JP2000187293A - ハロゲン化銀乳剤の製造方法 - Google Patents
ハロゲン化銀乳剤の製造方法Info
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- JP2000187293A JP2000187293A JP10367178A JP36717898A JP2000187293A JP 2000187293 A JP2000187293 A JP 2000187293A JP 10367178 A JP10367178 A JP 10367178A JP 36717898 A JP36717898 A JP 36717898A JP 2000187293 A JP2000187293 A JP 2000187293A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 ハロゲン化銀感光材料に用いるハロゲン化銀
の製造方法に関して性能安定性にすぐれた再現性のよい
製造方法を提供することである。 【解決手段】 (a)銀塩水溶液導入手段及びハロゲン
化物水溶液導入手段を備え、かつ内部に撹拌手段をもた
ない静的混合器と、(b)撹拌手段および濃縮手段を備
えた、ハロゲン化銀粒子の核形成または成長を行なう反
応容器からなり、少なくとも(a)、(b)いずれかの
一方が同形、同スケールからなる2つ以上を備えた装置
を用いることを特徴とするハロゲン化銀乳剤の製造方
法。
の製造方法に関して性能安定性にすぐれた再現性のよい
製造方法を提供することである。 【解決手段】 (a)銀塩水溶液導入手段及びハロゲン
化物水溶液導入手段を備え、かつ内部に撹拌手段をもた
ない静的混合器と、(b)撹拌手段および濃縮手段を備
えた、ハロゲン化銀粒子の核形成または成長を行なう反
応容器からなり、少なくとも(a)、(b)いずれかの
一方が同形、同スケールからなる2つ以上を備えた装置
を用いることを特徴とするハロゲン化銀乳剤の製造方
法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単分散性及び製造
安定性に優れたハロゲン化銀乳剤の製造方法に関する。
安定性に優れたハロゲン化銀乳剤の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀粒子の核形成または成長を
行なう反応容器外の混合器でハロゲン化銀微粒子を形成
し、その後、撹拌手段を備えた反応容器に送り、該反応
容器でハロゲン化銀乳剤の核形成及びまたは成長を行な
うハロゲン化銀乳剤の製造方法は当業界では既に公知で
ある。例えば、特開平1−153417号には反応容器
外に設けた混合器により、ハロゲン化銀微粒子乳剤を連
続的に形成し、反応容器にただちに添加して反応容器内
でハロゲン化銀粒子を成長させる方法が開示されてい
る。しかしながら、実際に製造スケールでこのような混
合器を用いて製造する場合にはいくつかの問題があっ
た。
行なう反応容器外の混合器でハロゲン化銀微粒子を形成
し、その後、撹拌手段を備えた反応容器に送り、該反応
容器でハロゲン化銀乳剤の核形成及びまたは成長を行な
うハロゲン化銀乳剤の製造方法は当業界では既に公知で
ある。例えば、特開平1−153417号には反応容器
外に設けた混合器により、ハロゲン化銀微粒子乳剤を連
続的に形成し、反応容器にただちに添加して反応容器内
でハロゲン化銀粒子を成長させる方法が開示されてい
る。しかしながら、実際に製造スケールでこのような混
合器を用いて製造する場合にはいくつかの問題があっ
た。
【0003】すなわち、混合室容積の小さい混合器で瞬
時に混合することがハロゲン化銀微粒子の製造には必要
であるため、大容量の反応容器で製造することが必要な
場合、混合器のスケールアップ再現性を得ることが難し
い。
時に混合することがハロゲン化銀微粒子の製造には必要
であるため、大容量の反応容器で製造することが必要な
場合、混合器のスケールアップ再現性を得ることが難し
い。
【0004】ハロゲン化銀の核形成を外部の混合器で行
い、その後反応容器でハロゲン化銀の成長を行なう場
合、従来から当業界ではよく知られているように反応容
器内にさらに硝酸銀、ハロゲン化物水溶液を添加し成長
を行うため、ハロゲン化銀の成長に関してもスケールア
ップ再現性が取り難い。
い、その後反応容器でハロゲン化銀の成長を行なう場
合、従来から当業界ではよく知られているように反応容
器内にさらに硝酸銀、ハロゲン化物水溶液を添加し成長
を行うため、ハロゲン化銀の成長に関してもスケールア
ップ再現性が取り難い。
【0005】また各製品の必要製造量は少量から大量ま
で様々考えられるため、同一の反応容器で実験室で満足
な性能を得られたとしても製造工程では再現性がとりに
くく、製品開発期間、コストに大きな負荷となってい
る。
で様々考えられるため、同一の反応容器で実験室で満足
な性能を得られたとしても製造工程では再現性がとりに
くく、製品開発期間、コストに大きな負荷となってい
る。
【0006】これらの問題を回避する技術として特開平
9−152672号では核発生を小さい容積の反応容器
で行ない、その後大きい容積の反応容器に移して成長を
行なう方法やそれぞれ1つの銀塩水溶液、ハロゲン化物
水溶液添加手段から複数の相似形の反応容器に添加し、
核発生及び成長を行なう技術が開示されている。
9−152672号では核発生を小さい容積の反応容器
で行ない、その後大きい容積の反応容器に移して成長を
行なう方法やそれぞれ1つの銀塩水溶液、ハロゲン化物
水溶液添加手段から複数の相似形の反応容器に添加し、
核発生及び成長を行なう技術が開示されている。
【0007】しかし、これらはいずれも撹拌手段を有す
る反応容器内に銀塩水溶液、ハロゲン化物水溶液を添加
して核発生を行なっており、根本的にバッチ型のシステ
ムで核発生を行なっているため混合時の濃度の不均一性
を解消できているとは言えない。
る反応容器内に銀塩水溶液、ハロゲン化物水溶液を添加
して核発生を行なっており、根本的にバッチ型のシステ
ムで核発生を行なっているため混合時の濃度の不均一性
を解消できているとは言えない。
【0008】別の態様として外部に混合器を設け、ここ
で連続的に微細なハロゲン化銀粒子を形成した後、反応
容器へ送り、その後成長を行なう装置が特開平5−10
0345号、同9−152672号に開示されている
が、これについては反応容器や混合器のスケールについ
て記載がなく、前記の問題すべてに対し解決策を提供す
るものではない。
で連続的に微細なハロゲン化銀粒子を形成した後、反応
容器へ送り、その後成長を行なう装置が特開平5−10
0345号、同9−152672号に開示されている
が、これについては反応容器や混合器のスケールについ
て記載がなく、前記の問題すべてに対し解決策を提供す
るものではない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決する課題
はハロゲン化銀感光材料に用いる、性能安定性にすぐれ
た再現性のよいハロゲン化銀乳剤の製造方法を提供する
ことである。
はハロゲン化銀感光材料に用いる、性能安定性にすぐれ
た再現性のよいハロゲン化銀乳剤の製造方法を提供する
ことである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は以下の方
法により達成された。
法により達成された。
【0011】1.(a)銀塩水溶液導入手段及びハロゲ
ン化物水溶液導入手段を備え、かつ内部に撹拌手段をも
たない静的混合器と、(b)撹拌手段および濃縮手段を
備えた、ハロゲン化銀粒子の核形成または成長を行なう
反応容器からなり、少なくとも(a)、(b)いずれか
の一方が同形、同スケールからなる2つ以上を備えた装
置を用いることを特徴とするハロゲン化銀乳剤の製造方
法。
ン化物水溶液導入手段を備え、かつ内部に撹拌手段をも
たない静的混合器と、(b)撹拌手段および濃縮手段を
備えた、ハロゲン化銀粒子の核形成または成長を行なう
反応容器からなり、少なくとも(a)、(b)いずれか
の一方が同形、同スケールからなる2つ以上を備えた装
置を用いることを特徴とするハロゲン化銀乳剤の製造方
法。
【0012】2.銀塩水溶液導入手段およびハロゲン化
物水溶液導入手段とを備えた静的混合装置により形成し
たハロゲン化銀粒子を、銀塩水溶液とハロゲン化物水溶
液を導入する溶液導入手段、攪拌手段及び溶液濃縮手段
とを備えた複数の反応容器に順次又は同時に供給して、
ハロゲン化銀粒子を成長させることを特徴とするハロゲ
ン化銀乳剤の製造方法。
物水溶液導入手段とを備えた静的混合装置により形成し
たハロゲン化銀粒子を、銀塩水溶液とハロゲン化物水溶
液を導入する溶液導入手段、攪拌手段及び溶液濃縮手段
とを備えた複数の反応容器に順次又は同時に供給して、
ハロゲン化銀粒子を成長させることを特徴とするハロゲ
ン化銀乳剤の製造方法。
【0013】3.銀塩水溶液導入手段およびハロゲン化
物水溶液導入手段とを備えた複数の静的混合装置により
形成されたハロゲン化銀粒子を、銀塩水溶液とハロゲン
化物水溶液を導入する溶液導入手段、攪拌手段及び溶液
濃縮手段とを備えた1つの反応容器に、同時にまたは別
々に供給して、ハロゲン化銀粒子を成長させることを特
徴とするハロゲン化銀乳剤の製造方法。
物水溶液導入手段とを備えた複数の静的混合装置により
形成されたハロゲン化銀粒子を、銀塩水溶液とハロゲン
化物水溶液を導入する溶液導入手段、攪拌手段及び溶液
濃縮手段とを備えた1つの反応容器に、同時にまたは別
々に供給して、ハロゲン化銀粒子を成長させることを特
徴とするハロゲン化銀乳剤の製造方法。
【0014】以下に本発明の方法に用いる装置の説明を
する事で、本発明を更に詳細に説明する。
する事で、本発明を更に詳細に説明する。
【0015】図1は反応容器外の静的混合器と3つの相
似形の反応容器を有する本発明の製造方法を実施する製
造装置の一例である。反応溶液貯蔵タンクT1、T2に
はそれぞれ銀塩水溶液、ハロゲン化物水溶液が貯蔵され
ており、ポンプ及びこれを制御する制御手段からなる送
液機構P1及びP2を用いて混合器1にそれぞれ第1流
路11、第2流路12を通して導入され、その交点Cに
おいて混合され反応しハロゲン化銀微粒子を形成する。
似形の反応容器を有する本発明の製造方法を実施する製
造装置の一例である。反応溶液貯蔵タンクT1、T2に
はそれぞれ銀塩水溶液、ハロゲン化物水溶液が貯蔵され
ており、ポンプ及びこれを制御する制御手段からなる送
液機構P1及びP2を用いて混合器1にそれぞれ第1流
路11、第2流路12を通して導入され、その交点Cに
おいて混合され反応しハロゲン化銀微粒子を形成する。
【0016】形成されたハロゲン化銀乳剤は混合器1の
