JPH11183490A - 光偏向装置 - Google Patents

光偏向装置

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JPH11183490A
JPH11183490A JP9351775A JP35177597A JPH11183490A JP H11183490 A JPH11183490 A JP H11183490A JP 9351775 A JP9351775 A JP 9351775A JP 35177597 A JP35177597 A JP 35177597A JP H11183490 A JPH11183490 A JP H11183490A
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speed
magnetic flux
speed detector
polygon mirror
flux
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JP9351775A
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Keiichi Mikami
敬一 三上
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数や調整工程を増加させることなく、
安定した精度の高い速度制御を行う。 【解決手段】 速度検出器は、回転多面鏡が最も低速で
回転する場合の鎖交磁束の磁束傾斜部が該速度検出器に
対して略垂直に加わるように、配置されているので、図
6(B)に示すように磁束傾斜部の傾斜が従来の図6
(A)に比べて急になり、低速回転時の速度検出器から
の出力信号の位相誤差bは従来の位相誤差Bより小さく
なり且つ高速回転時の位相誤差aも従来の位相誤差Aよ
り小さくなる。このため、速度検出器において、回転多
面鏡が最も低速で回転する時(即ち、動圧力低下時)の
回転多面鏡等の回転体の挙動や磁束密度バラツキに起因
した回転数の検出誤差(例えば、出力信号の位相角誤
差)を最小限に抑えることができ、安定した精度の高い
速度制御を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザビームプリ
ンタ、複写機等の画像形成装置の光学走査装置に搭載さ
れる光偏向装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、レーザビームプリンタや複写
機等の画像形成装置の内部には、図9に示すような光学
装置19が設けられ、この光学装置19の内部には図1
0に示す光偏向装置24が設けられている。
【0003】従来の光偏向装置24では、回転多面鏡5
を含む回転体の低速回転時に回転ムラが生じるという問
題があった。
【0004】この問題の解決方法として特開平2−18
8182号公報には、櫛歯状発電線からの正弦波信号に
代わり、回転体の位置を検出するための位置検出器(例
えばホール素子)のうち特定の1個の位置検出器からの
出力信号を速度制御信号として用いて、回転体が定速回
転するよう制御する技術が記載されている。
【0005】確かに、図11(B)、(C)に示すよう
に、回転体の低速回転時には、櫛歯状発電線からの正弦
波信号の振幅は図11(A)の高速回転時の出力信号の
振幅よりも小さくなるのに対し、位置検出器からの出力
信号の振幅は高速回転時とほぼ同じであり、回転体の回
転数に依存されない。このため、1個の位置検出器から
の出力信号を速度制御信号として用いれば、低速回転時
でも回転体の定速回転制御を安定して実行し、回転体を
安定的に定速回転させることができる。
【0006】また、電機子コイル群と駆動マグネットの
誘導磁力のムラ(トルクリップル)から起こる回転ムラ
の改善方法としては、電機子コイル群の円周面のスロッ
ト形状が軸方向に垂直である場合、駆動マグネットの円
周面の分割形状または着磁パターンを、従来の図12
(A)に示す状態から図12(B)に示すように駆動マ
グネット6の円周面の分割形状または着磁パターンを傾
