JPH11184805A - バスシステム - Google Patents

バスシステム

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JPH11184805A
JPH11184805A JP9354796A JP35479697A JPH11184805A JP H11184805 A JPH11184805 A JP H11184805A JP 9354796 A JP9354796 A JP 9354796A JP 35479697 A JP35479697 A JP 35479697A JP H11184805 A JPH11184805 A JP H11184805A
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JP9354796A
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Narihiro Masui
成博 増井
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビジー状態のスレーブに対する無駄なトラン
ザクションの発行を防いでバスの使用効率及びスループ
ットの向上を図ると共に、アクセス要求先のスレーブが
ビジー状態であるとしてトランザクションが拒否された
マスタによる他のスレーブに対するトランザクションを
確保する。 【解決手段】 マスタにおいてスレーブの応答の可否に
関するスレーブ状態情報を検知し、その検知結果に基づ
いて、トランザクション要求先のスレーブが応答可能状
態である場合には調停回路にバス権を要求し、トランザ
クション要求先のスレーブが応答不可能状態である場合
には調停回路にバス権を要求しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バスを介してデー
タの転送を行うスプリット型及び分割可能インタロック
型のいずれにも適用できるバスシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】パーソナルコンピュータやワークステー
ション等の情報処理装置においては、バスを介してデー
タの転送(トランザクション)を行うためのバスシステ
ムの性能が装置全体の性能に大きく影響するため、バス
システムを適切に設計することが重要である。このよう
なバスシステムは、インタロック型バスシステムとスプ
リット型バスシステムとに大別される。
【0003】図10は、従来のスプリット型バスシステ
ムの典型的な構成例である。バス101に対し、データ
の転送を要求する要求側ノードである複数のマスタ10
2とその要求に応える応答側ノードである複数のスレー
ブ103とが接続されている。バス101には、また、
それらのマスタ102とスレーブ103との間のトラン
ザクションを制御するバス制御装置104も接続されて
おり、このバス制御装置104にはバス権要求を行うた
めのバスリクエスト線BRとバス権要求の許可を連絡す
るためのバスグラント線BGとを介してマスタ102及
びスレーブ103が接続されている。バス制御装置10
4は、アービタと呼ばれる図示しない調停回路を内蔵
し、この調停回路によってバス権要求に対する可否を制
御する。ここで、図10中、マスタ102は1〜nまで
のn個設けられているため、これを便宜上、マスタ10
2−1〜マスタ102−nと称することにする。また、
スレーブ103も1〜mまでのm個設けられているた
め、これを便宜上、スレーブ103−1〜スレーブ10
3−mと称することにする。そして、マスタ102とバ
ス制御装置104との間のバスリクエスト線BRをそれ
ぞれBR102−1〜BR102−nと称し、スレーブ
103とバス制御装置104との間のバスリクエスト線
BRをそれぞれBR103−1〜BR103−nと称
し、マスタ102とバス制御装置104との間のバスグ
ラント線BGをそれぞれBG102−1〜BG102−
nと称し、スレーブ103とバス制御装置104との間
のバスグラント線BGをそれぞれBG103−1〜BG
103−nと称することにする。
【0004】ここで、スプリット型バスシステムは、典
型的には、1つのデータの転送を、 (1)要求側アービトレーションフェーズ (2)要求パケットフェーズ (3)応答側アービトレーションフェーズ (4)応答パケットフェーズ という4つのフェーズによって実現する。これを図10
に示すバスシステムに沿って説明する。
【0005】まず、(1)の要求側アービトレーション
フェーズでは、バス101がバスリクエスト線BRを通
じてバス権の獲得を要請し、バス101上に設けられた
バス制御装置104が内蔵する調停回路によってバス使
用許諾が与えられるのを待つ。バス使用許諾は、一般的
にバスグラント線BGにより与えられる。この際、複数
のマスタ102やスレーブ103からバス権要求があっ
た場合には、調停回路は所定のアルゴリズムに従い1つ
のマスタ102又はスレーブ103に対してのみバス権
を与える。
【0006】そして、バス権を要請したマスタ102に
バス権が与えられると、バス101が使用されていない
状態ならば(2)の要求パケットフェーズに移る。要求
パケットは、アクセス対象となるスレーブアドレスやコ
マンド等からなる要求ヘッダ、ライトアクセスの場合に
はライトデータからなる。そして、この要求パケットフ
ェーズが終了すると、バス101が開放される。
【0007】次いで、アクセス要求されたスレーブ10
3は、要求されたアクセスを処理した時点、つまり、リ
ードアクセスの場合は要求データの準備が完了した時
点、ライトアクセスの場合は書き込みが終了した時点で
(3)の応答側アービトレーションフェーズに移る。こ
のフェーズでは、スレーブ103がバス権の獲得を要請
し、バス制御装置104が内蔵する調停回路によりバス
の使用許諾が与えられるのを待つ。この際、複数のスレ
ーブ103又はマスタ102からバス権要求があった場
合には、調停回路は所定のアルゴリズムに従い1つスレ
ーブ103又はマスタ102に対してのみバス権を与え
る。
【0008】最後に、バス権を要求したスレーブ103
にバス権が与えられると、バス101が使用されていな
い状態ならば(4)の応答パケットフェーズが実行さ
れ、スレーブ103からアクセス要求したマスタ102
に向けて応答パケットが送出される。この応答パケット
は、アクセス要求元のマスタ102を指定するためのI
Dやコマンド、トランザクション成否情報等からなる応
答ヘッダ、リードアクセスの場合にはリードデータから
なる。
【0009】こうして、(1)〜(4)の各フェーズが
実行されることで、データの転送がなされる。なお、ス
プリット型バスシステムでは、ライトデータのトランザ
クション、つまりライトトランザクションを行う場合、
スレーブ103の側にデータバッファを設け、このバッ
ファ内にデータが保存された時点でスレーブ103がマ
スタ102に対して信号を送出し、トランザクションを
終了するような手法も多く見受けられる。このような処
理を行う場合には、(3)の応答側アービトレーション
フェーズと(4)の応答パケットフェーズとを省略する
ことができる。
【0010】以上説明したとおり、スプリット型バスシ
ステムでは、(2)の要求パケットフェーズが終了する
と、バス101が一旦開放される。つまり、(1)の要
求側アービトレーションフェーズと(2)の要求パケッ
トフェーズとからなる要求パケットと、(3)の応答側
