JP2004361419A - 血液濾過ユニット - Google Patents

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    • G01N33/49Blood
    • G01N33/491Blood by separating the blood components

Abstract

【課題】 微量な血液であっても血球成分の漏出や溶血なく血漿や血清を効率よく分離しうる血漿濾過ユニットを提供することにある。
【解決手段】 本発明の血漿濾過ユニットは少なくともガラス繊維濾紙と微多孔性膜が積層されている血液濾過材料と、液体不透過性材料よりなり該微多孔性膜の表面に装着され該微多孔性膜の面積より狭い開口を有し濾液の流出面積を規制する部材と、これらを収容する少なくとも2個の開口を有し該血液濾過材料を収容するホルダーとよりなる血液濾過ユニットよりなるものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は全血から血漿または血清試料を調製する際に使用される血液濾過ユニットに関するものである。
血液中の構成成分例えば代謝産物、蛋白質、脂質、電解質、酵素、抗原、抗体などの種類や濃度の測定は通常全血を遠心分離して得られる血漿または血清を検体として行われている。ところが、遠心分離は手間と時間がかかる。特に少数の検体を急いで処理したいときや、現場検査などには、電気を動力とし、遠心分離機を必要とする遠心法は不向きである。そこで、濾過により全血から血漿を分離する方法が検討されてきた。
この濾過方法には、3〜6枚のガラス繊維濾紙をカラムに充填し、カラムの一方から全血を注入し、加圧や減圧を行なって他方から血漿や血清を得るいくつかの方法が公知化されている。
特公昭44−14673号公報 特開平2−208565号公報 特開平4−208856号公報 特公平5−52463号公報
しかし、全血から濾過により自動分析等による測定に必要な量の血漿または血清を得る方法に関しては血糖など一部の項目を除いては、いまだ試行の段階にあり、広く実用化されるに至っていない。
本発明の目的は、微量な血液であっても血球成分の漏出や溶血なく血漿や血清を効率よく分離しうる血液濾過ユニットを提供することにある。
本発明者は上記課題を解決するべく鋭意検討の結果、濾材にガラス繊維濾紙と微多孔性膜を組み合わせるとともに濾材の血漿出口側にシール部材を設けて濾過材料の開口面積を狭めることによって前記目的を達成した血液濾過ユニットを完成するに至った。
すなわち、本発明は、少なくともガラス繊維濾紙と微多孔性膜が積層されている血液濾過材料と、液体不透過性材料よりなり該微多孔性膜の表面に装着され該微多孔性膜の面積より狭い開口を有し濾液の流出面積を規制する部材と、これらを収容する少なくとも2個の開口を有し該血液濾過材料を収容するホルダーとよりなる血液濾過ユニットに関するものである。
本発明により、全血からの血漿分離を効率よく行なうことができる。
ガラス繊維濾紙は密度が0.02〜0.2程度、好ましくは0.02〜0.15程度、特に好ましくは0.02〜0.09程度で、保留粒子径が0.8〜9μm程度、特に1〜5μm程度のものが好ましい。ガラス繊維の表面を、特開平2−208565、同4−208856号公報に記載された様な方法で、親水性高分子で処理することによって濾過をより速やかに円滑に行なうことができる。また、ガラス繊維の表面をレクチンで処理することもできる。ガラス繊維濾紙は複数枚と積層して用いることができる。
