JPH11217217A - ハロゲン化銀製造装置 - Google Patents
ハロゲン化銀製造装置Info
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- JPH11217217A JPH11217217A JP2203598A JP2203598A JPH11217217A JP H11217217 A JPH11217217 A JP H11217217A JP 2203598 A JP2203598 A JP 2203598A JP 2203598 A JP2203598 A JP 2203598A JP H11217217 A JPH11217217 A JP H11217217A
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- silver halide
- halide
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 投影面積径の分布が単分散で、平板化率の高
いハロゲン化銀を安定に生産できる装置を提供する。 【解決手段】 (1)少なくとも、第1の流路から送り
込まれる硝酸銀溶液と、第2の流路から送り込まれるハ
ロゲン化アルカリ溶液とを連続的に衝突・混合させてか
ら第3の流路に連続的に送り込むとともに、衝突後の混
合液をレイノルズ数3000以上で0.001秒以上送
液した後に、前記第3の流路から連続的に吐出させるよ
うに構成した事を特徴とするハロゲン化銀製造装置。 (2)少なくとも、第1の流路から送り込まれる硝酸銀
溶液と、第2の流路から送り込まれるハロゲン化アルカ
リ溶液とを連続的に衝突・混合させてから第3の流路に
連続的に送り込むとともに、衝突後の混合液を混合前の
前記各溶液の流速以上の流速で送液した後に、前記第3
の流路から連続的に吐出するように構成した事を特徴と
するハロゲン化銀製造装置。
いハロゲン化銀を安定に生産できる装置を提供する。 【解決手段】 (1)少なくとも、第1の流路から送り
込まれる硝酸銀溶液と、第2の流路から送り込まれるハ
ロゲン化アルカリ溶液とを連続的に衝突・混合させてか
ら第3の流路に連続的に送り込むとともに、衝突後の混
合液をレイノルズ数3000以上で0.001秒以上送
液した後に、前記第3の流路から連続的に吐出させるよ
うに構成した事を特徴とするハロゲン化銀製造装置。 (2)少なくとも、第1の流路から送り込まれる硝酸銀
溶液と、第2の流路から送り込まれるハロゲン化アルカ
リ溶液とを連続的に衝突・混合させてから第3の流路に
連続的に送り込むとともに、衝突後の混合液を混合前の
前記各溶液の流速以上の流速で送液した後に、前記第3
の流路から連続的に吐出するように構成した事を特徴と
するハロゲン化銀製造装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハロゲン化銀の製造
装置に関する。
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、レンズ付きフィルムの普及等によ
りハロゲン化銀写真感光材料を用いた写真撮影の機会が
日常化している。
りハロゲン化銀写真感光材料を用いた写真撮影の機会が
日常化している。
【0003】それに伴い、ハロゲン化銀写真感光材料の
性能向上に対する要請はますます厳しくなり、より高水
準な性能が求められている。
性能向上に対する要請はますます厳しくなり、より高水
準な性能が求められている。
【0004】また、アドヴァンスド フォト システム
(Advanced photosystem)の導入
等により、プリント時の拡大率は以前よりも増してお
り、究極的にはハロゲン化銀写真感光材料の性能の中で
も、感度や画質の向上を目指したハロゲン化銀粒子の開
発がますます重要となってきている。
(Advanced photosystem)の導入
等により、プリント時の拡大率は以前よりも増してお
り、究極的にはハロゲン化銀写真感光材料の性能の中で
も、感度や画質の向上を目指したハロゲン化銀粒子の開
発がますます重要となってきている。
【0005】一般に、画質を向上させるためには、ハロ
ゲン化銀粒子の粒径を小さくして単位銀量当たりの粒子
数を増加させ、発色点数(画素数)を増やす方法が有効
である。しかしながら、粒径を小さくする事は、深刻な
感度低下を招くため、この方法では高感度と高画質を共
に満足させるには限界がある。
ゲン化銀粒子の粒径を小さくして単位銀量当たりの粒子
数を増加させ、発色点数(画素数)を増やす方法が有効
である。しかしながら、粒径を小さくする事は、深刻な
感度低下を招くため、この方法では高感度と高画質を共
に満足させるには限界がある。
【0006】他の方法としては、平板状ハロゲン化銀粒
子(粒子内に1つもしくは互いに平行な2つ以上の双晶
面を有する粒子をいう)を用いる方法が考えられる。
子(粒子内に1つもしくは互いに平行な2つ以上の双晶
面を有する粒子をいう)を用いる方法が考えられる。
【0007】平板状ハロゲン化銀粒子を、6面体、8面
体、あるいは、12面体粒子等の正常晶ハロゲン化銀粒
子と比較すると、ハロゲン化銀粒子の単位体積当たりの
表面積が大きくなるため、同一体積の場合には、平板状
粒子の方が粒子表面により多くの分光増感色素を吸着さ
せることができる等、高感度化、高画質化を図れる可能
性が高い。
体、あるいは、12面体粒子等の正常晶ハロゲン化銀粒
子と比較すると、ハロゲン化銀粒子の単位体積当たりの
表面積が大きくなるため、同一体積の場合には、平板状
粒子の方が粒子表面により多くの分光増感色素を吸着さ
せることができる等、高感度化、高画質化を図れる可能
性が高い。
