JPH1119113A - カイロ用基材 - Google Patents

カイロ用基材

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JPH1119113A
JPH1119113A JP19789297A JP19789297A JPH1119113A JP H1119113 A JPH1119113 A JP H1119113A JP 19789297 A JP19789297 A JP 19789297A JP 19789297 A JP19789297 A JP 19789297A JP H1119113 A JPH1119113 A JP H1119113A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来と同厚程度にてもヒートシールする際の
予熱過程で皺付き等の熱変形を生じないプラスチック基
材からなるカイロ用基材の開発。 【解決手段】 発熱体を収容するための、粘着層(2)
を有する又は有しない基材であり、その粘着層を有する
又は有しない状態における、昇温速度5℃/分、荷重2
gfの条件による70℃でのTMA引張り伸び率が1.
0%以下のプラスチック基材(1)からなるカイロ用基
材。 【効果】 ヒートシール不良や外観不良の発生を防止で
き、ヒートシール強度に優れて接着箇所の信頼性に優れ
る発熱体収納袋を歩留まりよく、効率的に形成できる品
質の安定したカイロ用基材が得られ、それを用いて使い
捨てカイロを形成しそれを発熱させた場合に、粘着層も
平面状態を良好に維持して皺付き等を防止でき衣類等を
介した接着保持の安定性や持続性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、ヒートシール処理前の予
熱過程における熱変形を防止した、発熱体収容用のカイ
ロ用基材に関する。
【0002】
【従来の技術】粘着層を介し衣類等に接着して保持でき
る使い捨てカイロが提案されている。すなわち図4に例
示した如く、プラスチックからなるカイロ用基材9と通
気性フィルム4の周縁をヒートシール8してなる袋内に
発熱体7を収容し、その収容袋の外側に粘着層2を設け
てそれをセパレータ3にて仮着カバーしてなる使い捨て
カイロが提案されている。
【0003】従来、前記したカイロ用基材としてのプラ
スチック基材9としては、エチレン・酢酸ビニルよりな
るヒートシール層91とポリエチレンフィルム92を有
する2層又は3層のラミネートフィルムが知られてい
た。しかしながら、ヒートシールする際の予熱過程でプ
ラスチック基材等が熱変形して図5に例示の如き皺93
が発生し、ヒートシール不良や外観不良を生じる問題点
があった。
【0004】
【発明の技術的課題】本発明は、従来と同厚程度にても
ヒートシールする際の予熱過程で皺付き等の熱変形を生
じないプラスチック基材からなるカイロ用基材の開発を
課題とする。
【0005】
【課題の解決手段】本発明は、発熱体を収容するため
の、粘着層を有する又は有しない基材であり、その粘着
層を有する又は有しない状態における、昇温速度5℃/
分、荷重2gfの条件による70℃でのTMA引張り伸
び率が1.0%以下のプラスチック基材からなることを
特徴とするカイロ用基材を提供するものである。
【0006】
【発明の効果】本発明によれば、従来と同厚にてもヒー
トシールする際の予熱過程で皺付き等の熱変形を生じな
いプラスチック基材を得ることができ、ヒートシール不
良や外観不良の発生を防止でき、ヒートシール強度に優
れて接着箇所の信頼性に優れる発熱体収納袋を歩留まり
よく、効率的に形成できる品質の安定したカイロ用基材
を得ることができる。
【0007】また本発明によるカイロ用基材を用いて使
い捨てカイロを形成しそれを発熱させた場合に、プラス
チック基材が平面状態を維持してそれに付設された粘着
層も平面状態を良好に維持し、粘着層の皺付き等を防止
できて衣類等を介した接着保持の安定性や持続性に優れ
ている。
【0008】
【発明の実施形態】本発明のカイロ用基材は、発熱体を
収容するための、粘着層を有する又は有しない基材であ
り、その粘着層を有する又は有しない状態における、昇
温速度5℃/分、荷重2gfの条件による70℃でのT
MA引張り伸び率が1.0%以下のプラスチック基材か
らなる。その例を図1、図2に示した。1がプラスチッ
ク基材、2が粘着層であり、3はセパレータである。
