JP2000355773A - 薄膜形成装置 - Google Patents

薄膜形成装置

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JP2000355773A
JP2000355773A JP11165022A JP16502299A JP2000355773A JP 2000355773 A JP2000355773 A JP 2000355773A JP 11165022 A JP11165022 A JP 11165022A JP 16502299 A JP16502299 A JP 16502299A JP 2000355773 A JP2000355773 A JP 2000355773A
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勇藏 森
Kazuyuki Hayashi
和志 林
Takuya Masui
卓也 増井
Takashi Kinoshita
隆 木下
Toshiaki Takahashi
利彰 高橋
Koichi Osada
耕一 長田
Akimitsu Nakagami
明光 中上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板上にパーティクルが堆積するのを抑止し
て高品質膜の高速形成を可能にする。 【解決手段】 回転する電極18を基板14に対向させ
て両者間にプラズマを発生させながら、このプラズマに
反応ガスを供給して化学反応を起こさせることにより基
板14上に薄膜を形成する薄膜形成装置。電極18を加
熱する手段を備え、電極表面温度を高めることによりパ
ーティクルの発生を抑止する。さらに、電極加熱により
その表面に薄膜が形成されることを考慮して、通算成膜
時間の増加に応じて基板搬送台12を下げるなどして電
極周面と基板表面との実効距離を一定に保つ制御を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマによる化
学反応を利用して基板上にアモルファスシリコン等から
なる薄膜を形成する薄膜形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、前記のようなプラズマ式の薄膜形
成装置として、高速回転する電極を基板上に対向させる
ものが開発されるに至っている(例えば特開平9−10
4985号公報参照)。その装置の概要を図8及び図9
に示す。
【0003】図8において、密閉されたチャンバ10内
には、基板搬送台12が設置され、その上に基板14が
載置されるとともに、これら基板搬送台12及び基板1
4はアースに接続されている。そして、この基板14と
僅かな隙間をもって対向するように電極18が配設され
ている。この電極18は、図の奥行き方向に延びる略円
柱状をなし、その中心を回転軸16が貫いており、この
回転軸16の両端が図略の支柱により回転可能に支持さ
れている。回転軸16の端部はチャンバ外面の共振器1
9に電気的に接続され、この共振器19がマッチング回
路などを介して図略の高周波電源に接続されている。
【0004】この装置において、チャンバ10内を排気
し、電極18を回転させながらこれに高周波電力または
直流電力を印加して当該電極18と基板14との間にプ
ラズマPを発生させるとともに、図略の反応ガス供給源
から反応ガス(図例ではSiH4とH2との混合ガス)及
び希釈ガス(例えばHe)をチャンバ10内に導入する
と、これらのガスは電極18の回転によって当該電極1
8と基板14との間に巻き込まれてプラズマPに導か
れ、ここで前記反応ガスが化学反応を起こす。このよう
な化学反応を起こさせながら基板14を基板搬送台12
とともに所定方向(電極18の回転軸方向と直交する方
向)に走査する結果、図9に示すように、基板14上に
薄膜(図例ではアモルファスシリコンからなる薄膜)2
3が形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記装置は、均一な薄
膜23を大面積の領域に高速で連続的に形成することを
可能にするとともに、従来では不可能とされていた1気
圧以上の圧力下でのグロー放電プラズマの発生を可能に
する画期的な手段であるが、このように高圧下でしかも
高速で成膜を行うと、反応ガスの分解反応が気相で急激
に起こることに起因して、図9に示すように成膜23に
寄与しなかったシリコン原子が相互に結びついて微粒子
(いわゆるパーティクル)を形成することになる。この
ようなパーティクル24が基板14上に堆積すると、成
膜23の表面形態を乱し、高品質膜の形成を阻害する要
因となる。
【0006】なお、前記公報には、電極回転方向の下流
側にダクトを配置し、発生したパーティクル24を除去
する手段が開示されているが、かかるダクトの設置のみ
でパーティクル24を完全に除去することは非常に困難
である。
【0007】本発明は、このような事情に鑑み、基板上
にパーティクルが堆積するのを有効に抑止して高品質膜
の高速形成を可能にする薄膜形成装置を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記薄膜
形成について詳細な検討と精密な実験を行った結果、前
