JPH11193355A - プライマー組成物 - Google Patents

プライマー組成物

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JPH11193355A
JPH11193355A JP10142812A JP14281298A JPH11193355A JP H11193355 A JPH11193355 A JP H11193355A JP 10142812 A JP10142812 A JP 10142812A JP 14281298 A JP14281298 A JP 14281298A JP H11193355 A JPH11193355 A JP H11193355A
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polythiol
bis
hard coat
primer
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Yukio Murai
幸雄 村井
Naoki Uchida
直樹 内田
Yoshiko Murai
佳子 村井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 屈折率を調整でき、かつ光の乱反射による曇
りの少ないプライマー組成物を提供すること。 【解決手段】 有機ガラス又は無機ガラスとハードコー
ト層との間にプライマー層を形成するためのプライマー
組成物。ポリイソシアナート成分とポリチオール成分と
を必須成分とし、かつ、硫黄含有率が15wt%以上であ
るチオウレン樹脂を塗膜形成要素とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機ガラス又は無
機ガラスとハードコートとの間にプライマー層を形成す
るためのプライマー組成物及び該プライマー層を有する
光学要素に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、眼鏡用レンズの材料としては、無
機ガラスに比して、軽くかつ割れにくい有機ガラスが普
及してきている。しかし、一般的に有機ガラスは、無機
ガラスに比して耐擦傷性が格段に低い。そこで、通常、
レンズの表面に、シリコーン系ハードコートが形成され
ている。更に眼鏡レンズの場合、、美観上等の理由か
ら、シリコーン系ハードコート上に、無機物質の蒸着等
の乾式メッキによる無機反射防止膜が形成されているこ
とが多い。
【0003】しかし、上記のように有機ガラス基材上
に、ハードコートと無機反射防止膜の双方を設けたレン
ズは、耐衝撃性に劣るという不具合があった。そこで、
ハードコートの耐衝撃性を向上させるために、基材とハ
ードコートの間にポリウレタン系塗料からなるプライマ
ー層を介在させる技術的思想が種々提案されている(特
開昭63−87223、63−141001号、特開平
3−109502号等)。
【0004】他方、近年有機ガラス基材の材料が、脂肪
族ポリアリルカーボネート系(CR−39、屈折率1.
50)に代わって、より高屈折率の、芳香族ポリアリル
カーボネート系(屈折率1.57)、ポリチオウレタン
系(屈折率1.60〜1.70)等に代わりつつある。
【0005】この場合、プライマー層及びハードコート
の屈折率も光による干渉を防ぐため、基材と同等の屈折
率を有するものとする必要がある。
【0006】そこで、本発明者らは、ウレタンエラスト
マー、無機微粒子及びオルガノアルコキシシランの加水
分解物よりなり、基材が高屈折率であっても、光干渉を
発生させないプライマー組成物を提案した(特開平6−
82694号)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、当該プライマ
ー層は、層内が不均一性になり易く、そのため光の乱反
射による曇りが認められるという不具合があった。
【0008】本発明は、上記にかんがみて、屈折率を調
整でき、かつ光の乱反射による曇りの少ないプライマー
組成物を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を下
記構成により解決するものである。
【0010】本発明のプライマー組成物は、有機ガラス
又は無機ガラスとハードコートとの間にプライマー層を
形成するためのプライマー組成物において、ポリイソシ
アナート成分とポリチオール成分を必須成分とし、か
つ、硫黄含有率が15wt%以上であるチオウレン樹脂を
塗膜形成要素とすることを特徴とする。
【0011】ここで、ポリチオール成分は、分子量30
0〜4,000のポリチオールを10wt%以上含むこと
が望ましく、更には、ジチオールとして、末端がチオー
ル基である液体ポリスルフィドを含むことが望ましい。
【0012】該プライマー組成物には、さらに金属酸化
物微粒子を含有させて屈折率の調整をすることも可能で
ある。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各構成について詳
細に説明する。以下の説明で配合比・単位は特に断らな
い限り、重量比・単位である。
【0014】A.本発明のプライマー組成物は、有機ガ
ラスとシリコーン系またはアクリル系のハードコートと
の間にプライマー層を形成するためのものを前提的要件
とする。
【0015】(1) 上記有機ガラスとしては、ポリメチル
メタクリレート、ポリカーボネート、脂肪族ポリアリル
カーボネート、芳香族ポリアリルカーボネート、ポリス
ルホン、ポリチオウレタン等を挙げることができる。こ
れらの内で、高屈折率のものが得易い、芳香族ポリアリ
ルカーボネート、ポリスルフホン、ポリチオウレタンが
望ましい。
【0016】また、無機ガラスとしては、屈折率(n
D )として、1.55以上のものが得易い、バリウムク
ラウンガラス(BaK)1.54〜1.60、重クラウ
ンガラス(SK)>1.54、特重クラウンガラス(S
SK)>1.60、軽バリウムフリント(BaLF)>
1.55、バリウムフリント(BaF)>1.56、重
バリウムフリント(BaSF)>1.585等が好適で
ある。なお、各無機ガラス略号の後の数字は、各ガラス
のnD を示す。
【0017】(2) 上記ハードコートは、ガラス表面に耐
擦傷性等を付与できるものなら特に限定されないが下記
シリコーン系又はアクリル系のものが、好適に使用でき
る。
