていてもよいアルキル基であり;Zは、記載のCと共
に置換されていてもよい脂環式炭化水素基を完成するの
に必要な複数個の原子を表す。)
【0008】R’ 上記の式(1)において、R’は、好ましくは置換され
ていてもよい炭素数1−6のアルキル基である。さらに
好ましくは脱離後の基を安定化させる効果を有する基で
あり、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチ
ル基などである。これらの中でもさらにメチル基、エチ
ル基が好ましい。R’の置換基は特に限定されず、適当
な置換基として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨ
ウ素原子などのハロゲン原子;メチル基、エチル基、イ
ソプロピル基、t−ブチル基などの炭素数1−4のアル
キル基;メトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ
基、t−ブチルオキシ基などの炭素数1−4のアルコキ
シ基が挙げられる。露光波長でのレジスト組成物の透明
性及びポリマー製造上の便利さから、R’は置換されて
いないものが好ましい。
【0009】CとZで構成される環構造 式(1)のCとZで構成される環構造の基本骨格として
は、具体的には、単環式炭化水素骨格、縮合多環式炭化
水素骨格、架橋環式炭化水素骨格、スピロ炭化水素骨格
およびこれらの環系が集合した環集合炭化水素骨格が挙
げられる。
【0010】単環式炭化水素骨格としては、環を構成す
る炭素原子の数が3−15、好ましくは3−8、より好
ましくは5−6の飽和または不飽和の炭化水素骨格が挙
げられる。好ましくはシクロペンタン、シクロヘキサ
ン、シクロペンテンまたはシクロヘキセン骨格、より好
ましくはシクロペンタンまたはシクロヘキサン骨格を有
するものである。
【0011】縮合多環式炭化水素骨格としては、環を構
成する炭素原子の数が8−22、好ましくは8−18、
より好ましくは5−14の飽和または不飽和の炭化水素
骨格が挙げられる。環はオルソ縮合であってもオルソア
ンドペリ縮合であってもよい。好ましくはパーヒドロペ
ンタレン、パーヒドロインデン、パーヒドロナフタレ
ン、パーヒドロアズレン、パーヒドロインダセン、パー
ヒドロアセナフチレン、パーヒドロフルオレン、パーヒ
ドロフェナレン、パーヒドロフェナンスレンまたはパー
ヒドロアントラセン骨格、より好ましくはパーヒドロペ
ンタレン、パーヒドロインデン、パーヒドロナフタレン
またはパーヒドロアントラセン骨格、さらに好ましくは
パーヒドロナフタレンまたはパーヒドロアントラセン骨
格を有するものである。
【0012】架橋環式炭化水素骨格は、2環系または多
環系のいずれであってもよく、さらに5員または6員の
単環式炭化水素骨格を有していてもよく、さらに飽和ま
たは不飽和のいずれであってもよい。架橋環を構成する
炭素原子の数は7−27、好ましくは7−22、より好
ましくは7−19である。好ましくは、アダマンタン骨
格を有するものや、1個以上、好ましくは1−3個、よ
り好ましくは1−2個のノルボルナン骨格を有するもの
が挙げられる。
【0013】スピロ炭化水素骨格としては、環を構成す
る炭素原子の数が8−30、好ましくは8−20、より
好ましくは9−11の飽和または不飽和の炭化水素骨格
が挙げられる。スピロ原子の数は1−2個、好ましくは
1個である。スピロ[4.4]ノナン、スピロ[4.
5]デカンまたはスピロ[5.5]ウンデカン骨格を有
するものが好ましい。
【0014】環集合炭化水素骨格としては、上記した単
環式炭化水素骨格、縮合多環式炭化水素骨格、架橋環式
炭化水素骨格およびスピロ炭化水素骨格から選ばれた2
以上の環系の基本骨格が1重結合または2重結合、好ま
しくは1重結合で直結したものが挙げられる。
【0015】上記の中でも、優れたドライエッチング耐
性を付与することから、架橋環式炭化水素骨格が好まし
い。
【0016】好ましい基本骨格の一例は下記に示すよう
なものである。
【0017】
【化2】
【0018】CとZで構成される環構造には置換基が結
合していてもよく、その置換基は、R’の置換基として
挙げたものと同様である。
【0019】構造 脂環式炭化水素基(LG)を含有する構造単位Iは、好
ましくは下式(2)で示される構造を有する。
【0020】
【化3】
【0021】 上記式(2)中、Mは、重合体の主鎖を形成する基であ
り、下式(3)または下式(4)で示され、好ましくは
式(3)で示される。
【0022】
【化4】 (式中、R1 およびR2 は同一もしくは異なって水素原
子;置換されていてもよい低級アルキル基または−CO
4 で示される基(R4 は置換されていてもよい低級ア
ルコキシ基または例えばフェノキシ基、ベンジルオキシ
基などのアリールオキシ基である)、R3 は水素原子;
ハロゲン原子または置換されていてもよい低級アルキル
基)
【0023】R1 およびR2 は、好ましくは水素原子ま
たは置換されていてもよい炭素数1−4のアルキル基で
あり、さらに好ましくは水素原子またはメチル基であ
る。R 3 は、好ましくは水素原子または置換されていて
よい炭素数1−4のアルキル基であり、さらに好ましく
は水素原子またはメチル基である。R4 は、好ましくは
置換されていてもよい炭素数1−4のアルコキシ基であ
