JPH1120309A - 一体型熱転写シートおよびその製造方法 - Google Patents

一体型熱転写シートおよびその製造方法

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JPH1120309A
JPH1120309A JP9178361A JP17836197A JPH1120309A JP H1120309 A JPH1120309 A JP H1120309A JP 9178361 A JP9178361 A JP 9178361A JP 17836197 A JP17836197 A JP 17836197A JP H1120309 A JPH1120309 A JP H1120309A
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white
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resin
transfer sheet
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JP9178361A
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Katsuyuki Oshima
克之 大嶋
Satoru Kawai
悟 河合
Hideki Usuki
秀樹 臼杵
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被転写体に熱転写する際に使用する熱転写シ
ートにおいて、熱転写シート上に形成される層の数を減
らして、製造し易く且つ製造コストを低減できる一体型
熱転写シートおよびその製造方法を提供する。 【解決手段】 基材フィルム2上に、少なくとも離型層
7/受容層8/接着層9の順で積層された受容層転写部
11と、少なくとも一色以上の染料層4が面順次に設け
られた染料層転写部12と、剥離層5/白色層6の順で
積層された白色層転写部13とが面順次に設けられた一
体型熱転写シート1であって、一体型熱転写シート1か
ら被転写体15上に、受容層転写部11、染料層転写部
12、白色層転写部13の順に転写される際に、接着性
を有する白色層6を、画像が形成された受容層8上に直
接接着して設けることにより、上記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基材フィルム上
に、染料層、白色層および必要に応じて受容層が面順次
に設けられた一体型熱転写シートおよびその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】透明な被転写シートの一方の面に画像を
形成して、透明被転写シートの他方の面側からその画像
を認識または観賞することができる印画物は、従来から
広告または装飾用に用いられる電飾表示体等に使用され
ている。この電飾表示体は、通常、透明被転写シート/
画像/白色層の順に積層して形成され、その前面(透明
被転写シート側)または背面(白色層側)から光が照射
されて観賞される。また、転写された画像は、適度に光
が拡散したり、適度に光を透過させたりすることによっ
て、更に際立たせることができる。光を拡散させるため
には、通常、そのための電飾装置を設けたり、電飾表示
体に光拡散層を付加させたりしている。
【0003】電飾表示体は、従来から、オフセット印刷
またはグラビア印刷等により、被転写シートとなる透明
プラスチックフィルム上に画像または文字を形成し、さ
らにその上に白色インキをベタ柄で印刷して作製されて
いる。そのため、電飾表示体の作製は、印刷ロット単位
で印画工程や白色インキ印刷工程等に分かれて行われる
ため、大量生産には好適である。
【0004】しかしながら、近年、個人用途または少量
多品種用途等の要望に対応して、一枚毎または複数枚毎
に異なる文字や画像を形成することが必要とされてい
る。
【0005】この要望に対する方法としては、透明プラ
スチック等の透明被転写シート上に、受容層転写シート
から画像形成に容易な受容層を転写し、その受容層に、
インクジェット法によりまたは熱転写シートに設けられ
た染料層から昇華熱転写法により画像を形成し、さらに
その上に白色層転写シートから白色層を転写して、目的
の印画物を形成している。特に、昇華熱転写法は、連続
階調性に優れ、カラー写真に匹敵するフルカラー画像を
与えるものとして注目されている。
【0006】昇華熱転写法により印画物を形成するに
は、少なくとも染料層および白色層、さらに被転写体が
染料の染着性が乏しい場合には予め受容層を転写してお
かなければならないため、複数の熱転写シートを、複数
の工程で転写して形成しなければならなかった。このよ
うな煩雑な工程を省略するため、特公平7−77832
号公報には、同一の基材シート上に受容層、染料層、白
色層を順次設けた一体型の熱転写シート、およびそのシ
ートから被転写体上に、それら各層を順次転写すること
によって、印画物を低コストで製造できる方法が開示さ
れている。ここで用いられる一体型の熱転写シートに
は、基材シート上に、剥離層/受容層/接着層の三層構
成からなる受容層転写層と、各色の熱転写染料層と、剥
離層/白色インキ層/接着層の三層構成からなる隠蔽白
色転写層とが順次形成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た一体型の熱転写シート上に形成される各々の層は、塗
工および乾燥等の各工程により形成されるため、層の数
が多いとその形成が煩雑となり、そのため、熱転写シー
トの製造コストが高くなってしまうという問題があっ
た。
【0008】また、得られた印画物の白色隠蔽性につい
ては、上述の方法で製造された熱転写シートから形成さ
れた印画物、および、従来からの方法で形成された印画
物においても、その白色隠蔽性が乏しいという問題があ
った。
【0009】さらに、染着性の乏しい被転写体上に染着
性に優れた受容層を転写する際、受容層が設けられた熱
転写シートからの受容層の離型性を、従来よりも向上さ
せることが要請されていた。
【0010】上記の課題を解決するため、本発明の第一
の目的は、熱転写シート上に形成される層の数を減らし
て、製造し易く且つ製造コストを低減できる一体型熱転
写シートおよびその製造方法を提供することにある。
【0011】また、本発明の第二の目的は、白色隠蔽性
に優れた印画物を形成するための一体型熱転写シートの
提供、および、受容層が離型しやすい一体型熱転写シー
トの提供にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の一体型
熱転写シートは、基材フィルム上に、少なくとも一色以
上の染料層が面順次に設けられた染料層転写部と、剥離
層/白色層の順で積層された白色層転写部とが面順次に
設けられた一体型熱転写シートであって、前記一体型熱
転写シートから被転写体上に、前記染料層転写部、前記
白色層転写部の順に転写される際に、前記白色層が、接
着性を有することによって、画像が形成された前記被転
写体上に直接接着して設けられることにより、上述した
目的を達成する。この発明によれば、白色層が、接着層
を介することなく、画像の形成された被転写体上に直接
転写されるため、接着層を設ける必要のない低コストの
一体型熱転写シートを提供することができる。
【0013】請求項2の発明の一体型熱転写シートは、
基材フィルム上に、少なくとも離型層/受容層/接着層
の順で積層された受容層転写部と、少なくとも一色以上
の染料層が面順次に設けられた染料層転写部と、剥離層
/白色層の順で積層された白色層転写部とが面順次に設
けられた一体型熱転写シートであって、前記一体型熱転
写シートから被転写体上に、前記受容層転写部、前記染
料層転写部、前記白色層転写部の順に転写される際に、
