JPH11216807A - 化粧板 - Google Patents
化粧板Info
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- JPH11216807A JPH11216807A JP3434298A JP3434298A JPH11216807A JP H11216807 A JPH11216807 A JP H11216807A JP 3434298 A JP3434298 A JP 3434298A JP 3434298 A JP3434298 A JP 3434298A JP H11216807 A JPH11216807 A JP H11216807A
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Abstract
よる吸湿、放湿等による板反り現象を起こさず、また、
芯材、枠材との接着性に安定した強度を有する化粧板を
提供することにある。 【解決手段】 木質系基材の一方の面に化粧シートを積
層し、他方の面に、2枚の紙層を熱可塑性合成樹脂の押
出しコート層を介して接着してなる防湿シートが積層さ
れてなる化粧板において、前記防湿シートを構成する少
なくとも一方の紙層が、前記熱可塑性合成樹脂の押出し
コート層と接する面にコロナ放電処理が施されている化
粧板とするものである。
Description
内装材等の表面材として用いられる、外気の湿度や水分
により反りが生じることのない化粧板に関するものであ
る。
ハードボード、パーチクルボード等の吸湿或いは吸水、
又は、放湿により含水率が変わり易い、所謂、木質系基
材の片面に、熱硬化性樹脂含浸紙、熱可塑性樹脂シート
等の化粧シートを積層、固着して化粧被覆層を形成せし
めてなる化粧板がよく用いられ、装飾用建築用板、家具
類の表面装飾板等種々の用途に利用されているが、化粧
シート貼着時の接着剤の乾燥の度合い、また、保管中或
いは長期間の使用に際して湿気の影響を受けて狂いを生
ずることがある。即ち、上記木質系基材の含水率が、そ
の外気条件下における木質系基材の平衡含水率より小さ
い場合には、該化粧板の化粧シートを積層、固着してな
い面から吸湿或いは吸水して裏面側を膨張させる傾向が
あり、また、反対に木質系基材の含水率が、その外気条
件下における木質系基材の平衡含水率より大きい場合に
は、放湿して収縮させる傾向があるのに対し、表面側に
は一般に化粧被覆層が施されているため表面側からの吸
放湿は殆どなされない。従って化粧板の表面側と裏面側
との膨張率、又は収縮率が異なり、木質系基材に反りを
生じるという問題があった。
法として、本出願人は、紙層と紙層の間に熱可塑性合成
樹脂層を挟んだ構成からなる防湿シートを木質系基材の
裏面に貼着する事を、特願平7−206644号公報に
て提案した。そうすることによって、悪条件での使用環
境や保管条件でも反りや歪みの発生のない木質系化粧板
が得られた。そして、これらの化粧板は芯材や枠材と接
着されフラッシュ構造の室内ドア、引き戸、間仕切り等
に加工して用いられることが多く、その接着の方法とし
て、相対する接着面の両方或いは片方にエマルジョン系
の接着剤を塗付し、相対する接着面同志を合わせて被着
木材にクランプを掛けて圧締した状態で加熱空気雰囲気
中におくか、被着木材を金属製熱板の間に挟んで該熱板
を形成する金属と木材を接触させて加熱することによ
り、接着剤の乾燥、硬化を行い接着していた。
ートに用いられる紙層に晒もしくは未晒のクラフト紙、
上質紙、チタン紙、板紙等の通常の紙質系シートを用い
たものは、紙層の層間強度が弱いために紙層から剥離
し、部材としての強度に欠陥があり、紙層にラテックス
や合成樹脂を含浸したもの、あるいは合成樹脂を混抄し
た、いわゆる紙間強化紙を用いたものは、層間強度は向
上し接着力は強くなったが紙層のばらつきにより熱可塑
性合成樹脂の押出し層の浸透にばらつきが生じ、密着性
の安定が難しく、品質上に問題のあるものであった。
に鑑みてなされたものであって、その目的とするところ
は、保管中或いは長期間の使用に際して、外気による吸
湿、放湿等による板反り現象を起こさず、また、芯材、
枠材との接着性に安定した強度を有する化粧板を提供す
ることにある。
に、本発明の化粧板は、木質系基材の一方の面に化粧シ
ートを積層し、他方の面に、2枚の紙層を熱可塑性合成
樹脂の押出しコート層を介して接着してなる防湿シート
