JPH08176467A - 窯業セメント系外装材仕上げ塗料用エマルジョン - Google Patents

窯業セメント系外装材仕上げ塗料用エマルジョン

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JPH08176467A
JPH08176467A JP34074794A JP34074794A JPH08176467A JP H08176467 A JPH08176467 A JP H08176467A JP 34074794 A JP34074794 A JP 34074794A JP 34074794 A JP34074794 A JP 34074794A JP H08176467 A JPH08176467 A JP H08176467A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐候性・耐凍結溶解性に優れている窯業セメ
ント系外装材仕上げ用エマルジョンを提供する。 【構成】 (メタ)アクリル酸と炭素数1〜8のアルキ
ルアルコールおよび/またはシクロアルキルアルコール
のエステル95重量%以上と残部不飽和カルボン酸を乳
化剤を用いて乳化重合して得た直鎖状のポリマーからな
る粒子径0.05〜0.20μm、ゲル分率10%以
下、重量平均分子量30万以上の窯業セメント系外層仕
上げ塗料用エマルジョンである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はサイデイングボードや新
生瓦などの窯業セメント系外装材の仕上げ塗料に用いら
れるエマルジョンに関するもので、耐候性に優れ、さら
に耐凍結溶解性に優れている。
【0002】
【従来の技術と問題】最近の建築では、品質の一定化や
工期の短縮のためプレファブ化が一段と進み、サイデイ
ングボードや新生瓦が多く用いられている。これら窯業
セメント系の外装材は塗装されているものがほとんど
で、その塗料の耐候性や耐凍結融解性を向上させること
はこの用途において重要な課題である。水系の塗料は、
溶剤系に比べ作業時の安全性が高くこれらの用途には好
適であるが、耐候性や耐久性が市場の要求に対して不十
分という欠点があり、過去に数々の工夫がされてきたが
いずれも満足のいくものではなかった。例えば、アクリ
ル系単量体にスチレンを共重合し耐水性や耐アルカリ性
を向上させるものがあるが、これはスチレンの耐候性の
悪さに起因する変色の問題がある。
【0003】窯業セメント系外装材塗装は寒冷期には凍
結と融解を繰り返すがこれに耐えなければならない。ま
たポリマーを架橋させる三次元網状構造により高分子量
化し、耐水性、耐薬品性、耐候性を向上させるものがあ
るが、架橋したポリマーは皮膜のタフネスに欠け耐凍結
溶解性が悪いという欠点を有する。またポリマーを架橋
させると短期的には、物性が向上するものの長期的には
かえって架橋点が紫外線により劣化して急激に物性が低
下するという欠点がある。さらに架橋タイプのエマルジ
ョンは、安定性が悪かったり、造膜性が悪いという基本
的な問題もある。
【0004】
【課題を解決する手段】かかる問題を解決すべく鋭意検
討の結果、特定の炭素数のアルキルエステル基を有する
(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とした架
橋構造の少ない直鎖状の高分子量ポリマーからなるエマ
ルジョンが、耐候性と会わせて耐凍結融解性にも優れる
ことを見出した。さらに、粒子を微粒子とすることによ
り造膜性に優れポリマーの持つ性能を充分に発揮させ、
また重合性乳化剤の使用が耐候性及び耐凍結融解性の一
層の向上に効果があることを見出した。
【0005】本発明は、 「1. (メタ)アクリル酸と炭素数1〜8のアルキル
アルコールおよび/またはシクロアルキルアルコールの
エステル95重量%以上と残部不飽和カルボン酸を乳化
剤を用いて乳化重合して得た直鎖状のポリマーからなる
粒子径0.05〜0.20μm、ゲル分率10%以下、
重量平均分子量30万以上の窯業セメント系外層仕上げ
