JPH11192293A - 医療材料用滅菌袋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 形状が大きくて重量物である手術用器具等の
医療材料を滅菌するための医療材料用滅菌袋の提供。 【構成】 ４角状表生地１は小巾４角状ポリエチレン樹
脂シート８の一端上面部に裏面に「ドットパターン」に
よりヒートシール接着剤９をコーティングした４角状ポ
リエチレン不織布１０の他端下面部を接合した連結部１
１を設け、又連結部１１には樹脂シート８の一端縁より
小巾非接着縁面部１２とヒートシール接着剤９によるヒ
ートシール部１３と不織布１０の把持用非接着縁部１４
を設け、又更に４角状裏生地２を形成したポリエチレン
樹脂シートと樹脂シート８は一面に高融点を有した第１
ポリエチレン層１５と他面に低融点を有した第２ポリエ
チレン層１６を設け、低融点を有した第２ポリエチレン
層同志を当接させ、樹脂シート８が開口部３に位置する
ようにして、４角状表生地１と４角状裏生地２との周縁
部４をヒートシールして袋体７を形成したことを特徴と
している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、注射針、メスその他
形状が大きくて重量物である手術用器具等の医療材料を
滅菌するための医療材料用滅菌袋に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、注射針、メスその他手術用器具等
の医療材料を滅菌するための医療材料用滅菌袋としてポ
リオレフイン・スパンボンド不織布に何等樹脂コートを
行うことなく、その表面に、アイオノマー樹脂の合成樹
脂複合積層フイルムを、アイオノマー層が不織布に当接
する如く積層し、周縁をヒートシールすることにより剥
ぎ取り可能とすることができるものは例えば実公平２−
４６８０公報によって知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする問題点】ところで、従来の医
療材料用滅菌袋としてポリオレフイン・スパンボンド不
織布に何等樹脂コートを行うことなく、その表面に、ア
イオノマー樹脂の合成樹脂複合積層フイルムを、アイオ
ノマー層が不織布に当接する如く積層し、周縁をヒート
シールすることにより剥ぎ取り可能とするものは収納し
た医療材料の形状が大きく角張った重い物である場合は
破れて滅菌状態を保持したままで保管することができ
ず、更に開封部分を綺麗に剥ぎ取ることができず、開封
時に発生するヒートシール屑が滅菌した医療材料に付着
する恐れがあり、又更に従来品は高価なポリオレフイン
・スパンボンド不織布を袋の片方全面に設けているので
材料費が高価となり安価に提供できない等の欠点があっ
た。

【０００４】この発明は上記の問題点を解決したもので
あり、角張った重い医療材料の滅菌に際しても袋が破れ
る等の恐れがなく、更に開封部分を綺麗に剥ぎ取ること
ができて操作が容易であり、開封時のヒートシール屑が
医療材料に付着することがなく、又更に材料費を節減し
て安価にできる医療材料用滅菌袋を得ることを目的とす
るものである。

【０００５】

【問題点を解決するための手段】上記の目的を達成する
ためのこの発明は、４角状表生地１と広巾４角状ポリエ
チレン樹脂シート製の４角状裏生地２を重接して開口部
３を除き周縁部４を接合して袋体７を形成し、且つ４角
状表生地１は小巾４角状ポリエチレン樹脂シート８の一
端上面部に裏面に「ドットパターン」によりヒートシー
ル接着剤９をコーティングした４角状ポリエチレン不織
布１０の他端下面部を接合した連結部１１を設けて形成
し、且又連結部１１には小巾４角状ポリエチレン樹脂シ
ート８の一端縁より小巾非接着縁面部１２とヒートシー
ル接着剤９によるヒートシール部１３と４角状ポリエチ
レン不織布１０の把持用非接着縁部１４を設け、又更に
４角状裏生地２を形成した広巾４角状ポリエチレン樹脂
シートと小巾４角状ポリエチレン樹脂シート８は一面に
高融点を有した第１ポリエチレン層１５と他面に低融点
を有した第２ポリエチレン層１６を設け、更に低融点を
有した第２ポリエチレン層１６・１６同志を当接させる
と共に４角状表生地１を形成した小巾４角状ポリエチレ
ン樹脂シート８が開口部３に位置するようにして、４角
状表生地１と４角状裏生地２との周縁部４をヒートシー
ルして袋体７を形成したものである。

【０００６】

【実施例】以下図面についてこの発明の実施例を説明す
ると、４角状表生地１と広巾４角状ポリエチレン樹脂シ
ート製の４角状裏生地２を重接して開口部３を除き周縁
部４を接合して袋体７を形成したものである（図１、図
２、図３参照）。

【０００７】又４角状表生地１は小巾４角状ポリエチレ
ン樹脂シート８の一端上面部に裏面に「ドットパター
ン」によりヒートシール接着剤９をコーティングした４
角状ポリエチレン不織布１０の他端下面部を接合した連
結部１１を設けて形成したものである（図３参照）。