【0008】一方、ハロゲン化銀写真感光材料の感度や
画質を向上させる事を目的としたハロゲン化銀乳剤に対
する取り組みの中で、最も基本的で、かつ、重要な技術
として位置づけられるものに単分散化技術がある。
画質を向上させる事を目的としたハロゲン化銀乳剤に対
する取り組みの中で、最も基本的で、かつ、重要な技術
として位置づけられるものに単分散化技術がある。
【0009】この方法により得られた乳剤は、多分散な
(粒径分布の広い)ハロゲン化銀乳剤の場合に比して、
最適な化学増感を施すことが容易であり、高感度で低カ
ブリな調製が可能である。
(粒径分布の広い)ハロゲン化銀乳剤の場合に比して、
最適な化学増感を施すことが容易であり、高感度で低カ
ブリな調製が可能である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】一般に、臭化銀または
沃臭化銀を基本とする、平行2枚双晶を有する粒子の調
製の際は、その側面の成長活性が極めて高いために、核
生成初期に生成した一部の2枚双晶核は、同時に生成し
た他の正常晶核の再溶解で放出される溶質を受けて平行
2枚双晶のみが選択的に残るオストワルド熟成過程を利
用する。
沃臭化銀を基本とする、平行2枚双晶を有する粒子の調
製の際は、その側面の成長活性が極めて高いために、核
生成初期に生成した一部の2枚双晶核は、同時に生成し
た他の正常晶核の再溶解で放出される溶質を受けて平行
2枚双晶のみが選択的に残るオストワルド熟成過程を利
用する。
【0011】しかしながら、前記オストワルド熟成過程
に頼りすぎると、種晶段階で平行2枚双晶比率が上がる
のと同時に、過度の熟成により粒子サイズの分布が広が
ってしまう。
に頼りすぎると、種晶段階で平行2枚双晶比率が上がる
のと同時に、過度の熟成により粒子サイズの分布が広が
ってしまう。
【0012】従って、高度に分布の狭い、形の揃った平
板粒子を調製するには、平板種晶段階でサイズ分布を狭
くすることが望まれる。
板粒子を調製するには、平板種晶段階でサイズ分布を狭
くすることが望まれる。
【0013】それには、最初に生成する平行2枚双晶核
の生成確率を上げ、オストワルド熟成後の平板種晶の平
均サイズをできるだけ小さく抑える必要がある。
の生成確率を上げ、オストワルド熟成後の平板種晶の平
均サイズをできるだけ小さく抑える必要がある。
【0014】平均サイズを小さく(低く)抑える方法と
しては、微量の沃素イオンを、反応溶液中、あるいは、
ハロゲン化物溶液に予め加えておき、ダブルジェット法
で核生成することにより、小粒径、かつ、双晶確率の高
いハロゲン化銀核を生成する方法があるが、2枚双晶の
凹入角の成長活性が低下するために、高アスペクト比化
が困難になってしまうという問題を抱えている。
しては、微量の沃素イオンを、反応溶液中、あるいは、
ハロゲン化物溶液に予め加えておき、ダブルジェット法
で核生成することにより、小粒径、かつ、双晶確率の高
いハロゲン化銀核を生成する方法があるが、2枚双晶の
凹入角の成長活性が低下するために、高アスペクト比化
が困難になってしまうという問題を抱えている。
【0015】感光材料として用いられるハロゲン化銀乳
剤の調製方法としては、分散媒にハロゲン化物を含む反
応器に硝酸銀などの可溶性銀塩溶液を導入して、直接両
者を反応させて成長させる、いわゆる、シングルジェッ
ト法、および、可溶性の銀塩とハロゲン化物をそれぞれ
別のノズルから分散媒を含む反応器に同時に導入して、
当該反応器中で反応させて成長させる、いわゆるダブル
ジェット法が主流である。
剤の調製方法としては、分散媒にハロゲン化物を含む反
応器に硝酸銀などの可溶性銀塩溶液を導入して、直接両
者を反応させて成長させる、いわゆる、シングルジェッ
ト法、および、可溶性の銀塩とハロゲン化物をそれぞれ
別のノズルから分散媒を含む反応器に同時に導入して、
当該反応器中で反応させて成長させる、いわゆるダブル
ジェット法が主流である。
【0016】ダブルジェット法はシングルジェット法に
比して、粒子の分布や、粒子内、粒子間のハロゲン分布
や粒子内歪みの制御等が比較的容易にできるが、反応前
後での過飽和度の変化や、混合滞留による粒子サイズの
不均一性を無くすのには限界があり、十分ではない。
比して、粒子の分布や、粒子内、粒子間のハロゲン分布
や粒子内歪みの制御等が比較的容易にできるが、反応前
後での過飽和度の変化や、混合滞留による粒子サイズの
不均一性を無くすのには限界があり、十分ではない。
【0017】本発明の目的は、投影面積径の分布が単分
散で、平板化率の高いハロゲン化銀を安定に生産できる
装置を提供する事にある。
散で、平板化率の高いハロゲン化銀を安定に生産できる
装置を提供する事にある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、以下の
構成により達成された。
構成により達成された。
【0019】(1)少なくとも、第1の流路から送り込
まれる硝酸銀溶液と、第2の流路から送り込まれるハロ
ゲン化アルカリ溶液とを連続的に衝突・混合させてから
第3の流路に連続的に送り込むとともに、衝突後の混合
液をレイノルズ数3000以上で0.001秒以上送液
した後に、前記第3の流路から連続的に吐出させるよう
に構成した事を特徴とするハロゲン化銀製造装置。
まれる硝酸銀溶液と、第2の流路から送り込まれるハロ
ゲン化アルカリ溶液とを連続的に衝突・混合させてから
第3の流路に連続的に送り込むとともに、衝突後の混合
液をレイノルズ数3000以上で0.001秒以上送液
した後に、前記第3の流路から連続的に吐出させるよう
に構成した事を特徴とするハロゲン化銀製造装置。
【0020】(2)少なくとも、第1の流路から送り込