第3流路13からとりだされ、乳剤排出ラインDを通
し、別の送液機構P3〜P5を用いてそれぞれ反応容器
V1〜V3に配分される。M1〜M3は撹拌手段であ
る。図では省略してあるが反応容器V1〜V3には混合
器1の反応溶液貯蔵タンクT1、T2とは別に銀塩水溶
液、ハロゲン化物水溶液の添加機構を有しており、混合
器で形成されたハロゲン化銀粒子の成長が行われる。又
反応容器には別途製造されたハロゲン化銀微粒子やその
他の添加剤溶液の添加手段を有していてもよい。
第3流路13からとりだされ、乳剤排出ラインDを通
し、別の送液機構P3〜P5を用いてそれぞれ反応容器
V1〜V3に配分される。M1〜M3は撹拌手段であ
る。図では省略してあるが反応容器V1〜V3には混合
器1の反応溶液貯蔵タンクT1、T2とは別に銀塩水溶
液、ハロゲン化物水溶液の添加機構を有しており、混合
器で形成されたハロゲン化銀粒子の成長が行われる。又
反応容器には別途製造されたハロゲン化銀微粒子やその
他の添加剤溶液の添加手段を有していてもよい。
【0017】反応容器V1〜V3はそれぞれ後述する例
えば半透膜や限外濾過膜を用いた連続的な濃縮手段U1
〜U3を有しており、反応容器V1〜V3に別に付され
た送液機構P6〜P8によりされぞれ濃縮手段U1〜U
3に送られ、濃縮された後反応容器V1〜V3に戻さ
れ、反応容器内の液体積を制御できるようになってい
る。ここでの濃縮により生成した水は排水管H1〜H3
により外部に排出される。
えば半透膜や限外濾過膜を用いた連続的な濃縮手段U1
〜U3を有しており、反応容器V1〜V3に別に付され
た送液機構P6〜P8によりされぞれ濃縮手段U1〜U
3に送られ、濃縮された後反応容器V1〜V3に戻さ
れ、反応容器内の液体積を制御できるようになってい
る。ここでの濃縮により生成した水は排水管H1〜H3
により外部に排出される。
【0018】混合器としては内部に撹拌機を有さず、循
環流のない静的な混合器が好ましい。好ましい混合器の
形態としては特願平10−022035号を参考にする
事ができる。
環流のない静的な混合器が好ましい。好ましい混合器の
形態としては特願平10−022035号を参考にする
事ができる。
【0019】図2は連続的にハロゲン化銀微粒子を生成
する本発明に用いる混合器の一例を模式的に示す図であ
る。
する本発明に用いる混合器の一例を模式的に示す図であ
る。
【0020】図中、1は混合器を表す。混合器1は銀塩
水溶液を取り込むための第1流路11とハロゲン化物水
溶液を取り込むための第2流路12と混合後の乳剤を取
り出す第3流路13からなっている。第1流路11と第
2流路12のなす角度は180度で衝突するように配置
され、それぞれの流路の交点Cにおいてハロゲン化銀微
粒子が生成し、第3流路13から生成した粒子がとりだ
される。T1及びT2はそれぞれ前記銀塩水溶液及びハ
ロゲン化物水溶液を貯蔵する反応溶液貯蔵タンクであ
り、前記水溶液は制御機構付きのポンプからなる送液機
構P1、P2により前記の各流路に送り込まれるように
なっている。
水溶液を取り込むための第1流路11とハロゲン化物水
溶液を取り込むための第2流路12と混合後の乳剤を取
り出す第3流路13からなっている。第1流路11と第
2流路12のなす角度は180度で衝突するように配置
され、それぞれの流路の交点Cにおいてハロゲン化銀微
粒子が生成し、第3流路13から生成した粒子がとりだ
される。T1及びT2はそれぞれ前記銀塩水溶液及びハ
ロゲン化物水溶液を貯蔵する反応溶液貯蔵タンクであ
り、前記水溶液は制御機構付きのポンプからなる送液機
構P1、P2により前記の各流路に送り込まれるように
なっている。
【0021】この後、生成した粒子は貯蔵容器貯蔵され
或いは直接ハロゲン化銀ホスト粒子の形成を行なう図1
の反応容器へ送液が行われる。
或いは直接ハロゲン化銀ホスト粒子の形成を行なう図1
の反応容器へ送液が行われる。
【0022】図3も本発明に用いる混合器の別の一例を
示す図であり、銀塩水溶液、ハロゲン化物水溶液に加え
て、第3の成分例えば、ドーピングする金属塩水溶液
や、異なるハロゲン化物成分及びゼラチン溶液等を同時
に混合し反応させるために用いる事の出来る、混合器の
例である。やはり混合器1には第1流路11、第2流路
12、第3流路13及びそれぞれこの流路から供給され
た反応液成分が図2と同じように交点Cにて混合し反応
して第4流路14からとりだされる。第1、第2、第3
流路にはそれぞれ反応溶液貯蔵タンクT1〜T3が具備
されており、又この流路中にはそれぞれの反応溶液貯蔵
タンクから反応溶液を混合器に送るための送液機構P1
〜P3が備えられている。
示す図であり、銀塩水溶液、ハロゲン化物水溶液に加え
て、第3の成分例えば、ドーピングする金属塩水溶液
や、異なるハロゲン化物成分及びゼラチン溶液等を同時
に混合し反応させるために用いる事の出来る、混合器の
例である。やはり混合器1には第1流路11、第2流路
12、第3流路13及びそれぞれこの流路から供給され
た反応液成分が図2と同じように交点Cにて混合し反応
して第4流路14からとりだされる。第1、第2、第3
流路にはそれぞれ反応溶液貯蔵タンクT1〜T3が具備
されており、又この流路中にはそれぞれの反応溶液貯蔵
タンクから反応溶液を混合器に送るための送液機構P1
〜P3が備えられている。
【0023】これらの混合器においては、各流路へ送液
するにあたり、第1、第2流路の交点C付近における逆
流を防いだり、より均一な混合を行うために実質的に乱
流であることが好ましい。乱流はレイノルズ(Re)数
により定義される。
するにあたり、第1、第2流路の交点C付近における逆
流を防いだり、より均一な混合を行うために実質的に乱
流であることが好ましい。乱流はレイノルズ(Re)数
により定義される。
【0024】レイノルズ数とは、流れの中にある物体の
代表的な長さをD、速度をU、密度をρ、粘性率をηと
すると、以下の無次元数によって定義される。
代表的な長さをD、速度をU、密度をρ、粘性率をηと
すると、以下の無次元数によって定義される。
【0025】Re=DUρ/η 一般に、Re<2300の時を層流、2300<Re<
3000を遷移域、Re>3000の時を乱流という。
3000を遷移域、Re>3000の時を乱流という。
【0026】実質的に乱流とは、Re>3000をさ
し、好ましくはRe>5000、より好ましくはRe>
10000である。本発明においてはレイノルズ数30
00以上で送液することが好ましく、5000以上が更
に好ましい。
し、好ましくはRe>5000、より好ましくはRe>
10000である。本発明においてはレイノルズ数30
00以上で送液することが好ましく、5000以上が更
に好ましい。
【0027】混合器の形状としては図1における混合器
のように第1、第2流路が90度で衝突する構造が好ま
しいが、図2の様に180度で混合する形態でもよい。
のように第1、第2流路が90度で衝突する構造が好ま
しいが、図2の様に180度で混合する形態でもよい。
【0028】また流路の管径としては上記レイノルズ数
を満足する範囲で任意に選択することができるが、好ま
しくは10mm以下であることが好ましい。
を満足する範囲で任意に選択することができるが、好ま
しくは10mm以下であることが好ましい。
【0029】また別の混合形態として図3に示すように
硝酸銀溶液、ハロゲン塩溶液、及びゼラチン水溶液をト
リプルジェット法で混合しても良い。溶液の添加部分は
各溶液に対して1つでもよいし、複数の管で分散添加し
てもよい。
硝酸銀溶液、ハロゲン塩溶液、及びゼラチン水溶液をト
リプルジェット法で混合しても良い。溶液の添加部分は
各溶液に対して1つでもよいし、複数の管で分散添加し
てもよい。
【0030】反応容器の撹拌機構は特に制限はなく、通
常のインペラーを用いることができるが、銀塩水溶液、
ハロゲン化物水溶液を添加する場合にはより高速に混合
できる撹拌装置が好ましく、例えば、特公昭58−58
288号記載の撹拌機を用いることができる。この際に
は特開昭62−160128号に記載の添加手段を用い
て撹拌翼近傍の液中に銀塩、ハロゲン塩水溶液を添加す
ることが好ましい。
常のインペラーを用いることができるが、銀塩水溶液、
ハロゲン化物水溶液を添加する場合にはより高速に混合
できる撹拌装置が好ましく、例えば、特公昭58−58
288号記載の撹拌機を用いることができる。この際に
は特開昭62−160128号に記載の添加手段を用い
て撹拌翼近傍の液中に銀塩、ハロゲン塩水溶液を添加す
ることが好ましい。
【0031】反応容器の容積としては、3000L以下
が好ましく、2000L以下がより好ましく、1000
L以下が最も好ましい。
が好ましく、2000L以下がより好ましく、1000
L以下が最も好ましい。
【0032】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤の連続的
な濃縮手段としては、一般に限外濾過膜や半透膜を利用
した方法が知られているが、特に限外濾過法が好まし
い。
な濃縮手段としては、一般に限外濾過膜や半透膜を利用
した方法が知られているが、特に限外濾過法が好まし
い。
【0033】限外濾過装置は、ハロゲン化銀粒子の製造
時に特別な利用性をもつ手段として従来から広く知られ
ている。膜を用いる事で不要の物質は通過させ、そして
ハロゲン化銀粒子のような必要な物質は通過させないも
のである。この選択的な分離は、特定のサイズ以下の分
子を全て選択的に通し、そしてこれより大きい分子が残
留するように作られている合成半透性膜に対し溶液を液
圧で押し付けることにより、遂行される。
時に特別な利用性をもつ手段として従来から広く知られ
ている。膜を用いる事で不要の物質は通過させ、そして
ハロゲン化銀粒子のような必要な物質は通過させないも
のである。この選択的な分離は、特定のサイズ以下の分
子を全て選択的に通し、そしてこれより大きい分子が残
留するように作られている合成半透性膜に対し溶液を液
圧で押し付けることにより、遂行される。
【0034】限外濾過は、半透性限外濾過膜を横切って
圧力差ができるように、反応容器内の分散液を該半透性
限外濾過膜と接触させながら循環させることによって実
施するのが好ましい。
圧力差ができるように、反応容器内の分散液を該半透性
限外濾過膜と接触させながら循環させることによって実
施するのが好ましい。
【0035】一般に、膜は特定の寸法以下の分子のみ透
過することができ、かつそれより大きい分子及びハロゲ
ン化銀粒子を分散液中に保持するような寸法の細孔を含
む。適当な膜は、好ましくは分子量として約500〜3
00,000もしくはそれ以上の範囲、より好ましくは
約500〜50,000の分子量範囲の透過カットオフ
特性を示すものの中から選択できる。
過することができ、かつそれより大きい分子及びハロゲ
ン化銀粒子を分散液中に保持するような寸法の細孔を含
む。適当な膜は、好ましくは分子量として約500〜3
00,000もしくはそれ以上の範囲、より好ましくは
約500〜50,000の分子量範囲の透過カットオフ
特性を示すものの中から選択できる。
【0036】本発明の実施に際しては、カットオフ分子
量は、この範囲外に容易に変えることができる。このカ
ットオフ分子量は、一般的に保護コロイドの分子量より
大きくすべきではないことは容易に理解されよう。一般
に、特定の透過カットオフ分子量の選択は、限外濾過の
最初におけるハロゲン化銀の粒径と、乳剤中に保持され
る必要のある微小分子量の物質(滞留物(retent
ate)とも称する)との関数である。
量は、この範囲外に容易に変えることができる。このカ
ットオフ分子量は、一般的に保護コロイドの分子量より
大きくすべきではないことは容易に理解されよう。一般
に、特定の透過カットオフ分子量の選択は、限外濾過の
最初におけるハロゲン化銀の粒径と、乳剤中に保持され
る必要のある微小分子量の物質(滞留物(retent
ate)とも称する)との関数である。
【0037】限外濾過膜に接触する乳剤の圧力は、広範
囲に変化させてよい。代表的には、本発明の実施につい
ては、限外濾過膜に接触する反応容器内の圧力は、好ま
しくは約100psi以上500psi以下で、代表的
には約100psi(7.03kg/cm2)であり、
滞留物の出口圧力は、好ましくは約5psi以上10p
si以下で、代表的には約10psi(0.703kg
/cm2)以下程度である。膜を横切る圧力差は代表的
には約40〜60psi(2.81〜4.22kg/c
m2)である。もちろん、反応容器及び限外濾過膜の構
造、乳剤の粘度、滞留物の濃度及び所望の滞留物の純度
に応じて、これらの範囲外の圧力で操作することは当業
者が任意に設定してよいことである。
囲に変化させてよい。代表的には、本発明の実施につい
ては、限外濾過膜に接触する反応容器内の圧力は、好ま
しくは約100psi以上500psi以下で、代表的
には約100psi(7.03kg/cm2)であり、
滞留物の出口圧力は、好ましくは約5psi以上10p
si以下で、代表的には約10psi(0.703kg
/cm2)以下程度である。膜を横切る圧力差は代表的
には約40〜60psi(2.81〜4.22kg/c
m2)である。もちろん、反応容器及び限外濾過膜の構
造、乳剤の粘度、滞留物の濃度及び所望の滞留物の純度
に応じて、これらの範囲外の圧力で操作することは当業
者が任意に設定してよいことである。
【0038】限外濾過に使用する膜は、代表的には、極
めて微細な多孔構造の極めて薄い壁をこれより厚い多孔
質構造上に支持して含む異方性膜である。有用な膜は、
種々の高分子物質、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリカル
ボン酸ビニル、ポリ蟻酸ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリ
ビニルアルコール、ポリスルホン、ポリビニルエーテ
ル、ポリアクリルアミド、ポリイミド、ポリエステル、
ポリフルオロアルキレン(例えば、ポリテトラフルオロ
エチレン)、及びポリ弗化ビニリデン、ならびにセルロ
ース系ポリマー、例えば、セルロース及びセルロースエ
ステル、例えば、酢酸セルロース、酪酸セルロース及び
酢酪酸セルロース等の中から選ばれた任意のものである
ことができる。
めて微細な多孔構造の極めて薄い壁をこれより厚い多孔
質構造上に支持して含む異方性膜である。有用な膜は、
種々の高分子物質、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリカル
ボン酸ビニル、ポリ蟻酸ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリ
ビニルアルコール、ポリスルホン、ポリビニルエーテ
ル、ポリアクリルアミド、ポリイミド、ポリエステル、
ポリフルオロアルキレン(例えば、ポリテトラフルオロ
エチレン)、及びポリ弗化ビニリデン、ならびにセルロ
ース系ポリマー、例えば、セルロース及びセルロースエ
ステル、例えば、酢酸セルロース、酪酸セルロース及び
酢酪酸セルロース等の中から選ばれた任意のものである
ことができる。
【0039】図1に示すごとく混合器で形成されたハロ
ゲン化銀乳剤は、流量制御手段を通して複数の反応容器
に送液されるが、これらに同時に送液してもよいし、別
々すなわち順番に反応容器に送り出してもよい。同時に
複数の反応容器に送液する事によりこの反応容器中での
ハロゲン化銀粒子の成長反応が、一つの大きい反応容器
中で成長反応を行うよりも、反応容器内での局所的なハ
ロゲン化物や銀塩の濃度の偏りが抑制されより均一にハ
ロゲン化銀粒子の成長反応を行うことが出来る。又、混
合容器から順番に複数の反応容器に送液すれば、送液の
すんだところでハロゲン化銀微粒子の熟成を順次に行え
ることで、微粒子ハロゲン化銀反応容器中での停滞時間
が減ることからより均一な粒子形成が出来る。
ゲン化銀乳剤は、流量制御手段を通して複数の反応容器
に送液されるが、これらに同時に送液してもよいし、別
々すなわち順番に反応容器に送り出してもよい。同時に
複数の反応容器に送液する事によりこの反応容器中での
ハロゲン化銀粒子の成長反応が、一つの大きい反応容器
中で成長反応を行うよりも、反応容器内での局所的なハ
ロゲン化物や銀塩の濃度の偏りが抑制されより均一にハ
ロゲン化銀粒子の成長反応を行うことが出来る。又、混
合容器から順番に複数の反応容器に送液すれば、送液の
すんだところでハロゲン化銀微粒子の熟成を順次に行え
ることで、微粒子ハロゲン化銀反応容器中での停滞時間
が減ることからより均一な粒子形成が出来る。
【0040】図1のような装置を用いることにより、実
験室から製造工程まで核形成及び成長の両方で再現性の
優れたハロゲン化銀乳剤の製造が可能となる。
験室から製造工程まで核形成及び成長の両方で再現性の
優れたハロゲン化銀乳剤の製造が可能となる。
【0041】次に混合器が複数の場合について説明す
る。反応容器外に複数の静的混合器を有し、これらを用
いて一つの反応容器に送り、反応容器でハロゲン化銀乳
剤を製造する場合であり、図4は二つの混合器を設けた
本発明の製造方法を実施する製造装置の一例である。
る。反応容器外に複数の静的混合器を有し、これらを用
いて一つの反応容器に送り、反応容器でハロゲン化銀乳
剤を製造する場合であり、図4は二つの混合器を設けた
本発明の製造方法を実施する製造装置の一例である。
【0042】図4は、二つの混合器1及び2、そしてこ
れらを備えた1つの反応容器V1からなる製造装置の一
例である。反応溶液貯蔵タンクT1、T2が備えられて
おり、T1からは混合器1、2にそれぞれ送液機構P
1、P3を通して第1反応溶液が供給され、T2からは
やはり送液機構P2、P4を通して第2の反応溶液が供
給される。これらはそれぞれ混合器1の第1流路11、
第2流路12、混合器2のふたつの流路に(混合器1と
同様であるので省略)導入され交点Cにて混合され反応
しハロゲン化銀微粒子が生成する。それぞれの混合器に
送られる反応溶液の比率は等量ずつにするのが一般的に
は好ましい。
れらを備えた1つの反応容器V1からなる製造装置の一
例である。反応溶液貯蔵タンクT1、T2が備えられて
おり、T1からは混合器1、2にそれぞれ送液機構P
1、P3を通して第1反応溶液が供給され、T2からは
やはり送液機構P2、P4を通して第2の反応溶液が供
給される。これらはそれぞれ混合器1の第1流路11、
第2流路12、混合器2のふたつの流路に(混合器1と
同様であるので省略)導入され交点Cにて混合され反応
しハロゲン化銀微粒子が生成する。それぞれの混合器に
送られる反応溶液の比率は等量ずつにするのが一般的に
は好ましい。
【0043】それぞれの混合器から第3流路を通して取
り出された微粒子ハロゲン化銀は撹拌手段M1、濃縮手
段U1及び濃縮手段に反応容器内の液を送液する送液機
構P5、濃縮手段からの排水管などを備えた反応容器V
1に送られそこでハロゲン化銀の成長反応が行われる。
り出された微粒子ハロゲン化銀は撹拌手段M1、濃縮手
段U1及び濃縮手段に反応容器内の液を送液する送液機
構P5、濃縮手段からの排水管などを備えた反応容器V
1に送られそこでハロゲン化銀の成長反応が行われる。
【0044】混合器でのハロゲン化銀形成には混合器内
での滞留・循環がなく直ちに混合、排出されることが好
ましい。しかし、反応容器のスケールアップに伴って混
合器もスケールアップしようとすると例えば図1、2な
どの混合器の11、12及び13で示される第1流路、
第2流路、第3流路の径を大きくとる必要があり再現性
を得ることが難しかった。本発明者らは上記のように混
合器を複数設置することにより、微粒子ハロゲン化銀調
製に要する時間を減らし調製後の滞留時間を減らすこと
が出来、それほどスケールアップせずに実験室から製造
レベルまで、及び製造工程においては少量から大量まで
再現性良く微細ハロゲン化銀の形成が可能なことを見出
した。
での滞留・循環がなく直ちに混合、排出されることが好
ましい。しかし、反応容器のスケールアップに伴って混
合器もスケールアップしようとすると例えば図1、2な
どの混合器の11、12及び13で示される第1流路、
第2流路、第3流路の径を大きくとる必要があり再現性
を得ることが難しかった。本発明者らは上記のように混
合器を複数設置することにより、微粒子ハロゲン化銀調
製に要する時間を減らし調製後の滞留時間を減らすこと
が出来、それほどスケールアップせずに実験室から製造
レベルまで、及び製造工程においては少量から大量まで
再現性良く微細ハロゲン化銀の形成が可能なことを見出
した。
【0045】混合器で形成されるハロゲン化銀粒子はそ
の後反応容器内で行われる成長の核として用いてもよい
が、別の態様として反応容器内でのハロゲン化銀の成長
時に添加される銀塩、ハロゲン塩水溶液の代わりに添加
するハロゲン化銀微粒子であってもよい。この場合には
図5の様に混合器へ供給する反応溶液貯蔵タンクT1、
T2、T3、T4を混合器毎に別々に設け、送液機構P
1、P2、P3、P4を通し混合器1、2でハロゲン組
成や添加剤の異なる別のハロゲン化銀微粒子を形成し、
同時または別々に反応容器内に添加する形態をとっても
よい。図5においてそれぞれの記号は図4と同じ意味を
表す。
の後反応容器内で行われる成長の核として用いてもよい
が、別の態様として反応容器内でのハロゲン化銀の成長
時に添加される銀塩、ハロゲン塩水溶液の代わりに添加
するハロゲン化銀微粒子であってもよい。この場合には