斜させて、円周方向の急激なトルク変動を抑制し安定的
に回動させる方法が知られている。また、電機子コイル
群のスロット形状について、従来の図12(A)に示す
状態から図12(C)に示すように電機子コイル群7の
スロット形状を傾斜させて、円周方向の急激なトルク変
動を抑制し安定的に回動させる方法も知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
うち特開平2−188182号公報記載の技術では、回
転体の支持が球軸受等で行われ、ラジアル及びスラスト
方向の支持力(軸剛性)が回転数で大きく変化しないの
で問題がないが、画像記録装置の解像度を切り替える仕
様で光偏向装置の回転数範囲が広く、ラジアル方向の支
持が動圧流体軸受で、スラスト方向支持が磁気軸受また
はピポット軸受または動圧軸受で支持され、位置及び速
度検出器がホール素子またはホールICで構成され、速
度検出器に加えられる鎖交磁束が正弦波形状あるいは台
形形状である場合には、特に低速回転時に、ラジアル及
びスラスト方向の動圧力が低下(軸剛性低下)し、回転
体の残留アンバランスの影響で振れ回り(いわゆる1/
2ホワール振動)が発生するおそれがあった。
【0008】この状態で回転体が定速回転していても速
度検出器に加わる鎖交磁束の磁束密度が変化するので、
ホール素子から出力される電圧(振幅)も変化する。ホ
ール素子からの出力電圧はコンパレータに入力され、ホ
ール素子の出力電圧がコンパレータのオフセット電圧を
横切った時にコンパレータの出力は反転するので、ホー
ル素子の出力電圧の変化がコンパレータ出力信号の位相
角誤差となる。
【0009】また、回転体の振れ回りが無く鎖交磁束密
度のばらつきが有る場合も同様の位相角誤差が発生す
る。
【0010】この位相角誤差が含まれた速度信号と基準
信号を定速制御回路(PLL)にて位相を比較し、その
結果に基づいて回転体の回転駆動回路を制御するので、
位相角誤差が回転ムラとして現れることになる。特に回
転精度が要求される光偏向装置では問題となる。
【0011】このような位相角誤差の抑制方法として
は、一般的にコンパレータのオフセット電圧を抑圧調整
する方法があるが、ホール素子次段のコンパレータのオ
フセット電圧の抑圧調整は可変抵抗等の部品が増え、徴
調整も必要となりコスト高である。
【0012】また、速度検出器に加えられる鎖交磁束を
増加させる又は鎖交磁束を矩形波形状にする方法もある
が、鎖交磁束を増加させたり矩形波形状にすると、モー
タ部の回転特性へ影響したり、励磁電流の切り替えに伴
い高音域の騒音が発生する、といった問題がある。
【0013】本発明は、上記問題点を解消するために成
されたものであり、部品点数や調整工程を増加させるこ
となく、安定した精度の高い速度制御を行うことができ
る光偏向装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の光偏向装置は、固定された基台に立
設された円柱状又は円筒状の固定軸と、前記固定軸の外
側又は内側で回転可能に設けられた回転軸と、光を反射
する複数の反射面が外周に形成され、前記回転軸の外周
面に固着された回転多面鏡と、前記固定軸の軸心を中心
とする同心円に沿ってN極とS極とが交互に配置され且
つ前記回転多面鏡又は前記基台に固着され、回転駆動用
の磁界を形成する磁石と、前記基台又は前記回転多面鏡
における前記磁石に対向する位置に設けられた回転駆動
用のコイルと、前記基台又は前記回転多面鏡における前
記磁石に対向する位置に設けられ、該磁石により正弦波
又は台形波の鎖交磁束が加えられ、前記鎖交磁束に基づ
いて前記回転多面鏡の回転数を検出する速度検出器と、
前記速度検出器による検出結果に基づいて、予め定めら
れた複数の回転数のうち所定の回転数で前記回転多面鏡
が定速回転するように制御する制御手段と、を有する光
偏向装置であって、前記速度検出器は、前記回転多面鏡
が最も低速で回転する場合の前記鎖交磁束の磁束傾斜部
が該速度検出器に対して略垂直に加わるように、配置さ
れていることを特徴とする。
【0015】また、請求項2記載の光偏向装置では、請
