JPH11174545A - カメラの遮光扉の開閉機構 - Google Patents

カメラの遮光扉の開閉機構

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Publication number
JPH11174545A
JPH11174545A JP33739097A JP33739097A JPH11174545A JP H11174545 A JPH11174545 A JP H11174545A JP 33739097 A JP33739097 A JP 33739097A JP 33739097 A JP33739097 A JP 33739097A JP H11174545 A JPH11174545 A JP H11174545A
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JP
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closing
opening
gear
shielding door
light
Prior art date
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Application number
JP33739097A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Koyama
俊男 小山
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Nitto Optical Co Ltd
Original Assignee
Nitto Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遮光扉の開閉に関わる部材を、蓋の開閉の動
作精度等と無関係に、制御できる、蓋の開閉に連動して
いるカメラの遮光扉の開閉機構を提供する。 【解決手段】 蓋の開閉機構を構成する開閉ギア7と噛
合可能であって、該ギア7の回転に伴って、特定の範囲
を回転することによって、遮光扉を開閉する遮光扉開閉
ドライバ8と、前記ドライバ8が回転し始める際には、
前記ドライバ8を、回転する方向とは逆の方向に付勢
し、ドライバ8が所定の位置まで回転すると、付勢力が
反転し、ドライバ8を、回転方向に付勢する第5バネ1
5とを備える遮光扉の開閉機構において、ドライバ8が
前記特定の範囲を超えて回転しないよう、前記ドライバ
8を係止する図示しない係止部を備え、ドライバ8と開
閉ギア7は、蓋の開閉時に開閉ギア7が回転し始めると
噛み合うようなり、かつ、前記ドライバ8の回転位置
が、前記所定の位置から前記係止部によって係止される
位置の間にあるとき、離間する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カートリッジ室に
装填されるフィルムカートリッジの遮光扉を開閉するた
めカメラ本体に設けられているカメラの遮光扉の開閉機
構に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、フィルムをカートリッジ内に全て
収納した状態でカメラのカートリッジ室に装填した後、
カートリッジの遮光扉を開放し、フィルムを送り出すよ
う構成されたフィルムカートリッジ(APSフィルムカ
ートリッジ)が開発されている。このようなフィルムカ
ートリッジを使用するカメラにおいては、カートリッジ
の遮光扉の開閉を行う遮光扉の開閉機構が組み込まれて
いて、例えば、特開平09−146156号公報には、
カートリッジ室の蓋の開閉と連動させて、遮光扉を開閉
する部材である、遮光扉開閉駆動部材を駆動する機構が
提案されている。この公報において、遮光扉開閉駆動部
材は、その係合部が、カートリッジの遮光扉の開閉軸に
係合し、蓋が開くときには遮光扉を閉じるように、蓋が
閉まるときには遮光扉を開くように、回転することによ
って、遮光扉を開閉するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記公報の
遮光扉開閉駆動部材は、中間レバーのギアと噛み合った
状態であり、遮光扉開閉駆動部材は常に中間ギアを介し
て、第1レバー、第2レバー等の蓋の開閉に関わる部材
に規制されている。したがって、蓋の開閉時に、第1レ
バー、第2レバー等の動作にわずかでもずれが生じれ
ば、遮光扉開閉駆動部材の停止位置がずれる等の不具合
が生じる可能性がある。その結果、蓋が開く際に、遮光
扉の閉鎖が完全でなく、フィルムが露光したり、さら
に、遮光扉が閉じられている新しいカートリッジを装填
しても、遮光扉開閉駆動部材の係合部が遮光扉の閉状態
に対応する位置からずれているので、装填しにくかった
りする。また、フィルムカートリッジを装填した後、蓋
が閉まる際に上記の不具合が生じれば、遮光扉の開放が
中途半端で、フィルムの送り出しに支障をきたしたりす
る可能性がある。
【0004】加えて、上記のように、カメラに生じる不
具合によって、遮光扉開閉駆動部材の停止位置がずれる
場合だけでなく、使用者によって、蓋の開放時に無理に
第1レバー等が操作されて、蓋の開閉に関わる部材が蓋
の閉鎖時と同じ状態になってしまうと、遮光扉開閉駆動
部材は遮光扉の開放状態に対応する状態となる。このよ
うな状態で、遮光扉が閉じられているカートリッジを無
理に装填しようとすると、遮光扉開閉駆動部材やカート
リッジが破損する可能性がある。
【0005】本発明の目的は、APS方式のフィルムカ
ートリッジが使用されるカメラに設けられている、蓋の
開閉に連動している遮光扉の開閉機構において、上記の
遮光扉開閉駆動部材のような、遮光扉の開閉に関わる部
材を、蓋の開閉に関わる部材の動作精度等と無関係に、
確実に遮光扉の開閉を行うことができるように、制御す
ることができ、また、蓋の開放時に、使用者が遮光扉の
開閉に関わる部材を無理に駆動するようなことができ
ず、結果として、遮光扉の開閉に関わる部材やフィルム
カートリッジの破損を防ぐことができる、カメラの遮光
扉の開閉機構を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべ
く、本発明の請求項1に記載の発明は、カートリッジ室
に装填されるフィルムカートリッジの遮光扉を開閉する
ためカメラ本体に設けられていて、前記カートリッジ室
の蓋を開閉する、蓋の開閉機構に連動し、前記蓋が開く
ときは前記遮光扉を閉じ、前記蓋が閉まるときは前記遮
光扉を開くように構成されていて、回動自在な状態で前
記カメラ本体に取り付けられ、前記蓋の開閉機構を構成
する1つの歯車と噛合可能であって、この歯車の回転に
伴って、特定の範囲において時計方向または反時計方向
に回転することによって、前記遮光扉を開閉する、遮光
扉開閉部材と、前記遮光扉開閉部材に取り付けられてい
て、前記遮光扉を開閉すべく前記遮光扉開閉部材が回転
し始める際には、前記遮光扉開閉部材を、前記遮光扉開
閉部材が回転する方向とは逆の方向に付勢し、前記遮光
扉開閉部材が所定の位置まで回転すると、付勢力が反転
し、前記遮光扉開閉部材を、前記遮光扉開閉部材が回転
する方向に付勢するバネ部材と、を備えるカメラの遮光
扉の開閉機構において、前記カメラ本体に設けられ、前
記遮光扉開閉部材が前記特定の範囲を超えて回転しない
よう、前記遮光扉開閉部材を係止する係止部材を備え、
前記遮光扉開閉部材と前記1つの歯車は、前記蓋の開閉
時に前記1つの歯車が回転し始めると噛み合うようにな
り、かつ、前記遮光扉開閉部材の回転位置が、前記所定
の位置から、前記係止部材によって係止される位置の間
にあるときに、離間することを特徴とする。
【0007】請求項1に記載の発明によれば、蓋の開閉
時に、蓋の開閉機構を構成する1つの歯車と噛み合うこ
とによって、遮光扉開閉部材は、遮光扉を開閉すべく、
