JPH1138003A - 血液濾過装置 - Google Patents
血液濾過装置Info
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- JPH1138003A JPH1138003A JP19378797A JP19378797A JPH1138003A JP H1138003 A JPH1138003 A JP H1138003A JP 19378797 A JP19378797 A JP 19378797A JP 19378797 A JP19378797 A JP 19378797A JP H1138003 A JPH1138003 A JP H1138003A
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Abstract
過を行ない、多数の血液検体を濾過して血漿や血清サン
プルを短時間に作製しうる血液濾過装置を提供する 【解決手段】 上記課題は、減圧または加圧状態に維持
されるバッファータンクと、該バッファータンクに接続
されたマニホルドと、該マニホルドの各枝管の先端に設
けられた開閉弁および血液濾過ユニットへの接続具と、
複数の血液濾過ユニットと、該血液濾過ユニットを位置
決めしかつ保持するラックよりなる血液濾過装置によっ
て解決される。
Description
処理することが可能な血液濾過装置に関するものであ
る。
質、脂質、電解質、酵素、抗原、抗体などの種類や濃度
の測定は通常全血を遠心分離して得られる血漿または血
清を検体として行われている。ところが、遠心分離は手
間と時間がかかる。特に少数の検体を急いで処理したい
ときや、現場検査などには、電気を動力とし、遠心分離
機を必要とする遠心法は不向きである。そこで、濾過に
より全血から血漿を分離する方法が検討されてきた。
ムに充填し、カラムの一方から全血を注入し、加圧や減
圧を行なって他方から血漿や血清を得るいくつかの方法
が公知化されている(特公昭44−14673号公報、
特開平2−208565号公報、特開平4−20885
6号公報、特公平5−52463号公報等)。
よる測定に必要な量の血漿または血清を得る方法に関し
ては血糖など一部の項目を除いては、いまだ試行の段階
にあり、広く実用化されるに至っていない。
あっても血漿や血清を効率よく分離しうる血液濾過ユニ
ットとして、濾材にガラス繊維濾紙と微多孔性膜を組み
合わせるとともに濾材の血漿出口側にシール部材を設け
て濾過材料の開口面積を狭めた血液濾過ユニットを完成
した(特願平8−7692号)。
も既に開発した(特願平8−91621号)。
発した血液濾過ユニットは一基づつ血液濾過を行なうも
のであったので、作業能率を高めるため複数の血液濾過
ユニットを一度に血液濾過できる血液濾過装置の開発が
望まれていた。
ニットの血液濾過を行ない、多数の血液検体を濾過して
血漿や血清サンプルを短時間に作製しうる血液濾過装置
を提供することにある。
を解決するべく鋭意検討の結果、減圧または加圧状態に
維持されるバッファータンクと、該バッファータンクに
接続されたマニホルドと、該マニホルドの各枝管の先端
に設けられた開閉弁および血液濾過ユニットへの接続具
と、複数の血液濾過ユニットと、該血液濾過ユニットを
位置決めしかつ保持するラックよりなる血液濾過装置を
開発するに至り、この血液濾過装置が上記目的を達成す
るものであることを見出して本発明を完成することがで
きた。
あって、ポンプが接続されて内部が減圧(あるいは加
圧)状態にされるものである。このバッファータンクは
血液濾過ユニットの一部を着脱しても接続されている他
の血液濾過ユニットの濾過を継続できる容量を有してい
る。
過ユニットを接続するものであり、主管とそれから分岐
する枝管よりなる。
トへの接続具が設けられている。開閉弁は血液濾過ユニ
ットの着脱に応じて開閉するものであり、弁はこれに対
応できるものであれば如何なるものであってもよい。構
造でいえば栓コックタイプのもの、押弁タイプのもの、
蝶形弁タイプのもの、円板弁タイプのもの、仕切弁タイ
プのもの、ボール弁タイプのもの、椀形弁タイプのもの
等を使用でき、作動形式でいえば、力学的に開閉させる
方式や電磁弁等を使用できる。力学的に開閉させる場合
には、弁の開閉方向と血液濾過ユニットの着脱方向が一
致する場合には、接続具と弁体を連続杆等で接続させて
接続具ので移動で弁を開閉させることができる。その
際、弁体には接続させないで血液濾過ユニット離脱の際
