JPH11191947A - 回転体駆動用モータおよびこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

回転体駆動用モータおよびこれを用いた画像形成装置

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JPH11191947A
JPH11191947A JP9356867A JP35686797A JPH11191947A JP H11191947 A JPH11191947 A JP H11191947A JP 9356867 A JP9356867 A JP 9356867A JP 35686797 A JP35686797 A JP 35686797A JP H11191947 A JPH11191947 A JP H11191947A
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motor
rotating body
rotor
driving
hysteresis
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JP9356867A
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English (en)
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Tetsuya Kagawa
哲哉 加川
Masanori Yamamoto
雅典 山本
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
  • Electrophotography Configuration And Component (AREA)
  • Synchronous Machinery (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価で簡単な構成により、回転ムラが少なく
負荷変動にも十分対応でき、回転精度の高い回転体駆動
用モータを提供する。 【解決手段】 ステッピングモータ部SMと同軸上にヒ
ステリシスモータ部HMを設けて一体化する。起動時に
はステッピングモータ部SMのみを起動し、目的の回転
速度に達するとヒステリシスモータ部HMを当該回転速
度と同じ速度で駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光体ドラムなど
の回転体を駆動するためのモータおよびこのモータを使
用した画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】感光体ドラムに静電潜像を形成してトナ
ーで顕像化し、このトナー像を複写紙上に転写して画像
を形成する電子写真式の画像形成装置においては、感光
体ドラムに静電潜像を正しく形成し、かつ、当該静電潜
像を現像して得られたトナー像を忠実に複写紙上に転写
するため、当該感光体ドラムを高精度に回転駆動する必
要がある。
【0003】このため、例えばDCモータを駆動源とし
て感光体ドラムを駆動する場合には、PLL制御(位相
同期制御)のようにモータの回転速度をエンコーダ装置
で検出してパルス信号を生成し、このパルス信号と基準
信号とを比較することによりモータに与える電力をフィ
ードバック制御して回転速度を一定に保つようにしてい
る。
【0004】しかし、このようにフィードバック制御
は、あくまでも事後制御なので急激な負荷変動に対応で
きず、これによる画像の劣化を回避しにくいという問題
がある。さらに、DCモータは低速回転での回転速度が
不安定で駆動トルクも弱いため、当該モータを一定の回
転数以上で高速回転させ、これを複数の歯車からなる減
速装置を介して低速化して駆動しなければならず、歯車
の噛合部において生じる噛み合い振動を避けることがで
きない。この振動が感光体ドラムに伝播されるとやはり
画像劣化が生じる結果となる。
【0005】そこで、最近では、低速回転時でも回転制
動性の高いステッピングモータを駆動源として感光体ド
ラムを直接駆動する例が多くなってきている。このステ
ッピングモータは、低速回転でも大きな駆動トルクを得
ることができ、入力パルスに応じて忠実に1ステップず
つ回転するため、上述のようなフィードバック制御は不
要であり、急激な負荷変動が生じても脱調が生じない限
り一定速度の回転を維持できるという利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ステッ
ピングモータは、入力パルスが入力されるたびにステー
タコイルの励磁相を切り換えて起動・停止の動作を繰り
返しながら1ステップずつ回転するという構造をとるた
め、微視的に見れば、その1ステップごとに速度変動や
トルクリップルが生じており、これがモータ自身の振動
(ステップ振動)を引き起こす。このステップ振動が感
光体ドラムに伝播されると静電潜像の走査ラインにピッ
チムラが生じて、画像劣化の原因となる。
【0007】このようなステップ振動は、ステータの歯
極を増加してステップ角を小さくすることによりある程
度は緩和されるが、この場合にはステータの歯極作成の
ため微細な板金加工が要求され、大幅なコストアップは
避けられない。本発明は、以上のような問題に鑑みてな
されたものであって、安価で簡単な構成で急激な負荷変
動に対応でき、回転ムラの少ない回転体駆動用モータお
よびこのモータを利用した画像形成装置を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る回転体駆動用モータは、第1のモータと
第2のモータをその出力軸が共通になるように組み合わ
せて一体に構成すると共に、前記第1のモータがヒステ
リシスモータであることを特徴とする。また、本発明に
係る回転体駆動用モータは、前記第2のモータが、ステ
ッピングモータであることを特徴とする。
【0009】また、本発明に係る回転体駆動用モータ
