JP3462181B2 - ポリゴンスキャナモータ - Google Patents

ポリゴンスキャナモータ

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JP3462181B2
JP3462181B2 JP2001047271A JP2001047271A JP3462181B2 JP 3462181 B2 JP3462181 B2 JP 3462181B2 JP 2001047271 A JP2001047271 A JP 2001047271A JP 2001047271 A JP2001047271 A JP 2001047271A JP 3462181 B2 JP3462181 B2 JP 3462181B2
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剛 柏田
勝重 今野
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セイコーインスツルメンツ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザビームプリ
ンタ、デジタル複写機などレーザビームの走査を行なう
レーザ走査装置に用いられ、より詳細には、薄肉の駆動
用マグネットからの磁力を検出するホール素子を、磁力
検出ピーク位置に配置するポリゴンスキャナモータに関
する。
【0002】
【従来の技術】モノクロあるいはフルカラーの、レーザ
プリンタやデジタル複写機、レーザファクシミリ装置な
どレーザ走査系を搭載した電子写真方式の画像形成装置
は、高画像品質、高速プリント性、静粛性など優れた特
長と低コスト化により、急速に普及している。このレー
ザ走査系に搭載されるポリゴンスキャナモータには、プ
リント速度、画素密度に応じた回転速度が要求される。
近年、プリント速度の高速化および画質の高解像化に伴
い、ポリゴンスキャナモータにはたとえば30000〜
50000rpmの高速回転数の実現とその信頼性向上
が要求されている。そこで、従来のボールベアリングタ
イプの軸受では、軸受寿命、軸受騒音などの面から要求
品質を満たすことができないため、高速回転用のポリゴ
ンスキャナモータとして、空気動圧軸受を用いたものが
実用化されている。
【0003】さて、このようなレーザ走査系に用いられ
る動圧軸受け構造のポリゴンスキャナモータとして、た
とえば、ラジアル構造のものが特開平8−196056
号公報、特開平9−182357号公報に開示されてい
る。特に、アルミニウム合金などで構成されるロータの
内側に鉄製のバックヨークを接着などで固定し、さらに
バックヨークの内側に2mm厚の駆動用マグネットを挿
入する従来のポリゴンスキャナモータも知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記に
示されるような従来のポリゴンスキャナモータにあって
は、ポリゴンスキャナモータ自体の小型軽量化などを図
る狙いから、プリント配線基板を鉄製とした場合、鉄製
基板と駆動用マグネットと間で磁場が乱れ、磁極による
ロータ位置を、ホール素子によって検出する場合にその
センシングが正常に行なわれなくなる。これには、磁力
を大きくすることで解消することが可能であるが、磁力
を大きくするにはマグネットを厚くすることになるの
で、コアとの干渉を避けるためには、外側に厚みを設け
る必要がある。
【0005】すなわち、駆動用マグネットを外径方向に
厚くし、より強く広い範囲の磁力を必要とする。このよ
うに、実際には駆動用マグネットを薄肉にできないの
で、小型軽量化の実現が困難であった。また、駆動用マ
グネットを厚くすると、特に高速回転するポリゴンスキ
ャナモータなどにおいて、ロータのイナーシャや風損が
増大するため、起動時間を短くすることや消費電流を低
減することができないという問題点があった。
【0006】本発明は、上記に鑑みてなされたものであ
って、鉄基板にホール素子を搭載してロータ位置を検出
する構造において、薄肉の駆動用マグネットによる小型
軽量化を実現すると共に、起動時間の短縮化および低消
費電力化を図ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1にかかるポリゴンスキャナモータにあっ
ては、軸受部が形成された固定子およびモータコアでな
るステータと、前記ステータの軸受部に緩挿され、駆動
用マグネットを前記モータコアの外周に対向させて配置