【0018】(i) シリコーン系ハードコート;例えば、
オルガノアルコキシシランの加水分解物に、触媒、金属
酸化物微粒子(複合微粒子を含む)を加え、希釈溶剤に
て塗布可能な粘度になるように調節する。さらに、この
ハードコート液には、適宜界面活性剤、紫外線吸収剤等
の添加も可能である。
【0019】上記オルガノアルコキシシランとして
は、下記一般式にて示されるものが使用可能である。
【0020】R1 a2 bSi(OR34-(a+b) (但し、R1 は炭素数1〜6のアルキル基、ビニル基、
エポキシ基、メタクリルオキシ基、フェニル基であり、
2 は炭素数1〜3の炭化水素基、ハロゲン化炭化水素
基、アリール基、R3 は炭素数1〜4のアルキル基、ア
ルコキシアルキル基である。また、a=0または1、b
=0、1または2である)。
【0021】具体的には、テトラメトキシシラン、メチ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ
−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、トリメ
チルクロロシラン、グリシドキシメチルトリメトキシシ
ラン、α−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、β
−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルメチルジエトキシシラン等を挙げることができ
る。これらは、単独使用の他に、2種以上を併用するこ
とも可能である。
【0022】上記触媒としては、トリメリト酸、無水
トリメリト酸、イタコン酸、ピロメリト酸、無水ピロメ
リト酸等の有機カルボン酸、メチルイミダゾール、ジシ
アンジアミド等の窒素含有有機化合物、チタンアルコキ
シド、ジルコアルコキシド等の金属アルコキシド、アセ
チルアセトンアルミニウム、アセチルアセトン鉄等の金
属錯体、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等のアルカリ金
属有機カルボン酸塩を使用できる。
【0023】金属酸化物微粒子としては、平均粒径が
5〜50mμのコロイダルシリカ、コロイダルチタニ
ア、コロイダルジルコニア、コロイダル酸化セリウム
(IV)、コロイダル酸化タンタル(V)、コロイダル酸
化スズ(IV)、コロイダル酸化アンチモン(III )、コ
ロイダルアルミナ、コロイダル酸化鉄(III )等を使用
でき、これらは、単一使用の他に、2種以上を併用、ま
たは複合微粒子として使用することも可能である。
【0024】希釈溶剤としては、アルコール類、ケト
ン類、エステル類、エーテル類及びセロソルブ類等の極
性溶剤を好適に使用できる。
【0025】コーティング方法としては、ディッピン
グ法、スピンコート法等の公知の方法から選ばれる。硬
化条件は、80〜120℃で1〜4時間である。
【0026】(ii)アクリル系ハードコート;例えば、1
分子中に3個以上のアクリロイルオキシ基を有する多官
能アクリル系オリゴマー、モノマーに、目的機能を有す
るモノマー、オリゴマー、及び光重合開始剤を加えたも
のを必須成分とする。必要に応じて、重合禁止剤、レベ
リング剤及び紫外線吸収剤等の添加剤、熱可塑性樹脂や
酸化金属微粒子等の改質剤の添加も可能である。
【0027】上記多官能アクリル系オリゴマー、モノ
マーとは、1分子中に3個以上のアクリロイルオキシ基
を有する化合物で、下記のものを例示できる。
【0028】ポリオールアクリレート(多価アルコール
またはポリエーテル型多価アルコールの(メタ)アクリ
レート):トリメチロールプロパントリアクリレート、
ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタ
エリトリトールトリアクリレート、ペンタエリトリトー
ルテトラメタクリレート、ジペンタエリトリトールペン
タアクリレート等 ポリエステルアクリレート(多塩基酸と多価アルコール
とアクリル酸の三成分を反応させて得られるポリエステ
ルの(メタ)アクリレート):例えば多塩基酸としては
フタル酸、イソフタル酸、テトラヒドロフタル酸等、多
価アルコールとしてはトリメチロールプロパン、ペンタ
エリトリトール等をそれぞれ代表的に使用できる。
【0029】ウレタンアクリレート(3価以上のポリオ
ール成分、3価以上のポリイソシアナートまたはポリオ
ールポリイソシアナートと水酸基含有多官能(メタ)ア
クレートの三成分を反応させて得られる。):例えば、
ポリオール成分としてはトリメチロールプロパン等、ポ
リイソシアナートとしてはHMDIのビューレット又は
三量体、水酸基含有多官能(メタ)アクレートとしては
ペンタエリトリトールトリアクリレート等の前記ポリオ
ールアクリレートを、それぞれ代表的に使用できる。
【0030】エポキシアクリレート(エポキシ化合物に
(メタ)アクリル酸、ヒドロキシル基含有(メタ)アク
リレートを反応させて得られる):グリセリントリグリ
シジルエーテルトリアクリレート、トリス(グリシジル
エーテルエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、
ペンタエリトリトールテトラグリシジルエーテルテトラ
アクリレート、フェノールノボラックポリグリシジルエ
ーテルポリアクリレート、トリメチロールプロパンポリ
グリシジルエーテルポリアクリレート等。
【0031】その他:トリスアクリロイルオキシイソシ
アヌレート、アミノポリアクリレート、ヘキサキスメタ
クリロイルオキシエチルホスファゼン、トリスアクリロ
イルオキシエチルイソシアヌレート等 上記光重合開始剤としては、下記例示のものを使用で
きる。
【0032】アセトフェノン系:4−フェノキシジクロ
ロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフ
ェノン、4−t−ブチル−トリクロロアセトフェノン、
ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチ
ル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソ
プロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロ
パン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−
ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、混合光開
始剤(アリルケトン類起源)、4−(2−ヒドロキシエ
トキシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)
ケトン、アリルケトン含有光開始剤、1−ヒドロキシシ
クロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−
(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−
1等 ベンゾイン系:ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピ
ルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジル
メチルケタール等 ベンゾフェノン系:ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香
酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフ
ェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾ
フェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサ
ルファイド、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾ
フェノン等 チオキサンソン系:チオキサンソン、2−クロルチオキ
サンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチ
ルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,
4−ジクロロチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキ
サンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等 特殊グループ:α−アシロキシムエステル、アシルホス
フィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、
ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファ
ーキノン、ジベンゾスベロン、2−エチルアンスラキノ
ン、4’,4”−ジエチルイソフタロフェノン、3,
3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボ
ニル)ベンゾフェノン等 このときトリエタノールアミン、メチルジエタノールア
ミン、トリイソプロパノールアミン、4,4’−ジメチ
ルアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、4,4’
−ジエチルアミノベンゾフェノン、2−ジメチルアミノ
エチル安息香酸、等の光重合開始助剤を併用することも
できる。
【0033】重合開始剤の濃度としては、硬化性樹脂に
対して0.5〜10wt%、好ましくは1〜7wt%であ
る。
【0034】上記重合禁止剤としては、下記例示もの
を使用できる。
【0035】ヒドロキノン、メトキノン、p−ベンゾキ
ノン、フェノチアジン、モノ−t−ブチルヒドロキノ
ン、カテコール、p−t−ブチルカテコール、ベンゾキ
ノン、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、アンスラ
キノン、2,6−ジ−t−ブチルヒドロキシトルエン等 上記レベリング剤としては、炭化水素系、シリコーン
系、フッ素系が使用できる。
【0036】上記紫外線吸収剤としては、ヒドロキシ
ベンゾフェノン系、サルチレート系、ベンゾトリアゾー
ル系、ヒンダードアミン系等を挙げることができる。
【0037】上記熱可塑性樹脂は、ポリウレタンエラ
ストマー、ポリブタジエンエラストマー、アクリルニト
リル/ブタジエンエラストマー等を挙げることができ
る。
【0038】上記酸化金属微粒子及び希釈溶剤として
は、上記シリコーン系で例示したものと同様のものが使
用できる。
【0039】コーティング方法も、シリコーン系の場合
と同様である。
【0040】硬化条件は、管壁負荷80〜160W/c
mの高圧水銀ランプ系またはメタルハライドランプ系紫
外線光源下にて2〜180秒とする。 (3) 上記ハードコートの上には、反射防止膜を形成する
こともできる。該反射防止膜の形成は、通常、金属、金
属酸化物、金属フッ化物等の無機微粒子を、真空蒸着、
スパッタリング、イオンプレーティング等の乾式メッキ
法により行う。
【0041】反射防止膜を形成する無機物としては、シ
リカ、チタニア(IV)、酸化タンタル(V)、酸化アン
チモン(III )、ジルコニア、アルミナ等の金属酸化物
や、フッ化マグネシウム等の金属フッ化物を好適に使用
できる。
【0042】B.本発明のプライマー組成物は、ポリイ
ソシアナート成分とポリチオール成分を必須成分とし、
かつ、硫黄含有率が15wt%以上であるチオウレン樹脂
を塗膜形成要素とすることを特徴的要件とする。
【0043】(1) ここで、ポリイソシアナート成分とし
ては、ポリウレタンに一般的に使用する脂肪族系及び芳
香族系のものの他、下記硫黄含有ポリイソシアナートも
好適に使用できる。これらの内で、耐候性の見地から
は、脂肪族・脂環式系のものが望ましい。これらの内
で、ヘキサメチレンジイソシアナート、水添XDIが更
に望ましい。他方、屈折率向上の見地からは、XDI等
の芳香族系のものが望ましい。但し、紫外線により黄変
のおそれがあるので、紫外線吸収剤をプライマー層やハ
ードコートに含有させる必要がある。
【0044】脂肪族・脂環式系イソシアナート:本来
の脂肪族イソシアナートの他に脂環式イソシアナートも
含み、ヘキサメチレンジイソシアナート(HMDI)、
水添キシリレンジイソシアナート(水添XDI)、4,
4´−メチレンビスジシクロヘキシルジイソシアナート
(H12MDI)、メチルシクロヘキシルジイソシアナ
ート(水添TDI)、及びイソホロンジイソシアナート
(IPDI)等、さらには、取扱上の見地から、それら
