JPH11174714A - リサイクル可能な被記録材およびその製法 - Google Patents

リサイクル可能な被記録材およびその製法

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JPH11174714A
JPH11174714A JP34263797A JP34263797A JPH11174714A JP H11174714 A JPH11174714 A JP H11174714A JP 34263797 A JP34263797 A JP 34263797A JP 34263797 A JP34263797 A JP 34263797A JP H11174714 A JPH11174714 A JP H11174714A
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water
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layer
resin
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JP34263797A
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Naoki Yoshie
直樹 吉江
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 OHPシート等の基材が樹脂製のリサイクル
可能な被記録材、および該被記録材を製造する方法を提
供すること。 【解決手段】 基材層、および水溶性の樹脂と末端にビ
ニル基を有する水溶性のモノマーおよび/またはオリゴ
マーとを含む重合性樹脂溶液を重合して該基材層上に形
成された水膨潤性の表層を備えた被記録材、および基材
層上に水溶性の樹脂と末端にビニル基を有する水溶性の
モノマーおよび/またはオリゴマーとを含む重合性樹脂
溶液を塗布する工程;塗布された重合性樹脂溶液を重合
させ水膨潤性の表層を形成する工程を含む被記録材の製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複写機やプリンタ等
で画像形成することにより、被記録材へ付着した印字材
料を被記録材から除去可能であり繰り返し再利用可能な
被記録材に関する。特に本発明は水などの水性溶媒を用
いたブラッシング法などの物理的摺擦力による除去手段
に適している被記録材、およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、トナーを用いる電子写真複写(い
わゆるコピー)技術が普及し、紙やOHPシート等の被
記録材が多量に用いられている。
【0003】そのような被記録材上に印字あるいはコピ
ーされた印字材料は容易に除去できるものではなく、ま
たそのような技術も実用化されていないのでオフィスで
多量に発生した印字物は不要になるとそのまま破棄され
ているのが実状である。
【0004】これでは環境保全、資源保護に好ましくな
いことは明らかである。そのため破棄対象の被記録材を
再生あるいはリサイクルする技術が盛んに研究されてい
る。例えば特開平7−311523号公報あるいは特開
平6−222604号公報等においては、被記録材の表
面に水により膨潤する膨潤層を形成しておき、この膨潤
層を水で濡らして膨潤させることにより、被記録材に記
録された画像を除去する方法が開示されている。そし
て、膨潤層としては親水性樹脂を架橋剤を用いて架橋し
たものや、粒子状の吸水性樹脂をバインダ樹脂中に分散
させたものなどを用いることが開示されている。
【0005】しかしながら、種々の検討にもかかわら
ず、上記のような水膨潤層を有した被記録材のリサイク
ルはまだ実用化には至っていないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みなされたものであり、トナー等の印字材料を除去する
ことができ、リサイクル可能な新規かつ有用な被記録材
を提供することを目的とする。
【0007】本発明はさらに上記のような被記録材を製
造する方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は基材
層、および水溶性の樹脂と末端にビニル基を有する水溶
性のモノマーおよび/またはオリゴマーとを含む重合性
樹脂溶液を重合して該基材層上に形成された水膨潤性の
表層を備えた被記録材およびその製法に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】図1に本発明の一実施形態である
