JPH11199661A - 共重合ポリエチレンナフタレンジカルボキシレートからなるフイルム - Google Patents
共重合ポリエチレンナフタレンジカルボキシレートからなるフイルムInfo
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- JPH11199661A JPH11199661A JP317898A JP317898A JPH11199661A JP H11199661 A JPH11199661 A JP H11199661A JP 317898 A JP317898 A JP 317898A JP 317898 A JP317898 A JP 317898A JP H11199661 A JPH11199661 A JP H11199661A
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Abstract
度を有し、さらには優れた抗カール性、色相および透明
性を兼備した二軸配向フイルム、特に写真フィルム用二
軸配向フイルムを形成し得るポリエチレンナフタレート
共重合体およびそのフイルムを提供する。 【解決手段】 ナフタレンジカルボン酸を主たるジカル
ボン酸成分とし、エチレングリコールを主たるグリコー
ル成分とし、共重合成分としてデカリンジカルボン酸成
分を0.5〜10モル%(全ジカルボン酸成分の総量に
対し)含有し、かつジエチレングリコール成分の含有量
が3モル%以下(全グリコール成分の総量に対し)であ
るポリエチレンナフタレート共重合体、並びに該共重合
体からなる二軸配向フイルム。
Description
レンジカルボキシレート(以下、ポリエチレンナフタレ
ート又はPENと略称することがある)からなるフイル
ムに関する。好ましくは、優れた耐デラミネーション性
および機械的強度を有する二軸配向フイルム、特に優れ
た耐デラミネーション性、機械的強度、抗カール性、色
相および透明性を兼備した写真フイルム用二軸配向フイ
ルムを形成し得るポリエチレンナフタレート共重合体か
らなるフイルムに関する。
ら、トリアセテートフイルムが使用されてきた。このト
リアセテートフイルムはその製造工程において、有機溶
剤を使用することから安全上、環境上の問題を抱えてい
る。また、機械的強度および寸法安定性に限界がある等
の欠点もある。このため、代替基材としてポリエチレン
テレフタレートフイルムが一部使用されるようになった
が、フィルムを巻いた状態で保管したとき、強い巻き癖
(カール)が残留する性質があり、かつ、これを取り除
くことが難しいため、現像処理後の取扱性が悪く、ロー
ルフイルムとして使用する写真フイルム用には使用する
ことは困難であった。
53−146773号公報、特開平1−244446号
公報等において、水蒸気透過性の向上、含水率の向上等
を図った改質ポリエチレンテレフタレートフイルムが提
案されている。これらはカール解消性の面で効果は認め
られるものの、吸湿による寸法安定性の低下、ガラス転
移温度低下によるフイルム端面部の変形増大等の欠点を
有しており、不十分なものであった。
求が高度化し、たとえばロールフイルムでは撮影時のフ
イルム搬送の高速化、撮影装置の小型化が進んでおり、
小さい巻径で巻いた場合にも優れた抗カール性を示すこ
と、薄膜化しても機械的強度、寸法安定性が良好である
こと等の性能が要求されてきている。これらの要求に対
して、トリアセテートフイルムおよび改質ポリエチレン
テレフタレートフイルムはともに十分対応できず、優れ
た特性を有する写真フイルム用基材が求められている。
ートの写真フイルムへの応用が、たとえば特公昭48−
40414号公報、特開昭50−109715号公報等
に記載されている。これらのフイルムでは、機械的強
度、寸法安定性といった薄膜化の適応性、小さい巻径で
巻いた場合の抗カール性においてはある程度満足するも
のであったが、該ポリエチレンナフタレートフイルムに
ついては、フイルムにデラミネーション(層間剥離)が
発生しやすく、特にロールフイルムの場合パーフォレー
ション孔あけ時にデラミネーションが発生するという新
たな問題が発生する。これらの場合、層間剥離した部分
が白化し写真フィルムのベースフィルムとして使用する
のが困難になる。
情に鑑み写真フイルム用ベースフィルムに適したポリマ
ーおよびそのフイルムを開発すべく鋭意研究した結果、
特定組成のポリエチレンナフタレート共重合体からなる
二軸配向フイルムが写真フィルム用ベースフイルムとし
て優れた特性を有し、上記問題点を解決することができ
ることを見出し、本発明に達した。
