JP2000241739A - 光偏向器およびコアレスコイルの製造方法 - Google Patents

光偏向器およびコアレスコイルの製造方法

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JP2000241739A JP4007799A JP4007799A JP2000241739A JP 2000241739 A JP2000241739 A JP 2000241739A JP 4007799 A JP4007799 A JP 4007799A JP 4007799 A JP4007799 A JP 4007799A JP 2000241739 A JP2000241739 A JP 2000241739A
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coreless coil
rotation axis
optical deflector
coreless
coil
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Kenji Onishi
健司 大西
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スラスト磁気軸受やモータの起動電流の増加
率を変更することなく、回転体の軸方向の振動を低減し
た光偏向器を提供することを目的とする。 【解決手段】光偏向器80は、ハウジング10の基板1
8上に設けられたコアレスコイル20と、固定軸14に
嵌合された回転軸40に固着されたフランジ42に取り
付けられた駆動用磁石22の間で作用する磁力によって
駆動トルクが発生し、ロータ16(回転多面鏡)が回転
される。この際、コアレスコイル20の外周側巻線部6
2が軸方向にずれて形成されているため、コアレスコイ
ル22と駆動用磁石の間に作用する軸方向の磁力が低減
され、ロータ16の振動が抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外周面に複数の反
射鏡面が形成された回転多面鏡を回転させることによっ
て、反射鏡面で光ビームを反射偏向させ、画像担体ある
いは記録部材に対して走査する光偏向器および光偏向器
に用いられるコアレスコイルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、レーザ等の光源から出射された
光ビームで画像担体を走査して画像を読み取る画像読取
装置、あるいは画像信号や文字信号で変調された光ビー
ムで記録媒体を走査して画像の記録を行う画像記録装置
では、上記光ビームを走査するために、多数の反射鏡面
が外周に形成された回転多面鏡を有する光偏向器が用い
られている。
【0003】このような光偏向器の従来例を図7に示
す。光偏向器では、ステータ100側のハウジング10
2に固定軸104が立設され、回転多面鏡106が設け
られたロータ108を動圧軸受(ラジアル軸受)110
を介して軸支している。したがって、ハウジング102
に配置された回路基板112上の駆動用のコアレスコイ
ル114を励磁切り換え制御することによって、コアレ
スコイル114に対向してロータ108に配設された駆
動用磁石116との間に磁力が作用し、ロータ108を
回動させる。なお、ロータ108の外周部に取り付けら
れたマグネット118と、回路基板112上に取り付け
られた磁石120とが対向配置されることによって、ロ
ータ108のスラスト磁気軸受が構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年レーザ
プリンタ、複写機、およびファクシミリ装置では、高速
・多機能化が急速に進む一方、高画質化や低コスト化が
求められている。この結果、光偏向器にも高精度に光ビ
ームを偏向させることが求められている。
【0005】しかしながら、従来の光偏向器では駆動用
磁石116とコアレスコイル114とを軸方向に対向し
て配置しているため、コアレスコイル114に駆動電流
が通電されると、駆動用磁石116とコアレスコイル1
14との磁気吸引・反発作用によりロータ108が軸方
向に振動する。この振動の大きさは、コアレスコイル1
14に通電される電流値が最も大きいモータの起動時が
最も大きく、起動時に異音が発生したり、ロータ114
と固定部が接触して信頼性が低下する、などの問題があ
った。
【0006】上記軸方向の振動対策としては、軸方向の
軸受(スラスト磁気軸受)剛性を高める方法が考えられ