【0009】本発明において用いるプラスチック基材
は、粘着層を有する状態又は有しない状態における、昇
温速度5℃/分、荷重2gfの条件による70℃でのT
MA引張り伸び率が1.0%以下のものである。これに
より、ヒートシールする際の予熱過程で皺付き等の熱変
形を起こすことを防止することができる。伸びによる皺
付きの防止や収縮によるカールの防止などの点より好ま
しく用いうるプラスチック基材は、当該TMA引張り伸
び率が−1.0%〜1.0%のものである。
【0010】前記のTMA引張り伸び率は、加熱条件下
のプラスチック基材が示す特性であり、下記により求め
ることができる。すなわち例えばSEIKO社製、TM
A100などの熱機械測定装置(TMA)を用いて、試
料に非振動的な荷重を負荷しつつ試料温度を順次上昇さ
せる前記の所定条件下にプラスチック基材を引張り試験
して先ずTMA測定値を得る。
【0011】次に、前記TMA測定値を用いて次式
(1)より40〜50℃、50〜60℃、60〜70℃
の各温度域での平均線膨張係数を算出する。なおその算
出は、通例、TMAが装備するコンピュータにて自動的
に行われる。 式(1):A(t1〜t2)=〔X(t2)−X(t1)〕
/L0×103(t2−t1) ただし、 A(t1〜t2):t1〜t2の温度域における試料の平均
線膨張係数(1/℃) X(t) :温度tにおけるTMA測定値(μm) L0 :試料の長さ(10mm) である。
【0012】ついで前記式(1)より求めた40〜50
℃、50〜60℃又は60〜70℃の各温度域での平均
線膨張係数(At)を用いて、次式(2)より各温度域
での伸びを算出し、その算出値を用いて次式(3)より
70℃でのTMA引張り伸び率を算出する方法などによ
り求めることができる。 式(2):伸び(mm) =10(mm)×At(1/℃)
×10(℃) 式(3):伸び率(%)=100(At1+At2+At3
/10 ただし、 At1:40〜50℃の温度域での伸び At2:50〜60℃の温度域での伸び At3:60〜70℃の温度域での伸び である。
【0013】プラスチック基材は、単層物や複層物の適
宜な層形態を有するものであってよい。一般には図例の
如くヒートシール層11とベース層12を有する2層又
は3層以上のラミネートフィルムなどからなる。プラス
チック基材の形成材については特に限定はなく、適宜な
ものを用いうる。
【0014】ちなみにプラスチック基材、特にヒートシ
ール層の形成材としては、例えばエチレン・酢酸ビニル
共重合体、就中、酢酸ビニル含量が10〜30重量%の
共重合体、融点が100℃以下、就中70〜80℃のエ
チレン・エチルアクリレート共重合体やエチレン・メタ
アクリレート共重合体、低密度ないし超低密度ポリエチ
レン、就中、密度が0.88〜0.91g/cm3の直鎖
状低密度ポリエチレンの1種又は2種以上の混合物など
があげられる。
【0015】ヒートシール性や滑り性(作業の円滑
性)、ブロッキング性や強度などの点より特に好ましく
用いうるものは、メタロセン触媒を用いて重合処理して
なるメタロセンポリエチレン、就中、その直鎖状低密度
物ないし他の低密度物である。
【0016】ヒートシール層は、その層を介し多孔質フ
ィルム等からなる収納袋形成材とヒートシールすること
を目的とする。従って図例の如く、プラスチック基材1
を複層構造物として形成し、その一層としてヒートシー
ル層11を設ける場合には通例、プラスチック基材の外
表面に配置される。複層構造の一層としてヒートシール
層を設ける場合その厚さは、接着強度などに応じて適宜
に決定しうるが一般には5〜100μm、就中10〜8
0μm、特に15〜60μmとされる。
【0017】またプラスチック基材の形成材、特に上記
したベース層の形成材としては、例えばポリエステル、
直鎖状又はその他の低密度ポリエチレンや中密度ポリエ
チレン、高密度ポリエチレンや超高分子量ポリエチレ
ン、ポリプロピレンの如きポリオレフィン、エチレン・
プロピレン共重合体やエチレン・プロピレン・ジエン共
重合体の如きオレフィン系共重合体、オレフィン・エチ
ルアクリレート共重合体の如きオレフィン・(メタ)ア
クリレート共重合体やオレフィン・メタクリル酸共重合
体の如きオレフィン・(メタ)アクリル酸共重合体、オ
レフィン・酢酸ビニル共重合体等の、エチレンやプロピ
レンの如きオレフィンと他の適宜なビニル系モノマーの