アービトレーションフェーズと(4)の応答パケットフ
ェーズとからなる応答パケットとが分離されているとこ
ろにスプリット型バスシステムの特長及び優位点があ
る。つまり、要求パケットフェーズと応答パケットフェ
ーズとの間に別のモジュールのトランザクションの実行
が可能であり、バス101の使用効率及びスループット
の向上を図ることができる。
【0011】ここで、スプリット型バスシステムの優位
点をより明確に説明するために、インタロック型バスシ
ステムのデータの転送について説明する。インタロック
型バスシステムは、通常、1つのデータの転送を、 (1)アービトレーションフェーズ (2)アドレス/コマンドフェーズ (3)トランザクションフェーズ という3つのフェーズで実現する。(1)のアービトレ
ーションフェーズは、インタロック型バスシステムの要
求側アービトレーションフェーズと同様に、トランザク
ションを要求するマスタがバス権の取得を要請するフェ
ーズであり、(2)のアドレス/コマンドフェーズは、
アクセス対象となるスレーブアドレス及びコマンドを送
出するフェーズであり、(3)のトランザクションフェ
ーズは、実際にデータを転送するフェーズである。この
ようなインタロック型バスシステムにおいては、一旦バ
ス権を取得したマスタは(2)のアドレス/コマンドフ
ェーズと(3)のトランザクションフェーズとを分離せ
ず、トランザクションの終了までバス権を確保したまま
でいる。このため、その間にバス権要求が競合した別の
マスタはバスを使用することができずに待たされること
になる。したがって、バスにアクセスタイムが遅い低速
のI/O装置やメモリ等のモジュールが接続されている
場合、そのモジュールに対するリードアクセスが遅くな
るために、そのモジュールがバスを占有していると他の
モジュールのトランザクションが長い間待たされること
になり、バスの応答性やスループットが大幅に低下して
しまうという問題がある。スプリット型バスシステム
は、要求パケットフェーズと応答パケットフェーズとを
分離することによりそのような問題を解決しており、こ
こにスプリット型バスシステムの優位点がある。
【0012】なお、インタロック型バスシステムの前述
したような問題点を解決するために、近年、応答が遅い
スレーブ103にリードアクセスがあった場合は、スレ
ーブ103側からのリトライ要求によってマスタ102
は一旦トランザクションを中断し(バス101を解放
し)、再度同一トランザクションの発行を繰り返すとい
う技術が開発されている(以下、このようなバスシステ
ムを分割可能インタロック型バスシステムと称する)。
このようなバスシステムの代表例としては、PCIバス
(Peripheral Component Interface Bus)がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】〔第1段階の課題〕し
かしながら、スプリット型バスシステムにおいても、複
数のマスタ102が異なるスレーブ103に対してアク
セスしている場合は問題ないが、同一のスレーブ103
に複数のアクセス要求が同時になされると、つまり、要
求されたアクセス内容を実行中のスレーブ103に別の
マスタ102からアクセス要求が行われると、このスレ
ーブ103は先のアクセス要求についての処理を実行中
であるためにビジー状態となっており、一時的に次の要
求を受けつけることができず、その別のマスタ102に
トランザクションの再発行、つまり、リトライを促すこ
とになる。リトライ要求されたマスタ102は、再びバ
ス権を取得し、そのスレーブ103にアクセスを試みる
ことになる。ところが、そのスレーブ103がまだビジ
ー状態であると、リトライしたマスタ102には再度リ
トライが要求されることになる。このような処理は、ビ
ジー状態であるスレーブ103が応答可能状態になるま
で続けられる。このため、このような無駄なトランザク
ションが生ずると、その間、他のマスタ102やスレー
ブ103はバス101を使用することができなくなり、
バスの使用効率及びスループットが低下してしまうとい
う問題がある。また、リトライ要求を受けたマスタの側
では、リトライ中は他のトランザクションを実行するこ
とができないという問題がある。
【0014】このような問題は、インタロック型バスシ
ステムの改良版であるPCIバスのような前述した分割
可能インタロック型バスにおいても同様に発生する。つ
まり、スレーブが応答可能状態となるまで、何度でもマ
スタからリトライのトランザクションが発行され、無駄
なトランザクションが発行されてしまう。
【0015】図11は、このような問題点を具体的に説
明するためのタイミングチャートであり、1つのスレー
ブ103に2つのマスタ102からアクセス要求がある
場合の信号処理を示している。まず、マスタ102−1
からスレーブ103−1にアクセス要求がある場合、マ
スタ102−1側のバスリクエスト線BR102−1が
アクティブになって要求側アービトレーションフェーズ
が実行され(t1〜t2)、続いてバス制御装置104
が内蔵する調停回路による要求パケットフェーズが実行
される(t2〜t3)。ここで、マスタ102−1によ
るバス101の占有が開放され、スレーブ103−1は
要求したアクセスの処理を実行する。このため、スレー
ブ103−1はビジー状態となる。その後、スレーブ1
03−1における処理が終了すると(t6時点)、スレ
ーブ103−1側のバスリクエスト線BR103−1が
アクティブとなって応答側アービトレーションフェーズ
が実行される(t6〜t7)。続いて、バス制御装置1
04が内蔵する調停回路による応答側パケットフェーズ
が実行され(t7〜t8)、マスタ102−1とスレー
ブ103−1との間のトランザクションが終了する。一
方、t3〜t6まで続くスレーブ103−1のビジー
中、例えばt4時点に他のマスタ102−2からアクセ
ス要求があった場合には、スレーブ103−1はマスタ
102−2にリトライを要求することになる。そして、
例えばt5時点でマスタ102−2がリトライを試みた
場合でも、スレーブ103−1は未だビジー状態なので
再度リトライを要求することになる。このため、マスタ
102−2からスレーブ103−1に出した2つのアク
セス要求はまったく無駄になり、その間、マスタ102
−2がバス101を占有している間は他のマスタ102
やスレーブ103はバス101を使用することができな
くなり、バスの使用効率及びスループットが低下してし
まう。また、リトライ要求を受けたマスタ102−2の
側では、リトライ中は他のトランザクションを実行する
ことができないという問題もある。
【0016】〔第2段階の課題〕そこで、スレーブが応
答可能状態となるまで、何度でもマスタからリトライの
トランザクションが発行され、無駄なトランザクション
が発行されてしまうという問題を解決する発明として、
特開平8−63427号公報には、スレーブ側がリトラ
イ要求とともにビジー時間情報をマスタに送出し、マス
タ側はその時間だけバス使用要求を停止するという発明
が開示されている。ところが、スレーブの種類によって
は正確なビジー時間を算出することができず、また、ス
レーブ側にビジー時間を算出するための手段が必要なこ
とから回路規模の増大を招くという問題がある。また、
特開平8−297632号公報には、リトライ要求を出
されたマスタにはスレーブが応答可能状態となるまで調
停回路がバス使用許諾を与えないようにした発明が開示
されており、これによって、リトライ要求されたマスタ
