JP4181647B2 - 露光方法 - Google Patents

露光方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4181647B2
JP4181647B2 JP09722797A JP9722797A JP4181647B2 JP 4181647 B2 JP4181647 B2 JP 4181647B2 JP 09722797 A JP09722797 A JP 09722797A JP 9722797 A JP9722797 A JP 9722797A JP 4181647 B2 JP4181647 B2 JP 4181647B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exposure
lens
gas
optical system
excimer laser
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP09722797A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10289853A (ja
Inventor
康之 鈴木
謙二 安藤
実 大谷
竜二 枇榔
秀宏 金沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP09722797A priority Critical patent/JP4181647B2/ja
Publication of JPH10289853A publication Critical patent/JPH10289853A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4181647B2 publication Critical patent/JP4181647B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体装置の製造等に用いられる露光装置に関し、特に縮小露光系を含むステッパ露光装置を用いた露光方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ステッパは、レチクルないしマスク(以下、まとめてレチクルと呼ぶ)上のパターンを1/10ないし1/5に縮小して半導体ウエハ上のフォトレジスト膜等の露光対象物上に結像させる。
【0003】
半導体装置の高集積化、小型化に伴い、ステッパ露光装置の露光波長は水銀ランプのg線からi線へと短波長化し、さらにはエキシマレーザのKrFレーザ光、ArFレーザ光へと短波長化を進めている。
【0004】
これらの露光に用いられる紫外線は、フォトンエネルギが高く、照射されたホトレジスト等の感光体に化学変化を生じさせ、レチクルパターンを露光対象物上に形成させる。
【0005】
図6に従来のステッパ露光装置を示す。図6においては、照明系の鏡筒601内に、紫外線を発光するランプ61と、ランプ61から発した光をレチクル64上に照射するためのコンデンサレンズ62が配置されている。ランプ61から発し、コンデンサレンズ62で平行光束にされた光はレチクル64を照射する。
【0006】
さらに、レチクル64の開口部を通過した紫外光は、投影系鏡筒602内を通過し、縮小投影系レンズ群65によって集束され、半導体ウエハ67上に塗布されたホトレジスト膜を露光する。なお、半導体ウエハ67は、ベース68上に固定されたXYステージ69に載置されている。
【0007】
この従来の露光装置を示す図で省略されているシャッター、絞り等により、適当な照度で露光した後、XY69ステージを移動し、同様の手順で繰り返し露光を行う。
【0008】
ステッパの処理速度を高めるためには、照明系、露光系全レンズ群を透過する光量を大きくすることが必要で、また、フレアーや、露光対象物上の照度ムラは極力抑えなければならない。
【0009】
通常、透過率を高め、フレアーを抑えるために、レンズ表面に露光波長に対する反射防止膜を形成する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
g線およびi線のステッパを長期間使用すると、図6における照明系レンズ群62や投影系縮小レンズ群65のレンズ表面にくもりや、有機物が堆積する。一般的にこれらレンズ群の表面には露光波長に対する反射防止膜等がコーティングされており、くもりや、有機物が堆積することにより反射率が変化するために、透過率が減少し、露光光の散乱も発生していた。
【0011】