1種又は2種以上とからなるオレフィン・ビニル系共重
合体の1種又は2種以上の混合物などがあげられる。
【0018】図例の如くプラスチック基材1を複層構造
物として形成し、その一層としてベース層12を設ける
場合にその形成材として、TMA引張り伸び率の達成や
強度等の点より好ましく用いうるものは、ポリプロピレ
ンやプロピレン・エチレン共重合体、就中DSC(示差
走査熱量計)による融点が135℃以上、特に140℃
以上のものの1種又は2種以上の混合物である。
【0019】なお前記のプロピレン・エチレン共重合体
におけるプロピレン含量は、任意であるが、融点や強度
等の点よりは20重量%以上が好ましい。複層構造の一
層としてベース層を設ける場合その厚さは、強度などに
応じて適宜に決定しうるが、一般には5〜200μm、
就中10〜100μm、特に15〜80μmとされる。
【0020】図2に例示の如くプラスチック基材1は、
3層以上の複層構造とすることもできる。図2の例では
ベース層12の外表面に付加層13を有する3層構造の
ものを示したが、ベース層とヒートシール層の間のベー
ス層内面側に付加層を有する3層構造や、さらにベース
層の内面側や外面側に1層又は2層以上の付加層を有す
る4層以上の複層構造とすることもできる。
【0021】付加層の形成材としては、上記のベース層
で例示したものなどがあげられる。ベース層の外表面に
位置して、粘着層の付設面となる付加層の形成には、ポ
リエチレン、就中、直鎖状低密度ポリエチレンやその他
の低密度ポリエチレンがカイロとした場合の装着性等の
基材特性などの点より好ましく用いうる。
【0022】なお、ポリエチレンからなる付加層をベー
ス層に直接付与する場合には、密着力などの点よりベー
ス層は、プロピレン・エチレン共重合体にて形成された
ものが好ましい。付加層の厚さは、その付加目的などに
応じて適宜に決定しうるが、一般には5〜200μm、
就中10〜100μm、特に15〜80μmとされる。
【0023】プラスチック基材、ないしそれを形成する
ヒートシール層やベース層や付加層は、例えばキャステ
ィング方式や溶融成形方式、カレンダー圧延方式や重ね
塗り方式などの適宜な方式で形成しうる。製造効率等の
点よりは、Tダイやインフレーションダイ等を介した押
出成形方式などが好ましい。また内部歪の抑制の点より
は、Tダイを介した押出成形方式が特に好ましい。
【0024】押出成形方式によれば、2層又は3層等の
多層押出成形方式を介して2層又は3層以上のラミネー
トフィルムも効率よく形成することができる。なお2層
又は3層以上のラミネートフィルムは、フィルムの熱圧
着方式や前記した溶液の重ね塗り方式等の適宜な方式で
形成したものであってよい。
【0025】カイロの実用性などの点よりプラスチック
基材の好ましい厚さは、200μm以下、就中150μm
以下、特に10〜100μmである。その場合、複層構
造の一層としてベース層を有するときには、その厚さは
プラスチック基材の全厚の30〜95%、就中40〜8
5%、特に50〜80%とすることが基材強度などの点
より好ましい。
【0026】プラスチック基材、特にそのベース層や付
加層には、必要に応じて例えば無機充填剤ないし顔料や
酸化防止剤、帯電防止剤や難燃剤、滑剤や軟化剤などの
適宜な添加剤を配合することができる。またプラスチッ
ク基材、特にそのベース層や付加層は、必要に応じて電
子線や紫外線等の放射線を照射する方式、形成材に架橋
剤を配合して加熱又は/及び放射線照射により架橋処理
する方式などの適宜な方式により架橋処理することもで
きる。架橋処理は、プラスチック基材の強度や耐熱性等
の向上に有効である。
【0027】衣類等を介した接着保持を目的にプラスチ
ック基材に必要に応じて設ける粘着層は、例えばゴム系
やアクリル系などの適宜な粘着剤にて形成することがで
きる。カイロとしたときの温度上昇による接着力の増大
を抑制する点などよりは、スチレン−エチレン・ブチレ
ン共重合体−スチレンやスチレン−エチレン・プロピレ
ン共重合体−スチレン、スチレン−ブタジエン−スチレ
ンやスチレン−イソプレン−スチレンの如きA−B−A
型ブロックポリマーやその水添処理物、スチレン−エチ
レン・ブチレン共重合体やスチレン−エチレン・プロピ
レン共重合体、スチレン−ブタジエンやスチレン−イソ
プレンの如きA−B型ブロックポリマーやその水添処理
物などのスチレン系ブロックポリマーの1種又は2種以
上を成分とするホットメルト型粘着層が好ましい。
