JPH11194126A - 血液濾過ユニット - Google Patents

血液濾過ユニット

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JPH11194126A
JPH11194126A JP10001362A JP136298A JPH11194126A JP H11194126 A JPH11194126 A JP H11194126A JP 10001362 A JP10001362 A JP 10001362A JP 136298 A JP136298 A JP 136298A JP H11194126 A JPH11194126 A JP H11194126A
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昌夫 北島
Keiichi Ishizaki
慶一 石▲崎▼
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 血液の回り込みを防止するとともに、作
製が容易で、かつ、品質の安定した血漿を得ることがで
きる血液濾過ユニットを提供する。 【解決手段】 上記課題は、少なくともガラス繊維濾紙
と微多孔性膜が積層されている血液濾過材料と、この血
液濾過材料を収容し血液入口と血漿出口を有するホルダ
ーとからなる血液濾過ユニットにおいて、ホルダーは、
ガラス繊維濾紙を収容するガラス繊維濾紙収容室と、ガ
ラス繊維濾紙収容室より大きく微多孔性膜を収容する微
多孔性膜収容室とが形成され、ガラス繊維濾紙はガラス
繊維濾紙収容室より小さく形成され、微多孔性膜はガラ
ス繊維濾紙収容室より大きく形成されていることを特徴
とする血液濾過ユニットによって解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は全血から血漿または
血清試料を調製する際に使用される血液濾過ユニットに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】血液中の構成成分、例えば代謝産物、蛋
白質、脂質、電解質、酵素、抗原、抗体などの種類や濃
度の測定は、通常全血を遠心分離して得られる血漿また
は血清を検体として行われている。ところが、遠心分離
は手間と時間がかかる。特に少数の検体を急いで処理し
たいときや、現場検査などには、電気を動力とし、遠心
分離機を必要とする遠心法は不向きである。そこで、濾
過により全血から血漿を分離する方法が検討されてき
た。
【0003】この濾過方法には、ガラス繊維濾紙と酢酸
セルロース等の各種の微多孔性膜を組み合わせてカラム
に充填し、カラムの一方から全血を注入し、加圧や減圧
を行って他方から血漿や血清を得るいくつかの方法が公
知化されている(特公昭44−14673号公報、特開
平2−208565号公報、特開平4−208856号
公報、特公平5−52463号公報等)。
【0004】しかし、全血から濾過により自動分析等に
よる測定に必要な100μl以上の量と、通常、臨床検
査で要求される多数の項目が測定可能な品質の血漿また
は血清を得る方法に関してはいまだ試行の段階にあり、
広く実用化されるに至っていない。
【0005】問題の本質は、ごく僅かに混入する血球の
漏出および濾過材料と血球の接触によって生ずる血球の
破壊に伴う血球内成分の血漿または血清への混入の阻止
にある。そこで、本発明者らは先に、全血から血漿や血
清を効率よく分離しうる血液濾過ユニットとして、濾材
にガラス繊維濾紙と微多孔性膜を組み合わせるとともに
濾材の血漿出口側にシール部材を設けて濾過材料の開口
面積を狭めた血液濾過ユニットを完成し、これを特許出
願した(特願平8−7692号)。
【0006】また、その吸引側に血漿受槽を設けたもの
等、各種改良したものも既に開発した(特願平8−91
621号、特願平8−333361号、特願平8−34
4018号、特願平8−344019号、特願平9−2
8653号、特願平9−193784号、特願平−19
3785号、特願平9−193786号)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来は、ガラス繊維濾
紙とその収容室の間を血液が通過して血球を含んだ血漿
を濾過回収しないように、ガラス繊維濾紙の径をガラス
繊維濾紙の収容室の内径より若干大きくし、血液がガラ
ス繊維濾紙と収容室との間を通過するのを防止してい
た。
【0008】しかしながら、このような径の大きいガラ
ス繊維濾紙を使用した場合は、ガラス繊維濾紙を収容室
に充填した際、ガラス繊維濾紙の周縁部は圧縮されて密
度が大きくなり、この密度が大きい周縁部を通過した血
液は血球が壊れその成分(カリウム等)が濾過回収され
てしまい、安定した品質の血漿を得ることができないも
のであった。
【0009】また、血液濾過ユニットを作製する際に、
径の大きいガラス繊維濾紙をガラス繊維濾紙の収容室に
充填する作業が面倒で、血液濾過ユニットの作製の効率
が悪いものであった。
【0010】本発明の目的は、血液の回り込みがなく血
球を含まない血漿や血清を濾過回収できるとともに、血
