JPH11172449A - 回転電極を用いた薄膜形成装置 - Google Patents

回転電極を用いた薄膜形成装置

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JPH11172449A
JPH11172449A JP9344813A JP34481397A JPH11172449A JP H11172449 A JPH11172449 A JP H11172449A JP 9344813 A JP9344813 A JP 9344813A JP 34481397 A JP34481397 A JP 34481397A JP H11172449 A JPH11172449 A JP H11172449A
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慶一 蔵本
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久樹 樽井
Yuzo Mori
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転電極1を用いる薄膜形成において、成膜
速度を向上させ、均質な薄膜を形成する。 【解決手段】 回転電極1と基板2の間に反応ガスを吹
き付けるよう反応ガス供給管4が設けれていることを特
徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転電極を用いた
薄膜形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アモルファスシリコン等の薄膜を比較的
高い圧力で形成する薄膜形成装置としては、反応容器内
に平行平板型電極を設置したプラズマCVD装置が知ら
れている。このような装置においては、一方の電極に高
周波電力または直流電力を印加し、他方の電極を接地
し、これらの電極間でプラズマを発生させ、発生したプ
ラズマ中に反応ガスを供給し、反応ガスを分解すること
により基板上に所望の薄膜を形成させている。
【0003】高速でかつ大きな面積の薄膜を形成するこ
とができる薄膜形成装置として、特開平9−10498
5号公報では、回転電極を用いた薄膜形成装置が提案さ
れている。このような回転電極を用いた薄膜形成装置に
よれば、回転電極の回転によりプラズマ空間に反応ガス
を効率よく供給することができるので、反応ガスの利用
効率を大幅に向上させることができるとともに、速い速
度で均一な薄膜を形成することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の回転電極を用い
た薄膜形成装置においては、10cm〜30cmの比較
的大きな直径の回転電極が用いられており、比較的広い
領域でプラズマが発生するため、薄膜形成に関与しない
遊離した微粒子が発生する場合があった。このような微
粒子の発生は、反応ガスの利用効率を低減させ、効率的
な薄膜形成の妨げとなる。また、反応容器内に微粒子が
付着するため、付着した微粒子を取り除くなどの装置の
メンテナンスが必要となる。
【0005】微粒子の発生を低減する方法として、回転
電極の直径を小さくすることによりプラズマ発生領域を
制限する方法が考えられる。しかしながら、回転電極の
直径を小さくすると、相対的に回転電極の電極表面の周
速度が遅くなり、回転による電極表面の移動によって供
給される反応ガスの量が低減し、成膜速度が低下する。
【0006】本発明の目的は、回転電極を用いた薄膜形
成装置において、成膜速度を向上させ、均質な薄膜を形
成することができる薄膜形成装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の局面に従
う薄膜形成装置は、回転することにより基板表面の近傍
を移動しながら通過する電極表面を有する回転電極に、
高周波電力または直流電力を印加することによりプラズ
マを発生させ、該プラズマ中で反応ガスを分解させて基
板上に薄膜を形成する薄膜形成装置であり、回転電極と
基板の間に反応ガスを吹き付けるように反応ガス供給管
が設けられていることを特徴としている。
【0008】本発明の第1の局面に従うさらに具体的な
薄膜形成装置は、反応容器内でプラズマを発生させ、該
プラズマ中で反応ガスを分解させて基板上に薄膜を形成
するための薄膜形成装置であり、回転することにより基
板表面の近傍を移動しながら通過する電極表面を有する
回転電極と、回転電極を回転させるための駆動手段と、
基板表面と回転電極の間にプラズマを発生させるため回
転電極に印加される高周波電力または直流電力を供給す
る電源と、基板を保持する基板ホルダーと、回転電極と
基板の間に反応ガスを吹き付けるように設けられる反応
ガス供給管とを備えることを特徴としている。
【0009】第1の局面に従えば、回転電極と基板の間
に反応ガスを吹き付ける反応ガス供給管が設けられてい
るので、回転電極と基板の間のプラズマ発生領域に、反
応ガスを安定して供給することができる。従って、成膜
速度を向上させ、均一な薄膜を形成することができる。
また、回転電極と基板の間のプラズマ発生領域に安定し
て反応ガスを供給することができるので、直径の小さな
回転電極を用いることができる。従って、プラズマ発生
領域を狭くすることができ、遊離した微粒子の発生を低
減することができる。また、回転電極の直径を小さくす