は、前記第1と第2のモータの間の少なくともステータ
コイル間に磁気遮蔽部材を設けたことを特徴とする。ま
た、本発明に係る回転体駆動用モータは、前記第1と第
2のモータの間の少なくとも回転子間に磁気遮蔽部材を
設けたことを特徴とする。また、本発明に係る回転体駆
動用モータは、前記第2のモータが、第1のモータと同
じ速度の回転磁界により動作する同期モータもしくは誘
導モータであって、そのステータコイルを第1のモータ
と共通とすると共に、前記第1と第2のモータの回転子
は、一体となって上記ステータコイルに対し軸方向に相
対的に移動可能に構成され、当該回転子またはステータ
コイルを、回転磁界を受ける回転子が変更するように軸
方向に移動させる移動手段を備えたことを特徴とする。
【0010】また、本発明に係る回転体駆動用モータ
は、前記移動手段が、いずれかの回転子に取着されたフ
ィンであって、モータの回転速度が一定以上となるとそ
の風力により当該回転子が軸方向に移動するように構成
されていることを特徴とする。また、本発明に係る回転
体駆動装置は、回転体を一定速度で回転駆動する回転体
駆動装置であって、前記回転体駆動装置の駆動モータ
は、ヒステリシスモータである第1のモータとそれ以外
の第2のモータをその出力軸が共通になるようにして一
体に構成すると共に、駆動モータの起動時は、前記第2
のモータのみに通電し、当該駆動モータの回転速度がほ
ぼ前記一定速度に達するとさらに前記第1のモータに通
電するモータ制御手段を備えたことを特徴とする。
【0011】また、本発明に係る回転体駆動装置は、回
転体を一定速度で回転駆動する回転体駆動装置であっ
て、前記回転体駆動装置の駆動モータが、ヒステリシス
モータである第1のモータとそれ以外の第2のモータを
その出力軸が共通になるようにして一体に構成すると共
に、駆動モータの起動時は、少なくとも第2のモータに
通電し、当該駆動モータの回転速度がほぼ前記一定速度
に達すると第2のモータへの通電を停止して第1のモー
タのみに通電するモータ制御手段を備えたことを特徴と
する。
【0012】また、本発明に係る回転体駆動装置は、上
記モータ制御手段が、前記駆動モータの回転を停止する
際に、第2のモータを起動すると共に、第1のモータの
ステータコイルによる回転磁界の回転方向もしくは回転
速度を、前記第2のモータの回転方向もしくは回転速度
と異ならせ、かつ、当該第1のモータに供給する駆動電
流の振幅を減衰させた後に、両モータへの通電を停止す
るように制御することを特徴とする。
【0013】また、本発明に係る画像形成装置は、回転
駆動される感光体ドラムの周面に静電潜像を形成して画
像を形成する画像形成装置であって、感光体ドラムの回
転駆動の駆動源として、請求項1ないし6のいずれかに
記載の回転体駆動用モータを用いたことを特徴とする。
また、本発明に係る画像形成装置は、回転駆動される感
光体ドラムの周面に静電潜像を形成して画像を形成する
画像形成装置であって、感光体ドラムの回転駆動装置と
して、請求項7ないし9のいずれかに記載される回転体
駆動装置を用いたことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る画像形成装置
の実施の形態を、デジタル複写機(以下、単に「複写
機」という。)に適用した例について説明する。図1
は、当該実施の形態に係る複写機1の全体の構成を示す
図である。この複写機1は、原稿画像を読み取るイメー
ジリーダ部10と、読み取った画像を複写紙P上にプリ
ントして再現するプリンタ部20とから構成される。
【0015】イメージリーダ部10は、プラテンガラス
(不図示)に載置された原稿画像をスキャンし、これを
電気信号に変換して画像データを得る周知のものであ
る。イメージリーダ部10で得られた画像データは、制
御部70においてA/D変換されてデジタル信号とな
り、さらにシェーディング補正や濃度変換、エッジ強調
など必要な処理を加えられた後、レーザダイオードの駆
動信号として出力される。
【0016】プリンタ部20は、電子写真方式により複
写紙上に画像を形成するものであって、露光走査部30
と画像形成部40と給紙部50などからなる。露光走査
部30は、レーザダイオード31、ポリゴンミラー3
2、走査レンズ33などを備える。レーザダイオード3
1は、上記制御部70からの駆動信号を受けて、光変調
されたレーザ光を発光する。この発光されたレーザ光
は、定速で回転駆動されるポリゴンミラー32のミラー
面で反射して偏向され、走査レンズ33を通過して、画
像形成部40の感光体ドラム41表面を露光走査する。
【0017】画像形成部40は、当該感光体ドラム41
の周囲にクリーナ42やイレーサランプ43、帯電チャ
ージャ44および現像器45などを配して構成される。
感光体ドラム41は、上記露光を受ける前にクリーナ4
2で感光体表面の残留トナーを除去され、さらにイレー
サランプ43に照射されて除電された後、帯電チャージ
ャ44により一様に帯電されており、このように一様に
帯電した状態でレーザ光により露光されると、感光体ド
ラム41の表面に静電潜像が形成される。
【0018】当該静電潜像は、現像器45により現像さ
れてトナー像が形成される。このトナー像は、当該作像
動作と同期して給紙部50の給紙カセット51から給紙
されてきた複写紙上に転写チャージャ46の静電力によ
り転写され、定着装置60において熱定着された後、排
紙トレイ61上に排出され、これにより原稿の画像デー
タに基づく画像形成が終了する。
【0019】図2は、上記感光体ドラム41と搬送ベル
ト52の駆動系の構成を示すための斜視図である。感光
体ドラム41は、感光体モータ100のロータ軸102
直結されている。当該感光体モータ100及びそのロー
タ軸102はそれぞれ図示しないフレームや軸受け部材
により保持されている。一方、搬送ベルト52は、駆動
ローラ53と支持ローラ54により張架され、駆動ロー
ラ53は、DCモータと減速器などからなる駆動機構5
30により駆動される。当該駆動機構530は、複写紙
