JPH11199393A - 強誘電体薄膜素子の作製方法 - Google Patents

強誘電体薄膜素子の作製方法

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JPH11199393A
JPH11199393A JP10007073A JP707398A JPH11199393A JP H11199393 A JPH11199393 A JP H11199393A JP 10007073 A JP10007073 A JP 10007073A JP 707398 A JP707398 A JP 707398A JP H11199393 A JPH11199393 A JP H11199393A
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thin film
temperature
ferroelectric thin
growth
ferroelectric
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JP10007073A
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Keiichi Nashimoto
恵一 梨本
Hiroaki Moriyama
弘朗 森山
Hideyori Osakabe
英資 長ケ部
Takashi Morikawa
尚 森川
Shigetoshi Nakamura
滋年 中村
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組成が安定に制御でき、表面が光学的に均一
かつ平滑であり、高い結晶性を有する強誘電体薄膜を形
成することにより、光導波路構造を有する素子に利用可
能な単結晶状の強誘電体薄膜素子の作製方法を提供する
こと。 【解決手段】 単結晶基板上に有機金属化合物からなる
強誘電体前駆体を塗布して薄膜を形成する塗布工程と、
該薄膜を熱分解させる熱分解工程と、所定の成長温度へ
昇温して強誘電体薄膜を固相エピタキシャル成長させる
成長工程と、を単数或いは複数回行う強誘電体薄膜素子
の作製方法において、強誘電体薄膜の組成が0<x<
0.2、0.52<y<1の範囲のPb1-x Lax (Z
y Ti1-y1-x/4 3 であり、強誘電体前駆体がP
1-x Lax (Zry Ti1-y 1-x/ 4 3 の化学量論
組成より過剰のPbを含み、成長工程の成長温度が65
0℃以上であることを特徴とする強誘電体薄膜素子の作
製方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機金属化合物の
加熱結晶化を用いて単結晶基板上にエピタキシャル成長
された、光導波路構造を有する光スイッチ、光変調素
子、光偏向素子、第二高調波素子などに利用可能な、組
成が精密に制御され、表面が光学的に平滑であり、かつ
高い結晶性を有する単結晶状のPLZT系強誘電体薄膜
素子の作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】酸化物強誘電体薄膜は強誘電体の持つ優
れた非線形光学効果や電気光学効果などの性質により、
第二高調波素子、光スイッチ、光変調素子など多くの応
用が期待されている。従来、これらの素子はLiNbO
3 またはLiTaO3 の単結晶ウエハを用い、Tiの熱
拡散やプロトンのイオン交換によって作製した光導波路
構造を用いてきた。一方、異種の材料よりなる単結晶基
板上に強誘電体薄膜のヘテロエピタキシャル成長を行っ
た薄膜光導波路構造を実現すると、第二高調波素子の高
効率化、光スイッチや光変調素子などの低駆動電圧化、
さらには光集積型素子の作製が可能となる。
【0003】しかし、強誘電体薄膜のヘテロエピタキシ
ャル成長によって作製した薄膜光導波路の第二高調波素
子、光スイッチ、光変調素子などへの応用には、低光伝
搬損失化と単結晶並みの特性を得るために単結晶状強誘
電体薄膜の作製が不可欠である。そのため、LiNbO
3 、LiTaO3 、KNbO3 などをはじめ、BaTi
3 、PbTiO3 、Pb1-x Lax (Zry
1-y 1-x/4 3 (PLZT)、Bi4 Ti3 12
どのエピタキシャル強誘電体薄膜がrf−マグネトロン
・スパッタリング法、イオン・ビーム・スパッタリング
法、レーザー・アブレイション法、MOCVD法などの
気相成長方法によって酸化物単結晶基板に数多く形成さ
れている。しかしながら、全ての方法は装置が非常に高
価な上、薄膜の表面性、組成制御、均一性の問題を持
ち、いまだに実用レベルの単結晶状強誘電体薄膜は得ら
れていない。
【0004】一方、精密な化学組成制御、プロセスの低
温化、均一性、低設備コストなどの面での利点を有す
る、有機金属化合物を基板に塗布を行ったのち加熱する
ことによって強誘電体薄膜を得る、一般にゾル・ゲル法
と呼ばれる方法が、特公昭62−27482号公報に開
示されている。この方法では一般に50nmから200
nmの一定の膜厚の強誘電体薄膜を積層して、所定の膜
厚の強誘電体薄膜を得ることができるが、高温での焼成
を行っても多結晶で密度の低い薄膜を得ることしかでき
なかったため、強誘電体の分極に基づく物性を充分に生
かすことができなかった。また、得られる強誘電体薄膜
は、図1に示すように結晶粒界4およびピンホール5が
生じてしまい、これらによる光の散乱が大きすぎて光導
波路等としては使用することは全くできなかった。
【0005】本発明者らは、論文「K.Nashimo
to and M.J.Cima:“Epitaxia
l LiNbO3 Thin Films Prepa
red by a Sol−Gel Proces
s”,Mater.Lett.10,7,8(199
1)348.」に示すように、ゾル・ゲル法において加
水分解をしない有機金属化合物であるLiおよびNbの
エトキシドLiOC2 5 およびNb(OC2 5 5
のエチルアルコール溶液を、サファイア単結晶基板に塗
布したのちに加熱することにより、サファイア単結晶基
板上に強誘電体薄膜LiNbO3 がエピタキシャル成長
する発見をしている。
【0006】具体的には、エチルアルコールを溶媒とす
るLi[Nb(OC2 5 6 ]溶液(LiNbO3
駆体)にH2 Oを加えていくと、焼成後のLiNbO3
薄膜は配向性膜から多結晶膜へと変化していくが、H2
O量をゼロとした加水分解をしないLiNbO3 前駆体
を用いて焼成すると、LiNbO3 薄膜はわずか400
℃でエピタキシャル成長をしていく。前者の多結晶膜お
よび配向性膜は、高温で焼成した際には結晶粒成長と細
孔径成長とにより膜は大幅に低密度化するが、後者のエ
