JP4705290B2 - 樹脂組成物及び被覆材料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な樹脂組成物に関するものであり、短い可使時間の後、速硬化することから、特に被覆材料として好適に使用されるうるものである。
【0002】
【従来の技術】
コンクリートやアスファルト等の路面あるいは床や壁の被塗物に対して塗装する被覆材料として用いられる樹脂としては、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂等が知られている。
しかしながら、エポキシ系樹脂は、1回の塗工による厚塗りが困難であり耐久性が弱く、また硬化速度が遅く塗工時間が長くなる等の欠点がある。
一方、アクリル系樹脂は、一回の塗工による厚塗りが可能であり、硬化時間が短く耐久性に優れている。アクリル系樹脂を重合せしめる重合開始剤としては、例えば、特公平1−36508号公報に、有機過酸化物と第三級アミンからなるレドックス系重合開始剤を使用した壁面コーティング又はマーキング組成物が開示されている。
しかしながら、このようなアクリル系樹脂に有機過酸化物と第三級アミンからなるレドックス系重合開始剤を使用すると、耐候性が悪く、経時的に硬化物が黄変するという課題があった。
【0003】
このような課題を解決する方法として、例えば、特公昭50−22586号公報には、アクリル系樹脂の重合開始剤として、過酸化物、硫黄化合物、金属化合物及び水からなる重合開始剤を用いることが、特公平6−10221号公報には、メタクリル酸メチル系重合体の製造方法において、ラジカル重合開始剤、分子内に硫黄を含有した還元性物質、アミンのハロゲン化水素塩もしくはハロゲン化第四級アンモニウム及び銅含有化合物を使用することが、特公平8−5928号公報にはビニル系重合体の製造方法として、パーオキシエステル、メルカプタン類、有機アミン、スズ、アルミニウム、又はアンチモンから選ばれる金属類とアセチルアセトン等の有機化合物との金属錯体を使用することが開示されている。
また、特公平4−81661号公報には、重合性単量体を二官能性酸の半過エステルとスルフィン酸の塩とからなる硬化剤を含んでなる、常温において短時間で硬化し、人体硬組織や金属と強力に接着する組成物が開示されている。
しかしながら、これらの方法で用いている重合開始剤は、硬化物の経時的な黄変の抑制に効果を有するものの、常温〜低温、具体的には約−30〜+50℃という広範囲の温度領域における速硬化性は十分ではないのが現状である。
【0004】
また、有機過酸化物を重合触媒とし、硬化促進剤として、チオ尿素及びチオ尿素誘導体、脂肪族及び芳香族のメルカプタン化合物、脂肪族・芳香族のアミン及びアミン誘導体、アスコルビン酸及びその誘導体、無機及び有機の鉄、コバルト又は銅化合物等の使用が公知であるが、これら硬化促進剤を(メタ)アクリル系のシラップ又はモノマー中に配合し長期保存した場合、モノマー成分と配合成分あるいは配合成分相互が作用して変質し、硬化性が低下したり、あるいはゲル化する等、貯蔵安定性が低下する傾向にある。
【0005】
このような課題を解決する方法としては、例えば、特開平6−33020号公報に、有機過酸化物、硬化促進剤としてジチオサリチル酸、N,N−ジメチルベンジルアミン及び銅化合物を重合開始剤とする接着剤組成物が開示されている。
この方法では、(メタ)アクリル系モノマーに硬化促進剤であるジチオサリチル酸、 N,N−ジメチルベンジルアミン及び銅化合物を配合して、+50℃、30日間における良好な貯蔵安定性が示されている。しかしながら、この硬化物は初期又は経時的に着色が見られるいう課題がある。
このように、アクリル系樹脂を使用した被覆材料は、屋外用途で実用化するのは困難であった。
【0006】
一方、ポリマーコミニュケーションズ(Polymer Communications Vol.30 pp136-138,(1989))には、パーオキソモノサルフェートとチオリンゴ酸とのレドックス開始剤にてアクリロニトリルを水系で重合すること、マクロモレキュラーケミー(makromol.Chem.Vol.179,pp295-300(1978))には、ペルオキソ二硫酸カリウムとチオグリコール酸とのレドックス開始剤にてアクリルアミドを水系重合すること、ジャーナルオブマクロモレキュラーサイエンス(J.Macromol.Chem.,a-12(9),pp1275-1281(1978))にはペルオキソ二硫酸アンモニウムとチオ乳酸(2−メルカプトプロピオン酸)とのレドックス開始剤にてメタクリルアミドを水系重合すること、また、ジャーナルオブポリマーサイエンス、ポリマーケミストリーエディション(J.Polym.chem Vol.21,pp2665-2674(1983))には、ペルオキソ二硫酸カリウムとチオリンゴ酸とのレドックス開始剤によるメチルメタクリレートの水系重合が開示されている。
しかしながら、これらの公知文献記載の被覆材料は、水溶性過酸化物とチオ化合物とのレドックス水系ラジカル重合である。
そこで、このような重合開始剤を、溶剤を使用せずモノマーのみによる塊状重合で行う上述のような土木建築用途で使用するのは困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、耐候性に優れた硬化物が得られる、短かい可使時間の後、速硬化が可能な特性有する樹脂組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、(メタ)アクリル酸エステル(A)、(A)成分に可溶なアクリル系重合体(B)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン及びキヌクリジンから選ばれる少なくとも1種の化合物(C)、カルシウム化合物及びマグネシウム化合物から選ばれる少なくとも1種の金属化合物(D)、及び過酸化物(E)を含む樹脂組成物、
前記の樹脂組成物を、重合硬化してなる硬化物、及び
(メタ)アクリル酸エステル(A)、(A)成分に可溶なアクリル系重合体(B)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン又はキヌクリジンから選ばれる少なくとも1種の化合物(C)、カルシウム化合物及びマグネシウム化合物から選ばれる少なくとも1種の金属化合物(D)、及び過酸化物(E)を含む被覆材料にある。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明において、「可使時間」とは、本発明の樹脂組成物を、攪拌棒により混合攪拌し始めてから粘度上昇により攪拌不能となるまでの時間を意味し、また「硬化時間」とは、本発明の樹脂組成物の硬化物表面が完全にタックフリーになるまでの時間を意味する。
【0010】
