JPH11195480A - ストリップエッジの誘導加熱装置及びその製造方法 - Google Patents

ストリップエッジの誘導加熱装置及びその製造方法

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JPH11195480A
JPH11195480A JP146598A JP146598A JPH11195480A JP H11195480 A JPH11195480 A JP H11195480A JP 146598 A JP146598 A JP 146598A JP 146598 A JP146598 A JP 146598A JP H11195480 A JPH11195480 A JP H11195480A
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ferrite core
block
induction heating
blocks
cooling copper
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JP146598A
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Kazuya Tsurusaki
一也 鶴▲崎▼
Yuji Asahara
裕司 浅原
Kiyoshi Izumi
清 和泉
Katsuyoshi Miyake
勝義 三宅
Kenji Yasui
健児 泰井
Nobuo Iwama
信男 岩間
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Eguchi Koshuha Kk
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Eguchi Koshuha Kk
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フェライトコアを用いて高周波用の大型鉄心
材料を構成し、これを用いた従来以上の高周波域での誘
導加熱を可能にするストリップエッジの誘導加熱装置を
提供する。 【解決手段】 比較的高周波で使用できる鉄心材料であ
るフェライトコアを接着して大型の鉄心材料としてのフ
ェライトコアブロック3を構成し、このフェライトコア
ブロック3と冷却銅板4を絶縁ワニスを介して積み合わ
せてブロックを形成し、このブロックの両側をサポート
金属7で固定するとともに全体をバンド8で固縛し全体
に絶縁ワニスを含浸するとともにC型に組み合わせて形
成したC型鉄心を有するものである。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はストリップエッジの
誘導加熱装置に関し、特にステンレス薄板のエッジ加工
硬化を防止するためのエッジ加熱用の誘導加熱装置とし
て有用なものである。 【0002】 【従来の技術】従来、ステンレスストリップの連続鋳造
設備は存在しない。したがって、本発明に関する少なく
とも10kHz以上の周波数を利用する高周波誘導加熱
によるエッジ加熱装置は存在しない。 【0003】従来技術において実用化されているストリ
ップのエッジ加熱用の誘導加熱装置は、熱延ストリップ
のエッジ部の誘導加熱装置が主体である。その加熱対象
の熱延鋼帯は厚さ数10mm(20〜60mm程度)で
あり、加熱の目的は温度が冷えた熱間ストリップのエッ
ジ部(100〜200mmの領域)を圧延前に約100
度程度昇温することにある。 【0004】C型鉄心を有する誘導加熱装置によるスト
リップエッジの誘導加熱の原理を図8に示す。同図に示
すように、C型鉄心01に巻かれたコイル導体02に、
高周波電圧03を印加すると、その周波数の交番磁束Φ
がC型鉄心01中に発生する。C型鉄心01中に発生し
た交番磁束Φは、C型の中央部に設けられた開口部01
aを通ってC型鉄心01に戻る磁路を形成する(開口部
01aの交番磁束Φを図中に白抜きの矢印で示す。)。
この交番磁束Φは、開口部01aに置かれたストリップ