したロータと、鉄製のベース表面にプリント配線したプ
リント配線基板の所定位置に配置され、前記駆動用マグ
ネットの磁力を検出する磁気センサと、を備えたポリゴ
ンスキャナモータであって、前記磁気センサは、前記駆
動用マグネットからの磁力が最大となる検出位置に配置
されるものである。
【0008】この発明によれば、鉄基板にホール素子を
搭載してロータ位置を検出する構造において、もっとも
磁力線が集まる位置を見極め、その位置に磁力を検出す
る磁気センサを配置し、その出力値を信号処理すること
により、駆動用マグネットの磁力が鉄基板の影響によっ
て乱れが生じても正常なロータ位置検出が実現する。
【0009】また、請求項2にかかるポリゴンスキャナ
モータにあっては、前記駆動用マグネットは、厚さ略1
mm以下とするものである。
【0010】この発明によれば、請求項1において、も
っとも磁力線が集まる位置に磁気センサを設けるので、
従来は磁気センサのセンシングの問題により使用できな
かった1mm程度の薄厚のマグネットが使用可能にな
る。
【0011】また、請求項4にかかるポリゴンスキャナ
モータにあっては、前記磁気センサは、前記モータコア
の隣接するスロット間の中心近傍に配置されるものであ
る。
【0012】この発明によれば、請求項1または2にお
いて、モータコアのスロット溝の中心位置に磁気センサ
を配置することにより、安定した磁力検出が可能にな
る。
【0013】また、請求項4にかかるポリゴンスキャナ
モータにあっては、前記駆動用マグネットは、フェライ
ト系磁石であって、前記磁気センサは、前記駆動マグネ
ットの外周面に対し、内側に所定距離隔てて配置される
ものである。
【0014】この発明によれば、請求項1、2または3
において、駆動用マグネットの材質をフェライト系マグ
ネットを用いた場合、フェライト系マグネットの磁力特
性を見極め、駆動マグネットの外周面に対し、もっとも
磁力線が集まる内側に所定距離隔てて配置することによ
り、安定した磁気検出が可能になる。
【0015】また、請求項5にかかるポリゴンスキャナ
モータにあっては、前記駆動用マグネットは、希土類磁
石であって、前記磁気センサは、前記駆動マグネットの
外周面に対し、内側に所定距離隔てて配置されるもので
ある。
【0016】この発明によれば、請求項1、2または3
において、駆動用マグネットの材質を、たとえばネオジ
ボンドなどの希土類系マグネットを用いた場合、そのマ
グネットの磁力特性を見極め、駆動マグネットの外周面
に対し、もっとも磁力線が集まる内側に所定距離隔てて
配置することにより、安定した磁気検出が可能になる。
【0017】また、請求項6にかかるポリゴンスキャナ
モータにあっては、前記磁気センサは、前記駆動用マグ
ネットからの磁力を水平面または傾斜面で検出するもの
である。
【0018】この発明によれば、請求項1〜5のいずれ
かにおいて、駆動用マグネットの磁力を検出する際に、
検出面が、磁力を垂直に受けて検出する水平タイプおよ
び傾斜角度をもって検出する傾斜タイプのそれぞれの検
出特性に合わせて配置することにより、磁場の乱れに影
響されない磁力検出が可能になる。
【0019】また、請求項7にかかるポリゴンスキャナ
モータにあっては、前記磁気センサは、ホール効果によ
り検出するホール素子とするものである。
【0020】この発明によれば、請求項1〜6のいずれ
かにおいて、もっとも磁力線が集まる位置にホール効果
により検出するホール素子を配置することにより、正確
な磁極の検出が可能になる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるポリゴンス
キャナモータの好適な実施の形態について添付図面を参
照し、詳細に説明する。なお、本発明はこの実施の形態
に限定されるものではない。また、このポリゴンスキャ
ナモータはレーザプリンタなどの画像形成装置に搭載さ
れる例について記述するが、この他にポリゴンミラーの
代わりにディスク状の薄片体を高速回転する装置に同様
に展開することが可能である。また、このポリゴンスキ
ャナモータ以外にも、ロータおよび駆動マグネット部分
が薄肉で、鉄基板に磁気センサを配置し、後述するよう
な主旨のモータにも同様に適用することが可能である。
【0022】本発明のポリゴンスキャナモータはレーザ
プリンタやデジタル複写機などのレーザ走査系(レーザ
書き込みユニット)に搭載され、ポリゴンミラーを所定
の速度で回転し、その側面の反射面により偏向走査し、