また、「(メタ)アクリル酸エステル」とは、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルを意味し、「アクリル系重合体」とは、アクリル系重合体又はメタクリル系重合体を意味し、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
【0011】
本発明の樹脂組成物において、(A)成分として用いられる(メタ)アクリル酸エステルは、特に限定されるものではない。
【0012】
(A)成分として有用な(メタ)アクリル酸エステルの具体例としては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸エステルや、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルへキシル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸テトラヒドロフルフリル、メタクリル酸アリル等のメタクリル酸エステルが挙げられる。
これらは、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0013】
(A)成分のホモポリマーとしてのガラス転移温度(以下、Tgという)が低いものである場合には得られる硬化物は柔らかくなり、Tgが高いものである場合には得られる硬化物は硬くなる。
そこで、所望する硬化物の特性を発現させるには、この(A)成分のホモポリマーとしてのTgに応じて(A)成分を適宜選択して使用することが好ましい。
【0014】
例えば、靭性に優れた硬化物特性を発現させるには、ホモポリマーとしてのTgが80℃以上であるメタクリル酸メチルと、ホモポリマーとしてのTgが0℃以下である、アクリル酸2−エチルヘキシルとの混合物を、好適に用いることができる。
【0015】
本発明の樹脂組成物において用いる(B)成分は、(A)成分に可溶なアクリル系重合体である。
ここで、「可溶」とは、(A)成分中で分散状態にある場合も含むものとする。
【0016】
アクリル系重合体(B)の具体例としては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルへキシル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等から選ばれる単量体の単独重合体もしくは共重合体が挙げられる。
【0017】
これらのうち、透明性に優れた硬化物物性を発現させるには、メタクリル酸メチルの単独重合体や、メタクリル酸メチルとホモポリマーとしてのTgが低い単量体、例えば、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル等との共重合体等が特に好ましい。
【0018】
本発明の樹脂組成物において、(A)成分と(B)成分の使用割合は、特に限定されるものではないが、本発明の樹脂組成物の塗工作業性の観点から、(A)成分と(B)成分の合計量100質量部中、好ましくは(A)成分40〜90質量%の範囲、(B)成分10〜60質量%の範囲であり、より好ましくは(A)成分45〜80質量%の範囲、(B)成分20〜55質量%の範囲である。
【0019】
(A)成分の使用割合が40質量%より少ない場合、つまり(B)成分の使用割合が60質量%を超える場合には、硬化時間は短縮されるが、組成物の粘度が上昇して塗工作業性が低下する傾向にある。
一方(A)成分の使用割合が90質量%を超える場合、つまり(B)成分の使用割合が10重量%より少ない場合には、組成物の粘度が低下して塗工作業性は向上するものの重合硬化性が低下する傾向にある。
【0020】
本発明の樹脂組成物において、(C)成分として用いられる、脂肪族アミン、又は脂環式アミン、窒素原子を含むヘテロ環式化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物は、重合硬化性の向上に優れた効果を発揮するものである。
【0021】
これら(C)成分は、脂肪族アミン、又は脂環式アミン、窒素原子を含むヘテロ環式化合物から選ばれる化合物であれば特に限定されるものではなく、それぞれ単独で用いてもよく、2種又は3種を組み合わせて用いてもよい。
ここでいう窒素原子を含むヘテロ環式化合物のヘテロ環式化合物とは、2種又はそれ以上の原子(炭素のほか、窒素、酸素、硫黄等)から環を構成された環式化合物を意味する。
【0022】
また、ここでいう脂肪族アミンとは、化合物中に少なくとも1つ以上の窒素原子を含み、線状の原子配列(枝分かれも含む)で、炭素原子間の結合が単結合からなる飽和アミン、炭素原子間の2重結合又は3重結合を含む不飽和アミンで表される非環式アミンを意味する。
【0023】
脂肪族アミンの具体例としては、例えば、n−エチルアミン、n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、n−オクチルアミン、1−メチルヘプチルアミン、1−アミノ−2−プロパノール、イソプロピルアミン,イソブチルアミン、t−ブチルアミン、t−オクチルアミン等の脂肪族第一級アミン、ジ−n−メチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジイソブチルアミン等の脂肪族第二級アミン、トリ−n−エチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等の脂肪族第三級アミン等が挙げられる。
【0024】
これらは特に限定されるものではないが、脂肪族アミンのうち、低温での硬化性に優れる点から、好ましくは化合物中の炭素数が1〜8からなる脂肪族アミン、さらに好ましくは化合物中の炭素数が4〜8からなる脂肪族アミンである。また、反応性の点から、脂肪族第三級アミンが特に好ましい。
【0025】
また、ここでいう脂環式アミンとは、化合物中に少なくとも1つ以上の窒素原子を含み、窒素上の不対電子が非局在化せず、脂肪族アミンと似た性質をもつ炭素環式アミンを意味する。
【0026】
脂環式アミンの具体例としては、例えば、シクロヘキシルアミン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ジシクロヘキシルアミン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン等が挙げられるが、これらは特に限定されるものではない。
【0027】
これらの脂環式アミンのうち、低温での硬化性に優れる点から、好ましくは化合物中の環数が1又は2からなる脂環式アミン、さらに好ましくは脂環式第一級アミン又は化合物中の環数が1からなる脂環式アミンである。また、反応性の点から、脂環式第三級アミンが特に好ましい。
【0028】