図5の様に混合器へ供給する反応溶液貯蔵タンクT1、
T2、T3、T4を混合器毎に別々に設け、送液機構P
1、P2、P3、P4を通し混合器1、2でハロゲン組
成や添加剤の異なる別のハロゲン化銀微粒子を形成し、
同時または別々に反応容器内に添加する形態をとっても
よい。図5においてそれぞれの記号は図4と同じ意味を
表す。
【0046】図6は反応容器外に2つの静的混合器を有
し、これらを用いて2つの反応容器にハロゲン化銀微粒
子を送り、ハロゲン化銀乳剤を製造する例である。混合
器1から反応容器V1、V2へ微粒子ハロゲン銀を供給
するラインをD、混合器2から反応容器V1、V2へ微
粒子ハロゲン銀を供給するラインをEとした以外、製造
装置の各部分の役割と記号の意味は図4と同じである。
前記図1及び図4に期待できる本発明の特徴がこの図6
においてはふたつとも達成できる。又、図4の製造形態
と同様に複数の混合器1、2は反応容器で行われる成長
のための核としてまたは成長剤としてのハロゲン化銀微
粒子を製造する用途に、あるいはその両方の用途に用い
ることができる。
し、これらを用いて2つの反応容器にハロゲン化銀微粒
子を送り、ハロゲン化銀乳剤を製造する例である。混合
器1から反応容器V1、V2へ微粒子ハロゲン銀を供給
するラインをD、混合器2から反応容器V1、V2へ微
粒子ハロゲン銀を供給するラインをEとした以外、製造
装置の各部分の役割と記号の意味は図4と同じである。
前記図1及び図4に期待できる本発明の特徴がこの図6
においてはふたつとも達成できる。又、図4の製造形態
と同様に複数の混合器1、2は反応容器で行われる成長
のための核としてまたは成長剤としてのハロゲン化銀微
粒子を製造する用途に、あるいはその両方の用途に用い
ることができる。
【0047】次に、本発明のハロゲン化銀乳剤の製造方
法によって製造されるハロゲン化銀粒子について説明す
る。本発明のハロゲン化銀粒子は、臭化銀、塩化銀、沃
化銀、塩臭化銀、塩沃化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀であ
る。それ以外の銀塩、例えばロダン銀、硫化銀、セレン
化銀、炭酸銀、リン酸銀、有機酸銀が別粒子として、あ
るいはハロゲン化銀粒子の一部分として含まれていても
良い。
法によって製造されるハロゲン化銀粒子について説明す
る。本発明のハロゲン化銀粒子は、臭化銀、塩化銀、沃
化銀、塩臭化銀、塩沃化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀であ
る。それ以外の銀塩、例えばロダン銀、硫化銀、セレン
化銀、炭酸銀、リン酸銀、有機酸銀が別粒子として、あ
るいはハロゲン化銀粒子の一部分として含まれていても
良い。
【0048】現像、脱銀(漂白、定着及び漂白定着)工
程の迅速化が望まれる時には塩化銀含有量が多いハロゲ
ン化銀粒子が望ましい。また適度に現像を抑制させる場
合には沃化銀を含有することが好ましい。
程の迅速化が望まれる時には塩化銀含有量が多いハロゲ
ン化銀粒子が望ましい。また適度に現像を抑制させる場
合には沃化銀を含有することが好ましい。
【0049】ハロゲン化銀粒子はその粒子中に、ハロゲ
ン組成に関して分布あるいは構造を有することが好まし
い。その典型的なものは特公昭43−13162号、特
開昭61−215540号、同60−222845号、
同60−143331号、同61−75337号などに
開示されているような粒子の内部と表層が異なるハロゲ
ン組成を有するコア/シェル型あるいは二重構造型の粒
子である。また単なる二重構造でなく、特開昭60−2
22844号に開示されているような三重構造、あるい
はそれ以上の多層構造にすることや、コア/シェルの二
重構造の粒子の表面に異なる組成を有するハロゲン化銀
層を設けたりすることができる。
ン組成に関して分布あるいは構造を有することが好まし
い。その典型的なものは特公昭43−13162号、特
開昭61−215540号、同60−222845号、
同60−143331号、同61−75337号などに
開示されているような粒子の内部と表層が異なるハロゲ
ン組成を有するコア/シェル型あるいは二重構造型の粒
子である。また単なる二重構造でなく、特開昭60−2
22844号に開示されているような三重構造、あるい
はそれ以上の多層構造にすることや、コア/シェルの二
重構造の粒子の表面に異なる組成を有するハロゲン化銀
層を設けたりすることができる。
【0050】2つ以上のハロゲン化銀が混晶として、あ
るいは構造をもって存在するハロゲン化銀粒子の場合に
粒子間のハロゲン組成分布を制御することが重要であ
る。粒子間のハロゲン組成分布の測定法に関しては特開
昭60−254032号に記載されている。粒子間のハ
ロゲン分布が均一であることは望ましい特性である。特
に変動係数20%以下の均一性の高い乳剤は好ましい。
るいは構造をもって存在するハロゲン化銀粒子の場合に
粒子間のハロゲン組成分布を制御することが重要であ
る。粒子間のハロゲン組成分布の測定法に関しては特開
昭60−254032号に記載されている。粒子間のハ
ロゲン分布が均一であることは望ましい特性である。特
に変動係数20%以下の均一性の高い乳剤は好ましい。
【0051】別の好ましい形態は粒子サイズとハロゲン
組成に相関がある乳剤である。例として大サイズ粒子ほ
どヨード含量が高く、一方、小サイズほどヨード含量が
低いような相関がある場合である。目的により逆の相
関、他のハロゲン組成での相関を選ぶことができる。こ
の目的のために組成の異なる2つ以上の乳剤を混合させ
ることが好ましい。
組成に相関がある乳剤である。例として大サイズ粒子ほ
どヨード含量が高く、一方、小サイズほどヨード含量が
低いような相関がある場合である。目的により逆の相
関、他のハロゲン組成での相関を選ぶことができる。こ
の目的のために組成の異なる2つ以上の乳剤を混合させ
ることが好ましい。
【0052】本発明のハロゲン化銀粒子は双晶面を含ま
ない正常晶でも、日本写真学会編、写真工業の基礎、銀
塩写真編(コロナ社)P.163に解説されているよう
な例、例えば双晶面を一つ含む一重双晶、平行な双晶面
を2つ以上含む平行多重双晶、非平行な双晶面を2つ以
上含む非平行多重双晶などから目的に応じて選んで用い
ることができる。また形状の異なる粒子を混合させる例
は米国特許第4,865,964号に開示されている
が、必要によりこの方法を選ぶことができる。正常晶の
場合には(100)面からなる立方体、(111)面か
らなる八面体、特公昭55−42737号、特開昭60
−222842号に開示されている(110)面からな
る12面体粒子を用いることができる。さらに、(10
0)面と(111)面が一つの粒子に共存する14面体
粒子、(100)面と(110)面が共存する粒子な
ど、2つの面あるいは多数の面が共存する粒子も目的に
応じて選んで用いることができる。
ない正常晶でも、日本写真学会編、写真工業の基礎、銀
塩写真編(コロナ社)P.163に解説されているよう
な例、例えば双晶面を一つ含む一重双晶、平行な双晶面
を2つ以上含む平行多重双晶、非平行な双晶面を2つ以
上含む非平行多重双晶などから目的に応じて選んで用い
ることができる。また形状の異なる粒子を混合させる例
は米国特許第4,865,964号に開示されている
が、必要によりこの方法を選ぶことができる。正常晶の
場合には(100)面からなる立方体、(111)面か
らなる八面体、特公昭55−42737号、特開昭60
−222842号に開示されている(110)面からな
る12面体粒子を用いることができる。さらに、(10
0)面と(111)面が一つの粒子に共存する14面体
粒子、(100)面と(110)面が共存する粒子な
ど、2つの面あるいは多数の面が共存する粒子も目的に
応じて選んで用いることができる。
【0053】粒子の撮影面積の円相当直径を粒子厚みで
割った値をアスペクト比と呼び、平板状粒子の形状を規
定している。アスペクト比が1より大きい平板状粒子は
本発明のハロゲン化銀粒子として使用できる。平板状粒
子は、クリーブ著「写真の理論と実際」(Cleve,
Photography Theory and Pr
actice(1930)),131頁;ガトフ著、フ
ォトグラフィク・サイエンス・アンド・エンジニアリン
グ(Gutoff,Photographicc Sc
ience and Engineering),第1
4巻,248〜257頁(1970年);米国特許第
4,434,226号、同第4,414,310号、同
第4,433,048号、同第4,439,520号お
よび英国特許第2,112,157号などに記載の方法
により調製することができる。
割った値をアスペクト比と呼び、平板状粒子の形状を規
定している。アスペクト比が1より大きい平板状粒子は
本発明のハロゲン化銀粒子として使用できる。平板状粒
子は、クリーブ著「写真の理論と実際」(Cleve,
Photography Theory and Pr
actice(1930)),131頁;ガトフ著、フ
ォトグラフィク・サイエンス・アンド・エンジニアリン
グ(Gutoff,Photographicc Sc
ience and Engineering),第1
4巻,248〜257頁(1970年);米国特許第
4,434,226号、同第4,414,310号、同
第4,433,048号、同第4,439,520号お
よび英国特許第2,112,157号などに記載の方法
により調製することができる。
【0054】平板状粒子を用いた場合、被覆力が上がる
こと、増感色素による色増感効率が上がることなどの利
点があり、先に引用した米国特許第4,434,226
号に詳しく述べられている。
こと、増感色素による色増感効率が上がることなどの利
点があり、先に引用した米国特許第4,434,226
号に詳しく述べられている。
【0055】粒子の全投影面積の80%以上の平均アス
ペクト比として、1以上100以下が望ましい。より好
ましくは2以上20以下であり、特に好ましくは3以上
10以下である。アスペクト比が高くなり過ぎると圧力
低下などを生じるので好ましくない。平板状粒子の形状
として三角形、六角形、円形などを選ぶことができる。
米国特許第4,797,354号に記載されているよう
な六辺の長さがほぼ等しい正六角形は好ましい形態であ
る。
ペクト比として、1以上100以下が望ましい。より好
ましくは2以上20以下であり、特に好ましくは3以上
10以下である。アスペクト比が高くなり過ぎると圧力
低下などを生じるので好ましくない。平板状粒子の形状
として三角形、六角形、円形などを選ぶことができる。
米国特許第4,797,354号に記載されているよう
な六辺の長さがほぼ等しい正六角形は好ましい形態であ
る。
【0056】平板状粒子の粒子サイズとして粒子の投影
