JPH11216455A - 廃プリント基板処理装置及びその処理方法 - Google Patents

廃プリント基板処理装置及びその処理方法

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JPH11216455A
JPH11216455A JP10022969A JP2296998A JPH11216455A JP H11216455 A JPH11216455 A JP H11216455A JP 10022969 A JP10022969 A JP 10022969A JP 2296998 A JP2296998 A JP 2296998A JP H11216455 A JPH11216455 A JP H11216455A
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exhaust gas
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Kazuhiko Sato
和彦 佐藤
Tomohiko Miyamoto
知彦 宮本
Takeshi Yasuda
健 安田
Shuichi Sugano
周一 菅野
Koji Sato
晃二 佐藤
Yoshio Sato
美雄 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】リサイクル或いは無害化処理の過程で有害な排
気ガスが発生することのない廃プリント基板処理装置及
び処理方法を提供する。 【解決手段】基板の加熱,変形,切断或いは破砕等の処
理時に発生する主として有機系排気ガスの処理用とし
て、構成装置内に排気ガス触媒加熱分解装置、及び排気
ガス洗浄装置を有する廃プリント基板処理装置とするこ
とにより達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は廃プリント基板のリ
サイクル或いは無害化処理装置及びその処理方法に関
し、特に処理に伴い発生する主として有機系有害排気ガ
スの処理機構を有する廃プリント基板のリサイクル或い
は無害化処理装置及びその処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パーソナルコンピューターやワードプロ
セッサ等の電子情報機器は技術革新のスピードが非常に
速く、数カ月単位でモデルチェンジが行われている。こ
のため、ユーザは平均5年でこれらの電子情報機器を最
新型とリプレースし、リプレースされた古いものは殆ど
が廃棄処分となる。
【0003】電子情報機器本体内部にはLSIやコネク
タなどの電子部品をはんだ接合により数多く搭載したプ
リント基板を約20wt%程度含んでいる。これらのプ
リント基板には金,銅などの有価物が多量に含まれてる
反面、有害重金属である鉛,錫,アンチモン,砒素等も
含まれているため埋立処分するとこれらの有害重金属が
地中に溶出し、環境への負荷が大きい。
【0004】このことから、有価物のリサイクル、或い
は有害物を分離し最終廃棄物の無害化を目的とした電子
部品搭載プリント基板の廃棄物からはんだ,電子部品を
分離したり、さらに基板本体から金,銅等の有価物を回
収する廃プリント基板処理装置及び処理方法が検討され
ている。既に知られている廃プリント基板又は廃プラス
チック板の処理方法又は装置には例えば以下の(1)〜
(5)に示す方法又は装置がある。
【0005】(1)プリント基板から電子部品を解体す
る方法であって、電子部品を接着している接着剤を溶融
又は分解させる加熱工程と、衝撃力等を加え前記部品を
前記プリント基板から取り外す除去工程を有するプリン
ト基板から電子部品を解体する方法。日本国特許第2601
225号公報参照。
【0006】(2)プリント基板を搬送路に沿って搬送
させ、途中で高温ガスを所定の圧力で基板に噴射するこ
とにより、プリント基板に付着した低温溶融物を溶融し
て除去させる低温溶融物回収装置。特開平8−274461号
公報参照。
【0007】(3)プリント基板をまず粗粉砕し、得ら
れた粗粉砕物に圧縮力及びせん断力を含む外力を加えて
微粉砕し、さらに比重分離,静電分離によりプリント基
板から有価物を回収する方法。特開平7−251154号公報
参照。
【0008】(4)プリント基板廃材を、水蒸気雰囲気
中で、400℃以上銅の融点以下の温度で焙焼し、排出
ガスは燃焼炉で燃焼させ、COを酸化するなど有害成分
を除き、大気中に放出することを特徴とするプリント基