求項1記載の光偏向装置において、前記磁束傾斜部は、
前記鎖交磁束を平均して得られた平均鎖交磁束の磁束傾
斜部であることを特徴とする。
【0016】また、請求項3記載の光偏向装置では、請
求項1又は請求項2に記載の光偏向装置において、前記
速度検出器は、加えられる鎖交磁束に応じた電圧を出力
する磁気センサと、該磁気センサを被覆し且つ前記基台
又は前記回転多面鏡に固着された筐体と、を含んで構成
され、前記磁気センサが、前記鎖交磁束の磁束傾斜部が
該磁気センサに対して略垂直に加わるように、配置され
ていることを特徴とする。
【0017】上記請求項1記載の光偏向装置では、円柱
状又は円筒状の固定軸が基台に立設されており、回転軸
が該固定軸の外側又は内側で回転可能に設けられてい
る。即ち、光偏向装置は、回転軸が円柱状又は円筒状の
固定軸の外側で回転可能に設けられた構成(いわゆるス
リーブ回転型)、又は回転軸が円筒状の固定軸の内側で
回転可能に設けられた構成(いわゆるシャフト回転型)
となっている。
【0018】また、回転軸の外周面には回転多面鏡が固
着されており、この回転多面鏡は回転軸とともに回転可
能に設けられている。
【0019】また、光偏向装置には、固定軸の軸心を中
心とする同心円に沿ってN極とS極とが交互に配置され
且つ回転多面鏡又は基台に固着された磁石が設けられて
おり、この磁石は、回転駆動用の磁界を形成する。
【0020】一方、基台又は回転多面鏡における磁石に
対向する位置には、回転駆動用のコイルと、該磁石によ
り正弦波又は台形波の鎖交磁束が加えられ該鎖交磁束に
基づいて回転多面鏡の回転数を検出する速度検出器と
が、設けられている。
【0021】このような光偏向装置では、回転多面鏡を
回転駆動する際に、コイルに所定電圧が印加されるか又
は所定電流が供給される。これにより、コイルに電流が
流れ、この電流と、コイルに対向する磁石の磁界とによ
る電磁誘導作用で所定方向に力が発生し、この力によっ
て回転多面鏡が所定方向に回転する。
【0022】速度検出器は、磁石により加えられる鎖交
磁束に基づいて回転多面鏡の回転数を検出し、制御手段
は、速度検出器による回転数の検出結果に基づいて、予
め定められた複数の回転数のうち所定の回転数で回転多
面鏡が定速回転するように制御する。
【0023】ところで、一般に速度検出器では、図5に
示すように、該速度検出器に加わえられた鎖交磁束の磁
束密度が所定のしきい値を横切った時に、該速度検出器
からの出力信号が反転する。例えば、磁束密度に応じた
電圧を出力するホール素子を内蔵した速度検出器では、
ホール素子からの出力電圧はコンパレータに入力され、
ホール素子の出力電圧がコンパレータの所定のオフセッ
ト電圧を横切った時にコンパレータの出力は反転するよ
う構成されている。
【0024】ここで、ホール素子を内蔵した速度検出器
を例にとって、図5の矢印K部において、ホール素子の
出力電圧がコンパレータの所定のオフセット電圧を横切
った時にコンパレータの出力が反転する様子を図6
(A)、(B)を用いて説明する。
【0025】従来は、図6(A)で回転多面鏡の高速回
転時については、磁束密度特性(実線F1)がオフセッ
ト電圧に相当する範囲Rを横切るところで、速度検出器
からの出力信号が反転するので、該出力信号の位相誤差
は位相誤差Aとなる。一方、低速回転時については、磁
束密度特性が破線F2のように傾斜が緩くなるので、位
相誤差は高速回転時よりも大きくなり、位相誤差Bとな
る。
【0026】請求項1記載の光偏向装置では、速度検出
器は、回転多面鏡が最も低速で回転する場合の鎖交磁束
の磁束傾斜部が該速度検出器に対して略垂直に加わるよ
うに、配置されている。即ち、従来の速度検出器は図4
(A)に示すように配置されていたところを、請求項1
記載の発明では図4(B)に示すように最低速回転時の
鎖交磁束の磁束傾斜部が速度検出器に対して略垂直に加
わるように、速度検出器が配置されている。
【0027】よって、図6(B)に示すように、磁束傾
斜部の傾斜が図6(A)に比べて急になる。このため、
高速回転時の速度検出器からの出力信号の位相誤差は、