ると、反応容器全体の容積を減少することができ、この
結果、遊離した微粒子が発生する領域を少なくすること
ができるので、さらに微粒子の発生を低減することがで
きる。
【0010】第1の局面において、反応ガス供給管のガ
ス噴き出しの先端は、回転電極の電極表面から、該電極
の略直径の値以下の位置に設けられていることが好まし
い。また、第1の局面においては、上述のように回転電
極の直径を小さくすることができる。このような場合、
回転電極の直径は8cm以下であることが好ましく、さ
らに好ましくは5cm以下、さらに好ましくは1〜5c
mである。
【0011】さらに、第1の局面においては、回転電極
を基板表面に沿って複数設けてもよい。回転電極を複数
設けることにより、一度に大きな面積の薄膜を形成する
ことができる。
【0012】また、複数の回転電極を設ける場合、各回
転電極と基板の間に反応ガスを吹き付けるように各電極
毎に反応ガス供給管を設けてもよいが、各回転電極間の
距離が狭くそれぞれに反応ガス供給管を設けることがで
きない場合には、複数の回転電極のうちの少なくとも最
前列に位置する回転電極と基板との間に反応ガスを吹き
付けるように反応ガス供給管を設けてもよい。
【0013】複数の回転電極を設ける場合、各回転電極
の回転方向は同一方向であることが好ましい。これによ
り、複数の回転電極と基板との間で、反応ガスを一定の
方向に流動させることができ、均質な薄膜を形成するこ
とができる。
【0014】本発明の第2の局面に従う薄膜形成装置
は、回転することにより基板表面の近傍を移動しながら
通過する電極表面を有する回転電極に、高周波電力また
は直流電力を印加することによりプラズマを発生させ、
該プラズマ中で反応ガスを分解させて基板上に薄膜を形
成する薄膜形成装置であり、回転電極の直径が8cm以
下、好ましくは5cm以下、さらに好ましくは1〜5c
mであることを特徴としている。
【0015】第2の局面に従えば、回転電極の直径を8
cm以下とすることにより、回転電極と基板との間で発
生するプラズマ領域を狭めることができる。従って、基
板上の薄膜形成に関与しない遊離した微粒子の発生を低
減することができる。また、回転電極の直径を小さくす
ることにより、反応容器全体の容積を減少させることが
できるので、遊離した微粒子が発生する領域を少なくす
ることができ、微粒子の発生を低減することができる。
また、遊離した微粒子の発生を低減することができるの
で、反応ガスの利用効率を高めることができる。
【0016】本発明の第3の局面に従う薄膜形成装置
は、回転することにより基板表面の近傍を移動しながら
通過する電極表面を有する回転電極に、高周波電力また
は直流電力を印加することによりプラズマを発生させ、
該プラズマ中で反応ガスを分解させて基板上に薄膜を形
成する薄膜形成装置であり、回転電極が基板表面に沿っ
て複数設けられていることを特徴としている。
【0017】第3の局面に従えば、大きな面積の薄膜を
形成することができる。また、基板を回転電極に対して
相対的に移動させて複数の回転電極で同一箇所の薄膜を
形成すれば、成膜速度を向上させることができる。
【0018】本発明の第4の局面に従う薄膜形成装置
は、反応容器内に設けた回転電極に高周波電力または直
流電力を印加することによりプラズマを発生させ、該プ
ラズマ中で反応ガスを分解させて基板上に薄膜を形成す
る薄膜形成装置であり、前記反応ガスの分解による析出
物が回転電極の表面に付着しない温度以上に回転電極の
表面を加熱することを特徴としている。
【0019】第4の局面において、反応ガスの分解によ
る析出物とは、上記の薄膜形成に関与しない遊離した微
粒子のことであり、このような微粒子が回転電極表面に
薄膜として付着する。第4の局面においては、このよう
な反応ガスの分解による析出物が回転電極の表面に付着
しない温度以上に回転電極の表面を加熱する。回転電極
の表面の加熱温度としては、100℃以上が好ましく、
さらに好ましくは100〜300℃、さらに好ましくは
150〜200℃である。加熱温度が高すぎると、それ
に伴って得られる効果が少なく、経済的に不利である。
また、反応容器内の周囲に熱の影響を与えるため好まし
くなく、回転電極の熱膨張のため、基板と電極表面との
間の間隔が狭くなるなどの問題を生じる。第4の局面に
従えば、回転電極表面への薄膜の堆積が抑制され、微粒
子の発生も減少させることができる。
【0020】第4の局面に従う好ましい実施形態の一つ
においては、反応容器内のガスを排出し再び反応容器内
に戻すガス循環路を設け、該ガス循環路内を流れるガス
を加熱し、加熱されたガスを該ガス循環路の噴き出し口
から回転電極の表面に吹き付けることにより、回転電極
の表面を加熱する。このガス循環路においては、反応容
器内で発生した微粒子を除去するための微粒子除去手段
が設けられていることが好ましい。ガス循環路におい
て、このような微粒子除去手段を設けることにより、反
応容器内で発生した微粒子を除去することができ、均一
な薄膜を形成することができる。また、本実施形態にお
けるガス循環路の噴き出し口は、上記第1の局面におけ
る反応ガス供給管としても機能し得るものである。ま
た、新たに供給する反応ガスを、ガス循環路から導入し
てもよい。この場合、ガス循環路内で反応ガスが十分に
希釈ガス等と混合され、均一に混合した反応ガスをガス
循環路の噴き出し口から回転電極の表面と基板の間に吹
き付けることができる。
【0021】第4の局面においては、その他の加熱手段