まれる硝酸銀溶液と、第2の流路から送り込まれるハロ
ゲン化アルカリ溶液とを連続的に衝突・混合させてから
第3の流路に連続的に送り込むとともに、衝突後の混合
液を混合前の前記各溶液の流速以上の流速で送液した後
に、前記第3の流路から連続的に吐出するように構成し
た事を特徴とするハロゲン化銀製造装置。
まれる硝酸銀溶液と、第2の流路から送り込まれるハロ
ゲン化アルカリ溶液とを連続的に衝突・混合させてから
第3の流路に連続的に送り込むとともに、衝突後の混合
液を混合前の前記各溶液の流速以上の流速で送液した後
に、前記第3の流路から連続的に吐出するように構成し
た事を特徴とするハロゲン化銀製造装置。
【0021】(3)前記第3の流路内での送液は0.0
01秒以上である(2)に記載のハロゲン化銀製造装
置。
01秒以上である(2)に記載のハロゲン化銀製造装
置。
【0022】(4)前記第1の流路および/または第2
の流路は複数ある(1)または(2)に記載のハロゲン
化銀製造装置。
の流路は複数ある(1)または(2)に記載のハロゲン
化銀製造装置。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を利用しながら説明する。
面を利用しながら説明する。
【0024】図1及び図2はハロゲン化銀核粒子を生成
する反応装置の主要部と、粒子の熟成・成長を行うため
の容器を模式的に示す図である。
する反応装置の主要部と、粒子の熟成・成長を行うため
の容器を模式的に示す図である。
【0025】図1と図2は、後述する流路の形態が異な
る(Y字型、T字型)だけであり、同じ機能を有する手
段は同一数字で示してある。
る(Y字型、T字型)だけであり、同じ機能を有する手
段は同一数字で示してある。
【0026】図中、1は反応装置、2は熟成成長用容器
である。反応装置1は、可溶性銀塩溶液を取り込む為の
第1流路11と、可溶性ハロゲン化物溶液(ハロゲン化
アルカリ溶液)を取り込むための第2流路12と、後述
する第3流路13とを有する。
である。反応装置1は、可溶性銀塩溶液を取り込む為の
第1流路11と、可溶性ハロゲン化物溶液(ハロゲン化
アルカリ溶液)を取り込むための第2流路12と、後述
する第3流路13とを有する。
【0027】前記第1、第2および第3流路の直径は約
1mmである。
1mmである。
【0028】前記第1流路11および第2流路12の一
端は、交点Cにおいて,それぞれの流路内に連続的に送
液される溶液が衝突し、混合するように関係づけられて
おり、また、第3流路13の一端は、衝突後の混合溶液
を連続的に受け入れる事ができるように、交点Cにおい
て前記2つの流路の一端と繋がっている。
端は、交点Cにおいて,それぞれの流路内に連続的に送
液される溶液が衝突し、混合するように関係づけられて
おり、また、第3流路13の一端は、衝突後の混合溶液
を連続的に受け入れる事ができるように、交点Cにおい
て前記2つの流路の一端と繋がっている。
【0029】即ち、前記3つの流路の一端が集結して交
点Cを形成している構成にある。
点Cを形成している構成にある。
【0030】ここで重要な事は、交点Cにおける衝突後
の溶液が逆流しないように、また、衝突混合により即時
に形成される粒子核が、少なくともほぼ安定状態となる
までの時間、反応装置内で(実際には第3流路13内
で)送液(液の移動)しうる構成に配慮する事である。
の溶液が逆流しないように、また、衝突混合により即時
に形成される粒子核が、少なくともほぼ安定状態となる
までの時間、反応装置内で(実際には第3流路13内
で)送液(液の移動)しうる構成に配慮する事である。
【0031】ここでは、粒子が安定状態となるまでの時
間を0.001秒以上と定め、第3流路13は、これを
満足する径と長さを有している。
間を0.001秒以上と定め、第3流路13は、これを
満足する径と長さを有している。
【0032】T1およびT2は、それぞれ前記可溶性銀
塩溶液および可溶性ハロゲン化物溶液を貯蔵するタンク
である。前記溶液は制御手段S1,S2の制御に従って
動作するポンプP1,P2により前記の各流路にレイノ
ルズ数3000以上で送り込まれるように制御されてい
る。混合前の前記両溶液の流速は同じでも、差があって
もよい。
塩溶液および可溶性ハロゲン化物溶液を貯蔵するタンク
である。前記溶液は制御手段S1,S2の制御に従って
動作するポンプP1,P2により前記の各流路にレイノ
ルズ数3000以上で送り込まれるように制御されてい
る。混合前の前記両溶液の流速は同じでも、差があって
もよい。
【0033】前記第3流路は、混合前の前記第1及び第
2流路に送り込まれる各溶液の流速以上の流速を、混合
後の溶液に付与することができる。
2流路に送り込まれる各溶液の流速以上の流速を、混合
後の溶液に付与することができる。
【0034】前記制御手段S1,S2は1つに纏めても
よく、また、前記ポンプP1,P2は無脈動ポンプで或
ることが望ましい。
よく、また、前記ポンプP1,P2は無脈動ポンプで或
ることが望ましい。
【0035】熟成成長容器2は、内部に撹拌翼21を有
する。Mはモータで、前記撹拌翼21の回転動力源であ
る。
する。Mはモータで、前記撹拌翼21の回転動力源であ
る。
【0036】22は可溶性銀塩溶液を前記容器中に導入
するためのノズル、23は、可溶性ハロゲン化物溶液を
導入するためのノズルであり、ダブルジェット法の実施
を可能とする。前記溶液は、公知の如く、pAg,pH
の制御下に添加される。 以上のような構成に基づ作動
状態を簡単に説明する。
するためのノズル、23は、可溶性ハロゲン化物溶液を
導入するためのノズルであり、ダブルジェット法の実施
を可能とする。前記溶液は、公知の如く、pAg,pH
の制御下に添加される。 以上のような構成に基づ作動