が積層されてなる化粧板において、前記防湿シートを構
成する少なくとも一方の紙層が、前記熱可塑性合成樹脂
の押出しコート層と接する面にコロナ放電処理が施され
ていることを特徴とするものである。この構成とするこ
とによって、悪条件での使用環境や保管条件でも、反り
や歪みの発生がみられない化粧板とすることが可能であ
る。また、熱可塑性合成樹脂の押出しコート層と接する
紙層面がコロナ放電処理が施されていることで、防湿シ
ートの層間密着力のばらつきがなくなり、品質上安定し
た化粧板とすることが出来る。また防湿シートの両面が
紙層で覆われているので紙層が接着剤を良く吸収し、木
質系基材への貼着および扉の芯材や他の基材との接着が
容易になる。
ことを特徴とするものである。こうすることにより、紙
層の層間から剥離することがなくなり強力な接着力を有
する化粧板とすることができる。また防湿性にも優れ
る。
ート層がポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする
ものである。こうすることにより、2枚の紙層と熱可塑
性合成樹脂層との積層にエクストルージョンラミネート
法を容易に用いられるので、工程が少なくて済み安価な
製品とすることができる。
て図面を参照して説明する。図1は本発明の化粧板の積
層構成を示す断面図であり、1は化粧板、2は木質系基
材、3は化粧シート、4は防湿シート、41は熱可塑性
合成樹脂層、42、43は紙層、5は接着剤層をそれぞ
れ表している。
示すように、木質系基材2の表面に接着剤層5を介して
化粧シート3が積層され、裏面には接着剤層5を介して
2枚の紙層42、43が熱可塑性合成樹脂の押出しコー
ト層41を介して接着された防湿シート4が積層された
構成からなる。本発明の化粧板1の特徴としては、防湿
シート4を構成する2枚の紙層42、43と熱可塑性合
成樹脂の押出しコート層41の接する面の2枚の紙層4
2、43の表面にコロナ放電処理を施し、紙層表面に極
性基を生成して紙層42、43と熱可塑性合成樹脂の押
出しコート層41との密着性を安定化したものである。
ードボード、パーティクルボード等水分や湿気が浸透し
て反り等の狂いを生ずる可能性のあるものであれば、上
記と同様の構造にすることにより問題が解消するもので
あり、木質系基材2として、本発明の対象となりうるも
のである。
れるものではなく、任意の材質の単層、あるいは積層構
造のものを用途に応じて選択することができる。ここで
はインキの付着性のよさ、成形の容易さ、および防湿性
の高さを考慮して、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ア
クリル等の熱可塑性樹脂フイルムの表面にインキで絵柄
を印刷したものを用いている。
防湿シート4は、防湿性を有する熱可塑性合成樹脂層4
1の両面に紙層42、43を貼着した3層構造である。
防湿シート4に用いられる紙層42、43としては、秤
量20〜40g/m2 の建材用プリント用紙、純白紙等
にラテックスや合成樹脂を含浸したもの、あるいは、合
成樹脂を混抄させて層間強度を強化した薄葉紙(いわゆ
る強化プリント紙)紙間強化紙が良好に用いられる。
しては、木質系基材2が反らない程度の耐水性を備えて
いればよく、水溶性樹脂以外は原則的に使用可能であ
る。好ましい例としてポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系樹
脂が挙げられる。熱可塑性合成樹脂層41の厚みとして
は、15〜50μm程度である。
と熱可塑性合成樹脂41のフイルムを接着剤を使うか、
あるいは使わずに熱などで貼合せる方法、2枚の紙層4
2、43にエクストルージョンラミネート法により熱可
塑性合成樹脂41の層を溶融押出しと同時にラミネート
する方法があり、貼合せ方法は熱可塑性合成樹脂41の
種類によって適したものを選択する。本発明のように、
紙層42、熱可塑性合成樹脂41および紙層43の3つ
の層にするときには、エクストルージョンラミネート法
により一度に3つの層を貼合せると、工程が少なくて済
み、更に、本発明のように、ポリエチレン、ポリプロピ
レンおよびエチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレ
フィン系樹脂を熱可塑性合成樹脂として使用するときに
は、エクストルージョンラミネート法により熱可塑性合