前記白色層が、接着性を有することによって、画像が形
成された前記受容層上に直接接着して設けられることに
より、上述した目的を達成する。この発明によれば、白
色層が、接着層を介することなく、画像の形成された受
容層上に直接転写されるため、接着層を設ける必要のな
い低コストの一体型熱転写シートを提供することができ
る。さらに、染着性に乏しい被転写体であっても、一連
の工程で優れた印画物を効率的に形成することができ
る。
【0014】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2に記載の一体型熱転写シートにおいて、前記白色層
が、少なくとも接着性樹脂バインダーと白色顔料とを含
有することを特徴とする。また、請求項4の発明は、請
求項3に記載の一体型熱転写シートにおいて、前記接着
性樹脂バインダーが、アクリル系樹脂であることを特徴
とする。これらの発明によれば、前記白色層に、アクリ
ル樹脂のような接着性を有する樹脂バインダーと白色顔
料とが含有するので、画像が形成された受容層上に白色
層を接着性よく設けることができる。
【0015】請求項5の発明は、請求項1または請求項
2に記載の一体型熱転写シートにおいて、前記白色層
が、少なくとも樹脂バインダー、接着剤および白色顔料
を含有することを特徴とする。
【0016】請求項6の発明は、請求項3または請求項
5に記載の一体型熱転写シートにおいて、前記接着性樹
脂バインダーの量または前記樹脂バインダーと前記接着
剤との合計量(A)と、前記白色顔料の量(B)との比
を、A/B=1/1〜1/10(重量比)とすることを
特徴とする。この発明によれば、接着性および白色隠蔽
性に優れた白色層を、画像が形成された受容層上に接着
性よく設けることができる。
【0017】請求項7の発明は、請求項1または請求項
2に記載の一体型熱転写シートにおいて、前記剥離層
が、白色顔料を含有することを特徴とする。この発明に
よれば、剥離層に白色隠蔽性を持たせることができるの
で、白色隠蔽性に優れた白色層転写部を、画像が形成さ
れた受容層上に接着性よく設けることができる。
【0018】請求項8の発明は、請求項2に記載の一体
型熱転写シートにおいて、前記受容層が、塩化ビニル系
樹脂、アクリル−スチレン共重合体系樹脂またはポリエ
ステル系樹脂の何れかの樹脂で形成され、前記離型層
が、ブチラール樹脂、ポリビニルアセテート樹脂または
ウレタン樹脂のうち少なくとも一つの樹脂で形成されて
いることを特徴とする。また、請求項9の発明は、請求
項2に記載の一体型熱転写シートにおいて、前記受容層
が、前記受容層樹脂量に対して0.5〜10重量%の離
型剤を含有していることを特徴とする。これらの発明に
よれば、受容層を基材シートに転写する際に、容易に転
写することができる。
【0019】請求項10の発明は、請求項1または請求
項2に記載の一体型熱転写シートにおいて、前記基材フ
ィルムに、検知マークが設けられていることを特徴とす
る。
【0020】請求項11の発明は、請求項1または請求
項2に記載の一体型熱転写シートにおいて、前記基材フ
ィルムが、易接着処理されていることを特徴とする。
【0021】請求項12の発明の一体型熱転写シートの
製造方法は、基材フィルム上に、少なくとも離型層/受
容層/接着層を順次塗布乾燥して積層された受容層転写
部と、少なくとも一色以上の染料層を面順次に塗布乾燥
して設けられた染料層転写部と、剥離層/白色層を順次
塗布乾燥して積層された白色層転写部とが面順次に設け
られる一体型熱転写シートの製造方法であって、前記白
色層を形成するための白色層塗工液を、少なくとも接着
性樹脂バインダーと白色顔料とを含有する塗工液または
少なくとも樹脂バインダー、接着剤および白色顔料を含
有する塗工液によって塗工することによって、上述の目
的を達成する。この発明によれば、接着性を向上させる
材料を含有した白色層塗工液を用いることによって、接
着層を省略した一体型熱転写シートを製造することがで
きる。
【0022】請求項13の発明は、請求項12に記載の
一体型熱転写シートの製造方法において、前記接着性樹
脂バインダーの量または前記樹脂バインダーと前記接着
剤との合計量(A)と、前記白色顔料の量(B)との比
を、A/B=1/1〜1/10(重量比)とすることを
特徴とする。この発明によれば、接着性と白色隠蔽性と
が調整された印画物を形成することができる一体型熱転
写シートを、容易に低コストで製造することができる。
【0023】請求項14の発明は、請求項12に記載の
一体型熱転写シートの製造方法において、前記接着性樹
脂バインダーが、アクリル系樹脂であることを特徴とす
る。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一体型熱転写シ
ート(以下、熱転写シート1という)の一例を示す断面
図である。熱転写シート1には、基材フィルム2の一方
の面上に、離型層7/受容層8/接着層9の順で積層さ
れた受容層転写部11と、イエロー、マゼンタおよびシ
アンの各染料層4が面順次に設けられた染料層転写部1
2と、剥離層5/白色層6の順で積層された白色層転写
部13とが面順次に設けられている。基材フィルム2
は、その他方の面上に、耐熱層3が設けられたものを使
用することができる。なお、受容層転写部11は、染料
の染着性が乏しい被転写体の場合には、基材フィルム2
上に染料層転写部12と白色層転写部13とともに設け
ることが好ましく、良好な染着性を有する被転写体の場
合には必ずしも必要ではない。
【0025】図2は、本発明の熱転写シート1により転
写形成された印画物14の断面図である。印画物14
は、熱転写シート1から被転写体15上に、受容層転写
部11、染料層転写部12、白色層転写部13の順に転
写され、接着層9/受容層8(画像を含む)/白色層6
/剥離層5の順で積層されて形成される。
【0026】図1に示すように、熱転写シート1には、
受容層8、染着層4および白色層6が同一の基材フィル
ム2上に設けられているため、一度の熱転写工程で、必
要とされる全てのものを被転写体15上に転写形成する
ことができる。
【0027】染着性に優れた受容層8は、基材フィルム
2上に接着よく設けられた離型層7との境界面から離
れ、被転写体15上に接着層9を介して転写形成され
る。このため、染着性に乏しい被転写体15にも画像を
形成することが可能となる。なお、被転写体15が染着
性に優れる場合には、受容層8を設けることなく、画像
を被転写体15上に形成することができる。
【0028】基材フィルム2と染料層4との接着性が乏
しい場合には、被転写体15上に転写された受容層8に
染料を適正に移行させにくくなる。即ち、必要以上の染
料が受容層8に移行してしまうため、画像がにじんだ
り、ぼけたりしてしまう。そのため、基材フィルム2を
易接着処理することによって、基材フィルム2と染料層
4との接着性を向上させることができる。一方、受容層
8は、基材フィルム2から容易に離れて被転写体15に
転写されなければならない。そのため、易接着処理され
た基材フィルム2と受容層8との間に離型層7を設ける
ことによって、受容層8を容易に被転写体15上に転写
することができる。また、受容層8自体の離型性をよく
するために、後述するような所定の割合の離型剤を、受
容層8に含有させることもできる。
【0029】受容層8を転写した後、熱転写シート1の
同一面上に面順次に設けられたイエロー、マゼンタ、シ
アンの各色の染料層4中の昇華性染料を、熱転写によっ
て受容層8に順次移行させることによって、画像や文字
が形成される。この時、必要に応じて、ブラック染料層
を設けることもできる。各染料層4は、易接着処理され
た基材フィルム2上に接着よく設けられているため、受
容層8に昇華性染料を良好に移行させ、階調性の良い画
像を形成することができる。
【0030】画像が形成された受容層8上には、熱転写
シート1の同一面上に設けられた白色層6が、熱転写に