塗料用エマルジョン。 2. 乳化剤の一部または全量が、重合性不飽和結合を
持つ重合性乳化剤である、1項に記載されたエマルジョ
ン。 3. 重合温度が50℃以下のレドックス重合法により
重合した、1項または2項に記載されたエマルジョン。 4. エマルジョンポリマーのガラス転移点が20〜6
0℃である、1項ないし3項のいずれか1項に記載され
たエマルジョン。 5. エマルジョンポリマーのガラス転移点が30〜4
0℃である、1項ないし3項のいずれか1項に記載され
たエマルジョン。」 に関する。
【0006】
【作用】本発明の第一の特徴は、特定の(メタ)アクリ
ル酸エステルを主成分とした架橋構造の少ない直鎖状の
高分子量ポリマーからなるエマルジョンであることであ
る。直鎖状の高分子量ポリマーは、分子が絡み合うこと
により耐紫外線特性を生じ耐候性が向上する。架橋構造
による高分子量化は、耐水性、耐アルカリ性の向上に効
果があるもののポリマーのタフネスに欠けそれが脆いと
いう欠点になってしまう。この脆さは、熱膨張が異なる
セメント系の基材の上では耐凍結溶解性が不良となり剥
離やひび割れが発生する。検討の結果、耐候性を向上さ
せかつタフネスの高い皮膜を得るためには、架橋構造の
少ないつまりゲル分率10%以下の直鎖状の数平均分子
量30万以上の高分子ポリマーであることが必要である
ことが解明された。ゲル分率が10%より多いとポリマ
ーのタフネスに欠け耐凍結溶解性が不良となり剥離やひ
び割れが発生する。
【0007】数平均分子量30万より少ないと分子の絡
みが充分でなく、耐候性が不良となる。また特定のアク
リル酸エステルを主成分とする理由は、紫外線を吸収す
る二重結合を分子中に持たないため耐候性に優れ、また
耐水性、耐アルカリ性のバランスが良好である点であ
る。
【0008】ここでゲル分率の測定方法について説明す
る。まず、エマルジョンをポリエチレンフイルムを貼っ
たガラス板上にキャステイングし最低造膜温度以上で1
6時間乾燥させエマルジョンフイルムを得る。次に、エ
マルジョンフイルムをソックスレー抽出器を用いて、沸
騰トルエンで4時間抽出する。残ったフイルムを105
℃で3時間トルエン臭の消失するまで乾燥し抽出前後の
フイルムの重量から次式でゲル分率を算出する。 S:ゲル分率(%) A:抽出前のエマルジョンフイルムの重量 B:トルエン抽出、乾燥後のフイルムの重量 また重量平均分子量の測定は、 本体:高速GPC装置 HLC−8020(東ソー株式
会社製) システムコントローラーAS−8010(東ソー株式会
社製) カラム:TSKゲル G(M+M十2)H×I 溶離液:DMF+5m mol LiBr を用いて行った。
【0009】本発明の第二の特徴は、微粒子径のエマル
ジョンであることである。エマルジョンの造膜理論は各
論あるが、ボーアの理論が一般的で、毛管現象により粒
子が引きつけられ変形し融着するものとされており、そ
の際粒子を引きつける力は、粒子径に反比例するとされ
ている。つまり微粒子径のものが緻密な皮膜を形成する
のである。本発明では、検討の結果、平均粒子径0.0
5〜0.20μmのものが好ましいことを見出した。
0.05μmより小さいと重合面で制限され、高粘度で
低濃度となり塗料時の作業性が不良となる。0.20μ
mより大きいと緻密な皮膜とならず脆くなったり、水が
侵入し再乳化してしまう。
【0010】重合は、通常の乳化重合でよく、バッチ
式、滴下式およびそれらを組み合わせたもので、有機過
酸化物系、過硫酸塩系、アゾ系などの通常の重合開始剤
を用いて行われるが、本発明では過硫酸塩系、アゾ系が
好ましい。さらに、本発明では、ポリマーのゲル分率を
抑えるために比較的低温でかつ長時間かけた緩やかな反
応が好ましく、開始剤に還元剤を組み合わせたレドック
重合法が望ましい。過硫酸塩系の開始剤を単独で用いた
高温重合では、重合度の上昇が達成できず耐候性が劣る
結果となる。また、重合度を上げるためには溶存酸素を
極力低く抑えた方が好ましい。
【0011】本発明の第三の特徴は、重合性乳化剤を使
用することである。重合性乳化剤の使用は、非架橋系の
