JPH11199950A - SiC粒子の製造方法 - Google Patents
SiC粒子の製造方法Info
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Abstract
SiC粒子の製造方法に関し、特に、AlまたはAl合
金粉末と、Cおよび/またはSiの粉末を混合・成形後
に直接的に固体反応させることによって生成する微細な
SiC粒子の製造方法を提供する。 【解決手段】 アルミニウム系複合材料の強化材として
のSiC粒子の製造方法であって、AlまたはAl合金
粉末とSi粉末とC粉末を混合する工程と、前記混合物
を圧縮することにより成形する工程と、前記成形体を不
活性雰囲気中で加熱する工程からなることを特徴とし、
また、Al−SiまたはAl−Si合金粉末とC粉末を
混合する工程と、前記混合物を圧縮することにより成形
する工程と、前記成形体を不活性雰囲気中で加熱する工
程からなることを特徴とする。
Description
強化材としてのSiC粒子の製造方法に関し、特に、A
lまたはAl合金粉末と、Cおよび/またはSiの粉末
を混合・成形後に直接的に固体反応させることによって
生成される微細なSiC粒子を得る製造方法に関する。
にSiC等の硬質な微細粒子を分散させた粒子分散型複
合材料は、分散粒としてのセラミックス本来の特性と、
さらに粒子を均一分散させることによる材料の破壊強度
の向上、特に高温破壊特性の改善が可能となる。この内
アルミニウムおよびその合金をベースとするものでは、
粉末冶金法による製造が主体であったが、この方法で
は、切削工程が無くかなり複雑な製品を作ることは出来
るが、強度的には低いものであり、かつ製造効率の点に
おいて問題があった。その他、レオキャスティング法に
よって半溶融スラリー状にて強化材を添加し攪拌する方
法、またはメカニカルアロイング法等があるが、これら
においても均質性および製造工程の複雑さからコスト上
昇は避けられない。
で強化材としてSiCである場合においては、元来Al
の反応性が良いために、AlはSiより優先してCと反
応する傾向にあり、所望のSiCが得られず、むしろそ
の複合材としての特性を低下させることにもなりかねな
い。このため、安定してその強度向上効果を得ることは
かなりの困難性が存在していた。この分野の公知技術と
して、例えば特開平6−108180号公報には、S
i:8〜16%のAl合金の溶湯にセラミックス粒等を
添加してCと反応させてSiCを形成する方法が開示さ
れている。しかし、この方法でも添加可能なSi量がA
l量によって制約を受け、生成するSiC粒子が粗大で
あるという問題があった。そこでAl系金属基複合材料
において、強度向上に安定して機能させるためのSiC
粒子を均一に分散させた粒子分散型複合材料をコスト的
に有利に製造を可能とする技術開発が望まれていた。
系金属基複合材料にSiCを均一に分散させる方法を検
討し、出発原料粉としてAlまたはAl合金粉末、Si
粉末、C粉末を混合して成形後、この成形体を加熱処理
することによって、SiCを生成・分散させ、この成形
体を溶融AlまたはAl合金に添加することによりAl
系金属基複合材料を製造することを可能とする、強化材
としてのSiC粒子の製造方法を提供することにある。
均一に分散させる方法として、出発原料粉としてAl−
SiまたはAl−Si合金粉末、C粉末を混合して成形
後、前記工程によってSiCを生成・分散させ、この成
形体を溶融Al金属または合金に添加することによりA
l系金属基複合材料を製造することを可能とする、強化
材としてのSiC粒子の製造方法を提供することにあ
る。さらに、本発明の他の目的は、前記SiCを均一に
分散させ高強度化したAlまたはAl合金基複合材料
を、内燃機関等の構成部材に適用する際にコスト的に有
利となるAl系金属基複合材料を製造することを可能と
する、強化材としてのSiC粒子の製造方法を提供する
ことにある。
ウム系複合材料の強化材としてのSiC粒子の製造方法
であって、AlまたはAl合金粉末と、Si粉末とC粉
末を混合する工程と、前記混合物を圧縮することにより
成形する工程と、前記成形体を不活性雰囲気中で加熱す