る。置換基は、R’の置換基として挙げたものと同様で
ある。
【0024】
【化5】 (式中、R3 は前記と同様である)
【0025】好ましい式(3)の具体例としては、下式
(5)や(6)で示される基が挙げられ、特に式(5)
で示される基が好ましい。式中、R3 およびR4 は前記
と同様である
【0026】
【化6】
【0027】
【化7】
【0028】 上記式(2)中、Bは単結合または炭素数1−10の二
価の有機基である。Bの二価の有機基の具体例として
は、メチレン、エチレン、プロパン−1,3−ジイル、
プロパン−1,2−ジイル、ブタン−1,4−ジイル、
ブタン−2,2−ジイル、ペンタン−1,5−ジイル、
へキサン−1,6−ジイル、シクロペンチレン、シクロ
ヘキシレン、2−メチルシクロヘキシレンなどの鎖状ま
たは環状の置換されていてもよいアルキレン;ビニレ
ン、プロペニレン、ブチニレン、へキシニレン、2−ク
ロロペンチニレン、3−エチルヘキセニレン、シクロヘ
キセニレン、2−クロロシクロヘキセニレン、−CH=
CH−CH=CH−、−CH2 C=CHCH2 CH=C
H−、−CCl=CH−CH=CCl−などの鎖状また
は環状の置換されていてもよいアルケニレン;置換され
ていてもよいフェニレン;およびこれらが組合わされた
2価の有機基が挙げられる。ただし、ベンゼン環を含む
有機基はレジストの透明性に悪影響を与えない範囲で存
在することができる。Bとしては単結合、アルキレン、
アルケニレンが好ましく、特に単結合が好ましい。
【0029】 上記式(2)中、Aは、酸と反応して開裂する結合を有
する二価の有機基である。酸はポリマー100重量部に
対して、光酸発生剤0.01〜50重量部、好ましくは
0.2〜30重量部、さらに好ましくは0.5〜5重量
部を含む化学増幅型レジスト組成物において、エキシマ
レーザ光による露光によって生じる酸である。好ましい
光酸発生剤としてはトリフェニルスルホニウムトリフル
オロメタンスルホナートが挙げられ、また、好ましいエ
キシマレーザ光はKrFエキシマレーザまたはArFエ
キシマレーザ、より好ましくはArFエキシマレーザで
ある。具体例としては、カルボニルオキシ基、オキシカ
ルボニルオキシ基、スルホニル基、アミド基、フェノキ
シ基が挙げられ、好ましくはカルボニルオキシ基、オキ
シカルボニルオキシ基である。
【0030】LG 上記式(2)中、LGは前記と同様である。
【0031】その他の構造単位 本発明のポリマーには上記した構造単位Iのほか、レジ
ストの感度や解像度を高めるために、酸と反応して脱離
する脂環式炭化水素基以外の基(P*)を有する構造単
位(以下、構造単位IIという場合がある)および/ま
たはレジストと基板との密着性を高めるために酸と反応
して脱離しない基(Q)を有する構造単位(以下、構造
単位IIIという場合がある)を含めてもよい。
【0032】構造単位II 構造単位IIは、脂環式炭化水素基以外の酸と反応して
脱離する基(P*)を有する。P* P*は前記したLG以外の基であって、酸と反応して脱
離する有機基である。具体的には、特公平2−2766
0号公報、特公平5−69420号公報記載の3級アル
キル基;特開平9−90637号公報記載のラクトン構
造を有する基などが挙げられる。より具体的には、t−
ブチル基、t−アミル基などの3級アルキル基;下式
(7)で示される基などの置換アリル基;3−メチル−
ピラニル基などのピラニル基;テトラヒドロフラニル
基、テトラヒドロピラニル基などの環状エーテル基;オ
キソシクロヘキシル基などの環状ケトン構造を有する
基;下式(8)で示される基などのラクトン構造を有す
る基が挙げられる。
【0033】
【化8】 (式中、R6 はそれぞれ独立に、水素原子;ハロゲン原
子;ニトロ基;シアノ基;炭素数1−12の置換されて
いてもよいアルキル基、アルケニル基またはアルカジエ
ニル基である)アルキル基としては、好ましくはメチル
基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基などが挙
げられ;アルケニル基としては、好ましくはビニル基、
1−プロペニル基、アリル基、1−ブテニル基、3−ブ
テニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、4−
ペンテニル基、ヘキセニル基などが挙げられ;アルカジ
エニル基としては、好ましくは1,2−プロパジエニル
基、1,3−ブタジエニル基、2,3−ブタジエニル
基、1,3−ペンタジエニル基、2,3−ペンタジエニ
ル基、2,4−ペンタジエニル基などが挙げられる。置
換基は、R’の置換基として挙げたものと同様である。
【0034】
【化9】 (式中、R7 は水素原子または炭素数1−4の置換され
ていてもよいアルキル基であり、nは1−4の整数であ
る)アルキル基として好ましくはメチル基、エチル基、
n−プロピル基、n−ブチル基などが挙げられ;nは好
ましくは1または2である。置換基は、R’の置換基と
して挙げたものと同様である。
【0035】構造単位IIは、好ましくは下式(9)で
示される構造を有する。
【0036】
【化10】 (式中、M、BおよびAは前記と同様である)。
【0037】構造単位III 構造単位IIIは、酸と反応して脱離しない基(Q)を
有する。 Qは、前記した−A−LGや−A−P*以外の基であれ
