JP3919806B2 - レジスト材料及びレジストパターンの形成方法 - Google Patents

レジスト材料及びレジストパターンの形成方法 Download PDF

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本発明は、レジスト材料に関し、さらに詳しく述べると、高解像性、高感度、そして優れたドライエッチング耐性を有する化学増幅型レジスト材料に関する。本発明は、また、かかる新規なレジスト材料を使用したレジストパターンの形成方法に関する。本発明によるパターン形成方法は、レジストパターンの現像時にクラックの発生やパターンの剥離を低減するのに特に有効であるので、半導体集積回路等の半導体装置の製造に有利に使用することができる。
近年、半導体集積回路は集積化が進んでLSIやVLSIが実用化されており、また、これとともに、集積回路の最小パターンはサブミクロン領域に及び、更に微細化する傾向にある。微細パターンの形成には、薄膜を形成した被処理基板上をレジストで被覆し、選択露光を行って所望のパターンの潜像を形成した後に現像してレジストパターンを作り、これをマスクとしてドライエッチングを行い、その後にレジストを除去することにより所望のパターンを得るリソグラフィ技術の使用が必須である。そして、このリソグラフィに使用する露光源として、g線(波長436nm) 、i線(波長365nm)の紫外線光が使用されているが、パターンの微細化に伴い、より波長の短い遠紫外線光、真空紫外光、電子線、X線などが光源として使用されるようになっている。特に最近では、エキシマレーザ(波長248nmのKrFレーザ、波長193nmのArFレーザ)が光源として注目されており、微細パターンの形成に有効であると期待されている。なお、本願明細書では、″放射線″なる語を用いた場合、これらの様々の光源からの光、すなわち、紫外線、遠紫外線、真空紫外光、電子線(EB)、X線、各種レーザ光等を意味するものとする。
より短波長である遠紫外・真空紫外領域の露光光を用いてサブミクロンのパターンを形成するには、用いられるレジストが、露光光の波長において透明性に優れていることが必要であり、さらにまた、十分なドライエッチング耐性をもつことが求められている。このようなレジストとして、本発明者らは、例えば、エステル部にアダマンタン骨格を有するアクリル酸エステル又はα置換アクリル酸エステルの重合体又は共重合体からなることを特徴とする放射線感光材料を発明し、すでに特許出願した(特許文献1を参照)。また、本発明者らは、同様なレジストとして、エステル部にノルボルナン骨格を有するアクリル酸エステル又はα置換アクリル酸エステルの重合体又は共重合体からなることを特徴とする化学増幅型放射線感光材料を発明した(特許文献2を参照)。
特開平4−39665号公報 特開平5−257284号公報
本発明者らが先に発明した化学増幅型レジスト及びそれを用いたパターン形成方法は、各種の光源からの光、特に遠紫外・真空紫外領域の波長をもつエキシマ光に対して高い透明性を有するばかりでなく、優れたドライエッチング耐性も有する。しかし、これらのレジストは、厚膜で使用した場合や、溶解能の高い現像液を用いて現像を行った場合など、適用される使用条件によってクラックやパターンの剥れを生じやすく、安定したパターニング特性を得ることができないという欠点を依然として有している。このような欠点がなぜ引き起こされるのかの正確な理由は不明であるけれども、レジストの骨格構造中に含まれる脂環式炭化水素部分が、疎水性が強いうえに剛直であるため、現像時にレジスト膜にかかる歪が大きくなることも1つの原因となっていると理解される。
また、上記のような脂環式炭化水素部分が存在することの結果、かかる化学増幅型レジストの現像に、この技術分野で常用のアルカリ現像液を使用できないという欠点もある。すなわち、レジストの構造中に含まれる脂環式炭化水素部分が、疎水性が強いので、アルカリ現像液へのレジストの溶解を妨げていると理解される。なお、アルカリ現像液の使用に係わる問題を解決するため、本発明者らは、保護されたアルカリ可溶性基を有しかつその保護基が酸により脱離して当該化合物をアルカリ可溶性とならしめる繰り返し単位を含む重合体又は共重合体と、放射線露光により酸を発生する酸発生剤とを含むレジストを、露光後、特定のアンモニウム化合物又はモルフォリン化合物の水溶液又はアルコール溶液を含む現像液で現像することを特徴とするレジストパターンの形成方法を見い出し、特許出願した(平成7年2月10日出願の特願平7−23053号の明細書を参照されたい)。
さらに、上記したようなレジストは、通常、被エッチング層を有する基板との密着性が悪く、基板上のレジスト膜が現像時に基板から剥離することがあったり、また、焼き付けようとする回路パターンが遮光されるようにできた露光マスクを介して露光を行った場合に、所望のマスクパターンより若干大きい形状のレジストパターンができあがることがあった。したがって、マスクパターンにより、レジストパターンを精確かつ忠実に再現できるようなレジスト材料を提供することが望まれている。
上記の説明から理解されるように、化学増幅型レジストとそれを用いたパターン形成方法の改良に当たっては、通常、レジスト材料そのものを改良するアプローチと、レジストプロセスにおいて用いられる現像液を改良するアプローチの2つのアプローチがとられている。本発明は、諸般の条件等を考慮して、レジスト材料そのものを改良しようとするものである。
本発明の1つの目的は、したがって、エキシマ光を含めた各種の放射線に対して高い透明性を有し、優れたドライエッチング耐性を有し、現像時のクラックの発生やパターンの剥離を低減した、すなわち、安定したパターニング特性を奏する、改良された化学増幅型レジストを提供することにある。
本発明のもう1つの目的は、基板との密着性が良好で、マスクパターンに対応するパターンを忠実に再現可能な改良された化学増幅型レジストを提供することにある。
また、本発明のもう1つの目的は、そのような化学増幅型レジストを使用した、標準アルカリ現像液で現像を行い得る改良されたレジストパターンの形成方法を提供することにある。
本発明は、1つの面において、次式(I)〜(VI)のいずれかにより表される脂環式炭化水素基含有部分:
Figure 0003919806
(上式において、RI は、1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基を表し、置換もしくは非置換のいずれであってもよく、そしてZは、記載の炭素原子とともに脂環式炭化水素基を完成するのに必要な複数個の原子を表す)
Figure 0003919806
(上式において、RIIは、同一もしくは異なっていてもよく、1〜4個の炭素原子を有する置換もしくは非置換の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、RIIの少なくとも1個は脂環式炭化水素基である)
Figure 0003919806
(上式において、RIIは前記定義に同じである)
Figure 0003919806
(上式において、RIII は、同一もしくは異なっていてもよく、プロトン、1〜4個の炭素原子を有する置換もしくは非置換の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、RIII の少なくとも1個は脂環式炭化水素基であり、また、式中、非二重結合の炭素原子に結合した2個のRIII のうち少なくとも1個は、1〜4個の炭素原子を有する置換もしくは非置換の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又は脂環式炭化水素基である)
Figure 0003919806
(上式において、RIIは前記定義に同じである)
Figure 0003919806
(上式において、RI 及びZは前記定義に同じである)
で保護されたアルカリ可溶性基を有しかつ前記アルカリ可溶性基が酸により脱離して当該化合物をアルカリ可溶性とならしめる構造単位を含む酸感応性化合物と、放射線露光により酸を発生する酸発生剤とを含んでなることを特徴とするレジスト材料を提供する。
本発明は、そのもう1つの面において、上記した式(I)〜(VI)のいずれかにより表される脂環式炭化水素基含有部分で保護されたアルカリ可溶性基を有しかつ前記アルカリ可溶性基が酸により脱離して当該化合物をアルカリ可溶性とならしめる構造単位を含む酸感応性化合物と、放射線露光により酸を発生する酸発生剤とを含むレジスト材料を被処理基板上に塗布し、
前記被処理基板上のレジスト膜を前記酸発生剤からの酸の発生を惹起し得る放射線に選択的に露光し、そして
露光後のレジスト膜のポストベーク後、前記露光工程において形成された潜像を現像すること、
を含んでなることを特徴とするレジストパターンの形成方法を提供する。
以下の詳細な説明から理解されるように、本発明によれば、上記したような化学増幅型レジストを使用することにより、また、特に、かかるレジストと組み合わせて特定のアンモニウム化合物又はモルフォリン化合物の水溶液又はアルコール溶液を現像液として使用することにより、レジスト樹脂とのなじみやすさ、溶解度をコントロールして、現像時に発生するストレスを緩和することにより、レジストパターンの剥離やクラックの発生を低減し、安定したパターニング特性を得ることができる。さらに、本発明によれば、現像時に発生する歪みを緩和することにより、安定したパターニング特性を得ることもできる。さらにまた、本発明によれば、露光マージンが広くなり、安定した微細レジストパターンを形成することができ、その際、下地に対するレジストの密着性も非常に良好である。また、焼き付けようとする回路パターンが遮光されるようにできた露光マスクを介して露光を行う場合に、所望のマスクパターンよりポジ型パターンが若干大きくできあがることも防止できる。
本発明は、上記したように、前式(I)〜(VI)のいずれかにより表される脂環式炭化水素基含有部分で保護されたアルカリ可溶性基を有しかつ前記アルカリ可溶性基が酸により脱離して当該化合物をアルカリ可溶性とならしめる構造単位を含む酸感応性化合物と、放射線露光により酸を発生する酸発生剤とを含むレジスト材料にある。
上式(I)において、RI は、好ましくは、置換もしくは非置換のいずれであってもよい、1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、例えばメチル基又はエチル基であるが、これは、炭素原子の数がさらに増加した場合、疎水性が強くなるという点では注目に値するというものの、基の脱離を満足に達成し得ないなどの不都合がでてくるからである。また、かかるアルキル基が置換されている場合、適当な置換基は、例えば、ハロゲン、例えば塩素、フッ素、沃素などである。アルカリ可溶性基の安定性などの面から、極性の強い置換基の使用は回避することが望ましい。また、このアルキル基についての規定は、他の式においてRII又はRIII によって規定されるアルキル基についても、基本的に同様に適用することができる。
本発明によるレジスト材料において、その主たる1成分である酸感応性化合物の構造単位中に含まれるべきアルカリ可溶性基は、この技術分野において周知のいろいろな基を包含するというものの、一般的には、カルボン酸基、スルホン酸基、アミド基、イミド基、フェノール基、酸無水物基、チオール基、ラクトン酸エステル基(α−α,β−ジメチル−γ−ブチロラクトン基)、アザラクトン基、カーボネート基、オキサゾン基、ピロリドン基、ヒドロキシオキシム基などであり、好ましくはカルボン酸基、スルホン酸基、アミド基、イミド基、そしてフェノール基である。
また、本発明のレジスト材料では、上記のようなアルカリ可溶性基が脂環式炭化水素基含有部分によって保護されている。かかる保護されたアルカリ可溶性基は、好ましくは、次式(VII )〜(XI)により表されるカルボン酸:
Figure 0003919806
Figure 0003919806
Figure 0003919806
Figure 0003919806
Figure 0003919806
(式中、RI 、RII及びRIII ならびにZは、それぞれ、前記定義に同じである)、
次式(XII )により表されるイミド基:
Figure 0003919806
(式中、Zは前記定義に同じである)又は
次式(XIII)により表されるフェノール基:
Figure 0003919806
(式中、Zは前記定義に同じである)
である。
また、前記アルカリ可溶性基中に含まれる脂環式炭化水素基は、化学の分野で公知のいろいろな基を包含し、また、それらの基は必要に応じて置換されていてもよいというものの、好ましくは、以下に詳しく説明するように、複数個の環構造を有するかもしくは縮合環を有している。前記脂環式炭化水素基は、特に好ましくは、アダマンタン又はその誘導体である。
本発明において用いられる、併用される酸発生剤から発生せしめられた酸に対して感応性を有する酸感応性化合物は、記載の条件を満たす限りにおいて、低分子量の化合物から高分子量の化合物まで、広範な化合物を包含し、また、これらの化合物は、単独で使用してもよく、さもなければ、2種類もしくはそれ以上の化合物を混合して使用してもよい。かかる酸感応性化合物は、大きく分けて、前記構造単位を繰り返し単位として含む重合体又は共重合体、そして低分子量の非重合化合物である。かかる酸感応性化合物は、それが重合体又は共重合体の形をとる場合、低分子量から高分子量までの広い範囲の分子量を有することができ、また、好ましくは、アクリル酸エステル及びその誘導体、イタコン酸エステル及びその誘導体、フマル酸エステル及びその誘導体ならびにスチレン置換体及びその誘導体からなる群から選ばれる繰り返し単位を単独もしくは組み合わせて有している。また、前記酸感応性化合物が非重合化合物の形をとる場合には、所期のレジスト特性を得るため、その化合物と組み合わせて任意のアルカリ可溶性の重合体又は共重合体を使用することが必要である。
本発明の酸感応性化合物は、それと組み合わせて、1種類もしくはそれ以上の同様な酸感応性化合物を追加的に有することができる。かかる場合に適当な追加の酸感応性化合物としては、以下に列挙するものに限定されないけれども、3級炭素エステル、3−オキソエステル、アセタールのエステル、カルボキシエーテルなどを挙げることができる。また、かかる追加の酸感応性化合物は、好ましくは、以下に列挙するようなアルカリ可溶性基を含有することができる:カルボン酸基、スルホン酸基、アミド基、イミド基、フェノール基、酸無水物基、チオール基、ラクトン酸エステル基(α−α,β−ジメチル−γ−ブチロラクトン基)、アザラクトン基、カーボネート基、オキサゾン基、ピロリドン基、ヒドロキシオキシム基、ニトリル基、ニトロ基、アルデヒド基、アセチル基、ヒドロキシル基、チオエーテル基など。
化学増幅型レジスト材料において、もしもその構造中に脂環式炭化水素基が含まれているとすると、その強い疎水性のため、そのレジスト材料を露光後にアルカリ水溶液で現像する段階で、露光部のアルカリ水溶液への溶解が抑止されるものと考えられる。そこで、レジスト構造中に含めるべき脱保護基(保護されたアルカリ可溶性基であって、酸によりレジスト構造から脱離可能な基)として、脂環式基を有するものを用いて、露光及びPEB(露光後ベーク;Post Exposure Baking)により脱離させ、露光部より脂環式基を除去することが好ましい。ところが、脂環式基は、環構造を有するために、結合の角度が固定されており、その基の脱離後に二重結合を有する生成物を形成することが困難であり、また、このために、容易に脱離反応を生じなかった。
本発明者らは、この問題を解決するため、上記したように、レジスト構造中に含まれる脱保護基の一部分に、前式(I)により表される、脂環式基を有しかつその環骨格を構成する炭素原子の1個が適当な低級アルキル基で置換された部分を導入することにより、該脱保護基をエステル構造とすることが有効であることを見い出した。すなわち、脱保護基をエステル構造とすることにより、その基の脱離を容易にすることが可能となった。このことは、以下の説明によって本発明を束縛しようとするものではないけれども、基の脱離時に形成されると考えられる二重結合が、“結合の歪み”が小さい環の外側に生成することが可能であることに由来するものと、予想される。