さらに各レンズおよびミラーを介してレーザビームを感
光体表面に光学走査する装置に用いられるものである。
したがって、このポリゴンスキャナモータの品質(ジッ
ター特性、面倒れなど)の善し悪しが画像品質に影響す
るため、重要なユニットとして位置付けられている。
【0023】図1は、本発明の実施の形態にかかるポリ
ゴンスキャナモータの構成を示す断面図である。図にお
いて、符号1はポリゴンスキャナモータ、符号2はブラ
シレスモータ(brushless motor)構造
の直流モータ、符号3は回転多面鏡となるポリゴンミラ
ー(polygon mirror)である。
【0024】また、符号4は鉄板上に、ドライバなどの
各回路およびIC部品を配線し搭載するためのプリント
配線基板、符号5はラジアルおよびスラスト方向でなる
空気動圧軸受、符号6は突部、符号21は固定子、符号
22はモータコア、符号23はステータ(stato
r:固定子)部、符号24は軸部、符号25はロータ
(rotor:回転子)部、符号26は回転子、符号2
7は円環状の鉄性(磁性体であること)でなるヨーク
(yoke:継鉄)、符号28はヨーク27の内側に設
けられた円環状の駆動用マグネットである。
【0025】また、符号29はスラスト方向のストッパ
の機能およびスラスト動圧グルーブが形成されているス
ラスト板、符号31はポリゴンミラー3の中心軸に設け
られた取付孔、符号32は反射面、符号40はホール効
果デバイス(Hall effect device、
以下、ホール素子という)である。また、符号45はラ
ジアルおよびスラスト方向よりなる動圧軸受面である。
以下、これらの部品の構成関係などについて述べる。
【0026】このポリゴンスキャナモータ1は、軸部2
4に軸支されたポリゴンミラー3をブラシレス型の直流
モータ2によって高速回転するように構成されている。
また、その下部は1mm厚程度の鉄板上に絶縁処理し、
その上にプリント配線がなされたプリント配線基板4が
設けられ、その孔部分に回転子21の下部が位置決めさ
れ嵌合されている。
【0027】直流モータ(DCブラシスモータ)2は、
プリント配線基板4にカシメなどの適宜の手段で固定さ
れている固定子21にモータコア22を所定位置に軽圧
入にて固定してなるステータ部23を備えており、固定
子21には空気動圧軸受5を介してロータ部25が回転
自在に支承されている。
【0028】ロータ部25は、回転子26の外周に固定
されている磁性材料からなるヨーク27の内側に、たと
えば、フェライト系ゴムマグネット、あるいは希土類磁
石であるネオジボンド・マグネット(ネオジウム(N
d)系)、サマリウムコバルト系(サマリウム(Sm)
系)などでなるリング状の駆動用マグネット28を固定
し、モータコア22に流れる駆動電流による磁界と駆動
用マグネット28による磁界との間に働く力により回転
子26が回転する構成となっている。
【0029】ポリゴンミラー3は、アルミニウム材料か
らなり、レーザビームを等角走査するために正六角形の
薄板状をなし、その中心部には円形の取付孔31が形成
されている。ポリゴンミラー3の側面にはレーザビーム
を反射させるためにサブミクロンオーダの鏡面仕上げの
反射面32が形成されている。なお、ポリゴンミラー3
は正六角形に限らず、正多面形であれば何角形であって
もよい。
【0030】ポリゴンミラー3をその取付孔31を用い
て回転子26に固定するために、回転子26には取付孔
31に嵌合する円環状の突部6が回転子26と同心で形
成されている。すなわち、ポリゴンミラー3の取付孔3
1を突部6に挿入し、突部6の上縁部分を所定圧(ポリ
ゴンミラー3の表面鏡面部を変形させない程度の圧力)
で押圧し突部6をポリゴンミラー3側に塑性変形させる
ことにより、取付孔31側に放射状につっぱり力を持た
せて抜け止め固定を行なう。
【0031】ロータ部25をステータ部23に回転自在
に設けるために、固定子21の先端部には、細径部21
aが同軸心で形成されており、回転子26が細径部21
aに緩挿されることにより、回転子26が固定子21に
回転自在に支承される構成になっている。さらに、細径
部21aの先端の軸部24には動圧発生用部材としての
スラスト板29がカシメ加工により固定されている。こ
れにより、回転子26のスラスト方向の動きが制限され
る。
【0032】また、図示の符号45は動圧軸受面であ
り、それぞれの部品面(ステータ部23、回転子26、
スラスト板29の接触面)に5ミクロン程度の動圧溝
(グルーブ)がたとえば旋削加工によって形成され、さ
らにその上に、結露発生時における水滴の付着による不
起動発生などを防止するために、低摩擦係数で撥水性の
あるPTFEなどのフッ素化合物の微粒子を分散させた
金属で表面処理されている。これにより、回転子26の
動圧作用によって細径部21aを中心に円滑にかつ安定
して高速回転できるように微量の間隙が形成されるよう
に構成されている。
【0033】ロータ部25の外周には磁性材料(鉄な
ど)で作製された円筒状のヨーク27が嵌合され、その
内側に厚さ1mmほどのリング状をなした駆動用マグネ
ット28が固定されている。すなわち、この実施の形態
におけるポリゴンスキャナモータ1は、外に対する駆動
用マグネット28からの磁力のもれを考慮して磁気的な
アンバランスを回避するために、アルミニウム製のロー
タ部25の外側に鉄製のヨーク27を圧入する。つま
り、駆動用マグネット28だけでは磁力が弱いので駆動
用マグネット28の外側に磁性体(ヨーク27)を設け
ている。この場合、磁気的に飽和させる量だけ鉄を設け
る。
【0034】そして、この駆動用マグネット28の磁力
分布における最適位置を考慮し、駆動用マグネット28
に対向する位置に、ホール効果(Hall Effec
t)と呼ばれる一種の電流磁気効果作用(電磁変換型)
を応用した磁極位置を検出するホール素子40が所定の
位置(モータコア22との関係)に所定の間隔(角度)
をもって複数個プリント配線基板4上に設けられてい
る。
【0035】なお、ホール効果は、半導体素子の面に沿
って、電流を流す一対の端子と、それに直交する方向の
一対の検出端子を設け、電流を流しながら素子に対して
垂直な方向(あるいは所定の傾斜角の方向)に磁界を加
えると、検出端子間に磁界にほぼ比例した電圧が発生す
る現象である。
【0036】また、ホール素子は、磁界(磁場)の検出
として用いられ、GaAs(ガリウム・砒素)やInS
b(インジウム・アンチモン)はSi(シリコン)など
を材料として製造される半導体素子の一種である。その
うち、この実施の形態におけるホール素子40として
は、一般的に高感度であるとされるInSbのホール素
子を使用する。
【0037】また、ホール素子の検出形態としては、樹
脂製パケージの内部においてInSbによるセンサ面
が、図2に示すように、水平方向に向いたタイプ(以
下、水平型ホール素子40aという)と、図3に示すよ
うに、45度傾斜したタイプ(以下、傾斜型ホール素子
40bという)が存在する。この水平型ホール素子40
aおよび傾斜型ホール素子40bでは、それぞれ磁気検
出感度特性が異なるので、それぞれその特性に最適な位
置に配置する必要がある。
【0038】ここで、この2つのタイプのホール素子4
0を用い、その最適位置の評価、すなわち、どの位置に
ホール素子40を配置した場合に、磁力を示すホール素
子40の出力電圧が最も高いかを実験で求め、その結果
にしたがってホール素子40を配置する。
【0039】まず、この評価実験(磁場解析)に関する
実験条件および方法などについて説明する。図4は、駆
動用マグネット28に対するホール素子40の移動方向
を示す説明図である。駆動用マグネット28の外周面に
ホール素子40が接する位置を0(基準位置)とし、外
側方向をマイナス(−)、内側方向をプラス(+)とす
る。
【0040】図5は、モータコア22に対するホール素
子40の配置関係を示す説明図である。なお、この場
合、コア22aの形状を図示しているが実際にはコイル
が巻かれているものである。ここでは、モータコア22
のコア22aに対し、コア22aのスロット隙間Aと、
スロット中心Bの2つの位置についてホール素子40の
出力特性を評価する。また、駆動用マグネット28の材
質として、1mm厚の、ネオジボンド・マグネットと、
フェイライト系マグネットの2種類を用意する。また、
鉄製のプリント配線基板4にホール素子40を搭載する
ものとする。
【0041】このような実験条件における評価結果を図
5および図6に示す。図6は、ネオジボンド・マグネッ
トを用いた場合におけるホール素子特性を示すグラフで
ある。また、図7はフェライト系マグネットを用いた場
合におけるホール素子特性を示すグラフである。この2
つのグラフは、左側に示すように上述した各条件におい
て、ホール素子に負荷抵抗400Ωをつなぎ電圧4Vを
印加したときのホール素子の特性結果を表している。な
お、図6では、駆動用マグネットの欄において、ネオジ
ボンド・マグネットをネオジと略して記述する。
【0042】図6の評価結果において、たとえば、45
度の傾斜型ホール素子40bでは、反転スロット隙間
(あるいは反転スロット中心)、ネオジボンド・マグネ
ットの場合、傾斜型ホール素子40bの出力最大値は+
1〜1.2程度の位置となる。また、図7の評価結果に
おいては、たとえば、45度の傾斜型ホール素子40b
では、反転スロット隙間(あるいは反転スロット中
心)、フェライト系・マグネットの場合、やはり傾斜型
ホール素子40bの出力最大値は+1〜1.2程度の位
置となる。よって、傾斜型のホール素子の方がピーク値
が顕著になる特性であることがわかり、磁極のセンシン
グがしやすいことになる。
【0043】また、この評価結果から、第1に、いずれ
のホール素子のタイプを用いた場合でも、駆動用マグネ
ット28に対して内側(+方向)に配置した方が出力波
形が高くなることが確認でき、特に45度傾斜したホー
ル素子の方が高低差が顕著となる特性が得られる。第2
に、コアaのスロット位置(スロット隙間A)に配置し
た場合の方がスロット中心Bよりも出力波形の高低が顕
著な特性結果が得られ、特に反転スロット隙間の場合、
出力電圧のピーク値が顕著となる。第3に、水平型ホー
ル素子40aに対し、45度の傾斜型ホール素子40b
の方がピーク値が顕著となる出力電圧が得られる。
【0044】この磁場解析により、もっとも磁力線(ホ
ール素子の出力)が集まるホール素子40のポイントが
見極められ、その位置にホール素子40を配置すること
により、その出力電圧値を信号処理(所定のしきい値に
よりA/D変換し、A/D変換後の値からロータ位置を
検出)することが可能になる。また、出力電圧が+ある
いは−に関わらず、出力波形の変化のもっとも大きい箇
所にホール素子を配置すれば、A/D変換のしきい値レ
ベルを適宜設定することで検出処理することが可能とな
る。
【0045】よって、駆動用マグネット28の厚さが1
mmで、しかも鉄製のプリント配線基板4にホール素子
40を搭載しても正常なセンシングを行なうことができ
る。したがって、従来はセンシング特性の乱れにより実
現できなかった1mm厚の駆動用マグネット28による
ロータが実現するので、回転体の小型軽量化が可能とな
り、ロータのイナーシャや風量の増大が抑制される。さ
らに起動時における起動時間や定格電流値が低くなるの
で、消費電力を下げることができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかるポ
リゴンスキャナモータ(請求項1)によれば、鉄基板に
ホール素子を搭載してロータ位置を検出する構造におい
て、もっとも磁力線が集まる位置を見極め、その位置に
磁力を検出する磁気センサを配置し、その出力値を信号
処理することにより、駆動用マグネットの磁力が鉄基板
の影響によって乱れが生じても正常なロータ位置検出を
行なうことができるため、薄肉の駆動用マグネットによ
る小型軽量化が実現すると共に、ロータの薄肉による慣
性力が低減されるので、起動時間の短縮化および低消費
電力化を図ることができる。
【0047】また、本発明にかかるポリゴンスキャナモ
ータ(請求項2)によれば、請求項1において、もっと
も磁力線が集まる位置に磁気センサを設けるので、従来
は磁気センサのセンシングの問題により使用できなかっ
た1mm程度の薄厚のマグネットが使用可能になるの
で、そのコストが低減されると共に、ロータの薄肉化に
よるロータのイナーシャや風損を低減することができ
る。
【0048】また、本発明にかかるポリゴンスキャナモ
ータ(請求項3)によれば、請求項1または2におい
て、モータコアのスロット隙間の中心近傍に磁気センサ
を配置するので、さらに安定した磁力検出が実現する。
【0049】また、本発明にかかるポリゴンスキャナモ
ータ(請求項4)によれば、請求項1、2または3にお
いて、駆動用マグネットの材質をフェライト系マグネッ
トを用いた場合、フェライト系マグネットの磁力特性を
見極め、駆動マグネットの外周面に対し、もっとも磁力
線が集まる内側に所定距離隔てて配置するので、磁石材
質にかかわらず安定した磁力の検出を行なうことができ
る。
【0050】また、本発明にかかるポリゴンスキャナモ
ータ(請求項5)によれば、請求項1、2または3にお
いて、駆動用マグネットの材質を、たとえばネオジボン
ドなどの希土類系マグネットを用いた場合、そのマグネ
ットの磁力特性を見極め、駆動マグネットの外周面に対