ピタキシャル成長させたLiNbO3 膜は、結晶粒成長
後も多結晶膜や配向性膜と比較して極めて大きなサブ・
グレイン(結晶粒状の構造であるが各結晶粒の方位がほ
ぼまたは完全に揃っている構造)を持ち高密度であっ
た。また、エピタキシャル成長させたLiNbO3
は、多結晶膜や配向性膜と比較して高い屈折率を示し、
多結晶膜や配向性膜が高温結晶粒成長後に不透明になっ
たのに対し、ほぼ透明であった。
【0007】しかし、詳細に検討を行うと、400℃で
焼成されたエピタキシャル成長させたLiNbO3 強誘
電体薄膜は単結晶状で表面が平滑であるが、TEM(透
過型電子顕微鏡)によって薄膜の断面を観察すると数n
m径の細孔を含むことがわかり、このため密度が十分に
高くはなく屈折率も単結晶並みではなかった。700℃
の温度で焼成された強誘電体薄膜は単結晶状で多結晶膜
や配向性膜と比較して極めて大きなサブ・グレインを持
ち高密度で屈折率も単結晶に比較的近かったが、図2に
示すように細孔5を若干含み、表面が光学的に平滑では
なく膜の透明性も充分ではなかった。
【0008】これらに対して、本発明者らは、前駆体で
ある有機金属化合物の有機官能基に相当する有機化合物
または前駆体の溶媒の常圧での沸点が少なくとも80℃
以上である有機金属化合物を用い、1〜500℃/秒の
昇温速度で基板を急速加熱することが、得られるエピタ
キシャル薄膜の平滑化、および細孔の抑制に、非常に効
果的であることを見出した(特開平7−78508号公
報)。また、本発明者らは、さらにバッファ層を用いて
極めて平滑なエピタキシャル薄膜が得られることを見出
した(特願平8−168339号)。
【0009】しかし、これらの方法によっても、LiN
bO3 よりも良好な電気光学係数を有するPb1-x La
x (Zry Ti1-y 1-x/4 3 の0<x<0.2、
0.52<y<1の組成範囲においては、非強誘電相で
あるパイロクロア相が安定で残留する傾向があり、図3
に示すように不均一なエピタキシャル薄膜しか得られな
い場合があり、更なる品質改善が望まれていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
おける上記のような実情に鑑みてなされたものである。
即ち、本発明の目的は、単結晶基板上に、有機金属化合
物からなる強誘電体前駆体を塗布して薄膜を形成する工
程と、該薄膜を熱分解させる工程と、それに続いて所定
の温度へ昇温して強誘電体薄膜を固相エピタキシャル成
長させる工程と、を単数回あるいは複数回行う強誘電体
薄膜素子の作製方法であって、組成が安定に制御でき、
表面が光学的に均一かつ平滑であり、かつ、高い結晶性
を有するエピタキシャルPLZT強誘電体薄膜を形成す
ることにより、光導波路構造を有する素子に利用可能な
単結晶状の強誘電体薄膜素子が得られる、強誘電体薄膜
素子の作製方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、エピタキ
シャルPLZT強誘電体薄膜の結晶相均一性を改善する
ためのさらなる研究を鋭意行った結果、本発明を完成さ
せた。
【0012】即ち本発明は、(1)単結晶基板上に有機
金属化合物からなる強誘電体前駆体を塗布して薄膜を形
成する塗布工程と、該薄膜を熱分解させる熱分解工程
と、それに続いて所定の成長温度へ昇温して強誘電体薄
膜を固相エピタキシャル成長させる成長工程と、を単数
回あるいは複数回行う強誘電体薄膜素子の作製方法にお
いて、強誘電体薄膜の組成が、0<x<0.2、0.5
2<y<1の範囲のPb1-xLax (Zry Ti1-y
1-x/4 3 であり、強誘電体前駆体が、Pb1-x Lax
(Zry Ti1-y 1-x/4 3 の化学量論組成より過剰
のPbを含み、成長工程の成長温度が、650℃以上で
あることを特徴とする強誘電体薄膜素子の作製方法であ
る。
【0013】(2)前記成長温度への昇温過程におけ
る、パイロクロア相の核が生成される温度範囲を、10
〜500℃/秒の昇温速度で昇温することを特徴とする
(1)に記載の強誘電体薄膜素子の作製方法である。 (3)前記成長温度への昇温過程における、350〜4
50℃の温度範囲を、10〜500℃/秒の昇温速度で
昇温することを特徴とする(1)に記載の強誘電体薄膜
素子の作製方法である。 (4)前記成長温度への昇温速度を10〜500℃/秒
とすることを特徴とする(1)に記載の強誘電体薄膜素
子の作製方法である。
【0014】(5)前記固相エピタキシャル成長させる
工程に続いて、前記固相エピタキシャル成長させる所定
の温度未満の温度で保持し、その後降温することを特徴
とする(1)ないし(4)のいずれか1に記載の強誘電
体薄膜素子の作製方法である。 (6)前記有機金属化合物が、金属アルコキシド類およ
び金属塩類より選ばれる複数の有機金属化合物の混合
物、またはそれらの反応生成物であることを特徴とする
(1)ないし(5)の何れか1に記載の強誘電体薄膜素
子の作製方法である。 (7)単結晶基板が、少なくともSrTiO3 よりなる
材料であることを特徴とする(1)ないし(6)の何れ
か1に記載の強誘電体薄膜素子の作製方法である。 (8)前記熱分解工程および/または成長工程が、酸素
を含む雰囲気中にて行われることを特徴とする(1)な
いし(7)のいずれか1に記載の強誘電体薄膜素子の作
製方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明について、詳細に説明す
る。 〔単結晶基板〕本発明に用いられる単結晶基板として
は、望ましくはSrTiO3 、NbドープSrTi
3 、LaドープSrTiO3 、BaTiO3 、BaZ
rO3 、LaAlO3 、ZrO2 、Y2 3 8%−Zr
2 、MgO、MgAl2 4 、LiNbO3 、LiT
aO3 、Al2 3 (サファイア)、ZnO、Alドー
プZnO、In2 3 、RuO2 、BaPbO3 、Sr
RuO3 、YBa2 Cu3 7- x 、SrVO3 、LaN
iO3 、La0.5 Sr0.5 CoO3 、ZnGa2 4
CdGa2 4 、CdGa2 4 、Mg2 TiO4 、M
gTi2 4 などの酸化物や、等より選ばれる単結晶基
板が挙げられ、中でもSrTiO3 、NbドープSrT
iO3 、LaドープSrTiO3 などの少なくともSr
TiO3 よりなる酸化物の単結晶基板がより好ましい。
【0016】〔有機金属化合物〕Pb1-x Lax (Zr
y Ti1-y 1-x/4 3 のxおよびyの値としては、図
4に示す相図の斜線部の範囲、0<x<0.2、0.5
2<y<1の範囲のものが、良好な電気光学係数を有す
るが、従来は均一なエピタキシャル薄膜を得ることが困
難であった対象である。かかる化学組成の強誘電薄膜を