被記録材の模式的断面図を示す。1は基材層、2は表層
であり、図1(a)では基材層1上に表層2が直接形成さ
れた形態を示しており、図1(b)では基材層1と表層2
との間に中間層4が形成された形態を示している。な
お、図1においては表層2の表面に印字材料3が印字さ
れている構成を示してある。また、図1には基材層1の
片面に表層2が形成された構成を示しているが、両面に
表層2が形成された構成でもよい。
【0010】基材層1は耐水性(強度)があり、少なく
とも表面が透明なプラスチックフィルムまたは無機微粒
子が添加されて不透明化したプラスチックフィルムが好
適に使用される。プラスチックフィルムの材質は特に問
わないが、耐熱性等を考慮すると、ポリエステル、ポリ
カーボネート、ポリイミド、ポリメチルメタクリレート
等が好ましい。さらに汎用性、値段、耐熱性、耐久性等
を考慮に入れると、ポリエステル、特にポリエチレンテ
レフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート
(PEN)等が望ましい。OHPとして入手可能な各種
シートを使用することも可能である。プラスチックフィ
ルムだけではなく、金属箔、耐水性の改良された紙、さ
らに樹脂・紙・金属などの複合材料も用いることができ
る。要は印字材料の印字および除去を通して平面性を保
つことができ、かつ耐水性と適度な機械的強度とを備え
たものであればよい。
【0011】表層2は水膨潤性の樹脂からなる。水膨潤
性とは水や水性溶媒に膨潤するが溶解しないことであ
る。表層2は、水溶性樹脂と、末端にビニル基を有する
水溶性のモノマーおよび/またはオリゴマー(以下、こ
れらをまとめて「重合性化合物」と呼ぶこともある)とを
含む重合性樹脂溶液を重合することにより形成される。
重合によって水溶性樹脂中にモノマーおよび/またはオ
リゴマーから誘導される難水溶性成分が分散され、表層
は水を吸収し膨潤するが水には溶解しない層となる。
【0012】水溶性樹脂としては、例えばポリビニルア
ルコ−ル、ポリアクリル酸、ポリエチレングリコール、
メチルセルロ−ス、カルボキシメチルセルロース、ヒド
ロキシエチルセルロ−ス、ポリエチレンオキサイド、ポ
リビニルピロリドン等が使用できる。好ましいものはポ
リビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリエチレング
リコール、中でもポリビニルアルコールであり、重合度
が300〜3000、好ましくは500〜1700であ
るものがよい。このような水溶性樹脂を水性媒体100
gに対して2〜20g、好ましくは5〜10g溶解させ
て用いるのが適当である。
【0013】水溶性のモノマーおよび/またはオリゴマ
ーとしては、ビニル基を持った化合物、例えばアクリレ
ート、メタクリレート、エポキシアクリレート、ウレタ
ンアクリレート、およびこれらの誘導体などの水溶性化
合物が好適に用いられる。ここで水溶性とは水100g
に対して1g以上、好ましくは10g以上溶解する場合
をいう。本明細書においてはエチレンオキサイド付加物
を含んでいる水溶性アクリレートもしくはメタクリレー
ト、例えば(ポリ)エチレングリコールアクリレートオ
リゴマー、(ポリ)エチレングリコールメタクリレート
オリゴマー等のモノ(メタ)アクリル化合物(ここで、
「(メタ)アクリル」はアクリルおよびメタクリルの両
者を含む意味で使用している。以下、同様)、(ポリ)
エチレングリコールジアクリレートオリゴマー、(ポ
リ)エチレングリコールジメタクリレートオリゴマー等
のジ(メタ)アクリル化合物が好ましい。トリ(メタ)
アクリル化合物等の3官能以上の多官能化合物も同様に
使用可能である。なお、ここでオリゴマーとは繰り返し
単位の少ない分子量1000〜2000程度の重合物の
意味で使用している。
【0014】上記水溶性モノマーあるいはオリゴマーと
しては、そのEO数が3〜40、より好ましくは10〜
25のものが好適である。
【0015】上記水溶性樹脂を水性溶媒に溶解しさらに
上記重合性化合物を混合したものに熱を加えたり光を照
射すると、重合性モノマーあるいはオリゴマー自身が重
合して、適度に分散された難水溶性成分となって生じる
と同時に、水溶性樹脂の分子同士が三次元的に結合する
ものと考えられる。これにより水に対する溶解性は減少
する。一方、添加するモノマーもしくはオリゴマー自身
が分子内に親水性基を含んでいるため、重合後も難溶性
ではあるが水に対して若干の膨潤性を持つ。その結果、
全体として難溶性ではあるが水に対して膨潤する表層が
形成されるものと考えられる。
