JP2995141B2 - 金属板の誘導加熱装置 - Google Patents
金属板の誘導加熱装置Info
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- JP2995141B2 JP2995141B2 JP6091428A JP9142894A JP2995141B2 JP 2995141 B2 JP2995141 B2 JP 2995141B2 JP 6091428 A JP6091428 A JP 6091428A JP 9142894 A JP9142894 A JP 9142894A JP 2995141 B2 JP2995141 B2 JP 2995141B2
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- induction heating
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- Y02P10/25—Process efficiency
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- Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
- General Induction Heating (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱間圧延工程や非磁性
体鋼板の冷間圧延工程において、搬送中の鋼板を全幅に
わたって均一かつ高精度に、しかも短時間で加熱できる
誘導加熱装置に関するものである。
体鋼板の冷間圧延工程において、搬送中の鋼板を全幅に
わたって均一かつ高精度に、しかも短時間で加熱できる
誘導加熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼板を全幅にわたって加熱するための誘
導加熱装置として、従来より、ソレノイド式〔図1
5〕、リニアインダクター式〔図16〕、トランス
バースフラックス式〔図17〕、の3種類の方式が提案
されている。
導加熱装置として、従来より、ソレノイド式〔図1
5〕、リニアインダクター式〔図16〕、トランス
バースフラックス式〔図17〕、の3種類の方式が提案
されている。
【0003】このうちのソレノイド式は、一般冷延鋼
板等の磁性体の全幅加熱用にストリップヒータとして実
用化されているが、非磁性体や非磁性域の高温鋼板(熱
延工程や厚板工程)を加熱する場合には被加熱材に磁束
の集中ができないので、加熱効果が期待できない。
板等の磁性体の全幅加熱用にストリップヒータとして実
用化されているが、非磁性体や非磁性域の高温鋼板(熱
延工程や厚板工程)を加熱する場合には被加熱材に磁束
の集中ができないので、加熱効果が期待できない。
【0004】特に熱延工程の様に被加熱材の幅や厚さが
多岐にわたり、また被加熱材の先後端の上反り部や下反
り部とソレノイドコイルとの衝突を防止するために、図
15に示すソレノイドコイル1の高さH1 を大きくする
必要があるが、ソレノイドコイル1の高さH1 を大きく
すると発生した磁束の大半が被加熱材2とソレノイドコ
イル1との間の空隙を通るので、益々加熱能力が低下す
る。
多岐にわたり、また被加熱材の先後端の上反り部や下反
り部とソレノイドコイルとの衝突を防止するために、図
15に示すソレノイドコイル1の高さH1 を大きくする
必要があるが、ソレノイドコイル1の高さH1 を大きく
すると発生した磁束の大半が被加熱材2とソレノイドコ
イル1との間の空隙を通るので、益々加熱能力が低下す
る。
【0005】つまり、ソレノイド式では被加熱材の幅方
向の均一加熱は容易に行えるが、反面加熱能力が劣るの
で、搬送中の非磁性金属板の加熱には適用できない。
向の均一加熱は容易に行えるが、反面加熱能力が劣るの
で、搬送中の非磁性金属板の加熱には適用できない。
【0006】また、のリニアインダクター式として
は、特開昭63−128580号公報において搬送中の
金属板を全幅にわたって加熱可能な誘導加熱装置が開示
されている。
は、特開昭63−128580号公報において搬送中の
金属板を全幅にわたって加熱可能な誘導加熱装置が開示
されている。
【0007】しかしながら、この特開昭63−1285
80号公報で開示されている誘導加熱装置は、被加熱材
2の搬送用テーブルローラ3間に設置されるのでその外
形寸法に制約があり、また、リニアインダクター部4に
用いる鉄芯に加熱コイルを埋め込むので有効鉄芯断面積
が減少して加熱能力の低下が避けられないという問題が
ある。さらに、被加熱材2における先後端の上反り,下
反り部とリニアインダクター部4との衝突をさけるため
には上下に配置するリニアインダクター部4間の距離H
2 を大きくする必要があるが、この距離H2 を大きくす
るに従って図18に模式的に示すように、鉄芯磁極間の
漏洩磁束aが増大して加熱に用いられる磁束bが急激に
減少してしまうので、十分な加熱能力が得られなくなる
という問題がある。
80号公報で開示されている誘導加熱装置は、被加熱材
2の搬送用テーブルローラ3間に設置されるのでその外
形寸法に制約があり、また、リニアインダクター部4に
用いる鉄芯に加熱コイルを埋め込むので有効鉄芯断面積
が減少して加熱能力の低下が避けられないという問題が
ある。さらに、被加熱材2における先後端の上反り,下
反り部とリニアインダクター部4との衝突をさけるため
には上下に配置するリニアインダクター部4間の距離H
2 を大きくする必要があるが、この距離H2 を大きくす
るに従って図18に模式的に示すように、鉄芯磁極間の
漏洩磁束aが増大して加熱に用いられる磁束bが急激に
減少してしまうので、十分な加熱能力が得られなくなる
という問題がある。
【0008】また、のトランスバースフラックス式の
ものは、熱延鋼板の両端部加熱用のエッジヒータとし
て、また補助加熱装置として組み合わされて非磁性体冷
延鋼板の全幅ヒータとしても用いられている。また、熱
延工程においては、特公平1−26156号公報で、被
加熱材の幅方向に複数のインダクターを配置して被加熱
材先後端部の温度低下を補償するものや、特公昭62−
14014号公報及び特開平4−89109号公報の様
にトランスバースフラックス式インダクターを被加熱材
の幅方向に移動させて全幅加熱するものが提案されてい
る。
ものは、熱延鋼板の両端部加熱用のエッジヒータとし
て、また補助加熱装置として組み合わされて非磁性体冷
延鋼板の全幅ヒータとしても用いられている。また、熱
延工程においては、特公平1−26156号公報で、被
加熱材の幅方向に複数のインダクターを配置して被加熱
材先後端部の温度低下を補償するものや、特公昭62−
14014号公報及び特開平4−89109号公報の様
にトランスバースフラックス式インダクターを被加熱材
の幅方向に移動させて全幅加熱するものが提案されてい
る。
【0009】しかしながら、従来のトランスバースフラ
ックス式のものは、リニアインダクター式のものと同
様、上下に配置するインダクター5間の距離H3 が大き
くなるに従って鉄芯磁極間の漏洩磁束が増大するという
問題がある。また、一般にインダクターの幅は被加熱材
の幅より大きいので、図19に示すように、被加熱材2
に誘起される渦電流が両側で高くなって両側における過
加熱が著しくなり、幅方向において均一な昇温が得られ
ないという欠点があり、均一な昇温を得るために従来よ
り各種の提案がなされている。以下、この各種のものに
ついて説明する。
ックス式のものは、リニアインダクター式のものと同
様、上下に配置するインダクター5間の距離H3 が大き
くなるに従って鉄芯磁極間の漏洩磁束が増大するという
問題がある。また、一般にインダクターの幅は被加熱材
の幅より大きいので、図19に示すように、被加熱材2
に誘起される渦電流が両側で高くなって両側における過
加熱が著しくなり、幅方向において均一な昇温が得られ
ないという欠点があり、均一な昇温を得るために従来よ
り各種の提案がなされている。以下、この各種のものに
ついて説明する。
【0010】まず、特公昭58−40840号公報で提
案されているものは、図20に示すように、楔状の極片
6を極坦体7に設けた蟻溝型穴7aに沿って被加熱材幅
に応じて摺動させ、上下に配置したインダクター間距離
を幅方向に変化可能なように極片6の形状を適宜選定す
ることで磁束密度の幅方向分布を調整し、幅方向に均一
な昇温を得ようとするものである。
案されているものは、図20に示すように、楔状の極片
6を極坦体7に設けた蟻溝型穴7aに沿って被加熱材幅
に応じて摺動させ、上下に配置したインダクター間距離
を幅方向に変化可能なように極片6の形状を適宜選定す
ることで磁束密度の幅方向分布を調整し、幅方向に均一
な昇温を得ようとするものである。
【0011】しかしながら、この方式では熱延工程のよ
うに被加熱材厚さが多岐にわたる場合には、適切な極片
6の選定が困難であり、また極片6の摺動部における摩
擦や摩耗等の問題がある。加えて、この方式では幅方向
において均一な昇温特性を得るためには極片6の厚さを
大きくする必要があるが、極片6の厚さを大きくすると
被加熱材の通板性が悪化するという問題がある。つま
り、この方式では幅方向における十分な均一化は実現で
きない。
うに被加熱材厚さが多岐にわたる場合には、適切な極片
6の選定が困難であり、また極片6の摺動部における摩
擦や摩耗等の問題がある。加えて、この方式では幅方向
において均一な昇温特性を得るためには極片6の厚さを
大きくする必要があるが、極片6の厚さを大きくすると
被加熱材の通板性が悪化するという問題がある。つま
り、この方式では幅方向における十分な均一化は実現で
きない。
【0012】次に、特開昭63−310592号公報で
提案されているものは、図21に示すように、上下に配
置する加熱コイル8を被加熱材2の幅に応じて幅方向に
傾斜可能な構造となし、各種幅の被加熱材2を加熱しよ
うとするものである。
提案されているものは、図21に示すように、上下に配
置する加熱コイル8を被加熱材2の幅に応じて幅方向に
傾斜可能な構造となし、各種幅の被加熱材2を加熱しよ
うとするものである。
【0013】しかしながら、下部に配置される加熱コイ
ルは被加熱材の搬送用テーブルローラ間に設置されてお
り、その間隔は材料搬送を的確かつ適切に行う必要から
むやみに大きくできないという制約がある。しかるに、
特開昭63−310592号公報で提案されているもの
では、被加熱材の最小幅から最大幅までの範囲が広い場
合には下部に配置する加熱コイルの傾斜範囲が広くな
り、従って必然的にテーブルローラの間隔を広くする必
要が生じるので、実際には適用できない非現実的な設備
である。
ルは被加熱材の搬送用テーブルローラ間に設置されてお
り、その間隔は材料搬送を的確かつ適切に行う必要から
むやみに大きくできないという制約がある。しかるに、
特開昭63−310592号公報で提案されているもの
では、被加熱材の最小幅から最大幅までの範囲が広い場
合には下部に配置する加熱コイルの傾斜範囲が広くな
り、従って必然的にテーブルローラの間隔を広くする必
要が生じるので、実際には適用できない非現実的な設備
である。
【0014】次に、特公平4−56093号公報で提案
されているものは、図22に示すように、被加熱材2の
両端部をコ字状の磁束集中部材9で挟むことによって被
加熱材2の両端部を貫通する磁束を迂回させ、両端部に
誘起される渦電流を抑制して両端部の過加熱を防止しよ
うとするものである。
されているものは、図22に示すように、被加熱材2の
両端部をコ字状の磁束集中部材9で挟むことによって被
加熱材2の両端部を貫通する磁束を迂回させ、両端部に
誘起される渦電流を抑制して両端部の過加熱を防止しよ
うとするものである。
【0015】しかしながら、この方式ではコ字状の磁束
集中部材を被加熱材の幅に応じて位置制御する必要があ
り、設備が複雑かつ高価となる。また、熱延工程のよう
に、被加熱材の波打ち,上反りや下反り,搬送中に上下
動がある場合には使用できないという問題がある。
集中部材を被加熱材の幅に応じて位置制御する必要があ
り、設備が複雑かつ高価となる。また、熱延工程のよう
に、被加熱材の波打ち,上反りや下反り,搬送中に上下
動がある場合には使用できないという問題がある。
【0016】本発明は、上記した問題点に鑑みてなされ
たものであり、上下に平行状に配置するインダクターの
間隔が大きくなった場合でも、大きな加熱能力を有し、
しかも被加熱材の幅方向に均一な昇温分布を得ることが
できる誘導加熱装置を提供することを目的としている。
たものであり、上下に平行状に配置するインダクターの
間隔が大きくなった場合でも、大きな加熱能力を有し、
しかも被加熱材の幅方向に均一な昇温分布を得ることが
できる誘導加熱装置を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明の金属板の誘導加熱装置は、被加熱材を
その厚さ方向に挟むごとく上下に平行状に配置されたイ
ンダクターと、被加熱材をその幅方向に挟むごとく左右
に配置された一対の対称な外部磁路を備えた金属板の誘
導加熱装置において、前記上下に平行状に配置されたイ
ンダクターを構成する鉄芯の同一幅における両端部の表
裏面積を、中央部における表裏面積の1/3以下となる
ように構成したり、また、前記インダクターを構成する
鉄芯を、その鉄芯間距離がその幅方向に変化すべく形成
しているのである。
ために、本発明の金属板の誘導加熱装置は、被加熱材を
その厚さ方向に挟むごとく上下に平行状に配置されたイ
ンダクターと、被加熱材をその幅方向に挟むごとく左右
に配置された一対の対称な外部磁路を備えた金属板の誘
導加熱装置において、前記上下に平行状に配置されたイ
ンダクターを構成する鉄芯の同一幅における両端部の表
裏面積を、中央部における表裏面積の1/3以下となる
ように構成したり、また、前記インダクターを構成する
鉄芯を、その鉄芯間距離がその幅方向に変化すべく形成
しているのである。
【0018】また、本発明の金属板の誘導加熱装置は、
前記上下のインダクターを被加熱材に対してその幅方向
反対側に互いに水平移動可能な構造となすとともに、こ
のインダクターを構成する鉄芯の同一幅における両端部
の表裏面積を中央部における表裏面積の1/3以下とな
るように構成したり、また、前記インダクターを構成す
る鉄芯を、その鉄芯間距離がその幅方向に変化すべく形
成しているのである。
前記上下のインダクターを被加熱材に対してその幅方向
反対側に互いに水平移動可能な構造となすとともに、こ
のインダクターを構成する鉄芯の同一幅における両端部
の表裏面積を中央部における表裏面積の1/3以下とな
るように構成したり、また、前記インダクターを構成す
る鉄芯を、その鉄芯間距離がその幅方向に変化すべく形
成しているのである。
【0019】本発明において、鉄芯の同一幅における両
端部の表裏面積を、中央部における表裏面積の1/3以
下とするのは、被加熱材を貫通する磁束密度は鉄芯の単
位面積にほぼ比例し、また本発明者の各種実験結果によ
れば、図8・10に示すように、通常の方法では被加熱
材の両端部の昇温率は中央部の7倍以上となるが、磁束
密度Bを1/3以下とすれば後述する数式1のように両
端部の昇温率は1/9程度に抑制できるからである。
端部の表裏面積を、中央部における表裏面積の1/3以
下とするのは、被加熱材を貫通する磁束密度は鉄芯の単
位面積にほぼ比例し、また本発明者の各種実験結果によ
れば、図8・10に示すように、通常の方法では被加熱
材の両端部の昇温率は中央部の7倍以上となるが、磁束
密度Bを1/3以下とすれば後述する数式1のように両
端部の昇温率は1/9程度に抑制できるからである。
【0020】
【作用】本発明の金属板の誘導加熱装置は、被加熱材を
その幅方向に挟むごとく一対の対称な外部磁路を左右に
配置しているので、上下に配置されたインダクター間の
距離が大きくなっても漏洩磁束が発生せず、発生した磁
束を有効に加熱用として使用できる。
その幅方向に挟むごとく一対の対称な外部磁路を左右に
配置しているので、上下に配置されたインダクター間の
距離が大きくなっても漏洩磁束が発生せず、発生した磁
束を有効に加熱用として使用できる。
【0021】また、上下に平行状に配置されたインダク
ターを被加熱材に対してその幅方向反対側に互いに水平
移動可能な構造となしたり、また、前記インダクターを
構成する鉄芯の同一幅における両端部の表裏面積を、中
央部における表裏面積の1/3以下となるように構成し
たり、また、前記インダクターを構成する鉄芯を、その
鉄芯間距離がその幅方向に変化すべく形成しているの
で、被加熱材を貫通する磁束密度の2乗にほぼ比例する
加熱エネルギ〔昇温量〕が被加熱材の両端部で低減でき
る(下記数式1参照)。
ターを被加熱材に対してその幅方向反対側に互いに水平
移動可能な構造となしたり、また、前記インダクターを
構成する鉄芯の同一幅における両端部の表裏面積を、中
央部における表裏面積の1/3以下となるように構成し
たり、また、前記インダクターを構成する鉄芯を、その
鉄芯間距離がその幅方向に変化すべく形成しているの
で、被加熱材を貫通する磁束密度の2乗にほぼ比例する
加熱エネルギ〔昇温量〕が被加熱材の両端部で低減でき
る(下記数式1参照)。
【0022】
【数1】ΔT∝i2t∝B2t 但し、ΔT:被加熱材に生じる加熱エネルギ(昇温量) i:渦電流密度 t:加熱時間(=L/V) L:被加熱材の搬送方向における渦電流の流れる経路の
長さ V:被加熱材の搬送速度 B:磁束密度
長さ V:被加熱材の搬送速度 B:磁束密度
【0023】
【実施例】以下、本発明における金属板の誘導加熱装置
を図1〜図5に示す実施例に基づいて説明する。図1は
請求項3に対応する本発明における金属板の誘導加熱装
置の基礎となる誘導加熱装置の概略構成図、図2(a)
は請求項1に対応する本発明における金属板の誘導加熱
装置に使用するインダクターの鉄芯の斜視図、(b)
(c)は同じくインダクターの鉄芯の他の実施例を示す
平面図、図3は請求項2に対応する本発明における金属
板の誘導加熱装置に使用するインダクターの鉄芯の斜視
図、図4は請求項3に対応する本発明における金属板の
誘導加熱装置を使用した場合の上下のインダクターの相
対位置関係の1例を示す図、図5(a)〜(c)は請求
項4に対応する本発明における金属板の誘導加熱装置を
使用した場合の上下のインダクターの相対位置関係の1
例を示す図である。
を図1〜図5に示す実施例に基づいて説明する。図1は
請求項3に対応する本発明における金属板の誘導加熱装
置の基礎となる誘導加熱装置の概略構成図、図2(a)
は請求項1に対応する本発明における金属板の誘導加熱
装置に使用するインダクターの鉄芯の斜視図、(b)
(c)は同じくインダクターの鉄芯の他の実施例を示す
平面図、図3は請求項2に対応する本発明における金属
板の誘導加熱装置に使用するインダクターの鉄芯の斜視
図、図4は請求項3に対応する本発明における金属板の
誘導加熱装置を使用した場合の上下のインダクターの相
対位置関係の1例を示す図、図5(a)〜(c)は請求
項4に対応する本発明における金属板の誘導加熱装置を
使用した場合の上下のインダクターの相対位置関係の1
例を示す図である。
【0024】図1において、11a・11bはそれぞれ
固定架台12に水平方向の移動自在に設置されたヨーク
であり、例えば油圧シリンダ,エアーシリンダあるいは
親ねじ送り機構等の駆動手段13a・13bによってそ
れぞれ個別に、あるいは関連して固定架台12に沿って
互いに反対方向に移動可能なように構成されている。
固定架台12に水平方向の移動自在に設置されたヨーク
であり、例えば油圧シリンダ,エアーシリンダあるいは
親ねじ送り機構等の駆動手段13a・13bによってそ
れぞれ個別に、あるいは関連して固定架台12に沿って
互いに反対方向に移動可能なように構成されている。
【0025】14a・14bは被加熱材2をその厚さ方
向に挟むごとく前記ヨーク11a・11bを介して上下
に平行状に配置された対をなすインダクターであり、こ
れらのインダクター14a・14bは図示省略したが、
それぞれ磁極である鉄芯とこの鉄芯に巻回されたコイル
とで構成され、被加熱材2の幅より大きな幅を有してい
る。
向に挟むごとく前記ヨーク11a・11bを介して上下
に平行状に配置された対をなすインダクターであり、こ
れらのインダクター14a・14bは図示省略したが、
それぞれ磁極である鉄芯とこの鉄芯に巻回されたコイル
とで構成され、被加熱材2の幅より大きな幅を有してい
る。
【0026】15はプレート16a・16bの端部同士
をピン17aで枢着し、かつ残りの端部を前記ヨーク1
1a及び11bの端部にそれぞれピン17b・17cで
枢着したリンクであり、かかるリンク15をそれぞれヨ
ーク11a・11bの両端に設けて平行リンク機構を構
成し、外部磁路18となしている。
をピン17aで枢着し、かつ残りの端部を前記ヨーク1
1a及び11bの端部にそれぞれピン17b・17cで
枢着したリンクであり、かかるリンク15をそれぞれヨ
ーク11a・11bの両端に設けて平行リンク機構を構
成し、外部磁路18となしている。
【0027】この外部磁路18は上下のヨーク11a・
11bとこのヨーク11a・11bを結合する図1の左
側に配置されたプレート16a・16b及び図1の右側
に配置されたプレート16a・16bとによってそれぞ
れ閉ループ形に形成され、被加熱材2の幅方向に対して
磁気的に左右対称に構成されている。これによって、外
部磁路18は被加熱材2の幅方向外側に、被加熱材2の
左半分に磁束を均一に貫通させるための左側外部磁路
と、右半分に磁束を均一に貫通させるための右側外部磁
路とを有することになる。
11bとこのヨーク11a・11bを結合する図1の左
側に配置されたプレート16a・16b及び図1の右側
に配置されたプレート16a・16bとによってそれぞ
れ閉ループ形に形成され、被加熱材2の幅方向に対して
磁気的に左右対称に構成されている。これによって、外
部磁路18は被加熱材2の幅方向外側に、被加熱材2の
左半分に磁束を均一に貫通させるための左側外部磁路
と、右半分に磁束を均一に貫通させるための右側外部磁
路とを有することになる。
【0028】この図1に示す請求項3の基礎となる誘導
加熱装置の実施例において、被加熱材2の両端部と上下
に平行状に配置されたインダクター14a・14bの端
部との相対位置関係は、被加熱材2の寸法特性や昇温量
によって適宜変化させるものであるが、その1例を図4
に示している。この図4の例では、上下のインダクター
14a・14bの一方端部をそれぞれ被加熱材2の端部
より距離Lだけ内側に位置させて、被加熱材2の端部に
は上下どちらか一方のインダクター14a又は14bの
磁束のみ貫通させているので、図6に示すように、被加
熱材2の端部を貫通する磁束密度B’が減少し、特公平
4−56093号公報で提案されているものと同等の効
果が得られることになる。なお、図6はインダクターと
被加熱材との距離を125mmに設定した場合における
鉄芯の端部からの距離と貫通磁束密度比をの関係を示し
た図で、図中の実線は前記距離Lが400mmの時、破
線は100mmの時、想像線は0mmの時を示す。
加熱装置の実施例において、被加熱材2の両端部と上下
に平行状に配置されたインダクター14a・14bの端
部との相対位置関係は、被加熱材2の寸法特性や昇温量
によって適宜変化させるものであるが、その1例を図4
に示している。この図4の例では、上下のインダクター
14a・14bの一方端部をそれぞれ被加熱材2の端部
より距離Lだけ内側に位置させて、被加熱材2の端部に
は上下どちらか一方のインダクター14a又は14bの
磁束のみ貫通させているので、図6に示すように、被加
熱材2の端部を貫通する磁束密度B’が減少し、特公平
4−56093号公報で提案されているものと同等の効
果が得られることになる。なお、図6はインダクターと
被加熱材との距離を125mmに設定した場合における
鉄芯の端部からの距離と貫通磁束密度比をの関係を示し
た図で、図中の実線は前記距離Lが400mmの時、破
線は100mmの時、想像線は0mmの時を示す。
【0029】図2(a)は請求項1に対応する実施例に
使用するインダクターの鉄芯の斜視図であり、上下に配
置するインダクター14a・14bを構成する鉄芯の同
一幅における両端部の表裏面積を中央部の表裏面積の1
/3以下となるように形成すべく、鉄芯の両端部におけ
る被加熱材搬送方向の長さを中央部の長さの1/3以下
となしているのである。一般に、被加熱材2を貫通する
磁束密度は上下のインダクター14a・14bの鉄芯単
位面積にほぼ比例することがわかっており、被加熱材2
の中央部の鉄芯面積Sに対応する磁束密度Bと、被加熱
材2の両端部の鉄芯面積S’に対応する磁束密度B’と
は下記数式2に示すような関係が成立する。
使用するインダクターの鉄芯の斜視図であり、上下に配
置するインダクター14a・14bを構成する鉄芯の同
一幅における両端部の表裏面積を中央部の表裏面積の1
/3以下となるように形成すべく、鉄芯の両端部におけ
る被加熱材搬送方向の長さを中央部の長さの1/3以下
となしているのである。一般に、被加熱材2を貫通する
磁束密度は上下のインダクター14a・14bの鉄芯単
位面積にほぼ比例することがわかっており、被加熱材2
の中央部の鉄芯面積Sに対応する磁束密度Bと、被加熱
材2の両端部の鉄芯面積S’に対応する磁束密度B’と
は下記数式2に示すような関係が成立する。
【0030】
【数2】B’=BS’/S
【0031】従って、例えば被加熱材2の両端部に相対
する鉄芯端部面積S’を鉄芯中央部面積Sの1/4とす
れば、図7に示すように、両端部における磁束密度
B’、すなわち両端部の渦電流密度は中央部の渦電流密
度の約1/4に低減でき、図8に示すように、幅方向に
均一な昇温分布に改善される。なお、図7及び図8は被
加熱材として厚さ30mm、幅1100mmのSUS3
04ステンレス鋼を使用し、図2(a)に示す形状の鉄
芯〔中央部における被加熱材搬送方向の長さ110m
m、端部における長さ27.5mm、鉄芯の幅1000
mm、端部における長さの短い部分の幅55mm〕を被
加熱材と100mmの間隔を存して配置し、インダクタ
ーに200kwの電力を投入しつつ被加熱材を30mm
/秒で搬送した場合の結果を示したものである。
する鉄芯端部面積S’を鉄芯中央部面積Sの1/4とす
れば、図7に示すように、両端部における磁束密度
B’、すなわち両端部の渦電流密度は中央部の渦電流密
度の約1/4に低減でき、図8に示すように、幅方向に
均一な昇温分布に改善される。なお、図7及び図8は被
加熱材として厚さ30mm、幅1100mmのSUS3
04ステンレス鋼を使用し、図2(a)に示す形状の鉄
芯〔中央部における被加熱材搬送方向の長さ110m
m、端部における長さ27.5mm、鉄芯の幅1000
mm、端部における長さの短い部分の幅55mm〕を被
加熱材と100mmの間隔を存して配置し、インダクタ
ーに200kwの電力を投入しつつ被加熱材を30mm
/秒で搬送した場合の結果を示したものである。
【0032】この請求項1に対応する実施例に使用する
インダクター14a・14bの鉄芯の両端部形状とし
て、どのような形状を採用するのが良いかは被加熱材2
の寸法特性や昇温量によって種々考えられるが、図2
(a)に示すようなものの他、鉄芯の両端部における面
積が中央部の断面積の1/3以下であれば、(b)
(c)に示すような形状のものであってもよい。
インダクター14a・14bの鉄芯の両端部形状とし
て、どのような形状を採用するのが良いかは被加熱材2
の寸法特性や昇温量によって種々考えられるが、図2
(a)に示すようなものの他、鉄芯の両端部における面
積が中央部の断面積の1/3以下であれば、(b)
(c)に示すような形状のものであってもよい。
【0033】このような形状とすることにより、被加熱
材2の両端部を貫通する磁束が減少し、かつ数式1のL
に相当する距離が減少するので、数式1の加熱時間tが
減少することによる相乗効果で両端部の過加熱が防止で
きることになる。
材2の両端部を貫通する磁束が減少し、かつ数式1のL
に相当する距離が減少するので、数式1の加熱時間tが
減少することによる相乗効果で両端部の過加熱が防止で
きることになる。
【0034】図3は請求項2に対応する実施例に使用す
るインダクターの鉄芯の斜視図であり、請求項1の1態
様である。この図3に示す鉄芯は、鉄芯の両端部におけ
る被加熱材搬送方向の長さを中央部の長さより短くする
とともに、さらに上下に配置する鉄芯間距離が長くなる
ように鉄芯の相対する面に段差Dをつけているのであ
る。
るインダクターの鉄芯の斜視図であり、請求項1の1態
様である。この図3に示す鉄芯は、鉄芯の両端部におけ
る被加熱材搬送方向の長さを中央部の長さより短くする
とともに、さらに上下に配置する鉄芯間距離が長くなる
ように鉄芯の相対する面に段差Dをつけているのであ
る。
【0035】一般に、被加熱材2を貫通する磁束密度は
上下のインダクター14a・14bの鉄芯間距離にほぼ
反比例することがわかっており、図5(c)に示すよう
に、被加熱材2の中央部の上下鉄芯間距離Gに対応する
磁束密度Bと、被加熱材2の両端部の鉄芯間距離G’に
対応する磁束密度B''とは下記数式3に示すような関係
が成立する。
上下のインダクター14a・14bの鉄芯間距離にほぼ
反比例することがわかっており、図5(c)に示すよう
に、被加熱材2の中央部の上下鉄芯間距離Gに対応する
磁束密度Bと、被加熱材2の両端部の鉄芯間距離G’に
対応する磁束密度B''とは下記数式3に示すような関係
が成立する。
【0036】
【数3】B''=BG/G’ 但し、G’=G+D
【0037】従って、例えば被加熱材2の両端部に相対
する鉄芯間距離G’を中央部に相対する上下鉄芯間距離
Gの2倍とすれば、図9に実線で示すように、両端部に
おける磁束密度B''、すなわち両端部の渦電流密度は中
央部の渦電流密度の約1/2に低減でき、図10に実線
で示すように、幅方向に均一な昇温分布が得られること
になる。なお、図9及び図10は被加熱材として、厚さ
30mm、幅1100mmのSUS304ステンレス鋼
を使用し、図5(c)に示す形状で両端部が平面視半円
弧状の鉄芯〔中央部における幅920mm、端部におけ
る段差部の幅285mm、端部における段差部の高さ5
0mm〕を被加熱材とインダクターの中央部において1
25mm(段差部では225mm)の間隔を存して配置
し、インダクターに200kwの電力を投入しつつ被加
熱材を30mm/秒で搬送した場合の結果を示したもの
である。また、図9及び図10に段差部のない従来の鉄
芯を使用した場合の結果を比較として破線で示す。
する鉄芯間距離G’を中央部に相対する上下鉄芯間距離
Gの2倍とすれば、図9に実線で示すように、両端部に
おける磁束密度B''、すなわち両端部の渦電流密度は中
央部の渦電流密度の約1/2に低減でき、図10に実線
で示すように、幅方向に均一な昇温分布が得られること
になる。なお、図9及び図10は被加熱材として、厚さ
30mm、幅1100mmのSUS304ステンレス鋼
を使用し、図5(c)に示す形状で両端部が平面視半円
弧状の鉄芯〔中央部における幅920mm、端部におけ
る段差部の幅285mm、端部における段差部の高さ5
0mm〕を被加熱材とインダクターの中央部において1
25mm(段差部では225mm)の間隔を存して配置
し、インダクターに200kwの電力を投入しつつ被加
熱材を30mm/秒で搬送した場合の結果を示したもの
である。また、図9及び図10に段差部のない従来の鉄
芯を使用した場合の結果を比較として破線で示す。
【0038】このように図3に示す様な鉄芯形状とする
ことにより、被加熱材2の両端部を貫通する磁束は、図
2に示すものよりさらに減少し、両端部の過加熱をさら
に防止できることになる。ちなみに、図7の計測で用い
た鉄芯形状においてインダクターの中央部と被加熱材と
の距離を125mmに設定し、インダクターの端部に5
0mmの段差を設けた場合における鉄芯の端部からの距
離と貫通磁束密度比の関係を図11に、またその時の昇
温計測結果を図12に示す。なお、図11・12中の実
線は段差幅が288mmの時、破線は88mmの時、想
像線は0mmの時を示す。また、図11・12の計測に
使用した被加熱材の加熱条件は図7の時と同じである。
ことにより、被加熱材2の両端部を貫通する磁束は、図
2に示すものよりさらに減少し、両端部の過加熱をさら
に防止できることになる。ちなみに、図7の計測で用い
た鉄芯形状においてインダクターの中央部と被加熱材と
の距離を125mmに設定し、インダクターの端部に5
0mmの段差を設けた場合における鉄芯の端部からの距
離と貫通磁束密度比の関係を図11に、またその時の昇
温計測結果を図12に示す。なお、図11・12中の実
線は段差幅が288mmの時、破線は88mmの時、想
像線は0mmの時を示す。また、図11・12の計測に
使用した被加熱材の加熱条件は図7の時と同じである。
【0039】図5は請求項4に対応する実施例を使用し
た場合の上下のインダクターの相対位置関係の1例を示
す図であり、図1に示すように、上下に平行状に配置さ
れたインダクター14a・14bを被加熱材2に対して
その幅方向反対側に互いに水平移動可能な構造となし
て、被加熱材2の幅変化に応じてその端部と鉄芯の一方
端部を対向するようになすとともに、これらインダクタ
ー14a・14bを構成する鉄芯の両端部における被加
熱材搬送方向の長さを中央部の長さの1/3以下とな
し、かつ両端部における鉄芯間距離が長くなるように鉄
芯の相対する部分を、図5(a)に示すような湾曲状と
なしたり、また図5(b)に示すような勾配状となした
り、さらに図5(c)に示すように段差をつけたりして
いるのである。
た場合の上下のインダクターの相対位置関係の1例を示
す図であり、図1に示すように、上下に平行状に配置さ
れたインダクター14a・14bを被加熱材2に対して
その幅方向反対側に互いに水平移動可能な構造となし
て、被加熱材2の幅変化に応じてその端部と鉄芯の一方
端部を対向するようになすとともに、これらインダクタ
ー14a・14bを構成する鉄芯の両端部における被加
熱材搬送方向の長さを中央部の長さの1/3以下とな
し、かつ両端部における鉄芯間距離が長くなるように鉄
芯の相対する部分を、図5(a)に示すような湾曲状と
なしたり、また図5(b)に示すような勾配状となした
り、さらに図5(c)に示すように段差をつけたりして
いるのである。
【0040】なお、図示省略したが、請求項3に示すも
のは、図5に示した上下のインダクター14a・14b
に代えて、図2に示す形状のインダクター14a・14
bを使用したものである。これら請求項3・4に示すも
のでは、先に説明した請求項3の基礎となる誘導加熱装
置の実施例と請求項1又は2に示す実施例との相乗効果
が得られる。
のは、図5に示した上下のインダクター14a・14b
に代えて、図2に示す形状のインダクター14a・14
bを使用したものである。これら請求項3・4に示すも
のでは、先に説明した請求項3の基礎となる誘導加熱装
置の実施例と請求項1又は2に示す実施例との相乗効果
が得られる。
【0041】ちなみに、図5(c)に示す相対位置関係
での被加熱材2の幅方向磁束密度分布は、従来装置を使
用した場合のように被加熱材2の幅方向に一定ではなく
(図13に想像線で示す)、図13に実線で示すよう
に、インダクター14a・14bを構成する鉄芯の両端
部に設けた段差Dの開始位置から被加熱材2の両端部に
ゆくほど減少してゆく。その結果、被加熱材2の昇温分
布は、従来装置を使用した場合のように被加熱材2の両
端にゆくほど上昇するのではなく(図14に想像線で示
す)、図14に実線で示すように、被加熱材2の幅方向
に均一となり両端部での過加熱が防止できる。
での被加熱材2の幅方向磁束密度分布は、従来装置を使
用した場合のように被加熱材2の幅方向に一定ではなく
(図13に想像線で示す)、図13に実線で示すよう
に、インダクター14a・14bを構成する鉄芯の両端
部に設けた段差Dの開始位置から被加熱材2の両端部に
ゆくほど減少してゆく。その結果、被加熱材2の昇温分
布は、従来装置を使用した場合のように被加熱材2の両
端にゆくほど上昇するのではなく(図14に想像線で示
す)、図14に実線で示すように、被加熱材2の幅方向
に均一となり両端部での過加熱が防止できる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明における金
属板の誘導加熱装置によれば、トランスバースフラック
ス式全幅誘導加熱装置における幅方向の磁束密度分布
を、被加熱材の両端部にて減少させることができ、その
結果端部の過加熱を防止できる。従って、本発明により
優れた加熱能力と幅方向均一加熱性を合わせもつ誘導加
熱装置が得られ、熱延金属板やアルミニウム等の非磁性
金属板の熱処理等の技術に有益な効果をもたらすことが
できる。
属板の誘導加熱装置によれば、トランスバースフラック
ス式全幅誘導加熱装置における幅方向の磁束密度分布
を、被加熱材の両端部にて減少させることができ、その
結果端部の過加熱を防止できる。従って、本発明により
優れた加熱能力と幅方向均一加熱性を合わせもつ誘導加
熱装置が得られ、熱延金属板やアルミニウム等の非磁性
金属板の熱処理等の技術に有益な効果をもたらすことが
できる。
【図1】請求項3に対応する本発明における金属板の誘
導加熱装置の基礎となる誘導加熱装置の概略構成図であ
る。
導加熱装置の基礎となる誘導加熱装置の概略構成図であ
る。
【図2】(a)は請求項1に対応する本発明における金
属板の誘導加熱装置に使用するインダクターの鉄芯の斜
視図、(b)(c)は同じくインダクターの鉄芯の他の
実施例を示す平面図である。
属板の誘導加熱装置に使用するインダクターの鉄芯の斜
視図、(b)(c)は同じくインダクターの鉄芯の他の
実施例を示す平面図である。
【図3】請求項2に対応する本発明における金属板の誘
導加熱装置に使用するインダクターの鉄芯の斜視図であ
る。
導加熱装置に使用するインダクターの鉄芯の斜視図であ
る。
【図4】請求項3に対応する本発明における金属板の誘
導加熱装置を使用した場合の上下のインダクターの相対
位置関係の1例を示す図である。
導加熱装置を使用した場合の上下のインダクターの相対
位置関係の1例を示す図である。
【図5】(a)〜(c)は請求項4に対応する本発明に
おける金属板の誘導加熱装置を使用した場合の上下のイ
ンダクターの相対位置関係の1例を示す図である。
おける金属板の誘導加熱装置を使用した場合の上下のイ
ンダクターの相対位置関係の1例を示す図である。
【図6】請求項3の基礎となる誘導加熱装置に対応する
実施例における鉄芯端面からの距離と貫通磁束密度比を
の関係を示した図である。
実施例における鉄芯端面からの距離と貫通磁束密度比を
の関係を示した図である。
【図7】鉄芯端部断面積を鉄芯中央部断面積の1/4と
した場合における鉄芯端面からの距離と磁束密度比の関
係を示した図である。
した場合における鉄芯端面からの距離と磁束密度比の関
係を示した図である。
【図8】図7と同様の場合における被加熱材の端面から
の距離と昇温率の関係を示した図である。
の距離と昇温率の関係を示した図である。
【図9】上下の鉄芯における端部間距離を中央部間距離
Gの2倍とした場合における鉄芯端面からの距離と磁束
密度比の関係を示した図である。
Gの2倍とした場合における鉄芯端面からの距離と磁束
密度比の関係を示した図である。
【図10】図9と同様の場合における被加熱材の端面か
らの距離と昇温率の関係を示した図である。
らの距離と昇温率の関係を示した図である。
【図11】インダクターの端部に段差を設けた場合にお
ける鉄芯端面からの距離と貫通磁束密度比の関係を示し
た図である。
ける鉄芯端面からの距離と貫通磁束密度比の関係を示し
た図である。
【図12】図11と同様の場合における被加熱材の端面
からの距離と昇温率の関係を示した図である。
からの距離と昇温率の関係を示した図である。
【図13】図5(c)に示す相対位置関係での被加熱材
の幅方向磁束密度分布を示した図である。
の幅方向磁束密度分布を示した図である。
【図14】図13と同様の場合における被加熱材の幅方
向昇温分布を示した図である。
向昇温分布を示した図である。
【図15】従来のソレノイド式の誘導加熱装置の説明図
である。
である。
【図16】従来のリニアインダクター式の誘導加熱装置
の説明図である。
の説明図である。
【図17】従来のトランスバースフラックス式の誘導加
熱装置の説明図である。
熱装置の説明図である。
【図18】従来のリニアインダクター式の誘導加熱装置
における鉄芯磁極間の漏洩磁束と加熱用磁束を模式的に
示した図である。
における鉄芯磁極間の漏洩磁束と加熱用磁束を模式的に
示した図である。
【図19】従来のトランスバースフラックス式の誘導加
熱装置における問題点の説明図である。
熱装置における問題点の説明図である。
【図20】特公昭58−40840号公報で提案されて
いるトランスバースフラックス式の誘導加熱装置の要部
の説明図である。
いるトランスバースフラックス式の誘導加熱装置の要部
の説明図である。
【図21】特開昭63−310592号公報で提案され
ているトランスバースフラックス式の誘導加熱装置の説
明図である。
ているトランスバースフラックス式の誘導加熱装置の説
明図である。
【図22】特公平4−56093号公報で提案されてい
るトランスバースフラックス式の誘導加熱装置の説明図
である。
るトランスバースフラックス式の誘導加熱装置の説明図
である。
【符号の説明】 2 被加熱材 11a ヨーク 11b ヨーク 13a 駆動手段 13b 駆動手段 14a インダクター 14b インダクター 18 外部磁路 D 段差
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡山 栄 三重県鈴鹿市南玉垣町5520 富士電機株 式会社内 (72)発明者 橘谷 英敏 三重県鈴鹿市南玉垣町5520 富士電機株 式会社内 (56)参考文献 特開 平6−20765(JP,A) 実公 昭43−17726(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05B 6/10 381 B21B 45/00 C21D 9/60 101
Claims (4)
- 【請求項1】 被加熱材をその厚さ方向に挟むごとく上
下に平行状に配置されたインダクターと、被加熱材をそ
の幅方向に挟むごとく左右に配置された一対の対称な外
部磁路を備えた金属板の誘導加熱装置において、前記上
下に平行状に配置されたインダクターを構成する鉄芯の
同一幅における両端部の表裏面積を、中央部における表
裏面積の1/3以下となるように構成したことを特徴と
する金属板の誘導加熱装置。 - 【請求項2】 上下に平行状に配置されたインダクター
を構成する鉄芯を、その鉄芯間距離がその幅方向に変化
すべく形成したことを特徴とする請求項1記載の金属板
の誘導加熱装置。 - 【請求項3】 上下に平行状に配置されたインダクター
を被加熱材に対してその幅方向反対側に互いに水平移動
可能な構造となしたことを特徴とする請求項1記載の金
属板の誘導加熱装置。 - 【請求項4】 上下に平行状に配置されたインダクター
を構成する鉄芯を、その鉄芯間距離がその幅方向に変化
すべく形成したことを特徴とする請求項3記載の金属板
の誘導加熱装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6091428A JP2995141B2 (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | 金属板の誘導加熱装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6091428A JP2995141B2 (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | 金属板の誘導加熱装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07296961A JPH07296961A (ja) | 1995-11-10 |
JP2995141B2 true JP2995141B2 (ja) | 1999-12-27 |
Family
ID=14026112
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6091428A Expired - Fee Related JP2995141B2 (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | 金属板の誘導加熱装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2995141B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4109424B2 (ja) * | 2001-01-12 | 2008-07-02 | 新日本製鐵株式会社 | 鋼板エッジ部の加熱装置 |
CN118403893B (zh) * | 2024-07-03 | 2024-08-23 | 辉县市旭日电源有限公司 | 一种电池正负极极耳连片压实装置 |
-
1994
- 1994-04-28 JP JP6091428A patent/JP2995141B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07296961A (ja) | 1995-11-10 |
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