バネ部材の付勢力に抗して、時計又は反時計方向に回転
し始める。遮光扉開閉部材が回転していくと、所定の位
置で前記バネ部材の付勢力が反転し、バネ部材は遮光扉
開閉部材をその回転している方向に付勢するようにな
る。遮光扉開閉部材と前記1つの歯車は、前記所定の位
置を過ぎて、遮光扉開閉部材が係止部材によってその回
転が係止される前に、離間して噛み合わなくなるので、
遮光扉開閉部材は、バネ部材の付勢力によってのみ、そ
のまま回転していき、係止部材によって係止されて停止
する。したがって、遮光扉開閉部材は、蓋の開閉機構を
構成する歯車とは、無関係に、常に、バネ部材の付勢力
によって、係止部材に係止された位置で停止する。
【0008】ここで、カートリッジ室の蓋の開閉機構は
歯車を利用して開閉されるように構成される。例えば、
蓋が閉まっているときに、使用者がスイッチ等を操作す
ると、カメラ本体内のモータ等の動力源が駆動し、それ
によって、歯車機構が蓋を開けるべく動作し、蓋を閉め
るときには、使用者が蓋を手で閉めると前記歯車機構が
前記動力源を利用して、元の状態に戻るように動作する
ような場合が挙げられる。勿論、蓋の閉鎖もスイッチ等
を操作することによって、歯車機構によって行われても
よい。また、モータ等の電気的な動力源は使用せず、使
用者のレバー等を操作した力が、機械的に伝達され、歯
車機構が駆動されるような構成であってもよい。また、
遮光扉開閉部材は、例えば、軸回りに回動自在に設けら
れたギアと、このギアに同軸に設けられて、カートリッ
ジに設けられている遮光扉を開閉するための扉開閉部に
係合する係合軸部とからなり、バネ部材は、遮光扉開閉
部材に対してそのギア近傍と、カメラ本体との間に設け
る。さらに、係止部材は、1つでもよいが、2つあって
もよく、その場合、遮光扉開閉部材の時計方向及び反時
計方向の回転は、別々の係止部材によって、停止させら
れることになる。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のカメラの遮光扉の開閉機構において、前記1つの歯車
には突出部が設けられ、前記遮光扉開閉部材には、前記
突出部と当接できる当接部が設けられ、前記蓋が開いて
いる時に、前記遮光扉開閉部材が前記蓋の閉鎖時の回転
位置に向かって回転すると、前記遮光扉開閉部材が前記
所定の位置に至る前に、前記当接部が前記突出部に当接
することを特徴とする。
【0010】請求項2に記載の発明によれば、蓋が開い
ているときに、すなわち、遮光扉開閉部材は遮光扉の閉
鎖状態に対応する回転位置にあるとき、使用者が直接的
にあるいは間接的に、何らかの外力を加え、遮光扉開閉
部材を回転させようとしても、一方の方向は係止部材に
係止されて回転させることはできない。また他の方向
へ、つまり蓋が閉じているときの回転位置、すなわち、
遮光扉の開放状態に対応する回転位置に向かって回転さ
せようとしても、遮光扉開閉部材の当接部が、前記1つ
の歯車に設けられている突出部に当接するので、それ以
上回転することはできない。しかも、遮光扉開閉部材
が、バネ部材の付勢力が反転する前記所定の位置に至る
前に当接することから、前記外力が除かれれば、バネ部
材の付勢力によって、必ず、元の、遮光扉の閉鎖状態に
対応する回転位置に戻るようになる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の遮光扉の開閉機構
の一例について図1〜図16に基づいて説明する。この
遮光扉の開閉機構は、APS方式のフィルムカートリッ
ジをカメラのカートリッジ室に装填した場合に、その遮
光扉を開閉するためのものであり、カートリッジ室の蓋
の開閉機構と連動して作動するように構成されている。
以下においては、遮光扉の開閉機構について、カートリ
ッジ室の蓋の開閉機構と合わせて説明する。該蓋の開閉
機構は、フィルムの巻き戻し等に用いるモータの動力を
利用したもので、カメラ本体に設けられているモータM
の動力を伝達するギア列は、フィルムの送り出しや巻き
戻しを行うことができる状態(以下フィルムモードとい
う)と、蓋の開閉を行う状態(以下開閉モードという)
の2つの状態をとり、カメラ本体には、いずれか一方の
状態から、他方の状態に切り替えるモード切り替え機構
が備えられている。
【0012】図1は、フィルムモードにおける各部材の
位置関係を示した平面図である。モータMはカメラ本体
の別の箇所に設けられているが、同図においては仮想的
に示している。図1中のギア6の下部に、カートリッジ
が装填されるカートリッジ室31が設けられている。
【0013】モータMは、フィルムの送り出しや巻き戻
し、及び、蓋26の開閉の駆動源となるもので、後述す
る制御回路70によって、適宜正転または逆転し、停止
するように制御されていて、図示しないギア列を介して
その回転が小ギア2に伝達されるようになっている。
【0014】図2に示すように、回動板1は、大ギア
3、中間ギア4、中間ギア5が取り付けられる板部材で
ある。回転板1の軸部40は下方に向かって円筒形状に
形成されていて、その内部に軸部材43が挿通してい
て、回動板1は軸部材43を中心にその回りを回動でき
るようになっている。また、図1及び2に示すように、
回動板1には、阻止レバー10の延出部10aが当接可
能である、ほぼ円柱形状のボス1a及び1bが上方に向
かって立設されている。さらに、回動板1の周縁部に
は、カメラ本体に設けられている阻止部44に当接され
る切欠き部1cが形成されている。回動板1は、切欠き
部1cの上端部に阻止部44が当接すると、それ以上、
時計方向に回転できず、また下端部に阻止部44が当接
すると(図1の状態)、それ以上、反時計方向に回転で
きないようになっている。
【0015】阻止部44は、カメラ本体の所定の箇所に
設けられていて、フィルムモードに切り替わるときには
中間ギア4とフィルムギア6が、開閉モードに切り替わ
るときには中間ギア5と開閉ギア7が、適切な状態で噛
合するような位置で、回動板1の回転が停止するよう、
回転板1の切欠き部1cに当接して、その回転を阻止す
るものである。
【0016】小ギア2は、カメラ本体に回転自在に軸止
され、大ギア3と噛合している。そして、モータMから
の回転を大ギア3に伝達する。
【0017】大ギア3は、図2に示すように、回転板1
の軸部40の周りに回転自在な状態で取り付けられてい
て、小ギア2、中間ギア4及び5それぞれと噛合してい
て、小ギア2から伝達された回転を中間ギア4及び5に
伝達する。また、中間ギア4はフィルムギア6と、中間
ギア5は開閉ギア7に噛合可能となっている。
【0018】フィルムギア6は、図3に示すように、リ
ワインド軸Rと上下方向において一体に形成されてい
て、カートリッジ室31の上部壁部に円筒状に形成され
ている円筒部31aに対してはめ込まれている。よっ
て、フィルムギア6が回転すると、それに伴ってリワイ
ンド軸Rも回転し、フィルムカートリッジが装填されて
いれば、フィルムを送り出したり巻き戻したりするよう
になっている。このカメラに装填される図示しないフィ
ルムカートリッジは、該カートリッジのスプールにリワ
インド軸Rをはめ込むことで装填され、リワインド軸R
が時計方向に回転するとフィルムが巻き戻され、反時計
方向に回転するとフィルムが送り出されるようになって
いる。
【0019】開閉ギア7は、図3に示すように、先の円
筒部31aの外周部に取り付けられていて、フィルムギ
ア6と同軸であって、該ギア6とは独立に回動自在にな
っている。開閉ギア7は駆動ギア部材9のギア部9c
(図5)と噛合し、中間ギア5からの回転をギア部9c
に伝達するようになっている。一方、開閉ギア7には、
図1及び図3に示すように径方向に延出する、扇形ギア
7aが形成されている。この扇形ギア7aは、開閉ギア
7が回転するときのみ遮光扉開閉ドライバ8のギア部8
aと噛み合って、中間ギア5からの回転を前記ドライバ
