JPH11175836A - 自動販売機の庫内ファン制御装置 - Google Patents

自動販売機の庫内ファン制御装置

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JPH11175836A
JPH11175836A JP35232897A JP35232897A JPH11175836A JP H11175836 A JPH11175836 A JP H11175836A JP 35232897 A JP35232897 A JP 35232897A JP 35232897 A JP35232897 A JP 35232897A JP H11175836 A JPH11175836 A JP H11175836A
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fan
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浩司 滝口
Masaru Noguchi
大 野口
Katsuyoshi Tajima
勝好 田島
Shunji Ubukata
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 商品の補充や在庫量に応じて庫内ファンの風
量を過不足なく制御することにより、販売商品を適正温
度に維持しながら、庫内ファンの消費電力量の十分な削
減を低コストで実現することができる庫内ファン制御装
置を提供する。 【解決手段】 冷却装置13で冷却されたまたは加温装
置22で加温された空気を、商品収納庫5〜8の商品S
の払出口の側に設けた風量可変の庫内ファン18で、商
品収納庫5〜8内に循環させることにより、商品収納庫
5〜8内に収納された商品Sを冷却または加温する庫内
ファン制御装置であって、商品収納庫5〜8内に収納さ
れている商品Sの在庫量が所定在庫量以下であるか否か
を判別する在庫量判別手段と、この在庫量判別手段によ
り商品Sの在庫量が所定在庫量以下と判別されたとき
に、庫内ファン18の風量を低減する制御手段と、を備
えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷却装置で冷却さ
れたまたは加温装置で加温された空気を、商品収納庫内
に風量可変の庫内ファンで循環させることにより、前記
商品収納庫内の商品を冷却または加温する自動販売機の
庫内ファン制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の庫内ファン制御装置とし
て、例えば特開平4−357577号公報に開示された
ものが知られている。この制御装置では、冷却装置また
は加温装置を庫内ファンとともに、商品収納庫の庫内温
度に応じて運転・停止している。また、各商品収納庫に
商品補充検出スイッチを設け、この商品補充検出スイッ
チが商品収納庫への商品の補充を検出したときに、庫内
ファンの風量を低減することによって、当面の販売に必
要な商品を重点的に冷却または加温し、商品が短時間で
販売可能な温度になるようにしている。また、その後、
商品収納庫内の温度が適温になったときに、庫内ファン
の風量を通常に戻して、商品収納庫内全域を冷却または
加温するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の庫
内ファン制御装置は、商品の補充を検出するのに、商品
収納庫ごとに商品補充検出スイッチを設けなければなら
ず、商品収納庫の数が多いほど、その設置コストが増大
するという問題がある。また、この制御装置では、商品
の補充後、商品収納庫内の温度が適温になった後は、庫
内ファンの風量を通常に戻して、商品収納庫内全域が冷
却または加温するように構成されている。このため、商
品の在庫量が少ない場合には、商品が収納されていない
領域を含む商品収納庫内全域が冷却または加温されるた
め、庫内ファンのエネルギーが無駄に消費されてしまう
という欠点がある。
【0004】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、商品の補充や在庫量に応じて庫
内ファンの風量を過不足なく制御することにより、販売
商品を適正温度に維持しながら、庫内ファンの消費電力
量の十分な削減を低コストで実現することができる自動
販売機の庫内ファン制御装置を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、冷却装置で冷却されたまたは加温装置で
加温された空気を、商品収納庫の商品の払出口の側に設
けた風量可変の庫内ファンで、商品収納庫内に循環させ
ることにより、商品収納庫内に収納された商品を冷却ま
たは加温する自動販売機の庫内ファン制御装置であっ
て、商品収納庫内に収納されている商品の在庫量が所定
在庫量以下であるか否かを判別する在庫量判別手段と、
この在庫量判別手段により商品の在庫量が所定在庫量以
下と判別されたときに、庫内ファンの風量を低減する制
御手段と、を備えていることを特徴としている。
【0006】この自動販売機の庫内ファン制御装置で
は、商品収納庫内の商品の在庫量が所定在庫量以下であ
るか否かを在庫量判別手段が判別し、商品の在庫量が所
定在庫量以下と判別されたときに、制御手段が、商品収
納庫の商品の払出口の側に設けた庫内ファンの風量を低
減する。これにより、商品の在庫量が少ない場合には、
庫内ファンの風量の低減によって、庫内ファンに近い、
商品収納庫の商品が実際に収納されている領域を重点的
に効率的に冷却または加温でき、商品が収納されていな
い領域まで無駄に送風されることが少なくなるので、販
売商品を適正温度に維持しながら、庫内ファンの消費電
力量を十分に削減することができる。
【0007】この場合、在庫量判別手段は、商品収納庫
に商品が満杯に補充されたか否かを判別する補充判別手
