JPH11199396A - SiC単結晶の合成方法 - Google Patents
SiC単結晶の合成方法Info
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- JPH11199396A JPH11199396A JP753798A JP753798A JPH11199396A JP H11199396 A JPH11199396 A JP H11199396A JP 753798 A JP753798 A JP 753798A JP 753798 A JP753798 A JP 753798A JP H11199396 A JPH11199396 A JP H11199396A
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Abstract
かつ早い成長速度で安価に合成する。 【解決手段】 合成装置内に3つの温度領域T1、T2、
T3を形成するとともに、各領域の温度をT1<T2<T3
とする。低温領域T1に固体のSi源12、中温領域T2
にSiCの種結晶11またはSiC単結晶基板、高温領
域T3に固体の炭素供給源15をそれぞれ設置する。低
温領域T1からSiを蒸発させ、その蒸発させたSiを
高温領域T3を通過させることにより炭素と反応させて
SiC形成ガスを形成させ、SiC形成ガスを中温領域
T2の種結晶またはSiC単結晶基板に到達させてSi
C単結晶を合成する。
Description
造方法に係り、特に半導体電子部品に適した高品質なS
iCを効率良く成長させるためのSiC単結晶の製造方
法に関する。
性に優れ、かつ高エネルギー線に対する損傷も受けにく
く、耐久性に優れた材料であり、半導体材料としても使
用されている。
するためには、ある程度の大きさを有する高品質な単結
晶を得る必要がある。このため、従来から、アチェソン
法と呼ばれる化学反応を利用する方法、レーリー法と呼
ばれる昇華再結晶法を利用する方法、あるいはこれらの
方法によって得られたSiCの単結晶を基板として用
い、その基板上に気相エピタキシャル成長法または液相
エピタキシャル成長法によって目的規模のSiC単結晶
を成長させる方法が利用されている。
る方法として、グラファイト製の坩堝の中で、適当な大
きさのSiC単結晶を種結晶とし、原料のSiC粉末を
減圧雰囲気下で昇華させることにより、種結晶上に再結
晶させて目的規模のSiC単結晶を成長させる、いわゆ
る改良型レーリー法が、例えば特公昭第59ー4879
2号公報および特開平2ー30699号公報に開示され
ている。
法のうち、アチェソン法は、珪石とコークスの混合物を
電気炉で熱し、自然発生的な核形成によって結晶を析出
させるので、不純物が多く、得られる結晶の形および結
晶面の制御が困難である。
ピタキシャル成長法では、結晶の形および結晶面の制御
は可能であるが、結晶成長速度が極めて遅く、大型のS
iC単結晶を得ることが困難である。
核形成によって結晶が成長するので、結晶の形及び結晶
面の制御が困難である。
ー48792号公報記載の発明では、良質なSiC単結
晶を得ることが可能である。しかし、この方法によって
SiC単結晶を得る場合、結晶の成長期間中にグラファ
イト製坩堝からSiC結晶が自然発生する。そして、そ
れを核として結晶が急成長し、種結晶からの結晶成長を
阻害するので、目的の規模の結晶が得られなかったり、
均質性の高い結晶を得ることが困難であり、さらに単結
晶を取り出す時に多結晶部分を切り取る必要性が生じ、
工程の煩雑化を招いている。
は、目的の規模で均質性の高いSiC単結晶を得ること
ができる。しかし、坩堝等の製造装置が複雑となり、か
つ精密な加工が必要であるので、大変な手間がかかり、
実用上問題がある。
て原料のSiCから昇華する主なガスは、Si、SiC
2及びSi2Cであることが知られているが、Siの蒸気
圧がSiC2及びSi2Cの蒸気圧に比べて1桁高く、S
iが坩堝から逃げてしまうため、合成中に原料の組成が
次第に変化して合成条件がずれていくという問題があ
る。
影響で原料の内部より温度が上がり、成長初期に昇華量
が大きく、表面がグラファイト化して次第に昇華量が下
がってしまうという問題もある。この問題を解決するた
めに、特開平5ー105596号公報では、原料にカー
ボンを含有せしめ、さらにその原料の表面部分にカーボ
ンを含有する層を形成させて、坩堝上部からの熱輻射を
防ぐ試みが示されている。しかし、この方法でも、合成
中、一貫して同じ蒸気圧で原料が種結晶に到達するよう
に制御することは困難である。
より加熱されて原料が昇華する領域は、坩堝の側面や底
面に接する付近の原料から、中心部にある原料へと次第
に広がっていく。しかし、昇華領域の拡大とともに底面
付近あるいは側壁付近の初期に昇華した坩堝の原料が、
断熱性の高い煤状粉末に変化するため、中心部にある原
料への熱伝導や熱輻射が急激に減少して、中心部にある
原料の昇華が急激に低下したり、また起こらなくなる。
特に、大面積単結晶を合成する場合、原料をチャージす
る坩堝の径も大きくする必要があり、原料の径方向の変
質が大きな問題となる。特開平5ー58774号公報記
載の成長装置では、坩堝の内部に熱伝導体を設置して原
料の均熱加熱を目指しているが、SiC原料が昇華され
て煤状粉末に変化していくことは抑制できないので、原
理的に結晶速度の経時変化を避けることはできない。
を示すグラフであり、縦軸(対数)に圧力(Pa)を、
横軸に温度(℃)をとったものである。図2からも判る
ように、前述のごとくSiの蒸気圧がSiC2やSi2C
の蒸気圧に比べて1桁高い。合成速度を上昇させるため
には十分な量のSiとCを種結晶に供給する必要がある
が、Cを十分に供給しようとして、蒸気圧の低いSiC
2及びSi2Cの分圧を上げるために原料の温度を上げる
と、Si系の分圧が高くなり過ぎ、原料および合成結晶
のストイキオメトリがずれるという問題がある。
合成されたものを用いると、珪石からの不純物が多く、
また通常、粉末の形で利用するため、その粉砕工程で粉
砕装置からの原料へ金属汚染が発生する。例えば、T
i、V、Fe、Ni等の不純物を全体で1000ppm
以上含んでいるのが一般的である。
50393号公報には、アチェソン法で合成された結晶
を、高真空中で昇華させ、再結晶させて不純物量を低減
する方法が提案されている。この方法によれば、高真空
で再結晶化された原材料は再結晶処理前の原材料に比べ
て不純物濃度が1/2以下程度にはなるが、2桁や3桁
のオーダーでの不純物低下にはならない。
に、原料としてCVD法でガスから合成したSiCを用
いる方法、あるいは、珪素とグラファイトの粉末を混ぜ
て高温で処理してSiCの原料にする方法が提案されて
いる(例えば、V.B.Shields等、ジャーナル・オブ・
アプライドフィジックス・レターズ Vo.62,No.19.1919
-1921)。しかし、これらの方法は、原料準備の新たな
工程があるため、工程が煩雑になる。
填率が下がるため、大型のSiC単結晶を合成する場
合、坩堝を大型化する必要があり、装置の大型化とそれ
に伴う温度制御の困難を来すという問題がある。
されたもので、高品質で大型のSiC単結晶を容易にし
てかつ早い成長速度で安価に得ることができるSiC単
結晶の合成方法を提供することを目的とする。
に、本発明は、SiC単結晶を合成するにあたり、合成
装置内に3つの温度領域T1、T2、T3を形成するとと
もに、各領域の温度をT1<T2<T3とし、低温領域T1
に固体のSi、中温領域T2にSiCの種結晶またはS
iC単結晶基板、高温領域T3に固体の炭素をそれぞれ
設置して、低温領域T1からSiを蒸発させ、その蒸発
させたSiを高温領域T3を通過させることにより炭素
と反応させてSiC形成ガスを形成させ、SiC形成ガ
スを中温領域T2の種結晶またはSiC単結晶基板に到
達させることを特徴とする。
昇温し、それぞれの最適な温度で蒸気圧を制御して合成
するもので、高温領域T3においてはSiの供給量とは
独立して高い温度を設定できるため、十分なCを種結晶
またはSiC単結晶基板に供給することができる。
を示すグラフであり、縦軸(対数)に圧力(Pa)を、
横軸に温度(℃)をとったもので、図3から判るよう
に、1400℃から十分な蒸気圧が得られるSiを20
00℃以上に加熱したC(グラファイト)の領域を通過
させることにより、SiC単結晶を制御性良く合成する
ことができる。
SiおよびC(グラファイト)は、それぞれ高純度な材
料が安価に入手できる。このため、合成するSiC単結
晶の不純物濃度を大幅に低減することができる。
一元素であるので、SiC粉末を用いる場合と違って、
合成中に原料の組成変化が生じないため、合成条件が安
定し、高品質なSiC単結晶を得ることができる。
iとグラファイトの固体(バルク)であるので、充填率
が高く、大型で長尺なSiC単結晶を合成することがで
きる。
液相のSiと気相のSiとの界面に、炭素、石英または
SiCからなるシールドを設けてSiの蒸気圧を制御す
るとよい。ここで、炭素としては、特にガラス状炭素
(グラシーカーボン)が適しており、高温でもSiと反
応せず、優れたシールドとなる。
機械的に連結し、低温領域T1のSiの蒸発によるSi
量の減少に伴って、シールドの位置が変化する高温領域
T3の炭素が移動するようにし、合成されたSiC単結
晶と炭素との間の距離が一定となるようにするとよい。
これにより、長時間に安定した合成が可能となる。
を設けることにより炭素の表面積を増大させることで、
低温領域T1から飛来するSiと炭素とを効率的に反応
させることができる。
温領域T3を形成する坩堝の少なくとも内面を、ダイヤ
モンドライクカーボンまたはガラス状炭素(グラシーカ
ーボン)により形成するとよい。これにより、自然核発
生を抑制することができ、高品質なSiC単結晶の合成
が可能となる。
高温領域T3を形成する坩堝の外側に、グラファイトか
らなる熱シールドを配置することにより、熱輻射による
放熱を抑制することができる。
ファイト板を隙間を設けて隣接配置して全体形状が略円
筒形状となるように形成すれば、高周波加熱による誘導
電流を抑制でき、熱シールドを坩堝の径方向に複数配置
すると、放熱の抑制および誘導電流の抑制の点でさらに
よい。
を図1に示す。この合成装置において、グラファイトか
らなる円筒状の坩堝1は、それぞれ円筒状の上部坩堝1
aと下部坩堝1bとから構成されている。また、上部坩
堝1aの上端は円板状の蓋2により閉塞されている。一
方、下部坩堝1bの内側には、グラファイトからなる円
筒状のSi保持用坩堝3が下部坩堝1bと僅かな隙間を
もって軸方向に移動自在に挿入されている。Si保持用
坩堝3の下部は、円板状の坩堝支持台4の上面に固設さ
れており、Si保持用坩堝3の下部側面には、上記隙間
に通じる貫通孔3aが複数設けられている。坩堝支持台
4の下面中心部には、図示を省略した駆動源に接続され
た円筒状の支持軸5が固設されている。つまり、この支
持軸5の上下動に伴って、Si保持用坩堝3は軸方向に
移動可能になっている。また、支持軸5は中空の円筒状
であるので、Si保持用坩堝3の底面の温度を2温度パ
イロメータで測定することができる。
内周面は、平滑性の高いダイヤモンドライクカーボンま
たはガラス状炭素(グラシーカーボン)により形成され
ている。坩堝1およびSi保持用坩堝3の内周面の表面
粗さは、Rmax<10μmが好ましい。
坩堝1の径方向に同心状に配置されている。各熱シール
ド6は、複数の短冊状のグラファイト板を隙間を設けて
隣接配置して全体形状がそれぞれ略円筒状に形成されて
おり、隣り合う熱シールド6はその隙間が径方向に重な
らないように設けられている。また、熱シールド6は、
一般に良く用いられる不純物汚染の原因となる炭素繊維
や多孔質グラファイトにより形成されていないので、不
純物汚染の心配がない。さらに、これら熱シールド6の
上端は、同一材料で形成された円板状の蓋7により閉塞
されている。
ルド6と同心状にして石英からなる円筒状の石英筒8が
配置されている。この石英筒8の内部には、水などの冷
却水が流れるようになっており、石英筒8が保護される
ようになっている。さらに、石英筒8の外側には、図示
は省略したが、坩堝1およびSi保持用坩堝3などを高
周波加熱できるように、RFワークコイルが配設されて
いる。
の中心部を貫通する円筒状の種結晶支持棒9が軸方向に
移動自在に挿入されている。この種結晶支持棒9の下端
には、その下端開口部を閉塞するようにして円板状の種
結晶ホルダ10が固設されている。そして、この種結晶
ホルダ10の下面には、SiCの種結晶11がグルコー
スを高温融解させたペーストにより固着されている。種
結晶支持棒9は、中空の円筒状であるので、種結晶11
の温度を2温度パイロメータで測定することができる。
また、種結晶支持棒9は、軸回りに200rpmまで回