こうして、前式(I)により表される構造を有するレジスト材料は、露光により発生したプロトン酸を触媒として脱離反応を生じ、カルボン酸あるいはその類似物を生成するとともに、露光部の脂環式基の部分が除去される。このため、レジスト材料の露光部では、脂環式基による溶解禁止効果がなくなり、アルカリ水溶液に容易に溶解可能となる。結果として、レジスト材料の現像がスムーズに進行し、所期の安定したパターニング特性を得ることができる。
また、脂環式炭化水素基が環構造を形成する炭素と直接にエステルを形成している化学増幅型レジストでは、脂環式炭化水素基に起因する剛直性を十分に低減することができないと考えられる。このことが、レジスト膜の膜厚が厚くなるなどして現像中に歪みを生じやすくなる場合において、クラックや剥がれを生じる一因となっていると予測できる。本発明者らは、この問題を解決するため、上記したように、レジスト構造中に前式(II)〜(VI)により表される脱保護構造を導入するのが有効であるということを見い出した。すなわち、この脱保護構造では、脂環式基が含まれるけれども、環構造が直接にエステルを形成しているのではなく、少なくとも1個以上の原子を介してエステルを形成している。この場合に介在させるべき原子としては、炭素原子がもっとも一般的であるけれども、酸素、窒素あるいは硫黄等、脱離機能を損なうものでなければ、限定されるものではない。このことは、以下の説明によって本発明を束縛しようとするものではないけれども、環構造と直接にエステルを形成していない脱保護基とし、脂環式炭化水素基を主鎖から遠ざけることにより剛直性を緩和することが可能になったものと、予想される。
こうして、前式(II)〜(VI)により表される構造を有するレジスト材料は、露光により発生したプロトン酸を触媒として脱離反応を生じ、カルボン酸あるいはその類似物を生成するとともに、露光部の脂環式基の部分が除去される。このため、レジスト材料の露光部では、脂環式基による溶解禁止効果がなくなり、アルカリ水溶液に容易に溶解可能となる。結果として、レジスト材料の現像がスムーズに進行し、所期の安定したパターニング特性を得ることができる。これまでは、前式(I)により表される構造を有するレジスト材料の場合に同様である。加えて、この特定のレジスト材料では、上記したように脂環式炭化水素基が主鎖から離れているので、得られるレジスト膜の剛直性が低減され、現像時にレジスト膜に生じる歪みの影響が小さくなる。このため、現像時のクラックや剥がれを生じにくくなり、結果として安定したパターニング特性を得ることができる。
本発明による化学増幅型レジストは、上記した通り、保護されたアルカリ可溶性基が酸により脱離してアルカリ可溶性となる酸感応性化合物、好ましくは、重合体又は共重合体(ここで、“共重合体”とは、三成分もしくはそれよりも多成分の共重合体も含む)あるいは非重合化合物と、酸発生剤とを組み合わせて有する化学増幅型レジストである。以下、かかる化学増幅型レジストとその調製、そしてそれを用いたレジストパターンの形成をそれらの好ましい態様を参照して詳細に説明する。なお、本発明は、以下に記載する態様にのみ限定されるものではないことを理解されたい。
本発明による化学増幅型レジストにおいて、その主たる1成分である酸感応性化合物の構造単位中に含まれる保護されたアルカリ可溶性基は、好ましくは、カルボン酸基、スルホン酸基、アミド基、イミド基及びフェノール基からなる群から選ばれる一員であり、さらに好ましくは、前式(VII )〜(XI)により表されるカルボン酸、前次式(XII )により表されるイミド基、そして前式(XIII)により表されるフェノール基である。
例えば、保護されたアルカリ可溶性基としてのカルボン酸基は、酸によりその保護基が脱離してカルボン酸を生じるユニットであり、例えば、t−ブチルエステル、t−アミルエステル、α,α−ジメチルベンジルエステル等の3級炭素エステル、テトラヒドロピラニルエステル等のアセタールからなるエステル、3−オキシシクロヘキシルエステル等のβ−オキシケトンからなるエステル、その他をあげることができる。
これらのカルボン酸基及びその他のアルカリ可溶性基のための保護基は、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、好ましくは、3級炭化水素基、例えばt−ブチル基など、又はβ−オキシケトン基、例えば3−オキソシクロヘキシル基、環状β−ヒドロキシケトン基、例えばメバロニックラクトン基など、である。
また、本発明の化学増幅型レジストにおいて用いられる酸感応性化合物は、好ましくは、トリアルキルカルビノールから形成されるエステル、アセタールから形成されるエステル、β−オキシケトンから形成されるエステル、α−オキシアルケンあるいはα−オキシシクロアルケンから形成されるエステル、その他をその構造単位中に含むことができる。
また、前記アルカリ可溶性基中に含まれる脂環式炭化水素基は、化学増幅型レジストの分野で公知のいろいろな基を包含する。適当な脂環式炭化水素基は、その一例を示すと、次のような化合物を骨格とするものである。
(1)アダマンタン及びその誘導体
(2)ノルボルナン及びその誘導体
(3)パーヒドロアントラセン及びその誘導体
(4)パーヒドロナフタレン及びその誘導体
(5)トリシクロ〔5.2.1.02,6 〕デカン及びその誘導体
(6)ビシクロヘキサン及びその誘導体
(7)スピロ〔4,4〕ノナン及びその誘導体
(8)スピロ〔4,5〕デカン及びその誘導体
これらの化合物は、それぞれ、次のような構造式で表される:
Figure 0003919806
本発明の実施に当たって、脂環式炭化水素としては、上記したように複数個の環構造を有するかもしくは縮合環を有しているものが好ましく、単環であるシクロヘキシル基等では十分なドライエッチング耐性を得ることができない。また、これらの化合物のうちで、従来のノボラック系レジストと同等かもしくはそれ以上のドライエッチング耐性を得るには、アダマンタン等の縮合環が、特に好ましい。
本発明による化学増幅型レジストおいて、それに含まれる酸感応性化合物は、好ましくは、重合体又は共重合体の形をとることができる。ここで用いられる酸感応性重合体又は共重合体は、多種多様なもののなかから任意に選択して使用することができる。酸感応性重合体又は共重合体は、以下に列挙するものに限定されるものではないけれども、好ましくは、アクリル酸エステル及びその誘導体、イタコン酸エステル及びその誘導体、フマル酸エステル及びその誘導体ならびにスチレン置換体及びその誘導体からなる群から選ばれる繰り返し単位(構造単位)を単独もしくは組み合わせて有するものである。それというのも、これらの繰り返し単位は、重合体又は共重合体の調製及びその塗布性の面でその他の重合体又は共重合体よりも有利であるからである。
また、酸感応性共重合体は、必要に応じて、上記したような繰り返し単位に組み合わせて、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、その他の繰り返し単位、例えば、アクリロニトリル、オレフィン、ジエン又はこれらの誘導体を用いて調製してもよい。
本発明の酸感応性重合体又は共重合体において、満足すべき密着性を得るためには、強い極性を有する繰り返し単位を使用することが好ましい。特に、かかる重合体又は共重合体は、必須の構成要素であるところのアルカリ可溶性基を有することに加えて、自体アルカリ可溶性である繰り返し単位を有していれば、アルカリ可溶性基に由来する少量のカルボン酸等の生成で現像可能となることが期待され、さらに好ましい。
本発明によれば、したがって、レジスト材料の1成分としての酸感応性化合物が、共重合体の形をとっており、そしてその繰り返し単位が、上記した構造単位に加えて、アルカリ可溶性基を側鎖に有する繰り返し単位及び(又は)前記酸発生剤から生じる酸により脱離可能な追加の保護されたアルカリ可溶性基を側鎖に有する繰り返し単位を含むことを特徴とするレジスト材料が提供される。
かかるレジスト材料の共重合体は、好ましくは、次式(XIV )又は(XV)により表される構造単位を有することができる。
Figure 0003919806
Figure 0003919806
上式において、Rは、同一もしくは異なっていてもよく、水素、ハロゲン又は1〜4個の炭素原子を有する置換もしくは非置換の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基を表し、
I は、1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基を表し、置換もしくは非置換のいずれであってもよく、
Aは、酸により脱離可能な保護基を表し、そして
Zは、記載の炭素原子とともに脂環式炭化水素基を完成するのに必要な複数個の原子を表す。
前式(XIV )の構造単位は、アダマンタンやノルボルナンなどの脂環式骨格を有していて酸発生剤から生じる酸により脱離する保護基と、アルカリ可溶なカルボン酸基とを組み合わせて含ませた例である。レジストの構造中に酸性の基が存在するので、露光後の露光部のアルカリ現像液への溶け出しがスムーズになる。また、その酸性基の含有量をコントロールすれば、現在標準化されているアルカリ現像液(2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)でも現像可能である。この場合、カルボン酸を含むユニットのレジスト中の含有量は、5モル%以上2モル%未満であるのが望ましい。
また、前式(XV)の構造単位は、アダマンタンやノルボルナンなどの脂環式骨格を有していて酸発生剤から生じる酸により脱離する保護基、同じく酸により脱離するけれども通常の保護基(但し、波長193nmのArFエキシマレーザを用いたリソグラフィを意図しているような場合には、保護基中に芳香族環が含まれないことが好ましい)、そしてアルカリ可溶なカルボン酸基を組み合わせて含ませた例である。このようなレジスト構造では、脱離が起こらない場合でも、レジストがアルカリに溶解可能であるので、露光後の露光部のアルカリ現像液への溶け出しがスムーズになるという効果がある。
ところで、前記した次式(XIV )又は(XV)中の置換基RI は、前記したものと同様に、メチル基、エチル基、それらのハロゲン化(塩素化、臭素化等)物などであることができる。また、酸により脱離可能な保護基Aは、上記したように通常の保護基、例えば、4級炭素基あるいはβ−オキシケトン基、例えばt−ブチル基、t−アミル基、3−オキシシクロヘキシル基などであることができる。また、Zにより完成される脂環式炭化水素基は、好ましくは、先に一般式で示したような、アダマンタン及びその誘導体、ノルボルナン及びその誘導体、パーヒドロアントラセン及びその誘導体、パーヒドロナフタレン及びその誘導体、トリシクロ〔5.2.1.02,6 〕デカン及びその誘導体、ビシクロヘキサン及びその誘導体、スピロ〔4,4〕ノナン及びその誘導体、スピロ〔4,5〕デカン及びその誘導体などである。
特にアルカリ可溶性基がカルボン酸である場合を参照して本発明において有用である酸感応性重合体又は共重合体をさらに具体的に説明すると、次の通りである。
酸感応性重合体は、好ましくは、次式(XVI )により表されるメタ(アクリレート)重合体である。
Figure 0003919806
上式において、
Rは、プロトン(水素)、ハロゲン、置換もしくは非置換のアルキル基、例えばメチル基あるいはエチル基、メチロール基などを表し、
Aは、前式(I)〜(VI)の部分に相当し、例えば、保護基、好ましくは4級炭素基あるいはβ−オキシケトン基、例えばt−ブチル基、t−アミル基、3−オキシシクロヘキシル基などで保護された脂環式炭化水素基、好ましくはアダマンチル、ノルボルニル、シクロヘキシル、トリシクロ〔5.2.1.0〕デカンなどを表し、そして
nは任意の正の整数を表す。
また、酸感応性共重合体は、好ましくは、次式(XVII)及び(XVIII )により表されるメタ(アクリレート)共重合体である。なお、メタ(アクリレート)三成分共重合体もこれに準じて構成することができる。
Figure 0003919806
Figure 0003919806
上式において、
R、A及びnは、それぞれ、前記定義に同じであり、
Yは、任意の置換基、好ましくは、例えば、アルキル基、例えばt−ブチル基など、エーテル基、例えばフェノキシ基など、脂環式基、例えばアダマンチル、ノルボルニル、シクロヘキシル、トリシクロ〔5.2.1.0〕デカンなど、あるいは次式の基:
Figure 0003919806
などを表し、式中、R1、R2及びR3は、それぞれ、水素、置換もしくは非置換のアルキル基又はアルキレン基、例えばメチル基、エチル基、メチレン基など、その他を表し、そして
Bは、任意の置換基、好ましくは、例えば、カルボキシル基、あるいは次式の基:
Figure 0003919806
などを表し、式中、置換基D中のR4は、水素又は置換もしくは非置換のアルキル基、例えばメチル基あるいはエチル基であり、そして
l及びmは、それぞれ、任意の正の整数を表す。
本発明において有利に用いることのできる酸感応性共重合体は、さらに具体的には、以下のものに限定されるわけではないけれども、次のようなものを包含する。なお、式中のm及びnは、それぞれ、前記定義に同じである。
Figure 0003919806
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前記した酸感応性重合体又は共重合体は、必要に応じて、アルカリ可溶性の重合体又は共重合体、例えば、ノボラック樹脂、フェノール樹脂、イミド樹脂、カルボン酸含有樹脂、その他を追加的に含有していてもよい。
さらにまた、本発明の実施に当たっては、上記したような酸感応性重合体又は共重合体に代えて、重合せしめられていない低分子の化合物(本願明細書では、特に、「非重合化合物」と呼ぶ)を同一の目的に使用することができる。ここで用いられる非重合化合物は、前記した通り、保護されたアルカリ可溶性基が酸により脱離してアルカリ可溶性となる酸感応性化合物であり、その分子中に前式(I)〜(VI)で表される部分を含有する保護されたアルカリ可溶性基を有しかつ記載の挙動を呈する限りにおいて特に限定されるものではない。一般的には、かかる非重合化合物は、脂環式の環骨格、ベンゼン環等の芳香族環の環骨格、アルキル骨格等を有していて、それらの骨格の一部が前式(I)〜(VI)で表される部分を含有する基で置換されているものである。好ましい非重合化合物の例を一般式で示すと、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、次のような化合物を包含する。なお、下式において、RI 、RII、Z及びnは、それぞれ、前記した定義に同じである。
Figure 0003919806
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Figure 0003919806
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また、これらの非重合化合物は、必要に応じて、前式(I)〜(VI)で表される部分を含有する基に加えて、その他の、その保護基が酸により脱離してカルボン酸等を生じるユニット、例えば、t−ブチルエステル、t−アミルエステル、α,α−ジメチルベンジルエステル等の3級炭素エステル、テトラヒドロピラニルエステル等のアセタールからなるエステル、3−オキシシクロヘキシルエステル等のβ−オキシケトンからなるエステル、その他を有していてもよい。
