JPH11193368A - 感熱粘着剤組成物及び感熱粘着シート - Google Patents

感熱粘着剤組成物及び感熱粘着シート

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JPH11193368A
JPH11193368A JP9368496A JP36849697A JPH11193368A JP H11193368 A JPH11193368 A JP H11193368A JP 9368496 A JP9368496 A JP 9368496A JP 36849697 A JP36849697 A JP 36849697A JP H11193368 A JPH11193368 A JP H11193368A
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JP
Japan
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sensitive adhesive
pressure
sea
heat
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Application number
JP9368496A
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English (en)
Inventor
Daisuke Kamiya
大介 神谷
Youichi Kirito
洋一 桐戸
Hitoshi Kato
仁 加藤
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Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルカリ水可溶性又は分散性の粘着剤層を形
成する感熱粘着剤組成物、及び上記組成物から形成され
た粘着剤層を有する感熱粘着シートを提供する。 【解決手段】 アルカリ水可溶性又は分散性を有する感
熱粘着剤組成物であって、下記成分A及びBからなる水
性エマルジョン型であり、60℃未満の乾燥によって成
分Aが海で成分Bが島の海島構造を備えた粘着剤層を形
成し、該粘着剤層は、60℃以上の加熱処理によって海
と島とが逆転して成分Aが島で成分Bが海の海島構造と
なり、成分A及びBのいずれもがアルカリ水可溶性又は
分散性であることを特徴とする感熱粘着剤組成物。 成分A:酸価1meq/g以上の樹脂が塩基により中和
された水溶性樹脂。 成分B:ラジカル重合性単量体を乳化重合させて得られ
た、酸価0.3meq/g以上かつガラス転移温度−2
0℃以下の重合体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルカリ水可溶性
又はアルカリ水分散性を有する感熱粘着剤組成物及び感
熱粘着シートに関し、詳しくは、初期状態では非粘着性
であるか又は粘着性が極めて低く、一方加熱処理によっ
て粘着性を発現するという特有の性質を示し、且つアル
カリ性の水に対する溶解性又は分散性に優れた粘着剤層
を形成する感熱粘着剤組成物、及び該粘着剤層を基材上
に有する感熱粘着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】通常、粘着シートは、粘着面に剥離紙
(離型紙)を被覆して、保存、流通、販売等がなされて
いる。また、粘着テープのような巻上げ式の製品では、
使用時に巻き戻しが可能なように、裏面に剥離処理を施
した基材が用いられている。剥離紙は、粘着シートを物
品に貼った後には不要なものとなるものであり、省資源
の点や低コスト化等の理由から、剥離紙の不要な粘着シ
ートが求められている。更に、粘着テープにおいても基
材としてその裏面に剥離処理を施していないものを用い
ることができれば、粘着テープ基材の製造工程を簡略化
することができ、しかも低コスト化が可能になる。
【0003】一方、製紙業界において最近、環境保護、
資源再利用という観点から古紙の回収や再利用が進めら
れている。回収対象の古紙等には、製紙加工の際に発生
するスプライス箇所を含む紙や、商品ラベルやクラフト
テープ類の付着したダンボール等があり、これらの粘着
剤が付着している紙を再生する場合には、例えば事前に
粘着剤を人為的に剥す等の処置をとるか、あるいは再パ
ルプ化の際に粘着剤を溶解又は分散化して再生紙の粘着
性をなくす必要がある。このうち、スプライスに用いら
れている接合用の粘着テープには、水洗によって容易に
紙から除去できるように、デンプン系又はポリビニルア
ルコール系等の水溶性粘着剤が用いられている。しか
し、これらの水溶性粘着剤は粘着物性に劣るため、より
高い粘着物性が求められる用途、例えばダンボール封緘
用等の用途には適用できず、古紙再生の際に上記用途の
粘着剤を除去するためには、事前に人為的に剥がす等の
非効率的な方法を取るらざるを得なかった。
【0004】そこで、剥離紙や剥離処理を省略すること
が可能であり、また上記水溶性粘着剤に比べて粘着物性
に優れスプライス以外の種々の用途にも使用可能であっ
て、しかもアルカリ性の水に可溶又は分散可能(以下に
おいて、「アルカリ性の水に可溶又は分散可能」である
ことを略して「アルカリ水可溶/分散性」という。)な
粘着剤が得られれば、非常に有用であると考えられる。
【0005】剥離紙や剥離処理を省略することが可能な
粘着剤としては、いわゆるディレードタック型粘着剤組
成物が知られている。例えば、特開平8−269420
号公報には、粘着シートの保管時等に粘着性の発現を抑
制する非粘着性の樹脂[成分(A)]と、加熱処理によ
ってこの粘着シートに粘着性を発現させるためのアクリ
ル系樹脂エマルジョン[成分(B)]とからなる粘着剤
組成物が開示されている。上記公報には、この粘着剤組
成物を比較的低温で乾燥させることにより非粘着性の粘
着剤層が得られ、これを加熱処理することにより粘着性
が発現すると記載されている。
【0006】しかし、上記公報に記載の発明はアルカリ
水可溶/分散性と粘着物性とを両立させた粘着剤層の形
成を目的としたものではないので、この感熱粘着剤組成
物から形成される粘着剤層はアルカリ水可溶/分散性に
欠ける。また、上記公報に記載のような感熱粘着剤組成
物から形成された粘着剤層が、加熱処理によってどのよ
うな構造変化を起こして粘着性を発現するかについては
これまで知られていなかった。このため、加熱処理後に
おける粘着剤層の粘着物性やアルカリ水可溶/分散性等
を予測して感熱粘着剤組成物を設計することは困難であ
った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、加熱
処理前においては実質的に非粘着性で剥離紙や基材裏面
の剥離処理などのような粘着剤層に対する剥離処理を行
うことなく使用可能であって、一方加熱処理後において
は特定値以上の粘着力を発現する粘着剤層を形成可能で
あり、しかもこの粘着剤層が優れたアルカリ水可溶/分
散性を有する感熱粘着剤組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、基材上に上記感着粘着剤組成物か
ら形成されたアルカリ水可溶/分散可能性の粘着剤層を
有する感熱粘着シートを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、加熱処理
前においては成分Aを海(連続相)とし成分Bを島(不
連続相)とする海島構造を有し、加熱処理によってこの
海と島とが逆転して成分Aを島とし成分Bを海とする海
島構造に変化する粘着剤層を形成し、しかもこの成分A
及び成分Bのいずれもがアルカリ水可溶/分散性である
粘着剤組成物、及び、上記粘着剤層を備えた粘着シート
によれば、上記課題を解決可能であることを見出して本
発明を完成した。
【0009】即ち、本発明における第1発明の感熱粘着
剤組成物は、アルカリ水可溶/分散性を有する感熱粘着
剤組成物であって、下記成分A及び下記成分Bからなる
水性エマルジョン型であり、60℃未満の乾燥によって
下記成分Aが海となり下記成分Bが島となる海島構造を
備えた粘着剤層を形成し、該粘着剤層は、60℃以上の
加熱処理によって海と島とが逆転して下記成分Aが島で
あり下記成分Bが海である海島構造となり、下記成分A
及び下記成分Bのいずれもがアルカリ水可溶/分散性で
あることを特徴とする。 成分A:酸価1meq/g以上の樹脂が塩基により中和
された水溶性樹脂。 成分B:ラジカル重合性単量体を乳化重合させて得られ
た、酸価0.3meq/g以上かつガラス転移温度−2
0℃以下の重合体。
【0010】本発明の組成物から形成される粘着剤層
は、成分A及び成分Bのいずれもがアルカリ水可溶/分
散性であるので、優れたアルカリ水可溶/分散性を示
す。また、加熱処理前及び加熱処理後においてそれぞれ
上記の海島構造を有するので、成分Aとして常温で非粘
着性或いは極めて低粘着性の材料を使用すれば、加熱処
理前において不必要に粘着性が発揮されることを防止で
きる。尚、本明細書における「アルカリ水可溶/分散
性」とは、塗工等によって成膜された粘着剤層が、再生
紙工程にける再パルプ化工程においてアルカリ性の水、
例えばpH10〜12のアルカリ水に対して容易に溶解
又は分散(成膜された粘着剤層の一部又は全部が粒子と
なってアルカリ水中に分散することをいう。)して、再
生した紙の表面にベタツキを生じさせないことをいう。
このように、本発明の「アルカリ可溶/分散性」は、粘
着剤層がアルカリ性の水によって被着体から剥離しさえ
すればよいとする「アルカリ剥離性」とは異なる。
【0011】また、加熱処理後の粘着剤層(以下、「加
熱後粘着剤層」という。)は、上記のように成分Aが島
であり成分Bが海である海島構造を形成する。このた
め、成分Bとして粘着性に優れた材料を用いれば、成分
Aとして常温で非粘着性の材料を使用した場合にも、加
熱後粘着剤層が成分Aと成分Bとが均一に混じり合った
構造を有する場合に比べて加熱処理後における粘着力が
良好なものとなる。
【0012】そして、本発明の粘着剤組成物から形成さ
れる粘着剤層は、加熱処理によって上記の海島構造を形
成するので、加熱後粘着剤層において成分Aと成分Bと
が均一に混じり合っている場合とは異なり、この加熱後
粘着剤層の粘着性能には成分Bの特性が主に反映され
る。即ち本発明の粘着剤組成物は、成分B単独から形成
される粘着剤層の性能から加熱後粘着剤層の性能をある
程度予測することが可能である。なお、加熱処理前およ
び加熱処理後において海島構造を形成しやすくするため
には、加熱処理条件下の温度等において、成分Aとに対
する成分Bの溶解度及び成分Bに対する成分Aの溶解度
が、いずれも50%未満であることが好ましい。
【0013】本発明における第2発明は、第1発明の粘
着剤組成物における好ましい成分Bの一例であって、成
分Bに用いられるラジカル重合性単量体のうち10〜1
00重量%が、分子内にカルボキシル基を有し単独重合
体のガラス転移温度が−20℃以下であるラジカル重合
性単量体からなることを特徴とする。
【0014】本発明における第3発明は、第1発明の粘
着剤組成物における好ましい成分Bの他の例、または第
2発明の粘着剤組成物における成分Bのさらに好ましい
例であって、成分Bに用いられるラジカル重合性単量体
のうち20〜99重量%が、下記式(I)又は下記式(II)
で表されるビニル単量体からなることを特徴とする。
【0015】
【化3】
【0016】
【化4】
【0017】この粘着剤組成物は、第4発明のように、
成分A及び成分Bからなり、成分Aが高分子乳化剤であ
って前記成分Bの乳化重合に使用されたものであり、成
分Bが成分Aの存在下においてラジカル重合性単量体を
乳化重合させて得られた重合体であることが好ましい。
【0018】成分Aと成分Bとの好ましい重量比は、第
5発明に記載のように、5/90〜50/50の範囲で
ある。
【0019】本発明における第6発明は、第1発明〜第
5発明の組成物から形成された粘着剤層を基材上に有す
る粘着シートに関する。即ち、第6発明の感熱粘着シー
トは、アルカリ水可溶/分散性の粘着剤層を備えた感熱
粘着シートであって、請求項1〜請求項4のいずれか一
項に記載の粘着剤組成物から形成された、成分Aが海で
あり成分Bが島である海島構造を備えた粘着剤層を基材
上に有し、JIS Z 0237に規定の180度ひき
はがし法による温度25℃における粘着力が10g/2
5mm以下であり、60℃以上の加熱処理によって上記
粘着剤層の海と島とが逆転して成分Aが島であり成分B
が海である海島構造となることにより、上記粘着力が1
00g/25mm以上に変化することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
尚、以下において、アクリル及び/又はメタクリルを
「(メタ)アクリル」と、アクリレート及び/又はメタ
クリレートを「(メタ)アクリレート」という。
【0021】また、本明細書中において重合体の「ガラ
ス転移温度」(以下、「Tg」という。)とは、以下の
計算式から求められる値をいう。尚、この計算式中
に用いられるTgのみは絶対温度(K)で表し、明細書
中の他の部分において用いられるTgは摂氏温度(℃)
で表す。
【0022】
【数1】 1/Tg={W(a)/Tg(a)}+{W(b)/Tg(b)}+… ・・・ 上記の式中; Tg =重合体のTg(K) W(a)=重合体における単量体(a)からなる構造単位の
重量分率 W(b)=重合体における単量体(b)からなる構造単位の
重量分率 Tg(a)=単量体(a)の単独重合体のTg(K) Tg(b)=単量体(b)の単独重合体のTg(K)
【0023】本明細書に記載の「海島構造」はよく知ら
れた概念であり、例えば「新版高分子辞典(高分子学会
・高分子辞典編集委員会編集、朝倉書店発行)」第31
頁の「海島構造」の項に詳しく記載されている。本明細
書において「海島構造を有する」とは、海(連続相)が
完全に連続しており島(不連続相)の全てが海中に独立
して分散している構造に限らず、海が部分的に途切れて
いる状態及び島の一部が互いに融合している状態等をも
含む意味である。
【0024】(1)成分Aについて 本発明における成分Aは、水溶性樹脂であって、酸価1
meq/g以上の樹脂が塩基により中和されたものであ
る。
【0025】(1−1)酸価 まず、本明細書中において「酸価」とは、樹脂又は重合
体の固形分あたりの酸価を指し、常法により算出された
理論酸価をいう。また、重合体又は樹脂が塩基により中
和されている場合には中和前における酸価を指す。酸価
の単位として用いる「meq/g」は、樹脂又は重合体
の固形分1g中の酸のミリグラム当量数を表す。
【0026】上記成分Aの酸価は、1meq/g以上で
ある必要があり、1meq/g〜5meq/gであるこ
とが好ましい。この酸価が1meq/g未満であると粘
着剤層のアルカリ水可溶/分散性が不足する。また、成
分Aの水に対する溶解性が不足するため、この成分Aを
含む粘着剤組成物の液安定性が不十分となったり、成分
Aの存在下において成分Bの乳化重合を行う場合に重合
が不安定となったりする。一方、成分Aの酸価が5me
q/gを超える場合には、粘着剤層の耐水性が不足する
場合がある。
【0027】(1−2)組成 上記酸価を有する成分Aとしては、カルボキシル基又は
スルホン酸基を有するラジカル重合性単量体単位及び他
のラジカル重合性単量体単位からなり上記酸価を有する
共重合体、ロジン誘導体等が挙げられる。
【0028】本発明においては、上記成分Aとして(メ
タ)アクリル酸等のα,β−エチレン性不飽和カルボン
酸単位、及び、疎水性のラジカル重合性単量体単位を主
構成単位とする共重合体が好ましく使用され、上記共重
合体のうちTgが20℃以上のものがより好ましく使用
される。上記α,β−エチレン性不飽和カルボン酸とし
ては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイ
ン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、無水マレ
イン酸等を挙げることができ、これら単量体の1種又は
2種以上を用いることができる。上記酸価を与えるα,
β−エチレン性不飽和カルボン酸の使用量は、用いる不
飽和カルボン酸の種類によって異なるが、成分Aの合成
に用いられる全単量体の合計重量に基づいて、通常3〜
40重量%程度であることが好ましい。
【0029】上記α,β−エチレン性不飽和カルボン酸
と共に用いるラジカル重合性単量体としては、水100
gに対する溶解度が2g以下である疎水性ラジカル重合
性単量体が好ましく、例えば、メタクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピ
ル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2
−エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸アルキル;ス
チレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のビニ
ル芳香族系単量体等が挙げられる。これらの単量体の使
用量は、成分Aの合成に用いられる全単量体の合計量を
基準にして、30〜80重量%が好ましい。また、成分
Aを合成するために、上記α,β−エチレン性不飽和カ
ルボン酸以外の親水性ラジカル重合性単量体を必要に応
じて使用してもよい。
【0030】(1−3)Tg 成分AのTgは、20℃以上であることが好ましく、3
0〜130℃の範囲がより好ましく、40〜120℃の
範囲が更に好ましい。成分AのTgが20℃未満である
と、加熱処理前の粘着力が高くなりすぎる場合がある。
一方、Tgが上記範囲を超えると、粘着性を発現させる
ために必要な加熱温度が高くなってエネルギーコストが
嵩むので好ましくない。
【0031】(1−4)製造方法 上記成分Aがラジカル重合性単量体の重合体である場
合、この成分Aを得るための重合法としては種々の重合
法が採用できる。そのうち、重合操作の容易性、得られ
る中和前共重合体における分子量調節の容易性等の点か
ら、ラジカル重合開始剤を用いた溶液重合法又は乳化重
合法を用いることが好ましい。また、重合温度は10〜
150℃程度(より好ましくは60〜100℃)が好ま
しく、重合時間は1〜100時間(より好ましくは3〜
10時間)が好ましい。
【0032】また、成分Aの数平均分子量は、1,000
〜50,000であることが好ましい。数平均分子量が
1,000未満であると粘着剤層の耐水性が不足しやす
くなる。一方、数平均分子量が50,000を超える
と、高粘度となって成分Aの製造が困難となるととも
に、この成分Aのアルカリ水可溶/分散性や水に対する
溶解性が不十分となりやすい。更に、粘着剤層が海島構
造を形成し難くなったり、或いは海と島とを逆転させる
ことが困難となったりする場合がある。この数平均分子
量を調節するために、重合系に連鎖移動剤を適宜添加し
てもよい。
【0033】成分Aは、上記のようにして合成された成
分Aのもつ酸性基の一部又は全部が塩基で中和されたも
のである。この酸性基は、成分Aが水溶性となる程度に
は中和されている必要があり、具体的には成分Aのもつ
酸性基の30モル%以上(より好ましくは50モル%)
が中和されていることが好ましい。中和量が30モル%
未満では粘着剤組成物が不安定となりやすい。また、成
分Aの界面活性能が低いため、この成分Aの存在下にお
いて成分Bを乳化重合させる場合に重合が不安定となり
やすい。
【0034】尚、成分Aは、架橋密度が低いか或いは実
質的に非架橋の樹脂であることが好ましい。成分Aが過
度に架橋していると、この成分Aのアルカリ水可溶/分
散性が不十分となりやすく、また成分Aの存在下におい
て成分Bの乳化重合を行う場合において、水に対する溶
解性が不足して重合が不安定となりやすい。更に、加熱
前粘着剤層において海を形成する成分Aの架橋密度が高
すぎると、成分Aを構成する分子鎖の移動が制限され
て、加熱処理を行っても海島が逆転し難くなる。
【0035】(2)成分Bについて 本発明における成分Bは、ラジカル重合性単量体を乳化
重合させて得られた、酸価0.3meq/g以上かつT
g−20℃以下の重合体である。
【0036】(2−1)酸価 上記成分Bの酸価は、上述のように0.3meq/g以
上である必要があり、0.6〜3.0meq/gの範囲
が好ましく、0.7〜2.5meq/gの範囲が更に好
ましい。成分Bの酸価が0.3meq/g未満である
と、この組成物から形成される粘着剤層をアルカリ水可
溶/分散性とすることができない。
【0037】(2−2)Tg 上記成分BのTgは、−20℃以下である必要があり、