得るべく、強誘電体前駆体として、Pb、La、Zr、
およびTiの金属を含む有機金属化合物を用いる。
【0017】本発明に用いられる強誘電体前駆体である
有機金属化合物は、Pb、La、Zr、およびTiの金
属と、有機化合物とを反応させてなる。該有機金属化合
物は、望ましくは常圧での沸点が80℃以上である有機
化合物との反応生成物である金属アルコキシドまたは金
属塩である。
【0018】有機金属化合物における、Pb、La、Z
r、およびTiの組成比(モル比)としては、得ようと
する0<x<0.2、0.52<y<1の範囲のPb
1-x Lax (Zry Ti1-y 1-x/4 3 の化学量論組
成よりも、他の元素に対してPbを過剰に添加すること
が有効である。このように過剰なPbを配合することに
よって、Pb欠損傾向であり非強誘電相であるパイロク
ロア相を抑制することができ、均一なエピタキシャル強
誘電体薄膜が得られる。Pbの過剰量としては、化学量
論よりも5at%(5mol%)以上、好ましくは10
at%以上過剰とすることが望ましい。一方、Pbをあ
まりに過剰に添加し過ぎると、結晶粒界等に酸化鉛が析
出したりする為にやはり均一なPLZTの強誘電体膜が
得られなくなってしまう為、Pbの過剰量としては、化
学量論よりも好ましくは50at%以下、より好ましく
は30at%以下とする。また、必要に応じてPb、L
a、Zr、およびTi以外の金属元素を含む各種有機金
属化合物を微量添加することも有効である。
【0019】金属アルコキシド化合物の有機配位子とし
ては、R1 O−またはR2 OR3 O−(式中、R1 およ
びR2 は脂肪族炭化水素基を表し、R3 はエーテル結合
を有してもよい2価の脂肪族炭化水素基を表す)より選
ばれる。R1 およびR2 で表される脂肪族炭化水素基と
しては、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、R3
表されるい2価の脂肪族炭化水素基は、炭素数2〜4の
アルキレン基、炭素数2〜4のアルキレン基がエーテル
結合によって結合している全炭素数4〜8の2価の基が
好ましい。
【0020】金属アルコキシド化合物は、Pb、La、
Zr、およびTi等の金属や、塩化物などのハロゲン化
物をR1 OHまたはR2 OR3 OH(R1 2 およびR
3 は、前記R1 O−またはR2 OR3 O−の説明のもの
と同様)で表される有機溶媒中に投入し、蒸留や還流す
ることによって、合成することができる。
【0021】〔塗布工程〕金属アルコキシド化合物は、
上記所定の組成にて、望ましくは常圧での沸点が80℃
以上であるアルコール類、ジケトン類、ケトン酸類、ア
ルキルエステル類、オキシ酸類、オキシケトン類、及び
酢酸などより選ばれる溶媒と反応させ、または溶媒中に
溶解させる。例えば、有機金属化合物を脱水した溶媒に
溶解し、所定濃度の溶液を得る。溶液の濃度としては、
有機金属化合物が好ましくは0.01M〜10Mの範
囲、より好ましくは0.1M〜1.0Mの範囲である。
この溶液を、攪拌しつつ蒸留し、さらに還流を行いPb
が他の元素に対して0<x<0.2、0.52<y<1
の範囲のPb1-x Lax (Zry Ti1-y 1-x/4 3
の化学量論組成より過剰な複合金属アルコキシド化合物
の塗布溶液を得る。
【0022】溶媒としては、金属アルコキシドのアルコ
ール交換反応が容易な溶媒、具体的には例えば(C
3 2 CHOH(沸点82.3℃)、CH3 (C2
5 )CHOH(沸点99.5℃)、(CH3 2 CHC
2 OH(沸点108℃)、C49 OH(沸点11
7.7℃)、(CH3 2 CHC2 4 OH(沸点13
0.5℃)、CH3 OCH2 CH2 OH(沸点124.
5℃)、C2 5 OCH2 CH2 OH(沸点135
℃)、C4 9 OCH2 CH2 OH(沸点171℃)な
どのアルコール類が最も望ましが、これらに限定される
ものではなくC2 5 OH(沸点78.3℃)なども使
用可能である。
【0023】得られた塗布溶液は、溶剤洗浄、エッチン
グ、リンス、および乾燥した単結晶基板へ、スピンコー
ティング法、ディッピング法、スプレー法、スクリーン
印刷法、インクジェット法より選ばれる方法により塗布
される。この塗布溶液は、有機金属化合物を加水分解し
た後に塗布をすることも可能であるが、エピタキシャル
強誘電体薄膜を得るためには加水分解しないで塗布する
ことが望ましい。
【0024】有機金属化合物の溶液を単結晶基板上にス
ピンコーティング法、ディッピング法、スプレー法、ス
クリーン印刷法、インクジェット法より選ばれる方法に
て塗布する。塗布工程は、乾燥した窒素やアルゴン雰囲
気中にて行うことが得られる薄膜の品質の点より望まし
い。
【0025】〔熱分解工程〕塗布工程の後、前処理とし
て塗布層を熱分解することによりアモルファス状の薄膜
を形成する。熱分解の条件としては、望ましくは酸素を
含む雰囲気中、より望ましくは酸素中で、望ましくは
0.1〜1,000℃/秒の昇温速度、より望ましくは
1〜100℃/秒の昇温速度で基板を加熱し、結晶化の
起こらない温度範囲、望ましくは100℃〜500℃、
より望ましくは200℃〜400℃の温度範囲で行う。
但し、条件によっては、特に200〜400℃の温度範
囲で一定時間の保持を行わなくても、熱分解を昇温中に
行うことができる。
【0026】〔成長工程〕熱分解工程の後、基板表面よ
り強誘電体薄膜を固相エピタキシャル成長させる。成長
反応の条件としては、望ましくは酸素を含む雰囲気中、
より望ましくは酸素中(以下、単に「酸素雰囲気中」と
いう場合がある)で、650℃以上、望ましくは650
℃〜1,200℃、より望ましくは700℃〜900℃
の成長温度範囲で強誘電体薄膜を基板表面より固相エピ
タキシャル成長させる。エピタキシャル結晶化において
は、上記の成長温度範囲にて望ましくは1秒間から24
時間、より望ましくは10秒間から12時間の加熱を行
う。
【0027】固相エピタキシャル成長させる温度までの
昇温においては、パイロクロア相の核が生成される温度
範囲、具体的には特に350〜450℃を高速加熱する
ことが好ましい。望ましくは10〜500℃/秒の昇温
速度、より望ましくは20〜100℃/秒の昇温速度で
高速加熱することが好ましい。このように高速加熱する
ことで、パイロクロア相の核生成が抑制される。勿論上
記昇温速度は、パイロクロア相の核が生成される温度範
囲のみならず、昇温過程全般を通じて適用することが、
作業性の観点より好ましい。
【0028】前述の強誘電体前駆体である有機金属化合
物中のPbの過剰量と昇温速度の関係としては、Pb量
を0%より多くまたは昇温速度10℃/秒以上とするこ
とが有効であるが、望ましくはPb量を0%より多くか
つ昇温速度10℃/秒以上、さらに望ましくはPb量を
