JPH11217541A - つや出し剤組成物 - Google Patents

つや出し剤組成物

Info

Publication number
JPH11217541A
JPH11217541A JP2444398A JP2444398A JPH11217541A JP H11217541 A JPH11217541 A JP H11217541A JP 2444398 A JP2444398 A JP 2444398A JP 2444398 A JP2444398 A JP 2444398A JP H11217541 A JPH11217541 A JP H11217541A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
emulsion
weight
film
water
insoluble polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2444398A
Other languages
English (en)
Inventor
Mihoko Inaba
美穂子 稲葉
Taiji Hori
泰治 堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP2444398A priority Critical patent/JPH11217541A/ja
Publication of JPH11217541A publication Critical patent/JPH11217541A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 つや出し性を有し、乾燥後の皮膜の割れや剥
がれ、更にべたつきのない床の保護や美観維持等に用い
られるつや出し剤組成物を提供する。 【解決手段】 水不溶性ポリマーエマルションを含有す
るつや出し剤組成物の乾燥皮膜の破断強度が500g/
25mm以上であり、かつ破断時の伸度が50〜300
%であることを特徴とするつや出し剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、床の保護や美観維
持等に用いられるつや出し剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、家屋の床材には畳、カーペッ
ト等が数多く使用されていたが、近年、畳やカーペット
に由来するハウスダストやダニ等がアレルギーを引き起
こし易いと言われており、そのため、プラスチック系、
木質系等の材質を用いたものが増加している。特に、木
質系の床材は、インテリア性が高いこともあり好まれる
傾向にある。しかしながら、木質系床材は、通常表面を
化粧や保護のために塗装してあるが、歩行や家具の移動
等に伴い傷をつけ易く、本来持っていたつやが低下する
傾向にあった。
【0003】そこで、傷つけを防止すると共に、つやを
回復するための手入れ剤として、ワックス製品が使用さ
れてきた。ワックス製品は、カルナウバ等のロウ状物質
を主成分とするものと、合成樹脂を主成分とするものに
二分される。前者は床面に塗布後バフ仕上げをして光沢
を出すものであるため、手数がかかる上、形成皮膜が親
油性のため汚れが吸着し易い等の欠点を有していた。こ
れらの欠点を解決するため後者が上市された。これは、
塗布後の乾燥により合成樹脂が光沢皮膜を形成するの
で、手軽ではあるが、形成皮膜が前者より強いため、除
去の際に専用の剥離剤を使用する必要があった。
【0004】また、最近になって、つや出しと洗浄とを
一度に行える床用洗浄つや出し剤が上市され、特開平6-
73400号公報、特開平6-108011号公報等に開示されてい
る。これらは、ワックスエマルションやポリマーエマル
ションを水性媒体中に分散させたものに洗浄性を有する
界面活性剤、洗浄補助剤及び溶剤等を加えたものであ
り、これら床用洗浄つや出し剤を用いて床面を処理する
ことにより、汚れ落としとつや出しが一度に可能とな
る、というものである。しかしながら、上記床用洗浄つ
や出し剤は何れも、床面への皮膜の形成能力はあまり大
差がなく、また、皮膜の床面からの剥がれや割れが生じ
たり、べたつきが生じるといった課題を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
技術の課題に鑑み、これを解決しようとするものであ
り、つや出し性を有し、乾燥後の皮膜の割れや剥がれ
や、更にべたつきのない、床の保護や美観維持等に用い
られるつや出し剤組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、水不溶性ポリ
マーエマルションを含有したつや出し剤組成物を用いて
得られる皮膜の破断強度及び破断時の伸度を特定するこ
とにより、上記目的のつや出し剤組成物を得ることを見
い出し、本発明を完成するに至ったのである。
【0007】即ち、本発明のつや出し剤組成物は、水不