段と、この補充判別手段が商品が補充されたと判別した
後の商品の販売量を検出する販売量検出手段と、を備
え、この販売量検出手段により検出された補充後の販売
量が所定販売量以上のときに、在庫量が所定在庫量以下
であると判別することが好ましい。
【0008】この構成によれば、商品の在庫量が所定在
庫量以下であるか否かを、満杯補充後の商品の販売量を
介して、的確に判別することができる。
【0009】この場合、補充判別手段は、商品収納庫の
前面を開閉する断熱ドアの開閉を検出する断熱ドア開閉
検出手段を備え、断熱ドアが所定時間以上開放されたこ
とが断熱ドア開閉検出手段により検出されたときに、商
品が補充されたと判別することが好ましい。
【0010】この構成によれば、商品収納庫に商品が補
充されたか否かを、単一の断熱ドア開閉手段によって的
確に判別することができ、この判別を商品収納庫ごとに
設けた商品補充検出スイッチで行っていた従来の場合と
比較して、商品補充の判別を低コストで行うことができ
る。
【0011】この場合、補充判別手段は、商品収納庫の
庫内温度を検出する庫内温度検出手段をさらに備え、断
熱ドア開閉検出手段が断熱ドアの開放を検出した後、庫
内温度検出手段により検出された庫内温度が、冷却の場
合には第1所定温度以上になり、加温の場合には第2の
所定温度以下になったときに、商品が補充されたと判別
することが好ましい。
【0012】この構成では、断熱ドアの開放の有無と、
開放後の実際の庫内温度とに応じて、商品の補充を判別
するので、この判別をより的確に行うことができる。
【0013】これらの場合、商品収納庫が複数の商品収
納庫で構成され、庫内ファンは、これら複数の商品収納
庫にそれぞれ設けられており、在庫量判別手段は商品収
納庫ごとに商品の在庫量判別を行うとともに、制御手段
は、庫内ファンごとに風量を制御することが好ましい。
【0014】この構成によれば、複数の商品収納庫およ
び庫内ファンが設けられている場合に、商品収納庫ごと
に商品の在庫量判別を行うとともに、その判別結果に応
じて、庫内ファンごとにその風量が制御されるので、庫
内ファンの風量を、各商品収納庫の販売量に応じて、さ
らにきめ細かく適切に制御することができる。
【0015】また、前記目的を達成するため、本発明
は、前面を断熱ドアで閉鎖された商品収納庫内に、冷却
装置で冷却されたまたは加温装置で加温された空気を、
商品収納庫の商品の払出口の側に設けた風量可変の庫内
ファンで循環させることにより、商品収納庫内に収納さ
れた商品を冷却または加温する自動販売機の庫内ファン
制御装置であって、断熱ドアの開閉を検出する断熱ドア
開閉検出手段と、断熱ドアが所定時間以上開放されたこ
とが断熱ドア開閉検出手段により検出されたときに、庫
内ファンの風量を低減する制御手段と、を備えているこ
とを特徴としている。
【0016】この自動販売機の庫内ファン制御装置によ
れば、断熱ドア開閉手段が所定時間開放されたことによ
って、商品収納庫への商品の補充を判別できるととも
に、これにより商品の補充が判別されたときに、制御手
段が、商品収納庫の商品の払出口の側に設けた庫内ファ
ンの風量を低減する。これにより、商品の補充が行われ
た場合には、庫内ファンの風量の低減によって、庫内フ
ァンに近い、当面の販売に使用される商品を重点的に効
率的に冷却または加温でき、販売商品が適正温度になる
までの時間を短縮することができる。また、商品の補充
の判別を、単一の断熱ドア開閉手段によって的確に判別
することができ、この判別を商品収納庫ごとに設けた商
品補充検出スイッチで行っていた従来の場合と比較し
て、低コストで行うことができる。
【0017】この場合、商品収納庫の庫内温度を検出す
る庫内温度検出手段をさらに備え、制御手段は、断熱ド
ア開閉検出手段が断熱ドアの開放を検出した後、庫内温
度検出手段により検出された庫内温度が、冷却の場合に
は第1所定温度以上になり、加温の場合には第2の所定
温度以下になったときに、庫内ファンの風量を低減する
ことが好ましい。
【0018】この構成では、断熱ドアの開放の有無と、
開放後の実際の庫内温度とに応じて、商品の補充を判別
するので、この判別をより的確に行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0020】図2および図3は、本発明を適用する自動
販売機を示している。両図に示すように、この自動販売
機1は、箱形の販売機本体2と、その前面を開閉する断
熱ドア3付きのメインドア4を備えている。販売機本体
2内の上部は、断熱仕切板によって、第1〜第4の商品
収納庫5、6、7、8に左右方向に仕切られている。商
品収納庫5〜8はそれぞれ、複数の商品収納コラム(図
示せず)に区画され、各商品収納コラムに缶コーヒーな
どの同一銘柄の商品Sが上下に積み重なった状態で収納
される。
【0021】一方、メインドア4の前面には、各商品S
に対応する多数の商品選択ボタン9が設けられている。
そして、所定の金銭が投入され、商品選択ボタン9(販
売量検出手段)の1つが押されると、販売機構(図示せ
ず)が作動し、選択された商品Sを収納する商品収納コ
ラムの払出口29から最下位の商品S1(販売商品)が
払い出され、シュート10により販売口11に導かれ、
顧客に販売されるようになっている。また、販売機本体
2の前面には、断熱ドア3の開閉を検出する断熱ドアス
イッチ12(補充判別手段)が設けられている。
【0022】次に、商品Sの冷却装置および加温装置に
ついて説明する。まず、冷却装置13は、販売機本体2
の底部に配置されたコンプレッサ14と、第1および第
3の商品収納庫5、7の底部付近にそれぞれ設けられ、
電磁弁15、15を介してコンプレッサ14に接続され
たエバポレータ16、16と、コンプレッサ14の前側
に配置されたコンデンサ17と、商品収納庫5〜8内
に、商品Sの下側に位置してそれぞれ設けられた庫内フ