表面を親水化されており血球分離能を有する微多孔性膜は、実質的に分析値に影響を与える程には溶血することなく、全血から血球と血漿を特異的に分離するものである。この微多孔性膜は孔径がガラス繊維濾紙の保留粒子径より小さくかつ0.5μm以上、好ましくは0.5〜8μm程度、より好ましくは0.5〜4.5μm程度、特に好ましくは0.5〜3μm程度のものが適当である。また、空隙率は高いものが好ましく、具体的には、空隙率が約40%から約95%、好ましくは約50%から約95%、さらに好ましくは約70%から約95%の範囲のものが適当である。微多孔性膜の例としてはポリスルホン膜、弗素含有ポリマー膜等がある。
弗素含有ポリマーの微多孔性膜としては、特表昭63−501594(WO 87/02267)に記載のポリテトラフルオロエチレンのフィブリル(微細繊維)からなる微多孔性のマトリックス膜(微多孔性層)、Gore−Tex(W.L.Gore and Associates社製)、Zitex(Norton社製)、ポアフロン(住友電工社製)などがある。その他に、US 3268872(実施例3及び4)、US 3260413(実施例3及び4)、特開昭53−92195(US 4201548)等に記載のポリテトラフルオロエチレンの微多孔性膜、US 3649505に記載のポリビニリデンフルオリドの微多孔性膜などがある。
これらの弗素含有ポリマーの微多孔性膜の作成に当たっては、1種もしくは2種以上の弗素含有ポリマーを混合しても良いし、弗素を含まない1種もしくは2種以上のポリマーや繊維と混合し、製膜したものであつても良い。
構造としては、延伸しないもの、1軸延伸したもの、2軸延伸したもの、1層構成の非ラミネートタイプ、2層構成のラミネートタイプ、例えば繊維等の他の膜構造物にラミネートした膜等がある。
フイブリル構造又は一軸延伸もしくは二軸延伸した非ラミネートタイプの微多孔性膜は、延伸により、空隙率が大きくかつ濾過長の短い微多孔膜が作られる。濾過長が短い微多孔膜では、血液中の有形成分(主として赤血球)による目詰りが生じがたく、かつ血球と血漿の分離に要する時間が短いので、定量分析精度が高くなるという特徴がある。
弗素含有ポリマーの微多孔性膜は特開昭57−66359(US 4783315)に記載の物理的活性化処理(好ましくはグロー放電処理又はコロナ放電処理)を微多孔膜層の少なくとも片面に施すことにより微多孔性膜の表面を親水化して、隣接する微多孔性膜との部分接着に用いられる接着剤の接着力を強化することができる。
弗素含有ポリマーの微多孔性膜は、そのままでは、表面張力が低く乾式分析要素の血球濾過層として用いようとしても、水性液体試料ははじかれてしまって、膜の表面や内部に拡散、浸透しないことは、周知の事実である。本発明では、第1の手段として弗素含有ポリマーの微多孔性膜に親水性を付与し親水性を高める手段として、弗素含有ポリマーの微多孔性膜の外部表面及び内部の空隙の表面を実質的に親水化するに充分な量の界面活性剤を弗素含有ポリマーの微多孔性膜に含浸させることにより、前記の水性液体試料がはじかれる問題点を解決した。
水性液体試料がはじかれることなく膜の表面や内部に拡散、浸透、移送されるに充分な親水性を弗素含有ポリマーの微多孔性膜に付与するには、一般に、弗素含有ポリマーの微多孔性膜の空隙体積の約0.01%から約10%、好ましくは約0.1%から約5.0%、更に好ましくは0.1%から1%の界面活性剤で微多孔性膜の空隙の表面が被覆されることが必要である。例えば、厚さが50μmの弗素含有ポリマーの微多孔性膜の場合に、含浸される界面活性剤の量は、一般に0.05g/mから2.5g/mの範囲であることが好ましい。弗素含有ポリマーの微多孔性膜に界面活性剤を含浸させる方法としては、界面活性剤の低沸点(沸点約50℃から約120℃の範囲が好ましい)の有機溶媒(例、アルコール、エステル、ケトン)溶液に弗素含有ポリマーの微多孔性膜を浸漬し、溶液を微多孔性膜の内部空隙に実質的に充分に行きわたらせた後、微多孔性膜を溶液から静かに引き上げ、風(温風が好ましい)を送り乾燥させる方法が一般的である
弗素含有ポリマーの微多孔性膜を親水性化処理に用いられる界面活性剤としては、非イオン性(ノニオン性)、陰イオン性(アニオン性)、陽イオン性(カチオン性)、両性いずれの界面活性剤をも用いることができる。
