JPH11189877A - 回転電極を用いた薄膜形成装置 - Google Patents

回転電極を用いた薄膜形成装置

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JPH11189877A
JPH11189877A JP9360406A JP36040697A JPH11189877A JP H11189877 A JPH11189877 A JP H11189877A JP 9360406 A JP9360406 A JP 9360406A JP 36040697 A JP36040697 A JP 36040697A JP H11189877 A JPH11189877 A JP H11189877A
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慶一 蔵本
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久樹 樽井
Yuzo Mori
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転電極1を用いた薄膜形成装置において、
新たに供給する反応ガスを希釈ガスと迅速にかつ均一に
混合することができ、これによって均一な薄膜を形成す
ることができる薄膜形成装置を得る。 【解決手段】 反応容器5内に設けた回転電極1に高周
波電源4からの電力を印加することによりプラズマを発
生させ、希釈ガスで希釈した反応ガスを分解させて基板
2上に薄膜を形成する薄膜形成装置であり、反応容器5
内のガスを排出し再び反応容器5内に戻すガス循環路1
0を設け、反応容器5内に供給する反応ガスをガス循環
路10のガス導入口15から導入することを特徴として
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転電極を用いた
薄膜形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アモルファスシリコン等の薄膜を比較的
高い圧力で形成する薄膜形成装置としては、反応容器内
に平行平板型電極を設置したプラズマCVD装置が知ら
れている。このような装置においては、一方の電極に高
周波電力または直流電力を印加し、他方の電極を接地
し、これらの電極間でプラズマを発生させ、発生したプ
ラズマ中に反応ガスを供給し、反応ガスを分解すること
により基板上に所望の薄膜を形成させている。
【0003】高速でかつ大きな面積の薄膜を形成するこ
とができる薄膜形成装置として、特開平9−10498
5号公報では、回転電極を用いた薄膜形成装置が提案さ
れている。このような回転電極を用いた薄膜形成装置に
よれば、回転電極の回転によりプラズマ空間に反応ガス
を効率よく供給することができるので、反応ガスの利用
効率を大幅に向上させることができるとともに、速い速
度で均一な薄膜を形成することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなプラズマ
CVD法による薄膜形成においては、反応ガスをプラズ
マ中で分解することにより薄膜が形成されるので、薄膜
の形成とともに反応ガスが消費され、反応容器内の反応
ガス濃度が減少する。反応容器内の反応ガスの量が多
く、かつ形成する薄膜の量が少ない場合には、反応容器
内の反応ガスのみで薄膜を形成することが可能である
が、大きな面積の薄膜を形成する必要がある場合などに
は、反応容器内に反応ガスを供給する必要がある。
【0005】反応ガスは、一般にHeなどの不活性ガス
で希釈されており、反応容器に反応ガスを直接導入する
と、反応ガスと希釈ガスが均一に混合されにくく、この
結果均一な薄膜を形成することができないという問題が
あった。
【0006】本発明の目的は、新たに供給する反応ガス
を希釈ガスと迅速にかつ均一に混合することができ、こ
れによって均一な薄膜を形成することができる薄膜形成
装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の薄膜形成装置
は、反応容器内に設けた回転電極に高周波電力または直
流電力を印加することによりプラズマを発生させ、希釈
ガスで希釈した反応ガスを分解させて基板上に薄膜を形
成する薄膜形成装置であり、反応容器内のガスを排出し
再び反応容器内に戻すガス循環路を設け、反応容器内に
