JP3942446B2 - 透明成形体及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レンズ等の透明成形体およびそれらの製造方法に関する。特に、本発明は、透明性に優れ、光や熱による黄変のしにくい、ウレタン結合を分子内に有するポリウレアからなる、光学用途に適した透明成形体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラスチックはガラスに比べると、軽量で割れにくく、染色が容易であるため、眼鏡レンズをはじめとする各種レンズ等の光学用途に使用されている。その代表的なものとして、ポリジエチレングリコールビスアリルカーボネートやポリメチルメタクリレートが挙げられる。しかしながら、これらは屈折率が1.50程度と低く、比重も1.2程度以上である。そのため、例えば眼鏡レンズに用いた場合、度数が強くなるほどレンズの中心付近の肉厚やコバ厚を厚くしなければならず、軽量であるというプラスチックの優位性が損なわれてしまう恐れがあった。またこれらは、ガラスに比べれば割れにくいものの、さらなる割れにくさを求める声も強くなってきた。それをうけて、軽量で割れにくいプラスチックの特徴をより一層生かすため、射出成形により得られるポリカーボネートや注型重合により得られるポリチオウレタンが光学用途に用いられ始めてきた。このポリカーボネートは、非常に強度が大きいものの、射出成形材料共通の欠点である耐溶剤性の低さを有している。一方のポリチオウレタンは上記のような射出成形材料共通の欠点は見られないものの、強度の面ではポリカーボネートにかなわないのが現状である。
【0003】
そこで、射出成形材料共通の欠点を回避するため、注型重合により得られ、かつポリカーボネートに匹敵する強度を有する材料が望まれていた。そのような特徴を有する材料として、ウレタン結合を分子内に有するイソシアネート末端プレポリマーと芳香族ジアミンを注型重合することにより得られる材料(米国特許5962617号公報、米国特許6127505号公報)が知られている。しかしながら、米国特許5962617号公報に開示されている材料は、用いる芳香族ジアミンが常温で固体であり、かつ重合反応が早いことから、溶け残りが生じ、結果として得られる成形体は透明性が低いという問題があった。一方、米国特許6127505号公報に開示されている材料は、原料である芳香族ジアミンを工夫することにより、それ自身は光学材料として十分な透明性を有しているが、芳香族ジアミンの酸化に起因する重合時の熱や光(特に紫外線)による黄変が大きな欠点であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
米国特許6127505号公報では、この点を補うため、紫外線吸収剤、光安定剤や酸化防止剤の使用を記載しているが、汎用品を列挙したに過ぎず、また詳しい処方量等にも言及していない。その結果、実用上十分な対策とはなっておらず、重合時の熱や光による黄変が大きな問題のままであった。
そこで本発明の目的は、ウレタン結合を分子内に有するイソシアネート末端プレポリマーと芳香族ジアミンを注型重合することにより得られる材料であって、透明性に優れ、熱や光による黄変が生じにくい、光学用途に適した透明成形体及びその製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記米国特許6127505号公報に開示されているような、ウレタン結合を分子内に有するイソシアネート末端プレポリマーと芳香族ジアミンを注型重合することにより得られる材料について、その透明性を損なうことなく、良好な耐酸化性(耐黄変性)を付与して、光学用途に適した材料を開発すべく鋭意研究を重ねた。その結果、特定のイソシアネート末端プレポリマーを含む成分、特定の芳香族ジアミンを含む成分及びリン系過酸化物分解剤を含む成分からなる組成物を、注型及び硬化させることにより得られる光学材料が、上記目的に適合するものであることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
上記目的を達成する本発明は、以下のとおりである。
(1)下記成分(A)と成分(B)との重合体からなる成形体であって、前記重合体がさらに下記成分(C)を含有することを特徴とする透明成形体。
成分(A):分子中に環状構造を有する脂肪族ジイソシアネートと、300〜2500の平均分子量を有するジオールとの反応生成物であるイソシアネート末端プレポリマー
成分(B):一般式(I)で表される1種または2種以上の芳香族ジアミン
【化3】
Figure 0003942446
(一般式(I)中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立して、メチル基、エチル基、チオメチル基の何れかである)
成分(C):下記一般式 (II) で表される構造を一分子中に2つまたは3つ含む1種または2種以上のリン系過酸化物分解剤
【化9】
Figure 0003942446
(一般式( II )中、R 4 及びR 5 はそれぞれ独立して炭素数12〜16のアルキル基であり、R 6 及びR 7 はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜10のアルキル基のいずれかである。)
(2)成分(C)の重量は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の全重量の0.02〜5.0%の範囲である(1)記載の透明成形体。
)一般式(II)におけるR4及びR5が炭素数12〜14のアルキル基である(1)または(2)に記載の透明成形体。
)成分(A)の原料である、分子中に環状構造を有する脂肪族ジイソシアネートが、脂環式ジイソシアネートである(1)〜()のいずれかに記載の透明成形体。
)脂環式ジイソシアネートが4,4'−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン及びノルボルネンジイソシアネートからなる群から選ばれる少なくとも1種である()に記載の透明成形体。