による無駄なトランザクションの発行が防止される。
【0017】しかしながら、特開平8−63427号公
報に開示された発明も特開平8−297632号公報に
開示された発明も、無駄なトランザクションの発行に伴
うバス使用効率やスループットの低下の防止を図るに過
ぎず、リトライ要求を受けたマスタ102の側でアクセ
ス要求しているスレーブ103が応答可能状態になるま
で他のトランザクションを実行することができないとい
う問題を解決するものではない。このため、例えば、1
つのマスタ102が異なる複数のスレーブ103に対し
並行してトランザクションを実行したい場合、先に発行
されたトランザクションがリトライとなると、このトラ
ンザクションが完了するまで他のスレーブ103にアク
セスすることができず、並行処理を行うことができな
い。
【0018】このような問題は、次のような問題も引き
起こす。マスタとスレーブとが共通のバスインタフェー
ス部を用いてバスに接続されたモジュールの場合、例え
ばバス(第1のバス)に接続されるモジュールが他のバ
ス(第2のバス)と接続するためのバスブリッジである
場合、このバスブリッジはマスタ及びスレーブとして機
能することになる。ここで、第1のバスがスプリット型
バスであった場合、要求アービトレーション及び応答ア
ービトレーションに同一のバスリクエスト線を用いてバ
ス権が要求される。今、バスブリッジがマスタとして動
作し、このトランザクションがリトライされた場合、リ
トライを受けたマスタにはその要求先スレーブがレディ
状態となるまでバス使用許諾を与えないようにすると、
これより以前にバスブリッジがスレーブとして要求され
ていたデータの応答まで阻害されてしまうという問題が
生ずる。
【0019】本発明の目的は、スレーブがビジー状態で
ある場合にそのスレーブに対する無駄なトランザクショ
ンの発行を防いでバスの使用効率及びスループットの向
上を図ることができると共に、アクセス要求先のスレー
ブがビジー状態であるとしてトランザクションが拒否さ
れたマスタによるビジー状態のスレーブ以外のスレーブ
に対するトランザクションを妨げることがないバスシス
テムを得ることである。
【0020】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のバスシス
テムの発明は、データの転送を行うためのバスと、バス
に接続された複数のマスタ及びスレーブと、バス、マス
タ及びスレーブに接続されてバスの調停を行う調停回路
と、マスタに設けられ、スレーブの応答の可否に関する
スレーブ状態情報を検知するスレーブ状態情報検知手段
と、マスタに設けられ、トランザクション要求先のスレ
ーブが応答可能状態であるとスレーブ状態情報検知手段
が検知した場合には調停回路にバス権を要求し、トラン
ザクション要求先のスレーブが応答不可能状態であると
スレーブ状態情報検知手段が検知した場合には調停回路
にバス権を要求しないバス要求手段とを備える。
【0021】したがって、マスタに設けられたスレーブ
状態情報検知手段がスレーブの応答の可否に関するスレ
ーブ状態情報を検知し、マスタに設けられたバス要求手
段は、トランザクション要求先のスレーブが応答可能状
態となるまでマスタにバス権を要求させない。よって、
トランザクション要求先のスレーブが応答可能状態とな
るまでマスタはバスを占有することがないため、バスの
使用効率及びスループットが向上する。また、従来のよ
うなスレーブからのリトライ要求がマスタに発行される
ことがないため、1つのマスタから複数のスレーブに対
する並行処理も可能となる。
【0022】ここで、請求項1記載の発明におけるマス
タが備えるスレーブ状態情報検知手段は、例えば、バス
上に発行される全てのトランザクションを監視してスレ
ーブの現在の状態を監視するトランザクション監視手段
と、トランザクション監視手段の監視結果を参照してス
レーブの各々について応答の可否に関するスレーブ状態
情報を設定するスレーブ状態情報設定手段とによって構
成することが可能である。
【0023】請求項3記載のバスシステムの発明は、デ
ータの転送を行うためのバスと、バスに接続された複数
のマスタ及びスレーブと、バス、マスタ及びスレーブに
接続されてバスの調停を行う調停回路と、スレーブに設
けられ、自己の応答の可否に関するスレーブ状態情報を
マスタに出力するスレーブ状態情報出力手段と、マスタ
に設けられ、トランザクション要求先のスレーブが応答
可能状態であるとスレーブ状態情報検知手段が出力する
場合には調停回路にバス権を要求し、トランザクション
要求先のスレーブが応答不可能状態であるとスレーブ状
態情報検知手段が出力する場合には調停回路にバス権を
要求しないバス要求手段とを備える。
【0024】したがって、スレーブに設けられたスレー
ブ状態情報出力手段が自己の応答の可否に関するスレー
ブ状態情報をマスタに出力し、マスタは、バス要求手段
によってトランザクション要求先のスレーブが応答可能
状態となるまでマスタにバス権を要求させない。よっ
て、トランザクション要求先のスレーブが応答可能状態
となるまでマスタはバスを占有することがないため、バ
スの使用効率及びスループットが向上する。また、従来
のようなスレーブからのリトライ要求がマスタに発行さ
れることがないため、1つのマスタから複数のスレーブ
に対する並行処理も可能となる。
【0025】請求項4記載のバスシステムの発明は、デ
ータの転送を行うためのバスと、バスに接続された複数
のマスタ及びスレーブと、バス、マスタ及びスレーブに
接続されてバスの調停を行う調停回路と、マスタに設け
られ、調停回路に行うバス権要求にトランザクション先
のスレーブの指定を伴わせるスレーブ指定手段と、調停
回路に設けられ、スレーブの応答の可否に関するスレー
ブ状態情報を検知するスレーブ状態情報検知手段と、調
停回路に設けられ、マスタからのトランザクション要求
先のスレーブが応答可能状態であるとスレーブ状態情報
検知手段が検知した場合には調停を行い、マスタからの
トランザクション要求先のスレーブが応答不可能状態で
あるとスレーブ状態情報検知手段が検知した場合には調
停を行わない調停手段とを備える。
【0026】したがって、マスタからのバス権要求に伴
うトランザクション先のスレーブ指定に対応するスレー
ブの応答の可否に関するスレーブ状態情報が調停回路に
設けられたスレーブ状態情報検知手段により検知され、
調停回路に設けられた調停手段は、トランザクション要
求先のスレーブが応答可能状態となるまでそのトランザ
クションの調停を行わない。よって、トランザクション
要求先のスレーブが応答可能状態となるまでマスタはバ
スを占有することがないため、バスの使用効率及びスル
ープットが向上する。また、従来のようなスレーブから
のリトライ要求がマスタに発行されることがないため、
1つのマスタから複数のスレーブに対する並行処理も可
能となる。
【0027】請求項5記載のバスシステムの発明は、デ
ータの転送を行うためのバスと、バスに接続された複数
のマスタ及びスレーブと、バス、マスタ及びスレーブに
接続されてバスの調停を行う調停回路と、マスタと調停
回路とを接続する2本のバスリクエスト線と、マスタに
設けられ、調停回路に対するバス権要求の経路を、前回
リトライとなったトランザクションの再発行である場合
には第1のバスリクエスト線とし、それ以外のトランザ
クションの発行である場合には第2のバスリクエスト線
とする経路選択手段と、調停回路に設けられ、スレーブ
の応答の可否に関するスレーブ状態情報を検知するスレ