板廃材の処理方法。特開平8−71521号公報参照。
【0009】(5)難燃剤としてアンチモン化合物とハ
ロゲン化合物を含有するプラスチックスを燃焼又は熱分
解し、その際発生する分解ガスを800℃以上で2次的
に燃焼又は熱分解させ、その後、酸化アンチモンを主体
とする成分を乾式回収し、さらにハロゲンを主体とする
成分を湿式回収することを特徴とする難燃性プラスチッ
クスの分解ガスの処理方法。日本国特許第2665192号公
報参照。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】プリント基板本体を構
成する主成分はエポキシ,フェノール等の熱硬化性樹脂
であり、これには臭素を含んだ難燃剤が添加されてい
る。このためプリント基板を加熱すると有機系の排気ガ
スが発生し、その中にはオゾン層破壊物質であり人体に
対しても発癌性が指摘されている有害な臭化メチルが多
く含まれている。これらの有機系排気ガスは50℃付近
の比較的低温度から発生し始め、270℃以上の温度で
急激に増加する。従ってプリント基板をヒータ等によっ
て加熱する場合は勿論のこと、基板に外力を加えて変
形,切断或いは破砕する場合においても摩擦により局部
的に温度が50℃以上に上昇するため、上記の有害なガ
スが発生する。そのため、プリント基板に対する上記の
ような処理装置及び処理方法においてはその排気ガス無
害化機構が必要である。
【0011】しかしながら、上記(1),(2),(3)の
方法又は装置では排気ガスを処理する工程又は機構は有
していないため、排気ガスはそのまま大気中に放出され
る。(4)の方法では排気ガスを燃焼炉に導き燃焼させ
た後に大気中に放出しているが、この方法では燃焼によ
り臭化メチルを初めとした有機ガスは分解するが、これ
により生成する腐食性の強い臭化水素がそのまま大気中
に放出され、酸性雨の原因となる。(5)の方法では排
気ガスを800℃以上の高温で燃焼又は熱分解し、その
後ハロゲンを主体とする成分を湿式回収しているが、高
温のためエネルギーコストが大きいという問題がある。
【0012】本発明の目的は、上記の問題点に鑑みなさ
れたもので、リサイクル或いは無害化処理の過程で有害
な排気ガスが発生することのない廃プリント基板処理装
置及びその処理方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の廃プリント基板
処理装置及びその処理方法では、基板の加熱,変形,切
断或いは破砕等の処理時に発生する主として有機系排気
ガスの処理用として、構成装置内に排気ガス触媒加熱分
解装置、及び排気ガス洗浄装置を有することを特徴とす
る。排気ガス触媒加熱装置、及び排気ガス洗浄装置を設
けることにより廃プリント基板の上記処理において発生
する有害排気ガスは無害化され、装置外に排出されるこ
とはない。例えば有害な臭化メチルは排気ガス触媒加熱
装置により臭化水素,二酸化炭素,水に分解する。尚、
普通の炭化水素類は二酸化炭素と水に分解する。臭化水
素は酸性物質であるが、排気ガス洗浄装置により中和さ
れ臭素化塩と水となる。臭素化塩は乾燥し回収できる。
【0014】このようにして排気ガスは無害化される。
しかも、触媒加熱装置を用いることにより加熱温度は8
00℃以下に抑えることができ、エネルギーコストが低
減できる。しかも希薄濃度でも分解が可能であるためガ
スの濃度調整が自在である。このことは、即ちガスに空
気等を混合させ、爆発限界以下の濃度まで希薄させるこ
とが可能ということであり、安全上好ましい。混合する
ガスとしては有機成分の分解なので酸素が含有されてい
ることが必要であり、空気が好ましい。
【0015】本発明では、電子部品を搭載したプリント
基板の廃棄物をはんだの溶融温度以上に加熱し、且つ振
動,衝撃,遠心力,摩擦、或いはホットジェットによる
空気圧等の外力を基板に加えることによりはんだ・電子
部品を基板から分離する廃プリント基板処理装置の構成
装置内に排気ガス触媒加熱分解装置、及び排気ガス洗浄
装置を有する廃プリント基板処理装置及びその処理方法
とすれば、より効果的である。
【0016】本発明の排気ガス触媒加熱分解装置用触媒
は、Si,Al,Ti,Zrから選ばれる1種又は2種
以上の酸化物からなる。酸化物の種類としては、例えば
SiO2 ,Al23,TiO2 ,ZrO2 等があるが、
これらに限定されるものではない。
【0017】好ましくは上記酸化物にさらに、Pt,C
u,Ni,Wから選ばれる1種又は2種以上の金属を添
加した触媒とするのが良い。Pt,Cu,Ni,Wは酸
化物であっても良い。