を高分子化させたダイマー、トリマー、トリメチロール
プロパン付加体、プレポリマーなど、いわゆる非黄変性
のものを挙げることができる。
【0045】芳香族系イソシアナート:メタキシリレ
ンジイソシアナート(XDI)、4,4´−ジフエニル
メタンジイソシアナート(MDI)、クルードMDI、
液状MDI、トリレンジイソシアナート、及びフエニレ
ンジイソシアナート等、さらには取扱上の見地から、こ
れらのを高分子化させたダイマー、トリマー、トリメチ
ロールプロパン、プレポリマーなどを挙げることができ
る。
【0046】硫黄原子を含有するポリイソシアナー
ト:硫黄原子含有脂肪族ポリイソシアナート:チオジエ
チレンジイソシアナート、チオジプロピルジイソシアナ
ート、チオジヘキシルジイソシアナート、ジメチルスル
ホンジイソシアナート、ジチオジメチルジイソシアナー
ト、ジチオジエチルジイソシアナート、ジチオジプロピ
ルジイソシアナート等 スルフィド結合を有する芳香族イソシアナート:ジフ
ェニルスルフィド−2,4’−ジイソシアナート、ジフ
ェニルスルフィド−4,4’−ジイソシアナート、3,
3’−ジメトキシ−4,4’−ジイソシアナート=ジベ
ンジルチオエーテル、ビス(4−イソシアナートメチル
フェニル)スルフィド、4,4’−メトキシフェニルチ
オエチレングリコール−3,3’−イソシアナート等 ジスルフィド結合を有する芳香族イソシアナート:ジ
フェニルジスルフィド−4,4’−ジイソシアナート、
2,2’−ジメチルジフェニルジスルフィド−5,5’
−ジイソシアナート、3,3’−ジメチルジフェニルジ
スルフィド−5,5’−ジイソシアナート、4,4’−
ジメチルジフェニルジスルフィド−5,5’−ジイソシ
アナート、3,3’−ジメトキシジフェニルジスルフィ
ド−4,4’−ジイソシアナート、4,4’−ジメトキ
シジフェニルジスルフィド−3,3’−ジイソシアナー
ト等 スルホン結合を有する芳香族イソシアナート:ジフェ
ニルスルホン−4,4’−ジイソシアナート、ジフェニ
ルスルホン−3,3’−ジイソシアナート、ベンジディ
ンスルホン−4,4’−ジイソシアナート、ジフェニル
メタンスルホン−4,4’−ジイソシアナート、4−メ
チルジフェニルスルホン−2,4’−ジイソシアナー
ト、4,4’−ジメトキシジフェニルスルホン−3,
3’−ジイソシアナート、3,3’−ジメトキシ−4,
4’−ジイソシアナートベンジルジスルホン、4,4’
−ジメチルジフェニルスルホン−3,3’−ジイソシア
ナート、4,4’−ジ−tert−ブチルジフェニルス
ルホン−3,3’−ジイソシアナート、4,4’−メト
キシフェニルエチレンスルホン−3,3’−ジイソシア
ナート、4,4’−ジシクロジフェニルスルホン−3,
3’−ジイソシアナート等 スルホン酸エステル結合を有する芳香族イソシアナー
ト:4−メチル−3−イソシアナートフェニルスルホニ
ル−4’−イソシアナートフェノールエステル、4−メ
トキシ−3−イソシアナートフェニルスルホニル−4’
−イソシアナートフェノールエステル等 スルホン酸アミド結合を有する芳香族イソシアナート:
4−メチル−3−イソシアナートフェニルスルホニルア
ニリド−3’−メチル−4’−イソシアナート、ジフェ
ニルスルホニル−エチレンジアミン−3,3’−ジイソ
シアナート、4−メチル−3−イソシアナートフェニル
スルホニルアニリド−4′−メチル−3’−イソシアナ
ート等 (2) 上記ポリチオール成分としては、下記各種ポリチオ
ール(液体ポリスルフィドを含む)を使用できるが、耐
候性の見地から脂肪族・脂環式ポリチオールを使用する
ことが望ましい。これらの内で、液体ポリスルフィド、
エチレングリコールジチオグリコレート、トリメチロー
ルプロパントリスチオプロピオネート、ビス(メルカプ
トプロピル)スルフィド、ビス(3−メルカプトプロピ
ルチオ)メタン、1,2−ビス(3−メルカプトプロピ
ルチオ)エタン、1,3−ビス(3−メルカプトプロピ
ルチオ)プロパン、1,2,3−ビス(3−メルカプト
プロピルチオ)プロパンが特に望ましい。
【0047】また、ポリチオール成分としては、分子量
300〜4,000、好ましくは500〜2,000の
ポリチオールを10%以上、好ましくは20%以上含有
するものを使用する。
【0048】分子量が300以上のものを10%以上含
まない場合は、プライマー塗膜に十分な耐衝撃性を付与
することが困難となる。また、分子量が4,000を越
すと、プライマー塗膜の硬化が不十分になり易い。
【0049】メルカプト基以外に硫黄を含有しないポ
リチオール:ジ(2−メルカプトエチル)エーテル、
1,2−エタンジチオール、1,4−ブタンジチオー
ル、エチレングリコールジチオグリコレート、トリメチ
ロールプロパントリス(チオグリコレート)、ペンタエ
リトリトールテトラキス(2−メルカプトアセテー
ト)、ペンタエリトリトールテトラキス(3−メルカプ
トプロピオネート)、ジペンタエリトリトールヘキサキ
ス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリト
リトールヘキサキス(2−メルカプトアセテート)、
1,2−ジメルカプトベンゼン、4−メチル−1,2−
ジメルカプトベンゼン、3,6−ジクロロ−1,2−ジ
メルカプトベンゼン、3,4,5,6−テトラクロロ−
1,2−ジメルカプトベンゼン、o−キシリレンジチオ
ール、m−キシリレンジチオール、p−キシリレンジチ
オール、1,3,5−トリス(3−メルカプトプロピ
ル)イソシアヌレート、チオテレフタル酸等 メルカプト基以外に硫黄原子を含有する芳香族ポリチ
オール:1,2−ビス(メルカプトメチルチオ)ベンゼ
ン、1,3−ビス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、
1,4−ビス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,
2−ビス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,3−
ビス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,4−ビス
(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,2,3−トリ
ス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,2,4−ト
