JPH11295894A - レジスト材料とその調製方法、及びレジストパターンの形成方法 - Google Patents

レジスト材料とその調製方法、及びレジストパターンの形成方法

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JPH11295894A
JPH11295894A JP10096205A JP9620598A JPH11295894A JP H11295894 A JPH11295894 A JP H11295894A JP 10096205 A JP10096205 A JP 10096205A JP 9620598 A JP9620598 A JP 9620598A JP H11295894 A JPH11295894 A JP H11295894A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高解像性、高感度、そして優れたドライエッ
チング耐性を有していて、特性の樹脂ロットごとのばら
つきのない化学増幅型レジスト材料の提供。 【解決手段】 少なくとも、脂環式炭化水素構造を含む
保護基により保護されたアルカリ可溶性基を含有する第
1のモノマー単位と、ラクトン構造を含む保護基により
保護されたアルカリ可溶性基を含有する第2のモノマー
単位との共重合により酸感応性共重合体を調製して基材
樹脂とするに当たり、第1及び第2のモノマー単位のそ
れぞれに対応する単量体をそれらの単量体の消費量に応
じて重合反応系に添加することによって共重合体を調製
するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レジスト材料に関
し、さらに詳しく述べると、高解像性、高感度、そして
優れたドライエッチング耐性を有する化学増幅型レジス
ト材料に関する。本発明はまた、かかる新規なレジスト
材料の調製方法、特に、基材樹脂として使用する酸感応
性共重合体の調製方法に関する。さらに、本発明は、本
発明のレジスト材料を使用したレジストパターンの形成
方法に関する。本発明によるレジスト材料は、その優れ
た特性のため、半導体集積回路等の半導体装置の製造に
有利に使用することができる。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路は集積化が進んで
LSIやVLSIが実用化されており、また、これとと
もに、集積回路の最小パターンはサブミクロン領域に及
び、更に微細化する傾向にある。微細パターンの形成に
は、薄膜を形成した被処理基板上をレジストで被覆し、
選択露光を行って所望のパターンの潜像を形成した後に
現像してレジストパターンを作り、これをマスクとして
ドライエッチングを行い、その後にレジストを除去する
ことにより所望のパターンを得るリソグラフィ技術が必
須である。そして、このリソグラフィに使用する回路パ
ターン焼き付けのための露光光源として、g線(波長4
36nm) 、i線(波長365nm)の紫外線光が使用され
ているが、パターンの微細化に伴い、より波長の短い遠
紫外線光、真空紫外光、電子線(EB)、X線などが光
源として使用されるようになってきている。特に最近で
は、エキシマレーザ(波長248nmのKrFレーザ、波
長193nmのArFレーザ)が露光光源として注目され
かつ微細パターンの形成に有効であると期待されてお
り、特にKrFレーザはすでに微細パターンの形成に使
用されている。なお、本願明細書では、「放射線」なる
語を用いた場合、これらのさまざまの光源からの光、す
なわち、紫外線、遠紫外線、真空紫外光、電子線、X
線、各種レーザ光等を意味するものとする。
【0003】より短波長である遠紫外・真空紫外領域の
露光光を用いてサブミクロンパターンを形成するために
は、使用するレジスト材料が、優れた透明性と優れたド
ライエッチング耐性とを有していることが必要である。
本発明者らは、脂環式炭化水素構造を有するアクリル系
樹脂と酸発生剤とを含む化学増幅型レジストがこうした
特性を備えているということを先に明らかにし、特許出
願した(例えば特開平4−39665号公報を参照され
たい)。また、特開平9−73173号公報では、さら
に安定したパターニングを可能とするために、脱離型環
状炭化水素基の導入を提案した。すなわち、この公開特
許公報では、脂環式炭化水素基含有部分として酸脱離構
造のものを採用して脂環式炭化水素基を除くことによ
り、現像時のパターンの剥離の低減が可能な化学増幅型
レジストが提案されている。さらに、特開平9−906
37号公報ではラクトン構造の導入も提案した。すなわ
ち、この公開特許公報では、モノマー単位の側鎖に保護
基含有カルボキシル基を有する酸感応性重合体と酸発生
剤とを含む化学増幅型レジスト材料において、その酸感
応性重合体の保護基としてラクトン構造を導入すること
によって、実用可能な感度で、密着性にすぐれた微細な
ポジティブパターンを形成することが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らがすでに明
らかにしている化学増幅型レジスト材料は、上記したよ
うに注目すべき多くの効果を奏するものであり、特に、
脱離型環状炭化水素基とラクトン構造を併せて有するレ
ジスト材料は、非常に高性能であるという点で注目に値
する。しかし、このような優れたレジスト材料にも、解
決されなければならない課題は依然として残されてい
る。すなわち、この種のレジスト材料の場合、その特性
がロットごとにばらつく傾向にあり、また、収率の向上
や、パターンブロファイル及びプロセスマージンの改善
を行うことも望ましい。
【0005】本発明の第1の目的は、したがって、上記
したような従来の技術の問題点を解決して、脱離型環状
炭化水素基とラクトン構造を併せて有するタイプのレジ
スト材料においてその基材樹脂の構造に由来する多くの
特性を損なうことなく、すなわち、高解像性、高感度、
そして優れたドライエッチング耐性を維持しつつ、特性
の樹脂ロットごとのばらつきを解消し、あわせて、収率
の向上や、パターンブロファイル及びプロセスマージン
の改善を行うことのできる化学増幅型レジスト材料を提
供することにある。
【0006】本発明のもう1つの目的は、そのような化
学増幅型レジスト材料の調製方法を提供することにあ
る。本発明のさらにもう1つの目的は、そのような化学
増幅型レジスト材料を使用したレジストパターンの形成
方法を提供することにある。本発明の上記した目的及び
それ以外の目的は、以下の詳細な説明から容易に理解す
ることができるであろう。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記したよ
うな課題を解決すべく鋭意研究の結果、従来の上記した
タイプの化学増幅型レジスト材料の場合、それを構成す
る基材樹脂である酸感応性共重合体の分散度は通常2〜
3程度と比較的に大きく、このため、樹脂ロットのばら
つきを生じやすく、さらには精製が困難なことに加え
て、精製段階での不所望な樹脂の除去に原因する損失も
大きく、収率を損なう原因となっているという知見を得
た。また、樹脂の分子量分布が広く広範囲の分子量を含
んでいるため、良好なプロファイル及び露光マージンを
得ることは困難であるということも見い出した。これら
の知見及び発見に基づいて、本発明者は、次のような発
明を完成した。
【0008】本発明は、1つの面において、少なくとも
下記の第1及び第2のモノマー単位:脂環式炭化水素構
造を有する保護基により保護されたアルカリ可溶性基を
含有しかつ前記アルカリ可溶性基が酸により脱離して当
該共重合体をアルカリ可溶性とならしめる構造単位を有
する第1のモノマー単位、及びラクトン構造を有する保
護基により保護されたアルカリ可溶性基を含有しかつ前
記アルカリ可溶性基が酸により脱離して当該共重合体を
アルカリ可溶性とならしめる構造単位を有する第2のモ
ノマー単位、の共重合により形成されたものである酸感