Pが一定のシステムスピードで搬送されるように制御部
70(図1)によって制御される。
【0020】また、感光体モータ100も、感光体ドラ
ム41の周速が上記システムスピードに一致するように
制御部70により制御される。感光体モータ100は、
画像を形成する際の定速回転時に必要なトルクを確保し
ながら回転ムラなく回転駆動するように構成されてい
る。図3は、上記感光体モータ100の構成を示す縦断
面図である。
【0021】同図に示すようにモータのハウジング10
1に設けられたボール軸受103、104には、ロータ
軸102が回転可能に軸支され、当該ロータ軸102に
は、ステッピングモータ用の回転子110およびヒステ
リシス材で形成された回転子120が同軸上に取着され
ている。一方、ハウジング101の円筒部内周面の、上
記回転子110,120の周面に対向する位置には、そ
れぞれステータ130、140が配設されている。
【0022】図4(a)は、図3のX−X線における矢
視断面図であり、同図に示すように、回転子110の周
面には等ピッチで複数のロータ小歯極111が列設さ
れ、これに対向してステータ130の各ステータポール
131にも5歯ずつステータ小歯極132が形成され
る。各ステータポール131にはステータコイル133
が巻回されており、当該回転子110とステータ130
によりステッピングモータ部SMが構成される。
【0023】図4(b)は、図3のY−Y線における矢
視断面図であり、同図に示すように、ステータ140に
は、回転子120の回転方向に沿って8個の固定子ヨー
ク141が等間隔に配列され、それぞれの固定子ヨーク
141にはステータコイル142が巻回されており、当
該回転子120とステータ140によりヒステリシスモ
ータ部HMが形成される。
【0024】このようにステッピングモータ部SMの駆
動軸と同軸上にヒステリシスモータ部HMを設けること
により、ステッピングモータにおけるステップ振動など
の回転ムラを緩和して円滑に駆動することができるとい
う効果を得ることができる。すなわち、ステッピングモ
ータは、上述したように低速回転でも十分なトルクを有
する一方、図5の速度特性図に示すように1ステップを
周期としてトルクリップルが生じてモータ速度Vが変化
しており、これがステップ振動として感光体ドラムの回
転ムラを引き起こす原因となる。
【0025】他方、ヒステリシスモータは、ヒステリシ
ス材により形成された回転子がステータにより生ずる回
転磁界により着磁されつつ一定の遅れ角を有して回転す
るという構成を有する。したがって、回転子が回転磁界
と同期をなして回転しているとき(同期回転時)は、ヒ
ステリシス材の着磁部分の磁束は、ヒステリシスループ
を描かずに永久磁石化して通常の同期モータとして動作
するが、負荷変動などにより回転子が外部の回転磁界か
ら少しでも外れると、回転子の着磁部分の磁束が外部磁
界の変化に対応してヒステリシスループに沿って変化
し、その際ヒステリシスループの面積に比例した大きな
トルクが発生する(図6のトルク特性図参照。回転子の
回転数が同期回転数Nsから少しでもずれるとモータト
ルクが急激に大きくなっている。)。そのため、回転子
はすぐに外部回転磁界に追いついて同期状態に復帰す
る。このことは、回転子の回転が外部回転磁界より速く
なって非同期状態が生じた場合でも同様である。
【0026】このような同期状態への復帰は、非常に微
小な時間で行われるので、ほとんど非同期状態が発生し
たようには見えず、これにより回転ムラのない円滑な駆
動力を確保できる。したがって、ステッピングモータ部
SMで制御すべき回転速度と同じ回転速度でヒステリシ
スモータ部HMの回転磁界を生成するように制御すれ
ば、ヒステリシスモータは、ステッピングモータ部SM
において生じる微小な速度変動に対して、それを阻止も
しくは緩和するようなトルクを発生し、低速回転でステ
ッピングモータ部SMにより高い駆動トルクを得ながら
も回転ムラのない優れた感光体モータ100を得ること
ができる。
【0027】そのため、感光体ドラム41を直接駆動で
き、従来のような減速装置も不要となって、噛み合い振
動の発生や偏心誤差に起因する振動を全く排除でき、さ
らに優れた回転駆動を実現することができる。次に図7
により本複写機の制御部70の構成を説明する。当該制
御部70は、CPU71と、感光体モータ駆動回路72
と、ROM73とRAM74とを備える。
【0028】ROM73には、複写機各部を制御するプ
ログラムや制御変数の初期値などが格納され、RAM7
4は、操作パネル80から設定された内容や現在の制御
変数の値を一時記憶し、制御のためのワークエリアを提
供する。なお、操作パネル80は、複写機本体の上面の
操作者が操作しやすい位置に設置されているが、図1で
は特に図示されていない。
【0029】CPU71は、ROM73から必要なプロ
グラムを読み出して、イメージリーダ部10、プリンタ
部20、給紙部50の各動作をタイミングを取りながら
統一的に制御する。感光体モータ駆動回路72は、ステ
ッピングモータ部駆動回路721とヒステリシスモータ
部駆動回路722とからなる。
【0030】ステッピングモータ部駆動回路721は、
内部にクロックパルス発生部や励磁相切換部を備え、C
PU71から起動信号を受けるとクロックパルス発生部
で所定のパルスレートのクロックパルスを発生し、励磁
相切換部はこのクロックパルスを受けるたびに励磁相
(ステータコイル133)を切り換えて駆動電流を供給
してステッピングモータ部SMを駆動する。
【0031】このクロックパルスのパルスレートは、シ
ステムスピードを得るための回転速度(以下、「基準回
転速度」という。)Nstに至るまで徐々に増加し、当
該基準回転速度Nstに達すると一定に維持される。そ
して、CPU71から停止信号を受けると、徐々にパル
スレートを落として当該感光体モータ100を停止させ
るようになっている。
【0032】ヒステリシスモータ部駆動回路722は、
内部にインバータ回路を備え、CPU71から起動信号
を受けると、インバータ回路で上記基準回転速度Nst