状態を簡単に説明する。
【0037】タンクT1,T2に所定の溶液が貯蔵され
ている状態において、ポンプP1,P2が制御手段S
1,S2の制御の基に作動を開始すると、第1流路11
に可溶性銀塩溶液が、また、第2流路12にハロゲン化
物溶液が乱流状態で送り込まれる。
ている状態において、ポンプP1,P2が制御手段S
1,S2の制御の基に作動を開始すると、第1流路11
に可溶性銀塩溶液が、また、第2流路12にハロゲン化
物溶液が乱流状態で送り込まれる。
【0038】やがて、前記両液は交点Cに達し、そこで
衝突した後、混合状態となって第3流路13に入る。前
記両液の衝突・混合によりハロゲン化銀粒子核が形成さ
れる。前記混合溶液は、衝突・混合した時から0.00
1秒間以上、第3流路中を移動した後に、当該流路で後
地から吐出され、熟成成長容器2に収容される。
衝突した後、混合状態となって第3流路13に入る。前
記両液の衝突・混合によりハロゲン化銀粒子核が形成さ
れる。前記混合溶液は、衝突・混合した時から0.00
1秒間以上、第3流路中を移動した後に、当該流路で後
地から吐出され、熟成成長容器2に収容される。
【0039】混合後の前記溶液の流速は、混合前の各溶
液の流速以上であり、その流速をもって前記熟成成長容
器2に吐出されてもよいし、一旦、別の容器に溜め、そ
の後、熟成成長容器2に移送してもよい。
液の流速以上であり、その流速をもって前記熟成成長容
器2に吐出されてもよいし、一旦、別の容器に溜め、そ
の後、熟成成長容器2に移送してもよい。
【0040】熟成成長容器2内には保護コロイド性のよ
いゼラチン溶液が加温溶解されていてもよいし、なくて
もよい。
いゼラチン溶液が加温溶解されていてもよいし、なくて
もよい。
【0041】前記ハロゲン化銀粒子核は平板状粒子核の
他に、多数の、それ以外の微粒子(特に8面体、および
一重双晶粒子)も含んでいる。そのため、成長過程に入
る前に、平板状粒子以外の粒子を全て溶解し、平板状粒
子となるべき形状で、かつ、単分散性のよい種晶を得る
べく、オストワルド熟成を行う。
他に、多数の、それ以外の微粒子(特に8面体、および
一重双晶粒子)も含んでいる。そのため、成長過程に入
る前に、平板状粒子以外の粒子を全て溶解し、平板状粒
子となるべき形状で、かつ、単分散性のよい種晶を得る
べく、オストワルド熟成を行う。
【0042】熟成後のハロゲン化銀乳剤に対し、ノズル
22,23を介して可溶性銀塩溶液およびハロゲン化物
溶液を添加する事により、平板状ハロゲン化銀粒子を含
むハロゲン化銀乳剤が得られる。
22,23を介して可溶性銀塩溶液およびハロゲン化物
溶液を添加する事により、平板状ハロゲン化銀粒子を含
むハロゲン化銀乳剤が得られる。
【0043】これ以降、化学増感等、必要な処理を施し
て写真乳剤が出来上がる事になる。
て写真乳剤が出来上がる事になる。
【0044】以上の実施の形態は、あくまでも一例であ
り、本発明はこれに限定されるものではない。
り、本発明はこれに限定されるものではない。
【0045】また、以下に変形例を含め、その周囲の技
術等について述べる。
術等について述べる。
【0046】前記可溶性銀塩溶液およびハロゲン化物溶
液の流路は1つずつである例を示したが、処理の効率化
等から、複数本ずつ存在させてもよく、また流路の直径
を大きく設定するなど、選択の自由度は広い。
液の流路は1つずつである例を示したが、処理の効率化
等から、複数本ずつ存在させてもよく、また流路の直径
を大きく設定するなど、選択の自由度は広い。
【0047】また、複数のハロゲン溶液を用いたり、ハ
ロゲン化銀溶剤や成長抑制剤、分光増感色素等を同時混
合する目的で3種以上の溶液を混合してもよい。
ロゲン化銀溶剤や成長抑制剤、分光増感色素等を同時混
合する目的で3種以上の溶液を混合してもよい。
【0048】また、前記可溶性銀塩溶液およびハロゲン
化物溶液とが衝突・混合され、ハロゲン化銀核が発生し
た瞬間に溶液の粘度は急激に増大する。その結果、混合
前の各溶液の各流路内における流速よりも混合後の流速
が低くなると、流路を形成する壁面に対してハロゲン化
銀粒子の付着が起きやすくなり、溶液の流動状態が一定
でなくなるので不均一な核発生が起こりやすくなる。
化物溶液とが衝突・混合され、ハロゲン化銀核が発生し
た瞬間に溶液の粘度は急激に増大する。その結果、混合
前の各溶液の各流路内における流速よりも混合後の流速
が低くなると、流路を形成する壁面に対してハロゲン化
銀粒子の付着が起きやすくなり、溶液の流動状態が一定
でなくなるので不均一な核発生が起こりやすくなる。
【0049】故に、流路内における混合後の溶液の流速
は混合前の各溶液の流速の1.2倍以上である事が好ま
しく、2.0倍以上である事がより好ましく、3.0倍
以上である事が最も好ましい。流速とは流路内における
平均流速をいう。
は混合前の各溶液の流速の1.2倍以上である事が好ま
しく、2.0倍以上である事がより好ましく、3.0倍
以上である事が最も好ましい。流速とは流路内における
平均流速をいう。
【0050】また、上述のように、ハロゲン化銀の核形
成は可溶性銀塩溶液およびハロゲン化物溶液とがぶつか
った瞬間に発生するが、できた瞬間の核は、非常に微小
であり、送液中も核がある程度の粒径になり、安定する
まではオストワルド熟成が進行する。
成は可溶性銀塩溶液およびハロゲン化物溶液とがぶつか
った瞬間に発生するが、できた瞬間の核は、非常に微小
であり、送液中も核がある程度の粒径になり、安定する
まではオストワルド熟成が進行する。
【0051】その為、連続核発生装置とでも言うべき前
記反応装置を用いた場合でも、安定化する前の非常に微
小な核を熟成成長容器に入れておくと、出来た時間の差