ーブ状態情報検知手段と、調停回路に設けられ、マスタ
から第1のバスリクエスト線を介してバス権要求があっ
た場合であってマスタからのトランザクション要求先の
スレーブが応答不可能状態であるとスレーブ状態情報検
知手段が検知した場合には調停を行わず、マスタから第
2のバスリクエスト線を介してバス権要求があった場合
及びマスタから第1のバスリクエスト線を介してバス権
要求があった場合であってマスタからのトランザクショ
ン要求先のスレーブが応答可能状態であるとスレーブ状
態情報検知手段が検知した場合には調停を行う調停手段
とを備える。
【0028】したがって、調停回路に設けられたスレー
ブ状態情報検知手段はスレーブの応答の可否に関するス
レーブ状態情報を検知し、調停回路に設けられた調停手
段は、マスタからのスレーブアクセス要求が第1のバス
リクエスト線を介するものである場合にはトランザクシ
ョン要求先のスレーブが応答可能状態となるまでそのト
ランザクションの調停を行わない。よって、トランザク
ション要求先のスレーブが応答可能状態となるまでマス
タはバスを占有することがないため、バスの使用効率及
びスループットが向上する。また、マスタが第2のバス
リクエスト線を介してアクセス要求を行う場合には応答
可能なスレーブに対して同一マスタから並列してアクセ
ス要求を発行することができ、1つのマスタから複数の
スレーブに対する並行処理も可能となる。
【0029】ここで、請求項4又は5記載のバスシステ
ムにおいて、スレーブ状態情報検知手段は、バス上に発
行される全てのトランザクションを監視してスレーブの
現在の状態を監視するトランザクション監視手段と、ト
ランザクション監視手段の監視結果を参照してスレーブ
の各々について応答の可否に関するスレーブ状態情報を
設定するスレーブ状態情報設定手段とによって容易に構
成することができ(請求項6)、また、自己の応答の可
否に関するスレーブ状態情報を調停回路に出力するスレ
ーブ状態情報出力手段をスレーブに設ければ、調停回路
に設けられたスレーブ状態情報検知手段はスレーブ状態
情報出力手段の出力結果を参照してスレーブの応答の可
否に関するスレーブ状態情報を容易に検知することがで
きる(請求項7)。
【0030】請求項8記載のバスシステムの発明は、デ
ータの転送を行うためのバスと、バスに接続された複数
のマスタ及びスレーブと、バス、マスタ及びスレーブに
接続されてバスの調停を行う調停回路と、マスタを含む
マスタ機能ブロックとスレーブを含むスレーブ機能ブロ
ックとが共通のバスインタフェース部によってバスに接
続されたモジュールと、モジュールと調停回路とを接続
し、マスタ機能ブロックからのバス権要求に用いる第1
のバスリクエスト線とスレーブ機能ブロックからのバス
権要求に用いる第2のバスリクエスト線とから構成され
た2本のバスリクエスト線と、調停回路に設けられ、ス
レーブの応答の可否に関するスレーブ状態情報を検知す
るスレーブ状態情報検知手段と、調停回路に設けられ、
モジュールから第1のバスリクエスト線を介してリトラ
イのバス権要求があった場合であってモジュールからの
トランザクション要求先のスレーブが応答不可能状態で
あるとスレーブ状態情報検知手段が検知した場合には調
停を行わず、それ以外の場合にはバス権要求に応じて調
停を行う調停手段とを備える。
【0031】したがって、調停回路に設けられたスレー
ブ状態情報検知手段はスレーブの応答の可否に関するス
レーブ状態情報を検知し、調停回路に設けられた調停手
段は、モジュールからのアクセス要求が第1のバスリク
エスト線を介するものである場合にはマスタ機能ブロッ
クからの要求であるためトランザクション要求先のスレ
ーブが応答可能状態となるまでそのトランザクションの
調停を行わない。よって、トランザクション要求先のス
レーブが応答可能状態となるまでモジュールはバスを占
有することがないため、バスの使用効率及びスループッ
トが向上する。また、モジュールが第2のバスリクエス
ト線を介してアクセス要求を行う場合には応答可能なマ
スタやスレーブに対して同一モジュールから並列してア
クセス要求を発行することができ、1つのモジュールか
ら複数のスレーブ又はマスタに対する並行処理も可能と
なる。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。いかに説明する各種の実施の形態におい
て、特に断りのない限り、便宜上、信号は正論理である
とする。
【0033】本発明の第一の実施の形態を図1ないし図
3に基づいて説明する。本実施の形態のバスシステム
は、バス1として、スプリット型バス及び分割可能イン
タロック型バスのいずれをも用いることができる。この
ようなバス1には、データの転送を要求する要求側ノー
ドである複数のマスタ2とその要求に応える応答側ノー
ドである複数のスレーブ3とが接続されている。バス1
には、また、それらのマスタ2とスレーブ3との間のト
ランザクションを制御するバス制御装置4も接続されて
おり、このバス制御装置4にはバス権要求を行うための
バスリクエスト線BRとバス権要求の許可を連絡するた
めのバスグラント線BGとを介してマスタ2及びスレー
ブ3が接続されている。バス制御装置4は、アービタと
呼ばれる図示しない調停回路を内蔵し、この調停回路に
よってバス権要求に対する可否を制御する。ここで、図
1中、マスタ2は1〜nまでのn個設けられているた
め、これを便宜上、マスタ2−1〜マスタ2−nと称す
ることにする。また、スレーブ3も1〜mまでのm個設
けられているため、これを便宜上、スレーブ3−1〜ス
レーブ3−mと称することにする。そして、マスタ2と
バス制御装置4との間のバスリクエスト線BRをそれぞ
れBR2−1〜BR2−nと称し、スレーブ3とバス制
御装置4との間のバスリクエスト線BRをそれぞれBR
3−1〜BR3−nと称し、マスタ2とバス制御装置4
との間のバスグラント線BGをそれぞれBG2−1〜B
G2−nと称し、スレーブ3とバス制御装置4との間の
バスグラント線BGをそれぞれBG3−1〜BG3−n
と称することにする。
【0034】ここで、マスタ2は、バス要求手段5を備
える。図2は、バス要求手段5の内部構造を示すブロッ
ク図である。バス要求手段は、トランザクション監視手
段6と、スレーブ状態情報設定手段7と、バスリクエス
ト制御手段8とを備える。トランザクション監視手段6
は、各種の演算処理を実行することでバス1上に発行さ
れる全てのトランザクションを監視し、現在のスレーブ
状態が応答可能状態(レディー状態)か応答不可能状態
(ビジー状態)かを把握する手段である。このようなト
ランザクション監視手段6は、全ての要求パケット及び
応答パケットを解釈し、マスタ2からの要求がどのスレ
ーブ3に対するものであるか、そして、スレーブ3は応
答したかどうかを判別し、スレーブ状態情報設定手段7
に通知する。スレーブ状態情報設定手段7は、トランザ
クション監視手段6からのスレーブ状態の通知に基づい
てスレーブ状態を設定するメモリ構成のものである。例
えば、図3において、マスタ2−1の要求パケットがス
レーブ3−1に対するものであるので、トランザクショ
ン監視手段6はt3時点においてスレーブ3−1のビジ
ー状態を認識し、スレーブ状態信号をスレーブ状態情報
設定手段7に通知する。これにより、スレーブ状態情報
設定手段7は、スレーブ3−1がビジーであることを示
すスレーブビジー信号SB1を設定する。そして、スレ
ーブ3−1からマスタ2−1に応答パケットが返された
時(t8時点)、トランザクション監視手段6はスレー
