JPH11209431A - アクリル系シラップ組成物 - Google Patents

アクリル系シラップ組成物

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JPH11209431A
JPH11209431A JP2404198A JP2404198A JPH11209431A JP H11209431 A JPH11209431 A JP H11209431A JP 2404198 A JP2404198 A JP 2404198A JP 2404198 A JP2404198 A JP 2404198A JP H11209431 A JPH11209431 A JP H11209431A
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JP
Japan
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weight
component
composition
acrylic
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Application number
JP2404198A
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English (en)
Inventor
Takayuki Makino
隆之 槙野
Toshio Takemoto
俊夫 竹本
Akira Yanagase
昭 柳ケ瀬
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH11209431A publication Critical patent/JPH11209431A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐候性が良好で経時的な黄変が起らず、耐久
性と表面外観に優れた硬化物を形成し得るアクリル系シ
ラップ組成物を開発する。 【解決手段】 (A)アクリル酸エステルおよびメタク
リル酸エステルから選ばれた少なくとも1種の(メタ)
アクリル酸エステル、(B)(A)成分に可溶なアクリ
ル系重合体、(C)(A)成分に可溶な可塑剤および
(D)1分子中に少なくとも2個の重合性結合を有する
化合物、からなるアクリル系シラップに、(E)過酸化
物、硫黄化合物、金属化合物および水からなる重合開始
剤を添加してアクリル系シラップ組成物を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクリル系シラッ
プ組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリートやアスファルト等の路面あ
るいは床面の塗装被覆に用いられる樹脂としては、エポ
キシ樹脂、アクリル樹脂等が知られている。エポキシ樹
脂では、1回の塗工による厚塗りが困難であり、耐久性
が弱い。また、硬化速度が遅く施工時間が長くなる等の
欠点がある。
【0003】一方、アクリル系シラップ樹脂は、1回の
塗工での厚塗りが可能で、硬化時間が短く耐久性に優れ
ている。アクリル系シラップを重合せしめる重合開始剤
としては、特公昭40−21343号公報に記載のジア
シルパーオキサイド(過酸化ベンゾイル)と窒素原子に
直接結合した芳香族基を少なくとも1個を含有する第三
アミン(例えば、ジメチルp−トルイジン)とからなる
系が使用される。しかしながら、このレドックス重合開
始剤を使用する特公平1−36508号公報に記載され
る従来のアクリル樹脂系道路マーキングや床コーティン
グ用組成物においては、アミンを助触媒とするため耐候
性が悪く、経時的に硬化物が黄色に着色するという問題
があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の従来
技術に鑑みなされたものであり、その目的とするところ
は、耐候性が良好で経時的に硬化物の黄変がなく、かつ
耐久性と硬化物の表面外観に優れたアクリル系樹脂で道
路マーキングや床コーティング用組成物を得るのに用い
ることができるアクリル系シラップ組成物を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために、鋭意検討を進めた結果、アクリル
系シラップ組成物を硬化するのに使用される重合開始剤
を特定の成分で構成することにより、上記の目的が達成
できることを見い出し本発明に至った。
【0006】すなわち本発明は、(A)アクリル酸エス
テルおよびメタクリル酸エステルから選ばれた少なくと
も1種の(メタ)アクリル酸エステル、(B)(A)成
分に可溶なアクリル系重合体、(C)(A)成分に可溶
な可塑剤、(D)1分子中に少なくとも2個の重合性結
合を有する化合物、および(E)過酸化物、硫黄化合
物、金属化合物および水からなる重合開始剤を含有して
なるアクリル系シラップ組成物にある。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の組成物において、(A)