るが、高価な高磁力の磁石を必要とするためにコスト高
となる問題があった。
【0007】また、起動電流の増加率を緩やかにする
(起動電流を段階的に立ち上げる)ことで軸方向の振動
を低減させる方法も考えられるが、モータの起動時間が
長くかかってしまうという問題があった。
【0008】さらに、コアレスコイルあるいはコアレス
コイルと駆動用磁石を、回転軸方向に対して傾斜させて
配置し、コアレスコイルコイルと駆動用磁石との磁気的
な反発・吸引作用による力の軸方向成分を実質的に減少
させることによって、軸方向の振動を低減させる方法も
考えられる。しかしながら、コアレスコイルとコアレス
コイル側(固定子)ヨークを円錐形状に配置する必要が
あるため製造が困難である問題のほか、コアレスコイル
と駆動用磁石を干渉させないために軸方向にモータが大
型化する不都合があった。さらに、駆動用磁石と固定子
ヨークとの間の空隙が大きくなるため、モータのトルク
が低下する。したがって、所望のトルクを得るためには
高価な高磁力の磁石が必要となり、コストが増加する不
都合があった。
【0009】本発明は、上記不都合を解決すべく成され
たもので、スラスト磁気軸受やモータ起動電流の増加率
を変更せずに、また軸方向に大型化することなく、回転
多面鏡の軸方向振動を低減させた光偏向器およびコアレ
スコイルの製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、請求項1記載の光偏向器は、ハウジングに
固定された固定軸と、前記固定軸に回転自在に支持され
た回転体と、外周面に複数の反射面が形成されると共
に、前記回転体に固定された回転多面鏡と、前記回転体
に取り付けられ、前記回転軸を中心とする同心円に沿っ
てN極とS極とが交互に着磁された駆動用磁石と、前記
ハウジングに円環状に配設され、前記駆動用磁石と前記
回転軸方向に対向する複数のコアレスコイルと、を備え
た光偏向器において、前記コアレスコイルにおける一対
の周方向巻線部を含む第1平面の法線と前記回転軸がな
す角度α1と、前記コアレスコイルにおける一対の半径
方向巻線部を含む第2平面の法線と前記回転軸がなす角
度α2との間に、α1≠α2およびα1>0°の関係が
成立することを特徴とする。
【0011】請求項1記載の光偏向器の作用について説
明する。
【0012】この光偏向器では、コアレスコイルの一対
の周方向巻線部を含む第1平面と一対の半径方向巻線部
を含む第2平面が平行ではなく、かつ第1平面が回転軸
と垂直でない。したがって、周方向巻線部および半径方
向巻線部からなるコアレスコイルの見かけの開口は、回
転軸に直交する平面から傾斜している。この結果、コア
レスコイルと駆動用磁石の間に作用する磁力は回転軸方
向に対して傾斜することになり、駆動用磁石を介して回
転体(回転多面鏡)に作用する力の回転軸方向成分が減
少する。したがって、コアレスコイルと駆動用磁石によ
って発生する軸線方向の振動を低減できる。
【0013】請求項2記載の光偏向器は、請求項1記載
の光偏向器において、前記第1平面の法線と前記回転軸
がなす角度α1と、第2平面の法線と前記回転軸がなす
角度α2との間に、α1>α2の関係が成立すると共
に、角度α2がほぼ0であることを特徴とする。
【0014】請求項2記載の光偏向器の作用について説
明する。
【0015】本発明に係る光偏向器では、コアレスコイ
ルの第2平面の法線が回転軸となす角度α2がほぼ0
°、すなわち、半径方向巻線部がほぼ回転軸と垂直に配
設されている。これに対して、第1平面の法線が回転軸
となす角度α1が前記角度α2よりも大きい、すなわち
第1平面が第2平面に対して傾斜しているため、磁気吸
引・反発による力の作用する方向が回転軸方向から所定
角度θだけ傾斜する。この結果、コアレスコイルと駆動
用磁石の間で作用する磁力Fのうち回転軸方向成分はF
cosθとなって減少する。したがって、回転多面鏡の
回転軸方向における振動が低減される。さらに、コアレ
スコイルの開口が傾斜しているため、みかけの開口面積
が増大してコアレスコイルの磁束密度が低下する。これ
によって、回転軸方向に作用する力がさらに減少して、
回転多面鏡の軸線方向の振動を一層低減させる。
【0016】なお、半径方向巻線部は回転軸に対して略
垂直に配置されているため、駆動用磁石に近接して配置
可能となり、十分なモータの駆動トルクを確保すること
ができる。
【0017】請求項3記載の光偏向器は、請求項1また
は2記載の光偏向器において、前記各コアレスコイルの