ばよいが、好ましくは水酸基;カルボキシル基;シアノ
基;−CONH2 基;ホルミル基;これらのいずれかを
有する置換されていてもよいアルキル基;およびオキシ
基、カルボニルオキシ基、オキシカルボニルオキシ基の
いずれかとアルキレンとからなる環状基からなる群から
選択される基である。置換基はR’の置換基として挙げ
たものと同様である。
【0038】構造単位IIIは、好ましくは下式(1
0)で示される構造を有する。
【0039】
【化11】 (式中、MおよびBは前記と同様である)
【0040】ポリマー構造 上記した各構造単位を有する本発明の好ましいポリマー
構造のいくつかを下記に示す。式中、R3 、R′、Z、
B、A、P*およびQは前記のとおりである。
【0041】
【化12】
【0042】
【化13】
【0043】
【化14】
【0044】上記のポリマーにおいて、構造単位Iと、
他の構造単位(構造単位IIと構造単位IIIとの合
計)との比率(モル%)は、100:0〜20:80、
好ましくは90:10〜30:70、より好ましくは7
0:30〜40:60である。他の単位を存在させたほ
うが感度や解像度の点で好ましい。構造単位IIと構造
単位IIIとの比率(モル%)は、10:90〜90:
10、好ましくは20:80〜80:20、より好まし
くは30:70〜70:30である。
【0045】重量平均分子量(Mw;以下、分子量とい
う)は、通常、1,000−50,000、好ましくは
3,000−25,000である。分散度(Mw/M
n)は、通常5.0以下、好ましくは3.0以下であ
る。重量平均分子量(Mw)及び分散度(Mw/Mn)
が大きすぎるとポリマーのレジスト溶媒への溶解性が低
下し、レジスト塗布時にレジスト膜が白濁したり、ある
いは感度や解像度などのレジスト特性が低下する傾向を
示す。重量平均分子量(Mw)が小さすぎると、レジス
ト膜がもろくなったり耐熱性が低下する傾向を示す。な
お、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)
は、屈折計(RI)を用いたテトラヒドロフラン溶媒で
のゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定
されたポリスチレン換算重量平均分子量およびポリスチ
レン換算数平均分子量である。
【0046】ポリマーの製造に使用する各々の構造単位
に該当するモノマーは、いずれも純度95%以上の高純
度のものであることが好ましく、さらに好ましくは97
%以上である。モノマーの純度が低すぎると、生成する
ポリマーの重量平均分子量(Mw)及び分散度(Mw/
Mn)が大きくなり、感度や解像度などのレジスト特性
が低下する。モノマーを精製する方法は、特に限定され
ず、例えば、分別蒸留、分別沈殿、分別結晶、溶媒抽
出、吸着クロマトグラフィーなど各種の方法を挙げるこ
とができる。
【0047】本発明のポリマーは、上記のモノマー成分
を有機溶媒中に溶解させ、重合開始剤の存在下、重合温
度40−150℃、好ましくは60−90℃で、重合時
間1−24時間、好ましくは3−15時間反応させるこ
とにより得ることができる。有機溶媒としては、例え
ば、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル
類;ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素類;アセ
トン、メチルエチルケトンなどのケトン類;四塩化炭
素、クロロホルム、塩化メチレンなどのハロゲン化メチ
ル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドな
どを挙げることができる。これらの有機溶媒は、それぞ
れ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用するこ
とができる。これらの中でも、エーテル類が特に好まし
い。
【0048】重合開始剤としては、例えば、過酸化ベン
ゾイル、t−ブチルヒドロペルオキシド、過酸化ジt−
ブチル、クメンヒドロペルオキシドなどの過酸化物;過
硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩;塩
化アルミニウム、塩化第二スズ、四塩化チタンなどの塩
化物;n−ブチルリチウム、ナフタリンナトリウムなど
のアルカリ金属塩;2,2’−アゾビスイソブチロニト
リル,2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4
−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル−2,2’−ア
ゾビスイソブチレート、4,4’−アゾビス(4−シア
ノペンタノイック酸)、アゾビスシクロへキサンカルボ
ニトリルなどのアゾ化合物;2,2’−アゾビス(2−
アミノジプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−ア
ゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)ジ
ヒドロクロライドなどのアミジン化合物;三フッ化ホウ
素ジエチルエーテラートなどが挙げられる。これらの中
でも、アゾ化合物が好ましい。