液濾過ユニットの作製が簡単で、かつ、血球の構成成分
が濾過回収した血漿に混入しない安定した品質の血漿を
得ることができる血液濾過ユニットを提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するべく鋭意検討の結果、微多孔性膜をガラス繊維
濾紙より大きくした場合、ガラス繊維濾紙の大きさを収
容室より小さい状態で充填しても(すなわち、血液が収
容室の間から回り込んでも)、微多孔性膜により血球を
含んだ血漿を濾過回収することがないことを見いだし、
本発明を完成するに至った。
【0012】すなわち、本発明は、少なくともガラス繊
維濾紙と微多孔性膜が積層されている血液濾過材料と、
この血液濾過材料を収容し血液入口と血漿出口を有する
ホルダーとからなる血液濾過ユニットにおいて、ホルダ
ーは、ガラス繊維濾紙を収容するガラス繊維濾紙収容室
と、ガラス繊維濾紙収容室より大きく微多孔性膜を収容
する微多孔性膜収容室とが形成され、ガラス繊維濾紙は
ガラス繊維濾紙収容室より小さく形成され、前記微多孔
性膜はガラス繊維濾紙収容室より大きく形成されている
ことを特徴とする血液濾過ユニットに関するものであ
る。
【0013】本発明はまた、少量の血漿であっても効率
よく取り出せるようにしたもので、前記血液濾過ユニッ
トに、ホルダーの血漿出口に連続して血漿を貯留するカ
ップが形成されている血液濾過ユニットに関するもので
ある。
【0014】
【発明の実施の形態】ガラス繊維濾紙は2種類に分けら
れる。
【0015】第1のグループは、血液がガラス繊維濾紙
の厚さ方向に浸透していくに従って血球を順次トラップ
していく、いわゆる体積濾過作用を主目的とするもので
あり、これには密度が0.05〜0.13程度で、素繊
維の直径が約10μm以下と細く、保留粒子径が約0.
6μm以上と大きく、かつ透水速度が約0.7ml/s
ec以上と大きいものである。市販品ではワットマン社
製 GF/D、アドバンテック社製 GA−100,GA
−200等がこのグループに含まれる。以下、このグル
ープのガラス繊維濾紙を低密度ガラス繊維濾紙と称す
る。
【0016】第2のグループは、低密度ガラス繊維濾紙
から漏出してきた血球の捕捉を主目的とするもので密度
が約0.14以上と高く、保留粒子径が約0.5μm以下
と小さく、透水速度も約0.5ml/sec以下と小さ
いものである。市販品ではワットマン社製 GF/B,G
F/C,GF/F、アドバンテック社製 GC−50,G
F−75,GB−140,QR−100等がこのグルー
プに含まれる。以下、このグループのガラス繊維濾紙を
高密度ガラス繊維濾紙と称する。
【0017】血液濾過材料の主体となるガラス繊維濾紙
は低密度ガラス繊維濾紙の方である。
【0018】ガラス繊維の表面を、特開平2−2085
65号公報、同4−208856号公報に記載された様
な方法で、親水性高分子で処理することによって濾過を
より速やかに円滑に行なうことができる。また、ガラス
繊維濾紙の中にレクチン、その他の反応性試薬や改質剤
を添加しておいたり、直接処理することもできる。ガラ
ス繊維濾紙は複数枚を積層して用いることができる。
【0019】本発明で用いられる濾過材料は、特開昭6
2−138756〜8号公報、特開平2−105043
号公報、特開平3−16651号公報等に開示された方
法に従って各層を部分的に配置された接着剤で接着した
り、超音波、その他の手段により溶着して一体化するこ
とができる。
【0020】濾過し得る全血の量は、ガラス繊維濾紙中
に存在する空間体積と全血中の血球の体積に大きく影響
される。ガラス繊維濾紙の密度が高い(粒子保持孔径が
小さい)と赤血球がガラス繊維濾紙の表面近傍にトラッ
プされるので、表面からごく浅い領域でガラス繊維濾紙
中の空間が閉塞状態になってしまうことが多い。従っ
て、それ以上の濾過が進まず、結果として濾過、回収し
得る血漿量も少なくなる。この際、回収血漿量を増やそ
うとして更に強い条件で吸引すると、血球の破壊、すな
わち溶血が起きてしまう。つまり表面濾過に近いプロセ
スとなり、濾紙の空間体積利用効率は低い。
【0021】空間体積あるいは血漿濾過量に対応する指
標として、透水速度が有効である。透水速度は、入口と
出口をチューブに接続できるように絞った濾過ユニット
中に一定面積のガラス繊維濾紙を密閉保持し、一定量の
水を加えて一定圧力で加圧または減圧したときの、単位
面積あたりの濾過量を速度で表したものであり、ml/
sec等の単位を持つ。
【0022】具体例としては、濾過ユニット中に直径2
0mmのガラス繊維濾紙をセットし、その上に100m
lの注射筒をたてて60mlの水を入れて自然流下さ
せ、開始後10秒と40秒の間の30秒間にガラス濾紙
中を通り抜けた水の量をもって透水量とし、これから単
位面積あたりの透水速度を算出する。
【0023】低密度ガラス繊維濾紙の厚さは、回収すべ
き血漿量とガラス繊維濾紙の密度(空隙率)及び面積か
ら定められる。乾式分析素子を用いて複数項目の分析を
行なう場合の血漿の必要量は、100〜500μlであ
り、ガラス繊維濾紙の面積が1〜5cm2程度が実用的
である。この場合低密度ガラス繊維濾紙の厚さは1〜1