応性共重合体と、放射線露光により酸を発生する酸発生
剤とを含んでなる化学増幅型レジスト材料において、前
記酸感応性共重合体が、前記第1及び第2のモノマー単
位のそれぞれに対応する単量体をそれらの単量体の消費
量に応じて重合反応系に添加することによって調製した
ものであることを特徴とする化学増幅型レジスト材料に
ある。
【0009】また、本発明は、そのもう1つの面におい
て、少なくとも下記の第1及び第2のモノマー単位:脂
環式炭化水素構造を有する保護基により保護されたアル
カリ可溶性基を含有しかつ前記アルカリ可溶性基が酸に
より脱離して当該共重合体をアルカリ可溶性とならしめ
る構造単位を有する第1のモノマー単位、及びラクトン
構造を有する保護基により保護されたアルカリ可溶性基
を含有しかつ前記アルカリ可溶性基が酸により脱離して
当該共重合体をアルカリ可溶性とならしめる構造単位を
有する第2のモノマー単位、の共重合により形成された
ものである酸感応性共重合体と、放射線露光により酸を
発生する酸発生剤とを含んでなる化学増幅型レジスト材
料を調製する方法において、前記酸感応性共重合体を、
前記第1及び第2のモノマー単位のそれぞれに対応する
単量体をそれらの単量体の消費量に応じて重合反応系に
添加することによって調製する工程を含むことを特徴と
する化学増幅型レジスト材料の調製方法にある。
【0010】さらに、本発明は、そのもう1つの面にお
いて、少なくとも下記の第1及び第2のモノマー単位:
脂環式炭化水素構造を有する保護基により保護されたア
ルカリ可溶性基を含有しかつ前記アルカリ可溶性基が酸
により脱離して当該共重合体をアルカリ可溶性とならし
める構造単位を有する第1のモノマー単位、及びラクト
ン構造を有する保護基により保護されたアルカリ可溶性
基を含有しかつ前記アルカリ可溶性基が酸により脱離し
て当該共重合体をアルカリ可溶性とならしめる構造単位
を有する第2のモノマー単位、の共重合により形成され
たものでありかつ、その共重合の際、前記第1及び第2
のモノマー単位のそれぞれに対応する単量体をそれらの
単量体の消費量に応じて重合反応系に添加した酸感応性
共重合体と、放射線露光により酸を発生する酸発生剤と
を含む化学増幅型レジスト材料を被処理基板上に塗布し
てレジスト膜を形成し、前記被処理基板上のレジスト膜
を前記酸発生剤からの酸の発生を惹起し得る放射線に選
択的に露光し、そして前記露光工程において形成された
潜像を現像すること、を含んでなることを特徴とするレ
ジストパターンの形成方法にある。
【0011】以下において詳細に説明するけれども、本
発明では、特に化学増幅型レジスト材料の基材樹脂とし
て使用する酸感応性共重合体の重合プロセスに特徴があ
る。すなわち、酸感応性共重合体をその出発物質として
の単量体から調製する場合に、従来の重合方法のよう
に、単量体のすべてを反応容器に仕込んだ状態で重合反
応を開始させた場合、発生する反応熱のために反応初期
の温度制御ができなくなる。このため、得られる共重合
体は、先に説明したように分散度の大きな共重合体とな
り、精製時の損失が大きく、レジスト性能にばらつきが
発生する。また、本発明の化学増幅型レジスト材料にお
いて用いられる酸感応性共重合体は、以下においても説
明するように、好ましくは、1.7以下の分散度に相当
する約4000〜20000程度の分子量を有するもの
であるが、従来の重合方法の場合、このような範囲の分
子量を有するためには大量の重合開始剤を添加すること
が必須であった。しかし、重合開始剤は、重合の完了の
時点で、反応のために仕込んだものの全量が消費される
わけではないので、共重合体中に残留し、得られるレジ
スト材料の性能のばらつきあるいは性能の低下を引き起
こす要因となっている。
【0012】これに対して、本発明に従い、単量体を、
その重合プロセスを監視しつつ、反応消費量に応じて添
加することにより、重合開始剤の使用量を最小限に押さ
えることができ、また、それによって、従来の裾広がり
の分子量分布とは対照的に、ピークが急峻な、換言する
と、分散度がより狭い共重合体を得ることが可能にな
る。さらに、このことにより、精製時の損失を押さえる
とともに、安定したレジスト性能を得ることが可能にな
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態に
ついて詳細に説明する。本発明の実施において、化学増
幅型レジスト材料の基材樹脂として用いられる酸感応性
共重合体は、先にも説明したように、少なくとも下記の
第1及び第2のモノマー単位:脂環式炭化水素構造を有
する保護基により保護されたアルカリ可溶性基を含有す
る第1のモノマー単位、及びラクトン構造を有する保護
基により保護されたアルカリ可溶性基を含有する第2の
モノマー単位、ならびに、必要に応じて、第1及び第2
のモノマー単位の保護基とは異なる保護基により保護さ
れたアルカリ可溶性基を含有するかもしくは極性基又は
保護されていないアルカリ可溶性基を含有する第3のモ
ノマー単位、の共重合によって形成されたものである。
このような酸感応性2成分又は3成分共重合体は、単独
で使用してもよく、あるいは2種類もしくはそれ以上の
共重合体を混合して使用してもよい。これらの酸感応性
共重合体において、それと組み合わせて用いられる酸発
生剤から露光の結果として酸が発生せしめられると、第
1及び第2のモノマー単位及び、もしも含まれるなら
ば、第3のモノマー単位において保護基により保護され
ていたアルカリ可溶性基がそれぞれ酸により脱離するの
で、アルカリ可溶性を呈示することができる。アルカリ
可溶性となった共重合体は、したがって、引き続くアル
カリ現像によって溶解除去せしめられ、所望とするレジ
ストパターンが得られる。
【0014】さらに具体的に説明すると、本発明の実施
に有利に使用することのできる酸感応性共重合体は、前
記したように、少なくとも第1及び第2のモノマー単位
においてアルカリ可溶性基を含有しており、また、3成
分共重合体の形成のために第3のモノマー単位が含まれ
る場合には、そのモノマー単位にも保護されたアルカリ
可溶性基が含まれていてもよく、むしろその方が好まし
いが、第3のモノマー単位については、それに極性基又
は保護されていないアルカリ可溶性基が含まれていても
よい。アルカリ可溶性基としては、化学増幅型レジスト
の分野において一般的に使用されているいろいろな基を
使用することができるけれども、好ましくはカルボン酸
基、スルホン酸基、アミド基、イミド基、フェノール基
などであり、とりわけカルボン酸基が好ましい。極性基
としては、シアノ基、ヒドロキシエチル基などがある。
【0015】本発明の酸感応性共重合体において、第1
のモノマー単位では、上記のようなアルカリ可溶性のカ
ルボン酸基などが特定の脂環式炭化水素構造を有する保
護基によって保護されている。この保護基の脂環式炭化
水素構造は、化学増幅型レジストの分野で一般的に用い
られている脂環式炭化水素基であることができる。適当
な脂環式炭化水素基は、その一例を示すと、次のような
化合物を骨格とするものである。
【0016】(1)アダマンタン及びその誘導体 (2)ノルボルナン及びその誘導体 (3)パーヒドロアントラセン及びその誘導体 (4)パーヒドロナフタレン及びその誘導体 (5)トリシクロ〔5.2.1.02,6 〕デカン及びそ
の誘導体 (6)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ジメチ
ルシクロヘキサン、ビシクロヘキサン及びその誘導体 (7)スピロ〔4,4〕ノナン及びその誘導体 (8)スピロ〔4,5〕デカン及びその誘導体 これらの化合物は、それぞれ、次のような構造式で表さ
れる:
【0017】
【化15】
【0018】なお、上式において、(6)は、ビシクロ
ヘキサンの例である。これらの脂環式炭化水素基のなか
でも、本発明の実施において有利に使用できるものは、
アダマンタン及びその誘導体を骨格とするもの、例え
ば、次式のようなアダマンチル基、2−メチルアダマン