【０００８】又連結部１１には小巾４角状ポリエチレン
樹脂シート８の一端縁より小巾非接着縁面部１２とヒー
トシール接着剤９によるヒートシール部１３と４角状ポ
リエチレン不織布１０の把持用非接着縁部１４を設けた
ものである（図２、図３、図５参照）。

【０００９】又４角状裏生地２を形成した広巾４角状ポ
リエチレン樹脂シートと小巾４角状ポリエチレン樹脂シ
ート８は一面に高融点を有した第１ポリエチレン層１５
と他面に低融点を有した第２ポリエチレン層１６を設け
たものである（図４、図５、図６参照）。

【００１０】又低融点を有した第２ポリエチレン層１６
・１６同志を当接させると共に４角状表生地１を形成し
た小巾４角状ポリエチレン樹脂シート８が開口部３に位
置するようにして、４角状表生地１と４角状裏生地２と
の周縁部４をヒートシールして袋体７を形成したもので
ある（図１乃至図６参照）。

【００１１】又開口部３より被滅菌物品５を入れ、開口
部３をヒートシールして密閉ヒートシール部６を形成し
被滅菌物品５を封入して袋体７と共に滅菌処理を施して
被滅菌物品５の滅菌操作を行うものである（図７乃至図
１１参照）。

【００１２】又被滅菌物品５の取出しに際しては図１２
に図示したように４角状ポリエチレン不織布１０を剥離
して取出口１７を形成して、この取出口１７より滅菌し
た被滅菌物品５を取出すことができるものである。

【００１３】

【発明の作用効果】この発明は以上のような構成であ
り、４角状表生地１と広巾４角状ポリエチレン樹脂シー
ト製の４角状裏生地２を重接して開口部３を除き周縁部
４を接合して袋体７を形成したことによって袋体７内に
開口部３より被滅菌物品５を入れ、封入して袋体７と共
に滅菌処理を施して被滅菌物品５の滅菌操作を行うこと
ができるものである。

【００１４】又４角状表生地１は小巾４角状ポリエチレ
ン樹脂シート８の一端上面部に裏面に「ドットパター
ン」によりヒートシール接着剤９をコーティングした４
角状ポリエチレン不織布１０の他端下面部を接合した連
結部１１を設けて形成し、又更に４角状裏生地２を形成
した広巾４角状ポリエチレン樹脂シートと小巾４角状ポ
リエチレン樹脂シート８は一面に高融点を有した第１ポ
リエチレン層１５と他面に低融点を有した第２ポリエチ
レン層１６を設け、更に低融点を有した第２ポリエチレ
ン層１６・１６同志を当接させると共に４角状表生地１
を形成した小巾４角状ポリエチレン樹脂シート８が開口
部３に位置するようにして、４角状表生地１と４角状裏
生地２との周縁部４をヒートシールして袋体７を形成し
たので開口部３より被滅菌物品５を入れて開口部３をヒ
ートシールして密閉ヒートシール部６を形成したことに
よって妄りに破れない強靭である被滅菌物品５を入れた
袋体７を得ることができるものである。

【００１５】又４角状表生地１と４角状裏生地２のヒー
トシールした周縁部４は低融点を有した第２ポリエチレ
ン層１６・１６同志を当接させると共に４角状表生地１
の一部を形成した４角状ポリエチレン不織布１０には
「ドットパターン」によりヒートシール接着剤９をコー
ティングした面と４角状裏生地２の第２ポリエチレン層
１６とを当接させたことによって強固に接着できるもの
で周縁部４は妄りに離れることがない。

【００１６】又４角状表生地１は４角状ポリエチレン不
織布１０と連結部１１を介して連結した小巾４角状ポリ
エチレン樹脂シート８とにより形成し、又更に４角状裏
生地２は広巾４角状ポリエチレン樹脂シートにより形成
したことで４角状ポリエチレン不織布１０以外の４角状
表生地１と４角状裏生地２とは共に柔軟性を有し伸縮性
に富むことによって角張った重い被滅菌物品５を入れて
も角張った部分で袋体７が破られることがなく衛生的に
保持できるものである。

【００１７】又４角状表生地１の４角状ポリエチレン不
織布１０と小巾４角状ポリエチレン樹脂シート８との連
結部１１には小巾４角状ポリエチレン樹脂シート８の一
端縁より小巾非接着縁面部１２とヒートシール接着剤９
によるヒートシール部１３と４角状ポリエチレン不織布
１０の把持用非接着縁部１４を設けたものであり、更に
４角状ポリエチレン不織布１０と小巾４角状ポリエチレ
ン樹脂シート８の連結は４角状ポリエチレン不織布１０
に「ドットパターン」によりヒートシール接着剤９をコ
ーティングしてこのヒートシール接着剤９をヒートシー
ルしたことによって強固に連結されてこの部分より裂け
ることがない。

【００１８】又袋体７より被滅菌物品５を取出すに際し
ては連結部１１に設けた４角状ポリエチレン不織布１０
の把持用非接着縁部１４を持つて引っ張ればヒートシー
ル部１３並びに４角状ポリエチレン不織布１０と４角状
裏生地２とをヒートシールした周縁部４が剥離されて４
角状表生地１の４角状ポリエチレン不織布１０の部分が
大きく開口されて取出口１７が形成され被滅菌物品５を
取出すことができるものである。

【００１９】又連結部１１には小巾４角状ポリエチレン
樹脂シート８の一端縁より小巾非接着縁面部１２を設け
てヒートシール接着剤９によるヒートシール部１３を形
成したことによってヒートシール部１３の剥離時に剥離
屑であるヒートシール屑が発生することがなく美麗に剥
離することができるものである。即ち小巾非接着縁面部
１２を設けることなく小巾４角状ポリエチレン樹脂シー
ト８と４角状ポリエチレン不織布１０とを連結してヒー
トシール部１３を形成すると小巾４角状ポリエチレン樹
脂シート８の端縁にヒートシール時にヒートシール接着
剤９が付着した状態となり、剥離時に状態したヒートシ
ール接着剤９がヒートシール屑となって離脱し被滅菌物
品５に付着するものであるが小巾非接着縁面部１２を設
けたことによって小巾４角状ポリエチレン樹脂シート８
の端縁にヒートシール時にヒートシール接着剤９が付着
することがなく、剥離時にヒートシール屑の発生がなく
被滅菌物品５が汚損されることがない。

【００２０】この発明は以上のように角張った重い医療
材料の滅菌に際しても袋が破れる等の恐れがなく、更に
開封部分を綺麗に剥ぎ取ることができて操作が容易であ
り、又開封時のヒートシール屑が医療材料に付着するこ
とがなく、又更に材料費を節減して安価にでき使用上極
めて好都合である医療材料用滅菌袋を得る等幾多の産業
的効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】平面図である。

【図２】裏面図である。

【図３】図１に於ける拡大Ａ−Ａ断面図である。

【図４】図３に於けるＡ部の拡大断面図である。

【図５】図３に於けるＢ部の拡大断面図である。

【図６】図３に於けるＣ部の拡大断面図である。

【図７】被滅菌物品を収納して開口部をヒートシールし
た平面図である。

【図８】被滅菌物品を収納して開口部をヒートシールし
た裏面図である。

【図９】図７に於ける拡大Ａ−Ａ断面図である。

【図１０】図９に於けるＡ部の拡大断面図である。

【図１１】図９に於けるＢ部の拡大断面図である。

【図１２】被滅菌物品を取出す状態を示した斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ ４角状表生地 ２ ４角状裏生地 ３ 開口部 ４ 周縁部 ５ 被滅菌物品 ６ 密閉ヒートシール部 ７ 袋体 ８ 小巾４角状ポリエチレン樹脂シート ９ ヒートシール接着剤 １０ ４角状ポリエチレン不織布 １１ 連結部 １２ 小巾非接着縁面部 １３ ヒートシール部 １４ 把持用非接着縁部 １５ 第１ポリエチレン層 １６ 第２ポリエチレン層 １７ 取出口

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ４角状表生地１と広巾４角状ポリエチレ
   ン樹脂シート製の４角状裏生地２を重接して開口部３を
   除き周縁部４を接合して袋体７を形成し、且つ４角状表
   生地１は小巾４角状ポリエチレン樹脂シート８の一端上
   面部に裏面に「ドットパターン」によりヒートシール接
   着剤９をコーティングした４角状ポリエチレン不織布１
   ０の他端下面部を接合した連結部１１を設けて形成し、
   且又連結部１１には小巾４角状ポリエチレン樹脂シート
   ８の一端縁より小巾非接着縁面部１２とヒートシール接
   着剤９によるヒートシール部１３と４角状ポリエチレン
   不織布１０の把持用非接着縁部１４を設け、又更に４角
   状裏生地２を形成した広巾４角状ポリエチレン樹脂シー
   トと小巾４角状ポリエチレン樹脂シート８は一面に高融
   点を有した第１ポリエチレン層１５と他面に低融点を有
   した第２ポリエチレン層１６を設け、更に低融点を有し
   た第２ポリエチレン層１６・１６同志を当接させると共
   に４角状表生地１を形成した小巾４角状ポリエチレン樹
   脂シート８が開口部３に位置するようにして、４角状表
   生地１と４角状裏生地２との周縁部４をヒートシールし
   て袋体７を形成したことを特徴とする医療材料用滅菌
   袋。