の弁体の戻りをバッファータンクからの減圧(あるいは
加圧)によって行なわせることができる。弁の開閉方向
と血液濾過ユニットの着脱方向が逆になる場合とはレバ
ー機構によって方向を変えればよい。電磁弁を用いる場
合には血液濾過ユニットの着脱の移動によってスイッチ
をオンオフさせればよい。
いは加圧口)を密閉して血液濾過ユニットをマニホルド
を介してバッファータンクに連接させるものである。血
液濾過ユニットの吸引口への当接部にはゴム等の柔軟部
材あるいは弾性部材を貼着して気密性を容易に確保でき
るようにすることが望ましい。この接続具は上下動可能
にして血液濾過材料の着脱への対応を容易にするとよ
い。この上下動を可能にする手段としては、マニホルド
の枝管への接続を摺動構造にするとか、弾性材料のベロ
ー管を用いるとかすればよい。マニホルドはゴムやプラ
スチック製の可撓性のチューブであっても良く、金属や
ガラスの管と可撓性材料とを組み合わせたものでも良
い。
液濾過材料を収容するホルダーよりなり、該ホルダーに
は血液入口と濾過液出口が設けられているものである。
く、ガラス繊維濾紙に微多孔性膜等を組み合わせたもの
であってもよい。ガラス繊維濾紙は低密度のものと高密
度のものがあり、体積濾過に使用されるものは主として
低密度のものである。本発明で使用される濾過材料は低
密度ガラス繊維濾紙のみでもよいが、その場合には血球
漏出を生じないようガラス繊維濾紙の空間体積と供給血
液量の関係に特に注意する必要がある。
けられる。
の厚さ方向に浸透していくに従って血球を順次トラップ
していく、いわゆる体積濾過作用を主目的とするもので
あり、これには密度が0.05〜0.13程度で、素繊
維の直径が約10μm以下と細く、保留粒子径が約0.
6μm以上と大きく、かつ透水速度が約0.7ml/s
ec以上と大きいものである。市販品ではワットマン社
製 GF/D、アドバンテック社製 GA−100,GA
−200等がこのグループに含まれる。以下、このグル
ープのガラス繊維濾紙を低密度ガラス繊維濾紙と称す
る。
から漏出してきた血球の捕捉を主目的とするもので密度
が約0.14以上と高く、保留粒子径が約0.5μm以下
と小さく、透水速度も約0.5ml/sec以下と小さ
いものである。市販品ではワットマン社製 GF/B,G
F/C,GF/F、アドバンテック社製 GC−50,G
F−75,GB−140,QR−100等がこのグルー
プに含まれる。以下、このグループのガラス繊維濾紙を
高密度ガラス繊維濾紙と称する。
は低密度ガラス繊維濾紙のほうである。
65号公報、同4−208856号公報に記載された様
な方法で、親水性高分子で処理することによって濾過を
より速やかに円滑に行なうことができる。また、ガラス
繊維濾紙の中にレクチン、その他の反応性試薬や改質剤
を添加しておいたり、直接処理することもできる。ガラ
ス繊維濾紙は複数枚と積層して用いることができる。
−138756〜8号公報、特開平2−105043号
公報、特開平3−16651号公報等に開示された方法
に従って各層を部分的に配置された接着剤で接着して一
体化することができる。
ス繊維濾紙中に存在する空間体積と全血中の血球の体積
に大きく影響される。ガラス繊維濾紙の密度が高い(粒
子保持孔径が小さい)と赤血球がガラス繊維濾紙の表面
近傍にトラップされるので、表面からごく浅い領域でガ
ラス繊維濾紙中の空間が閉塞状態になってしまうことが
多い。従って、それ以上の濾過が進まず、結果として濾
過、回収し得る血漿量も少なくなる。この際、回収血漿
量を増やそうとして更に強い条件で吸引すると、血球の
破壊、すなわち溶血が起きてしまう。つまり表面濾過に
近いプロセスとなり、濾紙の空間体積利用効率は低い。
標として、透水速度が有効である。透水速度は、入口と
出口をチューブに接続できるように絞った濾過ユニット
中に一定面積のガラス繊維濾紙を密閉保持し、一定量の
水を加えて一定圧力で加圧または減圧したときの、単位
面積あたりの濾過量を速度で表したものであり、ml/
sec等の単位を持つ。
0mmのガラス繊維濾紙をセットし、その上に100m
lの注射筒をたてて60mlの水を入れて自然流下さ
せ、開始後10秒と40秒の間の30秒間にガラス濾紙
中を通り抜けた水の量をもって透水量とし、これから単
位面積あたりの透水速度を算出する。
き血漿量とガラス繊維濾紙の密度(空隙率)及び面積か
ら定められる。分析を乾式分析素子を用いて複数項目行
なう場合の血漿の必要量は100〜500μlであり、
ガラス繊維濾紙の面積が1〜5cm2 程度が実用的であ