0mm程度、好ましくは2〜8mm程度、より好ましく
は3〜6mm程度である。この低密度ガラス繊維濾紙は
1枚のほか複数枚、例えば1〜10枚程度、好ましくは
2〜6枚程度を積層して上記厚さとすることができる。
【0024】本発明の血液濾過材料では上記低密度ガラ
ス繊維濾紙層の一部または全部に細断小片を使用するこ
とができる。1枚のガラス繊維濾紙の厚さは0.2〜3
mm程度、通常0.5〜2mm程度である。これを径が
10〜30mm程度、好ましくは15〜25mmに細断
して使用するのである。細断小片の形状は問うところで
はなく、正方形、長方形のほか三角形、円形等如何なる
形状であってもよい。ガラス繊維濾紙の基本的に全部を
使用する観点から円形にする場合には各辺が凹弧状にな
った小片を併用することになる。通常は4角形であり、
長辺と短辺の比が1.0〜5.0程度、特に1.0〜2.
5程度の範囲内にすることが好ましい。
【0025】細断は上記のサイズにできる市販の裁断機
を使用して行えばよい。
【0026】細断小片の充填に際して繊維方向に特に注
意する必要はない。
【0027】ガラス繊維濾紙の濾過液出口側には、さら
に血球と血漿の分離を促進し、また、漏出血球を阻止す
るため微多孔性膜を配置する。
【0028】この微多孔性膜は、表面を親水化されてお
り血球分離能を有するものであり、実質的に分析値に影
響を与える程には溶血することなく、全血から血球と血
漿を特異的に分離するものである。この微多孔性膜は孔
径がガラス繊維濾紙の保留粒子径より小さくかつ0.2
μm以上、好ましくは0.3〜5μm程度、より好まし
くは1〜3μm程度のものが適当である。また、空隙率
は高いものが好ましく、具体的には、空隙率が約40%
から約95%、好ましくは約50%から約95%、さら
に好ましくは約70%から約95%の範囲のものが適当
である。微多孔性膜の例としてはポリスルホン膜、弗素
含有ポリマー膜、セルロースアセテート膜、ニトロセル
ロース膜等がある。また表面を加水分解、親水性高分
子、活性剤などで親水化処理したものもある。
【0029】弗素含有ポリマーの微多孔性膜としては、
特表昭63−501594号公報(WO 87/022
67)に記載のポリテトラフルオロエチレンのフィブリ
ル(微細繊維)からなる微多孔性のマトリックス膜(微
多孔性層)、Gore−Tex(W.L.Gore and
Associates社製)、Zitex(Norto
n社製)、ポアフロン(住友電工社製)などがある。そ
の他に、US 3268872(実施例3及び4)、US
3260413(実施例3及び4)、特開昭53−9
2195(US 4201548)等に記載のポリテト
ラフルオロエチレンの微多孔性膜、US 364950
5に記載のポリビニリデンフルオリドの微多孔性膜など
がある。
【0030】これらの弗素含有ポリマーの微多孔性膜の
作成に当たっては、1種もしくは2種以上の弗素含有ポ
リマーを混合しても良いし、弗素を含まない1種もしく
は2種以上のポリマーや繊維と混合し、製膜したもので
あっても良い。
【0031】構造としては、延伸しないもの、1軸延伸
したもの、2軸延伸したもの、1層構成の非ラミネート
タイプ、2層構成のラミネートタイプ、例えば繊維等の
他の膜構造物にラミネートした膜等がある。
【0032】フイブリル構造又は一軸延伸もしくは二軸
延伸した非ラミネートタイプの微多孔性膜は、延伸によ
り、空隙率が大きくかつ濾過長の短い微多孔膜が作られ
る。濾過長が短い微多孔膜では、血液中の有形成分(主
として赤血球)による目詰りが生じがたく、かつ血球と
血漿の分離に要する時間が短いので、定量分析精度が高
くなるという特徴がある。
【0033】弗素含有ポリマーの微多孔性膜は特開昭5
7−66359号公報(US 4783315)に記載の
物理的活性化処理(好ましくはグロー放電処理又はコロ
ナ放電処理)を微多孔膜層の少なくとも片面に施すこと
により微多孔性膜の表面を親水化して、隣接する微多孔
性膜との部分接着に用いられる接着剤の接着力を強化す
ることができる。
【0034】弗素含有ポリマーの微多孔性膜は、そのま
までは、表面張力が低く乾式分析要素の血球濾過層とし
て用いようとしても、水性液体試料ははじかれてしまっ
て、膜の表面や内部に拡散、浸透しないことは、周知の
事実である。本発明では、第1の手段として弗素含有ポ
リマーの微多孔性膜に親水性を付与し親水性を高める手
段として、弗素含有ポリマーの微多孔性膜の外部表面及
び内部の空隙の表面を実質的に親水化するに充分な量の
界面活性剤を弗素含有ポリマーの微多孔性膜に含浸させ
ることにより、前記の水性液体試料がはじかれる問題点
を解決した。
【0035】水性液体試料がはじかれることなく膜の表
面や内部に拡散、浸透、移送されるに充分な親水性を弗
素含有ポリマーの微多孔性膜に付与するには、一般に、
弗素含有ポリマーの微多孔性膜の空隙体積の約0.01
%から約10%、好ましくは約0.1%から約5.0
%、更に好ましくは0.1%から1%の界面活性剤で微
多孔性膜の空隙の表面が被覆されることが必要である。
例えば、厚さが50μmの弗素含有ポリマーの微多孔性
膜の場合に、含浸される界面活性剤の量は、一般に0.