【0016】例えば、下記で述べる重合開始剤等に含ま
れる過酸化物等の存在下でポリビニルアルコールに対し
て熱や光などのエネルギーを与えた場合には、ポリビニ
ルアルコール分子の水酸基と結合している炭素等で結合
が切断され、ラジカルが発生したりアルデヒド基が生成
されるものと考えられる。そして、発生したラジカルや
アルデヒド、さらにポリビニルアルコール分子や重合性
化合物の水酸基・アクリレート基等が三次元的な複雑な
反応を起こし、結果的に水膨潤性を持つ高分子が生成さ
れるものと考えられる。
【0017】上記水溶性の重合性のモノマーおよび/ま
たはオリゴマーは水溶性樹脂に対して10〜150重量
%、好ましくは50〜100の割合で添加される。10
重量%未満では充分な効果が得られず、150重量%を
超えると表層の強度等に問題が生じる。
【0018】表層は、水溶性の樹脂水性溶液にあらかじ
め重合性化合物、必要に応じてその他の添加剤を、水、
水/有機溶剤混合物、もしくは有機溶剤等適当な溶媒に
均一に溶解分散させた溶液を基材層上に湿式塗布し溶媒
を乾燥し、重合性化合物を重合し厚さ0.5〜20μ
m、好ましくは3〜10μmに形成する。
【0019】水溶性モノマーあるいは水溶性オリゴマー
を使用することによって、溶剤として水系溶媒、特に水
を用いて表層を形成することができるようになり、表層
形成が容易になる。また、樹脂および重合性化合物の双
方が水溶性のものであるため、均質な組成の表層を得や
すい。
【0020】重合は熱または光で行うことができる。熱
重合を行う場合は重合開始剤、例えば過酸化系、アゾ
系、レッドクス系等の重合反応開始剤を添加してもよ
い。重合温度は重合性化合物の種類にあわせて適宜調整
すればよいが、約60℃ないし約160℃で重合を行う
ことが好ましい。光重合を行う場合は、光重合開始剤と
してビアセチル、アセトフェノン類、ベンゾインなどを
添加し、紫外線あるいは電子線等の光を照射する。光重
合に適している重合性化合物はアクリレートおよびその
誘導体である。
【0021】また、表層には筆記性を向上させるために
シリカ、酸化チタン、アルミナ、酸化亜鉛、炭酸カルシ
ウム等の無機微粒子を添加しても良い。かかる無機微粒
子を添加する場合、水溶性樹脂100重量部に対して1
0〜150重量部、好ましくは30〜100重量部添加
する。
【0022】また表層には通紙性を上げるために必要に
応じてカチオン性界面活性剤等の帯電防止処理を施して
も良い。帯電防止剤は表層を形成する材料に添加しても
よいし、表層を形成した後に、適当な溶媒に溶解・分散
させたものを塗布するようにしてもよい。
【0023】図1(b)に示すように、基材層と表層との
間に中間層を設けてもよい。該中間層に用いる材料は接
着性の高い、例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポ
リエステル樹脂、ボリカ−ボネート樹脂、酢酸ビニル樹
脂、塩化ビニル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリウレタ
ン樹脂等を使用する。その他、シランカップリング剤等
のプライマー処理を施してもよい。
【0024】中間層を基材層1上にコ−トするには、上
記樹脂を適当な溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジオ
キサン、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン
(MEK)等に溶解させた溶液を塗布乾燥する溶剤塗布法
により、また、樹脂に溶融させて塗布する溶融塗布法等
で行うことができ、膜厚が0.5μmから20μm程度に
なるように中間接着層を形成する。厚さが0.5μm未
満では塗布ムラが生じ易く、未コートの部分ができやす
くなる。20μmを越えると、被記録材の強度、耐熱性
等に問題が生じやすくなる。中間層にコロナ放電処理を
施してもよい。
【0025】以上のようにして得られた被記録材は、表
層の膨潤→ブラッシング等による物理的摺擦→乾燥過程
を経る印字材料の除去方法に好適に使用できリサイクル
可能となる。このような過程に被記録材を適用する場
合、ブラッシング等による物理的摺擦力は非常に大きい
ため、表層自体の膨潤時の強度が弱ければ、ブラッシン
グ等の摺擦力によつて表層が損傷したり剥離しやすくな
るが、本実施形態では表層に非水溶性の樹脂を添加して
いるため、本実施形態の被記録材表層の強度は向上して
おり耐ブラシ性が十分あり、ブラッシング等の摺擦によ
り印字材料を除去しても表層の損傷や剥離がおこらな
い。
【0026】以下に表面にトナー、インク等の印字材料