くもりの堆積や、有機物付着が光学系を構成するレンズ全面にわたってムラがあると、露光対象物上の照度ムラとなってしまうこともあった。また、レンズ群表面に付着した堆積物が露光光を吸収する場合にも、同様にレンズの透過率の減少や、レンズ面内の透過率のムラが生じる。このような状態になると、ステッパの投影照度が減少し、照度ムラが発生し、フレアー等が大きくなるなど、性能が全体として低下してしまう。
【0012】
一方、露光波長がエキシマKrFレーザ(248nm)、ArFレーザ(193nm)と短波長になり、フォトンエネルギー、エネルギー密度が大きくなると、クリーンルーム中や、レンズ鏡筒内で付着した有機物等が除去され、短期間においても露光面での照度が変化するなどの問題があった。
【0013】
以上の問題点を解決するために、特開平7−201702号公報には非酸化性ガスであるN2等のガスで鏡筒内を充填する改善策が開示されている。また、特 開平7−273016号公報にはシールガラスでレンズ等への付着を防止し、シールガラスを交換可能にすることにより、性能劣化を防止する改善策が開示されている。
【0014】
しかしながら、レンズ鏡筒内にはレンズと鏡筒の固定のための接着剤や、鏡筒内部表面に付着した有機物等の汚染物質が存在し、これら汚染物質が紫外線のエネルギーによって分解または反応して、分解生成物または反応生成物がレンズ表面に付着する。また、紫外線を照射しなくても有機物がレンズ表面に付着する。したがって、上記のような対策では、有機物の付着による光学性能の劣化を防止するには不十分である。
【0015】
また、縮小露光系レンズ群は交換が非常に困難であるなど、従来の対策では対応できないことが問題となっている。
【0016】
本発明の目的は、いずれの露光波長においても長期間性能の劣化が少ない露光方法を提供することにる。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、以下に示す本発明によって達成される。すなわち本発明は、エキシマレーザ光源からの光束をレンズを含む光学系を通過させ、レチクルを通して露光対象物上に露光する露光方法において、
前記光学系の少なくとも一部にオゾン、N 2 O、H 2 O、H 2 2 またはこれらの混合ガスを導入し酸化性雰囲気に保持した状態で前記エキシマレーザにより露光を行うことを特徴とする露光方法を開示するものである。
【0018】
また本発明は、エキシマレーザ光源からの光束をレンズを含む光学系を通過させ、レチクルを通して露光対象物上に露光する露光方法において、
前記光学系の少なくとも一部に酸素ラジカル、N 2 Oラジカル、H 2 2 ラジカルおよびこれらの混合ガスからなる酸化性を有する活性種を導入し酸化性雰囲気に保持した状態で前記エキシマレーザにより露光を行うことを特徴とする露光方法を開示するものである。
【0019】
さらにまた発明は、エキシマレーザ光源からの光束をレンズを含む光学系を通過させ、レチクルを通して露光対象物上に露光する露光方法において、
前記光学系の少なくとも一部にN 2 ガスあるいはN 2 とO 2 との混合ガスを導入した状態で前記エキシマレーザにより露光を行なった後、前記光学系の少なくとも一部に、高周波電力を印加し酸素及び窒素プラズマを形成することで、前記レンズ表面に付着した有機物を除去することを特徴とする露光方法をも開示するものである。
【0020】
本発明の露光方法は、光源から発した光をレンズを含む光路上を通過させ、マスクを通して、露光対象物上に露光する露光方法において、光路上に存在するレンズ雰囲気を酸化によりレンズ表面に酸化物被膜を形成するような不純物物質を取り除いた環境に保持し、レンズの少なくとも1つの面を酸化性雰囲気に接触させレンズ表面に付着する有機物等を除去しつつ露光を行う。
【0021】
あるいは、光路上に存在するレンズ雰囲気を酸化によりレンズ表面に酸化物被膜を形成するような不純物物質を取り除いた窒素または酸素雰囲気等の環境に保持しつつ露光を行い、レンズ表面が汚染された時点で、汚染レンズ面を酸化性雰囲気に置換して汚染物質を除去する。
【0022】
酸化および有機ガス分子の分解、合成により生成した物質によるレンズ表面のくもりや、付着物による反射率変化、吸収変化による透過率変化を防止するため、金属元素および金属化合物、有機不純物質を除去した酸化性ガス環境にレンズの少なくとも1つの面を保持することにより、酸化によるレンズ汚染を防止し、且つ、酸化性雰囲気に接触させつつ露光を行うか、または汚染された少なくとも1つのレンズを酸化性雰囲気に暴露することにより、紫外線によってレンズ表面に付着した有機物を除去し、露光系の光学性能を安定化する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施態様について説明する。
【0024】
【実施例】