05g/m2から2.5g/m2の範囲であることが好ま
しい。弗素含有ポリマーの微多孔性膜に界面活性剤を含
浸させる方法としては、界面活性剤の低沸点(沸点約5
0℃から約120℃の範囲が好ましい)の有機溶媒
(例、アルコール、エステル、ケトン)溶液に弗素含有
ポリマーの微多孔性膜を浸漬し、溶液を微多孔性膜の内
部空隙に実質的に充分に行きわたらせた後、微多孔性膜
を溶液から静かに引き上げ、風(温風が好ましい)を送り
乾燥させる方法が一般的である。
【0036】弗素含有ポリマーの微多孔性膜を親水性化
処理に用いられる界面活性剤としては、非イオン性(ノ
ニオン性)、陰イオン性(アニオン性)、陽イオン性
(カチオン性)、両性いずれの界面活性剤をも用いるこ
とができる。
【0037】これらの界面活性剤のうちでは、ノニオン
性界面活性剤が、赤血球を溶血させる作用が比較的低い
ので、全血を検体とするための多層分析要素においては
有利である。ノニオン性界面活性剤としては、アルキル
フェノキシポリエトキシエタノール、アルキルポリエー
テルアルコール、ポリエチレングリコールモノエステ
ル、ポリエチレングリコールジエステル、高級アルコー
ルエチレンオキシド付加物(縮合物)、多価アルコール
エステルエチレンオキシド付加物(縮合物)、高級脂肪
酸アルカノールアミドなどがある。
【0038】ノニオン性界面活性剤の具体例として、次
のものがある。アルキルフェノキシポリエトキシエタノ
ールとしては、 イソオクチルフェノキシポリエトキシエタノール: (Triton X−100:オキシエチレン単位平均
9〜10含有) (Triton X−45:オキシエチレン単位平均5
含有) ノニルフェノキシポリエトキシエタノール: (IGEPAL CO−630:オキシエチレン単位平均
9含有) (IGEPAL CO−710:オキシエチレン単位平均
10〜11含有) (LENEX698:オキシエチレン単位平均9含有) アルキルポリエーテルアルコールとしては、 高級アルコール ポリオキシエチレンエーテル: (Triton X−67:CA Registry N
o.59030−15−8)
【0039】弗素含有ポリマーの微多孔性膜は、その多
孔性空間に水不溶化した1種又は2種以上の水溶性高分
子を設けることによって親水化したものであってもよ
い。水溶性高分子の例として、酸素を含む炭化水素には
ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリ
エチレングリコール、メチルセルロース、エチルセルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルセルロース、窒素を含むものにはポリアクリルアミ
ド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアミン、ポリエ
チレンイミン、負電荷を有するものとしてポリアクリル
酸、ポリメタアクリル酸、ポリスチレンスルホン酸など
をあげることが出来る。不溶化は熱処理、アセタール化
処理、エステル化処理、重クロム酸カリによる化学反
応、電離性放射線による架橋反応等によって行えばよ
い。詳細は、特公昭56−2094号公報及び特公昭5
6−16187号公報に開示されている。
【0040】ポリスルホンの微多孔性膜は、ポリスルホ
ンをジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロ
リドンあるいはこれらの混合溶媒等に溶解して製膜原液
を作製し、これを支持体上に、又は直接凝固液中に流延
し洗浄、乾燥して行うことにより製造することができ
る。詳細は特開昭62−27006号公報に開示されて
いる。ポリスルホンの微多孔性膜は、そのほか特開昭5
6−12640号公報、特開昭56−86941号公
報、特開昭56−154051号公報等にも開示されて
おり、それらも使用することができる。ポリスルホンの
微多孔性膜も弗素含有ポリマーと同様界面活性剤を含有
させ、あるいは水不溶化した水溶性高分子を設けること
によって親水化することができる。
【0041】その他の非繊維微多孔性膜としては、特公
昭53−21677号、米国特許1,421,341号等
に記載されたセルロースエステル類、例えば、セルロー
スアセテート、セルロースアセテート/ブチレート、硝
酸セルロースからなるブラッシュポリマー膜が好まし
い。6−ナイロン、6,6−ナイロン等のポリアミド、
ポリエチレン、ポリプロピレン等の微多孔性膜でもよ