【0049】本発明では、不活性ガス雰囲気下または真
空下で、上記のモノマー成分と重合開始剤とを含有する
有機溶媒溶液を撹拌しながら重合反応させることが好ま
しく、重合反応を開始するに当たり、各成分を含む溶液
及び反応容器内から酸素を実質的に完全に除去すること
が好ましい。重合開始剤は、市販品をそのまま使用する
のではなく、精製してから使用することが望ましい。精
製法としては、特に限定されないが、例えば、再結晶法
を挙げることができる。例えば、アゾビスイソブチロニ
トリルなどのアゾ化合物を再結晶すると、99%以上の
高純度とすることができる。
【0050】不活性ガス雰囲気下、精製した重合開始剤
を使用すると、得られたポリマーの分子量が大きくなり
すぎず分散も小さくできるため、レジスト用溶剤に対す
る溶解性が適当であり、均一なレジスト溶液を調製する
ことが容易であり、また、感度や解像度などのレジスト
特性が良好になる。
【0051】(レジスト組成物)本発明は、上記したポ
リマー、酸発生剤(酸発生化合物;PAG)および界面
活性剤を含有することを特徴とするレジスト組成物に関
する。
【0052】(1)酸発生剤 酸発生剤としては特に限定されないが例えばレジスト分
野において通常使用される紫外線、KrFエキシマレー
ザやArFエキシマレーザによる遠紫外線、真空紫外
線、電子線、X線、レーザ光などの放射線の照射により
ブレンステッド酸またはルイス酸を発生する光酸発生剤
が挙げられ、例えば、オニウム塩、ハロゲン化有機化合
物、キノンジアジド化合物、α,α’−ビス(スルホニ
ル)ジアゾメタン系化合物、α−カルボニル−α’−ス
ルホニルジアゾメタン系化合物、スルホン化合物、有機
酸エステル化合物、有機酸アミド化合物、有機酸イミド
化合物などを使用することができる。
【0053】オニウム塩としては、ジアゾニウム塩、ア
ンモニウム塩、ジフェニルヨードニウムトリフレートな
どのヨードニウム塩、トリフェニルスルホニウムトリフ
レートなどのスルホニウム塩、ホスホニウム塩、アルソ
ニウム塩、オキソニウム塩などが挙げられる。
【0054】ハロゲン化有機化合物としては、ハロゲン
含有オキサジアゾール系化合物、ハロゲン含有トリアジ
ン系化合物、ハロゲン含有アセトフェノン系化合物、ハ
ロゲン含有ベンゾフェノン系化合物、ハロゲン含有スル
ホキサイド系化合物、ハロゲン含有スルホン系化合物、
ハロゲン含有チアゾール系化合物、ハロゲン含有オキサ
ゾール系化合物、ハロゲン含有トリアゾール化合物、ハ
ロゲン含有2−ピロン系化合物、その他ハロゲン含有へ
テロ環状化合物、ハロゲン含有脂肪族炭化水素化合物、
ハロゲン含有芳香族炭化水素化合物、スルフェニルハラ
イド化合物などが挙げられる。より具体的には、トリス
(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリス
(2,3−ジブロモ−3−クロロプロピル)ホスフェー
ト、テトラブロモクロロブタン、へキサクロロベンゼ
ン、へキサブロモベンゼン、へキサブロモシクロドデカ
ン、へキサブロモシクロドデセン、へキサブロモビフェ
ニル、アリルトリブロモフェニルエーテル、テトラクロ
ロビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA、
テトラクロロビスフェノールAのビス(クロロエチル)
エーテル、テトラブロモビスフェノールAのビス(ブロ
モエチル)エーテル、ビスフェノールAのビス(2,3
−ジクロロプロピル)エーテル、ビスフェノールAのビ
ス(2,3−ジブロモプロピル)エーテル、テトラクロ
ロビスフェノールAのビス(2,3−ジクロロプロピ
ル)エーテル、テトラブロモビスフェノールAのビス
(2,3−ジブロモプロピル)エーテル、テトラクロロ
ビスフェノールS、テトラブロモビスフェノールS、テ
トラクロロビスフェノールSのビス(クロロエチル)エ
ーテル、テトラブロモビスフェノールSのビス(ブロモ
エチル)エーテル、ビスフェノールSのビス(2,3−
ジクロロプロピル)エーテル、ビスフェノールSのビス
(2,3−ジブロモプロピル)エーテル、トリス(2,
3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)
−3,5−ジブロモフェニル)プロパンなどのハロゲン
系難然剤やジクロロジフェニルトリクロロエタン、ペン
タクロロフェノール、2,4,6−トリクロロフェニル
4−ニトロフェニルエーテル、2,4−ジクロロフェ
ニル 3’−メトキシ−4’−ニトロフェニルエーテ
ル、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸、4,5,6,7
−テトラクロロフタリド、1,1−ビス(4−クロロフ
ェニル)エタノール、1,1−ビス(4−クロロフェニ
ル)−2,2,2−トリクロロエタノール、2,4,
4’,5−テトラクロロジフェニルスルフィド、2,
4,4’,5−テトラクロロジフェニルスルホンなどの
有機クロロ系農薬などが例示される。
【0055】キノンジアジド化合物の具体例としては、
1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エステ
ル、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エ