が印字された被記録材から、印字材料を除去する方法に
ついて記載する。該方法は、表層を膨潤させることので
きる溶媒に印字材料の印字された被記録材を供給し、膨
潤した被記録材表面から物理的な力で該印字材料を掻き
取る工程からなる。さらに詳しく図2を用いて説明す
る。
【0027】図2は印字材料の除去方法の一例を説明す
るための工程系統図である。図2においては被記録材1
00はその両面に表層12が形成されている。該被記録
材の表面にはトナー等の印字材料3が印字されている。
印字材料は電子写真に使用されるトナーが好適に使用さ
れるが、これら以外にもホットメルトインクを用いるイ
ンクジェット法、熱転写性、および印刷法などに用いら
れる印字材料や、その他の油性ペイント剤などの被記録
材の表面に付着するタイプのものが使用できる。
【0028】印字材料3が印字されている被記録材はま
ず、溶媒供給装置11から表層に表層膨潤溶媒が供給さ
れる。表層を膨潤させることのできる溶媒としては水性
溶媒、すなわち水、水と水溶性有機溶媒との混合溶媒、
あるいは水性有機溶媒等種々用いることができる。ま
た、界面活性剤等の所望の添加剤が添加されていてもよ
い。本実施形態においては水を用いて印字材料を除去で
きる点に大きな利点がある。以下の説明においては水を
使用する場合を説明する。
【0029】水の供給は図2に示したようにシャワー装
置11よりシャワーを表層に降りかけてもよいし、また
図示していないが水に浸漬させてもよい。被記録材表層
に水が浸透するために約15秒から150秒程度水に接
触させることが好ましい。接触時間が長いほど十分に水
を浸透させられるが、その分処理に時間がかかる。被記
録材表層に水が浸透すると、表層は膨潤し(膨潤した表
層が13として示されている)、印字材料3と表層の間
の接着力が減少する。このとき、水温は15℃〜45℃
くらいが適当である。温度が高すぎると水の蒸発が多く
なり温度が低すぎると十分なクリーニング効果が得られ
ない恐れがある。
【0030】水が十分被記録材の表層に浸透した後被記
録材はさらに印字材料除去領域に搬送され、ブラシ14
にかけられる。ブラシ14は回転しており、このブラシ
によつて被記録材100上の印字材料3が除去される。
本発明においてはブラシ以外にも表面を物理的あるいは
機械的な力を付与し表面を摺擦あるいは掻き取る態様の
手段、例えばブレード、布帛等を採用してもよい。図2
においては、ブラシ14を液中に配置しているが、液外
に配置してもかまわない。ブラシ14の毛の長さは5〜
20mm程度、太さは10〜60μm程度とすることが
できる。材質は特に限定されないがナイロンなどが適当
である。
【0031】通紙速度、すなわち被記録材がブラシ14
を通過する速度は、処理時間とクリーニング性能とのバ
ランスを勘案して決めればよく、例えば、0.5cm/
秒〜5cm/秒とすることができる。ブラシの回転速度
は搬送速度の5倍以上、より好ましくは10倍以上とす
ることが望ましい。
【0032】印字材料3を除去した後、被記録材はシャ
ワー領域に搬送され、被記録材表面にクリーニングシャ
ワー15を施し、被記録材表面に残留している印字材料
を洗い流す。シャワー15に使用する液体は表層を膨潤
させるのに用いたのと同様の水性溶媒を用いることがで
きる。表層を膨潤させるのに用いたのと同じ溶媒を用い
てもよい。水を使用することが特に好ましい。
【0033】シャワー15をかけた後、被記録材はさら
に乾燥領域に搬送され、乾燥器16により乾燥される。
なお、乾燥方法は熱ローラのように接触タイプのもので
もよいし、遠赤外線ランプのように非接触タイプのもの
でもかまわない。加熱温度は70〜150℃程度が適当
である。
【0034】図3は、上述したクリーニング方法が適用
可能なクリーニング装置の一実施形態を示す図である。
図3の装置は、ケーシング23内に被記録材を膨潤させ
るための液体30を貯溜するクリーニング槽22を備え
ている。このクリーニング槽22には、槽内の液中の印
字材料を除去するためのフィルタを備えたポンプ20が
接続され、これにこのポンプ20に管31を介して膨潤
用シャワー11およびリンス用シャワー15が接続され
ている。
【0035】クリーニング槽22内の液体はポンプ20
内のフィルタによって浄化された後、管31を通ってシ
ャワー11、15に送られ、シャワー11においては被
記録材の膨潤用液体として、そしてシャワー15におい
てはリンス用液体として使用される。
【0036】被記録材は給紙ローラ21により装置内に
導入され、シャワー11により膨潤用液体を吹きかけら
れた後、ガイド26および搬送ローラ24を通過してク