い。その他、特公昭53−21677号、特開昭55−
90859号等に記載された、ポリマー小粒子、ガラス
粒子、けい藻土等が親水性または非吸水性ポリマーで結
合された連続空隙をもつ多孔性膜も利用できる。
【0042】特に、ポリスルホンから成る異方性多孔質
膜およびその表面を親水性高分子で覆うように処理した
り、その他の方法で表面を親水化したポリスルホン多孔
質膜が有効である。このような例としては、富士写真フ
イルム社製 SE−200がある。
【0043】非繊維微多孔性膜の有効孔径は0.2〜1
0μm、好ましくは0.3〜5μm、特に有効なのは
0.5〜3μmである。本発明で非繊維微多孔性膜の有
効孔径は、ASTM F316−70に準拠した限界泡
圧法(バブルポイント法)により測定した孔径で示す。
非繊維微多孔性膜が相分離法により作られたいわゆるブ
ラッシュ・ポリマーから成るメンブランフィルターであ
る場合、厚さ方向の液体通過経路は、膜の製造の際の自
由表面側(即ち光沢面)で最も狭くなっているのが普通
で、液体通過経路の断面を円に近似したときの孔径は、
自由表面の近くで最も小さくなっている。容積の通過経
路における厚さ方向に関する最小孔径は、さらにフィル
ターの面方向について分布を持っており、その最大値が
粒子に対する濾過性能を決定する。通常、それは限界泡
圧法で測定される。
【0044】上に述べたように、相分離法により作られ
たいわゆるブラッシュ・ポリマーから成るメンブランフ
ィルターでは、厚さ方向の液体通過経路は膜の製造の際
の自由表面側(即ち光沢面)で最も狭くなっている。本
発明の分析素子の非繊維微多孔性膜としてこの種の膜を
用いる場合には、出口側を、メンブランフィルターの光
沢面とすることが好ましい。
【0045】本発明で使用される血液濾過材料には、低
密度ガラス繊維濾紙と微多孔性膜に加えて第3の濾過材
料を追加することができる。この第3の濾過材料の例と
しては、濾紙、高密度ガラス繊維濾紙、不織布、織物生
地(例えば平織生地)、編物生地(例えば、トリコット
編)等、繊維質多孔性層を挙げることができる。これら
のうち織物、編物等が好ましい。織物等は特開昭57−
66359号に記載されたようなグロー放電処理をして
もよい。この第3の濾過材料はガラス繊維濾紙と微多孔
性膜の中間に配置することが好ましい。
【0046】好ましい微多孔性膜はポリスルホン膜、酢
酸セルローズ膜等であり、特に好ましいのはポリスルホ
ン膜である。本発明の血液濾過材料においてはガラス繊
維濾紙が血液供給側に配置され、微多孔性膜が出口側に
配置される。
【0047】微多孔性膜の厚さは0.05〜0.3mm
程度、特に0.1〜0.2mm程度でよく、通常は1枚
の微多孔性膜を用いればよい。しかしながら、必要によ
り複数枚を用いることもできる。
【0048】ホルダーは血液濾過材料を収容するもので
あって、血液入口と血漿出口が設けられているものであ
る。このホルダーは、一般に、血液濾過材料を収容する
ホルダー本体と、蓋体に分けた態様で作製される。通常
は、いずれにも少なくとも1個の開口が設けられてい
て、一方は血液供給口として、場合により更に加圧口と
して、他方は吸引口として、場合により更に濾過された
血漿または血清の排出口として使用される。濾過された
血漿または血清の排出口を別に設けることもできる。ホ
ルダーが四角形で蓋体を側面に設けた場合には血液供給
口と吸引口の両方を本体に設けることができる。
【0049】ホルダー本体には、ガラス繊維濾紙を収容
するガラス繊維濾紙収容室と、微多孔性膜を収容する微
多孔性膜収容室とが形成されており、微多孔性膜収容室
はガラス繊維濾紙収容室より大きく形成されている。微
多孔性膜収容室の大きさは、ガラス繊維濾紙収容室にお
いて収容室の側壁面を通って流れ込んだ全血があって
も、血漿のみを濾過回収できるだけの大きさの微多孔性
膜を配置できるだけの大きさが必要である。
【0050】ガラス繊維濾紙収容室に収容されるガラス
繊維濾紙は、ガラス繊維濾紙の収容室への充填作業が簡
易で、かつ、ガラス繊維濾紙の周縁部が圧縮されないの
で、その径が収納室の径より小さいことが好ましいが、
小さくなりすぎると血液の回り込みが多くなるので好ま
しくない。すなわち、ガラス繊維濾紙収容室の径より
0.005mm程度から0.05mm程度小さいことが
好ましく、0.01mm程度から0.02mm程度小さ
いことがより好ましい。
【0051】微多孔性膜は微多孔性膜収容室に収容する
が、微多孔性膜収容室より小さく形成され、かつ、ガラ