−30℃以下であることがより好ましく、−40℃以下
であることが更に好ましい。成分BのTgが−20℃を
超える場合には、加熱後の粘着剤層において十分な粘着
性能を得ることができないためである。
【0038】(2−3)組成 上記成分Bとしては、ラジカル重合性単量体の乳化重合
により得られ、酸価及びTgが上記範囲を満たす種々の
重合体を用いることができる。例えば、(メタ)アクリ
ル酸エステルを主成分とするラジカル重合性単量体(以
下、「アクリル系単量体」という。)の乳化重合物、エ
チレン−ビニルエステル系単量体の乳化重合物、共役ジ
エン系単量体の乳化重合物等を使用可能である。上記成
分Bがエチレン−ビニルエステル系単量体又は共役ジエ
ン系単量体の乳化重合物である場合には、加熱後の粘着
剤層がポリオレフィン系樹脂に対して良好な粘着力を示
す粘着剤組成物が得られやすいという利点がある。一
方、上記成分Bがアクリル系単量体の乳化重合物である
場合には、耐候性や透明性に優れた粘着剤層が得られや
すいという利点がある。
【0039】そして、上記「アクリル系単量体」として
は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分と
し、必要に応じてこれと共重合し得る他のラジカル重合
性単量体(以下、これを「共重合性単量体」ということ
がある。)を併用したものが好ましく用いられる。上記
「(メタ)アクリル酸アルキルエステル」としては、ア
ルキル基の炭素数が1〜12(より好ましくは4〜1
2、さらに好ましくは4〜9)である(メタ)アクリル
酸アルキルエステルの一種または二種以上が好ましく用
いられる。
【0040】また、(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルと共に用いられる上記「共重合性単量体」としては、
例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン等のビニル芳香族系単量体;(メタ)アクリル酸、ク
ロトン酸、ケイ皮酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン
酸等の不飽和カルボン酸;イタコン酸モノエチルエステ
ル、フマル酸モノブチルエステル、マレイン酸モノブチ
ルエステル等の不飽和ジカルボン酸のモノアルキルエス
テル;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メ
タ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、ポリエチレン
グリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレン
グリコールモノ(メタ)アクリレート等の水酸基含有ビ
ニル単量体;(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、
(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
ド、メタクリル酸グリシジル、酢酸ビニル、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン等を挙げることができ、これらの共
重合性単量体の1種又は2種以上を用いることができ
る。
【0041】本発明においては、第2発明または第3発
明に示す成分Bが好ましく用いられる。以下、この成分
Bについて更に詳しく説明する。
【0042】第2発明において成分Bに用いられる上記
「分子内にカルボキシル基を有し単独重合体のTgが−
20℃以下であるラジカル重合性単量体」(以下、
「(a)単量体」ともいう。)としては、例えばコハク
酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート(単独重
合体のTg:−40℃)及び下記化合物(a1)、(a
2)、(a3)等が挙げられ、得られる化合物の耐水性の
点からは化合物(a1)及び(a2)が好ましい。
【0043】(a1):(メタ)アクリル酸にε−カプ
ロラクトンを1個又は複数個付加させて得られる下記一
般式(イ)で表される化合物。具体例としては東亞合成
(株)製の商品名「アロニックスM−5300」(単独
重合体のTg:−41℃)等が挙げられる。 CH2=CR-C(=O)-[O-(CH2)5-C(=O)]n-OH (イ) (式中、Rは水素原子又はメチル基であり、nは1以上
の整数である。)
【0044】(a2):2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレートにε−カプロラクトンを1個又は複数個付
加させて得られる下記一般式(ロ)で表される化合物
と、無水コハク酸や無水フタール酸等の酸無水物を反応
させて得られる化合物。具体例としては、ダイセル化学
工業(株)製の商品名「プラクセルFA−1〜5」及び
「プラクセルFM−1〜5」等が挙げられる。 CH2=CR-C(=O)-O-(CH2)2-O-[OC-(CH2)5-O]n-H (ロ) (式中、Rは水素原子又はメチル基であり、nは1以上
の整数である。)
【0045】(a3):ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート又はポリプロピレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレートと、酸無水物とを反応させて得
られる化合物。
【0046】この(a)単量体は分子内にカルボキシル
基を有するので、成分B及び粘着層にアルカリ水可溶/
分散性を付与する効果がある。このアルカリ水可溶/分
散性は、カルボキシル基をもちTgが本発明範囲よりも
高い単量体、例えば(メタ)アクリル酸等の共重合割合
を増やすことによっても向上するが、この場合には共重
合割合が多くなりすぎるとタックや粘着力が低下する。
そこで、カルボキシル基を有する単量体の一部又は全部
として、単独重合体のTgが−20℃以下である上記
(a)単量体を用いることにより、タックや粘着力など
の粘着性能を維持しつつアルカリ水可溶/分散性を高め
ることができる。(a)単量体の使用量は、成分Bに用
いられるラジカル重合性単量体の全体に対して10〜1
00重量%とする。これが10重量%未満では(a)単
量体の使用による上記効果が十分に得られない場合があ
る。尚、この(a)単量体は、成分Aの合成における
「α,β−エチレン性不飽和カルボン酸」として用いる
ことも可能である。
【0047】第3発明において成分Bに用いられる「上
記式(I)又は上記式(II)で表されるビニル単量体」(以
下、「(b)単量体」ともいう。)として、式(I)に
おけるR2 は炭素数1〜2が好ましく、またnは1〜
2が好ましい。このような単量体の好ましい具体例とし
ては、(メタ)アクリル酸メトキシメチル、(メタ)ア
クリル酸エトキシメチル、(メタ)アクリル酸2−メト
