JPH11210874A - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

自動変速機の制御装置

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JPH11210874A
JPH11210874A JP10016092A JP1609298A JPH11210874A JP H11210874 A JPH11210874 A JP H11210874A JP 10016092 A JP10016092 A JP 10016092A JP 1609298 A JP1609298 A JP 1609298A JP H11210874 A JPH11210874 A JP H11210874A
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JP
Japan
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shift
rotation speed
speed
input shaft
pressure
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JP10016092A
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Inventor
Minoru Kuriyama
実 栗山
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】変速時の変速機構の入力軸の空吹きを抑える。 【解決手段】変速機構の入力軸回転数に応じて目標変速
時間を決定し、この目標変速時間に応じて所定の変速時
の入力軸回転数の目標変化率を算出し、この所定変速時
に入力軸回転数を目標回転数になるように制御する際
に、入力軸回転数の吹き上がり状態を検出し、次回の変
速時にこの吹き上がり状態が解消されるように入力軸回
転数に対応する目標変速時間を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機の制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭62−261747号には、2つ
の油圧作動式の摩擦締結要素のかけかえによる変速時に
おいて、解放される側の摩擦締結要素の作動圧を制御す
ることでタービン回転変化率を目標変化率に、即ち、変
速中の変速機構の入力回転数が目標回転数になるように
フィードバック制御するものが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記自
動変速機の制御では、目標変化率より実タービン回転変
化率が大きくなった場合に、前記解放される側の摩擦締
結要素の作動圧を上昇させても間に合わず、タービン回
転数が同期回転数を超えてしまい、空吹きしてしまうこ
とがある。
【0004】本発明は、上述の課題に鑑みてなされ、そ
の目的は、目標変速時間を補正することにより、変速時
の変速機構の入力軸の空吹きを抑える自動変速機の制御
装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し、目的
を達成するために、本発明の自動変速機の制御装置は、
以下の構成を備える。即ち、油圧作動式の摩擦締結要素
を備え、該摩擦締結要素への油圧供給状態に応じて複数
の動力伝達径路が選択的に切り換えられて変速段を設定
する変速機構と、前記変速機構の入力軸の回転数を検出
する回転数検出手段と、前記入力軸の回転数に応じて、
所定の変速における目標変速時間を設定する変速時間設
定手段と、前記入力軸の回転数に応じて前記所定の変速
が終了する時の前記入力軸の回転数を予測する終了回転
数予測手段と、前記設定された目標変速時間に基づい
て、前記所定の変速中の前記入力軸の目標回転数を算出
する回転数算出手段と、前記所定の変速時、前記入力軸
の回転数が前記目標回転数になるように前記摩擦締結要
素を制御する制御手段と、前記所定の変速中に、前記入
力軸の回転数が前記終了回転数予測手段で予測した回転
数よりも大きくなる吹き上がり状態を検出する吹き上が
り状態検出手段とを備え、前記変速時間設定手段は、前
記吹き上がり状態検出手段で検出された前記入力軸の回
転数の吹き上がり状態の度合に基づいて、前記所定の変
速時に前記吹き上がり状態が解消する方向に前記目標変
速時間と前記入力軸の回転数との対応関係を補正する。
【0006】また、好ましくは、前記変速時間設定手段
が前記入力軸の回転数に対応する目標変速時間を変換テ
ーブルとして記憶する変速時間記憶手段を具備してお
り、前記入力軸の回転数と変換テーブルにより変速時の
目標変速時間を設定すると共に、前記吹き上がり状態検
出手段の検出結果に応じて、前記吹き上がり状態が解消
する方向に該変速時間記憶手段の変換テーブルの内容を
補正する。
【0007】また、好ましくは、前記変速時間設定手段
は、前記入力軸の回転数と前記終了回転数予測手段で予
測された終了回転数との差が大きくなるに従って、前記
入力軸の回転数に対する前記目標変速時間が長くなるよ
うに補正する。
【0008】また、好ましくは、前記入力軸の回転数が
前記終了回転数予測手段で予測された終了回転数より高
くなった時に、前記入力軸の回転数に対する前記目標変
速時間が長くなるように補正する。
【0009】また、好ましくは、前記変速時間設定手段
は、前記入力軸の回転数が前記終了回転数予測手段で予
測された終了回転数より高くなった時点が変速初期であ
るほど、同じ吹き上がり状態に対する目標変速時間の補
正量が増大するように前記補正を行う。
【0010】また、好ましくは、前記変速時間設定手段
は、前記目標変速時間が長くなるに従って、同じ吹き上
がり状態に対する前記目標変速時間の補正量が減少する
ように前記補正を行う。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて添付図面を参照して、機械的構成、油圧制御回路、
及び変速制御動作に分けて詳細に説明する。 [機械的構成]まず、図1の骨子図により本実施の形態
に係る自動変速機10の全体の機械的な概略構成を説明
する。
【0012】この自動変速機10は、主たる構成要素と
して、トルクコンバータ20と、該コンバータ20の出
力により駆動される変速歯車機構として隣接配置された
第1、第2遊星歯車機構30、40と、これらの遊星歯
車機構30、40でなる動力伝達経路を切り換えるクラ
ッチやブレーキ等の複数の摩擦要素51〜55及びワン
ウェイクラッチ56とを有し、これらによりDレンジに
おける1〜4速、Sレンジにおける1〜3速及びLレン
ジにおける1〜2速と、Rレンジにおける後退速とが得
られるようになっている。
【0013】上記トルクコンバータ20は、エンジン出
力軸1に連結されたケース21内に固設されたポンプ2
2と、該ポンプ22に対向状に配置されて該ポンプ22
により作動油を介して駆動されるタービン23と、該ポ
ンプ22とタービン23との間に介設され、かつ、変速
機ケース11にワンウェイクラッチ24を介して支持さ
れてトルク増大作用を行うステータ25と、上記ケース
21とタービン23との間に設けられ、該ケース21を
介してエンジン出力軸1とタービン23とを直結するロ
ックアップクラッチ26とで構成されている。そして、
上記タービン23の回転がタービンシャフト27を介し
て遊星歯車機構30、40側に出力されるようになって
いる。
【0014】ここで、このトルクコンバータ20の反エ
ンジン側には、該トルクコンバータ20のケース21を
介してエンジン出力軸1に駆動されるオイルポンプ12
が配置されている。
【0015】一方、上記第1、第2遊星歯車機構30、
40は、いずれも、サンギヤ31、41と、このサンギ
ヤ31、41に噛み合った複数のピニオン32、42
と、これらのピニオン32、42を支持するピニオンキ
ャリヤ33、43と、ピニオン32、42に噛み合った
リングギヤ34、44とで構成されている。
【0016】そして、上記タービンシャフト27と第1
遊星歯車機構30のサンギヤ31との間にフォワードク
ラッチ51が、同じくタービンシャフト27と第2遊星
歯車機構40のサンギヤ41との間にリバースクラッチ
52が、また、タービンシャフト27と第2遊星歯車機
構40のピニオンキャリヤ43との間に3−4クラッチ
54がそれぞれ介設されていると共に、第2遊星歯車機
構40のサンギヤ41を固定する2−4ブレーキ54が
備えられている。
【0017】さらに、第1遊星歯車機構30のリングギ
ヤ34と第2遊星歯車機構40のピニオンキャリヤ43
とが連結されて、これらと変速機ケース11との間にロ
ーリバースブレーキ55とワンウェイクラッチ56とが
並列に配置されていると共に、第1遊星歯車機構30の
ピニオンキャリヤ33と第2遊星歯車機構40のリング
ギヤ44とが連結されて、これらに出力ギヤ13が接続
されている。
【0018】そして、この出力ギヤ13が、中間伝動機
構60を構成するアイドルシャフト61上の第1中間ギ
ヤ62に噛み合わされていると共に、該アイドルシャフ
ト61上の第2中間ギヤ63と差動装置70の入力ギヤ
71とが噛み合わされて、上記出力ギヤ13の回転が差
動装置70のデフケース72に入力され、該差動装置7
0を介して左右の車軸73、74が駆動されるようにな
っている。
【0019】ここで、上記各クラッチやブレーキ等の摩
擦要素51〜55及びワンウェイクラッチ56の作動状
態と変速段との関係をまとめると、次の表1に示すよう
になる。
【0020】なお、上記の骨子図に示す自動変速機10
の変速機ケース11には後述する制御で用いられるター