ス繊維濾紙収容室より大きいことが必要である。この微
多孔性膜の大きさは、ガラス繊維濾紙収容室より0.0
1mm程度以上大きいことが好ましく、0.2mm程度
以上大きいことがより好ましい。また、微多孔性膜は、
その周縁部が微多孔性膜収容室に載置された状態になっ
ており、この微多孔性膜収容室と接触している周縁部の
長さ(半径方向)は、0.05mm程度以上が好まし
く、0.1程度mm以上がより好ましい。
【0052】ガラス繊維濾紙収容室の容積は、収納する
ガラス繊維濾紙の乾燥状態および検体(全血)を吸収し
膨潤した時の総体積より大きい必要がある。ガラス繊維
濾紙の総体積に対して収容室の容積が小さいと、濾過が
効率良く進行しなかったり、溶血を起こしたりする。収
容室の容積のガラス繊維濾紙の乾燥時の総体積に対する
比率は、ガラス繊維濾紙の膨潤の程度にもよるが、通常
101%〜200%、好ましくは110%〜150%、
更に好ましくは120%〜140%である。
【0053】一方、血液濾過ユニットの出口側および入
口側に空間部を設けることによって血液の濾過材料内の
流れを均一化して目詰まりや血球漏出の問題を解決する
ことができる。このような構造の血液濾過ユニットにお
いて細断小片層が血液入口側の表面層となる場合には細
断小片が入口側空間部を埋めてしまわないようナイロン
メッシュ等のスクリーン部材等を設けて空間部への進入
を阻止するようにする。
【0054】ホルダーの血漿出口には、濾過された血漿
を受けるカップを設けることができる。このカップは、
少なくともホルダーの中心方向からアナライザーが血漿
を吸引できるようにすることがアナライザーの設計上好
ましく、その結果、ガラス繊維濾紙収容室及び微多孔性
膜収容室の濾過液出口およびカップへの通路はホルダー
の中心を外して設けることになる。この通路をカップの
縁部近傍に設けることによって成形がしやすくなり、ま
た血漿の粘度が低いときでも血漿が吸引ダクトに入るト
ラブルを防ぐことができる。ヘマトクリット値の小さい
血液の場合は吸引により血漿が通路から噴出することが
あるので通路の出口には噴出を阻止する邪魔部材、例え
ば庇を形成することが好ましい。
【0055】カップはアナライザーの吸引ノズルが吸引
しやすいよう底面を傾斜面、例えば逆円錐状にするのが
よい。また、回収血漿量はヘマトクリット値によってか
なりバラツクのでオーバーフロー構造を持つようにする
こともできる。さらに、カップの血漿出口に対応する側
の上端部は、血漿が流れ込み易いように内側に向かって
斜め下に傾斜して形成することが好ましい。
【0056】カップの容積は100μl〜1ml程度が
好ましく、この程度の容積にすることにより、少量の血
漿でも効率よくアナライザーで吸引することができる。
【0057】本発明のホルダーは、上記ホルダー本体に
蓋体が取付けられると、これらの血液供給口と吸引口を
除いて全体が密閉構造になる。
【0058】ホルダーの材料はプラスチックが好まし
い。例えば、汎用ポリスチレン、ハイインパクトポリス
チレン、メタアクリル酸エステル、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリカーボネー
ト等の透明あるいは不透明の樹脂が用いられる。フィン
の可撓性を考慮するとハイインパクトポリスチレン、汎
用ポリスチレン、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン
が好ましい。
【0059】上記ホルダー本体と蓋体の取付方法は、接
着剤を用いた接合、融着等如何なる手段によってもよ
い。この際、上記本体と蓋体のいずれの周縁が内側に位
置してもよく、あるいは突き合わせ状態であってもよ
い。また、上記ホルダー本体と蓋体をネジ等の手段で組
立分解ができる構造とすることもできる。
【0060】血液濾過材料の形状に特に制限はないが、
製造が容易なように、円形とすることが望ましい。一
方、四角形にすれば作製した血液濾過材料の切断ロスが
なくなるので好ましい。細断片も用いることができる。
【0061】本発明の血液濾過ユニットの使用方法とし
ては、該ユニットのガラス繊維濾紙側の開口に血液を供
給し、反対側の開口から濾液である血漿または血清を採
取する。血液の供給量は血液濾過材料の体積の1.2〜
5倍程度、好ましくは2〜4倍程度が適当である。濾過
に際しては血液供給口側からの加圧あるいは反対側から
の減圧を行なって濾過を促進するのがよい。加、減圧は
あまり大きくすると血球が破れて溶血が起こるので、一