)成分(A)の原料である、300〜2500の平均分子量を有するジオールが、ポリエーテル系ジオールまたはポリエステル系ジオールである(1)〜()のいずれかに記載の透明成形体。
)成分(A)のイソシアネート基含有率が10〜20重量%の範囲である(1)〜()のいずれかに記載の透明成形体。
)一般式(I)におけるR1がメチル基であり、R2及びR3がそれぞれエチル基またはチオメチル基の何れかである(1)〜()のいずれかに記載の透明成形体。
)成分(B)のアミノ基に対する、成分(A)のイソシアネート基のモル比が1.00〜1.15の範囲である(1)〜()のいずれかに記載の透明成形体。
10)透明成形体がレンズである(1)〜()のいずれかに記載の透明成形体。
11)レンズが眼鏡レンズである(10)に記載の透明成形体。
12)前記透明成形体がその表面に硬化皮膜を有する(1)〜(11)のいずれかに記載の透明成形体。
13)前記硬化皮膜が、成分(D)と成分(E)とを含むコーティング組成物から得られたものである(12)に記載の透明成形体。
成分(D):一般式(III)で表される有機ケイ素化合物またはその加水分解物(R8a(R10bSi(OR94-(a+b)・・・(III)
(一般式(III)中、R8はエポキシ基、メタアクリルオキシ基、メルカプト基、アミノ基、又はフェニル基を有する有機基であり、R9は炭素数1〜4のアルキル基または炭素数1〜4のアシル基であり、R10は炭素数1〜6のアルキル基であり、a及びbは0又は1の整数を示す)
成分(E): 金属酸化物コロイド粒子
14)前記透明成形体がその表面に、または前記硬化皮膜上に反射防止膜を有する(1)〜(13)のいずれかに記載の透明成形体。
15)前記反射防止膜が多層反射防止膜であり、かつ該多層反射防止膜の少なくとも1層が酸化ニオブを含有する高屈折率層であることを特徴とする(14)に記載の透明成形体。
16)(1)〜()のいずれかに記載の成分(A)、成分(B)、及び成分(C)の混合物を成形型内に注入し、次いで成分(A)及び成分(B)を重合させて成形体とすることを含む透明成形体の製造方法。
17)前記混合物は、成分(A)と成分(C)との混合物に、成分(B)をさらに混合することで調製される(16)に記載の透明成形体の製造方法。
【0007】
【発明の実施の態様】
本発明の透明成形体は、成分(A)と成分(B)との重合体からなる。
成分(A)
成分(A)は、分子中に環状構造を有する脂肪族ジイソシアネートと300〜2500の平均分子量を有するジオールとの反応生成物であるイソシアネート末端プレポリマーである。上記イソシアネート末端プレポリマーの一方の原料であるジイソシアネートが、分子中に環状構造を有する脂肪族ジイソシアネートであることで、プレポリマー製造時、または重合時の反応コントロールが容易になり、かつ最終的に得られる成形体に適度な弾性を付与することができる。さらに、得られる成形体に高耐熱性と良好な機械特性を与えることもできる。
【0008】
分子中に環状構造を有する脂肪族ジイソシアネートとは、主鎖又は側鎖に環状構造を有する脂肪族ジイソシアネートであり、環状構造は、脂環、芳香環、または複素環のいずれであっても良い。但し、分子中に環状構造を有する脂肪族ジイソシアネートは、黄変を防止すると共に十分な弾性や硬度を保持するという観点から脂環式ジイソシアネートであることが好ましい。脂環式ジイソシアネートに比べ、芳香環を有するイソシアネートでは得られた成形体の黄変が進みやすく、脂肪族鎖状のイソシアネートでは得られた成形体が柔らかくなり、形状保持性が低下する傾向がある。
【0009】
さらに、脂環式ジイソシアネートは、例えば、4,4'-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、イソホロンジイソシアネート、1,2-ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、1,3-ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、1,4-ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、1,2-ジイソシアナートシクロヘキサン、1,3-ジイソシアナートシクロヘキサン、1,4-ジイソシアナートシクロヘキサン、ノルボルネンジイソシアネート等を挙げることができる。また、芳香環を有するジイソシアネートとしては、例えば、m−キシリレンジイソシアネート、o−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等を挙げることができる。特に、4,4'−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン及びノルボルネンジイソシアネートからなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
【0010】
上記成分Aのイソシアネート末端プレポリマーのもう一方の原料であるジオールの平均分子量は300〜2500である。ジオールの平均分子量が300より小さいと得られる成形体に靭性を付与することができず、2500より大きいと得られた成形体が柔らかくなり形状を保持できなくなる。ジオールの平均分子量は、好ましくは、400〜1000である。300〜2500の平均分子量を有するジオールは、例えば、ポリエーテル系ジオールまたはポリエステル系ジオールであることができる。これらのジオールは、他成分との相溶性が良いことから好ましい。相溶性が良くないジオールの場合、得られる成形体の透明性を維持するために相溶化剤などの別成分を添加する必要が出てきたり、透明性が損なわれる可能性がある。
【0011】