ビン回転センサ305が取り付けられている。このセン
サ305は、先端部がタービンシャフト27と一体的に
回転するフォワードクラッチ51のドラムの外周面に対
向するように取り付けられ、該ドラム外周面に設けられ
たスプラインによって生じる磁場の周期的変化を検知す
ることにより、上記タービンシャフト27の回転数を検
出するようになっている。
【0021】
【表1】
【0022】[油圧制御回路]次に、図1に示す各摩擦
要素51〜55に設けられた油圧室に対して作動圧を給
排する油圧制御回路の構成を図2により説明する。
【0023】なお、上記各摩擦要素のうち、バンドブレ
ーキでなる2−4ブレーキ54は、作動圧が供給される
油圧室として締結室54aと解放室54bとを有し、締
結室54aのみに作動圧が供給されているときに当該2
−4ブレーキ54が締結され、解放室54bのみに作動
圧が供給されているとき、両室54a、54bとも作動
圧が供給されていないとき、及び両室54a、54bと
も作動圧が供給されているときに、2−4ブレーキ54
が解放されるようになっている。また、その他の摩擦要
素51〜53、55は単一の油圧室を有し、該油圧室に
作動圧が供給されているときに当該摩擦要素が格納され
る。
【0024】図2に示すように、この油圧制御回路10
0には、主たる構成要素として、オイルポンプの吐出圧
を調整して所定のライン圧を生成するレギュレータバル
ブ101と、手動操作によってレンジの切り換えを行う
ためのマニュアルバルブ102と、変速時に作動して各
摩擦要素51〜55に通じる油路を切り換えるローリバ
ースバルブ103、バイパスバルブ104、3−4シフ
トバルブ105及びロックアップコントロールバルブ1
06と、これらのバルブ103〜106を作動させるた
めの第1、第2ON−OFFソレノイドバルブ(以下、
「第1、第2SV」と記す)111、112と、第1S
V111からの作動圧の供給先を切り換えるソレノイド
リレーバルブ(以下、「リレーバルブ」と記す)107
と、各摩擦要素51〜55の油圧室に供給される作動圧
の生成、調整、排出等の制御を行う第1〜第3デューテ
ィソレノイドバルブ(以下、「第1〜第3DSV」と記
す)121、122、123らが備えられている。
【0025】ここで、上記第1、第2SV111、11
2及び第1〜第3DSV121〜123はいずれも3方
弁であって、上、下流側の油路を連通させた状態と、下
流側の油路をドレンされた状態とが得られるようになっ
ている。そして、後者の場合、上流側の油路が遮断され
るので、ドレン状態で上流側からの作動油を徒に排出す
ることがなく、オイルポンプ12の駆動ロスが低減され
る。
【0026】なお、第1、第2SV111、112はO
Nのときに上、下流側の油路を連通させる。また、第1
〜第3DSV121〜123はOFFのとき、即ちデュ
ーティ率(1ON−OFF周期におけるON時間の比
率)が0%のときに全開となって、上、下流側の油路を
完全に連通させ、ONのとき、即ちデューティ率が10
0%のときに、上流側の油路を遮断して下流側の油路を
ドレン状態とすると共に、その中間のデューティ率で
は、上流側の油圧を元圧として、下流側にそのデューテ
ィ率に応じた値に調整した油圧を生成するようになって
いる。
【0027】上記レギュレータバルブ101によって調
整されるライン圧は、メインライン200を介して上記
マニュアルバルブ102に供給されると共に、ソレノイ
ドレデューシングバルブ(以下、「レデューシングバル
ブ」と記す)108と3−4シフトバルブ105とに供
給される。
【0028】このレデューシングバルブ108に供給さ
れたライン圧は、該バルブ108によって減圧されて一
定圧とされた上で、ライン201、202を介して第
1、第2SV111、112に供給される。
【0029】そして、この一定圧は、第1SV111が
ONのときには、ライン203を介して上記リレーバル
ブ107に供給されると共に、該リレーバルブ107の
スプールが図面上(以下同様)右側に位置するときは、
さらにライン204を介してバイパスバルブ104の一
端の制御ポートにパイロット圧として供給されて、該バ
イパスバルブ104のスプールを左側に付勢する。ま
た、リレーバルブ107のスプールが左側に位置すると
きは、ライン205を介して3−4シフトバルブ105
の一端の制御ポートにパイロット圧として供給されて、
該3−4シフトバルブ105のスプールを右側に付勢す
る。
【0030】また、第2SV112がONのときには、
上記レデューシングバルブ108からの一定圧は、ライ
ン206を介してバイパスバルブ104に供給されると
共に、該バイパスバルブ104のスプールが右側に位置
するときは、さらにライン207を介してロックアップ
コントロールバルブ106の一端の制御ポートにパイロ
ット圧として供給されて、該コントロールバルブ107
のスプールを左側に付勢する。また、バイパスバルブ1
04のスプールが左側に位置するときは、ライン208
を介してローリバースバルブ103の一端の制御ポート
にパイロット圧として供給されて、該ローリバースバル
ブ103のスプールを左側に付勢する。
【0031】さらに、レデューシングバルブ108から
の一定圧は、ライン209を介して上記レギュレータバ
ルブ101の制御ポート101aにも供給される。その
場合に、この一定圧は、上記ライン209に備えられた
リニアソレノイドバルブ131により例えばエンジンの
スロットル開度等に応じて調整され、したがって、レギ
ュレータバルブ101により、ライン圧がスロットル開
度等に応じて調整されることになる。
【0032】なお、上記3−4シフトバルブ105に導
かれたメインライン200は、該バルブ105のスプー
ルが右側に位置するときに、ライン210を介して第1
アキュムレータ141に通じ、該アキュムレータ141
にライン圧を導入する。
【0033】一方、上記メインライン200からマニュ
アルバルブ102に供給されたライン圧は、D、S、L
の各前進レンジでは第1出力ライン211及び第2出力
ライン212に、Rレンジでは第1出力ライン211及
び第3出力ライン213に、また、Nレンジでは第3出
力ライン213にそれぞれ導入される。
【0034】そして、上記第1出力ライン211は第1
DSV121に導かれて、該第1DSV121に制御元
圧としてライン圧を供給する。この第1DSV121の
下流側は、ライン214を介してローリバースバルブ1
03に導かれ、該バルブ103のスプールが右側に位置
するときには、さらにライン(サーボアプライライン)
215を介して2−4ブレーキ54の締結室54aに導
かれる。また、上記ローリバースバルブ103のスプー
ルが左側に位置するときには、さらにライン(ローリバ
ースブレーキライン)216を介してローリバースブレ
ーキ55の油圧室に導かれる。
【0035】ここで、上記ライン214からはライン2
17が分岐されて、第2アキュムレータ142に導かれ
ている。
【0036】また、上記第2出力ライン212は、第2
DSV122及び第3DSV123に導かれて、これら
のDSV122、123に制御元圧としてライン圧をそ
れぞれ供給すると共に、3−4シフトバルブ105にも
導かれている。
【0037】この3−4シフトバルブ105に導かれた
ライン212は、該バルブ105のスプールが左側に位
置するときに、ライン218を介してロックアップコン
トロールバルブ106に導かれ、該バルブ106のスプ
ールが左側に位置するときに、さらにライン(フォワー
ドクラッチライン)219を介してフォワードクラッチ
51の油圧室に導かれる。
【0038】ここで、上記フォワードクラッチライン2
19から分岐されたライン220は3−4シフトバルブ
105に導かれ、該バルブ105のスプールが左側に位
置するときに、前述のライン210を介して第1アキュ
ムレータ141に通じると共に、該バルブ105のスプ
ールが右側に位置するときには、ライン(サーボリリー
スライン)221を介して2−4ブレーキ54の解放室
54の解放室54bに通じる。
【0039】また、第2出力ライン212から制御元圧
が供給される第2DSV122の下流側は、ライン22
2を介して上記リレーバルブ107の一端の制御ポート
に導かれて該ポートにパイロット圧を供給することによ
り、該リレーバルブ107のスプールを左側に付勢す
る。また、上記ライン222から分岐されたライン22
3はローリバースバルブ103に導かれ、該バルブ10
3のスプールが右側に位置するときに、さらにライン2
24に通じる。
【0040】このライン224からは、オリフィス15
1を介してライン225が分岐されていると共に、この
分岐されたライン225は3−4シフトバルブ105に
導かれ、該3−4シフトバルブ105のスプールが左側
に位置するときに、前述のサーボリリースライン221
を介して2−4ブレーキ54の解放室54bに導かれ
る。
【0041】また、上記ライン224からオリフィス1
51を介して分岐されたライン225からは、さらにラ
イン226が分岐されていると共に、このライン226
はバイパスバルブ104に導かれ、該バルブ104のス
プールが右側に位置するときに、ライン(3−4クラッ
チライン)227を介して3−4クラッチ53の油圧室
に導かれる。
【0042】さらに、上記ライン224は直接バイパス
バルブ104に導かれ、該バルブ104のスプールが左
側に位置するときに、上記ライン226を介してライン
225に通じる。つまり、ライン224とライン225
とが上記オリフィス151をバイパスして通じることに
なる。
【0043】また、第2出力ライン212から制御元圧
が供給される第3DSV123の下流側は、ライン22
8を介してロックアップコントロールバルブ106に導