る。この場合低密度ガラス繊維濾紙の厚さは1〜10m
m程度、好ましくは2〜8mm程度、より好ましくは3
〜6mm程度である。この低密度ガラス繊維濾紙は1枚
のほか複数枚、例えば1〜10枚程度、好ましくは2〜
6枚程度を積層して上記厚さとすることができる。
ス繊維濾紙層の一部または全部に細断小片を使用するこ
とができる。1枚のガラス繊維濾紙の厚さは0.2〜3
mm程度、通常0.5〜2mm程度である。これを径が
10〜30mm程度、好ましくは15〜25mmに細断
して使用するのである。細断小片の形状は問うところで
はなく、正方形、長方形のほか三角形、円形等如何なる
形状であってもよい。ガラス繊維濾紙の基本的に全部を
使用する観点から円形にする場合には各辺が凹弧状にな
った小片を併用することになる。通常は4角形であり、
長辺と短辺の比が1.0〜5.0程度、特に1.0〜2.5
程度の範囲内にすることが好ましい。
を使用して行えばよい。
意する必要はない。
に血球と血漿の分離を促進し、また、漏出血球を阻止す
るため微多孔性膜を配置することが好ましい。
り血球分離能を有するものであり、実質的に分析値に影
響を与える程には溶血することなく、全血から血球と血
漿を特異的に分離するものである。この微多孔性膜は孔
径がガラス繊維濾紙の保留粒子径より小さくかつ0.2
μm以上、好ましくは0.3〜5μm程度、より好まし
くは1〜3μm程度のものが適当である。また、空隙率
は高いものが好ましく、具体的には、空隙率が約40%
から約95%、好ましくは約50%から約95%、さら
に好ましくは約70%から約95%の範囲のものが適当
である。微多孔性膜の例としてはポリスルホン膜、弗素
含有ポリマー膜、セルロースアセテート膜、ニトロセル
ロース膜等がある。また表面を加水分解、親水性高分
子、活性剤などで親水化処理したものもある。
特表昭63−501594号公報(WO 87/022
67)に記載のポリテトラフルオロエチレンのフィブリ
ル(微細繊維)からなる微多孔性のマトリックス膜(微
多孔性層)、Gore−Tex(W.L.Gore an
d Associates社製)、Zitex(Nor
ton社製)、ポアフロン(住友電工社製)などがあ
る。その他に、US 3268872(実施例3及び
4)、US 3260413(実施例3及び4)、特開
昭53−92195(US 4201548)等に記載
のポリテトラフルオロエチレンの微多孔性膜、US 3
649505に記載のポリビニリデンフルオリドの微多
孔性膜などがある。
作成に当たっては、1種もしくは2種以上の弗素含有ポ
リマーを混合しても良いし、弗素を含まない1種もしく
は2種以上のポリマーや繊維と混合し、製膜したもので
あつても良い。
したもの、2軸延伸したもの、1層構成の非ラミネート
タイプ、2層構成のラミネートタイプ、例えば繊維等の
他の膜構造物にラミネートした膜等がある。
延伸した非ラミネートタイプの微多孔性膜は、延伸によ
り、空隙率が大きくかつ濾過長の短い微多孔膜が作られ
る。濾過長が短い微多孔膜では、血液中の有形成分(主
として赤血球)による目詰りが生じがたく、かつ血球と
血漿の分離に要する時間が短いので、定量分析精度が高
くなるという特徴がある。
7−66359号公報(US 4783315)に記載の
物理的活性化処理(好ましくはグロー放電処理又はコロ
ナ放電処理)を微多孔膜層の少なくとも片面に施すこと
により微多孔性膜の表面を親水化して、隣接する微多孔
性膜との部分接着に用いられる接着剤の接着力を強化す
ることができる。
までは、表面張力が低く乾式分析要素の血球濾過層とし
て用いようとしても、水性液体試料ははじかれてしまっ
て、膜の表面や内部に拡散、浸透しないことは、周知の
事実である。本発明では、第1の手段として弗素含有ポ
リマーの微多孔性膜に親水性を付与し親水性を高める手
段として、弗素含有ポリマーの微多孔性膜の外部表面及
び内部の空隙の表面を実質的に親水化するに充分な量の
界面活性剤を弗素含有ポリマーの微多孔性膜に含浸させ
ることにより、前記の水性液体試料がはじかれる問題点
を解決した。
面や内部に拡散、浸透、移送されるに充分な親水性を弗
素含有ポリマーの微多孔性膜に付与するには、一般に、
弗素含有ポリマーの微多孔性膜の空隙体積の約0.01
%から約10%、好ましくは約0.1%から約5.0
%、更に好ましくは0.1%から1%の界面活性剤で微
多孔性膜の空隙の表面が被覆されることが必要である。
例えば、厚さが50μmの弗素含有ポリマーの微多孔性
膜の場合に、含浸される界面活性剤の量は、一般に0.