ブ3−1がレディー状態になったと解釈し、スレーブビ
ジー信号SB1をリセットする。このような処理は、他
のマスタ2及びスレーブ3間のトランザクションについ
ても同様に実行される。ここに、スレーブ3の応答の可
否に関するスレーブ状態情報を検知するスレーブ状態情
報検知手段が構成される。
【0035】次いで、バスリクエスト制御手段8は、マ
スタ2内部から特定のスレーブ3に対するアクセス要求
があった場合に、スレーブ状態情報設定手段7に設定さ
れたスレーブ状態情報に従い、そのスレーブ3に対する
トランザクションを制御する構造の情報処理部である。
つまり、バスリクエスト制御手段8は、所定のスレーブ
3に対するアクセス要求に対し、トランザクション要求
先のスレーブ3がレディー状態ならばバスリクエスト線
BRにアサート信号を送り、トランザクション要求先の
スレーブ3がビジー状態ならばバスリクエスト線BRに
アサート信号を送らない、という制御を実行する。
【0036】図3は、1つのスレーブ3−1に2つのマ
スタ2−1、2−2からアクセス要求がある場合の信号
処理を示すタイミングチャートである。まず、マスタ2
−1からスレーブ3−1にトランザクションを実行する
場合、t1時点において、マスタ2−1が備えるスレー
ブ状態情報設定手段7にはスレーブ3−1についてのス
レーブビジー信号SB1がセットされていないため、マ
スタ2−1が備えるバスリクエスト制御手段8はバスリ
クエスト線BR2−1にアサート信号を送る。すると、
バス制御装置4に内蔵された調停回路が調停動作を行
い、バス1が使用されていなければマスタ2−1にバス
権を渡す(t2時点:要求側アービトレーションフェー
ズ)。バス権を獲得したマスタ2−1は、バス1を介し
て要求ヘッダ等をスレーブ3−1に送信する(要求パケ
ットフェーズ)。
【0037】一方、t4時点において、マスタ2−2も
スレーブ3−1にアクセス要求をしようとするが、この
際、スレーブ3−1はマスタ2−1のための処理を実行
中である。このため、マスタ2−2が備えるスレーブ状
態情報設定手段7にはスレーブ3−1についてのスレー
ブビジー信号SB1がセットされているので、マスタ2
−2が備えるバスリクエスト制御手段8はバスリクエス
ト線BR2−2にアサート信号を送らない。また、t5
時点においても、マスタ2−2はスレーブ3−1にアク
セス要求をしようとするが、この際にも、スレーブ3−
1はマスタ2−1のための処理を実行中である。このた
め、前回と同様にマスタ2−2が備えるバスリクエスト
制御手段8はバスリクエスト線BR2−2にアサート信
号を送らない。したがって、マスタ2−2では、ビジー
状態のスレーブ3−1に対する無駄なトランザクション
の発行をせず、バス1が無駄に占有されることがない。
しかも、スレーブ3−1がビジー状態である間、マスタ
2−2はリトライ中ではないため、マスタ2−2は、他
のスレーブ3に対するトランザクションの発行等の処理
を実行することができる。
【0038】このように、図3を例に挙げて説明したと
おり、本実施の形態のバスシステムでは、ビジー状態の
スレーブ3に対するマスタ2からの無駄なトランザクシ
ョンの発行を防止することができ、したがって、バス1
の使用効率及びスループットの向上を図ることができ
る。また、アクセス要求先のスレーブ3がビジー状態で
あるとしてトランザクションが拒否されたマスタ2によ
るビジー状態のスリーブ3以外のスリーブ3に対するト
ランザクション等の処理が妨げられない。
【0039】なお、スレーブ3によっては、複数個のデ
ータバッファを備え、複数の要求を受け付けて処理でき
る種類のものがある。このような種類のスレーブ3につ
いては、要求の受け付け数が受け付け可能要求数に達し
た時点でスレーブビジーと判定するようにすれば良い。
また、バス1が分割可能インタロック型バスである場合
には、スレーブ3がバス権を要求することはないので、
スレーブ3とバス制御装置4との間に介在接続されたバ
スリクエスト線BR及びバスグラント線BGは省略可能
である。
【0040】本発明の第二の実施の形態を図4に基づい
て説明する。第一の実施の形態と同一部分は同一符号で
示し説明も省略する。本実施の形態では、マスタ2のバ
ス要求手段5中にはトランザクション監視手段6が備え
られておらず、各スレーブ3は、自己のスレーブ状態を
スレーブ状態信号として出力するように構成されている
(スレーブ状態情報出力手段)。各スレーブ3から出力
されたスレーブ状態信号は、マスタ2とスレーブ3とを
接続するスレーブ状態信号送信線SBを介してスレーブ
3からマスタ2に送信される。ここで、スレーブ状態信
号送信線SBは、スレーブ3−1、3−2、3−mに対
応させて、各スレーブ3毎にSB−1、SB−2、SB
−mが設けられ、これらの各スレーブ状態信号送信線S
B−1、SB−2、SB−mは1本のスレーブ状態信号
送信線SBに統合されて各マスタ2のバス要求手段5が
備えるスレーブ状態情報設定手段7に接続されている。
【0041】したがって、本実施の形態によれば、各ス
レーブ3が自らのスレーブ状態情報をマスタ2に送信出
力するため、マスタ2は、送信出力されたスレーブ状態
情報に従いスレーブ状態情報設定手段7に各スレーブ3
のスレーブビジー信号SBのセット及びリセットを設定
しておくだけで良い。これにより、マスタ2の回路構成
の簡略化が図られる。
【0042】本発明の第三の実施の形態を図5及び図6
に基づいて説明する。第一の実施の形態と同一部分は同
一符号で示し説明も省略する。本実施の形態は、概略的
には、バス制御装置4が内蔵する調停回路11(後に詳
述する)が各スレーブ3の状態を検知し、各マスタ2は
バス権要求時にバス権要求先をバス制御装置4に示し
(スレーブ指定手段)、各マスタ2のバス権要求先に応
じて調停回路11がバス使用許諾を与えるかどうかを決
定する、という処理を行う。
【0043】各マスタ2は、バス制御装置4の調停回路
11に対してバス権要求をする際に、同時に要求先スレ
ーブ3を調停回路11に通知する。そのための手段とし
て、本実施の形態では、バス制御装置4との間に介在接
続されるバスリクエスト線BRを各スレーブ3に対応付
けて複数本設けている。ここで、図5中、例えばマスタ
2−1とバス制御装置4との間に介在接続されるバスリ
クエスト線BR2−1〔1:m〕は、マスタ2−1から
引き出されるm本のバスリクエスト線BRであり、バス
リクエスト線BR2−1〔1〕と表記した場合、このバ
スリクエスト線は要求先のスレーブ3がスレーブ3−1
の場合にバス権要求するために用いられるバスリクエス
ト線BRであるものとする。したがって、バスリクエス
ト線BR2−1〔2〕はスレーブ3−2に対応し、バス
リクエスト線BR2−1〔m〕はスレーブ3−mに対応
することになる。
【0044】次いで、バス制御装置4の調停回路11
は、図6に示すように、スレーブ状態情報検知手段12
と、バスリクエストマスク手段13と、調停手段14
と、優先順位決定手段15とを備える。スレーブ状態情
報検知手段12は、第一の実施の形態においてマスタ2
のバス要求手段5に備えられたトランザクション監視手
段6及びスレーブ状態情報設定手段7と同一の構成を備
え、各スレーブ3のスレーブ状態(レディー状態かビジ
ー状態か)を認識してスレーブビジー信号SBを生成す
る。次に、バスリクエストマスク手段13は、各マスタ
2からの要求先スレーブ3の情報を含んだバスリクエス
ト信号BRM(図5中のBR2−1〔1:m〕、BR2
−2〔1:m〕、BR2−n〔1:m〕を介して送信さ