ァン18(以下、単に「ファン」という)および、これ
らをそれぞれ駆動するACモータから成るファンモータ
19とによって構成されている。なお、図2中の符号2
0、21は、コンデンサ用ファンおよびそのモータであ
る。
【0023】上記の構成により、電磁弁15の開弁され
た状態でコンプレッサ14およびファン18が運転さ
れ、エバポレータ16で発生した冷気がファン18によ
って商品収納庫5〜8内に強制的に循環されることによ
り、庫内が冷却される。また、エバポレータ16、16
は、コンプレッサ14、電磁弁15、15およびコンデ
ンサ17とともに、2系統の冷却サイクルを構成してい
る。すなわち、第1の商品収納庫5に設けられたエバポ
レータ16は、第1および第2の商品収納庫5、6内を
冷却するためのものであり、両者5、6の間に設けられ
た手動シャッター(図示せず)の開閉に応じて、両商品
収納庫5、6または第1の商品収納庫5のみを冷却する
ようになっている。同様に、第3の商品収納庫7内のエ
バポレータ16は、第3および第4の商品収納庫7、8
間の図示しない手動シャッターの開閉に応じて、両者
7、8または前者7のみを冷却する。
【0024】一方、加温装置22は、第2〜第4の商品
収納庫6〜8内に設けられた上記ファン18、18、1
8と、それらの下側に配置されたヒータ23、23、2
3とで構成されており、これらのヒータ23とファン1
8の運転により、商品収納庫6〜8を個別に加温する。
また、これまでの説明から明らかなように、ヒータ23
が設けられていない第1の商品収納庫5が冷却専用に用
いられるのに対し、他の商品収納庫6〜8は冷却用およ
び加温用として兼用でき、その切換は、図示しない切換
スイッチの操作によって行われる。
【0025】商品収納庫5〜8内にはさらに、販売商品
S1すなわち最下位の商品Sの付近に、庫内温度を検出
するための庫内温度センサ24、24、24、24(庫
内温度検出手段)がそれぞれ配置されている。また、各
エバポレータ16には、その温度を検出するためのエバ
ポレータ温度センサ25が取り付けられている。これら
の温度センサ24、25はそれぞれ、サーミスタなどで
構成されている。
【0026】図1は、上述した冷却装置13および加温
装置22を制御する制御装置を示している。この制御装
置26は、マイクロコンピュータから成る制御部27
(制御手段、補充判別手段および販売量検出手段)を備
えており、制御部27の入力部には、商品選択スイッチ
9、断熱ドアスイッチ12、庫内温度センサ24および
エバポレータ温度センサ25が、電気的に接続され、そ
れらの検出信号が入力される。制御部27は、これらの
検出信号に応じ、記憶した制御プログラムなどに基づい
て、コンプレッサ14、電磁弁15、ファン18および
ヒータ23の動作内容を決定するとともに、その決定に
応じた駆動信号を、出力部を介してコンプレッサ14な
どに出力し、これらの動作を制御する。
【0027】この場合、制御部27は、コンプレッサ1
4、電磁弁15およびヒータ23に対しては、ON/O
FF制御すなわち運転・停止制御を行うのに対し、AC
モータで構成されたファンモータ19に対しては、例え
ば、図4に示すように、1秒を1サイクルとするデュー
ティ制御を実行し、1サイクル内におけるOFF時間T
OFF を決定することによって、各ファン18の運転・停
止だけでなく、運転時の風量をも制御するようになって
いる。
【0028】次に、制御装置26の制御部27で実行さ
れる制御動作を詳細に説明する。まず、基本的な制御動
作として、エバポレータ16またはヒータ23のサーモ
運転が実行される。具体的には、各庫内温度センサ24
により検出される庫内温度Taを常時、監視し、冷却運
転の場合には、庫内温度Taが、所定の下限温度Tcl
(例えば2℃)以下になったときに、電磁弁15を閉じ
る(および/またはコンプレッサ14を停止する)とと
もに、所定の上限温度Tch(例えば7℃)以上になっ
たときに電磁弁15を開く(および/またはコンプレッ
サ14を運転する)ことによって、商品収納庫5〜8内
を所定の冷却状態に維持する。一方、加温運転の場合に
は、庫内温度Taが、所定の上限温度Thh(例えば5
8℃)以上になったときに、ヒータ23を停止するとと
もに、所定の下限温度Thl(例えば55℃)以下にな
ったときにヒータ23を運転することによって、商品収
納庫6〜8内を所定の加温状態に維持する。
【0029】次に、ファン18の制御動作を詳細に説明
する。この場合、本実施形態では、後述するように、フ
ァン18の運転・停止および運転時の風量(運転モー
ド)を、上述したサーモ運転の状況、商品Sの売上げ状
況や在庫数などに応じて、きめ細かく制御するようにな
っている。
【0030】図13は、ファン18の運転モードを決定
すべく、商品Sの売上げを予測するのに用いられる商品
Sの売上げ集計マップを示している。同図に示すよう
に、この売上げ集計マップは、商品Sの売上げ(販売本
数)データを、日ごと(当日、1〜7日前および祝
日)、商品収納庫ごと(第1〜第4商品収納庫5〜8)
および時間帯ごと(0〜6時、6〜12時、12〜18
時および18〜24時)に集計したものである。商品S
の売上げは、前述した商品Sの販売動作時における商品
選択ボタン9の操作によって検出され、それをカウント
することにより得られた売上げデータが、制御部27の
記憶部の該当する記憶領域にそれぞれ記憶される。
【0031】図5は、売上げ集計マップへの売上げデー
タの書込みおよび更新の方法を示すフローチャートであ
る。まず、当日の売上げデータN0 を商品収納庫ごとお
よび時間帯ごとに該当する当日データ記憶領域にそれぞ
れ書き込む(ステップ51)。次に、24時になった時
点で(ステップ52=Yes)、当日が祝日であるか否
かを判別する(ステップ53)。祝日でない場合には、
1〜6日前データ記憶領域に商品収納庫ごとおよび時間