05g/m2から2.5g/m2の範囲であることが好ま
しい。弗素含有ポリマーの微多孔性膜に界面活性剤を含
浸させる方法としては、界面活性剤の低沸点(沸点約5
0℃から約120℃の範囲が好ましい)の有機溶媒
(例、アルコール、エステル、ケトン)溶液に弗素含有
ポリマーの微多孔性膜を浸漬し、溶液を微多孔性膜の内
部空隙に実質的に充分に行きわたらせた後、微多孔性膜
を溶液から静かに引き上げ、風(温風が好ましい)を送り
乾燥させる方法が一般的である。
処理に用いられる界面活性剤としては、非イオン性(ノ
ニオン性)、陰イオン性(アニオン性)、陽イオン性
(カチオン性)、両性いずれの界面活性剤をも用いるこ
とができる。
性界面活性剤が、赤血球を溶血させる作用が比較的低い
ので、全血を検体とするための多層分析要素においては
有利である。ノニオン性界面活性剤としては、アルキル
フェノキシポリエトキシエタノール、アルキルポリエー
テルアルコール、ポリエチレングリコールモノエステ
ル、ポリエチレングリコールジエステル、高級アルコー
ルエチレンオキシド付加物(縮合物)、多価アルコール
エステルエチレンオキシド付加物(縮合物)、高級脂肪
酸アルカノールアミドなどがある。
のものがある。アルキルフェノキシポリエトキシエタノ
ールとしては、 イソオクチルフェノキシポリエトキシエタノール: (Triton X−100:オキシエチレン単位平均
9〜10含有) (Triton X−45:オキシエチレン単位平均5
含有) ノニルフェノキシポリエトキシエタノール: (IGEPAL CO−630:オキシエチレン単位平均
9含有) (IGEPAL CO−710:オキシエチレン単位平均
10〜11含有) (LENEX698:オキシエチレン単位平均9含有) アルキルポリエーテルアルコールとしては、 高級アルコール ポリオキシエチレンエーテル: (Triton X−67:CA Registry N
o.59030−15−8)
孔性空間に水不溶化した1種又は2種以上の水溶性高分
子を設けることによって親水化したものであってもよ
い。水溶性高分子の例として、酸素を含む炭化水素には
ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリ
エチレングリコール、メチルセルロース、エチルセルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルセルロース、窒素を含むものにはポリアクリルアミ
ド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアミン、ポリエ
チレンイミン、負電荷を有するものとしてポリアクリル
酸、ポリメタアクリル酸、ポリスチレンスルホン酸など
をあげることが出来る。不溶化は熱処理、アセタール化
処理、エステル化処理、重クロム酸カリによる化学反
応、電離性放射線による架橋反応等によって行えばよ
い。詳細は、特公昭56−2094号公報及び特公昭5
6−16187号公報に開示されている。
ンをジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロ
リドンあるいはこれらの混合溶媒等に溶解して製膜原液
を作製し、これを支持体上に、又は直接凝固液中に流延
し洗浄、乾燥して行うことにより製造することができ
る。詳細は特開昭62−27006号公報に開示されて
いる。ポリスルホンの微多孔性膜は、そのほか特開昭5
6−12640号公報、特開昭56−86941号公
報、特開昭56−154051号公報等のも開示されて
おり、それらも使用することができる。ポリスルホンの
微多孔性膜も弗素含有ポリマーと同様界面活性剤を含有
させ、あるいは水不溶化した水溶性高分子を設けること
によって親水化することができる。
昭53−21677号、米国特許1,421,341号等
に記載されたセルロースエステル類、例えば、セルロー
スアセテート、セルロースアセテート/ブチレート、硝
酸セルロースからなるブラッシュポリマー膜が好まし
い。6−ナイロン、6,6−ナイロン等のポリアミド、
ポリエチレン、ポリプロピレン等の微多孔性膜でもよ
い。その他、特公昭53−21677号、特開昭55−
90859号等に記載された、ポリマー小粒子、ガラス
粒子、けい藻土等が親水性または非吸水性ポリマーで結
合された連続空隙をもつ多孔性膜も利用できる。
0μm、好ましくは0.3〜5μm、特に有効なのは