5%以上かつ昇温速度20℃/秒以上とすることが有効
である。
【0029】前述の酸素雰囲気としては、一定時間乾燥
した酸素雰囲気を用いることが得られる薄膜の品質の点
より望ましい。乾燥条件としては、例えば、露点−40
℃以下、望ましくは露点−60℃以下の市販の酸素を用
いることができる。一方、前述の酸素雰囲気を必要に応
じて加湿することも可能である。加湿した酸素雰囲気下
でエピタキシャル結晶化させると、残留カーボンの低減
や結晶化の促進等が図られる。このときの湿度として
は、水分量1mol%以上が好ましく、水分量2mol
%以上がより好ましい。
【0030】このように、強誘電体薄膜を基板表面より
固相エピタキシャル成長させることにより、図5のよう
な、膜厚が10nmから1,000nmであり、パイロ
クロア相を含まない、均一なエピタキシャル強誘電体薄
膜を得ることができる。これらのエピタキシャル結晶化
の成長工程によって、一層の膜厚が10nmから1,0
00nm、望ましくは膜厚50nmから200nmの強
誘電体薄膜層を単結晶基板上に固相エピタキシャル成長
される。この工程は、一回のみ行ってもよいが、さらに
必要に応じて複数回繰り返すことにより、所望の膜厚の
強誘電体薄膜を得ることができる。
【0031】高速加熱したことによって酸素欠損を多く
含む場合があるために、成長工程終了後は、前述の成長
温度未満の温度、望ましくは100℃〜600℃の温度
範囲で一定時間(好ましくは1分〜24時間、より好ま
しくは1分〜2時間)保持し、その後降温することが、
十分な酸化を行う為に望ましい。それぞれのエピタキシ
ャル成長の後には、好ましくは0.01〜100℃/
秒、より好ましくは0.1〜10℃/秒の冷却速度で冷
却を行うことが、薄膜のクラック防止の観点から望まし
い。
【0032】〔本発明の作製方法により得られる強誘電
体薄膜素子の特性〕以上の方法によって、材質の異なる
単結晶基板上に、組成が精密に制御され、密度および屈
折率が単結晶並みであり、表面が光学的に平滑である、
例えば、PbTiO3 、Pb(Zr1-x Tix )O
3 (PZT)、Pb1-x Lax (ZryTi1-y
1-x/4 3 (PLZT)などの単結晶状の強誘電体薄膜
が得られる。ここで、単結晶状とは一般にエピタキシャ
ルと呼ばれているものであり、単結晶をそのま薄膜化し
た無欠陥のものから、双晶などの結晶欠陥が含まれるも
のまでを含むが、少なくともθ−2θX線回折パターン
によって結晶方位が一方向に単一配向している、すなわ
ちランダム配向面が単一配向面の回折強度の1%以下で
あると同定されるものを指す。
【0033】この本発明の固相エピタキシャル成長によ
る単結晶状強誘電体薄膜の製造方法は、表1に示すよう
に、従来の気相エピタキシャル成長方法、従来の気相成
長膜を用いた固相エピタキシャル成長方法、および従来
のゾル・ゲル法のいずれと比較しても、1.エピタキシ
ャル成長、2.表面平滑性、3.組成制御性、4.膜厚
均一性、5.設備コストのいずれの面でも優れた製造方
法である。なお、表1中の各記号の指標は、以下の通り
である。
【0034】1.エピタキシャル成長性 ○:単一配向容易 △:単一配向可能 ×:単一配向困難
【0035】2.表面平滑性 ◎:基板と同等レベルの表面形成が容易 ○:基板と同等レベルの表面形成が可能 △:基板と同等レベルの表面形成が困難 ×:基板と同等レベルの表面形成が不可能
【0036】3.組成制御性 ◎:2インチの基板上で、組成のズレ1%以内容易 ○:2インチの基板上で、組成のズレ1%以内可能 △:2インチの基板上で、組成のズレ1%以内困難 ×:2インチの基板上で、組成のズレ1%以内不可能
【0037】4.膜厚均一性 ◎:2インチの基板上で、膜厚差1%以内容易 ○:2インチの基板上で、膜厚差1%以内可能 △:2インチの基板上で、膜厚差1%以内困難 ×:2インチの基板上で、膜厚差1%以内不可能
【0038】5.設備コスト ◎:低コスト ○:普通 △:高額 ×:極めて高額
【0039】
【表1】
【0040】
【実施例】次に、実施例を挙げて、本発明を具体的に説
明する。実施例1 本実施例においては、SrTiO3 (100)単結晶基
板上へ、膜厚500nmのエピタキシャルPLZT(9
/65/35)薄膜光導波路を成長させた。なお、PL
ZTの後ろの括弧書きは、得ようとする強誘電体薄膜の
結晶の化学組成を示すものであり、順にLa/Zr/T
iを表す(以下同様。なお、PZTの場合には、同様に
Zr/Tiを表す)。
【0041】まず、無水酢酸鉛Pb(CH3 CO
O)2 、ランタン・イソプロポキシドLa(O−i−C
3 7 3 、ジルコニウム・イソプロポキシドZr(O
−i−C37 4 、およびチタン・イソプロポキシド
Ti(O−i−C3 7 )4を出発原料として、Pbが
他の元素に対して化学量論組成より15%過剰であるP
b:La:Zr:Ti=106:9:65:35の各金
属元素の組成割合(モル比)で2−メトキシエタノール
に溶解し、6時間の蒸留を行ったのち18時間の還流を
行い、最終的にZr+Ti濃度で0.6MのPLZT用
前駆体(有機金属化合物)溶液を得た。
【0042】基板は、SrTiO3 を用い、溶剤洗浄、
HClによるエッチング、脱イオン水によるリンスを行
い、最後にN2 中にてエタノールのスピンコーティング
によって乾燥したものを用いた。
【0043】前記PLZT用前駆体溶液を0.2μmの
フィルターを通して、基板へスピンコーティングした。
以上の操作は全てN2 雰囲気中にて行った。次に、加湿
2 雰囲気(湿度2mol%)中で80℃/secにて
昇温して350℃にて2分間保持の後、40℃/sec
にて昇温して650℃に30分間保持し、最後に10℃
/秒の冷却速度で冷却した。このようにして膜厚100
nmの一層目のPLZT薄膜を固相エピタキシャル成長
させた。
【0044】以上の各工程をさらに4回(合計5回)繰
り返すことにより総膜厚500nmのエピタキシャルP
LZT薄膜(強誘電体薄膜)を得た。なお、最後の層
(五層目)の成長工程の後の冷却は、1℃/秒の冷却速
度で行った。
【0045】得られたエピタキシャルPLZT薄膜は、
X線回折θ−2θパターンおよびX線回折極点パターン
によると、結晶学的関係は単一配向のPLZT(10
0)//SrTiO3 (100)、面内方位PLZT
[001]//SrTiO3 [001]の構造であっ
た。PLZT(100)面によるロッキングカーブ半値
幅は0.21°と良好であった。
【0046】該エピタキシャルPLZT薄膜の表面を高
分解能SEMによって観察した所、該表面は、極めて均
一かつ平滑であり、粒界や細孔の全くみられない、コン
トラストの得られないほど鏡面状であった。また、該エ
ピタキシャルPLZT薄膜を原子間力顕微鏡(AFM)