ステル、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン
酸エステル、2,1−ナフトキノンジアジド−4−スル
ホン酸エステル、2,1−ベンゾキノンジアジド−5−
スルホン酸エステルのようなキノンジアジド誘導体のス
ルホン酸エステルや1,2−ベンゾキノン−2−ジアジ
ド−4−スルホン酸クロライド、1,2−ナフトキノン
−2−ジアジド−4−スルホン酸クロライド、1,2−
ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸クロライ
ド、1,2−ナフトキノン−1−ジアジド−6−スルホ
ン酸クロライド、1,2ベンゾキノン−1−ジアジド−
5−スルホン酸クロライド等のキノンジアジド誘導体の
スルホン酸クロライドなどが挙げられる。
【0056】α,α’−ビス(スルホニル)ジアゾメタ
ン系化合物としては、未置換、対称的にまたは非対称的
に置換されたアルキル基、アルケニル基、アラルキル
基、芳香族基、またはへテロ環状基を有するα,α’−
ビス(スルホニル)ジアゾメタンなどが挙げられる。α
−カルボニル−α−スルホニルジアゾメタン系化合物の
具体例としては、未置換、対称的にまたは非対称的に置
換されたアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、芳
香族基、またはへテロ環状基を有するα−カルボニル−
α−スルホニルジアゾメタンなどが挙げられる。スルホ
ン化合物の具体例としては、未置換、対称的にまたは非
対称的に置換されたアルキル基、アルケニル基、アラル
キル基、芳香族基、またはへテロ環状基を有するスルホ
ン化合物、ジスルホン化合物などが挙げられる。有機酸
エステルとしては、カルボン酸エステル、スルホン酸エ
ステル、リン酸エステルなどが挙げられ、有機酸アミド
としては、カルボン酸アミド、スルホン酸アミド、リン
酸アミドなどが挙げられ、有機酸イミドとしては、カル
ボン酸イミド、スルホン酸イミド、リン酸イミドなどが
挙げられる。
【0057】上述したような光酸発生剤は、KrFエキ
シマレーザ用レジストにも用いられるものである。これ
らの中でも、ArFエキシマレーザの波長付近(18
5.5−220nm)の光吸収が少ないもの、例えば、
特開平7−199467号公報の第9−10欄に一般式
(II)または(III)で記載されたような化合物や
その具体例、すなわち、シクロヘキシルメチル(2−オ
キソシクロヘキシル)スルホニウムトリフルオロメタン
スルホナート、ジシクロヘキシル(2−オキソシクロヘ
キシル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホナー
ト、2−オキソシクロヘキシル(2−ノルボルニル)ス
ルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、2−シク
ロヘキシルスルホニルシクロヘキサノン、ジメチル(2
−オキソシクロヘキシル)スルホニウムトリフルオロメ
タンスルホナート、トリフェニルスルホニウムトリフル
オロメタンスルホナート、ジフェニルヨードニウムトリ
フルオロメタンスルホナート、N−ヒドロキシスクシイ
ミドトリフルオロメタンスルホナート、フェニルパラト
ルエンスルホナート、次式(18)−(27)で示され
る化合物等が好ましい。
【0058】
【化15】
【0059】
【化16】
【0060】
【化17】
【0061】
【化18】
【0062】
【化19】
【0063】
【化20】
【0064】
【化21】
【0065】
【化22】
【0066】
【化23】
【0067】
【化24】
【0068】これらの光酸発生剤は、それぞれ単独で、
あるいは2種類以上を組み合わせて用いることができ
る。光酸発生剤の配合割合は、ポリマー100重量部に
対して、通常0.01−50重量部、好ましくは0.2
−30重量部、特に好ましくは0.5−5重量部であ
る。この範囲にあるときに良好なパターンが得られ、好
ましい。これらの光酸発生剤のうち、ベンゼン環を含有
する化合物は、多量に使用するとArFエキシマレーザ
光の吸収が大きくなる傾向を示すので、それぞれ単独
で、あるいは他の光酸発生剤と併用する場合、その配合
割合を、ポリマー100重量部に対して、0.5−5重
量部とすることが望ましい。
【0069】(2)界面活性剤 本発明のレジスト組成物には界面活性剤が添加され、添
加によりストライエーションの改良効果が得られる。界
面活性剤としては、長鎖カルボン酸金属塩などのアニオ
ン界面活性剤;長鎖アンモニウムクロライドなどのカチ
オン界面活性剤;アクリルポリマー、エチレンオキシド
−ポリエチレンオキシドブロック共重合体、シリコン系
界面活性剤、フッ素系界面活性剤などのノニオン(非イ
オン)界面活性剤などが挙げられ、少量で界面活性効果
の得られるノニオン界面活性剤が好ましい。好ましいシ
リコン系界面活性剤としては、KP−341(商品名、
信越シリコーン社製)、KP−354(商品名、信越シ
リコーン社製)、KP−316(商品名、信越シリコー
ン社製)、KP−361(商品名、信越シリコーン社
製)、フロラードFC−430(商品名、3M社製)、
クラノール450(共栄社化学社製)などが挙げられ
る。また、好ましいフッ素系界面活性剤としては、メガ
ファックF−177(商品名、大日本インキ社製)、エ