位相誤差Aよりも小さい位相誤差aとなり、低速回転時
の速度検出器からの出力信号の位相誤差は、位相誤差B
よりも小さい位相誤差bとなる。
【0028】また、高速回転時と低速回転時での位相誤
差のバラツキ(b−a)も、従来の高速回転時と低速回
転時での位相誤差のバラツキ(B−A)よりも小さくな
る。
【0029】これにより、速度検出器において、回転多
面鏡が最も低速で回転する時(即ち、動圧力低下時)の
回転多面鏡等の回転体の挙動や磁束密度バラツキに起因
した回転数の検出誤差(例えば、出力信号の位相角誤
差)を最小限に抑えることができる。
【0030】即ち、部品点数や調整工程を増加させるこ
となく、速度検出器による回転数の検出誤差を最小限に
抑え、制御手段によって回転多面鏡の定速制御を精度良
く且つ安定的に実行することができる。
【0031】なお、実際には、速度検出器に加えられる
鎖交磁束には多少のバラツキがあるので、請求項2に記
載したように、上記磁束傾斜部としては、鎖交磁束を平
均して得られた平均鎖交磁束の磁束傾斜部を採用するこ
とが望ましい。これにより、磁石等が持つバラツキの影
響を最小限に抑えることが可能である。
【0032】また、速度検出器は、加えられる鎖交磁束
に応じた電圧を出力する磁気センサと、該磁気センサを
被覆し且つ基台又は回転多面鏡に固着された筐体と、を
含んで構成されるのが一般的であるが、請求項3に記載
したように、筐体は基台又は回転多面鏡に固着した状態
で、鎖交磁束の磁束傾斜部が磁気センサに対して略垂直
に加わるように、磁気センサを配置することが望まし
い。これにより、速度検出器の筐体を傾斜させることな
く、本発明に係る速度検出器の配置が実現でき、速度検
出器を従来と同様の方法で回路基板等に配置(チップマ
ウント)することが可能となる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本発明に係
る光偏向装置の実施形態を説明する。
【0034】[レーザープリンタの概略構成]図9、図
10には本発明に係る光偏向装置24を内蔵したレーザ
ープリンタ90の概略構成が示されている。これら図
9、図10に示すように、レーザープリンタ90には、
光学装置19、反射ミラー26及び感光体ドラム27が
設けられており、光学装置19では、半導体レーザ21
からのレーザ光がコリメータレンズ22、光偏向装置2
4の回転多面鏡5、及びfθレンズ23を経過した後、
出射される。この出射光は反射ミラー26で反射され
て、所定方向に回転する感光体ドラム27の表面に照射
される。ここで、上記回転多面鏡5の回転により半導体
レーザ21からのレーザ光は偏向されるので、感光体ド
ラム27の表面が該レーザ光により走査される。
【0035】本発明に係る光偏向装置24は、図1に示
すようにスラスト軸受として磁気軸受を採用した光偏向
装置、図2に示すようにスラスト軸受としてピポット軸
受を採用した光偏向装置の何れのタイプで構成しても良
い。以下、これらの各タイプの光偏向装置の概略構成を
説明する。
【0036】[スラスト軸受として磁気軸受を採用した
光偏向装置の概略構成]図1には、スラスト軸受として
磁気軸受を採用した光偏向装置の概略構成図を示す。こ
の図1に示すように、本実施の形態の光偏向器24の架
台をハウジング部35が構成し、このハウジング部35
に、セラミック材等からなって上下方向に延びる軸1の
軸端の一方が固定されている。この軸1の表面には、回
転体4のラジアル方向を支持するための動圧発生溝3が
設けられ、セラミック材等からなる回転体4の中心部
が、この軸1と嵌合するスリーブ2で形成されていて、
これら動圧発生溝3及びスリーブ2により、回転体4の
ラジアル方向を支持する動圧軸受が構成される。つま
り、回転体4が、動圧軸受を介し軸1に回転可能に支持
されている。
【0037】一方、回転体4のスラスト方向は回転体4
側とハウジング部35側にそれぞれ設けられた磁気軸受
36の吸引力で支持されている。この回転体4には、回
転多面鏡5、ヨーク部材8及び、N極、S極を交互に多
極着磁した駆動マグネット6が設けられおり、プリント
基板11上には、ホール素子又はホールIC等の磁気セ