記の高速薄膜形成装置においては、電極表面またはその
付近で発生した微細な核(薄膜材料からなる核)、さら
には、電極表面で発生する柱状またはフレーク状の薄膜
が、前記パーティクルの発生に大きく寄与していること
を発見し、そのパーティクル発生を防ぐ手段として、回
転電極の表面温度を上げることが非常に有効であること
を突き止めた。
【0009】すなわち、電極表面温度が低い場合には、
気相中の反応で生成された核が電極表面に対して単に付
着を起こすのみであるため、このような吸着状態で電極
とともに高速回転するうち、何らかのきっかけで簡単に
電極から離脱して気相中に再放出され、これを核として
パーティクルが急速成長するおそれがある。
【0010】これに対し、最も薄膜材料の濃度が高い電
極表面の温度が高められると、その表面上で原子または
分子の運動が活発化されるとともに、化学反応が促進さ
れ、その結果、当該電極表面上に均一で安定した薄膜が
形成されるため、パーティクル発生の要因となる核の成
長がきわめて起こりにくい。また、たとえ気相中で反応
が起こっても、その生成物は電極表面に対して単なる付
着でなく強く結合(化学結合)されるため、新たな核発
生の種となることが防がれる。すなわち、電極表面温度
を高めて当該表面上での化学反応を促進することによ
り、薄膜材料の固まりであるパーティクルが発生するの
を回避できるのである。
【0011】ただし、前記電極表面上に薄膜が形成され
ると、その分だけ当該電極と基板との間の実効距離が縮
まるため、これを放置しておくと安定した質の薄膜を永
続的に形成することが困難になる。
【0012】本発明は、このような観点からなされたも
のであり、回転する電極を基板に対向させて両者間にプ
ラズマを発生させながら、前記プラズマに反応ガスを供
給して化学反応を起こさせることにより前記基板上に薄
膜を形成する薄膜形成装置において、前記基板を支持す
る基板支持部材と、前記電極を加熱する電極加熱手段
と、前記電極の周面への微粒子の付着に伴って(すなわ
ち電極周面上での膜成長に伴って)当該電極の回転中心
と基板支持部材との距離を増加させることにより電極周
面と基板表面との間の実効距離を目標値に保つ距離制御
手段とを備えたものである。
【0013】この装置によれば、電極が加熱されてその
表面温度が高められることにより、上述の理由によって
パーティクルの発生が有効に抑止される。
【0014】なお、この装置では、電極表面に薄膜が形
成されていくことになるが、この電極表面上の薄膜自体
は基板上への成膜に何ら悪影響を及ぼすものではない。
また、電極表面上の薄膜が成長して当該薄膜分も含めた
電極の実質半径が増加しても、その通算成膜時間の経過
に伴って当該電極と基板との距離が自動的に増加される
こことにより、前記電極表面上の薄膜も含めた電極周面
と基板表面との距離(実効距離)が常に好適な値に保た
れるので、長期にわたって良好な成膜を続けることが可
能である。
【0015】前記距離制御手段としては、通算成膜時間
またはこれに相当する数値を計測、演算する成膜時間検
出手段と、その検出された値の増加に伴って前記電極の
回転中心と基板支持部材との距離を増加させる制御手段
とを備えたものが、好適である。この構成によれば、特
別に電極外周面と基板との距離を直接計測しなくても、
当該距離の調整ができる。ただし、前記距離制御手段に
は、結果的に通算成膜時間の増加に伴って電極回転中心
と基板支持部材との距離を増加させるもの、すなわち、
前記実効距離を周期的に実測してこれを目標値に近づけ
るように距離調節するものも含まれるものとする。
【0016】前記電極加熱手段としては、種々のものが
適用可能である。
【0017】例えば、前記電極加熱手段として加熱用ラ
ンプを備え、その発する光が前記電極の表面に照射され
るように構成したものでは、電極が高速回転していても
これに加熱用ランプの光が照射されることによって、電
極が有効に加熱される。さらに、前記加熱用ランプの光
を電極表面に集光させる集光手段を備えることにより、
電極表面以外の領域で化学反応が促進されるのを回避
し、パーティクル発生抑止効果をさらに高めることがで
きる。
【0018】また、前記電極の内部に高周波誘導により
加熱可能な被加熱体を設けるとともに、この被加熱体を
高周波誘導によって加熱する手段を備えるようにして
も、電極回転中に被加熱体ひいては電極を有効に加熱す
ることができる。
【0019】例えば、前記被加熱体を電極の側面から側
方に露出させるとともに、この被加熱体の側方に高周波
誘導加熱用導体を配置すれば、この高周波誘導加熱用導
体に高周波電力を印加するだけで、当該導体と被加熱体
とを接触させることなく被加熱体及び電極の加熱ができ
る。
【0020】また、本発明では、前記電極の雰囲気ガス
を加熱することにより、電極を間接的に加熱するように
してもよい。
【0021】例えば、前記プラズマに供給されるガス
(例えば反応ガスや希釈ガス)をその供給前に加熱する
供給ガス加熱手段を備えるようにしてもよい。具体的に
は、前記基板及び電極を収容するチャンバと、このチャ
ンバ内にガスを送り込むためのガス供給通路とを備える
とともに、このガス供給通路の途中にヒーターを設けた
ものが好適である。
【0022】また、前記基板及び電極を収容するチャン