キシエチル及び(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル
等が挙げられる。
【0048】また、式(II)におけるnは2が好まし
く、このような単量体の好ましい具体例としては、アク
リル酸メトキシジエチレングリコール、アクリル酸エト
キシジエチレングリコール等が挙げられる。
【0049】この(b)単量体は、分子中にアルコキシ
基を有することから親水性が高いので、成分B及び粘着
層のアルカリ水可溶/分散性を向上させる効果がある。
また、この(b)単量体を用いた粘着剤層は、分子中に
カルボキシル基をもつ単量体を用いた場合に比べて、基
材中に顔料などに由来するカルシウムが含まれる場合に
も、カルシウムイオンに起因する粘着力の経時低下を起
こしにくい。(b)単量体の使用量は、成分Bに用いら
れるラジカル重合性単量体の全体に対して20〜99重
量%(好ましくは40〜95重量%、より好ましくは5
0〜90重量%)とする。これが20重量%未満では
(b)単量体の使用による上記効果が十分に得られない
場合があり、一方99重量%を超えると粘着剤の凝集力
が低下するおそれがある。
【0050】本発明の成分Bとしては、下記(1)およ
び(2)に示す組成の単量体からなる乳化重合物を用い
ることが特に好ましい。 <単量体組成(1)>上記(a)単量体50〜100重
量%、及び上記(a)単量体と共重合可能なラジカル重
合性単量体0〜50重量%。
【0051】上記単量体組成(1)において、(a)単
量体の割合が50重量%未満であると、得られる粘着剤
のアルカリ水可溶/分散性が不足しやすい。また、この
「上記(a)単量体と共重合可能なラジカル重合性単量
体」としては、炭素数が1〜12(より好ましくは4〜
12、さらに好ましくは4〜9)のアルキル基を有する
(メタ)アクリル酸アルキルエステル(以下、「(c)
単量体」ともいう。)、上記(b)単量体、および上記
(a)〜(c)単量体以外であってこれらの単量体と共
重合可能なラジカル重合性単量体(以下、「(d)単量
体」ともいい、例えば上述の「共重合性単量体」などと
使用可能である。)などから選択される一種または二種
以上を用いることができる。
【0052】<単量体組成(2)>上記(a)単量体5
〜45重量%(より好ましくは20〜30重量%)、上
記(b)単量体20〜90重量%(より好ましくは40
〜70重量%)、及び上記(c)単量体5〜60重量%
(より好ましくは5〜40重量%、更に好ましくは10
〜30重量%)、からなり、さらに上記(d)単量体
が、上記(a)〜(c)単量体の合計100重量部を基
準として0〜10重量部(より好ましくは0〜5重量
部)。
【0053】上記単量体組成(2)において、(a)単
量体又は(b)単量体の割合が上記範囲未満であると、
得られる粘着剤のアルカリ水可溶/分散性が不足しやす
い。一方、(b)単量体の使用割合が90重量%を超え
ると粘着剤の凝集力が低下するおそれがある。また、
(d)単量体の使用量が10重量部を超えると、成分B
のTgが高くなる結果、粘着剤のタックが低下する場合
がある。
【0054】単量体組成(1)および(2)における上
記(d)単量体としては、例えば上述の「共重合性単量
体」などを用いることができる。このうち、不飽和カル
ボン酸化合物及び/又は水酸基含有ビニル単量体を主成
分とすることが好ましい。尚、成分B及び粘着剤層のア
ルカリ水可溶/分散性を損なわないために、この成分B
には架橋性単量体を使用しないことが好ましい。
【0055】(2−4)製造方法 上記成分Bを得る方法の一例として、従来公知の界面活
性剤等を乳化剤とする通常の乳化重合法を挙げることが
できる。ここで、アリルアルキルスルホン酸ナトリウム
等の反応性界面活性剤を使用してもよい。
【0056】また、成分Bを得る他の方法としては、第
3発明のように、成分Bの製造に用いるラジカル重合性
単量体を成分Aの存在下において乳化重合させる方法が
挙げられる。この乳化重合法においては、成分Aが界面
活性剤(乳化剤)として機能するので、乳化重合時に保
護コロイドや他の界面活性剤などの乳化剤の使用量を通
常の乳化重合の場合よりも少量にできる。更に、所望に
より他の乳化剤は一切使用しないことも可能である。そ
の結果、通常の乳化重合によって成分Bを製造した場合
に比べて、粘着剤層の耐水性を向上させることができ
る。尚、このように成分Bの製造に用いるラジカル重合
性単量体を成分Aの存在下において乳化重合させると、
成分A及び成分Bの両方を含むエマルジョンが得られ
る。従ってこの場合には、別途成分Aを加えることなく
このエマルジョンから本発明の粘着剤組成物又は粘着剤
層を形成することができ、耐水性の面から、該製造方法
がもっとも好ましい。或いは、こうして得られたエマル
ジョンに、成分Aを更に加えてもよい。
【0057】成分Bを得るための乳化重合に使用し得る
重合開始剤としては、乳化重合に一般に用いられている
重合開始剤のいずれもが使用可能であり、例えば有機過
酸化物、無機過酸化物又はアゾ系化合物等を使用するこ
とができる。重合開始剤の好ましい使用量は、単量体の
合計量を基準にして0.1〜5重量%である。
【0058】また成分Bは、成分Aを加えた際に系内が
不安定となることを防止するために、成分Aの中和に用
いられる塩基等により中和してそのpHを成分AのpH
に近づけておくことが好ましい。
【0059】(3)粘着剤組成物について 本発明の粘着剤組成物は、上記成分Aと上記成分Bと
を配合したものでもよく、また、上記成分Bの製造に
用いられるラジカル重合性単量体を上記成分Aの存在下
において乳化重合させた反応生成物からなるものでもよ
い。上記の場合には、粘着剤組成物の製造が簡単であ
るとともに高固形分の組成物を得やすいという利点があ
る。一方、上記の場合には、上記成分Bの乳化重合に
おいて上記成分Aを乳化剤として利用するので、前述の
ように粘着剤層の耐水性を向上させることができ、ま
た、組成物の貯蔵安定性に優れるという利点がある。
【0060】(3−1)成分Aと成分Bとの重量比 本発明の粘着シートの粘着剤層、及び本発明の粘着剤組
成物において、成分Aと成分Bとの重量比は、成分A/
成分B=5/95〜50/50であることが好ましく、
成分A/成分B=15/85〜40/60であることが
更に好ましい。成分Aの重量比が5%未満であると、こ
の加熱処理前の粘着剤層が成分Aを海とし成分Bを島と
する海島構造をとりにくくなって、加熱処理前の粘着剤
層において不必要に粘着力が発揮される場合がある。一
方、成分Aの重量比が50%を超えると、粘着剤層の耐
水性が低下するとともに粘着力が不足しやすくなるため
好ましくない。また、成分Aの重量比が高すぎると、加
熱処理後の粘着剤層において成分Aを島とし成分Bを海
とした海島構造を形成しにくくなる。
【0061】(3−2)液性状 本発明の粘着剤組成物は、その固形分濃度が30〜70