8に伝達するようになっている。この扇形ギア7aの上
面の側縁近傍には、上方に突出する突出部7bが形成さ
れている。この突出部7bは、後述する遮光扉開閉ドラ
イバ8の当接部8dによって当接され得るようになって
いる。
【0020】回動板1と中間ギア5との間には、図2に
示すように、フリクションバネ45が配設されている。
このフリクションバネ45は、回動板1を上方に、か
つ、中間ギア5を下方に押し付けるように付勢してい
る。そして、中間ギア5が回転すると、フリクションバ
ネ45と、中間ギア5及び回動板1それぞれとの間に摩
擦力が生じ、それによって、回動板1が回動するように
構成されている。
【0021】具体的に述べると、図1において、大ギア
3が時計方向に回転し始めると、中間ギア5は反時計方
向に回転する。そのとき、大ギア3と中間ギア5が噛合
している付近において、回動板1は中間ギア5の回転に
引きずられるようにして、軸部材43を中心にして、時
計方向に回転するようになる。また、逆に、大ギア3が
反時計方向に回転し始めると、同様に、回動板1は軸部
材43を中心にして、反時計方向に回転するようにな
る。すなわち、大ギア3を太陽ギアとし、中間ギア4及
び5を遊星ギアとし、回転板1がアームの役割を果た
す、いわゆる太陽遊星歯車機構を構成するようになって
いる。大ギア3が回転すると、回転板1も同一方向に回
転することによって、結果として、中間ギア4及び5
は、あたかも、自転しながら大ギア3の周りを公転する
ように位置を変えることができる。
【0022】このカメラにおいては、上記の太陽遊星歯
車機構を利用して、中間ギア4とフィルムギア6が噛合
する状態と、中間ギア5と開閉ギア7が噛合する状態と
を切り替えるようになっている。そして、中間ギア4と
フィルムギア6が噛合すれば大ギアから伝達された回転
が中間ギア4を介してフィルムギア6に伝達されるフィ
ルムモードとなり(図1)、中間ギア5と開閉ギア7が
噛合すれば大ギア3から伝達された回転が中間ギア5を
介して開閉ギア7に伝達される開閉モードになる(図
4)。
【0023】駆動ギア部材9は、図5に示すように、略
円柱形状の支持部9aと、支持部9aの下部から、支持
部9aの径方向に張り出すように形成されているギア部
9cと、支持部9aとギア部9cとの間に形成されてい
るレバー切替部9bとからなる。レバー切替部9bの突
起9fは、第1レバー11の裏面にある凸部11cに当
接するようになっている。また、レバー切替部9bの凹
部9eからカム面9dに沿って、第2レバー12の先端
部12aによって当接されて、第2レバー12に対して
カムとして作用するようになっている。
【0024】駆動ギア部材9は、下端部に図示しない取
付穴が形成されていて、この取付穴をカートリッジ室3
1上の図示しない取付棒に差し込まれている。そして、
ギア部9cは開閉ギア7と噛合していて、駆動ギア部材
9全体が、開閉ギア7の回転が伝達されるギア部9cを
介して、前記取付棒の回りを回転するようになってい
る。
【0025】また、ギア部9cの裏側には凹面9gが形
成されていて、該凹面9gが、開閉レバー20の上端部
20aと当接するようになっている。さらに、駆動ギア
部材9の支持部9aの上部には、接触端子14が取り付
けられる位置決め用ピン52、52が設けられている。
この位置決め用ピン52、52に接触端子14の所定の
部分を合わせることによって、接触端子14が、駆動ギ
ア部材9に対して一体に動作するように取り付けられて
いる(図1)。
【0026】阻止レバー10は、図1及び4に示すよう
に、略円板形状に形成され、回転中心10bを中心にし
て回動自在な状態で、カメラ本体の上部内壁に取り付け
られている。阻止レバー10には、径方向に扇型形状に
延出する延出部10aが形成されていて、この延出部1
0aの周縁部10cは、回転中心10bを中心とする円
の一部である円弧によって形成されている。この周縁部
10cは、回転板1のボス1a及び1bに当接すること
ができる。また、阻止レバー10の延出部10aの対向
する位置には、図2に示すように、ボス10dが下方に
向かって形成されている。このボス10dは第2レバー
12の挟持部12cに係合した状態であるので、阻止レ
バー10は第2レバー12によって駆動されて、回転中
心10bを中心にして回転するように構成されている。
【0027】前述のように、このカメラは、フィルムモ
ードと開閉モードの2つのモードをとり、蓋26の開閉
時にこれらの2つのモードを切り替えるモード切替機構
を有する。このモード切替機構は、まず、阻止レバー1
0を駆動し、次に、前述の太陽遊星歯車機構を利用して
ギアの噛み合いを切り替えるように構成されているもの
である。以下、このモード切替機構について説明する。
【0028】図6に示す操作ツマミ24は、取付部材5
4に対して、外部に露出するように取り付けられてい
る。よって、操作ツマミ24と、取付部材54は、一体
に動作するようになっている。取付部材54は、その裏
面の係止ピン54aとカメラ本体の図示しない係止ピン
に掛けられている第1バネ29によって下方に付勢され
ていて、使用者が手で操作ツマミ24を上方に押し上げ
ることによって、第1バネ29の付勢力に抗して、上方
に移動することができる。そして、使用者が操作ツマミ
24から手を離せば、第1バネ29の付勢力によって下
方に移動し元の位置に戻ることになる。
【0029】取付部材54には、板部材23が取り付け
られている。この板部材23の左下端部から上方に向か
ってバネ辺23aが形成され、右下端部から上方に向か
って接触端子23bが形成されている。よって、取付部
材54の移動と共に、バネ辺23a、接触端子23bも
共に移動することになる。
【0030】カメラ本体の側部には、回路基板30が取
り付けられていて、この回路基板30には、モータ駆動
スイッチSW1と蓋開放スタートスイッチSW4及び蓋
開放検出スイッチSW2が形成されている。これらスイ
ッチSW1、SW4及びSW2は、それぞれ、2つの電
極パターンからなり、2つの電極パターンが導通するこ
とによりON状態になり、後述する制御回路70に対し
て所定の信号を出力するものである。
【0031】また、操作ツマミ24は、図示しないロッ
ク機構Rによってロックされている。該ロック機構R
は、制御回路70によって制御されていて、フィルムが
巻き出されたままである等の状態では、操作ツマミ2
4、つまり取付部材54が全ストロークを動作できない
ようにする。そして、制御回路70は、スイッチSW4
がON状態になると、ロック機構Rを解除するかどうか
判断するようになっている。
【0032】操作ツマミ24を上方に押し上げると、接
触端子23bは、まず、スイッチSW4に対して接触す
ることにより、これを導通させるものである。スイッチ
SW4の導通を受けて、制御回路70が開放してもよい
と判断すれば、前記ロック機構Rを解除する。これによ
り、取付部材54はさらに上方に移動可能になり、接触
端子23bはモータ駆動スイッチSW1をON状態に
し、制御回路70がモータMを正転させるようになって
いる。
【0033】一方、制御回路70は、蓋26を開放すべ
きでないと判断すると、ロック機構Rを解除せず、取付
部材54はロックされたままでスイッチSW4と接触し
た状態から上方へは移動することができないようになっ
ている。
【0034】上記の接触端子23bがスイッチSW1に
接触するタイミングは、後述する、該レバー19が係止
レバー13の作動片13bを押し、レバー25が切替開
始レバー19から離れた後、すなわち係止レバー13が
第1レバー11から外れ、その後、元の状態に戻った後
であるように構成されている。
【0035】取付部材54の上端近傍には、レバー25
が、取付ネジ55によって軸止されている。レバー25
の下部には、ボス25aが、図6における向こう側に向
かって形成されている。このボス25aは、板部材23