成分として用いられる(メタ)アクリル酸エステルとし
ては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリ
ル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸エステル、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n
−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−
ブチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチ
ルヘキシル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ス
テアリル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸
ベンジル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタク
リル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ジメチル
アミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メ
タクリル酸グリシジル、メタクリル酸テトラヒドロフル
フリル、メタクリル酸アリル等のメタクリル酸エステル
が挙げられる。これらの中でもホモポリマーのガラス転
移温度(以下、Tgという。)が80℃以上である、例
えば、メタクリル酸メチルとホモポリマーのTgが0℃
以下である、例えば、アクリル酸2−エチルヘキシルと
の混合物が好適に使用される。
【0008】(A)成分の使用割合は、施工に際しての
塗工作業性の観点から、(A)成分〜(C)成分の合計
量を100重量部としたとき30〜85重量部の範囲と
することが好ましく、より好ましくは51〜85重量部
の範囲である。これは、(A)成分の使用割合が少なす
ぎると組成物の粘度が上昇して施工作業性が低下し、一
方、使用割合が多すぎると組成物の粘度が低下して塗工
作業性は向上するものの、重合硬化性が悪くなるためで
ある。
【0009】本発明の組成物において、(B)成分とし
て用いられる、(A)成分に可溶なアクリル系重合体と
しては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エ
チル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチ
ル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸ラウリル、
メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸
t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル
酸等から選ばれた単量体の単独重合体もしくは共重合体
が挙げられる。好ましくは、メタクリル酸メチルの単独
重合体およびメタクリル酸メチルとポリマーのTgが低
い単量体、例えば、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸
i−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリ
ル酸n−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メ
タクリル酸ラウリルとの共重合体が例示される。
【0010】(B)成分の使用割合は施工に際しての塗
工作業性の観点から、(A)成分〜(C)成分の合計量
を100重量部としたとき1〜60重量部の範囲である
ことが好ましく、より好ましくは15〜30重量部の範
囲である。これは、(B)成分の使用割合が少なすぎる
と組成物の粘度が低下して塗工作業性は向上するもの
の、重合硬化性が悪くなり、一方、使用割合が多すぎる
と硬化時間は短縮されるが、組成物の粘度が上昇し、塗
工作業性が悪くなるためである。
【0011】本発明の組成物において、(C)成分とし
て用いられる(A)成分に可溶な可塑剤としては、例え
ば、ジブチルフタレート、ジ−n−オクチルフタレー
ト、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、オクチルデシ
ルフタレート、ジ−n−デシルフタレート、ジイソデシ
ルフタレート、ブチルベンジルフタレート等のフタル酸
エステル類、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、オク
チルジデシルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルセバ
ケート、ジブチルセバケート、ジ−2−エチルヘキシル
セバケート、ポリプロピレングリコール、塩素化パラフ
ィン、アジピン酸系、アゼライン酸系、セバチン酸系お
よびフタル酸系のポリエステル系可塑剤、エポキシ化
油、エポキシ化脂肪酸エステル等のエポキシ系高分子可