かれ、該バルブ106のスプールが右側に位置するとき
に、上記フォワードクラッチライン219に連通する。
また、該ロックアップコントロールバルブ106のスプ
ールが左側に位置するときには、ライン229を介して
ロックアップクラッチ26のフロント室26aに通じ
る。
【0044】さらに、マニュアルバルブ102からの第
3出力ライン213は、ローリバースバルブ103に導
かれ、該バルブ103にライン圧を供給する。そして、
該バルブ103のスプールが左側に位置するときに、ラ
イン(リバースクラッチライン)230を介してリバー
スクラッチ52の油圧室に導かれる。
【0045】また、第3出力ライン213から分岐され
たライン231はバイパスバルブ104に導かれ、該バ
ルブ104のスプールが右側に位置するときに、前述の
ライン208を介してローリバースバルブ103の制御
ポートにパイロット圧としてライン圧を供給し、該ロー
リバースバルブ103のスプールを左側に付勢する。
【0046】以上の構成に加えて、この油圧制御回路1
00には、コンバータリリーフバルブ109が備えられ
ている。このバルブ109は、レギュレータバルブ10
1からライン232を介して供給される作動圧を一定圧
に調圧した上で、この一定圧をライン233を介してロ
ックアップコントロールバルブ106に供給する。そし
て、この一定圧は、ロックアップコントロールバルブ1
06のスプールが右側に位置するときには、前述のライ
ン229を介してロックアップクラッチ26のフロント
室26aに供給され、また、該バルブ106のスプール
が左側に位置するときには、該一定圧はライン234を
介してリヤ室26bに供給されるようになっている。
【0047】このロックアップクラッチ26は、フロン
ト室26aに上記一定圧が供給されたときに解放される
と共に、上記ロックアップコントロールバルブ106の
スプールが左側に位置して、第3DSV123で生成さ
れた作動圧がフロント室26aに供給されたときには、
その作動圧に応じたスリップ状態に制御されるようにな
っている。
【0048】また、上記マニュアルバルブ102から
は、D、S、L、Nの各レンジでメインライン200に
通じるライン235が導かれて、レギュレータバルブ1
01の減圧ポート101bに接続されており、上記の各
レンジで該減圧ポート101bにライン圧が導入される
ことにより、これらのレンジで、他のレンジ、即ちRレ
ンジよりもライン圧の調圧値が低くなるようになってい
る。
【0049】ここで、上記2−4ブレーキ54の油圧ア
クチュエータの具体的構造を説明すると、図3に示すよ
うに、この油圧アクチュエータは、変速機ケース11と
該ケース11に固着されたカバー部材54cとで構成さ
れたサーボシリンダ54d内にピストン54eを嵌合
し、その両側に前述の締結室54aと解放室54bとを
形成した構成とされている。また、上記ピストン54e
にはバンド締め付け用ステム54fが取り付けられてい
ると共に、被制動部材(図示せず)に巻き掛けられたブ
レーキバンド54gの一端側に上記ステム54fが係合
され、また、該バンド54gの他端側はケース11に設
けられた固定用ステム54hに係合されており、さら
に、上記解放室54b内にはピストン54eを締結室5
4a側、即ちブレーキバンド54gの緩め側に付勢する
スプリング54iが収納されている。
【0050】そして、上記油圧制御回路100を構成す
るコントロールバブルユニットから油孔(図示せず)を
介して締結室54aと解放室54bとに作動圧が供給さ
れ、その供給状態に応じてブレーキバンド54gを締め
付けもしくは緩めることにより、2−4ブレーキ54を
締結もしくは解放するようになっていると共に、特に、
この油圧アクチュエータにおいては、上記ピストン54
eの締結室54a側および解放室54b側の受圧面積が
ほぼ等しくされ、したがって、例えば両室54a、54
bに等しい圧力の作動圧を供給すると、これらの圧力は
互いに打ち消し合い、スプリング54iの付勢力のみが
解放側に作用することになる。
【0051】一方、当該自動変速機10には、図4に示
すように、油圧制御回路100における上記第1、第2
SV111、112、第1〜第3DSV121〜123
及びリニアソレノイドバルブ131を制御するコントロ
ーラ300が備えられていると共に、このコントローラ
300には、当該車両の車速を検出する車速センサ30
1、エンジンのスロットル開度を検出するスロットル開
度センサ302、エンジン回転数を検出するエンジン回
転センサ303、運転者によって選択されたシフト位置
(レンジ)を検出するシフト位置センサ304、トルク
コンバータ20におけるタービン23の回転数を検出す
るタービン回転センサ305、作動油の油温を検出する
油温センサ306等からの信号が入力され、これらのセ
ンサ301〜306からの信号が示す当該車両ないしエ
ンジンの運転状態等に応じて上記各ソレノイドバルブ1
11、112、121〜123、131の作動を制御す
るようになっている。なお、上記タービン回転センサ3
05については、図1にその取り付け状態が示されてい
る。 [変速段毎の説明]次に、この第1、第2SV111、
112及び第1〜第3DSV121〜123の作動状態
と各摩擦要素51〜55の油圧室に対する作動圧の給排
状態の関係を変速段ごとに説明する。
【0052】ここで、第1、第2SV111、112及
び第1〜第3DSV121〜123の各変速段ごとの作
動状態の組合せ(ソレノイドパターン)は、次の表2に
示すように設定されている。
【0053】この表2中、(○)は、第1、第2SV1
11、112についてはON、第1〜第3DSV121
〜123についてはOFFであって、いずれも、上流側
の油路を下流側の油路に連通させて元圧をそのまま下流
側に供給する状態を示す。また、(×)は、第1、第2
SV111、112についてはOFF、第1〜第3DS
V121〜123についてはONであって、いずれも、
上流側の油圧を遮断して、下流側の油圧をドレンさせた
状態を示す。
【0054】
【表2】
【0055】まず、1速(Lレンジの1速を除く)にお
いては、表2及び図5に示すように、第3DSV123
のみが作動して、第2出力ライン212からのライン圧
を元圧として作動圧を生成しており、この作動圧がライ
ン228を介してロックアップコントロールバルブ10
6に供給される。そして、この時点では該ロックアップ
コントロールバルブ106のスプールが右側に位置する
ことにより、上記作動圧は、さらにフォワードクラッチ
ライン219を介してフォワードクラッチ51の油圧室
にフォワードクラッチ圧として供給され、これにより該
フォワードクラッチ51が締結される。
【0056】ここで、上記フォワードクラッチライン2
19から分岐されたライン220が3−4シフトバルブ
105及びライン210を介して第1アキュムレータ1
41に通じていることにより、上記フォワードクラッチ
圧の供給が緩やかに行われる。
【0057】次に、2速の状態では、表2及び図6に示
すように、上記の1速の状態に加えて、第1DSV12
1も作動し、第1出力ライン211からのライン圧を元
圧として作動圧を生成する。この作動圧は、ライン21
4を介してローリバースバルブ103が供給されるが、
この時点では、該ローリバースバルブ103のスプール
が右側に位置することにより、さらにサーボリリースラ
イン215に導入され、2−4ブレく54の締結室54
aにサーボアプライ圧として供給される。これにより、
上記フォワードクラッチ51に加えて、2−4ブレーキ
54が締結される。
【0058】なお、上記ライン214はライン217を
介して第2アキュムレータ142に通じているから、上
記サーボアプライ圧の供給ないし2−4ブレーキ54の
締結が緩やかに行われる。そして、このアキュムレータ
142に蓄えられた作動油は、後述するLレンジの1速
への変速に際してローリバースバルブ103のスプール
が左側に移動したときに、ローリバースブレーキライン
216からローリバースブレーキ55の油圧室にプリチ
ャージされる。
【0059】また、3速の状態では、表2及び図7に示
すように、上記の2速の状態に加えて、さらに第2DS
V122も作動し、第2出力ライン212からのライン
圧を元圧として作動圧を生成する。この作動圧は、ライ
ン222及びライン223を介してローリバースバルブ
103に供給されるが、この時点では、該バルブ103
のスプールが同じく右側に位置することにより、さらに
ライン224に導入される。
【0060】そして、この作動圧は、ライン224から
オリフィス151を介してライン225に導入されて、
3−4シフトバルブ105に導かれるが、この時点で
は、該3−4シフトバルブ105のスプールが左側に位
置することにより、さらにサーボリリースライン221
を介して2−4ブレーキ54の解放出力54bにサーボ
リリース圧として供給される。これにより、2−4ブレ
ーキ54が解放される。
【0061】また、上記ライン224からオリフィス1
51を介して分岐されたライン225からはライン22
6が分岐されており、上記作動圧は該ライン226によ
りバイパスバルブ104に導かれると共に、この時点で
は、該バイパスバルブ104のスプールが右側に位置す
ることにより、さらに3−4クラッチライン227を介
して3−4クラッチ53の油圧室に3−4クラッチ圧と
して供給される。したがって、この3速では、フォワー
ドクラッチ51と3−4クラッチ53とが締結される一
方、2−4ブレーキ54は解放されることになる。
【0062】なお、この3速の状態では、上記のように
第2DSV122が作動圧を生成し、これがライン22
2を介してリレーバルブ107の制御ポート107aに
供給されることにより、該リレーバルブ107のスプー
ルが左側に移動する。