し、もっとも磁力線が集まる内側に所定距離隔てて配置
するするので、磁石材質にかかわらず安定した磁力の検
出を行なうことができる。
【0051】また、本発明にかかるポリゴンスキャナモ
ータ(請求項6)によれば、請求項1〜5のいずれかに
おいて、駆動用マグネットの磁力を検出する際に、検出
面が、磁力を垂直に受けて検出する水平タイプおよび傾
斜角度をもって検出する傾斜タイプのそれぞれの検出特
性に合わせて配置するので、駆動用マグネットに対向す
る鉄基板による磁場の乱れに影響されない磁力検出を行
なうことができる。
【0052】この発明によれば、請求項1〜6のいずれ
かにおいて、もっとも磁力線が集まる位置にホール効果
により検出するホール素子を配置するので、磁場が乱れ
ない位置での正確な磁極の検出を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかるポリゴンスキャナ
モータの構成を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかる水平型ホール素子
の配置状態を示す説明図である。
【図3】本発明の実施の形態にかかる本発明の実施の形
態にかかる傾斜型ホール素子の配置状態を示す説明図で
ある。
【図4】本発明の実施の形態にかかる駆動用マグネット
に対するホール素子の移動方向を示す説明図である。
【図5】本発明の実施の形態にかかるモータコアに対す
るホール素子の配置関係を示す説明図である。
【図6】本発明の実施の形態にかかるネオジボンド・マ
グネットを用いた場合におけるホール素子特性を示すグ
ラフである。
【図7】本発明の実施の形態にかかるフェライト系マグ
ネットを用いた場合におけるホール素子特性を示すグラ
フである。
【符号の説明】
1 ポリゴンスキャナモータ 2 直流モータ 3 ポリゴンミラー 4 プリント配線基板 5 空気動圧軸受 22 モータコア 23 ステータ部 25 ロータ部 27 ヨーク 28 駆動用マグネット 40 ホール素子 40a 水平型ホール素子 40b 傾斜型ホール素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−183490(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 26/10

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸受部が形成された固定子およびモータ
    コアでなるステータと、 前記ステータの軸受部に緩挿され、駆動用マグネットを
    前記モータコアの外周に対向させて配置したロータと、 鉄製のベース表面にプリント配線したプリント配線基板
    の所定位置に配置され、前記駆動用マグネットの磁力を
    検出する磁気センサと、 を備えたポリゴンスキャナモータであって、前記磁気センサは、前記モータコアの隣接するスロット
    間の中心近傍に配置されること を特徴とするポリゴンス
    キャナモータ。
  2. 【請求項2】 前記駆動用マグネットは、厚さ略1mm
    以下とすることを特徴とする請求項1に記載のポリゴン
    スキャナモータ。
  3. 【請求項3】 前記駆動用マグネットは、フェライト系
    磁石であって、 前記磁気センサは、前記駆動マグネットの外周面に対
    し、内側に所定距離隔てて配置されることを特徴とする
    請求項1又は2に記載のポリゴンスキャナモータ。
  4. 【請求項4】 前記駆動用マグネットは、希土類磁石で
    あって、 前記磁気センサは、前記駆動マグネットの外周面に対
    し、内側に所定距離隔てて配置されることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれか一つに記載のポリゴンスキャナ
    モータ。
  5. 【請求項5】 前記磁気センサは、前記駆動用マグネッ
    トからの磁力を水平面または傾斜面で検出することを特
    徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のポリゴン
    スキャナモータ。
  6. 【請求項6】 前記磁気センサは、ホール効果により検
    出するホール素子であることを特徴とする請求項1〜5
    のいずれか一つに記載のポリゴンスキャナモータ。
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