これらの界面活性剤のうちでは、ノニオン性界面活性剤が、赤血球を溶血させる作用が比較的低いので、全血を検体とするための多層分析要素においては有利である。ノニオン性界面活性剤としては、アルキルフェノキシポリエトキシエタノール、アルキルポリエーテルアルコール、ポリエチレングリコールモノエステル、ポリエチレングリコールジエステル、高級アルコールエチレンオキシド付加物(縮合物)、多価アルコールエステルエチレンオキシド付加物(縮合物)、高級脂肪酸アルカノールアミドなどがある。
ノニオン性界面活性剤の具体例として、次のものがある。
アルキルフェノキシポリエトキシエタノールとしては、
イソオクチルフェノキシポリエトキシエタノール:
(Triton X−100:オキシエチレン単位平均9〜10含有)
(Triton X−45:オキシエチレン単位平均5含有)
ノニルフェノキシポリエトキシエタノール:
(IGEPAL CO−630:オキシエチレン単位平均9含有)
(IGEPAL CO−710:オキシエチレン単位平均10〜11含有)
(LENEX698:オキシエチレン単位平均9含有)
アルキルポリエーテルアルコールとしては、
高級アルコール ポリオキシエチレンエーテル:
(Triton X−67:CA Registry No.59030−15−8)
弗素含有ポリマーの微多孔性膜は、その多孔性空間に水不溶化した1種又は2種以上の水溶性高分子を設けることによって親水化したものであってもよい。水溶性高分子の例として、酸素を含む炭化水素にはポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、窒素を含むものにはポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアミン、ポリエチレンイミン、負電荷を有するものとしてポリアクリル酸、ポリメタアクリル酸、ポリスチレンスルホン酸などをあげることが出来る。不溶化は熱処理、アセタール化処理、エステル化処理、重クロム酸カリによる化学反応、電離性放射線による架橋反応等によって行えばよい。詳細は、特公昭56−2094号公報及び特公昭56−16187号公報に開示されている。
ポリスルホンの微多孔性膜は、ポリスルホンをジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンあるいはこれらの混合溶媒等に溶解して製膜原液を作製し、これを支持体上に、又は直接凝固液中に流延し洗浄、乾燥して行うことにより製造することができる。詳細は特開昭62−27006号公報に開示されている。ポリスルホンの微多孔性膜は、そのほか特開昭56−12640号公報、特開昭56−86941号公報、特開昭56−154051号公報等のも開示されており、それらも使用することができる。ポリスルホンの微多孔性膜も弗素含有ポリマーと同様界面活性剤を含有させ、あるいは水不溶化した水溶性高分子を設けることによって親水化することができる。
その他の非繊維多孔性膜としては、特公昭53−21677号、米国特許1, 421,341号等に記載されたセルロースエステル類、例えば、セルロースアセテート、セルロースアセテート/ブチレート、硝酸セルロースからなるブラッシュポリマー膜が好ましい。6−ナイロン、6,6−ナイロン等のポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン等の微多孔性膜でもよい。その他、特公昭53−21677号、特開昭55−90859号等に記載された、ポリマー小粒子、ガラス粒子、けい藻土等が親水性または非吸水性ポリマーで結合された連続空隙をもつ多孔性膜も利用できる。