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらによってなんら限定されるものではない。
【0025】
[実施例1]
クリーンルーム環境下に放置したレンズをフーリエ変換赤外分光装置(以下、FTIRと表示する)によって分析し、各種のハイドロカーボン等の有機化合物がレンズ表面上に堆積していることを確認した。通常大気中に放置されたサンプル上には各種ハイドロカーボンが付着することが知られており、通常のレンズ作成工程中や洗浄後にレンズ表面に付着することが明らかになっている。
【0026】
エキシマ(KrF、ArF)レーザでは、フォトンエネルギーが大きく、これらの有機化合物が除去される。
【0027】
レンズ表面に付着する有機化合物は屈折率が1.3〜1.7程度まで様々であるが、このような汚染物質が表面に付着するとレンズ表面の反射率が変化し、透過率が減少してしまう。また、露光波長が短波長になるにつれて、汚染物質の吸収も問題になってくる。
【0028】
図1は本発明のエキシマ(KrF)露光装置の要部概略図である。同図において、101は照明系レンズ封止チャンバー、102は投影系レンズ封止チャンバー、103は酸素ガスボンベ、104はオゾン発生装置、105はオゾン処理装置である。
【0029】
以下、図1に基づいて本発明の詳細を説明する。
11は光源としてのエキシマレーザであり、248nmのレーザ光をパルス発振して いる。11から放射されたレーザ光は12のミラー、13のコンデンサーレンズおよび不図示のオプティカルインテグレータ、ズームレンズ等の光学部品によって、レチクル14を均一に照明するよう調整されている。
【0030】
レチクル14を通ったレーザ光は、鏡筒16内に収められた縮小露光系レンズ群15を密封する封止ボックス(チャンバー)102内に入射し、さらに縮小露光レンズ群15をへて、ウエハー17上にレチクルパターンを転写する。鏡筒16内には縮小露光レンズ群15と鏡筒16を接着する接着剤や、レンズ固定治具等があるが省略されている。
【0031】
鏡筒内にはクリーンルーム内の各種溶剤や、有機系ガス等の様々なガスが混入しているため、露光停止中、縮小露光系レンズ群の表面には、各種のハイドロカーボン等の有機化合物が堆積している。
【0032】
ここで、酸素ガスボンベ103、ォゾン発生器104により、オゾンガスを封止ボックス102内に導入する。ここで用いるオゾンガス発生用酸素ガスはクリーンルーム内に混入する有機溶剤、有機金属系ガスの他、光化学反応によって固形物を生成するガスを除去し、デポジシヨンが起こらない状態まで純化している。また、オゾンの生成効率を向上するために、数%のN2ガスを添加している。
【0033】
封止ボックス102内にある鏡筒16には、このオゾンガスが縮小露光系レンズ群15に効率よく行きわたるように、貫通孔105があけられている。
【0034】
このオゾンガスを封止ボックス102内にしばらく流し、鏡筒内の不純物ガスを十分に置換する。その後、オゾンガスを流しながら露光を行う。
【0035】
露光中は強いレーザ光によって、レンズ表面に堆積していた有機物は除去され、常にクリーニングされている。
【0036】
露光終了と同時にレンズ表面に有機物が付着するが、この有機物は鏡筒内に導入しているオゾンガスによって、蒸気圧の高いガス状物質に変化し、オゾンガスとともにレンズより除去され、鏡筒外部に排出される。排出されたガスは有害なオゾンは分解処理され、その他のガス成分も無害化されて、さらにパーティクル除去フィルターを通してクリーンルーム内に排出されるようになっている。
【0037】
レンズ鏡筒とレンズを接着する接着剤、鏡筒内面等の使用材料はオゾンに対して耐性の高いものを用いるか、またはオゾンガスに触れないよう保護膜をコーティングすることが望ましい。
【0038】
本実施例ではエキシマレーザ露光装置を例示し、露光方法について説明したが、g線、i線、ArF等の露光装置においても、本実施例の露光方法を実行すれば、レンズ表面に付着する有機物のクリーニング効果によって、光学性能が安定化する。
【0039】
本実施例では酸化性ガスとしてオゾンを用いたが、オゾン以外にも、N2O、H22等の有機膜除去効果のあるガスを用いても同様の効果が得られる。また、これら酸化性ガス以外にも酸素ラジカル、N2Oラジカル等の活性分子を供給し てもよい。但し、この場合、封止チャンバー内はこれらの酸化性ガスに耐性の高い材料で構成しなければならない。
【0040】
また、本実施例では縮小露光系レンズのみを清浄化する実施例を示したが、照明系レンズについても全く同様の処理が可能であることは言うまでもない。
なお、封止チャンバー101、102の露光光照射部の大気側にも有機物が付着するが、この部分には防着ガラス等を配置し、着脱容易にして交換する。