リス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,3,5−
トリス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,2,3
−トリス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,2,
4−トリス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,
3,5−トリス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、
1,2,3,4−テトラキス(メルカプトメチルチオ)
ベンゼン、1,2,3,5−テトラキス(メルカプトメ
チルチオ)ベンゼン、1,2,4,5−テトラキス(メ
ルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,2,3,4−テト
ラキス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,2,
3,5−テトラキス(メルカプトエチルチオ)ベンゼ
ン、1,2,4,5−テトラキス(メルカプトエチルチ
オ)ベンゼン、、チオテレフタル酸等 メルカプト基以外に硫黄原子を含有する脂肪族ポリチ
オール:ジ(2−メルカプトエチル)スルフィド、ビス
(メルカプトメチル)スルフィド、ビス(メルカプトエ
チル)スルフィド、ビス(メルカプトプロピル)スルフ
ィド、ビス(メルカプトメチルチオ)メタン、ビス(2
−メルカプトエチルチオ)メタン、ビス(3−メルカプ
トプロピルチオ)メタン、1,2−ビス(メルカプトメ
チルチオ)エタン、1,2−ビス(2−メルカプトエチ
ルチオ)エタン、1,2−ビス(3−メルカプトプロピ
ルチオ)エタン、1,3−ビス(メルカプトメチルチ
オ)プロパン、1,3−ビス(2−メルカプトエチルチ
オ)プロパン、1,3−ビス(3−メルカプトプロピル
チオ)プロパン、1,2,3−トリス(メルカプトメチ
ルチオ)プロパン、1,2,3−トリス(2−メルカプ
トエチルチオ)プロパン、1,2,3−トリス(3−メ
ルカプトプロピルチオ)プロパン、テトラキス(メルカ
プトメチルチオメチル)メタン、テトラキス(2−メル
カプトエチルチオメチル)メタン、テトラキス(3−メ
ルカプトプロピルチオメチル)メタン、ビス(2,3−
ジメルカプトプロピル)スルフィド、ビス(メルカプト
メチル)ジスルフィド、ビス(メルカプトエチル)ジス
ルフィド、ビス(メルカプトプロピル)ジスルフィド
等、及びこれらのチオグリコール酸及びメルカプトプロ
ピオン酸のエステル チオグリコール酸及びメルカプトプロピオン酸のエス
テル:ヒドロキシメチルスルフィドビス(2−メルカプ
トアセテート)、ヒドロキシメチルスルフィドビス(3
−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシエチルスル
フィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシ
エチルスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネー
ト)、ヒドロキシプロピルスルフィドビス(2−メルカ
プトアセテート)、ヒドロキシプロピルスルフィドビス
(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシメチル
ジスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒド
ロキシメチルジスルフィドビス(3−メルカプトプロピ
オネート)、ヒドロキシエチルジスルフィドビス(2−
メルカプトアセテート)、ヒドロキシエチルジスルフィ
ドビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシ
プロピルジスルフィドビス(2−メルカプトアセテー
ト)、ヒドロキシプロピルジスルフィドビス(3−メル
カプトプロピオネート)、2−メルカプトエチルエーテ
ルビス(2ーメルカプトアセテート)、2−メルカプト
エチルエーテルビス(3−メルカプトプロピオネー
ト)、1,4−ジチアン−2,5−ジオールビス(2−
メルカプトアセテート)、チオグリコール酸ビス(2−
メルカプトエチルエステル)、チオジプロピオン酸(2
−メルカプトエチルエステル)、4,4’−チオジブチ
ル酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、ジチオジ
グリコール酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、
ジチオジプロピオン酸ビス(2−メルカプトエチルエス
テル)、4,4’−ジチオジブチル酸ビス(2−メルカ
プトエチルエステル)、チオジグリコール酸ビス(2,
3−ジメルカプトプロピルエステル)、チオジプロピオ
ン酸ビス(2,3−ジメルカプトプロピルエステル)、
ジチオジグリコール酸ビス(2,3−ジメルカプトプロ
ピルエステル)、ジチオジプロピオン酸ビス(2,3−
ジメルカプトプロピルエステル)、4−メルカプト−
3,6−ジチア−1,8−オクタンジチオール等 メルカプト基以外に硫黄原子を含有する複素環化合
物:3,4−チオフェンジチオール、2,5−ジメルカ
プト−1,3,4−チアジアゾール、2,5−ジメルカ
プト−1,4−ジチアン等 液体ポリスルフィド:可撓性付与を兼ねたエポキシの
硬化剤としても知られており、下記構造式で示されて、
n=3〜12のものが好適に使用できるが、上位の構造
式HS−[R−Sxn −R−SH(但しR:有機基)
で示される他の液体ポリスルフィドでもよい。
【0050】
【化1】
【0051】また、これらの末端チオール基(SH)で
ある液体ポリスルフィドに対し、予め1分し中に2個以
上エポキシ基を有する化合物を反応させ、ポリスルフィ
ド変性エポキシ樹脂として使用することも可能である。
この際、SH基とエポキシ基との反応により生成する−
OH基がイソシアナートと反応するとともに、未反応エ
ポキシ基は、上層に来るハードコートとの密着性向上の
作用を奏する。
【0052】このようなエポキシ化合物としては、下記
の各種タイプものを使用可能であるが、ポリグリシジル
エーテル型が望ましい。
【0053】ポリグリシジルエーテル型:多価フェノ
ール又はグリセリンやポリエチレングリコール等の多価
アルコールと反応させて得れるもので、具体的には、ビ
スフェノールA(p,p′−イソプロピリデンフェノー
ル)、ビスフェノールF(p,p′−メチレンジフェノ
ール)等を挙げることができる。
【0054】ポリグリシジルエステル型:フタル酸の
ようなポリカルボン酸とエピクロロヒドリンとの反応に
よって得られるもの。
【0055】ポリグリシジルエーテルエステル型:オ
キシ安息香酸のようなヒドロキシカルボン酸とエピクロ
ロヒドリンとの反応によって得られるもの。
【0056】(3) チオウレタン樹脂の硫黄含有率は、1
5wt%以上、通常15〜30wt%、望ましくは18〜2
5wt%とする。15wt%未満では目的としている屈折率
をプライマー層に得難い。この硫黄含有率の調整は、通
常、ポリチオール成分で行うが、硫黄を含むポリイソシ
アナート成分を併用して調整してもよい。
【0057】ポリイソシアナート成分とポリチオール成
分の比率は、官能基モル比でNCO/SH=0.5〜
3.0が好ましく、より好ましくは0.75〜2.0で
ある。官能基モル比が0.5未満では未反応のチオール
のために塗膜が十分に硬化しない。また、官能基モル比
が3.0を越えると未反応のイソシアナートが存在し、
空気中の水分や上層のハードコートの成分と反応し、ハ
ードコートに性能的または外観的な欠陥を生じる原因と
なり易い。
【0058】これらのチオウレタン樹脂の製造は、ポリ
ウレタン樹脂の慣用の方法で製造可能であり、ジブチル
スズジラウラート等の金属系化合物やトリエチレンジア
ミン等のアミン系化合物を添加することにより短時間に
て硬化させることも可能である。
【0059】また、これらのチオウレタン樹脂は、水分
散エマルションの形態にして使用することが、ポットラ
イフが伸びて望ましい。この水分散エマルションの調製
方法としては、強制乳化法、自己乳化法等の慣用の方法
で製造可能であるが、自己乳化法による調製が、良好な
分散安定性が得易くて望ましい。その際使用する自己乳
化剤(内部乳化剤)としては、6−アミノ−n−カプロ
ン酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸
等が好適に使用可能である。
【0060】ここで強制乳化法とは、チオウレタン樹脂
を界面活性剤の存在下、高い機械的剪断力をかけて強制
的に乳化する方法である。また、自己乳化法とは、チオ
ウレタン樹脂中にイオン性の親水基を導入させて、チオ
ウレタン樹脂自体に界面活性を付与して、乳化剤の助力
なしで、水中にチオウレタン樹脂を安定分散させる方法
である。
【0061】なお、鎖延長剤として、エチレングルコ
ール、ブタンジオール、ヘキサンジオール等のグリコー
ル類、エチレンジアミン、ポロピレンジアミンイソホ
ロンジアミン、キシレンジアミン、ピペラジン等のジア
ミン類、ジエタノールアミン等のアミノアルコール、
1,2−エタンジチオール、1,4−ブタンジチオー
ル、エチレングリコールジチオグリコレート及び水等を
好適に使用できる。
【0062】(4) 本発明のプライマー組成物には、耐熱
性の向上や屈折率調整のために金属酸化物微粒子(複合
微粒子を含む。)を添加することができる。
【0063】当該金属酸化物微粒子は、取扱性の見地か
ら金属酸化物微粒子(コロイド粒子)のコロイド溶液
(ゾル)を好適に使用可能である。このコロイド溶液
は、適宜、その分散媒を後述のプライマーに使用する極
性溶剤に置換して使用することが好ましい。
【0064】例えば、平均粒径が5〜50mμのコロイ
ダルシリカ、コロイダルチタニア、コロイダルジルコニ
ア、コロイダル酸化セリウム(IV)、コロイダル酸化タ
ンタル(V)、コロイダル酸化スズ(IV)、コロイダル
酸化アンチモン(III )、コロイダルアルミナ、コロイ
ダル酸化鉄(III )等を使用でき、これらは、単一使用
の他に、2種以上を併用、または複合微粒子として使用
することも可能である。
【0065】金属酸化物微粒子の配合量は、樹脂成分
(液体ポリスルフィド及び未架橋エポキシ樹脂)100
部に対して、通常1〜60部、望ましくは2〜50部、
更に望ましくは4〜40部とする。金属酸化物微粒子の
配合量が1部未満では耐熱性向上が屈折率調製作用を奏
し難く、他方、60部を越えると耐衝撃性に劣り、ま
た、光の散乱により曇りが目立つようになる。
【0066】(5) そして、これらの各成分からなる本発
明のプライマー組成物は、通常、前記ハードコート用塗
料に使用したのと同様の極性溶剤、即ち、アルコール
類、ケトン類、エステル類、エーテル類及びセロソルブ
類等の1種または2種以上を併用して希釈して使用す
る。
【0067】また、本発明のプライマー組成物は、ベン
ゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系及びフェノール系
等の紫外線吸収剤の配合や塗膜の平滑性を向上させるた
めにシリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等を
含むレベリング剤の配合も可能である。
【0068】塗布(コーティング)方法としては、ディ
ッピング法、スピンコート法等の公知の方法から選ばれ
る。硬化条件は、室温〜150℃で3分〜24時間、好
ましくは80〜130℃で5分〜2時間の範囲にて硬化
を行う。
【0069】このプライマー層の膜厚は、0.01〜2
0μm、望ましくは、0.1〜10μmである。0.0
1μm未満であると耐衝撃性の効果が望めず、20μm
を越えると面精度に問題を生じ易い。
【0070】
【発明の作用・効果】本発明のプライマー組成物は、屈
折率の高い硫黄原子を含有しているチオウレタン樹脂を
塗膜形成成分としているため、従来のポリウレタン系プ
ライマーでは得られなかった高屈折率を、耐衝撃性を損
ねることなくプライマー塗膜に得ることができる。
【0071】従って、従来では金属酸化物微粒子の添加
により屈折率の向上が図られてきたためにプライマー層
内が不均一になり易く、光の乱反射による曇りが認めら
れるという不具合を改善することができる。
【0072】また、ハードコートとして、紫外線硬化形
(アクリル系)のものを用いた場合、後述の実施例で支
持される如く、密着性において、格段に優れたものとな
る。
【0073】さらに、金属酸化物微粒子を添加すること