バと、このチャンバ内のガスを加熱するガス加熱手段と
を備えたものも有効である。
【0023】ここで、チャンバ内に加熱手段を設けるこ
とが好ましくない場合には、前記チャンバ内のガスを一
旦導出してチャンバ内に返還する循環通路と、この循環
通路内でガスを循環させるためのポンプとを備え、当該
循環通路の途中にヒーターを設けるようにすればよい。
この構成によれば、ヒーターをチャンバ外部に設けなが
ら、そのチャンバ内のガスを有効に加熱することができ
る。
【0024】本発明では、さらに、前記電極の表面温度
もしくはこれに相当する温度を検出する温度検出手段
と、その検出温度を予め設定された目標温度に維持する
ように前記電極加熱手段の作動を調節する温度制御手段
とを備えることにより、電極表面温度を自動的に好適な
温度に保つことができる。
【0025】この装置では、前記目標温度を80℃以上
に設定するのが特に好ましい。目標温度の上限値は、電
極の材質の耐熱温度(例えばアルミニウムの場合には約
300℃)などを考慮して設定すればよい。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態を図
面に基づいて説明する。なお、これらの実施の形態で示
す薄膜形成装置の基本原理及び基本構成は前記図8及び
図9に示したものと同等であり、これらの図に示した構
成要素と同等の構成要素には同一の参照符を付するもの
とする。ただし、本発明において形成する薄膜材料は前
記のアモルファスシリコンに限られず、例えばC、Si
C、SiO2など、プラズマを利用した化学反応により
薄膜を形成できる材料に広く適用が可能である。
【0027】1)第1の実施の形態(図1,図2) 図1に示す装置は、内部が密閉されたチャンバ10を備
え、その内部に昇降台11が昇降可能に設けられてお
り、この昇降台11の上にガイドレール11aを介して
基板搬送台12が水平方向にスライド可能に支持されて
おり、これら昇降台11及び基板搬送台12によって基
板支持部材が構成されている。すなわち、前記基板搬送
台12上に図2に示す基板14が載置されるようになっ
ており、この実施の形態では、これら基板搬送台12及
び基板14がアースに接続されるようになっている。ま
た、前記昇降台11には送りねじ機構を介して昇降駆動
モータ7の出力軸が連結されており、同モータ7の作動
によって昇降台11及び基板搬送台12が微小量ずつ昇
降駆動されるようになっている。
【0028】基板搬送台12には側方からロッド2の一
端がヒンジ連結され、その他端は、チャンバ外壁に固定
された駆動変換機構4にヒンジ連結されている。この駆
動変換機構4に基板走査用モータ6の回転駆動力が入力
されることにより、基板搬送台12がロッド2を介して
水平方向に往復駆動され、その基板搬送台12上の基板
14が走査(スキャン)されるようになっている。ま
た、駆動変換機構4の近傍にはリミットスイッチ8A,
8Bが設けられ、そのオンオフ信号がスキャン回数計測
回路9に入力されることにより、同回路9が基板搬送台
12の往復回数(つまりスキャン回数)をカウントする
ように構成されている。
【0029】前記基板搬送台12の上方には、基板14
の表面と僅かな隙間をもって対向するように電極18が
配設されている。この電極18は、図の奥行き方向に延
びる略円柱状をなし、その中心を回転軸16が貫いてお
り、この回転軸16の両端が図略の支柱により回転可能
に支持されている。回転軸16の端部はチャンバ外部の
高周波電源20に電気的に接続され、同電源20から電
極18に成膜用の高周波電圧が印加されるようになって
いる。
【0030】この実施の形態では、チャンバ10の底壁
上に、絶縁セラミックス13aが介在する脚13を介し
て導電材料からなる軸支部材15が支持され、この軸支
部材15と前記回転軸16とが電気的に接触した状態で
当該回転軸16が軸支部材15に回転可能に支持される
一方、その軸支部材15に共振器19及びマッチング回
路ユニット17を介して前記高周波電源20が接続され
ている。
【0031】この実施の形態では、電極18の上方に図
2に示すようなランプ式の加熱装置が設けられている。
この加熱装置は、赤外線を放射する赤外線ランプ22
と、その放射された赤外線を電極18の表面に集光させ
る反射鏡25とを備えている。図例では、反射鏡25に
前記赤外線ランプ22を上方から包囲するような曲面状
の反射面26が形成され、この反射面26で反射された
赤外線が電極18の表面(図では上面)に当てられるよ
うになっている。
【0032】なお、図では回転軸16に高周波電源20
を印加するものを示しているが、これに代えて直流電源
を回転軸16に印加するようにしてもよい。
【0033】チャンバ10の外部には、制御回路60が
装備されている。この制御回路60にはトリガー回路6
2が接続されており、同回路62から成膜開始信号が入
力された時点で、制御回路60から前記基板走査用モー
タ6のドライバ64に制御信号が入力され、基板14の
走査が開始されるとともに、所定時間をおいてトリガー
回路62から制御回路60に成膜終了信号が入力される
ことにより、同制御回路60が前記走査動作を停止させ
るように構成されている。
【0034】さらに、前記制御回路60には、基準時計
5と前記スキャン回路計測回路9とが連動スイッチ58