ストップEF−121(商品名、トーケム社製)、サー
フロンS−145(商品名、旭硝子社製)などが挙げら
れる。さらに、従来のノボラック樹脂に代えて使用が検
討されているエステル部分等にアダマンタン骨格やノル
ボルナン骨格などの脂環式炭化水素基を含むポリマーに
ついては、発明者らの知見によるとノニオン界面活性剤
のなかでも、特にシリコン系界面活性剤の使用が好まし
い。界面活性剤はそれぞれ単独で、または2種以上を組
み合わせて用いることができ、添加量は、レジスト組成
物に対して10−1000、好ましくは20−500、
さらに好ましくは30−300ppmである。これらの
添加量においてストライエーション改良効果が高く、ま
た、基板表面を疎水化する程度も低く、好ましい。
【0070】(3)その他の添加剤 本発明のレジスト組成物にはその他の添加剤、たとえば
アミン類を加えてもよく、アミン類を併用すると、Ar
Fエキシマレーザなどの短波長の活性光線を露光源とし
て用いた場合であっても、解像度、パターン形状、マス
クリニアリティなどのレジスト特性を向上させることか
できる。アミン類としては、レジスト膜を高温でベーク
する工程があることを考慮すると、高沸点化合物である
ことが好ましい。アミン類としては、分子量が100−
240、好ましくは120−220、より好ましくは1
40−200で、760mmHgでの沸点が200−3
50℃、好ましくは210−330℃のものであること
が望ましい。分子量が大きすぎると、一般に融点が高く
なる傾向にあり、保存時やアルカリ現像液による現像時
にアミン類が析出する可能性がある。逆に、小さすぎる
と、沸点が低くなってしまう。また、沸点が高すぎる
と、通常、分子量も大きく、形状がかさばるため膜中で
の拡散が不十分となり、レジスト膜表面の難溶化層の影
響を受けて形状が低下するという問題があり、逆に、沸
点が低すぎると、パターン形成時のべーク温度で揮発し
てしまい、十分な効果が得られない。アミン類として
は、具体的には、ノニルアミン、デシルアミン、トリデ
シルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン
などの脂肪族第一アミン類;ジアミルアミンなどの脂肪
族第二アミン類;トリブチルアミン、トリアミルアミン
などの脂肪族第三アミン類;ジ(4−メチルベンジル)
アミン、ジフェニルアミン、トリベンジルアミンなどの
芳香族アミン類;へキサメチレンテトラミンなどの環状
脂肪族アミン類;などが挙げられ、これらの中でも、ジ
フェニルアミンなどの芳香族アミン類と、へキサメチレ
ンテトラミンなどの環状脂肪族アミン類が好ましい。
【0071】(4)レジスト溶媒 前記ポリマー、酸発生剤および界面活性剤を含有するレ
ジスト組成物は、溶媒に均一に溶解させて、レジスト溶
液として用いる。溶媒は、一般にレジスト組成物用の溶
媒として使用されているものを用いることができる。そ
の具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン、シ
クロペンタノン、シクロへキサノンなどのケトン類;n
−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、
i−ブタノール、t−ブタノール、シクロヘキサノール
などのアルコール類;エチレングリコールジメチルエー
テル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジオキサ
ンなどのエーテル類;エチレングリコールジメチルエー
テル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノエチルエーテルなどのアルコールエーテル類;
ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、酢酸プロピル、酢酸ブチ
ル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メ
チル、酪酸エチルなどのエステル類;2−オキシプロピ
オン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−メ
トキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸
エチルなどのオキシカルボン酸エステル類;セロソルブ
アセテート、メチルセロソルブアセテート、エチルセロ
ソルブアセテート、プロピルセロソルブアセテート、ブ
チルセロソルブアセテートなどのセロソルブエステル
類;プロピレングリコール、プロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ
エチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ
ブチルエーテルなどのプロピレングリコール類;ジエチ
レングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルな
どのジエチレングリコール類;トリクロロエチレンなど
のハロゲン化炭化水素類;トルエン、キシレンなどの芳
香族炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,