回転軸から最も離間した部分を結んだ同心円の直径DC
O、コアレスコイルの外周側の周方向巻線部における径
方向幅WC、駆動用磁石の外径DMOの間に、DCO−
2WC>DMOの関係が成立することを特徴とする。
【0018】請求項3記載の光偏向器の作用について説
明する。
【0019】駆動用磁石とコアレスコイルが対向配置さ
れている場合に、外直径DCOから外周側の周方向巻線
部における径方向幅WCの2倍を引いたものが駆動用磁
石の外径DMOよりも大きく構成されていることは、駆
動用磁石の外周部のさらに外側にコアレスコイルの外周
側の周方向巻線部が位置することを意味する。したがっ
て、第1平面を傾斜させるために外周側の周方向巻線部
を回転軸方向に立設させたとしも、駆動用磁石と干渉す
ることはない。したがって、対向する駆動用磁石とコア
レスコイルを回転軸方向において接近させて配置するこ
とができ、光偏向器をコンパクトに形成することができ
る。
【0020】請求項4記載の光偏向器は、請求項1〜3
のいずれか1項記載の光偏向器において、前記各コアレ
スコイルの回転軸から最も接近した部分を結んだ同心円
の直径DCI、コアレスコイルの内周側の周方向巻線部
における径方向幅WC、ドーナツ板形状に形成されたコ
イル基板の内径DBIの間に、DCI+2WC<DBI
の関係が成立することを特徴とする。
【0021】請求項4記載の光偏向器の作用について説
明する。
【0022】コイル基板上にコアレスコイルが配置され
ている場合に、内直径DCIに外周側の径方向巻線部に
おける径方向幅WCの2倍を足したものがドーナツ板形
状のコイル基板の内径BMIよりも小さく構成されてい
るということは、コイル基板の内周のさらに内側にコア
レスコイルの内周側の周方向巻線部が位置することを意
味する。第1平面を傾斜させるために内側の周方向巻線
部を回転軸方向に立設させたとしも、コイル基板と干渉
することはない。したがって、光偏向器をコンパクトに
形成することができる。
【0023】請求項5記載のコアレスコイルの製造方法
は、請求項1〜4のいずれか1項記載の光偏向器に用い
られるコアレスコイルの製造方法であって、コアレスコ
イルは、周方向巻線部と半径方向巻線部を平面状に形成
した後、内周側または外周側の少なくとも一方の周方向
巻線部を、回転軸方向に折り曲げて形成したことを特徴
とする。
【0024】請求項5記載のコアレスコイルの製造方法
の作用について説明する。
【0025】このように、平板状に形成されたコアレス
コイルの周方向巻線部の内周側または外周側の少なくと
も一方を軸方向に折り曲げて形成することによって、コ
アレスコイルを容易に製造することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】先ず、本発明の実施形態に係る光
偏向器が用いられる画像記録装置について外力説明し、
以下、第1実施形態、第2実施形態に係る光偏向器およ
びコアレスコイルについて詳細に説明する。
【0027】[画像記録装置の概略構成]図2を用い
て、光偏向器80を含んで構成された画像記録装置70
の概略構成を説明する。
【0028】画像記録装置70には、複数の反射鏡面4
8Aが側面に形成された回転多面鏡48が設けられてお
り、この回転多面鏡48は駆動機構81の駆動力によっ
て固定軸14の回りを矢印A方向に等角速度で回転す
る。
【0029】また、画像記録装置70には、半導体レー
ザあるいはガスレーザ等のレーザ光出射装置85と、該
レーザ光出射装置85からのレーザ光を平行光束とする
コリメータレンズ86と、レーザ光が照射されることで
表面に像が形成される感光体ドラム88と、回転多面鏡
48の反射鏡面48Aで反射したレーザ光を感光体ドラ
ム88の表面に集光し且つ該レーザ光が感光体ドラム8
8の表面を等速度で走査するように作用する集光光学系
87と、感光体ドラム88の表面に形成された像を現像
して可視像とする図示しない現像装置とが、設けられて
いる。
【0030】デジタル画像データに基づき図示しない変
調手段によって変調されたレーザ光がレーザ光出射装置
85から射出され、コリメータレンズ86で平行光とさ
れた後、反射鏡面48Aに入射する。反射鏡面48Aで
反射したレーザ光は集光光学系87を通して感光体ドラ
ム88の表面に照射される。
【0031】このとき回転多面鏡48の矢印A方向への
回転に伴って、レーザ光が偏向される方向が矢印B方向
に沿って変化するので、該レーザ光は感光体ドラム88
の表面を走査することになる。これと同時に、感光体ド