ポリマーでも優れた低吸水性を発揮し、その結果として
光酸化触媒反応を著しく低下させ耐候性を向上させると
ともに、吸水した水の凍結による体積膨張がなく耐凍結
溶解性を向上させる。
【0012】本発明の第四の特徴は、ポリマーのガラス
転移点を20〜60℃とした点である。20℃より低い
と汚染性の問題や、塗装後の外装材を積み上げたときに
ブロッキングが発生する。60℃より高いと塗装ライン
での造膜が充分でなく耐候性や耐凍結溶解性が充分に発
揮されない。好ましくは、30〜40℃である。
【0013】本発明に用いる(メタ)アクリル酸と、炭
素数が1〜8のアルキルアルコールおよび/またはシク
ロアルキルアルコールのエステルとしては、(メタ)ア
クリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)
アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、
(メタ)アクリル酸isoブチル、(メタ)アクリル酸
t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、
(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル
酸メチルシクロヘキシルなどが挙げられる。これらの
1,2種以上が用いられる。(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルのアルキル基に不飽和結合が含まれると紫外
線により黄変してしまい、アルキル基の炭素数が8以上
であると、(共)重合したポリマーの撥水性が強くな
り、塗膜の層間密着性が悪くなり耐候性、耐凍結融解性
に悪影響を及ぼす。(メタ)アクリル酸エステルの使用
量は、全単量体に対し95重量%以上使用することが好
ましい。95重量%より少ないと充分な耐候性が発揮さ
れない。
【0014】(メタ)アクリル酸エステルと共重合する
不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイ
ン酸などが挙げられる。
【0015】使用される乳化剤としては、通常の乳化重
合に使用されるアニオン性、非イオン性の界面活性剤が
使用でき、アニオン性の乳化剤としてはアルキルベンゼ
ンスルホン酸ソーダ、アルキルスルホン酸ソーダ、ポリ
オキシエチレンアルキルアリルエーテルスルホン酸ソー
ダ等が挙げられ、非イオン性の乳化剤としては、ポリオ
キシエチレンアルキルアリルエーテル型、、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル型、ポリオキシエチレン化ポ
リオキシプロピレングリコール型等が挙げられる。
【0016】また乳化剤の一部または全量を、重合性不
飽和結合を持つ重合性乳化剤とするとゲル分率を低く保
ったまま耐水性が飛躍的に向上するので好ましい。これ
は通常の乳化剤を使用した場合には、皮膜形成後もフリ
ーな乳化剤が粒子界面に存在しており、そこに水が侵入
し皮膜を再乳化させるが、重合性乳化剤を使用すると、
ポリマーと乳化剤が化学的に結合し親水性の乳化剤が粒
子内部に均一に分布する結果、皮膜中に水が侵入しにく
くなる。この耐水性の向上は皮膜中の凍結水と大きく関
連する耐凍結融解性においても格別の結果を示す。更
に、皮膜への水の侵入を低下させることは、水と共に侵
入してくる酸素の侵入を防ぐこととなり、紫外線劣化反
応とともに影響の大きい光酸化触媒反応を著しく低下さ
せ、塗膜の劣化や変色を大幅に改善できる。重合性乳化
剤としては、アリルアルコール誘導体、(メタ)アクリ
ル誘導体、イタコン酸誘導体、マレイン酸誘導体、フマ
ール酸誘導体、エチレン誘導体等が挙げられる。所望に
より、消泡剤、防腐剤、凍結防止剤などの添加剤が使用
できる。
【0017】
【実施例】
実施例1 水110重量部、重合性単量体としてメチルメタアクリ
レート68重量部、ブチルアクリレート29重量部、ア
クリル酸(80%水溶液)3重量部を乳化剤として非反
応性ノニオン系1重量部と反応性アニオン系2重量部を