供給する反応ガスを該ガス循環路から導入することを特
徴とする薄膜形成装置である。
【0008】本発明に従うより具体的な実施形態の薄膜
形成装置は、反応容器内でプラズマを発生させ、希釈ガ
スで希釈した反応ガスを分解させて基板上に薄膜を形成
するための薄膜形成装置であり、回転することにより基
板表面の近傍を移動しながら通過する電極表面を有する
回転電極と、回転電極を回転させるための駆動手段と、
基板表面と回転電極の間にプラズマをさせるため回転電
極に印加される高周波電力または直流電力を供給する電
源と、基板を保持する基板ホルダーと、反応容器内のガ
スを排出し再び反応容器内に戻すためのガス循環路とを
備え、反応容器内に供給する反応ガスをガス循環路から
導入することを特徴とする薄膜形成装置である。
【0009】本発明に従えば、反応容器内に供給する反
応ガスを、ガス循環路から導入しているので、ガス循環
路を流れるガスと反応ガスを十分に混合することがで
き、ガス循環路から反応容器内にガスが戻される際に
は、新たに供給された反応ガスが十分に混合された均一
な状態で反応容器内に放出される。従って、新たに供給
する反応ガスを希釈ガスと迅速にかつ均一に混合するこ
とができ、均一な薄膜を形成することができる。
【0010】また、本発明においては、反応容器内のガ
スを排出し再び反応容器内に戻すガス循環路が設けられ
ており、このガス循環路による反応容器内のガスの排出
及び反応容器内へのガスの放出により、反応容器内にガ
スの流れが形成され、反応容器内のガスが攪拌混合され
る。従って、このことによっても、反応容器内のガスが
均一化し、より均一な薄膜を形成することができる。
【0011】また、本発明においては、ガス循環路に、
反応容器内で発生した微粒子を除去するための微粒子除
去手段が設けられていることが好ましい。回転電極を用
いたプラズマCVD法による薄膜形成においては、相対
的に高い圧力で薄膜が形成されるので、反応ガスの濃度
が高く、過剰な反応ガスの分解を生じやすい。このた
め、薄膜形成には直接関与しない分離した微粒子が析出
することが知られている。このような微粒子は、均一な
薄膜形成の妨げとなり、また装置内のコンタミネーショ
ンの原因ともなる。従って、本発明におけるガス循環路
において、このような微粒子を除去するための微粒子除
去手段を設けることにより、反応容器内で発生した微粒
子を除去することができ、均一な薄膜を形成することが
できる。
【0012】また、形成する薄膜が半導体薄膜等の場
合、ドーパントをドーピングするため、ドーパントガス
を用いる場合がある。本発明においては、このようなド
ーパントガスも、ガス循環路から導入することが好まし
い。ドーパントガスをガス循環路から導入することによ
り、ドーパントガスを反応ガス及び希釈ガスと迅速にか
つ均一に混合することができる。
【0013】本発明においては、さらに、ガス循環路を
流れるガス中の反応ガスまたはドーパントガスの濃度を
測定するためのガス濃度センサーがガス循環路に設けら
れていることが好ましい。このようなガス濃度センサー
を設けることにより、ガス循環路を流れるガス中の反応
ガスまたはドーパントガスの濃度を測定し、得られた濃
度データに基づいて、反応ガスまたはドーパントガスの
導入量を制御することができる。
【0014】また、本発明においては、反応容器内にお
けるガス循環路のガス吸込口が、基板と回転電極の間の
プラズマ発生領域の近傍に配置されていることが好まし
い。ガス循環路のガス吸込口をこのように配置すること
により、プラズマ発生領域において生じた微粒子を即座
に吸い込むことができる。従って、反応容器内への微粒
子の拡散を防止し、反応容器内の微粒子を低減させるこ
とができる。
【0015】また、本発明においては、反応容器内にお
けるガス循環路のガス吹出口が、基板と回転電極の間の
プラズマ発生領域の近傍に配置されることが好ましい。
ガス循環路のガス吹出口をこのように配置することによ
り、プラズマ発生領域に直接ガスを吹き付けることがで
き、反応ガスの利用効率を向上させることができる。ま
た、プラズマ発生領域を挟み、ガス吸込口とガス吹出口
が向き合うように配置することにより、ガス吹出口から
ガス吸込口へのプラズマ発生領域を通過するガスの流れ
を形成することができ、この結果、反応ガス及びドーパ
ントガスが効率良くプラズマ発生領域に供給されるの
で、これらのガスの利用効率を高めることができる。
【0016】本発明においては、回転電極の表面に沿っ