ラム88は矢印C方向に回転するので、レーザ光による
感光体ドラム88に対する上記走査方向に垂直な方向に
沿った副走査も行われることになる。これにより、感光
体ドラム88の表面が2次元的に走査され、該感光体ド
ラム88上に上記デジタル画像データに基づく像が形成
される。この像は図示しない現像装置により現像され、
可視像となる。
【0032】[光偏向器80の構造]次に、図1を用い
て光偏向器80の構造を説明する。図1に示すように、
光偏向器80では、ステータ10側のハウジング12の
中央部に圧入等でセラミックス製の固定軸14が固定さ
れており、この固定軸14の外周面には動圧軸受を構成
するための深さ数μmのヘリングボーン溝24が多数形
成されている。
【0033】ハウジング12の上面には回路基板18が
配置されている。この回路基板18には、図7に示すよ
うに、6個のコアレスコイル20が全体として円環を描
くように等間隔で配置されており、これらコアレスコイ
ル20の励磁切り替え制御を行う図示しない制御回路も
設けられている。また、回路基板18には、ロータ16
の位置を検出する位置検出素子としてのホール素子21
が各コアレスコイル20の中心に固定されている。これ
らホール素子21により後述する駆動用磁石22の複数
の磁極が検出され、該検出結果に基づいてロータ16の
回転中の位置が検出される。また、図1に示すように、
回路基板18のコアレスコイル20と反対側(コアレス
コイル20の下側)には、珪素鋼板から成るステータヨ
ーク28が、ハウジング12上に穿設した浅溝30に設
置されている。
【0034】また、ハウジング12の上面には、ハウジ
ング12と一体的に形成されたスラストマグネットホル
ダ32が立設されており、このスラストマグネットホル
ダ32の上部には、垂直断面が矩形でリング状に形成さ
れたステータ側スラストマグネット38が、接着等の方
法によって取り付けられている。
【0035】一方、ロータ16側には、セラミックス製
で中空円筒状に形成された回転軸40が3〜8μm程度
の隙間をおいて固定軸14に挿通されている。このた
め、回転軸40が固定軸14の回りを高速回転する場
合、固定軸14と回転軸40との間に動圧が発生し、こ
の動圧により固定軸14の半径方向に沿って対向した動
圧軸受が構成される。
【0036】回転軸40の外周部の所定位置には、アル
ミニウム製のリング状のフランジ42が焼き嵌めや圧入
等の方法により固定されている。このフランジ42の上
面には、取り付け面46が形成されており、この取り付
け面46上にアルミニウム製の回転多面鏡48が固定用
のバネ50によって固定されている。この回転多面鏡4
8は多角形柱状に形成されており、各側面48Aは鏡面
に加工されている。なお、取り付け面46は回転軸40
の軸芯に対して垂直となるよう高精度に加工されてい
る。
【0037】フランジ42におけるコアレスコイル20
に対応する部位には切欠き部42Aが形成されており、
この切欠き部42Aには回転駆動用の駆動用磁石22が
接着等によって取り付けられている。駆動用磁石22は
全体がリング状に成形されており、その中央の穴部にお
けるステータ10側には、内径を一段広げた開口とした
開口段部52が形成されている。また、駆動用磁石22
では、中心角45度ずつに8等分した各区分に、隣接す
る区分が異極となるようN極とS極とが着磁されてい
る。
【0038】フランジ42の外周面には、リング状に形
成されたロータ側スラストマグネット58が接着によっ
て取り付けられている。このロータ側スラストマグネッ
ト58は、ステータ側スラストマグネット38に対向す
るよう所定間隔を置いて配置されており、ロータ側スラ
ストマグネット58の外周面部とステータ側スラストマ
グネット38の内周面部とで吸引力が働くよう相互に異
極に着磁されている。このため、これらロータ側スラス
トマグネット58とステータ側スラストマグネット38
とでスラスト磁気軸受が構成される。このスラスト磁気
軸受では、ロータ側スラストマグネット58とステータ
側スラストマグネット38とで働く吸引力がロータ16
の回転軸40におけるスラスト方向(軸方向)の荷重よ
りも大きく設定されており、このため、上記吸引力によ
りロータ16全体が浮上する。
【0039】上記のようにロータ16は、スラスト磁気
軸受によりスラスト方向に支持されると共に、動圧軸受
によりラジアル方向に支持されている。これにより、回
路基板18上の駆動制御回路が各コアレスコイル20に
交流電圧を印加するよう制御することで、各コアレスコ