塑剤等が挙げられる。これらは1種または2種以上を混
合して用いられる。
【0012】これらの可塑剤は、樹脂相の粘度調節また
は硬化物の可塑化による路面への追随性の向上を目的と
して添加されるため、その使用割合は、(A)成分〜
(C)成分の合計量を100重量部としたとき0.1〜
25重量部の範囲とすることが好ましく、より好ましく
は5〜20重量部の範囲である。(C)成分の使用割合
が多いと外観不良となる。一方、使用割合が少ないとき
は下地面への追随性の低下をまねき好ましくない。
【0013】本発明の組成物において、(D)成分とし
て用いられる1分子中に2個以上の重合性結合を有する
化合物は、硬化に際して硬化物の耐久性を向上させる成
分である。(D)成分の具体例としては、例えば、エチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、1,2−プロ
ピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘ
キサンジオールジ(メタ)アクリレートのようなアルカ
ンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート等のポリオキシアルキレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼンが挙げられ
る。これらは単独であるいは2種以上の併用で用いられ
る。
【0014】(D)成分の使用割合は(A)成分〜
(C)成分の合計量100重量部に対して0.1〜50
重量部の範囲とすることが好ましい。(D)成分の使用
割合が多すぎると硬化物の柔軟性が低下する。一方、少
なすぎると重合硬化性が低下し好ましくない。
【0015】本発明の組成物において、(E)成分とし
て用いられる重合開始剤は、過酸化物、硫黄化合物、金
属化合物および水の4成分で構成される。
【0016】過酸化物としては、t−ブチルパーオキシ
マレイン酸、t−アミルパーオキシマレイン酸、t−ブ
チルパーオキシサクシン酸、t−アミルサクシン酸等の
パーオキシエステルが好適に使用される。その使用割合
は、(A)成分〜(E)成分の合計量100重量部に対
して0.1〜15重量部となる範囲が好ましく、より好
ましくは0.5〜10重量部の範囲である。
【0017】硫黄化合物としては、メルカプタン類が最
適であり、ラウリルメルカプタン、オクチルメルカプタ
ン、グリコールジメルカプトアセテートおよびイソオク
チルチオグリコレート等が好適に使用される。その使用
割合は、(A)成分〜(E)成分の合計量100重量部
に対して0.1〜10重量部の範囲であることが好まし
く、より好ましくは0.3〜5重量部の範囲である。
【0018】金属化合物としては、ヘミパーエステルあ
るいはヒドロキシの酸性置換基と反応してヘミパーエス
テルの金属塩を生成する金属化合物であればどれでも使
用できる。そのような塩基性化合物としては、金属の酸
化物または水酸化物、ナトリウム、カリウム、または亜
鉛の炭酸塩、ナトリウム、カリウム、銅、ストロンチウ
ム、マグネシウム、鉛、コバルトおよびマンガンの酢酸
塩、ナトリウムおよびカリウムの酸性フタル酸塩、重炭
酸塩、安息香酸塩、リン酸塩等が使用される。その使用
割合は、(A)成分〜(D)成分の合計量100重量部
に対して0.1〜10重量部の範囲であることが好まし
く、より好ましくは0.5〜5重量部の範囲である。
【0019】水は、メタクリル酸エステル類とは相溶し
ないが重合を阻害しない程度に少量添加することができ
る。ヘミパーエステルの金属塩を生成させることに水が
関与し、その結果パーオキシエステルのラジカル分解を
促進させる効果がある。水の使用割合は、(A)成分〜
(D)成分の合計量100重量部に対して0.1〜5重
量部の範囲とすることが好ましく、より好ましくは0.
5〜3重量部の範囲である。
【0020】本発明のアクリル系シラップ組成物は、上
記の(A)成分〜(E)成分を含有して構成されるが、
塗膜表面における酸素の重合禁止効果を抑え、耐汚染性
の向上を目的として、(F)成分として40℃以上の融
点を有するパラフィンおよび/またはワックスを併用す
ることができる。パラフィンおよび/またはワックスと
しては、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、
ステアリン酸等の高級脂肪酸等が挙げられるが、融点の
異る2種以上を併用することができる。
【0021】(F)成分の使用割合は、(A)成分〜
(D)成分の合計量100重量部に対して0.1〜5重
量部の範囲とすることが好ましく、より好ましくは0.
2〜2重量部の範囲である。(F)成分の多量の使用は
塗膜表面の外観を損なうので好ましくない。
【0022】また、本発明の組成物においては、下地に
対する接着性の安定化や充填剤との接着強度の耐久性を
向上させる目的でγ−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメト
キシシラン等のシランカップリング剤を添加することが
できる。
【0023】また、本発明の組成物の硬化性を安定化さ
せる目的でトリブチルフォスファイト、トリ(2−エチ
ルヘキシル)フォスファイト、トリデシルフォスファイ
ト、トリステアリルフォスファイト、トリス(ノニルフ
ェニル)フォスファイト、トリフェニルフォスファイト
などのフォスファイト類を、塗膜の表面外観を整える目
的で各種の消泡剤およびレベリング剤を、本発明の組成
物の貯蔵安定性を向上させる目的でヒドロキノン、ヒド
ロキノンモノメチルエーテル、2,4−ジメチル−t−
ブチルフェノールのような重合抑制剤を添加することが
できる。
【0024】本発明の組成物は、一般には骨材その他の
充填剤と混合した配合物として塗工に供せられるが、骨
材としては平均粒子径が10μm以上で吸油量が25c
cアマニ油/100g以下のものが好ましい。これらの
骨材としては、砂、硅砂、石英砂、これらを着色したも
のあるいは焼成したもの、石英粉、硅砂粉などの岩石
粉、着色した磁器、陶器素地を焼成硬化して粉砕したも
の、亜鉛白、炭酸カルシウム、アルミナ、ガラスビーズ
等が挙げられる。粒径の異なる骨材の組み合わせが塗工
作業性、セルフレベリング性の向上のために好ましい。
また、配合物に揺変性を付与するための充填剤としてア
エロジルのようなシリカ粉末などを添加することもでき
る。充填剤としては前記の外に、着色顔料や染料を用い
ることが好ましく、例えば、酸化チタン、硫酸バリウ
ム、カーボンブラック、クロムバーミリオン、ベンガ
ラ、群青、コバルトブルー、フタロシアニンブルー、フ
タロシアニングリーン等が用いられる。これらは、一般
には本発明の組成物100重量部に対し、充填剤として
0〜900重量部の範囲を配合して塗工に供する。
【0025】本発明の組成物と添加剤、骨材等の充填剤
を混合した配合物は、コンクリート、アスファルト、鋼
板などの床面、または壁面の被覆に用いられるが、施工
に際しては必要に応じて床面、壁面などの下地にプライ
マー処理を施した後その上にこの混合物を塗工すること
が好ましい。
【0026】施工方法としてはスプレー方式、金鏝仕上
げ、刷毛塗り、ローラーコーティング等の方法を用いる
ことができる。骨材を混合しない、あるいは一部のみ混
合した配合物をあらかじめ塗工し、硬化する前に骨材を
撒布することにより塗膜表面に骨材を一部突出させノン
スリップ性を付与する施工方法も可能である。骨材をあ
らかじめ混合する配合物においては、骨材の種類と量は
塗工の目的に応じて選択される。スプレー、刷毛塗り、
ローラーコーティングなどの施工方法によれば比較的薄
い塗膜、すなわち、0.2〜1mmの塗膜を施工するこ
とができるが、このような目的に対する配合に際して
は、骨材量は、本発明の組成物100重量部に対し30
〜100重量部の範囲とするのが好ましい。より厚い塗
膜、すなわち1〜30mmの塗膜を施工する場合には金
鏝仕上げが好ましく、骨材量は本発明の組成物100重
量部に対し100〜900重量部の範囲とするのが好ま
しい。この場合滑らかな塗膜表面を目的とする場合には
骨材量を100重量部程度に少なくすることが好まし
く、また、塗膜の厚みを厚くしたい場合には経済的観点
から骨材量を900重量部程度に多くすることが好まし
い。しかし900重量部を超える骨材量の使用量は配合
物の硬化性が悪くなるので好ましくない。
【0027】さらに施工方法に合わせて本発明の組成物
を二液型(主剤と硬化剤)として使用することもでき
る。
【0028】本発明の組成物は化合物の組み合わせによ
り、−30℃〜50℃の温度範囲で2時間以内に硬化さ
せることができる。
【0029】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
説明するが、本発明はこれらにより何ら制限されるもの
ではない。なお、実施例、比較例中の「部」は重量部を
表わす。
【0030】また、表1〜2および表4〜5において用
いた略記号は以下のものを表わす。 MMA:メタクリル酸メチル 3G:トリエチレングリコールジメタクリレート DOP:ジオクチルテレフタレート ワックス:融点47℃のパラフィンワックス0.25部
と66℃のパラフィンワックス0.25部との混合物 9PG:ポリプロピレングリコールジメタクリレート HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート ポリマー1:MMAとメタクリル酸n−ブチルの共重合
体(重量比90/30) ポリマー2:ポリメチルメタクリレート PMA:t−ブチルパーオキシマレイン酸 PSA:t−ブチルパーオキシサクシン酸 GDMA:グリコールジメルカプトアセテート BPO:過酸化ベンゾイル DMPT:ジメチルp−トルイジン
【0031】 [実施例1] メタクリル酸メチル 60部 2−エチルヘキシルアクリレート 10部 トリエチレングリコールジメタクリレート 5部 ジオクチルテレフタレート 5部 からなる混合物を50℃に加温し撹拌しながらポリメチ
ルメタクリレート(ポリマー2)を少量づつ25部添加
し溶解させた後、室温まで冷却してアクリル系シラップ
を得た。その後、それに水0.2部、水酸化カルシウム
0.2部およびグリコールジメルカプトアセテート(G
DMA)0.4部を添加して撹拌混合した。続いてt−
ブチルパーオキシマレイン酸(PMA)0.6部を加え
てアクリル系シラップ組成物を調製し、撹拌後速やかに
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に厚
さ約3mmになるように施工したところ、20℃でt−
ブチルパーオキシマレイン酸添加後、約50分で硬化し
た。硬化物は白色であった。この硬化物について耐候性
試験を行ったところ、100時間後、500時間後にお
いても色調は変化せず白色のままであった。また、硬化
物の黄色度の指標を示すイエローインデックス(以下、
YI値という。)は初期(0時間)が4.5、100時
間後が4.9、そして500時間後が5.3であった。
なお、耐候性試験は、スガ試験機(株)製のサンシャイ
ンウエザーメーターを使用し、ブラックパネル温度63
℃、雨ありで行った。
【0032】[実施例2〜9]アクリル系シラップおよ
び重合開始剤を表1に示すように変更した以外は、実施
例1と同様な操作を繰り返して硬化物を製造し、実施例
1と同様な方法でYI値を測定した。結果を表3に示し
た。
【0033】
【表1】
【0034】 [比較例1] メタクリル酸メチル 60部 2−エチルヘキシルアクリレート 10部 トリエチレングリコールジメタクリレート 5部 ジオクチルテレフタレート 5部 からなる混合物を50℃に加温し撹拌しながらポリメチ
ルメタクリレートを少量づつ25部添加し溶解させた
後、室温まで冷却してアクリル系シラップを得た。その
後、それにジメチルp−トルイジン(DMPT)1部を
添加して撹拌混合した。続いて過酸化ベンゾイル(BP
O)1部を加えてアクリル系シラップ組成物を調製し、
撹拌後速やかにPETフィルム上に厚さ約3mmになる
ように施工したところ、20℃で過酸化ベンゾイル添加
後、約30分で硬化した。硬化物は黄色であった。この
硬化物について実施例1と同様な方法でYI値を測定し
た。その結果を表3に示した。
【0035】[比較例2〜4]アクリル系シラップおよ
び重合開始剤を表2に示すように変更した以外は、比較
例1と同様な操作を繰り返して硬化物を製造し、実施例
1と同様な方法でYI値を測定した。その結果を表3に
示した。
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】[実施例10]実施例1のアクリル系シラ
ップ組成物70部に対し、硅砂粉25部、アエロジル2
00(日本アエロジル社製)1部を添加して撹拌して混
合物を得た。この配合物をプライマーを塗布したスレー
ト板上に厚さ1mmに金鏝を用いて塗布し、室温で硬化
させて塗膜を形成させた。この塗膜を加速曝露試験機
(サンシャインウエザーメーター)にて500時間の耐
候性試験を行ったが、塗膜の色調および表面状態には変
化がなかった。
【0039】 [実施例11] メタクリル酸メチル 60部 2−エチルヘキシルアクリレート 10部 トリエチレングリコールジメタクリレート 5部 ジオクチルテレフタレート 5部 パラフィンワックス(融点47℃) 0.25部 パラフィンワックス(融点66℃) 0.25部 からなる混合物を50℃に加温し撹拌しながらポリメチ
ルメタクリレートを少量づつ25部添加し溶解させた
後、室温まで冷却してアクリル系シラップを得た。その
後、それに水0.2部、水酸化カルシウム0.2部およ
びグリコールジメルカプトアセテート0.4部を添加し
て撹拌混合した。続いてt−ブチルパーオキシマレイン
酸0.6部を加えてアクリル系シラップ組成物を調製
し、撹拌後速やかにPETフィルム上に厚さ約3mmに
なるように施工したところ、20℃でt−ブチルパーオ
キシマレイン酸添加後、約50分で硬化した。硬化物は
白色であった。この硬化物について実施例1と同様な方
法で耐候性試験を行ったところ、100時間後、500
時間後においても色調は変化せず白色のままであった。
また、YI値は初期(0時間)が5.2、100時間後
が5.7、そして500時間後が6.0であった。
【0040】[実施例12〜19]アクリル系シラップ
および重合開始剤を表4に示すように変更した以外は、
実施例1と同様な操作を繰り返して硬化物を製造し、実
施例1と同様な方法でYI値を測定した。結果を表6に
示した。
【0041】
【表4】
【0042】 [比較例5] メタクリル酸メチル 60部 2−エチルヘキシルメタクリレート 10部 トリエチレングリコールジメタクリレート 5部 ジオクチルテレフタレート 5部 パラフィンワックス(融点47℃) 0.25部 パラフィンワックス(融点66℃) 0.25部 からなる混合物を50℃に加温し撹拌しながらポリメチ
ルメタクリレートを少量づつ25部添加し溶解させた
後、室温まで冷却してアクリル系シラップを得た。その
後、それにジメチルp−トルイジン1部を添加して撹拌
混合した。続いて過酸化ベンゾイル1部を加えてアクリ
ル系シラップ組成物を調製し、撹拌後速やかにPETフ
ィルム上に厚さ約3mmになるように施工したところ、
20℃で過酸化ベンゾイル添加後、約30分で硬化し
た。硬化物は黄色であった。この硬化物について実施例
1と同様な方法でYI値を測定した。その結果を表6に
示した。
【0043】[比較例6〜8]アクリル系シラップおよ
び重合開始剤を表5に示すように変更した以外は、比較
例1と同様な操作を繰り返して硬化物を製造し、実施例
1と同様な方法でYI値を測定した。その結果を表6に
示した。
【0044】
【表5】
【0045】
【表6】
【0046】[実施例20]実施例11のアクリル系シ
ラップ組成物70部に対し、硅砂粉25部、アエロジル
200を1部添加して撹拌して混合物を得た。この混合
物をプライマーを塗布したスレート板上に厚さ1mmに
金鏝を用いて塗布し、室温で硬化させて塗膜を形成させ
た。この塗膜を加速曝露試験機(サンシャインウエザー
メーター)にて500時間の耐候性試験を行ったが、塗
膜の色調および表面状態には変化がなかった。
【0047】
【発明の効果】本発明のアクリル系シラップ組成物は、
過酸化物、硫黄化合物、金属化合物および水を重合開始
剤として用いているため、耐候性が良好で長期にわたっ
て硬化物を黄変させることがなく、かつ耐久性と硬化物
の表面外観にも優れており、アクリル樹脂系道路マーキ
ング剤や床コーティング用組成物への用途に好適に使用
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 33/06 C08L 33/06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)アクリル酸エステルおよびメタク
    リル酸エステルから選ばれた少なくとも1種の(メタ)
    アクリル酸エステル、 (B)(A)成分に可溶なアクリル系重合体、 (C)(A)成分に可溶な可塑剤、 (D)1分子中に少なくとも2個の重合性結合を有する
    化合物、および (E)過酸化物、硫黄化合物、金属化合物および水から
    なる重合開始剤、を含有してなるアクリル系シラップ組
    成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分の割合が30〜85重量部、
    (B)成分の割合が1〜60重量部および(C)成分の
    割合が0.1〜25重量部であり(ただし、(A)成分
    〜(C)成分の合計量を100重量部とする。)、
    (D)成分の割合が(A)成分〜(C)成分の合計量1
    00重量部に対して0.1〜50重量部である請求項1
    記載の組成物。
  3. 【請求項3】 (E)成分の重合開始剤における過酸化
    物の割合が(A)成分〜(E)成分の合計量100重量
    部に対して0.1〜15重量部、硫黄化合物の割合が
    (A)成分〜(E)成分の合計量100重量部に対して
    0.1〜10重量部、金属化合物の割合が(A)成分〜
    (D)成分の合計量100重量部に対して0.1〜10
    重量部、水の割合が(A)成分〜(D)成分の合計量1
    00重量部に対して0.1〜5重量部である請求項1ま
    たは2記載の組成物。
  4. 【請求項4】 さらに、(F)成分として40℃以上の
    融点を有するパラフィンおよび/またはワックスを含有
    する請求項1記載の組成物。
  5. 【請求項5】 (F)成分の割合が(A)成分〜(D)
    成分の合計量100重量部に対して0.1〜5重量部で
    ある請求項4記載の組成物。
  6. 【請求項6】 過酸化物がパーオキシエステルの中から
    選ばれた少なくとも1種である請求項1〜5何れかに記
    載の組成物。
  7. 【請求項7】 硫黄化合物がメルカプタン類の中から選
    ばれた少なくとも1種である請求項1〜5何れかに記載
    の組成物。
  8. 【請求項8】 金属化合物が周期律表のI−A族金属お
    よびIIA族金属ならびに亜鉛、鉛、コバルト、ニッケ
    ル、マンガン鉄および銅の中から選ばれた少なくとも1
    種である請求項1〜5何れかに記載の組成物。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100852738B1 (ko) 2007-01-18 2008-08-18 엘지엠엠에이 주식회사 복공판용 피복 수지 조성물
KR100904051B1 (ko) 2007-12-13 2009-06-23 엘지엠엠에이 주식회사 융설 시스템용 몰탈 조성물
US7589147B2 (en) 2003-05-19 2009-09-15 Nippon Shokubai Co., Ltd. Resin composition for thermal conductive material and thermal conductive material
KR101094217B1 (ko) 2011-10-07 2011-12-14 주식회사 이레하이테크이앤씨 휨강도 및 내구성이 우수한 콘크리트용 보수재 조성물 및 이를 이용한 콘크리트 구조물의 보수공법
WO2013054896A1 (ja) * 2011-10-14 2013-04-18 三菱レイヨン株式会社 ラジカル重合型アクリル系樹脂組成物、防水材組成物、および積層体とその製造方法

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