窒素原子を含むヘテロ環式化合物の具体例としては、例えば、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、キヌクリジン、ヘキサメチレンテトラミン、ピペラジン、ピペリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルピペラジン、2−メチルイミダゾール、4−ジメチルアミノピリジン、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール等が挙げられる。
これらは、単独であるいは2種以上を併用して用いることができる。
【0029】
なお、本発明においてはこれら窒素を含むヘテロ環式化合物のうち、硬化物の低着色性という点から、好ましくは飽和結合からなる化合物、さらに好ましくは(A)〜(D)成分を混合保存させた場合に優れた貯蔵安定性を有することから、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンや、キヌクリジン等のヘテロ環構造を有する第三級アミンである。
【0030】
本発明において、(C)成分の使用割合は特に限定されないが、前記(A)成分と前記(B)成分の合計量100質量部に対して、0.001〜10質量部の範囲が好ましく、0.01〜5質量部の範囲が特に好ましい。
【0031】
本発明において、(C)成分の使用割合が0.001質量部より少ないと、組成物の重合硬化性が低下する傾向にあり、使用割合が10質量部を超えると、重合硬化の促進効果は向上しない傾向にある。
【0032】
本発明の樹脂組成物において、(D)成分として用いられる金属化合物は、組成物の重合硬化性を向上させるための成分である。
【0033】
この金属化合物(D)としては、特に限定されるものではなく、例えば、周期律表のI−A族金属及びIIA族金属並びに亜鉛、鉛、コバルト、ニッケル、マンガン、鉄及び銅の中から選ばれた金属化合物や、金属と有機化合物が錯体を形成させた有機金属錯体等を挙げることができる。
【0034】
この有機金属錯体の具体例としては、例えば、金属の酸化物又は水酸化物;ナトリウム、カリウム、又は亜鉛の炭酸塩;ナトリウム、カリウム、銅、ストロンチウム、マグネシウム、鉛、コバルト及びマンガンの酢酸塩;ナトリウム及びカリウムの酸性フタル酸塩;重炭酸塩;安息香酸塩;りん酸塩;硫化物塩;メタクリル酸塩等、又はそれらの混合物、アセチルアセトン、フェニルアセチルアセトン、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタジオンから選ばれた有機化合物との金属錯体等が挙げられる。
【0035】
本発明において、(D)成分の使用割合は特に限定されないが、前記(A)成分と(B)成分の合計量100質量部に対して、0.01〜15質量部の範囲が好ましく、0.05〜10質量部の範囲が特に好ましい。
【0036】
本発明において、金属化合物(D)の使用割合が0.01質量部より少ないと、樹脂組成物の重合硬化性が低下する傾向にあり、使用割合が15質量部を超えても重合硬化性の向上効果はほとんど無くなる傾向にある。
【0037】
本発明の樹脂組成物では、(E)成分として過酸化物を用いる。
この過酸化物は、前記(C)成分、(D)成分と併用することにより、(A)成分及び(B)成分を含むアクリル系シラップ組成物に短い可使時間と、速硬化性を付与する成分である。
【0038】
この過酸化物(E)の具体例としては、特に限定されるものではないが、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−アミルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシサクシン酸、t−アミルサクシン酸等のパーオキシエステル等が挙げられる。
これらは、−30〜+50℃の条件下で速硬化性を示すという点から、好適に使用される。
【0039】
本発明において、過酸化物(E)は、(A)成分と(B)成分の合計量100質量部に対して、0.01〜15質量部の範囲が好ましく、0.1〜10質量部の範囲がより好ましい。
【0040】
本発明において、過酸化物(E)の使用割合が15質量部を超えると、硬化物の分子量が低下し、さらに硬化物の機械的強度が低下する傾向にあり、また、組成物の可使時間は変化しないか、又は長くなる傾向にある。
【0041】
一方、過酸化物(E)の使用割合がが0.01質量部より少ないと、硬化性を十分に付与できない傾向にある。
【0042】
本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、水を添加することができる。
この場合に、水は金属塩の溶媒として関与し、樹脂組成物の硬化時の反応性や反応速度の調節を行うことができる。
本発明において水を添加する場合、水の添加量は特に限定されず、樹脂組成物の重合硬化性を阻害しない範囲内の量であればよい。
【0043】
例えば、本発明の可使時間を、−30〜+50℃の条件下において、約5秒〜20分の範囲に調整する場合には、水の添加量は、(A)成分と(B)成分の合計量100質量部に対して、0.05〜5質量部の範囲が好ましく、0.1〜3質量部の範囲がより好ましい。
水の添加量が5質量部を超えると、組成物の硬化性が低下する傾向にある。
【0044】
本発明の組成物には、所望により、樹脂組成物の粘度調節又は硬化物の可塑化による路面への追随性を向上させる目的で、(メタ)アクリル酸エステル(A)に可溶な可塑剤(F)を添加することができる。
【0045】
前記可塑剤(F)の具体例としては、例えば、ジブチルフタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、オクチルデシルフタレート、ジ−n−デシルフタレート、ジイソデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート等のフタル酸エステル類、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、オクチルジデシルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート、ジブチルセバケート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート、ポリプロピレングリコール、塩素化パラフィン;アジピン酸系、アゼライン酸系、セバチン酸系及びフタル酸系のポリエステル系可塑剤;エポキシ化油、エポキシ化脂肪酸エステル等のエポキシ系高分子可塑剤等が挙げられる。
これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0046】
本発明において可塑剤を添加してもよく、その添加量は特に限定されない。
例えば、本発明の可使時間を、−30〜+50℃の条件下において、約5秒〜20分の範囲に調整する場合には、(A)成分と(B)成分の合計量100質量部に対して、0.1〜25質量部の範囲が好ましく、0.5〜20質量部の範囲がさらに好ましい。
【0047】