によって核の履歴に差が生じて均一な核を生成する事が
困難となる。換言すると、例えば、硝酸銀溶液とハロゲ
ン化アルカリ溶液とがぶつかり、ハロゲン化銀核が発生
した後の、即ち混合後の溶液を反応装置内で(実質的に
は第3流路内)流しておき、その時間によって核の安定
化をはかれば均一度の高い核を得る事が可能となる。
記反応装置を用いた場合でも、安定化する前の非常に微
小な核を熟成成長容器に入れておくと、出来た時間の差
によって核の履歴に差が生じて均一な核を生成する事が
困難となる。換言すると、例えば、硝酸銀溶液とハロゲ
ン化アルカリ溶液とがぶつかり、ハロゲン化銀核が発生
した後の、即ち混合後の溶液を反応装置内で(実質的に
は第3流路内)流しておき、その時間によって核の安定
化をはかれば均一度の高い核を得る事が可能となる。
【0052】上記送液時間(反応装置内で移動しながら
滞留する時間)は0.001秒以上が好ましく、0.0
1秒以上がより好ましく、0.1秒以上が最も好まし
い。
滞留する時間)は0.001秒以上が好ましく、0.0
1秒以上がより好ましく、0.1秒以上が最も好まし
い。
【0053】前記可溶性銀塩溶液およびハロゲン化物溶
液を第1及び第2流路に送液するに当たり、交点付近に
おける逆流を防いだり、より均一な両液の混合を行わせ
るために、実質的に乱流である事が好ましい。
液を第1及び第2流路に送液するに当たり、交点付近に
おける逆流を防いだり、より均一な両液の混合を行わせ
るために、実質的に乱流である事が好ましい。
【0054】乱流はレイノルズ(Re)数により定義さ
れる。レイノルズ数とは、流れの中にある物体の代表的
な長さをD,速度をU、密度をρ、粘性率をηとしたと
き、以下の式により得られる無次元数である。
れる。レイノルズ数とは、流れの中にある物体の代表的
な長さをD,速度をU、密度をρ、粘性率をηとしたと
き、以下の式により得られる無次元数である。
【0055】Re=ρDU/η 一般にRe<2300の時を層流、2300<Re<3
000を遷移域、Re>3000の時を乱流という。実
質的に乱流とはRe>3000をさし、好ましくはRe
>5000、より好ましくはRe>10000である。
000を遷移域、Re>3000の時を乱流という。実
質的に乱流とはRe>3000をさし、好ましくはRe
>5000、より好ましくはRe>10000である。
【0056】また、本発明における核の平均粒子サイズ
は0.1μm以下である事を特徴としており0.05μ
m以下が好ましい。
は0.1μm以下である事を特徴としており0.05μ
m以下が好ましい。
【0057】平均粒子サイズは、乳剤中に含まれる微粒
子を直接メッシュにのせて、そのまま透過型電子顕微鏡
によって任意に1000個以上観察する事により確認す
る事ができる。
子を直接メッシュにのせて、そのまま透過型電子顕微鏡
によって任意に1000個以上観察する事により確認す
る事ができる。
【0058】ここで粒子サイズとは、粒子の表面を形成
する平面の中で最も広い面積を有する面(主平面ともい
う)に対して、直角にその粒子を投影した場合の面積に
等しい面積を有する円の直径(投影面積直径ともいう)
の事をさす。
する平面の中で最も広い面積を有する面(主平面ともい
う)に対して、直角にその粒子を投影した場合の面積に
等しい面積を有する円の直径(投影面積直径ともいう)
の事をさす。
【0059】アスペクト比とは、粒子の直径(前記投影
面積直径と同じ)と厚さの比(アスペクト比=直径/厚
さ)をいう。
面積直径と同じ)と厚さの比(アスペクト比=直径/厚
さ)をいう。
【0060】本発明に係わるハロゲン化銀乳剤において
は平均アスペクト比が5以上である事が好ましく、7以
上であることがより好ましい。
は平均アスペクト比が5以上である事が好ましく、7以
上であることがより好ましい。
【0061】本発明に係わる微粒子に関し、実質的に単
分散とは、粒子サイズの変動係数が20%以下である事
をいう。粒子サイズの変動係数は下記式により求められ
る値である。
分散とは、粒子サイズの変動係数が20%以下である事
をいう。粒子サイズの変動係数は下記式により求められ
る値である。
【0062】変動係数(粒子分布の広さ)%=粒子サイ
ズの標準偏差/粒子サイズの平均値×100なお、粒子
サイズの変動係数は、15%以下が好ましく、より好ま
しくは10%以下、更に好ましくは5%以下である。
ズの標準偏差/粒子サイズの平均値×100なお、粒子
サイズの変動係数は、15%以下が好ましく、より好ま
しくは10%以下、更に好ましくは5%以下である。
【0063】また、核生成時のpHとしては1〜8が好
ましく、1〜6がより好ましく、2〜4が更に好まし
い。
ましく、1〜6がより好ましく、2〜4が更に好まし
い。
【0064】また、pBrとしては2.5以下が好まし
く、2.3以下が更に好ましい。
く、2.3以下が更に好ましい。
【0065】可溶性銀塩としては、硝酸銀、過塩素酸銀
等が用いられるが硝酸銀が特に好ましい。可溶性のハロ
ゲン化物としては、塩化物、臭化物、沃化物等のアルカ
リ金属塩やアンモニウム塩等が好ましく用いられる。溶
媒としては、水が好ましい。前記可溶性のハロゲン化物
溶液や銀塩溶液等の一部もしくは全てにゼラチンや水溶
性ポリマー等の保恒剤や界面活性剤を加える事ができ
る。
等が用いられるが硝酸銀が特に好ましい。可溶性のハロ
ゲン化物としては、塩化物、臭化物、沃化物等のアルカ
リ金属塩やアンモニウム塩等が好ましく用いられる。溶
媒としては、水が好ましい。前記可溶性のハロゲン化物
溶液や銀塩溶液等の一部もしくは全てにゼラチンや水溶
性ポリマー等の保恒剤や界面活性剤を加える事ができ
る。
【0066】ハロゲン化物溶液にゼラチンや水溶性ポリ