A,58Bを介して択一的に接続されるようになってい
る。そして、制御回路60は、その選択に応じて次の制
御動作を行うように構成されている。
【0035】A)制御回路60に基準時計5が接続され
た場合 トリガー回路62から成膜開始信号及び成膜終了信号が
入力されたときに基準時計5で計測されている時刻を取
り込み、これによって両信号入力の時間差(すなわち1
回の成膜時間)を算出する。この成膜時間を成膜が行わ
れる度に加算する(すなわち通算成膜時間を更新演算す
る)。そして、この通算成膜時間が所定時間増加するご
とに昇降駆動モータ7のドライバ66に制御信号を入力
し、基板搬送台12及び昇降台11を僅かずつ下降させ
る。すなわち、電極18の回転中心と基板搬送台12と
の距離を僅かずつ増加させる。その増加割合については
後に詳述する。
【0036】B)制御回路60にスキャン回数計測回路
9が接続された場合 同計測回路9で計測されたスキャン回数(すなわち成膜
回数)を取り込み、同回数が所定値増加するごとに昇降
駆動モータ7のドライバ66に制御信号を入力し、基板
搬送台12及び昇降台11を僅かずつ下降させる。すな
わち、電極18の回転中心と基板搬送台12との距離を
僅かずつ増加させる。その増加割合についても後に詳述
する。
【0037】次に、この装置の作用を説明する。
【0038】チャンバ10内を排気し、電極18を回転
させながらこれに高周波電力または直流電力を印加して
当該電極18と基板14との間にプラズマを発生させる
とともに、図略の反応ガス供給源から反応ガス(図例で
はSiH4とH2との混合ガス)及び希釈ガス(例えばH
e)をチャンバ10内に導入すると、これらのガスは電
極18の回転によって当該電極18と基板14との間に
巻き込まれて前記プラズマに導かれ、ここで前記反応ガ
スが化学反応を起こす。このような化学反応を起こさせ
ながら基板14を基板搬送台12とともに所定方向(電
極18の回転軸方向と直交する方向;図1では左右方
向)に走査する結果、前記図9に示したような薄膜(図
例ではアモルファスシリコンからなる薄膜)23が基板
14上に形成される。
【0039】このとき、電極18の表面は赤外線ランプ
22によって加熱されているため、その表面上で原子ま
たは分子の運動が活発化されるとともに、化学反応が促
進され、電極18の表面上に均一で安定した薄膜が形成
される。その結果、前述の原理によってパーティクルの
発生が有効に抑止され、高品質の薄膜が形成されること
になる。
【0040】ただし、この電極加熱手段を備えた装置で
は、成膜回数を重ねると、電極18の表面に形成される
薄膜が積層されていくことにより当該電極18の実質半
径が増加するため、これを放置しておくと、電極18の
周面と基板14の表面との実効距離が次第に狭くなり、
安定した成膜ができなくなるおそれがあるが、スキャン
回数計測回路9で計測される成膜回数あるいは基準時計
5を用いて計測される通算成膜時間の増加に応じて制御
回路60の制御により昇降台11及び基板搬送台12を
徐々に降下させ(すなわち基板搬送台12と電極18の
回転中心との距離を徐々に増加させ)、その降下によっ
て電極周面での薄膜形成による実効距離の短縮を相殺す
るように降下割合(すなわち距離増加割合)を設定する
ようにすれば、電極周面での薄膜形成にかかわらず、常
に当該電極周面と基板表面との実効距離を適正な値に保
つことができ、良好な成膜を長期にわたって続けること
ができる。その設定の具体例は後の実施例の項で説明す
る。
【0041】なお、基板搬送台12及び昇降台11を降
下させるにあたり、スキャン回数(成膜回数)を取り込
むか通算成膜時間を算出するかは、成膜対象となる基材
の性質等に応じて適宜設定すればよい。例えば、予め寸
法が定められた単体基板のみに対して成膜する場合、す
なわち、1回の成膜に要する時間が一定している場合に
は、通算成膜時間に相当する値としてスキャン回数を取
り込むことにより演算内容を簡略化できる。逆に、互い
に寸法の異なる複数種の基板に対して成膜を行う場合
や、長尺シート状の基材に対して連続成膜を行う場合の
ように、成膜回数のカウントで対応できない場合には、
実際の通算成膜時間を計測するようにすればよい。
【0042】ただし、本発明では、必ずしも成膜回数と
通算成膜時間の双方を計測できるようにしなくてもよ
く、通算成膜時間に相当する数値の少なくとも1種を計
測できるものであればよい。
【0043】また、本発明では、結果的に通算成膜時間
の増加に応じて電極回転中心−基板支持部材間距離を増
加させるものであればよく、例えば、薄膜も含めた電極
周面と基板表面との距離(実効距離)を光学装置などに
よって実測し、その実測値を目標値に近づけるように昇
降駆動モータ7の駆動を制御するようにしてもよい。
【0044】電極加熱手段については、図2に示すよう
な赤外線ランプ22を用いることにより、電極18が高
速回転していても、その表面温度を有効に高めることが
できる。さらに、図示のように反射鏡25によってラン
プ光を電極表面に集めることにより、電極以外の気相部
分での化学反応を抑えることができ、パーティクルの抑
止効果をさらに高めることができる。
【0045】このように加熱用ランプの光によって電極
18を加熱する場合、その加熱用ランプは赤外線ランプ