てその一部を覆う回転電極収納部が反応容器に設けられ
ていてもよい。このような回転電極収納部は、基板と対
向しかつ基板との間でプラズマを発生する回転電極表面
の領域以外の領域を覆うように設けられていることが好
ましい。このような回転電極収納部を設けることによ
り、反応容器内の容積を減少させることができ、反応容
器内のガスの量を減少させることができるので、ガス循
環路を流れるガス量が相対的に増加し、より迅速にかつ
より均一に反応ガスを混合させることができる。また、
反応容器の容積を減少させることができるで、微粒子が
発生する領域が減少し、微粒子の発生を低減させること
ができる。
【0017】本発明において用いられる回転電極として
は、例えば、特開平9−104985号公報に開示され
た回転電極を挙げることができる。従って、電極表面に
凹凸を有した回転電極や、電極表面の一部もしくは全部
の上に絶縁膜を有した回転電極等を用いることができ
る。
【0018】また、薄膜形成条件は、特に限定されるも
のではなく、例えば、特開平9−104985号公報に
開示された薄膜形成条件を採用することができる。本発
明の薄膜形成装置は、回転電極と基板の間に発生させた
プラズマにより反応ガスを分解させるプラズマCVD法
により薄膜を形成させることができる装置である。本発
明の薄膜形成装置は、特に高い圧力下で薄膜を形成する
場合に有用である。例えば、雰囲気圧力、すなわち反応
容器内の全圧が1Torr以上の条件が特に有用であ
る。反応ガスの分圧としては、0.01Torr以上の
条件が好ましい。反応容器内の全圧は、より好ましくは
100Torr〜1atmであり、さらに好ましくは約
1atmである。反応ガスの分圧は、より好ましくは
0.1〜50Torrであり、さらに好ましくは5〜5
0Torrである。
【0019】本発明における希釈ガスとしては、不活性
ガスを用いることができ、このような不活性ガスとして
は、He、Ne、Ar、Kr、及びXeなどが挙げられ
る。反応容器内には、さらに水素ガスを含有させること
ができる。水素ガスの分圧としては、1Torr以上が
好ましく、より好ましくは1〜50Torrである。
【0020】本発明において、回転電極の電極表面の周
速度は、10m/秒以上、音速以下が好ましい。周速度
がこの範囲よりも小さいと、プラズマ空間に対する反応
ガスの供給が不十分となる場合がある。また、周速度が
音速以上になると、音速を超えることによる衝撃波等の
問題が生じる。電極表面の周速度として、より好ましく
は、50m/秒〜音速であり、さらに好ましくは50〜
200m/秒である。
【0021】本発明において、回転電極と基板との間の
距離は、0.01〜1mm程度が好ましい。本発明にお
いて、回転電極に高周波電力を印加する場合、パルス状
に印加することが好ましい。高周波電力をパルス状に印
加することにより、安定したプラズマを広範囲に維持す
ることができる。パルス中に印加する高周波電力のデュ
ーティ比としては、1/100以上が好ましい。またパ
ルス中に変調する変調周波数としては、100kHz以
上が好ましい。
【0022】本発明において、回転電極に高周波電力を
印加する場合の高周波電力の周波数としては、13.5
6MHz以上が好ましく、さらに好ましくは150MH
z以上である。
【0023】本発明において、高周波電力の投入電力密
度としては、10W/cm2 以上が好ましく、より好ま
しくは10〜100W/cm2 以上であり、さらに好ま
しくは30〜100W/cm2 である。
【0024】また、本発明において直流電力を回転電極
に印加する場合には、従来の直流電力によるプラズマC
VD法条件を参考にして設定することができる。本発明
において、薄膜形成の際の基板温度は、室温(20℃)
〜500℃が好ましく、より好ましくは室温(20℃)
〜300℃である。
【0025】本発明において形成する薄膜は、プラズマ
CVD法等により形成することができる薄膜であれば特
に限定されるものではない。具体的には、Si、C(ダ
イヤモンド及びダイヤモンド状薄膜を含む)、SiC、
SiO2 、Si3 4 、Al 2 3 、AlNなどが挙げ
られる。反応容器内に供給する反応ガスは、これらの形
成する薄膜に応じて適宜選択される。
【0026】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に従う一実施例の
薄膜形成装置を示す概略断面図である。図1を参照し