マー等の保恒剤や界面活性剤を加える事が好ましく、両
液に前記保恒剤や界面活性剤を加える事が特に好まし
い。
マー等の保恒剤や界面活性剤を加える事が好ましく、両
液に前記保恒剤や界面活性剤を加える事が特に好まし
い。
【0067】核生成時の分散媒としては、写真の分野で
公知の親水性分散媒を用いる事ができ、特に、ゼラチン
が好ましい。ゼラチンとしては、分子量9万〜30万の
従来のゼラチンの他に低分子量ゼラチンも用いることが
できる。
公知の親水性分散媒を用いる事ができ、特に、ゼラチン
が好ましい。ゼラチンとしては、分子量9万〜30万の
従来のゼラチンの他に低分子量ゼラチンも用いることが
できる。
【0068】分散媒の濃度としては、0.05〜5重量
%を用いる事ができるが、0.05〜2.0重量%の低
濃度域が特に好ましい。
%を用いる事ができるが、0.05〜2.0重量%の低
濃度域が特に好ましい。
【0069】更に、前記微粒子のハライド組成は、沃化
銀、沃臭化銀、臭化銀、塩臭化銀、塩沃化銀、塩沃臭化
銀のいずれでもよいが、臭化銀が好ましい。
銀、沃臭化銀、臭化銀、塩臭化銀、塩沃化銀、塩沃臭化
銀のいずれでもよいが、臭化銀が好ましい。
【0070】ハロゲン化銀粒子の組成としては、沃臭化
銀、塩沃臭化銀である事が好ましく、沃臭化銀がより好
ましい。
銀、塩沃臭化銀である事が好ましく、沃臭化銀がより好
ましい。
【0071】粒子形成については、酸性法、中性法、ア
ンモニア法のいずれを用いて行ってもよい。
ンモニア法のいずれを用いて行ってもよい。
【0072】なお、熟成工程において、熟成を促進する
ためにハロゲン化銀(AgX)溶剤を共存させる事がで
きる。ハロゲン化銀溶剤としては、チオシアン酸塩、ア
ンモニア、アンモニウム塩、チオエーテル、チオ尿素類
などを上げる事ができる。
ためにハロゲン化銀(AgX)溶剤を共存させる事がで
きる。ハロゲン化銀溶剤としては、チオシアン酸塩、ア
ンモニア、アンモニウム塩、チオエーテル、チオ尿素類
などを上げる事ができる。
【0073】AgX溶剤の濃度は10〜4mol/L以
上が好ましく、10〜3mol/L以上がより好まし
く、更に好ましくは10〜2mol/L以上である。
上が好ましく、10〜3mol/L以上がより好まし
く、更に好ましくは10〜2mol/L以上である。
【0074】また、保護コロイドとしてゼラチンを用い
る場合の当該ゼラチンは、石灰処理されたものでも、酸
を使用して処理されたものでもどちらでもよい。
る場合の当該ゼラチンは、石灰処理されたものでも、酸
を使用して処理されたものでもどちらでもよい。
【0075】前記のようなゼラチン以外の親水性コロイ
ドとしては、例えば、ゼラチン誘導体、ゼラチンと他の
高分子とのグラフトポリマ、アルブミン、カゼイン等の
蛋白質;ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸
エステル類等のセルロース誘導体;アルギン酸ソーダ、
澱粉誘導体等の糖誘導体;ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルアルコール部分アセタール、ポリ−N−ビニルピ
ロリドン、ポリアクリル酸、ポロメタクリル酸、ポリオ
アクリルアミド、ポリビニルイミダゾール、ポリビニル
ピラゾール等の単一あるいは共重合体のごとく多種の合
成親水性高分子物質がある。
ドとしては、例えば、ゼラチン誘導体、ゼラチンと他の
高分子とのグラフトポリマ、アルブミン、カゼイン等の
蛋白質;ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸
エステル類等のセルロース誘導体;アルギン酸ソーダ、
澱粉誘導体等の糖誘導体;ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルアルコール部分アセタール、ポリ−N−ビニルピ
ロリドン、ポリアクリル酸、ポロメタクリル酸、ポリオ
アクリルアミド、ポリビニルイミダゾール、ポリビニル
ピラゾール等の単一あるいは共重合体のごとく多種の合
成親水性高分子物質がある。
【0076】図3は耐溶剤性の高い樹脂で作った反応装
置の他の例で、便宜上、中央断面で示してある。
置の他の例で、便宜上、中央断面で示してある。
【0077】図1における機能と同じ機能を有する部分
は同一の数字で示してある。
は同一の数字で示してある。
【0078】図1の反応装置においては、混合溶液が上
から下に送液される構成であるが、図3の構成において
は、混合溶液を下から上に吹き出す構成としてある。
から下に送液される構成であるが、図3の構成において
は、混合溶液を下から上に吹き出す構成としてある。
【0079】第1流路11、第2流路12、および、第
3流路13のそれぞれ一端部が集結して交点Cを形成し
ている構成は図1の構成と同じである。
3流路13のそれぞれ一端部が集結して交点Cを形成し
ている構成は図1の構成と同じである。
【0080】前記3つの流路は、円柱の素材をくり抜い
て形成されており、装置全体の大きさは鍔部14の直径
が約50mm、流路が形成されている円筒部の直径が約
40mmで、高さ15が約100mmである。
て形成されており、装置全体の大きさは鍔部14の直径
が約50mm、流路が形成されている円筒部の直径が約
40mmで、高さ15が約100mmである。
【0081】また、第1流路、第2流路、および、第3
流路(図1の場合と同じで、断面は円形)の直径は1.
0mm、第3流路13の長さ16(第1流路および第2
流路を形成する壁面と、鍔部14に対して垂下している
第3流路を形成する壁面のぶつかった所から出口17迄
の距離)は12.0mmに構成してある。
流路(図1の場合と同じで、断面は円形)の直径は1.
0mm、第3流路13の長さ16(第1流路および第2
流路を形成する壁面と、鍔部14に対して垂下している
第3流路を形成する壁面のぶつかった所から出口17迄
の距離)は12.0mmに構成してある。
【0082】前記装置における、ハロゲン化銀粒子核の
生成は前述した通りであり、また、タンク、送液用のポ
ンプ等が操作時に備えられる事等、図1を利用しての説
明と同じであるのでここでの説明は省略する。
生成は前述した通りであり、また、タンク、送液用のポ
ンプ等が操作時に備えられる事等、図1を利用しての説
明と同じであるのでここでの説明は省略する。
【0083】
【実施例】比較例 乳剤1−1の調製 〔核生成〕図3の構成において、第1および第2流路1
1,12の直径を1.0mm、第3流路13の直径を
1.5mm、また第3流路の長さを1.5mmとした反
応装置を用いて、下記(S−201)液と(X−20
1)液とをそれぞれ200cc/minの一定流量で1
0分間添加し、核生成を行った。
1,12の直径を1.0mm、第3流路13の直径を
1.5mm、また第3流路の長さを1.5mmとした反
応装置を用いて、下記(S−201)液と(X−20
1)液とをそれぞれ200cc/minの一定流量で1
0分間添加し、核生成を行った。
【0084】 (S−201) 硝酸銀 17.04g 1/10濃硫酸 11.80cc H2O 2002cc (X−201) アルカリ処理不活性ゼラチン(平均分子量10万) 24.07g 臭化カリウム 14.33g 1/10濃硫酸 11.60cc H2O 1981cc 〔熟成〕上記添加終了後であって、下記(G−101)
液を加えた後に、30分間を要して60℃に昇温し、そ
の状態で20分間保持した。続いて、アンモニア水溶液
を加えてpHを9.3に調整し、さらに7分間保持した
後、1Nの硝酸水溶液を用いてpHを5.8に調整し
た。この間、溶液の銀電位(飽和銀−塩化銀電極を比較
電極として銀イオン選択電極で測定)を1Nの臭化カリ
ウム溶液を用いて6mVに制御した。
液を加えた後に、30分間を要して60℃に昇温し、そ
の状態で20分間保持した。続いて、アンモニア水溶液
を加えてpHを9.3に調整し、さらに7分間保持した
後、1Nの硝酸水溶液を用いてpHを5.8に調整し
た。この間、溶液の銀電位(飽和銀−塩化銀電極を比較
電極として銀イオン選択電極で測定)を1Nの臭化カリ
ウム溶液を用いて6mVに制御した。
【0085】 (G−101) アルカリ処理不活性ゼラチン(平均分子量10万) 41.73g 下記〔化合物A〕の10重量%メタノール溶液 1.392cc H2O 979.8cc 〔化合物A〕HO(CH2CH2O)m〔CH(CH3)
CH2O〕19.8(CH2CH2O)nH(m+n=
9.77) 〔成長〕熟成終了後、ダブルジェット法を用いて1.2
5Nの硝酸銀溶液と1.25Nの臭化カリウム溶液を、
流量を加速しながら添加した。この際、最終粒径が立方
体換算径0.65μmになるように硝酸銀溶液と臭化カ
リウム溶液の添加量を調節した。
CH2O〕19.8(CH2CH2O)nH(m+n=
9.77) 〔成長〕熟成終了後、ダブルジェット法を用いて1.2
5Nの硝酸銀溶液と1.25Nの臭化カリウム溶液を、
流量を加速しながら添加した。この際、最終粒径が立方
体換算径0.65μmになるように硝酸銀溶液と臭化カ
リウム溶液の添加量を調節した。
【0086】上記成長終了後に、常法に従い、脱塩・水
洗処理を施し、ゼラチンを加えて良く分散し、40℃に
てpHを5.8,pAgを8.1に調整した。
洗処理を施し、ゼラチンを加えて良く分散し、40℃に
てpHを5.8,pAgを8.1に調整した。
【0087】かくして得られた乳剤を乳剤1−1とす
る。
る。
【0088】実施例1 乳剤1−2の調製 〔核生成〕図3の構成において、第1および第2流路1
1、12の直径を1.0mm、第3流路13の直径を
1.5mm、また第3流路の長さを6.0mmとした反
応装置を用いて、前記S−201液と前記X−201液
とをそれぞれ200cc/minの一定流量で10分間
添加し、核生成を行った。
1、12の直径を1.0mm、第3流路13の直径を
1.5mm、また第3流路の長さを6.0mmとした反
応装置を用いて、前記S−201液と前記X−201液
とをそれぞれ200cc/minの一定流量で10分間
添加し、核生成を行った。
【0089】〔熟成〕前記(G−101)液を、予め3
0℃に保温した混合釜内に、上記核乳剤を連続的に導入
し、30分間を要して60℃に昇温した。それ以降は、
乳剤1−1と同様に行った。
0℃に保温した混合釜内に、上記核乳剤を連続的に導入
し、30分間を要して60℃に昇温した。それ以降は、
乳剤1−1と同様に行った。
【0090】〔成長〕熟成終了後、乳剤1−1と同様に
行った。かくして得られた乳剤を乳剤1−2とする。
行った。かくして得られた乳剤を乳剤1−2とする。
【0091】実施例2 乳剤2−1の調製 〔核生成〕図3の構成において、第1,第2および、第
3流路11,12,13の直径を1.0mm、第3流路
13の長さを1.5mmとした反応装置を用いて、前記
(S−201)液と前記(X−201)液とをそれぞれ
200cc/minの一定流量で10分間添加し、核生
成を行った。
3流路11,12,13の直径を1.0mm、第3流路
13の長さを1.5mmとした反応装置を用いて、前記
(S−201)液と前記(X−201)液とをそれぞれ
200cc/minの一定流量で10分間添加し、核生
成を行った。
【0092】〔熟成〕前記G−101液を、予め30℃
に保温した混合釜内に、上記核乳剤を連続的に導入し、
30分間を要して60℃に昇温した。それ以降は、乳剤
1−1と同様に行った。
に保温した混合釜内に、上記核乳剤を連続的に導入し、
30分間を要して60℃に昇温した。それ以降は、乳剤
1−1と同様に行った。
【0093】〔成長〕熟成終了後、乳剤1−1と同様に
行った。かくして得られた乳剤を乳剤2−1とする。
行った。かくして得られた乳剤を乳剤2−1とする。
【0094】実施例3 乳剤3−1の調製 〔核生成〕図3の反応装置を用いて、前記(S−20
1)液と(X−201)液とをそれぞれ200cc/m
inの一定流量で10分間添加し、核生成を行った。
1)液と(X−201)液とをそれぞれ200cc/m
inの一定流量で10分間添加し、核生成を行った。
【0095】〔熟成〕前記(G−101)液を、予め3
0℃に保温した混合釜内に、上記核乳剤を連続的に導入
し、30分間を要して60℃に昇温した。それ以降は、
乳剤1−1と同様に行った。
0℃に保温した混合釜内に、上記核乳剤を連続的に導入
し、30分間を要して60℃に昇温した。それ以降は、
乳剤1−1と同様に行った。
【0096】〔成長〕熟成終了後、乳剤1−1と同様に
行った。かくして得られた乳剤を乳剤3−1とする。
行った。かくして得られた乳剤を乳剤3−1とする。
【0097】前記乳剤1−1、1−2、2−1、3−1
の搬送時間等の粒子生成条件と出来上がりの粒子の測定