本発明において可塑剤の添加量が、25質量部を超える場合には、得られる硬化物の圧縮強度や耐汚染性が低下する傾向にあり、また、0.1質量部より少ない場合には、塗膜表面の仕上がりが不良となる傾向にある。
【0048】
本発明の組成物には、必要に応じて、硬化物の耐久性を向上させる目的で、前記(A)〜(E)成分以外の1分子中に少なくとも2個の重合性官能基を有する化合物(F)を添加することができる。
【0049】
このような化合物(F)の具体例としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,2−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートのようなアルカンジオールジ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;ジビニルベンゼン等が挙げられる。
これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0050】
本発明において、1分子中に少なくとも2個の重合性官能基を有する化合物(F)を添加する場合に、その添加量は特に限定されない。
例えば、本発明の可使時間を、−30〜+50℃の条件下において、約5秒〜20分の範囲に調整する場合には、(A)成分と(B)成分の合計量100質量部に対して、0.1〜30質量部の範囲が好ましく、1〜20質量部の範囲がさらに好ましい。
【0051】
本発明において、1分子中に少なくとも2個の重合性官能基を有する化合物(F)を添加する量が、30質量部を超える場合には強度が低下の傾向にあり、また、0.1質量部より少ない場合には、低温での硬化性が低下する傾向にある。
【0052】
本発明の組成物には、必要に応じて、硬化塗膜表面における酸素の重合禁止効果を抑えたり、耐汚染性の向上を計るために、パラフィンワックス及び/又はワックスを添加することができる。
【0053】
このパラフィン及び/又はワックスとしては、特に限定されず、例えば、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、ステアリン酸等の高級脂肪酸等公知のものを挙げることができる。
また、融点の異なる2種以上のパラフィン及び/又はワックスを併用することもできる。
【0054】
パラフィン及び/又はワックスの添加量は特に限定されない。
例えば、本発明の可使時間を、−30〜+50℃の条件下において、約5秒〜20分の範囲に調整する場合には、(A)成分と(B)成分の合計量100質量部に対して、0.1〜5質量部の範囲が好ましく、0.2〜2質量部の範囲がさらに好ましい。
【0055】
このパラフィン及び/又はワックスの添加量は、5質量部を超えると硬化塗膜の外観は不良となる傾向にあり、0.1質量部より少ないと塗膜表面における酸素の重合禁止効果を抑え、かつ硬化塗膜の耐汚染性効果が十分に発現しない傾向にある。
【0056】
本発明の樹脂組成物には、得られる硬化物の耐候性をさらに向上させる目的で、紫外線吸収剤を添加することができる。
この紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤等、公知のものを用いることができ、特に限定されない。
【0057】
紫外線吸収剤の具体例としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−デシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4,4′−ジブトキシベンゾフェノン等の2−ヒドロキシベンゾフェノンの誘導体;2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニリル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3,5′−ジターシャリブチルフェニリル)ベンゾトリアゾール、2−〔2′−ヒドロキシ−3,5′−ビス(2,2′−ジメチルプロピル)フェニル〕ベンゾトリアゾール又は/これらのハロゲン置換誘導体等のベンゾトリアゾール誘導体;フェニルサリシレート、p−エチルフェニルサリシレート、p−ターシャリブチルフェニルサリシレート等のサリシル酸のエステル類等を挙げることができる。
これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0058】
本発明において紫外線吸収剤を添加する場合に、その添加量は特に限定されない。
例えば、本発明の可使時間を、−30〜+50℃の条件下において、約5秒〜20分の範囲に調整する場合には、(A)成分と(B)成分の合計量100質量部に対して、0.01〜10質量部の範囲が好ましく、0.01〜5質量部の範囲がさらに好ましい。
【0059】
紫外線吸収剤の添加量は、10質量部を超えると耐候性の付与効果は向上しない傾向にあり、0.01質量部より少ないと耐候性の向上効果が十分に発揮されない傾向にある。
【0060】
本発明の樹脂組成物の重合方法は、特に限定されるものではなく、前記(A)〜(E)成分を、一括もしくは分割して、所望の形状に重合硬化させればよい。
【0061】
例えば、予め前記(A)〜(E)成分を一括混合して樹脂組成物を調製しておき、これを型枠の中に流し込み、重合させる方法;(A)成分と(B)成分の混合物中に予め(C)成分と(D)成分を配合しておき、そこへ(E)成分を添加し重合させる方法;(A)成分と(B)成分を予め混合し、これを2分割して、一方に(E)成分を加え、他方に(C)成分と(D)成分を加え、別々に溶解させておき、重合させる直前に2液を混合して重合させる方法等が挙げられる。
【0062】
本発明の樹脂組成物は、各成分を適宜選択することにより、低温〜高温領域まで幅広い温度条件下において、速硬化性を示すものである。
特に、−30℃〜+50℃の温度範囲においては、15分以内、好ましくは10分以内に速硬化させることが可能である。
そのため、特に屋外用途の被覆材料として、好適に用いることができる。
【0063】
屋外用途の具体例としては、例えば、コンクリートやアスファルト等の路面用;床面や壁面の塗装被膜用、マーキング材用等の被覆材料全般等を挙げることができる。
【0064】
また、本発明の樹脂組成物は、幅広い温度条件下において、速硬化性を示すことから、速硬化性が要求される各種塗工方法、例えば、流しべ工法、コーティング工法、モルタル薄塗り工法、モルタル厚塗り工法、2液以上を塗工直前にスプレー混合させて硬化させる方法等において、非常に有用なものである。
【0065】
本発明の樹脂組成物を重合させた硬化物は、透明感があり、黄色度が低く、耐候性にも優れるものである。
そのため、本発明の樹脂組成物は、特に、薄色着色する硬化物を得る場合に、非常に有用である。
【0066】