ンサを含んで構成された位置及び速度検出器(以下、単
に速度検出器と称する)12、及び電機子コイル群7が
設けられている。駆動マグネット6は、速度検出器12
及び電機子コイル群7に対し、回転体4のスラスト方向
に対向して配置されている。
【0038】駆動マグネット6の磁界により速度検出器
12に加えられる鎖交磁束は正弦波形状となっていて、
該速度検出器12は、定速制御信号に用いられる上記鎖
交磁束の磁束傾斜部が速度検出器12にほぼ垂直に加わ
るような傾斜角で、配置されている。
【0039】また、プリント基板11上には、後述する
制御回路10が設置されている。[スラスト軸受として
ピポット軸受を採用した光偏向装置の概略構成]図2に
は、スラスト軸受としてピポット軸受を採用した光偏向
装置の概略構成図を示す。この図2に示すように、回転
体4には、回転多面鏡5と、N極、S極を交互に多極着
磁した駆動マグネット6と、軸1とが、ヨーク部材8に
設けられている。軸1の外周には、下端が封止された筒
状のスリーブ2が配置されており、このスリーブ2はハ
ウジング機能を兼ねる鉄製のプリント基板11に立設さ
れている。スリーブ2と軸1とのすき間量は数μm〜数
+μm程度に設定されており、該すき間には潤滑油が満
たされている。
【0040】軸1の外周部にはヘリングボーン状の動圧
発生溝3が設けられており、軸1の外周部とスリ一ブ2
の内周部とで、ラジアル方向を支持するラジアル軸受が
形成されている。回転体4の軸方向は軸1の下端部の凸
部とスリーブ2の下端部に設けた摺動材(例えば、熱可
塑型の工業用樹脂剤)9で形成されたピポット軸受によ
り支持している。
【0041】なお、ラジアル方向を支持する動圧発生溝
はスリ一ブ2の内周部に設けてもよい。また、軸方向を
支持する機構は、磁気軸受、回転軸端部の動圧発生溝を
有した動圧軸受で構成してもよく、ラジアル及びスラス
ト方向を支持する動圧軸受の流体は空気等でもよく、ス
リーブとしては、下端が封止されない筒状のスリーブ部
材を採用してもよい。
【0042】駆動マグネット6と円周方向に対向する位
置には電機子コイル群7が配置されており、駆動マグネ
ット6と軸方向に対向する位置には、ホール素子または
ホールIC等の磁気センサを含んで構成された位置及び
速度検出器(以下、単に速度検出器と称する)12が配
置されている。
【0043】駆動マグネット6の磁界により速度検出器
12に加えられる鎖交磁束は正弦波形状となっていて、
該速度検出器12は、定速制御信号に用いられる上記鎖
交磁束の磁束傾斜部が速度検出器12にほぼ垂直に加わ
るような傾斜角で、配置されている。
【0044】また、プリント基板11上には、後述する
制御回路10が設置されている。 [制御回路10による制御動作]次に、制御回路10に
よる制御動作を概説する。図3に示すように、制御回路
10では、速度検出器12からの信号に基づいてモータ
駆動回路17が、電機子コイル群7(図1、図2参照)
に励磁電流を流し、この励磁電流により回転体4が回動
する。また、速度検出器13により得られる回転体4の
速度情報信号を定速制御回路(PLL)14に入力し、
目的の回転数に相当する基準信号(=分周器29より解
像度に応じて定速制御回路14に入力される基準信号)
と比較する。そして、定速制御回路14は、比較結果と
して得た誤差分を補うようにモータ駆動回路17を制御
して、回転体4が定速回転するよう制御する。
【0045】[光偏向装置24の動作について]次に、
光偏向装置24の動作について述べる。画像記録開始と
ともに光偏向装置24は定速回転に移行し、画像記録中
は定速回転で保持される。但し、レーザープリンタ90
において解像度が切り替えられた場合、切替後の解像度
に対応する回転数で定速回転するよう移行する。なお、
回転数の範囲は数千〜3万rpmの広範囲とする。画像
記録の終了後は光偏向装置24は停止状態へ移行する。
【0046】本実施形態では、光偏向装置24の回転数
が最も低い解像度に対応する最も低い回転数に設定され
た場合の鎖交磁束の磁束傾斜部が、速度検出器12にほ
ぼ垂直に加わるように、速度検出器12が配置されてい