のバネ辺23aによって、図6の左方向に付勢されてい
て、それによって、レバー25全体が時計方向に付勢さ
れていることになる。しかし、取付部材54の上端部に
はストッパ54bが形成されているので、レバー25の
時計方向への回転はストッパ54bによって阻止され、
レバー25は取付ネジ55を軸にして、バネ片23aに
抗して反時計方向にのみ回転可能になっている。
【0036】切替開始レバー19は、その下部を支点と
して回動自在にカメラ本体に対して取り付けられてい
る。その下端部には第2バネ27が掛けられ、切替開始
レバー19は第2バネ27によって反時計方向に付勢さ
れ、図示しないストッパによって所定の位置で、停止す
るようになっている。切替開始レバー19の上端部19
aは、該レバー19が時計方向に回転すると係止レバー
13の作動片13bに当接することができるようになっ
ている。また、切替開始レバー19の左側部には突部1
9bが形成されていて、この突部19bは、レバー25
の先端によって当接されるようになっている。
【0037】図1に示す係止レバー13は、そのほぼ中
央部を支点として回動自在であるように、カメラ本体に
取り付けられていて、ねじりコイルバネ18によって時
計方向に付勢されている。係止レバー13の先端は略逆
L字型に成形されていて、第1レバー11の切欠き11
bに対して係合することができる。また、係止レバー1
3の左端部には前述の切替開始レバー19の上端部19
aによって当接される作動片13bが形成されている。
係止レバー13は、作動片13bが切替開始レバー19
によって当接されることによって押されると、前記バネ
18の付勢力に抗して反時計方向に回転するようになっ
ている。
【0038】図7、8は、前述のレバー25、切替開始
レバー19及び係止レバー13の関係を示したものであ
る。取付部材54と共にレバー25が上方に移動して、
図7に示すように、レバー25の先端が切替開始レバー
19の突部19bに当接すると、レバー25は反時計方
向に回転することはできないので、切替開始レバー19
の方が第2バネ27の付勢力に抗して時計方向に回転す
る。そのとき、先端部19aは、係止レバー13の作動
片13bを押すことになる。レバー25がさらに上方に
移動して、突部19bから離間すると、切替開始レバー
19は、第2バネ27の付勢力によって反時計方向に回
転し元の状態に戻り、上端部19aは作動片13bから
離れる。次に、取付部材54が、第1バネ29の付勢力
によって下方に戻ろうとすると、図8に示すように、レ
バー25の先端は再び切替開始レバー19の突部19b
に当接するが、そのときは、レバー25はバネ片23a
に抗して反時計方向に回転しつつ突部19bを超える。
このとき、切替開始レバー19に対しては、反時計方向
に力がかかるので、該レバー19以外の部材には影響が
及ぶことはない。切替開始レバー19から離間したレバ
ー25は、バネ片23aによって時計方向に回転し、ス
トッパ54bに当接したところで停止し、図7に示す元
の状態に戻るようになっている。
【0039】図1に示すように、第1レバー11は、駆
動ギア部材9の支持部9aの右側に位置し、その下部を
支点として回動自在にカメラ本体に取り付けられてい
る。第1レバー11の上部は左方に向かって、駆動ギア
部材9の支持部9aの周面に近接するように延出し、そ
の先端裏面に凸部11cが形成されている。また、第1
レバー11の右上端部は切り欠かれていて、係止レバー
13の係合部13aが係合できる切欠き11bとなって
いる。第1レバー11の下端部には、爪11dが設けら
れていて、この爪11dに第3バネ16の一端部が掛け
られている。第3バネ16の他端部は、カメラ本体の係
止ピン57に掛けられている。この状態で第1レバー1
1は第3バネ16によって時計方向に付勢されている
が、係止レバー13によって係止されているので時計方
向の回転を阻止されている。係止レバー13による係止
が外れれば、第1レバー11は前記バネ16の付勢力に
よって時計方向に回転し、その場合図示しないストッパ
により定位置で停止するようになっている。
【0040】第2レバー12は、図1に示すように、駆
動ギア部材9のレバー切替部9bの右側であって、第1
レバー11の下に、第1レバー11と同軸で回転するよ
うにカメラ本体に取り付けられている。第1レバー11
の裏面に形成されている取付溝11eと、第2レバー1
2の表面に設けられているビス12dに、第2ねじりコ
イルバネ17を掛けることによって、第1レバー11及
び第2レバー12は、互いに重なる方向に付勢されてい
るが、第2レバー12にはボス12bが設けられている
ので、ボス12bが第1レバー11の側縁部11aに当
接したところで、第2レバー12は係止され、よって図
1に示す状態で第1レバー11と第2レバー12は重な
っている。第1レバー11と第2レバー12は、ねじり
コイルバネ17に抗する力が加えられない限り、一体と
して、動作するようになっている。第2レバー12の先
端部12aは、フィルムモードでは駆動ギア部材9の凹
部9eに嵌入しているが、開閉モードでは凹部9eから
退避し、カム面9dに当接できるようになっている。さ
らに、第2レバー12の右端部には、挟持部12cが形
成されていて、その挟持部12cに阻止レバー10のボ
ス10dがはめ込まれる。
【0041】上記のモード切替機構においては、次のよ
うに、蓋の開閉の際に、フィルムモードと開閉モードを
切り替えるようになっている。図1が、フィルムモード
の状態である。このとき、モータMは停止している。前
述のように、切替開始レバー19の先端部19aが係止
レバー13の作動片13bを押すと、係止レバー13は
第1ねじりコイルバネ18の付勢力に抗して反時計方向
に回転する。それによって、係止レバー13の係合部1
3aによる第1レバー11の切欠き11bに対する係止
が外れ、第1レバー11は第2レバー12と共に、第3
バネ16の付勢力によって、第2レバー12の先端部1
2aが凹部9eから退避しつつ、時計方向に回転し、図
示しないストッパによって停止され、図9の状態にな
る。
【0042】係止レバー13は、切替開始レバー19に
よる当接が外れると、第1ねじりコイルバネ18の付勢
力によって、時計方向に回転して元の状態にもどってい
るようになっている。
【0043】このとき、第2レバー12によって、阻止
レバー10は、回転板1のボス1bに当接している図1
の状態から反時計方向に回転させられる。一方、操作ツ
マミ24の操作によって、モータ駆動スイッチSW1が
ONすることによってモータMは正転を開始していて、
それによって大ギア3は時計方向(CW)に回転する。
前述のように、回転板1は大ギア3と同一方向に回転し
ようとする。前記レバー10の回転によって、図1の状
態から、周縁部10cが回転板1のボス1bから離間す
ると、回転板1の時計方向の回転を阻止するものがなく
なるので、回転板1は、軸部材43の周りを時計方向に
回転し、中間ギア4とフィルムギア6が離間し、噛み合
いが外れることになる。そして、回転板1は、中間ギア
5と開閉ギア7とが適切に噛み合う位置で、阻止部44
によって回転を停止させられる。レバー10は、ボス1
aとほぼ当接する位置で停止するようになっているの
で、ギア列は図4に示す状態になり、開閉モードに切り
替わることになる。
【0044】開閉モードに切り替わると、駆動ギア部材
9が反時計方向に回転するようになり、その回転の途中
で、駆動ギア部材9の突起9fが第1レバー11の凸部
11cに当接する。これによって第1レバー11は駆動
ギア部材9の回転に引きずられるようにして、共に反時
計方向に回転し、図10の状態になる。また、第2レバ
ー12の先端部12aは、既に駆動ギア部材9の凹部9
eから退避しているので、駆動ギア部材9と第1レバー
11の回転の際、先端部12aは第2ねじりコイルバネ
17の付勢力によってカム面9dに当接した状態にな