本発明の被覆材料は、(メタ)アクリル酸エステル(A)、(A)成分に可溶なアクリル系重合体(B)、ヘテロ環構造を有する第三級アミン、脂肪族第三級アミン、又は脂環式第三級アミンから選ばれる少なくとも1種の化合物(C)、金属化合物(D)、及び過酸化物(E)を含むものである。
これら(A)〜(E)成分は、前述した(A)〜(E)成分と同じであってよい。
本発明の被覆材料には、所望する被膜性能を発現させるために、各種添加剤、骨材、充填剤等を適宜選択し、必要量混合した配合物として用いられるのが適当である。
【0067】
例えば、下地に対する接着性の安定化や、前記樹脂組成物と充填剤との接着強度の耐久性を向上させる目的で、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤を配合することができる。
【0068】
組成物の硬化性を安定化させる目的で、トリブチルフォスファイト、トリ(2−エチルヘキシル)フォスファイト、トリデシルフォスファイト、トリステアリルフォスファイト、トリス(ノニルフェニル)フォスファイト、トリフェニルフォスファイト等のフォスファイト類等の安定剤を配合することができる。
【0069】
組成物の貯蔵安定性を向上させる目的で、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、2,4−ジメチル−t−ブチルフェノール等の重合抑制剤を配合することができる。
【0070】
骨材としては、平均粒子径が10μm以上で、アマニ油100gに対する吸油量が25cc以下の骨材を用いることが好適である。
【0071】
骨材の具体例としては、例えば、砂、硅砂、石英砂、又はこれらの着色物もしくは焼成物;石英粉、硅砂粉等の岩石粉;着色した陶器や陶器素地を焼成硬化して粉砕した物;亜鉛白、炭酸カルシウム、アルミナ、ガラスビーズ等が挙げられる。
【0072】
特に本発明の被覆材料には、塗工作業性やセルフレベリング性を向上させるため、粒径の異なる骨材を配合することが好ましい。
【0073】
また、揺変性を有する被覆材料を得るには、アエロジルのようなシリカ粉末の他、着色顔料や染料等の充填剤を、本発明の被覆材料に配合すればよい。
【0074】
着色顔料や染料の具体例としては、例えば、酸化チタン、硫酸バリウム、カーボンブラック、クロムバーミリオン、ベンガラ、群青、コバルトブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等が挙げられる。
【0075】
これら充填剤の配合量は、特に限定されるものではないが、一般には、本発明の樹脂組成物100質量部に対して、900質量部までの範囲で配合すれば、各種物性のバランスが良好な硬化塗膜を得られる傾向にあり好ましい。
その他、硬化塗膜の表面外観を整える目的で、各種の消泡剤及びレベリング剤を配合することもできる。
【0076】
本発明の樹脂組成物および被覆材料を、コンクリート、アスファルト、鋼板等の床面又は壁面等に塗工する場合、直接被塗物に塗布してもよいが、必要に応じて、被塗物に予めプライマー処理を施し、その上に塗布することが好ましい。
【0077】
本発明の塗工方法としては、スプレー法、金鏝仕上げ法、刷毛塗り法、ローラーコーティング等を挙げることができるが、特に限定されるものではない。
【0078】
また、本発明では、平滑性、ノンスリップ性等、硬化塗膜の外観を、所望に応じて適宜形成することが可能である。
【0079】
具体的には、例えば、骨材を混合しないか又は一部のみ混合した被覆材料を被塗物に塗布して塗膜を形成し、該被覆材料が硬化する前に、塗膜表面に骨材を撒布することにより、硬化塗膜表面に骨材を一部突出した、ノンスリップ性の硬化塗膜を得ることができる。
【0080】
なお、この際、予め骨材を配合した被覆材料を用いる場合には、骨材の種類とその量は塗工の目的に応じて選択すればよい。
【0081】
比較的薄い塗膜、例えば、0.2〜1mmの塗膜を塗工する場合には、スプレー法、刷毛塗り法、ローラーコーティング法等の塗工方法が好ましい。この場合に用いる骨材量は、本発明の樹脂組成物100質量部に対して30〜100質量部の範囲とすることが好ましい。
【0082】
より厚い塗膜、例えば、1〜30mmの塗膜を形成する場合には、金鏝仕上げ法が好ましい。この場合に用いる骨材量は、本発明の樹脂組成物100質量部に対して100〜900質量部の範囲とするのが好ましい。
【0083】
滑らかな外観の硬化塗膜を得るには骨材量を少なく配合すればよいが、硬化塗膜の諸物性を考慮すると、100質量部程度とすることが好ましい。
【0084】
また、厚い塗膜を得るには骨材量を多く配合すればよいが、経済的な観点及び硬化性の観点から、骨材量900質量部程度にすることが好ましい。
【0085】
なお、本発明の樹脂組成物を重合させた硬化物は、耐候性に優れるものである。特に、硬化物のYI値は、経時的に低下するという画期的な効果を発現するものである。
このように、本願発明の樹脂組成物は、非常に有用なものである。
【0086】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに説明するが、本発明はこれらの例によって何ら制限されるものではない。なお、例中の「部」は質量部を表す。
なお、実施例中の評価は、下記評価方法で行った。
【0087】
[評価方法]
1.重合挙動
可使時間:得られたアクリル系シラップ組成物に、過酸化物(E)を添加し、攪拌棒により攪拌し始めてから粘度上昇により攪拌不能となるまでの時間(分)を測定した。
【0088】
硬化時間:得られた樹脂組成物を、20℃条件下で、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETという)フィルム上に、金鏝仕上げ法により塗工し、過酸化物(E)を添加してから、塗膜表面が完全にタックフリーになるまでの時間(分)を測定した。
なお、ここでいうタックフリーとは、硬化物表面上にガーゼをのせ、500gの荷重を1分間かけた後、硬化物を水平方向に対して30度に傾けてガーゼが滑り落ちる状態をいう。
また、表中の温度とは、各成分の混合時から塗工時までの温度を意味する。
【0089】
2.耐候性
得られた硬化物について、硬化物を得た直後(0時間)、100時間後及び500時間後の黄色度指数(以下、YI値という)を、下記方法でそれぞれ算出し、表中にこの値を記載した。
【0090】
YI値の算出方法:
色差計アナライザー(日立製作所(株)製307型)を用い、JIS規格K−7103に従って、硬化物の色差を測定した。次に、X、Y、Zの刺激値と下記一般式により、YI値を算出した。
【0091】
【数1】
Figure 0004705290
【0092】
なお、耐候性試験(100時間、500時間)は、下記方法で行った。
耐候性試験:
得られた硬化物について、サンシャインウェザオメータ(スガ試験機社製WE-SUN-DC)を用い、ブラックパネル温度63℃、水12分/乾燥60分のサイクルで、それぞれ100時間及び500時間の暴露を行った。