【0028】粘着剤の調製には、1種又は2種以上のス
チレン系ブロックポリマーを用いることができる。また
粘着剤の調製に際しては、粘着特性の制御等を目的に必
要に応じて例えばα−ピネンやβ−ピネン重合体、ジテ
ルペン重合体やα−ピネン・フェノール共重合体等のテ
ルペン系樹脂、脂肪族系や芳香族系、脂肪族・芳香族共
重合体系等の炭化水素系樹脂、その他、ロジン系樹脂や
クマロンインデン系樹脂、(アルキル)フェノール系樹
脂やキシレン系樹脂などの適宜な粘着付与剤を配合する
ことができる。さらに例えば、パラフィン系オイルの如
き軟化剤や充填剤、顔料や老化防止剤、安定剤などの適
宜な添加剤も必要に応じて配合することができる。
【0029】粘着層は、プラスチック基材の片面におけ
る全面に設けてもよいし、部分的に設けてもよい。粘着
層の付設は、例えば粘着剤液の塗工方式やセパレータ上
に設けた粘着層の移着方式などの適宜な方式で行うこと
ができる。また前記したスチレン系ブロックポリマーを
成分とするホットメルト型粘着剤では、押出し方式によ
る塗工も可能である。粘着層の厚さは、接着力などに応
じて適宜に決定してよいが一般には1〜300μm、就
中5〜200μm、特に10〜100μmとされる。なお
粘着層を付設するプラスチック基材面には、密着力の向
上等を目的とした例えばコロナ処理やプラズマ処理、下
塗り処理などの適宜な表面処理を必要に応じて施すこと
もできる。
【0030】プラスチック基材に設けた粘着層に対して
は、衣類等を介した接着保持に供するまでの間、セパレ
ータを仮着して粘着面をカバーすることが汚染による接
着を防止する点などより好ましい。セパレータは、適宜
な薄葉体に必要に応じシリコーン系や長鎖アクリル系や
フッ素系などの適宜な剥離剤の表面コートを設ける方式
などにより得ることができる。本発明においては、作業
性や剥離の容易性などの点より粘着面よりの剥離力が7
0℃において20gf/50mm以下のセパレータが好まし
く用いうる。なお剥離力を過度に低くすると皺が発生し
やすくなる。
【0031】本発明のカイロ用基材は、通気発熱性組成
物などからなる発熱体を収容するための収納袋を形成す
るためのものであり、使い捨てカイロなどを製造するた
めのものである。収納袋の形成は、例えば図3に例示し
た如くカイロ用基材1と多孔質フィルム等の通気性基材
4の端部をヒートシールする方式などの従来に準じた方
式にて行うことができる。
【0032】ちなみに図3に示した方式では、カイロ用
基材1と通気性基材4がその巻取ロール14,41より
連続供給されつつ一対の圧着ロール6の間に導入され、
その間にカイロ用基材1のヒートシール面が加熱装置5
により遠赤外線等を介して予備加熱されるようになって
いる。
【0033】一対の圧着ロール6の間に導入されたカイ
ロ用基材1と通気性基材4は、その端部同士が所定のシ
ール温度、例えば100〜200℃に加熱された圧着ロ
ールの回転下にヒートシールされ、形成目的の収納袋に
おける両側辺に相当する部分が接着された筒体61が形
成され、それに後続する図外のカイロ用基材と通気性基
材の幅方向のヒートシールによる形成目的の収納袋にお
ける上下辺の形成工程や通気性発熱組成物の封入工程に
供給されて、目的の使い捨てカイロが製造されるように
なっている。
【0034】なおカイロ形成用の前記した通気性基材と
しては、特に限定はなく、例えば抽出法や延伸法等によ
るオレフィン系多孔質フィルムなどの適宜なものを用い
ることができ、従来カイロにおける通気性基材のいずれ
も用いうる。また通気性発熱組成物などからなる発熱体
についても適宜なものを用いることができ、従来カイロ
における発熱体のいずれも用いうる。
【0035】
【実施例】
実施例1 Tダイを介した3層押出し方式で、DSCによる融点が
141℃のプロピレン・エチレンランダム共重合体から
なる厚さ50μmのベース層の片面に、直鎖状低密度ポ
リエチレンからなる厚さ15μmの付加層を有し、他面
にメタロセンポリエチレンからなる厚さ15μmのヒー
トシール層を有する3層構造のラミネートフィルムから
なるプラスチック基材を得、その付加層面に、セパレー
タ上にホットメルト塗工方式で形成したスチレン系ブロ
ックポリマーからなる厚さ30μmの粘着層を接着して
カイロ用基材を得た。
【0036】実施例2 ベース層をDSCによる融点が141℃のポリプロピレ
ンランダム重合体で形成したほかは実施例1に準じてカ