0.5〜3μmである。本発明で非繊維微多孔性膜の有
効孔径は、ASTM F316−70に準拠した限界泡
圧法(バブルポイント法)により測定した孔径で示す。
非繊維微多孔性膜が相分離法により作られたいわゆるブ
ラッシュ・ポリマーから成るメンブランフィルターであ
る場合、厚さ方向の液体通過経路は、膜の製造の際の自
由表面側(即ち光沢面)で最も狭くなっているのが普通
で、液体通過経路の断面を円に近似したときの孔径は、
自由表面の近くで最も小さくなっている。容積の通過経
路における厚さ方向に関する最小孔径は、さらにフィル
ターの面方向について分布を持っており、その最大値が
粒子に対する濾過性能を決定する。通常、それは限界泡
圧法で測定される。
たいわゆるブラッシュ・ポリマーから成るメンブランフ
ィルターでは、厚さ方向の液体通過経路は膜の製造の際
の自由表面側(即ち光沢面)で最も狭くなっている。本
発明の分析素子の非繊維微多孔性膜としてこの種の膜を
用いる場合には、出口側を、メンブランフィルターの光
沢面とすることが好ましい。
密度ガラス繊維濾紙と微多孔性膜に加えて第3の濾過材
料を追加することができる。この第3の濾過材料の例と
しては、濾紙、不織布、織物生地(例えば平織生地)、
編物生地(例えば、トリコット編)等、繊維質多孔性層
を挙げることができる。これらのうち織物、編物等が好
ましい。織物等は特開昭57−66359号に記載され
たようなグロー放電処理をしてもよい。この第3の濾過
材料はガラス繊維濾紙と微多孔性膜の中間に配置するこ
とが好ましい。
酸セルローズ膜等であり、特に好ましいのはポリスルホ
ン膜である。本発明の血液濾過材料においてはガラス繊
維濾紙が血液供給側に配置され、微多孔性膜が出口側に
配置される。
程度、特に0.1〜0.2mm程度でよく、通常は1枚
の微多孔性膜を用いればよい。しかしながら、必要によ
り複数枚を用いることもできる。
性膜に加えて前述の高密度ガラス繊維濾紙を使用するこ
ともできる。
1mm程度、特に0.3〜0.7mm程度でよく、通常は
1枚の高密度ガラス繊維濾紙を用いればよい。しかしな
がら、必要により複数枚を用いることもできる。
れており、一般に血液濾過材料を収容する本体と、蓋体
に分けた態様で作製される。通常は、いずれにも少なく
とも1個の開口が設けられていて、一方は血液入口とし
て、場合により更に加圧口として、他方は濾過された血
漿または血清の排出口として、場合により更に吸引口と
して使用される。吸引口を別に設けることもできる。ホ
ルダーが箱形で蓋体を側面に設けた場合には血液供給口
と吸引口の両方を本体に設けることができる。
濾過材料の乾燥状態および血液を吸収し膨潤した時の総
体積より大きい必要がある。濾過材料の総体積に対して
収納部の容積が小さいと、濾過が効率良く進行しなかっ
たり、溶血を起こしたりする。収納部の容積の濾過材料
の乾燥時の総体積に対する比率は濾過材料の膨潤の程度
にもよるが、通常101%〜300%、好ましくは11
0%〜200%、更に好ましくは120%〜150%で
ある。
密着していることが必要であり、全血を吸引した時に濾
過材料を経由しない流路が出来ないように構成されてい
る必要があることは勿論である。
ニット本体にガラス繊維濾紙、微多孔性膜等を入れて、
ガラス繊維濾紙に細断小片を用いた場合には細断小片間
の隙間がなくなる程度に押圧し、蓋体を装着すればよ
い。
口側に空間部を設けることによって血液の濾過材料内の
流れを均一化して目詰まりや血球漏出の問題を改善する
ことができる。このような構造の血液濾過ユニットにお
いて細断小片層が血液入口側の表面層となる場合には細
断小片が入口側空間部を埋めてしまわないようナイロン
メッシュ等のスクリーン部材等を設けて空間部への進入
を阻止するようにする。
付けられると、これらの血液入口と濾過液出口を除いて
全体が密閉構造になる。
性のプラスチックが好ましい。例えば、ハイインパクト
ポリスチレン、メタアクリル酸エステル、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリカ
ーボネート、各種共重合体ポリマー等の透明あるいは不
透明の樹脂が用いられる。
いた接合、融着等如何なる手段によってもよい。この
際、上記本体と蓋体のいずれの周縁が内側に位置しても
よく、あるいは突き合わせ状態であってもよい。また、
上記本体と蓋体を螺合あるいはネジ等の手段で固着して
組立分解ができる構造とすることもできる。