チル基などである。 アダマンチル基:
【0019】
【化16】
【0020】2−メチルアダマンチル基:
【0021】
【化17】
【0022】また、この第1のモノマー単位において、
モノマー単位そのものの構造は、この技術分野において
一般的ないろいろな構造を採用することができるけれど
も、通常、(メタ)アクリレート系モノマー単位、すな
わち、アクリレート系及びメタアクリレート系モノマー
単位、ビニルフェノール系モノマー単位、ビニル安息香
酸系モノマー単位、N−置換マレイミド系モノマー単
位、スチレン系モノマー単位などを包含し、特に(メ
タ)アクリレート系モノマー単位が好ましい。
【0023】本発明の酸感応性共重合体において、その
第2のモノマー単位にはラクトン構造が保護基として含
まれることが必須である。ここで、適当なラクトン構造
としては、次式(I)又は(II)を挙げることができ
る。
【0024】
【化18】
【0025】
【化19】
【0026】上式において、R1は、水素原子を表すかも
しくは置換もしくは非置換の、1〜4個の炭素原子を有
している直鎖又は分岐鎖の炭化水素基、好ましくは例え
ばメチル基、エチル基、ブチル基等の低級アルキル基を
表し、そしてnは1〜4の整数である これらのラクトン構造のなかで、本発明の実施において
有利に使用できるものは、例えば、次式のような3−ヒ
ドロキシブチロラクトン、γ−ブチロラクトンなどであ
る。 3−ヒドロキシブチロラクトン:
【0027】
【化20】
【0028】γ−ブチロラクトン:
【0029】
【化21】
【0030】また、このようなラクトン構造を有する第
2のモノマー単位としては、この技術分野において一般
的ないろいろな構造を採用することができるけれども、
通常、他のモノマー単位と同様に、(メタ)アクリレー
ト系モノマー単位、すなわち、アクリレート系及びメタ
アクリレート系モノマー単位、ビニルフェノール系モノ
マー単位、ビニル安息香酸系モノマー単位、N−置換マ
レイミド系モノマー単位、スチレン系モノマー単位など
を包含し、特に(メタ)アクリレート系モノマー単位が
好ましい。
【0031】本発明の酸感応性共重合体において、必要
に応じて組み込むことができる第3のモノマー単位に
は、上記した第1及び第2のモノマー単位の保護基とは
異なる保護基により保護されたアルカリ可溶性基が含ま
れることが望ましく、さもなければ、極性基又はアルカ
リ可溶性基が含まれていてもよい。ここで、第3のモノ
マー単位は、この第3のモノマー単位は、酸による脱離
能を有し、より低価格のものであるならば、レジスト性
能を損なわない限り特に限定されるものではないが、ド
ライエッチング耐性の面から、保護基中に酸素原子を含
まないものあるいは酸素原子の含有量が少ないものが好
ましい。したがって、第3のモノマー単位に含まれるべ
き保護基としては、例えばt−ブチル基、t−アミル基
などがあり、とりわけt−ブチル基が有利である。ま
た、この第3のモノマー単位において有利に導入するこ
とのできるその他の保護基としては、例えば、それぞれ
次式により表されるような、(1)3−オキソシクロヘ
キシル基、(2)テトラヒドロピラニル基などを挙げる
ことができ、また、必要に応じて用いることのできる極
性基又はアルカリ可溶性基としては、例えば、それぞれ
次式により表されるような、(3)シアノ基、(4)ヒ
ドロキシエチル基及び(5)カルボキシル基などを挙げ
るできる。
【0032】
【化22】
【0033】第3のモノマー単位に含まれるべきアルカ
リ可溶性基は、特に限定されるものではないけれども、
好ましくは、先に説明した第1及び第2のモノマー単位
の場合と同様、カルボン酸基、スルホン酸基、アミド
基、イミド基、フェノール基などが好ましく、とりわけ
カルボン酸基が好ましい。また、モノマー単位そのもの
の構造は、この技術分野において一般的ないろいろな構
造を採用することができるけれども、通常、他のモノマ
ー単位と同様に、(メタ)アクリレート系モノマー単
位、すなわち、アクリレート系及びメタアクリレート系
モノマー単位、ビニルフェノール系モノマー単位、ビニ
ル安息香酸系モノマー単位、N−置換マレイミド系モノ
マー単位、スチレン系モノマー単位などを包含し、特に
(メタ)アクリレート系モノマー単位が好ましい。
【0034】本発明の酸感応性2成分共重合体は、好ま
しくは、次式(III )により表すことができる。
【0035】
【化23】
【0036】上式において、Rは、同一もしくは異なっ
ていてもよく、水素原子、ハロゲン原子又は置換もしく
は非置換の、1〜4個の炭素原子を有している炭化水素
基、好ましくは低級アルキル基を表し、RI は、置換も
しくは非置換の、1〜4個の炭素原子を有している炭化
水素基を表し、Zは、記載の炭素原子とともに先に列挙
したような脂環式炭化水素構造を完成するのに必要な複
数個の原子を表し、LACは、前式(I)又は(II)
により表されるラクトン構造を表し、そしてk及びm
は、それぞれ、当該酸感応性2成分共重合体を構成する
モノマー単位の数でありかつそれらの比k:mは、モル
比で表して、45〜90:10〜55である。
【0037】以上に説明したような構造を有する酸感応
性2成分共重合体の分子量(重量平均分子量、Mw )
は、特に限定されることがなくかつ広い範囲で変更でき
るというものの、通常、約4000〜20000の範囲
にあるのが好ましい。本発明の実施において有利に用い
ることのできる酸感応性2成分共重合体は、さらに具体
的に示すと、以下に列挙するものに限定されるわけでは
ないけれども、次のような共重合体を包含する。なお、
式中のk及びmは、それぞれ、前記定義に同じである。 2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート/メバロ
ニックラクトンメタクリレート共重合体:
【0038】
【化24】
【0039】2−メチル−2−アダマンチルメタクリレ
ート/γ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレート共
重合体:
【0040】
【化25】
【0041】2−メチル−2−アダマンチルメタクリレ
ート/γ−ブチロラクトン−2−イルメタクリレート共
重合体:
【0042】
【化26】
【0043】また、本発明の酸感応性3成分共重合体
は、好ましくは、次式(IV)により表すことができる。
【0044】
【化27】
【0045】上式において、R、RI 、Z及びLAC
は、それぞれ、前記定義に同じであり、Aは、酸により
脱離可能な任意の保護基、好ましくは、前記Z及びLA
C構造以外の保護基、さらに好ましくは、t−ブチル
基、3−オキソシクロヘキシル基又はテトラヒドロピラ
ニル基、を表し、そしてk、l及びmは、それぞれ、当
該酸感応性3成分共重合体を構成するモノマー単位の数
でありかつそれらの比k:l:mは、モル比で表して、
45〜75:15〜40:10〜35である。なお、−
C(O)−O−A基は、シアノ基、ヒドロキシエチル
基、カルボキシル基などの、極性基又はアルカリ可溶性
基であってもよい。
【0046】以上に説明したような構造を有する酸感応
性3成分共重合体の分子量(重量平均分子量、Mw )
は、特に限定されることがなくかつ広い範囲で変更でき
るというものの、通常、先に説明した酸感応性2成分共
重合体と同様に、約4000〜20000の範囲にある
のが好ましい。本発明の実施において有利に用いること
のできる酸感応性3成分共重合体は、さらに具体的に示
すと、以下に列挙するものに限定されるわけではないけ
れども、次のような共重合体を包含する。なお、式中の
t−Buは、t−ブチル基の略であり、また、k、l及
びmは、それぞれ、前記定義に同じである。 2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート/t−ブ
チルメタクリレート/メバロニックラクトンメタクリレ
ート共重合体:
【0047】
【化28】
【0048】2−メチル−2−アダマンチルメタクリレ