リーニング槽22内の液体30に浸漬される。そして、
所定時間静止した後、搬送ローラ24およびガイド28
によってブラシ14の対向部に送られ、印字材料を除去
される。
【0037】この後、被記録材は、ガイド29、搬送ロ
ーラ25、およびガイド27を通過し、シャワー15に
よりリンス液を吹きかけられ、最後に乾燥ローラ17に
よって乾燥され、装置外に排出される。
【0038】図4は、クリーニング装置の他の実施形態
を示す図である。図4の装置においては、給紙ローラ2
1によって導入された被記録材を、搬送ローラ32、3
3およびガイド26により、直接クリーニング槽22に
搬送して液体30に浸漬することにより、ブラッシング
の前に被記録材表層に水を浸透させている。また、ブラ
シ14の対向部を通過した後、所定時間をかけて液体3
0中を通過させた後、乾燥ローラ17に到達させること
によってリンス効果を得るようにしてある。なお、図3
と同様の構成部分には同じ符号を付し、詳しい説明を省
略した。
【0039】実施例 実施例1 基材層;コロナ放電処理した基材層として厚さ100μ
mのOHPシート(花王社製)を使用した。
【0040】表層;水溶性樹脂としてポリビニルアルコ
−ルPVA−117(クラレ社製、鹸化度99%)12
gを水188gに溶解し樹脂溶液を調製した。該樹脂溶
液に、重合性オリゴマーとしてポリエチレングリコール
ジアクリレート(EO数23)6gと、開始剤として過
硫酸カリウム1gを添加して5分間攪拌した。
【0041】得られた重合性樹脂溶液をバ−コ−タで基
材層の上に塗布し、120℃、2時間加熱し、厚さ3μ
mの表層を得た。
【0042】実施例2 基材層;コロナ放電処理した基材層として厚さ120μ
mのOHPシート(BG−65、Folex社製)を使用した。
【0043】表層;水溶性樹脂としてポリビニルアルコ
−ルPVA−220(クラレ社製、鹸化度88%)12
gを水188gに溶解し樹脂溶液を調製した。該樹脂溶
液に、重合性オリゴマーとしてポリエチレングリコール
ジメタクリレート(EO数23)4gと、開始剤として
過硫酸アンモニウム0.8gを添加して5分間攪拌し
た。
【0044】得られた重合性樹脂溶液をバ−コ−タで基
材層の上に塗布し、120℃、2時間加熱し、厚さ5μ
mの表層を得た。
【0045】実施例3 基材層; 基材層として厚さ100μmのOHPシート
(M−100(D)ミノルタ社製)を使用した。
【0046】表層;水溶性樹脂としてポリアクリル酸2
0gを水180gに溶解し樹脂溶液を調製した。該樹脂
溶液に、重合性モノマーとしてトリアクリレート化合物
(EO数15)4gとドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム1gと、開始剤として過硫酸カリウム1gを添加
して5分間攪拌した。
【0047】得られた重合性樹脂溶液をバ−コ−タで基
材層の上に塗布し、130℃、2時間加熱し、厚さ5μ
mの表層を得た。
【0048】実施例4 基材層;基材層として厚さ100μmの白色のポリエチ
レンテレフタレート(PET)(ルミラー100、E2
0、東レ社製)を使用した。
【0049】中間層;ポリビニルブチラール樹脂10g
をメタノール90gに溶解した樹脂溶液を調製した。得
られた溶液を、バ−コ一タで基材層に塗布し、60℃、
10分間加熱し、厚さ2μmの中間層を得た。
【0050】表層;水溶性樹脂としてポリエチレングリ
コール(分子量1500)20gを水180gに溶解し
樹脂溶液を調製した。該樹脂溶液に、重合性オリゴマー
としてポリエチレングリコールジアクリレート(EO数
9)4gとドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1g
と、開始剤としてジアセチル1gを添加して5分間攪拌
した。
【0051】得られた重合性樹脂溶液をバ−コ−タで中
間層の上に塗布し、50℃、10分間加熱後、360n
mの紫外線(UV)で10分間照射し、厚さ4μmの表
層を得た。
【0052】実施例5 基材;厚さ100μmのPETシート(ルミラー10
0、E20、東レ社製)を用いた。
【0053】中間層;ポリビニルホルマール樹脂10g
を90gのメタノールに溶解した樹脂溶液を調製した。
得られた溶液をバーコータで基材層に塗布し、50℃で
10分間加熱し、厚さ5μmの中間層を形成した。
【0054】表層;水溶性樹脂としてポリアクリル酸2
0gをメタノール/水(50:50)混合液180gに
溶解し樹脂溶液を調製した。この樹脂溶液に、重合性モ
ノマーとしてポリエチレングリコールアクリレート4g
(EO数15)と開始剤として過硫酸カリウム1gを添加