原則として円形とする。この際、濾過材料をホルダー本
体の内部断面よりやや大きめとし、濾過材料の側面から
血漿が漏れることを防ぐことができる。
も、帯状でしっても良い。
濾過ユニットを着脱できるよう位置決めしかつ保持する
ものである。最も簡単な構造としては、血液濾過ユニッ
トのホルダー外周にフランジが突出形成されている場
合、該フランジと掛止保持できる複数の閉口が形成され
ている枝体や箱体をラックとして用いることができる。
の移動機構を設けることが好ましい。移動動作として
は、マニホルドの枝管先端の血液濾過ユニット接続具の
位置が固定されていて、ラックを垂直および水平の両方
向に移動できるようにし、ラックで位置改めされている
各列の血液濾過ユニットが接続具の直下にきたときにラ
ックが上昇して各血液濾過ユニットを接続具に接続させ
て血液濾過し、濾過終了後下降し、次いで横方向に移動
させて次の列の血液濾過ユニットを接続具の直下にくる
ようにしてもよい。この方式において、垂直移動はラッ
クでなく接続具に行なわせてもよい。また、接続具を垂
直および水平の両方向を移動できるようにしてもよい。
上記のラックあるいは接続具の水平方向への移動は直線
方向の移動のほか回動であってもよい。接続具が1列な
いし数列であって血液濾過を連続的に行なわせるように
してもよく、また、1台のラック分の接続具を設けて各
ラックごとにバッチ処理する方式であってもよい。
を図1に示す。この装置は吸引ポンプPが接続されてい
るバッファータンクT、このバッファータンクTに接続
されているマニホルドL、マニホルドLの各枝管の先端
に取付けられている開閉弁Vと血液濾過ユニットUへの
接続具S、複数の血液濾過ユニットUとこれを位置決め
保持するラックRからなっている。
ユニットUに当接するとスイッチが作動して開き、離れ
ると閉じるようになっている。血液濾過ユニットUの下
端にはノズル状の血液入口が下方に延びて採血管C内の
全血検体に浸漬している。
2列に設けられており、ラックRが直下にきたときに下
降して一度に全部の血液濾過ユニットUの血液濾過を行
なって次いで接続具Sは上昇する。
ックRが半回転あるいは水平移動して血液濾過済のラッ
クが取出され、次のラックがそこに待機する。ラック全
体の移動は図4に示されているように移動ベルトを利用
することができる。
例を次に示す。
立てた状態の縦断面図である図1に示すようにホルダー
本体10と蓋体20からなっている。
からなる2段の円筒形状をしており、上部が血漿受槽1
2と吸引側への接続部に、下部が血液濾過材料30の収
容室11になっている。収容室11を形成する下部の内
径は19.5mmであり、深さは10mmである。その
うち3mmの高さで蓋体上部が挿入されるので収容室1
1の高さは7mmになる。ホルダー本体10の下端は蓋
体20と接続するためのフランジ13が外方に形成され
ている。また、収容室11の天面の図5の左端やや内方
寄りには血漿通路14の入口が設けられ、天面は該入口
に向かって傾斜する浅い逆ロート状に形成され、これが
上部空間15になっている。天面周縁部と血漿入口の間
の高低差は1mmである。図7に示すように天面には、
血液濾過材料の密着を阻止する12個の突起15が下端
を揃えて等間隔に格子状に配置されている。各突起15
は円柱状で先端角部がテーパ状に削取されてテーパ面に
なっている。
設けられこの庇の下面が円弧状に形成されていて流出す
る血漿の上方への噴出を阻止している。血漿受槽12は
円筒状のホルダー本体1に2枚の側壁18を血漿通路出
口をはさんで平行に設けて少量の血漿でも充分な液深が
得られるようにしている。ホルダー本体10の上端は開
放されており、これがアナライザー(図示されていな
い。)に接続されて吸引口19となる。吸引口19の周
縁部は接続後の液密性を確実なものにするため丸められ
ている。
とその外周に形成された短管22とその下端外周に外方
に向かって形成されたフランジ23と円板部21の中心
から下方に延出するノズル状血液供給口24からなって
いる。円板部21の直径は17mm、そのロート状部上
下の高低差1mm、短管部22の高さは4.5mm、フ
ランジ23の外径が28mmである。円板部21の短管
部22への接続位置を短管部22の上縁より1mm下と
してその上部の突縁を血液濾過材料3の下面を蓋体のロ
ート状円板部21上面から隔離させて下部空間25を形
成するスペーサー26として機能させている。フランジ