り、それによって第1レバー11と共に回転できないよ
うになっている。したがって、第2レバー12は、駆動
ギア部材9の回転によって、相対的にカム面9dに対し
て時計方向に摺動しながらも、凹部9eから退避した状
態からほとんど変わらないので、阻止レバー10の角度
も変わらないようになっている。
【0045】蓋26の開放直後、駆動ギア部材9がモー
タMの逆転によって図10の状態から時計方向に戻る
と、第1レバー11は、凸部11cを押さえていた突起
9fが後退していくので、第3バネ16の付勢力によっ
て、時計方向に回転していき、既に元の状態に戻ってい
る係止レバー13によって係止されるようになってい
る。
【0046】蓋26を閉めるときは、モータMの逆転に
より駆動ギア部材9が時計方向に回転し、第2レバー1
2の先端部12aが、相対的にカム面9dを反時計方向
に摺動しながら凹部9eに達すると、第2レバー12は
第2ねじりコイルバネ17の付勢力によって反時計方向
に回転して、先端部12aが凹部9eに嵌入する。これ
によって、阻止レバー10は、図4の状態から、時計方
向に回転する。前記レバー10が、回転しようとすると
き、モータMの逆転によって大ギア3は反時計方向(C
CW)に回転し、回転板1も同一方向に回転しようとす
る。前記レバー10の回転によって、周縁部10cが回
転板1のボス1aから離間すると、回転板1の反時計方
向の回転を阻止するものがなくなるので、回転板1は、
軸部材43の周りを反時計方向に回転し、中間ギア5と
開閉ギア7が離間し、噛み合いが外れることになる。回
転板1の回転は、中間ギア4と開閉ギア6とが適切に噛
み合う位置で、阻止部44によって停止させられる。レ
バー10は、ボス1bとほぼ当接する位置で停止するよ
うになっているので、ギア列は図1に示す状態に戻り、
フィルムモードに戻ることになる。
【0047】次に、カートリッジ室の蓋26を開閉する
ための各部材について図6に基づいて説明する。
【0048】開閉レバー20は、ネジ46によってカメ
ラ本体側面の内壁に対して回動可能な状態で軸止されて
いる。開閉レバー20は、その上端部20aが、駆動ギ
ア部材9の凹面9gに当接することによって、駆動ギア
部材9が反時計方向に回転すると、開閉レバー20が押
されて時計方向に回転するようになっている。開閉レバ
ー20の下端部20bは、略円板状に形成されていて、
カギイタ22の嵌合部22aに嵌合できるようになって
いる。
【0049】また、開閉レバー20には接触端子21が
取り付けられている。開閉レバー20が蓋26が開放さ
れるまで時計方向に回転すると、接触端子21が前記ス
イッチSW2と接触し、それによってスイッチSW2が
導通するようになっている。
【0050】カギイタ22は、蓋26を固定する部材で
ある。カギイタ22は、ネジ47によってカメラ本体側
面の内壁に対して回動可能な状態で軸止されている。カ
ギイタ22の下部には爪部48が設けられている。この
爪部48は、蓋26に設けられた係止爪26aに着脱自
在に係止するものであり、カートリッジ室31の開口部
に蓋26を被せた状態で、爪部48が係止爪26aに係
止して蓋26を開かないように固定するようになってい
る。
【0051】また、カギイタ22の下部には、アーム4
9が、前記爪部48に対して前方に設けられ、一方、カ
メラ本体内にはその下部内面に止部50が設けられてい
る。アーム49は、蓋26を開放した際に止部50に係
止してカギイタ22の戻りを防止するとともに、蓋26
を閉じた際に、蓋26によって押圧されて止部50への
係止を解除するものであり、基端部を支点として撓み可
能に形成されている。さらに、カギイタ22のアーム4
9の基端部の裏面側に設けられているピンと、カメラ本
体の壁部に設けられているピンに、第4バネ28の両端
部がそれぞれ取り付けられている。この第4バネ28に
よって、カギイタ22は、爪部48が蓋26の係止爪2
6aに係合する方向に付勢されていて、図6において
は、時計方向に付勢されている。
【0052】カギイタ22には、開閉レバー20の下端
部20bが嵌合できる嵌合部22aが形成されていて、
カギイタ22と開閉レバー20は、下端部20bを嵌合
部22aにはめ込んだ状態でカメラ本体に取り付けら
れ、両者はどちらか一方が回転すると、それに伴って他
方が逆回転するようになっている。そして、カギイタ2
2は、開閉レバー20がネジ46を軸に時計方向に回転
すると、第4バネ28の付勢力に抗して反時計方向に回
転して、爪部48が蓋26の係止爪26aから外れるよ
うになっている。また、蓋26が手で閉じられた際に
は、カギイタ22のアーム49が止部50から外れて、
カギイタ22は第4バネ28の付勢力によって時計方向
に回転し、それに伴って開閉レバー20は反時計方向に
回転し、カギイタ22と開閉レバー20は元の状態に戻
ることになる。
【0053】蓋26は、略方形板状をなすもので、その
一片部がカメラ本体の下面に対して図示しないヒンジに
よって回動自在に取り付けられることにより、カートリ
ッジ室31の開口部を開閉可能としている。この蓋26
には、前述のように、係止爪26aが上方に向かって形
成されていて、この係止爪26aがカギイタ22の爪部
48によって係止されているときには、蓋26は閉じた
状態であり、係止が解除されると蓋16は開いた状態に
なる。
【0054】このカメラの蓋の開閉機構は、その動作に
連動して、フィルムカートリッジの遮光扉を、蓋が開く
時には閉じ、蓋が閉まる時には開ける、遮光扉の開閉機
構を備える。遮光扉の開閉機構について図1及び図3に
基づいて説明する。図3は、遮光扉を開状態から閉状態
にすべく、開閉ギア7の扇形ギア7aと遮光扉開閉ドラ
イバ8のギア部8aが噛み合っているときの断面図であ
る。
【0055】本発明のカメラに用いられる図示しないフ
ィルムカートリッジにはフィルムが出し入れされるドア
であって、閉じられているときには内部のフィルムを遮
光することができる遮光扉が備えられている。この遮光
扉は、カートリッジに設けられている扉開閉部を操作す
ることによって、開閉されるように構成されている。
【0056】遮光扉の開閉機構は、蓋の開閉機構を構成
する1つの歯車である前記開閉ギア7の扇形ギア7aと
噛み合う遮光扉開閉部材である遮光扉開閉ドライバ8
と、第5バネ15(バネ部材)と、図示しない係止部
(係止部材)とからなる。
【0057】遮光扉開閉ドライバ8には、図1及び図3
に示すように、開閉ギア7の扇形ギア7aと噛合するこ
とができるギア部8aと、前記扉開閉部に係合する係合
軸部8bが形成されている。また、遮光扉開閉ドライバ
8の上面には、係止ピン8cが形成されている。この係
止ピン8cに対して第5バネ15の一端部が取り付けら
れ、第5バネ15の他端部はカメラ本体に取り付けられ
ている。この第5バネ15は、遮光扉開閉ドライバ8が
所定の位置まで回転すると、最も延びた状態になり、そ
の位置を境に、遮光扉開閉ドライバ8に対しての付勢力
の方向が反転するようになっている。
【0058】遮光扉開閉ドライバ8は、蓋26の閉鎖状
態及び開放状態のときには、扇形ギア7aと噛み合って
おらず、第5バネ15によって、蓋26が閉鎖状態のと
きには時計方向に、蓋26が開放されているときには、
反時計方向に付勢されていて、それぞれの状態のとき、
カメラ本体に設けられている図示しない係止部によって
係止されて停止している。
【0059】扇形ギア7aとギア部8aは、蓋の開閉時
に開閉ギア7が回転し、その回転に伴って扇形ギア7a
が回転し始めると、噛み合うようになる。そして、遮光
扉開閉ドライバ8の回転位置が、前記所定の位置を過ぎ
てから、係止部によって係止される前において、両者の
噛み合いは外れるようになっている。
【0060】さらに、遮光扉開閉ドライバ8の上面に
は、径方向に突出する、当接部8dが設けられている。
該当接部8dは、蓋26の開放時、遮光扉開閉ドライバ