これらの非重合化合物は、それらの単独では所期のレジスト特性を奏することができないので、アルカリ可溶性の重合体又は共重合体を併用することが必要である。ここで使用することのできるアルカリ可溶性の重合体又は共重合体は、以下に記載するものに限定されるわけではないけれども、例えば、ノボラック樹脂、フェノール樹脂、イミド樹脂、カルボン酸含有樹脂、その他を包含する。なお、非重合化合物とアルカリ可溶性重合体又は共重合体の混合比は、使用する化合物等の特性、所望とするレジスト特性、その他のファクターに応じて広い範囲で変更することができる。
また、本発明の化学増幅型レジストにおいて上記したような酸感応性重合体又は共重合体あるいは非重合化合物と組み合わせて用いられる酸発生剤は、レジストの化学において一般的に用いられている酸発生剤、すなわち、紫外線、遠紫外線、真空紫外線、電子線、X線、レーザ光などの放射線の照射によりプロトン酸を生じる物質であることができる。本発明の実施において適当な酸発生剤は、以下に列挙するものに限定されないけれども、次のようなものを包含する。
(1)次式により表されるジアゾニウム塩:
Ar−N2 +-
(上式において、
Arは、置換もしくは非置換の芳香族基、例えばフェニル基など、又は脂環式基を表し、そして
Xは、ハロゲン、例えばCl、Br、IあるいはF、BF4 、BF6 、PF6 、AsF6 、SbF6 、CF3 SO3 、ClO4 又は有機スルホン酸アニオンなどを表す)
(2)次式により表されるヨードニウム塩:
Figure 0003919806
(上式において、Ar及びXは、前記定義に同じである)
(3)次式により表されるスルホニウム塩:
Figure 0003919806
Figure 0003919806
Figure 0003919806
Figure 0003919806
Figure 0003919806
Figure 0003919806
(上式において、R、R1、R2、R3、Ar及びXは、それぞれ、前記定義に同じであり、例えば、Rはメチル基などであり、R1、R2及びR3はフェニル基などであり、そしてtBuは、t−ブチル基である)
(4)次式により表されるスルホン酸エステル:
Figure 0003919806
(上式において、Ar及びRは、前記定義に同じである)
(5)次式により表されるオキサアゾール誘導体:
Figure 0003919806
(上式において、Xは前記定義に同じであり、但し、−CX3 基の1つは置換もしくは非置換のアリール基又はアルケニル基であってもよい)
(6)次式により表されるs−トリアジン誘導体:
Figure 0003919806
(上式において、Xは前記定義に同じであり、但し、−CX3 基の1つは置換もしくは非置換のアリール基又はアルケニル基であってもよい)
(7)次式により表されるジスルホン誘導体:
Ar−SO2 −SO2 −Ar
(上式において、Arは前記定義に同じである)
(8)次式により表されるイミド化合物:
Figure 0003919806
(上式において、Xは前記定義に同じである)
(9)その他、例えばオキシムスルホネート、ジアゾナフトキノン、ベンゾイントシレートなど。
これらの酸発生剤は、さらに具体的にいくつかの例を示すと、次のような化合物である。トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート:
Figure 0003919806
トリフェニルホスホニウムヘキサフルオロホスフェート:
Figure 0003919806
ジフェニルヨードヘキサフルオロホスフェート:
Figure 0003919806
ベンゾイントシレート:
Figure 0003919806
本発明を実施するに当って、上記したような酸感応性化合物と酸発生剤とから化学増幅型レジストを調製する。例えば、かかるレジストの調製は、レジストの化学において一般的に行われている技法を使用して常法に従って、レジスト溶液の形で調製することができる。例えば、レジストを構成する酸感応性化合物が上記したような重合体又は共重合体である場合、その重合体又は共重合体を形成するための選ばれた単量体を適当な重合開始剤の存在において重合せしめ、次いで得られた重合体又は共重合体の溶液に酸発生剤を添加してレジスト溶液とすることができる。ここで使用する重合条件及び重合開始剤は、常用されている広い範囲のもののなかから任意に選択して使用することができる。例えば、適当な重合開始剤の一例として、次のようなものを挙げることができる。
AIBN(アゾイソブチロニトリル):
Figure 0003919806
MAIB(ジメチル−2,2−アゾイソビスブチラート):
Figure 0003919806
化学増幅型レジストの調製において、酸感応性化合物に添加する酸発生剤の量は、広い範囲にわたって変更することができ、一般には約1〜30重量%、好ましくは約1〜15重量%である。
また、そのようなレジストの溶液の調製に用いる溶媒は、レジストの種類、塗布条件、その他のファクタに応じていろいろに変更し得るというものの、好ましくは、例えばシクロヘキサン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、乳酸エチルなどの有機溶媒である。
本発明によるレジストパターンの形成方法は、任意のいろいろな工程を経て実施することができるというものの、好ましくは、次のようにして実施することができる。
最初に、上記のようにして調製した化学増幅型レジストの溶液を被処理基板上に塗布する。ここで使用する被処理基板は、半導体装置及びその他の装置において通常用いられているいかなる基板であってもよく、具体的には、シリコン、酸化膜、ポリシリコン、窒化膜、アルミニウムなどをあげることができる。これらの基板は、すでに回路が作りこまれていても、あるいは作りこまれていなくてもよい。これらの基板は、場合によっては、レジストとの密着性を向上させるために、例えばヘキサメチルジシラザン(HMDS)などのような密着促進剤で前処理しておくことが好ましい。
レジスト溶液の塗布は、スピンコータ、ディップコータ、ローラコータなどのような常用の塗布装置を使用して行うことができる。形成されるレジスト膜の膜厚は、そのレジスト膜の使途などのファクターに応じて広く変更し得るというものの、通常約0.3〜2.0μmの範囲である。
次いで、必要に応じて、放射線を選択的に露光する前に、上記工程で形成されたレジスト膜を約60〜150℃、好ましくは約60〜100℃の温度で約60〜180秒間にわたってプリベークする。このプリベークには、例えばホットプレートのような加熱手段を用いることができる。
また、もしもレジスト膜の上にさらにトップコート膜(保護膜)を施すような場合には、例えば、オレフィン樹脂の溶液をスピンコート法によりレジスト膜上に塗布し、100℃前後の温度でベーキングを行うことによって、トップコート膜とすることができる。
レジスト膜の形成及び任意にプリベーク後、そのレジスト膜を常用の露光装置で放射線に選択露光する。適当な露光装置は、市販の紫外線(遠紫外線・真空紫外線)露光装置、X線露光装置、電子ビーム露光装置、エキシマステッパ、その他である。露光条件は、その都度、適当な条件を選択することができる。この選択露光の結果、レジスト膜に含まれる酸発生剤から酸が発生せしめられる。
次いで、露光後のレジスト膜を露光後ベーク(PEB)することによって、酸を触媒とした保護基の脱離反応を生じさせる。この露光後ベークは、先のプリベークと同様にして行うことができる。例えば、ベーク温度は約60〜150℃、好ましくは約100〜150℃である。なお、トップコート膜を併用している場合には、この露光後ベークの後であって現像の前、例えば有機溶剤によってそれを剥離除去する。
露光後ベークを完了した後、露光後のレジスト膜を常法に従って液体現像する。ここで使用する現像液は、この技術分野で一般的に用いられている現像液のなかから、適当なものを任意に選択することができる。とりわけ好ましい現像液は、先に引用した特開平7−23053号明細書のなかで提案されているように、現像剤としての、次式のアンモニウム化合物:
Figure 0003919806
(式中、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ、同一もしくは異なっていてもよく、1〜6個の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルキル基を表す)、
次式のモルフォリン化合物:
Figure 0003919806
又はその混合物の水溶液又はアルコール溶液を含む現像液である。現像剤としてのアンモニウム化合物の好ましい例は、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、
テトラメチルアンモニウムハイドロキシド(TMAH)、
テトラエチルアンモニウムハイドロキシド(TEAH)、
テトラプロピルアンモニウムハイドロキジド(TPAH)、
テトラブチルアンモニウムハイドロキシド(TBAH)、
などを包含する。
これらの現像剤を水に溶解するかもしくは、例えばメタノール、エタール、イソプロピルアルコール等のアルコールに溶解して現像液となす。溶解する現像剤の濃度は、広く変更することができるけれども、一般的に約0.1〜15重量%の範囲、好ましくは約0.1〜10重量%の範囲である。現像時間は、これも特に限定されるわけではないけれども、一般的に約1〜5分間の範囲、好ましくは約1〜3分間の範囲である。現像の結果、レジスト膜の露光域が溶解除去せしめられて、所望とするレジストパターンを得ることができる。最後に、得られたレジストパターンも常法に従って純水でリンスし、そして乾燥する。
以上の説明及び下記の実施例から理解されるように、本発明では、化学増幅型レジスト材料として、その構造中に前式(I)〜(VI)により表される、脂環式基を有しかつその環骨格を構成する炭素原子の1個が適当な低級アルキル基で置換された部分を有する脱保護基あるいはその環骨格が他原子を1個以上経由してエステル結合している脱保護基を具えた化合物を用いることにより、露光部の溶解性が増大し、現像がスムーズに進行するため、レジスト膜の剥がれやクラックを低減し、安定したパターニング特性を得ることができ、あるいは、脂環式炭化水素基に起因する剛直性を低減し、安定したパターニング特性を得ることができる。
本発明において用いられる脱保護基は、脂環式ユニットと脱保護ユニットとからなる化学レジストにおいて特に著しい効果を奏することが判明しているけれども、他のレジストの場合においても満足し得る効果を奏することができる。なお、特に顕著な効果を奏するレジストとしては、前記したように、アダマンタン及びその誘導体、ノルボルナン及びその誘導体、トリシクロ〔5.2.1.02,6 〕デカン及びその誘導体などの脂環式基を含む樹脂を挙げることができる。
次いで、本発明をそのいくつかの実施例を参照して説明する。なお、下記の実施例はほんの一例であって、これによって本発明が限定されるものではないことを理解されたい。
例1(参考例)
メタクリル酸2−メチルアダマンチルモノマとアルリル酸t−ブチルモノマを4:6の割合で重合容器に仕込み、2モル/Lの1,4−ジオキサン溶液とした。この1,4−ジオキサン溶液に重合開始剤、AIBN(アゾイソブチロニトリル)を5モル%の量で添加し、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結後、n−ヘキサンを沈殿剤として精製を行った。次式により表される2−メチルアダマンチルメタクリレート/t−ブチルアクリレート共重合体が得られた。
Figure 0003919806
得られた共重合体は、組成比(m:n)が49:51、重量平均分子量(Mw)が6890、そして分散度(Mw/Mn)が1.89であった。
例2
前記例1において調製した2−メチルアダマンチルメタクリレート/t−ブチルアクリレート共重合体に15重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートを添加し、シクロヘキサノンに溶解した。得られたレジスト溶液を、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)で前処理したシリコン基板上に膜厚0.7μmでスピンコートし、ホットプレート上で100℃で100秒間プリベークした。
プリベークの完了後、得られたレジスト膜をKrFエキシマステッパ(ニコン社製、NA=0.45)で波長248nmのKrFレーザ光のパターンに選択露光した。続いて、露光後のレジスト膜を130℃で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を0.27Nのテトラメチルアンモニウムハイドロキシド(TMAH)水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは21.2mJ/cm2 であり、解像力は0.275μm L&S(ライン・アンド・スペース)であった。
例3
前記例2に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、現像液として、0.27NのTMAH水溶液に代えて同濃度(0.27N)のテトラブチルアンモニウムハイドロキシド(TBAH)水溶液を使用した。前記例2の場合と同様の満足し得るレジストパターンが、Eth=28.6mJ/cm2 で解像力=0.275μm L&Sで得られた。
例4(比較例)
前記例1及び例2に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、比較のため、前記例1に記載の手法で次式により表されかつその組成比(m:n)が53:47、重量平均分子量(Mw)が3830、そして分散度(Mw/Mn)が2.1のアダマンチルメタクリレート/t−ブチルアクリレート共重合体:
Figure 0003919806
を調製した。得られた共重合体を使用して前記例2に記載のようにレジストプロセスを実施したけれども、まったくパターンが得られなかった。
例5(参考例)
アクリル酸2−メチルアダマンチルモノマを重合容器に仕込み、2モル/Lのトルエン溶液とした。このトルエン溶液に重合開始剤、AIBNを2モル%の量で添加し、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結後、メタノールを沈殿剤として精製を行った。次式により表される2−メチルアダマンチルアクリレート重合体(式中のnは、下記の分子量を得るのに必要な繰り返し単位の数である)が得られた。
Figure 0003919806
得られた重合体は、重量平均分子量(Mw)が8950、そして分散度(Mw/Mn)が1.8であった。
例6
前記例5において調製した2−メチルアダマンチルアクリレート重合体に15重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートを添加し、シクロヘキサノンに溶解した。得られたレジスト溶液を、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)で前処理したシリコン基板上に膜厚0.7μmでスピンコートし、ホットプレート上で100℃で100秒間プリベークした。
プリベークの完了後、得られたレジスト膜をKrFエキシマステッパ(ニコン社製、NA=0.45)で波長248nmのKrFレーザ光のパターンに選択露光した。続いて、露光後のレジスト膜を130℃で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を0.27Nのテトラメチルアンモニウムハイドロキシド(TMAH)水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは32mJ/cm2 であり、解像力は0.30μm L&Sであった。
例7
メタクリル酸2−メチルアダマンチルモノマとメタクリル酸3−オキソシクロヘキシルモノマを4:6の割合で重合容器に仕込み、2モル/Lのトルエン溶液とした。このトルエン溶液に重合開始剤、AIBNを5モル%の量で添加し、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結後、メタノールを沈殿剤として精製を行った。次式により表される2−メチルアダマンチルメタクリレート/3−オキソシクロヘキシルメタクリレート共重合体が得られた。