て、反応容器5内には、基板ホルダー3が設けられてお
り、基板ホルダー3の上に基板2が載せられている。基
板2の上には、円筒状の回転電極1が設けられている。
回転電極1は、回転軸1bを中心に、回転軸1bが回転
することにより図示する矢印方向に回転する。回転軸1
bは、図示されないモータなどの駆動手段により回転す
る。回転軸1bには、高周波電力を印加するための高周
波電源4が接続されている。高周波電源4からの高周波
電力が回転電極1に印加されることにより、回転電極1
の表面1aと基板2との間にプラズマが発生する。
【0027】基板2上に大きな面積の薄膜を形成する場
合には、基板ホルダー3を回転軸1bと垂直な方向に移
動させ、基板2を回転電極1に対して相対的に移動させ
ながら薄膜を形成する。
【0028】反応容器5には、反応容器5内のガスを排
出し再び反応容器5に戻すためのガス循環路10が取り
付けられている。ガス循環路10のガス吸込口11は、
回転電極1の表面1aと基板2との間のプラズマ発生領
域の近傍に位置するよう設けられている。また、ガス循
環路10からガスを反応容器5内に戻すガス吹出口12
は、反応容器5の底部の部分に設けられている。
【0029】図2は、ガス循環路10のガス吸込口11
を示す斜視図である。図2に示すように、ガス吸込口1
1は、幅広く形成されており、好ましくは、回転電極1
の回転軸方向の長さ(幅)とほぼ同程度の幅となるよう
に形成されている。
【0030】図1を再び参照して、ガス循環路10のガ
ス吸込口11における吸引、及びガス吹出口12におけ
るガスの放出は、ガス循環路10に設けられた循環ポン
プ13により行われる。循環ポンプ13としては、例え
ばドライポンプが用いられる。また、ガス吸込口11か
ら循環ポンプ13までの間には、ガス循環路10内を流
れる反応ガス及びドーパントガスの濃度を測定するため
のガス濃度センサー14が設けられている。ガス濃度セ
ンサー14としては、例えば、赤外線の吸収量でガス濃
度を検出することができる濃度センサーが用いられる。
【0031】ガス濃度センサー14と循環ポンプ13の
間のガス循環路には、ガス導入口15が設けられてい
る。このガス導入口15から、反応ガス及びドーパント
ガスをガス循環路10中に供給することができる。ガス
導入口から供給された反応ガス及びドーパントガスは、
ガス導入路10を流れるガスと混合され、ガス吹出口1
2から反応容器5内に放出される。ガス導入口15は、
循環ポンプ13より上流の位置に設けられることが好ま
しい。ガス導入口15を循環ポンプ13より上流の位置
に設けることにより、ガス導入口15から導入された反
応ガス及びドーパントガスが、循環ポンプ13を通過す
る際に、より強力に攪拌混合される。
【0032】図3は、反応容器5に接続されているガス
循環路10をさらに詳細に説明するための概略構成図で
ある。反応容器5内のガスは、ガス吸込口11から排出
され、微粒子除去手段である微粒子除去フィルタ16に
より、ガス中に含有される微粒子が除去される。この微
粒子は、上述のように、反応容器内で反応ガスが分解す
ることにより生成した微粒子である。このような微粒子
除去フィルタ16としては、例えば、アニオン交換繊維
やカチオン交換繊維などのアクリル繊維をフィルタ状に
成形したものを用いることができる。
【0033】ガス循環路10内のガスは、次にガス濃度
センサー14を通り、反応ガス及びドーパントガスの濃
度が測定され、ガス導入口15まで送られる。ガス導入
口15には、ガスボンベ20〜24が接続されている。
ガスボンベ20は希釈ガスとしてのヘリウムガス、ガス
ボンベ21は反応ガスとしてのシランガス、ガスボンベ
22はドーパントガスとしてのホスフィンガス、ガスボ
ンベ23はドーパントガスとしてのジボランガス、ガス
ボンベ21は水素ガスのボンベである。ガス濃度センサ
ー14で測定された濃度データに基づき、それぞれのガ
スがガス導入口15からガス循環路10内に供給され
る。これらのガスは、循環ポンプ13に送られ、上述の
ようにポンプの作用によって攪拌混合された後、水吸着
筒18を通り脱水された後、ガス吹出口12から再び反
応容器5内に戻される。なお、ガス循環路10から外部
にガスを放出する場合には、図示するようにシランガス
除外装置17を通して外部にガスを放出することが好ま
しい。
【0034】図1に示す薄膜形成装置を用いてアモルフ
ァスシリコン薄膜を形成した。回転電極1としては、直
径300mm、回転軸方向の長さ(幅)100mmのア
ルミニウムからなる円筒状の回転電極を用いた。従っ
て、回転電極1は、円周方向に連続した表面を有してい
る。高周波電源4からは、周波数150MHz、電力パ
ワー500Wの高周波電力を印加した。反応ガスとして
は、希釈ガスとしてのヘリウムに希釈された0.1%シ
ランガスを用い、反応容器5内の圧力は1気圧とした。
回転電極1の表面1aと基板2との間のギャップは30
0μmとなるように調整した。
【0035】ガス循環路10内でのガス流量は、反応容
器の全容積のガスが20秒間でガス循環路10内を流れ
るような流量とした。ガス濃度センサー14でガス循環
路10中を流れるガスの濃度を測定し、シランガス濃度
が常に0.1%になるようにガス導入口15からシラン
ガスを供給した。供給量は約20cc/分であった。な
お基板温度は加熱せず、常温(20℃)とした。
【0036】以上の結果、アモルファスシリコン薄膜を
500Å/秒の堆積速度で形成することができた。比較
として、ガス導入口15の位置で反応ガスを導入するの
ではなく、図1に示すAの位置でシランガスを約20c
c/分の流量で供給したところ、薄膜堆積速度は当初5
00Å/秒であったが、10秒後には300Å/秒に低
下した。これは、反応ガスであるシランガスが反応容器
5中で十分に混合されず不均一に存在していたためと考
えられる。
【0037】次に、上記と同様の条件で反応ガスである
シランガスとともにドーパントガスを供給し、ドーピン
グされたアモルファスシリコン薄膜を形成した。反応ガ
スとしてのシランガスは上記と同様にガス導入口15か
ら供給し、ドーパントガスであるジボラン(B2 6
ガスは、水素ガスで1%に希釈し、ガス導入口15から
2〜3cc/分の流量で導入した。この結果、導電率が
約1×10-3(Ωcm)-1であるp型のアモルファスシ
リコン薄膜が得られた。なお、ドーパントガスを供給し
ていない上記のノンドープのアモルファスシリコン薄膜
の導電率は約1×10-11 (Ωcm)-1であった。
【0038】次にドーパントガスとしてホスフィン(P
3 )ガスを用い、同様に水素ガスで1%に希釈し、2
〜3cc/分の流量でガス導入口15から導入した。得
られたアモルファスシリコン薄膜の導電率は約1×10
-2(Ωcm)-1であった。
【0039】比較として、反応ガスはガス導入口15か
ら供給するが、ドーパントガスは図1に示すAから直接
反応容器5内に供給して薄膜を形成した。得られた比較
のアモルファスシリコン薄膜の導電率は、いずれのドー
パントガスを用いた場合にもその導電率は10-8〜10
-3(Ωcm)-1であり、不安定であった。
【0040】図4は、本発明に従う他の実施例の薄膜形
成装置を示す概略断面図である。図4に示す実施例にお
いては、プラズマ発生領域となる部分以外の回転電極1
の部分は、反応容器5の回転電極収納部6に納められて
いる。回転電極収納部6は、回転電極1の表面1aに沿
う形状を有している。このように回転電極1を回転電極
収納部6に収納することにより、反応容器5全体の容積
が大幅に減少される。この結果、ガス循環路10を流れ
るガス量の割合が相対的に増加し、ガス循環路10を通
過することによるガスの混合攪拌がさらに効率的になさ
れる。また、反応容器5の容積が減少するので、微粒子
が発生する領域が減少し、微粒子の発生がさらに抑制さ
れる。
【0041】図5は、本発明に従うさらに他の実施例の
薄膜形成装置を示す概略断面図である。図5に示す実施
例においては、ガス循環路10の吹出口12が、回転電
極1の表面1aと基板2との間のプラズマ発生領域の近
傍に位置するように設けられている。従って、プラズマ
発生領域に直接反応ガスを含んだガスを供給することが
でき、反応ガスの利用効率を向上させることができる。
なお図5に示す実施例におけるガス吹出口12は、図2
に示すガス吹込口11と同様の形状を有している。
【0042】図5に示す実施例では、プラズマ発生領域
を挟み、ガス吸込口11とガス吹出口12が向き合うよ
うに設けられているので、ガス吹出口12から吹き出さ
れたガスがプラズマ発生領域を通りプラズマ中を通過し
た後、ガス吸込口11から吸引される。従って、プラズ
マ発生領域中を流れるガスの流れを形成することがで
き、さらに反応ガスの利用効率を高めることができる。
【0043】
【発明の効果】本発明に従えば、新たに供給する反応ガ
スを希釈ガスと迅速にかつ均一に混合することができ
る。従って、膜厚や膜質の均一な薄膜を形成することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う一実施例の薄膜形成装置を示す概
略断面図。
【図2】図1に示すガス循環路のガス吸込口を示す斜視
図。
【図3】図1に示す実施例におけるガス循環路をさらに
詳細に説明するための概略構成図。
【図4】本発明に従う他の実施例の薄膜形成装置を示す
概略断面図。
【図5】本発明に従うさらに他の実施例の薄膜形成装置
を示す概略断面図。
【符号の説明】
1…回転電極 1a…回転電極の表面 1b…回転電極の回転軸 2…基板 3…基板ホルダー 4…高周波電源 5…反応容器 6…回転電極収納部 10…ガス循環路 11…ガス吸込口 12…ガス吹出口 13…循環ポンプ 14…ガス濃度センサー 15…ガス導入口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蔵本 慶一 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 樽井 久樹 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 森 勇藏 大阪府交野市私市8丁目16番9号

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応容器内に設けた回転電極に高周波電
    力または直流電力を印加することによりプラズマを発生
    させ、希釈ガスで希釈した反応ガスを分解させて基板上
    に薄膜を形成する薄膜形成装置であって、 前記反応容器内のガスを排出し再び前記反応容器内に戻
    すガス循環路を設け、前記反応容器内に供給する反応ガ
    スを該ガス循環路から導入することを特徴とする薄膜形
    成装置。
  2. 【請求項2】 反応容器内でプラズマを発生させ、希釈
    ガスで希釈した反応ガスを分解させて基板上に薄膜を形
    成するための薄膜形成装置であって、 回転することにより前記基板表面の近傍を移動しながら
    通過する電極表面を有する回転電極と、 前記回転電極を回転させるための駆動手段と、 前記基板表面と前記回転電極の間にプラズマを発生させ
    るため前記回転電極に印加される高周波電力または直流
    電力を供給する電源と、 前記基板を保持する基板ホルダーと、 前記反応容器内のガスを排出し再び前記反応容器内に戻
    すためのガス循環路とを備え、 前記反応容器内に供給する反応ガスを前記ガス循環路か
    ら導入することを特徴とする薄膜形成装置。
  3. 【請求項3】 前記ガス循環路に、前記反応容器内で発
    生した微粒子を除去するための微粒子除去手段が設けら
    れている請求項1または2に記載の薄膜形成装置。
  4. 【請求項4】 前記薄膜にドーピングされるドーパント
    ガスが前記ガス循環路から前記反応容器内に導入される
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の薄膜形成装置。
  5. 【請求項5】 前記ガス循環路を流れるガス中の反応ガ
    スまたはドーパントガスの濃度を測定するためのガス濃
    度センサーが設けられている請求項1〜4のいずれか1
    項に記載の薄膜形成装置。
  6. 【請求項6】 前記ガス濃度センサーによって測定され
    た濃度データに基づいて、反応ガスまたはドーパントガ
    スの導入量が制御される請求項5に記載の薄膜形成装
    置。
  7. 【請求項7】 前記反応容器内における前記ガス循環路
    のガス吸込口が、前記基板と前記回転電極の間のプラズ
    マ発生領域の近傍に配置される請求項1〜6のいずれか
    1項に記載の薄膜形成装置。
  8. 【請求項8】 前記反応容器内における前記ガス循環路
    のガス吹出口が、前記基板と前記回転電極の間のプラズ
    マ発生領域の近傍に配置される請求項1〜7のいずれか
    1項に記載の薄膜形成装置。
  9. 【請求項9】 前記回転電極の表面に沿ってその一部を
    覆う回転電極収納部が前記反応容器に設けられている請
    求項1〜8のいずれか1項に記載の薄膜形成装置。
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