成樹脂を溶融押出しと同時にラミネートする方法が適し
た方法である。
ート法としては、通常、元来無極性のポリオレフィンを
用い、これを押出機内で一般に300℃以上の温度まで
加熱して混練し、Tダイより溶融ウエブとして押出し、
エアギヤツプにおいて空気酸化を起こさせ、その表面に
極性基を生成させた後、ニップロールと冷却ロールの間
で適切な前処理を施した紙層に圧着すると同時に冷却す
る方法であり、紙層の前処理の方法としては、コロナ放
電処理、火炎処理等の方法が考えられる。
ロールと、それに数mmの間隔でおかれたナイフ状電極
の間に数千ボルトの電圧をかけてコロナ放電を発生さ
せ、この放電中の電極とロール間を高速でフイルム、紙
等の基材を通過させることによって行う表面処理方法
で、基材表面の分子はコロナ放電により部分的に酸化さ
れ、基材表面上にある分子の結合を破壊し、基材表面に
極性基(=C=O、−COOH、−OHなど)等を生成
させ、基材表面の表面エネルギーを高め、樹脂に対する
親和性を向上さすものである。
をフイルム状に押出し成形し、得られる少なくとも表面
部分が溶融状態にある熱可塑性合成樹脂フイルムの表面
に通常のオゾン発生機に空気あるいは酸素を供給するこ
とによって得られたオゾンを吹きつけることによって、
熱可塑性合成樹脂フイルムの表面が酸化され、コロナ放
電処理された紙層との間の接着強度を向上することもで
きる。
一般的な接着剤、例えば、酢酸ビニル樹脂系、エチレン
/ビニルアセテート樹脂系、尿素樹脂系、ウレタン樹脂
系等のエマルジョン型接着剤が火気に対して安全で、臭
気もなく価格的にも安価なため好ましく用いられる。
より、木質系基材2における裏面層への水分の吸放出が
芯層の熱可塑性合成樹脂層41によって防止されると共
に、熱可塑性合成樹脂層41の表裏面に紙層42、43
が存在することで木質系基材2裏面への接着剤による接
着強度が良好となるため、一般的なラミネータ装置によ
り簡単に貼着することが出来る。
ように、防湿シートとしては、両方の紙層の熱可塑性合
成樹脂の押出コート層と接する面にコロナ処理を施した
ものが最適であるが、紙の種類や接着剤、接着方法によ
り、木質系基材側とその反対側での接着強度に差が生じ
る場合もあり、一方のみにコロナ放電処理を施すことで
十分な強度が得られる場合もある。
X−30)の表面をコロナ放電処理し、Tダイ押出機か
ら30μmの厚さにポリエチレンフイルムを押出しコー
ティングし、同時にもう一枚の秤量30g/m2 の紙間
強化紙(三興製紙(株)製、FIX−30)の裏面をコ
ロナ放電処理してラミネートし、チルロールで冷却して
薄葉紙が2層構造となる防湿シートを作製した。次い
で、3.0mm厚みのMDFに厚み80μmの塩化ビニ
ル化粧シートをエチレン−酢酸ビニル共重合体系接着剤
で貼合せたMDF化粧板を用意した。次いで、前記MD
F化粧板の裏面側に上記で得られた防湿シートを重ね合
わせ、エマルジョン型酢酸ビニル系接着剤を用いて貼合
せることにより防湿層を有するMDF化粧板を得た。
の紙間強化紙(三興製紙(株)製、FIX−30)を用
いた以外は実施例1と同様にしてMDF化粧板を得た。
DF化粧板を、下記の条件でフラッシュ扉用枠材に接着
した。 熱圧接着法 ホットプレス成形装置を用いて、加熱温度80℃、加圧
圧力10kg/cm2、熱圧時間5分の加熱加圧条件で
接着した。 剥離試験 JAS平面引張試験方法にもとずいて、前記各試料につ
いて剥離試験を行い、剥離時の接着強度および剥離状態
を観察する。結果を表1に示す。
ロナ放電処理した紙間強化紙の紙層面と熱可塑性合成樹
脂の押出しコート層面が接するようにして積層したもの
を用いたものが、接着強度に優れた成績を示している。
2枚の紙層を熱可塑性合成樹脂の押出しコート層を介し
て接着してなる防湿シートを貼合せた構成としているの
で、化粧板の裏面からの水分や湿気は熱可塑性合成樹脂
層によって遮断されるために、反りの発生が防止され、
また、化粧板の裏面に貼着される防湿シートは、熱可塑
性合成樹脂層を芯層としてその表裏に紙層が積層一体化
されてなる3層構造よりなるため、芯層の熱可塑性合成
樹脂層による防湿効果に加えて、表裏面における紙層が
化粧板裏面および後加工施工面に対し、火気に対して安
全で、臭気がない、価格的にも安価なエマルジョン型接
着剤を使用して良好な接着強度を発揮すると同時に、前
記紙層と熱可塑性合成樹脂押し出し層との間にコロナ放