転できるように設けられている。この種結晶支持棒9
は、坩堝1、坩堝支持台4および支持棒5とともにその
全体が石英筒8の内壁に囲まれる範囲で真空状態にでき
るように構成されている。
ルク体のSi源12が収容されている。そして、このS
i源12の上面には、炭素、石英またはSiCからなる
円板状のSi蒸気圧制御用シールド13が載置されてい
る。このSi蒸気圧制御用シールド13には、Siの蒸
気が通過できるように、軸方向に貫通する複数の通過孔
13aが形成されている。また、Si蒸気圧制御用シー
ルド13の上面中心部には、Si蒸気圧制御用シールド
13と同一材料により形成された、Si蒸気圧制御用補
助シールド14が固設されている。このSi蒸気圧制御
用補助シールド14は、中心軸と、Si蒸気圧制御用シ
ールド13側に設けられた2枚の円板とから構成されて
いる。Si蒸気圧制御用シールド13およびSi蒸気圧
制御用補助シールド14は、それぞれSi源12からの
蒸気圧を制御するため、高温溶融の液相のSiと気相の
Siとの界面の面積および気相のSiの拡散を制御する
ものである。
の上端部には、円柱状バルク体の炭素供給源(グラファ
イト)15が固設されている。炭素供給源15には、軸
方向に貫通する通過孔15aが形成されており、Siの
蒸気が通過できるようになっている。Siは、その通過
孔15aを通過する間に、グラファイトと反応してSi
C合成の活性種であるSiC形成ガスとなる。この炭素
供給源15は、上部坩堝1aの下部内周面に固設した落
下ストッパ16により、Si保持用坩堝3が下降しても
下降が制限されるようになっている。
示を省略したワークコイルにより、Si源12の温度は
1300℃〜1600℃に、種結晶11の温度は200
0℃〜2400℃に、炭素供給源15の温度は2300
℃〜3000℃にそれぞれ加熱制御できるようになって
いる。すなわち、この合成装置は、坩堝1内において、
Si源12の低温領域T1と、種結晶11の中温領域T2
と、炭素供給源15の高温領域T3との3つの領域が形
成できるように構成されている。
坩堝3の貫通孔3aは、Si源12が高温により融けて
貫通孔3aからその一部が流れ出し、下部坩堝1bとの
間で凝固することによって塞がり、Siの蒸気が効率良
く上方へ導かれるようになっている。
晶の合成する方法を以下に説明する。
供給源15などを所定位置にセットした後、種結晶支持
棒9を上方に移動させて種結晶11を上昇させるととも
に、Si保持用坩堝3とともにSi源12を下方に移動
させた後、石英筒8の内壁内側で形成される空間におい
て真空排気を1時間行った。次に、Arガスを装置内に
流入して常圧(760Torr)にし、石英筒8内に冷却水
を流しながら、坩堝1を2800℃にして、1時間空焼
きを行い、ガス出しを行った。このとき、炭素供給源1
5のグラファイトは、炭素供給源15の落下ストッパ1
6により坩堝1内に残っているため、同時に空焼きがで
きる。
2を上方に移動させて図1に示す状態とし、種結晶支持
棒9および種結晶11を所定位置に下降させた後、種結
晶支持棒9を100rpmで回転させつつ、高周波加熱
用のワークコイル(図示省略)を調整して、それぞれ種
結晶11を2300℃、炭素供給源15のグラファイト
を2500℃、およびSi源12を1600℃とした。
このような常圧で温度設定を行うことで、結晶性の悪い
結晶が成長することを防止できる。
側の圧力をArガス雰囲気で5Torrまで下げて、この状
態を維持することにより、Siの蒸気をSi蒸気圧制御
用シールド13の通過孔13aを通過させ、さらに炭素
供給源15の通過孔15aを通過させることによりSi
C形成ガスを形成させ、そのSiC形成ガスを種結晶1
1に到達させて、種結晶11の表面に1〜2mm/hの
速度でSiC単結晶を成長させ、最終的に2インチφの
SiC単結晶のバルクを合成した。
ォトルミネッセンス特性を調べたところ、そのピーク波
長は約490nmであり、6HタイプのSiC単結晶で
あることが判明した。
性は、比抵抗が8Ωcm、キャリア密度が約3×1016
cmー3、導電型n型と高抵抗、低キャリア密度のSiC
単結晶を合成できたことが判った。
400μmのウェハ状にスライスして、ダイヤモンド砥
石で研磨を行い、両面鏡面仕上げを行った。その結果、
目視において、2インチ全面で均質であり、端からの多