【0063】さらに、4速の状態では、表2及び図8に
示すように、3速の状態に対して、第3DSV123が
作動圧の生成を停止する一方、第1SV111が作動す
る。
【0064】この第1SV111の作動により、ライン
201からの一定圧がライン203を介してリレーバル
ブ107に供給されることになるが、上記のように、こ
のリレーバルブ107のスプールは3速時に左側に移動
しているから、上記一定圧がライン205を介して3−
4シフトバルブ105の制御ポート105aに供給され
ることになり、該バルブ105のスプールを右側に移動
する。そのため、サーボリリースライン221がフォワ
ードクラッチライン219から分岐されたライン220
に接続され、2−4ブレーキ54の解放出力54bとフ
ォワードクラッチ51の油圧室とが連通する。
【0065】そして、上記のように第3DSV123が
作動圧の生成を停止して、下流側をドレン状態とするこ
とにより、上記2−4ブレーキ54の解放室54b内の
サーボリリース圧とフォワードクラッチ51の油圧室内
のフォワードクラッチ圧とが、ロックアップコントロー
ルバルブ106及びライン228を介して該第3DSV
123でドレンされることになり、これにより、2−4
ブレーキ54が再び締結されると共に、フォワードクラ
ッチ51が解放される。
【0066】一方、Lレンジの1速では、表2及び図9
に示すように、第1、第2SV111、112及び第
1、第3DSV121、123が作動し、この第3DS
V123によって生成された作動圧が、Dレンジ等の1
速と同様に、ライン228、ロックアップコントロール
バルブ106及びフォワードクラッチライン219を介
してフォワードクラッチ51の油圧室にフォワードクラ
ッチ圧として供給され、該フォワードクラッチ51が締
結される。また、このとき、ライン220、3−4シフ
トバルブ105及びライン210を介して第1アキュム
レータ141に作動圧が導入されることにより、上記フ
ォワードクラッチ51の締結が緩やかに行われるように
なっている点も、Dレンジ等の1速と同様である。
【0067】また、第1SV111の作動により、ライ
ン203、リレーバルブ107、ライン204を介して
バイパスバルブ104の制御ポート104aにパイロッ
ト圧が供給されて、該バルブ104のスプールを左側に
移動させる。そして、これに伴って、第2SV112か
らの作動圧がライン206及び該バイパスバルブ104
を介してライン208に導入され、さらにローリバース
バルブ103の制御ポート103aに供給されて、該バ
ルブ103のスプールを左側に移動させる。
【0068】したがって、第1DSV121で生成され
た作動圧がライン214、ローリバースバルブ103及
びローリバースブレーキライン216を介してローリバ
ースブレーキ55の油圧室にローリバースブレーキ圧と
して供給され、これにより、フォワードクラッチ51に
加えてローリバースブレーキ55が締結されて、エンジ
ンブレーキが作動する1速が得られる。
【0069】さらに、Rレンジでは、表2及び図10に
示すように、第1、第2SV111、112及び第1〜
第3DSV121〜123が作動する。ただし、第2、
第3DSV122、123については、第2出力ライン
212からの元圧の供給が停止されているから作動圧を
生成することはない。
【0070】このRレンジでは、上記のように、第1、
第2SV111、112が作動するから、前述のLレン
ジの1速の場合と同様に、バイパスバルブ104のスプ
ールが左側に移動し、これに伴ってローリバースバルブ
103のスプールも左側に移動する。そして、この状態
で第1DSV121で作動圧が生成されることにより、
これがローリバースブレーキ圧としてローリバースブレ
ーキ55の油圧室に供給される。
【0071】一方、Rレンジでは、マニュアルバルブ1
02から第3出力ライン213にライン圧が導入され、
このライン圧が、上記のようにスプールが左側に移動し
たローリバースバルブ103、及びリバースクラッチラ
イン230を介してリバースクラッチ52の油圧室にリ
バースクラッチ圧として供給される。したがって、上記
リバースクラッチ52とローリバースブレーキ55とが
締結されることになる。
【0072】なお、上記第3出力ライン213には、N
レンジでもマニュアルバルブ102からライン圧が導入
されるので、ローリバースバルブ103のスプールが左
側に位置するときは、Nレンジでリバースクラッチ52
が締結される。 [制御動作]次に、前述のコントローラ300による変
速制御、特に主としてダウンシフト変速であって摩擦要
素の掛け替え動作、つまり摩擦要素の締結動作と解放動
作との二つの動作を伴う場合の特徴的な制御動作につい
て説明する。
【0073】一般に、ダウンシフト変速は、エンジンの
スロットル開度の増大に伴うトルクディマンドのダウン
シフト変速と、これとは逆に、スロットル開度が全開状
態で行なわれるダウンシフト変速、すなわちマニュアル
操作によるマニュアルダウン変速や車速の低下によるコ
ストダウン変速との二つに分類され、それぞれ異なる変
速制御が要求される。まず、前者のトルクディマンド変
速から説明する。 (A)トルクディマンドのダウンシフト変速 トルクディマンド変速では、まず解放側摩擦要素の解放
動作を先行させて該摩擦要素をスリップさせることによ
り、タービン回転数をエンジン回転の増大に伴わせて上
昇させると共に、これが予め算出された変速後のタービ
ン回転数の近くまで上昇した時点で締結側摩擦要素を締
結させ、かつ解放側摩擦要素を完全に解放して目的の変
速段を達成する。そして、その場合に、解放側摩擦要素
に対する作動圧、すなわち該摩擦要素の締結力ないしス
リップ量を制御することにより、上昇するタービン回転
数をフィードバック制御して、図11に示すように、該
回転数Ntを各制御サイクル毎の目標回転数Nti0(鎖
線)に一致させながら、変速応答性の向上を図るために
速やかに変速後の回転数Nti0まで上昇させる。次に、
このトルクディマンドのダウンシフト変速の全般的動作
について、4−3変速を例にとって説明する。 (1)4−3変速制御 4−3変速では、前述の表2及び図7、8から明らかな
ように、第1SV111、第1DSV121及び第2D
SV122がONで、3−4クラッチ53と2−4ブレ
ーキ54とが締結された状態から、第1SV111がO
FFとなり、代わって第3DSV123がONとなっ
て、3−4クラッチ53とフォワードクラッチ51とが
締結された状態に移行する。つまり、2−4ブレーキ5
4を解放してフォワードクラッチ51を締結する摩擦要
素の掛け替え動作を伴う変速である。
【0074】そして、この実施の形態においては、第1
SV111が変速動作中はONのまま維持されて、その
結果、3−4シフトバルブ105のスプールが右に位置
してサーボリリースライン221とフォワードクラッチ
ライン219とが連結された状態に保たれ、この状態で
第3DSV123によってそれぞれサーボリリース圧及
びフォワードクラッチ圧が供給されることにより、2−
4ブレーキ54を解放してフォワードクラッチ51を締
結する上記の掛け替え動作が行われる。
【0075】一方、これに先立って第1DSV121に
よるタービン回転数のフィードバック制御が行われる。
すなわち、該第1DSV121のデューティ率を制御し
てサーボアプライ圧を低下させ、これにより2−4ブレ
ーキ54を諸定量スリップさせると共に、そのスリップ
量を制御することによりタービン回転数を所定の目標回
転数に一致させながら速やかに変速後の回転数まで上昇
させるのである。そして、タービン回転数が変速後回転
数の近くまで上昇した時点で上記の摩擦要素の掛け替え
動作を行なって、4速から3速への変速を達成する。
【0076】ここで、前述したように、各DSV121
〜123は、デューティ率100%で作動圧が発生しな
いドレン状態、0%で作動圧が元圧に等しくなる全開状
態となり、その中間のデューティ率で作動圧の制御が行
なわれる。
【0077】なお、第1SV111は、この4−3変速
動作の終了時には最終的にOFFとされ、これにより、
3−4シフトバルブ105のスプールが左に位置してサ
ーボリリースライン221とフォワードクラッチライン
219との連結状態が遮断されることになるが、フォワ
ードクラッチ51には引き続き第3DSV123によっ
てフォワードクラッチ圧が供給され、一方、2−4ブレ
ーキ54の解放室54bにはライン225を介して3−
4クラッチ圧がサーボリリース圧となって供給される。
【0078】また、第1DSV121のデューティ率
は、この4−3変速動作の終了時には最終的に0%に戻
され、これにより、タービン回転数のフィードバック制
御中にいったん低下されたサーボアプライ圧が再び上昇
して2−4ブレーキ54の解放室54bに供給されるこ
とになるが、このとき解放室54bにはサーボリリース
圧が供給されているので、結果的にこの2−4ブレーキ
54は解放される。このサーボアプライ圧の再供給は、
当該4−3変速に引き続いて行われる可能性の大きい3
−2変速もしくは3−4変速時に、再びこの2−4ブレ
ーキ54が締結されることを考慮して、該2−4ブレー
キ54の締結室54aにサーボアプライ圧を供給した状
態に存置しておくものである。 (1−1)第1DSV121の制御 タービン回転数をフィードバック制御する第1DSV1
21によるサーボアプライ圧の制御は図12に示すプロ
グラムに従って行われる。これを図13に示すタイムチ
ャートを参照しながら説明すると、まず、4−3変速指
令が出力されたときに、ステップS1で作動油の温度
(油温)が所定の速度Kより高いか否かを判定する。こ
の所定温度Kとしては、例えばマイナス30℃等の極く
低い温度が設定される。
【0079】そして、油温がこのような極低温のとき