【0018】本発明の排気ガス洗浄装置用洗浄液は、水
酸化ナトリウム、或いは水酸化カルシウム等のアルカリ
物質の水又はアルコール系有機溶媒中への溶解液であ
る。アルコール系溶媒を使用した場合は反応して生成す
る臭素化塩の溶解度が低いため、反応すると直ちに沈殿
する。このため臭素化塩の回収が水溶媒の場合と比べ容
易である。また、二酸化炭素もアルカリにより同時に塩
となるため二酸化炭素の大気中への放出も抑制できる。
【0019】本発明では、触媒加熱分解装置の後に排気
ガス冷却装置を設けても良い。冷却装置は蛇管型,シェ
ルアンドチューブ型等一般の熱交換器が適用できる。
【0020】また、排気ガス洗浄装置の後にウォーター
ミスト分離用のサイクロンを設けても良い。
【0021】本発明では触媒加熱温度は250〜800
℃の範囲内であれば良いが、実際には300〜600℃
の範囲内が好ましい。
【0022】かかる廃プリント基板処理装置及びその処
理方法とすることにより、リサイクル或いは無害化処理
において発生する有害ガスが装置内で無害化されるた
め、大気中に放出することはない。このためオゾン破壊
物質や大気汚染物質を発生させることのない、安全,高
信頼性、且つエネルギーコストの低い廃プリント基板処
理装置及びその処理方法を提供できる。
【0023】尚、本発明の対象は廃プリント基板に限定
されず、含ハロゲン難燃剤が添加された樹脂を用いたあ
らゆる製品のリサイクル装置に適用可能である。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例に基づき説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0025】図1は、本発明の一実施例である廃プリン
ト基板処理プロセス図である。
【0026】図1に示したプロセスは、廃プリント基板
1,処理装置2,処理された廃プリント基板3,排気ガ
ス触媒加熱分解装置4,排気ガス洗浄装置5,無害化さ
れた排気ガス6より構成される。
【0027】図1において、廃プリント基板1は処理装
置2により処理され、処理された廃プリント基板3とな
る。ここで、処理装置2とは廃プリント基板1に対し加
熱,変形,切断,破砕等、或いはこれらの組み合わせの
処理をする装置であり、例えば、基板を加熱し樹脂をガ
ス化させ軟化処理する装置、或いは基板から電子部品を
カッター等により切断し分離する装置,基板をそのまま
破砕し、減容化する装置等が挙げられる。この過程で廃
プリント基板1からは加熱或いは摩擦により温度が全体
的或いは局部的に上昇し、有害な臭化メチルを含んだ炭
化水素系のガスが発生する。
【0028】この炭化水素系ガスは排気ガス触媒加熱分
解装置4にて分解され、無機ガスとなる。触媒加熱分解
装置4としては、例えば内部に触媒を充填した反応管と
電気加熱炉により構成された装置等が考えられる。無機
ガスの大半は二酸化炭素と水蒸気である。臭化メチルは
分解し臭化水素,二酸化炭素,水蒸気となる。これらの
無機ガスは排気ガス洗浄装置5により洗浄或いは中和さ
れ、無害化される。
【0029】例えばこの洗浄液に苛性ソーダ水溶液を用
いた場合は臭化水素は臭化ナトリウム、二酸化炭素は炭
酸ナトリウムとしてそれぞれ塩となることにより吸収さ
れる。排気ガス洗浄装置としては、例えばスプレーを噴
射する方式,充填塔を用いる方式,ガスを洗浄液中に直
接バブリングさせる方式等がある。以上のプロセスによ
り排気ガスは無害化され、無害化された排気ガス6とし
て放出される。
【0030】図2は、本発明の一実施例である廃プリン
ト基板処理プロセス図である。
【0031】図2に示したプロセスは、廃プリント基板
1,加熱装置2a,外力付加装置2b,分離した基板3
a,分離した電子部品3b,分離したはんだ3c,排気
ガス触媒加熱分解装置4,排気ガス洗浄装置5,無害化
された排気ガス6より構成される。
【0032】図2において、廃プリント基板1は加熱装
置2aによりはんだの溶融温度以上に加熱され、はんだ
は溶融する。その溶融状態を保ったままで外力付加装置
2bで外力を付加され、廃プリント基板1は分離した基
板3a,分離した電子部品3b,分離したはんだ3cの
およそ3種類に分離する。ここで、加熱装置2aと外力
付加装置2bは別体である必要はなく、一体であっても
良い。例えば、加熱装置2aの内部に外力付加装置2b
があっても良く、外力付加装置2bの内部に加熱装置2
aがあっても良い。
【0033】外力付加装置2bとしては、例えば振動,
衝撃,遠心力,摩擦、或いはホットジェットによる空気
