JPH1120034A - 光学部材の製造方法、光学部材及びその光学部材を用いた投影露光装置 - Google Patents

光学部材の製造方法、光学部材及びその光学部材を用いた投影露光装置

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JPH1120034A
JPH1120034A JP9173453A JP17345397A JPH1120034A JP H1120034 A JPH1120034 A JP H1120034A JP 9173453 A JP9173453 A JP 9173453A JP 17345397 A JP17345397 A JP 17345397A JP H1120034 A JPH1120034 A JP H1120034A
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Hideshi Shibano
秀史 柴野
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/708Construction of apparatus, e.g. environment aspects, hygiene aspects or materials
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学特性に影響を及ぼさず、極薄で低損失、
かつ、均一な汚染防止膜が形成された光学部材、光学部
材の製造方法、及びその光学部材を適用した投影露光装
置を提供する。 【解決手段】 基板上に、240nm〜500nmの波
長領域用の光学薄膜を形成して光学部材を作製する工程
と、前記光学部材を光洗浄する工程と、前記光洗浄を行
った光学部材上に、気相処理により、一端にアルコキシ
シリル基又はハロゲン化シリル基を有し、他端にフッ化
炭素基を有するシラン系化合物の単分子膜を均一に形成
する工程と、を具備する240nm〜500nmの波長
領域の高出力レーザ又は高出力ランプ用光学部材の製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、縮小投影露光装置
やウエハ、レチクル用の欠陥検査装置等の検査装置の光
学系に用いられる光学部材と製造方法、及びその部材を
用いた投影露光装置に関するものである。特に、240
nmから500nmの波長領域の光源を持つ装置に使用
でき、汚染物質の付着を抑制することが可能な光学部材
と製造方法、及びその部材を用いた投影露光装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】投影露光装置や検査装置等(以下、半導
体関連装置という)は、光源として、低圧水銀ランプや
エキシマレーザー、気体レーザー等の各種レーザーを持
ち、それらの光源から選択された波長の光を利用して、
性能を引き出している。それらの装置には、光源から目
的の場所までに、光の波長を選択し、或いは光線の大き
さを調整するための光学系が必要であり、その中には、
必要な波長の光を選択するための干渉フィルターや、不
必要な波長の光をカットするカットフィルター、光線の
大きさを調整するレンズの反射防止膜や(場所の制約の
ために)光を曲げる反射膜等の光学薄膜が施された多種
の光学部材が使用され、それらの光学部材は、眼鏡やカ
メラに比べて格段に高い精度が必要とされる。
【0003】半導体関連装置の光学部材には、使用環境
により、光の吸収や散乱の原因となる汚染物質が付着
し、そのため光源からの照度が低下することがあり、そ
の都度、光学部材のクリーニングや、交換を行ってい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、クリーニング
や交換を行う場合には、装置を停止する必要があり、か
かる装置の停止回数をできる限り少なくした方がよいこ
とは言うまでもない。また、汚染物質が光学部材に付着
する原因について次のように考察した。すなわち、水和
された陽イオンと陰イオンが光学部材の最表面上で反応
し、汚染物質として付着する。言い換えると、光学部材
の最表面に撥水性があれば、水和された陽イオンと陰イ
オンが光学部材の最表面上に付着しにくくなり、汚染物
質の付着も起こりにくくなると考えられる。
【0005】表面処理により撥水性のある膜を光学部材
に形成する従来方法では、半導体関連装置の光学部材と
して要求される精度を達成することが困難であり、即
ち、光学特性に影響を及ぼさないほど膜厚を薄くし、か
つ紫外域における損失の少ない膜を光学部材全面にムラ
なく均一に処理することは非常に困難であり、問題点と
なっていた。
【0006】特に、半導体関連装置の光学系に用いられ
る光学部材には、口径がΦ200mm以上或いはサイズ
が200mm×200mm以上の大面積なものもあり、
かかる光学部材に前記処理を施すことはさらに困難であ
り、大きな問題となっていた。 そこで、本発明は、こ
のような問題点に鑑みて、光学特性に影響を及ぼさず、
極薄で低損失、かつ、均一な汚染防止膜が形成された光
学部材とその製造方法を提供することを目的とする。
【0007】さらに、本発明は、前記光学部材を適用し
た投影露光装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、第一に「基板
上に、240nm〜500nmの波長領域用の光学薄膜
を形成して光学部材を作製する工程と、前記光学部材を
光洗浄する工程と、前記光洗浄を行った光学部材上に、
気相処理により、一端にアルコキシシリル基又はハロゲ
ン化シリル基を有し、他端にフッ化炭素基を有するシラ
ン系化合物の単分子膜を均一に形成する工程と、を具備
する240nm〜500nmの波長領域の高出力レーザ
又は高出力ランプ用光学部材の製造方法(請求項1)」
を提供する。
【0009】請求項1記載の発明は、小面積の光学部材
は勿論のこと大面積の光学部材であっても、ムラなく均
一に単分子膜を形成することがきるので、光学特性に影
響を与えることがない。また、一端にアルコキシシリル
基又はハロゲン化シリル基を有し、他端にフッ化炭素基
を有するシラン系化合物は、フッ化炭素シラン分子の一
方の端部のアルコキシシリル基又はハロゲン化シリル基
が前記光学部材上の光学薄膜と化学結合するため、フッ
化炭素シラン分子の他方の端部のフッ化炭素基が、単分
子膜の表面側に位置することとなり、汚染物質の付着を
抑制することができる。
【0010】さらに、240nm〜500nmの波長領
域で高出力レーザ又は高出力ランプを照射しても劣化す
ることなく充分なレーザー耐久性を有する。また、本発
明は、第二に「前記シラン系化合物が、CF3(CF2
7CH2CH 2Si(OCH33であることを特徴とする
請求項1記載の製造方法(請求項2)」を提供する。
【0011】C−F結合やC−H結合を多く含む化合物
は、これらの結合の分極率が低いことに起因して表面自
由エネルギー(表面の分子を内部に引きつける力)が低
くなる結果、各種の液体にぬれにくい特性を示す、すな
わち、高い撥水性を示す。また、C−F結合やC−H結
合が多すぎると、液体物質の粘性が大きくなり、逆に少
なすぎると揮発性が大きくなり、取扱い難くなる。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載のシ
ラン系化合物のうちCF3(CF2 7CH2CH2Si
(OCH33を用いたので、前述した問題がなく、取扱
いが容易である。また、本発明は、第三に「240nm
〜500nmの波長領域用の光学薄膜が形成された基板
の最上層にフッ化炭素基を含む保護膜がシロキサン結合
を介して形成されてなる240nm〜500nmの波長
領域の高出力レーザ又は高出力ランプ用光学部材(請求
項3)」を提供する。
【0013】請求項3記載の発明は、最上層にフッ化炭
素基を含む保護膜を設けたので、汚染物質の付着を抑制
することができる。また、その保護膜はシロキサン結合
を介して基板に形成されているので、強固に結合してお
り、保護膜は剥がれ難くい。また、本発明は、第四に
「前記保護膜の材料が、一端にアルコキシシリル基又は
ハロゲン化シリル基を有し、他端にフッ化炭素基を有す
るシラン系化合物であることを特徴とする請求項3記載
の光学部材(請求項4)」を提供する。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明と同様な効果を奏する。また、本発明は、第五に「前
記シラン系化合物が、CF3(CF27CH2CH 2Si
(OCH33であることを特徴とする請求項4記載の光
学部材(請求項5)」を提供する。請求項5記載の発明
は、前記シラン系化合物がCF3(CF27CH2CH2
Si(OCH33であるので、請求項2記載の発明の箇
所で説明したとおり、前記シラン系化合物は製造過程に
おける取扱い容易であり、光学部材の製造が容易であ
る。
【0015】また、本発明は、第六に「マスクを照明す
る照明光学系と、前記マスクに形成されたパターンを基
板上に投影露光するための投影光学系と、を具備する投
影露光装置において、前記照明光学系又は前記投影光学
系に、請求項1若しくは2記載の光学部材の製造方法に
より製造された光学部材、又は請求項3〜5のいずれか
に記載された光学部材を用いたことを特徴とする投影露
光装置(請求項6)」を提供する。
【0016】請求項6記載の発明は、光学系に請求項1
若しくは2記載の光学部材の製造方法により製造された
光学部材、又は請求項3〜5のいずれかに記載された光
学部材を用いたので、光学部材への汚染物質の付着を抑
制することができ、光源からの照度の低下、照度ムラが
生ずることがない。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる実施形態の
光学部材を図面を参照しながら説明する。図1は、本発
明にかかる実施形態の光学部材の概略断面図である。本
発明にかかる実施形態の光学部材は、反射防止膜又は反
射膜2が形成された光学部材1上に、一端にアルコキシ
シリル基又はハロゲン化シリル基を有し、他端にフッ化
炭素基を有するシラン系化合物(以下、フッ化炭素シラ
ン系化合物という)の化学吸着単分子膜(フッ化炭素基
を含んだ保護膜)3が反射防止膜又は反射膜2と(M
(メタル)−O−Si)の形態の結合(シロキサン結
合)を介して形成されている。
【0018】光学部材の材料としては、光学ガラス又は
石英ガラス等が用いられる。フッ化炭素シラン系化合物
としては、 CF3CH2CH2Si(OCH33 CF3CH2CH2SiCl3 CF3(CF25CH2CH2SiCl3 CF3(CF25CH2CH2Si(OCH33 CF3(CF27CH2CH2Si(OCH33 CF3(CF27CH2CH2SiCl3 CF3(CF27CH2CH2SiCH3Cl2 CF3(CF27CH2CH2SiCH3(OCH32 等が挙げられるが、これに限定されない。
【0019】次に、本発明にかかる実施形態の光学部材
の製造工程を示す。まず、基板上に反射防止膜又は反射
膜2を形成して光学部材1を作製し、この光学部材1を
エキシマランプ(172nm)や低圧水銀ランプ(18
5nm、254nm)を用いて光洗浄し、表面を活性化
させる。次に、図2に示すように、密閉容器4内の上方
に設けられたホルダーに光洗浄した前記光学部材1を設
置し、液体フッ化炭素シラン系化合物6で満たした容器
7を前記光学部材1の下側に設置する。
【0020】図2は、本発明にかかる実施形態の光学部
材の製造方法における気相処理の工程を示す図である。
密閉容器4全体を50℃〜150℃に加熱し、液体フッ
化炭素シラン系化合物6を蒸発させると、密閉容器4内
がフッ化炭素シラン分子の蒸気により満たされる。そし
て、前記光学部材1の表面で、フッ化炭素シランのアル
コキシシリル基と、光学部材1上に形成された反射防止
膜又は反射膜2の酸化物(酸化物以外の場合は表面にで
きた自然酸化膜)の水酸基と、が化学反応することによ
り、光学部材1の表面全体に、フッ化炭素シランの化学
吸着単分子膜3(以下、単分子膜という)が形成され
る。
【0021】このとき、フッ化炭素シラン分子の一方の
端部のアルコキシシリル基又はハロゲン化シリル基が前
記光学部材上の反射防止膜と化学結合(シロキサン結
合)するので、フッ化炭素シラン分子の他方の端部のフ
ッ化炭素基が、単分子膜の表面側に位置することとな
る。また、前記方法によれば単分子膜は、光学部材の口
径がΦ200mm以上、又はサイズが200mm×22
00mm以上等の大面積であってもムラなく、均一に形
成される。
【0022】また、単分子膜は化学反応により酸化膜に
結合しているので、両者は強固に結合している。そのた
め、単分子膜の膜はがれが生じにくく、240nm〜5
00nmの波長領域の高出力のレーザー又は高出力のラ
ンプにより照射されても劣化しにくく、レーザ耐久性が
高い。さらに、単分子膜の膜厚はアルキル鎖の長さで決
まり、ナノメータレベルの膜厚であり、極めて薄いの
で、光学部材本来の光学特性を損なうことがない。
【0023】光学部材の最上層にフッ化炭素基を含んだ
保護膜を形成する方法として、前記気相法の他に、フッ
化炭素シラン系化合物をアルコールのような分散媒によ
り分散させた溶液中に、基板を数10分から数時間浸漬
した後、高温雰囲気中でシロキサン結合を完了させる方
法が用いられる。また、浸漬によるフッ化炭素シラン系
化合物の基板への成膜方法の他に、塗布による方法、吹
き付けによる方法、スピンコートによる方法等が用いら
れる。
【0024】光学部材の表面に均一にフッ化炭素基を含
んだ保護膜を形成するためには、フッ化炭素シラン系化
合物をアルコールのような分散媒により分散させた前記
溶液の濃度を調整することが好ましい。さらに、光学部
材の表面にフッ化炭素基を含む保護膜を形成する代わり
に、シリコンオイルの保護膜を形成しても、光学部材へ
の汚染物質の付着を抑制することができる。
【0025】本発明にかかる実施形態の光学部材の製造
方法により製造された光学部材は次に説明する投影露光
装置の光学系に用いられる。図5は、本発明にかかる投
影露光装置の基本構造を示した図である。図5に示すよ
うに、本発明にかかる投影露光装置は、少なくとも、感
光材を塗布した基板W(ウエハ)を載置するウエハステ
ージ23、露光光をマスク(レチクルR)に照射する照
明光学系21、照明光学系21に露光光を供給するため
の光源100(Arレーザー(488nm)、KrFエ
キシマレーザー(248nm)、水銀ランプ(436n
m(h線)、405nm(g線)、365nm(i
線)))、及びウエハWとレチクルRとの間に配置され
る投影光学系25を有する。投影光学系25の物体面
(P1)には、レチクルRの表面(パターン形成面)が
くるように配置され、投影光学系25の像面(P2)に
は、ウエハWの表面がくるように配置されている。
【0026】また、レチクルRは、レチクルステージ2
2上に配置され、レチクルR上のパターンを投影光学系
25を介してウエハステージ23上に載置されたウエハ
Wに投影露光する構成となっている。レチクル交換系2
00は、レチクルステージ22にセットされたレチクル
Rの挿脱及び交換を行うとともに、レチクルステージ2
2とレチクルカセットとの間でレチクルRの搬送を行う
機能を有する。
【0027】本発明にかかる光学部材は、大面積の光学
部材であってもムラなく単分子膜(保護膜)を形成する
ことがきるので、光学特性に影響を与えることがない。
また、フッ化炭素シラン分子のフッ化炭素基が、表面側
に位置するよう光学部材上に単分子膜が形成され、或い
はフッ化炭素基を含む保護膜が光学部材上の最上層に形
成されているので、光学部材への汚染物質の付着を抑制
することができる。そのため、光源からの照度の低下、
照度ムラが生ずることがない。
【0028】さらに、本発明にかかる光学部材は、充分
なレーザー耐久性を有するので、投影露光装置の光学系
に用いることができる。
【0029】
【実施例】
[実施例1]図1は、実施例1にかかる光学部材の製造
方法により製造された光学部材の概略断面図である。以
下に、実施例1にかかる光学部材の製造方法を示す。
【0030】石英ガラス基板上に、光学的膜厚が365
nmのλ/2のMgF2単層膜2を形成し、さらに該基
板1に対して、低圧水銀ランプ(185nm、254n
m)を用いて光洗浄を10分間行うことにより、その表
面を活性化させた。次に、図2に示すように、密閉容器
4内の上方に設けられたホルダー5に、光洗浄した前記
石英ガラス基板1を設置し、さらに液体CF3(CF2
7CH2CH 2Si(OCH336で満たした容器7を前
記石英ガラス基板1の下側に設置した。
【0031】密閉容器4全体を150℃で2時間加熱
し、液体CF3(CF27CH2CH2Si(OCH33
6を蒸発させ、気相処理により、前記石英ガラス基板1
上に化学吸着単分子膜3を形成した(図1参照)。さら
に、MgF2単層膜をTiO2単層膜、HfO2単層膜、
Al23単層膜、SiO2単層膜に置き換えた以外は、
同様な方法を用いて本発明にかかる光学部材を製作し
た。
【0032】前記単分子膜の形成前後の石英ガラス表面
の撥水性を純水の接触角で評価した結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】表1の結果から単分子膜形成後の石英ガラ
ス表面の撥水性は、単分子膜形成前のそれと比較して、
はるかに向上していることがわかる。 [実施例2]図1は、実施例2にかかる光学部材の製造
方法により製造された光学部材の概略断面図である。
【0035】以下に、実施例2にかかる光学部材の製造
方法を示す。石英ガラス基板上にTiO2とSiO2の交
互層からなり、最外層がSiO2である反射膜2を形成
し、さらに該基板1に対して、低圧水銀ランプ(185
nm、254nm)を用いて光洗浄を行うことにより、
その表面を活性化させた。次に、図2に示すように、密
閉容器4内の上方に設けられてホルダー5に光洗浄した
前記石英ガラス基板1を設置し、さらに液体CF3(C
27CH2CH2Si(OCH336で満たした容器7
を前記石英ガラス基板1の下側に設置した。
【0036】密閉容器4全体を150℃で2時間加熱
し、液体CF3(CF27CH2CH2Si(OCH33
6を蒸発させ、気相処理により、前記石英ガラス基板1
上に化学吸着単分子膜3を形成した(図1参照)。図3
は、実施例2で製作された反射鏡の分光特性図である。
図3から、単分子膜の形成前後で光学特性は、ほとんど
変化しないことがわかる。
【0037】また、波長488nm、パワー20mWの
Arレーザーを照射して、レーザー耐久性を評価したと
ころ、単分子膜の形成前後で耐久性に変化はなく、充分
なレーザー耐久性があることがわかった。 [実施例3]図1は、実施例3にかかる光学部材の製造
方法により製造された光学部材の概略断面図である。
【0038】以下に、実施例3にかかる光学部材の製造
方法を示す。石英ガラス基板上にZrO2、Al23
MgF2からなり、最外層がMgF2である反射防止膜2
を形成し、さらに該基板1に対して、低圧水銀ランプ
(185nm、254nm)を用いて光洗浄を行うこと
により、その表面を活性化させた。
【0039】次に、図2に示すように、密閉容器4内の
上方に設けられたホルダー5に光洗浄をした前記石英ガ
ラス基板1を設置し、さらに液体CF3(CF27CH2
CH 2Si(OCH336で満たした容器7を前記石英
ガラス基板1の下側に設置した。密閉容器4全体を15
0℃で2時間加熱し、液体CF3(CF27CH2CH2
Si(OCH336を蒸発させ、気相処理により、前記
石英ガラス基板1上に化学吸着単分子膜3を形成した
(図1参照)。
【0040】図4は、実施例3で製作した光学部材と従
来の光学部材(反射防止膜の構成は実施例3で製作した
光学部材と同じ構成)の分光反射率特性図である。図4
から、単分子膜の形成前後で光学特性は、ほとんど変化
しないことがわかる。また、波長488nm、パワー2
0mWのArレーザーを照射して、レーザー耐久性を評
価したところ、単分子膜の形成前後で耐久性に変化はな
く、充分なレーザー耐久性があることがわかった。 [実施例4]所定の光量を保持するために、光量が低下
すると、光源であるレーザーのパワーを自動的に増大さ
せる機構を備えているアルゴンレーザー(波長488n
m)を光源とするレチクル用異物検査装置の光学系に、
実施例2で製作した反射鏡と単分子膜を設けていない従
来の反射鏡(反射膜の構成は実施例2で製作した反射鏡
と同じ構成)とを適用して、反射鏡製作直後と一カ月経
過後の光源のパワーの変化を評価した。
【0041】光源のパワーの変化は、光源のパワーをモ
ニターする機構を用いて観察し、そのモニターは、光源
であるレーザーのパワーが限界になると、NGを知らせ
る仕組みになっている。実施例2で製作した反射鏡を光
学系に適用した場合には、反射鏡製作直後の光源のパワ
ーは20mWであり、一カ月経過後の光源のパワーも2
0mWであり、変化しなかった。
【0042】一方、従来の反射鏡を光学系に適用した場
合には、反射鏡製作直後の光源のパワーは20mWであ
ったが、一カ月経過後の光源のパワーは、22mWに増
加していた。これらのことから、実施例2で製作された
反射鏡の表面には、汚染物質が付きにくく、反射鏡製作
直後と一カ月経過後とで、光量が変化しないことがわか
る。
【0043】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明にかかる光学
部材の製造方法によれば、光学特性に影響を及ぼさず
に、汚染物質が付着しにくい光学部材を得ることができ
る。また、本発明にかかる光学部材は汚染物質が付着し
にくいので、半導体製造装置や検査装置等の光学系に適
用した場合に、時間が経過しても光量損失が生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる光学部材の概略断面図である。
【図2】本発明にかかる光学部材の製造方法における気
相処理の工程を示す概略断面図である。
【図3】実施例2で製作した反射鏡と、単分子膜を設け
ない従来の反射鏡(反射膜の構成は実施例2で製作した
反射鏡と同じ構成)の分光反射率特性図である。
【図4】実施例3で製作した光学部材と、単分子膜を設
けない従来の光学部材(反射防止膜の構成は実施例3で
製作した光学部材と同じ構成)の分光反射率特性図であ
る。
【図5】本発明にかかる投影露光装置の基本構造を示す
概略図である。
【符号の説明】
1・・・光学部材 2・・・反射防止膜又は反射膜 3・・・フッ化炭素シランの化学吸着単分子膜(フッ化
炭素基を含んだ保護膜) 4・・・密閉容器 5・・・ホルダー 6・・・液体フッ化炭素シラン 7・・・容器 21・・・照明光学系 22・・・レチクルステージ 23・・・ウエハステージ 25・・・投影光学系 100・・・光源 200・・・レチクル交換系 300・・・ステージ制御系 400・・・主制御部 W・・・基板(ウエハ) R・・・マスク(レチクル)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に、240nm〜500nmの波長
    領域用の光学薄膜を形成して光学部材を作製する工程
    と、 前記光学部材を光洗浄する工程と、 前記光洗浄を行った光学部材上に、気相処理により、一
    端にアルコキシシリル基又はハロゲン化シリル基を有
    し、他端にフッ化炭素基を有するシラン系化合物の単分
    子膜を均一に形成する工程と、 を具備する240nm〜500nmの波長領域の高出力
    レーザ又は高出力ランプ用光学部材の製造方法。
  2. 【請求項2】前記シラン系化合物が、CF3(CF27
    CH2CH2Si(OCH33であることを特徴とする請
    求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】240nm〜500nmの波長領域用の光
    学薄膜が形成された基板の最上層にフッ化炭素基を含む
    保護膜がシロキサン結合を介して形成されてなる240
    nm〜500nmの波長領域の高出力レーザ又は高出力
    ランプ用光学部材。
  4. 【請求項4】前記保護膜の材料が、一端にアルコキシシ
    リル基又はハロゲン化シリル基を有し、他端にフッ化炭
    素基を有するシラン系化合物であることを特徴とする請
    求項3記載の光学部材。
  5. 【請求項5】前記シラン系化合物が、CF3(CF27
    CH2CH2Si(OCH33であることを特徴とする請
    求項4記載の光学部材。
  6. 【請求項6】マスクを照明する照明光学系と、 前記マスクに形成されたパターンを基板上に投影露光す
    るための投影光学系と、を具備する投影露光装置におい
    て、 前記照明光学系又は前記投影光学系に、請求項1若しく
    は2記載の光学部材の製造方法により製造された光学部
    材、又は請求項3〜5のいずれかに記載された光学部材
    を用いたことを特徴とする投影露光装置。
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