は、ステップS2に進んで、変速指令出力中に行なわれ
るフォワードクラッチ圧ないしはサーボリリース圧のプ
リチャージの制御間中であるか否かを、プリチャージフ
ラグFpの値に基づいて判定する。
【0080】このプリチャージ制御は、後の(1−6)
で説明するように、変速開始時にフォワードクラッチ5
2の油圧室及び2−4ブレーキ54の解放室54bに通
じる油路に予め作動油を速やかに充填させておいて、こ
れによりフォワードクラッチ51の締結動作ないし2−
4ブレーキ54の解放動作の遅れを回避するために行な
われるもので、上記制御によってプリチャージ期間中で
あると判定されたときは、プリチャージフラグFpが1
にセットされ、一方、プリチャージ期間が終了すれば0
にリセットされるようになっている。そして、該フラグ
Fpが0となるまで次のステップS3以下に進まず、し
たがって、この第1DSV121の実体的な制御が変速
指令の出力後すぐには行なわれず遅延させることになる
が、この意義については後の(1−7)で説明すること
とし、いまは、油温がこのように低くない場合、すなわ
ち標準的な常温字であるとして説明を進める。
【0081】上記ステップS1で常温時であると判定さ
れると、次にステップS3、S4でベース油圧Pb、及
びフィードバック油圧Pfbを算出すると共に、ステッ
プS5でこれらの油圧Pb、Pfbを加算して算出油圧
Psを求める。なお、上記ベース油圧Pb及びフィード
バック油圧Pfbの算出動作については後の(1−2)
及び(1−3)で説明する。
【0082】次に、ステップS6で、変速指令の出力
後、所定の時間T1で経過したか否かを判定し、この所
定時間T1が経過するまでは、ステップS7で、第1D
SV121のデューティ率を0%の状態に保持して、2
−4ブレーキ54の解放動作をまだ開始しないようにす
る。これは、トルクディマンド変速の場合は、スロット
ル開度の増大に伴ってライン圧が急上昇するので、その
安定を持ってから該2−4ブレーキ54に対する作動圧
の制御を行うためである。
【0083】そして、上記時間T1が経過すれば、ステ
ップS8で、タービン回転スNtが変速後の回転数Nt0
よりもごく小さな所定の回転数ΔNtだけ低い回転数
(以下「変速終了直前回転数」と記す。)まで上昇した
のちさらに所定時間T2が経過したか否かを判定し、そ
の経過前までは、ステップS9で、上記のようにして求
めた算出油圧Psに対応するデューティ率の信号を第1
DSV121に出力してサーボアプライ圧を制御する。
一方、上記時間T2が経過すれば、ステップS10、S
11で、デューティ率を再び一定割合で0%に戻してサ
ーボアプライ圧を上昇させる。
【0084】ここで、タービン回転数Ntが変速終了直
前回転数(Nt0−ΔNt)まで上昇したのちさらに所定
時間T2が経過するまでサーボアプライ圧の制御、つま
りタービン回転数のフィードバック制御を続行する理由
は、後の(1−4)で説明するように、フォワードクラ
ッチ圧及びサーボリリース圧がもう一方の第3DSV1
23の制御によってタービン回転数Ntがこの変速終了
直前回転数まで上昇した時点で先に供給されるので、こ
れによってフォワードクラッチ51が完全に締結し、ま
た2−4ブレーキ54の解放室54bにサーボリリース
圧が完全に供給されるまで、該2−4ブレーキ55の締
結室54aにサーボアプライ圧を再供給しない、つまり
この2−4ブレーキ54を締結状態とさせないためであ
る。 (1−2)ベース油圧Pbの計算 図12のプログラムのステップS3におけるベース油圧
Pbの計算は、図14に示すプログラムに従って次のよ
うに行われる。
【0085】まず、ステップS21で、変速中の目標タ
ービン回転変化率dNt0を算出し、次いでステップS2
2で、この目標タービン回転変化率dNt0に対応する油
圧Piを図15に示すマップに基づいて算出する。図示
したように、このマップは、目標タービン回転変化率d
Nt0が大きくなるほど油圧Piが小さな値になるように
設定されている。
【0086】また、ステップS23で、変速時の目標タ
ービントルクTt0に応じた油圧Ptを図16に示すマッ
プに基づいて算出する。図示したように、このマップ
は、目標タービントルクTt0が大きくなるほど油圧P
tが大きな値になるように設定されている。
【0087】そして、ステップS24で、これらの油圧
Pi、Ptを加算することによりベース油圧Pbを求
め、このベース油圧Pbが、図13の符号アで示すよう
に、サーボアプライ圧の制御中において一定値として用
いられる。 (1−3)フィードバック油圧Pfbの計算 図13のプログラムのステップS4におけるフィードバ
ック油圧Pfbの計算は、図17に示すフローチャート
に従って行われる。
【0088】先ず、ステップS31では、フィードバッ
クフラグFfの値を判定する。このフィードバックフラ
グFfは後の(1−5)で説明するフィードバック制御
の開始条件が成立したか否かを示すフラグである。そし
て、ステップS31でフィードバックフラグFfが1と
なるまでは、ステップS32でフィードバック油圧Pf
bを0とする。また、ステップS31でフィードバック
フラグFfが1となれば、ステップS33で現時点の目
標タービン回転数Nti0を計算する。この計算は、変速
後の予測タービン回転数Nt0と変速指令発生時のタービ
ン回転数Ntnと目標変速時間Ttg、及び制御周期ts
(例えば、25msec)に基づいて実行され、各制御サイ
クルts毎にそのサイクルでの目標タービン回転数Nti
0が次式1、2により求められる。 Nt0=Ntn×変速後のギヤ比/変速前のギヤ比…(1) Nti0=Nt0+(Nt0−Ntn)/Ttg×ts…(2) そして、ステップS34で、この目標タービン回転数N
ti0に対する実タービン回転数Ntの偏差Dn(Nt−Nti
0)を求めると共に、ステップS35で、この偏差Dnに
応じたフィードバック油圧Pfbを図18に示すマップ
に基づいて算出する。
【0089】ここで、このマップにおいては、フィード
バック油圧Pfbは、偏差Dnが正のときには正の値
に、偏差Dnが負のときには負の値とされると共に、そ
の大きさは、偏差Dnの絶対値が大きくなるほど大きく
なるように設定されている。
【0090】以上のベース油圧Pbの計算及びフィード
バック油圧Pfbの計算により、図13に示すように、
第1DSV121は、変速指令が出力されて所定時間T
1が経過した時点でデューティ率0%の状態(全開状
態)からベース油圧Pbに相当する一定のデューティ率
での制御に移行する。これにより、2−4ブレーキに対
するサーボアプライ圧が低下されて該2−4ブレーキが
スリップをし始め、その結果、図中符号イで示すよう
に、タービン回転数Ntが上昇を開始した時点からフィ
ードバック制御に移行する。そして、タービン回転数N
tが変速終了直前回転数まで上昇したのちさらに所定時
間T2が経過した時点で、デューティ率が再び0%に戻
されて、サーボアプライ圧が所定値まで上昇することに
なる。 (目標変速時間制御)ここで、上述のフィードバック油
圧Pfbの演算に用いた目標変速時間を設定する制御処理
について図19を参照して説明する。
【0091】4−3変速時では、前述したように、2−
4ブレーキ54を解放しながらフォワードクラッチ51
を締結する。このような場合に、2−4ブレーキ54を
解放するタイミングがフォワードクラッチ51の締結タ
イミングに比べて早すぎるとタービンシャフト27が空
吹きしてしまう。これは、例えば、解放側の締結要素の
摩擦面の摩擦係数が経年変化により変動し、通常よりも
解放タイミングが早くなり締結側の摩擦要素の締結タイ
ミングが間に合わなくなるからである。
【0092】従って、上述のように、変速時に解放側の
油圧をフィードバック制御することにより、実タービン
回転変化率dNtが目標タービン回転変化率dNt0とな
るように制御して締結側と同期するように制御してい
る。しかしながら、目標タービン回転変化率dNt0より
実タービン回転変化率dNtが過剰に大きくなった場合
に、締結要素の解放時の油圧を上昇させても間に合わ
ず、タービン回転数Ntが同期回転数を超えてしまい、
空吹きしてしまうことがある。
【0093】そこで、この目標変速時間制御処理では、
実タービン回転数Ntが変速後の予測タービン回転数Nt
0を超えた時点で空吹き発生と判定して、目標変速時間
Ttgを補正値ΔTだけ長くすることにより、前述の空吹
きを抑えるようにしている。
【0094】図19に示すように、処理が開始される
と、ステップS31では、図4に示す車速センサ30
1、スロットル開度センサ302、エンジン回転センサ
303、シフト位置センサ304、タービン回転センサ
305、油温センサ306等からの各種信号を取り込
む。ステップS72では、4−3変速制御状態か否かを
判定する。この判定については、例えば車両の走行状態
に応じた変速特性に基づいて行うのであるが、周知の内
容なので詳細な説明は省略する。ステップS72で4−
3変速制御状態でないならば本プログラムの開始時点に
リターンする。一方、ステップS72で4−3変速制御
状態ならばステップS73に進む。ステップS73で
は、4−3変速制御指令を受けて後述するフィードバッ
クフラグFfが1にセットされた直後か否かを判定す
る。ステップS73でフィードバックフラグFfが1に
セットされた直後でないならばステップS84でカウン
タ値Cがインクリメントされる(C←C+1)。一方、
ステップS73でフィードバックフラグFfが1にセッ
トされた直後ならばステップS74でカウンタ値Cがリ
セットされる(C←0)。ステップS75では、図20
の目標変速時間Ttgとタービン回転数Ntとの関係を示
すマップから目標変速時間Ttgを読み取る。ステップS