非繊維層多孔性膜の有効孔径は0.3〜10μm、好ましくは0.5〜5μm、特に有効なのは1〜3μmである。本発明で非繊維層多孔性膜の有効孔径は、ASTM F316−70に準拠した限界泡圧法(バブルポイント法)により測定した孔径で示す。非繊維層多孔性膜が相分離法により作られたいわゆるブラッシュ・ポリマーから成るメンブランフィルターである場合、厚さ方向の液体通過経路は、膜の製造の際の自由表面側(即ち光沢面)で最も狭くなっているのが普通で、液体通過経路の断面を円に近似したときの孔径は、自由表面の近くで最も小さくなっている。容積の通過経路における厚さ方向に関する最小孔径は、さらにフィルターの面方向について分布を持っており、その最大値が粒子に対する濾過性能を決定する。通常、それは限界泡圧法で測定される。
上に述べたように、相分離法により作られたいわゆるブラッシュ・ポリマーから成るメンブランフィルターでは、厚さ方向の液体通過経路は膜の製造の際の自由表面側(即ち光沢面)で最も狭くなっている。本発明の分析要素の非繊維層多孔性膜としてこの種の膜を用いる場合には、出口側を、メンブランフィルターの光沢面とすることが好ましい。
繊維質多孔性層を構成する材料としては、濾紙、不織布、織物生地(例えば平織生地)、編物生地(例えば、トリコット編)等を用いることができる。これらのうち織物、編物等が好ましい。織物等は特開昭57−66359号に記載されたようなグロー放電処理をしてもよい。
好ましい微多孔性膜はポリスルホン膜、酢酸セルローズ膜等であり、特に好ましいのはポリスルホン膜である。最も好ましい血液濾過材料は血液供給側からガラス繊維濾紙、セルロース濾紙、ポリスルホン膜をこの順に積層した積層体である。
本発明で用いられる濾過材料は特開昭62−138756〜8号公報、特開平2−105043号公報、特開平3−16651号公報等に開示された方法に従って各層を部分的に配置された接着剤で接着して一体化することができる。
本発明の濾過材料では、その表面のみで血球をトラップする訳ではなく、ガラス繊維濾紙の厚さ方向に浸透するに従って、初めは大きな血球成分、後には小さな血球成分と徐々に空隙構造にからめ、厚さ方向に全長にわたって血球を留め除去していく、いわゆる体積濾過作用によるものと理解される。
本方式により濾過し得る全血の量は、ガラス繊維濾紙中に存在する空間体積と全血中の血球の体積に大きく影響される。ガラス繊維濾紙の密度が高い(粒子保持孔径が小さい)と赤血球がガラス繊維濾紙の表面近傍にトラップされるので、表面からごく浅い領域でガラス繊維濾紙中の空間が閉塞状態になってしまうことが多い。従って、それ以上の濾過が進まず、結果として濾過、回収し得る血漿量も少なくなる。この際、回収血漿量を増やそうとして更に強い条件で加圧すると、血球の破壊、すなわち溶血が起きてしまう。つまり表面濾過に近いプロセスとなり、濾紙の空間体積利用効率は低い。
これに対し、ガラス繊維濾紙の密度を低くすると、血球は濾紙の深部(出口に近い領域)まで浸透していき血漿が通過できる空間が増すので、濾紙全体の空間体積が有効に利用され、回収される血漿の量も多くなる。
空間体積あるいは血漿濾過量に対応する指標として、透水速度が有効である。透水速度は、入口と出口をチューブに接続できるように絞った濾過ユニット中に一定面積のガラス繊維濾紙を密閉保持し、一定量の水を加えて一定圧力で加圧または減圧したときの、単位面積あたりの濾過量を速度で表したものであり、ml/sec等の単位を持つ。
具体例としては、濾過ユニット中に直径20mmのガラス繊維濾紙をセットし、その上に100mlの注射筒をたてて60mlの水を入れて自然流下させ、開始後10秒と40秒の間の30秒間にガラス濾紙中を通り抜けた水の量をもって透水量とし、これから単位面積あたりの透水速度を算出する。
血漿の濾過に特に適しているのは透水速度が1.0〜1.3ml/sec程度のもので、例えば、ワットマン社GF/D、東洋濾紙GA−100、同GA−200等がある。さらに、市販のガラス繊維濾紙を熱水中で再分散してナイロンネット上で再抄紙して低密度濾紙(密度約0.03)を作製することもでき、これは良好な血漿濾過特性を示す。