ン性および機械的強度を有し、さらには優れた抗カール
性、色相および透明性を兼備した二軸配向フイルム、特
に写真フイルム用二軸配向フイルムを形成し得るポリエ
チレンナフタレート共重合体からなるフイルムを提供す
ることにある。
によれば、ナフタレンジカルボン酸を主たるジカルボン
酸成分とし、エチレングリコールを主たるグリコール成
分とし、共重合成分としてデカリンジカルボン酸成分
(下記化学式)を0.5〜10モル%(全ジカルボン酸
成分の総量に対し)含有し、かつジエチレングリコール
成分の含有量が3モル%以下(全グリコール成分の総量
に対し)である共重合ポリエチレンナフタレンジカルボ
キシレートからなるフィルムによって達成される。
表す。) 本発明の目的はまた、このフィルムを二軸延伸した二軸
配向フイルム、特に写真フイルム用二軸配向フイルム、
によって達成される。以下、本発明について詳細に説明
する。
発明においてポリエチレンナフタレート共重合体を構成
する主たるジカルボン酸成分はナフタレンジカルボン酸
であり、主たるグリコール成分はエチレングリコールで
ある。
分とは全ジカルボン酸成分の総量に対して80モル%以
上、好ましくは90モル%以上をいい、主たるグリコー
ル成分とは全グリコール成分の総量に対して80モル%
以上、好ましくは90モル%以上をいう。
ば2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレ
ンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸を挙
げることができ、2,6−ナフタレンジカルボン酸が好
ましい。
ト共重合体は、共重合成分としてデカリンジカルボン酸
成分を、全ジカルボン酸成分の総量に対し、0.5〜1
0モル%を占めるように共重合されている必要がある。
体の製造反応において下記一般式で表わされる化合物を
用いることで共重合させることが好ましい。
表す。) 上記一般式中、Rは水素又は低級アルキル基である。低
級アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基が好ましい。
が、全ジカルボン酸成分の総量に対して0.5モル%よ
り少ない場合、フイルムの耐デラミネーション性が向上
せず、10モル%を超える場合、フイルムとした場合の
結晶性が損なわれて機械的強度に劣るだけでなく、抗カ
ール性が低下する。デカリンジカルボン酸成分の共重合
量は好ましくは1〜8モル%であり、更に好ましくは3
〜7モル%である。
デカリンジカルボン酸、デカリンジカルボン酸ジメチル
を好ましい例として挙げることができる。
ート共重合体はジエチレングリコール成分の共重合量が
3モル%以下(全グリコール成分に対し)である必要が
ある。
体製造反応時、共重合成分としてジエチレングリコール
またはそのエステル形成性誘導体の形で添加されて共重
合されたものである必要はなく、製造反応の過程で副生
して共重合されたものであってもよい。
3モル%を超えると、フイルムとしたときの耐デラミネ
ーション性の改良効果は大きくなるが、結晶性が損なわ
れるため機械的強度が大幅に低下するようになる。ジエ
チレングリコール成分の全共重合量は好ましくは2.5
モル%以下であり、更に好ましくは2モル%以下であ
る。
共重合体は、本発明の効果を損なわない範囲で、例えば
全ジカルボン酸成分総量の10モル%以下、好ましくは
5モル%以下の割合で、他のジカルボン酸成分が共重合
されていてもよい。他のジカルボン酸成分としては、例
えばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ジフェニ
ルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジ
フェニルスルホンジカルボン酸、ベンゾフェノンジカル
ボン酸、フェニルインダンジカルボン酸、5-スルホキシ
イソフタル酸金属塩、5-スルホキシイソフタル酸ホスホ
ニウム塩等の芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、コハク
酸、アジピン酸、セバチン酸、シクロヘキサンジカルボ
ン酸等の脂肪族ジカルボン酸などが挙げられる。これら
は1種または2種以上を用いても良い。
共重合体は、本発明の効果を損なわない範囲で、例えば
全グリコール成分の総量の10モル%以下、好ましくは
5モル%以下の割合で、他のグリコール成分が共重合さ
れていてもよい。他のグリコール成分としては、例えば
プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ペ
ンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、
オクタメチレングリコール、デカメチレングリコール、
ネオペンチレングリコール、ポリエチレングリコール、
シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール
等の脂肪族グリコール; o,m,p-キシリレングリコー
ル、1,4-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4-ビ
ス(2-ヒドロキシエトキシエトキシ)ベンゼン、4,4'-ビ
ス(2-ヒドロキシエトキシ)ビフェニル、4,4-ビス(2-ヒ
ドロキシエトキシエトキシ)ビフェニル、2,2-ビス[4-(2
-ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン、2,2-ビス[4-
(2-ヒドロキシエトキシエトキシ)フェニル]プロパン、
1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,3-ビス(2
-ヒドロキシエトキシエトキシ)ベンゼン、1,2-ビス(2-
ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,2-ビス(2-ヒドロキシ
エトキシエトキシ)ベンゼン、4,4-ビス(2-ヒドロキシエ
トキシ)ジフェニルスルホン、4,4-ビス(2-ヒドロキシエ
トキシエトキシ) ジフェニルスルホン等の芳香族グリコ
ール;ヒドロキノン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)
プロパン、レゾルシン、カテコール、ジヒドロキシナフ
タレン、ジヒドロキシビフェニル、ジヒドロキシジフェ
ニルスルホン等のジフェノール類等が挙げられる。これ
らは1種または2種以上を用いても良い。
共重合体は実質的に線状であるが、本発明の効果を損な
わないかぎり、たとえば全酸成分に対し2モル%以下、
好ましくは1モル%以下の範囲で、3官能基以上のポリ
カルボン酸またはポリヒドロキシ化合物、例えばトリメ
リット酸、ペンタエリスリトールが共重合されていても
よい。
フタレート共重合体には、フイルムの透明性、表面平坦
性、および熱安定性を損なわない程度であれば、例えば
滑剤、顔料、染料、酸化防止剤、光安定剤、遮光剤の添
加剤を必要に応じて配合することもがきる。
て易滑性を付与することができる。易滑性を付与する手
段としては公知の方法を用いることができ、例えば、ポ
リマー中へ滑剤粒子を分散させる方法、易滑性を有する
層をフイルムの表面に設ける方法を用いることができ
る。
しては、例えばSiO2、BaSO4、CaCO3、ア
ルミノシリケート、架橋有機粒子等をポリマー中に添加
する方法、ポリエチレンナフタレートの重合時に触媒残
査等を析出させる方法を挙げることができる。
しては、滑剤粒子をポリマー中に添加する方法が好まし
い。この方法によると、易滑性付与の効果が顕著であ
る。
リエチレンナフタレートの屈折率に近い屈折率を有する
滑剤粒子、例えばBaSO4、アルミノシリケート、架
橋有機粒子(例えば架橋ポリスチレン)を添加する方法
である。この方法によると易滑性を効果的に付与するこ
とができ、かつフイルムの透明性を高く保つことができ
る。
る方法においては、滑剤粒子を実質的に含まないポリエ
チレンナフタレート共重合体フイルムの少なくとも片面
に滑剤粒子を有する層を薄く積層する方法が好ましい。
この方法によると、易滑性と透明性の良好なフイルムを
得ることができる。この積層法としては、複数の押出機
とフィードブロックやマルチマニフォールドとを組み合
わせて共押出しすることにより積層する方法が好まし
い。
の厚みは、フイルム用途に応じた厚みをとる。例えば、
写真フイルム用では、その用途によって適宜選択できる
が、好ましくは25〜250μm、特に好ましくは40
〜150μmである。
フイルム用二軸配向フイルムは巻きぐせカールが付き難
い性質、すなわち抗カーリング性を有することが好まし
く、例えば80℃における抗カーリング性がANSIカ
ール値で50[m-1]以下であることが好ましい。この
80℃は、日常生活において写真フイルムが通常曝され
る可能性がある最高温度の概略値である。ANSIカー
ル値が50[m-1]を超えると、写真フイルムの現像処
理工程でのハンドリングが困難となり、好ましくない。
巻きぐせカールが通常の写真フイルムの現像あるいは乾
燥工程を経て、どの程度解消されるかにかかっていた
が、上記のANSIカール値である写真フイルム用二軸