面積の円相当直径を用いることが多いが、米国特許第
4,748,106号に記載されているような平均直径
が0.6μm以下の粒子は高画質化にとって好ましい。
また平板状粒子の形状として粒子厚みを0.5μm以
下、より好ましくは0.3μm以下に限定するのは鮮鋭
度を高める上で好ましい。さらに特開昭63−1634
51号に記載されている粒子の厚みと双晶面の面間距離
を規定した粒子も好ましいものである。
面積の円相当直径を用いることが多いが、米国特許第
4,748,106号に記載されているような平均直径
が0.6μm以下の粒子は高画質化にとって好ましい。
また平板状粒子の形状として粒子厚みを0.5μm以
下、より好ましくは0.3μm以下に限定するのは鮮鋭
度を高める上で好ましい。さらに特開昭63−1634
51号に記載されている粒子の厚みと双晶面の面間距離
を規定した粒子も好ましいものである。
【0057】また、粒子サイズ分布の狭い単分散の平板
状粒子を用いるとさらに好ましい結果が得られることが
ある。米国特許第4,797,354号および特開平2
−838号には平板化率が高く単分散の六角平板状粒子
の製造法が記載されている。また、欧州特許第514,
742号にはポリアルキレンオキサイドブロックコポリ
マーを用いて粒子サイズ分布の変動係数が10%未満の
平板状粒子を製造する方法についての記載がある。これ
らの平板状粒子を本発明に用いることは好ましい。さら
に、粒子厚みの変動係数が30%以下の厚みの均一性が
高い粒子も好ましい。
状粒子を用いるとさらに好ましい結果が得られることが
ある。米国特許第4,797,354号および特開平2
−838号には平板化率が高く単分散の六角平板状粒子
の製造法が記載されている。また、欧州特許第514,
742号にはポリアルキレンオキサイドブロックコポリ
マーを用いて粒子サイズ分布の変動係数が10%未満の
平板状粒子を製造する方法についての記載がある。これ
らの平板状粒子を本発明に用いることは好ましい。さら
に、粒子厚みの変動係数が30%以下の厚みの均一性が
高い粒子も好ましい。
【0058】平板状粒子の場合には透過型の電子顕微鏡
により転位線の観察が可能である。転位線を全く含まな
い粒子、数本の転位を含む粒子あるいは多数の転位を含
む粒子を目的に応じて選ぶことは好ましい。また粒子の
結晶方位の特定の方向に対して直線的に導入された転位
あるいは曲った転位を選ぶこともできるし、粒子全体に
わたって導入する、あるいは粒子の特定の部分にのみ導
入する、例えば粒子のフリンジ部に限定して転位を導入
する、などのなかから選ぶことができる。転位線の導入
は平板状粒子の場合だけでなく正常晶粒子あるいはジャ
ガイモ粒子に代表される不定型粒子の場合にも好まし
い。
により転位線の観察が可能である。転位線を全く含まな
い粒子、数本の転位を含む粒子あるいは多数の転位を含
む粒子を目的に応じて選ぶことは好ましい。また粒子の
結晶方位の特定の方向に対して直線的に導入された転位
あるいは曲った転位を選ぶこともできるし、粒子全体に
わたって導入する、あるいは粒子の特定の部分にのみ導
入する、例えば粒子のフリンジ部に限定して転位を導入
する、などのなかから選ぶことができる。転位線の導入
は平板状粒子の場合だけでなく正常晶粒子あるいはジャ
ガイモ粒子に代表される不定型粒子の場合にも好まし
い。
【0059】最終的に得られる粒子の粒子サイズは電子
顕微鏡を用いた投影面積の円相当直径、投影面積と粒子
厚みから算出する粒子体積の球相当直径あるいはコール
ターカウンター法による体積の球相当直径などにより評
価できる。球相当直径として0.05μm以下の超微粒
子から、10μmを越える粗大粒子のなかから選んで用
いることができる。好ましくは0.1μm以上3μm以
下の粒子を感光性ハロゲン化組粒子として用いることで
ある。
顕微鏡を用いた投影面積の円相当直径、投影面積と粒子
厚みから算出する粒子体積の球相当直径あるいはコール
ターカウンター法による体積の球相当直径などにより評
価できる。球相当直径として0.05μm以下の超微粒
子から、10μmを越える粗大粒子のなかから選んで用
いることができる。好ましくは0.1μm以上3μm以
下の粒子を感光性ハロゲン化組粒子として用いることで
ある。
【0060】本発明の最終的に得られるハロゲン化銀粒
子は粒子サイズ分布の広い、いわゆる多分散乳剤でも、
サイズ分布の狭い単分散乳剤でも目的に応じて選んで用
いることができる。サイズ分布を表わす尺度として粒子
の投影面積相当直径あるいは体積の球相当直径の変動係
数を用いる場合がある。単分散乳剤を用いる場合、変動
係数が25%以下、より好ましくは20%以下、さらに
好ましくは15%以下のサイズ分布の乳剤を用いるのが
よい。
子は粒子サイズ分布の広い、いわゆる多分散乳剤でも、
サイズ分布の狭い単分散乳剤でも目的に応じて選んで用
いることができる。サイズ分布を表わす尺度として粒子
の投影面積相当直径あるいは体積の球相当直径の変動係
数を用いる場合がある。単分散乳剤を用いる場合、変動
係数が25%以下、より好ましくは20%以下、さらに
好ましくは15%以下のサイズ分布の乳剤を用いるのが
よい。
【0061】反応容器内でのハロゲン化銀粒子の形成方
法は、酸性法、中性法、アンモニア法等のいずれでもよ
く、また可溶性銀塩と可溶性ハロゲン化物塩を反応させ
る形式としては片側混合法、同時混合法、それらの組合
わせなどのいずれを用いてもよい。粒子を銀イオン過剰
の下において形成させる方法(いわゆる逆混合法)を用
いることもできる。同時混合法の一つの形式としてハロ
ゲン化銀の生成する液相中のpAgを一定に保つ方法、
すなわち、いわゆるコントロールド・タブルジェット法
を用いることもできる。この方法によると、結晶形が規
則的で粒子サイズが均一に近いハロゲン化銀粒子が得ら
れる。
法は、酸性法、中性法、アンモニア法等のいずれでもよ
く、また可溶性銀塩と可溶性ハロゲン化物塩を反応させ
る形式としては片側混合法、同時混合法、それらの組合
わせなどのいずれを用いてもよい。粒子を銀イオン過剰
の下において形成させる方法(いわゆる逆混合法)を用
いることもできる。同時混合法の一つの形式としてハロ
ゲン化銀の生成する液相中のpAgを一定に保つ方法、
すなわち、いわゆるコントロールド・タブルジェット法
を用いることもできる。この方法によると、結晶形が規
則的で粒子サイズが均一に近いハロゲン化銀粒子が得ら
れる。
【0062】熟成を促進する目的に対してハロゲン化銀
溶剤が有用である。例えば熟成を促進するのに過剰量の
ハロゲンイオンを反応器中に存在せしめることが知られ
ている。これら熟成を促進する化合物を熟成剤と呼ぶ
が、これ以外の熟成剤を用いることもできる。これらの
熟成剤は銀塩およびハロゲン化物塩を添加する前に反応
器中の分散媒中に全量を配合しておくことができるし、
ハロゲン化物塩、銀塩または解膠剤を加えると共に反応
容器中に導入することもできる。別の変形態様として、
熟成剤をハロゲン化物塩および銀塩添加段階で独立して
導入することもできる。これら熟成を促進する化合物と
して、アンモニア、チオシアン酸塩(例えば、ロダンカ
リ、ロダンアンモニウム)、有機チオエーテル化合物
(例えば、米国特許第3,574,628号、同第3,
021,215号、同第3,057,724号、同第
3,038,805号、同第4,276,374号、同
第4,297,439号、同第3,704,130号、
同第4,782,013号、特開昭57−104926
号などに記載の化合物)、チオン化合物(例えば、特開
昭53−82408号、同55−77737号、米国特
許第4,782,013号などに記載されている四置換
チオウレアや、特開昭53−144319号に記載され
ている化合物)や、特開昭57−202531号に記載
されているハロゲン化銀粒子の成長を促進しうるメルト
カプト化合物、アミン化合物(例えば、特開昭54−1
00717号など)等があげられる。
溶剤が有用である。例えば熟成を促進するのに過剰量の
ハロゲンイオンを反応器中に存在せしめることが知られ
ている。これら熟成を促進する化合物を熟成剤と呼ぶ
が、これ以外の熟成剤を用いることもできる。これらの
熟成剤は銀塩およびハロゲン化物塩を添加する前に反応
器中の分散媒中に全量を配合しておくことができるし、
ハロゲン化物塩、銀塩または解膠剤を加えると共に反応
容器中に導入することもできる。別の変形態様として、
熟成剤をハロゲン化物塩および銀塩添加段階で独立して
導入することもできる。これら熟成を促進する化合物と
して、アンモニア、チオシアン酸塩(例えば、ロダンカ
リ、ロダンアンモニウム)、有機チオエーテル化合物
(例えば、米国特許第3,574,628号、同第3,
021,215号、同第3,057,724号、同第
3,038,805号、同第4,276,374号、同
第4,297,439号、同第3,704,130号、
同第4,782,013号、特開昭57−104926
号などに記載の化合物)、チオン化合物(例えば、特開
昭53−82408号、同55−77737号、米国特
許第4,782,013号などに記載されている四置換
チオウレアや、特開昭53−144319号に記載され
ている化合物)や、特開昭57−202531号に記載
されているハロゲン化銀粒子の成長を促進しうるメルト
カプト化合物、アミン化合物(例えば、特開昭54−1
00717号など)等があげられる。
【0063】ハロゲン化銀乳剤の調製時に用いられる保
護コロイドとして、及びその他の親水性コロイド層のバ
インダーとしては、ゼラチンを用いるのが有利である
が、それ以外の親水性コロイドも用いることができる。
例えば、ゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグ
ラフトポリマー、アルブミン、カゼインのような蛋白
質;ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、セルロース硫酸エステル類の如きセルロース
誘導体;アルギン酸ソーダ、澱粉誘導体のような糖誘導
体;ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール部分
アセタール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリ
ル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビ
ニルイミダゾール、ポリビニルピラゾールのような単一
あるいは共重合体の如き多種の合成親水性高分子物質を
用いることができる。ゼラチンとしては石灰処理ゼラチ
ンのほか、酸処理ゼラチンやBull.Soc.Sc
i.Photo.Japan.No.16.P30(1