結果を、表1に示す。
の搬送時間等の粒子生成条件と出来上がりの粒子の測定
結果を、表1に示す。
【0098】粒子生成条件と測定結果
【0099】
【表1】
【0100】乳剤1−1と乳剤1−2とを比較すると、
レイノルズ数3000以上での反応装置内搬送(送液)
時間を0.001秒以上にする事によって、粒子サイズ
の分布(表中の円相当径の変動係数の欄を参照)が著し
く向上している事がわかる。
レイノルズ数3000以上での反応装置内搬送(送液)
時間を0.001秒以上にする事によって、粒子サイズ
の分布(表中の円相当径の変動係数の欄を参照)が著し
く向上している事がわかる。
【0101】また、乳剤1−1と乳剤2−1とを比較す
ると、混合後の溶液の流速を、混合前の各溶液の流速以
上にする事によって、でき上がりの粒子サイズの分布が
著しく向上していることがわかる。
ると、混合後の溶液の流速を、混合前の各溶液の流速以
上にする事によって、でき上がりの粒子サイズの分布が
著しく向上していることがわかる。
【0102】更に、乳剤1−1と乳剤3−1とを比較す
ると、レイノルズ数3000以上での、反応装置内搬送
時間を0.001秒以上にする事と、混合後の溶液の流
速を混合前の各溶液の流速以上にする事によって、粒子
の単分散性が一層向上している事がわかる。
ると、レイノルズ数3000以上での、反応装置内搬送
時間を0.001秒以上にする事と、混合後の溶液の流
速を混合前の各溶液の流速以上にする事によって、粒子
の単分散性が一層向上している事がわかる。
【0103】
【発明の効果】簡単な構成により、核生成の段階でサイ
ズ分布を狭く出来、結果として、投影面積径の分布が単
分散であり、かつ、平板化率の高いハロゲン化銀乳剤を
得る事ができるので、ハロゲン化銀写真感光材料の性能
向上に対する要請に応える事ができる。
ズ分布を狭く出来、結果として、投影面積径の分布が単
分散であり、かつ、平板化率の高いハロゲン化銀乳剤を
得る事ができるので、ハロゲン化銀写真感光材料の性能
向上に対する要請に応える事ができる。
【図1】反応装置の主要部(流路がY字型)と粒子の熟
成成長容器等を模式的に示す図である。
成成長容器等を模式的に示す図である。
【図2】反応装置の主要部(流路がT字型)と粒子の熟
成成長容器等を模式的に示す図である。
成成長容器等を模式的に示す図である。
【図3】反応装置の別の形態を示す図である。
1 反応装置 2 熟成成長容器 11 第1流路 12 第2流路 13 第3流路 14 鍔部 16 第3流路の長さ 21 撹拌翼 22,23 ノズル C 交点 M モータ P1,P2 ポンプ S1,S2 制御手段 T1,T2 タンク
フロントページの続き (72)発明者 高田 宏 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 笠井 惠民 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内
Claims (4)
- 【請求項1】 少なくとも、第1の流路から送り込まれ
る硝酸銀溶液と、第2の流路から送り込まれるハロゲン
化アルカリ溶液とを連続的に衝突・混合させてから第3
の流路に連続的に送り込むとともに、衝突後の混合液を
レイノルズ数3000以上で0.001秒以上送液した
後に、前記第3の流路から連続的に吐出させるように構
成した事を特徴とするハロゲン化銀製造装置。 - 【請求項2】 少なくとも、第1の流路から送り込まれ
る硝酸銀溶液と、第2の流路から送り込まれるハロゲン
化アルカリ溶液とを連続的に衝突・混合させてから第3
の流路に連続的に送り込むとともに、衝突後の混合液を
混合前の前記各溶液の流速以上の流速で送液した後に、
前記第3の流路から連続的に吐出するように構成した事
を特徴とするハロゲン化銀製造装置。 - 【請求項3】 前記第3の流路内での送液は0.001
秒以上である請求項2に記載のハロゲン化銀製造装置。 - 【請求項4】 前記第1の流路および/または第2の流
路は複数ある請求項1または2に記載のハロゲン化銀製
造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2203598A JPH11217217A (ja) | 1998-02-03 | 1998-02-03 | ハロゲン化銀製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2203598A JPH11217217A (ja) | 1998-02-03 | 1998-02-03 | ハロゲン化銀製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11217217A true JPH11217217A (ja) | 1999-08-10 |
Family
ID=12071714
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2203598A Pending JPH11217217A (ja) | 1998-02-03 | 1998-02-03 | ハロゲン化銀製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11217217A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6858381B2 (en) | 2002-04-26 | 2005-02-22 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Method and apparatus for forming silver halide emulsion particles and method for forming fine particles |
CN114271083A (zh) * | 2021-11-15 | 2022-04-05 | 常旭 | 一种农业种植用水肥一体灌溉装置 |
-
1998
- 1998-02-03 JP JP2203598A patent/JPH11217217A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6858381B2 (en) | 2002-04-26 | 2005-02-22 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Method and apparatus for forming silver halide emulsion particles and method for forming fine particles |
CN114271083A (zh) * | 2021-11-15 | 2022-04-05 | 常旭 | 一种农业种植用水肥一体灌溉装置 |
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