用いて、開始剤に過硫酸カリウムと亜硫酸水素ナトリウ
ムのレドックス系で重合温度を45℃にて乳化重合し
た。重合後アンモニア水でpHを8.5、濃度47%に
調整した。得られたエマルジョンは、ガラス転移点(T
g)37℃、平均粒子径0.076μm、ゲル分率0
%、分子量45×10であった。
【0018】実施例2 重合性単量体をメチルメタアクリレート72重量部、2
−エチルヘキシルアクリレート23重量部、メタクリル
酸5重量部に変更した以外は実施例1と同様にした。得
られたエマルジョンは、ガラス転移点(Tg)38℃、
平均粒子径0.080μm、ゲル分率4%、分子量56
×10であった。
【0019】実施例3 重合性単量体をメチルメタアクリレート34重量部、シ
クロヘキシルメタクリレート34重量部、ブチルアクリ
レート29重量部、アクリル酸(80%水溶液)3重量
部に変更した以外は実施例1と同様にした。得られたエ
マルジョンは、ガラス転移点(Tg)31℃、平均粒子
径0.100μm、ゲル分率6%、分子量47×10
であった。
【0020】実施例4 重合性単量体をメチルメタアクリレート59重量部、シ
クロヘキシルメタクリレート14重量部、2−エチルヘ
キシルアクリレート24重量部、アクリル酸(80%水
溶液)3重量部に変更し、乳化剤を反応性アニオン系3
重量部に変更した以外は実施例1と同様にした。得られ
たエマルジョンは、ガラス転移点(Tg)31℃、平均
粒子径0.100μm、ゲル分率6%、分子量47×1
であった。
【0021】実施例5 垂合性単量体をメチルメタアクリレート49重量部、n
−ブチルメタクリレート28重量部、ブチルアクリレー
ト21重量部、アクリル酸(80%水溶液)2重量部に
変更し、乳化剤を非反応性アニオン系1重量部、反応性
アニオン系1重量部、反応性ノニオン系3重量部に変更
した以外は実施例1と同様にした。得られたエマルジョ
ンは、ガラス転移点(Tg)32℃、平均粒子径0.1
20μm、ゲル分率3%、分子量68×10であっ
た。
【0022】実施例6 重合性単量体をメチルメタアクリレート28重量部、n
−ブチルメタクリレート58重量部、ブチルアクリレー
ト12重量部、アクリル酸(80%水溶液)2重量部に
変更し、乳化剤を非反応性アニオン系1重量部、反応性
アニオン系1重量部、反応性ノニオン系3重量部に変更
した以外は実施例1と同様にした。得られたエマルジョ
ンは、ガラス転移点(Tg)28℃、平均粒子径0.1
40μm、ゲル分率4%、分子量57×10であっ
た。
【0023】実施例7 重合性単量体をメチルメタアクリレート64重量部、シ
クロヘキシルメタクリレート24重量部、ブチルアクリ
レート10重量部、アクリル酸(80%水溶液)2重量
部に変更した以外は実施例1と同様にした。得られたエ
マルジョンは、ガラス転移点(Tg)56℃、平均粒子
径0.112μm、ゲル分率2%、分子量67×10
であった。
【0024】実施例8 重合性単量体をメチルメタアクリレート34重量部、t
−ブチルメタクリレート34重量部、2−エチルヘキシ
ルアクリレート29重量部、メタクリル酸3重量部に変
更し、乳化剤を反応性アニオン系2重量部、反応性ノニ
オン系1重量部変更した以外は実施例1と同様にした。
得られたエマルジョンは、ガラス転移点(Tg)39
℃、平均粒子径0.178μm、ゲル分率0%、分子量
40×10であった。
【0025】実施例9 重合性単量体をメチルメタアクリレート49重量部、n
−ブチルメタクリレート28重量部、ブチルアクリレー
ト21重量部、アクリル酸(80%水溶液)2重量部に
変更し、乳化剤を非反応性ノニオン系系3重量部に変更
した以外は実施例1と同様にした。得られたエマルジョ
ンは、ガラス転移点(Tg)32℃、平均粒子径0.0
80μm、ゲル分率0%、分子量60×10であっ
た。
【0026】比較例1 重合性単量体をメチルメタアクリレート54重量部、フ
ェノキシエチルメタクリレート43重量部、アクリル酸
(80%水溶液)3重量部に変更した以外は実施例1と
同様にした。得られたエマルジョンは、ガラス転移点