【0041】
本発明による図1に示す露光方法を用いれば、レンズ表面に付着して反射率を変化させたり、エキシマレーザを吸収するような有機物を常に除去することが可能になり、透過率、照度ムラが変化せず、長期問安定して露光することが可能になる。また、レンズ群を分解し清掃するなどの手間がかからず、装置を効率よく使用することができる。
【0042】
[実施例2]
図2は本発明の第2の実施例であるエキシマ露光装置を示す要部概略図である。同図において、201はN2ガス、202はガス切り替え器である。
【0043】
以下、図2に基づいて本発明の詳細を説明する。
露光のためにレンズ群15に紫外線を照射する前に、ガス切り替え器202によりN2ガス201を鏡筒内に流し、鏡筒内をN2ガスで十分にパージする。ここで使用するN2ガスは、有機金属、NH4等のデポジションを起こす不純物を除去したものを使用する。また、ここではN2ガスを使用しているが、Ar、Ne等の 不活性ガスでもよいし、また、金属不純物、有機不純物等を除去した空気でもよいが、安価で、高純度のガスが入手することができ、屈折率が大気と同程度のものであるものが望ましい。
【0044】
2ガスでパージした後、ガスを微少流量流しながら露光を行う。露光中はレ ーザにより有機系付着物は除去されるが、露光終了後、鏡筒内や、接着剤等から放出されるガス等の有機物汚染物質によって、レンズ表面にハイドロカーボン等の有機膜が付着する。
【0045】
露光終了後、ガス切り替え器202を切り替ぇ、酸素ガス103とオゾン発生器104により、鏡筒内にオゾンガスを導入する。このオゾンガスによって、露光後にレンズ表面に有機汚染物質が付着するのを防止する。こうすることにより縮小露光系の光学性能の劣化を抑制することができる。
【0046】
レーザ照射中は酸化性ガスを安定なガスに置換しているため、鏡筒内に設置された接着剤等の長寿命化が図れる利点がある。
【0047】
本実施例では縮小露光系について説明したが、照明系にも適用することができるのはもちろんである。
【0048】
本実施例では酸化性ガスとしてオゾンを用いたが、オゾン以外にも、N2O、H22等の有機膜除去効果のあるガスを用いても同様の効果が得られる。またこれら酸化性ガス以外にも酸素ラジカル、N2Oラジカル等の活性分子を供給して もよい。但し、この場合、封止チャンバ−内はこれらの酸化性ガスに対する耐性の高い材料で構成しなければならない。
【0049】
なお、封止チャンバ−101、102の露光光照射部の大気側にも有機物が付着するが、この部分には防着ガラス等を配置し、着脱容易にして交換する。
【0050】
[実施例3]
図3は本発明の第3の実施例であるエキシマ露光装置を示す要部概略図である。同図において、301はN2ガス、302は酸素ガス、303は電極、304は 高周波電源およびマッチングボックス、305は排気系である。
【0051】
鏡筒16内を、301、302のN2/O220%)ミキシングガスで十分にパ ージした後、露光を行う。このガスは金属および金属化合物、NH4等の不純物 を極力除去している。露光終了後、有機物が付着し、ウエハ17上の照度、照度分布が変化してしまう。そこで、露光終了後、305の排気系で適当な圧力まで減圧状態にする。ここで、高周波電源304より、電極303に高周波電力を印加し、酸素および窒素プラズマを形成する。このプラズマ中で形成された酸素ラジカル、オゾン等により、レンズ上の有機物を除去する。除去された有機物は排気系305により鏡筒16から排出され、処理系105によって無害化され、排出される。
【0052】
有機物付着の多い部位にのみ放電を形成し、除去することができるので、接着剤、封止チャンバー内面等の劣化を防止することができる。
【0053】
また、効率よくレンズにオゾン等を供給することができるため、有機物除去速度が非常に速い特徴を有する。
【0054】
本実施例では供給ガスにN2とO2を用いたが、N2/O2混合ガスならば、CR(クリーンルーム)内に排出することができる利点がある。しかし、放電によって有機膜除去効果を有する活性物質を生成するガスならばN2O、H2O、H22等でもよく、この場合、除外系を排気系305の大気側に設置する。特に活性な酸素原子を生成し、且つ活性種となる以前は安全なガスが望ましい。
【0055】
[実施例4]
図4は本発明の第4の実施例であるエキシマKrF露光装置を示す要部概略図である。同図において、11はエキシマレーザ、12はミラー、401はシャッター、402はシヤツター駆動機構、403は高圧水銀ランプ、404は金属不純物、有機不純物等を除去したN2/O2混合ガスである。
【0056】