によってrms表面粗さを同定すると、粗さはわずか1
nm以下であった。
【0047】さらに上記エピタキシャルPLZT薄膜の
光導波路特性の評価を行うため、プリズム・カップリン
グによってレーザ光を上記エピタキシャルPLZT薄膜
に導入し、光伝搬方向のTE0モードの散乱光強度分布
を光ファイバーによって測定した。散乱光強度の対数と
光伝搬距離の関係の傾きより、光伝搬損失を求めたとこ
ろ633nmの波長で16dB/cmと優れた特性を示
した。また、TE0モードおよびTE1モードより屈折
率を求めると、633nmの波長で2.49、780n
mの波長で2.45とバルクと同様の屈折率を示し、高
密度でペロブスカイト単一層であることが確認された。
このように、本発明のエピタキシャルPLZT薄膜は、
極めて単結晶に近く、均一性に優れた光導波路として使
用可能な薄膜であることが確認された。
【0048】比較例1 本比較例においては、基本的に実施例1と同様に、Sr
TiO3 (100)単結晶基板上へ、膜厚500nmの
エピタキシャルPLZT(9/65/35)薄膜光導波
路を成長させた。
【0049】まず、全ての元素が化学量論組成となるP
b:La:Zr:Ti=91:9:65:35の各金属
元素の組成割合(モル比)で、Zr+Ti濃度が0.6
MのPLZT用前駆体溶液を、実施例1と同様にして得
た。
【0050】実施例1と同様のSrTiO3 基板を用意
し、該基板上に、前記PLZT用前駆体溶液をN2 雰囲
気中にて0.2μmのフィルターを通して、スピンコー
ティングした。次に、加湿O2 雰囲気(湿度2mol
%)中で10℃/secにて昇温して350℃にて2分
間保持の後、10℃/secにて昇温して650℃に3
0分間保持し、10℃/秒の冷却速度で冷却した。この
ようにして膜厚100nmの一層目のPLZT薄膜を固
相エピタキシャル成長させた。
【0051】以上の各工程をさらに4回(合計5回)繰
り返すことにより総膜厚500nmのエピタキシャルP
LZT薄膜(強誘電体薄膜)を得た。なお、最後の層
(五層目)の成長工程の後の冷却は、1℃/秒の冷却速
度で行った。
【0052】得られたエピタキシャルPLZT薄膜は、
X線回折θ−2θパターンおよびX線回折極点パターン
によると、結晶学的関係はほぼ単一配向のPLZT(1
00)//SrTiO3 (100)、面内方位PLZT
[001]//SrTiO3[001]の構造が得られ
たが、パイロクロア相を示すピークが2θ=30°付近
にみられた。PLZT(100)面によるロッキングカ
ーブ半値幅は0.25°であった。
【0053】該エピタキシャルPLZT薄膜を原子間力
顕微鏡(AFM)によってrms表面粗さを同定する
と、粗さは2nmであった。しかし、該エピタキシャル
PLZT薄膜の表面を高分解能SEMによって観察した
所、該表面は、平滑ではあるがパイロクロア相が分散し
ているために、濃淡のみられる不均一な表面であった。
このため、光導波路特性の評価を行うべく、実施例1と
同様に光伝搬損失を求めようとしたが、伝搬損失が大き
く測定することができなかった。
【0054】比較例2 本比較例においては、基本的に実施例1と同様に、Sr
TiO3 (100)単結晶基板上へ、膜厚500nmの
エピタキシャルPLZT(9/65/35)薄膜光導波
路を成長させた。
【0055】まず、全ての元素が化学量論組成となるP
b:La:Zr:Ti=91:9:65:35の各金属
元素の組成割合(モル比)で、Zr+Ti濃度が0.6
MのPLZT用前駆体溶液を、実施例1と同様にして得
た。
【0056】実施例1と同様のSrTiO3 基板を用意
し、該基板上に、前記PLZT用前駆体溶液をN2 雰囲
気中にて0.2μmのフィルターを通して、スピンコー
ティングした。次に、加湿O2 雰囲気(湿度2%)中で
10℃/secにて昇温して350℃にて2分間保持の
後、10℃/secにて昇温して750℃に2分間保持
し、最後に10℃/秒の冷却速度で冷却した。このよう
にして膜厚100nmの一層目のPLZT薄膜を固相エ
ピタキシャル成長させた。
【0057】以上の各工程をさらに4回(合計5回)繰
り返すことにより総膜厚500nmのエピタキシャルP
LZT薄膜(強誘電体薄膜)を得た。なお、最後の層
(五層目)の成長工程の後の冷却は、1℃/秒の冷却速
度で行った。
【0058】得られたエピタキシャルPLZT薄膜は、
X線回折θ−2θパターンおよびX線回折極点パターン
によると、結晶学的関係はほぼ単一配向のPLZT(1
00)//SrTiO3 (100)、面内方位PLZT
[001]//SrTiO3[001]の構造が得られ
たが、パイロクロア相を示すピークが2θ=30°付近
にみられた。PLZT(100)面によるロッキングカ
ーブ半値幅は0.20°であった。
【0059】該エピタキシャルPLZT薄膜を原子間力
顕微鏡(AFM)によってrms表面粗さを同定する
と、粗さは2nmであった。しかし、該エピタキシャル
PLZT薄膜の表面を高分解能SEMによって観察した
所、該表面は、平滑ではあるがパイロクロア相が分散し
ているために、濃淡のみられる不均一な表面であった。
このため、光導波路特性の評価を行うべく、実施例1と
同様に光伝搬損失を求めたところ、固相エピタキシャル
成長温度を比較例1の650℃から750℃に上げたに
もかかわらず、伝搬損失が大きく測定することができな
かった。
【0060】実施例2 本実施例においては、NbドープSrTiO3 (10
0)半導体単結晶基板上へ、膜厚500nmのエピタキ
シャルPLZT(9/65/35)薄膜光導波路を成長
させた。
【0061】まず、Pbが他の元素に対して化学量論組
成より15%過剰であるPb:La:Zr:Ti=10
6:9:65:35の各金属元素の組成割合(モル比)
で、Zr+Ti濃度が0.6MのPLZT用前駆体溶液
を、実施例1と同様にして得た。
【0062】基板は、NbドープSrTiO3 を用い、
溶剤洗浄、HClによるエッチング、脱イオン水による
リンスを行い、最後にN2 中にてエタノールのスピンコ
ーティングによって乾燥したものを用いた。
【0063】上記基板上に、前記PLZT用前駆体溶液
をN2 雰囲気中にて0.2μmのフィルターを通してス
ピンコーティングした。次に、加湿O2 雰囲気(湿度2
%)中で10℃/secにて昇温して350℃にて2分
間保持の後、80℃/secにて昇温して750℃に2
分間保持し、最後に10℃/秒の冷却速度で冷却した。
このようにして膜厚100nmの一層目のPLZT薄膜
を固相エピタキシャル成長させた。
【0064】以上の各工程をさらに4回(合計5回)繰
り返すことにより総膜厚500nmのエピタキシャルP
LZT薄膜(強誘電体薄膜)を得た。なお、最後の層
(五層目)の成長工程の後には10℃/秒の冷却速度で