76では、目標変速時間Ttgの補正値ΔTを読み込む。
この補正値ΔTは、コントローラ300に搭載されたR
AMやROM等からなるメモリ(不図示)に記憶され、
前回の制御サイクルで算出された値が格納されている。
ステップS77では、今回の制御サイクルでの目標変速
時間Ttgとして、ステップS75で読み取った目標変速
時間TtgにステップS76で読み取った補正値ΔTを加
算した値を設定する(Ttg←Ttg+ΔT)。
【0095】ステップS78では、変速後の予測タービ
ン回転数Nt0を算出する。この変速後の予測タービン回
転数Nt0は、上述の式1により求められる。ステップS
79では、実タービン回転数Ntと変速後の予測タービ
ン回転数Nt0との差が所定値αを超えるか否かを判定す
る(Nt−Nt0>α)。ステップS79で実タービン回
転数Ntと変速後の予測タービン回転数Nt0との差が所
定値αを超えるならばステップS80に進み、所定値α
を超えないならばステップS83に進む。
【0096】ステップS80では空吹きが発生するとい
う判定となり、カウンタ値Cを読み取り、ステップS8
1では目標変速時間Ttgを補正値ΔTにより補正する。
補正値ΔTは図21乃至23に示すマップから求められ
る。即ち、図21では、今回設定された目標変速時間T
tgが長くなるほど補正値ΔTを小さく設定している。こ
れは、目標変速時間Ttgが長くなるほど解放圧の制御が
時間的に余裕があるからである。また、図22では、カ
ウンタ値Cが小さい(変速初期)ほど補正値ΔTを大き
く設定している。これは、カウンタ値Cの小さい変速初
期段階ですぐに空吹きが発生するということは、締結要
素の表面があまり良好でないことを意味し、目標変速時
間Ttgを長く設定して早期に空吹きを予防する必要があ
るからである。更に、図23では、実タービン回転数N
tと変速後の予測タービン回転数Nt0との差が大きいほ
ど補正値ΔTを大きく設定している。これは、実タービ
ン回転数Ntと変速後の予測タービン回転数Nt0との差
が大きいほど空吹きが発生しやすいから、目標変速時間
Ttgの延長幅を大きくして早期に空吹きを予防する必要
があるからである。
【0097】ステップS82では、メモリに記憶された
前回の補正値がステップS81で算出された補正値ΔT
に更新される。
【0098】また、ステップS83では空吹きは発生し
ないという判定となり、今回は補正しないで目標変速時
間Ttgを前回値に設定してステップS71にリターン
し、再度プログラムを実行する。
【0099】尚、上記実施形態では、ステップS73で
フィードバックフラグFfが1になった直後か否かを判
定しているが、変速指令が出力された直後か否かを判定
するようにしてもよい。また、上述の目標変速時間設定
制御は4−3変速に限らず、ワンウェイクラッチが関与
しない変速(請求項では「所定の変速」)ならば他の変
速にも適用できることは言うまでもない。
【0100】以上のように、上述の目標変速時間制御処
理では、図24に示すように、補正前の目標変速時間
(図24では目標タービン回転変化率)を補正値ΔTだ
け長くすることで、タービン回転数の吹き上がりを防止
できる。即ち、実タービン回転数Ntと変速後の予測タ
ービン回転数Nt0との差が所定値αを超えるならば空吹
き発生と判定し、目標変速時間Ttgを補正値ΔTだけ長
くすることにより、締結要素の解放速度をゆるやかにし
て空吹きを防止できる。 (1−4)第3DSV123の制御 一方、第3DSV123によるフォワードクラッチ圧及
びサーボリリース圧の制御は図25に示すプログラムに
従って行われ、まず、4−3変速指令が出力されたとき
に、ステップS41で算出油圧Psを求める。このこと
から明らかなように、この第3DSV123の制御にお
いては、上記の第1DSV121の制御とは異なり、油
温についての判定をせずに、常に変速指令の出力後直ち
に実体的制御が行なわれる。この意義についても後の
(1−7)で併せて説明する。
【0101】次に、ステップS42で、プリチャージフ
ラグFpが1にセットされているか否かを判定して、プ
リチャージフラグFpが1のとき、すなわち、プリチャ
ージ期間中であるときは、ステップS43で、第3DS
V123のデューティ率を0%として、フォワードクラ
ッチ51の油圧室及び2−4ブレーキ54の解放室54
bに通じる油路に作動油を速やかに充満させる。
【0102】また、プリチャージフラグFpが0にリセ
ットされているとき、すなわちプリチャージ期間が終了
すれば、さらに、ステップS44で、タービン回転数N
tが変速終了直前回転数まで上昇したか否かを判定し、
この回転数まで上昇するまでの間は、ステップS45
で、上記算出油圧Psに対応するデューティ率の信号を
第3DSV123に出力する。
【0103】その場合に、この算出油圧Psは、フォワ
ードクラッチ51におけるスプリングに相当する油圧で
あって、この油圧がフォワードクラッチ51の油圧室に
供給された状態では、該クラッチ51のピストンが締結
直前の状態に保持されることになる。また、2−4ブレ
ーキ54の解放室54b内において油圧が直ちに立ち上
がる状態に保持されることになる。
【0104】そして、タービン回転数Ntが変速終了直
前回転数まで上昇した時点で、ステップS46、47に
従って、デューティ率を一定割合で0%まで減少させ
る。これにより、フォワードクラッチ圧及びサーボリリ
ース圧は、図13に符号ウで示すように、サーボアプラ
イ圧の制御中、フォワードクラッチ51を締結直前ない
し2−4ブレーキを解放直前の状態とする油圧に保持さ
れると共に、上記サーボアプライ圧の制御による2−4
ブレーキ54のスリップによってタービン回転数Ntが
変速後の回転数Nt0に近い値まで上昇した時点で、この
作動圧は所定値まで上昇されて、フォワードクラッチ5
1が締結し、かつ2−4ブレーキが完全に解放する。そ
の場合に、該フォワードクラッチ圧及びサーボリリース
圧は、予め締結直前或いは解放直前の圧力まで上昇され
ているから、フォワードクラッチ51及び2−4ブレー
キは、応答遅れを生ずることなく速やかに締結又は解放
されて摩擦要素の掛け替えが行なわれることになる。 (1−5)タービン回転数のフィードバック制御の開始
判定 前述したように、タービン回転数のフィードバック制御
は、2−4ブレーキに対するサーボアプライ圧が低下し
て該2−4ブレーキがスリップをし始め、その結果ター
ビン回転数Ntが上昇を開始した時点から行なわれる。
そして、一般に、このフィードバック制御を開始するた
めの判定は、前述のタービン回転センサ305でタービ
ン回転数Ntを検出して、その変化率dNtが所定値より
大きくなった時点を検出することにより行なわれる。
【0105】しかし、このような判定方法だけでは、実
際に2−4ブレーキのスリップによってタービン回転数
Ntが上昇を開始したのか否かが判定できず、フィード
バック制御を誤った時期に開始して変速制御を混乱させ
ることが考えられる。
【0106】すなわち、図1に示すように、タービン回
転センサ305は変速機ケース11に取り付けられてい
るから、エンジンのスロットル開度を急激に増大させた
場合に、該エンジン及び変速機のローリングにより、タ
ービンシャフト27に対してその回転方向と逆方向に相
対回転することになる。したがって、該センサ305に
よって検出されるタービン回転数Ntは、実際のタービ
ンシャフト27の回転数に上記の相対回転の回転数を加
えた値となり、その結果、図26に符号エで示すよう
に、タービン回転数Ntが見掛けのうえで上昇し、ター
ビン回転変化率dNtが一時的に大きくなる。そして、
この現象が変速指令の出力直後に発生するため、図中符
号イで示すように、実際に2−4ブレーキのスリップに
よってタービン回転数Ntが上昇を開始する時期よりも
早い時期にタービン回転数Ntが上昇し始めたものと誤
って判定されることになるのである。
【0107】そこで、この実施の形態においては、特に
この問題を回避してフィードバック制御の開始時期を正
確に判定するための制御が行われる。
【0108】この制御は図27にフローチャートを示す
プログラムに従って行われ、まず、ステップS51で、
タービン回転変化率dNtが所定値C1を超えたか否か
を判定する。この判定は、本来は、図26に符号イで示
すタービン回転数Ntの上昇開始時期を判定するための
ものであるが、この判定だけでは、符号エで示す見掛け
のうえでのタービン回転数Ntの上昇を、2−4ブレー
キのスリップによるタービン回転数Ntの上昇の開始と
誤判定するおそれがある。
【0109】そこで、dNt>C1と判定した場合、次
にステップS52で、変速指令の出力後、所定時間T3
が経過したか否かを判定する。そして、上記のような回
転上昇の検出が、変速指令の出力後、所定時間T3が経
過してからのものである場合にのみ、2−4ブレーキの
スリップによるタービン回転数Ntの上昇が開始された
ものとして、ステップS53で、フィードバックフラグ
Ffをフィードバック制御開始条件の成立を示す1にセ
ットする。これにより、図17のプログラムにおけるス
テップS35で、目標タービン回転数Nti0に対する実
タービン回転数Ntの偏差Dnに応じたフィードバック油
圧Pfbが算出されて、上昇中のタービン回転数Ntを
目標タービン回転数Nti0に一致させるフィードバック
制御が開始することになる。ここで、上記所定時間T3
は、図13に示すサーボアプライ圧の制御が開始される
までの所定時間T1よりも長い時間に設定される。
【0110】これによって、変速指令の出力直後に発生
するエンジン及び変速機のローリングに伴うタービン回
転数Ntの見掛けのうえでの上昇をフィードバック制御
の開始条件が満足されたものとして誤判定することが回
避され、該フィードバック制御が正しい時期に開始され
ることになる。