よって、剥離層5と共に転写形成される。白色層6に
は、受容層8に接着しやすい物質を含有させているた
め、直接受容層8上に転写しても接着性を損なわない。
そのため、従来設けられていた接着層を介することなく
受容層8上に転写することができる。また、後述するよ
うに、受容層8に接着し易い物質と白色顔料との割合を
適正な範囲に調節することによって、接着性と白色隠蔽
性を調節することができる。
【0031】白色隠蔽性をより向上させるため、白色層
6と同時に転写される剥離層5に、白色顔料を含有させ
ることができる。これにより、白色層6の接着性を向上
させるために白色顔料の割合が低下して白色隠蔽性が不
足するような場合に、その不足を十分補うことができる
ため、有効である。
【0032】このように、本発明によれば、被転写体1
5が染着性を有する場合には染料層転写部12および白
色層転写部13が、または、被転写体15が染着性に乏
しい場合には受容層転写部11、染料層転写部12およ
び白色層転写部13が、同一の基材フィルム2上に面順
次に設けられているため、一連の転写工程で印画物14
を効率的に形成することができる。このため、ゴミの混
入を防止することができるとともに、印画物14の形成
が容易となり、且つ、転写するためのプリンター等の小
型化および低コスト化を達成することができる。また、
白色層6中の接着性物質と白色顔料との割合を調節し、
さらに、剥離層5中に白色顔料を含有させることによっ
て、白色層6に接着性を持たせつつ、その白色隠蔽性を
維持または向上させることができるため、従来必要とさ
れていた接着層を省いた低コストの熱転写シート1を作
製することができ、さらに白色隠蔽性に優れた印画物1
4を提供することができる。
【0033】以下に、本発明の熱転写シート1を構成す
る各層の形成方法および熱転写シート1の製造方法につ
いて順次説明する。
【0034】先ず、基材フィルム2について説明する。
基材フィルム2には、必要に応じて、易接着処理を施し
たり、耐熱層3を設けることができる。
【0035】(基材フィルム)本発明の熱転写シート1
に用いられる基材フィルム2は、ある程度の耐熱性と強
度とを有するものであれば、従来公知のものを使用する
ことができる。例えば、0.5〜50μm、好ましくは
3〜10μm程度の厚さの紙、各種加工紙、ポリエステ
ルフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフ
ィルム、ポリサルホンフィルム、アラミドフィルム、ポ
リカーボネイトフィルム、ポリビニルアルコールフィル
ム、セロファン等と使用でき、特にポリエステルフィル
ムが好ましい。
【0036】基材フィルム2とその表面に設けられる染
料層4との密着が乏しい場合には、基材フィルム2の表
面に、易接着処理として、プライマー処理やコロナ放電
処理を施すのが好ましい。また、後述するように、白色
層転写部13の剥離層5が凝集破壊して被転写体15に
転写される場合にも、基材フィルム2と剥離層5との接
着が強いことが必要である。そのため、基材フィルム2
の表面に易接着処理することが好ましい。
【0037】(耐熱層)本発明の熱転写シート1に、必
要に応じて設けることができる耐熱層3は、転写の際、
熱転写シート1の裏面に接触するサーマルヘッドの熱に
基づく悪影響、即ちスティッキングや印字シワ等を防止
できるので好ましい。
【0038】耐熱層3を形成する樹脂としては、従来公
知のものであればよく、例えば、ポリビニルブチラール
樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂、ポリエステル
樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエーテル
樹脂、ポリブタジエン樹脂、スチレン−ブタジエン共重
合体、アクリルポリオール、ポリウレタンアクリレー
ト、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレ
ート、エポキシアクリレート、ウレタンもしくはエポキ
シのプレポリマー、ニトロセルロース樹脂、セルロース
ナイトレート樹脂、セルロースアセトプロピオネート樹
脂、セルロースアセテートブチレート樹脂、セルロース
アセテートヒドロジエンフタレート樹脂、酢酸セルロー
ス樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリ
カーボネイト樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂等が挙げ
られる。
【0039】これらの樹脂からなる耐熱層3に添加また
は上塗りする滑り性付与剤としては、リン酸エステル、
シリコーンオイル、グラファイトパウダー、シリコーン
系グラフトポリマー、フッ素系グラフトポリマー、アク
リルシリコーングラフトポリマー、アクリルシロキサ
ン、アリールシロキサン等のシリコーン重合体が挙げら
れ、好ましくは、ポリオール、例えばポリアルコール高
分子化合物とポリイソシアネート化合物およびリン酸エ
ステル化合物からなる層であり、さらに充填剤を添加す
ることがより好ましい。
【0040】耐熱層3は、上記樹脂、滑り性付与剤、さ
らに充填剤を、適当な溶剤で溶解または分散させて耐熱
層用塗工液を調製し、この塗工液を基材フィルム2の他
方の面(染料層等が形成されない面)に、グラビア印刷
法、スクリーン印刷法、グラビア板を用いたリバースコ
ーティング法等の手段により塗布し、乾燥して形成する
ことができる。
【0041】次に、染料層転写部12について説明す
る。
【0042】(染料層)本発明の熱転写シート1に用い
られる染料層4は、昇華性染料、バインダー樹脂および
その他の任意成分、さらに、有機フィラーを加えた塗工
液から形成される。
【0043】昇華性染料としては、従来公知のものを使
用することができ、特に限定されない。幾つかの好まし
い昇華性染料としては、マゼンタ染料としては、MS
Red G、Macrolex Red Violet
R、Ceres Red7B、Samaron Re
d HBSL、Resolin Red F3BS等が
挙げられ、イエロー染料としては、ホロンブリリアント
イエロー6GL、PTY−52、マクロレックスイエロ
ー6G等が挙げられ、シアン染料としては、カヤセット
ブルー714、ワクソリンブルーAP−FW、ホロンブ
リリアントブルーS−R、MSブルー100等が挙げら
れる。
【0044】上記昇華性染料を担持するためのバインダ
ー樹脂としては、従来公知のものを使用することがで
き、特に限定されない。好ましいものとしては、エチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒド
ロキシセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒド
ロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セ
ルロースもしくは酢酪酸セルロース等のセルロース系樹
脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニ
ルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロ
リドンもしくはポリアクリルアミド等のビニル系樹脂ま
たはポリエステル等が挙げられる。
【0045】また、転写時に、基材フィルム2との離型
性を高めるために、アクリル系、ビニル系、ポリエステ
ル系、ポリウレタン系、ポリアミド系またはセルロース
系の樹脂の主鎖にグラフト結合したポリシロキサンセグ
メント、フッ化炭素セグメントおよび長鎖アルキルセグ
メントから選ばれる少なくとも一種の離型性セグメント
を有するグラフトコポリマーを、バインダー樹脂として
用いてもよい。
【0046】染料層4に含有する有機フィラーとして