400℃に降温し、2時間保持の後、1℃/秒の冷却速
度で冷却を行った。
【0065】得られたエピタキシャルPLZT薄膜は、
X線回折θ−2θパターンおよびX線回折極点パターン
によると、結晶学的関係は単一配向のPLZT(10
0)//SrTiO3 (100)、面内方位PLZT
[001]//SrTiO3 [001]の構造が得られ
た。PLZT(100)面によるロッキングカーブ半値
幅は、基板によるロッキングカーブ半値幅とほぼ同様の
0.09°と良好であった。
【0066】該エピタキシャルPLZT薄膜の表面を高
分解能SEMによって観察した所、該表面は、極めて均
一かつ平滑であり、粒界や細孔の全くみられない、コン
トラストの得られないほど鏡面状であった。また、該エ
ピタキシャルPLZT薄膜を原子間力顕微鏡(AFM)
によってrms表面粗さを同定すると、粗さはわずか1
nm以下であった。
【0067】PLZT(9/65/35)薄膜表面へ上
部Pt電極を形成して下部電極となるNbドープSrT
iO3 半導体基板との間に電圧を印加することによって
抵抗率を測定すると、6×1010Ω・cmと良好な抵抗
率を示した。このように、本発明のエピタキシャルPL
ZT薄膜も、極めて単結晶に近く、均一性に優れた光導
波路として使用可能な薄膜であった。
【0068】実施例3 本実施例においては、基本的に実施例2と同様に、Nb
ドープSrTiO3 (100)半導体単結晶基板上へ、
膜厚500nmのエピタキシャルPLZT(9/65/
35)薄膜光導波路を成長させた。ただし、最後の層の
結晶化の後には保持を行わず1℃/秒の冷却速度で冷却
を行った。このようにして、総膜厚500nmのエピタ
キシャルPLZT薄膜を得た。
【0069】PLZT(9/65/35)薄膜表面へ上
部Pt電極を形成して下部電極となるNbドープSrT
iO3 半導体基板との間に電圧を印加することによって
抵抗率を測定すると、6×107 Ω・cmと実施例2よ
り低い抵抗率を示した。
【0070】しかし、得られたエピタキシャルPLZT
薄膜は、X線回折θ−2θパターンおよびX線回折極点
パターンによると、結晶学的関係は単一配向のPLZT
(100)//SrTiO3 (100)、面内方位PL
ZT[001]//SrTiO3 [001]の構造であ
った。PLZT(100)面によるロッキングカーブ半
値幅は、基板によるロッキングカーブ半値幅とほぼ同様
の0.09°と良好であった。
【0071】また、該エピタキシャルPLZT薄膜の表
面を高分解能SEMによって観察した所、該表面は、極
めて均一かつ平滑であり、粒界や細孔の全くみられな
い、コントラストの得られないほど鏡面状であった。さ
らに、該エピタキシャルPLZT薄膜を原子間力顕微鏡
(AFM)によってrms表面粗さを同定すると、粗さ
はわずか1nm以下であった。
【0072】実施例4 本実施例においては、SrTiO3 (100)単結晶基
板上へ、膜厚500nmのエピタキシャルPLZT(9
/65/35)薄膜光導波路を成長させた。まず、Pb
が他の元素に対して化学量論組成より5%過剰であるP
b:La:Zr:Ti=96:9:65:35の各金属
元素の組成割合(モル比)で、Zr+Ti濃度が0.6
MのPLZT用前駆体溶液を、実施例1と同様にして得
た。
【0073】実施例1と同様のSrTiO3 基板を用意
し、該基板上に、前記PLZT用前駆体溶液をN2 雰囲
気中にて0.2μmのフィルターを通して、スピンコー
ティングした。次に、加湿O2 雰囲気(湿度2mol
%)中で10℃/secにて昇温して350℃にて2分
間保持の後、80℃/secにて昇温して750℃に2
分間保持し、最後に10℃/秒の冷却速度で冷却した。
このようにして膜厚100nmの一層目のPLZT薄膜
を固相エピタキシャル成長させた。
【0074】以上の各工程をさらに4回(合計5回)繰
り返すことにより総膜厚500nmのエピタキシャルP
LZT薄膜(強誘電体薄膜)を得た。なお、最後の層
(五層目)の成長工程の後には ℃/秒の冷却速度で
400℃に降温し、2時間保持の後、1℃/秒の冷却速
度で冷却を行った。
【0075】得られたエピタキシャルPLZT薄膜は、
X線回折θ−2θパターンおよびX線回折極点パターン
によると、結晶学的関係は単一配向のPLZT(10
0)//SrTiO3 (100)、面内方位PLZT
[001]//SrTiO3 [001]の構造が得られ
た。PLZT(100)面によるロッキングカーブ半値
幅は0.34°であった。
【0076】該エピタキシャルPLZT薄膜の表面を高
分解能SEMによって観察した所、該表面は、極めて均
一かつ平滑であり、粒界や細孔の全くみられない、コン
トラストの得られない鏡面状の表面であった。また、該
エピタキシャルPLZT薄膜を原子間力顕微鏡(AF
M)によってrms表面粗さを同定すると、粗さは1n
mであった。
【0077】さらに上記エピタキシャルPLZT薄膜の
光導波路特性の評価を行うため、実施例1と同様に光伝
搬損失を求めたところ、633nmの波長で8dB/c
m、780nmの波長で4dB/cmと優れた特性を示
した。また、TE0モードおよびTE1モードより屈折
率を求めると、633nmの波長で2.49、780n
mの波長で2.45とバルクと同等の屈折率を示した。
【0078】実施例5 本実施例においては、SrTiO3 (100)単結晶基
板上へ、膜厚500nmのエピタキシャルPLZT(8
/65/35)薄膜光導波路を成長させた。
【0079】まず、Pbが他の元素に対して化学量論組
成より10%過剰であるPb:La:Zr:Ti=10
2:8:65:35の各金属元素の組成割合(モル比)
で、Zr+Ti濃度が0.6MのPLZT用前駆体溶液
を、実施例1と同様にして得た。
【0080】実施例1と同様のSrTiO3 基板を用意
し、該基板上に、前記PLZT用前駆体溶液をN2 雰囲
気中にて0.2μmのフィルターを通して、スピンコー
ティングした。次に、乾燥O2 雰囲気(湿度2mol
%)中で10℃/secにて昇温して300℃にて2分
間保持の後、20℃/secにて昇温して750℃に2
分間保持し、最後に10℃/秒の冷却速度で冷却した。
このようにして膜厚100nmの一層目のPLZT薄膜
を固相エピタキシャル成長させた。
【0081】以上の各工程をさらに4回(合計5回)繰
り返すことにより総膜厚500nmのエピタキシャルP
LZT薄膜(強誘電体薄膜)を得た。なお、最後の層
(五層目)の成長工程の後には10℃/秒の冷却速度で
500℃に降温し、30時間保持の後、10℃/秒の冷
却速度で冷却を行った。
【0082】得られたエピタキシャルPLZT薄膜は、
X線回折θ−2θパターンおよびX線回折極点パターン
によると、結晶学的関係は単一配向のPLZT(10