重量%であることが好ましく、35〜65重量%である
ことが更に好ましい。固形分濃度が30重量%未満であ
るとこの組成物の乾燥性が不足し、一方70重量%を超
える場合には製造が困難となるとともに組成物の粘度が
過剰に高くなりやすい。
【0062】(3−3)その他の成分 本発明の粘着シートの粘着剤組成物、及び本発明の粘着
剤層は、その用途に応じて、一般的な粘着剤に通常使用
される消泡剤、界面活性剤、防カビ剤、香料、中和剤、
粘着付与剤、増粘剤、レベリング調整剤、凍結防止剤、
発泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、補強剤、充てん
剤、顔料、蛍光増白剤、帯電防止剤、抗ブロッキング
剤、難燃剤、架橋剤、可塑剤、滑剤、有機溶剤又は着色
剤等の1種又は2種以上を含有してもよい。
【0063】(4)粘着シートについて 本発明の感熱粘着シートは、第1〜第5発明の粘着剤組
成物から形成された粘着剤層を基材上に有し、加熱処理
前においては粘着力が10g/25mm以下と極めて低
い。従って、この状態では剥離紙を用いたり基材裏面の
剥離処理などのような粘着剤層に対する剥離処理を行っ
たりしなくても商品としてそのまま取り扱うことができ
る。この粘着シートは、60℃以上の加熱処理を行うこ
とによって初めて100g/25mm以上の粘着力を発
現する。
【0064】(4−1)基材 本発明の粘着シートにおける基材の種類は、この粘着シ
ートの加熱処理温度に耐え得る材質であれば特に制限さ
れず、粘着シートの用途等に応じて適当なものを使用す
ればよいが、粘着剤層と同様に、アルカリ水可溶/分散
性の基材を用いることが好ましい。このような基材の例
としては、上質紙、和紙、不織布、クラフト紙等を挙げ
ることができる。
【0065】(4−2)粘着剤層 本発明の感熱粘着シートにおける粘着剤層の厚さは、用
途などに応じて適宜調節されるが、一般に約1μm〜1
mm程度の厚さとすることが好ましい。この粘着剤層
は、加熱処理前においては上記成分Aが海であり上記成
分Bが島である海島構造を有し、60℃以上の加熱処理
によって海島が逆転して上記成分Aが島であり上記成分
Bが海である構造に変化する。
【0066】尚、前述の特開平8−269420号公報
に記載されたような非粘着性の樹脂[成分(A)]及び
粘着性のアクリル系樹脂エマルジョン[成分(B)]か
らなる粘着剤組成物から形成された粘着剤層が、加熱処
理後において、成分Aと成分Bとが均一に混じり合うの
ではなく「成分Aが島となり成分Bが海となる海島構
造」を形成していることは、本発明者らによって初めて
見出されたものである。
【0067】(4−3)製造方法 本発明の感熱粘着シートは、第1〜第5発明の粘着剤組
成物を基材の一方又は両方の面に塗布し、それを適当な
方法で乾燥する等の方法によって製造することができ
る。基材上に塗布した粘着剤組成物の乾燥に当たって
は、最終的に得られる粘着シートにおいてその粘着剤層
が常温で粘着性を発現しないような温度、又はその粘着
剤層が成分Aが海となり成分Bが島となる海島構造の粘
着剤層を形成可能な温度で加熱する必要がある。
【0068】(4−4)使用方法 本発明の感熱粘着シートは、25℃における粘着力が1
0g/25mm以下と極めて小さいので、従来汎用の粘着
シートとは異なり、その粘着剤層に対する剥離処理を施
すことなく保存、流通、販売等をすることができる。勿
論、必要により、例えば25℃における粘着力が3〜1
0g/25mmである場合、粘着シートの用途によって
は剥離処理を施してもよい。
【0069】本発明の感熱粘着シートを被着体に貼着さ
せるに当たっては、感熱粘着シートの粘着剤層又は被着
体、或いは粘着剤層と被着体との両方を加熱すればよ
い。粘着剤層に粘着性を発現させるための加熱温度は、
粘着剤組成物中に含まれる成分A全体のTgに依存し、
通常そのTgよりも10℃以上、好ましくは30℃以上
高い温度が適している。ここで、上記加熱温度が高すぎ
ると、粘着シートの貼り付け作業性や熱効率が低下した
り、基材が変質又は変形したりする恐れがある。このた
め、上記加熱温度は60〜180℃とすることが好まし
く、60〜160℃とすることが更に好ましい。
【0070】
【実施例】以下、実施例及び比較例により、本発明を更
に具体的に説明する。尚、以下の各例において、特に断
らない限り、「部」及び「%」は、それぞれ「重量部」
及び「重量%」を示す。また、以下において使用する略
号及びその内容を下記表1に示す。更に、本明細書にお
いて重合体のTgを算出するために用いた、各単量体の
単独重合体のTg値を併せて示す。尚、下記表1におけ
る「M-5300」は東亞合成株式会社製の商品名「アロニ
ックスM−5300」を、また「HOA-MS」は共栄社油脂
化学工業株式会社製の商品名「HOA−MS」を示す。
【0071】
【表1】
【0072】[1]粘着剤組成物の調整 [1−1]成分Aの合成 下記合成例1〜4は、本発明の成分Aに相当する成分A
1〜4を溶液重合法により合成した例である。
【0073】(合成例1) (1)単量体としてのMMA85部、ST5部及びAA
10部、連鎖移動剤としてのドデシルメルカプタン1.
5部、有機溶媒としてのメチルエチルケトン100部か
らなる混合液に、重合開始剤としてのAIBNを1.5
部溶解したものを、攪拌機、コンデンサ、温度計及び窒
素導入管を備えたフラスコに仕込み、窒素雰囲気下にお
いて80℃に4時間加熱して重合させた。その後、更に
0.5部のAIBNを投入して同温度に5時間加熱し、
固形分含量50%の共重合体(酸価1.4meq/g)
のメチルエチルケトン溶液を得た。 (2)上記(1)で得られた共重合体のメチルエチルケ
トン溶液200部に、撹拌下においてアンモニア水を徐
々に加えることにより、この共重合体におけるカルボキ
シル基の中和を行って反応液のpHを7〜8程度とし
た。その後、温度50℃の減圧下でメチルエチルケトン
を除去し、カルボキシル基の中和された成分A1の水溶
液A1aqを得た。この水溶液A1aqの固形分含量は50
%であり、そのpHは7.7であった。
【0074】(合成例2〜4)単量体組成、連鎖移動剤
量及び混合液に溶解する開始剤量を下記表2に示すとお
りとした他は上記合成例1と同様の方法により、実施例
に用いる成分A2〜A3及び比較例に用いる成分A4を
それぞれ合成した。尚、表2に示すように、この成分A
4は、中和前における酸価が1meq/gに満たない重
合体である。
【0075】
【表2】
【0076】[1−2]粘着剤組成物の合成 [1−2−1]成分A存在下の乳化重合による粘着剤組
成物の合成 上記合成例により得られた成分Aの存在下において、成
分Bの製造に用いるラジカル重合性単量体を乳化重合さ
せることにより、以下の水性重合体エマルジョンからな
る粘着剤組成物を合成した。
【0077】(実施例1)HOA−MS52部、BA4
5部及びMAA3部を混合して単量体混合物とした。こ
の単量体混合物80部に、合成例1で得た成分A1の水