露光を行う前に鏡筒16内を404のガスで十分に置換する。露光中も十分な流量のガスを流しながらウエハの焼き付けを行う。こうすることにより金属酸化物等の付着を防止する。露光終了後、12のミラーを移動し、401のシャッターを402の駆動機構により開ける。
【0057】
こうすることにより、縮小露光系レンズ群15に光源11からの紫外光を照射する。光源11は焼き付け波長のi線以外にも多くの輝線を有し、より短波長の紫外線も放出されている。鏡筒16内の酸素は、この紫外線により活性化され、オゾン等の活性種を生成し、レンズに付着した有機物を除去する。
【0058】
活性種の生成には紫外線が有効であり、露光系の加熱を防止するために、赤外線カットフィルターを通して照射しても、有機物除去効果はほとんど変わらない。有機物を除去する場合、できるだけ照度を上げるため、レチクル14もはずして行うとが望ましい。
【0059】
また、有機物除去を行なう際に照射する紫外線の波長は、短波長の方がオゾン生成効率、有機物分解効率に優れており、160〜350nmであることが望ましい。
【0060】
[実施例5]
図5は本発明の第5の実施例であるi線露光装置を示す要部概略図である。同図において、16は内部にオゾンガスを充墳した密封型鏡筒、501は金属および金属化合物、有機不純物等を除去したN2/O2混合ガス、502はストップバルブ、503はガス排出孔、504はi線フィルター、505はフィルター移送機構である。
【0061】
縮小露光系に金属酸化物等の容易に除去することができない付着物が析出しないようにボンベ等より金属および金属化合物、有機不純物等を除去したN2/O2混合ガス501によりパージを行いながら、露光を行う。
【0062】
レンズ鏡筒内には高濃度のオゾンガスが充填されており、露光中、および放置中にレンズ表面に付着した有機物を除去し、CO2、H2O等に変化させる。これらのガスは、i線で分解することはなく、安定してガス状で存在する。鏡筒内の有機物汚染は、製造時に鏡筒内部に付着したハイドロカーボン、接着剤等から放出されるガスが主成分となるが、長時間使用するうちに枯れてくる。したがって、初期に放出されるガスによる有機付着物を再付着しないガス状態に変換してしまうことにより、長期問安定した光学性能を維持することが可能となる。
【0063】
非常に長期間使用すると、鏡筒内に充填されたオゾンが分解し、酸素に変化してしまい、次第にこの効果が薄れてくる。ここで、i線フィルター504を移送機構505により取り外し、光源11に紫外光をフィルターを介さずに縮小露光系レンズ群15に照射する。光源11から放射される紫外光は200nm以下の非常 に短波長の光も放射されており、レンズ群15内に充填されている酸素を活性化する。
【0064】
したがって、これらのオゾン等の活性酸素により、レンズ表面に付着した有機不純物質を除去することができる。
【0065】
本実施例では、露光に用いる光源をそのまま活用することができ、効率的であるとともに、酸化物ガス処理系、酸化物ガス供給系等が必要なく、使いやすく、安価で、しかも長期間光学性能の安定した露光装置を提供することができる利点がある。
【0066】
【発明の効果】
上記のように本発明により、紫外線を用いる露光装置を長期間にわたって安定に動作させることができる露光方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1による露光装置のレンズ系の概要を示す摸式断面図。
【図2】本発明の実施例2による露光装置のレンズ系の概要を示す摸式断面図。
【図3】本発明の実施例3による露光装置のレンズ系の概要を示す摸式断面図。
【図4】本発明の実施例4による露光装置のレンズ系の概要を示す摸式断面図。
【図5】本発明の実施例5による露光装置のレンズ系の概要を示す摸式断面図。
【図6】従来技術による露光装置のレンズ系の概要を示す摸式断面図。
【符号の説明】
11,61 光源(ランプ)、エキシマレーザ
12 ミラー
13,62 コンデンサーレンズ
14,64 レチクル
15,65 縮小露光系レンズ群
16 鏡筒
17,67 シリコンウエハ(半導体ウエハ)
68 ベース
69 XYステージ
101 照明系レンズ封止チャンバー
102 投影系レンズ封止チャンバー(封止ボックス)
103 酸素ガスボンベ
104 オゾン発生装置
105 オゾン処理装置
106 貫通孔
201,301 N2ガス
202 ガス切り替え器
302 酸素ガス
303 電極
304 高周波電源およびマッチングボックス
305 排気系
401 シャッター
402 シヤツター駆動機構
403 高圧水銀ランプ
404,501 N2/O2混合ガス
502 ストップバルブ
503 ガス排出孔
504 i線フィルター
505 フィルター移送機構
601 照明系鏡筒
602 投影系鏡筒

Claims (6)

  1. エキシマレーザ光源からの光束をレンズを含む光学系を通過させ、レチクルを通して露光対象物上に露光する露光方法において、
    前記光学系の少なくとも一部にオゾン、N 2 O、H 2 O、H 2 2 またはこれらの混合ガスを導入し酸化性雰囲気に保持した状態で前記エキシマレーザにより露光を行うことを特徴とする露光方法。
  2. エキシマレーザ光源からの光束をレンズを含む光学系を通過させ、レチクルを通して露光対象物上に露光する露光方法において、
    前記光学系の少なくとも一部に酸素ラジカル、N 2 Oラジカル、H 2 2 ラジカルおよびこれらの混合ガスからなる酸化性を有する活性種を導入し酸化性雰囲気に保持した状態で前記エキシマレーザにより露光を行うことを特徴とする露光方法。
  3. エキシマレーザ光源からの光束をレンズを含む光学系を通過させ、レチクルを通して露光対象物上に露光する露光方法において、
    前記光学系の少なくとも一部にN2ガスあるいはN2とO2との混合ガスを導入した状態で前記エキシマレーザにより露光を行った後、前記光学系の少なくとも一部を酸化性ガスに置換することで、前記レンズ表面に付着した有機物を除去することを特徴とする露光方法。
  4. 前記酸化性ガスが、オゾン、N2O、H2O、H22またはこれらの混合ガスである請求項に記載の露光方法。
  5. 前記酸化性ガスにかわり、酸素ラジカル、N2Oラジカル、H22ラジカルおよびこれらの混合ガスからなる酸化性を有する活性種を、前記光学系の一部に導入することを特徴とする請求項に記載の露光方法。
  6. エキシマレーザ光源からの光束をレンズを含む光学系を通過させ、レチクルを通して露光対象物上に露光する露光方法において、
    前記光学系の少なくとも一部にN2ガスあるいはN2とO2との混合ガスを導入した状態で前記エキシマレーザにより露光を行った後、前記光学系の少なくとも一部に、高周波電力を印加し酸素及び窒素プラズマを形成することで、前記レンズ表面に付着した有機物を除去することを特徴とする露光方法。
JP09722797A 1997-04-15 1997-04-15 露光方法 Expired - Fee Related JP4181647B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09722797A JP4181647B2 (ja) 1997-04-15 1997-04-15 露光方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09722797A JP4181647B2 (ja) 1997-04-15 1997-04-15 露光方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10289853A JPH10289853A (ja) 1998-10-27
JP4181647B2 true JP4181647B2 (ja) 2008-11-19