0)//SrTiO3 (100)、面内方位PLZT
[001]//SrTiO3 [001]の構造が得られ
た。PLZT(100)面によるロッキングカーブ半値
幅は0.25°であった。
【0083】該エピタキシャルPLZT薄膜の表面を高
分解能SEMによって観察した所、該表面は、極めて均
一かつ平滑であり、粒界や細孔の全くみられない、コン
トラストの得られない鏡面状の表面であった。また、該
エピタキシャルPLZT薄膜を原子間力顕微鏡(AF
M)によってrms表面粗さを同定すると、粗さは1n
mであった。
【0084】実施例6 本実施例においては、SrTiO3 (100)単結晶基
板上へ、膜厚400nmのエピタキシャルPZT(65
/35)薄膜を成長させた。
【0085】まず、無水酢酸鉛Pb(CH3 CO
O)2 、ジルコニウム・イソプロポキシドZr(O−i
−C3 7 4 、およびチタン・イソプロポキシドTi
(O−i−C3 7 4 を出発原料として、Pbが他の
元素に対して化学量論組成より3%過剰であるPb:Z
r:Ti=103:65:35の各金属元素の組成割合
(モル比)で2−メトキシエタノールに溶解し、6時間
の蒸留を行ったのち18時間の還流を行い、最終的にZ
r+Ti濃度で0.6MのPZT用前駆体溶液を得た。
【0086】実施例1と同様のSrTiO3 基板を用意
し、該基板上に、前記PZT用前駆体溶液を0.2μm
のフィルターを通してスピンコーティングを行った。以
上の操作は全てN2 雰囲気中にて行った。次に、加湿O
2 雰囲気(湿度2mol%)中で10℃/secにて昇
温して400℃にて2分間保持の後、80℃/secに
て昇温して650℃に60分間保持し、最後に10℃/
秒の冷却速度で冷却した。このようにして膜厚100n
mの一層目のPZT薄膜を固相エピタキシャル成長させ
た。
【0087】以上の各工程をさらに3回(合計4回)繰
り返すことにより総膜厚400nmのエピタキシャルP
ZT薄膜(強誘電体薄膜)を得た。なお、最後の層(四
層目)の成長工程の後の冷却は、1℃/秒の冷却速度で
行った。
【0088】得られたエピタキシャルPZT薄膜は、X
線回折θ−2θパターンおよびX線回折極点パターンに
よると、結晶学的関係は単一配向のPZT(100)/
/SrTiO3 (100)、面内方位PZT[001]
//SrTiO3 [001]の構造が得られた。PZT
(100)面によるロッキングカーブ半値幅は0.16
°と良好であった。
【0089】該エピタキシャルPZT薄膜の表面を高分
解能SEMによって観察した所、該表面は極めて均一か
つ平滑であり、粒界や細孔の全くみられない、コントラ
ストの得られないほど鏡面状であった。また、該エピタ
キシャルPLZT薄膜を原子間力顕微鏡(AFM)によ
ってrms表面粗さを同定すると、粗さは1nmであっ
た。
【0090】実施例7 本実施例においては、SrTiO3 (100)単結晶基
板上へ、膜厚960nmのエピタキシャルPZT(85
/15)薄膜光導波路を成長させた。
【0091】まず、Pbが他の元素に対して化学量論組
成より3%過剰であるPb:Zr:Ti=103:8
5:15の各金属元素の組成割合(モル比)で、PZT
用前駆体溶液を、実施例6と同様にして得た。
【0092】実施例1と同様のSrTiO3 基板を用意
し、該基板上に、前記PZT用前駆体溶液をN2 雰囲気
中にて0.2μmのフィルターを通して、スピンコーテ
ィングした。次に、加湿O2 雰囲気(湿度2mol%)
中で10℃/secにて昇温して400℃にて2分間保
持の後、80℃/secにて昇温して650℃に30分
間保持し、最後に5℃/秒の冷却速度で冷却した。この
ようにして膜厚80nmの一層目のPZT薄膜を固相エ
ピタキシャル成長させた。
【0093】以上の各工程をさらに11回(合計12
回)繰り返すことにより総膜厚960nmのエピタキシ
ャルPZT薄膜(強誘電体薄膜)を得た。なお、最後の
層(12層目)の成長工程の後の冷却は、1℃/秒の冷
却速度で行った。
【0094】得られたエピタキシャルPZT薄膜は、X
線回折θ−2θパターンおよびX線回折極点パターンに
よると、結晶学的関係は単一配向のPZT(100)/
/SrTiO3 (100)、面内方位PZT[001]
//SrTiO3 [001]の構造が得られた。PZT
(100)面によるロッキングカーブ半値幅は0.13
°と良好であった。
【0095】該エピタキシャルPZT薄膜の表面を高分
解能SEMによって観察した所、該表面は、極めて均一
かつ平滑であり、粒界や細孔の全くみられない、コント
ラストの得られないほど鏡面状の表面であった。また、
該エピタキシャルPLZT薄膜を原子間力顕微鏡(AF
M)によってrms表面粗さを同定すると、粗さは1n
mであった。光導波路特性の評価を行うため、実施例1
と同様に光伝搬損失を求めたところ、633nmの波長
で17dB/cmを示した。
【0096】実施例8 本実施例においては、SrTiO3 (100)単結晶基
板上へ、膜厚400nmのエピタキシャルPZT(95
/5)薄膜を成長させた。まず、Pbが他の元素に対し
て化学量論組成より15%過剰であるPb:Zr:Ti
=115:95:5の各金属元素の組成割合(モル比)
で、PZT用前駆体溶液を、実施例6と同様にして得
た。
【0097】実施例1と同様のSrTiO3 基板を用意
し、該基板上に、前記PZT用前駆体溶液をN2 雰囲気
中にて0.2μmのフィルターを通して、スピンコーテ
ィングした。次に、加湿O2 雰囲気(湿度2mol%)
中で10℃/secにて昇温して400℃にて2分間保
持の後、80℃/secにて昇温して750℃に2分間
保持し、最後に10℃/秒の冷却速度で冷却した。この
ようにして膜厚100nmの一層目のPZT薄膜を固相
エピタキシャル成長させた。
【0098】以上の各工程をさらに3回(合計4回)繰
り返すことにより総膜厚400nmのエピタキシャルP
ZT薄膜(強誘電体薄膜)を得た。なお、最後の層(四
層目)の成長工程の後の冷却は、10℃/秒の冷却速度
で行った。
【0099】得られたエピタキシャルPZT薄膜は、X
線回折θ−2θパターンおよびX線回折極点パターンに
よると、結晶学的関係は単一配向のPZT(100)/
/SrTiO3 (100)、面内方位PZT[001]
//SrTiO3 [001]の構造が得られた。PZT
(100)面によるロッキングカーブ半値幅は0.19
°と良好であった。
【0100】該エピタキシャルPZT薄膜の表面を高分
解能SEMによって観察した所、該表面は極めて均一か
つ平滑であり、粒界や細孔の全くみられない、コントラ
ストの得られないほど鏡面状であった。また、該エピタ
キシャルPLZT薄膜を原子間力顕微鏡(AFM)によ
ってrms表面粗さを同定すると、粗さは1nmであっ