23の上面すなわちホルダー本体10のフランジ13と
合わさる面にはリブ27が形成されている。このリブ2
7は上下のフランジ13、23を超音波で融着接合する
際に超音波エネルギーを集め接着部の液密性を充分確保
できるようにしたものである。
9.7mmの円板状に打ち抜いたガラス繊維濾紙(ワッ
トマンGF/0)6枚を重ねて収納した。約80gの力
で濾紙を収容室11の底に圧入した。更にその上に直径
19.9mmの円板状のポリスルホン製多孔質膜(富士
写真フイルム製)をのせた。各濾過膜は相互に軽く接触
している程度でよい。
み立てた状態の縦断面図である図11に示すようにホル
ダー本体40と蓋体50からなっている。
収容室41とその上縁から外方に形成されたフランジ4
3が形成されている。一方、ホルダー本体40の底部に
は周縁よりやや内側に段部を設けてそこから浅いロート
状円板部42が連設され、その中心から下方にノズル状
血液供給口44が延設されている。上記の段部は血液濾
過材料30の下面をホルダー本体40のロート状円板部
42から隔離させて下部空間45を形成するスペーサー
46として機能させている。図11及び図13に示され
ているように血液供給口44の基部には4方にフラップ
47が形成されている。このフラップは血液を入れたサ
ンプル管(図示されていない。)を嵌め込むことによっ
て保持するものである。
の段51が4段形成されて中央が凹みここが上部空間5
5を形成している。この底面中央にはサイコロの5の目
状に5つの突起56が血液濾過材料の密着を阻止する部
材として下方に突出形成されている。また、血漿受槽5
2の中心と周壁の中間に両側を削ぎ落とした煙突状の血
漿通路54が上方に起立し、その頂部には血漿の噴出を
阻止する庇57が水平方向にせり出している。この庇5
7は図12に示されているように大小2つの半円を組み
合わされた形状をしており、周壁側の半円は血漿通路外
壁と一致させ、中心側の半円は血漿通路内壁の延長線と
一致させている。血漿通路54の両側部には、血漿の液
深を確保するため、血漿受槽52の周壁面に達する仕切
壁58が形成されている。血漿受槽52の上端は開放さ
れており、これが吸引口59となっている。蓋体50の
底部には外方に突出するフランジ53が形成され、この
フランジがホルダー本体のフランジ43と超音波で接着
される。フランジ53のホルダー本体のフランジ43と
合わさる面にはリブ(図示されていない。)が形成され
ている。これは接着の際には超音波エネルギーをそこに
集めて液密性を充分に確保した状態で接着されるように
したものである。
液濾過材料収容室を四角形にしたことと血漿受槽を別体
とした点を除いて図11〜13のものと同じである。
製した。この濾過ユニットはホルダー本体(図示しない
が図7のものと同形品)と蓋体60からなっている。
に向かって同心円状の段61が3段形成されて中央が凹
みここが上部空間65を形成している。各円の直径は8
mm、12mm、16mmである。各段の段差は0.3
mmであり、従って、円状段の最深部の深さは0.9m
mである。この上部空間65には12個の突起66が下
端を揃えて等間隔に格子状に配置されている。各突起6
6は直径8mmの円柱状であり、先端角部がテーパ状に
削取されている。蓋体底面の周辺近傍には血漿通路64
の入口(濾過液出口)が設けられ、この出口から直径方
向に直線状の濾過液通路溝68が延び、その端部は上部
空間65の周縁に達している。濾過液通路溝68は巾が
4mm、深さが0.3mm(全深さ1.2mm)であ
る。濾過液出口からは円管状の血漿通路64が直立し、
その上端には血漿の噴出を阻止する庇67が水平方向に
せり出している。
れが吸引口69となっている。蓋体60の底部には外方
に突出するフランジ63が形成され、このフランジがホ
ルダー本体のフランジ43と超音波で接着される。フラ
ンジ63のホルダー本体のフランジ43と合わさる面に
はリブ(図示されていない。)が形成されている。これ
は接着の際には超音波エネルギーをそこに集めて液密性
を充分に確保した状態で接着されるようにしたものであ
る。
ルダー本体(図示しないが図7のものと同形品)と蓋体
70からなっている。
けられた上部空間75が平らな円形である点を除いて実
施例4と同一である。上部空間を形成する円形凹みは直
径が16mm、深さが0.6mmである。また濾過液通
路溝79は巾が4mm、深さが0.5mm(全深さ1.