8が、何らかの外力により、時計方向に回転する場合
に、開閉ギア7の突出部7bに当接するようになってい
て、これにより、遮光扉開閉ドライバ8は、当接部8d
が突出部7bに当接した状態から、時計方向に回転でき
ないようになっている。また、当接部8dが突出部7b
に当接するとき、遮光扉開閉ドライバ8の回転位置は、
前記の第5バネ15の付勢力が反転する所定の位置に至
る前であるようになっていて、前記の何らかの外力が取
り除かれれば、第5バネ15の付勢力によって遮光扉開
閉ドライバ8は、反時計方向に回転し、元の位置に戻る
ようになっている。
【0061】この当接部8dは、遮光扉開閉ドライバ8
が扇形ギア7aと噛合して回転する際に、遮光扉開閉ド
ライバ8や開閉ギア7の回転を阻止しない位置にある。
【0062】上記の遮光扉の開閉機構においては、蓋2
6が開くときには、開閉ギア7が時計方向に回転するこ
とによって、扇形ギア7aも時計方向に回転し、扇形ギ
ア7aの歯とギア部8aの歯が当接し噛み合うようにな
り、これにより、遮光扉開閉ドライバ8は第5バネ15
の付勢力に抗して反時計方向に回転する。遮光扉開閉ド
ライバ8が所定の位置まで回転すると、第5バネ15の
付勢力は反転し、この付勢力によってギア部8aは扇形
ギア7aから外れながら、そのまま反時計方向に回転
し、前記係止部に係止されて停止するようになってい
る。この遮光扉開閉ドライバ8の回転によって、係合軸
部8bも共に反時計方向に回転し、係合軸部8bと係合
するカートリッジの扉開閉部が操作されて、遮光扉が閉
じられるようになっている。
【0063】また、蓋26が閉じられると、開閉ギア7
が反時計方向に回転することによって、扇形ギア7aも
反時計方向に回転し、扇形ギア7aの歯とギア部8aの
歯が当接し噛み合うようになり、これにより、遮光扉開
閉ドライバ8は第5バネ15の付勢力に抗して時計方向
に回転する。前記ドライバ8が所定の位置まで回転する
と、第5バネ15の付勢力は反転し、この付勢力によっ
てギア部8aは扇形ギア7aから外れながら、そのまま
時計方向に回転し、前記係止部に係止されて停止するよ
うになっている。この遮光扉開閉ドライバ8の回転によ
って、係合軸部8bも共に時計方向に回転し、係合軸部
8bと係合するカートリッジの扉開閉部が操作されて、
遮光扉が開かれるようになっている。なお、扇形ギア7
aとギア部8との噛み合いは、前述の第2レバー12の
先端部12aが駆動ギア部材9の凹部9eに嵌入する前
に、つまりモードが切り替わる前に、外れるようになっ
ている。
【0064】このカメラには、駆動ギア部材9の位置
で、制御回路70がモータMの制御を行うことができる
よう、位置検出スイッチSW3が設けられている。この
スイッチSW3は、接触端子14の上部に取り付けられ
ている図示しない回路基板に、2つの電極パターンが略
ドーナツ形状に形成されてなるものであり、これら2つ
の電極パターンが導通した場合に、制御回路70に対し
て信号を出力するようになっている。駆動ギア部材9に
取り付けられている接触端子14は、常にこれら電極パ
ターンの一方と接触するようになっていて、前記ギア部
材9が所定の角度まで回転すると、双方に接触し、スイ
ッチSW3を導通させるようになっている。
【0065】図11(a)は、位置検出スイッチSW3
の電極パターンを、直線的に展開した図である。接触端
子14の一部が接触する様子も模式的に示している。ま
た、同図(b)は、駆動ギア部材9の回転角度と、カメ
ラにおいて行われるイベントとの関係を示したもので、
フィルムモードから開閉モードに切り替わったとき、す
なわち、前述のようにギア同士の噛合状態が切り替わっ
たときの、駆動ギア部材9の状態をHOME位置(0
゜)としている。
【0066】図11(b)によると、接触端子14は、
駆動ギア部材9が、図9の状態から蓋を開放すべく反時
計方向に回転すると、それに伴って、位置検出スイッチ
SW3上を摺動する。図11(a)で述べれば、右から
左に摺動する。駆動ギア部材9が62゜まで回転する
と、接触端子14はスイッチSW3を導通させON状態
にする。そして、駆動ギア部材9が92゜まで回転する
と、接触端子14はスイッチSW3の接続を断ちOFF
状態にする。これによって、モータMは停止するが、駆
動ギア部材9は慣性力によって、96゜まで回転する。
その後、モータMの逆転により、駆動ギア部材9は時計
方向に回転し、92゜まで回転すると、接触端子14は
スイッチSW3を導通させON状態にする。そして、6
2゜まで戻ってくると、接触端子14はスイッチSW3
の接続を断ちOFF状態にし、モータMは停止するよう
になっている。この状態で、使用者が蓋26を手で閉め
ると、再びモータMが逆回転し、駆動ギア部材9ととも
に接触端子14は元の位置に戻ってくる。上記のよう
に、このカメラにおいては、接触端子14が駆動ギア部
材9とともに回転することによって、駆動ギア部材9の
回転角度に対するモータMの動作のタイミングが決定さ
れる。
【0067】このカメラには、図示しないフィルムセン
サーFが設けられていて、フィルムが送り出された状態
であるときには、その旨の信号を制御回路70に出力す
る。また、カートリッジ室31には、フィルムカートリ
ッジに関する情報、つまり、フィルムカートリッジが装
填されているか否か、装填されていればフィルムが露光
前(未使用)、使用途中、露光済み現像前、現像後のい
ずれの状態であるか、を検出する図示しないカートリッ
ジセンサーZが備えられている。該センサーZは、制御
回路70に接続されていて、各状態に対応する検出信号
を制御回路70に出力する。加えて、カートリッジ室3
1には、制御回路70から出力される信号を受けて、フ
ィルムの状態をフィルムカートリッジに表示させる、マ
ーキング処理を行うことができるマーキング部Yが備え
られている。さらに、カメラ本体には、図示しない切替
検出センサーXが設けられていて、開閉モードからフィ
ルムモードに切り替わったとき、すなわち、中間ギア4
とフィルムモード6が噛み合うようになったときに、制
御回路70に対して信号を出力するようになっている。
【0068】このカメラは集積回路(IC)を有し、こ
のICには、各スイッチ等から入力される信号に基づい
てモータMの動作等を制御する、制御回路70が形成さ
れている。図12は制御回路70の概略ブロック図であ
る。同図に示すように、制御回路70は、CPU(Cent
ral Processing Unit )71に、データバス74を介し
て、RAM(Random Access Memory)72、ROM(Re
ad Only Memory)73、並びに、インターフェース回路
75等を備えて構成され、CPU71は、RAM72を
作業領域に、ROM73に書き込まれている制御プログ
ラムや制御データに従って、各種制御処理を行うように
なっている。インターフェース回路75には、フィルム
センサーF、カートリッジセンサーZ、モータ駆動スイ
ッチSW1、蓋開放検出スイッチSW2、位置検出スイ
ッチSW3、蓋開放スタートスイッチSW4、切替検出
センサーX、ロック機構R、モータM、警告表示回路A
及びマーキング部Yが接続されている。
【0069】なお、制御回路70は、必要に応じて警告
を外部に表示するように警告表示回路Aに対して信号を
出力する。
【0070】次に、上記構成のカメラの動作について、
図1、図4、図6〜図11、図13〜図16に基づいて
説明する。
【0071】(1)蓋26を閉鎖状態から開放する場合 フィルムカートリッジが遮光扉を開いた状態で、カート
リッジ室31に装填されていて、蓋26が閉じられた状
態が図1及び図6に示される状態である。このとき、モ
ータMは停止している。また、開閉ギア7と遮光扉開閉
ドライバ8の関係は、図1及び図13(a)に示すよう
に、互いに離間し噛み合っていない状態である。このフ
ィルムモードの状態から、蓋26を開放すべく、操作ツ
