JP2002128149A - 分離可能な蓋材 - Google Patents
分離可能な蓋材Info
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Abstract
容物がこぼれ出ない、通気層とバリア層に分離が可能な
蓋材を提供することを課題とする。 【解決手段】基材フィルム(11)にバリア層(12)
が積層された複合フィルム(13)のバリア層面に、シ
ーラントフィルム(14)が溶融ポリエチレン(15)
を介して積層される蓋材をフランジ付き成形容器(2
0)の開口部に被せ、蓋材(10)と成形容器周縁に設
けられたフランジ部分(21)とを線状ヒートシールバ
ーを用いてヒートシールした後、蓋材(10)をフラン
ジ(21)から剥離するとき、シール部分のシーラント
フィルム(14)とその上に位置する溶融ポリエチレン
(15)はエッジ切れにより二分さ、バリア層(12)
を含む基材フィルム(11)と、溶融ポリエチレン(1
5)を含むシーラントフィルム(14)とに分離する。
Description
容器の蓋材に関するものであり、特に使用する際基材フ
ィルムのみを容器より剥離して、シーラントフィルム側
を容器蓋材として残すことのできる分離可能な蓋材に関
する。
で使用されている芳香剤は、除湿剤、香料等の内容物を
プラスチック成形容器に収納し、その開口部をヒートシ
ール性の不織布、有孔フィルム、あるいはヒートシール
ニスを処理した紙等から構成される通気性蓋材で覆うこ
とにより、内容物がこぼれず、かつ水分あるい芳香成分
が該通気性蓋材を通過し得るようにしてある。また、使
用時まで前記通気性蓋材による通気性を封印するため、
この通気性蓋材をさらにポリエチレンテレフタレート
(PET)/ポリエチレン(PE)/アルミニウム箔
(Al)/PE、PETフィルムに珪素酸化物、または
アルミニウム酸化物の透明蒸着薄膜層を設けた蒸着フィ
ルム(VMPET)/ヒートシールニス、延伸ナイロン
(ONy)/ポリ塩化ビニリデン(PVDC)/ONy
/PEのようなバリア性蓋材で覆うということが行われ
ている。
バリア性蓋材の2種類の蓋材をヒートシール等のシール
方法を用いて容器に密封シールすることになり、シール
を2工程行わなければならず加工費が高い、2種類の蓋
材を使用することによる蓋材のコスト高、内容物が液体
の場合、転倒させると内蓋を通して内容物がこぼれてし
まう等の問題がある。
E樹脂からなるフランジ付き芳香剤容器の蓋材に関する
以上のような問題点に着目してなされたもので、1工程
のシールで密封が可能で、転倒しても内容物がこぼれ出
ない、通気層とバリア層に分離が可能な蓋材を提供する
ことを課題とする。
は、基材フィルムにバリア層が積層された複合フィルム
のバリア層面にシーラントフィルムが溶融ポリエチレン
を介して積層された蓋材をフランジ付きプラスチック成
形容器の開口部に被せ、前記蓋材と成形容器周縁に設け
られたフランジ部分とを線状シールバーを用いてヒート
シールした後、蓋材をフランジから剥離する時、シール
部分のシーラントフィルムとその上に位置する溶融ポリ
エチレンはエッジ切れにより二分され、バリア層を含む
基材フィルムと、溶融ポリエチレンを含むシーラントフ
ィルムとに分離されることを特徴とする分離可能な蓋材
である。
せずに直接に溶融ポリエチレンを接着層としてシーラン
トフィルムと接着させているので、蓋材を容器から剥が
そうとすると、基材フィルムとバリア層は剥がれるが、
溶融ポリエチレンとシーラントフィルムは容器に残った
状態になり、蓋材はバリア層と溶融ポリエチレンの間で
分離した状態になる。また、蓋材と成形容器周縁に設け
られたフランジ部分とを線状シールバーを用いてヒート
シールした後、蓋材をフランジから剥離すると、シール
部分のシーラントフィルムとその上に位置する溶融ポリ
エチレンはエッジ切れにより二分され、バリア層を含む
基材フィルムと溶融ポリエチレンを含むシーラントフィ
ルムとは容易に分離できる。
において、前記シーラントフィルムが、ポリエチレン、
エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂またはア
イオノマーのいずれか1種類のフィルムであることを特
徴とする分離可能な蓋材である。
エチレン、EVA樹脂またはアイオノマーのいずれか1
種類のフィルムであるので、蓋材は容器と完全に密封シ
ールされ、シーラントフィルムは容器から容易に剥がす
ことができない。
において、前記ポリエチレンフィルムは未延伸フィルム
であることを特徴とする分離可能な蓋材である。
未延伸のポリエチレンフィルムを使用しているので、シ
ーラントフィルムは、容器と完全に密封シールされる。
形態に基づいて詳細に説明する。本発明の分離可能な蓋
材は、例えば図1に示すように、基材フィルム(11)
にバリア層(12)が積層された複合フィルム(13)
のバリア層面に、シーラントフィルム(14)が溶融ポ
リエチレン(15)を介して積層された構成からなる。
が、PETフィルム、二軸延伸ポリプロピレン(OP
P)フィルム、ONyフィルム、VMPETフィルム等
が好ましく使用できる。また、基材フィルムは単層で
も、上述したプラスチックフィルムや紙等を適宜に組み
合わせ複合した多層構成であっても良い。さらに基材フ
ィルムには必要に応じて印刷層(図示せず)を設けても
良い。なお印刷層は、基材フィルムの外側、内側のいず
れの側に設けても構わない。
(12)は、アルミニウム箔、VMPETフィルム等バ
リア性に優れたフィルムが使用できる。
内層に設けられるフィルムで、成形容器のフランジとの
密封シール性が必要で、ポリエチレン、EVA、アイオ
ノマー等のポリエチレン系フィルムが好ましく使用でき
る。なお、ポリエチレンフィルムを使用する場合、未延
伸フィルムとすることがより好ましい。厚さは15〜1
20μm程度が好ましい。
とシーラントフィルム(14)とを積層させる方法は、
押出しラミネート法が良く、押出し樹脂となる溶融ポリ
エチレン(15)を介在させて積層される。その際、バ
リア層(12)の、蓋材を成形容器に載置した際、フラ
ンジ(21)と重なる部分のみには、接着を補強するた
めのアンカーコート剤をパターンコートしながら押出し
ラミネートを行う。このことにより、バリア層のフラン
ジ(21)と重ならない部分はアンカーコート剤なしで
シーラントフィルムと積層されることになる。
は、図2(a)、(b)に示すように、液体芳香剤等の
内容液の入ったプラスチック成形容器(20)の開口部
に載置され、容器周縁に設けられたフランジ(21)を
用いて密封シールされる。密封シールは、フランジ部分
全体をフラットバーでヒートシールする(第1次シー
ル)と共に、開封箇所のみは、フラットシールした部分
の外側にフラットシール部(a)に近接して線状シール
バーによるヒートシール(第2次シール)を施すことに
より行われる。
ィルムの間で容易に分離させるためのきっかけを与える
方法として、線状シールバーでヒートシールを行うこと
以外に、バリア層の溶融ポリエチレンと接する箇所のフ
ランジと重なる部分にのみアクリル樹脂系等の剥離ニス
層を設ける方法を採っても良い。
側〕PET/EVA/未延伸ナイロン(CNy)/EV
A〔容器内側〕、〔容器外側〕PP/エチレンビニルア
ルコール共重合樹脂(EVOH)/PP/PE〔容器内
側〕等の複合シートをシート成形した成形トレーが好ま
しく使用できる。いずれの場合においても、成形容器の
最内面は、蓋材のシーラントフィルムと同材質構成であ
ることが必要である。
と成形容器の最内面とを融着して行われるが、密封シー
ルの方法は、ヒートシール法、インパルスシール法、超
音波シール法等の一般的に公知のシール方法を用いれば
良い。なお、蓋材にはあらかじめ摘み片等を設けておく
と使用時に便利である。
って引き剥がそうとすると、図3に示すように、シーラ
ントフィルム(14)と溶融ポリエチレン(15)の層
はフランジ(21)に融着しているが、複合フィルム
(13)の層は、アンカーコート層が設けられていない
上に、溶融ポリエチレンを含むシーラントフィルム(1
4)は、線状シール部(b)で2分されるので、2分さ
れた箇所がきっかけとなって、溶融ポリエチレン(1
5)の層から簡単に剥離して容器から分離する。
明する。 〈実施例1〉先ず、基材フィルム11として厚さ12μ
mのPETフィルムを、バリア層12として厚さ7μm
のAlを、シーラントフィルム14として厚さ150μ
mのCPEフィルムを、それぞれ準備した。
ムと、バリア層であるAlとを、ドライラミネート法に
より貼り合わせ、PETフィルム(12μm)/Al
(7μm)構成の二層フィルムを作製した。
ィルムであるCPEフィルム(150μm)とを、溶融
ポリエチレン(15μm)を介在させて押出しラミネー
ト法により貼り合わせ、PETフィルム(12μm)/
Al(7μm)溶融ポリエチレン(15μm)/CPE
フィルム(150μm)構成の実施例1の蓋材を作製し
た。
A(20μm)/CNy(20μm)/EVA(20μ
m)、B;PP(180μm)/EVOH(30μm)
/PP(170μm)/PE(30μm)、2種類の材
質構成の複合シートから成形したフランジ付き容器に液
体芳香剤を入れ、上記実施例1の蓋材を被せて、先ず、
フランジ部分全体をフラットシールバーで第1次シー
ル、ついで、開封箇所となる部分(摘み片)は、フラッ
トシールした部分の外側にフラットシール部分に近接し
て幅1mmの線状シールバーによる第2次シール、をヒ
ートシール法により、温度;180°C、圧力;2.0
×105 Pa、時間;2秒の条件で密封シールした。そ
して各容器から蓋材を剥がす際の、剥離強度と、バリア
層を取り除いた後の香料の透過と転倒時のもれを下記す
る方法により測定、観察した。その結果を表1に示す。 剥離強度 ‥ 定速伸長型引張試験機を使用して、3
00mm/min.の速度で、90°と180°の2条
件で蓋材を剥がした時の剥離強さを測定、単位はN/1
5mm幅 香料透過 ‥ バリア層を取り除いた後の香料の透過
を官能検査 転倒もれ ‥ バリア層剥離後の溶融ポリエチレン/
シーラントフィルムだけの蓋材で密封された状態の容器
を横に倒して内容液のもれを目視観察
近い角度で剥離するため、通気性内蓋とバリア性外蓋を
分離する際の剥離強度は、2〜4N/15mm幅程度と
推測される。バリア層を取り除いた後のシーラント層を
通した香料の透過チェックでは、適度の香料透過が確認
された。バリア層剥離後の内蓋により密封された状態の
容器を横に倒して転倒チェックした結果、内容物の液状
芳香剤のもれはなかった。
重蓋構成と比較してコストダウンが可能である。すなわ
ち、蓋材が1枚にできるため生産コストの低下と充填ラ
インの簡易化が可能である。シーラント層や溶融ポリエ
チレンの厚みを調整することにより、容器内部からの香
料の揮発量、水蒸気透過量を調整できる。開封予定箇所
を線状シールバーでヒートシールすることにより、通気
性内蓋とバリア性外蓋の分離が容易にできる。シーラン
トフィルムが使用時の内容物保護蓋となるため、従来の
不織布や有孔フィルムの蓋材と比較して内容物の形態を
選ばない。特に内容物が液ものでも外部に流出する危険
性が少ない。
面説明図である。
封シールした状態を示す、(a)は部分断面説明図であ
り、(b)は斜視説明図である。
示す、部分断面説明図である。
Claims (3)
- 【請求項1】基材フィルムにバリア層が積層された複合
フィルムのバリア層面にシーラントフィルムが溶融ポリ
エチレンを介して積層された蓋材をフランジ付きプラス
チック成形容器の開口部に被せ、前記蓋材と成形容器周
縁に設けられたフランジ部分とを線状シールバーを用い
てヒートシールした後、蓋材をフランジから剥離する
時、 シール部分のシーラントフィルムとその上に位置する溶
融ポリエチレンはエッジ切れにより二分され、バリア層
を含む基材フィルムと、溶融ポリエチレンを含むシーラ
ントフィルムとに分離されることを特徴とする分離可能
な蓋材。 - 【請求項2】前記シーラントフィルムが、ポリエチレ
ン、エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂またはアイオノ
マーのいずれか1種類のフィルムであることを特徴とす
る請求項1記載の分離可能な蓋材。 - 【請求項3】前記ポリエチレンフィルムは未延伸フィル
ムであることを特徴とする請求項2記載の分離可能な蓋
材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2000
- 2000-10-31 JP JP2000331918A patent/JP4595191B2/ja not_active Expired - Fee Related
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