と同じ回転磁界を生じるような周波数の交流を生成し、
これを3相交流としてステータコイル142に通電して
ヒステリシスモータ部HMを駆動する。なお、ステッピ
ングモータ部SMは、起動時には、パルスレートの増加
に応じて回転速度を上昇させるので、ヒステリシスモー
タ部HMも同時に起動すると、当該ヒステリシスモータ
部HMのトルクによりステッピングモータ部SMで脱調
を生じたり、それまで行かなくても迅速な起動動作の妨
げになるおそれがあり、本実施の形態では、起動時およ
び停止時にはヒステリシスモータ部HMは起動せず、ス
テッピングモータ部SMの駆動力により起動して、感光
体モータ100の回転速度が所定の基準回転速度Nst
になったときに、ヒステリシスモータ部HMを駆動する
ようにROM73内にプログラムされている。
【0033】次に、上記感光体モータの別の構成を図8
により説明する。図8では理解しやすいように、中心線
より上部は縦断面図により、中心線より下部はハウジン
グのみを一部切り欠いた図で示している。感光体モータ
200のロータ軸202には、ヒステリシス材で形成さ
れた回転子210が軸着されている。この回転子210
の端部には小径部211が形成されており、図9の組立
図に示すように当該小径部211にパーマアロイなどの
透磁率の高い磁気シールド部材で形成された断面L字型
リング221を介して永久磁石の回転子リング220が
嵌挿されている。各部材は相互に強く嵌合しており、回
転子リング220が回転子210に対して空回りするこ
とはない。
【0034】また、回転子210と回転子リング220
の端面には、同じく磁気シールド部材で形成された円板
状リング222が接着剤などで固着されている。これに
より回転子リング220は、その外周面を除いて3方が
磁気シールド部材により囲まれる形になり、回転子リン
グ220から発する磁界が回転子210に悪影響を及ぼ
さないように構成されている。
【0035】回転子210の大径部212と回転子リン
グ220の各外周面に対向して12個の固定子ヨーク2
30、240がそれぞれ、図4(b)で示したのと同様
にして等間隔で配設される。固定子ヨーク230、24
0にはそれぞれステータコイル231、241が巻回さ
れ、対応する回転子と組となってヒステリシスモータ部
HMとDCモータ部DMを形成する。
【0036】回転子リング220の外周面にはその回転
方向に沿ってN極とS極が等間隔で8極永久着磁されて
おり、上記固定子ヨーク240により回転磁界を発生す
ることにより、3相のDCブラシレスモータとして作用
するようになっている(なお、当該DCモータ部DMに
おいて、ホール素子などの図示は省略されている。後述
の図11の場合も同様に省略される。)。
【0037】また、固定子ヨーク240を軸方向前後か
ら挟むようにリング状の磁気シールド部材242、24
3が設けられており、固定子ヨーク240により生ずる
磁界が、ヒステリシス材で形成された回転子210に悪
影響を与えないように構成される。このように構成され
た感光体モータの駆動回路は、図7の感光体モータ駆動
回路72のステッピングモータ部駆動回路721の代わ
りに、公知の3相DCブラシレスモータの駆動回路が用
いられるだけであるので説明を省略する。
【0038】なお、この感光体モータ200は、上記感
光体モータ100に比べて、ヒステリシス回転子210
の軸方向の長さを大きくしており、基準回転速度Nst
では、DCモータ部DMの力を借りなくても感光体ドラ
ム41を安定して駆動するだけのトルクを有するように
なっている。次に図10のフローチャートにより、制御
部70による感光体モータ200の制御動作を説明す
る。
【0039】CPU71は、操作パネル80により操作
者からコピースタートの指示を受けると、イメージリー
ダ部10を制御して原稿読み取りを実行し、タイミング
を取って感光体モータ駆動回路72に起動信号を送る
(ステップS1)。感光体モータ駆動回路72はこれに
より感光体モータ200のヒステリシスモータ部HMと
DCモータ部DMを同時に起動する(ステップS2)。
【0040】感光体モータ200にはその回転速度を検
出するため、エンコーダなどの回転速度検出装置(不図
示)が装着されており、これにより感光体モータ200
の回転速度が所定の基準回転速度Nstに達したことが
検出されると、CPU71は、感光体モータ駆動回路7
2に指示してDCモータ部DMへの通電を停止させ(ス
テップS3,S4)、以後はヒステリシスモータ部HM
のみの円滑な回転駆動を実行し、プリンタ部20、給紙
部50を制御して画像形成が行われる。
【0041】なお、ステップS3の判断は、予め起動信
号から基準回転速度Nstに達するまでの時間Tを計測
しておいて、その値をROM73に格納しておき、CP
U71は内部タイマにより、起動時から計時して所定時
間Tが経過すると当該基準回転速度Nstに達したと判
断するようにしてもよい。このように起動時には、ヒス
テリシスモータ部の外にDCモータ部DMも駆動するの
で、起動時におけるヒステリシスモータのトルク不足を
解消して短時間で基準回転速度Nstまで立ち上げるこ
とが可能となり、コピー処理速度を向上させることがで
きる。なお、DCブラシレスモータは駆動力に優れてい
るので、上記起動時に、ヒステリシスモータ部HMを停
止させたままでDCモータ部DMのみを駆動させるよう
にしても十分な効果を得られる。
【0042】画像形成動作が終了するとCPU71から
感光体モータ駆動回路72に停止信号が発せられ、感光
体モータ駆動回路72はこの停止信号を受けて、DCモ
ータ部DMを順方向(今までの回転方向)に回転するよ
うに起動し、ヒステリシスモータ部HMに対しては回転
磁界の方向が逆になるように制御する(ステップS5、
S6)。DCモータの回転トルクはヒステリシスモータ
部の逆方向の回転トルクより十分大きく、これにより感
光体モータ200は外見上は順方向の回転を続けたまま
であるが、ヒステリシスモータ部HMは脱調状態となっ
ており、結果として回転子210の着磁領域に対して固