966)に記載されたような酵素処理ゼラチンを用いて
もよく、また、ゼラチンの加水分解物や酵素分解物も用
いることができる。
護コロイドとして、及びその他の親水性コロイド層のバ
インダーとしては、ゼラチンを用いるのが有利である
が、それ以外の親水性コロイドも用いることができる。
例えば、ゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグ
ラフトポリマー、アルブミン、カゼインのような蛋白
質;ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、セルロース硫酸エステル類の如きセルロース
誘導体;アルギン酸ソーダ、澱粉誘導体のような糖誘導
体;ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール部分
アセタール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリ
ル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビ
ニルイミダゾール、ポリビニルピラゾールのような単一
あるいは共重合体の如き多種の合成親水性高分子物質を
用いることができる。ゼラチンとしては石灰処理ゼラチ
ンのほか、酸処理ゼラチンやBull.Soc.Sc
i.Photo.Japan.No.16.P30(1
966)に記載されたような酵素処理ゼラチンを用いて
もよく、また、ゼラチンの加水分解物や酵素分解物も用
いることができる。
【0064】本発明のハロゲン化銀乳剤は脱塩のために
水洗し、新しく用意した保護コロイドに分散することが
好ましい。水洗の方法としてヌードル水洗法、半透膜を
用いた透析法、遠心分離法、凝析沈降法、イオン交換法
のなかから選んで用いることができる。凝析沈降法の場
合には硫酸塩を用いる方法、有機溶剤を用いる方法、水
溶性ポリマーを用いる方法、ゼラチン誘導体を用いる方
法などから選ぶことができる。
水洗し、新しく用意した保護コロイドに分散することが
好ましい。水洗の方法としてヌードル水洗法、半透膜を
用いた透析法、遠心分離法、凝析沈降法、イオン交換法
のなかから選んで用いることができる。凝析沈降法の場
合には硫酸塩を用いる方法、有機溶剤を用いる方法、水
溶性ポリマーを用いる方法、ゼラチン誘導体を用いる方
法などから選ぶことができる。
【0065】
【実施例】以下、実施例によって本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されるものではない。
るが、本発明の態様はこれに限定されるものではない。
【0066】(実施例1) ハロゲン化銀乳剤1−1の調製(比較例) 図7に示した装置を用いて以下のようにハロゲン化銀乳
剤を調製した。
剤を調製した。
【0067】〔核生成〕下記のS−101及びX−10
1をそれぞれ反応溶液貯蔵タンクT1、T2に30℃に
保持し、送液ポンプP1、P2を用いて1に示す混合器
のそれぞれ第1流路11、第2流路12に各々600c
c/minの一定流量で全量添加し核生成を行った。混
合器1の第1、第2流路(それぞれ12、13)の管径
は3mmであった。
1をそれぞれ反応溶液貯蔵タンクT1、T2に30℃に
保持し、送液ポンプP1、P2を用いて1に示す混合器
のそれぞれ第1流路11、第2流路12に各々600c
c/minの一定流量で全量添加し核生成を行った。混
合器1の第1、第2流路(それぞれ12、13)の管径
は3mmであった。
【0068】 (S−101) 硝酸銀 50.43g 1/10濃硫酸* 39.0ml H2O 6708.7ml (X−101) 低分子量ゼラチン(平均分子量5万) 32.4g 臭化カリウム 35.33g 1/10濃硫酸 39.0ml H2O 6683.5ml *濃硫酸を体積で10倍に希釈したもの 〔熟成工程〕混合器で製造されたハロゲン化銀乳剤は流
路13から直接反応容器V1(反応容器は最大容積が2
0L)に移し貯蔵した。この間備え付けてある撹拌手段
M1により300rpmで撹拌をしつつ、30℃に保っ
た。
路13から直接反応容器V1(反応容器は最大容積が2
0L)に移し貯蔵した。この間備え付けてある撹拌手段
M1により300rpmで撹拌をしつつ、30℃に保っ
た。
【0069】混合器での乳剤製造終了後に反応容器にG
−101液を加えた後、30分間を要して60℃に昇温
しその状態で20分間保持した。その間及びこれ以降、
撹拌は300rpmに保ち、続いてアンモニア水溶液を
加えてpHを9.3に調整しさらに7分間保持した後、
1Nの硝酸水溶液を用いてpHを5.8に調整した。こ
の間溶液の銀電位(飽和銀/塩化銀電極を比較電極とし
て銀イオン選択電極で測定)を1Nの臭化カリウム溶液
を用いて6mVに制御した。
−101液を加えた後、30分間を要して60℃に昇温
しその状態で20分間保持した。その間及びこれ以降、
撹拌は300rpmに保ち、続いてアンモニア水溶液を
加えてpHを9.3に調整しさらに7分間保持した後、
1Nの硝酸水溶液を用いてpHを5.8に調整した。こ
の間溶液の銀電位(飽和銀/塩化銀電極を比較電極とし
て銀イオン選択電極で測定)を1Nの臭化カリウム溶液
を用いて6mVに制御した。
【0070】 (G−101) アルカリ処理不活性ゼラチン(平均分子量10万) 139.1g 下記化合物Aの10重量%メタノール溶液 4.64ml H2O 3266ml 化合物A: HO(CH2CH2O)m{CH(CH3)CH2O}19.8(CH2CH2O)nH (m+n=9.77) 〔成長−1〕熟成終了後、ダブルジェット法を用いてS
−102液とX−102液を流量を加速しながら図7に
は図示されていないが別に設けられた導入装置を通して
38分間で添加した。終了時と開始時の添加流量の比が
12倍になるように設定した。
−102液とX−102液を流量を加速しながら図7に
は図示されていないが別に設けられた導入装置を通して
38分間で添加した。終了時と開始時の添加流量の比が
12倍になるように設定した。
【0071】添加終了後にG−102液を加え、撹拌手
段M1により攪拌回転数をあげ、550rpmに調整し
た後、引き続いてS−103液とX−103液を流量を
加速しながら40分間で添加した。この間溶液の銀電位
(飽和銀/塩化銀電極を比較電極として銀イオン選択電
極で測定)を1Nの臭化カリウム溶液を用いて14mV
に制御した。
段M1により攪拌回転数をあげ、550rpmに調整し
た後、引き続いてS−103液とX−103液を流量を
加速しながら40分間で添加した。この間溶液の銀電位
(飽和銀/塩化銀電極を比較電極として銀イオン選択電
極で測定)を1Nの臭化カリウム溶液を用いて14mV
に制御した。
【0072】S−102液とX−102液、及びS−1
03とX−103液の添加中は反応容器内の反応物溶液
を送液ポンプP3を用いて圧力調整機器N1にて限外濾
過に必要な圧力に設定した濃縮手段である限外濾過ユニ
ットU1へ循環させ、水及び塩を排水管H1から排水す
ることにより、反応容器内の液体積を一定に保った。
03とX−103液の添加中は反応容器内の反応物溶液
を送液ポンプP3を用いて圧力調整機器N1にて限外濾
過に必要な圧力に設定した濃縮手段である限外濾過ユニ
ットU1へ循環させ、水及び塩を排水管H1から排水す
ることにより、反応容器内の液体積を一定に保った。
【0073】 (S−102) 硝酸銀 639.8g H2O 2866.2ml (X−102) 臭化カリウム 448.3g H2O 2850.7ml (G−102) アルカリ処理不活性ゼラチン(平均分子量10万) 203.4g 前記化合物Aの10重量%メタノール溶液 6.2ml H2O 1867ml (S−103) 硝酸銀 989.8g H2O 1437.2ml (X−103) 臭化カリウム 679.6g 沃化カリウム 19.35g H2O 1412.0ml 〔成長−2〕上記添加終了後に、限外濾過ユニットU1
への循環を停止し、配管内の乳剤溶液を反応容器内にす
べて回収した後、反応容器V1内の温度を20分を分け
て40℃に降温した。その後3.5Nの臭化カリウム水
溶液を用いて反応容器内の銀電位を−32mVに調整
し、続いて平均粒径0.05μmの沃化銀微粒子乳剤を
0.283モル相当加えた後、S−104液とX−10
4液を流量を加速しながら(終了時と開始時の添加流量
の比が1.2倍)7分間で添加した。S−104液とX
−104の添加中は再び限外濾過ユニットU1へ反応容
器内の乳剤液を循環し、液体積を一定に保った。
への循環を停止し、配管内の乳剤溶液を反応容器内にす
べて回収した後、反応容器V1内の温度を20分を分け
て40℃に降温した。その後3.5Nの臭化カリウム水
溶液を用いて反応容器内の銀電位を−32mVに調整
し、続いて平均粒径0.05μmの沃化銀微粒子乳剤を
0.283モル相当加えた後、S−104液とX−10
4液を流量を加速しながら(終了時と開始時の添加流量
の比が1.2倍)7分間で添加した。S−104液とX
−104の添加中は再び限外濾過ユニットU1へ反応容
器内の乳剤液を循環し、液体積を一定に保った。
【0074】 (S−104) 硝酸銀 672.0g H2O 975.8ml (X−104) 臭化カリウム 470.8g H2O 959.4ml その後通常のフロキュレーション法により乳剤を水洗脱
塩して乳剤1−1を得た。
塩して乳剤1−1を得た。
【0075】得られた乳剤の粒径とアスペクト比をレプ
リカ法で測定したところ、投影面積換算平均円相当粒径
1.34μm、平均アスペクト比が7.1、投影面積換
算円相当粒径の変動係数が12%の平板状粒子が得られ
た。
リカ法で測定したところ、投影面積換算平均円相当粒径
1.34μm、平均アスペクト比が7.1、投影面積換
算円相当粒径の変動係数が12%の平板状粒子が得られ
た。
【0076】乳剤1−2の調製(比較例) 図7と同じ装置構成であるがスケールを10倍にし、調
製量を10倍にしてハロゲン化銀乳剤1−1と同様にハ
ロゲン化銀乳剤の調製を行なった。ただし、混合器のス
ケールはハロゲン化銀乳剤1−1と同スケールに保ち、
従って混合器での核形成にはハロゲン化銀乳剤1−1の
10倍の時間を要した。このようにしてハロゲン化銀乳
剤1−2を得た。
製量を10倍にしてハロゲン化銀乳剤1−1と同様にハ
ロゲン化銀乳剤の調製を行なった。ただし、混合器のス
ケールはハロゲン化銀乳剤1−1と同スケールに保ち、
従って混合器での核形成にはハロゲン化銀乳剤1−1の
10倍の時間を要した。このようにしてハロゲン化銀乳
剤1−2を得た。
【0077】得られたハロゲン化銀乳剤の粒径とアスペ
クト比をレプリカ法で測定したところ、投影面積換算平
均円相当粒径1.31μm、平均アスペクト比が6.