溶液A1aq40部(有効成分20部)及び脱イオン水4
0部を混合し、攪拌により乳化させて単量体乳化物を調
整した。攪拌機、コンデンサ、温度計及び窒素導入管を
備えたフラスコに脱イオン水70部を仕込み、窒素雰囲
気下で系内を70℃に昇温した後、攪拌しながらAPS
の3%水溶液10部及び上記単量体乳化物160部を3
時間かけて滴下した。滴下終了から更に2時間同温度を
維持した後、反応系を冷却して重合を終了させ、アンモ
ニア水により中和してpHを7〜8とし、固形分含量約
50%の水性重合体エマルジョンを得た。
【0078】(実施例2)成分Aとして成分A1に代え
て成分A2を用い、下記表3に示す組成の単量体混合物
を用いた他は、実施例1と同様にして水性重合体エマル
ジョンを得た。
【0079】(実施例3)MEA55部、M−5300
を20部、BA24部及びHEMA1部を混合して単量
体混合物とした。攪拌機、コンデンサ、温度計及び窒素
導入管を備えたフラスコに、脱イオン水70部及び合成
例1で得た成分A1の水溶液A1aq40部(有効成分2
0部)を仕込み、窒素雰囲気下で60℃に昇温した後、
t−ブチルハイドロパーオキサイドの10%水溶液5
部、ホルムアルデヒドナトリウムスルホキシラート二水
塩(製鉄化学株式会社製、商品名「ロンガリットC」;
以下、単に「ロンガリット」という。)の10%水溶液
5部、及び上記単量体混合物80部を3時間かけて滴下
した。滴下終了から更に2時間同温度を維持した後、反
応系を冷却して重合を終了させ、アンモニア水により中
和してpHを7として、固形分含量約50%の水性重合
体エマルジョンを得た。
【0080】(実施例4〜7)下記表3に示す種類の成
分Aを用い、下記表3に示す組成の単量体混合物を用い
た他は、実施例1と同様にして水性重合体エマルジョン
を得た。
【0081】(比較例1)成分A1に代えて成分A4を
用いた他は実施例3と同様の方法により、水性重合体エ
マルジョンの製造を試みた。しかし、乳化重合途中にお
いて大量のグリッドが発生するとともに反応液の粘度が
著しく上昇したため実験を中止した。
【0082】(比較例2)成分A1に代えて成分A3を
用い、下記表3に示す組成の単量体混合物を用いた他
は、実施例1と同様にして水性重合体エマルジョンを得
た。
【0083】
【表3】
【0084】[1−2−2]成分A及び成分Bの配合に
よる粘着剤組成物の調整 (a)成分Bの合成 (合成例5、6)通常の乳化重合法により成分Bを合成
した。即ち、上記実施例1で用いた成分A1に代えてラ
ウリル硫酸ナトリウム0.2部を使用し、下記表5に示
す組成の単量体混合物を用いた他は、実施例1と同様の
方法により水性重合体エマルジョンを得た。
【0085】
【表4】
【0086】(b)粘着剤組成物の調整 (実施例8〜10及び比較例3〜5)上記合成例により
得られた成分A及び成分Bを下記表5に示す固形分比で
混合して、水性エマルジョン型の粘着剤組成物を合成し
た。このうち、比較例4、5は成分Aを含まない粘着剤
組成物である。
【0087】
【表5】
【0088】[2]粘着剤組成物の評価 上記実施例1〜10及び比較例2〜5により得られた粘
着剤組成物から形成された粘着剤層又は粘着シートにつ
き、下記(1)〜(3)の測定又は評価を行った。ま
た、従来のディレードタック型粘着ラベル(市販品)を
比較例6として用いた。その結果を下記表6に示す。
【0089】(1)粘着剤層の構造 厚さ50μmのポリエステルフィルム上に、乾燥後の塗
膜の厚みが20μm〜30μmとなるように実施例1の
粘着剤組成物を塗布し、40℃で5分間乾燥させて粘着
剤層を形成した。この粘着剤層(以下、「低温乾燥粘着
剤層」という。)をルテニウム酸水溶液の存在下におい
て蒸気染色し、更にエポキシ樹脂包理したものを、超薄
切片法により透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて観察
した。一方、上記と同様に実施例1の粘着剤組成物を塗
布し、160℃にて2分間乾燥させて得られた粘着剤層
(以下、「高温乾燥粘着剤層」という。)を、同様に処
理して透過型電子顕微鏡により観察した。尚、ルテニウ
ム酸蒸気により染色する上記方法によると、ポリスチレ
ン等は強く染色される一方、ポリメタクリル酸メチル等
はあまり染色されないことが知られている(Macromolecu
les,Vol.16,No.4,1983,P.589〜598)。
【0090】得られたTEM写真を図1(A)及び
(B)に示す。図1(A)は、低温乾燥粘着剤層を倍率
40,000で観察したものであり、ルテニウム酸によ
り染色されやすい部分(成分A;染色されやすいStが
共重合されている)が海となり染色されにくい部分(成
分B)が島となった海島構造が形成されていることが判
る。また図1(B)は、高温乾燥粘着剤層を倍率40,
000で観察したものであり、図1(A)とは逆にルテ
ニウム酸により染色されにくい部分(成分B)が海とな
り染色されやすい部分(成分A)が島となった海島構造
が形成されている。即ち、加熱により成分Aと成分Bと
の海島が逆転したことが判る。
【0091】実施例2〜10及び比較例2〜5について
も上記と同様に低温乾燥粘着剤層及び高温乾燥粘着剤層
のTEM観察を行い、海島構造の有無並びに海及び島を
形成する成分の種類を調べた。
【0092】(2)粘着シートの粘着力 ラベル用コート紙を基材として、これに乾燥後の塗膜の
厚みが20μm〜30μmとなるように粘着剤組成物を
塗布し、40℃で5分間乾燥して粘着シートを作成し
た。この粘着シートを幅25mm長さ約250mmに裁
断した試験片(以下、「加熱処理前試験片」とい
う。)、及び、この加熱処理前試験片に対して160℃
で2分間の加熱処理を行った後に温度23℃湿度65%
の雰囲気下に24時間放置した試験片(以下、「加熱処
理済試験片」という。)について、JIS Z 023
7に規定する180度ひきはがし法に準じて粘着力を測
定した。即ち、温度23℃、湿度65%の条件下におい
て、試験板である研磨したステンレス板に上記試験片を
貼り、2Kgのゴムローラーを一往復して圧着した。圧
着から30分後に、300mm/minの引張速度で、
試験板に対する180度ひきはがし粘着力を測定した。
測定結果は以下の4段階で示した。 A;500g/25mm以上 B;100g/25mm以上、500g/25mm未満 C;10g/25mmを超えて100g/25mm未満 D;10g/25mm以下
【0093】更に、合成例5及び6により作成した成分
B単独の粘着力を同様に測定した。その結果を、上記と
同様の表記方法により表4に示す。
【0094】(4)アルカリ水可溶/分散性 秤量55g/m2の上質紙基材に、乾燥後の厚みが20
μm〜30μmとなるように粘着剤組成物を塗布し、1
60℃で2分間乾燥させて粘着シートを作成した。この
粘着シート15gを約1cm各にカットし、0.3%苛
性ソーダ水溶液200mlを加えて80℃で30分間加
熱した。水を加えて全量1リットルとした後、家庭用ジュー
サーミキサーで2分間攪拌した。得られたスラリーを手
漉き機(熊谷理機工業株式会社製の標準角形シートマシ
ン)に移して約55g/m2厚のシートを作成し、粘着
剤片の有無及びシートのベタツキ具合を評価した。測定
結果は下記の3段階で示した。 〇;シートに粘着剤片は見られず、手で触ってもベタツ
キ感がない △;シートに粘着剤片は見られないが、手で触るとベタ
ツキ感がある ×;シートに粘着剤片が見られ、手で触るとベタツキ感
がある
【0095】
【表6】
【0096】表6から判るように、実施例1〜10はい
ずれも、加熱処理前においては成分Aを海とし成分Bを
島とする海島構造を備えた実質的に非被粘着性の粘着剤
層を形成した。また、加熱後においてはこれらの粘着剤
層が成分Aを島とし成分Bを海とする海島構造に変化し
ていることが観察された。そして、実施例1〜9の加熱
処理済試験片はいずれも、従来のディレードタック型粘
着ラベル(比較例6)とほぼ同等の加熱前粘着力および
加熱後粘着力を示し、しかも比較例6に比べてアルカリ
水可溶/分散性が著しく良好であった。実施例10は粘
着力がやや低いが、用途によっては十分に実用的なもの
であった。
【0097】これに対して成分Bの酸価が本発明範囲未
満である比較例2、及び成分Aの酸価が本発明範囲未満
である比較例3では、加熱処理によって海島の逆転現象
及び粘着性の発現は見られたものの、アルカリ水可溶/
分散性が不良であった。また、成分Aを含まない比較例
4、5では、加熱前及び加熱後のいずれにおいても海島
構造が形成されず、このため加熱前粘着剤層の粘着力が
高すぎるので、粘着剤層に対する剥離処理を必要とする
ものであった。
【0098】尚、本発明においては、前記具体的実施例
に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範
囲内で種々変更した実施例とすることができる。
【0099】また、本発明においては成分Aとして水溶
性樹脂を用いたが、成分Aとして酸価1meq/g以上
の樹脂又は塩基による該樹脂の中和物からなる水分散性
樹脂を用いた場合にも、本発明の組成物に比べて液安定
性はやや低いものの、他の点においては本発明とほぼ同
等の性能を示す粘着剤層を形成する感熱粘着剤組成物を
得ることが可能である。
【0100】
【発明の効果】本発明の粘着剤組成物から形成される粘
着剤層又はこの粘着剤層を有する本発明の感熱粘着シー
トは、加熱処理の前後において海と島との成分を逆転さ
せることにより、加熱前には実質的に非粘着性である一
方、加熱後には優れた粘着力を発揮することができる。
このとき、加熱後粘着剤層が成分Aが島であり成分Bが
海である海島構造を有することにより、成分Aと成分B
とが均一に混じり合った構造に比べて加熱処理後におけ
る粘着力が良好なものとなる。そして、本発明の組成物
から形成される粘着剤層は、成分A及び成分Bのいずれ
もがアルカリ水可溶/分散性であるのでアルカリ水可溶
/分散性に優れる。従って本発明の組成物及びこれを用
いた粘着シートは、回収・再利用の対象となる古紙等に
貼りつけられる用途において、再生に際してこの古紙等
から粘着剤や粘着シートを人手によって事前に剥がす手
間が省略されるため非常に有用である。
【0101】更に、本発明の粘着剤組成物から形成され
る粘着剤層は、加熱後において成分Aを海、成分Bを島
とする海島構造を有するので、成分Aと成分Bとが均一
に混じり合っている場合に比べて、成分Bの性能を加熱
後粘着剤層に強く反映させることができる。従って、粘
着剤組成物の設計を効率的に行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は実施例1の粘着剤組成物を40℃で乾
燥させて得られた粘着剤層の構造を示すTEM写真、
(B)は実施例1の粘着剤組成物を160℃で乾燥させ
て得られた粘着剤層の構造を示すTEM写真である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ水可溶性又はアルカリ水分散性
    を有する感熱粘着剤組成物であって、 下記成分A及び下記成分Bからなる水性エマルジョン型
    であり、60℃未満の乾燥によって下記成分Aが海とな
    り下記成分Bが島となる海島構造を備えた粘着剤層を形
    成し、該粘着剤層は、60℃以上の加熱処理によって海
    と島とが逆転して下記成分Aが島であり下記成分Bが海
    である海島構造となり、下記成分A及び下記成分Bのい
    ずれもがアルカリ水可溶性又はアルカリ水分散性である
    ことを特徴とする感熱粘着剤組成物。 成分A:酸価1meq/g以上の樹脂が塩基により中和
    された水溶性樹脂。 成分B:ラジカル重合性単量体を乳化重合させて得られ
    た、酸価0.3meq/g以上かつガラス転移温度−2
    0℃以下の重合体。
  2. 【請求項2】 成分Bに用いられるラジカル重合性単量
    体のうち10〜100重量%が、分子内にカルボキシル
    基を有し単独重合体のガラス転移温度が−20℃以下で
    あるラジカル重合性単量体からなる請求項1記載の感熱
    粘着剤組成物。
  3. 【請求項3】 成分Bに用いられるラジカル重合性単量
    体のうち20〜99重量%が、下記式(I)又は下記式(I
    I)で表されるビニル単量体からなる請求項1または2記
    載の感熱粘着剤組成物。 【化1】 【化2】
  4. 【請求項4】 成分A及び成分Bからなり、成分Aが高
    分子乳化剤であって前記成分Bの乳化重合に使用された
    ものであり、成分Bが成分Aの存在下においてラジカル
    重合性単量体を乳化重合させて得られた重合体である請
    求項1、2または3記載の感熱粘着剤組成物。
  5. 【請求項5】 成分Aと成分Bとの重量比が5/95〜
    50/50である請求項1から4のいずれか一項記載の
    感熱粘着剤組成物。
  6. 【請求項6】 アルカリ水可溶性又はアルカリ水分散性
    を有する粘着剤層を備えた感熱粘着シートであって、 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の粘着剤組成
    物から形成された、成分Aが海であり成分Bが島である
    海島構造を備えた粘着剤層を基材上に有し、JIS Z
    0237に規定の180度ひきはがし法による温度2
    5℃における粘着力が10g/25mm以下であり、 60℃以上の加熱処理によって上記粘着剤層の海と島と
    が逆転して成分Aが島であり成分Bが海である海島構造
    となることにより、上記粘着力が100g/25mm以
    上に変化することを特徴とする感熱粘着シート。
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