れる信号)をスレーブ状態情報検知手段12によって生
成されたスレーブビジー信号SBに従いマスクし、その
結果を調停手段14に出力する。例えば、マスタ2−1
からスレーブ3−1にバス権要求がある場合はバスリク
エスト線BR2−1〔1〕を介してバス権要求がなさ
れ、この際、スレーブ3−1のスレーブ状態信号SB1
がビジーであればそのバスリクエストはマスクされて打
ち消され、レディーであればマスタ2−1からのバス権
要求が調停手段14に出力される。次に、優先順位決定
手段15は、バス権要求が競合した場合の優先順位を既
存のアルゴリズムを用いて決定保持し、調停手段14に
出力する。そして、調停手段14は、スレーブ3からの
バスリクエスト信号BRS(図5中のBR3−1、BR
3−2、BR3−mを介して送信される信号)とバスリ
クエストマスク手段13の出力とを各モジュールからの
バス権要求とし、優先順位決定手段15の出力に従いバ
ス権を与えるモジュールを1つ決定し、そのモジュール
に対してバスグラント信号BGを出力する。なお、調停
手段14及び優先順位決定手段15は、既存の構成のも
のをそのまま用いることが可能である。
【0045】このような構成において、各マスタ2は、
バス権要求先のスレーブ3に対応するバスリクエスト線
BRMを用いてバス権要求をするので、バス権要求先の
スレーブ3がバス制御装置4に示される。そこで、バス
制御装置4では、内蔵する調停回路11が各スレーブ3
の状態(レディー状態かビジー状態か)を検知し認識し
ているので、各マスタ2のバス権要求先に応じてバス使
用許諾を与えることができるかどうかを決定することが
できる。この場合、スレーブ状態情報は調停回路11で
一括管理するため、スレーブ状態情報を獲得するための
手段を各マスタ2や各スレーブ3に個々に設ける必要が
なく、回路構成の簡略化が図られる。
【0046】本発明の第四の実施の形態を図7に基づい
て説明する。第三の実施の形態と同一部分は同一符号で
示し説明も省略する。本実施の形態では、第二の実施の
形態と同様に、各スレーブ3がスレーブ状態情報出力手
段を備え、調停回路11中においてスレーブ状態情報検
知手段12が省略されている。つまり、各スレーブ3
は、自らのスレーブ状態情報(レディー状態かビジー状
態か)を出力するため、その出力を直接又は一旦ラッチ
して調停回路11のバスリクエストマスク手段13に入
力することで、スレーブ状態情報検知手段12が果たし
ていた機能が実行されることになる。このような処理を
実現するため、本実施の形態では、調停回路11とスレ
ーブ3とをスレーブ状態信号送信線SBを介して接続
し、各スレーブ3から出力されたスレーブ状態信号をス
レーブ3から調停回路11に送信する。ここで、スレー
ブ状態信号送信線SBは、スレーブ3−1、3−2、3
−mに対応させて、各スレーブ3毎にSB−1、SB−
2、SB−mが設けられ、これらの各スレーブ状態信号
送信線SB−1、SB−2、SB−mは1本のスレーブ
状態信号送信線SBに統合されて調停回路11が備える
バスリクエストマスク手段13に接続されている。
【0047】本発明の第五の実施の形態を図8に基づい
て説明する。第三の実施の形態と同一部分は同一符号で
示し説明も省略する。本実施の形態では、各マスタ2
は、バス権要求の実行時、実行しようとするトランザク
ションの種別をバス制御回路4の調停回路11に送信す
る。この調停回路11は、第三の実施の形態で説明した
調停回路11と略同一の回路構成を備えている。したが
って、調停回路11は、各マスタ2が実行しようとする
トランザクションの種別に応じてバス使用許諾を与える
かどうかを決定する。
【0048】つまり、説明の簡略化のために1つのマス
タ2だけを示す図8に示すように、マスタ2から引き出
されるバスリクエスト線BRとして、通常のバス権要求
に用いる第2のバスリクエスト線としてのバスリクエス
ト線BRと、前回のトランザクションでリトライとなっ
たトランザクションを再発行するときに用いる第1のバ
スリクエスト線としてのバスリクエスト線BR-retry
との2本設けられている。マスタ2は、バス権要求をす
る際、前回リトライとなったトランザクション実行する
場合にはバスリクエスト線BR-retry を用いてバスリ
クエスト信号を出力し、それ以外のトランザクションを
実行する場合にはバスリクエスト線BRを用いてバスリ
クエスト信号を出力する。調停回路11は、各マスタ2
に対応付けてリトライされたスレーブ番号をレジストし
ておく。そこで、調停回路11は、バスリクエスト線B
R-retry を介してマスタ2からのバスリクエスト信号
を入力した場合には、レジストした前回リトライのスレ
ーブ番号のスレーブ3について、スレーブ状態情報検知
手段12によってその状態(レディー状態かビジー状態
か)を検知し、アクセス要求されたスレーブ3がビジー
状態であればそのバスリクエスト信号をバスリクエスト
マスク手段13によってマスクして打ち消す。これに対
し、アクセス要求されたスレーブ3がレディー状態とな
っていれば、バスリクエスト信号をマスクせず、調停手
段14によって調停を実行する。また、調停回路11
は、バスリクエスト線BRを介してマスタ2からのバス
リクエスト信号を入力した場合にも、そのバスリクエス
ト信号をマスクせずに調停手段14によって調停を実行
する。調停の結果、スレーブ3からバスグラント線BG
を介してバスグラント信号が出力された場合には、バス
グラント線BGを介してマスタ2にバスグラント信号が
返され、これによって要求パケットフェーズに入る。
【0049】このように、本実施の形態では、第三の実
施の形態のように、各スレーブ3毎にそれぞれ対応する
バスリクエスト線BRを各マスタ2毎に設ける必要がな
く、回路構成が単純化する。また、必ずしも再実行する
必要がないトランザクションに対してはその再発行をせ
ずに次の処理に移ることができ、そのような動作をする
マスタ2に対しては、処理の簡素化が図られる。
【0050】なお、実施にあたっては、スレーブ状態情
報検知手段12によってスレーブ3の状態を常時監視
し、前回リトライとなっていたスレーブ3がレディー状
態となったとき、そのスレーブ3によりリトライを受け
ていたマスタ2についてリトライがあったというレジス
トを即時リセットするように構成してもよい。
【0051】本発明の第六の実施の形態を図9に基づい
て説明する。第三の実施の形態と同一部分は同一符号で
示し説明も省略する。本実施の形態では、マスタ2の機
能を奏するマスタ機能ブロック21とスレーブ3の機能
を奏するスレーブ機能ブロック22とが共通のバスイン
タフェース部を介してバス1に接続されるモジュール2
3として構成されている。このモジュール23は、マス
タ2からバスリクエスト信号を出力する場合には第1の
バスリクエスト線としてのバスリクエスト線BRmを用
いて行い、スレーブ3からバスリクエスト信号を出力す
る場合には第2のバスリクエスト線としてのバスリクエ
スト線BRsを用いて行うように構成されている。調停
回路11は、第三の実施の形態で説明した調停回路11
と略同一の回路構成を備え、バスリクエスト線BRの種
類によりマスタ機能ブロック21からのトランザクショ
ンかスレーブ機能ブロック22からのトランザクション
かを判別し、そのトランザクションの種別等に応じてバ
ス使用許諾を与えるかどうかを決定する。つまり、バス
リクエスト線BRmを介して受信したバスリクエスト信
号はマスタ機能ブロック21からのバス権要求なので、
この場合には、要求先スレーブ3がレディー状態となる