は、染料層用塗工液と濡れ性のよいものであればよく、
次に挙げる高分子材料またはそれらを主体とする組成物
のフィラーを用いることができる。例えば、フェノール
樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シ
リコーン樹脂、ユリア樹脂、ジアリルフタレート樹脂、
アルキッド樹脂、アセタール樹脂、アクリル樹脂、メタ
クリル樹脂、ポリエステル樹脂、セルロース系樹脂、デ
ンプンおよびその誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデン、塩素化ポリエチレン、フッ素樹脂、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアセ
タール、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリカー
ボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリ
フェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリ
エーテルエーテルケトン、ポリアミノビスマレイミド、
ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートポリ
イミド、ポリアミドイミド、ポリアクリロニトリル、A
S樹脂、ABS樹脂、SBR等が挙げられる。
【0047】有機フィラーと染料層用塗工液との濡れ性
のよい代表的な組み合わせとしては、ポリエチレンフィ
ラーまたはフィシャートロプシュワックス等の有機フィ
ラーと、ポリビニルアセトアセタールをバインダー樹脂
とした染料層用塗工液が挙げられる。
【0048】染料層4の塗工厚は、乾燥状態で0.2〜
3μmが好ましく、0.3〜2μmがより好ましい。
【0049】染料層4は、上記昇華性染料、バインダー
樹脂およびその他の任意成分を、適当な溶剤で溶解また
は分散させて耐熱層用塗工液を調製し、さらに有機フィ
ラーを加えて分散させた塗工液を、基材フィルム2上
に、グラビア印刷法、スクリーン印刷法またはグラビア
板を用いたリバースコーティング法等の手段により塗布
し、乾燥して形成することができる。
【0050】次に、白色層転写部13について説明す
る。白色層転写部13には、転写後の印画物14に適度
な光拡散性と光透過性とを持たせるための白色層6と、
白色層6を基材フィルム2から円滑に剥離するための剥
離層5とを備えている。
【0051】(白色層)本発明の熱転写シート1に用い
られる白色層6は、白色層6に光拡散性を持たせるため
の白色顔料と、バインダー樹脂とを含有する。また、本
発明では、白色層6が接着層を介することなく被転写体
に直接接着することを可能にするために、バインダー樹
脂として接着性を有するバインダー樹脂を使用してもよ
いし、白色層6中に白色顔料およびバインダー樹脂と共
に接着剤を組み合わせて用いてもよい。
【0052】白色顔料としては、典型的な白色顔料のほ
か、充填材を用いることもできる。したがって、本発明
で用いられる白色顔料には、充填材が含まれる。このよ
うな白色顔料及び/又は充填材は、硬い固体粒子であ
り、例えば、酸化チタンまたは酸化亜鉛等の白色顔料、
シリカ、アルミナ、クレイ、タルク、炭酸カルシウムま
たは硫酸バリウム等の無機充填材、アクリル樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミ
ン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、フッ素樹脂またはシリ
コーン樹脂等の樹脂粒子(プラスチックピグメント)が
用いられる。なお、酸化チタンには、ルチル型酸化チタ
ンとアナターゼ型酸化チタンとがあるが、何れでもよ
い。
【0053】接着性樹脂としては、例えばアクリル系樹
脂、ポリアミド系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体樹脂等を用いることができ、その中でもアクリル系樹
脂が好ましい。アクリル系樹脂としては、具体的にはポ
リメチルメタクリルレート、ポリエチルメタクリルレー
ト、ポリエチルアクリレート等を例示できる。
【0054】バインダー樹脂と共に接着剤を使用する場
合には、従来公知のバインダー樹脂を用いることができ
る。例えばセルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、ビ
ニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネート系
樹脂またはこれらの一部架橋樹脂等を例示できる。
【0055】白色層6中に添加される接着剤としては、
従来から白色層や受容層などの上に接着剤層を形成する
ために用いられている熱可塑性樹脂、天然樹脂、ゴム、
ワックス等を用いることができる。例えば、エチルセル
ロース、酢酪酸セルロース等のセルロース誘導体、ポリ
スチレン、ポリα−メチルスチレン等のスチレン共重合
体、ポリメチルメタクリルレート、ポリエチルメタクリ
ルレート、ポリエチルアクリレート等のアクリル系樹
脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール等のビニル系
樹脂、ポリエステル樹脂、ナイロン樹脂、エポキシ樹
脂、ポリウレタン樹脂、アイオノマー、エチレンアクリ
ル酸共重合体、エチレンアクリル酸エステル等の合成樹
脂、粘着付与剤としてのロジン、ロジン変性マレイン酸
樹脂、エステルゴム、ポリイソブチレンゴム、ブチルゴ
ム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエン−アクリロニ
トリルゴム、ポリアミド樹脂、ポリ塩素化オレフィンな
どが例示でき、前記の材料の一種または二種以上よりな
る組成物を用いることができる。
【0056】白色層6には、上記白色顔料及び/又は充
填剤とバインダー樹脂との他に、蛍光増白剤を添加する
ことができる。蛍光増白剤は、スチルベンゼン系化合物
またはピラゾリン系化合物等のような蛍光増白効果のあ
る公知化合物を使用することができる。また、白色層6
に、若干の着色剤を含有させてもよい。
【0057】本発明の熱転写シート1に用いられる白色
層6は、それが転写された印画物14をバックライトに
よる透過光で観賞する場合には適度な光拡散性と光透過
性を持たせる必要があり、一方、それが転写された印画
物14を正面から照らして反射光で観賞する場合には適
度な光拡散性と光反射性を持たせる必要がある。前者と
後者を比べると、後者の方が前者よりも比較的多量の白
色顔料を使用するという相違はあるが、何れの場合であ
ってもある程度以上の量の白色顔料が含まれていないと
適度な光拡散性を得ることができない。
【0058】また、本発明においては、白色層自体に接
着性を持たせるために、白色層中にある程度以上の量の
接着性樹脂バインダーまたは接着剤を添加するすること
も必要である。
【0059】このような観点から、接着性樹脂バインダ
ーまたは接着剤と白色顔料との量比を調節することが重
要になる。例えば、バックライトタイプの白色層を形成
する場合には、接着性樹脂バインダー(好ましくは、ア
クリル樹脂)の量(A)または樹脂バインダーと接着剤
の合計量(A)と、白色顔料の量(B)との比を、重量
比でA/B=1/1〜1/10とするのが好ましい。こ
の量比の下限を1/5とし、または、その上限を1/1
とするのが特に好ましい。A/Bの比は、白色層6が転
写される対象となる被転写体15または受容層8の材質
によって適宜その範囲内で設定されるが、A/Bが1/
1よりも大きくなると、白色隠蔽性が低下する場合があ
り、白色顔料を多くしてA/Bが1/10よりも小さく
なると、接着性が低下する場合がある。
【0060】白色層6の厚さは、通常、乾燥状態で0.
5〜2.0μm程度とする。
【0061】(剥離層)本発明の熱転写シート1に用い
られる剥離層5は、白色層6とともに白色層転写部13
を構成し、基材フィルム2と白色層6との間に形成され
ている。剥離層5は、熱転写シート1と被転写体15と
の融着を防止して、白色層6が被転写体15に設けられ
た受容層8上に転写ムラなく、容易に転写されるために
設けられる。
【0062】剥離層5としては、例えば、剥離層5と基
材フィルム2の界面で分離する離型性剥離層や、剥離層
5の層内で凝集破壊を起こして基材フィルム2から分離
する凝集性剥離層を形成することができる。
【0063】離型性剥離層は、バインダー樹脂に必要に
応じて離型性材料を添加して構成することができる。使
用可能なバインダー樹脂としては、熱可塑性樹脂である
ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポ
リアクリル酸ブチル等のアクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニ
ル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアル
コール、ポリビニルブチラール等のビニル樹脂、エチル
セルロース、ニトロセルロース、酢酸セルロース等のセ
ルロース誘導体、あるいは熱硬化性樹脂である不飽和ポ
リエステル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエレタン系樹
脂、アミノアルキッド樹脂等が挙げられ、これらの樹脂
の一種または二種以上からなる組成物から離型性剥離層
を構成することができる。
【0064】また、離型性材料としては、ワックス類、
シリコーンワックス、シリコーンオイル、シリコーン系
樹脂、メラミン樹脂、フッ素系樹脂等の離型性を有する
樹脂、タルク、シリカの微粒子、界面活性剤や金属セッ
ケン等の滑剤等が使用できる。
【0065】離型性剥離層は、離型性を有する樹脂から
構成することもできる。この場合、シリコーン系樹脂、
メラミン樹脂、フッ素系樹脂等が使用でき、アクリル系
樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂等の樹脂分子中
にポリシロキサンセグメント、フッ化炭素セグメント等
の離型性セグメントがグラフトしたグラフトポリマーを
使用してもよく、上記の樹脂の一種または二種以上から
なる組成物から構成することもできる。離型性剥離層に
は、上記の材料のほかに、スチルベンゼン系、ピラゾリ
ン系等の蛍光像増白効果のある従来公知の蛍光増白剤を
添加してもよい。
【0066】凝集破壊性剥離層は、白色層転写部13が
受容層8上に転写される際に、剥離層5の厚さ方向の中
間付近でいわゆる凝集破壊を起こして、その一部が基材
フィルム2から剥がれずに残り、他の一部が印画物14
上に転写される。凝集破壊性剥離層が剥離して被転写体
上に移行すると、印画物14の最表面には凝集破壊面の
凹凸形状が形成される。印画物14の最表面に形成され
た凹凸は、例えば、電飾用電源により照射された光を拡
散し、反射させる。このことは、白色層6の光拡散性を
補充し、良好な光拡散性と光透過性を併有する見栄えの
よい電飾表示体を形成することができる。
【0067】凝集破壊性剥離層5を形成するための材料
は、バインダー樹脂と、必要に応じて添加される離型性
材料とが使用される。バインダー樹脂としては、熱可塑
性樹脂であるポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル
酸エチルもしくはポリアクリル酸ブチル等のアクリル系
樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、ポリビニルアルコールもしくはポリビニルブチラー
ル等のビニル系樹脂、エチルセルロース、ニトロセルロ
ースもしくは酢酸セルロース等のセルロース誘導体、ポ
リエステル樹脂またはポリウレタン樹脂等の一種または
二種以上の樹脂を使用することができる。これらのバイ
ンダー樹脂は、熱転写時に基材シート2との融着を防ぐ
ため、Tgまたは軟化点が100℃以上の樹脂を含むこ
とが好ましい。また、適切な離型性材料と組み合わせる
ことにより、Tgまたは軟化点が100℃未満の樹脂で
も用いることができる。
【0068】離型性材料としては、ワックス類、タルク
もしくはシリカ等の無機微粒子または有機微粒子を使用
できる。離型性材料は、バインダー樹脂量に対して0.
1〜200重量%添加することが好ましく、更に好まし
くは10〜100重量%である。
【0069】凝集破壊性剥離層5に離型性材料を使用し
ない場合は、上記バインダー樹脂のうち、樹脂同志の相
溶性が低い二種類以上を使用することによって、剥離層
5を形成するバインダー樹脂同志の界面で剥離させるこ
とができる。
【0070】また、剥離層5中には、白色顔料を含有さ
せることによって、白色隠蔽性を向上させることができ
る。上述したように、白色層6中に接着性材料であるア
クリル系樹脂を所定の割合で含有させているため、白色
層6の接着性をより向上させたい場合には、おのずと白
色顔料の割合が低下し、白色隠蔽性が不足してくる場合
がある。このような白色層6の白色隠蔽性を補うため、
剥離層5中に白色顔料を含有させて作製した熱転写シー
ト1により、、十分な白色隠蔽性を有する印画物14を
転写形成することができる。
【0071】剥離層5に含有させる白色顔料としては、
上述と同様に、酸化チタンまたは酸化亜鉛等を使用する
ことができる。白色顔料の含有量は、白色層6の白色隠
蔽性との関係で設定されるため、一概にその範囲を規定
することはできないが、剥離層中に白色顔料を添加する
場合、剥離層5を構成するバインダー樹脂量に対して、
通常100〜500重量%、好ましくは上限を300重
量%程度、下限を200重量%程度添加する。
【0072】以上のような離型性または凝集破壊性の剥
離層5には、上記の材料の他に、耐候性能を向上させる
ための紫外線吸収剤、酸化防止剤、蛍光贈白剤(スチル
ベンゼン系、ピラゾリン系等)等を加えてもよい。
【0073】剥離層5は、上述した染料層4と同様な方
法で形成することができ、その厚さは、塗布乾燥後で
0.1〜5.0μmが好ましい。
【0074】最後に、受容層転写部11について説明す
る。受容層転写部11は、被転写体15が染着性の乏し
い場合に、熱転写シート1上に染料層転写部12および
白色層転写部13と共に設けられ、被転写体15に転写
されることによって画像形成を容易にさせるとともに、
優れた画像を形成させることができる。受容層転写部1
1は、基材フィルム2上に、離型層7、受容層8、接着
層9の順に積層されて設けられている。なお、被転写体
15が、昇華性染料に対して染着性の優れている場合に
は、基材フィルム2上に受容層転写部11を設けなくて
もよい。
【0075】(受容層)本発明の熱転写シート1に用い
られる受容層8は、上述した昇華性染料を受容しやすい
樹脂材料を、離型層7上に形成して設けることができ
る。
【0076】受容層8を形成するための材料としては、
ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビ
ニルもしくはポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリマ
ー、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体もしくはポリアクリ
ルエステル等のビニルポリマー、ポリスチレン系樹脂、
ポリアミド系樹脂、エチレンもしくはプロピレン等のオ
レフィンと他のビニルポリマーとの共重合体系樹脂、ア
イオノマーもしくはセルロースジアスターゼ等のセルロ
ース系樹脂、ポリカーボネイト等が挙げられ、特に、塩
化ビニル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂またはポリ
エステル樹脂が好ましい。
【0077】これらの中から選択された単独または複数
の材料、および必要に応じて従来公知の各種添加剤等
を、適当な溶剤により、溶解または分散させて受容層用
塗工液を調製し、これを離型層7上にグラビア印刷法、
スクリーン印刷法またはグラビア版を用いたリバースコ
ーティング法等の手段により塗布、乾燥して形成するこ
とができる。その厚さは、乾燥状態で1〜10μm程度
である。
【0078】添加剤としては、ビニル変性シリコーンま
たはアミノ変性シリコーンもしくはエポキシ変性シリコ
ーン等の反応硬化型シリコーンを、離型剤として添加す
るのが好ましい。これらの離型剤は、受容層8を被転写
体15に転写する際に、受容層8が離型層7との境界面
から剥がれ易くするために、および、受容層8への画像
転写の際に、受容層8と染料層4とがサーマルヘッド等
の熱で融着しないようにするため好ましく用いられ、そ
の添加量は、受容層樹脂量に対して0.5〜10重量%
が好ましい。
【0079】また、受容層8の印画感度をよくするため
に、フタル酸エステル、リン酸エステルまたはポリエス
テル型可塑剤等、塩化ビニル樹脂用の可塑剤として一般
的に用いられている低分子量から高分子量の可塑剤を添
加することもできる。その添加量は樹脂量に対して0.
5〜30重量%が好ましい。
【0080】(離型層)本発明の熱転写シート1に用い
られる離型層7は、基材フィルム2と受容層8との中間
に設けられ、上記受容層8を離型層7との境界面から容
易に剥離させるために設けられる。
【0081】離型層7を形成するための好ましい材料と
しては、ブチラール樹脂、ポリビニルアルコール(PV
A)樹脂またはウレタン樹脂が挙げられ、この中から少
なくとも一つ選択されて使用される。
【0082】離型層7は、上記樹脂を適当な溶剤によ
り、溶解または分散させて離型層用塗工液を調製し、こ
れを基材フィルム2上にグラビア印刷法、スクリーン印
刷法またはグラビア版を用いたリバースコーティング法
等の手段により塗布、乾燥して形成することができる。
その塗工量は、乾燥後の塗工重量として、通常0.05
〜2g/m2 である。
【0083】(接着層)本発明の熱転写シート1に用い
られる接着層9は、受容層8を被転写体15に転写形成
した際の接着性を向上させるために設けられる。接着層
9の構成材料としては、ポリアクリル酸エステル、アク
リル系共重合体等が挙げられ、必要に応じて、補強剤、
可塑剤、充填剤等を添加することができる。
【0084】接着層9は、上記材料または補強剤等を適
当な溶剤により、溶解または分散させ接着層用塗工液を
調製し、これを受容層8上に従来公知の方法で塗布、乾
燥して形成することができる。その塗工量は、乾燥後の
塗工重量として、通常0.5〜5g/m2 である。
【0085】(検知マーク)検知マークは、例えばプリ
ンター内において、被転写体15上の指定された位置に
受容層転写部8を転写するため、転写された後の受容層
8上に各色の昇華性染料を位置ズレおよび色ズレなく転
写するため、および、形成された画像上の指定された位
置に白色層転写部13を転写するための位置決め用のマ
ークとして設けることができる。
【0086】検知マークは、光学的に認識可能であれば
どのような形状でもよい。例えば、丸形状、四角形状、
ライン形状等の印刷マークまたは貫通穴等の従来公知の
検知マークを設けることができる。印刷による検知マー
クは、熱転写シート1の基材フィルム2の何れか一方の
面の一部または複数箇所に、従来公知の印刷方法等によ
って設けることができる。印刷によって検知マークを設
ける場合、使用されるインキとしては、従来から使用さ
れている材料を使用することができ、特に限定されな
い。
【0087】以上のように、本発明の熱転写シート1お
よびその製造方法によれば、一度の転写工程で必要な全
ての層及び画像を転写することができるため、効率的に
印画物を形成することができる。さらに、層の数を減ら
した低コストな熱転写シート1で、従来以上の白色隠蔽
性等を有する高品質な印画物14を転写形成することが
できる。得られた熱転写シート1は、透明な被転写体側
から見て鮮明な写真調画像有する印画物14を形成する
ことができるため、電飾表示体、レンチキュラレンズ、
包材の校正またはプレゼンテーション用印画物等の作製
に有効に用いることができる。
【0088】
【実施例】以下に本発明の熱転写シートおよびその製造
方法について具体的に説明する。
【0089】先ず、熱転写シート1の各層の形成に用い
られる各塗工液を、下記の組成に調製した。
【0090】 耐熱層用塗工液; ポリビニルブチラール樹脂:エスレックBX−1 (積水化学工業株式会社製) 3.6重量部 ポリイソシアネート:バーノックD750 (大日本インキ化学工業株式会社製)8.6重量部 リン酸エステル系界面活性剤:プライサーフA208S (第一製薬工業製薬株式会社製) 2.8重量部 タルク:ミクロエースP−3 (日本タルク工業株式会社製) 0.7重量部 メチルエチルケトン 32.0重量部 トルエン 32.0重量部 染料層用塗工液; (イエローインキ) 分散染料:ホロンブリリアントイエロー−S−6GL 5.5重量部 バインダー樹脂:ポリビニルアセトアセタール樹脂KS−5 (積水化学工業株式会社製) 4.5重量部 ポリエチレンワックス 0.1重量部 メチルエチルケトン 45.0重量部 トルエン 45.0重量部 (マゼンタインキ)分散染料として、MSレッドを1.
5重量部およびマクロレックスレッドバイオレットRを
2.0重量部とし、他は上記イエローインキと同様であ
る。
【0091】(シアンインキ)分散染料として、カヤセ
ットブルー714を4.5重量部とし、他は上記のイエ
ローインキと同様である。
【0092】 剥離層用塗工液; アクリル樹脂:LP−45M(総研化学株式会社製) 16重量部 ポリエチレンワックス(平均粒径:約1.1μm) 8重量部 トルエン 76重量部 白色層用塗工液; 変性アクリル樹脂:アクリディックBZ−1160 (大日本インキ株式会社製) 20重量部 酸化チタン(アナターゼ型):TCA888 (トーケムプロダクツ株式会社製) 40重量部 蛍光増白剤:Uvitex OB (チバ・ガイキー社製) 0.3重量部 トルエン/イソプロピルアルコール(重量比1/1) 40重量部 離型層用塗工液; ポリウレタン樹脂:クリスボン9004 (大日本インキ化学工業株式会社製)100重量部 ポリビニルアセタール樹脂:KS−5 (積水化学工業株式会社製) 30重量部 ジメチルホルムアミド/メチルエチルケトン(重量比1/1) 300重量部 受容層用塗工液; 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂:デンカラック1000A (電気化学工業株式会社製) 100重量部 エポキシ変性シリコーン:KF−393 (信越化学工業株式会社製) 3重量部 アミノ変性シリコーン:KF−343 (信越化学工業株式会社製) 3重量部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 400重量部 接着層用塗工液; 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂:1000ALK (電気化学工業株式会社製) 50重量部 反応性紫外線吸収剤を反応結合した共重合体樹脂:UVA−635L (BASFジャパン社製) 50重量部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 400重量部 (実施例1)基材フィルム2として、一方の面に易接着
処理された厚さ6μmのPET(ポリエチレンテレフタ
レート)フィルムを使用した。基材フィルム2の他方の
面に、上記組成の耐熱層用塗工液をグラビア印刷機によ
り塗工、乾燥して、厚さ1μmの耐熱層3を形成し、さ
らに60℃で5日間、オーブン中で熟成して硬化処理を
行った。
【0093】次いで、基材フィルム2の易接着処理され
た面10に、上記組成のイエロー、マゼンタおよびシア
ンの各染料層用塗工液をグラビア印刷機により面順次に
塗工、乾燥して、厚さ1μmの染料層4を形成した。
【0094】さらに、染料層4と面順次に、上記組成の
剥離層用塗工液をグラビア印刷機により塗工、乾燥し
て、厚さ0.6μmの剥離層5を形成し、その剥離層5
上に、上記組成の白色層用塗工液をグラビア印刷機によ
り塗工、乾燥して、厚さ2.0μmの白色層6を形成
し、本発明の熱転写シートを作製した。
【0095】得られた熱転写シートを用い、あらかじめ
受容層が設けられているPVC(塩化ビニル)シート上
に、画像および白色層6を転写形成した。先ず、PVC
シートに予め設けられた受容層上に、得られた熱転写シ
ートを接触するように重ね、線密度300dpiのサー
マルヘッドを搭載した256階調制御が可能なプリンタ
ーを使用し、熱転写シート上に設けられたイエロー、マ
ザンタ、シアンの各色の染料層4からPVCシート上の
受容層に染料を移行させ、カラー画像を転写形成した。
続いて、画像を伴う受容層上に白色層6を転写形成し、
印画物を作製した。
【0096】(実施例2)実施例1で作製した熱転写シ
ート上に、受容層転写部11を図1に示す位置に形成し
た。受容層転写部11の形成は、先ず、実施例1の熱転
写シートの染料層4等と面順次に、上記組成の離型層塗
工液をグラビア印刷機により、乾燥後の塗工量が0.3
g/m2 となるように塗工、乾燥し、離型層7を形成し
た。次いで、離型層7上に上記組成の受容層塗工液をグ
ラビア印刷機により塗工、乾燥して、厚さ2μmの受容
層8を形成した。さらに、受容層8上に上記組成の接着
層塗工液をグラビア印刷機により、乾燥後の塗工量が2
g/m2 となるように塗工、乾燥し、接着層9を形成し
た。こうして、図1に示すような、受容層転写部11を
備えた本発明の熱転写シート1を作製した。
【0097】得られた熱転写シート1を用い、予め受容
層が設けられていないPVCカード、PETカードおよ
びABSカード上に、実施例1と同様なプリンターを使
用して熱転写した。熱転写シート1から各カード上に、
先ず、受容層8が接着層9を介して接着性よく転写さ
れ、次いで、イエロー、マゼンタおよびシアンの各色の
染料層4から受容層8に、カラー画像を転写形成した。
続いて、画像を伴う受容層8上に接着性を有する白色層
6と剥離層5とが転写形成し、印画物14を作製した。
【0098】(比較例1)実施例1で得られた熱転写シ
ートを用いて、受容層が設けられていないPVCシート
上に、直接、イエロー、マゼンタおよびシアンの各色の
染料を転写し、カラー画像を形成した。
【0099】(比較例2)実施例1で得られた熱転写シ
ートを用いて、受容層が設けられていないPETシート
およびABSシート上に、直接、イエロー、マゼンタお
よびシアンの各色の染料を転写し、カラー画像を形成し
た。
【0100】(転写性と形成画像の評価結果)各実施例
および比較例において作製された印画物について、転写
形成された各層の転写性を目視にて評価した。また、転
写された画像の品質についても目視にて評価した。その
結果を表1に示す。
【0101】
【表1】 実施例1においては、被転写体であるPVCシート上
に、予め染料の染着性に優れた受容層が設けられている
ため、染料層4、白色層6および剥離層5を容易に転写
することができ、得られた画像も優れていた。実施例2
においては、熱転写シート1に設けられた受容層8を被
転写体15に転写した後に、染料層4、白色層6および
剥離層5を転写形成するので、その転写性、画像とも優
れていた。
【0102】しかし、比較例1においては、被転写体で
あるPVCシートの染着性が、予め受容層を設けたもの
と比較してやや劣るため、ぼけた画像になった。また、
比較例2においては、被転写体であるPETシートおよ