N−ジメチルアセトアミド、N−メチルアセトアミド、
N−メチルピロリドンなどの極性溶媒などが例示され
る。これらの溶媒は、それぞれ単独で、あるいは2種以
上を組み合わせて使用することができる。溶媒は、各成
分を均一に溶解するに足る量を使用する。また、レジス
ト組成物には、必要に応じて、保存安定剤、増感剤、界
面活性剤以外のストライエーション防止剤などの相溶性
のある添加剤を含有させることができる。
【0072】このレジスト組成物からなるレジスト膜に
放射線を照射(露光)すると、酸発生剤が酸を生成し、
その酸の作用を受けて、ポリマーの構造単位IおよびI
Iにおいて各保護基が脱離してカルボン酸などの極性基
を形成する。この結果、被照射部分(露光領域)の溶解
度が変化し、アルカリ水溶液や極性溶媒に対して可溶性
となる。したがって、このレジスト組成物はポジ型レジ
ストとして作用する。また、ポリマーの構造単位III
は上記酸の作用によっても脱離せず基板との密着性を維
持する。
【0073】(現像液)現像液としては、通常、アルカ
リ水溶液を用いるが、その具体例としては、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニ
アなどの無機アルカリの水溶液;エチルアミン、プロピ
ルアミンなどの第一アミン類の水溶液;ジエチルアミ
ン、ジプロピルアミンなどの第二アミンの水溶液;トリ
メチルアミン、トリエタノールアミンなどのアルコール
アミン類の水溶液;テトラメチルアンモニウムヒドロキ
シド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ
ブチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキ
シメチルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルヒドロ
キシメチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒド
ロキシエチルアンモニウムヒドロキシドなどの第四級ア
ンモニウムヒドロキシドの水溶液などが挙げられる。ま
た、必要に応じて、上記アルカリ水溶液に通常、メタノ
ール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール
など、好ましくはイソプロパノールなどの水溶性有機溶
媒、界面活性剤、樹脂の溶解抑止剤などを添加すること
ができる。
【0074】(パターン形成方法)このレジスト組成物
を用いてパターンを形成するには、レジスト溶液を基板
上に回転塗布などの方法で塗布し、任意の膜厚(通常、
乾燥膜厚で0.01μm−2μm程度)の膜を形成さ
せ、これを紫外線、KrFエキシマレーザやArFエキ
シマレーザによる遠紫外線、真空紫外線、電子線、X
線、レーザ光などの放射線を光源として用いて露光す
る。レジスト膜を形成した後、露光前にレジストが熱に
より劣化しない範囲の温度、通常80−190℃、好ま
しくは100−170℃でベークすることが好ましい。
べーク温度が低すぎると、露光後のレジスト表面に難溶
解層が発生し、逆に、高すぎると、レジスト膜の熱硬化
や熱分解が起こるおそれがある。露光光源として、マス
クを介して露光できる180−250nmの短波長領域
の光源、特にArFエキシマレーザ光を用いるとき、と
りわけ良好な結果を得ることができる。さらに、露光後
のベークを行うのが普通であるが、この露光後ベーク
は、通常70−180℃程度である。現像は、上述した
現像液を用いればよい。
【0075】
【実施例】以下に本発明を実施例を参照して説明する。
なお、本願発明は下記の実施例によって限定されるもの
ではない。
【0076】
【実施例1】2−メチル−2−アダマンチルメタクリレ
ートとメバロニックラクトンメタクリレート共重合体
(2MAdMA/MLMA=53/47、Mw=9,6
58、Mw/Mn=2.17)100重量部、光酸発生
剤としてトリフェニルスルホニウムトリフルオロメタン
スルホナート2重量部、界面活性剤としてシリコン系界
面活性剤のKP−341(信越シリコーン社製)50p
pm及びジフェニルアミン0.15重量部を乳酸エチル
に溶解させ、孔径0.1μmのテトラフルオロエチレン
製フィルター(ミリポア社製)でろ過して、レジスト溶
液を調製した(固形分13%)。得られたレジスト溶液
を、ヘキサメチルジシラザンで前処理したシリコン基板
上にスピンコートし、130℃で60秒間プリベークし
て、膜厚0.5μmのレジスト膜を形成した。ストライ
エーションは起きなかった。このレジスト膜に、ArF
エキシマレーザ露光装置(ニコン社製、NA=0.5
5)で露光した後、100℃で60秒間ベークした。次
いで、2.38重量%テトラメチルアンモニウムハイド
ロオキシド水溶液で60秒間現像した後、超純水でリン
スした。30mJ/cm2 の露光量により0.14μm
のL&S(ライン&スペース)が解像できた。
【0077】
【実施例2】界面活性剤としてフッ素系界面活性剤のメ
ガファックF−177(大日本インキ社製)50ppm
を使用した以外は実施例1と同様にしてレジスト溶液を
調製した(固形分13%)。このレジスト溶液を用いて
実施例1と同様にして膜厚0.5μmのレジスト膜を形
成した。実用上支障がでる程のストライエーションは起