9、投影面積換算円相当粒径の変動係数が13.6%の
平板状粒子が得られた。
クト比をレプリカ法で測定したところ、投影面積換算平
均円相当粒径1.31μm、平均アスペクト比が6.
9、投影面積換算円相当粒径の変動係数が13.6%の
平板状粒子が得られた。
【0078】乳剤1−3の調製(本発明) 図1に示した装置構成を用いハロゲン化銀乳剤1−1と
同様の調製方法で調製量を10倍にしてハロゲン化銀乳
剤の調製を行なった。混合器はハロゲン化銀乳剤1−1
で用いたものと同じものを用いた。すなわち100分間
でS−101溶液、X−101溶液を第1流路11及び
第2流路12から混合器に供給し核形成を行なった後、
形成されたハロゲン化銀乳剤は送液機構P3〜P5を用
いてハロゲン化銀乳剤1−2の調製に用いた反応容器の
ほぼ1/3スケールの反応容器V1〜V3に同時に等量
ずつ貯蔵するようにした。それぞれの反応容器におい
て、乳剤1−1と同様に熟成工程、成長工程−1、成長
工程−2、フロキュレーション工程を経て、ハロゲン化
銀乳剤1−3を得た。
同様の調製方法で調製量を10倍にしてハロゲン化銀乳
剤の調製を行なった。混合器はハロゲン化銀乳剤1−1
で用いたものと同じものを用いた。すなわち100分間
でS−101溶液、X−101溶液を第1流路11及び
第2流路12から混合器に供給し核形成を行なった後、
形成されたハロゲン化銀乳剤は送液機構P3〜P5を用
いてハロゲン化銀乳剤1−2の調製に用いた反応容器の
ほぼ1/3スケールの反応容器V1〜V3に同時に等量
ずつ貯蔵するようにした。それぞれの反応容器におい
て、乳剤1−1と同様に熟成工程、成長工程−1、成長
工程−2、フロキュレーション工程を経て、ハロゲン化
銀乳剤1−3を得た。
【0079】得られた乳剤の粒径とアスペクト比をレプ
リカ法で測定したところ、投影面積換算平均円相当粒径
1.33μm、平均アスペクト比が7.1、投影面積換
算円相当粒径の変動係数が12.4%の平板状粒子が得
られた。
リカ法で測定したところ、投影面積換算平均円相当粒径
1.33μm、平均アスペクト比が7.1、投影面積換
算円相当粒径の変動係数が12.4%の平板状粒子が得
られた。
【0080】〈増感〉次に、上記ハロゲン化銀乳剤1−
1〜1−3それぞれに、次に示す増感を施した。ハロゲ
ン化銀乳剤試料0.5モルを40℃で溶融し、分光増感
色素SD−1およびSD−2を合計被覆率が約70%に
なるように1:1の割合で添加した。その後、トリフォ
スフィンセレナイド、チオ硫酸ナトリウム、塩化金酸、
チオシアン酸カリウムを添加し、常法に従い、最適に化
学増感を施した後、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,
3,3a,7−テトラアザインデン(TAI)、1−フ
ェニル−5−メルカプトテトラゾール(PMT)を添加
した。
1〜1−3それぞれに、次に示す増感を施した。ハロゲ
ン化銀乳剤試料0.5モルを40℃で溶融し、分光増感
色素SD−1およびSD−2を合計被覆率が約70%に
なるように1:1の割合で添加した。その後、トリフォ
スフィンセレナイド、チオ硫酸ナトリウム、塩化金酸、
チオシアン酸カリウムを添加し、常法に従い、最適に化
学増感を施した後、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,
3,3a,7−テトラアザインデン(TAI)、1−フ
ェニル−5−メルカプトテトラゾール(PMT)を添加
した。
【0081】
【化1】
【0082】〈試料作製〉増感が施されたハロゲン化銀
乳剤1−1〜1−3を、灰色銀ハレーション防止層で被
覆した酢酸セルロースフィルム支持体にそれぞれ塗布し
た。この層には、下記カプラーC−1を界面活性剤を用
いて定法通り分散し含有させた。乳剤塗布量は0.64
6gAg/m2であり、カプラー量は0.380g/
m2、ゼラチン総量1.08g/m2とした。この乳剤層
を、界面活性剤とビス(ビニルスルホニル)メタン硬膜
剤(ゼラチン総重量に対して1.75重量%)とを含有
する4.3g/m2ゼラチン層でオーバーコートした。
このようにして、ハロゲン化銀乳剤1−1〜1−3に対
してそれぞれ試料101〜103を得た。
乳剤1−1〜1−3を、灰色銀ハレーション防止層で被
覆した酢酸セルロースフィルム支持体にそれぞれ塗布し
た。この層には、下記カプラーC−1を界面活性剤を用
いて定法通り分散し含有させた。乳剤塗布量は0.64
6gAg/m2であり、カプラー量は0.380g/
m2、ゼラチン総量1.08g/m2とした。この乳剤層
を、界面活性剤とビス(ビニルスルホニル)メタン硬膜
剤(ゼラチン総重量に対して1.75重量%)とを含有
する4.3g/m2ゼラチン層でオーバーコートした。
このようにして、ハロゲン化銀乳剤1−1〜1−3に対
してそれぞれ試料101〜103を得た。
【0083】
【化2】
【0084】このようにして得られた試料101〜10
3を、それぞれ白色光にて0.01秒ウェッジ露光し、
以下の処理工程に従って発色現像した後、光学濃度計
(コニカ製PDA−65型)を用いて感度及びカブリを
測定した。試料101の感度を100としたときのそれ
ぞれの相対感度、カブリを表1に示す。
3を、それぞれ白色光にて0.01秒ウェッジ露光し、
以下の処理工程に従って発色現像した後、光学濃度計
(コニカ製PDA−65型)を用いて感度及びカブリを
測定した。試料101の感度を100としたときのそれ
ぞれの相対感度、カブリを表1に示す。
【0085】 《カラー現像処理》 処理工程 処理時間 処理温度 補充量* 発色現像 3分15秒 38±0.3℃ 780cc 漂 白 45秒 38±2.0℃ 150cc 定 着 1分30秒 38±2.0℃ 830cc 安 定 60秒 38±5.0℃ 830cc 乾 燥 1分 55±5.0℃ *補充量は感光材料1m2当たりの値である。
【0086】発色現像液、漂白液、定着液、安定液は、
以下のものを使用した。
以下のものを使用した。
【0087】 (発色現像液) 水 800cc 炭酸カリウム 30g 炭酸水素ナトリウム 2.5g 亜硫酸カリウム 3.0g 臭化ナトウリム 1.3g ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.5g 塩化ナトリウム 0.6g 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−(β−ヒドロキシエチル) アニリン硫酸塩 4.5g ジエチレントリアミン五酢酸 3.0g 水酸化カリウム 1.2g 水を加えて1リットルとし、水酸化カリウム又は20%
硫酸を用いてpH10.06に調整する。
硫酸を用いてpH10.06に調整する。
【0088】 (発色現像補充液) 水 800cc 炭酸カリウム 35g 炭酸水素ナトリウム 3.0g 亜硫酸カリウム 5.0g 臭化ナトウリム 0.4g ヒドロキシルアミン硫酸塩 3.1g 塩化ナトリウム 0.6g 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−(β−ヒドロキシエチル) アニリン硫酸塩 6.3g ジエチレントリアミン五酢酸 2.0g 水を加えて1リットルとし、水酸化カリウム又は20%
硫酸を用いてpH10.18に調整する。
硫酸を用いてpH10.18に調整する。
【0089】 (漂白液) 水 700cc 1,3−ジアミノプロパン四酢酸鉄(III)アンモニウム 125g エチレンジアミン四酢酸 2g 硝酸ナトリウム 40g 臭化アンモニウム 150g 氷酢酸 40g 水を加えて1リットルとし、アンモニア水又は氷酢酸を
用いてpH4.4に調整する。
用いてpH4.4に調整する。
【0090】 (漂白補充液) 水 700cc 1,3−ジアミノプロパン四酢酸鉄(III)アンモニウム 175g エチレンジアミン四酢酸 2g 硝酸ナトリウム 50g 臭化アンモニウム 200g 氷酢酸 56g アンモニア水又は氷酢酸を用いてpH4.4に調整後、
水を加えて1リットルとする。
水を加えて1リットルとする。
【0091】 (定着液) 水 800cc チオシアン酸アンモニウム 120g チオ硫酸アンモニウム 150g 亜硫酸ナトリウム 15g エチレンジアミン四酢酸 2g アンモニア水又は氷酢酸を用いてpH6.2に調整後、
水を加えて1リットルとする。
水を加えて1リットルとする。
【0092】 (定着液補充) 水 800cc チオシアン酸アンモニウム 150g チオ硫酸アンモニウム 180g 亜硫酸ナトリウム 20g エチレンジアミン四酢酸 2g アンモニア水又は氷酢酸を用いてpH6.5に調整後、
水を加えて1リットルとする。
水を加えて1リットルとする。
【0093】 (安定液及び安定補充液) 水 900cc パラオクチルフェニルポリオキシエチレンエーテル(n=10)2.0g ジメチロール尿素 0.5g ヘキサメチレンテトラミン 0.2g 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン 0.1g アンモニア水 0.5g 水を加えて1リットルとした後、アンモニア水又は50
%硫酸を用いてpH8.5に調整する。
%硫酸を用いてpH8.5に調整する。
【0094】
【表1】
【0095】表を見ても明らかなように比較のハロゲン
化銀乳剤102はスケールアップに伴い、カブリが増加
しているのに対して本発明のハロゲン化銀乳剤を用いた
試料103は感度、カブリ性能が実験室のスケールを再
現している事が分かる。
化銀乳剤102はスケールアップに伴い、カブリが増加
しているのに対して本発明のハロゲン化銀乳剤を用いた
試料103は感度、カブリ性能が実験室のスケールを再
現している事が分かる。
【0096】(実施例2) ハロゲン化銀乳剤2−1の調製(比較) 実施例1のハロゲン化銀乳剤1−1と同様の装置を用い
て、前記S−103、X−103をそれぞれ下記S−1
05、X−105に、又S−104、X−104をそれ
ぞれS−106、X−106に変更した以外はハロゲン
化銀乳剤1−1と同じ調製条件でハロゲン化銀乳剤2−
1を調製した。