【0111】なお、上記ステップS51によるタービン
回転変化率dNtに関する条件、及びステップS52に
よる変速指令出力後の経過時間に関する条件のいずれか
一方もしくは両方が成立していない場合は、ステップS
54で、変速指令の出力時にセットされたバックアップ
タイマの設定時間T4が経過したか否かが判定され、こ
の設定時間T4が経過した場合には、上記ステップS5
3でフィードバックフラグFfを1にセットする。
【0112】つまり、例えばこの4−3変速時の場合に
おいて、変速指令の出力後、所定時間T1が経過した時
点で供給されるサーボアプライ圧のベース油圧Pbが高
かったため、2−4ブレーキ54の解放動作が緩やかす
ぎた場合等には、タービン回転変化率dNtが所定値C
1よりも大きくならないこともあり得るので、このよう
な場合には、バックアップタイマで別に設定した時間T
4が経過すれば直ちにフィードバック制御を開始するの
である。
【0113】一方、ステップS51及びステップS52
の少なくとも一方の条件が成立しておらず、かつ、ステ
ップS54の条件も成立していないときには、ステップ
S55で、上記フィードバックフラグFfが0とされ、
図17のプログラムにおけるステップS32で、フィー
ドバック油圧Pfbが0に保持されることになる。 (1−6)プリチャージ期間の設定 次に、図12のプログラムのステップS2、及び図25
のプログラムのステップS42でそれぞれ値が判定され
るプリチャージフラグFpの設定、すなわちプリチャー
ジ期間の設定制御について説明する。
【0114】この種の自動変速機において、変速時に油
圧制御回路で生成された作動圧を摩擦要素の油圧室ない
し締結室又は解放室に供給することにより該摩擦要素を
締結しもしくは解放する場合、変速指令の出力後、直ち
に作動圧を生成して当該摩擦要素の油圧室に供給するよ
うにしても、当初は油圧制御回路から摩擦要素の油圧室
に至る油ロ内に作動油が存在していないため、摩擦要素
の油圧室内では油圧が直ちに上昇せず、該摩擦要素の締
結動作もしくは解放動作が遅れるといった問題が生じ
る。
【0115】そこで、変速指令が出力されたときに、当
該摩擦要素に対する作動圧の供給を制御するデューティ
ソレノイドバルブ等の油圧制御バルブを所定時間だけ全
開状態とし、該摩擦要素の油圧室に至る油路に作動油を
速やかに充填させる動作を行うことがあり、これをプリ
チャージ制御と称している。このような制御を行なうこ
とにより、変速動作の応答遅れが解消されることにな
る。
【0116】この油圧制御回路100においては、プリ
チャージ期間の設定制御が上記コントローラ300によ
り図28のプログラムに従って行われる。このプログラ
ムは変速指令が出力されたときに図25の第3DSV1
23の制御プログラム等と並行して実行され、まず、ス
テップS61で、イニシャライズとしてトータル流量Q
tを0とし、次いで、ステップS62で、図29に示す
マップに基づいて、その時点のライン圧から第3DSV
123を全開(デューティ率0%)としたときの該DS
V123を通過するベース流量Qを求める。その場合
に、上記マップには、ライン圧が高いほどベース流量Q
が多くなるように設定されているが、これは、第3DS
V123が全開であっても、これを通過する作動油の流
量Qはそのときのライン圧によって変化し、ライン圧が
高いほど該流量Qも多くなるからである。
【0117】次に、ステップS63で、図30に示すマ
ップから油温補正係数C2を読み取る。この油温補正係
数のマップでは、油温が低くなるに従って補正係数C2
が1より小さくなるように設定されている。そして、ス
テップS64で、上記ベース流量Qに補正係数C2を乗
算することにより流量の補正値Q’(Q×C2)を求め
る。これにより、作動油の温度が低く、従って粘度が高
いために、同じライン圧であってもバルブ通過流量が標
準的な環境条件のときよりも減少する場合に、その実状
に合せて算出される流量も減少され、常に実際の流量に
適合したベース流量Q(補正流量Q’)が算出されるこ
とになる。
【0118】さらに、ステップS75で、この補正流量
Q’を次式3に従って演算し、制御開始時から現時点ま
でのトータル流量Qtを算出する。
【0119】Qt=Qt(i−1)+Q’…(3) 次に、ステップS66で、このトータル流量Qtが所定
値C3を超えたか否かを判定し、この所定値C3を超え
るまでは、ステップS67でプリチャージフラグFpを
1にセットすると共に、所定値C3を超えた時点で、ス
テップS68で該フラグFpを0にリセットする。
【0120】その場合に、上記所定値C3は、油圧制御
回路100における当該バルブから当該摩擦要素の油圧
室に至る油路(この4−3変速時にあっては、第3DS
V123からライン228、ロックアップコントロール
バルブ106を介してフォワードクラッチ51の油圧室
に至る油路、及びさらにライン220、3−4シフトバ
ルブ105を介して2−4ブレーキ54の解放室54b
に至る油路)の容積に対応した値に設定されている。し
たがって、Q>3となった時点で上記油路が作動油で充
満されたことになり、この時点でプリチャージ制御を終
了させるために上記フラグFpを0にするのである。
【0121】そして、このようにして設定されたプリチ
ャージフラグFpの値を用い、Fp=1の間、すなわち
プリチャージ期間の間は、図25のプログラムにおける
ステップS43で、第3DSV123のデューティ率を
0%にする制御が行われることにより、上記フォワード
クラッチ51の油圧室に至る油路、及び2−4ブレーキ
54の解放室54bに至る油路が作動油で緩やかに充満
されることになる。
【0122】ここで、このプリチャージ期間の算出の基
準となるベース流量Qは、前述のように、その時点のラ
イン圧に基づいて設定されるから、例えばライン圧が高
いため一定量の作動油が比較的短時間で供給される場合
や、これとは逆に、ライン圧が低いため、一定量の作動
油が供給されるのに要する時間が長くなる場合のいずれ
においても、常に、実際に油路が作動油で充填された時
期にプリチャージ制御が終了することになる。
【0123】また、油量が低いために常温時に比べて作
動油の充満に長い時間が費やされる場合においても、そ
れに応じた補正が行われるので、この場合も、プリチャ
ージ制御の終了時期が、実際に油路に作動油が充満され
た時期に精度よく対応することになる。 (1−7)低油量時における第1DSV121の制御開
始の遅延 図28に示すプリチャージ期間の設定制御においては、
ステップS63で油温が低いほど1より小さい値の補正
係数C2が読み取られ、ステップS64でこの補正係数
C2の値がベース流量Qに乗算されて補正流量Q’が求
められ、そしてステップS65でこの補正流量Q’が1
制御サイクル毎に積算されてトータル流量Qtが算出さ
れるので、変速指令が出力されたときから同じ時間が経
過しても、低油温時はトータル流量Qtが少なく算出さ
れ、その結果として、ステップS66からS67に進ん
でプリチャージフラグFpが1とされるまでの時間、す
なわちプリチャージ期間が長くなる。
【0124】これにより、低油温時で粘度が高く、作動
油の流動性が低くなって、常温時に比べて作動油の供給
に時間が長く費やされる場合であっても、第3DSV1
23からフォワードクラッチ51の油圧室に至る油路、
及び2−4ブレーキ54の解放室54bに至る油路に確
実に作動油が充満されるという効果が得られることにな
る。
【0125】一方、図25に示す第3DSV123の制
御プログラムにおいては、フォワードクラッチ圧ないし
サーボリリース圧は、このようなプリチャージ期間の終
了後に、一旦フォワードクラッチ51のスプリング相当
圧に維持されて該クラッチ51を締結直前及び2−4ブ
レーキ54を解放直前の状態で保持したのち、タービン
回転数Ntが変速終了直前回転数まで上昇した時点で所
定値まで上昇されて、フォワードクラッチ51を完全に
締結させ、また2−4ブレーキ54を完全に解放する。
【0126】したがって、作動油の温度が極めて低く、
その結果としてプリチャージ期間が大幅に長くなり、例
えば図13においてタービン回転数Ntが変速終了直前
回転数まで上昇した後、所定時間T2が経過してもなお
プリチャージ期間中であるような場合には、先に第1D
SV121のデューティ率が0%に戻されて、2−4ブ
レーキ54が再び締結状態に復帰し、ショックが発生す
ることになる。
【0127】そこで、この実施の形態に係るコントロー
ラ300は、かかる不具合に対処するために、前述の図
12に示す第1DSV121の制御プログラムにおい
て、4−3変速指令が出力されたときにはまずステップ
S1で油温をチェックし、油温が標準的な常温時である
場合には、プリチャージ期間がそれ程大幅に長くならな
いのであるから直ちにステップS3以下に進んで、サー
ボアプライ圧の制御を開始する一方で、油温が極めて低
い場合には、ステップS2でプリチャージ期間の終了を
待ってから、サーボアプライ圧の制御を開始するのであ
る。そして、これに対して、前述の図25に示す第3D
SV123の制御プログラムにおいては、4−3変速指
令が出力されたときには、油温にかかわらず常に直ちに
プリチャージを開始するのである。
【0128】これにより、図31に示すように、低油温
時で、フォワードクラッチ圧ないしサーボリリース圧の
プリチャージの立上がりが遅く、プリチャージ期間が大
幅に長くなるような場合には、第1DSV121の制御
が、符号T5で示すようにこのプリチャージ期間中は遅
延され、該プリチャージ期間が終了してから、すなわち
フォワードクラッチ51の油圧室に至る油路及び2−4
ブレーキ54の解放室54bに至る油路に確実に作動油
が充満されて、フォワードクラッチ51が締結直前の状