結晶化、結晶の光透過性を調べたところ、2〜5μmの
波長に対して良好であり、この結晶は不純物の取込みの
少ない、良好な結晶であることが判明した。
源12と炭素供給源15とを個別に昇温し、それぞれの
最適な温度で蒸気圧を制御して合成するので、高温領域
T3においてSiの供給量とは独立して高い温度を設定
できるため、効率良くSiC単結晶を合成することがで
きる。また、Si源12および炭素供給源15は、バル
ク体で高純度な材料が安価に入手することができ、不純
物濃度を大幅に低減することができる上、大型で長尺な
SiC単結晶を合成することができる。また、Si源1
2および炭素供給源15のグラファイトは、単一元素で
あるので、合成条件が安定し、高品質なSiC単結晶を
得ることができる。
で回転できるので、面内均一性を高めることができると
ともに、拡散を促進して成長速度を上げることができ
る。
素供給源15とは、機械的に連結されているので、Si
源12の減少に伴って炭素供給源15が下降し、合成さ
れたSiC単結晶と炭素供給源15との間の距離が一定
となり、長時間安定した合成を行うことができる。
ドライクカーボンまたはグラシーカーボンからなるの
で、自然核発生が抑制され、高品質なSiC単結晶を得
ることができる。
放熱が抑制されるとともに、高周波加熱による誘導電流
が抑制される。
合成方法によれば、単一元素である固体のSiとCとを
個別に昇温することとしたので、高品質で大型のSiC
単結晶を容易にしてかつ早い成長速度で安価に得ること
ができる。
概略構成図である。
種結晶支持棒、10…種結晶ホルダ、11…種結晶、1
2…Si源、13…Si蒸気圧制御用シールド、14…
Si蒸気圧制御用補助シールド、15…炭素供給源、T
1…低温領域、T2…中温領域、T3…高温領域。
Claims (7)
- 【請求項1】 合成装置内に3つの温度領域T1、T2、
T3を形成するとともに、各領域の温度をT1<T2<T3
とし、低温領域T1に固体のSi、中温領域T2にSiC
の種結晶またはSiC単結晶基板、高温領域T3に固体
の炭素をそれぞれ設置して、前記低温領域T1からSi
を蒸発させ、その蒸発させたSiを前記高温領域T3を
通過させることにより前記炭素と反応させてSiC形成
ガスを形成させ、前記SiC形成ガスを前記中温領域T
2の種結晶またはSiC単結晶基板に到達させてSiC
単結晶を合成することを特徴とするSiC単結晶の合成
方法。 - 【請求項2】 前記低温領域T1における液相のSiと
気相のSiとの界面に、炭素、石英またはSiCからな
るシールドを設けて前記Siの蒸気圧を制御することを
特徴とする請求項1記載のSiC単結晶の合成方法。 - 【請求項3】 前記シールドと前記高温領域T3の炭素
とを機械的に連結し、前記低温領域T1のSiの蒸発に
よるSi量の減少に伴って、前記シールドの位置が変化
する前記高温領域T3の炭素が移動し、合成されたSi
C単結晶と前記炭素との間の距離が一定となることを特
徴とする請求項2記載のSiC単結晶の合成方法。 - 【請求項4】 前記高温領域T3の炭素に細管またはス
リットを設けることにより前記炭素の表面積を増大さ
せ、前記低温領域T1から飛来するSiと前記炭素とを
効率的に反応させることを特徴とする請求項1〜3のい
ずれか一項記載のSiC単結晶の合成方法。 - 【請求項5】 前記低温領域T1、中温領域T2および高
温領域T3を形成する坩堝の少なくとも内面が、ダイヤ
モンドライクカーボンまたはガラス状炭素からなること
を特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載のSiC
単結晶の合成方法。 - 【請求項6】 前記低温領域T1、中温領域T2および高
温領域T3を形成する坩堝の外側に、グラファイトから
なる熱シールドを配置したことを特徴とする請求項1〜
5のいずれか一項記載のSiC単結晶の合成方法。 - 【請求項7】 前記熱シールドを、複数の短冊状のグラ
ファイト板を隙間を設けて隣接配置して全体形状が略円
筒形状となるように形成し、前記坩堝の径方向に複数配
置したことを特徴とする請求項6記載のSiC単結晶の
合成方法。
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