し5分間撹拌した。
【0055】得られた重合性樹脂溶液をバーコータで中
間層の上に塗布し、130℃で2時間加熱することによ
り、厚さ12μmの表層を形成した。
【0056】比較例1 基材層;基材層として厚さ100μmの白色PET(東
レ社製、ルミラー100、E20)を使用した。 表層;ポリビニルブチラール樹脂10gをメタノール9
0gに溶解した樹脂溶液を調製した。得られた溶液をバ
ーコータで基材層に塗布し、60℃で10分間加熱し
て、厚さ3μmの中間層を形成した。 表層;水溶性樹脂としてポリビニルアルコールPVA−
117(クラレ社製、鹸化度99%)20gを水180g
に溶解し樹脂溶液を調製した。この樹脂溶液をバーコー
タで中間層の上に塗布し、140℃で2時間加熱するこ
とにより、厚さ10μmの表層を形成した。
【0057】評価 実施例1〜3および比較例1で得られた被記録材に市販
の電子写真複写機(EP−4050;ミノルタ社製)を
用いて画像形成した。また、実施例4で得られた被記録
材には市販のレーザービームプリンタ(LP−170
0;エプソン社製)を用いて画像形成した。さらに、実
施例5で得られた被記録材には市販のデジタルフルカラ
ー電子写真複写機(CF900;ミノルタ社製)を用い
て画像形成した。
【0058】画像の形成された被記録材を図3の装置を
用いて画像の除去(脱墨)を行い、初期脱墨性、上記複
写から脱墨工程を10回繰り返したときの脱墨性を評価
した。評価結果を表1にまとめる。ここで、95%以上
の脱墨ができたものを「◎」、80〜95%の脱墨でき
たものを「○」、それ未満しか脱墨できなかった場合を
「×」とした。
【0059】なお、図3の装置の運転条件は以下のとお
りである。 ・毛の長さ10mm、太さ30μmのナイロン製ブラシ
毛を有する芯金径12mmのブラシローラを使用 ・槽内の水温30℃ ・通紙速度1cm/秒 ・槽内の水への浸漬時間2分 ・ブラシの回転速度/通紙速度=30 ・熱ローラの温度110℃
【0060】
【表1】
【0061】
【発明の効果】本発明は印字材料を除去しリサイクル可
能な新規な被記録材、およびその製法を提供した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)および(b)ともに被記録材の模式的断面
図。
【図2】 印字材料の除去方法を説明するための工程系
統図。
【図3】 クリーニング装置の一例を示す図。
【図4】 クリーニング装置の他の例を示す図。
【符号の説明】
1:基材層、2:表層、3:印字材料、11:シャワー
装置、12:表層、13:膨潤した表層、14:ブラ
シ、15:クリーニングシャワー、16:乾燥器、10
0:被記録材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材層、および水溶性の樹脂と末端にビ
    ニル基を有する水溶性のモノマーおよび/またはオリゴ
    マーとを含む重合性樹脂溶液を重合して該基材層上に形
    成された水膨潤性の表層を備えた被記録材。
  2. 【請求項2】 前記水溶性の樹脂がポリビニアルコール
    である請求項1記載の被記録材。
  3. 【請求項3】 基材層上に水溶性の樹脂と末端にビニル
    基を有する水溶性のモノマーおよび/またはオリゴマー
    とを含む重合性樹脂溶液を塗布する工程;塗布された重
    合性樹脂溶液を重合させ水膨潤性の表層を形成する工程
    を含む被記録材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記重合性樹脂溶液は、前記水溶性樹脂
    と前記水溶性モノマーおよび/またはオリゴマーとを水
    性溶媒に混合してなるものである請求項3記載の被記録
    材の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記水性溶媒が水である請求項4記載の
    被記録材の製造方法。
JP34263797A 1997-12-12 1997-12-12 リサイクル可能な被記録材およびその製法 Pending JPH11174714A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004002616A (ja) * 2002-03-22 2004-01-08 Konica Minolta Holdings Inc 活性エネルギー線硬化性組成物、インクジェット用インク組成物、それを用いたインクジェット記録方法及び平版印刷版

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