(Tg)45℃、平均粒子径0.098μm、ゲル分率
0%、分子量56×10であった。
【0027】比較例2 重合性単量体をメチルメタアクリレート34重量部、ブ
チルアクリレート29重量部、スチレン34重量部、ア
クリル酸(80%水溶液)3重量部に変更した以外は実
施例1と同様にした。得られたエマルジョンは、ガラス
転移点(Tg)36℃、平均粒子径0.100μm、ゲ
ル分率2%、分子量23×10であった。
【0028】比較例3 重合性単量体をメチルメタアクリレート14重量部、シ
クロヘキシルメタクリレート44重量部、ベンジルアク
リレート39重量部、アクリル酸(80%水溶液)3重
量部に変更し、乳化剤を非反応性アニオン系2重量部、
非反応性ノニオン系1重量部変更した以外は実施例1と
同様にした。得られたエマルジョンは、ガラス転移点
(Tg)59℃、平均粒子径0.120μm、ゲル分率
8%、分子量25×10であった。
【0029】比較例4 重合性単量体をメチルメタアクリレート59重量部、シ
クロヘキシルメタクリレート14重量部、ラウリルアク
リレート24重量部、アクリル酸(80%水溶液)3重
量部に変更し、乳化剤を反応性アニオン系2重量部、反
応性ノニオン系1重量部変更した以外は実施例1と同様
にした。得られたエマルジョンは、ガラス転移点(T
g)78℃、平均粒子径0.106μm、ゲル分率2
%、分子量35×10であった。
【0030】比較例5 重合性単量体をシクロヘキシルメタクリレート58重量
部、2−エチルヘキシルアクリレート38重量部、アク
リル酸(80%水溶液)4重量部に変更し、連鎖移動剤
である2エチルヘキシルチオグリコレート0.1重量部
を配合した以外は実施例1と同様にした。得られたエマ
ルジョンは、ガラス転移点(Tg)8℃、平均粒子径
0.088μm、ゲル分率0%、分子量15×10
あった。
【0031】比較例6 重合性単量体をメチルメタアクリレート63重量部、シ
クロヘキシルメタクリレート24重量部、ブチルアクリ
レート9重量部、アクリル酸(80%水溶液)3重量部
に変更し、架橋剤であるエチレングリコールメタクリレ
ート1重量部を配合した以外は実施例1と同様にした。
得られたエマルジョンは、ガラス転移点(Tg)57
℃、平均粒子径0.150μm、ゲル分率46%、分子
量は溶離液に不溶で測定不可能であった。
【0032】比較例7 重合性単量体をメチルメタアクリレート68重量部、ブ
チルアクリレート29重量部、アクリル酸(80%水溶
液)3重量部に変更し乳化剤を非反応性ノニオン系系3
重量部、反応性ノニオン系1重量部変更して、開始剤に
過硫酸カリウムを用い重合温度を80℃で乳化重合し
た。得られたエマルジョンは、ガラス転移点(Tg)3
9℃、平均粒子径0.250μm、ゲル分率8%、分子
量20×10であった。
【0033】評価試験 試験結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】(註) *1:*黄変、*2;クラック、
*3:チョーキング
【0036】1)耐候性 塗膜の作成:塗料処方No.1にて塗料化する(白色光
沢塗料処方) 試験塗板の作成:基材 ・3mlのフレキシブル板 シーラー・スチレンアクリル系エマルジョンシーラー処
理 塗工 ・スプレーにて50g/m塗工を2回実施。 乾燥 ・80℃×20min. 促進耐候性試験:アイスーパーUV(大日本プラスチッ
ク製) ライト/デュー=6/2時間サイクルにて500時間後
の光沢保持率を測定。 評価:光沢保持率>80%………………◎ 80%≧光沢保持率>60%……○ 60%≧光沢保持率≧40%……△ 光沢保持率<40%………………×
【0037】2)耐凍結溶解性 塗料の作成;塗料処方No.2にて塗料化する(黒色瓦
塗料処方) 試験塗板の作成:基材 ・押し出し成型板(オートク
レーブ処理板) シーラー・スチレンアクリル系エマルジョンシーラー処
理 塗工 ・スプレーにて50g/m塗工を2回実施。 乾燥 ・80℃×20min. 凍結融解サイクル:プログラム制御方法の恒温試験機