配向フイルムであれば、巻癖カールが付き難い性質、即
ち抗カーリング性に優れており、かつ一旦生成した巻き
ぐせカールが容易に解消されるというカール解消性にも
優れたものとなる。
耐デラミネーション性は、折目デラミ白化率を指標とし
て表される。この折目デラミ白化率は、フイルムを折り
曲げた際に生じる白化部分の長さのフィルム折り曲げ部
分の全長に占める割合で定義される。
ション性が、折目デラミ白化率で表わして10%以下で
あることが好ましい。耐デラミネーション性が10%以
下であれば、写真フイルムのベースフイルムとしてパー
フォレーション孔あけ時等に発生する白化現象の発生割
合を低く抑えることができる。
ルムは、機械的強度の点から、二軸方向(フィルムの幅
方向および幅方向に直交する方向)のヤング率がそれぞ
れ500kg/mm2以上であることが好ましい。
ナフタレート共重合体は、前記のナフタレンジカルボン
酸および/またはその低級アルキルエステルを主成分と
するジカルボン酸成分と、エチレングリコールを主成分
とするグリコール成分と、共重合成分としての前記一般
式で表わされる化合物とを重縮合反応させることにより
製造できる。
級アルキルエステル及びエチレングリコール並びにデカ
リンジカルボン酸またはデカリンジカルボン酸ジメチル
をエステル交換反応させ、次いで得られる反応生成物を
重縮合させて製造する。この方法で製造したポリエステ
ル共重合体を用いてフィルムを製膜すると、色相が良好
で透明性の良いフイルムを得ることができる。
ルエステルとしては、例えばジメチルエステル、ジエチ
ルエステル、ジプロピルエステルを挙げることができ
る。好ましくは、ジメチルエステルである。
従来公知の方法を用いることができる。たとえば、ポリ
エチレンナフタレート共重合体を溶融し、シート状に押
し出し、冷却ドラムで冷却して未延伸フイルムを得、次
いで該未延伸フイルムを二軸方向に延伸し、熱固定し、
必要であれば熱弛緩処理することによって製造すること
ができる。その際、フイルムの表面特性、密度、熱収縮
率の性質は、延伸条件その他の製造条件により変わるの
で、必要に応じて適宜条件を選択して製膜する。
エチレンナフタレート共重合体をTm+10℃〜Tm+
30℃(但し、Tmはポリエチレンナフタレート共重合
体の融点を表わす)の温度で溶融し、押し出して未延伸
フイルムを得、該未延伸フイルムを一軸方向(フィルム
の幅方向(横方向)またはこれに直交する方向(縦方
向))にTg−10℃〜Tg+50℃の温度(ただし、
Tgはポリエチレンナフタレート共重合体のガラス転移
温度を表わす)で2〜5倍の倍率で延伸し、次いで上記
延伸方向と直交する方向(1段目延伸が縦方向の場合に
は2段目は横方向となる)にTg〜Tg+50℃の温度
で2〜5倍の倍率で延伸する。
レート共重合体のTg+60℃〜Tg+120℃の温度
で0.2〜20秒間フィルムを熱固定する。熱固定の温
度、時間がこの範囲であれば、良好な耐デラミネーショ
ン性、抗カール性を備え、透明性の高いフィルムを得る
ことができる。
説明する。なお、例中の各特性値は次ぎの方法により測
定した。また、例中の「部」とあるのは「重量部」を表
わす。ジエチレングリコールをDEGと略称することが
ある。ガスクロマトグラフィーには日立製作所製263
−70型を用いた。
溶媒中、35℃にて測定した。
含有量 抱水ヒドラジンを用いてポリマーを分解し、ガスクロマ
トグラフィにより定量した。
ション性) 80×80mmの大きさにフイルムサンプルを切り出し、
手で軽く2つに折りながら平坦な一対の金属板で挟んだ
後、プレス機により所定の圧力P1(kg/cm2G)で20
秒間プレスした。プレス後、2つ折りのフイルムサンプ
ルを手でもとの状態に戻し、前記金属板に挟んで、圧力
P1(kg/cm2G)で20秒間プレスした。その後、フイ
ルムサンプルを取り出し、折り目にあらわれた白化部分
の長さ(mm)を測定して合計した。
し、プレス圧力P1=1,2,3,4,5,6(kg/cm2
G)について上記測定を繰り返した。
m)の合計の平均値が、折り目の全長(80mm)に占め
る割合(%)をもって、折目デラミ白化率(%)とし、
この値をフイルムの層間剥離(デラミネーション)の起
こり難さ(耐デラミネーション性)を示す指標として使
用した。
値) 120×25mmの大きさのフイルムサンプルを平坦な状
態で23℃、50%RHの雰囲気にて24時間調整後、
直径7mmの巻芯に長手方向に巻き付け、巻き戻らないよ
うに仮固定し、80℃にて2時間加熱処理した後、巻芯
から開放した。次いで40℃の蒸留水に15分間浸漬し
た後、サンプルを長手方向を鉛直にして吊るし、33.