る。
【0047】このため、前述した理由によって、レーザ
ープリンタ90において解像度が最も低い解像度に切り
替えられ光偏向装置24が低速回転して回転体4の振れ
回りが生じても、また磁気センサ(ホール素子又はホー
ルIC)の出力電圧(振幅)が変化しても、コンパレー
タのオフセット電圧範囲を横切る磁束密度の勾配が従来
よりも急になる(図6(B)参照)ので、位相角誤差は
小さくなる。また、回転体4の振れ回りがなく鎖交磁束
密度のばらつきが有る場合も同様に、位相角誤差は小さ
くなる。
【0048】このように速度信号の位相角誤差が従来よ
りも小さくなるので、結果として回転ムラが小さくなる
ことは明らかである。
【0049】このように本実施形態によれば、部品点数
や調整工程を増加させることなく、回転体4の挙動や磁
束密度バラツキに起因した回転数の検出誤差を最小限に
抑え、回転多面鏡5の定速制御を精度良く且つ安定的に
実行することができる。
【0050】なお、駆動マグネット6の磁界により速度
検出器12に加えられる鎖交磁束が台形波である場合
(即ち、台形波の鎖交磁束が速度検出器12に加えられ
る場合)でも、上記のように最低速時の鎖交磁束が速度
検出器12に略垂直に加わるよう速度検出器12を配置
することで、上記と同様の効果を得ることができる。
【0051】ところで、光偏向装置24では、製造上の
誤差等により、最も低速回転する時に速度検出器12に
加わる鎖交磁束にバラツキが存在する。そこで、速度検
出器12に加わる鎖交磁束を事前に複数回計測し、それ
らを平均して得られた平均鎖交磁束が図7に示すように
速度検出器12に略垂直に加わるよう速度検出器12を
配置することがより望ましい。この場合、光偏向装置2
4に内蔵された駆動マグネット6等が持つバラツキの影
響を最小限に抑えることができる。
【0052】また、最低速時の鎖交磁束の磁束傾斜部が
速度検出器12に垂直に加わるよう速度検出器12を配
置するにあたって速度検出器12を傾斜させる必要があ
る場合には、図8(A)に示すように速度検出器12の
全体を傾斜させるのではなく、図8(B)に示すように
速度検出器12の筐体12Aをプリント基盤11に固着
したままで磁気センサ(ホール素子又はホールIC)3
3を傾斜させて配置することが望ましい。この場合、上
記と同様に速度検出器12の位相角誤差を最小限に抑え
ることが可能であり且つ速度検出器12を従来と同様の
方法でプリント基板11に配置(チップマウント)する
ことが可能となる。
【0053】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1記載の発明
によれば、回転多面鏡が最も低速で回転する場合の鎖交
磁束の磁束傾斜部が速度検出器に対して略垂直に加わる
ように、速度検出器を配置したので、部品点数や調整工
程を増加させることなく、回転体の挙動や磁束密度バラ
ツキに起因した回転数の検出誤差を最小限に抑え、回転
多面鏡の定速制御を精度良く且つ安定的に実行すること
ができる。
【0054】また、請求項2記載の発明によれば、磁束
傾斜部として、鎖交磁束を平均して得られた平均鎖交磁
束の磁束傾斜部を採用するので、磁石等が持つバラツキ
の影響を最小限に抑えることが可能である。
【0055】また、請求項3記載の発明によれば、鎖交
磁束の磁束傾斜部が磁気センサに対して略垂直に加わる
ように、磁気センサを配置するので、速度検出器の筐体
を傾斜させることなく、本発明に係る速度検出器の配置
が実現でき、速度検出器を従来と同様の方法で回路基板
等に配置(チップマウント)することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スラスト軸受として磁気軸受を採用した光偏向
装置の概略構成図である。
【図2】スラスト軸受としてピポット軸受を採用した光
偏向装置の概略構成図である。
【図3】制御回路の概略構成を示すブロック図である。
【図4】(A)は従来の速度検出器と鎖交磁束との位置
関係を示す図であり、(B)は請求項1記載の発明に係
る速度検出器と鎖交磁束との位置関係を示す図である。