Figure 0003919806
得られた共重合体は、組成比(m:n)が49:51、重量平均分子量(Mw)が14400、そして分散度(Mw/Mn)が2.30であった。
例8
前記例7において調製した2−メチルアダマンチルメタクリレート/3−オキソシクロヘキシルメタクリレート共重合体に5重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートを添加し、シクロヘキサノンに溶解した。得られたレジスト溶液を、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)で前処理したシリコン基板上に膜厚0.7μmでスピンコートし、ホットプレート上で100℃で100秒間プリベークした。
プリベークの完了後、得られたレジスト膜をKrFエキシマステッパ(ニコン社製、NA=0.45)で波長248nmのKrFレーザ光のパターンに選択露光した。続いて、露光後のレジスト膜を150℃で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を0.27Nのテトラメチルアンモニウムハイドロキシド(TMAH)水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは9.6mJ/cm2 であり、解像力は0.275μm L&Sであった。
例9
メタクリル酸2−メチルアダマンチルモノマとメタクリル酸3−オキソ−1,1−ジメチルプチルモノマを4:6の割合で重合容器に仕込み、2モル/Lの1,4−ジオキサン溶液とした。このジオキサン溶液に重合開始剤、AIBNを5モル%の量で添加し、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結後、n−ヘキサンを沈殿剤として精製を行った。次式により表される2−メチルアダマンチルメタクリレート/3−オキソ−1,1−ジメチルブチルメタクリレート共重合体が得られた。
Figure 0003919806
得られた共重合体は、組成比(m:n)が47:53、重量平均分子量(Mw)が7420、そして分散度(Mw/Mn)が2.40であった。
例10
前記例9において調製した2−メチルアダマンチルメタクリレート/3−オキソ−1,1−ジメチルブチルメタクリレート共重合体に5重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートを添加し、シクロヘキサノンに溶解した。得られたレジスト溶液を、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)で前処理したシリコン基板上に膜厚0.7μmでスピンコートし、ホットプレート上で100℃で100秒間プリベークした。
プリベークの完了後、得られたレジスト膜をKrFエキシマステッパ(ニコン社製、NA=0.45)で波長248nmのKrFレーザ光のパターンに選択露光した。続いて、露光後のレジスト膜を130℃で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を0.27Nのテトラメチルアンモニウムハイドロキシド(TMAH)水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは32mJ/cm2 であり、解像力は0.325μm L&Sであった。
例11
メタクリル酸2−メチルアダマンチルモノマとメタクリル酸3−メタクリロイルオキシ酪酸メチルモノマを4:6の割合で重合容器に仕込み、2モル/Lの1,4−ジオキサン溶液とした。このジオキサン溶液に重合開始剤、AIBNを2モル%の量で添加し、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結後、n−ヘキサンを沈殿剤として精製を行った。次式により表される2−メチルアダマンチルメタクリレート/メタクリロイル3−オキシ酪酸メチルメタクリレート共重合体が得られた。
Figure 0003919806
得られた共重合体は、組成比(m:n)が50:50、重量平均分子量(Mw)が12090、そして分散度(Mw/Mn)が1.95であった。
例12
前記例11において調製した2−メチルアダマンチルメタクリレート/メタクリロイル3−オキシ酪酸メチルメタクリレート共重合体に15重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートを添加し、シクロヘキサノンに溶解した。得られたレジスト溶液を、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)で前処理したシリコン基板上に膜厚0.7μmでスピンコートし、ホットプレート上で100℃で100秒間プリベークした。
プリベークの完了後、得られたレジスト膜をKrFエキシマステッパ(ニコン社製、NA=0.45)で波長248nmのKrFレーザ光のパターンに選択露光した。続いて、露光後のレジスト膜を130℃で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を0.27Nのテトラメチルアンモニウムハイドロキシド(TMAH)水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは29mJ/cm2 であり、解像力は0.30μm L&Sであった。
例13
前記例11に記載の手法を繰り返して、次式により表されかつその組成比(m:n)が55:45、重量平均分子量(Mw)が11520、そして分散度(Mw/Mn)が2.38の2−メチルアダマンチルメタクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体:
Figure 0003919806
を調製した。
次いで、上記のようにして調製した2−メチルアダマンチルメタクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体に15重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートを添加し、シクロヘキサノンに溶解した。得られたレジスト溶液を、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)で前処理したシリコン基板上に膜厚0.7μmでスピンコートし、ホットプレート上で100℃で100秒間プリベークした。
プリベークの完了後、得られたレジスト膜をKrFエキシマステッパ(ニコン社製、NA=0.45)で波長248nmのKrFレーザ光のパターンに選択露光した。続いて、露光後のレジスト膜を130℃で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を0.27Nのテトラメチルアンモニウムハイドロキシド(TMAH)水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは12mJ/cm2 であり、解像力は0.325μm L&Sであった。
例14
メタクリル酸2−メチルシクロヘキシルモノマとメタクリル酸3−オキソシクロヘキシルモノマを4:6の割合で重合容器に仕込み、2モル/Lのトルエン溶液とした。このトルエン溶液に重合開始剤、AIBNを5モル%の量で添加し、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結後、メタノールを沈殿剤として精製を行った。次式により表される2−メチルシクロヘキシルメタクリレート/3−オキソシクロヘキシルメタクリレート共重合体が得られた。
Figure 0003919806
得られた共重合体は、組成比(m:n)が51:49、重量平均分子量(Mw)が7115、そして分散度(Mw/Mn)が1.9であった。
例15
前記例14において調製した2−メチルシクロヘキシルメタクリレート/3−オキソシクロヘキシルメタクリレート共重合体に5重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートを添加し、シクロヘキサノンに溶解した。得られたレジスト溶液を、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)で前処理したシリコン基板上に膜厚0.7μmでスピンコートし、ホットプレート上で100℃で100秒間プリベークした。
プリベークの完了後、得られたレジスト膜をKrFエキシマステッパ(ニコン社製、NA=0.45)で波長248nmのKrFレーザ光のパターンに選択露光した。続いて、露光後のレジスト膜を130℃で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を0.27Nのテトラメチルアンモニウムハイドロキシド(TMAH)水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは7.2mJ/cm2 であり、解像力は0.275μm L&Sであった。
例16
前記例7において調製した2−メチルアダマンチルメタクリレート/3−オキソシクロヘキシルメタクリレート共重合体に5重量%の酸発生剤、次式により表される2−オキソシクロヘキシルメチルシクロヘキシルスルホニウムトリクロロスルホネート:
Figure 0003919806
を添加し、シクロヘキサノンに溶解した。得られたレジスト溶液を、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)で前処理したシリコン基板上に膜厚0.7μmでスピンコートし、ホットプレート上で100℃で100秒間プリベークした。
プリベークの完了後、得られたレジスト膜をArF露光装置(ニコン社製、NA=0.55)で波長193nmのArFレーザ光のパターンに選択露光した。続いて、露光後のレジスト膜を130℃で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を0.27Nのテトラメチルアンモニウムハイドロキシド(TMAH)水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは6mJ/cm2 であり、解像力は0.20μm L&Sであった。
例17
次式により表される2−メチルアダマンチルメタクリレート/p−ビニルフェノール(組成比=23:77、重量平均分子量(Mw)=6480、分散度=3.1):
Figure 0003919806
に2重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートを添加し、シクロヘキサノンに溶解した。得られたレジスト溶液を、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)で前処理したシリコン基板上に膜厚0.7μmでスピンコートし、ホットプレート上で100℃で100秒間プリベークした。
プリベークの完了後、得られたレジスト膜をKrFエキシマステッパ(ニコン社製、NA=0.45)で波長248nmのKrFレーザ光のパターンに選択露光した。続いて、露光後のレジスト膜を130℃で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を0.27Nのテトラメチルアンモニウムハイドロキシド(TMAH)水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは82mJ/cm2 であり、解像力は0.325μm L&Sであった。
例18
前記例5において調製した2−メチルアダマンチルアクリレート重合体、重量平均分子量(Mw)=8950及び分散度=1.8、を次式により表されるポリビニルフェノール、重量平均分子量(Mw)=5150及び分散度=2.8:
Figure 0003919806
に20重量%の割合で添加し、さらに5重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートを添加し、得られた混合物をシクロヘキサノンに溶解した。得られたレジスト溶液を、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)で前処理したシリコン基板上に膜厚0.7μmでスピンコートし、ホットプレート上で100℃で100秒間プリベークした。
プリベークの完了後、得られたレジスト膜をKrFエキシマステッパ(ニコン社製、NA=0.45)で波長248nmのKrFレーザ光のパターンに選択露光した。続いて、露光後のレジスト膜を110℃で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を0.27Nのテトラメチルアンモニウムハイドロキシド(TMAH)水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは8.9mJ/cm2 であり、解像力は0.325μm L&Sであった。
例19(参考例)
前記例18で用いたものと同じポリビニルフェノール、重量平均分子量(Mw)=5150及び分散度=2.8、に次式により表される1−アダマンチルカルボン酸2−メチルアダマンチルエステル:
Figure 0003919806
を30重量%の割合で添加し、さらに5重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートを添加し、得られた混合物をシクロヘキサノンに溶解した。得られたレジスト溶液を、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)で前処理したシリコン基板上に膜厚0.7μmでスピンコートし、ホットプレート上で100℃で100秒間プリベークした。
プリベークの完了後、得られたレジスト膜をKrFエキシマステッパ(ニコン社製、NA=0.45)で波長248nmのKrFレーザ光のパターンに選択露光した。続いて、露光後のレジスト膜を110℃で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を0.27Nのテトラメチルアンモニウムハイドロキシド(TMAH)水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは11mJ/cm2 であり、解像力は0.35μm L&Sであった。
例20
次式により表されかつその組成比(m:n)が5:5、そして重量平均分子量(Mw)が23000である共重合体を用意した。
Figure 0003919806
この共重合体に共重合体の2重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムトリフレート(TPSSO3 CF3 )を添加し、共重合体濃度が15重量%となるように乳酸エチル(EL)に溶解した。得られたレジスト溶液を、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)で前処理したシリコン基板上にスピンコートし、ホットプレート上で100℃で1分間プリベークした。膜厚1.0μmのレジスト膜が得られた。
プリベークの完了後、得られたレジスト膜をArFエキシマレーザコンタクトアライナ(NA=0.55)で波長193nmのArFレーザ光のパターンに選択露光した。続いて、露光直後のレジスト膜を150℃のホットプレート上で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を東京応化工業社製のアルカリ現像液、MMD−3で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたマスクサイズ通りのレジストパターンがパターンのクラックや剥れを生じることなく得られた。解像力は0.50μm L&Sであった。
例21(比較例)