帯ごとに記憶されていた1〜6日前データN1〜N6
を、2〜7日前データ記憶領域に順次シフトし、2〜7
日前データN2 〜N7 とする(ステップ54)ととも
に、当日データN0 を1日前データ記憶領域の対応する
領域にシフトし、1日前データN1 とする(ステップ5
5)。
【0032】一方、ステップ53で当日が祝日と判別さ
れた場合には、当日データNoを、祝日データ記憶領域
にシフトし、祝日データNhとする(ステップ56)と
ともに、1〜6日前データN1 〜N6 を、ステップ54
と同様、2〜7日前データN2 〜N7 とするとともに、
それまでの7日前データN7 を1日前データN1 とする
(ステップ57)。以上のようにして、売上げ集計マッ
プには、1〜7日前および祝日の最新の売上げ実績デー
タが、商品収納庫ごとおよび6時間単位の時間帯ごとに
記憶される。特に、この売上げ集計マップでは、祝日の
売上げを表す祝日データNhが、祝日以外の日と区別し
て且つこれに優先して記憶されるとともに、7日前デー
タN7 は、当日から見て、祝日を除外した同じ曜日の売
上げ実績を表す曜日データとなる。なお、祝日には、5
月4日の休日や年末年始などの一般的に休日とされる日
を含めてもよく、また、自動販売機1が会社内に設置さ
れるような場合に、その会社の創立記念日などの特定の
休日を含めてもよい。
【0033】次に、上記の売上げ集計マップを用いたフ
ァン18の具体的な制御動作を説明する。図6は、冷却
運転時の前述したサーモ運転中におけるファン18の制
御動作を示すフローチャートである。この制御動作では
まず、庫内温度Taが冷却運転時の下限温度Tcl以下
であるかを判別し(ステップ61)、Tcl以下である
場合には、電磁弁15を閉じる(ステップ62)。次い
で、ファン18を停止するか否かを、図14に示す冷却
運転時のファン停止判定マップを用いて判定する(ステ
ップ63)。
【0034】このファン停止判定マップは、判定を行う
時刻から3時間前までの全商品収納庫5〜8の当日総売
上げ数Ncを縦軸に区分し、その判定時刻が含まれる時
間帯の次の時間帯の該当日総売上げ数Npを横軸に区分
し、両区分の各交点にファン18の停止・運転を数値化
して割り当てたものである(1:停止する、0:停止し
ない)。該当日総売上げ数Npは、図13の売上げ集計
マップから上記時間帯の該当日データ(当日が祝日のと
きは祝日データNh、祝日でなければ曜日データN7 )
を読み出し、それらを合計することによって求められ
る。このようにして求めた当日総売上げ数Ncおよび該
当日総売上げ数Npを、ファン停止判定マップと照合す
ることにより、ファン18を停止するか否かを判定す
る。なお、図14のファン停止判定マップでは、当日総
売上げ数Ncおよび該当日総売上げ数Npがともに小さ
い場合、すなわち売上げが少ないと予測される場合にフ
ァン18を停止し、他の場合はファン18を停止しない
ように設定されている。
【0035】上記ステップ63の答がYesの場合に
は、ファン18を停止する(ステップ64)。一方、ス
テップ63で、ファン18を停止しないと判定した場合
には、ファン18の運転を続行する(ステップ66)。
【0036】この状態から、電磁弁15の閉状態が継続
されると、庫内温度Taが次第に上昇し、下限温度Tc
lを上回るようになる。これにより、前記ステップ61
の答がNoになり、ステップ67に進んで、庫内温度T
aが上限温度Tch以上であるか否かを判別する。この
場合には、庫内温度Taが下限温度Tclを上回った直
後の状態であるので、ステップ67の答がNoとなり、
そのまま本プログラムを終了し、電磁弁15の閉状態と
ファン18の上記制御状態を維持する。
【0037】電磁弁15の閉状態がさらに継続されるこ
とにより、庫内温度Taがさらに上昇して、上限温度T
ch以上になると、前記ステップ67の答がYesにな
り、ステップ70に進んで、エバポレータ温度センサ2
5で検出されたエバポレータ温度Teが、所定温度Te
r以上であるか否かを判別する(ステップ65)。Te
≧Terであれば、エバポレータ16に霜が付着してい
ないとして、電磁弁15を開く(ステップ71)ととも
に、ファン18を運転させる(ステップ66)。前記ス
テップ70でTe<Terと判別された場合には、エバ
ポレータ16に霜が付着しているとして、これを除去す
るために、ステップ66に進んで、ファン18のみを運
転させ、Te≧Terになった時点で、電磁弁15を開
く(ステップ71)。
【0038】以上のように、本実施形態では、サーモ運
転により電磁弁15が閉じられた時点で、当日総売上げ
数Ncおよび該当日総売上げ数Npに応じて、ファン停
止判定マップにより、ファン18の停止の要否を判定し
(ステップ63)、売上げが少ないと予測された場合に
は、電磁弁15の停止後、ファン18を即座に停止する
(ステップ64)。売上げが少ない場合には、商品Sの
冷却不足を生じるおそれはほとんどないので、上記のよ
うに電磁弁15の停止後、ファン18を即座に停止し
て、ファン18の運転時間を短縮することにより、ファ
ン18の無駄な電力消費とファンモータ19の発熱によ
る冷却効率の低下を防止しながら、ファン18を効率的
に運転し、省エネルギー化を図ることができる。
【0039】また、ファン18の停止の判定を、売上げ
の現況を反映する当日総売上げ数Ncだけでなく、該当
日の過去の売上げ実績を反映する該当日総売上げ数Np
をも加味して、行っているので、商品Sの売上げのより
正確な予測を反映させながら、ファン18の運転・停止
をより適切に制御することができる。さらに、前述した
ように、該当日総売上げ数Npとして、判定時刻に属す
る時間帯ではなく、その次の時間帯のものを採用するの
で、商品Sの売上げ予測をより一層、正確に行うことが
できる。また、庫内温度Taが上限温度Tchを上回っ