る工程からなることを特徴とするSiC粒子の製造方法
によって達成される。また、上記の目的は、アルミニウ
ム系複合材料の強化材としてのSiC粒子の製造方法で
あって、Al−SiまたはAl−Si合金粉末と、C粉
末を混合する工程と、前記混合物を圧縮することにより
成形する工程と、前記成形体を不活性雰囲気中で加熱す
る工程からなることを特徴とするSiC粒子の製造方法
によっても達成される。
複合材料の強化材としてのSiC粒子を生成することが
でき、必要な量をAl溶湯に添加することにより、Si
C複合Al合金を得ることができる。第一発明では、
(Al粉末またはAl合金粉末)+Si粉末+C粉末
で、第二発明では、(Al−Si粉末またはAl−Si
合金粉末)+C粉末で混合した粉末を成形し成形体とな
し、前記成形体を不活性雰囲気にて加熱してこの中にS
iC粒子を生成させる。この初期の混合・成形工程で
は、混合のためにはダブルコーンブレンダまたはV字形
混合機等が使用され、常圧下での成形法としては、プレ
ス法、遠心力法、押出し法または静水圧法等を適用す
る。その他いかなる混合・成形装置も適用でき、要する
に原料粉体が攪拌混合された状態で成形されるものであ
ればよく、このことによって本発明の効果はいささかも
影響されるものではない。
e,N2 等を使用してもよいが、AlおよびCとの反応
がおこさないためには、好ましくはArまたはHe雰囲
気とする。また、本発明の合成法はSiのCによる直接
的炭化反応を利用する。この反応は発熱反応であるため
温度管理には十分にこの発熱量を考慮して雰囲気制御を
する必要がある。この反応においてAlは、前記炭化反
応の反応助剤として、また反応の安定化の作用をするも
ので、このため、さらに好ましくはSi単独よりはSi
を含有した合金粉末を使用する。なお、各原料粉の添加
量は、後述の実施例にあるとおりC/Siは化学量論的
当量比として、Alについては前記効果が期待できる量
として、生成SiCの少なくとも1重量部以上となるよ
うにする。
Al合金の溶湯中に溶解してSiCを分散させるもので
ある。この前記成形体を添加するAl合金としては、一
般的なSiを含有するAl合金、例えばAl−Si,A
l−Mg−Si系合金への適用が好ましく、その他構造
用Al合金(Al−Cu,Al−Cu−Mg,Al−M
g,Al−Zn−Mg−Cu,Al−Zn−Mg等)で
もSiの許容量までの添加によって高強度化が可能であ
る。特に、内燃機関のピストン、軸受け等の部材への適
用によって、前記SiCの分散強化による高温強度のさ
らなる改善が可能となる。以下、本発明について実施例
に基づいてさらに詳述する。
SiCを製造したものである。先ず、混合工程では、図
2(a)の原料粉末槽1〜3から4.5gのSi粉末
と、2gの炭素粉末および10gのアルミニウム粉末を
図2(b)のダブルコーンブレンダの混合機4に供給
し、これらを均一に混合した。次に、図2(c)の加圧
成形工程では、上下金型6内に前記混合粉末を入れ、上
下パンチ6によって加圧するプレス法によって、直径3
0mm、高さ10mmの寸法を有する円盤状の成形体7
に成形した。次に、この成形体7を加熱装置8に入れ、
アルゴン雰囲気9内で外熱式のヒーター10によって1
200℃まで加熱し、この時発熱反応を十分に生じさせ
る時間保持した後、装置内で室温まで冷却した。この冷
却後の成形体について、成形体組織調査のため調査用サ
ンプルを切り出し、顕微鏡によって内部組織観察を実施
した。その結果、成形体の内部には多数の微細な粒子が
析出しており、これらの析出粒子をX線回折法により同
定したところ炭化珪素であることが確認できた。
とが出来た成形体としての炭化珪素粒子分散アルミニウ
ムペレットを、850℃のアルミニウム溶湯およびアル
ミニウム−5wt%Cu溶湯中に入れたところ、このペ
レットは容易に溶解して、金型に凝固後室温に持ちきた
り組織観察およびX線回折法を行った。その結果炭化珪
素粒子が均一に分散した複合材料が得られたことを確認
し、本実施例によって直接溶湯添加による製造が可能で
あることがわかった。
して、原料粉末を変更して本発明SiCを製造したもの
である。すなわち、混合工程で図2(a)の原料粉末槽