最適な濾過材料および濾過条件は、回収すべき血漿量および供給可能な血液の量によって設定することができる。例えば、100〜500μl程度の血漿を分離したいときには、ガラス繊維濾紙の厚さを2〜3mm、面積を1〜5cm程度にすると良好な結果が得られる。
ホルダーは、血液濾過材料及び流出面積を規制する部材を収容する本体と、蓋体に分けた態様で作製される。いずれにも少なくとも1個の開口が設けられていて、一方は血液供給口として、場合により更に加圧口として、他方は吸引口として、場合により更に濾過された血漿または血清の排出口として使用される。濾過された血漿または血清の排出口を別に設けることもできる。本発明になる濾過ユニットは、上記本体に蓋体が取付けられると、これらの血液供給口と吸引口を除いて全体が密閉構造になる。ホルダーの内容積は濾過しようとする血液量によって異なるが通例0.1〜5ml、好ましくは0.5〜2ml程度である。ホルダーの、収容された血液濾過材料の微多孔性膜側すなわち血漿または血清の排出口となる側には、濾過された血漿等を効率よく回収するためロート状等の部屋を形成することが好ましい。ホルダーの材料はプラスチックが好ましい。例えば、メタアクリル酸エステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリカーボネート等の透明あるいは不透明の樹脂が用いられる。
上記本体と蓋体の取付方法は、接着剤を用いた接合、融着等如何なる手段によってもよい。この際、上記本体と蓋体のいずれの周縁が内側に位置してもよく、あるいは突き合わせ状態であってもよい。また、上記本体と蓋体をネジ様の手段で組立分解ができる構造とすることもできる。
血漿濾過材料の形状に特に制限はないが、製造が容易なように、円形とすることが望ましい。この際、円の直径をホルダー本体の内径よりやや大きめとし、濾過材料の側面から血漿が漏れることを防ぐことができる。
流出面積規制部材は液体不透過性材料で形成され、血液濾過材料の底面積(微多孔性膜側の面の面積)より狭い開口を有している。この流出面積規制部材は血液濾過材料の濾液出口側すなわち微多孔性膜側に配置されて濾液の流出を阻止し、濾液がその開口から流出するよう流れを規制するものである。開口面積は血液濾過材料底面積の20〜80%程度、好ましくは30〜50%程度が適当である。流出面積規制部材は市販の各種接着テープ、プラスチックフィルム、薄いプラスチック板などでよく、血液濾過材料側面には接着剤などを塗布しておくことができる。
本発明の血液濾過ユニットの使用方法としては、該ユニットのガラス繊維濾紙側の開口に血液を供給し、反対側の開口から濾液である血漿または血清を採取する。血液の供給量は血液濾過材料の体積の1.2〜5倍程度、好ましくは2〜4倍程度が適当である。濾過に際しては血液供給口側からの加圧あるいは反対側からの減圧を行なって濾過を促進するのがよい。この加、減圧手段はいずれもシリンジを利用する方法が簡便である。シリンジのピストンを移動させる距離はピストンの移動体積が濾過材料の体積の2〜5倍程度になるようにするのがよい。移動速度は1cm当り1〜500ml/min程 度、好ましくは20〜100ml/min程度で移動時間は1〜100秒程度、好ましくは3〜50秒程度、さらに好ましくは5〜30秒程度が適当である。使用後の濾過ユニットは通常は使い捨てとする。
濾過で得た血漿や血清は常法に従って分析が行なわれるが、本発明の濾過ユニットは特に乾式分析素子を用いて複数項目を分析する場合に有効である。
1) 濾過ユニットの製作