前記例20に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、比較のため、次式により表されかつその組成比(m:n)が5:5、そして重量平均分子量(Mw)が14000である共重合体を用意した。
Figure 0003919806
0.50μm L&Sの解像力でレジストパターンが得られたけれども、パターン周辺にクラックを生じてしまった。
例22
前記例20に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、次式により表されかつその組成比(m:n)が5:5、そして重量平均分子量(Mw)が18000である共重合体を用意した。
Figure 0003919806
露光に用いたマスクサイズ通りのレジストパターンがパターンのクラックや剥れを生じることなく得られた。解像力は0.50μm L&Sであった。
例23
前記例20に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、次式により表されかつその組成比(m:n)が5:5、そして重量平均分子量(Mw)が11000である共重合体を用意した。
Figure 0003919806
露光に用いたマスクサイズ通りのレジストパターンがパターンのクラックや剥れを生じることなく得られた。解像力は0.50μm L&Sであった。
例24
前記例20に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、次式により表されかつその組成比(m:n)が5:5、そして重量平均分子量(Mw)が8000である共重合体を用意した。
Figure 0003919806
露光に用いたマスクサイズ通りのレジストパターンがパターンのクラックや剥れを生じることなく得られた。解像力は0.50μm L&Sであった。
例25
前記例20に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、次式により表されかつその組成比(m:n)が5:5、そして重量平均分子量(Mw)が9000である共重合体を用意した。
Figure 0003919806
露光に用いたマスクサイズ通りのレジストパターンがパターンのクラックや剥れを生じることなく得られた。解像力は0.50μm L&Sであった。
例26
前記例20に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、次式により表されかつその組成比(m:n)が5:5、そして重量平均分子量(Mw)が7800である共重合体を用意した。
Figure 0003919806
露光に用いたマスクサイズ通りのレジストパターンがパターンのクラックや剥れを生じることなく得られた。解像力は0.50μm L&Sであった。
例27
前記例20に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、次式により表されかつその組成比(m:n)が5:5、そして重量平均分子量(Mw)が6500である共重合体を用意した。
Figure 0003919806
露光に用いたマスクサイズ通りのレジストパターンがパターンのクラックや剥れを生じることなく得られた。解像力は0.50μm L&Sであった。
例28
前記例20に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、次式により表されかつその組成比(m:n)が5:5、そして重量平均分子量(Mw)が16000である共重合体を用意した。
Figure 0003919806
露光に用いたマスクサイズ通りのレジストパターンがパターンのクラックや剥れを生じることなく得られた。解像力は0.60μm L&Sであった。
例29
前記例20に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、次式により表されかつその組成比(m:n)が5:5、そして重量平均分子量(Mw)が12500である共重合体を用意した。
Figure 0003919806
露光に用いたマスクサイズ通りのレジストパターンがパターンのクラックや剥れを生じることなく得られた。解像力は0.50μm L&Sであった。
例30
前記例20に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、次式により表されかつその組成比(m:n)が5:5、そして重量平均分子量(Mw)が18000である共重合体を用意し、また、露光源として、ArFエキシマレーザコンタクトアライナに代えて、遠紫外線光コンタクトアライナを使用した。
Figure 0003919806
露光に用いたマスクサイズ通りのレジストパターンがパターンのクラックや剥れを生じることなく得られた。解像力は0.50μm L&Sであった。
例31
前記例20に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、次式により表されかつその組成比(m:n)が5:5、そして重量平均分子量(Mw)が17500である共重合体を用意し、また、露光源として、ArFエキシマレーザコンタクトアライナに代えて、遠紫外線光コンタクトアライナを使用した。
Figure 0003919806
露光に用いたマスクサイズ通りのレジストパターンがパターンのクラックや剥れを生じることなく得られた。解像力は0.55μm L&Sであった。
例32
前記例20に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、次式により表されかつその組成比(m:n)が5:5、そして重量平均分子量(Mw)が9500である共重合体を用意した。
Figure 0003919806
露光に用いたマスクサイズ通りのレジストパターンがパターンのクラックや剥れを生じることなく得られた。解像力は0.60μm L&Sであった。
例33
メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチルモノマとメタクリル酸モノマを7:3の割合で重合容器に仕込み、1モル/Lの1,4−ジオキサン溶液とした。この1,4−ジオキサン溶液に重合開始剤、AIBN(アゾイソブチロニトリル)を20モル%の量で添加し、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結後、n−ヘキサンを沈殿剤として精製を行った。次式により表されるメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/メタクリル酸共重合体が得られた。
Figure 0003919806
得られた共重合体は、組成比(m:n)が7:3、重量平均分子量(Mw)が8500、そして分散度(Mw/Mn)が2.10であった。
例34
前記例33において調製したメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/メタクリル酸共重合体に2重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムトリフレート(TPSSO3 CF3 )を添加し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)に溶解した。得られたレジスト溶液を、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)で前処理したシリコン基板上に膜厚0.4μmでスピンコートし、ホットプレート上で120℃で60秒間プリベークした。
プリベークの完了後、得られたレジスト膜をArFエキシマ露光装置(NA=0.55)で波長193nmのArFレーザ光のパターンに選択露光した。続いて、露光後のレジスト膜を150℃で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を0.118重量%のテトラメチルアンモニウムハイドロキシド(TMAH)水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは21.5mJ/cm2 であり、解像力は0.175μm L&Sであった。
例35
前記例34に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、露光装置として、ArFエキシマ露光装置に代えてKrFエキシマステッパ(NA=0.45)を使用し、波長248nmのKrFレーザ光で選択露光を行った。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは1.48mJ/cm2 であり、解像力は0.275μm L&Sであった。
例36
メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチルモノマ、メタクリル酸t−ブチルモノマ及びメタクリル酸モノマを8:7:5の割合で重合容器に仕込み、1モル/Lの1,4−ジオキサン溶液とした。この1,4−ジオキサン溶液に重合開始剤、AIBNを20モル%の量で添加し、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結後、n−ヘキサンを沈殿剤として精製を行った。次式により表されるメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/メタクリル酸t−ブチル/メタクリル酸共重合体が得られた。
Figure 0003919806
得られた共重合体は、組成比(l:m:n)が50:29:21、重量平均分子量(Mw)が7800、そして分散度(Mw/Mn)が2.20であった。
例37
前記例36において調製したメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/メタクリル酸t−ブチル/メタクリル酸共重合体に2重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムトリフレート(TPSSO3 CF3 )を添加し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)に溶解した。得られたレジスト溶液を、HMDSで前処理したシリコン基板上に膜厚0.4μmでスピンコートし、ホットプレート上で120℃で60秒間プリベークした。
プリベークの完了後、得られたレジスト膜をArFエキシマ露光装置(NA=0.55)で波長193nmのArFレーザ光のパターンに選択露光した。続いて、露光後のレジスト膜を150℃で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を0.118重量%のTMAH水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは1.4mJ/cm2 であり、解像力は0.170μm L&Sであった。
例38
前記例37に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、露光装置として、ArFエキシマ露光装置に代えてKrFエキシマステッパ(NA=0.45)を使用し、波長248nmのKrFレーザ光で選択露光を行った。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは14.4mJ/cm2 であり、解像力は0.250μm L&Sであった。
例39
メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチルモノマ及びイタコン酸モノマを9:1の割合で重合容器に仕込み、1モル/Lの1,4−ジオキサン溶液とした。この1,4−ジオキサン溶液に重合開始剤、AIBNを20モル%の量で添加し、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結後、n−ヘキサンを沈殿剤として精製を行った。次式により表されるメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/イタコン酸共重合体が得られた。
Figure 0003919806
得られた共重合体は、組成比(m:n)が88:12、重量平均分子量(Mw)が6700、そして分散度(Mw/Mn)が2.18であった。
例40
前記例39において調製したメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/イタコン酸共重合体に2重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムトリフレート(TPSSO3 CF3 )を添加し、乳酸エチル(EL)に溶解した。得られたレジスト溶液を、HMDSで前処理したシリコン基板上に膜厚0.4μmでスピンコートし、ホットプレート上で120℃で60秒間プリベークした。
プリベークの完了後、得られたレジスト膜をArFエキシマ露光装置(NA=0.55)で波長193nmのArFレーザ光のパターンに選択露光した。続いて、露光後のレジスト膜を150℃で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を0.118重量%のTMAH水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは2.8mJ/cm2 であり、解像力は0.175μm L&Sであった。
例41
前記例40に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、露光装置として、ArFエキシマ露光装置に代えてKrFエキシマステッパ(NA=0.45)を使用し、波長248nmのKrFレーザ光で選択露光を行った。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは25.0mJ/cm2 であり、解像力は0.275μm L&Sであった。
例42
メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチルモノマ及びビニルベンゼンスルホン酸モノマを8:2の割合で重合容器に仕込み、1モル/Lの1,4−ジオキサン溶液とした。この1,4−ジオキサン溶液に重合開始剤、AIBNを20モル%の量で添加し、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結後、n−ヘキサンを沈殿剤として精製を行った。次式により表されるメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/ビニルベンゼンスルホン酸共重合体が得られた。
Figure 0003919806
得られた共重合体は、組成比(m:n)が76:24、重量平均分子量(Mw)が6400、そして分散度(Mw/Mn)が2.42であった。
例43
前記例42において調製したメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/ビニルベンゼンスルホン酸共重合体に2重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムトリフレート(TPSSO3 CF3 )を添加し、乳酸エチル(EL)に溶解した。得られたレジスト溶液を、HMDSで前処理したシリコン基板上に膜厚0.4μmでスピンコートし、ホットプレート上で120℃で60秒間プリベークした。
プリベークの完了後、得られたレジスト膜をKrFエキシマステッパ(NA=0.45)で波長248nmのKrFレーザ光のパターンに選択露光した。続いて、露光後のレジスト膜を150℃で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を0.236重量%のTMAH水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは12.4mJ/cm2 であり、解像力は0.250μm L&Sであった。
例44
メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチルモノマ及びメタクリル酸アミドモノマを7:3の割合で重合容器に仕込み、1モル/Lの1,4−ジオキサン溶液とした。この1,4−ジオキサン溶液に重合開始剤、AIBNを20モル%の量で添加し、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結後、n−ヘキサンを沈殿剤として精製を行った。次式により表されるメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/メタクリル酸アミド共重合体が得られた。
Figure 0003919806
得られた共重合体は、組成比(m:n)が75:25、重量平均分子量(Mw)が7600、そして分散度(Mw/Mn)が2.13であった。
例45
前記例44において調製したメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/メタクリル酸アミド共重合体に2重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムトリフレート(TPSSO3 CF3 )を添加し、乳酸エチル(EL)に溶解した。得られたレジスト溶液を、HMDSで前処理したシリコン基板上に膜厚0.4μmでスピンコートし、ホットプレート上で120℃で60秒間プリベークした。
プリベークの完了後、得られたレジスト膜をKrFエキシマステッパ(NA=0.45)で波長248nmのKrFレーザ光のパターンに選択露光した。続いて、露光後のレジスト膜を150℃で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を0.236重量%のTMAH水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは24.0mJ/cm2 であり、解像力は0.275μm L&Sであった。
例46
メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチルモノマ及びマレイミドモノマを7:3の割合で重合容器に仕込み、1モル/Lの1,4−ジオキサン溶液とした。この1,4−ジオキサン溶液に重合開始剤、AIBNを20モル%の量で添加し、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結後、n−ヘキサンを沈殿剤として精製を行った。次式により表されるメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/マレイミド共重合体が得られた。
Figure 0003919806
得られた共重合体は、組成比(m:n)が71:29、重量平均分子量(Mw)が8200、そして分散度(Mw/Mn)が2.55であった。
例47
前記例46において調製したメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/マレイミド共重合体に2重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムトリフレート(TPSSO3 CF3 )を添加し、乳酸エチル(EL)に溶解した。得られたレジスト溶液を、HMDSで前処理したシリコン基板上に膜厚0.4μmでスピンコートし、ホットプレート上で120℃で60秒間プリベークした。
プリベークの完了後、得られたレジスト膜をKrFエキシマステッパ(NA=0.45)で波長248nmのKrFレーザ光のパターンに選択露光した。続いて、露光後のレジスト膜を150℃で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を0.236重量%のTMAH水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは30.0mJ/cm2 であり、解像力は0.275μm L&Sであった。
例48
メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチルモノマ及び無水イタコン酸モノマを8:2の割合で重合容器に仕込み、1モル/Lの1,4−ジオキサン溶液とした。この1,4−ジオキサン溶液に重合開始剤、AIBNを20モル%の量で添加し、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結後、n−ヘキサンを沈殿剤として精製を行った。次式により表されるメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/無水イタコン酸共重合体が得られた。
Figure 0003919806
得られた共重合体は、組成比(m:n)が72:28、重量平均分子量(Mw)が8700、そして分散度(Mw/Mn)が2.31であった。
例49
前記例48において調製したメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/無水イタコン酸共重合体に2重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムトリフレート(TPSSO3 CF3 )を添加し、乳酸エチル(EL)に溶解した。得られたレジスト溶液を、HMDSで前処理したシリコン基板上に膜厚0.4μmでスピンコートし、ホットプレート上で120℃で60秒間プリベークした。
プリベークの完了後、得られたレジスト膜をKrFエキシマステッパ(NA=0.45)で波長248nmのKrFレーザ光のパターンに選択露光した。続いて、露光後のレジスト膜を150℃で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を0.118重量%のTMAH水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは26.1mJ/cm2 であり、解像力は0.275μm L&Sであった。
例50
メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチルモノマ及びα−アクリル酸−(R)−(+)−β,β−ジメチル−γ−ブチロラクトンモノマを7:3の割合で重合容器に仕込み、1モル/Lの1,4−ジオキサン溶液とした。この1,4−ジオキサン溶液に重合開始剤、AIBNを20モル%の量で添加し、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結後、n−ヘキサンを沈殿剤として精製を行った。次式により表されるメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/α−アクリル酸−(R)−(+)−β,β−ジメチル−γ−ブチロラクトン共重合体が得られた。
Figure 0003919806
得られた共重合体は、組成比(m:n)が74:26、重量平均分子量(Mw)が6200、そして分散度(Mw/Mn)が2.25であった。
例51
前記例50において調製したメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/α−アクリル酸−(R)−(+)−β,β−ジメチル−γ−ブチロラクトン共重合体に2重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムトリフレート(TPSSO3 CF3 )を添加し、乳酸エチル(EL)に溶解した。得られたレジスト溶液を、HMDSで前処理したシリコン基板上に膜厚0.4μmでスピンコートし、ホットプレート上で120℃で60秒間プリベークした。
プリベークの完了後、得られたレジスト膜をArFエキシマ露光装置(NA=0.55)で波長193nmのArFレーザ光のパターンに選択露光した。続いて、露光後のレジスト膜を150℃で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を2.38重量%のTMAH水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは1.9mJ/cm2 であり、解像力は0.170μm L&Sであった。
例52
前記例51に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、露光装置として、ArFエキシマ露光装置に代えてKrFエキシマステッパ(NA=0.45)を使用し、波長248nmのKrFレーザ光で選択露光を行った。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは15.0mJ/cm2 であり、解像力は0.250μm L&Sであった。
例53
メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチルモノマ及びビニルヒドロキシルオキシムモノマを4:6の割合で重合容器に仕込み、1モル/Lの1,4−ジオキサン溶液とした。この1,4−ジオキサン溶液に重合開始剤、AIBNを20モル%の量で添加し、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結後、n−ヘキサンを沈殿剤として精製を行った。次式により表されるメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/ビニルヒドロキシルオキシム共重合体が得られた。
Figure 0003919806
得られた共重合体は、組成比(m:n)が66:44、重量平均分子量(Mw)が6200、そして分散度(Mw/Mn)が2.08であった。
例54
前記例53において調製したメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/ビニルヒドロキシルオキシム共重合体に2重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムトリフレート(TPSSO3 CF3 )を添加し、乳酸エチル(EL)に溶解した。得られたレジスト溶液を、HMDSで前処理したシリコン基板上に膜厚0.4μmでスピンコートし、ホットプレート上で120℃で60秒間プリベークした。
プリベークの完了後、得られたレジスト膜をKrFエキシマステッパ(NA=0.45)で波長248nmのKrFレーザ光のパターンに選択露光した。続いて、露光後のレジスト膜を150℃で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を2.38重量%のTMAH水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは34.0mJ/cm2 であり、解像力は0.275μm L&Sであった。
例55
メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチルモノマ及びビニルカーボネートモノマを1:9の割合で重合容器に仕込み、1モル/Lの1,4−ジオキサン溶液とした。この1,4−ジオキサン溶液に重合開始剤、AIBNを20モル%の量で添加し、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結後、n−ヘキサンを沈殿剤として精製を行った。次式により表されるメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/ビニルカーボネート共重合体が得られた。
Figure 0003919806
得られた共重合体は、組成比(m:n)が82:18、重量平均分子量(Mw)が9300、そして分散度(Mw/Mn)が1.99であった。
例56
前記例55において調製したメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/ビニルカーボネート共重合体に2重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムトリフレート(TPSSO3 CF3 )を添加し、乳酸エチル(EL)に溶解した。得られたレジスト溶液を、HMDSで前処理したシリコン基板上に膜厚0.4μmでスピンコートし、ホットプレート上で120℃で60秒間プリベークした。
プリベークの完了後、得られたレジスト膜をKrFエキシマステッパ(NA=0.45)で波長248nmのKrFレーザ光のパターンに選択露光した。続いて、露光後のレジスト膜を150℃で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を2.38重量%のTMAH水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは31.0mJ/cm2 であり、解像力は0.275μm L&Sであった。
例57
メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチルモノマ及びビニルアザラクトンモノマを7:3の割合で重合容器に仕込み、1モル/Lの1,4−ジオキサン溶液とした。この1,4−ジオキサン溶液に重合開始剤、AIBNを20モル%の量で添加し、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結後、n−ヘキサンを沈殿剤として精製を行った。次式により表されるメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/ビニルアザラクトン共重合体が得られた。
Figure 0003919806
得られた共重合体は、組成比(m:n)が71:29、重量平均分子量(Mw)が10200、そして分散度(Mw/Mn)が1.61であった。
例58
前記例57において調製したメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/ビニルアザラクトン共重合体に2重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムトリフレート(TPSSO3 CF3 )を添加し、乳酸エチル(EL)に溶解した。得られたレジスト溶液を、HMDSで前処理したシリコン基板上に膜厚0.4μmでスピンコートし、ホットプレート上で120℃で60秒間プリベークした。
プリベークの完了後、得られたレジスト膜をKrFエキシマステッパ(NA=0.45)で波長248nmのKrFレーザ光のパターンに選択露光した。続いて、露光後のレジスト膜を150℃で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を0.118重量%のTMAH水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは28.2mJ/cm2 であり、解像力は0.250μm L&Sであった。
例59
メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチルモノマ及びビニルオキサジンモノマを7:3の割合で重合容器に仕込み、1モル/Lの1,4−ジオキサン溶液とした。この1,4−ジオキサン溶液に重合開始剤、AIBNを20モル%の量で添加し、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結後、n−ヘキサンを沈殿剤として精製を行った。次式により表されるメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/ビニルオキサジン共重合体が得られた。
Figure 0003919806
得られた共重合体は、組成比(m:n)が70:30、重量平均分子量(Mw)が11000、そして分散度(Mw/Mn)が1.59であった。
例60