定子ヨーク240により交番磁界が加えられることにな
る。
【0043】そして、当該ヒステリシスモータ部に供給
する駆動電流の振幅を小さくすることにより回転子21
0の着磁部分が徐々に消磁され、当該電流の振幅が
「0」になった時点で完全に消磁したと考えられるの
で、DCモータ部DMに対する通電を停止し(ステップ
S7、S8、S9)、感光体モータ200を停止させ
る。このように感光体モータ200の駆動停止に当た
り、ヒステリシス材の回転子210を完全に消磁させて
おくと、次に起動する際にモータに衝撃が起きず、速や
かに回転を開始することができるという効果が得られ
る。すなわち、回転子210が着磁されたままである
と、次の起動時に回転磁界が加えられた位置と当該着磁
部分の位相が合わなければ、回転子210は上述のよう
に強いトルクで当該回転磁界に急激に追従しようとする
ため、振動が生じ円滑な回転が得にくいが、消磁してお
けば外部磁界を受けた部分から着磁して回転トルクを生
ずるので、上述のような問題は生じないからである。
【0044】なお、上記フローチャートでは、ステップ
S8でヒステリシスモータ部HMへ供給する電流の振幅
が「0」になったと判断されてから通電を停止している
が、「0」になる以前に通電を停止しても、ある程度の
消磁の効果が得られる。さらに、ステップS6におい
て、DCモータ部DMによる回転方向と、ヒステリシス
モータ部HMにおける回転磁界の方向が逆方向ではなく
同方向であっても、双方の回転速度を異ならせることに
より、ヒステリシス材の回転子210に交番磁界を付与
することができるので、消磁の効果は得られる。
【0045】また、感光体モータ100(図3)の回転
停止時においても上述と同じようにしてヒステリシス材
の回転子120を消磁するように制御してもよい。図1
1は、本発明に係るさらに別の感光体モータ300の構
成を示す縦断面図である。ヒステリシス材の回転子31
0の小径部に永久磁石の回転子リング320を磁気シー
ルド部材で形成された断面L字型リング321を介して
嵌合させている構成は、図8の場合と全く同じである
が、回転子310の軸穴にはキー溝311が形成されて
おり、一方のロータ軸302にはこれに嵌合するキー3
03が設けられている。これにより回転子310はロー
タ軸302に対し軸方向には摺動可能であるが、回転方
向には規制された状態でロータ軸302に保持される。
【0046】回転子310の右端部には磁気シールドリ
ング322を介してリング状の永久磁石340が同軸上
に付着され、ハウジング301の当該永久磁石340に
対向する部分には、別のリング状の永久磁石341が付
着されている。永久磁石340、341は対向する面が
同極(例えばS極)となるように設置され、その斥反力
により回転子310を図の左方向に付勢するようになっ
ている。
【0047】一方、回転子310の左側の端部には放熱
フィン312が、当該回転子310が順方向に回転した
ときに左方向に風を送る傾きで取着されている。また、
固定子ヨーク330の軸方向の幅は、回転子310の大
径部313の軸方向の長さとほぼ等しく、回転子310
が図のような初期状態にあるときは、回転子310の一
部と回転子リング320の全部に直接回転磁界を及ぼす
ように構成される。
【0048】このような構成において、固定子ヨーク3
30のステータコイル331に通電して回転磁界を生成
して、回転子310の一部と回転子リング320の全部
が回転磁界を受けて回転し、その回転速度が上昇してい
く。回転速度が増すと放熱フィン312による風力が増
し、その反力により回転子310が図の右方向に移動し
ていく。
【0049】この感光体モータ300は、そのロータ軸
302が水平な状態で使用されることを前提にして、回
転子310の回転数が基準回転速度Nstに達する直前
に回転子310が右端に移動するように永久磁石34
0,341の磁力や放熱フィン312の大きさなどが設
定されており、これにより基準回転速度Nstのときに
丁度回転子310が右端に移動し、回転子リング320
が固定子ヨーク330の対向面から外れ、回転子310
の大径部313のみが固定子ヨーク330に対向するよ
うになる。
【0050】したがって、感光体モータ300は、起動
時にはヒステリシスモータとDCモータの混合モータと
して駆動することによりその加速時間を短くでき、画像
形成に供される回転速度に達すると、主にヒステリシス
モータとして駆動することにより回転ムラのない安定し
た回転駆動を確保できる。しかも、この切換えは、回転
数の上昇に応じて自動的に行えるので、他の特別な制御
を必要とせず制御系統が簡易化されるという利点があ
る。
【0051】なお、ハウジング301の軸方向前後の壁
面には、放熱フィン312により外気が流出入するため
の複数の貫通孔307,308が設けられている。ま
た、304は、永久磁石340,341の斥反力により
回転子310が必要以上に図の左側に移動しないように
するため、ロータ軸302に被嵌されたスリーブであ
る。
【0052】また、回転子310の摺動動作を円滑にす
るため、ロータ軸302と回転子310の軸穴の摺動面
は鏡面仕上げにしたり、潤滑油を注入しておく方が望ま
しいことはいうまでもない。本発明は、上記実施の形態
に限定されないのは言うまでもなく、以下のような変形
例を考えることができる。
【0053】例えば、上記各実施の形態においては、ヒ
ステリシスモータとステッピングモータまたはDCブラ
シレスモータの組み合わせた感光体モータについて説明
したが、その他回転速度の制御が可能なモータであれば
どのようなモータでもヒステリシスモータと組合わせる
ことができる。但し、図11の感光体モータ300の場
合は、ステータを共有しているので、ヒステリシスモー
タと同じ速度の回転磁界により、同じ回転速度で回転す
る同期モータ(上述の3相DCブラシレスモータを含
む)または誘導モータと組み合わせる必要がある。
【0054】また、上記実施の形態では、感光体モータ
で感光体ドラムを直接駆動したが、他のできるだけ振動