1、2から、20gのAl−12wt%Si−3wt%
Cu粉末と、1gの炭素粉末を図2(b)のダブルコー
ンブレンダの混合機4に供給し、これらを均一に混合し
た。その後、図2(c)の加圧成形工程では、上下金型
6内に混合粉末を入れ、上下パンチ6によって加圧する
プレス法によって、直径30mm、高さ10mmの寸法
を有する円盤状の成形体7に成形した。次に、この成形
体7を加熱装置8に入れ、アルゴン雰囲気9内でヒータ
ー10によって、1000〜1800℃まで100℃間
隔で加熱温度を変えて加熱し、この時に発熱反応を生じ
させた後、装置内で室温まで冷却した。
調査用のサンプルを切り出し内部組織観察を実施した。
その結果、成形体の内部には多数の微細な粒子が析出し
ており、これらの析出粒子をX線回折法により同定した
ところ炭化珪素であることが確認できた。これらの粒子
の平均粒度と加熱温度との関係を図1に示す。いずれの
成形体においても析出した炭化珪素粒子は微細であった
が、特に1000〜1200℃の温度では2μm以下の
粒径であり、好ましい範囲にあった。次いで、良好に合
成することのできた炭化珪素粒子分散アルミニウムペレ
ットを、750℃のアルミニウム溶湯およびアルミニウ
ム−3wt%Cu溶湯中に入れたところ、このペレット
は溶湯に溶解して、炭化珪素粒子が均一に分散した金属
基複合材料を製造することができた。
C粒子をAl溶湯に所要の量添加することによって、効
率よくSiC複合Al合金が得られる。また、固体反応
による合成であるので、常温成形および不活性雰囲気加
熱による製造工程の簡略化が図られ、かつ粒子径の安定
化が可能となる。
の関係を示す図である。
工程を示す概要図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 アルミニウム系複合材料の強化材として
のSiC粒子の製造方法であって、AlまたはAl合金
粉末と、Si粉末とC粉末を混合する工程と、該混合物
を圧縮することにより成形する工程と、該成形体を不活
性雰囲気中で加熱する工程からなることを特徴とするS
iC粒子の製造方法。 - 【請求項2】 アルミニウム系複合材料の強化材として
のSiC粒子の製造方法であって、Al−SiまたはA
l−Si合金粉末と、C粉末を混合する工程と、該混合
物を圧縮することにより成形する工程と、該成形体を不
活性雰囲気中で加熱する工程からなることを特徴とする
SiC粒子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00658598A JP4126742B2 (ja) | 1998-01-16 | 1998-01-16 | SiC粒子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP00658598A JP4126742B2 (ja) | 1998-01-16 | 1998-01-16 | SiC粒子の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11199950A true JPH11199950A (ja) | 1999-07-27 |
JP4126742B2 JP4126742B2 (ja) | 2008-07-30 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP00658598A Expired - Fee Related JP4126742B2 (ja) | 1998-01-16 | 1998-01-16 | SiC粒子の製造方法 |
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JP (1) | JP4126742B2 (ja) |
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1998
- 1998-01-16 JP JP00658598A patent/JP4126742B2/ja not_active Expired - Fee Related
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