に限らず、例えばハロゲンランプなど、加熱に寄与でき
るものであれば広く適用が可能である。
【0046】なお、前記加熱用ランプは、好ましくはチ
ャンバ10の外部に設置するのがよいが、この場合には
当該チャンバ10の上部に透光可能な窓(例えば石英
窓)を設け、この窓を通じて電極18に集光させるよう
にすればよい。この場合、加熱用ランプを窓にあまり近
づけると、当該窓が汚れるおそれがあるが、上記のよう
にランプ光を反射鏡25によって電極18に集光するよ
うにすれば、窓を汚さずに効率よく電極18を加熱する
ことができる。
【0047】その他の加熱手段の例を以下の実施の形態
において説明することにする。以下の実施の形態におい
て、通算成膜時間の増加に伴う距離制御の内容は前記第
1の実施の形態と全く同様である。
【0048】2)第2の実施の形態(図3,図4) この実施の形態では、高周波誘導を利用して電極18を
加熱するようにしている。
【0049】具体的に、電極18の内部には、円筒状の
被加熱体28が組み込まれている。この被加熱体28
は、高周波誘導によって加熱可能な材料(例えばグラフ
ァイト)からなり、その一方の軸方向端面(図3(a)
(b)では右側面)が側方に露出するように配置されて
いる。
【0050】一方、この露出面と対向する位置には、図
4(a)にも示すように回転軸16を包囲するように形
成された渦巻状の高周波誘導加熱用導体30が配設さ
れ、この導体30の両端に、プラズマ発生用電源20と
は別の高周波電源32(図3(a)(b))が接続され
ている。
【0051】この装置において、高周波電源32により
渦巻き状の導体30に高周波電圧を印加すると、電磁誘
導によって被加熱体28の表面に渦電流が流れてジュー
ル熱が発生し、その結果、被加熱体28の温度が上昇す
る。すなわち、被加熱体28が導体30との非接触の状
態のまま高周波誘導加熱される。従って、被加熱体28
が電極18と一体に高速回転していても、被加熱体28
さらには電極18を有効に加熱することができる。
【0052】なお、本発明において前記被加熱体28の
形状は前記円筒形に限られず、例えば図4(b)に示す
ように複数の柱状被加熱体28を周方向に並べて電極1
8内に配設するようにしてもよいし、複数の被加熱体を
電極18の径方向に間欠的に並設するようにしてもよ
い。また、高周波誘導加熱用導体30の形状も図示のよ
うな渦巻状に限られず、例えば単なる円形状にしてもよ
い。
【0053】この実施の形態のように高周波誘導加熱を
利用する場合でも、その通算成膜時間もしくはこれに相
当する数値の増加に伴って電極18と基板14との距離
を徐々に増加させることにより、良好な成膜を長期にわ
たって続けることが可能である。
【0054】3)第3の実施の形態(図5) この実施の形態では、反応ガスを加熱してからチャンバ
10内に導入することにより、電極18を間接的に加熱
するようにしている。
【0055】図において、ボンベ36A,36Bにはそ
れぞれ反応ガス及び希釈ガスが充填されており、これら
から導出されるガスがそれぞれマスフローコントローラ
38によって流量制御された状態で管40A,40Bを
各々通じてチャンバ10内に導入されるようになってい
る。そして、この特徴として、前記管40A,40Bの
周囲にヒーター42が配設され、このヒータ42の作動
によって管40A,40B内のガスが加熱されるように
なっている。この実施の形態では、前記ヒーター42
は、加熱用コイルを前記管40A,40Bの周囲に巻回
することにより構成され、この加熱用コイルはヒーター
電源44に接続されている。
【0056】一方、チャンバ10の壁適所には透光可能
な窓11が設けられ、そのすぐ外側に温度検出手段であ
る放射温度計46が設けられている。この放射温度計4
6は、電極18から放射される光により電極表面温度を
測定し、その温度についての検出信号を温度制御装置4
8に入力するものである。温度制御装置48は、入力さ
れた検出温度と予め設定された目標温度とを比較し、両
者を近づけるようにヒーター電源44の駆動を調節する
(すなわちヒーター42による加熱を調節する)もので
ある。
【0057】この装置によれば、電極18の表面温度が
自動制御されるため、その表面温度を適正な温度に自動
的に保つことができる。具体的な目標温度は自由に設定
可能であるが、その好ましい値については後に詳述す
る。そして、この装置にも前記図1に示した距離制御手
段を装備することにより、長期にわたって良好な成膜を
続けることが可能であるなお、この実施の形態で示した
温度制御系が前記図1〜図4に示した装置にも適用でき
ることはいうまでもない。
【0058】4)第4の実施の形態(図6) この実施の形態では、チャンバ10の適所に循環通路5
0が設けられている。この循環通路50は、略U字状を
なし、その両端がチャンバ10内に連通されている。
【0059】循環通路50の途中にはポンプ52が設け
られている。このポンプ52は、チャンバ10内のガス
を循環通路50の一端から当該循環通路50内に吸引
し、この循環通路50の他端からチャンバ10内に還元
するガス流れを形成するものである。そして、この循環
通路50において前記ポンプ52の下流側の位置に、前
記第3の実施の形態で示したと同様のヒーター42が設
けられ、これにヒーター電源44が接続されている。こ
の構成により、循環通路50を流れる循環ガスが加熱さ
れ、その結果、チャンバ10内の温度ひいては電極表面
温度が上昇するようになっている。
【0060】チャンバ10内には、回転軸16の両端を
枢支する一対の支柱54が立設されるとともに、その一
方の支柱54にサーミスタ等からなる温度センサ56が
設けられている。そして、この温度センサ56により作
成される検出信号(支柱54の温度に関する検出信号)
が温度制御装置48に入力されるようになっている。温
度制御装置48は、前記支柱54の検出温度から電極1
8の表面温度を推定し、この推定温度を予め設定された
目標温度に近づけるようにヒーター電源44の駆動を調
節する。
【0061】この実施の形態に示すように、本発明にお
いて温度検出手段を備える場合、その手段は電極18の
温度を直接検出するものに限られない。
【0062】また、本発明では、電極18の回転方向下
流側にパーティクル除去用のダクトを設けることによ
り、成膜の品質をさらに高めることが可能である。さら
に、このパーティクル除去用のダクトに前記循環通路5
0の吸引口を設置することにより、ガスの流れがさらに
スムーズになり、より好ましいものとなる。
【0063】なお、本発明では、チャンバ10内に所定
の比率の原料ガスを充填した後、原料ガスの供給を止
め、循環ポンプなどによって循環通路50内に原料ガス
を循環させながら成膜を行うことも可能である。
【0064】
【実施例】薄膜材料としてアモルファスシリコンを選
び、以下の成膜実験を行った。
【0065】1)本発明の実施例 装置条件 実験には、アルミ合金製のドラム電極(図1の電極1
8)、高速回転モータ、基板搬送台(図1の基板搬送台
12)、インピーダンスマッチング装置などを備えた装
置を用い、ドラム電極は、その振動を防ぐため、マグネ
ットカップリング及び磁気流体シールを介して前記高速
モータに連結した。加熱手段としては、チャンバ外部に
前記図1に示した赤外線ランプを設置し、そのランプ光
(赤外線)をチャンバ天壁の石英窓を通じて電極表面に
集光するようにした。基板と電極とのギャップは200μ
mとし、150MHzの高周波電源及びインピーダンスマッチ
ング装置を用いて電極に高周波電力を印加することによ
り、前記ギャップにプラズマを発生させるようにすると
ともに、電極の回転方向下流側にはパーティクルを除去
するためのダクトを設け、フィルタによりパーティクル
を捕獲するようにした。また、前記図5に示した温度制
御系を付加するとともに、その目標温度を80℃〜20
0℃の間で変化させた。
【0066】 実施条件 洗浄を終えて乾燥させたガラス基板を試料台にセット
し、成膜ギャップを設定した後、真空排気を行った。そ
の後、ヘリウム(希釈ガス)と、水素及びシランの混合
ガス(反応ガス)とをマスフローコントローラを通じて
チャンバ内に導入し、雰囲気圧力を大気圧とした。この
状態で電極を加熱し、さらに電極を回転させながらプラ
ズマを発生させ、基板上にアモルファスシリコンの薄膜
を形成した。成膜条件は、水素濃度を0〜10%、シラン
濃度を0.01〜10%、雰囲気圧力を1気圧、基板温度を25
0℃、成膜時間を30秒、ドラム回転電極温度を80℃〜200
℃に保つようにした。その結果、投入電力が300〜2500
W、ドラム回転数が1000〜5000rpmという広い範囲で、
パーティクルを発生させることなく均一の薄膜を得るこ
とができ、かつ、その得られた薄膜がまさしくアモルフ
ァスシリコンであることがラマン分光分析により確認さ
れた。その後も実験を10バッチ継続したが、チャンバ内
にパーティクルの発生は見られなかった。
【0067】2)比較例 次に、比較例として、電極の加熱を行わず成膜を行った
(成膜中の電極表面温度は約50℃)。それ以外の成膜条
件は実施例と全く同様である。この実験により次の結果
が得られた。
【0068】 電極を加熱しないと、投入電力が大き
い場合やドラム回転数が遅い場合にパーティクルの発生
が見られ、形成された薄膜の表面には著しい凹凸が発生
した。これは、電極を加熱しない場合、ダクトによるパ
ーティクルの除去性能がガス流速に大きく依存すること
となり、特にガス流速が低い場合にパーティクルの除去
が非常に困難となることを示すものである。
【0069】 また、電極回転が速い場合でも、チャ
ンバ内にはパーティクルの発生が確認された。しかも、
全ての条件下で実験を行った後はチャンバ内が粉だらけ
となって、チャンバを大気に開放してのクリーニングが
必要となり、薄膜の連続形成は不可能となった。
【0070】3)電極温度とパーティクル発生との関係 前記実験装置において、電極表面の目標温度を50℃〜10
0℃の間で順次変化させ、各温度条件下で発生したパー
ティクル数を調べた。その結果を図7に示す。
【0071】この図に示されるように、電極表面温度が
高いほど、発生するパーティクルは減少し、電極温度が
80℃に達するとパーティクル発生数が急激に低下する
ことが確認できた。従って、本発明装置において電極温
度の自動制御を行う場合には、その目標温度を80℃以
上に設定することが好ましい。
【0072】4)通算成膜時間と電極−基板間距離との
関係について 直径10cmの回転電極を用いて長手方向100mのシート状プ