イロ用基材を得た。
【0037】実施例3 Tダイ方式に代えて、インフレーション方式で形成した
フィルムを熱圧着してラミネートフィルムを形成し、付
加層を低密度ポリエチレンで、ヒートシール層を直鎖状
低密度ポリエチレンで形成したほかは実施例2に準じて
カイロ用基材を得た。
【0038】比較例1 インフレーション方式によるフィルムを熱圧着してラミ
ネートフィルムとする方式で、高密度ポリエチレンから
なる厚さ50μmの中間層の片面に、低密度ポリエチレ
ンからなる厚さ25μmの付加層を有し、他面にエチレ
ン・酢酸ビニル共重合体からなる厚さ25μmのヒート
シール層を有する3層構造のプラスチック基材を得、そ
れを用いたほかは実施例1に準じてカイロ用基材を得
た。
【0039】比較例2 中間層を低密度ポリエチレンで形成したほかは比較例1
に準じてカイロ用基材を得た。
【0040】評価試験 TMA引張り伸び率 実施例、比較例で得た長さ10mm、幅3mmのプラスチッ
ク基材又はセパレータを除去した状態のカイロ用基材に
ついて、熱機械測定装置(SEIKO社製、TMA10
0)を用いて昇温速度5℃/分、荷重2gfの条件によ
り70℃で引張り試験しそのTMA引張り伸び率を調べ
た。
【0041】皺付き 実施例、比較例で得たカイロ用基材と、ポリエチレン系
多孔質フィルムを用いて、図3に示した方式により使い
捨てカイロを形成し、皺の発生状態を調べた。なおカイ
ロ用基材の予熱温度は、約70℃℃、ヒートシール温度
は160〜170℃とした。
【0042】前記の結果を表1に示した。また前記のT
MA測定の際に得られた各温度域における平均線膨張係
数を表2〜表4に示した。表2はプラスチック基材単独
の場合、表3、表4はセパレータを除去した状態のカイ
ロ用基材、従ってプラスチック基材に粘着層を設けた状
態のものの場合を示す。
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】
【表4】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の断面図
【図2】他の実施例の断面図
【図3】製造工程の説明図
【図4】使い捨てカイロの説明断面図
【図5】従来例の説明図
【符号の説明】
1:プラスチック基材 11:ヒートシール層 12:ベース層 13:付加層 2:粘着層 3:セパレータ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発熱体を収容するための、粘着層を有す
    る又は有しない基材であり、その粘着層を有する又は有
    しない状態における、昇温速度5℃/分、荷重2gfの
    条件による70℃でのTMA引張り伸び率が1.0%以
    下のプラスチック基材からなることを特徴とするカイロ
    用基材。
  2. 【請求項2】 請求項1において、プラスチック基材が
    ヒートシール層とベース層の少なくとも2層を有するラ
    ミネートフィルムからなり、そのベース層がDSCによ
    る融点135℃以上のポリプロピレン又はプロピレン・
    エチレン共重合体を少なくとも含有するカイロ用基材。
  3. 【請求項3】 請求項2において、プラスチック基材が
    ベース層の片面にポリエチレンからなる付加層、他面に
    ヒートシール層を有してなり、そのヒートシール層がメ
    タロセンポリエチレンからなると共に、前記付加層の外
    表面に粘着層を有するカイロ用基材。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3において、粘着層がスチレ
    ン系ブロックポリマーを少なくとも成分とするホットメ
    ルト型のものであるカイロ用基材。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4において、粘着層を70℃
    における剥離力が20gf/50mm以下のセパレータによ
    り仮着カバーしてなるカイロ用基材。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002011035A (ja) * 2000-06-29 2002-01-15 Hakugen:Kk 静電気障害防止カイロ
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