までそのバスリクエスト信号がバスリクエストマスク手
段13によってマスクされて打ち消される。要求先スレ
ーブ3の状態(レディー状態かビジー状態か)は、スレ
ーブ状態情報検知手段12によって検知される。これに
対し、アクセス要求されたスレーブ3がレディー状態と
なっていれば、バスリクエスト信号がバスリクエストマ
スク手段13によってマスクされず、調停手段14によ
る調停が実行される。また、バスリクエスト線BRsを
介して受信したバスリクエスト信号はスレーブ機能ブロ
ック22からのバス権要求なので、この場合には、バス
リクエスト信号がバスリクエストマスク手段13によっ
て打ち消されることなく、調停手段14による調停が実
行される。調停の結果、スレーブ3からバスグラント線
BGを介してバスグラント信号が出力された場合には、
バスグラント線BGを介してマスタ2にバスグラント信
号が返され、これによって要求パケットフェーズに入
る。
【0052】本実施の形態のバスシステムによれば、マ
スタ/スレーブとの両機能を持つモジュール23がマス
タ2として動作してこのトランザクションがリトライさ
れた場合でも、モジュール23がスレーブ3として要求
されていたデータを応答する場合には調停が阻止されな
いので、例えばバスブリッジのようなマスタ/スレーブ
の両機能を持つモジュール23が存在するバスシステム
のより一層のバス使用効率及びスループットの向上を達
成することができる。更に加えて、バス権要求がマスタ
機能ブロック21からのものかスレーブ機能ブロック2
2からのものかという区別をモジュール23と調停回路
11との間のバスリクエスト線BRを2本設けるだけと
いう簡単な構成によって実現することができるので、回
路構成の簡略化を図ることができる。
【0053】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、上述のように構
成したので、応答不可能状態のスレーブに対する無駄な
トランザクションの発行を防止してバスの使用効率及び
スループットを向上させることができ、また、応答不可
能状態のスレーブからマスタにリトライ要求がなされる
ことがないので応答可能なスレーブに対しては同一マス
タから並列してアクセス要求を発行することができ、ト
ランザクション効率を向上させることができる。しか
も、特別な調停回路を設ける必要がないので既存の調停
回路を用いることができる。
【0054】請求項2記載の発明は、上述のように構成
したので、スレーブ状態情報検知手段を容易に構成する
ことができ、既存のバスを変更することなく請求項1記
載の発明の効果を得ることができる。
【0055】請求項3記載の発明は、上述のように構成
したので、応答不可能状態のスレーブに対する無駄なト
ランザクションの発行を防止してバスの使用効率及びス
ループットを向上させることができ、また、応答不可能
状態のスレーブからマスタにリトライ要求がなされるこ
とがないので応答可能なスレーブに対しては同一マスタ
から並列してアクセス要求を発行することができ、トラ
ンザクション効率を向上させることができる。しかも、
特別な調停回路を設ける必要がないので既存の調停回路
を用いることができる。
【0056】請求項4記載の発明は、上述のように構成
したので、応答不可能状態のスレーブに対する無駄なト
ランザクションの発行を防止してバスの使用効率及びス
ループットを向上させることができ、また、応答不可能
状態のスレーブからマスタにリトライ要求がなされるこ
とがないので応答可能なスレーブに対しては同一マスタ
から並列してアクセス要求を発行することができ、トラ
ンザクション効率を向上させることができる。しかも、
スレーブ状態情報は調停回路で一括管理するため、スレ
ーブ状態情報を獲得するための手段を各マスタや各スレ
ーブに個々に設ける必要がなく、回路構成の簡略化を図
ることができる。
【0057】請求項5記載の発明は、上述のように構成
したので、応答不可能状態のスレーブに対する無駄なト
ランザクションの発行を防止してバスの使用効率及びス
ループットを向上させることができ、また、マスタが第
2のバスリクエスト線を介してアクセス要求を行う場合
には応答可能なスレーブに対して同一マスタから並列し
てアクセス要求を発行することができ、トランザクショ
ン効率を向上させることができる。しかも、スレーブ状
態情報は調停回路で一括管理するため、スレーブ状態情
報を獲得するための手段を各マスタや各スレーブに個々
に設ける必要がなく、回路構成の簡略化を図ることがで
きる。加えて、マスタと調停回路との間のバスリクエス
ト線を2本設けるだけという簡単な構成によってマスタ
からのアクセス要求の種類を判別することができるの
で、回路構成の簡略化を図ることができる。
【0058】請求項6記載の発明及び請求項7記載の発
明は、上述のように構成したので、スレーブ状態情報検
知手段を容易に構成することができ、既存のバスを変更
することなく請求項4又は5記載の発明の効果を得るこ
とができる。
【0059】請求項8記載の発明は、上述のように構成
したので、応答不可能状態のスレーブに対する無駄なト
ランザクションの発行を防止してバスの使用効率及びス
ループットを向上させることができ、また、マスタが第
2のバスリクエスト線を介してアクセス要求を行う場合
には応答可能なスレーブに対して同一マスタから並列し
てアクセス要求を発行することができ、トランザクショ
ン効率を向上させることができる。しかも、スレーブ状
態情報は調停回路で一括管理するため、スレーブ状態情
報を獲得するための手段を各マスタや各スレーブに個々
に設ける必要がなく、回路構成の簡略化を図ることがで
きる。加えて、マスタ/スレーブの両機能を持つモジュ
ールがマスタとして動作してこのトランザクションがリ
トライされた場合でも、モジュールがスレーブとして要
求されていたデータを応答する場合には調停が阻止され
ないので、例えばバスブリッジのようなマスタ/スレー
ブの両機能を持つモジュールが存在するバスシステムの
より一層のバスの使用効率及びスループットの向上を達
成することができる。更に加えて、バス権要求がマスタ
機能ブロックからのものかスレーブ機能ブロックからの
ものかという区別をモジュールと調停回路との間のバス
リクエスト線を2本設けるだけという簡単な構成によっ
て実現することができるので、回路構成の簡略化を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態を示すバスシステム
のブロック図である。
【図2】各マスタが備えるバス要求手段のブロック図で
ある。
【図3】1つのスレーブに2つのマスタからアクセス要
求がある場合の信号処理を示すタイミングチャートであ
る。
【図4】本発明の第二の実施の形態を示すバスシステム
のブロック図である。
【図5】本発明の第三の実施の形態を示すバスシステム
のブロック図である。
【図6】調停回路のブロック図である。
【図7】本発明の第四の実施の形態を示すバスシステム
のブロック図である。
【図8】本発明の第五の実施の形態を示すバスシステム
のブロック図である。
【図9】本発明の第六の実施の形態を示すバスシステム
のブロック図である。
【図10】従来のスプリット型のバスシステムの一例を
示すブロック図である。
【図11】図10に示すバスシステムにおいて、1つの
スレーブに2つのマスタからアクセス要求がある場合の