電処理を設けた構成とするため、フラッシュ構造のド
ア、引き戸、間仕切り等に貼着して、品質的にも安定し
た製品が得られ、木質板を基板とする化粧板の用途をさ
らに拡大できるようになった。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 木質系基材の一方の面に化粧シートを積
層し、他方の面に、2枚の紙層を熱可塑性合成樹脂の押
出しコート層を介して接着してなる防湿シートが積層さ
れてなる化粧板において、前記防湿シートを構成する少
なくとも一方の紙層が、前記熱可塑性合成樹脂の押出し
コート層と接する面にコロナ放電処理が施されているこ
とを特徴とする化粧板。 - 【請求項2】 前記2枚の紙層が紙間強化紙であること
を特徴とする請求項1記載の化粧板。 - 【請求項3】 前記熱可塑性合成樹脂の押出しコート層
がポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする請求項
1、2記載の化粧板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3434298A JPH11216807A (ja) | 1998-01-30 | 1998-01-30 | 化粧板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3434298A JPH11216807A (ja) | 1998-01-30 | 1998-01-30 | 化粧板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11216807A true JPH11216807A (ja) | 1999-08-10 |
Family
ID=12411471
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3434298A Pending JPH11216807A (ja) | 1998-01-30 | 1998-01-30 | 化粧板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11216807A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001253014A (ja) * | 2000-03-09 | 2001-09-18 | Dainippon Printing Co Ltd | 化粧板及びフラッシュパネル |
KR100555324B1 (ko) * | 2003-05-29 | 2006-03-03 | 서울화학(주) | 건식 접착되는 접착필름 및 그 제조방법 |
-
1998
- 1998-01-30 JP JP3434298A patent/JPH11216807A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001253014A (ja) * | 2000-03-09 | 2001-09-18 | Dainippon Printing Co Ltd | 化粧板及びフラッシュパネル |
KR100555324B1 (ko) * | 2003-05-29 | 2006-03-03 | 서울화학(주) | 건식 접착되는 접착필름 및 그 제조방법 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050124 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20061204 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20061221 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
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A521 | Written amendment |
Effective date: 20070216 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20070308 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |