JPH11179611A - スローアウェイチップ及びその製造方法とスローアウ ェイ式カッタ - Google Patents

スローアウェイチップ及びその製造方法とスローアウ ェイ式カッタ

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JPH11179611A
JPH11179611A JP9346088A JP34608897A JPH11179611A JP H11179611 A JPH11179611 A JP H11179611A JP 9346088 A JP9346088 A JP 9346088A JP 34608897 A JP34608897 A JP 34608897A JP H11179611 A JPH11179611 A JP H11179611A
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cutting
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    • B23C2200/128Side or flank surfaces with one or more grooves

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カッタ装着時のアキシャルレーキ角及びラジ
アルレーキ角を大きい正角として優れた切削性を確保で
き、切刃の強度とカッタ本体への固着強度を大きく設定
でき、取り付けを芯高にしてカッタ本体側の剛性を高め
ることができ、製作容易であるスローアウェイチップを
提供する。 【解決手段】 スクイ面2の対向する2側縁が切刃5,
5を構成し、切刃5はチップ底面3位置からの高さが刃
元5b側よりも刃先5a側を高く傾斜し、スクイ面3に
は切刃5よりチップ1中央側へ下り勾配の傾斜面2aを
有し、両側の逃げ面6,6の少なくとも切刃5側が、切
刃5の刃先5a側において刃頂からチップ底面3位置へ
降ろした垂線よりも外側へ膨れ出し、刃先5a側から刃
元5b側へ次第に垂線からチップ内側へ傾く形で連続す
る凸円弧状面をなす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属材等の切削加
工に用いるエンドミルの如きミリングカッタの刃部とす
るスローアウェイチップ及びその製造方法と、このスロ
ーアウェイチップを装着するスローアウェイ式カッタに
関する。
【0002】
【従来の技術】スローアウェイ方式カッタに用いるスロ
ーアウェイチップとして、輪郭が略平行四辺形をなすス
クイ面から対向する底面へ貫通するねじ挿通孔を有し、
スクイ面の対向する2側縁が切刃を構成するものがあ
る。このスローアウェイチップは、カッタ本体に設けた
窪み状のチップ座に、一方の切刃がカッタ外周側に配置
する形で嵌め込み、取付用ねじを前記ねじ挿通孔を通し
てチップ座底面のねじ孔に螺挿することにより、カッタ
本体に固着して切削の刃部として機能させるが、この一
方の切刃が許容限界まで摩耗したり破損した際には、1
80度向きを変えて着け換えることによって他方の切刃
を切削に供するようになっている。しかして、カッタ本
体への該スローアウェイチップの取付状態は、切削抵抗
を小さくするために、軸方向のスクイ角であるアキシャ
ルレーキ角を正の角度(刃先側が反対側よりも刃の送り
方向前方へ出る形)とするのが一般的である。
【0003】このようなスローアウェイチップの従来か
らの基本的な形態は略逆四角錐台状であり、切刃に沿う
両側の側面が逃げ面(所謂二番面)を構成し、この逃げ
面は切削時の被削材との干渉を避けるために、切刃位置
を前として前から後方へ向かってチップ内側(装着時の
カッタ中心側)へ傾くように傾斜しているが、カッタ装
着状態でカッタ本体の内側に配置する片側の逃げ面はチ
ップ座の側面に当接して当該チップを位置決め拘束する
被拘束面となる。しかして、切刃位置でのカッタ円周に
対する接線と逃げ面との角度を逃げ角(所謂二番角)と
いうが、この逃げ角が大きいほど刃部のクサビ角も小さ
くなり、それだけ刃の強度が低下する。従って、このク
サビ角を大きくして充分な刃の強度を確保する上で、逃
げ角を小さくする工夫が必要となる。
【0004】ところで、刃部がカッタ本体と一体である
ソリッド型エンドミルにおいては、図27に示すよう
に、刃部30の逃げ面31rをカッタ軸心Oから外れた
点Eを中心(所謂、エキセントリックR中心)とする凸
円弧状(所謂、エキセントリック円弧二番)としたもの
が早くから実用化され、現在では殆どがこの形態となっ
ている。この形態では、平坦な逃げ面(所謂、直線二番
面)としたものに比較して、切刃32の近傍における逃
げ角θを小さくでき、それだけ刃部30のクサビ角qを
大きくして高い刃強度を確保できる。図中、仮想線で示
すLは切削に伴う切刃32の移動軌跡であり、カッタ軸
心Oを中心とする半径Rの円弧をなす。
【0005】なお、平坦な逃げ面で逃げ角θを小さく設
定できないのは、次の理由による。例えば、図27の逃
げ面31fとして示すように、円弧状の逃げ面31rに
対して切刃32近傍の逃げ角θを略等しくした場合、切
刃30の摩耗がない初期段階V1 においては被削材との
干渉を回避する隙間は充分に確保されるが、切刃30の
摩耗に伴って逃げ角が小さくなり、摩耗がV2 位置まで
進行した段階では、円弧状の逃げ面31rの逃げ角θr
は最初の逃げ角θとさほど変わらないのに対し、平坦状
の逃げ面31fの逃げ角θfは極端に小さくなって干渉
回避用の隙間を充分に確保できず、更に摩耗が進むと被
削材と干渉するために切削の続行は不可能となる。
【0006】そこで、スローアウェイ方式のカッタに用
いるスローアウェイチップにおいても、図28に示すよ
うに逃げ面23を凸円弧状とすることにより、逃げ角を
小さく設定することが提案されている(特開昭49−7
2794号公報、同62−117003号公報)。図示
するように、このスローアウェイチップ20は、スクイ
面21の両側縁の切刃22,22に沿う逃げ面23,2
3が凸円弧状をなし、スクイ面21から対向する底面2
4に貫通するねじ挿通孔25を有しており、カッタ本体
26に設けられた凹円弧状の側面27aと底面27bと
からなる窪んだチップ座27に嵌め合わせ、ねじ挿通孔
25に通した取付用ねじ28をチップ座27の底面27
bのねじ孔29に螺挿して締め付けることにより、該カ
ッタ本体26に固着される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】スローアウェイ式カッ
タを始めとするミリングカッタにおいては、切削性に優
れることに加え、高負荷切削に供する上で刃部の強度及
び耐久性が良好であることが要求される。しかして、切
削性を高めるには、切削抵抗を小さくするために、軸方
向のスクイ角である既述のアキシャルレーキ角を大きい
正角に設定すると共に、径方向のスクイ角であるラジア
ルレーキ角、つまりカッタ中心とチップの切刃を結ぶ半
径方向に対するスクイ面の角度を大きい正角(スクイ面
が該半径方向に対して前進角をなす)に設定することが
望ましい。一方、刃部の強度及び耐久性を高めるには、
スローアウェイ式カッタにあっては、カッタ本体による
チップの保持強度と、該チップを装着するカッタ本体側
の剛性を大きくする必要がある。また、逃げ角について
も、切削性及び刃部の強度より、切刃の全長にわたって
均等に適正な角度範囲(6〜8°程度)にあることが好
ましい。
【0008】しかしながら、従来のスローアウェイ式カ
ッタでは、既述の一般的な略逆四角錐台状のチップと前
記提案のように逃げ面を凸円弧状としたチップのいずれ
を用いた場合でも、カッタ本体の剛性を確保する上で、
チップ座底面のカッタ軸方向に対する傾斜度合に制約が
あるため、アキシャルレーキ角を大きい正角に設定でき
ず、しかもチップ座を設けるバックメタル部の強度面よ
り、ラジアルレーキ角については正角に設定すること自
体が困難であり、特にバックメタル部の厚みを大きくす
るためにチップの取り付けを芯高にした場合にはラジア
ルレーキ角が大きく負角になるという難点があった。
【0009】なお、チップブレーカ付きのチップを用い
れば、芯高状態でラジアルレーキ角を正角に設定するこ
とは可能であるが、カッタ本体からのチップのオーバー
ハングが大きくなり、且つ刃部のクサビ角が小さくなる
ため、チップ自体の刃部の強度が極端に弱くなり、芯高
としてカッタ本体側の剛性を高めることが無意味とな
る。また、逃げ角についても適正角度より大きくなり易
い上、刃先全長にわたって均等に設定しにくいという問
題があった。
【0010】このように、従来のスローアウェイ式カッ
タにおいては、切刃の配置上から切削抵抗が大きくなる
ために良好な切削性を得ることは困難であり、しかも切
削性と刃部の強度を両立できず、またカッタ本体による
チップの保持強度も不充分であり、もって高負荷切削へ
の適用性及び耐久性に劣るという問題があった。
【0011】本発明は、上述の状況に鑑み、カッタ装着
時のアキシャルレーキ角及びラジアルレーキ角を共に大
きい正角に設定して優れた切削性を確保でき、しかも切
刃の強度とカッタ本体への固着強度を大きく設定できる
と共に、カッタ本体への取り付けを芯高にして優れた切
削性を保持する状態でカッタ本体側の剛性を高めること
が可能であり、もって実用性に優れたスローアウェイチ
ップと、このチップを極めて容易に製作する手段と、こ
のチップを用いることによって優れた切削性を具備して
且つ高負荷切削への適用性及び耐久性の良好なスローア
ウェイ式カッタとを提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的達成するため
に、本発明の請求項1に係るスローアウェイチップは、
図面の参照符号を付して示せば、平面視略平行四辺形状
のスクイ面2から対向する底面3へ貫通するねじ挿通孔
4を有し、スクイ面2の側縁が切刃5,5を構成し、前
記切刃5はチップ底面3位置からの高さが刃元5b側よ
りも刃先5a側を高くするように傾斜し、スクイ面3に
は切刃5よりチップ1中央側へ下り勾配の傾斜面2aが
形成され、前記切刃5に沿う側面側の逃げ面6,6は、
その少なくとも切刃5側が、切刃5の刃先5a側におい
て刃頂からチップ底面3位置へ降ろした垂線pよりも外
側へ膨れ出すと共に、この刃先5a側から刃元5b側に
向かって次第に前記垂線pからチップ内側へ傾く形で連
続する凸円弧状面をなすことを特徴としている。
【0013】この請求項1のスローアウェイチップ1で
は、各切刃5が刃先5a側を高く傾斜し、また切刃5か
らチップ中央側へ下り勾配の傾斜面2aを有し、言わば
チップ1自体が正のアキシャルレーキ角及びラジアルレ
ーキ角を持つことになるから、カッタ本体10への取付
状態におけるアキシャルレーキ角α及びラジアルレーキ
角βを大きく正角に設定でき、また逃げ面6の少なくと
も切刃5側に前記の凸円弧状面が形成されているから、
カッタ本体10への取付状態における逃げ角θを小さく
でき、もって切刃5のクサビ角qを大きく確保すること
が可能になる。しかして、カッタによる切削中のチップ
1には、切削を行っている外側の切刃5にかかる接線方
向の切削負荷の反作用として、内側部分をチップ座11
から浮き離そうとする力が作用するが、逃げ面6の凸円
弧状面の形態から、チップ座11と当接している逃げ面
6の上位側と切刃5との距離D1 が同下位側との距離D
2よりも短くなるため、前記の浮き離そうとする力が第
二逃げ面6bの当接部分でカッタ本体10に受け止めら
れ、もって該チップ1はカッタ本体10への装着状態で
自己保持力を持つことになる。
【0014】更に、このチップ1は、カッタ本体10の
バックメタル部10aにおける取り付けを芯高、つまり
チップ底面3に平行なカッタ本体10の半径方向rを基
準としたチップ取付位置を高くしても、逃げ角θを適正
な角度(6〜8°)に設定でき、且つ切刃5のカッタ本
体10からのオーバーバング量を最小限に抑えることが
できる。しかして、逃げ面6の凸円弧状面が刃先5a側
から刃元5b側に向かい次第にチップ内側へ傾く形にな
っているから、カッタ本体10のチップ座11の底面1
3がアキシャルレーキ角を持ち、従ってチップ1がカッ
タ本体10に対して捩じれた配置状態になるにも関わら
ず、切刃5の刃先5aから刃元5bにわたって略同一の
逃げ角θを持つ形に設定できる。
【0015】請求項2の発明では、請求項1のスローア
ウェイチップにおいて、前記切刃5の稜線が刃先5a側
と刃元5b側とを結ぶ直線abよりも逃げ面6の延長方
向へ緩く膨れ出す曲線をなす構成としている。
【0016】請求項3の発明では、上記請求項1または
2のスローアウェイチップ1において、逃げ面6におけ
る前記凸円弧状面は、スクイ面2における前記傾斜面2
aを含む傾斜平面Sに対して軸線σが45度以下の鋭角
で交叉する円筒Σの周面より構成され、切刃5の稜線が
該円筒Σの周面と前記傾斜平面Sとの交線である楕円弧
をなす構成としている。この場合、チップの製作に際
し、逃げ面6の凸円弧状面を円筒切削によって簡単に形
成できる。
【0017】請求項4の発明では、上記請求項3のスロ
ーアウェイチップ1において、切刃5の楕円弧をなす稜
線は、その両端を結ぶ直線である線分abの中点をm点
とし、線分ab方向をX軸、m点と稜線の中間点nとを
結ぶ方向をY軸、線分abの長さをjとし、逃げ面6の
凸円弧状面を構成する前記円筒Σの半径をk、m点より
前記円筒Σの軸線σに下した垂線の足をm’、この垂線
mm’と稜線を含む傾斜平面Sとのなす角度をΦ、該傾
斜平面Sと前記円筒Σの軸線σとの交角をηとして、下
式; [YcosΦ+{k2−(j2sin2η/4)1/2}]2 +(Xsinη−Ys
inΦcosη)2=k2 で表される構成としている。この場合、後述する解析計
算の結果から明らかなように、カッタ本体10への装着
時に切刃5の全長にわたって一定した逃げ角θを設定で
きると共に、チップ製作に際して切刃5の稜線の楕円弧
の選択範囲が広くなる。
【0018】請求項5の発明では、上記請求項3又は4
のスローアウェイチップ1において、逃げ面6における
前記凸円弧状面を構成する円筒Σの半径kが、カッタ本
体10に当該スローアウェイチップ1を装着した際のカ
ッタ切削半径Rと同一又は該切削半径Rより大きく設定
されてなるものとしている。この場合、切刃5の稜線の
楕円弧の曲率が小さくなるため、カッタ本体10に逃げ
角θを持たせて装着した際、切刃5の刃元側5a及び刃
先側5bと中央部とのカッタ半径方向の突出度合の差が
小さくなると共に、チップ1全体としてのカッタ本体1
0からのオーバーハングhも小さくなる。
【0019】請求項6の発明では、上記請求項1〜5の
いずれかのスローアウェイチップ1において、逃げ面6
は切刃5側から底部側までの全体が前記の凸円弧状面よ
りなる構成としているから、チップ形態が簡素になる。
【0020】請求項7の発明では、上記請求項1〜5の
いずれかのスローアウェイチップ1において、前記逃げ
面6は、前記の凸円弧状面よりなる切刃5側の第一逃げ
面6aと、この第一逃げ面6aよりも底部側に位置して
且つ当該第一逃げ面6aから段差7を介して低くなった
平面状の第二逃げ面6bとを有してなる構成としてい
る。
【0021】この請求項7の構成では、チップ1のカッ
タ本体10への取り付けに際しては、平面状の第二逃げ
面6bを当接面としたチップ座11側との平面同士の接
合により、該チップ座11に対する位置決め拘束を行え
るから、カッタ本体10に安定した状態に固着できると
共に、段差7によって第二逃げ面6bの傾きを小さくで
きるから、チップ座11と当接している第二逃げ面6b
の上位側と切刃5との距離D1 を同下位側との距離D2
に対してより短く設定して自己保持力を高め得る。ま
た、このチップ1の製造においては、プレス成形によっ
て逃げ面6の第一逃げ面6aとなる部分に取り代を持つ
形のチップ素材を作製し、このチップ素材を焼結した後
に研削加工によって取り代を削り取って凸円弧状の第一
逃げ面6aを仕上げることになるが、平面状の第二逃げ
面6bはプレス成形時に形成できるから、この第二逃げ
面6bをチップ幅方向の位置決め基準として前記研磨加
工を行える。
【0022】請求項8の発明では、上記請求項7のスロ
ーアウェイチップ1において、逃げ面6は、前記の第一
逃げ面6a及び第二逃げ面6bと、この第二逃げ面bよ
りも更に底部側に位置する第三逃げ面6cとからなり、
第一逃げ面6aと第三逃げ面6cとが共通の凸円弧状面
を構成するものとしている。この場合、チップ1の底面
3と逃げ面6との境界部は第三逃げ面6cによって面取
りした形になるから、カッタ本体10のチップ座11の
側面12と底面13とのコーナー部15にはチップの縁
角部との当たりを回避するためのぬすみ部を設ける必要
がない。また、このチップ1の製造における前記の研磨
加工において、第一逃げ面6aと第三逃げ面6cの取り
代9を同時に削り取って凸円弧状に仕上げることができ
る。
【0023】請求項9の発明では、上記請求項7又は8
のスローアウェイチップ1において、第一逃げ面6aと
第二逃げ面6bとの段差7が0.1〜0.8mmの高低
差を持つものとしているから、該段差7に基づく前記作
用を確実に発揮できると共に、切刃5のカッタ本体10
からのオーバーハングhが過大になることを回避でき
る。
【0024】請求項10の発明では、上記請求項7〜9
のいずれかのスローアウェイチップ1における第二逃げ
面6bが、チップ底面3に対して90〜101度の角度
ψをなす平面よりなるものとしている。この場合、カッ
タ本体10への取り付けに際しては、平面状の第二逃げ
面6bを当接面としてチップ座11側との平面同士の接
合により、該チップ座11に対する位置決め拘束を行
え、カッタ本体10に安定した状態に固着できると共
に、切刃5のカッタ本体10からのオーバーハングが過
大になることを回避できる。特に、上記角度ψを90度
を越える角度とした場合には、チップ座11側との接合
がテーパー接合になるから、取付用ねじ8の締め付けに
よって底面3がチップ座11の底面部13に圧接するの
に伴い、第二逃げ面6bがチップ座11の側面12bに
対して強く圧接し、より強固に安定した状態に固着でき
る。
【0025】請求項11の発明に係るスローアウェイチ
ップの製造方法は、超硬材料のプレス成形及び焼結によ
り形成され、スクイ面2における両側の傾斜面2a,2
aを有すると共に、逃げ面6とすべき両側面60,60
における凸円弧状面の形成領域を平面状としたチップ素
材1aを作製し、このチップ素材1aの逃げ面6とすべ
き両側面60,60を片方ずつ、当該側面60側の前記
傾斜面2aを含む傾斜平面Sに対して45度以下の鋭角
で交叉する軸線σを中心として円筒研削することによ
り、凸円弧状面を有する逃げ面6を備えた前記請求項1
〜10のいずれかに記載のスローアウェイチップを得る
ことを特徴としている。この場合、逃げ面6の凸円弧状
面を簡単な円筒研削、つまり前記軸線σを中心としてチ
ップ側を回転させつつ側方から研削具を側面60に接触
させるか、もしくは研削具側を周回運動させつつ側面6
0に接触させることによって形成できる。
【0026】請求項12の発明は、上記請求項11のス
ローアウェイチップの製造方法において、チップ素材1
aを回転軸体に固定し、この回転軸体を回転させながら
側方より研削具を接触させることにより、このチップ素
材1aの逃げ面6とすべき両側面60,60を片方ずつ
円筒研削する構成としている。この場合、チップ素材1
aを回転軸体に対して、カッタ本体10への装着時と略
同様の配置状態で取り付け、この回転軸体を回転させつ
つ側方から研削具を側面60に接触させるだけで、逃げ
面6の凸円弧状面を容易に形成できる。
【0027】請求項13の発明に係るスローアウェイ式
カッタは、カッタ本体10に形成されたチップ座11
に、前記請求項1〜8のいずれかに記載のスローアウェ
イチップ1が前記請求項1〜10のいずれかに記載のス
ローアウェイチップが取付用ねじによって固着されてな
るスローアウェイ式カッタにおいて、前記スローアウェ
イチップは、軸方向のスクイ角であるアキシャルレーキ
角αと径方向のスクイ角であるラジアルレーキ角βとが
共に正の角度をなし、且つ切削側の逃げ面6がカッタ本
体10の軸心Oを中心とする切削円周Lに沿った逃げ角
θのない状態から、切削側の切刃5の稜線の両端を支点
として該逃げ面6が切削円周Lより離れる方向へ回動し
て逃げ角θを確保した形の配置姿勢であることを特徴と
する構成としている。
【0028】このスローアウェイ式カッタでは、チップ
1自体が正のアキシャルレーキ角及びラジアルレーキ角
を持つ形であるから、刃部のアキシャルレーキ角α及び
ラジアルレーキ角βを大きく正角に設定でき、また逃げ
面6の少なくとも切刃5側が凸円弧状をなすから、逃げ
角θを小さくして切刃5のクサビ角qを大きく確保で
き、且つ前記チップ1の配置姿勢により、逃げ角θが切
刃5の全長にわたって均等となる。
【0029】請求項14の発明では、上記請求項12の
スローアウェイ式カッタにおいて、スローアウェイチッ
プ1が前記請求項7〜10のいずれかに記載のものから
なり、カッタ本体10のチップ座11の側面部12が、
該スローアウェイチップ1の第一逃げ面6aに対して間
隔を空けて対向する上部側面12aと、前記第二逃げ面
6bに対して密接する平面状の下部側面12bとを有し
てなる構成としている。このスローアウェイ式カッタで
は、チップ座11の側面部12が平面状の下部側面12
bでチップ1の第二逃げ面6bとが平面同士で接合し、
加えて切削中の負荷による反作用もカッタ本体10側で
受け止められるので、チップ1は安定した強固な固着状
態となり、高負荷の切削加工に耐える優れた耐久性を発
揮すると共に、高い切削精度が得られる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例を図面を
参照して具体的に説明する。図1〜図3は第一実施例に
係るスローアウェイチップ1、図4〜図6は同第一実施
例のチップ1を装着したスローアウェイ式カッタ、図7
〜図9は第二実施例に係るスローアウェイチップ1、図
10〜図12は同第二実施例のチップ1を装着したスロ
ーアウェイ式カッタをそれぞれ示す。
【0031】図1〜図3に示す第一実施例のスローアウ
ェイチップ1は、平面視略平行四辺形をなすスクイ面2
の長辺側の湾曲した両側縁が切刃5,5を構成し、該ス
クイ面2の中央部から対向する底面3に貫通したねじ挿
通孔4を有している。そして、各切刃5は、チップ底面
3位置からの高さが刃元5b側よりも刃先5a側を高く
するように傾斜している。また、スクイ面2には両側の
切刃5,5よりチップ1中央側へ向けて下り勾配の傾斜
面2a,2aが形成され、該スクイ面2の中央部2aは
平坦状をなす。なお、この傾斜面2a,2bは平坦面以
外に若干曲面状に形成されてもよいことは勿論である。
しかして、このチップ1は、180度反転させて両切刃
5,5を片方ずつカッタの刃部に供するため、全体がね
じ挿通孔4の中心線を対称軸とする点対称の形状になっ
ており、これによって両切刃5,5の刃先5a側及び刃
元5b側は互いに対角線方向に配置している。なお、ね
じ挿通孔4は、図2に示すように、大径の上部4aと、
周面が凸曲面状をなす縮径した中間部4bと、小径の下
部4cとからなる。
【0032】各切刃5に沿う側面である両側の逃げ面6
は、切刃5側から底部側までの全体が凸円弧状面をなし
ている。そして、この凸円弧状面は、図3(イ)の刃先
5a側、同(ロ)の中間部、同(ハ)の刃元5b側の各
断面で示すように、切刃5の刃先5a側において刃頂か
らチップ底面3位置へ降ろした垂線pよりも外側へ膨れ
出すと共に、この刃先5a側から刃元5b側に向かって
次第に前記垂線pからチップ内側へ傾く形で連続する凸
円弧状をなしている。また、スクイ面2の傾斜面2aを
切刃5の刃元5b側から刃先5a側へ幅広となる形に設
定することにより、切刃5は全長にわたって略等しいク
サビ角q(図2参照)を持つように構成されている。
【0033】切刃5の稜線は、凸円弧状面をなす逃げ面
6とスクイ面2の平面である傾斜面2aとの交線となる
ため、刃先5a側と刃元5b側とを結ぶ直線abよりも
逃げ面6の延長方向へ緩く膨れ出す曲線をなす。しかし
て、この切刃5の曲線は、後述するチップの製造方法よ
り、逃げ面6における前記凸円弧状面を、スクイ面2に
おける前記傾斜面2aを含む平面に対して軸線が45度
以下の鋭角で交叉する円筒周面より構成することによ
り、楕円弧となる。
【0034】図4及び図5に示すように、上記第一実施
例のスローアウェイチップ1を装着したスローアウェイ
式カッタ10は、先端側の周方向3カ所に切欠部10b
を設けることによって軸心O部から120度の位相差で
三方向へ放射状配置するバックメタル部10a・・が形
成され、各バックメタル部10aの内側面に、側面部1
2と底面部13とからなるポケット状に窪んだチップ座
11が形成されている。そして、各チップ座11に、前
記のスローアウェイチップ1が、片側の切刃5をカッタ
本体10の外周より僅かに外側へ突出させた状態とし
て、取付用ねじ8によって固着されている。
【0035】各チップ座11は底面13がチップにアキ
シャルレーキ角を付与すべくカッタ本体10の軸方向に
対して傾斜しているが、チップ1自体が刃先5a側を高
く傾斜した切刃5によってアキシャルレーキ角を持つ形
態であるため、図4(イ)に示すようにチップ取付状態
の切刃5のアキシャルレーキ角αは大きな正角をなして
いる。また、図5に示すように、チップ1が切刃5から
スクイ面2の中央側へ下り勾配の傾斜面2aを有するた
め、ラジアルレーキ角βも大きな正角をなしている。し
かして、チップ1の逃げ面6が前記のように切刃5の刃
先5a側で外側へ膨れ出して刃元5b側に向かって次第
にチップ内側へ傾く凸円弧状をなすため、逃げ角θは刃
先5a側から刃元5b側まで略一定した小さい適正な角
度(6〜8°)を保持している。
【0036】図6に詳細に示すように、このスローアウ
ェイ式カッタにおけるチップ1は、取付用ねじ8をねじ
挿通孔4を通してチップ座11の底面13に穿たれたね
じ孔14に螺挿して締め付けることにより、カッタ本体
10に固着されている。しかして、チップ座11の側面
部12は2段状に形成されており、その上部側面12a
はチップ1の逃げ面6の上部側に対して離間すると共
に、下部側面図12bは該逃げ面6の下部側と密に接す
る凹円弧状をなし、また側面部12と底面部13とのコ
ーナー部15がチップ1の縁角部との接触を避けるぬす
み部を構成している。
【0037】図7〜図9に示す第二実施例のスローアウ
ェイチップ1は、両側の逃げ面6,6が異なること以外
は前記第一実施例のチップ1と同様であるため、第一実
施例との共通部分には同じ符号を付して説明を省略す
る。しかして、このチップ1の逃げ面6は、切刃5側の
凸円弧状をなす第一逃げ面6aと、この第一逃げ面6a
よりも底部側に位置して且つ当該第一逃げ面6aから段
差7を介して低くなった平面状の第二逃げ面6bと、こ
の第二逃げ面6bよりも更に底部側に位置した第三逃げ
面6cとから構成されている。そして、第一逃げ面6a
と第三逃げ面6cとは、図7(ハ)及び図8における第
二逃げ面6bの外側に記した仮想線で結ぶように、共通
の凸円弧面をなしている。
【0038】ここで、第一逃げ面6aは、前記第一実施
例の場合の逃げ面6の全体をなす凸円弧状面と同様に、
図9(イ)の刃先5a側、同(ロ)の中間部、同(ハ)
の刃元5b側の各断面で示すように、切刃5の刃先5a
側において刃頂からチップ底面3位置へ降ろした垂線p
よりも外側へ膨れ出すと共に、この刃先5a側から刃元
5b側に向かって次第に前記垂線pからチップ内側へ傾
く形で連続する凸円弧状をなしている。従って、この第
二実施例のチップ1においても、切刃5の曲線は、後述
するチップの製造方法より、逃げ面6における前記凸円
弧状面を、スクイ面2における前記傾斜面2aを含む傾
斜平面に対して軸線が45度以下の鋭角で交叉する円筒
周面より構成することにより、楕円弧となる。
【0039】しかして、段差7による第一逃げ面6aの
下縁と第二逃げ面6bの上縁との高低差は、好ましくは
0.1〜0.8mmの範囲に設定される。また第二逃げ
面6bとチップ底面3との角度ψ(図8参照)は、90
〜101度の範囲が好ましい。すなわち、この角度ψが
大き過ぎては、カッタ本体10に装着した際、該カッタ
本体10からの切刃5のオーバーハングが大きくなると
共に、後述するチップ1の自己保持力を発揮しにくくな
り、刃部の強度が低下する。なお、前記第一実施例の場
合と同様に、スクイ面2の傾斜面2aを切刃5の刃元5
b側から刃先5a側へ幅広となる形に設定することによ
り、同様に切刃5は全長にわたって略等しいクサビ角q
(図8参照)を持つように構成されている。
【0040】図10及び図11に示すように、上記第二
実施例のスローアウェイチップ1を装着したスローアウ
ェイ式カッタ10は、既述の第一実施例のチップを装着
したカッタと同様に、先端側の周方向3カ所の切欠部1
0bの形成によって三方向へ放射状配置したバックメタ
ル部10a・・を有し、各バックメタル部10aの内側
面に設けた各チップ座11に、スローアウェイチップ1
が片側の切刃5をカッタ本体10の外周より僅かに外側
へ突出させた状態として、取付用ねじ8によって固着さ
れている。
【0041】各チップ座11は底面13がチップにアキ
シャルレーキ角を付与すべくカッタ本体10の軸方向に
対して傾斜しているが、チップ1自体が刃先5a側を高
く傾斜した切刃5によってアキシャルレーキ角を持つ形
態であるため、図10(イ)に示すようにチップ取付状
態の切刃5のアキシャルレーキ角αは大きな正角をなし
ている。また、図11に示すように、チップ1が切刃5
からスクイ面2の中央側へ下り勾配の傾斜面2aを有す
るため、ラジアルレーキ角βも大きな正角をなしてい
る。しかして、チップ1の第一逃げ面6aが前記のよう
に切刃5の刃先5a側で外側へ膨れ出して刃元5b側に
向かって次第にチップ内側へ傾く凸円弧状面をなすた
め、逃げ角θは刃先5a側から刃元5b側まで略一定し
た小さい適正な角度(6〜8°)を保持している。
【0042】図12に詳細に示すように、スローアウェ
イチップ1は、取付用ねじ8をねじ挿通孔4を通してチ
ップ座11の底面13に穿たれたねじ孔14に螺挿して
締め付けることにより、カッタ本体10に固着されてい
る。しかして、チップ座11の側面部12は2段状に形
成されており、その上部側面12aはチップ1の第一逃
げ面6aと離間して対向すると共に、下部側面12bは
該チップ1の第二逃げ面6bと平面同士で密に接してお
り、また側面部12と底面部13とのコーナー部15で
はチップ1の第三逃げ面6cとの間で隙間を生じてい
る。
【0043】上述のような第一及び第二実施例のチップ
1を装着したスローアウェイ式カッタにあっては、刃部
のアキシャルレーキ角α及びラジアルレーキ角βが共に
正の大きい角度をなすため、切削抵抗が小さく、優れた
切削性が得られ、且つチップ1の逃げ面6の刃先5a側
(第一実施例では逃げ面6全体、第二実施例では第一逃
げ面6a)が凸円弧状面をなすことから、切刃5の摩耗
が進んでも逃げ角θは適正な6〜8°程度の小さい角度
で保持され、安定した良好な切削を継続でき、しかも切
刃5のクサビ角qが大きく刃先強度に優れるため、刃部
の耐久性が良好である。また切削中に一方の切刃5の破
損や溶着物を生じても、逃げ面6の下位側(第二実施例
のチップでは第二逃げ面6b)まで損傷や溶着が及ぶこ
とは殆どないから、他方の切刃5を使用するために該チ
ップ1を180度反転してチップ座11に装着する際、
チップ座11の下部側面部12bでの位置決め拘束に支
障はない。
【0044】また、これらカッタによる切削中において
は、切刃5がカッタ本体10よりも外側へオーバーバン
グしているので、該切刃5にかかる切削負荷(図6及び
図12の矢印Wとして示す)によって、チップ1には反
作用として内側部分をチップ座11から浮き離そうとす
る力、つまり切削側の切刃5を中心としてチップ1を離
脱方向に回転させる力が作用する。しかるに、図6及び
図12に示すように、チップ座11の下部側面12bに
当接している逃げ面6(第二実施例のチップでは第二逃
げ面6b)の上位側と切刃5との距離D1 が同下位側と
の距離D2 よりも短いため、前記の浮き離そうとする力
がチップ座11の下部側面12bとの当接部分でカッタ
本体10に受け止められる。従って、チップ1が自己保
持力を有することになり、取付用ねじ8に上記反作用が
かかりにくいため、切削負荷に対する耐性が極めて大き
くなる。なお、図6及び図12中、仮想線で示す距離D
1,D2 は刃元5b位置での同距離関係を表している。
【0045】上述のように、スローアウェイチップ1に
おける切削側の切刃5と、反対側のチップ座11の側面
部12に対する当接部の上下位置との距離D1 ,D2
1<D2 となり、該チップ1が大きな自己保持力を発
揮できるのは、逃げ面6の凸円弧状面(第二実施例では
第一逃げ面6a)が切刃5の刃先5a側において刃頂よ
りも下位の方が外側へ膨れ出すような形状を有している
ことによる。とりわけ第二実施例のチップ1では、第一
逃げ面6aと第二逃げ面6bとの間に段差7を有するこ
とにより、チップ座11側と面接触する第二逃げ面6b
の傾きを小さくできるため、距離D1 ,D2 の差はより
大きく設定できる。
【0046】これに対し、例えば図13(イ)に示すよ
うに、全体が平坦状で傾斜した逃げ面6Aを有する従来
の一般的なスローアウェイチップAでは、切削側の切刃
5Aとカッタ本体10Aに取り付ける際に逃げ面6Aと
チップ座11Aの側面12Aとをテーパー接合によって
当接できるが、この当接部位の上下位置と切削側の切刃
5Aとの距離D1 ,D2 がD1 >D2 となるから、自己
保持力がなく、切削負荷の反作用が取付用ねじ8Aのみ
にかかるため、固着強度に劣り高負荷切削に耐えられ
ず、また切削中の切刃5に破損や溶着物を生じると、1
80度反転して他方の切刃5Aを使用する際の位置決め
拘束に支障をきたし、刃先位置のばら付きや取付状態の
不安定化を招くことになる。なお、このチップ形態で
は、逃げ面6A全体が平面状であることにより、既述の
ように逃げ角θを大きくせざるを得ないという基本的な
難点もある。
【0047】また、上記の逃げ角θの問題に対処するた
めに、図13(ロ)に示すスローアウェイチップ1Bの
ように逃げ面6Bに段差7Bを設け、切刃5B側の傾斜
平面部61Bをカッタ本体10Bにおけるチップ座11
Bの側面部12Bに当接する位置決め拘束面とした場合
でも、この拘束面の当接部位の上下位置と切削側の切刃
5Bとの距離関係はD1 >D2 となってチップの自己保
持力がなく、前記チップ1Aと同様に固着強度に劣り高
負荷切削に耐えられない上、切刃5Bの破損が段差7B
位置まで欠ける形になるため、この破損を生じると位置
決め拘束不能となって反転使用できず、また傾斜平面部
61Bへの溶着物によって反転使用時の刃先位置のばら
付きや取付状態の不安定化を招く。
【0048】更に、図13(ハ)に示すスローアウェイ
チップ1Cのように逃げ面6Cを切刃5C側の緩傾斜部
61Cと底部側の急傾斜部62Cとで構成し、底部側の
急傾斜部62Cをカッタ本体10Cにおけるチップ座1
1Cの側面図部12Cに当接する位置決め拘束面とした
場合は、切刃5Cの破損や溶着物による反転使用時の位
置決め拘束の問題はないが、該拘束面の上下位置と切削
側の切刃5Cとの距離関係はやはりD1 >D2 となって
チップの自己保持力がなく、前記チップ1A,1Bと同
様に固着強度に劣り高負荷切削に耐えられず、また異形
の切刃形状への対応が困難になるという難点もある。
【0049】一方、本発明のスローアウェイ用カッタ1
0においては、チップ1の既述形態によって刃部のクサ
ビ角qを大きく保ったままラジアルレーキ角βを大きく
正角に取れるため、刃部を芯高とし、つまり図14(第
一実施例のチップ装着)及び図15(第二実施例のチッ
プ装着)に示すようにカッタ本体10のチップ1の底面
3に平行な半径方向rを基準とした切刃5の高さuを高
くし、逃げ角θを適正な角度(約6〜8度)に設定する
ことにより、カッタ本体10のバックメタル部10aの
厚みとその放射中心部の径を大きくして該カッタ本体1
0の剛性を増大でき、またチップのオーバーハングhが
最小限に抑えられる。
【0050】これに対し、既述の逃げ面6A,6Aが平
坦な傾斜面である通常のチップ1Aでは、それ自体のク
サビ角qは大きくできるが、図16(イ)の如く芯高に
設定した場合、刃元側の逃げ角θ2 を確保する(10°
以上が多い)と、刃先側の逃げ角θ1 が極端に大きくな
る(20°を越えることがある)と共に、オーバーハン
グhも大きくなるから、刃部の強度は低下することにな
り、しかもラジアルレーキ角βは大きく負角となって切
削抵抗が極端に増大するため、芯高としてカッタ本体1
0の剛性を高める意味がなくなる。逆に同図(ロ)のよ
うに芯下がりdに設定する場合は、ラジアルレーキ角β
を正角にとって切削抵抗を低下できるが、刃元側の逃げ
角θ2 を確保するために該チップ1Aの逃げ面6Aの傾
きψ’を大きくする必要があり、これによってカッタ本
体10Aに対する着座安定性が低下すると共に、芯下が
りのためにバックメタル部10aが薄くなり、カッタ本
体10の剛性が低下する。
【0051】また、図17に示すチップ1Dのようにチ
ップブレーカ(スクイ面2Dの切刃5Dに沿う両側を立
ち上げた形)を付けることにより、芯高状態でラジアル
レーキ角βが正角になるように設定した場合、刃元側の
逃げ角θ2 を確保する(形態的に10°以上になり易
い)と、やはり刃先側の逃げ角θ1 が極端に大きくなる
(20°を越えることがある)と共に、オーバーハング
hも大きくなり、且つ刃部のクサビ角qも小さいことか
ら、刃部の強度が極端に弱くなり、芯高としてカッタ本
体10の剛性を高めた効果が相殺される。
【0052】上述した本発明のスローアウェイ式カッタ
の特徴を整理すれば、次のようになる。 a)刃部のアキシャルレーキ角α及びラジアルレーキ角
βを共に大きく正角にとれる。 b)刃部の逃げ角θを刃先側から刃元側まで一様に適正
な小さい角度範囲(約6〜8°)に設定できる。 c)刃部のクサビ角qを充分に確保できる。 d)チップのオーバーハングhを必要最小限に抑えられ
る。 e)芯高としてカッタ本体10側の剛性を高められる。 f)チップ1のカッタ本体10による保持強度が大き
い。 g)チップ1の両側切刃5,5の交替使用に支障を生じ
ない。
【0053】これら特徴により、本発明のスローアウェ
イ式カッタ10は、切削抵抗が小さく切削時の振動等も
少なく、滑らかな切れ味が得られ、刃部の強度が大きく
高負荷切削に対して高い適性を示すと共に耐久性に優れ
て長寿命であり、総合的に極めて高性能である。
【0054】しかして、特に第二実施例のチップ1を装
着したスローアウェイ式カッタでは、該チップ1の平面
状の第二逃げ面6bを拘束面としてチップ座11の下部
側面12bと平面同士で当接しているため、安定した取
付状態となり、切削中にがた付き等を生じる恐れがな
く、とりわけ図8のように第二逃げ面6bと底面3との
角度ψを90度よりやや大きい鈍角とした場合は、その
取付け時に取付用ねじ8をチップ座11のねじ孔14に
螺挿して締め付ける際、第二逃げ面6bとチップ座11
の下部側面12bとをテーパー接合によって強く圧接さ
せることができるので、極めて強固な固着状態となると
いう利点がある。
【0055】本発明のスローアウェイチップ1を製造す
るには、まず超硬材料の粉末を通常は加熱下でプレス成
形することにより、スクイ面2における両側の傾斜面2
a,2aを有すると共に逃げ面6となる部分に取り代を
持つ形のチップ素材を作製し、これを焼結したのち、研
削加工によって該逃げ面6の凸円弧状面を形成すればよ
い。
【0056】すなわち、第一実施例のチップ用として
は、図18及び図19に示すように、逃げ面6とすべき
両側面60,60の全体を平面状としたチップ素材1a
を用いる。また第二実施例のチップ用としては、図20
に示すように、第一逃げ面6aに対応する領域に取り代
を持たせる平面60aと、平坦な第二逃げ面6bを底面
3側まで延長した形で第三逃げ面に取り代を持たせる平
面60bとからなる二段状の両側面60,60を有する
チップ素材1aを用いる。そして、焼結後のこれらチッ
プ素材1aの両側面60,60を図19及び図20の仮
想線で示すカット線Cまで円弧状に研削するが、第二実
施例のチップ1における第二逃げ面6bは平面60bの
未研削部分として残った領域にて構成されることにな
る。なお、図18では、加工前後の違いを判り易くする
ためにチップ素材1aを簡略化した形で示しているが、
実際には既述のチップ1におけるねじ挿通孔4、側面6
0,60に隣接する両側面の凹凸形状、角部及び稜線部
のアール形状を前記プレス成形の段階で形成している。
【0057】この研削加工においては、逃げ面6の凸円
弧状面を、既述のように切刃5の刃先5a側において刃
頂からチップ底面3位置へ降ろした垂線pよりも外側へ
膨れ出し、この刃先5a側から刃元5b側に向かって次
第に前記垂線pからチップ内側へ傾く形で連続するもの
とする上で、両側面60,60を片方ずつ、当該側面6
0側の前記傾斜面2aを含む傾斜平面に対して45度以
下の鋭角で交叉する軸線を中心として円筒研削するだけ
でよい。なお、前記傾斜平面と軸線との交角はカッタ本
体10への装着時のアキシャルレーキ角αに対応してお
り、該交角が45度を越える状態で円筒研削したチップ
では、切刃5が著しく倒れた形でカッタ本体10に取り
付けることになり、カッタ軸線方向の切削幅が短くなっ
て不都合を生じると共に、切刃5の刃先5a側が薄くな
って破損し易いという問題がある。
【0058】この研削加工手段としては、チップ素材1
aをその支持基体となる回転軸体に対して、カッタ本体
10への装着時と略同様の配置状態で取り付け、この回
転軸体を回転させながら側方よりバイト等の研削具を接
触させて一方の側面60を削り込んで凸円弧状の逃げ面
6を形成し、次いで同じ回転軸体に該チップ素材1aを
180度反転させた形に付け替え、他方の側面60を同
様に削り込んで逃げ面6を形成する方法が推奨される。
この場合、上記の支持基体となる回転軸体としてはカッ
タ本体10と略同様の構造のものを使用し、そのチップ
座に取付用ねじ8を介して、チップ素材1aを一方の側
面60全体が軸体外周より取り代分以上に張出する状態
で固着すればよい。
【0059】図21は、上記の円筒研削における研削終
了時の研削円筒Σとチップ1の配置関係を示す。なお、
この場合のチップ1は、以下の説明が理解し易いよう
に、第一実施例のチップ1を更に簡略化した形態で代表
している。図中の破線ハッチングは研削円筒Σの径方向
に沿うチップ断面を示し、該チップ1の逃げ面6が研削
円筒Σの周面にて構成されていることを表している。k
は研削円筒Σの半径、σは研削円筒Σの軸線を示す。
【0060】上記切削加工によって逃げ面6,6を形成
して得られるスローアウェイチップ1は、カッタ本体1
0への装着状態では、切削側の逃げ面6がカッタ本体1
0の軸心Oを中心とする切削円周Lに沿った逃げ角θの
ない状態から、切削側の切刃5の稜線の両端を支点とし
て該逃げ面6が切削円周Lより離れる方向へ回動して逃
げ角θを確保した配置姿勢とする。例えば図22に示す
ように、前記研削加工における研削円筒Σの半径kとカ
ッタにおける切削半径Rとを等しく設定した場合、図示
仮想線の如く前記研削加工時と同じ配置では逃げ面6が
切削円周Lに接する(逃げ角θ=0°)ために切削不可
能になるが、この状態から切刃5の位置を中心として該
チップ1を矢印のように逃げ面6が切削円周Lから離れ
る方向へ回動させた図示実線の配置姿勢とすることによ
って逃げ角θを確保できる。
【0061】上述を換言すれば、カッタ本体10として
は、チップ1が図22の実線で示す配置状態となるチッ
プ座11を備えるものを使用すればよい。しかして、こ
のチップ座11は、上記配置状態で装着したチップ1の
逃げ面6の底面3側の端縁と、バックメタル部10aの
外端縁とが一致する寸法・形状であることが望ましい。
なお、図中のiはカッタ本体10(バックメタル部10
a)の半径である。
【0062】前記研削加工における研削円筒Σの半径k
はカッタにおける切削半径Rと等しく設定する必要はな
いが、k≠Rであっても前記同様に姿勢変換した形で逃
げ角θを確保することになる。例えば、k<Rの場合、
チップ1の逃げ面6がカッタ本体10の切削円周Lに沿
った状態とは、切削円周Lの大円に研削円筒Σの小円が
内接した形であり、逃げ面6は底面3側ほど切削円周L
から離れるが、切刃5の近傍では密接してやはり逃げ角
θがなく切削不能な状態であるため、この配置から前記
のように切刃5の稜線の両端を支点として回動した姿勢
とすることによって初めて逃げ角θが確保される。
【0063】図23(イ)は、チップ1のスクイ面2に
おける傾斜面2aを含む傾斜平面をSとして、該傾斜平
面Sと前記の逃げ面6を形成する際の研削円筒Σとの関
係を図示したものである。また図23(ロ)は、同図
(イ)におけるチップ1の片方の逃げ面6部分を拡大し
て示している。図示するように、前記研削加工によって
逃げ面6を形成したチップ1にあっては、前記傾斜平面
Sと研削円筒Σの周面との交線が楕円になるから、その
切刃5,5の稜線は楕円弧をなす。以下、この稜線の曲
線の式を求める方法を説明する。
【0064】図23(イ)(ロ)において、切刃5の稜
線の両端をa,b(刃先5a側をa、刃元5b側をb)
点とし、a,b点を直線で結んだ線分abの方向をx
軸、線分abの中点を原点であるm、稜線の中間点をn
点、m点から研削円筒Σの軸線σに下した垂線の足を
m’点、垂線mm’方向をy軸、m点を通って上記x軸
及びy軸に直交する方向をz軸、y軸(垂線mm’)と
傾斜平面Sとのなす角度をΦ、傾斜平面Sと研削円筒Σ
の軸線σとの交角をηとする。切刃5の稜線は線分ab
よりもy軸方向に突出している。図24(イ)は逃げ面
6の線分abに直角な面への投影図であり、線分ab方
向はx軸に相当するから、投影面はyz面である。
【0065】ここで、線分ab上のm点と研削円筒Σの
軸線σとの距離をdとすれば、研削円筒Σの軸線σは、
y軸に直交し、y=−dをとおり、x軸と角度η、z軸
と角度(90°−η)をなす。またm点から研削円筒Σ
の軸線σに下した垂線の足m’の座標は(0,−d,
0)である。研削円筒Σの軸線σは; y+d=0 かつ x sinη+z cosη=0 …(1) である。軸線σからの距離がk(半径)である点の集合
である円筒Σの式は、 (y+d)2+(x sinη+z cosη)2=k2 …(2) となる。線分ab及びm’点を含む平面がxy面であ
る。
【0066】線分abの長さをjとすれば、a点の座標
は(+j/2,0,0)、b点の座標は(−j/2,
0,0)である。a,b点は共に研削円筒Σの面上にあ
り、y=0,z=0であるから、a,b点におけるxは
式(2)から、 x=±( k2−d2)1/2 / sinη …(3) である。つまり線分abの長さjと、dには次の関係が
ある。 j=2( k2−d2)1/2 / sinη …(4) この関係を図25と図26に直観的に示す。切刃5の稜
線は線分abを軸としてy軸から角度Φ傾いた傾斜平面
Sと円筒Σとの交線であるから、傾斜平面Sの式は、 y sinΦ+z cosΦ=0 …(5) である。
【0067】切刃5の稜線の式、つまり傾斜平面Sと研
削円筒Σの交線は、式(2)と式(5)を連立させて解
くことによって得られる。これを解くのは難しいので、
傾斜平面Sがxy平面になるように座標変換(x、y、
z→X、Y、Z)する。図24に座標変換を示す。 y=Y cosΦ+Z sinΦ …(6) z=−Y sinΦ+Z cosΦ …(7) x=X …(8) 傾斜平面SはZ=0つまりXY面である。
【0068】研削円筒Σは次式によって表現される。 (YcosΦ+ZsinΦ+d)2+(Xsinη−YsinΦ cosη+ZcosΦ cosη)2=k2 …(9) 稜線はXY面上に存在するから、Z=0である。これを
式(9)に入れると、 (YcosΦ+d)2+(Xsinη−YsinΦ cosη)2=k2 … (10) この式(10)は、厳密に稜線を含む曲線(楕円)の式を与
えている。YはXの偶関数ではなく、単純な二次曲線で
ないことを意味している。dを線分abの長さjを使っ
て書き変えると、切刃5の稜線は次式にて表される。 [YcosΦ+{k2−(j2 sin2η/4)}1/2]2 +(Xsinη−YsinΦ cosη)2=k2 … (11)
【0069】ここで、傾斜平面Sは線分abを回転軸と
して回転させることができ、傾斜平面Sとy軸とがなす
角度Φは可変である。すなわち、この研削円筒Σにおけ
る切刃5のアキシャルレーキ角は、線分abと研削円筒
Σの軸線σとの交角ηであるから、上記角度Φが変動し
ても不変である。つまり角度Φはアキシャルレーキ角と
は別の変数であり、アキシャルレーキ角を決めても自由
パラメータとして残る。これは、チップ製作に際して切
刃5の稜線の楕円弧の選択範囲が広くなること意味し、
カッタの使用条件の違いに対応できるという利点に繋が
る。
【0070】次に、式(11)のYをこうべきの形にして、 (cos2Φ+sin2Φcos2η)Y2 +2(d cos Φ−X sin η cosη sinΦ)Y + (d2−X2sin2η)=0 … (12) これをYについて解くと、 となる。上式にはプラスとマイナスの記号があるが、切
刃5の稜線はプラスの符号の分岐である。式(13)の第3
項は第1、第2項に比較して小さいので、式(13)を近似
して、 Y=(K2−d2−X2sin2η)/2(dcosΦ−Xsinη cosη sinΦ) … (14) これが稜線を表す式である。Xは線分ab上に取った座
標であるから、稜線の全長に亘る形状を示している。線
分abの長さjと偏奇dには既述の式(4)の関係があ
るから、次のように書くこともできる。 Y=sin2η{(j2/4)−X2}/2[{k2−(j2 sin2η/4) }1/2 cos Φ−Xsinη・ coslη sinΦ] … (15)
【0071】次に切刃5の稜線の任意の点における曲率
半径を求める。まず、式(15)は分母にXの一次の項があ
るので、n点に関して非対称であることが分かる。Φ=
0とするとその非対称性は消滅するが、Φが0でない限
り非対称性がある。点a,bでは、X=±j/2 =±( k2
−d21/2/ sinηであるから、Y=0である。これの1
階微分は、 − sinη{ cosη sinΦ( k2−d2)+ 2dX sinη cosΦ+X2sin2η cosη・ sinΦ}/2(d cosΦ−Xsinη cosη sinΦ)2 … (16) となる。2階微分は、 −sin2η{d2cos2Φ+( k2−d2)cos2ηsin2Φ+ 2dX sinη cosη sinΦ・ cosΦ}/(d cosΦ−Xsinη cosη sinΦ)3 … (17) となる。
【0072】従って、曲率半径は、次式で表される。
【0073】さて、このように半径kの研削円筒Σによ
って逃げ面6を研削形成したチップ1は、該研削円筒Σ
と同軸のカッタ本体10に対して、該逃げ面6を研削形
成した際の研削円筒Σにおける配置状態から、既述のよ
うに切刃5の両端を支点として、つまり線分abを軸と
して角度ωだけ内側に回動した姿勢で固定する。その場
合、逃げ角θは稜線上の全ての点でθ(X)=ω cosη
である。従って、前記のチップ1を回動させる角度ω
を、好ましい逃げ角θを cosηによって割った値(ω=
θ/ cosη)に設定すれば、稜線上の全ての点で逃げ角
θは好ましい角度になる。例えば、好ましい逃げ角θを
6゜と仮定し、交角ηを20゜とすると、ω=6.38
゜とすることによって、逃げ角θを切刃5の全体にわた
って一様に6゜とすることができる。これは逃げ面6の
凸円弧状面を研削円筒Σによって研削形成したことの優
れた効果である。
【0074】なお、前記(11)式で示す切刃5 の稜線の
式、並びに前記(18)式で示す曲率半径は、該稜線が図2
3に示す傾斜平面Sと研削円筒Σとの交線をなす楕円Q
上のどの位置にあっても成立するものである。しかる
に、実際の切刃5の稜線は、既述のように刃先5a側と
刃元5b側とを結ぶ直線abよりも逃げ面6の延長方向
へ緩く膨れ出す曲線をなすから、該稜線の中央部が逆に
凹む形になる位置の楕円弧は不適当である。また該楕円
Qにおける長軸の両端近傍の楕円弧では、切刃5の稜線
はカッタにおける切削方向に倒れてアキシャルレーキ角
が極端に大きくなり、前述した研削円筒Σの軸線σと傾
斜平面Sとの交角が45°を越える場合と同様の問題を
生じるので好ましくない。
【0075】ところで、本発明のチップは、カッタ本体
10に対し、既述のように逃げ面6の凸円弧状面を加工
する際の研削円筒Σにおける配置から線分abを中心に
ωだけ内側に回動した配置姿勢で固定するから、切刃5
の稜線の回転軌跡が円筒にならず凸鼓型になる。すなわ
ち、この姿勢変換は、図24(ロ)に示すように、傾斜
平面SがX軸を中心に角度ωだけ回転してS’の状態と
なり、稜線の中間点nがn’位置へ来た形、つまり稜線
が半径方向へも突出した曲線になる。しかるに、例え
ば、線分abの長さj=20mm,d=10mm、η=
20゜、ω=6゜として計算すると、姿勢変換後の稜線
の中間点n’の突出量tは8.4μmに過ぎず、10m
m程度の切削半径に対して極めて小さいため、エンドミ
ル等のカッタによる切削加工上で特に不都合を生じるも
のではない。
【0076】既述のように、チップ1の逃げ面6の凸円
弧状面を研削形成するときの研削円筒Σの半径kは、こ
のチップ1を装着したスローアウェイ式カッタにて被加
工物を切削加工するときの切削円周Lの半径Rと同一で
ある必要はない。例えば、Rが20mmであって、kが
22mm、23mmあるいは21mmということも可能
である。しかして、k>Rとすれば、切刃5の稜線中央
部の突出量tが小さくなる。従って、研削円筒Σの半径
kは、カッタによる切削加工時の切削円周Lの半径Rと
同等か、もしくは該半径Rよりも大きく設定することが
好ましい。
【0077】本発明に係るスローアウェイチップ1のよ
うに、逃げ面6の少なくとも切刃5側が凸円弧状面にて
構成され、カッタ本体10に対してアキシャルレーキ角
αを持たせて装着するものであるにも関わらず、該逃げ
面6の凸円弧状面を上述のように円筒研削によって形成
できることは、切刃5の稜線の回転軌跡が僅かに凸鼓型
になるという難点を充分に補って余りある極めて大きな
利点である。すなわち、上記の円筒研削では、既述のよ
うに保持基体となる回転軸体にチップ素材1aを所定の
配置姿勢で取り付け、該回転軸体を回転させつつ側方か
らバイト等の研削具を接触させるだけで凸円弧状面を形
成できるから、その研削加工において複雑な制御操作を
必要とせず、ばらつきのない高い寸法精度のチップ1を
安定的に極めて容易に量産でき、特殊な曲面加工を施す
場合に比較して設備コスト及び製造コストを大幅に低減
でき、ひいてはチップ1自体を安価に提供できる。
【0078】これに対し、例えば図23におけるチップ
製作時の研削円筒Σをカッタによる切削加工円筒に置き
換え、該カッタに装着する仮想チップの切刃の稜線が楕
円Q上にある楕円弧になるように設定すれば、切刃がア
キシャルレーキ角を持つ状態で、該切刃の稜線は全長に
わたって厳密に切削加工円筒の内周に接するから、該稜
線の切削軌跡は完全な円筒となるから、カッタとしては
理想的である。しかるに、この仮想チップの逃げ面は、
該切削加工円筒の周面形状では逃げ角がなく切削不能と
なるから、円弧状面にはなし得ず、楕円弧の稜線全長に
わたって一様で適正な逃げ角を与える上で特殊な自由曲
面に設定せねばならない。従って、この仮想チップで
は、チップ素材から製作する際、逃げ面を本発明のよう
な円筒研削にて形成することは不可能であり、チップ素
材と研削具の両者の動きを相対的に制御しつつ設定した
自由曲面を削り出す必要があるから、操作的に極めて困
難であり、製造能率が悪い上に寸法精度のばらつきを生
じ易く、また逃げ面の研削に要する動作機構とその制御
機構が非常に複雑になり、もって製造コスト及び設備コ
ストが共に高く付くことになる。
【0079】なお、前記第二実施例のように平面状の第
二逃げ面6bを有するスローアウェイチップ1では、該
第二逃げ面6bはチップ素材1aを製作する際のプレス
成形時に形成できるから、焼結後のチップ素材1aの前
記円筒研削によって凸円弧状の第一逃げ面6aを研削形
成する際に、平面状の第二逃げ面6bをチップ幅方向の
位置決め基準として研削加工を行えるという利点があ
る。更に、第二実施例のチップ1のように凸円弧状の第
三逃げ面6cを設けた構成では、該第三逃げ面6cがチ
ップ底部の縁角部を面取りした形になるから、カッタ本
体10のチップ座11の側面12と底面13とのコーナ
ー部15にはチップの縁角部との当たりを回避するため
のぬすみ部を設ける必要がなく、もってカッタ本体の製
作が容易になるという利点がある。
【0080】本発明のスローアウェイチップは、スクイ
面の短辺側の側縁形状が既述実施例とは種々異なるもの
も包含する。更に、本発明のスローアウェイ式カッタ
は、カッタ本体10に例示の如く3個のチップ1を装着
する構造に限らず、2個あるいは4個のチップ1を装着
する構造であってもよい。
【0081】
【発明の効果】請求項1または2の発明によれば、スロ
ーアウェイチップとして、それ自体が正のアキシャルレ
ーキ角及びラジアルレーキ角を持つ形態であり、カッタ
本体への取付状態におけるアキシャルレーキ角及びラジ
アルレーキ角を大きく正角に設定できるため、カッタの
切削抵抗を小さくして良好な切削性を付与でき、また切
刃のクサビ角を大きく確保して且つカッタ本体への取付
状態における逃げ角を切刃の刃先から刃元にわたって一
様に小さく適正範囲に設定できる上、カッタ本体への取
り付けを芯高として切刃のカッタ本体からのオーバーハ
ングを最小限に抑えることができ、もってそれ自体の強
度とカッタ本体側の強度を共に高めることが可能であ
り、且つカッタ本体への装着状態で大きな自己保持力を
発揮し、カッタの高負荷切削への適用性を著しく高める
ことができ、しかも製造容易なものが提供される。
【0082】請求項3の発明によれば、上記スローアウ
ェイチップにおいて、逃げ面の凸円弧状面がスクイ面の
傾斜面を含む傾斜平面と鋭角で交叉する軸線の円筒の周
面よりなり、切刃の稜線が円筒の周面と前記傾斜平面と
の交線である楕円弧をなすため、特に逃げ面の凸円弧状
面を円筒切削によって簡単に形成できる。
【0083】請求項4の発明によれば、上記スローアウ
ェイチップにおいて、切刃の稜線が特定の式で表される
楕円弧をなすことから、特に製作容易である上、カッタ
本体への装着時に切刃の全長にわたって一定した逃げ角
を設定できると共に、チップ製作に際して切刃の稜線の
選択範囲が広くなるため、カッタの使用条件の違いに対
応できる。
【0084】請求項5の発明によれば、上記のスローア
ウェイチップにおいて、逃げ面の凸円弧状面を構成する
円筒の半径が、カッタ本体に当該チップを装着した際の
カッタ切削半径と同一又は該切削半径より大きく設定さ
れ、切刃の稜線の楕円弧の曲率が小さいことから、カッ
タ本体に装着した際の切刃の中央部のカッタ半径方向へ
の突出が少なく、それだけ切削精度が向上すると共に、
チップ全体としてのカッタ本体からのオーバーハングも
小さくなるため、カッタにおける刃部の強度が大きくな
って高負荷切削への適応性が増す。
【0085】請求項6の発明によれば、上記のスローア
ウェイチップとして、特に形態的に簡素でより製作容易
なものが提供される。
【0086】請求項7の発明によれば、上記のスローア
ウェイチップとして、カッタ本体に対してより強固に安
定した状態に固着できると共に、製作に際して高い寸法
精度で安定した高品質を容易に確保し得るものが提供さ
れる。
【0087】請求項8の発明によれば、上記のスローア
ウェイチップとして、カッタ本体におけるチップ座の側
面と底面とのコーナー部にチップの縁角部との当たりを
回避するためのぬすみ部の形成を不要とでき、また製作
容易なものが提供される。
【0088】請求項9の発明によれば、上記のスローア
ウェイチップとして、特にカッタ本体に対する取付強度
が大きく、且つ取付状態での切刃のオーバーハングが過
大になることを回避でき、刃部の強度を大きくできるも
のが提供される。
【0089】請求項10の発明によれば、上記のスロー
アウェイチップとして、カッタ本体に対してより安定し
た状態に固着できると共に、切刃のオーバーハングを必
要最小限に抑え得るものが提供される。
【0090】請求項11の発明に係るスローアウェイチ
ップの製造方法によれば、超硬材料をプレス成形及び焼
結して得られるチップ素材の両側面を円筒研削すること
により、逃げ面の凸円弧状面を容易に精度よく形成でき
る。
【0091】請求項12の発明によれば、上記のスロー
アウェイチップの製造方法において、チップ素材の両側
面を円筒研削する際に、チップ素材をカッタ本体へのチ
ップの装着と略同様にして回転軸体に固定し、この回転
軸体を回転させながら側方より研削具を接触させるだけ
で、前記の凸円弧状面を容易に形成できる。
【0092】請求項13の発明によれば、前記のスロー
アウェイチップを用いたカッタとして、刃部のアキシャ
ルレーキ角及びラジアルレーキ角を大きく正角に設定で
き、また逃げ角を小さくして切刃のクサビ角を大きく確
保でき、且つ逃げ角を切刃の全長にわたって均等とでき
ることから、切削抵抗が小さく切削時の振動等も少な
く、滑らかな切れ味が得られ、刃部の強度が大きく高負
荷切削に対して高い適性を示すと共に耐久性に優れて長
寿命であり、総合的に極めて高性能なものが提供され
る。
【0093】請求項14の発明によれば、上記のスロー
アウェイ式カッタとして、特にスローアウェイチップの
保持強度及び着座安定性に優れ、より高負荷の切削加工
に耐え得るものが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一実施例に係るスローアウェイチ
ップを示し、(イ)は平面図、(ロ)は側面図、(ハ)
は正面図である。
【図2】 図1(イ)のイ−イ線の断面矢視図である。
【図3】 同スローアウェイチップにおける、(イ)は
刃先側、(ロ)は中間部、(ハ)は刃元側、のそれぞれ
要部の縦断面図である。
【図4】 上記第一実施例のスローアウェイチップを装
着した本発明のスローアウェイ式カッタの先端部を示
し、(イ)は側面図、(ロ)は一部破断側面図である。
【図5】 同カッタにおける先端面側から見たスローア
ウェイチップの配置状態を示す図である。
【図6】 同カッタのチップ取付け部分の横断面図であ
る。
【図7】 本発明の第二実施例に係るスローアウェイチ
ップを示し、(イ)は平面図、(ロ)は側面図、(ハ)
は正面図である。
【図8】 図7(イ)のイ−イ線の断面矢視図である。
【図9】 同スローアウェイチップにおける、(イ)は
刃先側、(ロ)は中間部、(ハ)は刃元側、のそれぞれ
要部の縦断面図である。
【図10】 上記第二実施例のスローアウェイチップを
装着した本発明のスローアウェイ式カッタの先端部を示
し、(イ)は側面図、(ロ)は一部破断側面図である。
【図11】 同カッタにおける先端面側から見たスロー
アウェイチップの配置状態を示す図である。
【図12】 同カッタのチップ取付け部分の横断面図で
ある。
【図13】 本発明のカッタとは異なる形態のチップを
用いたスローアウェイ式カッタを示し、(イ)は逃げ面
全体が傾斜平面状のチップの取付け部分、(ロ)は逃げ
面に段差を設けたチップの取付け部分、(ハ)は逃げ面
が緩急の傾斜平面からなるチップの取付け部分、のそれ
ぞれ横断面図である。
【図14】 第一実施例のチップの取り付けを芯高とし
た本発明のスローアウェイ式カッタの先端側から見た概
略正面図である。
【図15】 第二実施例のチップの取り付けを芯高とし
た本発明のスローアウェイ式カッタの先端側から見た概
略正面図である。
【図16】 従来の一般的なスローアウェイチップを取
り付けたスローアウェイ式カッタの先端側から見た状態
を示し、(イ)は取り付けを芯高とした場合、、(ロ)
は取り付けを芯下がりとした場合、のそれぞれ概略正面
図である。
【図17】 チップブレーカを付けた従来のスローアウ
ェイチップを芯高に取り付けたスローアウェイ式カッタ
の先端側から見た概略正面図である。
【図18】 前記第一実施例のスローアウェイチップに
用いるチップ素材の斜視図である。
【図19】 同チップ素材の縦断面図である。
【図20】 前記第二実施例のスローアウェイチップに
用いるチップ素材の縦断面図である。
【図21】 チップ素材の側面の円筒研削によって逃げ
面の凸円弧状面を研削形成した際の研削終了時の研削円
筒とチップの配置関係を示す斜視図である。
【図22】 本発明に係るスローアウェイチップの前記
円筒研削における配置姿勢からカッタ本体への装着時の
配置姿勢への変換を示す模式図である。
【図23】 本発明のスローアウェイチップの逃げ面及
び稜線を決定する手法を説明するものであり、(イ)は
円筒研削におけるスローアウェイチップの切刃の稜線を
含む傾斜平面と研削円筒との関係を示す斜視図、(ロ)
は(イ)の要部の拡大図である。
【図24】 (イ)は図23のx軸方向から見た傾斜平
面と研削円筒との関係を示す説明図、(ロ)は同x軸方
向から見たスローアウェイチップの前記配置姿勢への変
換による傾斜平面と逃げ面の変位を示す説明図である。
【図25】 スローアウェイチップにおける切刃の稜線
両端を結ぶ線分abをx軸にした座標系において、y軸
と研削円筒の中心との距離−研削円筒の半径−線分ab
の長さの関係を直観的に与えるための円筒軸から見た図
である。
【図26】 同上の関係を直観的に与えるための研削円
筒側面から見た図である。
【図27】 ソリッド型エンドミルにおける刃先の逃げ
面が凸円弧状である場合と平面状である場合とを比較す
る説明図である。
【図28】 逃げ面が凸円弧状であるチップを装着した
従来提案に係るスローアウェイ式カッタのチップ取付け
部分の横断面図である。
【符号の説明】
1 スローアウェイチップ 1a チップ素材 2 スクイ面 2a 傾斜面 3 底面 4 ねじ挿通孔 5 切刃 5a 刃先 5b 刃元 6 逃げ面 6a 第一逃げ面 6b 第二逃げ面 6c 第三逃げ面 60 側面 7 段差 8 取付用ねじ 10 カッタ本体 10a バックメタル部 11 チップ座 12 側面部 12a 上部側面 12b 下部側面 13 底面部 14 ねじ孔 C カット線 L 切削円周 O カッタ軸心 Q 楕円 R 切削半径 S 傾斜平面 W 切削負荷 X X軸 Y Y軸 Z Z軸 a 切刃の稜線の一端 b 切刃の稜線の他端 ab 切刃の稜線の両端を結ぶ線分 h 切刃のオーバーハング i カッタ本体の半径 j 線分abの長さ k 研削円筒の半径 m 線分abの中点 m’ m点より研削円筒の軸線に下した垂線の足 mm’ m点より研削円筒の軸線に下した垂線 d m点と研削円筒の軸線との距離 n 切刃の稜線の中間点 p 垂線 q クサビ角 t 切刃の稜線中央部の半径方向への突出量 x x軸 y y軸 z z軸 α アキシャルレーキ角 β ラジアルレーキ角 θ 逃げ角 ψ チップの第二逃げ面と底面との角度 Σ 研削円筒 σ 研削円筒の軸線 Φ 垂線mm’と傾斜平面とのなす角度 η 傾斜平面と研削円筒の軸線との交角 ω チップを回動させる角度

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面視略平行四辺形状のスクイ面から対
    向する底面へ貫通するねじ挿通孔を有し、スクイ面の側
    縁が切刃を構成し、 前記切刃はチップ底面位置からの高さが刃元側よりも刃
    先側を高くするように傾斜し、スクイ面には切刃よりチ
    ップ中央側へ下り勾配の傾斜面が形成され、 前記切刃に沿う側面側の逃げ面は、その少なくとも切刃
    側が、切刃の刃先側において刃頂からチップ底面位置へ
    降ろした垂線よりも外側へ膨れ出すと共に、この刃先側
    から刃元側に向かって次第に前記垂線からチップ内側へ
    傾く形で連続する凸円弧状面をなすことを特徴とするス
    ローアウェイチップ。
  2. 【請求項2】 前記切刃の稜線が刃先側と刃元側とを結
    ぶ直線よりも逃げ面の延長方向へ緩く膨れ出す曲線をな
    す請求項1記載のスローアウェイチップ。
  3. 【請求項3】 逃げ面における前記凸円弧状面は、スク
    イ面における前記傾斜面を含む傾斜平面に対して軸線が
    45度以下の鋭角で交叉する円筒の周面より構成され、
    切刃の稜線が該円筒の周面と前記傾斜平面との交線であ
    る楕円弧をなす請求項1または2記載のスローアウェイ
    チップ。
  4. 【請求項4】 切刃の楕円弧をなす稜線は、その両端を
    結ぶ直線である線分abの中点をm点とし、線分ab方
    向をX軸、m点と稜線の中間点nとを結ぶ方向をY軸、
    線分abの長さをjとし、逃げ面の凸円弧状面を構成す
    る前記円筒の半径をk、m点より前記円筒の軸線に下し
    た垂線の足をm’、この垂線mm’と稜線を含む傾斜平
    面とのなす角度をΦ、該傾斜平面と前記円筒の軸線との
    交角をηとして、下式; [YcosΦ+{k2−(j2 sin2η/4)1/2}]2 +(X sinη−
    YsinΦ cosη)2=k2 で表される請求項3記載のスローアウエイチップ。
  5. 【請求項5】 逃げ面における前記凸円弧状面を構成す
    る円筒の半径が、カッタ本体に当該スローアウェイチッ
    プを装着した際のカッタ切削半径と同一又は該切削半径
    より大きく設定されてなる請求項3又は4に記載のスロ
    ーアウェイチップ。
  6. 【請求項6】 逃げ面は、切刃側から底部側までの全体
    が前記の凸円弧状面よりなる請求項1〜5のいずれかに
    記載のスローアウェイチップ。
  7. 【請求項7】 逃げ面は、前記の凸円弧状面よりなる切
    刃側の第一逃げ面と、この第一逃げ面よりも底部側に位
    置して且つ当該第一逃げ面から段差を介して低くなった
    平面状の第二逃げ面とを有してなる請求項1〜5のいず
    れかに記載のスローアウェイチップ。
  8. 【請求項8】 逃げ面は、前記の第一逃げ面及び第二逃
    げ面と、この第二逃げ面よりも更に底部側に位置する第
    三逃げ面とからなり、 第一逃げ面と第三逃げ面とが共通の凸円弧状面を構成す
    る請求項7記載のスローアウェイチップ。
  9. 【請求項9】 第一逃げ面と第二逃げ面との段差が0.
    1〜0.8mmの高低差を持つ請求項7又は8に記載の
    スローアウェイチップ。
  10. 【請求項10】 第二逃げ面がチップ底面に対して90
    〜101度の角度をなす平面よりなる請求項7〜9のい
    ずれかに記載のスローアウェイチップ。
  11. 【請求項11】 超硬材料のプレス成形及び焼結により
    形成され、スクイ面における両側の傾斜面を有すると共
    に、逃げ面とすべき両側面における凸円弧状面の形成領
    域を平面状としたチップ素材を作製し、このチップ素材
    の逃げ面とすべき両側面を片方ずつ、当該側面側の前記
    傾斜面を含む傾斜平面に対して45度以下の鋭角で交叉
    する軸線を中心として円筒研削することにより、凸円弧
    状面を有する逃げ面を備えた前記請求項1〜10のいず
    れかに記載のスローアウェイチップを得ることを特徴と
    するスローアウェイチップの製造方法。
  12. 【請求項12】 チップ素材を回転軸体に固定し、この
    回転軸体を回転させながら側方より研削具を接触させる
    ことにより、このチップ素材の逃げ面とすべき両側面を
    片方ずつ円筒研削する請求項11記載のスローアウェイ
    チップの製造方法。
  13. 【請求項13】 カッタ本体に形成されたチップ座に、
    前記請求項1〜10のいずれかに記載のスローアウェイ
    チップが取付用ねじによって固着されてなるスローアウ
    ェイ式カッタにおいて、 前記スローアウェイチップは、軸方向のスクイ角である
    アキシャルレーキ角と径方向のスクイ角であるラジアル
    レーキ角とが共に正の角度をなし、且つ切削側の逃げ面
    がカッタ本体の軸心を中心とする切削円周に沿った逃げ
    角θのない状態から、切削側の切刃の稜線の両端を支点
    として該逃げ面が切削円周より内側へ離れる方向へ回動
    して逃げ角を確保した形の配置姿勢であることを特徴と
    するスローアウェイ式カッタ。
  14. 【請求項14】 スローアウェイチップが前記請求項7
    〜10のいずれかに記載のものからなり、カッタ本体の
    チップ座の側面部が、該スローアウェイチップの第一逃
    げ面に対して間隔を空けて対向する上部側面と、前記第
    二逃げ面に対して密接する平面状の下部側面とを有して
    なる請求項13記載のスローアウェイ式カッタ。
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