【0093】
[実施例1]
メタクリル酸メチル 60部
メタクリル酸2−ヒドロキシエチル 5部
アクリル酸2−エチルヘキシル 10部
トリエチレングリコールジメタクリレート 5部
ジオクチルテレフタレート 1.5部
パラフィンワックス(融点47℃) 0.25部
パラフィンワックス(融点66℃) 0.25部
上記化合物を混合、攪拌しながら+50℃に加温し、この中にポリメチルメタクリレート25質量部を少量ずつ添加し溶解させた後、室温まで冷却した。
続いて、それに、チヌビン328(紫外線吸収剤:チバガイギー社製)0.5部、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン0.3部、水酸化カルシウム3部を添加して攪拌し混合物を得た。
【0094】
得られた混合物に、t−ブチルパーオキシマレイン酸(以下、PMAという)を0.9部を添加して攪拌して樹脂組成物を調製し、速やかにPETフィルム上に、厚さ約3mmになるように20℃条件下で金鏝仕上げ法により塗工し、硬化物を得た。
【0095】
その結果、重合挙動は、可使時間が約1分であり、硬化時間が約5分であった。
また、得られた硬化物の初期(0時間)のYI値は、6.5であった。
この硬化物について、耐候性試験を行ったところ、100時間後のYI値は5.6、500時間後のYI値は5.0であった。
【0096】
次に、上記と同様の条件で混合物を再度調製し、これを+50℃の恒温槽中に30日間保管した。
この保管した混合物に、PMA0.9部を添加して攪拌して樹脂組成物を調製した。
これを速やかにPETフィルム上に厚さ約3mmになるように20℃条件下で金鏝仕上げ法により塗工し、硬化物を得た。
その結果、この重合挙動は、可使時間が約1分であり、硬化時間が約4分であった。
【0097】
[実施例2〜9]
表1に示す組成及び温度とする以外は、実施例1と同様の操作を行い、樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を、表1記載の温度条件下で、実施例1と同様にして、硬化物を得た。
得られた硬化物について、重合挙動(可使時間、硬化時間)及びYI値を評価した結果は、表1に示した。
また、表1に示す組成及び温度とする以外は実施例1と同様にして、それぞれ混合物を再度調製し、これを+50℃の恒温槽中に30日間保管した。
この保管したそれぞれの混合物に、表1記載の(E)成分をそれぞれ添加し攪拌して樹脂組成物を調製した。この樹脂組成物を用いて表1記載の温度条件下で、実施例1と同様にしてそれぞれ硬化物を得た。
得られた硬化物について、重合挙動(可使時間、硬化時間)及びYI値を評価した結果は、表1に示した。
【0098】
[実施例10、11]
表1に示す組成及び温度とする以外は、実施例1と同様の操作を行い、混合物を得た後、これに、水0.2部とPMA0.9部を添加して攪拌して樹脂組成物をそれぞれ調製した。この樹脂組成物を用いて表1記載の温度条件下で、実施例1と同様にしてそれぞれ硬化物を得た。
得られた硬化物について、重合挙動(可使時間、硬化時間)及びYI値を評価した結果は、表1に示した。
また、表1に示す組成及び温度とする以外は実施例1と同様にして、それぞれ混合物を再度調製し、これを+50℃の恒温槽中に30日間保管した。
この保管したそれぞれの混合物に、水0.2部とPMA0.9部をそれぞれ添加し攪拌して樹脂組成物を調製した。これを表2に記載の温度条件下で、実施例1と同様にしてそれぞれ硬化物を得た。
得られた硬化物について、重合挙動(可使時間、硬化時間)及びYI値を評価した結果は、表1に示した。
【0099】
[比較例1]
メタクリル酸メチル 60部
メタクリル酸2−ヒドロキシエチル 5部
アクリル酸2−エチルヘキシル 10部
トリエチレングリコールジメタクリレート 5部
ジオクチルテレフタレート 1.5部
パラフィンワックス(融点47℃) 0.25部
パラフィンワックス(融点66℃) 0.25部
上記化合物を混合、攪拌しながら+50℃に加温し、この中にポリメチルメタクリレート25質量部を少量ずつ添加し溶解させた後、室温まで冷却した。
続いて、それに、チヌビン328(紫外線吸収剤:チバガイギー社製)0.5部、水酸化カルシウム3部を添加して攪拌し混合物を得た。
【0100】
得られた混合物に、PMA0.9部を添加して攪拌し樹脂組成物を調製し、速やかにPETフィルム上に、厚さ約3mmになるように、20℃条件下で金鏝仕上げ法により塗工し、硬化物を得た。
その結果、樹脂組成物を調製後、2時間経過した後も、塗膜は完全に重合硬化しなかった。
【0101】
また、上記と同様の条件で混合物を再度調製し、これを+50℃の恒温槽中に30日間保管した。
この保管した混合物に、PMA0.9部を添加して攪拌し、樹脂組成物を調製した。
これを、速やかにPETフィルム上に厚さ約3mmになるように20℃条件下で金鏝仕上げ法により塗工した。
その結果、樹脂組成物を調製後、2時間経過した後も、完全に重合硬化しなかった。
【0102】
[比較例2〜4]
表1に示す組成及び温度とする以外は、実施例1と同様にして混合物をそれぞれ調製し、これに表1記載の(E)成分をそれぞれ添加して、樹脂組成物を調製した。
得られた樹脂組成物を用い、表1記載の温度条件下で、実施例1と同様にしてそれぞれ塗工した。
この重合挙動(可使時間、硬化時間)及びYI値を評価した結果は、表1に示した。
また、表1に示す組成及び温度とする以外は実施例1と同様にして、それぞれ混合物を再度調製し、これを+50℃の恒温槽中に30日間保管した。
この保管したそれぞれの混合物に、表1記載の(E)成分をそれぞれ添加し攪拌して樹脂組成物を調製した。この樹脂組成物を表1に記載の温度条件下で、実施例1と同様にしてそれぞれ塗工した。
この重合挙動(可使時間、硬化時間)及びYI値を評価した結果は、表1に示した。
【0103】
[実施例12]
実施例1と同条件で樹脂組成物を調製し、速やかに150×150×3(単位:mm)の型枠の中に注入した後、90℃で重合硬化し、硬化物を得た。
その結果、重合挙動は、可使時間は約0.5分、硬化時間は4分であった。
また、得られた硬化物のYI値は、初期(0時間)は6.4、100時間後は5.4、500時間後は4.8であった。
次に、再度実施例1と同様にして混合物を調製し、+50℃の恒温槽で30日間保管した。
この保管した混合物に、PMA0.9部を添加して攪拌して得た樹脂組成物を、速やかに150×150×3(単位:mm)の型枠の中に注入し、90℃で重合硬化し、硬化物を得た。
その結果、重合挙動は、可使時間は約0.5分、硬化時間は4分であった。
【0104】
[実施例13]
PETフィルム上に厚さ0.5mmになるように塗工する以外は、実施例1と同様にして硬化物を得た。この評価結果は、表1に示した。
【0105】
【表1】
Figure 0004705290
【0106】
なお、表中に記載の略記号は、下記の通りである。
*1):ポリメチルメタクリレート
MMA:メタクリル酸メチル
EHA:アクリル酸2−エチルヘキシル
HEMA:メタクリル酸2−ヒドロキシエチル
BA:アクリル酸n−ブチル
DABCO:1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン
DMPT:ジメチル−p−トルイジン
PMA:t−ブチルパーオキシマレイン酸
PSA:t−ブチルパーオキシサクシン酸
BPO:過酸化ベンゾイル
T−328:チヌビン328(チバガイギー社製:紫外線吸収剤)
【0107】
[実施例14]
メタクリル酸メチル 70部
アクリル酸2−エチルヘキシル 5部
トリエチレングリコールジメタクリレート 5部
ジオクチルテレフタレート 1.5部
パラフィンワックス(融点47℃) 0.25部
パラフィンワックス(融点66℃) 0.25部
上記化合物を混合、攪拌しながら+50℃に加温し、この中にポリメチルメタクリレート25質量部を少量ずつ添加し溶解させた後、室温まで冷却した。
続いて、それに、チヌビン328(紫外線吸収剤:チバガイギー社製)0.5部、n−ブチルアミン0.4部、水酸化カルシウム2部を添加して攪拌して混合物を得た。、
【0108】
得られた混合物に、PMA0.9部を添加して攪拌して樹脂組成物を調製し、速やかにPETフィルム上に、厚さ約3mmになるように20℃条件下で金鏝仕上げ法により塗工し、硬化物を得た。
その結果、この重合挙動は、可使時間が約1分であり、硬化時間が約4分であった。
得られた硬化物の初期(0時間)のYI値は、6.6であった。
また、この硬化物について、サンシャインウエザオメータにて耐候性試験を行ったところ、100時間後のYI値は6.2、500時間後YI値は6.3であった。
【0109】
次に、上記と同様の条件で混合物を再度調製し、これを+50℃の恒温槽中に30日間保管した。
この保管した混合物に、PMA0.9部を添加して攪拌し、これを速やかにPETフィルム上に厚さ約3mmになるように20℃条件下で金鏝仕上げ法により塗工し、硬化物を得た。
その結果、この重合挙動は、可使時間が約1.2分であり、硬化時間が約4.3分であった。
【0110】
[実施例15〜22、25〜32]
表2に示す組成及び温度とする以外は、実施例14と同様の操作を行い、樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を、表2記載の温度条件下で、実施例14と同様にして、硬化物を得た。
得られた硬化物について、重合挙動(可使時間、硬化時間)及びYI値を評価した結果は、表2に示した。
次に、表2に示す組成及び温度とする以外は実施例14と同様にして、それぞれ混合物を再度調製し、これを+50℃の恒温槽中に30日間保管した。
この保管したそれぞれの混合物に、表2記載の(E)成分をそれぞれ添加し攪拌して樹脂組成物を調製した。これを表2に記載の温度条件下で、実施例14と同様にしてそれぞれ硬化物を得た。
得られた硬化物について、重合挙動(可使時間、硬化時間)及びYI値を評価した結果は、表2に示した。
【0111】
[実施例23]
表2に示す組成及び温度とする以外は、実施例14と同様の操作を行い、混合物を得た後、これに、水0.2部とPMA0.9部を添加して攪拌して樹脂組成物をそれぞれ調製した。これを表2記載の温度条件下で、実施例14と同様にしてそれぞれ硬化物を得た。
得られた硬化物について、重合挙動(可使時間、硬化時間)及びYI値を評価した結果は、表2に示した。
次に、表2に示す組成及び温度とする以外は実施例14と同様にして、それぞれ混合物を再度調製し、これを+50℃の恒温槽中に30日間保管した。
この保管したそれぞれの混合物に、水0.2部とPMA0.9部をそれぞれ添加し攪拌して樹脂組成物を調製した。これを表2に記載の温度条件下で、実施例14と同様にしてそれぞれ硬化物を得た。
得られた硬化物について、重合挙動(可使時間、硬化時間)及びYI値を評価した結果は、表2に示した。
【0112】
[実施例24]
表2に示す組成及び温度とする以外は、実施例14と同様の操作を行い、室温まで冷却した後、炭酸カルシウム50部と酸化チタン50部を添加して混合物を得た。
この混合物に、PMA0.9部を添加しPETフィルム上に厚さ約3mmになるように−20℃条件下で金鏝仕上げ法により塗工する以外は実施例14と同様の操作を行い、樹脂組成物を調製した。これを表2記載の温度条件下で、実施例14と同様にしてそれぞれ硬化物を得た。
得られた硬化物について、重合挙動(可使時間、硬化時間)及びYI値を評価した結果は、表2に示した。
次に、再度前記混合物を調製し、+50℃の恒温槽で30日間保管した。
この保管した混合物に、PMA0.9部を添加しPETフィルム上に厚さ約3mmになるように−20℃条件下で金鏝仕上げ法により塗工する以外は実施例14と同様の操作を行い、樹脂組成物を調製した。これを表2記載の温度条件下で、実施例14と同様にしてそれぞれ硬化物を得た。
得られた硬化物について、重合挙動(可使時間、硬化時間)及びYI値を評価した結果は、表2に示した。
【0113】
[比較例5]
メタクリル酸メチル 70部
アクリル酸2−エチルヘキシル 5部
トリエチレングリコールジメタクリレート 5部
ジオクチルテレフタレート 1.5部
パラフィンワックス(融点47℃) 0.25部
パラフィンワックス(融点66℃) 0.25部
上記化合物を混合、攪拌しながら+50℃に加温し、この中にポリメチルメタクリレート25質量部を少量ずつ添加し溶解させた後、室温まで冷却した。
続いて、それに、チヌビン328(紫外線吸収剤:チバガイギー社製)0.5部、n−ブチルアミン0.4部を添加して攪拌して、混合物を得た。
得られた混合物に、PMA0.9部を加え攪拌し、樹脂組成物を調製した。
これを、速やかにPETフィルム上に、厚さ約3mmになるように−20℃条件下で塗工した。
その結果、樹脂組成物を調製後、2時間経過した後も、完全に重合硬化しなかった。
【0114】
次に、前記混合物を再度調製し、これを+50℃の恒温槽中に30日間保管した。
この保管した混合物に、PMAを0.9部を添加して攪拌し樹脂組成物を調製し、速やかにPETフィルム上に厚さ約3mmになるように−20℃で金鏝仕上げ法により塗工した。
その結果、樹脂組成物を調製後、2時間経過した後も、完全に重合硬化しなかった。
【0115】
[比較例6〜10]
表2に示す組成及び温度とする以外は、実施例14と同様にして混合物をそれぞれ調製し、これに表2記載の(E)成分をそれぞれ添加して、樹脂組成物を調製した。
得られた樹脂組成物を用い、表2記載の温度条件下で、実施例14と同様にしてそれぞれ塗工した。
この重合挙動(可使時間、硬化時間)及びYI値を評価した結果は、表2に示した。
また、表2に示す組成及び温度とする以外は実施例1と同様にして、それぞれ混合物を再度調製し、これを+50℃の恒温槽中に30日間保管した。