(帯状金属)04を貫通するため、このストリップ04
には、その貫通交番磁束Φの変化を妨げる方向に誘導起
電力が発生し、ストリップ04内に誘導電流eが流れ
る。 【0005】エッジ加熱用の当該誘導加熱装置のC型鉄
心01の開口部01aは、ストリップ04のエッジ部に
近接して設置される。ストリップ04に流れる誘導電流
eは、ストリップ04を貫通する交番磁束Φを包含する
ように流れるが、ストリップ04の幅方向の中央側で
は、流れるループの抵抗が小さくなるように広い面積を
流れる。一方、ストリップ04のエッジでは、交番磁束
Φを包含するように流れる誘導電流eは、エッジ部に集
中して狭い領域を流れざるを得ない。したがって、この
場合の電流ループの抵抗が大きくなる。 【0006】誘導電流eによるストリップ04の発熱
は、誘導電流eとストリップ04の抵抗によるジュール
発熱であるから、誘導電流eの集中して流れるエッジ部
のみに集中する。 【0007】上述の如きストリップ04のエッジ加熱の
原理において、エッジ部に流れる誘導電流eの密度は、
図9に示すように、エッジ部で最も大きくエッジ部から
ストリップ04の幅方向に沿い中央部に向かうに従い減
少する分布を持つ。同図に示すように、エッジ部の発熱
は、誘導電流密度分布の二乗に比例する分布となる。 【0008】図9に示すエッジ部の誘導電流密度分布
は、主に次の要素に依存して決定される。 交番磁束Φの周波数:周波数(f)が高いと分布が
鋭い(エッジ部の発熱領域小さい。)。 ストリップ04の厚さ:厚さ(t)が大きいと分布
が鋭い。 ストリップ04の抵抗率:抵抗率(ρ)が小さいと
分布が鋭い。 【0009】金属の抵抗率は、金属の温度で決まるの
で、加熱仕様としてのストリップ04の厚さ、温度及び
加熱幅が決まると、適性な周波数が決まることになる。
実用化されている熱延鋼帯のエッジ加熱用の誘導加熱装
置では、加熱幅が約100〜200mm程度で、厚さが
20〜60mmであることから、周波数は500Hz〜
1kHzが用いられている。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】一方、本発明で対象と
するステンレスストリップのエッジ加熱では、直前に裁
断されたエッジ部のみの加熱・焼鈍が目的であり、いた
ずらに広い領域を加熱すると、材質変化によりストリッ
プの品質が劣化する。したがって加熱領域は、大きくと
もエッジから数mm以下に留める必要がある。すなわ
ち、通常使用される熱延綱帯のエッジ加熱に比べ、加熱
幅が数十分の一から百分の一と小さく、また厚さは約十
分の一である。このため適性周波数は10kHz以上と
なる。 【0011】具体的には、50kHzの周波数でステン
レスストリップのエッジ加熱用の誘導加熱装置を実現す
るにあたり、次のような解決すべき課題が存在する。 【0012】 エッジ加熱用の誘導加熱装置のC型鉄
心には、従来ケイ素鋼板が用いられているが、ケイ素鋼
板の損失は周波数の1.7〜1.8乗に比例するため、
高周波用の極薄ケイ素鋼板を用いても、50kHzでは
損失が大きすぎて実用的でない。 【0013】 比較的高周波で使用できる鉄心材料で
あるフェライトコアは、焼結して製造することから、通
常200〜300mm四方、厚さ数十mm程度の大きさ
が最大で、大型のC型鉄心に利用できるほどの大きさの
ものが製造できない。また、ケイ素鋼板使用時には、鉄
心材料を冷却するための冷却銅板を適当なピッチで挿入
して積層したケイ素鋼板とその間に挿入された複数の冷
却銅板を一体化してボルトで締め、鉄心全体を固定する
方法がとられるが、フェライトコアの場合、割れの危険
性があるため、このように全体をボルトで締めることは
できない。すなわち、固定方法が問題となる。 【0014】 高周波磁束が、C型鉄心中のコア部分
から開口部、すなわち被加熱ストリップに作用する空間
部分に出る部分で急に広がることから、鉄心磁極端部に
磁束が集中し、鉄心磁極端部が局部的に過熱される。 【0015】本発明は、上記従来技術に鑑み、フェライ
トコアを用いて高周波用の大型鉄心材料を構成し、これ