態、ないし2−4ブレーキ54が解放直前の状態に保持
された時点から開始されるので、上記第1DSV121
の制御によってタービン回転数Ntが変速終了直前回転
数まで上昇した時点には、必ずフォワードクラッチ51
が締結直前の状態、ないし2−4ブレーキ54が解放直
前の状態に保持されていることになり、2−4ブレーキ
54の締結室aに対するサーボアプライ圧の上昇よりも
先に、フォワードクラッチ51が締結され、かつ2−4
ブレーキ54が解放されて、円滑に3速への変速が行な
われることになる。
【0129】なお、この実施の形態においては、前述し
たように、当該4−3変速に引き続いて行なわれる可能
性の大きい3−2変速もしくは3−4変速時の動作を考
慮して、第1DSV121のデューティ率を最終的に0
%に戻し、サーボアプライ圧を2−4ブレーキ54の解
放室54bに供給した状態に存置しておくようになって
いるために、低油温時でプリチャージ期間が大幅に長く
なったときは、該2−4ブレーキ54が先に締結状態に
復帰してショックが発生することになるのであるが、単
に、この4−3変速を達成するだけであれば、第1DS
V121のデューティ率を最終的に100%にしてサー
ボアプライ圧をドレンしてもよいのである。この場合に
は、低油温時でプリチャージ期間が大幅に長くなったと
きには、フォワードクラッチ51の締結よりも先に2−
4ブレーキ54が解放されることになり、その結果エン
ジンが吹き上がるという不具合が発生する。そして、こ
のとき第1DSV121の制御開始を遅延させることに
よって、このエンジンの吹き上がりの問題が解消される
ことになる。
【0130】また、この実施の形態においては、低油温
時には第1DSV121の制御全体を時間的に遅くずら
すようにしたが、この第1DSV121の制御を第3D
SV123の制御と同じく油温にかかわらず変速指令の
出力後に直ちに開始したうえで、該第1DSV121の
制御ゲインを油温に応じて変化させて低油温時にはター
ビン回転数Ntの上昇温度を緩やかにするようにしても
よい。
【0131】さらに、同じく、第1DSV121の制御
を油温にかかわらず変速指令の出力後に直ちに開始した
うえで、タービン回転数Ntが変速終了直前回転数ある
いは変速後の回転数Nt0まで上昇した時点でプリチャー
ジフラグFpの値を判定して、該フラグFpが1のとき
は0にリセットされるまでタービン回転数Ntを上記変
速終了直前回転数あるいは変速後の回転数Nt0に保持
し、上記フラグFpが0にリセットされてから、もしく
はさらに所定時間T2が経過した後に、サーボアプライ
圧を供給またはドレンするようにしてもよい。
【0132】尚、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲
で上記実施形態を修正又は変形したものに適用可能であ
る。
【0133】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、所定の
変速において、入力軸の回転数の吹き上がり状態を検出
すると、次回の所定の変速時に吹き上がり状態が解消す
る方向に目標変速時間を補正することにより、変速機構
の入力軸の空吹きを抑えることができる。
【0134】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る自動変速機の機械的
構成を示す骨子図である。
【図2】油圧制御回路の回路図である。
【図3】2−4ブレーキの油圧アクチュエータの構成を
示す断面図である。
【図4】同油圧制御回路における各ソレノイドバルブに
対する制御システム図である。
【図5】図3の油圧制御回路の1速の状態を示す要部拡
大回路図である。
【図6】同じく2速の状態を示す要部拡大回路図であ
る。
【図7】同じく3速の状態を示す要部拡大回路図であ
る。
【図8】同じく4速の状態を示す要部拡大回路図であ
る。
【図9】同じくLレンジ1速の状態を示す要部拡大回路
図である。
【図10】同じく後退速の状態を示す要部拡大回路図で
ある。
【図11】ダウンシフト時のタービン回転数のフィード
バック制御の説明図である。
【図12】4−3速時における第1DSVの動作を示す
フローチャートである。
【図13】同変速動作による各データの変化を示すタイ
ムチャートである。
【図14】同変速時におけるベース油圧の計算の動作を
示すフローチャートである。
【図15】上記計算動作に用いられるマップを示す図で
ある。
【図16】同じく上記計算動作に用いられるマップを示
す図である。
【図17】同変速時におけるフィードバック油圧の計算
の動作を示すフローチャートである。
【図18】上記計算動作に用いられるマップを示す図で
ある。
【図19】目標変速時間制御処理の動作フローチャート
である。
【図20】タービン回転数Ntと目標変速時間Ttgとの
関係を示す図である。
【図21】目標変速時間Ttgと目標変速時間Ttgの補正
値ΔTとの関係を示す図である。
【図22】カウンタ値Cと目標変速時間Ttgの補正値Δ
Tとの関係を示す図である。
【図23】タービン回転数Ntと変速後の予測タービン
回転数Nt0との差と、目標変速時間Ttgと目標変速時間
Ttgの補正値ΔTとの関係を示す図である。
【図24】目標変速時間制御処理の作用を説明する図で
ある。
【図25】4−3変速時における第3DSVの動作を示
すフローチャートである。
【図26】同変速時におけるフィードバック制御の開始
を判定する際の問題点の説明図である。
【図27】同変速時におけるフィードバック制御の開始
を判定するフローチャートである。
【図28】同変速時におけるプリチャージ制御の動作を
示すフローチャートである。
【図29】上記プリチャージ制御に用いられるマップを
示す図である。
【図30】同じく上記プリチャージ制御に用いられるマ
ップを示す図である。
【図31】同変速動作による各データの別の変化を示す
タイムチャートである。
【符号の説明】
10 自動変速機 30、40 変速歯車機構 51〜55 摩擦要素 300 コントローラ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧作動式の摩擦締結要素を備え、該摩
    擦締結要素への油圧供給状態に応じて複数の動力伝達径
    路が選択的に切り換えられて変速段を設定する変速機構
    と、 前記変速機構の入力軸の回転数を検出する回転数検出手
    段と、 前記入力軸の回転数に応じて、所定の変速における目標
    変速時間を設定する変速時間設定手段と、 前記入力軸の回転数に応じて前記所定の変速が終了する
    時の前記入力軸の回転数を予測する終了回転数予測手段
    と、 前記設定された目標変速時間に基づいて、前記所定の変
    速中の前記入力軸の目標回転数を算出する回転数算出手
    段と、 前記所定の変速時、前記入力軸の回転数が前記目標回転
    数になるように前記摩擦締結要素を制御する制御手段
    と、 前記所定の変速中に、前記入力軸の回転数が前記終了回
    転数予測手段で予測した回転数よりも大きくなる吹き上
    がり状態を検出する吹き上がり状態検出手段とを備え、 前記変速時間設定手段は、前記吹き上がり状態検出手段
    で検出された前記入力軸の回転数の吹き上がり状態の度
    合に基づいて、前記所定の変速時に前記吹き上がり状態
    が解消する方向に前記目標変速時間と前記入力軸の回転
    数との対応関係を補正することを特徴とする自動変速機
    の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記変速時間設定手段が前記入力軸の回
    転数に対応する目標変速時間を変換テーブルとして記憶
    する変速時間記憶手段を具備しており、前記入力軸の回
    転数と変換テーブルにより変速時の目標変速時間を設定
    すると共に、前記吹き上がり状態検出手段の検出結果に
    応じて、前記吹き上がり状態が解消する方向に該変速時
    間記憶手段の変換テーブルの内容を補正することを特徴
    とする請求項1に記載の自動変速機の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記変速時間設定手段は、前記入力軸の
    回転数と前記終了回転数予測手段で予測された終了回転
    数との差が大きくなるに従って、前記入力軸の回転数に
    対する前記目標変速時間が長くなるように補正すること
    を特徴とする請求項1に記載の自動変速機の制御装置。
  4. 【請求項4】 前記入力軸の回転数が前記終了回転数予
    測手段で予測された終了回転数より高くなった時に、前
    記入力軸の回転数に対する前記目標変速時間が長くなる
    ように補正することを特徴とする請求項1又は2に記載
    の自動変速機の制御装置。
  5. 【請求項5】 前記変速時間設定手段は、前記入力軸の
    回転数が前記終了回転数予測手段で予測された終了回転
    数より高くなった時点が変速初期であるほど、同じ吹き
    上がり状態に対する目標変速時間の補正量が増大するよ
    うに前記補正を行うことを特徴とする請求項1乃至4の
    いずれか1項に記載の自動変速機の制御装置。
  6. 【請求項6】 前記変速時間設定手段は、前記目標変速
    時間が長くなるに従って、同じ吹き上がり状態に対する
    前記目標変速時間の補正量が減少するように前記補正を
    行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に
    記載の自動変速機の制御装置。
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