びABSシートの染着性が乏しいため、画像をよく転写
することができなかった。
【0103】
【発明の効果】以上述べたように、少なくとも染料層と
白色層を備え、必要に応じて受容層を備えた本発明の一
体型熱転写シートおよびその製造方法によれば、必要な
層が同一の基材フィルム上に面順次に設けられているた
め、一連の転写工程で印画物を効率的に形成することが
できる。このため、ゴミの混入を防止することができる
とともに、印画物の形成が容易となり、且つ、転写のた
めのプリンターの小型化および低コスト化を達成するこ
とができる。また、白色層中の接着性物質と白色顔料と
の割合を調節し、さらに、剥離層中に白色顔料を含有さ
せることによって、白色層に接着性を持たせつつ、その
白色隠蔽性を維持または向上させることができるため、
従来必要とされていた接着層を省いた低コストの熱転写
シートを作製することができ、さらに白色隠蔽性に優れ
た印画物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一体型熱転写シートの一例を示す断面
図である。
【図2】本発明の一体型熱転写シートにより転写形成さ
れた印画物の断面図である。
【符号の説明】
1 一体型熱転写シート 2 基材フィルム 3 耐熱層 4 染料層 5 剥離層 6 白色層 7 離型層 8 受容層 9 接着層 10 易接着処理面 11 受容層転写部 12 染料層転写部 13 白色層転写部 14 印画物 15 被転写体

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材フィルム上に、少なくとも一色以上
    の染料層が面順次に設けられた染料層転写部と、剥離層
    /白色層の順で積層された白色層転写部とが面順次に設
    けられた一体型熱転写シートであって、 前記一体型熱転写シートから被転写体上に、前記染料層
    転写部、前記白色層転写部の順に転写される際に、前記
    白色層が、接着性を有することによって、画像が形成さ
    れた前記被転写体上に直接接着して設けられることを特
    徴とする一体型熱転写シート。
  2. 【請求項2】 基材フィルム上に、少なくとも離型層/
    受容層/接着層の順で積層された受容層転写部と、少な
    くとも一色以上の染料層が面順次に設けられた染料層転
    写部と、剥離層/白色層の順で積層された白色層転写部
    とが面順次に設けられた一体型熱転写シートであって、 前記一体型熱転写シートから被転写体上に、前記受容層
    転写部、前記染料層転写部、前記白色層転写部の順に転
    写される際に、前記白色層が、接着性を有することによ
    って、画像が形成された前記受容層上に直接接着して設
    けられることを特徴とする一体型熱転写シート。
  3. 【請求項3】 前記白色層は、少なくとも接着性樹脂バ
    インダーと白色顔料とを含有することを特徴とする請求
    項1または請求項2に記載の一体型熱転写シート。
  4. 【請求項4】 前記接着性樹脂バインダーが、アクリル
    系樹脂であることを特徴とする請求項3に記載の一体型
    熱転写シート。
  5. 【請求項5】 前記白色層は、少なくとも樹脂バインダ
    ー、接着剤および白色顔料を含有することを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載の一体型熱転写シート。
  6. 【請求項6】 前記接着性樹脂バインダーの量または前
    記樹脂バインダーと前記接着剤との合計量(A)と、前
    記白色顔料の量(B)との比を、A/B=1/1〜1/
    10(重量比)とすることを特徴とする請求項3または
    請求項5に記載の一体型熱転写シート。
  7. 【請求項7】 前記剥離層が、白色顔料を含有すること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の一体型熱
    転写シート。
  8. 【請求項8】 前記受容層が、塩化ビニル系樹脂、アク
    リル−スチレン共重合体系樹脂またはポリエステル系樹
    脂の何れかの樹脂で形成され、前記離型層が、ブチラー
    ル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂またはウレタン樹脂
    のうち少なくとも一つの樹脂で形成されていることを特
    徴とする請求項2に記載の一体型熱転写シート。
  9. 【請求項9】 前記受容層が、前記受容層樹脂量に対し
    て0.5〜10重量%の離型剤を含有していることを特
    徴とする請求項2に記載の熱転写シート。
  10. 【請求項10】 前記基材フィルムに、検知マークが設
    けられている請求項1または請求項2に記載の一体型熱
    転写シート。
  11. 【請求項11】 前記基材フィルムが、易接着処理され
    ている請求項1または請求項2に記載の一体型熱転写シ
    ート。
  12. 【請求項12】 基材フィルム上に、少なくとも離型層
    /受容層/接着層を順次塗布乾燥して積層された受容層
    転写部と、少なくとも一色以上の染料層を面順次に塗布
    乾燥して設けられた染料層転写部と、剥離層/白色層を
    順次塗布乾燥して積層された白色層転写部とが面順次に
    設けられる一体型熱転写シートの製造方法であって、 前記白色層を形成するための白色層塗工液が、少なくと
    も接着性樹脂バインダーと白色顔料とを含有する塗工液
    または少なくとも樹脂バインダー、接着剤および白色顔
    料を含有する塗工液によって塗工されることを特徴とす
    る一体型熱転写シートの製造方法。
  13. 【請求項13】 前記接着性樹脂バインダーの量または
    前記樹脂バインダーと前記接着剤との合計量(A)と、
    前記白色顔料の量(B)との比を、A/B=1/1〜1
    /10(重量比)とすることを特徴とする請求項12に
    記載の一体型熱転写シートの製造方法。
  14. 【請求項14】 前記接着性樹脂バインダーが、アクリ
    ル系樹脂であることを特徴とする請求項12に記載の一
    体型熱転写シートの製造方法。
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