ラスチック基板に5000Åのアモルファスシリコン薄膜を
形成する場合の電極−基板間距離の調整について検討す
る。なお、他の成膜条件は上述と同様とする。
【0073】直径10cmの回転電極を用いてプラズマを発
生させた場合、そのプラズマ長さは約1cmであり、ま
た、その分布から、基板を走査したときの平均堆積速度
は基板固定時の堆積速度の半分であることが分かってい
る。よって、アモルファスシリコン薄膜1cm幅分を5000
Åの厚さに堆積するために必要な時間は、基板固定時の
成膜速度が2500Å/秒の場合、5000Å÷(2500Å/秒÷
2)=4秒である。基板の長手方向の長さは100mである
ので、その100m全域に成膜するためにかかる時間は、4
秒×10000/1cm=40000秒となる。
【0074】一方、回転電極の表面温度を150℃に加熱
した場合、基板を固定した状態での基板への堆積速度の
1/30の速さで電極にアモルファスシリコン薄膜が堆積す
るので、成膜時間40000秒間に電極に付着するアモルフ
ァスシリコン薄膜の厚さは、1250Å/秒×1/30×40000
秒=167μm、すなわち約0.17mmとなる。ここで、電極外
周面と基板表面との実効距離(すなわち成膜中のギャッ
プ)の目標値を500μmとし、そのギャップの変動を1%
程度に抑えることとした場合、通算成膜時間が1176秒
(約20分)増加する毎に電極回転中心と基板支持台との
距離を5μm増加させることによって、均一な成膜を行う
ことが可能になる。すなわち、この実施例では、通算成
膜時間に対する距離増加率を図10に示すように設定す
ることにより、電極周面と基板表面との間の実効距離を
適正な値に維持することが可能となる。
【0075】
【発明の効果】以上のように本発明は、回転する電極を
基板に対向させて両者間にプラズマを発生させながら、
前記プラズマに反応ガスを供給して化学反応を起こさせ
ることにより前記基板上に薄膜を形成する薄膜形成装置
において、前記電極を加熱する電極加熱手段を備えたも
のであるので、基板上にパーティクルが堆積するのを有
効に抑止して高品質膜を高速で形成することができる。
しかも、前記電極の周面への微粒子の付着に伴って当該
電極の回転中心と基板支持部材との距離を増加させる距
離制御手段とを備えているので、前記電極の加熱により
当該電極の表面に薄膜が形成されるにもかかわらず、当
該電極と基板との実効距離を常に適正な値に保って良好
な成膜を続けることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる薄膜形成装
置の全体構成図である。
【図2】前記薄膜形成装置の加熱手段を示す斜視図であ
る。
【図3】(a)は本発明の第2の実施の形態にかかる薄
膜形成装置の要部を示す斜視図、(b)は断面正面図で
ある。
【図4】(a)は本発明の第2の実施の形態にかかる薄
膜形成装置の要部を示す一部断面側面図、(b)はその
被加熱体の配置の変形例を示す一部断面側面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態にかかる薄膜形成装
置の構成図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態にかかる薄膜形成装
置の構成図である。
【図7】本発明の実施例における電極表面温度と発生し
たパーティクル数との相関関係を示すグラフである。
【図8】従来の薄膜形成装置を示す概略構成図である。
【図9】図8に示す薄膜形成装置における回転電極と基
板との間での薄膜形成のメカニズムを示す図である。
【図10】本発明にかかる薄膜形成装置の通算成膜時間
と距離増加分との関係の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
5 基準時計(成膜時間検出手段) 7 昇降駆動モータ(制御手段) 8A,8B リミットスイッチ(成膜時間検出手段) 9 スキャン回路計測回路(成膜時間検出手段) 10 チャンバ 11 昇降台(基板支持部材) 12 基板支持台(基板支持部材) 14 基板 18 電極 20 プラズマ発生用高周波電源 22 赤外線ランプ 25 反射鏡(集光手段) 28 被加熱体 30 高周波誘導加熱用導体 32 高周波誘導加熱用電源 40A,40B ガス供給管 42 ヒーター 44 ヒーター電源 46 放射温度計(温度検出手段) 48 温度制御装置(温度制御手段) 50 循環通路 52 ポンプ(循環手段) 56 温度センサ(温度検出手段) 60 制御回路(成膜時間検出手段及び制御手段) P プラズマ
フロントページの続き (72)発明者 増井 卓也 神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会 社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 木下 隆 神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会 社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 高橋 利彰 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内 (72)発明者 長田 耕一 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内 (72)発明者 中上 明光 神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会 社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 Fターム(参考) 2H068 DA23 EA25 EA30 4K030 BA30 FA04 FA10 JA01 JA10 KA14 KA22 KA25 KA41 5F045 AA08 AB04 AB06 AB07 AB32 AC01 AD06 AE25 BB15 DP02 DP22 DP23 EB02 EC01 EC09 EE04 EG09 EG10 EH04 EH07 EH08 EH09 EH14 EK02 EK11 EK29 EM10 GB05

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転する電極を基板に対向させて両者間
    にプラズマを発生させながら、前記プラズマに反応ガス
    を供給して化学反応を起こさせることにより前記基板上
    に薄膜を形成する薄膜形成装置において、前記基板を支
    持する基板支持部材と、前記電極を加熱する電極加熱手
    段と、その電極加熱により成膜中に当該電極の表面上に
    薄膜が形成されるのに伴って当該電極の回転中心と基板
    支持部材との距離を増加させることにより電極周面と基
    板表面との間の実効距離を目標値に保つ距離制御手段と
    を備えたことを特徴とする薄膜形成装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の薄膜形成装置において、
    前記距離制御手段として、通算成膜時間またはこれに相
    当する数値を計測、演算する成膜時間検出手段と、その
    検出された値の増加に伴って前記電極の回転中心と基板
    支持部材との距離を増加させる制御手段とを備えたこと
    を特徴とする薄膜形成装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の薄膜形成装置に
    おいて、前記電極加熱手段として加熱用ランプを備え、
    その発する光が前記電極の表面に照射されるように構成
    したことを特徴とする薄膜形成装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の薄膜形成装置において、
    前記加熱用ランプの光を電極表面に集光させる集光手段
    を備えたことを特徴とする薄膜形成装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の薄膜形
    成装置において、前記電極の内部に高周波誘導により加
    熱可能な被加熱体を設けるとともに、この被加熱体を高
    周波誘導によって加熱する手段を備えたことを特徴とす
    る薄膜形成装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の薄膜形成装置において、
    前記被加熱体を電極の側面から側方に露出させるととも
    に、この被加熱体の側方に高周波誘導加熱用導体を配置
    したことを特徴とする薄膜形成装置。
  7. 【請求項7】 請求項1または2記載の薄膜形成装置に
    おいて、前記プラズマに供給されるガスをその供給前に
    加熱する供給ガス加熱手段を備えたことを特徴とする薄
    膜形成装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の薄膜形成装置において、
    前記基板及び電極を収容するチャンバと、このチャンバ
    内にガスを送り込むためのガス供給通路とを備えるとと
    もに、このガス供給通路の途中にヒーターを設けたこと
    を特徴とする薄膜形成装置。
  9. 【請求項9】 請求項1または2記載の薄膜形成装置に
    おいて、前記基板及び電極を収容するチャンバと、この
    チャンバ内のガスを加熱するガス加熱手段とを備えたこ
    とを特徴とする薄膜形成装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の薄膜形成装置におい
    て、前記チャンバ内のガスを一旦導出してチャンバ内に
    返還する循環通路と、この循環通路内でガスを循環させ
    るためのポンプとを備え、当該循環通路の途中にヒータ
    ーを設けたことを特徴とする薄膜形成装置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の薄
    膜形成装置において、前記電極の表面温度もしくはこれ
    に相当する温度を検出する温度検出手段と、その検出温
    度を予め設定された目標温度に維持するように前記電極
    加熱手段の作動を調節する温度制御手段とを備えたこと
    を特徴とする薄膜形成装置。
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