を用いた従来以上の高周波域での誘導加熱を可能にする
ストリップエッジの誘導加熱装置及びその製造方法を提
供することを目的とする。 【0016】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の構成は次の点を特徴とする。 【0017】1) C型形状のC型鉄心の開口部に交番
磁界を発生させ、同開口部にストリップエッジを通して
誘導加熱するストリップエッジの誘導加熱装置であっ
て、上記C型鉄心は、フェライトコアを接着して大型の
プレート状フェライトコアブロックに形成し、複数のフ
ェライトコアブロックと該フェライトコアブロックを挟
むように交互に配設した冷却銅板とを絶縁ワニスを介し
て積み合わせてブロックを構成し、これらブロックを所
定の形状に組み合わせてなること。 【0018】上記発明によれば、フェライトコアブロッ
クと冷却銅板を交互に積み合わせる際に含浸したワニス
によりフェライトコアブロックと冷却銅板の接着性と同
時にクッション性を持たせることができ、フェライトコ
アの欠点である割れ易さが解消される。 【0019】2) 上記1)に記載するストリップエッ
ジの誘導加熱装置において、上記フェライトコアブロッ
ク及び冷却銅板で組み合わされたブロックの両側をサポ
ート金属で固定し、全体をバンドで固縛したこと。 【0020】本発明によれば、誘導加熱装置の高周波用
フェライトコアを大型のC型鉄心に良好に適用できる。 【0021】3) 上記1)又は2)に記載するストリ
ップエッジの誘導加熱装置において、上記C型鉄心の開
口部における磁極端面において、ブロック最外側のフェ
ライトコアブロックの端面を隣接する冷却銅板の端面よ
り沈ませたこと。 【0022】本発明によれば、冷却銅板の磁気シールド
効果を利用することができ、高周波磁束がC型鉄心の空
間部に出る磁極端部での磁束の広がりを抑制し、結果と
して磁極端部の過熱を防止することができる。 【0023】4) フェライトコアを接着して大型のプ
レート状フェライトコアブロックに形成し、複数のフェ
ライトコアブロックと該フェライトコアブロックを挟む
ように交互に配設した冷却銅板とを絶縁ワニスを介して
積み合わせたブロックを構成してこれらブロックを所定
の形状に組み合わせてなること。 【0024】本発明によれば、上記1)に記載する誘導
加熱装置を容易に製造することができる。 【0025】 【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
基づき詳細に説明する。 【0026】図1は本発明の実施の形態に係る誘導加熱
装置を示す縦断面図、図2はその正面図、図3はその平
面図である。これらの図に示すように、本形態に係る誘
導加熱装置は、C型形状のC型鉄心1の開口部2に交番
磁界を発生させ、同開口部2に被加熱部材であるストリ
ップのエッジ部を通して誘導加熱するものである。ここ
でC型鉄心1は、フェライトコアを接着して大型の鉄心
材料となるフェライトコアブロック3を形成し、このよ
うにして形成したフェライトコアブロック3と冷却銅板
4とを絶縁ワニスを介して積み合わせたブロックを有し
ている。すなわち、本形態におけるC型鉄心1は、10
個のフェライトコアブロック3を積み重ねて作ったブロ
ックを組み合わせた構成であり、かつ各フェライトコア
ブロック3を挟むように11個の冷却銅板4を配設した
構成となっている。フェライトコアブロック3及び冷却
銅板4の数、ピッチ等は、冷却設計で決まるため、これ
らを限定するものでは、勿論ない。フェライトコアブロ
ック3と交互に配設される冷却銅板4に対しては、冷却
水ニップル5を介して冷却水ヘッダ6から冷却水が給排
水される。 【0027】各ブロックの製造方法の詳細については後
述するが、フェライトコアブロック3と冷却銅板4を積
み重ねたあと、サポート金属7で両側が固定され、フェ
ライトコアブロック3、冷却銅板4、サポート金属7を
一体化して全体がバンド8で締め付けられている。その
後、各材料間の接着性、クッション性を得るため、全体
に絶縁材ワニスを含浸し、フェライトコアブロック3と