このようなジオールとしては、例えば、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、エチレングリコールとアジピン酸からなるポリエステルジオール、プロピレングリコールとアジピン酸からなるポリエステルジオール、ジエチレングリコールとアジピン酸からなるポリエステルジオール、1,4-ブタンジオールとアジピン酸からなるポリエステルジオール、ネオペンチルグリコールとアジピン酸からなるポリエステルジオール、1,6-ヘキサンジオールとアジピン酸からなるポリエステルジオール、1,10-デカンジオールとアジピン酸からなるポリエステルジオール、1,4-ブタンジオールとセバシン酸からなるポリエステルジオール、エチレングリコールとε-カプロラクトンからなるポリカプロラクトンジオール、プロピレングリコールとε-カプロラクトンからなるポリカプロラクトンジオール、ジエチレングリコールとε-カプロラクトンからなるポリカプロラクトンジオール、1,4-ブタンジオールとε-カプロラクトンからなるポリカプロラクトンジオール、ネオペンチルグリコールとε-カプロラクトンからなるポリカプロラクトンジオール、1,6-ヘキサンジオールとε-カプロラクトンからなるポリカプロラクトンジオール、1,10-デカンジオールとε-カプロラクトンからなるポリカプロラクトンジオール、ポリカーボネートグリコール等が挙げられ、好ましくはポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、1,4-ブタンジオールとアジピン酸からなるポリエステルジオール、ネオペンチルグリコールとアジピン酸からなるポリエステルジオール、1,6-ヘキサンジオールとアジピン酸からなるポリエステルジオール、1,10-デカンジオールとアジピン酸からなるポリエステルジオール等が挙げられる。
【0012】
成分(A)であるイソシアネート末端プレポリマーのイソシアネート基含有率は、10〜20重量%の範囲であることが好ましい。上記イソシアネート基含有率が上記範囲より小さいと得られる成形体の硬度が低くなる傾向があり、上記範囲より高くなると得られる成形体の靭性(十分な強度)が得られにくくなる傾向がある。さらに、上記イソシアネート基含有率は、より好ましくは11〜15重量%の範囲である。
【0013】
成分(B)
成分(B)は上記一般式(I)で表される1種または2種以上の芳香族ジアミンである。
一般式(I)中のR1、R2及びR3はそれぞれ独立して、メチル基、エチル基、チオメチル基の何れかである。R1、R2及びR3が上記基であることで、結晶性を抑制しかつ他成分との相溶性を高めることができる。また、これらの基がないか、あるいは数が少ないと結晶性が高く取り扱いにくくなり、他の基だと他の成分との相溶性が悪くなり得られる材料の透明性が低下する恐れがある。
【0014】
前記芳香族ジアミンは、より具体的には、例えば、以下の化合物である。
1,3,5-トリメチル-2,4-ジアミノベンゼン、1,3,5-トリメチル-2,6-ジアミノベンゼン、1,3,5-トリエチル-2,4-ジアミノベンゼン、1,3,5-トリエチル-2,6-ジアミノベンゼン、1,3,5-トリチオメチル-2,4-ジアミノベンゼン、1,3,5-トリチオメチル-2,6-ジアミノベンゼン、3,5-ジエチル-2,4-ジアミノトルエン、3,5-ジエチル-2,6-ジアミノトルエン、3,5-ジチオメチル-2,4-ジアミノトルエン、3,5-ジチオメチル-2,6-ジアミノトルエン、1-エチル-3,5-ジメチル-2,4-ジアミノベンゼン、1-エチル-3,5-ジメチル-2,6-ジアミノベンゼン、1-エチル-3,5-ジチオメチル-2,4-ジアミノベンゼン、1-エチル-3,5-ジチオメチル-2,6-ジアミノベンゼン、1-チオメチル-3,5-ジメチル-2,4-ジアミノトルエン、1-チオメチル-3,5-ジメチル-2,6-ジアミノトルエン、1-チオメチル-3,5-ジエチル-2,4-ジアミノトルエン、1-チオメチル-3,5-ジエチル-2,6-ジアミノトルエン、3-エチル-5-チオメチル-2,4-ジアミノトルエン、3-エチル-5-チオメチル-2,6-ジアミノトルエン、3-チオメチル-5-エチル-2,4-ジアミノトルエン等。
【0015】
上記芳香族ジアミンは、R1がメチル基であり、R2及びR3がそれぞれエチル基またはチオメチル基の何れかであることが、得られる成形体が白濁しにくく、かつ得られる成形体に十分な靭性を付与できるという観点から特に好ましい。
【0016】
そのような芳香族ジアミンとしては、より具体的には、例えば、3,5-ジエチル-2,4-ジアミノトルエン、3,5-ジエチル-2,6-ジアミノトルエン、3,5-ジチオメチル-2,4-ジアミノトルエン、3,5-ジチオメチル-2,6-ジアミノトルエン等を挙げることができる。
【0017】
成分(A)と成分(B)との割合は、成分(B)のアミノ基に対する、成分(A)のイソシアネート基のモル比が1.00〜1.15の範囲であることが、十分な靭性(強度)が得られるという観点から好ましい。上記モル比は、より好ましくは1.02〜1.12の範囲である。
本発明の成形体は、前記重合体であって、さらに下記成分(C)を含有するものである。
【0018】
成分(C)
成分(C)は、1種または2種以上のリン系過酸化物分解剤であり、酸化の過程で熱や光により発生する過酸化物を分解することにより、黄変を抑制する効果がある。同様の効果を示すものに硫黄系過酸化物分解剤が知られているが、前述の成分(B)や他の安定化剤に含まれるアミン化合物と反応し、活性を低下させたり、着色の原因になるため不適当であり、リン系であることが重要である。その中でも特に前記一般式(II)で表される構造を含み、R4及びR5はそれぞれ独立して炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基または炭素数1〜16のアルキル基のいずれかであり、R6及びR7はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜10のアルキル基のいずれかであるものが、他成分との相溶性が優れているという観点から好ましく、一般式(II)中のR4が及びR5がそれぞれ独立して、炭素数12〜14のアルキル基であるものが、成分(A)及び成分(B)に対する溶解性が高いという観点から、さらに好ましい。