気圧(大気圧)に対する圧力差が最大でも±300mm
Hg程度の範囲、好ましくは±200mmHg程度の範
囲、さらに好ましくは±150mmHg程度の範囲にな
るようにするとよい。加圧または吸引開始後特に最初の
5〜10秒の間は圧力差をできるだけ小さくすることが
望ましく、±50mmHg程度の範囲で行うとよい。こ
の加、減圧手段はペリスタルあるいはシリンジを利用す
る方法が簡便である。シリンジのピストンを移動させる
距離はピストンの移動体積が濾過材料の体積の2〜5倍
程度になるようにするのがよい。移動速度は1cm2
り1〜500ml/min程度、好ましくは20〜10
0ml/min程度が適当である。使用後の濾過ユニッ
トは通常は使い捨てとする。
【0062】濾過で得た血漿や血清は常法に従って分析
が行なわれるが、本発明の濾過ユニットは特に乾式分析
素子を用いて複数項目を分析する場合に有効である。
【0063】濾過すべき血漿あるいは血清の量を多くす
るために血液中に無機塩あるいはアミノ酸などの有機化
合物の塩を添加しておくこともできる。これらの塩の添
加量は全血の総量に対して10mM〜300mM、好ま
しくは50mM〜200mM程度となるように調整する
のが良い。
【0064】
【実施例】図1〜3に示す血液濾過ユニットを作製し
た。図1は血液濾過ユニットを組み立てた状態の縦断面
図、図2は血液濾過ユニットを構成する蓋体の平面図、
図3は血液濾過ユニットを構成する蓋体の底面図であ
る。
【0065】この血液濾過ユニットは、図1に示すよう
に、ホルダー1を有し、このホルダー1は、ホルダー本
体10と、その上部に密着固定された蓋体20とからな
っている。
【0066】このホルダー本体10はハイインパクトポ
リスチレン樹脂で形成されたもので、血液濾過材料を構
成するガラス繊維濾紙30を収容するガラス繊維濾紙収
容室11が形成されるとともに、このガラス繊維濾紙収
容室11の上部において、血液濾過材料を構成する微多
孔性膜としてのポリスルホン多孔性膜40を収容する微
多孔性膜収容室12が形成されている。この微多孔性膜
収容室12は、下端においてガラス繊維濾紙収容室11
より大きい径の段部19が形成されており、この段部1
9にポリスルホン多孔性膜40が載置された状態で収容
される。また、この段部19の外周縁から、上方に斜め
に立ち上がった傾斜部13が形成されており、傾斜部1
3の上縁から外方にフランジ14が形成されている。
【0067】一方、ホルダー本体10の底部には、周縁
よりやや内側にガラス繊維濾紙載置部15を設けてそこ
から浅いロート状円板部16が連接され、このロート状
円板部16の中心から下方にノズル状血液入口17が延
設されている。このノズル状血液入口17には、血液濾
過の際、吸引チップ(図示せず)が装着される。上記ガ
ラス繊維濾紙載置部15は、ガラス繊維濾紙30の下面
をホルダー本体10のロート状円板部16から隔離させ
て空間18を形成するスぺーサとしても機能している。
【0068】前記蓋体20は、外側から、同心円の円筒
状をした外壁21、内壁22及び濾過した血漿を貯溜す
るためのカップ23が形成されている。前記外壁21
は、上方へ行くに従って外側へ広がるテーパー状に形成
されており、この外壁21の傾斜角は前記傾斜部13の
傾斜角と同一であり、また、外径が傾斜部13の内径と
同一となっている。すなわち、外壁21が傾斜部13に
密着状態で嵌合するようになっている。また、外壁21
の周縁部には外方に突出するフランジ24が形成され、
このフランジ24がホルダー本体10のフランジ14と
超音波で接着されている。このフランジ24の底面(フ
ランジ14と接着する面)には、図3に示すように、接
着以前の段階において、接着の際超音波エネルギーをそ
こに集めて液密性を充分に確保した状態で接着できるよ
うに、リブ25が形成されている(なお、接着後は溶融
消滅している)。
【0069】また、蓋体20の底面には、図3に示すよ
うに、12個の突起26が略均等な間隔で形成されてお
り、この突起26により、ポリスルホン多孔性膜40が
密着するのを防止している。
【0070】蓋体20の内壁22とカップ23との間に
は、煙突状の血漿通路27が蓋体20を貫通して上方に
突設されており、この血漿通路27の上方には、血漿の
噴出を阻止する庇28が水平方向に形成されている。こ
の庇28は、図2に示されるように、大小2つの半円を
組み合わせた形状をしており、内側の半円は血漿通路2
7の外壁と一致している。また、血漿通路27の上端内
側部分は、カップ23方向へ斜めになった流入部29が
形成され、濾過されて来た血漿27がカップ23内に容
易に流れ込むようにようになっていた。
【0071】なお、以上のような血液濾過ユニットにお
いて、ガラス繊維濾紙収容室11の直径は20.1m
m、同深さ5.9mm、微多孔性膜収容室12の下端に
おける直径23.0mm、同上端における直径22.5
mm、同深さ2.10mm、外壁21の外周面下端の直
径20.98mm、同下面からフランジ24までの高さ
2mm、内壁22の内径15.0mm、カップ23の内
径7.5mm、ガラス繊維濾紙30の直径20.0m
m、同厚さ0.91mmのものを6枚、ポリスルホン多
孔性膜40の直径20.9mm、同厚さ150μmであ
る。
【0072】以上の血液濾過ユニットを用いて、試験を
行った。なお、従来例としては、ポリスルホン多孔性膜
の直径がガラス繊維濾紙と同一のものを使用した。
【0073】〈血液の回り込み試験及び泡発生試験〉結
果を表1に示す。
【0074】
【表1】 なお、吸引時間は60秒で行った。表1から分かるよう
に、従来例では、13回濾過して1回だけ血液の回り込
みがなかったが、12回はポリスルホン多孔性膜上に血
液の回り込みが起きた。これに対し、実施例では、血液
の回り込みの発生は皆無であった。また、泡の発生は、
従来例が1回、実施例は皆無であった。
【0075】〈血漿の品質試験〉結果を図4に示す。
【0076】溶血を伴わない血漿分離方法として確立し
ている遠心分離方式(3000rpm×10分)によっ
て得た血漿についてのK(カリウム)濃度の測定値と本
方式によって得たKの測定値の差(ΔK)は血漿の品質
を最も敏感に反映する指標である。
【0077】図4から分かるように、従来例は、溶血指
標であるΔK値が大きく溶血が発生していることが分か
るが、実施例は、ΔK値が小さく品質が良いことが確認
された。なお、従来例は血漿量が実施例より多かった
が、これは血液の回り込みによるものと考えられる。
【0078】
【発明の効果】本発明の血液濾過ユニットを用いること
により、血液が回り込んで血球が回収されることがない
とともに、血液濾過ユニットの作製が簡単で、かつ、血
球の成分が混入することのない安定した品質の血漿を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である血液濾過ユニットを
組み立てた状態の縦断面図である。
【図2】 本発明の一実施例である血液濾過ユニットを
構成する蓋体の組み立てる前の状態の平面図である。
【図3】 本発明の一実施例である血液濾過ユニットを
構成する蓋体の組み立てる前の状態の底面図である。
【図4】 本発明の実施例と従来例とのΔK値を比較し
た図である。
【符号の説明】
10…ホルダー本体 11…ガラス繊維濾紙収容室 12…微多孔性膜収容室 13…傾斜部 14…フランジ 15…ガラス繊維濾紙載置部 16…ロート状円板部 17…ノズル状血液入口 19…段部 20…蓋体 21…外壁 22…内壁 23…カップ 24…フランジ 25…リブ 26…突起 27…血漿通路 28…庇 29…流入部 30…ガラス繊維濾紙 40…ポリスルホン多孔性膜(微多孔性膜)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B01D 63/08 B01D 63/08 71/68 71/68 (72)発明者 石▲崎▼ 慶一 埼玉県朝霞市泉水三丁目11番46号 富士写 真フイルム株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともガラス繊維濾紙と微多孔性膜
    が積層されている血液濾過材料と、この血液濾過材料を
    収容し血液入口と血漿出口を有するホルダーとからなる
    血液濾過ユニットにおいて、ホルダーは、ガラス繊維濾
    紙を収容するガラス繊維濾紙収容室と、ガラス繊維濾紙
    収容室より大きく微多孔性膜を収容する微多孔性膜収容
    室とが形成され、ガラス繊維濾紙はガラス繊維濾紙収容
    室より小さく形成され、微多孔性膜はガラス繊維濾紙収
    容室より大きく形成されていることを特徴とする血液濾
    過ユニット。
  2. 【請求項2】 前記ホルダーの血漿出口に連続して血漿
    を貯留するカップが形成されている請求項1記載の血液
    濾過ユニット。
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