冷却銅板4との間に百ミクロン程度の厚さのワニス層が
形成されるように処理することで、フェライトコアブロ
ック3の割れ防止を図りながら、全体を接着・固定する
ことが出来る構造となっている。 【0028】コイル導体9、10は、C型鉄心1の開口
部2の近傍でこの開口部2の上方及び下方に位置してそ
れぞれ巻回されている。このコイル導体9、10に高周
波電圧を印加すると、その周波数の交番磁束がC型鉄心
1中に発生し、開口部2を含むC型ループの磁路を形成
する。かくして交番磁束が通過する開口部2にステンレ
スのストリップを通すとそのエッジ部が加熱される。 【0029】図4は、バンド8によるフェライトコアブ
ロック3、冷却銅板4及びサポート金属7の固縛状況を
詳細に示す斜視図の一例である。同図に示すように、サ
ポート金属7は断面がC型の部材であり、その中央の平
坦部7aがフェライトコアブロック3及び冷却銅板4を
一体化したブロックの両端面に当接するとともに、この
平坦部7aの両端から直角方向に連続するフランジ部7
b、7cを有している。バンド8はフェライトコアブロ
ック3及び冷却銅板4の表面を沿わせてこれらの端部に
至った後、サポート金属7のフランジ部7bの平坦部7
aとの境界に設けた孔7dに挿通して平坦部7aの表面
を沿わせ、さらにフランジ部7cの平坦部7aとの境界
に設けた孔7eに挿通してフェライトコアブロック3及
び冷却銅板4の裏面を沿わせ、反対側のサポート金属7
でも同様の構成としてフェライトコアブロック3、冷却
銅板4及びサポート金属7の周囲を一巡させることによ
りこれらを固縛している。なお、構成する部材の断面形
状等は強度等を加味して設計上決められるものであり、
本形態のものに限定されるものではない。 【0030】図5はC型鉄心1の形成法の一例について
示す説明図であり、(a)は全体図、(b)はこれを左
側面から見た図である。同図(a)に示すように、本例
ではA〜Fの6個のブロックを一体化したものとして構
成してある。また、同図(b)に示すように、各ブロッ
クA〜Fの一単位となるフェライトコアブロック3の幅
はt0 として形成してある。 【0031】上記各ブロックA〜Fは次のような態様で
形成される。先ず、既存のフェライトコアを接着して大
型の鉄心材料としてのフェライトコアブロック3を形成
する。次に、このようにして形成したフェライトコアブ
ロック3の複数個を冷却銅板4と交互に絶縁ワニスを介
して積み合わせるとともに、その両側をサポート金属7
(図5には図示せず。)で固定し、全体をバンド8(図
5には図示せず。)で固縛するとともに全体に絶縁ワニ
スを含浸して目的の形状をしたブロックA〜Fを作り、
それらをC型形状に組み上げる。 【0032】図6は図5に示すブロックA〜Fのうちブ
ロックA、E(F)に使用するフェライトコアブロック
3を抽出・拡大して示す説明図であり、(a)はブロッ
クAに使用するフェライトコアブロック3、(b)はこ
れをその右側面から見た図、(c)はブロックE(F)
に使用するフェライトコアブロック3、(d)はこれを
その右側面から見た図である。同図(a)、(b)に示
すように、ブロックAのフェライトコアブロック3は、
12枚のフェライトコアを接着して幅t0 のフェライト
コアブロック3が形成される。当該ブロックAのフェラ
イトコアブロック3を構成する各フェライトコアナンバ
ー1〜12に対応させて図中に〜の符号を付す。た
だし、ナンバー10〜12のフェライトコアは見えない
ので表示していない。また、ブロックE(F)は、それ
ぞれ8枚のフェライトコアを接着して形成されている。
当該ブロックE(F)のフェライトコアブロック3を構
成するフェライトコアナンバー1〜8に対応させて図中
に〜の符号を付す。ただし、ナンバー7、8のブロ
ックは見えないので表示していない。なお、フェライト
コア及びフェライトコアブロック3の数、ブロック構成
自体はこれに限定するものでは勿論ない。 【0033】上述の如く比較的大きな鉄心構造であって
も、本形態によれば寸法精度の高い、フェライトコアを
接着してフェライトコアブロック3を形成し、さらにそ
れらフェライトコアブロック3と冷却銅板4を絶縁ワニ
スを介して組合せることで割れを防止することができ
る。 【0034】また、図7に示すように、C型鉄心1の開
口部2に位置する部分では、Cカットを行い磁束の磁極
端面への集中を防止している。さらに、磁極端面コーナ
部に位置するフェライトコアブロック3を冷却銅板4よ
り沈める、すなわち磁極端面コーナ部ではフェライトコ
アブロック3より冷却銅板4が突き出した構造とするこ
とで、冷却銅板4の磁気シールド効果により、磁極端面
コーナ部の磁束の広がりを抑制することができ、結果と
して磁極端面コーナ部の過熱を防止することができる。
本形態では、冷却銅板4の突き出し量は12.5mmで
あるが、突き出し量は、磁極の形状、寸法に応じて適宜
選定すれば良い。 【0035】上述の如き実施の形態によれば、フェライ
トコアを接着して大型の鉄心材料としてフェライトコア
ブロック3を形成し、複数のフェライトコアブロック3
と冷却のために挿入する冷却銅板4を重ね合わせた後、
強度を有するバンド8で全体を締めてブロックを制作
し、絶縁ワニスを含浸することで、高周波用フェライト
コアを大型のC型鉄心1に適用できる。さらに、接着と
クッションの目的のため使用する絶縁ワニスの厚さを百
ミクロン程度の適正な値にすることで、フェライトコア
ブロック3と冷却銅板4との間の熱抵抗を大きく増やす
ことなく、冷却性能を維持することができる。絶縁ワニ
スの厚さは薄すぎるとクッション性、接着性が減少し、
厚すぎると冷却銅板4からの冷却性能が減少するため、
50〜300ミクロンが好適な値である。 【0036】また、種々の電磁界解析、実験に基づく知
見により、磁極端部に位置するフェライトコアブロック
3を冷却銅板4より沈める、すなわち磁極端部ではフェ
ライトコアブロック3より冷却銅板4が突き出した構造
としたので、冷却銅板4の磁気シールド効果を利用する
ことができ、高周波磁束がC型鉄心1の空間部に出る磁
極端部での磁束の広がりを抑制し、結果として磁極端部
の過熱を防止することができる。冷却銅板4の磁気シー
ルド効果により、磁極端部の磁束の広がりを抑制するこ
とができるからである。 【0037】 【発明の効果】以上実施の形態とともに詳細に説明した
通り、〔請求項1〕に記載する発明はC型形状のC型鉄
心の開口部に交番磁界を発生させ、同開口部にストリッ
プエッジを通して誘導加熱するストリップエッジの誘導
加熱装置であって、上記C型鉄心は、フェライトコアを
接着して大型のプレート状フェライトコアブロックに形
成し、複数のフェライトコアブロックと該フェライトコ
アブロックを挟むように交互に配設した冷却銅板とを絶
縁ワニスを介して積み合わせてブロックを構成し、これ
らブロックを所定の形状に組み合わせてなるので、フェ
ライトコアブロックと冷却銅板を交互に積み合わせる際
に含浸したワニスによりフェライトコアブロックと冷却
銅板の接着性と同時にクッション性を持たせることがで
き、フェライトコアの欠点である割れ易さが解消され
る。この結果、従来技術においては、大型の鉄心材料と
して用いることができなかったフェライトコアを用い
て、高周波用の大型鉄心を構成することができるように
なり、ステンレス等のストリップエッジ加熱用の10k
Hz以上の誘導加熱装置を実現することができる。 【0038】〔請求項2〕に記載する発明は、〔請求項
1〕に記載する発明において、フェライトコアブロック
及び冷却銅板で組み合わされたブロックの両側をサポー
ト金属で固定し、全体をバンドで固縛したので、上述の
如き作用・効果を有する誘導加熱装置の高周波用フェラ
イトコアを大型のC型鉄心に良好に適用できる。 【0039】〔請求項3〕に記載する発明は、〔請求項
1〕又は〔請求項2〕に記載する発明において、C型鉄
心の開口部における磁極端面で、ブロック最外側のフェ
ライトコアブロックの端面を、隣接する冷却銅板の端面
より沈ませたので、冷却銅板の磁気シールド効果を利用
することができ、高周波磁束がC型鉄心の空間部に出る
磁極端部での磁束の広がりを抑制し、結果として磁極端
部の過熱を防止することができる。 【0040】〔請求項4〕に記載する発明は、フェライ
トコアを接着して大型のプレート状フェライトコアブロ
ックに形成し、複数のフェライトコアブロックと該フェ
ライトコアブロックを挟むように交互に配設した冷却銅
板とを絶縁ワニスを介して積み合わせたブロックを構成
してこれらブロックを所定の形状に組み合わせてなるの
で、上述の如き作用・効果を有する誘導加熱装置を良好
に製造することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施の形態に係る誘導加熱装置を示す
縦断面図。 【図2】図1の正面図。 【図3】図1の平面図。 【図4】上記実施の形態において、バンドによるフェラ
イトコアブロック、冷却銅板及びサポート金属の固縛状
況を詳細に示す斜視図。 【図5】C型鉄心を有する帯状金属エッジ加熱用誘導加
熱装置の原理図。 【図6】図5に示すブロックA〜FのうちブロックA、
E(F)を抽出拡大して示す説明図であり、(a)はブ
ロックAに使用するフェライトコアブロック、(b)は
これをその右側面から見た図、(c)はブロックE
(F)に使用するフェライトコアブロック、(d)はこ
れをその右側面から見た図。 【図7】C型鉄心の開口部に位置する部分での磁束の磁
極端面への集中を防止するための構造を示す拡大図。 【図8】C型鉄心を有する誘導加熱装置によるストリッ
プエッジの誘導加熱の原理を示す斜視図。 【図9】図8の誘導加熱装置におけるエッジ部の誘導電
流密度分布特性を示す特性図。 【符号の説明】 1 C型鉄心 2 開口部 3 フェライトコアブロック 4 冷却用銅板 7 サポート金属 8 バンド 9、10 コイル導体
フロントページの続き (72)発明者 和泉 清 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 三宅 勝義 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内 (72)発明者 泰井 健児 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内 (72)発明者 岩間 信男 東京都大田区城南島二丁目4番3号 株式 会社江口高周波内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 C型形状のC型鉄心の開口部に交番磁界
    を発生させ、同開口部にストリップエッジを通して誘導
    加熱するストリップエッジの誘導加熱装置であって、 上記C型鉄心は、フェライトコアを接着して大型のプレ
    ート状フェライトコアブロックに形成し、複数のフェラ
    イトコアブロックと該フェライトコアブロックを挟むよ
    うに交互に配設した冷却銅板とを絶縁ワニスを介して積
    み合わせてブロックを構成し、これらブロックを所定の
    形状に組み合わせてなることを特徴とするストリップエ
    ッジの誘導加熱装置。 【請求項2】 上記フェライトコアブロック及び冷却銅
    板で組み合わされたブロックの両側をサポート金属で固
    定し、全体をバンドで固縛したことを特徴とする〔請求
    項1〕に記載するストリップエッジの誘導加熱装置。 【請求項3】 上記C型鉄心の開口部における磁極端面
    において、ブロック最外側のフェライトコアブロックの
    端面を隣接する冷却銅板の端面より沈ませたことを特徴
    とする〔請求項1〕又は〔請求項2〕に記載するストリ
    ップエッジの誘導加熱装置。 【請求項4】 フェライトコアを接着して大型のプレー
    ト状フェライトコアブロックに形成し、複数のフェライ
    トコアブロックと該フェライトコアブロックを挟むよう
    に交互に配設した冷却銅板とを絶縁ワニスを介して積み
    合わせたブロックを構成してこれらブロックを所定の形
    状に組み合わせてなることを特徴とするストリップエッ
    ジの誘導加熱装置の製造方法。
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