この保管したそれぞれの混合物に、表2記載の(E)成分をそれぞれ添加し攪拌して樹脂組成物を調製した。これを表2に記載の温度条件下で、実施例14と同様にしてそれぞれ塗工した。
この重合挙動(可使時間、硬化時間)及びYI値を評価した結果は、表2に示した。
【0116】
[実施例33]
表2に示す組成及び温度とする以外は、実施例14と同条件で混合物及び樹脂組成物を調製した。
この樹脂組成物を、厚さ約0.5mmになるように塗工する以外は、実施例14と同様にして塗工し、硬化物を得た。
得られた硬化物の初期(0時間)のYI値は、5.7であった。
また、耐候性試験を行ったところ、100時間後のYI値は5.3、500時間後のYI値は5.1であった。
【0117】
次に、前記混合物を再度調製し、+50℃の恒温槽で30日間保管した。
この保管した混合物に、表1記載の(E)成分を添加して攪拌して樹脂組成物を調製し、これを、速やかにPETフィルム上に厚さ約0.5mmになるように、実施例14と同様にして塗工し、硬化物を得た。
その結果、この重合挙動は、可使時間が約1.7分、硬化時間が約5.2分であった。
【0118】
【表2】
Figure 0004705290
【0119】
なお、表中に記載の略記号は、下記の通りである。
*1):ポリメチルメタクリレート
MMA:メタクリル酸メチル
EHA:アクリル酸2−エチルヘキシル
2−DMAE:2−ジメチルアミノエタノール
DMPT:ジメチルパラトルイジン
Ca(OH):水酸化カルシウム
Mg(OH):水酸化マグネウム
2EHACa:2エチルヘキサン酸カルシウム5%溶液
メタクリル酸Ca:メタクリル酸カルシウム
PMA:t−ブチルパーオキシマレイン酸
PSA:t−ブチルパーオキシサクシン酸
BPO:過酸化ベンゾイル
3G:トリエチレングリコールジメタクリレート
9PG:ポリプロピレングリコールジメタクリレート
T−328:チヌビン328(チバガイギー社製:紫外線吸収剤)
T−P:チヌビンP(チバガイギー社製:紫外線吸収剤)
【0120】
比較例1は、本発明の(C)成分を使用しなかった例である。この場合、樹脂組成物は増粘せず、可使時間を測定できなかった。また、この樹脂組成物は完全に硬化しなかったため、YI値も測定不能であった。さらに、+50℃条件下で30日間保管した混合物を用いた樹脂組成物の場合も、同様に完全に硬化しなかったため、可使時間及びYI値は測定不能であった。
【0121】
比較例2は、本発明の(D)成分を使用しなかった例である。この場合、樹脂組成物は増粘せず、可使時間を測定できなかった。また、この樹脂組成物は、完全に硬化しなかったため、YI値も測定できなかった。さらに、+50℃条件下で30日間保管した混合物を用いた樹脂組成物を用いた場合も、同様に完全に硬化しなかったため、YI値は測定できなかった。
【0122】
比較例3は、本発明の(C)成分の代わりにジメチルパラトルイジンを使用した例である。
この場合、低温での硬化時間が長く、得られた硬化物は、初期(0時間)からYI値が高く、耐候性試験後にはさらに黄変した。
【0123】
比較例4は、本発明の(C)成分の代わりにアニリンを使用した例である。
この場合、得られた硬化物は、初期(0時間)からYI値が高く、耐候性試験後にはかなり濃く黄変した。
【0124】
比較例5は、本発明の(D)成分を使用しなかった例である。この場合、樹脂組成物は増粘せず、可使時間は測定不能であった。また、この樹脂組成物は完全に硬化しなかったため、硬化時間、YI値もまた測定不能であった。さらに、+50℃条件下で30日間保管した混合物を用いた樹脂組成物も同様に、完全に硬化しなかったため、可使時間、硬化時間、及びYI値は測定不能であった。
【0125】
比較例6は、本発明の(C)成分を使用しなかった例である。この場合、樹脂組成物は増粘せず、可使時間を測定できなかった。また、この樹脂組成物は完全に硬化しなかったため、YI値も測定できなかった。さらに、+50℃条件下で30日間保管した混合物を用いた樹脂組成物を用いた場合も、同様に完全に硬化しなかったため、YI値は測定できなかった。
【0126】
比較例7〜9は、本発明の(C)成分の代わりにアニリン、p−アニシジン、p−トルイジンを使用した例である。
この場合、得られた硬化物は、初期からYI値が高く、耐候性試験後にはさらに黄変した。
【0127】
比較例10は、本発明の(C)成分の代わりにジメチルパラトルイジンを使用した例である。
この場合、低温での硬化時間が長く、得られた硬化物は、初期からYI値が高く、耐候性試験後にはさらに黄変した。
【0128】
【発明の効果】
本発明の樹脂組成物は、耐候性に優れる硬化物を得ることができるため、屋外用途に適用する被覆材料として好適に用いることができる。
特に薄膜状に塗布した後、短時間で重合硬化させることが可能であり、低温〜高温領域まで幅広い温度条件下において、短い可使時間を有し、かつ速硬化が可能であることから、短時間での塗工が要求される用途に広く適用可能なものであり、工業上非常に有益なものである。
さらに、本発明の樹脂組成物は、その硬化物のYI値が経時的に低下するという画期的な効果を発現するものであり、特に屋外用途に好適なものである。

Claims (6)

  1. (メタ)アクリル酸エステル(A)、(A)成分に可溶なアクリル系重合体(B)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン及びキヌクリジンから選ばれる少なくとも1種の化合物(C)、カルシウム化合物及びマグネシウム化合物から選ばれる少なくとも1種の金属化合物(D)、及び過酸化物(E)を含む樹脂組成物。
  2. 金属化合物(D)が、水酸化カルシウム、2−エチルヘキサン酸カルシウム、メタクリル酸カルシウム、水酸化マグネシウムから選ばれる少なくとも1種の金属化合物である請求項1記載の樹脂組成物。
  3. (A)成分の割合が40〜90質量%、(B)成分の割合が10〜60質量%の合計100質量部に対して、(C)成分の割合が、0.001〜10質量部、(D)成分の割合が0.01〜15質量部、(E)成分の割合が0.01〜15質量部である請求項1記載の樹脂組成物。
  4. 過酸化物(E)が、パーオキシエステルである請求項1記載の樹脂組成物。
  5. 請求項1記載の樹脂組成物を、重合硬化してなる硬化物。
  6. (メタ)アクリル酸エステル(A)、(A)成分に可溶なアクリル系重合体(B)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン又はキヌクリジンから選ばれる少なくとも1種の化合物(C)、カルシウム化合物及びマグネシウム化合物から選ばれる少なくとも1種の金属化合物(D)、及び過酸化物(E)を含む被覆材料。
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