で、より高屈折率のプライマー層を得ることができる。
【0074】
【実施例】以下、本発明の効果を確認するために、比較
例とともに行った実施例について説明をする。
【0075】A.プライマー・ハードコート塗料の調製 各塗料の調製に際して使用した、各薬剤及びその代表的
物性は下記の通りである。
【0076】液体ポリスルフィド…「チオコールLP−
3」東レチオコール株式会社製商品名:粘度(25℃)12
P、平均分子量1000(n≒5)、架橋率2.0 %、比
重1.27(「チオコールLP」商品カタログより)。
【0077】レベリング剤…「フロラードFC−43
0」住友3M社製、フッ素系界面活性剤。
【0078】水性エマルションポリウレタン…「スーパ
ーフレックス150」第一工業製薬株式会社製商品名:
固形分濃度:30%、無黄変型、エステル/エーテル混
合系。
【0079】チタニア系複合微粒子(a) …「オプトレイ
ク1120Z(S−7,G)」触媒化成株式会社製商品
名:ZrO2 /TiO2 =0.02、SiO2 /TiO
2 =0.22、粒径:10mμ、固形分濃度:20%、
分散溶媒:メチルアルコール、表面改質剤:γ−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン。
【0080】チタニア系複合微粒子(b) …「オプトレイ
ク1130F−2(A−8)」触媒化成株式会社製商品
名:Fe23 /TiO2 =0.02、SiO2 /Ti
2 =0.11、粒径:10mμ、固形分濃度:30
%、分散溶媒:メチルアルコール、表面改質剤:テトラ
メトキシシラン。
【0081】ポリスルフィド変性エポキシ樹脂…「FL
EP−50」東レチオコール株式会社製商品名:平均分
子量=640 <実施例1>m−キシリレンジイソシアナート9.4
部、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート
7.0部、液体ポリスルフィド10部、酢酸エチル50
部、エチルセロソルブ20部、ジ−n−ブチル錫ジラウ
レート0.03部、レベリング剤0.1部の混合物を、
室温で約1.5時間、攪拌して溶剤形のプライマー組成
物を調製した。
【0082】<実施例2>実施例1において、チタニア
系複合微粒子(a) とエチルセロソルブとの容量比10/
8の混合物を、温度90℃×4hの条件で蒸留を行い、
分散溶媒の置換を行った。このチタニア系複合微粒子の
コロイド溶液14.6部を加える以外は、実施例1と同
様にして溶剤形のプライマー組成物を調製した。
【0083】<実施例3>1L容量のセパラブルフラス
コにm−キシリレンジイソシアナート18.8部、液体
ポリスルフィド30部、ジ−n−ブチル錫ジラウレート
0.06部を入れ、100℃にて1時間攪拌を行って反
応させた。この反応生成物を50℃に冷却した後、1,
4−ブタンジオール4.5部、N−メチル−2−ピロリ
ドン20部、ジメチルプロピオン酸3.23、メチルエ
チルケトン(MEK)140部を加え、約80℃にて3
時間の還流を行う。この溶液を室温まで冷却した後、攪
拌を行いながらトリエチルアミン2.5gを加えて中和
させ、純水270gを30分かけて滴下後、室温で24
時間攪拌して反応を終了させた。最後に、減圧蒸留によ
りMEKの除去を行い、水分散エマルションを調製し
た。この分散液300部にメチルアルコール200部、
レベリング剤0.1部を加え、室温で約1.5時間攪拌
して、エマルション形のプライマー組成物とした。
【0084】<実施例4>1L容量のセパラブルフラス
コにm−キシリレンジイソシアナート18.8部、液体
ポリスルフィド15部、ジ−n−ブチル錫ジラウレート
0.06部を入れ、100℃にて1時間攪拌を行って反
応させた。この反応生成物を50℃に冷却した後、ポリ
スルフィド変性エポキシ樹脂16部、1,4−ブタンジ
オール3.6部、N−メチル−2−ピロリドン20部、
ジメチルプロピオン酸2.68、MEK140部を加
え、約80℃にて3時間の還流を行う。この溶液を室温
まで冷却した後、攪拌を行いながらトリエチルアミン
2.0gを加えて中和させ、純水270gを30分間か
けて滴下後、室温で24時間攪拌して反応を終了させ
た。最後に、減圧蒸留によりMEKの除去を行い、水分
散エマルションを調製した。この分散液300部にメチ
ルアルコール200部、レベリング剤0.1部を加え、
室温で約1.5時間攪拌して、エマルション形のプライ
マー組成物とした。
【0085】<比較例1>水性エマルションポリウレタ
ン125部、チタニア系複合微粒子(a) 100部、メチ
ルアルコール330部、純水225部及びにレベリング
剤0.4部を加え、室温で24時間攪拌してエマルショ
ン形のプライマー組成物を調製した。
【0086】<比較例2>比較例1において上記チタニ
ア系複合微粒子(a) を180部にする以外は、同様にし
てエマルション形のプライマー組成物を調製した。
【0087】B.ハードコート液の調製 <ハードコート液>γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン320部、テトラエトキシシラン50部及
びメチルアルコール230部からなる混合物を、攪拌し
て均一化後、攪拌を続けながら10-2N塩酸水溶液60
部をゆっくり滴下した後、室温にて一昼夜の加水分解を
行った。
【0088】この加水分解液にチタニア系複合微粒子
(b) 360部、イタコン酸40部、ジシアンアミド20
部、レベリング剤1部を添加し、室温で約24時間攪拌
して調製した。
【0089】<ハードコート液>ハードコート液に
おいて、チタニア系複合微粒子(b) 700部とした以外
は、同様にして調製した。
【0090】<ハードコート液>チタニア系複合微粒
子(a) とジアセトンアルコールとの容量比10/8の混
合物を、温度90℃×4hの条件で蒸留を行い、分散溶
媒の置換を行った。このチタニア系複合微粒子のコロイ
ド溶液30部にテトラメチロールメタントリアクリレー
ト10部、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフ
ェノン0.5部、及びメチルエチルケトン5部を添加し
た混合物を、暗所にて24時間、攪拌を行い調製した。
【0091】C.試験片の作成 (1) プライマー層の形成 屈折率1.60又は1.66の各レンズ基材(いずれも
ポリチオウレタン製)を、40℃のNaOH水溶液(1