【0019】
このようなリン系過酸化物分解剤としては、例えば、次のようなものが挙げられる。
【化5】
Figure 0003942446
【0020】
また特に好ましいリン系過酸化物分解剤としては、次のようなものが挙げられる。
【化6】
Figure 0003942446
【0021】
さらに好ましいリン系過酸化物分解剤としては、次のようなものが挙げられる。
【化7】
Figure 0003942446
【0022】
成分(C)の重量は、成分(A)〜成分(C)の全重量の0.02〜5.0%の範囲であることが好ましい。成分(C)の重量が、上記範囲より少ないと、黄変を抑制する効果が得られにくくなり、また、上記範囲より多いと、透明性の低下をきたす場合がある。成分(C)の重量は、より好ましくは、成分(A)〜成分(C)の全重量の0.1〜2.0%の範囲である。
【0023】
製造方法
本発明の透明成形体は、例えば、前記成分(A)〜成分(C)の混合物を成形型内に注入し、次いで成分(A)及び成分(B)を重合させて成形体とすることを含む方法により製造することができる。
但し、成分(A)と成分(B)との重合性(反応性)が高く、常温でも反応が進行することから、前記混合物(成分(A)〜成分(C)の混合物)は、成分(A)に成分(C)を添加、混合して、均一に溶解した物(混合物)に、成分(B)をさらに混合することで調製され、調製後速やかに成形型内に注入することが好ましい。
重合反応の条件等は、例えば、米国特許6127505号公報第5欄に記載の条件等を適宜採用することができ、また、後述の実施例でも詳述する。
【0024】
また、本発明の成形体には、成分(C)以外に、必要により、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、離型剤、色消し剤等の添加成分を本発明の成形体の透明性や機械的特性を損なわない程度に添加することはできる。
上記のうち離型剤としての添加成分の例は、例えば、一般式(IV)で表される1種または2種以上のリン酸モノエステル(一般式(IV)中、R11は炭素数1〜10のアルキル基であり、n1は1または2である)及び一般式(V)で表される1種または2種以上のリン酸ジエステル(一般式(V)中、R12及びR13はそれぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキル基であり、n2及びn3は1または2である)からなる混合物などが挙げられる。
【化8】
Figure 0003942446
【0025】
上記リン酸モノエステル及びリン酸ジエステルからなる混合物であれば、得られる成形体が白濁することがなく、透明性に優れ、かつ離型性にも優れた成形体を得ることができる。好ましくは、他成分との相溶性が最も優れているという観点から、一般式(IV)におけるR11及び一般式(V)におけるR12及びR13がそれぞれ独立して、炭素数2〜6のアルキル基であるリン酸モノエステル及びリン酸ジエステルである。
【0026】
一般式(IV)で表されるリン酸モノエステルとしては、例えば、メトキシエチルアシッドホスフェート、エトキシエチルアシッドホスフェート、プロポキシエチルアシッドホスフェート、ブトキシエチルアシッドホスフェート、ペンチルオキシエチルアシッドホスフェート、ヘキシルオキシエチルアシッドホスフェート、ヘプチルオキシエチルアシッドホスフェート、オクチルオキシエチルアシッドホスフェート、ノニルオキシエチルアシッドホスフェート、デシルオキシエチルアシッドホスフェートなどが挙げられる。特に好ましいリン酸モノエステルとしては、例えば、エトキシエチルアシッドホスフェート、プロポキシエチルアシッドホスフェート、ブトキシエチルアシッドホスフェート、ペンチルオキシエチルアシッドホスフェート、ヘキシルオキシエチルアシッドホスフェート等が挙げられる。
【0027】
一般式(V)で表されるリン酸ジエステルとしては、例えば、メトキシエチル−エトキシエチルアシッドホスフェート、メトキシエチル−プロポキシエチルアシッドホスフェート、エトキシエチル−プロポキシエチルアシッドホスフェート、エトキシエチル−ブトキシエチルアシッドホスフェート、プロポキシエチル−ブトキシエチルアシッドホスフェート、ジ(メトキシエチル)アシッドホスフェート、ジ(エトキシエチル)アシッドホスフェート、ジ(プロポキシエチル)アシッドホスフェート、ジ(ブトキシエチル)アシッドホスフェート、ジ(ペンチルオキシエチル)アシッドホスフェート、ジ(ヘキシルオキシエチル)アシッドホスフェート、ジ(ヘプチルオキシエチル)アシッドホスフェート、ジ(オクチルオキシエチル)アシッドホスフェート、ジ(ノニルオキシエチル)アシッドホスフェート、ジ(デシルオキシエチル)アシッドホスフェート、などが挙げられる。リン酸ジエステルとしは、好ましくは、ジ(エトキシエチル)アシッドホスフェート、ジ(プロポキシエチル)アシッドホスフェート、ジ(ブトキシエチル)アシッドホスフェート、ジ(ペンチルオキシエチル)アシッドホスフェート、ジ(ヘキシルオキシエチル)アシッドホスフェート等が挙げられる。
【0028】
本発明の透明成形体は、例えば、眼鏡レンズや光学レンズ等のレンズ、プリズム、光ファイバー、光ディスクや磁気ディスク等に用いられる記録媒体用基板、フィルター等の光学用途に用いることができる。好ましくは、本発明の透明成形体は、レンズ、特に好ましくは眼鏡レンズに用いることができる。
【0029】
さらに本発明の透明成形体は、その表面に硬化皮膜を有する事ができる。特に、レンズの場合は、光学的機能面に硬化皮膜を有することが好ましい。硬化皮膜としては、例えば、成分(D)と成分(E)とを含むコ−ティング組成物を硬化させることで得られる皮膜を挙げることができる。
成分(D):一般式(III)で表される有機ケイ素化合物またはその加水分解物
(R8a(R10bSi(OR94-(a+b)・・・(III)
(一般式(III)中、R8はエポキシ基、メタアクリルオキシ基、メルカプト基、アミノ基、又はフェニル基を有する有機基であり、R9は炭素数1〜4のアルキル基または炭素数1〜4のアシル基であり、R10は炭素数1〜6のアルキル基であり、a及びbは0又は1の整数を示す)