イル20に電流が流れ、各コアレスコイル20に対向す
る駆動用磁石22の磁界と上記電流とで電磁誘導作用が
働き、駆動用磁石22に対し回転駆動力が発生する。こ
の回転駆動力によって、ロータ16が宙に浮いた状態で
高速回転することとなる。 [コアレスコイルの構造]続いて、本発明の要部である
コアレスコイル20の構造について説明する。
【0040】基板18上に固定軸14を中心として円環
状に配置された複数のコアレスコイル20は、図3に示
すように、それぞれ内周側巻線部60、外周側巻線部6
2、半径方向巻線部64、66とから略四角形状に形成
されたものである。ただし、外周側巻線部62は、半径
方向巻線部64、66の半径方向外縁端部において軸方
向に折り曲げられて立設されたものであり、内周側巻線
部60および半径方向巻線部64、66で形成される平
面から軸方向にずれた位置に設けられている。
【0041】すなわち、内周側巻線部60と外周側巻線
部62を含む平面P1の法線L1と回転軸Sがなす角度
をα1、半径方向巻線部64、66を含む平面P2の法
線L2と回転軸Aがなす角度をα2とすると、α1(=
θ)>α2(=0)の関係が成立している。 〔コアレスコイルの作用〕コアレスコイル20に通電す
ることによって光偏向器80を駆動した場合に、コアレ
スコイル20と駆動用磁石22の間には、相互に作用す
る磁気吸引・反発作用が発生する。図3に示すように、
コアレスコイル20の見かけの開口Hは、軸方向に垂直
な平面から角度θだけ傾斜している。したがって、駆動
用磁石22とコアレスコイル20との間に作用する磁気
吸引・反発作用によって発生する力Fも軸方向に対して
角度θだけ傾斜することになる。
【0042】この結果、力Fの軸方向に作用する成分は
Fcosθとなり、外周側巻線部62が立設されていない
平板状のコアレスコイルと比較して減少する。しかも、
コアレスコイルの開口の面積が平板状のコアレスコイル
と比較して1/cosθ倍になるので、通電されたコアレ
スコイル20に発生する磁界の磁束密度も減少する。し
たがって、ロータ16における軸方向の振動が一層低減
される。
【0043】なお、図4に示すように、コアレスコイル
20では、回転軸を中心としたコアレスコイル20の外
周を結ぶ直径(以下、外直径という)DCO、外周側巻
線部62の径方向幅WC、駆動用磁石22の外径DMO
とすると、DCO−2WC>DMOの関係が成立するよ
うに構成している。すなわち、外周側巻線部62が駆動
用磁石22の外周の外側に位置するため、コイル20の
立設された外周側巻線部62が駆動用磁石22と干渉す
ることはない。したがって、光偏向器80を軸方向に大
型化させることなくコアレスコイル20を配設すること
ができる。しかも、モータの駆動に寄与する磁気回路2
0Mの構成(コアレスコイル20の半径方向巻線部6
4、66、駆動用磁石22、ステータヨーク28の配
置)を変更していないので、モータの駆動トルクを低下
させることはない。
【0044】さらに、コアレスコイル20を平面である
基板18上に配置できるので、コアレスコイル20及び
ステーターヨーク28を傾斜するなどの立体的に配置す
る必要がなくなり、小型であると共に製造が容易であ
る。
【0045】次に、本発明の第2実施形態に係る光偏向
器80について説明する。第1実施形態と同様の構成要
素には同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略す
る。
【0046】図5および図6.に示すように、コアレス
コイル20の外周側巻線部62を立設させるだけでな
く、内周側巻線部60も外周側巻線部62と軸方向にお
いて反対側に立設させたものである。
【0047】ここで、コアレスコイル20は、回転軸を
中心としたコアレスコイル20の内周を結ぶ直径(以
下、内直径という)DCI、内周側巻線部60の径方向
幅WC、ドーナツ板形状に形成さた基板18の内径DM
Iとすると、DCI+2WC<DMIの関係が成立する
ように構成しているので、コイル20の立設された内周
側巻線部60が基板18と干渉することはない。しだか
って、光偏向器80を軸方向に大型化させることなくコ
アレスコイル20を配設することができる。
【0048】また、コアレスコイル20の見かけの開口
(内周側巻線部60、外周側巻線部62を含む平面P1
上の開口)Hと回転軸に垂直な平面がなす角度θが増大
するので、作用する磁力Fの軸方向成分Fcosθがよ
り減少する。したがって、ロータ16における軸方向の