0wt%)に浸漬してエッチング処理を行った。該エッチ
ング処理後、水洗・乾燥させた各レンズ基材を、表1に
示す各実施例・比較例のプライマー組成物をスピンコー
ト法(回転速度:3000rpm ×10s)により塗布
し、130℃×30分の条件で硬化させた。なお、試験
No. 6〜8は、プライマー層を形成しなかった。
【0092】(2) ハードコートの形成 上記プライマー層を形成した基材の上に、表1に示す組
み合わせにてハードコート液又はをディッピング法
(引き上げ速度:105mm/min )で塗布し、100℃
×2hの条件で硬化させた。
【0093】また、ハードコート液は、スピンコート
法(回転速度:2500rpm ×10s)により塗布し、
管壁負荷80W/cmの高圧水銀ランプの紫外線光源下に
て10秒間照射して、硬化させた。
【0094】(3) 反射防止膜の形成 上記ハードコートを形成した基材の上に、無機物質を以
下に示す構成で真空蒸着法によって蒸着膜を形成した。
【0095】SiO2 /ZrO2 :1/4λ、ZrO
2 :1/4λ、SiO2 :1/4λ D.物性試験及び評価 <試験項目>前記のごとく調製した各試験片について、
以下各項目の試験を行った。
【0096】(1) 外観 背景を黒くした中に蛍光灯「商品名:メロウ5N」(東
芝ライテック株式会社製、三波長型昼白色蛍光灯)を置
き、蛍光灯の光を試験片の反射防止膜表面で反射させ、
対象物表面にできる光干渉色(虹模様)の有無により判
定した。また、試験片を蛍光灯下にかざし、曇りの判定
を行った。
【0097】(2) 耐擦傷性試験 スチールウール(#0000)に600gの荷重を加
え、各試験片の反射防止膜の表面を30回/15sにて
擦り、傷の入り具合にて判定した。
【0098】 ○:傷の入った面積が10%以内 △:傷の入った面積が10%を越えて30%以内 Χ:傷の入った面積が30%を越える (3) 密着性試験 試験片に1cm四方に1mm間隔で100個のマス目を
形成し、セロハン製粘着テープを強く押しつけた後、9
0°方向に急激に剥がし、剥離しないマス目の数を数え
た。
【0099】(4) 耐温水性試験 80℃の湯中に試験片を10分間浸漬させ、外観(クラ
ックの有無)と密着性試験(前述)を行った。
【0100】(5) 耐衝撃性試験 鋼球(150g)を127cmの高さから試験片の中心
部に落下させ、割れるか否かで判定をした。
【0101】<試験結果の評価>試験結果を示す表1・
2から、実施例1のプライマーを用いた試験片No. 1
と、ウレタン系のプライマーである比較例1を用いた試
験片No. 4に比べ、曇りがなく非常に透明であることが
分かる。
【0102】また、実施例2を用いた試験片No. 3は、
略同じ屈折率の比較例2を用いた試験片No. 5に比し
て、曇りが少ないことが分かる。
【0103】耐衝撃性では、本発明の実施例1〜3のプ
ライマーを用いた試験片No. 1〜3は、プライマーを用
いない試験片No. 6〜8に比べ、著しい向上が見られ
る。
【0104】更に、紫外線硬化形(アクリル系)ハード
コートを用いた場合の密着性において、実施例2を用い
た試験No. 2は、プライマー用いない試験No. 8に比し
て、優れていることが分かる。
【0105】また、水分散エマルション形のプライマー
である実施例3・4を用いた試験No. 9・10は、溶剤
形のプライマーである実施例1を用いた試験No. 1と、
外観物性及び機械的物性において変わらず良好であるこ
とが分かる。
【0106】水分散エマルション形が溶剤形に比して塗
膜物性が劣る理由は下記の如くである。
【0107】エマルション形の場合、分散粒子の凝集融
着によるため均一な成膜が困難で、粒子界面が残存して
塗膜物性の低下の一因となる。溶剤形の場合、溶剤の揮
散のみであり、均一な成膜が容易である。また、水分散
エマルション形の場合、粒子安定化のために水和層が必
要であり、該水和層が、素地と塗膜界面又は塗膜表面に
残存して、塗膜の耐水性・耐薬品性・密着性低下の一因
となる。
【0108】
【表1】
【0109】
【表2】

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機ガラス又は無機ガラスとハードコー
    トとの間にプライマー層を形成するためのプライマー組
    成物において、 ポリイソシアナート成分とポリチオール成分とを必須成
    分とし、かつ、硫黄含有率が15wt%以上であるチオウ
    レン樹脂を塗膜形成要素とすることを特徴とするプライ
    マー組成物。
  2. 【請求項2】 前記ポリチオール成分が、分子量300
    〜4000のポリチオールを10wt%以上含むことを特
    徴とする請求項1記載のプライマー組成物。
  3. 【請求項3】 前記ジチオールとして、末端がチオール
    基である液体ポリスルフィドを含むことを特徴とする請
    求項2記載のプライマー組成物。
  4. 【請求項4】 有機ガラスとハードコートとの間にプラ
    イマー層を形成するためのプライマー組成物において、 さらに金属酸化物微粒子を含有することを特徴とする請
    求項1〜3のいずれかに記載のプライマー組成物。
  5. 【請求項5】 有機ガラス又は無機ガラスの表面に、ハ
    ードコート及び無機反射防止膜が積層されてなる光学要
    素において、前記有機ガラスとハードコートとの間に、
    ポリイソシアナート成分とポリチオール成分とを必須成
    分とし、かつ、硫黄含有率が15wt%以上であるチオウ
    レン樹脂を塗膜形成要素とするプライマー組成物で形成
    されてなるプライマー層が介在されていることを特徴と
    する光学要素。
  6. 【請求項6】 前記前記ポリチオール成分が、分子量3
    00〜4000のポリチオールを10wt%以上含むこと
    を特徴とする請求項5記載の光学要素。
  7. 【請求項7】 前記ジチオールとして、末端がチオール
    基である液体ポリスルフィドを含むことを特徴とする請
    求項6記載の光学要素。
  8. 【請求項8】 前記塗料がさらに金属酸化物微粒子を含
    有することを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載
    の光学要素。
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