溶性ポリマーエマルションを含有するつや出し剤組成物
の乾燥皮膜の破断強度が500g/25mm以上であ
り、かつ破断時の伸度が50〜300%であることを特
徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。本発明は、水不溶性ポリマーエマルション
を含有するつや出し剤組成物の乾燥皮膜の破断強度が5
00g/25mm以上であり、かつ破断時の伸度が50
〜300%であることを特徴とするつや出し剤組成物、
である。
【0009】本発明でいう「つや出し剤組成物の乾燥皮
膜」とは、本発明のつや出し剤組成物で、例えば床等を
塗布、散布、噴霧、浸漬等の方法で処理(被覆)した
後、乾燥して得られる皮膜のことをいう。この得られる
皮膜の破断強度が500g/25mm以上であり、かつ
破断時の伸度が50〜300%であることが必要であ
る。
【0010】本発明で用いられる水不溶性ポリマーエマ
ルションとしては、例えば床等に皮膜を形成し、つやを
付与することができるものであれば特に限定されない
が、例えばスチレン系樹脂エマルション、スチレン/ア
クリル系樹脂エマルション及びアクリル系樹脂エマルシ
ョン等が挙げられ、夫々単独で用いても二種以上適宜組
み合わせて用いても良い。これらの樹脂を製造する際に
用いられるモノマーとしては、例えばスチレン、メチル
スチレン等のエチレン性芳香族炭化水素類、例えばアク
リロニトリル、メタクリロニトリル等の含シアノビニル
化合物類、例えばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エ
チル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メ
タクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、
メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸シクロヘキシ
ル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、アクリル酸ラウ
リル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸シクロヘキシ
ル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、クロトン
酸エチル等の(メタ)アクリル酸エステル類、例えばア
クリルアミド、メタクリルアミド、N,N-ジメチルアクリ
ルアミド等のエチレン性不飽和カルボン酸アミド類、例
えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン
酸、フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、メサコン
酸、ビニル酢酸等の不飽和カルボン酸単量体(これら
は、例えばナトリウム,カリウム等のアルカリ金属塩や
アンモニウム塩等、塩の形になっているものでも良
い。)、例えばメタクリル酸2-ヒドロキシエチル、メタ
クリル酸3-ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2-ヒドロ
キシプロピル、アクリル酸2-ヒドロキシエチル、アクリ
ル酸3-ヒドロキシプロピル、アクリル酸2-ヒドロキシプ
ロピル、アクリル酸4-ヒドロキシブチル等の(メタ)ア
クリル酸ヒドロキシアルキルエステル類等が挙げられ、
夫々単独で用いても二種以上適宜組み合わせて用いても
良い。これらモノマーは、目的の破断強度及び伸度を得
るためには、(メタ)アクリル酸エステル等の常温で伸
びを有するモノマー及び/又はガラス転移点(Tg)の
小さいモノマーが好ましく用いられる。尚、例えば弱ア
ルカリ性洗剤等で簡単に皮膜を除去することができるよ
うにするため等の目的で、例えば上記不飽和カルボン酸
単量体、上記(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエ
ステル等の水溶性のモノマーを水不溶性ポリマーエマル
ションの性質を損なわない範囲で他のモノマーと共重合
させても良い。
【0011】本発明で用いられる水不溶性ポリマーエマ
ルションの具体例としては特に限定されないが、例えば
スチレン、メタクリル酸メチル等を夫々重合して得られ
るホモポリマーの屈折率が良好なモノマーを選択するこ
とにより光沢度を付与し、これに(メタ)アクリル酸エ
ステル類を共重合することにより得られる、目的の皮膜
の破断強度及び破断時の伸度を有するエマルションが挙
げられる。
【0012】水不溶性ポリマーエマルションのモノマー
の構成比としては、例えばスチレン、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸シクロヘキシル等の1種又は2種以上
を用いた場合には、光沢性を付与させる範囲として、通
常20〜70重量%の範囲から適宜選択される。また、これ