ても、エバポレータ温度Teが所定温度Ter以上にな
るまでは、ファン18のみを運転し、Te≧Terにな
った時点で、電磁弁15を初めて開弁するので、エバポ
レータ16の除霜も確実に行うことができる。
【0040】次に、冷却運転時においてファン18を運
転する場合、すなわち図6のステップ66が実行される
場合のファン18の風量制御について説明する。この風
量制御は、図7に示すフローチャートに従って、商品収
納庫5〜8ごとに実行される。まず、図15に示すファ
ン間欠強度マップから、ファン18の間欠強度を読み出
し(ステップ81)、この間欠強度に従って、ファン1
8の風量を制御する(ステップ82)。
【0041】このファン間欠強度マップは、次式(1)
で算出される当日売上げ指数Icを縦軸に区分し、次式
(2)で算出される該当日売上げ指数Ipを横軸に区分
し、両区分の各交点にファン18の間欠強度を数値化し
て割り当てたものである。 Ic=(nc/庫内コラム数)×(全コラム数/20)・・・(1) Ip=(np/庫内コラム数)×(全コラム数/20)・・・(2) ここに、nc:決定時刻から3時間前までの各商品収納
庫の当日売上げ数 np:決定時刻が含まれる時間帯の次の時間帯の各商品
収納庫の該当日売上げ数 上記の定義から明らかなように、Ic、Ipは、その商
品収納庫内の1商品収納コラム当たりの当日売上げ数お
よび該当日売上げ数を、全コラム数=20の場合を基準
として、無次元化して表したものである。したがって、
Ic、Ipは、それらの値が大きいほど、その商品収納
庫の当日および該当日の売上げ数がそれぞれ大きいこと
を示すとともに、全コラム数が大きいほど、より大きな
値として表される。
【0042】また、同図中の間欠強度「0」は、図4中
の1サイクル(1秒)内におけるファンモータ19への
通電OFF時間TOFF をゼロにして、ファン18の連続
運転を行うことを意味し、定格による大風量が得られる
(連続運転)。間欠強度「1」は、上記TOFF を400
msにすることを意味し、この場合には、ファンモータ
19の回転数が減少して、より小さな中風量が得られる
(以下「400msOFF間欠運転」という)。また、
間欠強度「2」は、TOFF を600msにすることを意
味し、ファンモータ19の回転数がさらに減少して、さ
らに小さな小風量が得られる(以下「600msOFF
間欠運転」という)。
【0043】図15のファン間欠強度マップでは、当日
売上げ指数Icおよび該当日総売上げ指数Ipがともに
小さい場合、すなわち売上げが少ないと予測される場合
には、間欠強度が「2」に設定され、したがって、その
商品収納庫のファン18が600msOFF間欠運転に
より、小風量で運転される。また、IcおよびIpが中
程度で、売上げが中程度と予測される場合には、間欠強
度が「1」に設定され、その商品収納庫のファン18が
400msOFF間欠運転により、中風量で運転され
る。さらに、IcおよびIpがともに大きく、すなわち
売上げが多いと予測される場合には、間欠強度が「0」
に設定され、その商品収納庫のファン18が連続運転に
より、大風量で運転される。
【0044】以上のように、売上げが少ないほど、より
小さな風量でファン18を運転し、商品収納コラムの下
部に収納された、販売商品S1を含む商品Sを重点的に
冷却することにより(ゾーンクーリング)、販売商品S
1の冷却不足を生じることなく、ファン18の無駄な電
力消費とファンモータ19の発熱による冷却効率の低下
を防止しながら、ファン18を商品収納庫ごとに効率的
に運転することができる。
【0045】次に、図8を参照しながら、コンプレッサ
14およびファン18のシフトカット制御について説明
する。このシフトカット制御は、全商品収納庫5〜8が
冷却運転され、かつ深夜のような、商品Sの売上げが少
ない場合に実行される。図8のフローチャートは、深夜
におけるシフトカット制御の例を示している。まず、第
1の所定時刻t1 (例えば23時)になったか否かを判
別し(ステップ91)、t1 になった時点で、シフトカ
ット制御を行うか否かを判定する(ステップ92)。
【0046】この判定は、図16に示すシフトカット判
定マップに基づいて行われる。このシフトカット判定マ
ップは、該当日(この場合は明けた翌日を当日としたと
きの該当日)の0〜6時の時間帯における全商品収納庫
5〜8の売上げ総数Npを横軸に区分し、各区分にシフ
トカット制御の要否を数値化して割り当てたものであ
る。同マップ中の数値「1」はシフトカット制御を行う
ことを、「0」は行わないことを示している。すなわ
ち、上記売上げ総数Npが6以下のときに、売上げが非
常に少ないと予測されるとして、シフトカット制御を行
うようになっている。
【0047】このようにして、ステップ92でシフトカ
ット制御を行わないと判定した場合には、そのまま本プ
ログラムを終了し、通常のサーモ運転を実行する。一
方、シフトカット制御を行うと判定した場合には、冷却
運転時の上限温度Tchをより低い上限温度Tch2 に
シフトして(ステップ93)、サーモ運転を行う(シフ
ト運転)。これにより、商品収納庫5〜8内が通常より
も低い温度に冷却される。次いで、第2の所定時刻t2
(例えば1時)になった時点で(ステップ94:Ye
s)、上限温度Tchを通常の値にリセットする(ステ
ップ95)とともに、コンプレッサ14およびすべての
電磁弁15ならびにファン18を停止し(カット運転)
(ステップ96、97)、この停止状態を維持する。そ
して、第3の所定時刻t3 (例えば4時)になるか(ス
テップ98:Yes)、または庫内温度Taが、上限温
度Tchと等しいか叉はこれより若干高い第3の所定庫
内温度Tch3 以上になったときに(ステップ99:Y
es)、本プログラムを終了し、対応する電磁弁15を
開くとともに、コンプレッサ14の運転を再開する。
【0048】以上のようなシフトカット制御によれば、
