JP2515176Y2 - 滅菌用容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はガス滅菌に使用する滅菌用容器に関し、特に
使用に際し、該滅菌用容器の開封を容易にした滅菌用容
器に関する。

（従来の技術及び解決しようとする課題） 従来より注射器、血液バッグ及びチューブからなる血
液回路、人口透析器、或いは人口肛門などの人口臓器を
ガス滅菌するに際しては、これらの器具を、容器内面に
熱接着性層を有する深絞り状容器に入れ、その上面にガ
ス又は蒸気を透過しうるフィルターを蓋材とし、その周
縁部において両者を熱接着した容器包装が知られてい
る。

しかし、このような容器を使用してガス滅菌を行った
後、開封に当っては、通常蓋材を破って行っているが、
蓋材は不織布フィルターで作られているために、開封し
難く、又、開封した後は極めて見苦しい状態であった。

本考案者は、上記の欠点を改善するため種々検討した
結果、本考案を完成するに至ったもので、本考案の目的
は、滅菌後、容器の開封を容易にした滅菌用容器を提供
するにある。

（課題を解決するための手段） すなわち、本考案の要旨は、容器内面に熱接着性層を
有する容器本体と滅菌用ガス又は蒸気を透過しうる蓋材
とを、その周縁部において熱接着した滅菌用容器におい
て、前記蓋材の表面に、一方の辺から他方の辺にわたっ
て、テープを貼着し、該テープの横に開封用のノッチを
設けたことを特徴とする滅菌用容器である。

即ち本願考案の滅菌用容器においては、滅菌用ガス又
は蒸気を透過しうる蓋材として、紙、不織布、プラスチ
ック混抄紙などを使用するため開封し難く、又、開封し
たあとは極めて見苦しい状態にあった点を改良すること
を目的として、一方の辺から他の辺にわたって、テープ
を貼着するのであって、開封に際しては、テープ横の開
封用ノッチよりテープに沿って蓋材を切断することによ
って容易に開封できると共に切断後の見苦しさをも解消
することが出来たのである。

次に本考案の詳細について説明する。

本考案における容器本体としては、容器内面にポリプ
ロピレン、ポリエチレン又はこれらの共重合体などの熱
接着性フイルムを、容器の外面にはナイロン、ポリエス
テルなどの耐熱性で非通気性のフイルムになるように積
層した複合フイルムを使用し、これを深絞り成形して製
造したものである。

本考案で使用する蓋材は、滅菌用ガス又は蒸気を透過
出来るフイルターであって、紙、不織布、プラスチック
混抄紙などで作られたものである。

また、本考案で使用するテープとしては、引裂き難い
材質で出来ている幅10〜40mm程度のテープであって、例
えばポリエステル、二軸延伸ポリプロピレン、或いは、
これらに熱接着性を有するフイルムを積層したものであ
って、貼着方法としては特に限定されるものではない
が、テープを蓋材に熱接着により貼着したものが好まし
い。

また、本考案にかかる滅菌用容器において、貼着した
テープの横に切断用ノッチを設けることによって、より
一層開封がしやすくなる。

しかして、本考案では蓋材にテープを貼着してあるの
で、この容器を開封するに際しては、該テープの横の開
封用ノッチより蓋材を切断すると、テープがガイドライ
ンとなって蓋体はテープに沿って切断されて容易に内容
物を取り出すことが出来る。

図面について説明すると、第１図は本考案にかかる滅
菌用容器の斜視図であり、第２図はその断面図である。
図面において、容器本体１と蓋材２とは、容器の周縁部
４において熱接着されている。蓋材２には一方の辺から
他方の辺にわたって、テープを貼着し、テープの横には
ノッチ５を設ける。

（効果） 以上述べたように、本考案では滅菌用容器の蓋材にテ
ープを貼着し、テープの横に開封用のノッチを設けたこ
とによって、開封に当ってはテープの横のノッチより切
断すると、蓋材はテープに沿って容易に切断できるの
で、極めて容易に開封できる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案にかかる滅菌用容器の斜視図であり、
第２図は、その断面図である。 １……容器本体、２……蓋材、３……テープ ４……熱接着部、５……切断用ノッチ

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】容器内面に熱接着性層を有する容器本体と
   滅菌用ガス又は蒸気を透過しうる蓋材とを、その周縁部
   において熱接着した滅菌用容器において、前記蓋材の表
   面に、一方の辺から他方の辺にわたって、テープを貼着
   し、該テープの横に開封用のノッチを設けたことを特徴
   とする滅菌用容器。