により回転電極の表面を加熱してもよい。例えば、基板
を保持する基板ホルダー内にヒーターを設け、これによ
って基板を加熱すると共に、回転電極の表面を加熱して
もよい。また、回転電極の表面近傍にランプヒーター等
を設け、回転電極の表面を加熱してもよい。
【0022】以下、本発明の第1の局面〜第4の局面に
共通する事項について説明する。本発明において用いら
れる回転電極としては、例えば、特開平9−10498
5号公報に開示された回転電極を挙げることができる。
従って、電極表面に凹凸を有した回転電極や、電極表面
の一部もしくは全部の上に絶縁膜を有した回転電極等を
用いることができる。また、薄膜形成条件は、特に限定
されるものではなく、例えば、特開平9−104985
号公報に開示された薄膜形成条件を採用することができ
る。
【0023】本発明の薄膜形成装置は、通常、回転電極
と基板の間に発生させたプラズマにより反応ガスを分解
させるプラズマCVD法により薄膜を形成させることが
できる装置である。本発明の薄膜形成装置は、特に高い
圧力下で薄膜を形成する場合に有用である。例えば、雰
囲気圧力、すなわち反応容器内の全圧が1Torr以上
の条件が特に有用である。反応ガスの分圧としては、
0.01Torr以上の条件が好ましい。反応容器内の
全圧は、より好ましくは100Torr〜1atmであ
り、さらに好ましくは約1atmである。反応ガスの分
圧は、より好ましくは0.1〜50Torrであり、さ
らに好ましくは5〜50Torrである。
【0024】反応容器内には反応ガス以外に不活性ガス
を含有させることができる。このような不活性ガスとし
ては、He、Ne、Ar、Kr、及びXeなどが挙げら
れる。反応容器内には、さらに水素ガスを含有させるこ
とができる。水素ガスの分圧としては、1Torr以上
が好ましく、より好ましくは1〜50Torrである。
【0025】本発明において、回転電極の電極表面の周
速度は、10m/秒以上、音速以下が好ましい。周速度
がこの範囲よりも小さいと、プラズマ空間に対する反応
ガスの供給が不十分となる場合がある。また、周速度が
音速以上になると、音速を超えることによる衝撃波等の
問題が生じる。電極表面の周速度として、より好ましく
は、50m/秒〜音速であり、さらに好ましくは50〜
200m/秒である。
【0026】本発明において、回転電極と基板との間の
距離は、0.01〜1mm程度が好ましい。本発明の第
1の局面においては、上述のように、電力伝達部材と回
転電極との間で形成される静電容量が、回転電極と基板
との間で形成される静電容量の10倍以上となるように
回転電極と基板との間の距離が設定されることが好まし
い。
【0027】本発明において、回転電極に高周波電力を
印加する場合、パルス状に印加することが好ましい。高
周波電力をパルス状に印加することにより、安定したプ
ラズマを広範囲に維持することができる。パルス中に印
加する高周波電力のデューティ比としては、1/100
以上が好ましい。またパルス中に変調する変調周波数と
しては、100kHz以上が好ましい。
【0028】本発明において、回転電極に高周波電力を
印加する場合の高周波電力の周波数としては、13.5
6MHz以上が好ましく、さらに好ましくは150MH
z以上である。
【0029】本発明において、高周波電力の投入電力密
度としては、10W/cm2 以上が好ましく、より好ま
しくは10〜100W/cm2 以上であり、さらに好ま
しくは30〜100W/cm2 である。本発明におい
て、薄膜形成の際の基板温度は、室温(20℃)〜50
0℃が好ましく、より好ましくは室温(20℃)〜30
0℃である。
【0030】本発明において形成する薄膜は、プラズマ
CVD法等により形成することができる薄膜であれば特
に限定されるものではない。具体的には、Si、C(ダ
イヤモンド及びダイヤモンド状薄膜を含む)、SiC、
SiO2 、Si3 4 、Al 2 3 、AlNなどが挙げ
られる。反応容器内に供給する反応ガスは、これらの形
成する薄膜に応じて適宜選択される。
【0031】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1の局面に従
う薄膜形成装置の一実施例を示す断面図である。チャン
バー6内には、基板ホルダー3が設けられており、基板
ホルダー3の上に基板2が設置されている。基板2の上
方には、回転電極1が設けられている。回転電極1は、
その中心の位置に設けられた回転軸1bにより回転する
ように設けられている。回転軸1bは、図示されないモ
ーター等の駆動手段によって回転する。回転軸1bに
は、回転電極1に高周波電力を供給するための高周波電
源5が接続されている。
【0032】回転電極1と基板2の間には、反応ガスを
回転電極1の電極表面1aと基板2との間に供給するた
めの反応ガス供給管4が設けられている。反応ガス供給
管4の先端4aから反応ガスが噴き出し、反応ガスが電
極表面1aと基板2の間に吹き付けられる。反応ガス
は、チャンバー6の外部に設けられた図示されない反応
ガスボンベ等から反応ガス供給管4に供給される。図8
は、反応ガス供給管4を示す斜視図である。図8に示す
ように、反応ガス供給管4は、幅の広い形状を有してお
り、回転電極の幅(図1に示す図面奥から図面手前に向
かう方向の幅)と同程度の幅を有している。従って、回
転電極1と基板2の間のプラズマ発生領域全体に均一に
反応ガスを供給することができる。
【0033】図2は、図1に示す反応ガス供給管4のガ
ス噴き出しの先端4aの位置を説明するための図であ
る。図2においては、回転電極1の電極表面1aから距
離dにある領域をハッチングで示している。dの値とし
ては、回転電極の略直径程度であることが好ましい。本
発明においては、反応ガス供給管4の先端4aが、回転
電極1の電極表面1aから10cm未満、好ましくは8
cm以下の位置に設けられていることが好ましい。従っ
て、図2に示す距離dが10cm未満、より好ましくは
8cm以下の領域に反応ガス供給管4の先端4aが位置
することが好ましい。ハッチングで示した領域の中で
も、電極表面1aと基板との間にできるだけ近いことが
好ましい。しかしながら、回転電極1の直径が相対的に
小さくなり、反応ガス供給管4が相対的に大きなサイズ
となる場合には、回転電極1の電極表面1aと基板との
間に反応ガス供給管4の先端4aを挿入することが難し
くなるので、そのような場合には、図2に示すハッチン
グ領域のいずれかの位置にガス供給管4の先端4aが位
置するように設ける。
【0034】回転電極の直径とプラズマ領域の拡がりと
の関係について確認するため、直径30cm、5cm、
1cmの3種類の回転電極を用意し、アモルファスシリ
コン薄膜を形成しプラズマ領域の拡がりを求めた。回転
電極に印加する電力としては、150MHzの高周波電
力を用い、電力パワー(W)を表1のように変化させて
プラズマ領域の拡がりを測定した。プラズマ領域の拡が
りは、形成された薄膜の幅から算出した。薄膜形成条件
としては、反応ガスとしてHeで0.1%に希釈したシ
ラン(SiH4 )ガスを用い、雰囲気圧力を1気圧とし
た。回転電極と基板との間のギャップを300μmと
し、回転電極の周速度が50m/秒となるように回転電
極の直径に応じて回転速度を設定した。また、薄膜は、
ガラス基板の上に形成した。プラズマ領域の拡がりの測
定結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】表1の結果から明らかなように、回転電極
の直径が大きい程、プラズマ領域の拡がりが大きくなっ
ていることがわかる。遊離した微粒子の発生を低減させ
るためには、プラズマ領域の拡がりは50mm以下であ
ることが好ましい。従って、上記の測定結果からは、高
周波電力のパワーを大きくしても、プラズマ領域のパワ
ーが50mm以下となる、直径1〜5cmの範囲の回転
電極が好ましいことがわかる。なお、表1に示す、電極
直径30cmで投入電力パワー2000W及び3000
W、並びに電極直径10cmで投入電力パワー3000
Wの条件では、微粒子が多量に発生した。
【0037】図1に示す薄膜形成装置を用いて、アモル
ファスシリコン薄膜を形成した。回転電極1としては、
直径が5cmで、幅(図1に示す図面奥から図面手前に
向かう方向の幅)が10cmのアルミニウムからなる円
筒状の回転電極を用いた。従って、円周方向に連続した
電極表面を有している。回転電極1に印加する電力は、
500W、150MHzの高周波電力とした。反応ガス
としては、Heガスを希釈ガスとして用いた0.1%の
SiH4 ガスを用いた。雰囲気圧力は1気圧とし、回転
電極1と基板2の間のギャップは300μmとして、ガ
ラス基板上にシリコン薄膜を形成した。
【0038】まず、回転電極1の周速度を100m/秒
とし、反応ガス供給管4から反応ガスを供給するのでは
なく、図1に示すチャンバー底面のAの位置から反応ガ
スを供給してシリコン薄膜を形成したところ、成膜速度
は500Å/秒であった。
【0039】次に、回転電極1の周速度を50m/秒と
し、Aの位置から反応ガスを供給してシリコン膜を形成
したところ、成膜速度は200Å/秒に減少した。次
に、回転電極1の電極表面の周速度を50m/秒とした
まま、矢印Aの位置から反応ガスを供給するのではな
く、本発明の第1の局面に従い、図1に示す反応ガス供
給管4の先端4aから反応ガスを回転電極1と基板2間
に吹き付けてシリコン薄膜を形成した。なお、反応ガス
吹き付けの流速は50m/秒とした。この結果、成膜速
度は450Å/秒に増加した。
【0040】以上のことから明らかなように、本発明の
第1の局面に従い、反応ガス供給管から回転電極と基板
の間に反応ガスを吹き付けることにより、成膜速度を大
幅に向上することができる。なお、反応ガス吹き付けの
際の流速は、上記実施例のように、回転電極の周速度と
同程度の速度か、あるいは周速度よりも速い速度で反応
ガスを吹き付けることが好ましい。
【0041】図3は、本発明の第1の局面〜第3の局面
に従う薄膜形成装置の一実施例を示す断面図である。図
3に示す実施例においては、基板2の上に、基板2の表
面に沿って、2つの円筒状の回転電極11及び12が設
けられている。回転電極11及び12には、それぞれ回
転軸11b及び12bに高周波電源5が接続されてい
る。回転電極11及び12は、ともに同一方向に回転し
ており、図3に示す矢印の方向に回転している。その他
の構成は、図1に示す実施例の装置と同様であるので、
同一の参照番号を付して説明を省略する。
【0042】反応ガス供給管4は、最前列に位置する回
転電極11と基板2との間に反応ガスを吹き付ける位置
に設けられている。回転電極11の電極表面11aと基
板2の間に発生するプラズマ領域には、反応ガス供給管
4から吹き付けられた反応ガスが供給されると共に、電
極表面11aの回転によりその表面近傍の反応ガスが供
給される。
【0043】回転電極12の電極表面12aと基板2と
の間に発生するプラズマ領域には、反応ガス供給管4か
ら噴き出された反応ガスの一部が到達すると共に、電極
表面12aの回転によりその表面近傍の反応ガスが供給
される。
【0044】図4は、本発明の第1の局面〜第3の局面
に従う薄膜形成装置の他の実施例を示す断面図である。
図4に示す実施例においては、3つの回転電極11、1
2及び13が基板2上に、基板2の表面に沿って設けら
れている。高周波電源5は、それぞれの回転軸11b、
12b及び13bに接続されている。回転電極11、1
2及び13は、図4に矢印で示すように、同一方向に回
転しており、従ってそれぞれの電極表面11a、12a
及び13aは同一方向に移動している。
【0045】反応ガス供給管4は、最前列に位置する回
転電極11と基板2との間に反応ガスを吹き付けるよう
に設けられている。その他の構成は、図1に示す実施例
と同様であるので、同一の参照番号を付して説明を省略
する。
【0046】回転電極11と基板2との間のプラズマ領
域には、反応ガス供給管4から噴き出される反応ガスと
回転電極11の回転により供給される反応ガスが与えら
れる。また回転電極12と基板2との間のプラズマ領
域、及び回転電極13と基板2との間のプラズマ領域に
は、反応ガス供給管4からの反応ガスとともに、回転電
極12及び13の回転により生じる電極表面12a及び
13aの移動に伴う反応ガスが供給される。
【0047】次に、図1に示す装置、図3に示す装置、
及び図4に示す装置を用いて、アモルファスシリコン薄
膜を形成した。回転電極としては、いずれも直径5c
m、幅10cmのアルミニウムからなる円筒状の電極を
用い、図3及び図4に示す装置においては、各回転電極
の回転軸間の距離を10cmとした。なお、基板2を5
mm/秒の速度で前方向及び後ろ方向に交互に移動させ
走査した。また、反応ガス供給管4からの反応ガスの噴
き出しは、流速50m/秒とした。薄膜形成時間は、2
分間とした。その他の薄膜形成条件は、上記実施例と同
様とした。
【0048】回転電極を1つ用いた図1に示す薄膜形成
装置では、約2000Åの膜厚の薄膜が形成された。2
つの回転電極を用いた図3に示す薄膜形成装置では、約
4500Åの膜厚の薄膜が形成された。3つの回転電極
を用いた図4に示す薄膜形成装置では、約7000Åの
膜厚の薄膜が形成された。以上のことから明らかなよう
に、回転電極の数を増加させることにより、成膜速度を
増加することができる。
【0049】図5は、本発明の第1の局面〜第3の局面
に従う薄膜形成装置のさらに他の実施例を示す断面図で
ある。図5に示す実施例では、5つの回転電極11〜1
5を基板2の表面に沿って設けている。反応ガス供給管
4は、最前列に位置する回転電極11と基板2との間に
反応ガスを吹き付けるように設けられている。
【0050】回転電極11〜15は、図5に矢印で示す
ように、同一方向に回転している。従って、回転電極1
1〜15と基板2との間においては、各回転電極の回転
により、回転電極11から回転電極15に向かう方向の
反応ガスの流れが形成されている。従って、反応ガス供
給管4から噴き出された反応ガスは、各回転電極11〜
15と基板2との間を流れ、各回転電極と基板2との間
のプラズマ領域に供給されるように流れる。
【0051】図5に示すように、回転電極の数をさらに
増加させることにより、成膜速度を増加することがで
き、大きな面積の薄膜を形成することができる。上記各
実施例では、回転電極として円筒状の、電極表面が平滑
な回転電極を用いたが、本発明はこのような回転電極に
限定されるものではなく、例えば、特開平9−1049
85号公報に開示された種々の表面形状の回転電極を用
いることができる。
【0052】図6は、電極表面に凹凸を有した回転電極
を複数組み合わせて用いる場合の実施例を示す平面図で
ある。図6に示す実施例では、直径の大きい凸部16a
と直径の小さい凹部16bを交互に有する回転電極16
と、同様に直径の大きい凸部17aと直径の小さい凹部
17bを交互に有する回転電極17を組み合わせて用い
ている。図6に示すように、一方の回転電極16の凸部
16aが、他方の回転電極17の凹部17bに嵌まり合
い、他方の回転電極17の凸部17aが一方の回転電極
16の凹部16bに嵌まり合うように組み合わされてい
る。
【0053】一方の回転電極16及び他方の回転電極1
7は、同じ方向に回転するように設けられる。従って、
互いに接触しないように設けられ、隙間を介するように
組み合わされる。
【0054】プラズマは凸部16a及び凸部17aと基
板との間に集中的に発生するが、凸部16aの位置と凸
部17aの位置が互いにずれた位置であるので、薄膜形
成の際、基板を相対的に移動させることにより、基板の
全面に薄膜を形成させることができる。
【0055】図7は、螺旋状の溝が形成された雄ねじ形
状の回転電極を組み合わせた状態を示す平面図である。
一方の回転電極18には、螺旋状の凸部18aと螺旋状
の凹部18bが形成されており、他方の回転電極19に
は、螺旋状の凸部19aと螺旋状の凹部19bが形成さ
れている。凹部18bに凸部19aが嵌まり、凹部19
bに凸部18aが嵌まるように回転電極18及び回転電
極19が組み合わされている。
【0056】回転電極18及び回転電極19は、同じ方
向に回転するように設けられている。凸部18a及び凹
部18bは螺旋状に形成されているので、回転電極18
の回転によりその位置が移動するが、他方の回転電極1
9の凸部19a及び凹部19bも螺旋状に形成されてい
るので、凹部19bに凸部18aが嵌まり、凹部18b
に凸部19aが嵌まった状態で移動する。従って、回転
電極18と回転電極19の表面は互いに接することな
く、常に一定の隙間を介した状態で組み合わされてい
る。
【0057】回転電極18及び19と基板との間で、プ
ラズマは凸部18a及び凸部19aの部分で集中的に発
生するが、凸部18a及び凸部19aは回転電極18及
び19に回転と共に回転軸方向に移動するので、基板を
回転電極18及び19に対して相対的に移動させること
により、基板の全面に薄膜を形成することができる。
【0058】図9は、本発明の第4の局面に従う薄膜形
成装置の一実施例を示す断面図である。図9に示す実施
例においては、反応容器であるチャンバー6内のガスを
排出し再びチャンバー6内に戻すためのガス循環路20
が設けられている。ガス循環路20の吸い込み口21
は、回転電極1と基板2の間に設けられており、回転電
極1の回転方向の下流側に位置するように設けられてい
る。ガス循環路20の噴き出し口22は、回転電極1と
基板2の間に設けられており、回転電極1の回転方向の
上流側に位置するように設けられている。吸い込み口2
1及び噴き出し口22の幅(図面奥側から手前方向の
幅)は、回転電極1の幅とほぼ同程度になるように設け
られている。
【0059】ガス循環路20の吸い込み口21における
吸引、及び噴き出し口22におけるガスの放出は、ガス
循環路20に設けられた循環ポンプ23により行われ
る。循環ポンプ23としては、例えばドライポンプが用
いられる。吸い込み口21と循環ポンプ23の間には、
微粉末除去手段である微粉末除去フィルタ、ガス濃度セ
ンサ及びガス導入口(図9には図示されないが、図10
において図示される)が設けられている。
【0060】循環ポンプ23と噴き出し口22の間に
は、ガス循環路20内を流れるガスを加熱するためのヒ
ーター30が設けられている。このヒーター30の加熱
により、ガス循環路20内を流れるガスが加熱され、加
熱されたガスが噴き出し口22から噴き出され、回転電
極1の表面1aを加熱する。
【0061】図10は、チャンバー6に接続されている
ガス循環路20をさらに詳細に説明するための概略構成
図である。チャンバー6内のガスは、吸い込み口21か
ら排出され、微粉末除去手段である微粉末除去フィルタ
26により、ガス中に含有される微粉末が除去される。
この微粉末は、上述のように、チャンバー6内で反応ガ
スが分解することにより生成する析出物である。このよ
うな微粉末除去フィルタ26としては、例えば、アニオ
ン交換繊維やカチオン交換繊維などのアクリル繊維をフ
ィルタ状に成形したものを用いることができる。
【0062】ガス循環路20内のガスは、次にガス濃度
センサ24を通り、ガス中の反応ガスやドーパントガス
等の濃度が測定され、ガス導入口25まで送られる。ガ
ス導入口25には、ガスボンベ40〜44が接続されて
いる。例えば、太陽電池の発電層として用いられるシリ
コン薄膜を形成する場合、ガスボンベ40は希釈ガスと
してのヘリウムガス、ガスボンベ41は反応ガスとして
のシランガス、ガスボンベ42はドーパントガスとして
のホスフィンガス、ガスボンベ43はドーパントガスと
してのジボランガス、ガスボンベ44は水素ガスのボン
ベである。ガス濃度センサ24で測定された濃度データ
に基づき、それぞれのガスがガス導入口25からガス循
環路20内に供給される。
【0063】これらのガスは、循環ポンプ23に送られ
た後、水吸着筒28を通り、ヒーター30が設けられた
箇所でヒーター30により加熱される。加熱されたガス
は、噴き出し口22からチャンバー6内に戻される。こ
のとき、チャンバー6内の回転電極の表面にガスを吹き
付けることにより、上述のように回転電極の表面を加熱
し所定の温度にすることができる。
【0064】図9及び図10に示す薄膜形成装置を用い
てアモルファスシリコン薄膜を形成した。回転電極1と
しては、直径300mm、回転軸方向の長さ(幅)10
0mmのアルミニウムからなる円筒状の回転電極を用い
た。従って、回転電極1は、円周方向に連続した表面を
有している。高周波電源5からは、周波数150MH
z、電力パワー500Wの高周波電力を印加した。反応
ガスとしては、希釈ガスとしてのヘリウムに希釈された
0.1%シランガスを用い、チャンバー6内の圧力は1
気圧となるようにした。回転電極1の表面1aと基板2
との間のギャップは300μmとなるように調整した。
【0065】ガス循環路20内でのガスの流量は、チャ
ンバー6内の全容積のガスが20秒間でガス循環路20
内を流れるような流量とした。ガス濃度センサ24でガ
ス循環路20中を流れるガスの濃度を測定し、シランガ
ス濃度が常に0.1%となるようにガス導入口25から
のシランガスを供給した。供給量は約20ccm/分で
あり、基板温度は加熱せず、常温(20℃)とした。ま
たヒーター30による加熱は、ガス循環路20内を流れ
るガスが約250℃となるように調整した。この加熱さ
れたガスを噴き出し口22から噴き出し、回転電極1の
表面1aに当てることにより、回転電極1の表面1aの
温度を約200℃に加熱した。以上の結果、アモルファ
スシリコン薄膜を500Å/秒の堆積速度で形成するこ
とができ、しかも回転電極の表面に微粒子や薄膜等が付
着しなかった。
【0066】比較として、ガス循環路20内におけるヒ
ーター30を作動させず、従ってガス循環路20内のガ
スを加熱することなく回転電極1と基板2の間に吹き付
けた。回転電極の表面の温度は70℃であった。以上の
結果、基板上にアモルファスシリコン薄膜を500Å/
秒の堆積速度で形成することができたが、回転電極1の
表面1aの上には多量の微粒子や薄膜が付着した。
【0067】図11は、本発明の第4の局面に従う薄膜
形成装置の他の実施例を示す断面図である。図11に示
す実施例では、ガス循環路20内のガスを加熱する加熱
手段として、熱交換器31が設けられている。熱交換器
31は、ガス循環路20の循環ポンプ23と噴き出し口
22の間に設けられている。ガス循環路20内を流れる
ガスは、熱交換器31を通過する際、加熱され、加熱さ
れたガスは噴き出し口22から回転電極1の表面1aと
基板2の間に吹き付けられ、これによって回転電極1の
表面1aが加熱される。
【0068】図12は、本発明の第4の局面に従う薄膜
形成装置のさらに他の実施例を示す断面図である。図1
2に示す実施例においては、基板2を保持する基板ホル
ダー3内に、加熱手段としてのヒーター32が設けられ
ている。このヒーター32により基板2が加熱されると
共に、回転電極1の表面1aと基板2との間が例えば、
0.01〜1mm程度と非常に短い距離であるため、回
転電極1の表面1aも加熱される。このようにして、ヒ
ーター32によって回転電極1の表面1aを加熱するこ
とにより、反応ガスの分解による析出物の付着を防止す
ることができる。
【0069】図12に示す実施例においては、ガス循環
路20が設けられているが、加熱手段であるヒーター3
2は、ガス循環路20と関係なく配置されているので、
ガス循環路20は設けられていなくともよい。なお、ガ
ス循環路20の噴き出し口22は、回転電極1の表面1
aと基板2との間にガスを吹き付けるように設けられて
いるので、本発明の第1の局面における反応ガス供給管
としての役割を果たす。
【0070】図13は、本発明の第4の局面に従う薄膜
形成装置のさらに他の実施例を示す断面図である。図1
3に示す実施例においては、回転電極1の上方に、加熱
手段としてのランプヒーター33が設けられている。こ
のランプヒーター33の照射光により回転電極1の表面
1aを加熱することができる。本実施例では、ランプヒ
ーター33により、回転電極1の表面1aを加熱するこ
とにより、反応ガスの分解による析出物の付着を防止す
ることができる。
【0071】図13に示す実施例において、加熱手段と
してのランプヒーター33は、ガス循環路20と関係な
く設けられているので、ガス循環路20は設けられてい
なくともよい。なお、ガス循環路20の噴き出し口22
は、回転電極1の表面1aと基板2の間にガスを吹き付
けるように設けられているので、本発明の第1の局面に
おける反応ガス供給管としての役割を果たす。
【0072】
【発明の効果】本発明の第1の局面に従い、回転電極と
基板の間に反応ガスを吹き付けるように反応ガス供給管
を設けることにより、成膜速度を向上させ、均質な薄膜
を形成させることができる。また、回転電極の直径を小
さくすることができるので、プラズマ発生領域を狭くす
ることにより、遊離した微粒子の発生を低減することが
できる。また、反応容器全体の容積を減少することがで
きるので、遊離した微粒子の発生をさらに低減すること
ができる。
【0073】本発明の第2の局面に従い、回転電極の直
径を8cm以下とすることにより、プラズマ発生領域を
狭くすることができ、遊離した微粒子の発生を低減する
ことができる。また、反応容器全体の容積を低減するこ
とができるので、遊離した微粒子の発生をさらに低減す
ることができる。
【0074】本発明の第3の局面に従い、回転電極を基
板表面に沿って複数設けることにより、成膜速度を向上
させ、大きな面積で薄膜を形成することができる。特
に、回転電極の直径を小さくすると、プラズマ発生領域
が狭くなるので、このような場合に回転電極を複数設け
ることで、薄膜形成の面積の低下を補うことができる。
【0075】本発明の第4の局面に従い、反応ガスの分
解による析出物が回転電極の表面に付着しない温度以上
に回転電極の表面を加熱することにより、回転電極表面
への析出物の付着を防止することができる。従って、基
板上に均質な薄膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の局面に従う薄膜形成装置の一実
施例を示す断面図。
【図2】反応ガス供給管のガス噴き出しの先端の位置を
説明するための図。
【図3】本発明の第1の局面〜第3の局面に従う薄膜形
成装置の一実施例を示す断面図。
【図4】本発明の第1の局面〜第3の局面に従う薄膜形
成装置の他の実施例を示す断面図。
【図5】本発明の第1の局面〜第3の局面に従う薄膜形
成装置のさらに他の実施例を示す断面図。
【図6】電極表面に凹凸を有する回転電極を複数設ける
場合の組み合わせ状態の一例を示す平面図。
【図7】電極表面に凹凸を有する回転電極を複数設ける
場合の組み合わせ状態の他の例を示す平面図。
【図8】反応ガス供給管の一例を示す斜視図。
【図9】本発明の第4の局面に従う薄膜形成装置の一実
施例を示す断面図。
【図10】図9に示す実施例におけるガス循環路をさら
に詳細に説明するための概略構成図。
【図11】本発明の第4の局面に従う薄膜形成装置の他
の実施例を示す断面図。
【図12】本発明の第4の局面に従う薄膜形成装置のさ
らに他の実施例を示す断面図。
【図13】本発明の第4の局面に従う薄膜形成装置のさ
らに他の実施例を示す断面図。
【符号の説明】
1…回転電極 1a…回転電極の電極表面 1b…回転電極の回転軸 2…基板 3…基板ホルダー 4…反応ガス供給管 4a…反応ガス供給管の先端 5…高周波電源 6…チャンバー 11〜15…回転電極 16,17…回転電極 16a,17a…回転電極の凸部 16b,17b…回転電極の凹部 18,19…回転電極 18a,19a…回転電極の螺旋状凸部 18b,19b…回転電極の螺旋状凹部 20…ガス循環路 21…吸い込み口 22…噴き出し口 23…循環ポンプ 24…ガス濃度センサ 25…ガス導入口 26…微粉末除去フィルタ 27…シランガス除外装置 28…水吸着筒 30…ヒーター 31…熱交換器 32…ヒーター 33…ランプヒーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蔵本 慶一 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 樽井 久樹 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 森 勇藏 大阪府交野市私市8丁目16番9号

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転することにより基板表面の近傍を移
    動しながら通過する電極表面を有する回転電極に、高周
    波電力または直流電力を印加することによりプラズマを
    発生させ、該プラズマ中で反応ガスを分解させて基板上
    に薄膜を形成する薄膜形成装置において、 前記回転電極と前記基板の間に前記反応ガスを吹き付け
    るように反応ガス供給管が設けられていることを特徴と
    する薄膜形成装置。
  2. 【請求項2】 反応容器内でプラズマを発生させ、該プ
    ラズマ中で反応ガスを分解させて基板上に薄膜を形成す
    るための薄膜形成装置であって、 回転することにより前記基板表面の近傍を移動しながら
    通過する電極表面を有する回転電極と、 前記回転電極を回転させるための駆動手段と、 前記基板表面と前記回転電極の間にプラズマを発生させ
    るため前記回転電極に印加される高周波電力または直流
    電力を供給する電源と、 前記基板を保持する基板ホルダーと、 前記回転電極と前記基板の間に前記反応ガスを吹き付け
    るように設けられる反応ガス供給管とを備える薄膜形成
    装置。
  3. 【請求項3】 前記反応ガス供給管のガス噴き出しの先
    端が、前記回転電極の電極表面から、該電極の略直径の
    値以下の位置に設けられている請求項1または2に記載
    の薄膜形成装置。
  4. 【請求項4】 前記回転電極の直径が8cm以下である
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の薄膜形成装置。
  5. 【請求項5】 前記回転電極が前記基板表面に沿って複
    数設けられている請求項1〜4のいずれか1項に記載の
    薄膜形成装置。
  6. 【請求項6】 前記反応ガス供給管が、前記複数の回転
    電極のうちの少なくとも最前列に位置する回転電極と基
    板との間に反応ガスを吹き付けるように設けられている
    請求項5に記載の薄膜形成装置。
  7. 【請求項7】 回転することにより基板表面の近傍を移
    動しながら通過する電極表面を有する回転電極に、高周
    波電力または直流電力を印加することによりプラズマを
    発生させ、該プラズマ中で反応ガスを分解させて基板上
    に薄膜を形成する薄膜形成装置において、 前記回転電極の直径が8cm以下であることを特徴とす
    る薄膜形成装置。
  8. 【請求項8】 回転することにより基板表面の近傍を移
    動しながら通過する電極表面を有する回転電極に、高周
    波電力または直流電力を印加することによりプラズマを
    発生させ、該プラズマ中で反応ガスを分解させて基板上
    に薄膜を形成する薄膜形成装置において、 前記回転電極が前記基板の表面に沿って複数設けられて
    いることを特徴とする薄膜形成装置。
  9. 【請求項9】 反応容器内に設けた回転電極に高周波電
    力または直流電力を印加することによりプラズマを発生
    させ、該プラズマ中で反応ガスを分解させて基板上に薄
    膜を形成する薄膜形成装置において、 前記反応ガスの分解による析出物が前記回転電極の表面
    に付着しない温度以上に前記回転電極の表面を加熱する
    ことを特徴とする薄膜形成装置。
  10. 【請求項10】 前記回転電極の表面の加熱温度が10
    0℃以上である請求項9に記載の薄膜形成装置。
  11. 【請求項11】 前記反応容器内のガスを排出し再び前
    記反応容器内に戻すガス循環路を設け、該ガス循環路内
    を流れるガスを加熱し、加熱されたガスを該ガス循環路
    の噴き出し口から前記回転電極の表面に吹き付けること
    により前記回転電極の表面を加熱することを特徴とする
    請求項9または10に記載の薄膜形成装置。
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