ート/t−ブチルメタクリレート/γ−ブチロラクトン
−3−イルメタクリレート共重合体:
【0049】
【化29】
【0050】2−メチル−2−アダマンチルメタクリレ
ート/t−ブチルメタクリレート/3−メチル−γ−ブ
チロラクトン−3−イルメタクリレート共重合体:
【0051】
【化30】
【0052】2−メチル−2−アダマンチルメタクリレ
ート/t−ブチルメタクリレート/γ−ブチロラクトン
−2−イルメタクリレート共重合体:
【0053】
【化31】
【0054】上記した酸感応性2成分及び3成分共重合
体は、必要に応じて、アルカリ可溶性の重合体又は共重
合体、例えば、ノボラック樹脂、フェノール樹脂、イミ
ド樹脂、カルボン酸含有樹脂、その他を追加的に含有し
ていてもよい。本発明においては、基材樹脂として使用
する上記した酸感応性2成分及び3成分共重合体を調製
するに当たって、従来の方法とは異なる方法を採用した
ことに特徴がある。すなわち、従来の方法では、酸感応
性共重合体を形成するための選ばれた単量体を一括して
適当な重合開始剤の存在において重合させていたけれど
も、本発明の場合、酸感応性共重合体を形成するための
前記第1及び第2のモノマー単位及び必要に応じて第3
のモノマー単位のそれぞれに対応する単量体をそれらの
単量体の消費量に応じて重合反応系に添加することによ
って徐々に重合を行わせることに特徴がある。このよう
な方法で重合を行うと、従来の方法では重合反応の際の
反応熱のコントロールができず、実際、反応の初期に、
急激な温度の上昇(反応開始より30分程度の間に80
℃から90℃に上昇)があり、その結果、従来の技術の
項で説明したような不都合が発生したのに反して、比較
的に低い温度、通常、約80℃の前後の温度を安定に、
1℃前後の変動のみで、維持することができる。また、
本発明者の知見によると、この方法は、特に重合反応系
がラジカル溶液重合系である場合に効果的である。
【0055】さらに、このような重合反応系において、
重合反応は、従来のように重合開始剤のみを存在させて
実施してもよいけれども、好ましくは、この重合開始剤
に組み合わせて連鎖移動剤の存在において実施し、か
つ、その際、酸感応性共重合体の分子量の制御を重合開
始剤及び連鎖移動剤の添加の調整により行うことが有利
である。ここで、使用する重合開始剤は、常用されてい
る広い範囲のもののなかから任意に選択して使用するこ
とができるけれども、好ましくは、例えば最も工業的な
ラジカル溶液重合で共重合体を得ようとする場合は、次
のような重合開始剤である。 AIBN(N,N’−アゾビスイソブチロニトリル):
【0056】
【化32】
【0057】MAIB(ジメチル−2,2−アゾイソビ
スブチラート):
【0058】
【化33】
【0059】また、連鎖移動剤も、常用されている広い
範囲のもののなかから任意に選択して使用することがで
きるけれども、好ましくは、例えば、メルカプトプロピ
オン酸2−エチルヘキシルなどである。重合開始剤及び
連鎖移動剤の添加量は、所望とする結果などに応じて広
く変更することができる。また、重合条件そのものも、
従来の方法に準じてその都度最適な条件を決定すること
ができる。
【0060】このようにして酸感応性共重合体を調製す
ると、その共重合体の分散度を1.7もしくはそれ以下
の低いレベルに押さえることができる。精製工程などの
付随した処理を伴わないでこのような狭い分散度を得る
ことができるということは、工数の増加による収率の低
下を従来の技術が甘受していたことと比較して、注目に
値することである。
【0061】本発明による酸感応性共重合体の調製は、
従来より使用されている重合装置を使用して実施するこ
とができる。また、これを実験室的規模で実施する場合
も、一般的に入手可能な器具を使用して、同様に実施す
ることができる。例えば、図1は、本発明により酸感応
性共重合体の調製を行うための重合装置の一例を示した
模式図である。図示の重合装置は、反応容器1を油浴6
に入れ、また、その油浴6を加熱装置7に載置するよう
に構成されている。反応容器1は、三口フラスコであ
り、1つの口には滴下漏斗2が、もう1つの口にはリー
ビッヒ冷却器3が、さらにもう1つの口には温度計4
が、それぞれ取り付けられている。さらに、反応容器1
の底には攪拌子5も入れられている。このような重合装
置を使用して、反応容器1に反応溶媒を入れ、滴下漏斗
2から単量体溶液を本発明の手順に従って滴下すると、
所望の共重合体を回収することができる。また、単量体
溶液の滴下のため、滴下漏斗2に代えて送液ポンプ(図
示せず)などの手段を採用してもよい。
【0062】本発明による化学増幅型レジスト材料にお
いて、前記したような酸感応性2成分及び3成分共重合
体は、それと組み合わせて酸発生剤を使用する。本発明
で使用する酸発生剤(「光酸発生剤」とも呼ばれる)
は、レジストの化学において一般的に用いられている酸
発生剤、すなわち、紫外線、遠紫外線、真空紫外線、電
子線、X線、レーザ光などの放射線の照射によりプロト
ン酸を生じる物質であることができる。本発明の実施に
おいて適当な酸発生剤は、以下に列挙するものに限定さ
れないけれども、次のようなものを包含する。 (1)次式により表されるジアゾニウム塩: Ar−N2 + - (上式において、Arは、置換もしくは非置換の芳香族
基、例えばフェニル基など、又は脂環式基を表し、そし
てXは、ハロゲン、例えばCl、Br、IあるいはF、
BF4 、BF6 、PF6、AsF6 、SbF6 、CF3
SO3 、ClO4 又は有機スルホン酸アニオンなどを表
す)。 (2)次式により表されるヨードニウム塩:
【0063】
【化34】
【0064】(上式において、Ar及びXは、前記定義
に同じである)。 (3)次式により表されるスルホニウム塩:
【0065】
【化35】
【0066】
【化36】
【0067】
【化37】
【0068】
【化38】
【0069】
【化39】
【0070】
【化40】
【0071】(上式において、R、Ar及びXは、それ
ぞれ、前記定義に同じであり、そしてR1、R2及びR3は、
同一もしくは異なっていてもよく、それぞれ、水素原子
を表すかもしくは任意の置換基、例えばハロゲン原子、
アルキル基、アリール基などを表し、例えば、Rはメチ
ル基などであり、R1、R2及びR3はフェニル基などであ
る)。 (4)次式により表されるスルホン酸エステル:
【0072】
【化41】
【0073】(上式において、Ar及びRは、前記定義
に同じである)。 (5)次式により表されるオキサアゾール誘導体:
【0074】
【化42】
【0075】(上式において、Xは前記定義に同じであ
り、但し、−CX3 基の1つは置換もしくは非置換のア
リール基又はアルケニル基であってもよい)。 (6)次式により表されるs−トリアジン誘導体:
【0076】
【化43】
【0077】(上式において、Xは前記定義に同じであ
り、但し、−CX3 基の1つは置換もしくは非置換のア
リール基又はアルケニル基であってもよい)。 (7)次式により表されるジスルホン誘導体: Ar−SO2 −SO2 −Ar (上式において、Arは前記定義に同じである)。 (8)次式により表されるイミド化合物:
【0078】
【化44】
【0079】(上式において、Xは前記定義に同じであ
る)。 (9)その他、例えばオキシムスルホネート、ジアゾナ
フトキノン、ベンゾイントシレートなど。これらの酸発
生剤は、さらに具体的にいくつかの例を示すと、次のよ
うな化合物である。 トリフェニルスルホニウムトリフレート:
【0080】
【化45】
【0081】トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロ
アンチモネート:
【0082】
【化46】
【0083】トリフェニルホスホニウムヘキサフルオロ
ホスフェート:
【0084】
【化47】
【0085】ジフェニルアイオードヘキサフルオロホス
フェート:
【0086】
【化48】
【0087】ベンゾイントシレート:
【0088】
【化49】
【0089】ナフチルイミジルトリフレート:
【0090】
【化50】
【0091】シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロ
ヘキシル)−スルホニウムトリフルオロメタンスルホネ
ート:
【0092】
【化51】
【0093】本発明による化学増幅型レジスト材料は、
上記したような酸感応性共重合体と酸発生剤とを出発物
質として使用して調製することができる。かかるレジス
ト材料の調製は、例えば、本発明方法に従い調製した共
重合体に酸発生剤を添加し、さらに塗膜用の分散媒であ
る有機溶剤、例えば乳酸エチルなどを添加して溶解し、
レジスト溶液とすることができる。化学増幅型レジスト
材料の調製において、酸感応性共重合体に添加する酸発
生剤の量は、広い範囲にわたって変更することができ、
一般には約1〜30重量%の範囲、好ましくは約1〜1
5重量%の範囲である。
【0094】また、このようなレジストの溶液の調製に
用いる溶媒は、レジストの種類、塗布条件、その他のフ
ァクタに応じていろいろに変更し得るというものの、好
ましくは、例えば乳酸エチル、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、エチルピ
ルベート、シクロヘキサノンなどの有機溶媒である。特
に、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエー
テルアセテート(PGMEA)、エチルピルベートなど
を使用すると、よりコントラストの高いレジストパター
ンを得ることができる。必要に応じて、補助溶媒を添加
してもよい。また、レジスト溶液塗布後のストリエーシ
ョンを防止するため、界面活性剤を添加することも有効
である。さらにまた、必要に応じて、酸のクエンチャー
である置換アミン系化合物やニトリル化合物、N−メチ
ルピロリドン等の弱塩基性化合物を添加してもよい。
【0095】本発明はまた、上記したような本発明の化
学増幅型レジスト材料を被処理基板上に塗布してレジス
ト膜を形成し、被処理基板上に形成されたレジスト膜を
該レジスト膜中に含まれる酸発生剤からの酸の発生を惹
起し得る放射線に選択的に露光し、そして前記露光工程
において形成された潜像を現像すること、を含んでなる
ことを特徴とするレジストパターンの形成方法にある。
【0096】本発明によるレジストパターンの形成方法
では、露光工程と現像工程の間、露光後のレジスト膜を
高められた温度で加熱すること、すなわち、以下に説明
するところの露光後ベーク(PEB、単に「ポストベー
ク」と呼ぶこともある)を行うこと、が必須である。本
発明によるレジストパターンの形成は、化学増幅型レジ
スト材料で一般的な手法を使用して実施することができ
るというものの、好ましくは、次のようにして実施する
ことができる。
【0097】最初に、上記のようにして調製した化学増
幅型レジスト材料の溶液を被処理基板上に塗布する。こ
こで使用する被処理基板は、半導体装置及びその他の装
置において通常用いられているいかなる基板であっても
よく、具体的には、シリコン基板等の半導体基板やガラ
ス基板、基板上に形成された各種の層膜、例えば酸化
膜、ポリシリコン層、窒化膜、アルミニウム配線などを
あげることができる。これらの基板は、すでに回路が作
りこまれていても、あるいは作りこまれていなくてもよ
い。これらの基板は、場合によっては、レジストとの密
着性を向上させるために、例えばヘキサメチルジシラザ
ン(HMDS)などのような密着促進剤で前処理してお
くことが好ましい。
【0098】レジスト溶液の塗布は、スピンコータ、デ
ィップコータ、ローラコータなどのような常用の塗布装
置を使用して行うことができる。好ましくは、スピンコ
ータを使用してレジスト溶液を被処理基板上に滴下する
ことができる。形成されるレジスト膜の膜厚は、得られ
るレジストパターンの使途などのファクターに応じて広
く変更し得るというものの、通常約0.3〜2.0μm
の範囲である。
【0099】次いで、好ましくは、放射線を選択的に露
光する前に、上記工程で形成されたレジスト膜を約40
〜170℃、好ましくは約60〜120℃の温度で約6
0〜180秒間にわたってプリベークする。このプリベ
ークには、例えばホットプレートのような加熱手段を用
いることができる。また、もしもレジスト膜の上にさら
にカバーコートを施すような場合には、例えば、オレフ
ィン樹脂の溶液をスピンコート法によりレジスト膜上に
塗布した後、その樹脂塗膜を所定の温度でベーキングを
行うことによってカバーコートとすることができる。
【0100】レジスト膜の形成及びプリベーク後、その
レジスト膜を常用の露光装置で、レチクルを介して放射
線に選択露光する。適当な露光装置は、市販の紫外線
(遠紫外線・真空紫外線)露光装置、X線露光装置、電
子ビーム露光装置、エキシマステッパ、その他である。
露光条件は、その都度、適当な条件を選択することがで
きる。この選択露光の結果、レジスト膜に含まれる酸発
生剤から酸が発生せしめられ、最終的にはレチクル上の
回路パターンが焼き付けられる。
【0101】次いで、露光後のレジスト膜を直ちに露光
後ベーク(PEB)することによって、酸を触媒とした
保護基の脱離反応を生じさせる。この露光後ベークは、
先のプリベークと同様にして行うことができる。例え
ば、ベーク温度は約60からレジストの基材樹脂の分解
温度までの温度、好ましくは約90〜150℃である。
なお、カバーコートを使用した場合には、この露光後ベ
ークの後であって現像の前、所定の剥離液でカバーコー
トを剥離除去する。
【0102】露光後ベークを完了した後、露光後のレジ
スト膜を常法に従って液体現像する。ここで使用する現
像液は、この技術分野で一般的に用いられている現像液
の中から、適当なものを任意に選択することができる。
とりわけ好ましい現像液は、現像剤としての、次式のア
ンモニウム化合物:
【0103】
【化52】
【0104】(式中、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ、
同一もしくは異なっていてもよく、1〜6個の炭素原子
を有する置換もしくは非置換のアルキル基を表す)、次
式のモルフォリン化合物:
【0105】
【化53】
【0106】又はその混合物の水溶液又はアルコール溶
液を含む現像液である。現像剤としてのアンモニウム化
合物の好ましい例は、以下に列挙するものに限定される
わけではないけれども、テトラメチルアンモニウムハイ
ドロキシド(TMAH)、テトラエチルアンモニウムハ
イドロキシド(TEAH)、テトラプロピルアンモニウ
ムハイドロキジド(TPAH)、テトラブチルアンモニ
ウムハイドロキシド(TBAH)、などを包含する。
【0107】これらの現像剤を水に溶解するかもしく
は、例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアル
コール等のアルコールに溶解して現像液となす。溶解す
る現像剤の濃度は、広く変更することができるけれど
も、一般的に約0.1〜15重量%の範囲、好ましくは
約0.1〜10重量%の範囲である。通常、TMAHの
2.38重量%水溶液を現像液として使用する。現像時
間は、これも特に限定されるわけではないけれども、一
般的に約10秒〜20分間の範囲、好ましくは30秒〜
5分間の範囲である。現像の結果、レジスト膜の露光域
が溶解除去せしめられて、所望とするレジストパターン
を得ることができる。最後に、得られたレジストパター
ンも常法に従って純水でリンスし、そして乾燥する。
【0108】
【実施例】次いで、本発明をその実施例を参照して説明
する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではないことを理解されたい。実施例1 2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート/メバロ
ニックラクトンメタクリレート共重合体(2MAdMA
−MLMA)の調製:図1に示したような反応容器を用
意し、それに55gの1,4−ジオキサン(溶媒とし
て)を入れた。さらに、滴下液として使用するため、
0.08モルの2−メチル−2−アダマンチルメタクリ
レート(2MAdMA)、0.08モルのメバロニック
ラクトンメタクリレート(MLMA)、1モル%(単量
体の全量に対して)のAIBN(N,N’−アゾイソブ
チロニトリル、重合開始剤として)、2モル%(単量体
の全量に対して)のメルカプトプロピオン酸−2−エチ
ルヘキシル(連鎖移動剤として)、そして20gの1,
4−ジオキサンを混合した。1,4−ジオキサンを入れ
た反応容器を70℃に温度制御された油浴中に浸漬して
加温し、70℃の温度で約2時間をかけて滴下液を滴下
した。さらに、70℃の温度で約4時間にわたって反応
を続けた。反応の完了後、反応系を室温に戻してから、
反応液を約1リットルのメタノール中に投入して重合物
を沈殿させた。沈殿の乾燥後、重合物をテトラヒドロフ
ラン(THF)に溶解し、その溶液を再度約1リットル
のメタノール中に投入した。再び生成した沈殿を濾別
し、乾燥した。同様の操作を2回繰り返したところ、収
率62%で樹脂状物が得られた。この樹脂状物を1H−
NMRで分析したところ、2−メチル−2−アダマンチ
ルメタクリレート/メバロニックラクトンメタクリレー
ト共重合体(組成比50:50)であることが確認され
た。さらに、この共重合体の分子量をGPCで測定した
ところ、重量平均分子量(Mw)が6069、そして分
散度(Mw/Mn)が1.32であった。実施例2 レジストパターンの形成:前記実施例1において調製し
た共重合体(2MAdMA−MLMA)を乳酸エチル
(EL)に溶解して14重量%溶液とした後、得られた
溶液に酸発生剤としてのトリフェニルスルホニウムトリ
フレート(TPSSO3 CF3 )を共重合体の2重量%
の量で添加し、樹脂分が14重量%になるように乳酸エ
チルに溶解した。得られたレジスト溶液を、ヘキサメチ
ルジシラザン(HMDS)で前処理して密着性を強化し
たシリコン基板上にスピンコートし、90℃のホットプ
レート上で60秒間プリベークした。膜厚0.4μm の
レジスト膜が得られた。
【0109】次いで、得られたレジスト膜の上にポリオ
レフィン樹脂をコーティングして保護膜を形成した後、
ArFエキシマレーザ露光装置(ニコン社製、NA=
0.55)で、IC回路のパターンを描画したレチクル
を通して波長193nmのArFレーザ光に選択露光し
た。露光の完了後直ちに、レジスト膜を90℃のホット
プレート上で60秒間露光後ベーク(PEB)した。保
護膜を剥離した後、レジスト膜を2.38重量%のテト
ラメチルアンモニウムハイドロキシド(TMAH)水溶
液からなる現像液、東京応化製のNMD−3、で60秒
間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。その結
果、露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレ
ジストパターンが0.17μmのL&S(ライン・アン
ド・スペース)の解像度で得られた。なお、この時の露
光量は、13mJ/cm2 であった。比較例1 2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート/メバロ
ニックラクトンメタクリレート共重合体(2MAdMA
−MLMA)の調製:0.08モルの2−メチル−2−
アダマンチルメタクリレート(2MAdMA)、0.0
8モルのメバロニックラクトンメタクリレート(MLM
A)及び15モル%(単量体の全量に対して)のAIB
N(N,N’−アゾイソブチロニトリルを1,4−ジオ
キサン(溶媒として)に溶解して1,4−ジオキサンの
3モル/L溶液とした。次いで、この1,4−ジオキサ
ン溶液を80℃に温度制御された油浴中に浸漬して加温
し、80℃の温度で約6時間にわたって反応を行わせ
た。反応の完了後、反応系を室温に戻してから、反応液
を約1リットルのメタノール中に投入して重合物を沈殿
させた。沈殿の乾燥後、重合物をテトラヒドロフラン
(THF)に溶解し、その溶液を再度約1リットルのメ
タノール中に投入した。再び生成した沈殿を濾別し、乾
燥した。同様の操作を2回繰り返したところ、収率40
%で樹脂状物が得られた。この樹脂状物を1H−NMR
で分析したところ、2−メチル−2−アダマンチルメタ
クリレート/メバロニックラクトンメタクリレート共重
合体(組成比50:50)であることが確認された。さ
らに、この共重合体の分子量をGPCで測定したとこ
ろ、重量平均分子量(Mw)が17252、そして分散
度(Mw/Mn)が3.26であった。比較例2 レジストパターンの形成:前記比較例1において調製し
た共重合体(2MAdMA−MLMA)を乳酸エチル
(EL)に溶解して14重量%溶液とした後、得られた
溶液に酸発生剤としてのトリフェニルスルホニウムトリ
フレート(TPSSO3 CF3 )を共重合体の2重量%
の量で添加し、樹脂分が14重量%になるように乳酸エ
チルに溶解した。得られたレジスト溶液を、ヘキサメチ
ルジシラザン(HMDS)で前処理して密着性を強化し
たシリコン基板上にスピンコートし、90℃のホットプ
レート上で60秒間プリベークした。膜厚0.4μm の
レジスト膜が得られた。
【0110】次いで、得られたレジスト膜の上にポリオ
レフィン樹脂をコーティングして保護膜を形成した後、
ArFエキシマレーザ露光装置(ニコン社製、NA=
0.55)で、IC回路のパターンを描画したレチクル
を通して波長193nmのArFレーザ光に選択露光し
た。露光の完了後直ちに、レジスト膜を90℃のホット
プレート上で60秒間露光後ベーク(PEB)した。保
護膜を剥離した後、レジスト膜を2.38重量%のテト
ラメチルアンモニウムハイドロキシド(TMAH)水溶
液からなる現像液、東京応化製のNMD−3、で60秒
間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。その結
果、露光に用いたレーザ光パターンに相当するレジスト
パターンが0.17μmのL&S(ライン・アンド・ス
ペース)の解像度で得られた。しかし、このレジストパ
ターンでは、その上部が丸くなっており、また、パター
ン間の残渣も認められた。なお、この時の露光量は、1
8mJ/cm2 であった。
【0111】
【発明の効果】本発明によれば、基材樹脂として使用す
る酸感応性共重合体を特定の重合条件下で調製すること
により、高解像性、高感度、そして優れたドライエッチ
ング耐性を有していて、特性の樹脂ロットごとのばらつ
きのない化学増幅型レジスト材料を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレジスト材料の基材樹脂を調製するた
めに用いられた重合装置の構成を示した模式図である。
【符号の説明】
1…反応容器 2…滴下漏斗 3…リービッヒ冷却器 4…温度計 5…攪拌子 6…油浴 7…加熱装置

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも下記の第1及び第2のモノマ
    ー単位:脂環式炭化水素構造を有する保護基により保護
    されたアルカリ可溶性基を含有しかつ前記アルカリ可溶
    性基が酸により脱離して当該共重合体をアルカリ可溶性
    とならしめる構造単位を有する第1のモノマー単位、及
    びラクトン構造を有する保護基により保護されたアルカ
    リ可溶性基を含有しかつ前記アルカリ可溶性基が酸によ
    り脱離して当該共重合体をアルカリ可溶性とならしめる
    構造単位を有する第2のモノマー単位、 の共重合により形成されたものである酸感応性共重合体
    と、 放射線露光により酸を発生する酸発生剤とを含んでなる
    化学増幅型レジスト材料において、 前記酸感応性共重合体が、前記第1及び第2のモノマー
    単位のそれぞれに対応する単量体をそれらの単量体の消
    費量に応じて重合反応系に添加することによって調製し
    たものであることを特徴とする化学増幅型レジスト材
    料。
  2. 【請求項2】 前記酸感応性共重合体が、前記第1及び
    第2のモノマー単位と、それらのモノマー単位の保護基
    とは異なる保護基により保護されたアルカリ可溶性基を
    含有しかつ前記アルカリ可溶性基が酸により脱離して当
    該共重合体をアルカリ可溶性とならしめる構造単位ある
    いは極性基又はアルカリ可溶性基を含有する構造単位を
    有する第3のモノマー単位の共重合により形成されたも
    のであることを特徴とする請求項1に記載の化学増幅型
    レジスト材料。
  3. 【請求項3】 前記第1のモノマー単位に含まれる保護
    基の脂環式炭化水素構造が、下記の群: (1)アダマンタン及びその誘導体 (2)ノルボルナン及びその誘導体 (3)パーヒドロアントラセン及びその誘導体 (4)パーヒドロナフタレン及びその誘導体 (5)トリシクロ〔5.2.1.02,6 〕デカン及びそ
    の誘導体 (6)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ジメチ
    ルシクロヘキサン、ビシクロヘキサン及びその誘導体 (7)スピロ〔4,4〕ノナン及びその誘導体 (8)スピロ〔4,5〕デカン及びその誘導体 からなる群から選ばれた1員に由来するものであること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の化学増幅型レジス
    ト材料。
  4. 【請求項4】 前記第2のモノマー単位に含まれるラク
    トン構造が、次式(I)又は(II): 【化1】 【化2】 (上式において、 R1は、水素原子を表すかもしくは置換もしくは非置換
    の、1〜4個の炭素原子を有している炭化水素基を表
    し、そしてnは1〜4の整数である)により表されるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の化
    学増幅型レジスト材料。
  5. 【請求項5】 前記第3のモノマー単位に含まれる保護
    基が、t−ブチル基、3−オキソシクロヘキシル基又は
    テトラヒドロピラニル基であることを特徴とするである
    請求項2〜4のいずれか1項に記載の化学増幅型レジス
    ト材料。
  6. 【請求項6】 前記モノマー単位に含まれるアルカリ可
    溶性基が、カルボン酸基、スルホン酸基、アミド基、イ
    ミド基又はフェノール基であることを特徴とする請求項
    1〜5のいずれか1項に記載の化学増幅型レジスト材
    料。
  7. 【請求項7】 前記酸感応性共重合体が、次式(III )
    により表される2成分共重合体: 【化3】 (上式において、 Rは、同一もしくは異なっていてもよく、水素原子、ハ
    ロゲン原子又は置換もしくは非置換の、1〜4個の炭素
    原子を有している炭化水素基を表し、 RI は、置換もしくは非置換の、1〜4個の炭素原子を
    有している炭化水素基を表し、 Zは、記載の炭素原子とともに脂環式炭化水素基を完成
    するのに必要な複数個の原子を表し、 LACは、次式(I)又は(II)により表されるラク
    トン構造: 【化4】 【化5】 を表し、ここで、R1は、水素原子を表すかもしくは置換
    もしくは非置換の、1〜4個の炭素原子を有している炭
    化水素基を表し、そしてnは1〜4の整数であり、そし
    てk及びmは、それぞれ、当該酸感応性2成分共重合体
    を構成するモノマー単位の数でありかつそれらの比k:
    mは、モル比で表して、45〜90:10〜55であ
    る)であることを特徴とする請求項1に記載の化学増幅
    型レジスト材料。
  8. 【請求項8】 前記酸感応性共重合体が、次式(IV)に
    より表される3成分共重合体: 【化6】 (上式において、 Rは、同一もしくは異なっていてもよく、水素原子、ハ
    ロゲン原子又は置換もしくは非置換の、1〜4個の炭素
    原子を有している炭化水素基を表し、 RI は、置換もしくは非置換の、1〜4個の炭素原子を
    有している炭化水素基を表し、 Zは、記載の炭素原子とともに脂環式炭化水素基を完成
    するのに必要な複数個の原子を表し、 LACは、次式(I)又は(II)により表されるラク
    トン構造: 【化7】 【化8】 を表し、ここで、R1は、水素原子を表すかもしくは置換
    もしくは非置換の、1〜4個の炭素原子を有している炭
    化水素基を表し、そしてnは1〜4の整数であり、 Aは、酸により脱離可能な、前記Z及びLAC構造以外
    の保護基を表し、そしてk、l及びmは、それぞれ、当
    該酸感応性3成分共重合体を構成するモノマー単位の数
    でありかつそれらの比k:l:mは、モル比で表して、
    45〜75:15〜40:10〜35であり、また、記
    載のモノマー単位の繰り返しの順序は任意に変更可能で
    ある)であることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    化学増幅型レジスト材料。
  9. 【請求項9】 少なくとも下記の第1及び第2のモノマ
    ー単位:脂環式炭化水素構造を有する保護基により保護
    されたアルカリ可溶性基を含有しかつ前記アルカリ可溶
    性基が酸により脱離して当該共重合体をアルカリ可溶性
    とならしめる構造単位を有する第1のモノマー単位、及
    びラクトン構造を有する保護基により保護されたアルカ
    リ可溶性基を含有しかつ前記アルカリ可溶性基が酸によ
    り脱離して当該共重合体をアルカリ可溶性とならしめる
    構造単位を有する第2のモノマー単位、の共重合により
    形成されたものである酸感応性共重合体と、 放射線露光により酸を発生する酸発生剤とを含んでなる
    化学増幅型レジスト材料を調製する方法において、 前記酸感応性共重合体を、前記第1及び第2のモノマー
    単位のそれぞれに対応する単量体をそれらの単量体の消
    費量に応じて重合反応系に添加することによって調製す
    る工程を含むことを特徴とする化学増幅型レジスト材料
    の調製方法。
  10. 【請求項10】 前記酸感応性共重合体が3成分共重合
    体であり、かつ当該3成分共重合体を、前記第1及び第
    2のモノマー単位のそれぞれに対応する単量体と、それ
    らのモノマー単位の保護基とは異なる保護基により保護
    されたアルカリ可溶性基を含有しかつ前記アルカリ可溶
    性基が酸により脱離して当該共重合体をアルカリ可溶性
    とならしめる構造単位あるいは極性基又はアルカリ可溶
    性基を含有する構造単位を有する第3のモノマー単位に
    対応する単量体とをそれらの単量体の消費量に応じて重
    合反応系に添加することによって調製することを特徴と
    する請求項9に記載の化学増幅型レジスト材料の調製方
    法。
  11. 【請求項11】 前記重合反応系がラジカル溶液重合系
    であることを特徴とする請求項9又は10に記載の化学
    増幅型レジスト材料の調製方法。
  12. 【請求項12】 前記重合反応系において、前記単量体
    の重合を重合開始剤及び連鎖移動剤の存在において実施
    し、かつ前記酸感応性共重合体の分子量の制御を前記重
    合開始剤及び連鎖移動剤の添加の調整により行うことを
    特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の化学
    増幅型レジスト材料の調製方法。
  13. 【請求項13】 前記酸感応性共重合体の分散度が1.
    7以下であることを特徴とする請求項9〜12のいずれ
    か1項に記載の化学増幅型レジスト材料の調製方法。
  14. 【請求項14】 少なくとも下記の第1及び第2のモノ
    マー単位:脂環式炭化水素構造を有する保護基により保
    護されたアルカリ可溶性基を含有しかつ前記アルカリ可
    溶性基が酸により脱離して当該共重合体をアルカリ可溶
    性とならしめる構造単位を有する第1のモノマー単位、
    及びラクトン構造を有する保護基により保護されたアル
    カリ可溶性基を含有しかつ前記アルカリ可溶性基が酸に
    より脱離して当該共重合体をアルカリ可溶性とならしめ
    る構造単位を有する第2のモノマー単位、 の共重合により形成されたものでありかつ、その共重合
    の際、前記第1及び第2のモノマー単位のそれぞれに対
    応する単量体をそれらの単量体の消費量に応じて重合反
    応系に添加した酸感応性共重合体と、 放射線露光により酸を発生する酸発生剤とを含む化学増
    幅型レジスト材料を被処理基板上に塗布してレジスト膜
    を形成し、 前記被処理基板上のレジスト膜を前記酸発生剤からの酸
    の発生を惹起し得る放射線に選択的に露光し、そして前
    記露光工程において形成された潜像を現像すること、を
    含んでなることを特徴とするレジストパターンの形成方
    法。
  15. 【請求項15】 前記酸感応性共重合体が、前記第1及
    び第2のモノマー単位と、それらのモノマー単位の保護
    基とは異なる保護基により保護保護されたアルカリ可溶
    性基を含有しかつ前記アルカリ可溶性基が酸により脱離
    して当該共重合体をアルカリ可溶性とならしめる構造単
    位あるいは極性基又はアルカリ可溶性基を含有する構造
    単位を有する第3のモノマー単位の共重合により形成さ
    れたものであることを特徴とする請求項14に記載のレ
    ジストパターンの形成方法。
  16. 【請求項16】 前記酸感応性共重合体が、次式(III
    )により表される2成分共重合体: 【化9】 (上式において、 Rは、同一もしくは異なっていてもよく、水素原子、ハ
    ロゲン原子又は置換もしくは非置換の、1〜4個の炭素
    原子を有している炭化水素基を表し、 RI は、置換もしくは非置換の、1〜4個の炭素原子を
    有している炭化水素基を表し、 Zは、記載の炭素原子とともに脂環式炭化水素基を完成
    するのに必要な複数個の原子を表し、 LACは、次式(I)又は(II)により表されるラク
    トン構造: 【化10】 【化11】 を表し、ここで、R1は、水素原子を表すかもしくは置換
    もしくは非置換の、1〜4個の炭素原子を有している炭
    化水素基を表し、そしてnは1〜4の整数であり、そし
    てk及びmは、それぞれ、当該酸感応性2成分共重合体
    を構成するモノマー単位の数でありかつそれらの比k:
    mは、モル比で表して、45〜75:25〜55であ
    る)であることを特徴とする請求項14に記載のレジス
    トパターンの形成方法。
  17. 【請求項17】 前記酸感応性共重合体が、次式(IV)
    により表される3成分共重合体: 【化12】 (上式において、 Rは、同一もしくは異なっていてもよく、水素原子、ハ
    ロゲン原子又は置換もしくは非置換の、1〜4個の炭素
    原子を有している炭化水素基を表し、 RI は、置換もしくは非置換の、1〜4個の炭素原子を
    有している炭化水素基を表し、 Zは、記載の炭素原子とともに脂環式炭化水素基を完成
    するのに必要な複数個の原子を表し、 LACは、次式(I)又は(II)により表されるラク
    トン構造: 【化13】 【化14】 を表し、ここで、R1は、水素原子を表すかもしくは置換
    もしくは非置換の、1〜4個の炭素原子を有している炭
    化水素基を表し、そしてnは1〜4の整数であり、 Aは、酸により脱離可能な、前記Z及びLAC以外の保
    護基を表し、そしてk、l及びmは、それぞれ、当該酸
    感応性3成分共重合体を構成するモノマー単位の数であ
    りかつそれらの比k:l:mは、モル比で表して、45
    〜75:15〜40:10〜35であり、また、記載の
    モノマー単位の繰り返しの順序は任意に変更可能であ
    る)であることを特徴とする請求項14又は15に記載
    のレジストパターンの形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6638685B2 (en) 2000-11-15 2003-10-28 Nec Corporation Photoacid generator containing two kinds of sulfonium salt compound, chemically amplified resist containing the same and pattern transfer method
KR100557599B1 (ko) * 1999-08-31 2006-03-10 주식회사 하이닉스반도체 광조사에 의해 라디칼을 발생하는 그룹을 포함하는 포토레지스트단량체, 그의 공중합체 및 이를 이용한 포토레지스트 조성물
KR100888557B1 (ko) * 2001-03-15 2009-03-16 스미또모 가가꾸 가부시키가이샤 화학 증폭형 포지티브형 레지스트 조성물
US8163852B2 (en) 2003-02-20 2012-04-24 Maruzen Petrochemical Co., Ltd. Resist polymer and method for producing the polymer
US8455596B2 (en) 2009-02-27 2013-06-04 Maruzen Petrochemical Co., Ltd. Method for producing a copolymer for photoresist
US8735044B2 (en) 2009-05-28 2014-05-27 Sumitomo Chemical Company, Limited Salt and photoresist composition containing the same

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