の生じない適当な動力伝達機構(例えばプーリ機構)を
介して駆動するようにしてもよい。また、感光体モータ
300(図11)において、回転子310を図の左方向
に付勢する手段として磁石の斥反力を利用したが、他の
例えば圧縮バネをロータ軸302に嵌挿して付勢するよ
うにしてもよい。さらには、このような付勢手段がなく
ても、停止の際に回転子310を反対方向に回転させて
その放熱フィン312の逆方向の風力により回転子31
0を左端に移動させてから停止するようにしてもよい。
【0055】また、同感光体モータ300では、回転子
310をロータ軸302に対して摺動可能としたが、回
転子310をロータ軸302に固定して、ロータ軸30
2がハウジング301に対して軸方向に変位可能として
もよい。但し、この場合には、当該ロータ軸302の軸
方向の移動を許容する特別なジョイントを用いて感光体
ドラム41の回動軸と連結する必要がある。また、場合
によっては、ロータ軸302を軸方向に移動させずに、
ハウジング301の方を移動させるようにすることも可
能である。これらの場合には上記実施の形態におけるよ
うに放熱フィンの風力による移動は困難なので、別途ソ
レノイドなどのアクチュエータを用いる必要がある。
【0056】また、上記実施の形態においては、ヒステ
リシスモータとそれ以外のモータをそれぞれ1個ずつ組
み合わせて感光体モータを形成したが、各モータの個数
は1個には限定されない。さらに、各モータは必ずしも
同軸上に形成する必要はなく、それらのロータ軸が平行
になるように配設してもよい。
【0057】図12、図13は、それぞれこの場合にお
ける感光体モータ400,450の構成例を示す図であ
る。図12に示すように、感光体モータ400は、ハウ
ジング401内に、ヒステリシスモータ部HMとDCモ
ータ部DMをそのロータ軸410,420が平行になる
ように配設して構成される。なお、同図において、各モ
ータ部における回転子411、421やステータ41
2、422は、上記実施の形態で述べたのと同様な構成
なので、簡略化して図示している。
【0058】ロータ軸410とロータ軸420の間に
は、両軸に平行に出力軸430が配設され、各軸にはそ
れぞれローラ413、423、431が取着されると共
に、ローラ413とローラ423の周面が、それぞれロ
ーラ431の周面に当接し、ヒステリシスモータ部HM
とDCモータ部DMの駆動力が出力軸430に伝達され
るように構成されている。
【0059】各ローラ413,423,431の周面
は、耐摩耗性の弾性部材、例えばシリコンゴムなどでコ
ーティングされており、これにより各ローラの接触性を
良好に保って、摩擦による動力伝達を確実に行うように
なっている。各モータ部HM、DMは、上記感光体モー
タ200(図8)の場合と同様に駆動制御されるので、
ここでは詳述しないが、定速駆動時に双方のモータ部を
同時に駆動する場合には、各ローラ413,423の周
速が等しくなるように制御されることはいうまでもな
い。
【0060】このように構成により、上述の実施の形態
と同様、ヒステリシスモータの円滑な回転特性とDCモ
ータの大きな駆動トルクを合せ持つ優れた感光体モータ
を得ることができる。図13は、別の変形例である感光
体モータ450の構成を示すものである。同図において
図12と同じ符号を付したものは、同じ要素を示すので
説明は省略する。
【0061】この感光体モータ450は、上記感光体モ
ータ400同様、ハウジング402内にヒステリシスモ
ータ部HMとDCモータ部DMがそのロータ軸410,
420が平行になるように配設して構成されているが、
独立した出力軸430がなく、ヒステリシスモータ部H
Mのロータ軸410が当該出力軸を兼ねている点が異な
っている。
【0062】すなわち、ロータ軸410、420には、
それぞれローラ414、424がその周面が当接するよ
うに取着され、両者の摩擦によりDCモータ部DMの駆
動力がヒステリシスモータ部HMのロータ軸420に伝
達されるようになっており、これによりDCモータ部D
Mがヒステリシスモータ部HMの駆動力を補助するよう
に構成される。
【0063】なお、どちらのモータ部のロータ軸を出力
軸とするかは特に限定されないが、スリップなどの危険
性を考えると、定速回転時に主たる駆動トルクを提供す
るモータ部のロータ軸を出力軸とする方が望ましい。こ
のように一方のモータ部のロータ軸を出力軸とすること
により、図12の場合と比べ、部品点数や組立工程を少
なくできるという効果を得られる。
【0064】以上のように2つ(場合によっては3つ以
上でもよい)のモータ部を並列に配列する構成によれ
ば、ロータ軸を共通にして同軸上に配列する場合(図
3,図8)に比べて、感光体モータの軸と直交する方向
に占める面積は大きくならざるを得ないが、その一方で
軸方向の長さを短くすることができ、取付場所の自由度
が高くなる。
【0065】なお、ローラによる摩擦伝達機構により各
モータの駆動力を出力軸に伝達する構成によれば、噛み
合い振動などが発生しないので、モータ自身が発生する
振動を極めて少なくできるという利点があるが、出力軸
にかかる負荷トルクが大きい場合には、各ローラの接触
面でスリップが生じるおそれがあるので、当該ローラに
替えて平歯車を利用してもよい。但し、この場合には、
できるだけ噛み合い振動が生じないように、当該歯車と
して、剛性の高い部材で形成され、歯の成形精度が高く
歯面が研磨された高精度歯車を使用する方が望ましい。
【0066】上記実施の形態では、本発明に係るモータ
を感光体ドラムの駆動について利用しているが、その他
の転写ドラムなどの回転体や、ビデオデッキにおけるシ
リンダヘッドなど高い回転精度が要求される回転体の駆
動に適用可能である。
【0067】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明に係る
回転体駆動用モータは、第1のモータと第2のモータを
その出力軸が共通になるように組み合わせて一体に構成
すると共に、第1のモータをヒステリシスモータとして
いるので、ヒステリシスモータの安定かつ円滑な回転力
を確保しつつ、その駆動トルク不足を他の第2のモータ
で補うことができる。この場合、第2のモータとして高
価なモータを使用する必要はないので、安価かつ簡易な
構成により負荷変動に強く回転ムラのない優れた回転体
駆動用モータを得ることができる。
【0068】また、本発明に係る回転体駆動用モータ
は、前記第2のモータをステッピングモータとしてい
る。ステッピングモータは、低速回転でも十分なトルク
を有し、フィードバック制御をせずとも入力パルスで高
精度に回転制御できるので第1のモータであるヒステリ
シスモータの特性と合わさって急激な負荷変動にも十分
対応して安定的に回転駆動できる。
【0069】また、本発明に係る回転体駆動用モータ
は、前記第1と第2のモータの間の少なくともにステー
タコイル間に磁気遮蔽部材を設けており、これにより第
1と第2のモータを近接しても、各ステータコイルに生
ずる磁界が他のモータの回転子に悪影響を与えることが
なくなりコンパクトで高精度な回転体駆動用モータを得
ることができる。
【0070】さらに、本発明に係る回転体駆動用モータ
は、少なくとも前記第1と第2のモータの回転子間に磁
気遮蔽部材を設けており、これにより各回転子が近接し
ていてもそれぞれのステータより受ける磁界が他の回転
子に影響を与えない。特に、第2のモータの回転子が永
久磁石で形成されている場合でもその磁界が、第1のモ
ータのヒステリシス材で形成された回転子の着磁状態に
悪影響を及ぼさないようにでき、コンパクトで高精度な
回転体駆動用モータを得ることができる。
【0071】また、本発明に係る回転体駆動用モータ
は、第2のモータが、第1のモータと同じ速度の回転磁
界により動作する同期モータもしくは誘導モータであっ
て、そのステータコイルを第1のモータと共通とすると
共に、前記第1と第2のモータの回転子は、一体となっ
て上記ステータコイルに対し軸方向に相対的に移動可能
に構成され、当該回転子またはステータコイルを、回転
磁界を受ける回転子が変更するように軸方向に移動させ
る移動手段を備えているので、第1と第2のモータのど
ちらを重点的に動作させるかを移動手段により容易に設
定できる。
【0072】また、本発明に係る回転体駆動用モータ
は、上記移動手段が、いずれかの回転子に取着されたフ
ィンであって、モータの回転速度が一定以上となるとそ
の風力により当該回転子が軸方向に移動するように構成
しているので、回転磁界を受ける回転子の変更が駆動モ
ータの回転速度に応じて簡易かつ容易に実行できる。ま
た、本発明に係る回転体駆動装置は、その駆動モータ
を、ヒステリシスモータである第1のモータとその以外
の第2のモータをその出力軸が共通になるようにして一
体に構成し、モータ制御手段により、駆動モータの起動
時は、前記第2のモータのみに通電し、当該駆動モータ
の回転速度がほぼ前記一定速度に達するとさらに前記第
1のモータに通電するようにしているので、第2のモー
タにステッピングモータを使用した場合でも、第1のモ
ータ(ヒステリシスモータ)が当該ステッピングモータ
の起動動作を妨げることなく目的の回転速度まで迅速に
到達できる。そして、ほぼ当該一定速度に達するとヒス
テリシスモータを起動し、第2のモータによる回転ムラ
を抑制しつつ、安定した回転駆動を得ることができる。
【0073】また、本発明に係る回転体駆動装置は、そ
の駆動モータが、ヒステリシスモータである第1のモー
タとそれ以外の第2のモータをその出力軸が共通になる
ようにして一体に構成すると共に、モータ制御手段によ
り駆動モータの起動時は、少なくとも第2のモータに通
電し、当該駆動モータの回転速度がほぼ前記一定速度に
達すると第2のモータへの通電を停止して第1のモータ
のみ通電するようにしており、特に一定速度での回転時
にヒステリシスモータに十分駆動トルクがあって、第2
のモータがステッピングモータ以外のモータである場合
には有効な駆動制御を行える。すなわち、駆動モータの
起動時には、主にヒステリシスモータ以外の駆動力の大
きな第2のモータの力により短時間に目的の回転速度ま
で立ち上げて、その後ヒステリシスモータのみの駆動に
より回転ムラのない円滑な駆動を実行することができ
る。
【0074】また、この回転体駆動装置において、モー
タ制御手段が、前記駆動モータの回転を停止する際に、
第2のモータに通電すると共に、第1のモータのステー
タコイルによる回転磁界の回転方向もしくは回転速度
を、前記第2のモータの回転方向もしくは回転速度と異
ならせ、かつ、当該第1のモータに供給する駆動電流の
振幅を減衰させた後に、両モータへの通電を停止するよ
うに制御しているので、ヒステリシス材で形成された第
1のモータの回転子に交番磁界をかけてそれを徐々に小
さくすることができ、これにより当該着磁領域を消磁し
た状態で停止させることが可能となり、次回のモータの
起動が円滑に行える。
【0075】また、本発明に係る画像形成装置は、上記
回転駆動用モータもしくは回転駆動装置により感光体ド
ラムを回転駆動するようにしているので、回転ムラがな
く極めて回転精度の高い駆動を可能にし、これにより優
れた再現画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る複写機の構成を示す
図である。
【図2】上記複写機内の画像形成部の構成を示す斜視図
である。
【図3】上記駆動装置の駆動源として使用される感光体
モータの構成を示す縦断面図である。
【図4】図3のX−X線およびY−Y線における矢視断
面図である。
【図5】ステッピングモータの速度特性を模式的に示す
図である。
【図6】ヒステリシスモータのトルク特性を示す図であ
る。
【図7】上記複写機の制御部の構成を示すブロック図で
ある。
【図8】図3の感光体モータの変形例の構成を示す一部
縦断面図である。
【図9】図8の感光体モータのローラ部分の組立図であ
る。
【図10】制御部による上記感光体モータの制御動作を
示すフローチャートである。
【図11】本発明に係る感光体モータの別の変形例の構