て、前記S−103、X−103をそれぞれ下記S−1
05、X−105に、又S−104、X−104をそれ
ぞれS−106、X−106に変更した以外はハロゲン
化銀乳剤1−1と同じ調製条件でハロゲン化銀乳剤2−
1を調製した。
【0097】 (S−105) 硝酸銀 989.8g H2O 4435ml (X−105) 臭化カリウム 679.6g 沃化カリウム 19.35g H2O 4410ml (S−106) 硝酸銀 672.0g H2O 3010ml (X−106) 臭化カリウム 470.8g H2O 2994ml 得られた乳剤の粒径とアスペクト比をレプリカ法で測定
したところ、投影面積換算平均円相当粒径1.36μ
m、平均アスペクト比が7.2、投影面積換算円相当粒
径の変動係数が10.5%の平板状粒子が得られた。
したところ、投影面積換算平均円相当粒径1.36μ
m、平均アスペクト比が7.2、投影面積換算円相当粒
径の変動係数が10.5%の平板状粒子が得られた。
【0098】ハロゲン化銀乳剤2−2の調製(比較) 混合器及び反応容器スケールを30倍にし、これにあわ
せて乳剤調製量及び限外濾過膜能力も30倍にしてハロ
ゲン化銀乳剤2−1と同様の調製方法でハロゲン化銀乳
剤2−2を調製した。この時混合器の各流路の管径は1
6mmであった。
せて乳剤調製量及び限外濾過膜能力も30倍にしてハロ
ゲン化銀乳剤2−1と同様の調製方法でハロゲン化銀乳
剤2−2を調製した。この時混合器の各流路の管径は1
6mmであった。
【0099】得られた乳剤の粒径とアスペクト比をレプ
リカ法で測定したところ、投影面積換算平均円相当粒径
1.36μm、平均アスペクト比が7.3、投影面積換
算円相当粒径の変動係数が13.7%の平板状粒子が得
られた。
リカ法で測定したところ、投影面積換算平均円相当粒径
1.36μm、平均アスペクト比が7.3、投影面積換
算円相当粒径の変動係数が13.7%の平板状粒子が得
られた。
【0100】ハロゲン化銀乳剤2−3の調製(本発明) 図8の装置を用いてハロゲン化銀乳剤の調製を行った。
各混合器のスケールはハロゲン化銀乳剤2−1で用いた
ものの10倍であり、混合器の各流路の管径は10mm
にした。S−101、X−101はそれぞれ貯蔵タンク
T1、T2から送液機構P1〜P6を用いて同時に各混
合器1、2、3に送液した。混合器1、2、3にて形成
されたハロゲン化銀微粒子乳剤は、それぞれの流路から
とりだされ排出ラインを通って1つの反応容器V1に送
られ、その後の熟成、成長工程をハロゲン化銀乳剤2−
1と同じように行った。
各混合器のスケールはハロゲン化銀乳剤2−1で用いた
ものの10倍であり、混合器の各流路の管径は10mm
にした。S−101、X−101はそれぞれ貯蔵タンク
T1、T2から送液機構P1〜P6を用いて同時に各混
合器1、2、3に送液した。混合器1、2、3にて形成
されたハロゲン化銀微粒子乳剤は、それぞれの流路から
とりだされ排出ラインを通って1つの反応容器V1に送
られ、その後の熟成、成長工程をハロゲン化銀乳剤2−
1と同じように行った。
【0101】得られた乳剤の粒径とアスペクト比をレプ
リカ法で測定したところ、投影面積換算平均円相当粒径
1.36μm、平均アスペクト比が7.3、投影面積換
算円相当粒径の変動係数が11%の平板状粒子が得られ
た。
リカ法で測定したところ、投影面積換算平均円相当粒径
1.36μm、平均アスペクト比が7.3、投影面積換
算円相当粒径の変動係数が11%の平板状粒子が得られ
た。
【0102】ハロゲン化銀乳剤2−1〜2−3の変動係
数の結果からわかるように混合器を複数有することによ
り、小スケールと製造工程スケールで粒子形状、分布の
スケール再現性が優れた乳剤を製造できることがわか
る。
数の結果からわかるように混合器を複数有することによ
り、小スケールと製造工程スケールで粒子形状、分布の
スケール再現性が優れた乳剤を製造できることがわか
る。
【0103】
【発明の効果】ハロゲン化銀乳剤の再現性のよい製造方
法を提供することが出来、特性の優れたハロゲン化銀感
光材料を得ることが出来る。
法を提供することが出来、特性の優れたハロゲン化銀感
光材料を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】三つの反応容器を有する本発明の製造方法を実
施する製造装置の一例。
施する製造装置の一例。
【図2】本発明に用いる混合器の一例を示す図。
【図3】本発明に用いる混合器の別の一例を示す図。
【図4】二つの混合器を設けた本発明の製造方法を実施
する製造装置の一例。
する製造装置の一例。
【図5】二つの混合器を設けた本発明の製造方法を実施
する製造装置の別の一例。
する製造装置の別の一例。
【図6】二つの混合器及び二つの反応容器からなる本発
明の製造方法を実施する製造装置の一例。
明の製造方法を実施する製造装置の一例。
【図7】ひとつの混合器とひとつの反応容器からなる製
造装置。
造装置。
【図8】三つの混合器を設けた本発明の製造方法を実施
する製造装置。
する製造装置。
1 混合器 2 混合器 3 混合器 11 第1流路 12 第2流路 13 第3流路 14 第4流路 C 交点 T1〜T4 反応溶液貯蔵タンク P1〜P10 送液機構(送液ポンプ) D 乳剤排出ライン E 乳剤排出ライン V1〜V3 反応容器 M1〜M3 撹拌手段 U1〜U3 濃縮手段 H1〜H3 排水管 N1 圧力調整器
Claims (3)
- 【請求項1】 (a)銀塩水溶液導入手段及びハロゲン
化物水溶液導入手段を備え、かつ内部に撹拌手段をもた
ない静的混合器と、(b)撹拌手段および濃縮手段を備
えた、ハロゲン化銀粒子の核形成または成長を行なう反
応容器からなり、少なくとも(a)、(b)いずれかの
一方が同形、同スケールからなる2つ以上を備えた装置
を用いることを特徴とするハロゲン化銀乳剤の製造方
法。 - 【請求項2】 銀塩水溶液導入手段およびハロゲン化物
水溶液導入手段とを備えた静的混合装置により形成した
ハロゲン化銀粒子を、銀塩水溶液とハロゲン化物水溶液
を導入する溶液導入手段、攪拌手段及び溶液濃縮手段と
を備えた複数の反応容器に順次又は同時に供給して、ハ
ロゲン化銀粒子を成長させることを特徴とするハロゲン
化銀乳剤の製造方法。 - 【請求項3】 銀塩水溶液導入手段およびハロゲン化物
水溶液導入手段とを備えた複数の静的混合装置により形
成されたハロゲン化銀粒子を、銀塩水溶液とハロゲン化
物水溶液を導入する溶液導入手段、攪拌手段及び溶液濃
縮手段とを備えた1つの反応容器に、同時にまたは別々
に供給して、ハロゲン化銀粒子を成長させることを特徴
とするハロゲン化銀乳剤の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10367178A JP2000187293A (ja) | 1998-12-24 | 1998-12-24 | ハロゲン化銀乳剤の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10367178A JP2000187293A (ja) | 1998-12-24 | 1998-12-24 | ハロゲン化銀乳剤の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000187293A true JP2000187293A (ja) | 2000-07-04 |
Family
ID=18488668
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10367178A Pending JP2000187293A (ja) | 1998-12-24 | 1998-12-24 | ハロゲン化銀乳剤の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000187293A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6858381B2 (en) | 2002-04-26 | 2005-02-22 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Method and apparatus for forming silver halide emulsion particles and method for forming fine particles |
JP2010030313A (ja) * | 2009-11-09 | 2010-02-12 | Mimaki Engineering Co Ltd | インクジェットプリンタ |
US8444262B2 (en) | 2003-04-18 | 2013-05-21 | Mimaki Engineering Co., Ltd. | Inkjet printing system |
-
1998
- 1998-12-24 JP JP10367178A patent/JP2000187293A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6858381B2 (en) | 2002-04-26 | 2005-02-22 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Method and apparatus for forming silver halide emulsion particles and method for forming fine particles |
US8444262B2 (en) | 2003-04-18 | 2013-05-21 | Mimaki Engineering Co., Ltd. | Inkjet printing system |
JP2010030313A (ja) * | 2009-11-09 | 2010-02-12 | Mimaki Engineering Co Ltd | インクジェットプリンタ |
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