前記例59において調製したメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/ビニルオキサジン共重合体に2重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムトリフレート(TPSSO3 CF3 )を添加し、乳酸エチル(EL)に溶解した。得られたレジスト溶液を、HMDSで前処理したシリコン基板上に膜厚0.4μmでスピンコートし、ホットプレート上で120℃で60秒間プリベークした。
プリベークの完了後、得られたレジスト膜をKrFエキシマステッパ(NA=0.45)で波長248nmのKrFレーザ光のパターンに選択露光した。続いて、露光後のレジスト膜を150℃で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を0.118重量%のTMAH水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは27.5mJ/cm2 であり、解像力は0.250μm L&Sであった。
例61
メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチルモノマ及びビニルピロリドンモノマを7:3の割合で重合容器に仕込み、1モル/Lの1,4−ジオキサン溶液とした。この1,4−ジオキサン溶液に重合開始剤、AIBNを20モル%の量で添加し、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結後、n−ヘキサンを沈殿剤として精製を行った。次式により表されるメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/ビニルピロニドン共重合体が得られた。
Figure 0003919806
得られた共重合体は、組成比(m:n)が68:32、重量平均分子量(Mw)が9000、そして分散度(Mw/Mn)が1.89であった。
例62
前記例61において調製したメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/ビニルピロニドン共重合体に2重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムトリフレート(TPSSO3 CF3 )を添加し、乳酸エチル(EL)に溶解した。得られたレジスト溶液を、HMDSで前処理したシリコン基板上に膜厚0.4μmでスピンコートし、ホットプレート上で120℃で60秒間プリベークした。
プリベークの完了後、得られたレジスト膜をKrFエキシマステッパ(NA=0.45)で波長248nmのKrFレーザ光のパターンに選択露光した。続いて、露光後のレジスト膜を150℃で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を0.118重量%のTMAH水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは30.5mJ/cm2 であり、解像力は0.275μm L&Sであった。
例63
メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチルモノマ及びアクリロニトリルモノマを1:1の割合で重合容器に仕込み、1モル/Lの1,4−ジオキサン溶液とした。この1,4−ジオキサン溶液に重合開始剤、AIBNを20モル%の量で添加し、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結後、n−ヘキサンを沈殿剤として精製を行った。次式により表されるメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/アクリロニトリル共重合体が得られた。
Figure 0003919806
得られた共重合体は、組成比(m:n)が80:20、重量平均分子量(Mw)が6000、そして分散度(Mw/Mn)が2.35であった。
例64
前記例63において調製したメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/アクリロニトリル共重合体に2重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムトリフレート(TPSSO3 CF3 )を添加し、シクロヘキサノンに溶解した。得られたレジスト溶液を、HMDSで前処理したシリコン基板上に膜厚0.4μmでスピンコートし、ホットプレート上で120℃で60秒間プリベークした。
プリベークの完了後、得られたレジスト膜をKrFエキシマステッパ(NA=0.45)で波長248nmのKrFレーザ光のパターンに選択露光した。続いて、露光後のレジスト膜を150℃で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を2.38重量%のTMAH水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは38.2mJ/cm2 であり、解像力は0.275μm L&Sであった。
例65
メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチルモノマ及びニトロスチレンモノマを7:3の割合で重合容器に仕込み、1モル/Lの1,4−ジオキサン溶液とした。この1,4−ジオキサン溶液に重合開始剤、AIBNを20モル%の量で添加し、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結後、n−ヘキサンを沈殿剤として精製を行った。次式により表されるメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/ニトロスチレン共重合体が得られた。
Figure 0003919806
得られた共重合体は、組成比(m:n)が74:26、重量平均分子量(Mw)が14000、そして分散度(Mw/Mn)が1.79であった。
例66
前記例65において調製したメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/ニトロスチレン共重合体に2重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムトリフレート(TPSSO3 CF3 )を添加し、シクロヘキサノンに溶解した。得られたレジスト溶液を、HMDSで前処理したシリコン基板上に膜厚0.4μmでスピンコートし、ホットプレート上で120℃で60秒間プリベークした。
プリベークの完了後、得られたレジスト膜をKrFエキシマステッパ(NA=0.45)で波長248nmのKrFレーザ光のパターンに選択露光した。続いて、露光後のレジスト膜を150℃で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を2.38重量%のTMAH水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは37.5mJ/cm2 であり、解像力は0.275μm L&Sであった。
例67
メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチルモノマ及びアクロレインモノマを1:1の割合で重合容器に仕込み、1モル/Lの1,4−ジオキサン溶液とした。この1,4−ジオキサン溶液に重合開始剤、AIBNを20モル%の量で添加し、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結後、n−ヘキサンを沈殿剤として精製を行った。次式により表されるメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/アクロレイン共重合体が得られた。
Figure 0003919806
得られた共重合体は、組成比(m:n)が70:30、重量平均分子量(Mw)が10000、そして分散度(Mw/Mn)が2.10であった。
例68
前記例67において調製したメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/アクロレイン共重合体に2重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムトリフレート(TPSSO3 CF3 )を添加し、シクロヘキサノンに溶解した。得られたレジスト溶液を、HMDSで前処理したシリコン基板上に膜厚0.4μmでスピンコートし、ホットプレート上で120℃で60秒間プリベークした。
プリベークの完了後、得られたレジスト膜をArFエキシマ露光装置(NA=0.55)で波長193nmのArFレーザ光のパターンに選択露光した。続いて、露光後のレジスト膜を150℃で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を2.38重量%のTMAH水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは1.4mJ/cm2 であり、解像力は0.170μm L&Sであった。
例69
前記例68に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、ArFエキシマ露光装置に代えてKrFエキシマステッパ(NA=0.45)を露光装置として使用し、波長248nmのKrFレーザ光で選択露光を行った。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは21.0mJ/cm2 であり、解像力は0.250μm L&Sであった。
例70
メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチルモノマ及び酢酸ビニルモノマを7:3の割合で重合容器に仕込み、1モル/Lの1,4−ジオキサン溶液とした。この1,4−ジオキサン溶液に重合開始剤、AIBNを20モル%の量で添加し、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結後、n−ヘキサンを沈殿剤として精製を行った。次式により表されるメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/酢酸ビニル共重合体が得られた。
Figure 0003919806
得られた共重合体は、組成比(m:n)が74:26、重量平均分子量(Mw)が8200、そして分散度(Mw/Mn)が1.82であった。
例71
前記例70において調製したメタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/酢酸ビニル共重合体に2重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムトリフレート(TPSSO3 CF3 )を添加し、シクロヘキサノンに溶解した。得られたレジスト溶液を、HMDSで前処理したシリコン基板上に膜厚0.4μmでスピンコートし、ホットプレート上で120℃で60秒間プリベークした。
プリベークの完了後、得られたレジスト膜をArFエキシマ露光装置(NA=0.55)で波長193nmのArFレーザ光のパターンに選択露光した。続いて、露光後のレジスト膜を150℃で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を2.38重量%のTMAH水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは2.2mJ/cm2 であり、解像力は0.170μm L&Sであった。
例72
前記例71に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、ArFエキシマ露光装置に代えてKrFエキシマステッパ(NA=0.45)を露光装置として使用し、波長248nmのKrFレーザ光で選択露光を行った。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは22.0mJ/cm2 であり、解像力は0.250μm L&Sであった。
例73
イタコン酸−α−2−メチル−2−アダマンチル−β−メチルモノマを重合容器に仕込み、1モル/Lの1,4−ジオキサン溶液とした。この1,4−ジオキサン溶液に重合開始剤、AIBNを20モル%の量で添加し、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結後、メタノールを沈殿剤として精製を行った。次式により表されるイタコン酸−α−2−メチル−2−アダマンチル−β−メチル重合体が得られた。
Figure 0003919806
得られた重合体は、重量平均分子量(Mw)が18000、そして分散度(Mw/Mn)が1.66であった。
例74
前記例73において調製したイタコン酸−α−2−メチル−2−アダマンチル−β−メチル重合体に2重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムトリフレート(TPSSO3 CF3 )を添加し、シクロヘキサノンに溶解した。得られたレジスト溶液を、HMDSで前処理したシリコン基板上に膜厚0.4μmでスピンコートし、ホットプレート上で120℃で60秒間プリベークした。
プリベークの完了後、得られたレジスト膜をArFエキシマ露光装置(NA=0.55)で波長193nmのArFレーザ光のパターンに選択露光した。続いて、露光後のレジスト膜を150℃で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を2.38重量%のTMAH水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは2.0mJ/cm2 であり、解像力は0.175μm L&Sであった。
例75
前記例74に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、ArFエキシマ露光装置に代えてKrFエキシマステッパ(NA=0.45)を露光装置として使用し、波長248nmのKrFレーザ光で選択露光を行った。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは28.5mJ/cm2 であり、解像力は0.275μm L&Sであった。
例76
フマル酸ビス−2−メチル−2−アダマンチルモノマ及びフマル酸モノマをモル比で9:1の割合で重合容器に仕込み、1モル/Lの1,4−ジオキサン溶液とした。この1,4−ジオキサン溶液に重合開始剤、AIBNを20モル%の量で添加し、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結後、n−ヘキサンを沈殿剤として精製を行った。次式により表されるフマル酸ビス−2−メチル−2−アダマンチル/フマル酸共重合体が得られた。
Figure 0003919806
得られた共重合体は、組成比(m:n)が95:5、重量平均分子量(Mw)が5100、そして分散度(Mw/Mn)が2.84であった。
例77
前記例76において調製したフマル酸ビス−2−メチル−2−アダマンチル/フマル酸共重合体に2重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムトリフレート(TPSSO3 CF3 )を添加し、シクロヘキサノンに溶解した。得られたレジスト溶液を、HMDSで前処理したシリコン基板上に膜厚0.4μmでスピンコートし、ホットプレート上で120℃で60秒間プリベークした。
プリベークの完了後、得られたレジスト膜をArFエキシマ露光装置(NA=0.55)で波長193nmのArFレーザ光のパターンに選択露光した。続いて、露光後のレジスト膜を150℃で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を0.118重量%のTMAH水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは2.8mJ/cm2 であり、解像力は0.180μm L&Sであった。
例78
前記例77に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、ArFエキシマ露光装置に代えてKrFエキシマステッパ(NA=0.45)を露光装置として使用し、波長248nmのKrFレーザ光で選択露光を行った。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。なお、本例での照射線量の闘値エネルギEthは30.5mJ/cm2 であり、解像力は0.275μm L&Sであった。
例79
2−メチルアダマンチルメタクリレート及びメタクリル酸をモル比で9:1の割合で重合容器に仕込み、1モル/Lの1,4−ジオキサン溶液とした。この1,4−ジオキサン溶液に重合開始剤、AIBNを20モル%の量で添加し、80℃で約7時間にわたって保持させた。その後、この反応系をテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、得られた溶液を大量のメタノール中に投入し、沈殿物を濾別した。2−メチルアダマンチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体が収率44%で得られた。得られた共重合体は、組成比が9:1で、重量平均分子量(Mw)が9600であった。
例80
前記例79において調製した2−メチルアダマンチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体に5重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート(TPSSbF4 )を添加し、樹脂分が全量の15重量%になるようにシクロヘキサノンに溶解した。得られたレジスト溶液を、HMDSで前処理したシリコン基板上に膜厚0.7μmでスピンコートした。
得られたレジスト膜をKrFエキシマステッパ(NA=0.45)で波長248nmのKrFレーザ光のパターンにマスクを介して選択露光した。そして、露光直後、レジスト膜を150℃のホットプレート上で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を2.38重量%のTMAH水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。0.25μm L&Sパターンをほぼ1:1に解像した。
さらに、上記のようにして形成したレジスト膜をKrFエキシマステッパで0.325μm のホールパターンに露光した。この場合にも、露光に用いたレーザ光パターンに相当する0.325μm のホールレジストパターンが得られた。
例81
前記例80に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、酸発生剤、TPSSbF4 の添加量を5重量%から2重量%に変更し、さらに、レジスト膜の膜厚を0.7μmから0.4μm に、露光装置をKrFエキシマステッパからArFエキシマ露光装置、波長193nm(NA=0.55)に、それぞれ変更した。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。0.18μm L&Sパターンをほぼ1:1に解像した。
例82
2−メチルアダマンチルメタクリレート、t−ブチルメタクリル酸及びメタクリル酸をモル比で40:35:25の割合で重合容器に仕込み、1モル/Lの1,4−ジオキサン溶液とした。この1,4−ジオキサン溶液に重合開始剤、AIBNを20モル%の量で添加し、80℃で約7時間にわたって保持させた。その後、この反応系をテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、得られた溶液を大量のn−ヘキサン中に投入し、沈殿物を濾別した。2−メチルアダマンチルメタクリレート/t−ブチルメタクリル酸/メタクリル酸共重合体が収率58%で得られた。得られた共重合体は、組成比が50:29:21で、重量平均分子量(Mw)が12000であった。
例83
前記例82において調製した2−メチルアダマンチルメタクリレート/t−ブチルメタクリル酸/メタクリル酸共重合体に5重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート(TPSSbF4 )を添加し、樹脂分が全量の15重量%になるようにシクロヘキサノンに溶解した。得られたレジスト溶液を、HMDSで前処理したシリコン基板上に膜厚0.7μmでスピンコートした。
得られたレジスト膜をKrFエキシマステッパ(NA=0.45)で波長248nmのKrFレーザ光のパターンにマスクを介して選択露光した。そして、露光直後、レジスト膜を130℃のホットプレート上で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を0.17重量%のTMAH水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。0.25μm L&Sパターンをほぼ1:1に解像した。
さらに、上記のようにして形成したレジスト膜をKrFエキシマステッパで0.325μm のホールパターンに露光した。この場合にも、露光に用いたレーザ光パターンに相当する0.325μm のホールレジストパターンが得られた。
例84
前記例83に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、酸発生剤、TPSSbF4 の添加量を5重量%から2重量%に、露光装置をKrFエキシマステッパからArFエキシマ露光装置、波長193nm(NA=0.55)に、それぞれ変更した。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。0.19μm L&Sパターンをほぼ1:1に解像した。
例85
2−メチルアダマンチルメタクリレート、3−オキソシクロヘキシルメタクリレート及びメタクリル酸をモル比で50:35:15の割合で重合容器に仕込み、1モル/Lの1,4−ジオキサン溶液とした。この1,4−ジオキサン溶液に重合開始剤、AIBNを20モル%の量で添加し、80℃で約7時間にわたって保持させた。その後、この反応系をテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、得られた溶液を大量のメタノール及び水の混合溶媒(10:1)中に投入し、沈殿物を濾別した。2−メチルアダマンチルメタクリレート/3−オキソシクロヘキシルメタクリレート/メタクリル酸共重合体が収率43%で得られた。得られた共重合体は、組成比が50:35:15で、重量平均分子量(Mw)が11000であった。
例86
前記例85において調製した2−メチルアダマンチルメタクリレート/3−オキソシクロヘキシルメタクリレート/メタクリル酸共重合体に5重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート(TPSSbF4 )を添加し、樹脂分が全量の15重量%になるようにシクロヘキサノンに溶解した。得られたレジスト溶液を、HMDSで前処理したシリコン基板上に膜厚0.7μmでスピンコートした。
得られたレジスト膜をKrFエキシマステッパ(NA=0.45)で波長248nmのKrFレーザ光のパターンにマスクを介して選択露光した。そして、露光直後、レジスト膜を130℃のホットプレート上で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を0.17重量%のTMAH水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。0.25μm L&Sパターンをほぼ1:1に解像した。
さらに、上記のようにして形成したレジスト膜をKrFエキシマステッパで0.325μm のホールパターンに露光した。この場合にも、露光に用いたレーザ光パターンに相当する0.325μm のホールレジストパターンが得られた。
例87
前記例86に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、露光装置をKrFエキシマステッパからArFエキシマ露光装置、波長193nm(NA=0.55)に変更した。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。0.19μm L&Sパターンをほぼ1:1に解像した。
例88
2−メチルシクロヘキシルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート及びメタクリル酸をモル比で40:35:25の割合で重合容器に仕込み、1モル/Lの1,4−ジオキサン溶液とした。この1,4−ジオキサン溶液に重合開始剤、AIBNを20モル%の量で添加し、80℃で約7時間にわたって保持させた。その後、この反応系をテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、得られた溶液を大量のn−ヘキサン中に投入し、沈殿物を濾別した。2−メチルシクロヘキシルメタクリレート/t−ブチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体が収率63%で得られた。得られた共重合体は、組成比が50:29:21で、重量平均分子量(Mw)が21000であった。
例89
前記例88において調製した2−メチルシクロヘキシルメタクリレート/t−ブチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体に5重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート(TPSSbF4 )を添加し、樹脂分が全量の15重量%になるようにシクロヘキサノンに溶解した。得られたレジスト溶液を、HMDSで前処理したシリコン基板上に膜厚0.7μmでスピンコートした。
得られたレジスト膜をKrFエキシマステッパ(NA=0.45)で波長248nmのKrFレーザ光のパターンにマスクを介して選択露光した。そして、露光直後、レジスト膜を130℃のホットプレート上で60秒間PEB(露光後ベーク)した。その後、レジスト膜を0.17重量%のTMAH水溶液で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。0.25μm L&Sパターンをほぼ1:1に解像した。
さらに、上記のようにして形成したレジスト膜をKrFエキシマステッパで0.325μm のホールパターンに露光した。この場合にも、露光に用いたレーザ光パターンに相当する0.325μm のホールレジストパターンが得られた。
例90
前記例89に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、酸発生剤、TPSSbF4 の添加量を5重量%から2重量%に、露光装置をKrFエキシマステッパからArFエキシマ露光装置、波長193nm(NA=0.55)に、それぞれ変更した。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンがパターンの剥れを生じることなく得られた。0.19μm L&Sパターンをほぼ1:1に解像した。

Claims (10)

  1. 次式(II)により表される脂環式炭化水素基含有部分:
    Figure 0003919806
    (上式において、RIIは、それぞれ独立しており、同一もしくは異なっていてもよく、1〜4個の炭素原子を有する置換もしくは非置換の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、RIIの少なくとも1個は脂環式炭化水素基である)
    で保護されたアルカリ可溶性基を側鎖として有しかつ前記アルカリ可溶性基が酸により脱離して当該化合物をアルカリ可溶性とならしめる繰り返し単位を含む酸感応性共重合体と、放射線露光により酸を発生する酸発生剤とを含んでなることを特徴とするレジスト材料。
  2. 次式(IV)により表される脂環式炭化水素基含有部分:
    Figure 0003919806
    (上式において、RIIIは、それぞれ独立しており、同一もしくは異なっていてもよく、プロトン、1〜4個の炭素原子を有する置換もしくは非置換の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、RIIIの少なくとも1個は脂環式炭化水素基であり、また、式中、非二重結合の炭素原子に結合した2個のRIIIのうち少なくとも1個は、1〜4個の炭素原子を有する置換もしくは非置換の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又は脂環式炭化水素基である)
    で保護されたアルカリ可溶性基を側鎖として有しかつ前記アルカリ可溶性基が酸により脱離して当該化合物をアルカリ可溶性とならしめる繰り返し単位を含む酸感応性共重合体と、放射線露光により酸を発生する酸発生剤とを含んでなることを特徴とするレジスト材料。
  3. 前記脂環式炭化水素基が、下記の群:
    (1)アダマンタン及びその誘導体
    (2)ノルボルナン及びその誘導体
    (3)パーヒドロアントラセン及びその誘導体
    (4)パーヒドロナフタレン及びその誘導体
    (5)トリシクロ〔5.2.1.02,6 〕デカン及びその誘導体
    (6)ビシクロヘキサン及びその誘導体
    (7)スピロ〔4,4〕ノナン及びその誘導体
    (8)スピロ〔4,5〕デカン及びその誘導体
    から選ばれた1員であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のレジスト材料。
  4. 前記放射線露光が、ArF(フッ化アルゴン)エキシマレーザ露光であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のレジスト材料。
  5. 前記放射線露光が、KrF(フッ化クリプトン)エキシマレーザ露光又は電子線露光であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のレジスト材料。
  6. 前記酸感応性共重合体の繰り返し単位が、アクリル酸エステル及びその誘導体、イタコン酸エステル及びその誘導体、フマル酸エステル及びその誘導体ならびにスチレン置換体及びその誘導体からなる群から選ばれる一員であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のレジスト材料。
  7. 前記酸感応性共重合体が、アルカリ可溶性基を側鎖として有する前記繰り返し単位のほかに、アルカリ可溶性基を側鎖に有する繰り返し単位及び(又は)前記酸発生剤から生じる酸により脱離可能な追加の保護されたアルカリ可溶性基を側鎖に有する繰り返し単位を含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のレジスト材料。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載のレジスト材料を被処理基板上に塗布する工程と
    前記被処理基板上のレジスト膜を前記酸発生剤からの酸の発生を惹起し得る放射線に選択的に露光する工程と、
    露光後のレジスト膜のポストベーク後、前記露光工程において形成された潜像を現像する工程と、
    を含んでなることを特徴とするレジストパターンの形成方法。
  9. 前記放射線露光が、ArF(フッ化アルゴン)エキシマレーザ露光であることを特徴とする請求項に記載のレジストパターンの形成方法。
  10. 前記放射線露光が、KrF(フッ化クリプトン)エキシマレーザ露光又は電子線露光であることを特徴とする請求項に記載のレジストパターンの形成方法。
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