1mm)である。
ルダー本体(図示しないが図7のものと同形品)と蓋体
80からなっている。
設けられた平らな円形の上部空間85の深さが0.75
mmであること、濾過液通路溝が設けられていないこ
と、および血漿通路84の入口(濾過液出口)の周囲に
直径4mm、深さ0.35mmの円形凹所88が設けら
れていることを除いて実施例5と同一である。
ルダー本体(図示しないが図7のものと同形品)と蓋体
90からなっている。
けられた突起が突条96と突起97の組合せに変わって
いる点を除いて実施例6のものと同一である。突条96
は血漿通路94の入口(濾過液出口)の中心から円形凹み
である上部空間95の直径方向に1本、この突条96の
両側に血漿通路94の入口を中心として両側に20°の
角度をおいて放射方向に2本づつ合計5本の直線状突条
96が設けられている。各突条96の大きさは、基部の
巾が0.5mm、高さが0.5mm、頂部の巾が0.2
mmの断面を有しており、各突条96の外端は円形凹み
である上部空間95の中心を中心とする半径6mmの円
との交わる点であり、内端は血漿通路94の入口を中心
とする半径4.5mmの円との交わる点となっている。
上部空間95にはそのほか血漿通路94の入口の周囲に
設けられた直径4mm、深さ0.35mmの円形凹所9
8の外縁近傍3個所に実施例4〜6と同形の突起97が
設けられている。
ルダー本体(図示しないが図7のものと同形品)と蓋体
100からなっている。
円から順に一端を一致させて各中心点が直線に並ぶよう
に設けられ、4段の上部空間105を形成している。各
円の直径は4mm、8mm、12mm、16mmであ
る。各段の段差は0.5mmであり、従って、最深部の
深さは2.5mmである。上部空間105には散点状に
10個の突起106が設けられている。この突起106
の外形は実施例4〜6と同じである。最小の円形凹みの
中心に血漿通路104の入口(濾過液出口)が設けられ
ている。
り、多数の血液検体を短時間に同時に濾過して血漿や血
清サンプルを作製することができる。
を示す正面図である。
組み立てた状態の縦断面図である。
図である。
ダー本体上部の縦断面図である。
断面図である。
トを組み立てた状態の縦断面図である。
面図である。
トを組み立てた状態の縦断面図である。
面図である。
トの蓋体の縦断面図である。
図である。
トの蓋体の縦断面図である。
図である。
トの蓋体の縦断面図である。
トの蓋体の縦断面図である。
トの蓋体の部分縦断面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 減圧または加圧状態に維持されるバッフ
ァータンクと、該バッファータンクに接続されたマニホ
ルドと、該マニホルドの各枝管の先端に設けられた開閉
弁および血液濾過ユニットへの接続具と、複数の血液濾
過ユニットと、該血液濾過ユニットを位置決めしかつ保
持するラックよりなる血液濾過装置
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19378797A JP3903099B2 (ja) | 1997-07-18 | 1997-07-18 | 血液濾過装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19378797A JP3903099B2 (ja) | 1997-07-18 | 1997-07-18 | 血液濾過装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1138003A true JPH1138003A (ja) | 1999-02-12 |
JP3903099B2 JP3903099B2 (ja) | 2007-04-11 |
Family
ID=16313796
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19378797A Expired - Fee Related JP3903099B2 (ja) | 1997-07-18 | 1997-07-18 | 血液濾過装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3903099B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012225708A (ja) * | 2011-04-18 | 2012-11-15 | Fujifilm Corp | 検査装置及び方法並びに濾過ユニットの製造機 |
KR20150011179A (ko) * | 2013-07-22 | 2015-01-30 | 삼성전자주식회사 | 바이오 센서 |
JP2015198595A (ja) * | 2014-04-07 | 2015-11-12 | 日立化成株式会社 | 細胞捕捉デバイス及び細胞捕捉装置 |
-
1997
- 1997-07-18 JP JP19378797A patent/JP3903099B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012225708A (ja) * | 2011-04-18 | 2012-11-15 | Fujifilm Corp | 検査装置及び方法並びに濾過ユニットの製造機 |
KR20150011179A (ko) * | 2013-07-22 | 2015-01-30 | 삼성전자주식회사 | 바이오 센서 |
JP2015198595A (ja) * | 2014-04-07 | 2015-11-12 | 日立化成株式会社 | 細胞捕捉デバイス及び細胞捕捉装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3903099B2 (ja) | 2007-04-11 |
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