成分(E): 金属酸化物コロイド粒子
【0030】
一般式(III)記載の有機ケイ素化合物として具体的には以下の化合物を挙げることができる。
メチルシリケート、エチルシリケート、n−プロピルシリケート、i−プロピルシリケート、n−ブチルシリケート、sec−ブチルシリケート、t−ブチルシリケート、テトラアセトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、メチルトリアミロキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、メチルトリベンジルオキシシラン、メチルトリフェネチルオキシシラン、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリフェノキシシラン、α−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、α−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、β−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリプロポキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリブトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリフェノキシシラン、γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン、γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリエトキシシラン、δ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリメトキシシラン、δ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリエトキシシラン、グリシドキシメチルメチルジメトキシシラン、グリシドキシメチルメチルジエトキシシラン、α−グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、α−グリシドキシエチルメチルジエトキシシラン、β−グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、β−グリシドキシエチルメチルジエトキシシラン、α−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、α−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジフェノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルビニルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルビニルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルフェニルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルフェニルジエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリアセトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、β−シアノエチルトリエトキシシラン、クロロメチルトリメトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシラン。
【0031】
(E)成分である金属酸化物コロイド粒子としては、例えば、酸化タングステン(WO3)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al23)、酸化チタニウム(TiO2)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化スズ(SnO2)、酸化ベリリウム(BeO)、酸化アンチモン(Sb25)等を単独で用いるか又は2種以上を併用することができる。
【0032】
上記コ−ティング組成物の使用量は(D)成分である有機ケイ素化合物100重量部に対して(E)成分である金属酸化物コロイド粒子1〜500重量部を含有させることが望ましい。(E)成分である金属酸化物コロイド粒子が1重量部未満では硬化皮膜の耐擦傷性が向上せず、逆に500重量部以上では硬化皮膜と基板の間にクラック等が生じやすく、更に透明性が低下する傾向がある。
【0033】
上記コ−ティング組成物には(1)反応を促進させるための硬化剤、または(2)塗布時における塗れ性を向上させ、硬化皮膜の平滑性を高めるために各種の界面活性剤を適宜含有させることもできる。更に紫外線吸収剤、酸化防止剤等も硬化皮膜の物性の影響を与えない限り添加することが可能である。
【0034】
前記硬化剤の例としてアリルアミン、エチルアミン等のアミン類、またルイス酸やルイス塩基を含む各種酸や塩基、例えば有機カルボン酸、クロム酸、次亜塩素酸、ホウ酸、過塩素酸、臭素酸、亜セレン酸、チオ硫酸、オルトケイ酸、チオシアン酸、亜硝酸、アルミン酸、炭酸などを有する塩又は金属塩、更にアルミニウム、ジルコニウム、チタニウムを有する金属アルコキシドまたはこれらの金属キレ−ト化合物などが挙げられる。
【0035】
上記コ−ティング組成物は本発明の透明成形体の表面に塗布し、硬化して硬化皮膜とする。コ−ティング組成物の硬化は、熱風乾燥又は活性化エネルギ−線照射によって行い、硬化条件としては、70〜200℃の熱風中で行うのが良く、好ましくは90〜150℃が望ましい。尚、活性エネルギ−線としては遠赤外線等があり、熱による損傷を低く抑えることができる。
【0036】
上記コ−ティング組成物よりなる硬化皮膜を基材上へ形成する方法としてはディッピング法、スピン法、スプレ−法等が通常行われる方法として適用されるが、面精度の面からディッピング法、スピン法が特に好ましい。更に上述したコ−ティング組成物を基材上へ塗布する前に酸、アルカリ、各種有機溶媒による化学的処理、プラズマ、紫外線、オゾン等による物理的処理、各種洗剤を用いる洗剤処理、さらには各種樹脂を用いたプライマ−処理を行うことによって基材と硬化皮膜の密着性等を向上させることができる。
【0037】
本発明の透明成形体は、成形体上に直接、又は前記硬化皮膜上に反射防止膜を有することもできる。また、反射防止膜の種類は特に限定されず、従来から知られている無機酸化物やMgF2等を単層、多層にして使用することができる。反射防止膜としては、例えば、特開平2−262104号公報、特開昭56−116003号公報に開示されている反射防止膜を用いることができる。更に上記硬化皮膜は、防曇、フォトクロミック、防汚等の機能性分を加えることにより多機能膜として使用も可能である。
さらに前記反射防止膜は多層反射防止膜であり、かつ該多層反射防止膜の少なくとも1層が酸化ニオブを含有する高屈折率層であることもできる。さらにこの酸化ニオブを含有する高屈折率層は、酸化ジルコニウム及び/又は酸化イットリウムを含有することもできる。
【0038】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、本実施例及び比較例で得られたプラスチックレンズは以下に示す評価法を用いて諸物性を評価した。
【0039】
(1)透明性
得られたレンズを暗所にて蛍光灯下で目視観察し、レンズの曇りや不透明物質の析出がないものをAとした。一方、わずかに曇り等を観察されるものをB、曇りの程度がひどいもの、あるいは不透明物質の析出が明らかに見られるものをCとした。Cはあきらかにレンズとしては不適当である。
【0040】
(2)耐黄変性
[重合時の耐黄変性]
重合直後のレンズの380〜780nmの分光スペクトルを測定し、その結果からYI値を算出することにより重合時の熱に対する耐黄変性を評価した。YI値が2.5未満をA、2.5以上3.5未満をB、3.5以上をCとした。
[光に対する耐黄変性]
得られたレンズのキセノンランプ200時間照射前後の380〜780nmの分光スペクトルをそれぞれ測定し、その結果からそれぞれのYI値を算出した。照射後のYI値から照射前のYI値を差し引いたものをΔYIとし、光に対する耐黄変性の指標とした。ΔYIが1未満をA、1以上2未満をB、2以上をCとした。
耐熱黄変性及び耐光黄変性のどちらか一方でもCだったもの、あるいは両方ともBであったものはレンズとして不適当である。
【0041】
(3)耐衝撃性
中心厚1.3mmのS-4.00のレンズの中心部に、FDA規格でもある1.27mの高さから重さ16gの鋼球を自然落下させて、テストサンプル全数が破壊されないものをA、ひびが入ったり、貫通する等の破壊がテストサンプルの3割未満(少なくとも1枚)に起きたものをB、3割以上に破壊が起きたものをCとした。また鋼球の重さを1kgに増量した試験も行い、同様の評価とした。
【0042】
(実施例1)
平均分子量400のポリテトラメチレングリコールと4,4'-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)からなるイソシアネート基含有率が13%であるイソシアネート末端プレポリマー(表1中でITP−1と表示)100重量部に、あらかじめ4,4'-ブチリデン−ビス(3-メチル-6-t-ブチルフェニル-ジ-トリデシル)フォスファイト(表1中でPO−1と表示)0.5重量部、2−(2'−ヒドロキシ−5'−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール1.5重量部、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート1.25重量部、ペンタエリスリトールテトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕0.25重量部をそれぞれ添加し、均一に溶解させ、脱泡した。次に、3,5-ジエチル-2,4-トルエンジアミンと3,5-ジエチル-2,6-トルエンジアミンの混合物(表1中でDETDAと表示)25.5重量部とを60〜70℃で均一に混合し、短時間に高速にて攪拌した。さらに攪拌直後の混合物をレンズ成型用ガラス型に注入し、120℃で15時間加熱重合させ、プラスチックレンズ(透明成形体)を得た。得られたプラスチックレンズの諸物性を表1に示す。表1から、得られたプラスチックレンズは、熱や光に対する耐黄変性に優れたものであり、また、白濁や微結晶による散乱が原因となる曇りもなく非常に透明性に優れたものであった。さらに、FDA規格である16gのみならず、1kgの落球試験でも破壊されることがなく、耐衝撃性にも優れるものであった。
【0043】
(実施例2〜9)
表1に示した成分を使用した以外は、実施例1と同様の操作を行いプラスチックレンズ(透明成形体)を得た。これらのプラスチックレンズの諸物性を表1に示す。表1から、得られたプラスチックレンズは、熱や光に対する耐黄変性に優れ、白濁や微結晶による散乱が原因となる曇りもなく透明性にも優れたものであった。また、FDA規格である16gのみならず、1kgの落球試験でも破壊されることがなく、耐衝撃性にも優れるものであった。
【0044】
(比較例1)
PO−1を使用しなかった以外は実施例1と同様の操作を行った。得られたプラスチックレンズの諸物性を表1に示す。表1から、得られたプラスチックレンズは白濁や微結晶による散乱が原因となる曇りもなく非常に透明性に優れ、FDA規格である16gのみならず、1kgの落球試験でも破壊されることがなかったが、熱や光に対する耐黄変性に劣るものであった。
【0045】
(比較例2)
PO−1の代りに硫黄系過酸化物分解剤であるジトリデシル−3,3'−チオジプロピオネート(表1中でSO−1と表示)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行った。得られたプラスチックレンズの諸物性を表1に示す。表1から、得られたプラスチックレンズは、わずかに曇りがあることから透明性に劣るとともに、熱や光に対する耐黄変性に劣っており、着色したレンズとなってしまった。またFDA規格である16gの落球試験では破壊されなかったが、1kgでは、テストサンプル中の2割程度にひびが見られるように耐衝撃性にも劣っていた。
【0046】
【表1】
Figure 0003942446
【0047】
表中の成分名の説明
ITP−1;平均分子量400のポリオキシテトラメチレングリコールと4,4'-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)からなるイソシアネート含有率が13%であるイソシアネート末端プレポリマー
ITP−2;平均分子量500のポリオキシプロピレングリコールと4,4'-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)からなるイソシアネート含有率が11%であるイソシアネート末端プレポリマー
DETDA;3,5-ジエチル-2,4-トルエンジアミンと3,5-ジエチル-2,6-トルエンジアミンの混合物
PO−1;4,4’-ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル-ジ-トリデシル)フォスファイト
PO−2;ヘキサトリデシル−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニルブタン)トリフォスファイト
PO−3;4,4’−イソプロピリデンジフェノールアルキルフォスファイト[アルキルは炭素数12〜15の混合体]
【0048】
(硬化皮膜を有する成形体の実施例)
本実施例及び比較例で得られた硬化皮膜を有するプラスチックレンズ(透明成形体)は以下に示す測定法により諸物性を測定した。
(4)−1 耐擦傷性試験
スチ−ルウ−ル#0000でレンズ表面を擦って傷のつき難さを目視にて判定した。判定基準は以下の通りとした。
A.強く擦ってもほとんど傷がつかない
B.強く擦るとかなり傷がつく
C.レンズ基板と同等の傷がつく。
(4)−2 密着性試験
1mm間隔で100目クロスカットし、粘着テ−プ(商品名"セロテ−プ"ニチバン(株)製品)を強く貼りつけ、急速に剥し、硬化皮膜の剥離の有無を調べた。
(4)−3 外観
室内、目視にて透明性、表面状態等を調べた。
(4)−4 耐衝撃性試験
鋼落下試験を行った。具体的には1.27mの高さからレンズ中心部に16gまたは1kgの鋼球を自然落下させて、割れないものを合格とした。
A:合格、B:不合格
【0049】
(実施例10−1)
(コ−ティング液の調製)
マグネティックスタ−ラ−を備えたガラス製の容器に水分散コロイダルシリカ(固形分40%、平均粒子径15ミリミクロン;成分(E))141重量部を加え撹拌しながら、酢酸30重量部を添加し、充分に混合攪拌を行った。その後γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(成分(D))74重量部を滴下し、5℃で24時間攪拌を行った。次にプロピレングリコールモノメチルエーテル100重量部、イソプロピルアルコール150重量部、更にシリコ−ン系界面活性剤0.2重量部、硬化剤としてアルミニウムアセチルアセトネ−ト7.5重量部を加え、充分に撹拌した後濾過を行ってコ−ティング組成液を作製した。
【0050】
(硬化皮膜の形成)
前述した実施例1で作成したプラスチックレンズ(透明成形体)を55℃、10%の水酸化ナトリウム水溶液に5分間浸して十分に洗浄を行った後、上記方法で調製されたコ−ティング液を用いて、ディップ法(引き上げ速度20cm/min)でコ−ティングを行い120℃で2時間加熱、硬化皮膜を形成し、各種の評価を行った。得られた硬化皮膜を有するプラスチックレンズ(透明成形体)は表2に示すように耐擦傷性、密着性、外観、耐衝撃性に優れたものであった。
【0051】
(実施例10−2)
マグネティックスタ−ラ−を備えたガラス製の容器にイソプロピルアルコール分散コロイダルシリカ(日産化学工業社製:固形分30%、平均粒子径15ミリミクロン;成分(E))189重量部を加え撹拌しながら、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(成分(D))74重量部を加えた。攪拌しながら10-2規定塩酸19重量部を滴下し、5℃で24時間攪拌を行った。次にプロピレングリコールモノメチルエーテル100重量部、イソプロピルアルコール100重量部、更にシリコ−ン系界面活性剤0.2重量部、硬化剤としてアルミニウムアセチルアセトネ−ト7.5重量部を加え、充分に撹拌した後濾過を行ってコ−ティング組成液を作製した。それ以外は実施例10−1と同様にして行った。
得られた硬化皮膜を有するプラスチックレンズ(透明成形体)は、表2に示すように実施例10−1と同様、耐擦傷性、密着性、外観、耐衝撃性に優れたものであった。
【0052】
(実施例10−3)
マグネティックスターラーを備えた硝子製の容器に酸化スズ/酸化タングステン/酸化ジルコニア/酸化ケイ素を主成分とする複合ゾル(日産化学工業社製:商品名HIS-40MH:メタノール分散:固形分 30%;成分(E))94重量部、n-プロピルセロソルブ分散コロイダルシリカ(日産化学工業社製:商品名NPC-ST30:固形分30%;成分(E))94重量部を充分に混合攪拌をしながら、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(成分(D))67.0重量部を攪拌しながら滴下した。滴下終了後、10-2規定塩酸16重量部、溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテル230重量部、更にシリコーン界面活性剤0.2重量部、硬化促進剤としてアルミニウムアセチルアセトネート3重量部を加え、十分に攪拌した後、濾過を行って、コーティング組成物を得た。