図1に示す濾過ユニットを作製した。この濾過ユニット1はフィルターホルダー2とシリンジ3からなっている。フィルターホルダー2は外径25mm内径20mmの短円筒状をしており、フィルターを収納するフィルターホルダー本体4と該本体4に螺着する蓋体5で構成されている。フィルターホルダー本体4は、下端が開放されていて内側にはフィルター収容部6が形成され、外周面下部には蓋体5を螺着させる螺子溝が刻まれている。一方、上面は閉止されていてその中央には血液吸入口7が突出形成されている。蓋体5の内周面上部には本体4の螺子溝と螺合する螺子溝が刻まれている。蓋体5の底面は中央部が下方に膨出していてその下端にはシリンジ3の1ズル8を嵌込む吸引口9が空出形成されている。
上記のフィルターホルダーを倒置してそこに直径20.1mmの円板に打ち抜いたガラス繊維濾紙10(ワットマン GF/D)を2枚重ねてセットした。この濾紙は、坪量122.4g/m、厚さ1.3mm、密度0.094g/cmであった。その上に厚さ1mmのセルロース濾紙11(Cytosep社 Cytosep、直径20.1mm)を直径13mmの穴を有する直径20.1mmの両面テープ12で固定した。その上に孔径2μm、厚さ0.15mmのポリスルフォン多孔質膜11(富士写真フイルム製PS、直径20.1mm)を重ね、更にその上に中心に直径8mmの穴を有する直径20.1mmの粘着ビニールテープ14を圧着した。
2) 採血
男子健常者よりヘパリン添加全血5mlを採血した。ヘマトクリットを測定したところ44%であった。
3) ヘマトクリット低下試薬(HL試薬)溶液の調製
硫酸リチウム1水塩(LiSO・HO)を秤量、蒸留水にて溶解して、濃度が2Mの水溶液を調製した。
4) HL試薬添加全血の調製
容量2mlのサンプルチューブに3)で調製したHL試薬溶液30μlを秤取し、これにヘパリン全血1.5mlを添加、混合した。ヘマトクリットを測ったところ30%であった。
5) 血漿濾過
4)で調製した全血を1)で製作した濾過ユニットに接続し、およそ600μl/minの吸引速度で20秒間吸引した。ポリスルフォン膜上に血漿が濾過分離された。
6) 分離血漿の回収
濾過分離された血漿をマイクロピペットで吸引、秤取した。およそ395μlの血漿を分離回収できた。溶血は全く認められなかった。
用いたガラス繊維濾紙の体積は628mmなのでその1
/2は314mm(=314μl)である。本発明方法によれば、容易に且つ、確実にガラス繊維濾紙の体積の1/2以上の血漿を分離回収できることが確かめられた。
健常女子より採血し、ヘパリン添加全血20mlを得た。このもののHctを測ったところ41%であった。その1部を遠心分離して血漿を抜き取りHct値の高い全血を調製した。また全血に血漿のみを添加して低いHctの全血を調製した。全部でHctの異なる検体5種類(No.1〜No.5)を調製した。No.1〜No.5の検体について、2MのLiSOを全血1mlあたり50μl添加した。実施例1と同じ濾過ユニットを用いて減圧濾過した。但し、全血を上部から導入し、下部吸引口に5mlの注射筒をセットし、800μlの排気量で30秒間かけて吸引した。ガラス繊維濾紙の体積は185mm(=185μl)であった。
Figure 2004361419
本発明の実施例で使用した濾過ユニットの断面図である。
符号の説明
1…濾過ユニット
2…フィルターホルダー
3…シリンジ
4…ホルダー本体
5…蓋体
6…フィルター収容部
7,9…血液出入口
8…ノズル
10…ガラス繊維濾紙
11…セルロール濾紙
12…両面テープ
13…ポリスルホン微多孔性膜
14…流出面積規制部材

Claims (1)

  1. 少なくともガラス繊維濾紙と微多孔性膜が積層されている血液濾過材料と、液体不透過性材料よりなり該微多孔性膜の表面に装着され該微多孔性膜の面積より狭い開口を有し濾液の流出面積を規制する部材と、これらを収容する少なくとも2個の開口を有し該血液濾過材料を収容するホルダーとよりなる血液濾過ユニット。
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