商品Sの売上げの非常に少ない深夜に、コンプレッサ1
4およびファン18を長時間、停止するので、その前の
シフト運転でコンプレッサ14の稼働率が多少上がった
としても、全体としては、消費電力を効果的に削減する
ことができる。また、このようなカット運転の途中で、
商品収納庫内の温度が上昇した場合には、通常のサーモ
運転に移行するので、冷却不足が生じることはない。な
お、通常のサーモ運転に移行した後は、図15のファン
間欠強度マップによって、ファン18の風量が決定さ
れ、抑制されることになる。
【0049】なお、上述した例では、シフトカット制御
を、あらかじめ設定した深夜の所定時間(23時〜4
時)に実行しているが、この時間帯は、商品Sの売上げ
状況に応じて適宜、変更できる。また、深夜以外の売上
げの少ない時間帯にシフトカット制御を実行すること
も、もちろん可能である。
【0050】次に、図9を参照しながら、加温運転時の
サーモ運転中におけるファン18の制御動作を説明す
る。この制御動作ではまず、庫内温度Taが加温運転時
の上限温度Thh以上であるかを判別し(ステップ10
1)、Thh以上である場合には、ヒータ23を停止す
る(ステップ102)。次いで、ファン18を停止する
か否かを、図17に示す加温運転時のファン停止判定マ
ップを用いて判定する(ステップ103)。
【0051】このファン停止判定マップは、図14の冷
却運転時のファン停止判定マップと同様、判定時刻から
3時間前までの全商品収納庫の当日総売上げ数Ncを縦
軸に区分し、次の時間帯の該当日総売上げ数Npを横軸
に区分し、両区分の各交点にファン18の停止・運転を
数値化して割り当てたものである(1:停止する、0:
停止しない)。このファン停止判定マップにおいても、
当日総売上げ数Ncおよび該当日総売上げ数Npがとも
に小さい場合のみ、すなわち売上げが少ないと予測され
る場合のみ、ファン18を停止するように設定されてお
り、冷却運転時の場合よりも、ファン18を停止する領
域が小さくなっている(図14参照)。
【0052】このような判定によるステップ103の答
がNoの場合には、ステップ104に進み、ファン18
の運転を続行する。一方、ステップ103で、ファン1
8を停止すると判定した場合には、所定時間Δt1 (例
えば5分)の間、加温運転中のすべてのファン18を間
欠運転(例えば400msOFF間欠運転)する(ステ
ップ105、106)。これにより、ファン18が中風
量で運転され、ヒータ23付近の熱が、滞留することな
く、庫内に循環される。この間欠運転後、ファン18を
停止する(ステップ107)。
【0053】以上のファン18の制御状態は、ステップ
108において、庫内温度Ta≦下限温度Thlになる
まで継続される。そして、Ta≦Thlになったとき
に、ヒータ23を運転する(ステップ109)ととも
に、前記ステップ104に進み、ファン18を運転(運
転中である場合には運転を続行)する。
【0054】以上のように、本実施形態では、加温運転
時のサーモ運転によりヒータ23が停止された時点で、
当日総売上げ数Ncおよび該当日総売上げ数Npに応じ
て、ファン停止判定マップにより、ファン18の停止の
要否を判定し、売上げが少ないと予測された場合には、
ヒータ23の停止後にファン18を停止する。売上げが
少ない場合には、商品Sの加温不足が生じるおそれはほ
とんどないので、上記のようにファン18を停止して、
ファン18の運転時間を短縮することにより、その分、
ファン18の電力消費を削減し、省エネルギー化を図る
ことができる。
【0055】また、ファン18の停止の判定を、当日総
売上げ数Ncと該当日総売上げ数Npから的確に行える
ことは、冷却運転時の場合と同様である。さらに、ヒー
タ23の停止後、ファン18を停止する前に、ファン1
8を所定時間、間欠運転するので、それによりヒータ2
3の停止直前に発生した熱を庫内に循環でき、ヒータ周
辺部の過熱などの不具合も確実に防止することができ
る。なお、上記の例では、ヒータ23の停止後、ファン
18の間欠運転を所定時間Δt1 の間、行った後、ファ
ン18を停止しているが、この所定時間Δt1 内に、庫
内温度Taが上限温度Thhよりも低い所定温度Thm
以下になったときに、その時点でファン18を停止する
ようにしてもよい。これにより、ヒータ周辺部の過熱を
より確実に防止できるとともに、庫内ファンの消費電力
量をさらに削減することができる。
【0056】次に、図10を参照しながら、断熱ドア3
が開閉された場合のファン18など運転・停止制御につ
いて説明する。この制御は、断熱ドア3が開放された場
合には、ファン18などの運転が無駄になることが多い
ので、きめ細かな停止を行うことで、省エネルギー化を
図るものである。同図(a)は、冷却運転時における制
御動作を示しており、まず、断熱ドア3が開放されたか
否かを、断熱ドアスイッチ12の検出信号から判別し
(ステップ111)、断熱ドア3が開放された場合に
は、コンプレッサ14およびすべてのファン18を停止
する(ステップ112、113)。次いで、断熱ドア3
が閉鎖されたか否か(ステップ114)、およびコンプ
レッサ14の停止後、所定時間Δt2 (例えば5分)が
経過した否か(ステップ115)をそれぞれ判別し、両
条件が成立したときに、コンプレッサ14およびファン
18の運転を再開する(ステップ116、117)。
【0057】一方、加温運転の場合には、同図(b)に
示すように、断熱ドア3が開放されたとき(ステップ1
21:Yes)に、ヒータ23を停止する(ステップ1
22)とともに、ファン18を所定時間Δt3 、間欠運
転(例えば400msOFF間欠運転)した後、停止す
る(ステップ123〜125)。そして、断熱ドア3が
閉鎖されたとき(ステップ126:Yes)に、ヒータ
23およびファン18の運転を再開する(ステップ12
7、128)。ヒータ23の停止後にファン18を間欠