5gの荷重下55℃の空気恒温槽で3分間加熱乾燥し
た。
SI PH 1.29−1971の試験方法Aに準じて
測定し、インチをメートル法に換えてカール値を算出
し、抗カール性を示す指標とした。
間距離100mmとなるようセットし、23℃、50%R
Hの条件下、引張速度10mm/分で引張試験を行い、縦
方向(MD)および横方向(TD)のヤング率を測定し
た。
ボン酸ジメチル97部、デカリンジカルボン酸ジメチル
3.12部(全ジカルボン酸成分の総量に対し3モル
%)およびエチレングリコール60部を、エステル交換
触媒として酢酸マンガン四水塩0.03部を使用して、
常法に従ってエステル交換反応させた後、トリメチルフ
ォスフェート0.023部を添加し実質的にエステル交
換反応を終了させた。
添加し、引き続き高温高真空下で常法にて重縮合反応を
行い、固有粘度0.61dl/g、DEG共重合量1.2
モル%のポリエチレンナフタレート共重合体を得た。
ぺレットを180℃で3時間乾燥後、押出機ポッパーに
供給し、溶融温度300℃で溶融し、1mmのスリット状
ダイを通して表面温度40℃の回転冷却ドラム上に押出
し、未延伸フイルムを得た。このようにして得られた未
延伸フイルムを120℃にて予熱し、さらに低速、高速
のロール間で15mm上方より900℃のIRヒータにて
加熱して縦方向に3.0倍に延伸し、続いてステンター
に供給し、140℃にて横方向に3.3倍に延伸した。
得られた二軸配向フイルムを210℃の温度で5秒間熱
固定し、厚み75μmの共重合ポリエチレンナフタレー
トフイルムを得た。
理し、フイルムの特性を測定した結果、表1に示す通
り、写真フイルム用ベースフィルムとして良好な特性を
有するものであった。
カルボン酸ジメチル及びデカリンジカルボン酸ジメチル
の共重合量を表1に示す量に変更する以外は実施例1と
同様に行なって二軸配向フイルムを得た。得られたフイ
ルムの特性を表1に示す。実施例1と同様に写真フイル
ム用ベースフィルムとして良好な特性を有するものであ
った。
ルを添加せずにポリエチレン−2,6−ナフタレートホ
モポリマーを製造した以外は実施例1と同様に行って二
軸配向フイルムを得た。得られたフイルムの特性を表1
に示す。デラミネーション特性、カール解消性において
満足できるフイルムは得られなかった。
カルボン酸ジメチル及びデカリンジカルボン酸ジメチル
の共重合量を表1に示す量、すなわち10モル%を超え
る量に変更する以外は実施例1と同様に行って二軸配向
フイルムを得た。得られたフイルムの特性を表1に示
す。デラミネーション特性は十分であったが、ヤング率
およびカール解消性は不十分であった。
実施例1と同様に行なって二軸配向フィルムを得た。ポ
リエステル共重合体に存在するDEGの共重合量は4.
3モル%であった。
には、実施例1と同量のデカリンジカルボン酸成分が共
重合されていても、ヤング率およびカール解消性は不十
分であった。
合体は優れた耐デラミネーション性と機械的強度を有す
る、さらには優れた耐デラミネーション性、抗カール
性、機械的強度、良好な色相および透明性を兼備してい
る二軸配向フイルムを形成できる。そして、この二軸配
向フイルムは、特に写真フィルム用二軸配向フイルムと
して、たとえば撮影用フイルム、スチル写真用ロールフ
イルム、映画用ロールフイルム、X線用ロールフイル
ム、製版用フイルム等、幅広い写真用途に好適に使用す
ることができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 ナフタレンジカルボン酸を主たるジカル
ボン酸成分とし、エチレングリコールを主たるグリコー
ル成分とし、共重合成分として2,6−デカリンジカル
ボン酸成分(下記化学式)を0.5〜10モル%(全ジ
カルボン酸成分の総量に対し)含有し、かつジエチレン
グリコール成分の含有量が3モル%以下(全グリコール
成分の総量に対し)である共重合ポリエチレンナフタレ
ンジカルボキシレートからなるフィルム。 【化1】 (式中、Rは水素または低級アルキル基を表す。) - 【請求項2】 2,6−デカリンジカルボン酸成分の共
重合量が1〜8モル%(全ジカルボン酸成分の総量に対
し)である請求項1記載の共重合ポリエチレンナフタレ
ンジカルボキシレートからなるフィルム。 - 【請求項3】 フィルムが二軸配向フィルムである請求
項1に記載の共重合ポリエチレンナフタレンジカルボキ
シレートからなるフィルム。 - 【請求項4】 二軸配向フイルムの80℃における抗カ
ーリング性がANSIカール値で50[m-1]以下であ
り、かつ耐デラミネーション性が折り目デラミ白化率で
10%以下である請求項3に記載のフイルム。 - 【請求項5】 二軸配向フイルムの二軸方向のヤング率
がそれぞれ500kg/mm2以上である請求項3又は4に記
載のフイルム。 - 【請求項6】 二軸配向フィルムが写真フイルム用ベー
スフイルムである請求項3、4又は5に記載のフイル
ム。
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