マミ24を上方に押し上げると、取付部材54は、第1
バネ29の付勢力に抗して、上方に移動する。これによ
って、まず、接触端子23bが蓋開放スタートスイッチ
SW4に接触し、該スイッチSW4が導通する。スイッ
チSW4からの信号が入力された制御回路70がロック
機構Rを制御し、取付部材54の上方への移動を許容
し、操作ツマミ24はさらに押し上げられる。取付部材
54と共にレバー25が、上方に移動し、その先端が突
部19bの先端に当接すると(図7)、切替開始レバー
19が時計方向に回転し、そのとき、先端部19aは、
係止レバー13の作動片13bを押す。
【0072】レバー25がさらに上方に移動して、突部
19bから離間すると、切替開始レバー19は、元の状
態に戻り、上端部19aは作動片13bから離れる。こ
のとき、接触端子23bがモータ駆動スイッチSW1に
接触し、該スイッチSW1がON状態になると、制御回
路70の制御によってモータMが正転する。そして、使
用者が操作ツマミ24から手を離せば、操作ツマミ24
及び取付部材54は、第1バネ29の付勢力によって下
方に戻り、レバー25も図6の元の状態に戻る。
【0073】切替開始レバー19の先端部19aが係止
レバー13の作動片13bを押すと、係止レバー13は
第1ねじりコイルバネ18の付勢力に抗して反時計方向
に回転する。そのとき、係止レバー13の係合部13a
による第1レバー11に対する係止が外れ、第1レバー
11は、第2レバー12と共に第3バネ16の付勢力に
よって時計方向に回転し、図示しないストッパによって
停止され、図9の状態になる。このとき、第2レバー1
2の先端部12aが凹部9eから退避し、阻止レバー1
0は、図1の状態から反時計方向に回転する。これによ
って、周縁部10cが回転板1のボス1bから離間する
と、回転板1は、中間ギア4とフィルムギア6の噛み合
いを外しながら、軸部材43の周りを時計方向に回転
し、中間ギア5と開閉ギア7とが適切に噛み合ったとこ
ろで、阻止部44に係止されて回転を停止する。阻止レ
バー10は、回転板1のボス1aとほぼ当接する位置で
停止し、ギア列は図4に示す状態になり、開閉モードに
切り替わる。
【0074】開閉モードに切り替わった後、モータMか
らの回転力は、小ギア2を介して、大ギア3、中間ギア
5、開閉ギア7に伝達され、該ギア7から遮光扉開閉ド
ライバ8と駆動ギア部材9に伝達される。
【0075】これによって駆動ギア部材9は反時計方向
に回転し、駆動ギア部材9が、0゜の位置から14゜ま
で回転すると(図11)、そのとき、時計方向に回転し
ている開閉ギア7の扇形ギア7aが、図13(b)に示
すように、遮光扉開閉ドライバ8のギア部8aに噛み合
うようになる。遮光扉開閉ドライバ8は、開閉ギア7の
時計方向への回転によって、第5バネ15の付勢力に抗
して反時計方向に回転していく。このとき、図14
(a)に示すように、当接部8dは、開閉ギア7の突出
部7bに対して、先行した状態で回転するので、開閉ギ
ア7の回転が当接部8dによって妨害されることはな
い。
【0076】遮光扉開閉ドライバ8が所定の位置まで回
転すると、第5バネ15の付勢力は反転し、この付勢力
によってギア部8aは扇形ギア7aから外れながら(図
14(b))、そのまま反時計方向に回転し、図示しな
い係止部に係止されて停止する(図15(a))。この
遮光扉開閉ドライバ8の回転によって、係合軸部8bも
共に反時計方向に回転し、係合軸部8bと係合するフィ
ルムカートリッジの扉開閉部が操作されて、遮光扉が閉
じられる。なお、このとき、駆動ギア部材9の回転角度
は、55゜となっている(図11)。
【0077】さらに、駆動ギア部材9が回転し、その凹
面9gが開閉レバー20に当接す1ると、開閉レバー2
0が時計方向に回転していき、これによって、カギイタ
22は反時計方向に回転して、爪部48が蓋26の係止
爪26aから外れ、蓋26が開放される。駆動ギア部材
9はさらに回転を続け、アーム49は止部50に対して
係止し図16に示す状態になり、第1レバー11等は図
10に示す状態となる。
【0078】一方、蓋26の開放動作中において、駆動
ギア部材9が反時計方向に回転すると、その回転の途中
で、駆動ギア部材9の突起9fが第1レバー11の凸部
11cに当接し、第1レバー11は駆動ギア部材9の回
転に引きずられるようにして、共に反時計方向に回転す
る。
【0079】図16の状態になると、つまり蓋26が開
放されると位置検出スイッチSW3はOFFになり、制
御回路70の制御によって、モータMは、すぐに逆転す
る。これによって、駆動ギア部材9は時計方向に回転
し、開閉レバー20から離れ、また、第1レバー11
は、第3バネ16の付勢力によって、時計方向に回転し
ていき、既に元の状態に戻っている係止レバー13によ
って係止される。駆動ギア部材9が62゜の回転角度ま
で時計方向に戻ると、位置検出スイッチSW3はOFF
になり、これを受けて制御回路70の制御によって、モ
ータMは停止する。
【0080】上記の動作により、蓋26が開放され、遮
光扉開閉ドライバ8は遮光扉の閉鎖状態に対応する回転
位置にある。この状態でフィルムカートリッジが取り出
される。
【0081】(2)蓋26を開放状態から閉鎖する場合 次に、蓋26を開放状態から閉鎖する場合、まず、フィ
ルムカートリッジを装填して、蓋26をカートリッジ室
31に被せると、カギイタ22のアーム49が、蓋26
の係止爪26aの背中で押されて撓み、止部50から外
れる。すると、カギイタ22は、第4バネ28の付勢力
によって、時計方向に回転し、爪部48が係止爪26a
に係止して、蓋26が閉じられる。また、カギイタ22
の回転によって、開閉レバー20は反時計方向に回転
し、元の位置に戻り、蓋開放検出スイッチSW2がOF
Fになる。
【0082】スイッチSW2がOFFになると、制御回
路70の制御によって、モータMが逆転する。大ギア3
は反時計方向に回転し、その回転が中間ギア5、開閉ギ
ア7に伝達され、扇形ギア7aの歯と遮光扉開閉ドライ
バ8のギア部8aの歯が当接し噛み合うようになる。こ
れにより、遮光扉開閉ドライバ8は第5バネ15の付勢
力に抗して時計方向に回転し、前記ドライバ8が所定の
位置まで回転すると、第5バネ15の付勢力は反転し、
この付勢力によってギア部8aは扇形ギア7aから外れ
ながら、そのまま時計方向に回転し、図示しない係止部
に係止されて停止する。この遮光扉開閉ドライバ8の回
転によって、係合軸部8bも共に時計方向に回転し、係
合軸部8bと係合するカートリッジの扉開閉部が操作さ
れて、遮光扉が開かれる。
【0083】また、開閉ギア7が反時計方向に回転する
ことによって、駆動ギア部材9は時計方向に回転し、第
2レバー12の先端部12aが凹部9eに達すると、先
端部12aは第2ねじりコイルバネ17の付勢力によっ
て反時計方向に回転し、先端部12aは凹部9eに嵌入
する。これによって、阻止レバー10は、図4の状態か
ら時計方向に回転する。レバー10の回転によって、周
縁部10cが回転板1のボス1aから離間すると、回転
板1は、中間ギア5と開閉ギア7の噛み合いを外しなが
ら、軸部材43の周りを反時計方向に回転する。回転板
1は、中間ギア4と開閉ギア6とが適切に噛み合う位置
で、阻止部44によって回転を停止される。レバー10
は、ボス1bとほぼ当接する位置で停止される。このと
きギア列は図1に示す状態に戻り、開閉モードからフィ
ルムモードに戻ることになる。
【0084】次に、切替検出センサーXからフィルムモ
ードに切り替わった旨の信号を受けた制御回路70の制
御により、カートリッジセンサーZがフィルムの状態を
検出する。使用可能なフィルムであれば、制御回路70
は、そのままモータMを逆転させ、フィルムカートリッ
ジからフィルムが所定の位置まで送り出されると、モー
タMは停止する。この状態でこのカメラは撮影可能とな
る。
