JPH11182350A - 気化器のエアベント装置 - Google Patents
気化器のエアベント装置Info
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- JPH11182350A JPH11182350A JP9355420A JP35542097A JPH11182350A JP H11182350 A JPH11182350 A JP H11182350A JP 9355420 A JP9355420 A JP 9355420A JP 35542097 A JP35542097 A JP 35542097A JP H11182350 A JPH11182350 A JP H11182350A
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- Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
の燃料が勢いよく浸入した場合でも、その燃料が速やか
に排出し得るようにして、フロート室の大気圧状態を確
保する。 【解決手段】 フロート室3の油面上空間3aに一端1
2aを開口する主通気路12の他端12bと、一端13
a,14aを大気に開放する第1及び第2分岐通気路1
3,14の他端13b,14bとをフロート室3の上方
に位置する膨張室11を介して相互に連通する。フロー
ト室3の燃料が主通気路12に勢いよく浸入しても、膨
張室11で減衰され、余裕をもって受容されるから、そ
の燃料により両分岐通気路13,14が同時に塞がれる
ことを防止し、減衰した燃料を主通気路12と第1分岐
通気路13に分けて、速やかに排出させる。
Description
着される気化器のエアベント装置に関し、特に、気化器
のフロート室の油面上空間に一端を開口する主通気路の
他端と、一端を大気に開放する複数の分岐通気路の他端
とを相互に連通してなるものに関する。
おいて、分岐通気路を二本設けたものが、例えば特開平
7−166961号公報に開示されているように、知ら
れている。
す。符号1は気化器本体、3は、気化器本体1の下部に
形成されたフロート室である。このフロート室3の燃料
油面上空間3aが左右一対のエアベント装置010によ
り大気に連通される。各エアベント装置010は、気化
器本体1に形成されたT型の通路30を有する。この通
路30において、フロート室3の天井面に開口する下端
から通路合流点30aまでの部分301 が主通気路12
を構成し、通路合流点30aから側方に延びる部分30
2 に、気化器の下方まで垂下して大気に開放する第1ベ
ントチューブ16を接続して第1分岐通気路13が構成
され、合流点30aから上方に延びる部分302 に、逆
U型の第2ベントチューブ18を接続して第2分岐通気
路14が構成される。
ント装置では、例えば、これを装備した自動二輪車が不
整地を走行することに伴い生ずる、フロート室3内の燃
料油面の激しい波立ちにより、その燃料fが主通気路1
2と第1分岐通気路13の一部を満たすように浸入した
場合でも、第2分岐通気路13が主通気路12と第1分
岐通気路13との間に大気圧を作用させることにより、
主通気路12及び第1分岐路13をそれぞれ満たした燃
料が分割され、一部の燃料は主通気路12からフロート
室3へ、残余の燃料は第1分岐通気路13から大気中に
それぞれ速やかに流下することができる。こうして、エ
アベント装置010での燃料の滞留時間を極力短縮し
て、フロート室3の大気圧状態が確保される。
12及び第1、第2分岐通気路13,14の連通部、即
ち合流点30aに流路断面積の変化がないため、フロー
ト室3から主通気路12側へ比較的多量の燃料が勢いよ
く浸入した場合には、図7に示すように、その燃料fが
第1及び第2分岐通気路13,14に同時に浸入するこ
とがあり、そうすると、上記合流点30aに大気圧が作
用し難くなるから、その燃料fのフロート室3及び大気
への流下に遅れが生じ、その間はフロート室3が大気と
遮断された状態となる。その結果、フロート室3の燃料
油面下に連通する燃料ノズルの燃料噴出性能が多少とも
低下して、ドライバビリティに違和感を生ずることがあ
る。
で、フロート室から主通気路側へ比較的多量の燃料が勢
いよく浸入した場合でも、その燃料が全ての分岐通気路
に同時に浸入することを防止して、浸入燃料を速やかに
フロート室及び大気に流下させ、燃料ノズルの燃料噴出
性能の安定化に寄与し得る、前記気化器のエアベント装
置を提供することを目的とする。
に、本発明は、気化器のフロート室の油面上空間に一端
を開口する主通気路の他端と、一端を大気に開放する複
数の分岐通気路の他端とを相互に連通してなる、気化器
のエアベント装置において、主通気路の他端と、複数の
分岐通気路の他端とを、各通気路より断面積が大で、フ
ロート室の上方に位置する膨張室を介して相互に連通し
たことを第1の特徴とする。
主通気路側に比較的多量の燃料が勢いよく浸入した場合
でも、主通気路を通過した燃料は、断面積が大きい膨張
室で減衰されて、余裕をもって受容されるため、その燃
料が全ての分岐通気路に同時に浸入することは避けられ
る。したがって、膨張室は、燃料の浸入が無い少なくと
も一部の分岐通気路を通して常に大気圧を受けているか
ら、膨張室で勢力を失った燃料は速やかに主通気路を流
下し、フロート室に戻ることができる。
分岐通気路の他端を膨張室の底部及び天井部にそれぞれ
開口したことを第2の特徴とする。
路の他端間の距離を極力大きく設定して、膨張室に浸入
してきた燃料の、複数の分岐通気路への同時浸入を、よ
り確実に回避することができる。
に加えて、膨張室に上向きに開口する主通気路の他端
と、膨張室に下向きに開口する分岐通気路の他端とを、
それぞれの延長軸線が相互にずれるように配置したこと
を第3の特徴とする。
した燃料が勢いよく膨張室の天井面に向かって進行して
きた場合でも、主通気路及び上記分岐通気路の各他端の
延長線のずれにより、その燃料の上記分岐通気路への浸
入を防ぎ、上記分岐通気路により、膨張室を常に確実に
大気圧状態に維持することができる。
徴に加えて、主通気路の他端及び少なくとも一本の分岐
通気路の他端を膨張室に上向きに開口すると共に、主通
気路の他端を該分岐通気路の他端より上方に配置したこ
とを第4の特徴とする。
た燃料が主通気路と分岐通気路とに分かれて、より速や
かに流下することができる。その際、膨張室内の燃料油
面が主通気路の他端以下に下がった時点で、主通気路へ
の燃料の戻りは終わり、これにより主通気路での燃料の
滞留時間を極力短縮させることができる。そして、膨張
室内の残余の燃料は分岐通気路のみを流下して、外部に
排出される。
に示す本発明の実施例に基づいて説明する。
二輪車Mの内燃エンジンEの吸気ポートに気化器Cが装
着され、その吸気道入口に吸気ダクトDを介してエアク
リーナAが接続される。
は、水平の吸気道1aを有する気化器本体2と、この気
化器本体2の下面に、それとの間にフロート室3を画成
すべくビス4により接合されるフロート室体2とを備え
る。気化器本体1の上部に形成されて起立する弁筒5に
は、吸気道1aを開閉するピストン型絞り弁6が摺動可
能に収容され、この絞り弁6は、前記自動二輪車Mの操
向ハンドルHに付設されたスロットルグリップG(図1
参照)により、スロットルワイヤ7を介して開閉操作さ
れる。
的に開閉される公知のフロート弁(図示せず)を介して
前記自動二輪車Mの燃料タンクT内と連通され、上記フ
ロート弁の開閉により、燃料タンクTの燃料がフロート
室3へ常に規定レベルまで供給されるようになってい
る。また気化器本体1には、下端をフロート室3の燃料
油面下に浸漬させると共に上端を吸気道1aに突出させ
る燃料ノズル8が設けられ、絞り弁6の開度に応じてフ
ロート室3の燃料が燃料ノズル8から吸気道1aに噴出
するようになっている。
入りをスムーズに行わせるべく、フロート室3の燃料油
面上空間3aを大気に連通する本発明のエアベント装置
10が気化器本体1に左右一対設けられるのであって、
以下、それについて説明する。
吸気道1aを挟むようにして配置される左右一対の膨張
室11と、これら膨張室11をフロート室3の燃料油面
上空間3aの左右両側部にそれぞれ連通する一対の主通
気路12とが形成される。また気化器本体1には、各膨
張室11の底面を大気に開放する第1分岐通気路13
と、各膨張室11の天井面を大気に開放する第2分岐通
気路14とが接続される。膨張室11は、主通気路12
及び第1、第2通気路13,14の各断面積より充分大
なる断面積を有して軸線を上下に向けた円筒状に形成さ
れる。
端)をフロート室3の天井面に直接開口し、その上端1
2b(他端)を膨張室11の底面より一定高さ突出させ
て開口する。
底面に開口するように気化器本体1に鋳包み結合された
下部チューブジョイント15と、それに接続されて気化
器Cの下方まで垂下する第1ベントチューブ16とで構
成される。そして、この第1ベントチューブ16の、大
気に開放した外端が第1分岐通気路13の一端13aと
なり、下部チューブジョイント15の、膨張室11に開
口した内端が第1分岐通気路13の他端13bとなる。
天井面に開口するように気化器本体1に螺着された上部
チューブジョイント17と、それに接続されて気化器C
の上方に延びる第2ベントチューブ18と、左右の第2
ベントチューブ18にT型チューブジョイント19を介
して接続されて気化器Cの下方に延びる共通の第3ベン
トチューブ20とで構成される。そして、この第3ベン
トチューブ20の、大気に開放した外端が各第2分岐通
気路14の一端14aとなり、上部チューブジョイント
17の、膨張室11の天井面に開口した内端が第2分岐
通気路14の他端14bとなる。
部チューブジョイント17の内端14bは、それぞれの
延長軸線L1 ,L2 を相互にずらすように配置される。
る。
が比較的平坦な直線コースを走行している場合、フロー
ト室3の燃料油面は比較的安定しているので、該室3
は、左右の主通気路12、膨張室11及び第1、第2分
岐通気路13,14を通して大気と連通し、大気圧状態
となっている。
伴い、フロート室3の燃料油面が気化器Cに対して相対
的に左右方向に大きく傾斜すると、その燃料fにより一
方の主通気路12は塞がれるが、他方の主通気路12
は、燃料油面から大きく離れて、燃料fにより塞がれる
ことがないから、該他方の主通気路12及びそれに連な
る第1、第2分岐通気路13,14により、フロート室
3の大気圧状態を維持することができる。
することにより、ジャンプと接地を繰り返すと、気化器
Cのフロート室3では、燃料油面が激しく波立ち、比較
的多量の燃料fが、図4に示すように、左右の主通気路
12に勢いよく浸入することがある。こうした場合、主
通気路12を通過した燃料fは、断面積が大きい膨張室
11で減衰され、しかも余裕をもって受容されるため、
その燃料fが第1及び第2分岐通気路13,14に同時
に浸入することはない。
13b及び第2分岐通気路14の内端14bが膨張室1
1で上下方向に大きく離間していることから、膨張室1
1に浸入してきた燃料fが第1及び第2分岐通気路1
3,14へ同時に浸入すること防ぐことができる。
路12の上端12bの延長軸線L1と、膨張室11の天
井面に開口する第2分岐通気路の内端14bの延長軸線
L2とが相互にずれているから、主通気路12から膨張
室11に浸入した燃料fが勢いよく真っ直ぐに進行して
も、それが第2分岐通気路14に浸入することを防ぎ、
若しくは少なく抑えることができる。したがって、この
実施例のように、左右の第2分岐通気路14の大気側半
部を共通の第3ベントチューブ20で構成して、構造の
簡素化を図ると共に、左右の第2分岐通気路14の通気
状態を常に良好に保つことができる。
及び第2分岐通気路13,14に同時に浸入することが
ないことにより、第1及び第2分岐通気路13,14の
何れか一方を通して膨張室11に大気圧を作用させ続け
ることができる。
勢力を失うと、図5に示すように、その燃料fは、主通
気路12と第1分岐通気路13とに分かれて流下し、特
に、管路長が短い主通気路12では燃料fが速やかにフ
ロート室3に戻り、即座に空になるから、膨張室11ま
で来ている大気圧が直ちにフロート室3に作用すること
になり、フロート室3の大気圧状態を確保することがで
きる。したがって、フロート室3での燃料fの出入りが
スムーズであり、燃料ノズル8の燃料噴出性能を安定さ
せることができから、絞り弁6の急開きによる加速操作
時にも、内燃エンジン回転のスムーズな加速が得られ、
ドライバブリティが良好となる。
1分岐通気路13に分かれて流下していく場合、主通気
路12の上端12bは、下部チューブジョイント15の
内端14bより上方位置を占めているから、膨張室11
の燃料fが空になる前に主通気路12への燃料fの戻り
は無くなり、これにより主通気路12での燃料fの滞留
時間の短縮を一層図ることができる。しかも、主通気路
12の上端12bレベル以下の、膨張室11の燃料fは
全て第1分岐通気路13を通して外部に排出されるの
で、膨張室11の底部に溜まったゴミ類を上記燃料fと
共に外部に排出することができ、したがって、そのゴミ
類のフロート室3への侵入を防ぐことができる。
はなく、その要旨の範囲を逸脱することなく種々の設計
変更が可能である。例えば、各エアベント装置10にお
いて、分岐通気路を三本以上設けることもできる。ま
た、主通気路12の下端12aをフロート室3の天井面
中心部に配置して、エアベント装置10を一組のみとす
ることもできる。
ば、気化器のフロート室の油面上空間に一端を開口する
主通気路の他端と、一端を大気に開放する複数の分岐通
気路の他端とを相互に連通してなる、気化器のエアベン
ト装置において、主通気路の他端と、複数の分岐通気路
の他端とを、各通気路より断面積が大で、フロート室の
上方に位置する膨張室を介して相互に連通したので、フ
ロート室から主通気路側に比較的多量の燃料が勢いよく
浸入した場合でも、主通気路を通過した燃料が膨張室で
減衰され、しかも余裕をもって受容されることにより、
浸入燃料の全分岐通気路の同時浸入を回避して、膨張室
の大気圧状態を確保することができる。その結果、膨張
室で勢力を失った燃料を速やかに主通気路からフロート
室に戻して、フロート室の大気圧状態を確保し、燃料ノ
ズルの燃料噴出性能の安定化を図ることができる。
分岐通気路の他端を膨張室の底部及び天井部にそれぞれ
開口したので、複数の分岐通気路の他端間の距離を極力
大きく設定して、膨張室に浸入してきた燃料の、複数の
分岐通気路への同時浸入を、より確実に回避することが
できる。
膨張室に上向きに開口する主通気路の他端と、膨張室に
下向きに開口する分岐通気路の他端とを、それぞれの延
長軸線が相互にずれるように配置したので、主通気路を
通過した燃料が勢いよく膨張室の天井面に向かった場合
でも、その燃料の上記分岐通気路への浸入を防ぎ、膨張
室の大気圧状態の確保をより確実なものとすることがで
きる。
気路の他端及び少なくとも一本の分岐通気路の他端を膨
張室に上向きに開口すると共に、主通気路の他端を該分
岐通気路の他端より上方に配置したので、膨張室に浸入
した燃料を分けて、主通気路と分岐通気路へ速やかに流
下させることができる。しかも、膨張室内の燃料油面が
主通気路の他端以下に下がった時点で、主通気路への燃
料の戻りは終わり、これにより主通気路での燃料の滞留
時間を極力短縮させることができ、フロート室の大気圧
状態を、より確実に維持することができる。
エンジンを搭載した自動二輪車の側面図。
図。
Claims (4)
- 【請求項1】 気化器(C)のフロート室(3)の油面
上空間(3a)に一端(12a)を開口する主通気路
(12)の他端(12b)と、一端(13a,14a)
を大気に開放する複数の分岐通気路(13,14)の他
端(13b,14b)とを相互に連通してなる、気化器
のエアベント装置において、 主通気路(12)の他端(12b)と、複数の分岐通気
路(13,14)の他端(13b,14b)とを、各通
気路(12,13,14)より断面積が大で、フロート
室(3)の上方に位置する膨張室(11)を介して相互
に連通したことを特徴とする、気化器のエアベント装
置。 - 【請求項2】 請求項1記載のものにおいて、 複数の分岐通気路(13,14)の他端(13b,14
b)を膨張室(11)の底部及び天井部にそれぞれ開口
したことを特徴とする、気化器のエアベント装置。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載のものにおいて、 膨張室(11)に上向きに開口する主通気路(12)の
他端(12b)と、膨張室(11)に下向きに開口する
分岐通気路(14)の他端(14b)とを、それぞれの
延長軸線(L1 )(L2 )が相互にずれるように配置し
たことを特徴とする、気化器のエアベント装置。 - 【請求項4】 請求項1、2又は3記載のものにおい
て、 主通気路(12)の他端(12b)及び少なくとも一本
の分岐通気路(13)の他端(13b)を膨張室(1
1)に上向きに開口すると共に、主通気路(12)の他
端(12b)を該分岐通気路(13)の他端(13b)
より上方に配置したことを特徴とする、気化器のエアベ
ント装置。
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