運転するのは、サーモ運転中のヒータ23の停止後の場
合と同じであり、ヒータ23の熱を庫内に循環させて、
過熱を防止するためである。
【0058】次に、商品収納庫5〜8への商品Sの補充
時に実行されるファン18の風量制御について説明す
る。この風量制御は、商品収納庫5〜8ごとに且つ冷却
運転時および加温運転時のいずれの場合にも実行され
る。なお、以下では、図11を参照しながら、冷却運転
時の場合を例にとり、説明を行うものとする。この制御
では、まず、断熱ドア3の開放状態が所定時間Δt4
(例えば3分)以上、継続したか(ステップ131)、
および庫内温度Taが所定温度TL (例えば10℃)以
上になったか否か(ステップ132)をそれぞれ判別
し、両条件が成立したときは、商品Sが満杯に補充され
たとみなして、ステップ133以下に進む。
【0059】このステップ133では、図18に示す補
充時間欠強度マップから、ファン18の間欠強度を読み
出し、この間欠強度に従って、ファン18の風量を制御
する(ステップ134)。この補充時間欠強度マップ
は、図15の間欠強度マップと同様、当日売上げ指数I
cを縦軸に区分し、該当日売上げ指数Ipを横軸に区分
し、両区分の各交点にファン18の間欠強度を数値化し
て割り当てたものである。図15との比較からわかるよ
うに、この補充時間欠強度マップでは、図15の間欠強
度「2」の領域がそのまま「2」に、間欠強度「1」の
領域が「2」に、間欠強度「0」の領域が「1」に、そ
れぞれ設定されている。
【0060】すなわち、商品Sの補充時には、ファン1
8が、それまで600msOFF間欠運転されていた場
合には、その運転状態が維持されるとともに、400m
sOFF間欠運転されていた場合には600msOFF
間欠運転に、連続運転されていた場合には400msO
FF間欠運転にそれぞれシフトされ、ファン18の風量
が全体として抑制される。このように、商品Sが補充さ
れた直後に、ファン18の風量を抑制して、商品収納コ
ラムの下部を重点としたゾーンクーリングを行うことに
より、販売商品S1を適正温度に維持しつつ、ファン1
8の無駄な電力消費とファンモータ19の発熱による冷
却効率の低下を防止しながら、ファン18を商品収納庫
ごとに効率的に運転することができる。
【0061】このようなファン18の風量制御は、ステ
ップ135で庫内温度Ta<所定温度TL と判別される
まで実行される。
【0062】最後に、商品Sの在庫量に応じたファン1
8の風量制御について説明する。この風量制御もまた、
商品収納庫5〜8ごとに且つ冷却運転時および加温運転
時のいずれの場合にも実行される。以下では、図12を
参照しながら、冷却運転時の場合を例にとり、説明を行
うものとする。まず、図11のステップ131および1
32と同じ判別を行い(ステップ141、142)、断
熱ドア3の開放状態が所定時間Δt4 以上、継続し、か
つ庫内温度Taが所定温度TL (例えば10℃)になっ
たときに、商品Sが満杯に補充されたとみなして、ステ
ップ143以下に進む。ステップ143では、上記補充
後における商品収納庫ごとの商品Sの売上げ数Nをカウ
ントし、次いで、この売上げ数Nと、図19の在庫量間
欠判定マップから、ファン18を間欠運転するか否かを
判定する(ステップ144)。
【0063】この在庫量間欠判定マップは、各商品収納
庫5〜8の上記売上げ数Nをその商品収納庫の商品収納
コラム数で除することにより得られたコラム平均売上げ
数Navを横軸に区分し、各区分に間欠強度を割り当てた
ものである。図15および図18と異なり、この場合の
間欠強度「1」は600msOFF間欠運転を行うこと
を、「0」は連続運転を行うことを示している。したが
って、この在庫量間欠判定マップによれば、補充後のコ
ラム平均売上げ数Navが13以上になったときに、ファ
ン18が600msOFF間欠運転により小風量で運転
される。このような判定をステップ144で行った後、
その判定結果に従って、ファン18の間欠運転を行う
(ステップ145)。この制御は、次の商品Sの補充が
検出されるまで、継続して実行される。
【0064】以上のように、本実施形態によれば、商品
Sの在庫量が少なくなったときに、ファン18の小風量
による間欠運転が実行される。商品Sの在庫量が少ない
場合には、商品収納コラムの上部には商品Sが存在せ
ず、その部分を冷却する必要がないので、ファン18の
風量を上記のように抑制して、商品収納コラムの下部を
重点的にゾーンクーリングすることにより、販売商品S
1を適正温度に維持しつつ、ファン18を商品収納庫ご
とに効率的に運転することができる。なお、図19の在
庫量間欠判定マップは、満杯時のコラム平均収容数が1
7の場合を想定して設定されており、上記のコラム平均
売上げ数Nav=13は、コラム平均収容数の約3/4に
相当するが、この値は、コラム平均収容数の半分から3
/4を目安として適宜、変更して設定することが可能で
ある。
【0065】なお、詳細な説明は省略するが、加温運転
時の場合にも、ファン18の補充時間欠運転や在庫量間
欠運転を、同様に実行することが可能である。また、実
施形態では、ACモータのデューティー制御によって、
ファン18の回転数・風量を変更するようにしている
が、DCモータの電圧制御、ステップモータのパルス制
御や、サーボモータなどによって、ファン18の風量を
変更するようにしてもよい。
【0066】
【発明の効果】以上のように、本発明の庫内ファン制御
装置は、商品の補充や在庫量に応じて庫内ファンの風量
を過不足なく制御することにより、販売商品を適正温度
に維持しながら、庫内ファンの消費電力量の十分な削減
を低コストで実現することができるなどの効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る庫内ファン制御装置の構成を示す
ブロック図である。