成を示す縦断面図である。
【図12】各モータ部のロータ軸を平行にした場合の感
光体モータの構成を示す図である。
【図13】図12の感光体モータの変形例の構成を示す
図である。
【符号の説明】
1 複写機 40 画像形成部 70 制御部 72 感光体モータ駆動回路 100,200,300,400,450 感光体モー
タ 102,202,302,410,420 ロータ軸 110,120,210,310,411,421
回転子 141,230,240,330 固定子ヨーク 142,231,241,331 ステータコイル 220,320 回転子リング 221,222,321,322 磁気シールドリン
グ 242,243 磁気シールド部材 340,341 永久磁石 721 ステッピングモータ部駆動回路 722 ヒステリシスモータ部駆動回路 SM ステッピングモータ部 HM ヒステリシスモータ部 DM DCモータ部

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のモータと第2のモータをその出力
    軸が共通になるように組み合わせて一体に構成すると共
    に、前記第1のモータがヒステリシスモータであること
    を特徴とする回転体駆動用モータ。
  2. 【請求項2】 前記第2のモータは、ステッピングモー
    タであることを特徴とする請求項1記載の回転体駆動用
    モータ。
  3. 【請求項3】 前記第1と第2のモータの間の少なくと
    もステータコイル間に磁気遮蔽部材を設けたことを特徴
    とする請求項1または2に記載の回転体駆動用モータ。
  4. 【請求項4】 前記第1と第2のモータの間の少なくと
    も回転子間に磁気遮蔽部材を設けたことを特徴とする請
    求項1ないし3のいずれかに記載の回転体駆動用モー
    タ。
  5. 【請求項5】 前記第2のモータは、第1のモータと同
    じ速度の回転磁界により動作する同期モータもしくは誘
    導モータであって、そのステータコイルを第1のモータ
    と共通とすると共に、前記第1と第2のモータの回転子
    は、一体となって上記ステータコイルに対し軸方向に相
    対的に移動可能に構成され、当該回転子またはステータ
    コイルを、回転磁界を受ける回転子が変更するように軸
    方向に移動させる移動手段を備えたことを特徴とする請
    求項1または4に記載の回転体駆動用モータ。
  6. 【請求項6】 前記移動手段は、いずれかの回転子に取
    着されたフィンであって、モータの回転速度が一定以上
    となるとその風力により当該回転子が軸方向に移動する
    ように構成されていることを特徴とする請求項5記載の
    回転体駆動用モータ。
  7. 【請求項7】 回転体を一定速度で回転駆動する回転体
    駆動装置であって、前記回転体駆動装置の駆動モータ
    は、ヒステリシスモータである第1のモータとそれ以外
    の第2のモータをその出力軸が共通になるようにして一
    体に構成すると共に、駆動モータの起動時は、前記第2
    のモータのみに通電し、当該駆動モータの回転速度がほ
    ぼ前記一定速度に達するとさらに前記第1のモータに通
    電するモータ制御手段を備えたことを特徴とする回転体
    駆動装置。
  8. 【請求項8】 回転体を一定速度で回転駆動する回転体
    駆動装置であって、前記回転体駆動装置の駆動モータ
    は、ヒステリシスモータである第1のモータとそれ以外
    の第2のモータをその出力軸が共通になるようにして一
    体に構成すると共に、駆動モータの起動時は、少なくと
    も第2のモータに通電し、当該駆動モータの回転速度が
    ほぼ前記一定速度に達すると第2のモータへの通電を停
    止して第1のモータのみに通電するモータ制御手段を備
    えたことを特徴とする回転体駆動装置。
  9. 【請求項9】 前記モータ制御手段は、前記駆動モータ
    の回転を停止する際に、第2のモータを起動すると共
    に、第1のモータのステータコイルによる回転磁界の回
    転方向もしくは回転速度を、前記第2のモータの回転方
    向もしくは回転速度と異ならせ、かつ、当該第1のモー
    タに供給する駆動電流の振幅を減衰させた後に、両モー
    タへの通電を停止するように制御することを特徴とする
    請求項8記載の回転体駆動装置。
  10. 【請求項10】 回転駆動される感光体ドラムの周面に
    静電潜像を形成して画像を形成する画像形成装置であっ
    て、 感光体ドラムの回転駆動の駆動源として、請求項1ない
    し6のいずれかに記載の回転体駆動用モータを用いたこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  11. 【請求項11】 回転駆動される感光体ドラムの周面に
    静電潜像を形成して画像を形成する画像形成装置であっ
    て、 感光体ドラムの回転駆動装置として、請求項7ないし9
    のいずれかに記載される回転体駆動装置を用いたことを
    特徴とする画像形成装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006109654A (ja) * 2004-10-07 2006-04-20 Nsk Ltd モータシステム
JP2007114568A (ja) * 2005-10-21 2007-05-10 Ricoh Co Ltd 回転駆動装置、画像作像装置、画像形成装置、カラー画像形成装置
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JP2014171347A (ja) * 2013-03-05 2014-09-18 Wakao Tatsuhiko 発電装置
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