(堀場製作所製) (−20℃×1.5時間)+(+20℃×2.5時間)
を1サイクルとして200サイクル実施。 評価:2mm角基盤目カット後にガムテープ剥離試験を
実施。 剥離なし(25/25)……………○ 部分剥離(15〜24/25)……△ 顕著に剥離(<15/25)………×
【0038】3)耐熱ブロッキング性 塗料の作成;塗料処方No.2にて塗料化する(黒色瓦
塗料処方) 試験塗板の作成:基材・ケント紙 塗工・ワイヤーバーコーターNO.20 乾燥・80℃×20min. 耐熱ブロッキング試験:熱傾斜試験(HG−100東洋
精機製) 150℃〜110℃まで10℃刻みで温度設定。 塗工面同士で圧力×時間=2Kg/cm×10秒 の条件で熱圧着し冷却後に引き剥す。 評価:完全剥離……………○ 部分剥離……………△ ブロッキング………× 塗料処方 白色光沢塗料処方 No.1 合成樹脂エマルジョン(47%) 650重量部 酸化チタン(ルチル型) 220重量部 顔料分散剤(濃度40重量%) 6重量部 消泡剤 0.2重量部 水 100重量部 を混合して、更に造膜助剤、増粘剤を適宜配合して最低
造膜温度を15℃、塗料粘度を2000cPSに調整す
る。 黒色瓦塗料処方No.2 合成樹脂エマルジョン(47%) 950重量部 酸化鉄(黒)顔料ペースト 50重量部 を混合し、更に造膜助剤、増粘剤を適宜配合して最低造
膜温度を15℃、塗料粘度を2000cPsに調整す
る。
【0039】試験結果:表1に示す。 比較例の説明 比較例1 不飽和環状の側鎖を持つフェノキシエチルア
クリレートを使用したため耐候性が不良(黄変)で、耐
凍結融解性も不良だった例。 比較例2 アクリル酸エステルでないスチレンを使用し
たために平均分子量が所望の値より低く、耐候性が不良
で黄変した例。 比較例3 不飽和環状のベンジルアクリレートを使用し
たために平均分子量が所望の値より低く、耐候性が不良
(黄変)で、耐凍結融解性も不良だった例。 比較例4 炭素数が12のラウリルアクリレート(側鎖
の炭素数12)を使用したために、Tgが所望の値より
高くなり皮膜のタフネスに欠け、耐候性、耐凍結融解性
が共に悪い例。 比較例5 連鎖移動剤の2エチルヘキシルチオグリコレ
ートを使用したために平均分子量が低く、耐候性、耐凍
結融解性が共に悪い例。 比較例6 架橋剤のエチレングリコール ジメタクリレ
ートを使用したためにゲル分率が高く、皮膜のタフネス
に欠け、耐候性、耐凍結融解性が共に悪い例。 比較例7 高温で重合したために粒子径が大きく、皮膜
の緻密さに欠けるため耐候性、耐凍結融解性が共に悪い
例。
【0040】
【発明の効果】本発明は耐候性、耐凍結融解性、耐熱ブ
ロッキング性に優れており、窯業セメント系外装仕上げ
塗料用に用いると優れた効果を奏する。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (メタ)アクリル酸と炭素数1〜8のア
    ルキルアルコールおよび/またはシクロアルキルアルコ
    ールのエステル95重量%以上と残部不飽和カルボン酸
    を乳化剤を用いて乳化重合して得た直鎖状のポリマーか
    らなる粒子径0.05〜0.20μm、ゲル分率10%
    以下、重量平均分子量30万以上の窯業セメント系外層
    仕上げ塗料用エマルジョン。
  2. 【請求項2】 乳化剤の一部または全量が、重合性不飽
    和結合を持つ重合性乳化剤である、請求項1に記載され
    たエマルジョン。
  3. 【請求項3】 重合温度が50℃以下のレドックス重合
    法により重合した、請求項1または2に記載されたエマ
    ルジョン。
  4. 【請求項4】 エマルジョンポリマーのガラス転移点が
    20〜60℃である、請求項1ないし3のいずれか1項
    に記載されたエマルジョン。
  5. 【請求項5】 エマルジョンポリマーのガラス転移点が
    30〜40℃である、請求項1ないし3のいずれか1項
    に記載されたエマルジョン。
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