きなかった。このレジスト膜を実施例1と同様に露光、
現像したところ0.16μmのL&S(ライン&スペー
ス)が解像できた。
【0078】
【実施例3】界面活性剤としてフッ素系界面活性剤のエ
ストップEF−121(トーケム社製)50ppmを使
用した以外は実施例1と同様にしてレジスト溶液を調製
した(固形分13%)。このレジスト溶液を用いて実施
例1と同様にして膜厚0.5μmのレジスト膜を形成し
た。実用上支障がでる程のストライエーションは起きな
かった。このレジスト膜を実施例1と同様に露光、現像
したところ0.16μmのL&S(ライン&スペース)
が解像できた。
【0079】
【実施例4】界面活性剤としてフッ素系界面活性剤のサ
ーフロンS−145(旭硝子社製)50ppmを使用し
た以外は実施例1と同様にしてレジスト溶液を調製した
(固形分13%)。このレジスト溶液を用いて実施例1
と同様にして膜厚0.5μmのレジスト膜を形成した。
実用上支障がでる程のストライエーションは起きなかっ
た。このレジスト膜を実施例1と同様に現像、露光した
ところ0.16μmのL&S(ライン&スペース)が解
像できた。
【0080】
【比較例1】界面活性剤を添加しなかった以外は実施例
1と同様にしてレジスト溶液を調製した(固形分13
%)。このレジスト溶液を用いて実施例1と同様にして
膜厚0.5μmのレジスト膜を形成した。ストライエー
ションが起きた。
【0081】
【実施例5】3−メチル−3−テトラシクロ[4.4.
0.12.5 .17.10]−3−ドデカニルメタクリレート
とメバロニックラクトンメタクリレート共重合体(3M
TCDMA/MLMA=54/46、Mw=12,99
0、Mw/Mn=2.74)100重量部、光酸発生剤
としてトリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンス
ルホナート2重量部、界面活性剤としてシリコン系界面
活性剤のKP−341(信越シリコーン社製)50pp
m及びジフェニルアミン0.15重量部をシクロヘキサ
ノンに溶解させ、孔径0.1μmのテトラフルオロエチ
レン製フィルター(ミリポア社製)でろ過して、レジス
ト溶液を調製した(固形分14%)。得られたレジスト
溶液を、ヘキサメチルジシラザンで前処理したシリコン
基板上にスピンコートし、130℃で60秒間プリベー
クして、膜厚0.5μmのレジスト膜を形成した。スト
ライエーションは起きなかった。このレジスト膜に、A
rFエキシマレーザ露光装置(ニコン社製、NA=0.
55)で露光した後、100℃で60秒間ベークした。
次いで、2.38重量%テトラメチルアンモニウムハイ
ドロオキシド水溶液で60秒間現像した後、超純水でリ
ンスした。30mJ/cm2 の露光量により0.17μ
mのL&S(ライン&スペース)が解像できた。
【0082】
【実施例6】界面活性剤としてフッ素系界面活性剤のメ
ガファックF−177(大日本インキ社製)50ppm
を使用した以外は実施例5と同様にしてレジスト溶液を
調製した(固形分14%)。このレジスト溶液を用いて
実施例5と同様にして膜厚0.5μmのレジスト膜を形
成した。実用上支障がでる程のストライエーションは起
きなかった。このレジスト膜を実施例5と同様に露光、
現像したところ0.19μmのL&S(ライン&スペー
ス)が解像できた。
【0083】
【実施例7】界面活性剤としてフッ素系界面活性剤のエ
ストップEF−121(トーケム社製)50ppmを使
用した以外は実施例5と同様にしてレジスト溶液を調製
した(固形分14%)。このレジスト溶液を用いて実施
例5と同様にして膜厚0.5μmのレジスト膜を形成し
た。実用上支障がでる程のストライエーションは起きな
かった。このレジスト膜を実施例5と同様に露光、現像
したところ0.19μmのL&S(ライン&スペース)
が解像できた。
【0084】
【比較例2】界面活性剤を添加しなかった以外は実施例
5と同様にしてレジスト溶液を調製した(固形分14
%)。このレジスト溶液を用いて実施例5と同様にして
膜厚0.5μmのレジスト膜を形成した。ストライエー
ションが起きただけでなく、膜に穴があいた。
【0085】
【発明の効果】本発明のレジスト組成物を用いれば、微
細加工に適したArFエキシマレーザによる露光が可能
であり、しかもストライエーション改良効果によって安
定して優れたパターン形状が得られる。また、本発明の
レジスト組成物はエッチング耐性にも優れているため、
高性能半導体の製造に有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸と反応して脱離する脂環式炭化水素基
    を含有する構造単位を含むポリマー、酸発生剤および界
    面活性剤を含有することを特徴とするレジスト組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のレジスト組成物を基板上
    に塗布する工程と波長180−250nmの光源を用い
    て露光する工程を含むことを特徴とするパターン形成方
    法。
JP10023499A 1998-02-04 1998-02-04 レジスト組成物 Pending JPH11218927A (ja)

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