た。
【0101】実施例9 本実施例においては、サファイア(0112)単結晶基
板上へ、膜厚600nmのエピタキシャルPLZT(9
/65/35)薄膜を成長させた。
【0102】まず、Pbが他の元素に対して化学量論組
成より15%過剰であるPb:La:Zr:Ti=10
6:9:65:35の各金属元素の組成割合(モル比)
で、PLZT用前駆体溶液を、実施例1と同様にして得
た。
【0103】実施例1と同様のSrTiO3 基板を用意
し、該基板上に、前記PLZT用前駆体溶液をN2 雰囲
気中にて0.2μmのフィルターを通して、スピンコー
ティングした。次に、乾燥O2 雰囲気(湿度2mol
%)中で10℃/secにて昇温して300℃にて2分
間保持の後、80℃/secにて昇温して750℃に2
分間保持し、最後に5℃/秒の冷却速度で冷却した。こ
のようにして膜厚100nmの一層目のPLZT薄膜を
固相エピタキシャル成長させた。
【0104】以上の各工程をさらに5回(合計6回)繰
り返すことにより総膜厚600nmのエピタキシャルP
LZT薄膜(強誘電体薄膜)を得た。なお、最後の層
(六層目)の成長工程の後の冷却は、1℃/秒の冷却速
度で行った。
【0105】得られたエピタキシャルPLZT薄膜は、
X線回折θ−2θパターンおよびX線回折極点パターン
によると、結晶学的関係は単一配向のPLZT(11
0)//サファイア(0112)の構造が得られた。P
LZT(100)面によるロッキングカーブ半値幅は
0.36°と良好であった。
【0106】該エピタキシャルPLZT薄膜の表面を高
分解能SEMによって観察した所、表面は極めて均一か
つ平滑であり、粒界や細孔の全くみられない、コントラ
ストの得られない鏡面状であった。また、該エピタキシ
ャルPLZT薄膜を原子間力顕微鏡(AFM)によって
rms表面粗さを同定すると、粗さは0.15nmであ
った。
【0107】
【発明の効果】以上の如く、本発明によれば、組成が安
定に制御され、表面が光学的に平滑であり、かつ、高い
結晶性を有する単結晶状のエピタキシャル強誘電体薄膜
を、広い面積に、低設備コストで形成可能であり、高い
工業的品質と生産安定性とを有する光導波路構造を有す
る強誘電体薄膜素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の製造方法による、密度の低い多結晶薄膜
を示す概略拡大断面図である。
【図2】従来の製造方法による、細孔を若干含み、表面
が光学的に平滑ではないエピタキシャル薄膜を示す概略
拡大断面図である。
【図3】従来の製造方法による、パイロクロア相が残留
する不均一なエピタキシャル薄膜を示す概略拡大断面図
である。
【図4】Pb1-x Lax (Zry Ti1-y 1-x/4 3
のxおよびyの値の相図である。
【図5】本発明の製造方法による、密度が高く、均一
で、光学的に平滑なエピタキシャル薄膜を示す概略拡大
断面図である。
【符号の説明】
1:基板 2:強誘電体薄膜 3:パイロクロア相 4:結晶粒界 5:ピンホール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 27/108 21/8242 (72)発明者 森川 尚 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 中村 滋年 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい富士ゼロックス株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単結晶基板上に有機金属化合物からなる
    強誘電体前駆体を塗布して薄膜を形成する塗布工程と、
    該薄膜を熱分解させる熱分解工程と、それに続いて所定
    の成長温度へ昇温して強誘電体薄膜を固相エピタキシャ
    ル成長させる成長工程と、を単数回あるいは複数回行う
    強誘電体薄膜素子の作製方法において、 強誘電体薄膜の組成が、0<x<0.2、0.52<y
    <1の範囲のPb1-xLax (Zry Ti1-y 1-x/4
    3 であり、 強誘電体前駆体が、Pb1-x Lax (Zry Ti1-y
    1-x/4 3 の化学量論組成より過剰のPbを含み、 成長工程の成長温度が、650℃以上であることを特徴
    とする強誘電体薄膜素子の作製方法。
  2. 【請求項2】 前記成長温度への昇温過程における、パ
    イロクロア相の核が生成される温度範囲を、10〜50
    0℃/秒の昇温速度で昇温することを特徴とする請求項
    1に記載の強誘電体薄膜素子の作製方法。
  3. 【請求項3】 前記成長温度への昇温過程における、3
    50〜450℃の温度範囲を、10〜500℃/秒の昇
    温速度で昇温することを特徴とする請求項1に記載の強
    誘電体薄膜素子の作製方法。
  4. 【請求項4】 前記成長温度への昇温速度を10〜50
    0℃/秒とすることを特徴とする請求項1に記載の強誘
    電体薄膜素子の作製方法。
  5. 【請求項5】 前記固相エピタキシャル成長させる工程
    に続いて、前記固相エピタキシャル成長させる所定の温
    度未満の温度で保持し、その後降温することを特徴とす
    る請求項1ないし4のいずれか1に記載の強誘電体薄膜
    素子の作製方法。
  6. 【請求項6】 前記有機金属化合物が、金属アルコキシ
    ド類および金属塩類より選ばれる複数の有機金属化合物
    の混合物、またはそれらの反応生成物であることを特徴
    とする請求項1ないし5の何れか1に記載の強誘電体薄
    膜素子の作製方法。
  7. 【請求項7】 単結晶基板が、少なくともSrTiO3
    よりなる材料であることを特徴とする請求項1ないし6
    の何れか1に記載の強誘電体薄膜素子の作製方法。
  8. 【請求項8】 前記熱分解工程および/または成長工程
    が、酸素を含む雰囲気中にて行われることを特徴とする
    請求項1ないし7のいずれか1に記載の強誘電体薄膜素
    子の作製方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008096733A1 (ja) * 2007-02-05 2008-08-14 Epiphotonics Inc. 光増幅器及びその製造方法
WO2014091969A1 (ja) * 2012-12-14 2014-06-19 日本碍子株式会社 単結晶製造装置、当該装置を用いる単結晶製造方法、及び当該方法によって製造される単結晶
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