【図2】本発明を適用した自動販売機の側面図である。
【図3】図2の自動販売機の正面図である。
【図4】ファンの間欠運転を説明する図である。
【図5】売上げ集計マップへの売上げデータの書込みお
よび更新の方法を示すフローチャートである。
【図6】冷却運転時のサーモ運転中におけるファンの制
御動作を示すフローチャートである。
【図7】冷却運転時のサーモ運転中におけるファンの風
量制御を示すフローチャートである。
【図8】シフトカット制御の動作を示すフローチャート
である。
【図9】加温運転時のサーモ運転中におけるファンの制
御動作を示すフローチャートである。
【図10】断熱ドアの開閉時のファンの制御動作を示す
フローチャートである。
【図11】商品の補充時におけるファンの風量制御を示
すフローチャートである。
【図12】商品の在庫量に応じたファンの風量制御を示
すフローチャートである。
【図13】商品の売上げ集計マップである。
【図14】冷却運転時のファン停止判定マップである。
【図15】冷却運転時のファン間欠強度マップである。
【図16】シフトカット判定マップである。
【図17】加温運転時のファン停止判定マップである。
【図18】補充時間欠強度マップである。
【図19】在庫量間欠判定マップである。
【符号の説明】
1 自動販売機 6 商品収納庫 7 商品収納庫 8 商品収納庫 9 商品選択ボタン 12 断熱ドアスイッチ 13 冷却装置 18 庫内ファン 22 加温装置 24 庫内温度センサ 26 制御装置 27 制御部 29 払出口 S 商品 Ta 庫内温度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 生形 俊二 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却装置で冷却されたまたは加温装置で
    加温された空気を、商品収納庫の商品の払出口の側に設
    けた風量可変の庫内ファンで、前記商品収納庫内に循環
    させることにより、前記商品収納庫内に収納された商品
    を冷却または加温する自動販売機の庫内ファン制御装置
    であって、 前記商品収納庫内に収納されている商品の在庫量が所定
    在庫量以下であるか否かを判別する在庫量判別手段と、 この在庫量判別手段により前記商品の在庫量が所定在庫
    量以下と判別されたときに、前記庫内ファンの風量を低
    減する制御手段と、 を備えていることを特徴とする自動販売機の庫内ファン
    制御装置。
  2. 【請求項2】 前記在庫量判別手段は、 前記商品収納庫に商品が満杯に補充されたか否かを判別
    する補充判別手段と、 この補充判別手段が商品が補充されたと判別した後の商
    品の販売量を検出する販売量検出手段と、を備え、 この販売量検出手段により検出された前記補充後の販売
    量が所定販売量以上のときに、前記在庫量が前記所定在
    庫量以下であると判別することを特徴とする、請求項1
    に記載の自動販売機の庫内ファン制御装置。
  3. 【請求項3】 前記補充判別手段は、 前記商品収納庫の前面を開閉する断熱ドアの開閉を検出
    する断熱ドア開閉検出手段を備え、前記断熱ドアが所定
    時間以上開放されたことが前記断熱ドア開閉検出手段に
    より検出されたときに、前記商品が補充されたと判別す
    ることを特徴とする、請求項2に記載の自動販売機の庫
    内ファン制御装置。
  4. 【請求項4】 前記補充判別手段は、 前記商品収納庫の庫内温度を検出する庫内温度検出手段
    をさらに備え、前記断熱ドア開閉検出手段が前記断熱ド
    アの開放を検出した後、前記庫内温度検出手段により検
    出された庫内温度が、冷却の場合には第1所定温度以上
    になり、加温の場合には第2の所定温度以下になったと
    きに、前記商品が補充されたと判別することを特徴とす
    る、請求項3に記載の自動販売機の庫内ファン制御装
    置。
  5. 【請求項5】 前記商品収納庫が複数の商品収納庫で構
    成され、前記庫内ファンは、これら複数の商品収納庫に
    それぞれ設けられており、前記在庫量判別手段は前記商
    品収納庫ごとに商品の在庫量判別を行うとともに、前記
    制御手段は、前記庫内ファンごとに風量を制御すること
    を特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の自
    動販売機の庫内ファン制御装置。
  6. 【請求項6】 前面を断熱ドアで閉鎖された商品収納庫
    内に、冷却装置で冷却されたまたは加温装置で加温され
    た空気を、前記商品収納庫の商品の払出口の側に設けた
    風量可変の庫内ファンで循環させることにより、前記商
    品収納庫内に収納された商品を冷却または加温する自動
    販売機の庫内ファン制御装置であって、 前記断熱ドアの開閉を検出する断熱ドア開閉検出手段
    と、 前記断熱ドアが所定時間以上開放されたことが前記断熱
    ドア開閉検出手段により検出されたときに、前記庫内フ
    ァンの風量を低減する制御手段と、 を備えていることを特徴とする自動販売機の庫内ファン
    制御装置。
  7. 【請求項7】 前記商品収納庫の庫内温度を検出する庫
    内温度検出手段をさらに備え、前記制御手段は、前記断
    熱ドア開閉検出手段が前記断熱ドアの開放を検出した
    後、前記庫内温度検出手段により検出された庫内温度
    が、冷却の場合には第1所定温度以上になり、加温の場
    合には第2の所定温度以下になったときに、前記庫内フ
    ァンの風量を低減することを特徴とする、請求項6に記
    載の自動販売機の庫内ファン制御装置。
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