圧等を廃プリント基板1に付加する装置がある。この加
熱装置2a,外力付加装置2bにおいて発生する排気ガ
スは図1と同様のプロセス、即ち排気ガス触媒加熱装置
4,排気ガス洗浄装置5により無害化され、無害化され
た排気ガス6として放出される。
【0034】図3は、本発明の一実施例である廃プリン
ト基板処理プロセス図である。
【0035】図3に示したプロセスは、廃プリント基板
1,処理装置2,処理された廃プリント基板3,排気ガ
ス触媒加熱分解装置4,排気ガス冷却装置7,排気ガス
洗浄装置5,サイクロン8,無害化された排気ガス6よ
り構成される。
【0036】図3においては排気ガスは排気ガス触媒加
熱分解装置4で分解後、いったん排気ガス冷却装置7で
冷却される。ここで冷却することにより、排気ガス洗浄
装置5の洗浄液の温度上昇及び蒸発を防止する。排気ガ
スは排気ガス洗浄装置5を通過後サイクロン8に導入さ
れる。ここで、排気ガス中の水分を除去し排気ガス洗浄
装置5に戻すことにより洗浄液の減少を防止できる。こ
のようにして乾燥され無害化された排気ガス6を放出す
る。尚、水分を除去するのはサイクロンに限定するもの
ではなく、デミスタ等他の方法によっても一向に構わな
い。また、排気ガス冷却装置7とサイクロン8はどちら
か一方のみでも構わない。
【0037】以下、実験例について説明する。
【0038】(実験例1)
【0039】
【表1】
【0040】廃プリント基板をジョークラッシャーにて
大気中で10分間かけて粉砕した。粉砕中の雰囲気空気
を1m3/minで吸引し、TiO2 とWO3 とSiO2
含む、Ti:W:Si=7:2:1の酸化物触媒を用い
500℃で分解した。空間速度は10000/hとし
た。分解後のガスを1NのNaOH水溶液を用い、スプ
レー洗浄した。分解前後、及びスプレー洗浄後の主な排
気ガス組成を表1に示す。臭化メチルを初めとする炭化
水素類はガス分解後は消失し、無機化されている。ま
た、ガス分解にて発生した臭化水素はスプレー洗浄後は
消失し中和されている。また、二酸化炭素もスプレー洗
浄後は濃度が低下しておりNaOHにより吸収されたの
が分かる。
【0041】(実験例2)
【0042】
【表2】
【0043】次に、廃プリント基板を電気炉に入れ、且
つ空気を120l/min の割合で電気炉中に導入しなが
ら150℃で20分間加熱した。加熱中の電気炉からの
排出空気をAl23にPtを0.5wt% 含んだ触媒を
用い700℃で分解した。空間速度は50000/hと
した。分解後のガスを1NのCa(OH)2 水溶液を用
い、スプレー洗浄した。分解前後、及びスプレー洗浄後
の主な排気ガス組成を表2に示す。実験例1と同様、臭
化メチルを初めとする炭化水素類はガス分解により無機
化され、また、臭化水素も中和されている。また、二酸
化炭素も濃度が低下しCa(OH)2 により吸収された。
【0044】(実験例3)
【0045】
【表3】
【0046】次に、廃プリント基板を電気炉に入れ、且
つ空気を120l/min の割合で電気炉中に導入しなが
ら230℃になるまで昇温した。230℃到達後、加振
装置により基板に振動を5分間加えた。この時の電気炉
からの排出空気をZrO2 とCuOを含むZr:Cu=
9:1の酸化物触媒を用い500℃で分解した。空間速
度は5000/hとした。分解後のガスを1NのKOH
水溶液を用い、バブリング洗浄した。分解前後、及びス
プレー洗浄後の主な排気ガス組成を表3に示す。実験例
1,2と同様、炭化水素類はガス分解により無機化され
消失し、臭化水素も中和されている。また、二酸化炭素
もKOHにより濃度が低下し、吸収された。
【0047】(実験例4)
【0048】
【表4】
【0049】次に、廃プリント基板を電気炉に入れ、且
つ空気を120l/min の割合で電気炉中に導入しなが
ら常温からおよそ10℃/min の昇温速度で320℃に
なるまで昇温した。この時270℃から320℃迄の昇
温中の電気炉からの排出空気をNiO触媒を用い500
℃で分解した。空間速度は10000/hとした。分解
後のガスを1NのNaOH水溶液を用い、充填塔により
洗浄した。分解前後、及び充填塔洗浄後の主な排気ガス
組成を表4に示す。実験例1,2,3と同様、炭化水素
類はガス分解により無機化され消失し、臭化水素も中和
されている。また、二酸化炭素もNaOHにより濃度が
低下し、吸収された。
【0050】(比較実験1)
【0051】
【表5】
【0052】次に、比較として廃プリント基板を電気炉
に入れ、且つ空気を120l/minの割合で電気炉中に