らと共重合させるモノマーの構成比としては、通常30〜
80重量%の範囲から適宜選択され、好ましい範囲として
は、アクリル酸ブチルを用いた場合には50〜80重量%
(例えばスチレン、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
シクロヘキシル等の範囲は20〜50重量%)、また、アク
リル酸エチルを用いた場合には30〜80重量%(例えばス
チレン、メタクリル酸メチル、メタクリル酸シクロヘキ
シル等の範囲は20〜70重量%)の範囲から適宜選択され
る。更に、弱アルカリ性洗剤等で簡単に皮膜を除去する
ことができるようにするために用いられる不飽和カルボ
ン酸単量体、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエ
ステル等を共重合させる場合の構成比としては、多すぎ
ると皮膜が脆くなるので、上記構成のモノマー100重量
部に対して、通常20重量部以下が望ましい。
【0013】水不溶性ポリマーエマルションの配合量と
しては、固形分換算で通常5〜25%、好ましくは7〜15
%の範囲から適宜選択される。固形分換算が5%未満で
あると、光沢性が弱く、何度も重ね塗りを行わないとつ
やが出ないという問題を生じる。また、固形分換算が25
%を越えると、塗りムラを生じ、厚塗りされる所ができ
るため好ましくない。
【0014】本発明で用いられる水不溶性ポリマーエマ
ルションを製造するには例えば下記の如くして行えば良
い。尚、各成分の使用量は、モノマーの使用量の合計を
100重量部として求めた値である。即ち、先ず、モノマ
ー、水30〜500重量部、乳化剤0.1〜10重量部及び連鎖移
動剤0.001〜5重量部を混合して、乳化モノマーを調製
する。他方、水30〜500重量部に乳化剤0.1〜10重量部及
び必要であれば触媒量の緩衝剤を加えて溶解し、70〜80
℃に加温した後、これに先に調製した乳化モノマーの1
〜5%及び開始剤0.5〜2.0重量部を溶解した溶液を添加
し、初期重合を30分程度行う。次に、残りの乳化モノマ
ーに開始剤1〜10重量部を溶解した溶液を加えた溶液を
数時間かけて滴下するか、或いは、乳化モノマーの滴下
と共に、開始剤1〜10重量部を溶解した溶液を添加若し
くは同時に滴下して、70〜80℃で2時間乳化重合を行え
ば良い。反応終了後、冷却して目的の水不溶性ポリマー
エマルションを得ることができる。
【0015】尚、上記重合反応及び各成分の添加等をす
る際に窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気下
で行っても良い。
【0016】かくして得られた水不溶性ポリマーエマル
ションは、pH調整等の為にアルカリ性溶液や消泡剤
(例えばアルコール類、ポリエーテル化合物、シリコー
ン類等。)、防腐剤(例えば安息香酸、プロピルパラベ
ン、ブチルパラベン等の安息香酸誘導体類、塩化ジデシ
ルジメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、有機
ブロモ系防腐剤、チアゾリン系化合物等。)等を任意に
添加することができる。
【0017】連鎖移動剤としては、乳化を容易にさせる
ものであれば特に限定されないが、例えばチオグリコー
ル酸ブチル、チオグリコール酸2-エチルヘキシル等のチ
オグリコール酸エステル、例えばラウリルメルカプタ
ン、オクチルメルカプタン、ブチルメルカプタン等のメ
ルカプタン、例えば2-メルカプトエタノール等のメルカ
プトアルコール、ハロゲン化メチル、ポリメルカプタ
ン、ポリハロゲン等が挙げられ、中でもチオグリコール
酸エステルが好ましい。
【0018】必要に応じて用いられる緩衝剤としては、
重合反応を安定化させるものであれば特に限定されない
が、例えば酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等の金属
塩、例えば酢酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等の
アンモニウム塩類等が挙げられる。
【0019】乳化剤としては、通常の乳化重合に使用さ
れる界面活性剤であれば特に限定されないが、その具体
例としては、例えばアルキルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム、アルキルスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチ
レンアルキルアリルエーテルスルホン酸ナトリウム等の
アニオン性界面活性剤、例えばポリオキシエチレンアル
キルアリルエーテル型、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル型、ポリオキシエチレン化ポリオキシプロピレン
グリコール型等の非イオン性界面活性剤、カチオン性界
面活性剤、両性界面活性剤が挙げられる。
【0020】開始剤としては、通常の乳化重合に使用さ