振動を一層低減できる。さらに、見かけの開口Hの面積
も平板状のコアレスコイルと比較して一層増大する(1
/cosθ倍)ので磁束密度が減少して振動を低減させ
ることができる。しかも、モータの駆動に寄与する磁気
回路20Mの構成を変更していないので、モータの駆動
トルクを低下させることはない。
【0049】本実施形態でも、コアレスコイル20を平
面である基板18上に配置できるので、コアレスコイル
20及びステーターヨーク28を傾斜するなどの立体的
に配置する必要がなくなり、小型で製造が容易である。
【0050】
【発明の効果】本発明では、光偏向器の性能や利点を損
なうことなく、回転軸方向に大型化させることなく、駆
動用磁石とコアレスコイルとの磁気吸引・反発作用によ
り発生する回転体の軸線方向の振動を低減できる効果が
ある。また、上記効果を有するコアレスコイルを容易に
製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る光偏向器の断面
図である。
【図2】 本発明に係る画像記録装置の概略説明図であ
る。
【図3】 本発明の第1実施形態に係るコアレスコイル
の概略説明図である。
【図4】 本発明の第1実施形態に係るコアレスコイル
および駆動用磁石の配置および作用する力の関係を示す
説明図である。
【図5】 本発明の第2実施形態に係る光偏向器の断面
図である。
【図6】 本発明の第2実施形態に係るコアレスコイル
および駆動用磁石の配置および作用する力の関係を示す
説明図である。
【図7】 従来例に係る光偏向器の断面図である。
【符号の説明】
10 光偏向器 14 固定軸 20 コアレスコイル 22 駆動用磁石 40 回転軸 48 回転多面鏡 60 内周側巻線部(周方向巻線部) 62 外周側巻線部(周方向巻線部) 64、66 半径方向巻線部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングに固定された固定軸と、 前記固定軸に回転自在に支持された回転体と、 外周面に複数の反射面が形成されると共に、前記回転体
    に固定された回転多面鏡と、 前記回転体に取り付けられ、前記回転軸を中心とする同
    心円に沿ってN極とS極とが交互に着磁された駆動用磁
    石と、 前記ハウジングに円環状に配設され、前記駆動用磁石と
    前記回転軸方向に対向する複数のコアレスコイルと、 を備えた光偏向器において、 前記コアレスコイルにおける一対の周方向巻線部を含む
    第1平面の法線と前記回転軸がなす角度α1と、前記コ
    アレスコイルにおける一対の半径方向巻線部を含む第2
    平面の法線と前記回転軸がなす角度α2との間に、α1
    ≠α2およびα1>0°の関係が成立することを特徴と
    する光偏向器。
  2. 【請求項2】 前記第1平面の法線と前記回転軸がなす
    角度α1と、第2平面の法線と前記回転軸がなす角度α
    2との間に、α1>α2の関係が成立すると共に、角度
    α2がほぼ0°であることを特徴とする請求項1記載の
    光偏向器。
  3. 【請求項3】 前記各コアレスコイルの回転軸から最も
    離間した部分を結んだ同心円の直径DCO、コアレスコ
    イルの外周側の周方向巻線部における径方向幅WC、駆
    動用磁石の外径DMOの間に、DCO−2WC>DMO
    の関係が成立することを特徴とする請求項1または2記
    載の光偏向器。
  4. 【請求項4】 前記各コアレスコイルの回転軸から最も
    接近した部分を結んだ同心円の直径DCI、コアレスコ
    イルの内周側の周方向巻線部における径方向幅WC、ド
    ーナツ板形状に形成されたコイル基板の内径DBIの間
    に、DCI+2WC<DBIの関係が成立することを特
    徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の光偏向器。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項記載の光偏
    向器に用いられるコアレスコイルの製造方法であって、
    コアレスコイルは、周方向巻線部と半径方向巻線部を平
    面状に形成した後、内周側または外周側の少なくとも一
    方の周方向巻線部を、回転軸方向に折り曲げて形成した
    ことを特徴とするコアレスコイルの製造方法。
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