導入しながら常温からおよそ10℃/min の昇温速度で
320℃になるまで昇温した。この時270℃から320
℃迄の昇温中の電気炉からの排出空気を触媒を用いず別
の電気炉を用いて300℃、又は500℃、又は700℃
で分解した。このときのガス滞留時間は3秒とした。分
解後のガスを1NのNaOH水溶液を用い、充填塔によ
り洗浄した。分解前後、及び充填塔洗浄後の主な排気ガ
ス組成を表5に示す。この場合は臭化メチルを初めとし
た炭化水素類はこれらの温度では殆ど分解されず、従っ
て洗浄によっても吸収されなかった。
【0053】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、リサイク
ル或いは無害化処理の過程で有害な排気ガスが発生する
ことのない廃プリント基板処理装置及びその処理方法を
提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である廃プリント基板処理プ
ロセス図。
【図2】本発明の一実施例である廃プリント基板処理プ
ロセス図。
【図3】本発明の一実施例である廃プリント基板処理プ
ロセス図。
【符号の説明】
1…廃プリント基板、2…処理装置、2a…加熱装置、
2b…外力付加装置、3…処理された廃プリント基板、
3a…分離した基板、3b…分離した電子部品、3c…
分離したはんだ、4…排気ガス触媒加熱分解装置、5…
排気ガス洗浄装置、6…無害化された排気ガス、7…排
気ガス冷却装置、8…サイクロン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅野 周一 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 佐藤 晃二 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 佐藤 美雄 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】廃棄されたプリント基板のリサイクル或い
    は無害化処理装置において、基板の加熱,変形,切断或
    いは破砕等の処理時に発生する主として有機系排気ガス
    の処理用として、構成装置内に排気ガス触媒加熱分解装
    置、及び排気ガス洗浄装置を有することを特徴とする廃
    プリント基板処理装置。
  2. 【請求項2】電子部品を搭載したプリント基板の廃棄物
    をはんだの溶融温度以上に加熱し、且つ振動,衝撃,遠
    心力,摩擦、或いはホットジェットによる空気圧等の外
    力を基板に加えることによりはんだ・電子部品を基板か
    ら分離する廃プリント基板処理装置において、構成装置
    内に排気ガス触媒加熱分解装置、及び排気ガス洗浄装置
    を有することを特徴とする廃プリント基板処理装置。
  3. 【請求項3】排気ガス触媒加熱分解装置用触媒として、
    Si,Al,Ti,Zrから選ばれる1種又は2種以上
    の酸化物からなる請求項1又は2記載の廃プリント基板
    処理装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の酸化物にさらに、Pt,C
    u,Ni,Wから選ばれる1種又は2種以上の金属を含
    んでいることを特徴とする請求項3記載の廃プリント基
    板処理装置。
  5. 【請求項5】排気ガス洗浄装置用洗浄液として水酸化ナ
    トリウム、或いは水酸化カルシウム等のアルカリの水又
    はアルコール系有機溶媒中への溶解液であることを特徴
    とする請求項1ないし4のいずれか1項記載の廃プリン
    ト基板処理装置。
  6. 【請求項6】触媒加熱分解装置の後に排気ガス冷却装置
    を有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか
    1項記載の廃プリント基板処理装置。
  7. 【請求項7】排気ガス洗浄装置の後にミスト分離用のサ
    イクロンを有することを特徴とする請求項1ないし6の
    いずれか1項記載の廃プリント基板処理装置。
  8. 【請求項8】触媒加熱温度は250〜800℃の範囲内
    であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1
    項記載の廃プリント基板処理装置の処理方法。
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