Family

ID=14186753

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09722797A Expired - Fee Related JP4181647B2 (ja) 1997-04-15 1997-04-15 露光方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4181647B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001148340A (ja) * 1999-11-19 2001-05-29 Advantest Corp 荷電粒子ビーム露光方法及び装置
JP4585702B2 (ja) * 2001-02-14 2010-11-24 キヤノン株式会社 露光装置
JP2004006690A (ja) * 2002-02-01 2004-01-08 Asml Netherlands Bv リソグラフ装置およびデバイス製造方法
AU2003246243A1 (en) * 2002-07-03 2004-01-23 Nikon Corporation Method of exposure and aligner
JP2004186614A (ja) * 2002-12-06 2004-07-02 Nikon Corp 露光装置
US8317929B2 (en) * 2005-09-16 2012-11-27 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus comprising an electrical discharge generator and method for cleaning an element of a lithographic apparatus
US9341951B2 (en) * 2012-12-21 2016-05-17 Ultratech, Inc. Wynn-dyson imaging system with reduced thermal distortion

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10289853A (ja) 1998-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6671033B2 (en) Optical device, method of cleaning the same, projection aligner, and method of producing the same
US20060001853A1 (en) Exposure apparatus and method of cleaning optical element of the same
JP2003188096A (ja) リソグラフィ投影装置、デバイス製造方法、製造されたデバイス、これに関する、被汚染物を清掃する清掃装置および方法
US7455880B2 (en) Optical element fabrication method, optical element, exposure apparatus, device fabrication method
JP3628939B2 (ja) 露光方法及び露光装置
JP4181647B2 (ja) 露光方法
JP5380530B2 (ja) リソグラフィ装置のキャップされていない多層ミラー上の沈着を除去する方法、リソグラフィ装置およびデバイス製造方法
JP2005244015A (ja) 露光装置、露光装置の光学素子の光洗浄方法、及び微細パターンを有するデバイスの製造方法
JPH10242029A (ja) 露光装置
JP2005519738A (ja) 光学表面の汚染除去を行う方法及び装置
KR100817066B1 (ko) 기판 노광 및 광학요소 세정을 인시츄로 수행할 수 있는극자외선 노광장치 및 그에 구비된 광학요소의 세정방법
JP2011171620A (ja) 露光装置、洗浄方法及びデバイス製造方法
JP3619157B2 (ja) 光学素子、該光学素子を有する露光装置、洗浄装置及び光学素子の洗浄方法
JP3563936B2 (ja) 半導体製造用露光装置およびこれを用いた半導体デバイス製造プロセス
JPH10289854A (ja) 露光装置
JP4438072B2 (ja) 露光装置のレンズのクリーニング方法
JPH11195576A (ja) 露光装置
EP1710623B1 (en) Method of cleaning a substrate surface from a crystal nucleus
WO2002065183A1 (fr) Barillet de lentille, dispositif d'exposition et procede de fabrication de ce dispositif
KR102406939B1 (ko) 마이크로리소그래피용 광학 시스템
JPH07201702A (ja) 露光方法と露光装置
JP2005072076A (ja) 露光装置及びケミカルフィルタ並びにデバイスの製造方法
Yamabe et al. Meeting the challenges of 157-nm microstepper technology
WO2000042639A1 (fr) Procede et dispositif d'exposition a une projection
WO2023110313A1 (en) Method and system for preventing degradation of a material of an optical component for euv-lithography

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040414

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040414

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20040414

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051207

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060206

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070808

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071005

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080820

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080901

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110905

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110905

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120905

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120905

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130905

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees