JPH11194278A - 内視鏡 - Google Patents

内視鏡

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JPH11194278A
JPH11194278A JP168698A JP168698A JPH11194278A JP H11194278 A JPH11194278 A JP H11194278A JP 168698 A JP168698 A JP 168698A JP 168698 A JP168698 A JP 168698A JP H11194278 A JPH11194278 A JP H11194278A
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JP
Japan
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eyepiece
endoscope
optical fiber
mask
fiber bundle
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JP168698A
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English (en)
Inventor
Yasuyuki Futaki
泰行 二木
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、マスクまたは光学繊維束の端面の結
像のうちのいずれか一方がボケる事無く、光学繊維束の
組み立て工数が削減できるとともに、高精度のマスクを
製造することができる内視鏡を提供することを最も主要
な特徴とする。 【解決手段】光学繊維束6の平滑面6aに接合されるカ
バーガラス15を設け、このカバーガラス15における
光学繊維束6の平滑面6aとの接合面に接眼部5の視野
絞り用のマスク部17を一体化した接眼部材13を設け
たものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内視鏡本体内に光学
式の観察光学系が配設され、内視鏡本体の操作部に観察
光学系の接眼部が配設された内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、内視鏡の本体には体腔内に挿入
される細長い挿入部と、この挿入部の基端部に連結され
た手元側の操作部とが設けられている。さらに、操作部
にはユニバーサルコードの一端部が連結されている。こ
のユニバーサルコードの他端部には照明光を供給する光
源装置に着脱可能に連結されるコネクターが配設されて
いる。
【0003】また、内視鏡本体内には照明光を伝送する
照明光学系と、観察像を伝送する観察光学系とが設けら
れている。さらに、観察光学系には観察像を多数本の光
ファイバを束ねた光学繊維束を用いて伝送する光学式の
観察光学系と、観察像を電気信号に変換して伝送する電
子式の観察光学系とがある。ここで、観察光学系として
光学式の観察光学系が内視鏡本体内に組み込まれている
タイプの内視鏡では挿入部の先端部に結像光学系、操作
部に接眼部がそれぞれ配設されている。そして、挿入部
の先端部の結像光学系によって光学繊維束の先端面に結
像された内視鏡の観察像は光学繊維束を通して操作部側
の接眼部に伝送され、この接眼部の接眼光学系により、
体腔内を観察できるようになっている。
【0004】ところで、内視鏡の接眼部には接眼光学系
の視野を絞るマスク(視野絞り)を設けることが一般的
である。このマスクは光学繊維束の周辺の繊維配列の乱
れを隠したり、内視鏡の回転方向が分かるようにする為
に光学繊維束の端部に設けられている。
【0005】また、マスクと光学繊維束の端面との間を
離した場合には、接眼光学系によって拡大された光学繊
維束の端面の結像、またはマスクのどちらか一方がぼけ
て見えたり、或いは接眼部を覗いている使用者が瞳を動
かした時に相対的に移動して見えたりするおそれがあ
る。そのため、光学繊維束の端面にマスクが張り付けら
れているのが一般的である。
【0006】さらに、接眼部にはカバーガラスがマスク
の瞳側に設けられているのが一般的である。このカバー
ガラスは光学繊維束の端面にゴミなどが付着し、結像さ
れてしまうのを防ぐために設けられている。
【0007】また、内視鏡の接眼部にマスクを設ける手
段として例えば特公昭60−12603号公報にはプラ
スチックシートに埋設されたマスクを光学繊維束の端面
とカバーガラスとの間に設けた構成が示されている。
【0008】また、特開昭61−241705号公報に
は光学繊維束の端面にこの光学繊維束の配列で方向基準
マークをつけて、回転方向が分かるようにした構成が示
されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公昭
60−12603号公報の技術ではマスクと光学繊維束
の端面との間にはプラスチックシートの層が介在されて
いるので、このプラスチックシートの介在層の厚さ分に
相当する程度の距離がマスクと光学繊維束の端面との間
に生じてしまう問題がある。そのため、結像、またはマ
スクのボケが生じてしまうおそれがある。
【0010】また、特開昭61−241705号公報の
技術では光学繊維束の製造コストが上がる問題があるう
え、光学繊維束の端面で周辺部位の光学繊維束の繊維配
列の乱れが隠せない、という問題がある。
【0011】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的は、マスクまたは光学繊維束の端面の結像
のうちのいずれか一方がボケる事無く、光学繊維束の組
み立て工数が削減できるとともに、高精度のマスクを製
造することができる内視鏡を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は内視鏡本体内に
多本数の光ファイバを束ねた光学繊維束を備えた光学式
の観察光学系が配設され、上記内視鏡本体の操作部に上
記観察光学系の接眼部が配設された内視鏡において、上
記光学繊維束の接眼部側端面に接合される透光性の防塵
部材を設け、この防塵部材における上記光学繊維束の端
面との接合面に上記接眼部の視野絞り用のマスクを一体
化した接眼要素を設けたことを特徴とする内視鏡であ
る。そして、接眼要素の視野絞り用のマスクを光学繊維
束の接眼部側端面に接合させることにより、マスクと光
学繊維束の端面の結像とがボケることを防止して、光学
繊維束の組み立て工数を削減するとともに、接眼部の視
野絞り用のマスクと、透光性の防塵部材とを一体化する
ことにより、高精度のマスクを製造するようにしたもの
である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
を図1および図2(A),(B)を参照して説明する。
図1は光学式の観察光学系が内蔵された内視鏡1の操作
部2を示すものである。本実施の形態の内視鏡1の本体
には体腔内に挿入される細長い挿入部3の基端部に手元
側の操作部2が連結されている。
【0014】さらに、操作部2にはユニバーサルコード
4の一端部が連結されている。このユニバーサルコード
4の他端部には照明光を供給する光源装置に着脱可能に
連結される図示しないコネクターが配設されている。
【0015】また、内視鏡1の本体内には照明光を伝送
する照明光学系と、観察像を伝送する光学式の観察光学
系とが設けられている。ここで、光学式の観察光学系に
は挿入部3の先端部に結像光学系、操作部2に接眼部5
がそれぞれ配設されている。さらに、挿入部3の先端部
の結像光学系と操作部2の接眼部5との間には図2
(A)に示すように多数本の光ファイバを束ねた光学繊
維束6が配設されている。そして、挿入部3の先端部の
結像光学系によって光学繊維束6の先端面に結像された
内視鏡1の観察像は光学繊維束6を通して操作部2側の
接眼部5に伝送され、この接眼部5の接眼光学系によ
り、体腔内を観察できるようになっている。
【0016】また、図2(A)は本実施の形態の内視鏡
1の接眼部5の概略構成を示すものである。本実施の形
態の内視鏡1の操作部2の終端部には円筒状の支持筒部
7が突設されている。この支持筒部7の筒内には光学繊
維束6の瞳側端部が挿入されている。この光学繊維束6
の瞳側端部は支持筒部7の外部側に延設されている。さ
らに、この光学繊維束6の瞳側の端面は研磨され、平滑
面6aが形成されている。
【0017】また、光学繊維束6の瞳側端部には口金8
が外装されている。さらに、この口金8は円管状のホル
ダー9内に挿入されている。ここで、光学繊維束6、口
金8、ホルダー9のそれぞれの瞳側端面は同一平面上に
揃えて配置されているか、或いは光学繊維束6の平滑面
6aが口金8、ホルダー9より外部側に微少に突出され
た状態で組み付けられている。
【0018】また、操作部2の支持筒部7の端縁部位に
は肉厚なリング状のファイバ固定部10が形成されてい
る。このファイバ固定部10の内周面はホルダー9の外
周面に圧接されている。さらに、このファイバ固定部1
0には中心線方向と直交する方向に固定ねじ11が螺挿
されている。そして、ホルダー9はこの固定ねじ11に
よって側面からファイバ固定部10にねじ止めされてい
る。
【0019】また、ホルダー9の外端部には外径寸法が
大きい大径部12が形成されている。この大径部12の
外周面にはリング状の係合溝12aが形成されている。
そして、この大径部12に接眼部材(接眼要素)13が
装着されている。
【0020】この接眼部材13には円筒状の枠体14
と、この枠体14の一端開口部を閉塞する状態で接着固
定されて組み付けられた透明なカバーガラス(透光性の
防塵部材)15とが設けられている。そして、この接眼
部材13の枠体14はホルダー9の大径部12に外嵌さ
れるとともに、カバーガラス15の内面側は光学繊維束
6の平滑面6aに突き当てられた状態で、この枠体14
に螺挿される固定ねじ16によってこの接眼部材13が
ホルダー9の大径部12にねじ止め固定されている。
【0021】また、カバーガラス15の内面には図2
(B)中に斜線部で示すように略リング形状の視野絞り
用のマスク部17が蒸着によって一体的に設けられてい
る。このマスク部17のリングの中心穴17aの内径寸
法Lは光学繊維束6の平滑面6aの外径寸法よりも小さ
くなるように形成されている。そして、このカバーガラ
ス15の内面のマスク部17は光学繊維束6の平滑面6
aに突き当てられた状態で固定されている。よって、マ
スク部17が蒸着されていないカバーガラス15の中心
穴17aの部分と、光学繊維束6の平滑面6aとの間に
は蒸着膜厚分だけ隙間が空いた状態で保持されている。
【0022】さらに、カバーガラス15のマスク部17
の部分には内視鏡1の上下方向を表わす指標18が内方
向に向けて突設されている。この指標18は内視鏡1の
上下方向に合わせて配置されている。
【0023】そして、内視鏡1の接眼部5の製造時には
接眼部材13の枠体14にカバーガラス15を接着固定
させた接眼部材13のユニットを設け、光学繊維束6と
口金8とホルダー9とを組み付けたユニットに上記接眼
部材13のユニットを組み付ける。この時、カバーガラ
ス15のマスク部17の指標18を内視鏡1の上下に回
転方向を合わせ、さらに光学繊維束6の平滑面6aの周
辺の繊維の乱れをカバーガラス15のマスク部17で隠
すように調整した状態で、固定ねじ16によってこの接
眼部材13をホルダー9の大径部12にねじ止め固定す
るようになっている。
【0024】次に、上記構成の作用について説明する。
本実施の形態の内視鏡1の使用時には挿入部3は体内に
挿入される。そして、挿入部3の先端に設けられた結像
光学系の対物レンズによって結像される観察像は光ファ
イバを束ねた光学繊維束6で手元側の接眼部5まで伝送
される。さらに、この観察像は接眼部5の接眼レンズに
よって拡大される。そして、術者は拡大された観察像を
観察する事ができる。
【0025】また、内視鏡1による観察像の観察時には
光学繊維束6の平滑面6aに結像された像にピントをあ
わせて図示しない接眼レンズを調整する。この時、光学
繊維束6の平滑面6aとカバーガラス15のマスク部1
7との間は接している為、平滑面6aにはピントが合う
がカバーガラス15のマスク部17はボケてしまうとい
う不具合は発生しない。
【0026】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本実施の形態では透光性のカバ
ーガラス15における光学繊維束6の端面の平滑面6a
との接合面に接眼部5の視野絞り用のマスク部17を蒸
着により一体化した接眼部材13を設けたので、マスク
部17を単体で1部品として構成する必要が無い。その
ため、内視鏡1の接眼部5の構成部品数を減らして構成
の簡素化を図ることができるので、原価低減、組み付け
工数削減ができる。
【0027】また、本実施の形態ではマスク部17が蒸
着でカバーガラス15の内面に形成され、光学繊維束6
の端面の平滑面6aに当接された状態で配置されている
ので、カバーガラス15のマスク部17と、光学繊維束
6の端面の平滑面6aとは同一平面上に存在する。その
ため、従来のように光学繊維束6の端面の結像のみにピ
ントが合ってカバーガラス15のマスク部17がボケる
という不具合が発生しない。
【0028】さらに、光学繊維束6の端面とカバーガラ
ス15の表面とが平滑である為、光学繊維束6の端面と
カバーガラス15との間に接着剤の層を設けなくても、
光学的な干渉縞が発生しない。
【0029】また、本実施の形態のようにカバーガラス
15にマスク部17を蒸着した場合には金属板を写真腐
食してカバーガラス15のマスク部17のマスク形状を
形成した場合と比較して、マスク部17のマスク形状の
精度が良く、内視鏡1の観察像の品位を向上させる事が
できる。
【0030】また、図3(A),(B)は本発明の第2
の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第1の
実施の形態(図1および図2(A),(B)参照)の接
眼部5の構成を次の通り変更したものである。なお、本
実施の形態の内視鏡1の他の部分の構成は第1の実施の
形態と同様であるので、図3(A),(B)中で第1の
実施の形態と同一部分には同一の符号を付してその説明
を省略し、ここでは第1の実施の形態と異なる部分につ
いてのみ説明する。
【0031】すなわち、本実施の形態では第1の実施の
形態の接眼部材13に代えて透明なカバーガラス(透光
性の防塵部材)21の片面に図3(B)中に斜線部で示
すように略リング形状の視野絞り用のマスク部22を蒸
着によって一体的に設けた円板状の接眼要素23を設け
たものである。
【0032】ここで、カバーガラス21のマスク部22
のリングの中心穴22aの内径寸法は光学繊維束6の平
滑面6aの外径寸法よりも小さくなるように形成されて
いる。そして、カバーガラス21はマスク部22を光学
繊維束6の平滑面6a側に向けた状態で配置され、この
カバーガラス21のマスク部22は光学繊維束6の平滑
面6aに突き当てられた状態で、光学繊維束6の平滑面
6aに接着固定されている。
【0033】さらに、カバーガラス21のマスク部22
の部分には内視鏡1の上下方向を表わす指標24が内方
向に向けて突設されている。この指標22は内視鏡1の
上下方向に合わせて配置されている。
【0034】そして、内視鏡1の接眼部5の製造時には
カバーガラス21のマスク部22を光学繊維束6の平滑
面6aに突き当て、マスク部22の指標24を内視鏡1
の上下に回転方向を合わせ、さらに平滑面6aの周辺の
繊維の乱れをマスク部22で隠すように調整して接着固
定する。なお、組み立て用の仮固定治具があればずれが
無く、高精度に組み付ける事ができる。
【0035】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本実施の形態ではマスク部22
はカバーガラス21に蒸着されているためマスク部21
を単体で1部品として構成する必要が無いうえ、第1の
実施の形態の接眼部材13の枠体14に相当する構成要
素も不用になる。そのため、内視鏡1の接眼部5の構成
部品数をさらに減らして構成の一層の簡素化を図ること
ができるので、原価低減、組み付け工数削減ができる。
【0036】また、図4(A),(B)は本発明の第3
の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第2の
実施の形態(図3(A),(B)参照)の接眼部5の接
眼要素23の構成を次の通り変更したものである。な
お、本実施の形態の内視鏡1の他の部分の構成は第1,
第2の実施の形態と同様であるので、図4(A),
(B)中で第1,第2の実施の形態と同一部分には同一
の符号を付してその説明を省略し、ここでは第1,第2
の実施の形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0037】すなわち、本実施の形態では透明な高分子
材料で形成されたカバーガラス31が設けられている。
このカバーガラス31の片面にはマスク部形成用の略リ
ング状の凹陥部31aが形成されている。そして、この
凹陥部31a内には図4(B)中に斜線部で示すように
略リング形状の視野絞り用のマスク部32が一体的に設
けられている。ここで、カバーガラス31の片面のマス
ク部32はカバーガラス31の凹陥部31aからマスク
表面が露出するような状態でカバーガラス31の端面と
略同一面位置に成形されている。
【0038】さらに、カバーガラス31のマスク部32
の部分には内視鏡1の上下方向を表わす指標33が内方
向に向けて突設されている。この指標33は内視鏡1の
上下方向に合わせて配置されている。
【0039】また、カバーガラス31の片面のマスク部
32が光学繊維束6の平滑面6aに突き当てられた状態
でカバーガラス13が光学繊維束6の平滑面6aに接着
固定されている。
【0040】そして、内視鏡1の接眼部5の製造時には
カバーガラス31はマスク部32を光学繊維束6の平滑
面6aに突き当て、マスク部32の指標33を内視鏡1
の上下に回転方向を合わせて接着固定する。なお、組み
立て用の仮固定治具があればずれが無く、高精度に組み
付ける事ができる。
【0041】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本実施の形態ではカバーガラス
31の片面のマスク部32はカバーガラス31の凹陥部
31aからマスク表面が露出するような状態でカバーガ
ラス31の端面と略同一面位置に成形され、かつそのマ
スク面は全くの平滑面である。そのため、カバーガラス
31のマスク部32を光学繊維束6の平滑面6aに突き
当てた状態で接着固定する接着作業時に泡抜きがしやす
いため、作業時間を減らす事ができる。その他の効果は
第2の実施の形態と同じである。
【0042】また、図5および図6(A),(B)は第
1の実施の形態(図1および図2(A),(B)参照)
の内視鏡1における挿入部3の先端部41の概略構成を
示すものである。ここで、内視鏡1の挿入部3には基端
部が操作部2に接続されている細長い硬性部42が設け
られている。さらに、挿入部3の最先端には先端金属部
44が配設されている。そして、この先端金属部44と
硬性部42との間に湾曲部43が介設されている。
【0043】さらに、湾曲部43には中心軸方向に沿っ
て複数の湾曲駒45が並設されている。そして、前後の
各湾曲駒45間は回動ピンを介してそれぞれ回動可能に
連結され、例えば上下左右の4方向、或いは2方向に湾
曲変形可能な湾曲ユニット46が形成されている。
【0044】また、湾曲ユニット46の外周面には網状
管47が両端を半田で固定して外装されている。さら
に、湾曲部43の最外層には弾性部材で形成されている
湾曲部被覆部材48が配設されている。この湾曲部被覆
部材48の先端部は先端金属部44の後端部外周面に、
またこの湾曲部被覆部材48の後端部は硬性部42の先
端部外周面にそれぞれ水密確保して組み付けられてい
る。
【0045】また、湾曲部43の外周面には略円筒状の
湾曲部保護部材49が着脱自在に装着されている。この
湾曲部保護部材49は例えば軟性プラスチックや、ゴム
などの弾性材料で形成されており、オートクレープ滅菌
機に対する熱水耐性(約135℃)がある事が望まし
い。そして、この湾曲部保護部材49は少なくとも湾曲
部被覆部材48の外周面全体を覆う状態で設けられてい
る。
【0046】さらに、この湾曲部保護部材49の内径寸
法は湾曲部被覆部材48の先端部を先端金属部44に組
み付けた状態で、湾曲部被覆部材48の先端金属部44
への組付け部分の最外径より大きいが大きな隙間は生じ
ない程度に設定されている。
【0047】また、湾曲部保護部材49の内周面には両
端近辺にリング状の凸部50がそれぞれ設けられてい
る。ここで、内視鏡1の挿入部3の硬性部42の外周面
および先端金属部44の外周面には湾曲部保護部材49
の凸部50と係脱可能に係合する凹部51が周状にそれ
ぞれ設けられている。
【0048】また、図6(A)に示すように湾曲部保護
部材49の一側部にはほぼ全長にわたり薄肉のヒンジ部
49aが形成されている。さらに、この湾曲部保護部材
49の他側部(ヒンジ部49aの対称部分)には切り離
して分離可能な開閉部49bが形成されている。
【0049】また、図6(B)に示すように湾曲部保護
部材49の開閉部49bの一方の端縁部外周面には外向
きに突設された係合凸部52が形成されている。さら
に、他方の端縁部内周面には係合凸部52と係脱可能に
係合する形状の係合凹部53が形成されている。なお、
係合凹部53の端部にはツマミ54が湾曲部保護部材4
9の円筒より外に突出された状態で設けられている。
【0050】次に、上記構成の作用について説明する。
本実施の形態の内視鏡1の使用時には湾曲部43の外周
面に湾曲部保護部材49が着脱自在に装着される。ここ
で、湾曲部保護部材49の装着時には図6(A)に示す
ように湾曲部保護部材49の係合凸部52が係合凹部5
3に係脱可能に係合された状態で保持される。
【0051】このとき、湾曲部保護部材49の凸部50
を内視鏡1側の凹部51に合わせて組み付ける事で、湾
曲部保護部材49が挿入部3の中心軸方向にずれる事が
防止できる。
【0052】また、湾曲部43の外周面から湾曲部保護
部材49を取外す場合には湾曲部保護部材49のツマミ
54を外方向に引っ張り操作する。このとき、ツマミ5
4を引く引張り力により湾曲部保護部材49における係
合凹部53の周縁部位が係合凸部52から離れる方向に
弾性変形する。そして、この湾曲部保護部材49におけ
る係合凹部53の周縁部位の弾性変形により図6(B)
に示すように係合凹部53が係合凸部52から離れ、係
合凸部52と係合凹部53との係合が解除される。
【0053】さらに、この状態でヒンジ部49aを中心
に湾曲部保護部材49を開方向に弾性変形させることに
より、湾曲部保護部材49は断面形状が略半円となる状
態で開閉する。
【0054】また、内視鏡1がオートクレーブや、EO
G滅菌などで陰圧下にさらされた状態では、一般的には
内視鏡1内の圧力が上がり、湾曲部43の湾曲部被覆部
材48が膨らむ。しかしながら、本実施の形態では湾曲
部43の湾曲部被覆部材48の外周面に湾曲部保護部材
49が装着されているので、湾曲部43の湾曲部被覆部
材48は湾曲部保護部材49にぶつかるまで膨らんだあ
とは膨らむ事はない。
【0055】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、EOG・オートクレーブ滅菌な
どの滅菌行程で内視鏡1が陰圧下にさらされても湾曲部
43の湾曲部被覆部材48が破裂する事が無い。
【0056】また、湾曲部保護部材49は側面から片手
で取付け作業および取外し作業を行う事ができる。さら
に、湾曲部保護部材49の取付け、取外し作業時には湾
曲部43に力を加えない為、湾曲部43の湾曲駒45が
誤って破損するおそれもない。また、湾曲部保護部材4
9は1部品で構成される為、安価である。
【0057】また、図7乃至図9は内視鏡1の挿入部3
の先端部の第1の変形例を示すものである。本変形例は
図5および図6(A),(B)の湾曲部保護部材49の
構成を次の通り変更したものである。なお、その他の部
分の構成は図5および図6(A),(B)と同じ構成に
なっているので、図7乃至図9中で、図5および図6
(A),(B)と同一部分には同一の符号を付してその
説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ説明す
る。
【0058】すなわち、本変形例の湾曲部保護部材61
は略円筒状で側面が開閉可能となっている。さらに、湾
曲部保護部材61の先端側の端部内周面には弾性体で形
成されたリング状の固定部材62が固定されている。な
お、湾曲部保護部材61および固定部材62はオートク
レーブ滅菌機に対する熱水耐性(約135℃)がある事
が望ましい。
【0059】また、湾曲部保護部材61の内径寸法は湾
曲部被覆部材48の先端部を先端金属部44に組み付け
た状態で、湾曲部被覆部材48の先端金属部44への組
付け部分の最外径より大きいが大きな隙間は生じない程
度に設定されている。さらに、固定部材62の内径寸法
は先端金属部44の外径寸法とほぼ同じか、少し小さい
程度に設定されている。
【0060】また、図8(A)に示すように固定部材6
2の内周面には軸方向に沿って延設された縦溝63が周
方向に複数並設されている。これにより、固定部材62
の内周面と先端金属部44との接触面積が少なくなって
いる。なお、固定部材62は水蒸気透過性の材質である
ことが望ましい。
【0061】また、湾曲部保護部材61の一側部にはヒ
ンジ部64が設けられている。さらに、この湾曲部保護
部材61の他側部(ヒンジ部64の対称部分)には図9
に示すように接離可能な開閉用の接離部65が全長にわ
たり設けられている。
【0062】また、湾曲部保護部材61の外周部には略
平板状のベルト66が固定されている。このベルト66
は軟性の耐熱水部材で形成されている。さらに、このベ
ルト66の一端部にはピン67、他端部には係止穴68
がそれぞれ設けられている。また、ベルト66の一端部
にはピン67の近傍位置にベルト66における係止穴6
8側の端部が挿入されるガイドリング69が設けられて
いる。
【0063】次に、上記構成の作用について説明する。
本変形例では湾曲部保護部材61はヒンジ部64を中心
に断面が半円形状となるように分割される状態で開閉す
る。そして、この湾曲部保護部材61の装着作業時には
この湾曲部保護部材61を内視鏡1の湾曲部43に被せ
た状態で、接離部65を閉める。
【0064】続いて、ベルト66を湾曲部保護部材61
の周方向に沿って回し、ガイドリング69内にベルト6
6における係止穴68側の端部を挿入させる。このと
き、ベルト66の端部をリング69に通した状態で、さ
らに係止穴68にピン67を通して、固定する。このよ
うに湾曲部保護部材61を内視鏡1の湾曲部43に被せ
て装着した状態では固定部材62は先端金属部44を締
めつけている為、湾曲部保護部材61が内視鏡1より外
れる事はない。その他の作用は図5および図6(A),
(B)の湾曲部保護部材49と同じである。
【0065】そこで、上記構成のものにあっては固定部
材62以外は弾性部材で形成する必要が無い為、耐久性
を確保する事が容易である。その他の効果は図5および
図6(A),(B)の湾曲部保護部材49と同じであ
る。
【0066】また、図10乃至図12は内視鏡1の挿入
部3の先端部の第2の変形例を示すものである。本変形
例は図5および図6(A),(B)の湾曲部保護部材4
9の構成を次の通り変更したものである。なお、その他
の部分の構成は図5および図6(A),(B)と同じ構
成になっているので、図10乃至図12中で、図5およ
び図6(A),(B)と同一部分には同一の符号を付し
てその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ
説明する。
【0067】すなわち、本変形例の湾曲部保護部材71
は1枚の平板状のシートで形成されている。さらに、こ
の湾曲部保護部材71は図10に示すように少なくとも
湾曲部被覆部材48の外周面に密着して略円筒状に巻き
付けられた状態で、着脱自在に装着されている。ここ
で、湾曲部保護部材71と湾曲部被覆部材48との間は
ほとんど隙間なく組み付けられている。
【0068】また、本変形例の湾曲部保護部材71の一
端部にはリング72が組み付けられている。さらに、こ
のリング72の固定部の近傍部位には図12に示すよう
に略L字状の係止突起73が外向きに突設されている。
【0069】また、湾曲部保護部材71の他端部には係
止穴74が係止突起73に相対する位置に設けられてい
る。なお、湾曲部保護部材71およびリング72、係止
突起73はオートクレーブ滅菌機に対する熱水耐性(約
135℃)がある事が望ましい。
【0070】また、湾曲部保護部材71は網状管など内
視鏡1との接触面積が少ない材質か、蒸気透過性で軟性
の材質が望ましい。次に、上記構成の作用について説明
する。本変形例では湾曲部保護部材71の装着作業時に
はこの湾曲部保護部材71を内視鏡1の湾曲部43に被
せた状態で、巻き付ける。
【0071】続いて、湾曲部保護部材71の係止穴74
側の端部をリング72に通し、係止穴74に係止突起7
3を通して、固定する。これにより、本変形例の湾曲部
保護部材71が内視鏡1の湾曲部43に装着される。
【0072】また、内視鏡1がオートクレーブや、EO
G滅菌などで陰圧下にさらされた状態では、内視鏡1内
の圧力が上がり、湾曲部被覆部材48が膨らむ。しか
し、本変形例では湾曲部43の湾曲部被覆部材48の外
周面に湾曲部保護部材71が装着されているので、湾曲
部43の湾曲部被覆部材48は湾曲部保護部材71にぶ
つかるまで膨らんだあとは膨らむ事はない。
【0073】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本変形例では湾曲部保護部材7
1に係止穴74を湾曲部43の周方向に沿って複数並設
することにより、挿入部3の外径寸法が異なる内視鏡1
に適用できる。
【0074】さらに、オートクレーブや、EOG滅菌な
どで湾曲部保護部材71が全く膨らむ事が無い為、湾曲
部43の湾曲部被覆部材48が疲労による耐性劣化する
ことを防止することができる。その他の効果は図5およ
び図6(A),(B)の湾曲部保護部材49と同じであ
る。
【0075】また、図13および図14は内視鏡1の挿
入部3の先端部の第3の変形例を示すものである。本変
形例は図5および図6(A),(B)の湾曲部保護部材
49の構成を次の通り変更したものである。なお、その
他の部分の構成は図5および図6(A),(B)と同じ
構成になっているので、図13および図14中で、図5
および図6(A),(B)と同一部分には同一の符号を
付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について
のみ説明する。
【0076】すなわち、本変形例の湾曲部保護部材81
は少なくとも内視鏡1の湾曲部43の湾曲部被覆部材4
8の外周面を覆う状態で着脱自在に設けられている。本
変形例の湾曲部保護部材81は円筒形状に形成され、図
14に示すように周方向に2分割されて断面形状が略半
円形状の2つの構成部材81a,81bが形成されてい
る。ここで、湾曲部保護部材81と湾曲部被覆部材48
との間はわずかな隙間で組み付けられている。
【0077】また、湾曲部保護部材81の2つの構成部
材81a,81bの先端側端部の内周面には磁石で形成
された略半円状の固定リング82がそれぞれ組み付けら
れている。ここで、分割された2つの固定リング82の
両端部のS・N極は、それぞれが磁力で吸着されるよう
な状態で配置されている。さらに、分割された湾曲部保
護部材81のの2つの構成部材81a,81bの一端部
間はヒンジ部83によって回動可能な状態で組み付けら
れている。
【0078】また、湾曲部保護部材81および固定リン
グ82はオートクレーブ滅菌機に対する耐性(約135
℃)がある事が望ましい。なお、固定リング82は内視
鏡1の先端金属部44に磁力によって固定されている。
【0079】次に、上記構成の作用について説明する。
本変形例では湾曲部保護部材81の装着作業時にはこの
湾曲部保護部材81の2つの構成部材81a,81bを
分割させ、内視鏡1の先端部に側面から被せた後、2つ
の構成部材81a,81bをあわせて円筒状にする。
【0080】このとき、略半円状の固定リング82はそ
れぞれ磁力で吸着固定される。この後、湾曲部保護部材
81を操作部2側にずらし、固定リング82と内視鏡1
の先端金属部44との間は磁力で固定される。その他の
作用は図5および図6(A),(B)の湾曲部保護部材
49と同じである。
【0081】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本変形例では内視鏡1の先端部
に湾曲部保護部材81を着脱する作業が容易となる。さ
らに、弾性材を使用していないため、耐久性がある素材
のみを使用でき、耐久性を確保する事が容易である。そ
の他の効果は図5および図6(A),(B)の湾曲部保
護部材49と同じである。
【0082】また、図15は内視鏡挿入部の先端部の第
4の変形例を示すものである。本変形例は図5および図
6(A),(B)の内視鏡1の湾曲部43における湾曲
部被覆部材48の取付け構造を次の通り変更したもので
ある。なお、その他の部分の構成は図5および図6
(A),(B)と同じ構成になっているので、図15中
で、図5および図6(A),(B)と同一部分には同一
の符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分
についてのみ説明する。
【0083】すなわち、本変形例では、湾曲部被覆部材
48の両端部が、湾曲部43の両端部、つまり先端金属
部44の後端部外周面及び硬性部42の先端部外周面の
それぞれと、防水両面テープ91によって固定されてい
る。
【0084】そして、上記構成の本変形例では古い湾曲
部被覆部材48および防水両面テープ91を取り外し、
新しい湾曲部被覆部材48および防水両面テープ91を
取り付ける事によって、簡単に湾曲部被覆部材48の交
換が完了する。
【0085】なお、従来の湾曲部被覆部材48の取付け
方法は湾曲部被覆部材48の両端の上に糸を巻き、その
上を接着することによって湾曲部被覆部材48の固定を
行うようにしている。この場合、接着作業及び乾燥作業
に時間がかかり、またこれらの作業は挿入部3、湾曲部
43、先端金属部44を固定して行う必要があった。さ
らに、乾燥後の湾曲部被覆部材48の外径寸法を一定寸
法内に抑える為には、糸巻き作業、接着作業とも技術が
必要であった。これらの問題がある為、従来は湾曲部被
覆部材48の交換作業をユーザー訪問先で簡単には行う
事ができなかった。
【0086】これに対し、上記構成の本変形例の構成に
より以下のような効果が得られる。すなわち、接着、乾
燥の必要が無い為、作業時間が短縮できる。また、作業
時間の短縮は原価低減にもつながる。さらに、取付け、
取り外しが容易となる。また、特殊な技術がなくても交
換できる。
【0087】したがって、ユーザー訪問先での湾曲部被
覆部材48の交換が可能となる。また、ユーザーによる
湾曲部被覆部材48の交換が可能となる可能性もある。
さらに、作業者による外径寸法のバラツキが少ない効果
もある。
【0088】また、図16は内視鏡1の挿入部3の先端
部の第5の変形例を示すものである。本変形例は第4の
変形例(図15参照)をさらに次のように変更したもの
である。
【0089】すなわち、本変形例では、湾曲部被覆部材
48の両端部が、湾曲部43の両端部、つまり先端金属
部44の後端部外周面及び硬性部42の先端部外周面の
それぞれと、防水両面テープ91によって固定されてい
る。さらに、その上から熱収縮チューブ92が被せられ
ている。
【0090】そこで、本構成により、より一層強固に湾
曲部被覆部材48の両端部を湾曲部43の両端部に固定
することができる。尚、本変形例では熱収縮チューブ9
2を用いているが、湾曲部被覆部材48を締め付けるも
のであればこれに限らず、例えばゴムバンド等でも良
い。さらに、本変形例における湾曲部被覆部材48はフ
ッ素ゴムであるが、これに限らず、ポリウレタンゴム、
シリコンゴム等、その他のエラストマーでも良い。
【0091】また、本変形例においては接着剤を用いて
いないが、より強固に固定する為に補助的にUV接着
剤、瞬間接着剤等の接着剤を使っても良い。また、図1
7(A)〜(C)は内視鏡挿入部の先端部の第6の変形
例を示すものである。本変形例は図5および図6
(A),(B)の内視鏡1の湾曲部43における湾曲部
被覆部材48の取付け構造を次の通り変更したものであ
る。なお、その他の部分の構成は図5および図6
(A),(B)と同じ構成になっているので、図17
(A)〜(C)中で、図5および図6(A),(B)と
同一部分には同一の符号を付してその説明を省略し、こ
こでは異なる部分についてのみ説明する。
【0092】すなわち、本変形例では、図17(A)に
示すように湾曲部被覆部材48の両端部に穴部101が
設けられている。さらに、湾曲部43の両端部、つまり
先端金属部44の後端部外周面及び硬性部42の先端部
外周面に、穴部101と係合する突起部102が設けら
れている。また、図17(B),(C)に示すように、
穴部101と突起部102との係合部を覆うようにして
熱収縮チューブ103が被せられている。
【0093】そして、上記構成の本変形例では湾曲部被
覆部材48の取付け時には、湾曲部被覆部材48に設け
られた穴部101と、先端金属部44及び硬性部42に
設けられた突起部102を係合させる。その後、この係
合部を覆うようにして熱収縮チューブ103を被せ、接
合部を補強する。
【0094】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、湾曲部被覆部材48の取付け時
には接着、乾燥の必要が無い為、作業時間が短縮でき
る。作業時間の短縮は原価低減にもつながる。さらに、
湾曲部被覆部材48の取付け、取り外しが容易となる。
また、特殊な技術がなくても湾曲部被覆部材48が簡単
に交換できる。したがって、ユーザー訪問先での湾曲部
被覆部材48の交換が可能となる。また、ユーザーによ
る湾曲部被覆部材48の交換が可能となる可能性もあ
る。さらに、作業者による湾曲部被覆部材48の外径寸
法のバラツキが少ないうえ、湾曲部被覆部材48の端部
が湾曲部43の端部からずれない効果もある。
【0095】また、図18(A)〜(C)は内視鏡挿入
部の先端部の第7の変形例を示すものである。本変形例
は、第6の変形例(図17(A)〜(C)参照)の突起
部102に代えてネジ部材111を設けたものである。
尚、図18(A),(B)に示すように、湾曲部43の
両端である先端金属部44及び硬性部42にはネジ部材
111をねじ込む為のネジ穴112が形成されている。
【0096】そして、上記構成の本変形例では湾曲部被
覆部材48の取付け時には、図18(B)に示すよう
に、湾曲部被覆部材48を湾曲部43に被せた後、ネジ
部材111を湾曲部被覆部材48の穴部113を通して
湾曲部43の両端である先端金属部44及び硬性部42
に設けられたネジ穴112にねじ込んで取り付ける。そ
の後、図18(C)に示すようにネジ部材111を覆う
ようにして熱収縮チューブ114を被せ、接合部を補強
する。
【0097】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本構成により、湾曲部被覆部材
48の取付け時、突起部102に湾曲部被覆部材48が
引っかかって傷つく事が無いという効果がある。
【0098】尚、本変形例では突起部102としてネジ
部材111を用いているが、突起部となるものであれば
これに限らず、着脱可能に構成したピン等でも良い。さ
らに、本変形例では熱収縮チューブ114を用いている
が、湾曲部被覆部材48を締め付けるものであれはこれ
に限らず、例えばゴムバンド等でも良い。また、本変形
例においては接着剤を用いていないが、より強固に固定
する為に補助的にUV接着剤、瞬間接着剤等の接着剤を
使っても良い。
【0099】さらに、本発明は上記実施の形態に限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種
々変形実施できることは勿論である。次に、本出願の他
の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。 記 (付記項1) 多本数の光学繊維束と、光学繊維束の接
眼側端面に設けられたマスクと、防塵用の透明な平板
と、を有する内視鏡装置において、マスクと防塵用の透
明な平板を1体で設けた事を特徴とする内視鏡装置。
【0100】(付記項2) 透明な平板の光学繊維束側
端面に無反射不透明性の蒸着膜によってマスクを形成し
たことを特徴とする付記項1の内視鏡。 (付記項3) 透明な平板の光学繊維束側端面に無反射
不透明性のマスクをインサート成形を行って1体に設け
たことを特徴とする付記項1の内視鏡。
【0101】(付記項4) 内視鏡に対して真空圧下で
の乾燥・エアレーションを行う際に、内視鏡湾曲部の破
裂を防止する内視鏡保護装置を有した内視鏡装置におい
て、前記内視鏡保護装置は、内視鏡湾曲部側方から取付
可能で、内視鏡湾曲部を覆う事のできる湾曲部被覆部材
と、その湾曲部被覆部材が内視鏡湾曲部に取り付いた状
態を維持する為の固定手段とからなることを特徴とする
内視鏡装置。
【0102】(付記項1〜4の従来技術) 本発明は、
接眼部を有するファイバースコープに関する。一般に内
視鏡は操作部・挿入部・コネクター・接眼部より構成さ
れ、結像光学系・光学繊維束・接眼光学系により、体腔
内を観察できる。内視鏡の接眼部にはマスク(視野絞
り)を光学繊維束の端部に設けるのが一般的である。マ
スクは内視鏡の回転方向が分かるようにする為や、光学
繊維束の周辺の繊維配列の乱れを隠す為に設けられてい
る。また、マスクと光学繊維束端面を離すと、接眼光学
系によって拡大された光学繊維束端面の結像とマスクの
どちらかがぼけて見えたり、瞳を動かした時に相対的に
移動して見えたりする為、光学繊維束の端面にマスクが
張り付けられているのが一般的である。さらに、接眼部
にはカバーガラスがマスクの瞳側に設けられているのが
一般的である。カバーガラスは光学繊維束端面にゴミな
どが付着し、結像されてしまうのを防ぐために設けられ
ている。従来技術としては、特公昭60−12603に
示されているように光学繊維束端面とカバーガラスの間
にプラスチックシートに埋設されたマスクを設けてい
る。また、特開昭61−241705に示されるように
光学繊維束の配列でマークをつけて、回転方向が分かる
ようにする方法がある。
【0103】(付記項1〜4が解決しようとする課題)
特公昭60−12603ではマスクと光学繊維束端面
はプラスチックシート分のある程度の距離が生じてしま
い、結像またはマスクのボケが生じてしまう可能性があ
った。また、特開昭61−241705では光学繊維束
の製造コストが上がり、さらに周辺の乱れが隠せない、
という問題点があった。
【0104】(付記項1〜3の目的) 付記項1から3
では、マスクと光学繊維束端面の結像がボケる事無く、
組み立て工数が削減でき、マスク形状が美しい構造を有
する内視鏡を提供する事を目的とする。
【0105】(付記項4の目的) 付記項4ではオート
クレーブ・EOG滅菌過程の真空状態において、内視鏡
内部と外部を連通させずに湾曲部被覆の破裂を防止する
保護装置を有する内視鏡を提供する事を目的とする。
【0106】
【発明の効果】本発明によれば光学繊維束の接眼部側端
面に接合される透光性の防塵部材を設け、この防塵部材
における光学繊維束の端面との接合面に接眼部の視野絞
り用のマスクを一体化した接眼要素を設けたので、マス
クまたは光学繊維束の端面の結像のうちのいずれか一方
がボケる事無く、光学繊維束の組み立て工数が削減でき
るとともに、高精度のマスクを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の内視鏡の操作部
を示す要部の斜視図。
【図2】 (A)は第1の実施の形態の内視鏡の接眼部
を示す縦断面図、(B)は接眼部材のマスクを示す平面
図。
【図3】 本発明の第2の実施の形態を示すもので、
(A)は内視鏡の接眼部を示す縦断面図、(B)は接眼
部材のマスクを示す平面図。
【図4】 本発明の第3の実施の形態を示すもので、
(A)は内視鏡の接眼部を示す縦断面図、(B)は接眼
部材のマスクを示す平面図。
【図5】 第1の実施の形態の内視鏡の挿入部における
先端部の概略構成を示す縦断面図。
【図6】 (A)は図5の6A−6A線断面図、(B)
は湾曲部保護部材を開いた状態を示す横断面図。
【図7】 内視鏡挿入部の先端部の第1の変形例を示す
縦断面図。
【図8】 (A)は図7の8A−8A線断面図、(B)
は図7の8B−8B線断面図。
【図9】 第1の変形例における湾曲部保護部材のベル
ト固定部を示す正面図。
【図10】 内視鏡挿入部の先端部の第2の変形例を示
す縦断面図。
【図11】 第2の変形例における湾曲部保護部材のベ
ルト固定部を示す正面図。
【図12】 図11のL−L線断面図。
【図13】 内視鏡挿入部の先端部の第3の変形例を示
す縦断面図。
【図14】 第3の変形例における固定リングの取付け
状態を示す正面図。
【図15】 内視鏡挿入部の先端部の第4の変形例を示
す要部の縦断面図。
【図16】 内視鏡挿入部の先端部の第5の変形例を示
す要部の縦断面図。
【図17】 内視鏡挿入部の先端部の第6の変形例を示
すもので、(A)は内視鏡挿入部の先端部の要部の分解
斜視図、(B)は内視鏡挿入部の先端部の要部の斜視
図、(C)は同縦断面図。
【図18】 内視鏡挿入部の先端部の第7の変形例を示
すもので、(A)は内視鏡挿入部の先端部の要部の分解
斜視図、(B)は湾曲部被覆部材の取付け状態を示す斜
視図、(C)は内視鏡挿入部の先端部の要部の斜視図。
【符号の説明】 1 内視鏡 2 操作部 5 接眼部 6 光学繊維束 6a 平滑面(接眼部側端面) 13 接眼部材(接眼要素) 15 カバーガラス(透光性の防塵部材) 17 マスク部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内視鏡本体内に多本数の光ファイバを束
    ねた光学繊維束を備えた光学式の観察光学系が配設さ
    れ、上記内視鏡本体の操作部に上記観察光学系の接眼部
    が配設された内視鏡において、 上記光学繊維束の接眼部側端面に接合される透光性の防
    塵部材を設け、この防塵部材における上記光学繊維束の
    端面との接合面に上記接眼部の視野絞り用のマスクを一
    体化した接眼要素を設けたことを特徴とする内視鏡。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103913835A (zh) * 2012-12-29 2014-07-09 上海澳华光电内窥镜有限公司 一种可调节中心位置的目镜装置

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CN103913835A (zh) * 2012-12-29 2014-07-09 上海澳华光电内窥镜有限公司 一种可调节中心位置的目镜装置

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