れるものであればよく、例えば過硫酸カリウム、過硫酸
ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、tert-
ブチルパーオキシド、メチルエチルケトンパーオキシド
等の過酸化物等が挙げられる。また、これら過酸化物に
ロンガリット、酸性亜硫酸ソーダ、L−アスコルビン酸
等の還元剤を組み合わせたレドックス系重合開始剤も使
用できる。
【0021】このようにして得られた水不溶性ポリマー
エマルションは、精製等の通常行われる後処理法に従っ
てこれを行ったものを、或いは、精製等を行わずにその
ままの状態のものをつや出し剤組成物として用いれば良
い。
【0022】本発明の組成物には、上述の水不溶性ポリ
マーエマルションの他に、更に、不飽和カルボン酸単量
体、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、
及び必要であればエチレン性不飽和単量体等を共重合し
て得られるビニル系共重合体エマルションをアルカリ処
理して得られる、ハイドロゾルエマルションを含有して
いても良い。
【0023】必要に応じて上記ハイドロゾルエマルショ
ン(b)を含有する場合の水不溶性ポリマーエマルショ
ン(a)との配合比としては、本発明の効果が得られる
範囲であれば特に限定されないが、(a)/(b)とし
て、通常9/1〜5/5、好ましくは8/2〜6/4の
範囲から適宜選択される。
【0024】また、本発明のつや出し剤組成物には、上
記水不溶性ポリマーエマルション、上記ハイドロゾルエ
マルション、精製水等の水の他にポリオレフィンワック
ス、界面活性剤、親水性溶剤、更には必要に応じてその
性質を損なわない範囲で他の任意の成分を配合すること
ができる。
【0025】ポリオレフィンワックスとしては、皮膜の
撥水性及び耐水性等を向上させるものであれば特に限定
されないが、例えば分子量1,000〜10,000のポリエチレ
ンワックス及びその誘導体、ポリプロピレンワックス及
びその誘導体等が挙げられる。また、該ポリオレフィン
ワックスは、必要に応じてエマルションとして使用して
も良い。これらは夫々単独で用いても二種以上適宜組み
合わせて用いても良い。
【0026】ポリオレフィンワックスの配合量として
は、上記つや出し剤組成物に対して、通常0.3〜10重量
%、好ましくは0.3〜5重量%の範囲から適宜選択され
る。尚、滑り易さ抑制効果をより発現させるためには、
ポリエチレン及び/又はその誘導体とポリプロピレン及
び/又はその誘導体を混合して使用することが好まし
い。その混合比率としては、前者と後者が重量%で通常
60:40〜10:90、好ましくは50:50〜10:90の範囲から
適宜選択される。
【0027】界面活性剤としては、洗浄機能付与及びレ
ベリング性を向上させるものであれば特に限定されない
が、非イオン系界面活性剤が好ましい。該非イオン系界
面活性剤としては、例えばエチレンオキシド付加モル数
が10〜60のポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリ
エチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレ
ンアルキルアミン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、
ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンアル
キルフェニルエーテル等のエチレンオキシド付加型の非
イオン系界面活性剤等が挙げられる。これらは夫々単独
で用いても二種以上適宜組み合わせて用いても良い。ま
た、該非イオン系界面活性剤は、つや出し剤組成物に撥
水性を付与する効果も有しているため、この撥水性をよ
り向上させるためには、ポリオキシエチレン長鎖アルキ
ルエーテルタイプの界面活性剤で、アルキル基の炭素数
が10〜18、エチレンオキサイド付加モル数が20〜60のも
のが好ましく用いられる。
【0028】界面活性剤の配合量としては、本発明のつ
や出し剤組成物に対して、通常0.1〜20重量%、好まし
くは0.2〜10重量%の範囲から適宜選択される。
【0029】親水性溶剤としては、皮膜形成助剤として
使用可能なものであれば特に限定されないが、例えばア
ルキレングリコールエーテル類が好ましい。該アルキレ
ングリコールエーテル類の具体例としては、エチルカル
ビトール、アセチルエチルカルビトール、ブチルカルビ
トール、アセチルブチルカルビトール、テキサノール、
ジメチルカルビトール、ジエチルカルビトール、メチル
エチルカルビトール等が挙げられる。これらは夫々単独
で用いても二種以上適宜組み合わせて用いても良い。
【0030】親水性溶剤の配合量としては、本発明のつ
や出し剤組成物に対して、通常3〜20重量%、好ましく
は5〜10重量%の範囲から適宜選択される。
【0031】配合可能な任意の成分としては、一般に洗
浄剤に配合されるものであれば特に限定されないが、例
えばレベリング向上剤、可塑剤、消泡剤、防腐剤、紫外
線吸収剤、酸化防止剤、香料、色素、pH調整剤、シリ
コーン類(例えばポリエーテル変性シリコーン、シリコ
ーンオイル等)、離型剤、抗菌・防かび剤等が挙げられ
る。
【0032】本発明のつや出し剤組成物の乾燥皮膜の破
断強度及び破断時の伸度としては、通常破断強度が50
0g/25mm以上であり、かつ破断時の伸度が50〜
300%、好ましくは破断強度が500g/25mm〜
4000g/25mmであり、かつ破断時の伸度が50
〜300%、より好ましくは破断強度が800g/25
mm〜2000g/25mmであり、かつ破断時の伸度
が60〜250%の範囲から適宜選択される。破断強度
が500g/25mm未満では、皮膜が弱くなり耐摩擦
性が低減し、傷付きが大きくなり好ましくない。また、
破断時の伸度が50%未満では皮膜がもろくなり、耐衝
撃性が低下するため、皮膜の割れや剥がれが発生しやす
くなり、上記伸度が300%を上回ると皮膜のべたつき
が発生し、汚れの付着が大きくなったり歩行性が低下し
たりして好ましくない。
【0033】本発明のつや出し剤組成物で処理(被覆)
した後、乾燥して得られる皮膜の破断強度を500g/
25mm以上、かつ破断時の伸度が50〜300%にす
るためには、皮膜を形成する水不溶性ポリマーエマルシ
ョンのモノマー構成が重要である。即ち、(メタ)アク
リル酸エステル等の常温で伸びを有するモノマーの構成
比を多くするか、或いはガラス転移点(Tg)の小さい
モノマーの構成比を多くする、または両者を併せた構成
比を多くした水不溶性ポリマーエマルションを用いるこ
とにより、目的の破断強度及び破断時の伸度を有する皮
膜が得られるつや出し剤組成物を得ることができる。
【0034】本発明のつや出し剤組成物は、例えば床、
家具等として用いられるほか、金属、木材、プラスティ
ック、タイル等にも使用可能である。
【0035】本発明のつや出し剤組成物を例えば床用つ
や出し剤組成物として用いる場合には、該つや出し剤組
成物を種々の基材に噴霧、塗布等の方法により処理する
か、或いは、浸漬等の方法で予め処理することにより、
上記効果を有する皮膜が形成される。また、処理後の後
処理等は、風乾、拭きとり等の手段によって行えば良
い。
【0036】
【実施例】次に、実施例、比較例、製造例及び試験例等
により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実
施例に限定されるものではない。
【0037】製造例 実施例1〜4及び比較例1〜5で用いた水不溶性ポリマ
ーエマルションの製造について示す。また、製造例で使
用する略名の正式名称を下記に示す。 St;スチレン、MMA;メタクリル酸メチル、CHM
A;メタクリル酸シクロヘキシル、BA;アクリル酸ブ
チル、EA;アクリル酸エチル、2HEMA;メタクリ
ル酸2-ヒドロキシエチル、MAA;メタクリル酸。
【0038】製造例1. 乳化モノマーの調製 モノマーをMMA/EA/MAA=32/53/15重量部取
り、これに水 55重量部、ポリオキシエチレンアルキル
フェニル硫酸ナトリウム 4.0重量部及びチオグリコール
酸2-エチルヘキシル 0.24重量部を混合し、撹拌して乳
化モノマーを調製した。
【0039】エマルションの製造 次に、水 66重量部及びポリオキシエチレンアルキルフ
ェニレン硫酸ナトリウム 0.7重量部を混合し、得られた
混合物を撹拌下で80℃に加温し、これに10%過硫酸アン
モニウム 1.1重量部を添加しながらで得た乳化モノマ
ーの5重量%を滴下した後、30分間初期重合を行った。
更に、得られた反応液に残りので得た乳化モノマー及
び10%過硫酸アンモニウム 4.5重量部を3時間かけて滴
下した後、重合反応を行って、目的とする固形分45重量
%のエマルションを得た。
【0040】製造例2. (1)(a)水不溶性ポリマーエマルションの製造 製造例1において、モノマーをSt/MMA/BA/M
AA=25/40/30/5重量部とした以外は製造例1と同
様にして、目的の水不溶性ポリマーエマルションを得
た。 (2)(b)ハイドロゾルエマルションの製造 先ず、製造例1において、モノマーをMMA/BA/2
HEMA/MAA=26/54/5/15重量部とした以外は
製造例1と同様にして、目的のエマルションを得た。次
に、先に得たエマルションを70℃で撹拌しながら、20%
苛性ソーダ 20重量部及びエタノール 20重量部を加えて
目的のハイドロゾルエマルションを得た。 (3)(1)及び(2)で得られた(a)水不溶性ポリ
マーエマルション及び(b)ハイドロゾルエマルション
を混合比(a)/(b)=8/2の割合で混合して、目
的物を得た。
【0041】製造例3.製造例2において、混合比を
(a)/(b)=7/3とした以外は製造例1と同様に
して、目的物を得た。
【0042】製造例4.製造例1において、モノマーを
St/MMA/BA/MAA=5/35/45/15重量部と
した以外は製造例1と同様にして、目的の水不溶性ポリ
マーエマルションを得た。
【0043】製造例5.製造例1において、モノマーを
St/MMA/BA/MAA=40/40/10/10重量部と
した以外は製造例1と同様にして、目的の水不溶性ポリ
マーエマルションを得た。
【0044】製造例6.製造例1において、モノマーを
St/CHMA/MMA/BA/MAA=5/5/5/
80/5重量部とした以外は製造例1と同様にして、目的
の水不溶性ポリマーエマルションを得た。
【0045】製造例7.製造例1において、モノマーを
St/BA/MAA=15/80/5重量部とした以外は製
造例1と同様にして、目的の水不溶性ポリマーエマルシ
ョンを得た。
【0046】製造例8.製造例1において、モノマーを
St/CHMA/MMA/BA/MAA=20/10/40/
20/10重量部とした以外は製造例1と同様にして、目的
の水不溶性ポリマーエマルションを得た。
【0047】製造例9.製造例1において、モノマーを
St/MMA/BA/MAA=25/40/27/8重量部と
した以外は製造例1と同様にして、目的の水不溶性ポリ
マーエマルションを得た。
【0048】実施例1〜4. 本発明のつや出し剤組成
物の調製 製造例1〜4で得られた水不溶性ポリマーエマルション
を固形分換算で10重量%を夫々取り、これに下記成分を
下記割合で混合して、つや出し剤組成物を得た。 水不溶性ポリマーエマルション 10重量% ポリエチレンワックスエマルション 0.5重量% ポリプロピレンワックスエマルション 1.0重量% ジエチレングリコールモノエチルエーテル 8重量% ポリオキシエチレン(30E.O.)アルキル(C12)エーテル 0.5重量% パーフルオロアルキルカルボン酸 0.003重量% ジメチルシリコーンエマルション 0.03重量% 香料 0.3重量% 防腐剤 適量 精製水 バランス 合計 100重量%
【0049】比較例1〜5. つや出し剤組成物の調製 製造例5〜9で得られた水不溶性ポリマーエマルション
10重量%を夫々取り、これに実施例1〜4と同様の成
分を同様の割合で混合して、つや出し剤組成物を得た。
【0050】試験例 実施例1〜4及び比較例1〜5で得られたつや出し剤組
成物を用いて下記試験方法により破断強度、伸度測定、
耐摩擦性試験、光沢性試験、べたつき性試験及び耐衝撃
性試験を行った。これらの評価結果を表1に示す。
【0051】(1)乾燥強度の破断強度、伸度測定 45℃に設定したテフロン加工したホットプレートに、つ
や出し剤組成物を1cm2あたり0.15ml塗布し、5時間加
熱した後、得られた硬化皮膜を剥離し、100mm×25mmに
カットした。これを25℃、45%RHの室内で3日間乾燥
し、テンシロン引張試験機にて50mmのチャック間隔で把
持し、200mm/minの速度で引っ張った時の、破断までの
最大荷重値を破断強度とし、荷重のかかり始めから終わ
りまでの伸びを伸度として夫々求めた。
【0052】(2)光沢性試験 黒色塩ビタイルにつや出し剤組成物 15ml/m2を塗布
し、1日以上乾燥させた後、光沢度計(HORIBA製
グロスチェッカIG-330)を用いて60度鏡面光沢度を測定
した。
【0053】(3)耐摩擦性試験 黒色塩ビタイルにつや出し剤組成物 15ml/m2を塗布
し、十分乾燥させた後、スネルカプセル(日本フロアー
ポリッシュ工業会規格にて設定)に固定した。このスネ
ルカプセル内に木片(2cm角、約3g/個)を10個入
れ、50rpmで正転、反転を各5分ずつ行った後、試験片
を取り出し、塗布面の傷付き具合を下記の4段階で評価
した。 ◎:傷つきが全くない。 ○:傷つきがわずかにある。 △:傷つきがかなりある。 ×:傷つきが非常に多い。
【0054】(4)べたつき性試験 75×300mmのフローリング板につや出し剤組成物 15ml/
2を塗布し、十分乾燥させた後、手指へのべたつきを
下記の4段階で評価した。 ◎:べたつきが全くない。 ○:べたつきがわずかにある。 △:べたつきがかなりある。 ×:べたつきが非常に大きい。
【0055】(5)耐衝撃性試験 (4)のべたつき性評価後の試験片の両端を固定し、試
験片の中央部に、試験片以上の幅を有し加圧部に5mmの
Rを有する厚み10mmのプレートを用いて20Kgの圧力を10
0回かけた後、皮膜の剥がれ具合を下記の4段階で評価
した。 ◎:皮膜の剥がれが全くない。 ○:皮膜の剥がれがわずかにある。 △:皮膜の剥がれがかなりある。 ×:皮膜の剥がれが非常に大きい。
【0056】
【表1】
【0057】(表1の考察)上記表1の結果から明らか
なように、本発明の範囲内となる実施例1〜4は、本発
明の範囲外となる比較例1〜5に較べて、光沢度につい
ては何れも良好な結果が得られると共に、耐摩耗性、べ
たつき性及び耐衝撃性については、何れも満足すること
が判明した。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、つや出し性を有し、乾
燥後の皮膜の割れや剥がれや、更にべたつきがない、と
いう点に顕著な効果を奏するつや出し組成物が提供され
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水不溶性ポリマーエマルションを含有す
    るつや出し剤組成物の乾燥皮膜の破断強度が500g/
    25mm以上であり、かつ破断時の伸度が50〜300
    %であることを特徴とするつや出し剤組成物。
JP2444398A 1998-02-05 1998-02-05 つや出し剤組成物 Pending JPH11217541A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2444398A JPH11217541A (ja) 1998-02-05 1998-02-05 つや出し剤組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2444398A JPH11217541A (ja) 1998-02-05 1998-02-05 つや出し剤組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11217541A true JPH11217541A (ja) 1999-08-10

Family

ID=12138294

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2444398A Pending JPH11217541A (ja) 1998-02-05 1998-02-05 つや出し剤組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11217541A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013133416A (ja) * 2011-12-27 2013-07-08 Henkel Japan Ltd フロアーポリッシュ用組成物
JP2013133415A (ja) * 2011-12-27 2013-07-08 Henkel Japan Ltd フロアーポリッシュ用添加剤
JP2020519720A (ja) * 2017-05-11 2020-07-02 エコラボ ユーエスエー インコーポレイティド 床洗浄または修復のための組成物および方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013133416A (ja) * 2011-12-27 2013-07-08 Henkel Japan Ltd フロアーポリッシュ用組成物
JP2013133415A (ja) * 2011-12-27 2013-07-08 Henkel Japan Ltd フロアーポリッシュ用添加剤
JP2020519720A (ja) * 2017-05-11 2020-07-02 エコラボ ユーエスエー インコーポレイティド 床洗浄または修復のための組成物および方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU666245B2 (en) Emulsion polymer blend
JP5437225B2 (ja) 二酸化チタンを含まない多層コーティングシステム
US5356968A (en) Coating agents
JPS5971316A (ja) 水分散性被覆組成物
JP3963498B2 (ja) エマルションポリマー組成物
US6395836B1 (en) Polymer useful for coating
US6664329B2 (en) Floor finish composition
JPH107940A (ja) コーティング組成物
JPH07278485A (ja) 非除去性で汚染抵抗性の被覆材
JPH11217541A (ja) つや出し剤組成物
JP4711458B2 (ja) 毛髪化粧料用基剤及びそれを用いた毛髪化粧料
JPH11217542A (ja) つや出し剤組成物
JPH0457856A (ja) 紙艶出し加工用塗料組成物
JP3484209B2 (ja) 塗料用樹脂組成物
JPH11217545A (ja) 床用つや出し剤組成物
JP3414493B2 (ja) 整髪剤用基剤
JPH08176467A (ja) 窯業セメント系外装材仕上げ塗料用エマルジョン
JP4711457B2 (ja) 毛髪化粧料用基剤及びそれを用いた毛髪化粧料
EP1020502A1 (en) The use of polymers as furniture polishes
JP2000239614A (ja) 床用艶出し剤
JP3243446B2 (ja) 水性ネイルエナメル
JP5837817B2 (ja) フロアーポリッシュ用組成物
JP2002167316A (ja) 毛髪化粧料組成物
JP4711459B2 (ja) 毛髪化粧料用基剤及びそれを用いた毛髪化粧料
JPS6154070B2 (ja)