信号処理を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 バス 2 マスタ 3 スレーブ 5 バス要求手段 6,7,12 スレーブ状態情報検知手段 6 トランザクション監視手段 7 スレーブ状態情報設定手段 11 調停回路 21 マスタ機能ブロック 22 スレーブ機能ブロック 23 モジュール BR-retry 第1のバスリクエスト線 BR 第2のバスリクエスト線 BRm 第1のバスリクエスト線 BRs 第2のバスリクエスト線

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データの転送を行うためのバスと、 前記バスに接続された複数のマスタ及びスレーブと、 前記バス、前記マスタ及び前記スレーブに接続されて前
    記バスの調停を行う調停回路と、 前記マスタに設けられ、前記スレーブの応答の可否に関
    するスレーブ状態情報を検知するスレーブ状態情報検知
    手段と、 前記マスタに設けられ、トランザクション要求先の前記
    スレーブが応答可能状態であると前記スレーブ状態情報
    検知手段が検知した場合には前記調停回路にバス権を要
    求し、トランザクション要求先の前記スレーブが応答不
    可能状態であると前記スレーブ状態情報検知手段が検知
    した場合には前記調停回路にバス権を要求しないバス要
    求手段と、を備えるバスシステム。
  2. 【請求項2】 スレーブ状態情報検知手段は、バス上に
    発行される全てのトランザクションを監視してスレーブ
    の現在の状態を監視するトランザクション監視手段と、
    前記トランザクション監視手段の監視結果を参照して前
    記スレーブの各々について応答の可否に関するスレーブ
    状態情報を設定するスレーブ状態情報設定手段とによっ
    て構成されている請求項1記載のバスシステム。
  3. 【請求項3】 データの転送を行うためのバスと、 前記バスに接続された複数のマスタ及びスレーブと、 前記バス、前記マスタ及び前記スレーブに接続されて前
    記バスの調停を行う調停回路と、 前記スレーブに設けられ、自己の応答の可否に関するス
    レーブ状態情報を前記マスタに出力するスレーブ状態情
    報出力手段と、 前記マスタに設けられ、トランザクション要求先の前記
    スレーブが応答可能状態であると前記スレーブ状態情報
    検知手段が出力する場合には前記調停回路にバス権を要
    求し、トランザクション要求先の前記スレーブが応答不
    可能状態であると前記スレーブ状態情報検知手段が出力
    する場合には前記調停回路にバス権を要求しないバス要
    求手段と、を備えるバスシステム。
  4. 【請求項4】 データの転送を行うためのバスと、 前記バスに接続された複数のマスタ及びスレーブと、 前記バス、前記マスタ及び前記スレーブに接続されて前
    記バスの調停を行う調停回路と、 前記マスタに設けられ、前記調停回路に行うバス権要求
    にトランザクション先の前記スレーブの指定を伴わせる
    スレーブ指定手段と、 前記調停回路に設けられ、前記スレーブの応答の可否に
    関するスレーブ状態情報を検知するスレーブ状態情報検
    知手段と、 前記調停回路に設けられ、前記マスタからのトランザク
    ション要求先の前記スレーブが応答可能状態であると前
    記スレーブ状態情報検知手段が検知した場合には調停を
    行い、前記マスタからのトランザクション要求先の前記
    スレーブが応答不可能状態であると前記スレーブ状態情
    報検知手段が検知した場合には調停を行わない調停手段
    と、を備えるバスシステム。
  5. 【請求項5】 データの転送を行うためのバスと、 前記バスに接続された複数のマスタ及びスレーブと、 前記バス、前記マスタ及び前記スレーブに接続されて前
    記バスの調停を行う調停回路と、 前記マスタと前記調停回路とを接続する2本のバスリク
    エスト線と、 前記マスタに設けられ、前記調停回路に対するバス権要
    求の経路を、前回リトライとなったトランザクションの
    再発行である場合には前記第1のバスリクエスト線と
    し、それ以外のトランザクションの発行である場合には
    前記第2のバスリクエスト線とする経路選択手段と、 前記調停回路に設けられ、前記スレーブの応答の可否に
    関するスレーブ状態情報を検知するスレーブ状態情報検
    知手段と、 前記調停回路に設けられ、前記マスタから前記第1のバ
    スリクエスト線を介してバス権要求があった場合であっ
    て前記マスタからのトランザクション要求先の前記スレ
    ーブが応答不可能状態であると前記スレーブ状態情報検
    知手段が検知した場合には調停を行わず、前記マスタか
    ら前記第2のバスリクエスト線を介してバス権要求があ
    った場合及び前記マスタから前記第1のバスリクエスト
    線を介してバス権要求があった場合であって前記マスタ
    からのトランザクション要求先の前記スレーブが応答可
    能状態であると前記スレーブ状態情報検知手段が検知し
    た場合には調停を行う調停手段と、を備えるバスシステ
    ム。
  6. 【請求項6】 スレーブ状態情報検知手段は、バス上に
    発行される全てのトランザクションを監視してスレーブ
    の現在の状態を監視するトランザクション監視手段と、
    前記トランザクション監視手段の監視結果を参照して前
    記スレーブの各々について応答の可否に関するスレーブ
    状態情報を設定するスレーブ状態情報設定手段とによっ
    て構成されている請求項4又は5記載のバスシステム。
  7. 【請求項7】 スレーブは、自己の応答の可否に関する
    スレーブ状態情報を調停回路に出力するスレーブ状態情
    報出力手段を備え、前記調停回路に設けられたスレーブ
    状態情報検知手段は、前記スレーブ状態情報出力手段の
    出力結果を参照して前記スレーブの応答の可否に関する
    スレーブ状態情報を検知する請求項4又は5記載のバス
    システム。
  8. 【請求項8】 データの転送を行うためのバスと、 前記バスに接続された複数のマスタ及びスレーブと、 前記バス、前記マスタ及び前記スレーブに接続されて前
    記バスの調停を行う調停回路と、 前記マスタを含むマスタ機能ブロックと前記スレーブを
    含むスレーブ機能ブロックとが共通のバスインタフェー
    ス部によって前記バスに接続されたモジュールと、 前記モジュールと前記調停回路とを接続し、前記マスタ
    機能ブロックからのバス権要求に用いる第1のバスリク
    エスト線と前記スレーブ機能ブロックからのバス権要求
    に用いる第2のバスリクエスト線とから構成された2本
    のバスリクエスト線と、 前記調停回路に設けられ、前記スレーブの応答の可否に
    関するスレーブ状態情報を検知するスレーブ状態情報検
    知手段と、 前記調停回路に設けられ、前記モジュールから前記第1
    のバスリクエスト線を介してリトライのバス権要求があ
    った場合であって前記モジュールからのトランザクショ
    ン要求先の前記スレーブが応答不可能状態であると前記
    スレーブ状態情報検知手段が検知した場合には調停を行
    わず、それ以外の場合にはバス権要求に応じて調停を行
    う調停手段と、を備えるバスシステム。
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