【図5】速度検出器に加えられる鎖交磁束と速度検出器
からの出力信号との関係を示す図である。
【図6】(A)は従来の鎖交磁束の磁束密度特性と発生
する位相誤差との関係を示す図であり、(B)は本発明
に係る鎖交磁束の磁束密度特性と発生する位相誤差との
関係を示す図である。
【図7】速度検出器に加えられる平均鎖交磁束と速度検
出器からの出力信号との関係を示す図である。
【図8】(A)は速度検出器の全体を傾斜させる場合の
概要図であり、(B)は筐体をプリント基盤に固着した
ままで磁気センサを傾斜させる場合の概要図である。
【図9】レーザープリンタの概略構成図である。
【図10】レーザープリンタの内部構成を示す平面図で
ある。
【図11】(A)は回転体の高速回転時のくし歯状電線
及び位置検出器の各々からの出力波形を示すグラフであ
り、(B)は回転体の低速回転時のくし歯状電線からの
出力波形を示すグラフであり、(C)は回転体の低速回
転時の位置検出器からの出力波形を示すグラフである。
【図12】(A)は一般的な電機子コイルと駆動マグネ
ットとの配置を示す図であり、(B)は(A)の着磁パ
ターンを変更してトルクリップルを抑制する場合の配置
図であり、(C)は電機子コイルの形状を変更してトル
クリップルを抑制する場合の配置図である。
【符号の説明】
1 軸 2 スリーブ 5 回転多面鏡 6 駆動マグネット 7 電機子コイル群 10 制御回路 12 位置及び速度検出器 24 光偏向装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定された基台に立設された円柱状又は
    円筒状の固定軸と、 前記固定軸の外側又は内側で回転可能に設けられた回転
    軸と、 光を反射する複数の反射面が外周に形成され、前記回転
    軸の外周面に固着された回転多面鏡と、 前記固定軸の軸心を中心とする同心円に沿ってN極とS
    極とが交互に配置され且つ前記回転多面鏡又は前記基台
    に固着され、回転駆動用の磁界を形成する磁石と、 前記基台又は前記回転多面鏡における前記磁石に対向す
    る位置に設けられた回転駆動用のコイルと、 前記基台又は前記回転多面鏡における前記磁石に対向す
    る位置に設けられ、該磁石により正弦波又は台形波の鎖
    交磁束が加えられ、前記鎖交磁束に基づいて前記回転多
    面鏡の回転数を検出する速度検出器と、 前記速度検出器による検出結果に基づいて、予め定めら
    れた複数の回転数のうち所定の回転数で前記回転多面鏡
    が定速回転するように制御する制御手段と、 を有する光偏向装置であって、 前記速度検出器は、前記回転多面鏡が最も低速で回転す
    る場合の前記鎖交磁束の磁束傾斜部が該速度検出器に対
    して略垂直に加わるように、配置されていることを特徴
    とする光偏向装置。
  2. 【請求項2】 前記磁束傾斜部は、前記鎖交磁束を平均
    して得られた平均鎖交磁束の磁束傾斜部であることを特
    徴とする請求項1記載の光偏向装置。
  3. 【請求項3】 前記速度検出器は、加えられる鎖交磁束
    に応じた電圧を出力する磁気センサと、該磁気センサを
    被覆し且つ前記基台又は前記回転多面鏡に固着された筐
    体と、を含んで構成され、前記磁気センサが、前記鎖交
    磁束の磁束傾斜部が該磁気センサに対して略垂直に加わ
    るように、配置されていることを特徴とする請求項1又
    は請求項2に記載の光偏向装置。
JP9351775A 1997-12-19 1997-12-19 光偏向装置 Pending JPH11183490A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2043237A4 (en) * 2006-06-23 2017-06-07 Alps Electric Co., Ltd. Actuator

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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