それ以外は実施例10−1と同様にして行った。
得られた硬化皮膜を有するプラスチックレンズ(透明成形体)は、表2に示すように実施例10−1と同様、耐擦傷性、密着性、外観、耐衝撃性に優れたものであった。
【0053】
(比較例3−1〜3−3)
実施例10−1〜10−3で用いたプラスチックレンズ(透明成形体)の代わりにジエチレングリコールビスアリルカーボネート重合体からなるレンズを使用した以外は実施例10−1〜3と同様にして行った。いずれも表2に示すように、本発明のプラスチックレンズ(透明成形体)に比較し、耐衝撃性が劣るものであった。
【0054】
【表2】
Figure 0003942446
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、光や熱に対する黄変のしにくい光学用途に適した成形体及びその製造方法を提供することができる。特に、前記米国特許6127505号公報に開示されているようなウレタン結合を分子内に有するイソシアネート末端プレポリマーと芳香族ジアミンを注型重合することにより得られる材料の透明性を損なうことなく、光や熱に対する耐黄変性を付与して、光学用途に適した成形体及びその製造方法を提供することができる。

Claims (17)

  1. 下記成分(A)と成分(B)との重合体からなる成形体であって、前記重合体がさらに下記成分(C)を含有することを特徴とする透明成形体。
    成分(A):分子中に環状構造を有する脂肪族ジイソシアネートと、300〜2500の平均分子量を有するジオールとの反応生成物であるイソシアネート末端プレポリマー
    成分(B):下記一般式(I)で表される1種または2種以上の芳香族ジアミン
    Figure 0003942446
    (一般式(I)中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立して、メチル基、エチル基、チオメチル基の何れかである)
    成分(C):下記一般式(II)で表される構造を一分子中に2つまたは3つ含む1種または2種以上のリン系過酸化物分解剤
    Figure 0003942446
    (一般式(II)中、R4及びR5はそれぞれ独立して炭素数12〜16のアルキル基であり、R6及びR7はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜10のアルキル基のいずれかである。)
  2. 成分(C)の重量は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の全重量の0.02〜5.0%の範囲である請求項1記載の透明成形体。
  3. 一般式(II)におけるR4及びR5がそれぞれ独立して炭素数12〜14のアルキル基である請求項1または2に記載の透明成形体。
  4. 成分(A)の原料である、分子中に環状構造を有する脂肪族ジイソシアネートが、脂環式ジイソシアネートである請求項1〜3のいずれか1項に記載の透明成形体。
  5. 脂環式ジイソシアネートが4,4'−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン及びノルボルネンジイソシアネートからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項4に記載の透明成形体。
  6. 成分(A)の原料である、300〜2500の平均分子量を有するジオールが、ポリエーテル系ジオールまたはポリエステル系ジオールである請求項1〜5のいずれか1項に記載の透明成形体。
  7. 成分(A)のイソシアネート基含有率が10〜20重量%の範囲である請求項1〜6のいずれか1項に記載の透明成形体。
  8. 一般式(I)におけるR1がメチル基であり、R2及びR3がそれぞれエチル基またはチオメチル基の何れかである請求項1〜7のいずれか1項に記載の透明成形体。
  9. 成分(B)のアミノ基に対する、成分(A)のイソシアネート基のモル比が1.00〜1.15の範囲である請求項1〜8のいずれか1項に記載の透明成形体。
  10. 透明成形体がレンズである請求項1〜9のいずれか1項に記載の透明成形体。
  11. レンズが眼鏡レンズである請求項10に記載の透明成形体。
  12. 前記透明成形体がその表面に硬化皮膜を有する請求項1〜11のいずれか1項に記載の透明成形体。
  13. 前記硬化皮膜が、成分(D)と成分(E)とを含むコーティング組成物から得られたものである請求項12に記載の透明成形体。
    成分(D):一般式(III)で表される有機ケイ素化合物またはその加水分解物(R8a(R10bSi(OR94-(a+b)・・・(III)
    (一般式(III)中、R8はエポキシ基、メタアクリルオキシ基、メルカプト基、アミノ基、又はフェニル基を有する有機基であり、R9は炭素数1〜4のアルキル基または炭素数1〜4のアシル基であり、R10は炭素数1〜6のアルキル基であり、a及びbは0又は1の整数を示す)
    成分(E): 金属酸化物コロイド粒子
  14. 前記透明成形体がその表面に、または前記硬化皮膜上に反射防止膜を有する請求項1〜13のいずれか1項に記載の透明成形体。
  15. 前記反射防止膜が多層反射防止膜であり、かつ該多層反射防止膜の少なくとも1層が酸化ニオブを含有する高屈折率層であることを特徴とする請求項14に記載の透明成形体。
  16. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の成分(A)、成分(B)、及び成分(C)の混合物を成形型内に注入し、次いで成分(A)及び成分(B)を重合させて成形体とすることを含む透明成形体の製造方法。
  17. 前記混合物は、成分(A)と成分(C)との混合物に、成分(B)をさらに混合することで調製される請求項16に記載の透明成形体の製造方法。
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