【0085】以上の遮光扉の開閉機構によれば、蓋26
の開閉時に、蓋の開閉機構を構成する開閉ギア7と噛み
合うことによって、遮光扉開閉ドライバ8は、遮光扉を
開閉すべく、第5バネ15の付勢力に抗して、時計又は
反時計方向に回転し始める。遮光扉開閉ドライバ8が回
転していくと、所定の位置で第5バネ15の付勢力が反
転し、第5バネ15は遮光扉開閉ドライバ8をその回転
している方向に付勢するようになる。遮光扉開閉ドライ
バ8と開閉ギア7は、前記所定の位置を過ぎて、遮光扉
開閉ドライバ8が図示しない係止部によってその回転が
係止される前に、離間して噛み合わなくなるので、遮光
扉開閉ドライバ8は、第5バネ15の付勢力によっての
み、そのまま回転していき、係止部によって係止されて
停止する。
【0086】したがって、遮光扉開閉ドライバ8は、開
閉ギア7等の、モータMの電圧の変化や慣性力などによ
る、操作毎の停止位置のずれに関係なく、つまり蓋の開
閉に関わる部材の動作精度とは、全く無関係に、常に、
同じ位置で停止することになる。これにより、係合軸部
8bを介して、遮光扉の開閉が操作の度に確実に行われ
ることになる。
【0087】また、蓋26が開いているときに、すなわ
ち、遮光扉開閉ドライバ8が遮光扉の閉鎖状態に対応す
る回転位置にあるとき、使用者が直接的にあるいは間接
的に、何からの外力を加え、故意に遮光扉開閉ドライバ
8を回転させようとしても、反時計方向には係止部に係
止されて回転させることはできない。また時計方向に、
つまり遮光扉の開放状態に対応する回転位置に向かって
回転させようとしても、図15(b)に示すように、遮
光扉開閉ドライバ8の当接部8dが、扇形7aの突出部
7bに当接し、しかも開閉ギア7はギア列に組み込まれ
た部材であり単独で回転できないことから、突出部7b
が当接部8dによって当接されても開閉ギア7が回転す
ることはなく、結局、遮光扉開閉ドライバ8はその状態
以上回転することはできない。しかも、当接部8dが突
出部7bに当接する遮光扉開閉ドライバ8の回転位置
は、第5バネ15の付勢力が反転する所定の位置に至る
前であることから、前記外力が除かれれば、第5バネ1
5の付勢力によって、必ず、元の、遮光扉の閉鎖状態に
対応する回転位置に戻るようになる。したがって、使用
者は、遮光扉開閉ドライバ8を無理に駆動するようなこ
とはできず、結果として、カートリッジを装填する際
に、遮光扉開閉ドライバ8や、フィルムカートリッジの
破損を防ぐことができる。
【0088】加えて、上記の遮光扉の開閉機構において
は、当接部8dを遮光扉開閉ドライバ8に、突出部7b
を扇形ギア7aに設けているので、部品の数を増やすこ
となく、上記構成を実現している。
【0089】なお、上記の実施の形態において記載した
本発明のカメラの各部の大きさ、形状等は適宜変更可能
である。例えば、具体的な蓋の開閉機構等についても任
意であり、モード切替機構を有していなくてもよいし、
蓋26の開放に関わる部材、開閉レバー20やカギイタ
22等についても適宜変更可能である。
【0090】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、遮光扉
開閉部材は、遮光扉の開閉時、蓋の開閉機構を構成する
部材とは、無関係に、常に、バネ部材の付勢力によっ
て、係止部材に係止された位置で停止する。よって、遮
光扉開閉部材は、蓋の開閉に関わる部材の動作精度等と
は無関係に、確実に遮光扉の開閉を行うことができるよ
うに、制御される。その結果、遮光扉の開閉が中途半端
であるために、フィルムが露光したり、フィルムの送り
出しに支障をきたしたり、あるいはフィルムカートリッ
ジを装填しにくいといった不具合が生じることはない。
【0091】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
の効果に加えて、蓋が開いているときに、使用者が直接
的にあるいは間接的に、何らかの外力を加え、遮光扉開
閉部材を回転させようとしても、係止部材に係止された
り、遮光扉開閉部材の当接部と、蓋の開閉機構を構成す
る1つの歯車に設けられている突出部が当接したりする
ことによって、結局は遮光扉の閉鎖状態に対応する回転
位置から回転してしまうことはないので、遮光扉が閉じ
られているフィルムカートリッジを装填するとき、スム
ースに装填することができ、装填時に遮光扉開閉部材や
カートリッジが破損するといったことを防ぐことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遮光扉の開閉機構を適用したカメラの
一例を示したもので、フィルムモードにおけるカメラ本
体内部の平面図である。
【図2】図1のP−P線に沿った断面図である。
【図3】図1のカメラにおいて、開閉ギアと遮光扉開閉
ドライバが噛合している状態の一部断面図である。
【図4】図1のカメラの開閉モードにおける要部平面図
である。
【図5】図1のカメラの駆動ギア部材の斜視図である。
【図6】図1のカメラの内部側面図であり、カートリッ
ジ室の蓋が閉じた状態を示している。
【図7】レバー、切替開始レバー及び係止レバーの関係
を説明するための要部平面図である。
【図8】レバー、切替開始レバー及び係止レバーの関係
を説明するための要部平面図である。
【図9】図1のカメラにおいて、開閉モードに切り替わ
ったときの要部平面図である。
【図10】図1のカメラにおいて、蓋が開放状態時の要
部平面図である。
【図11】図1のカメラの位置検出スイッチSW3のO
N−OFF状態とカメラのイベントの関係を示したもの
で、(a)はスイッチSW3を平面的に展開した図であ
り、(b)は駆動ギア部材の回転角度と、スイッチSW
3のON−OFF状態とカメラにおけるイベントとの関
係を示す図である。
【図12】図1のカメラの制御を行う制御回路の概略ブ
ロック図である。
【図13】図1のカメラの開閉ギアの扇形ギアと遮光扉
開閉ドライバの動作を説明するための図であり、(a)
は互いに離間した状態、(b)は噛み合い始めた状態を
示している。
【図14】図1のカメラの開閉ギアの扇形ギアと遮光扉
開閉ドライバの動作を説明するための図であり、(a)
は噛み合っている状態、(b)は遮光扉開閉ドライバが
扇形ギアから外れようとしている状態を示している。
【図15】図1のカメラの開閉ギアの扇形ギアと遮光扉
開閉ドライバの動作を説明するための図であり、(a)
は互いに離間し遮光扉開閉ドライバの回転が係止部によ
って停止された状態、(b)は(a)の状態から無理に
遮光扉開閉ドライバを時計方向に駆動した状態を示して
いる。
【図16】図1のカメラの内部側面図であり、カートリ
ッジ室の蓋が開いた状態を示している。
【符号の説明】
7 開閉ギア(蓋の開閉機構を構成する1つの歯
車) 7b 突出部 8 遮光扉開閉ドライバ(遮光扉開閉部材) 8d 当接部 15 第5バネ(バネ部材) 26 蓋 31 カートリッジ室 M モータ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カートリッジ室に装填されるフィルムカ
    ートリッジの遮光扉を開閉するためカメラ本体に設けら
    れていて、前記カートリッジ室の蓋を開閉する、蓋の開
    閉機構に連動し、前記蓋が開くときは前記遮光扉を閉
    じ、前記蓋が閉まるときは前記遮光扉を開くように構成
    されていて、 回動自在な状態で前記カメラ本体に取り付けられ、前記
    蓋の開閉機構を構成する1つの歯車と噛合可能であっ
    て、この歯車の回転に伴って、特定の範囲において時計
    方向または反時計方向に回転することによって、前記遮
    光扉を開閉する、遮光扉開閉部材と、 前記遮光扉開閉部材に取り付けられていて、前記遮光扉
    を開閉すべく前記遮光扉開閉部材が回転し始める際に
    は、前記遮光扉開閉部材を、前記遮光扉開閉部材が回転
    する方向とは逆の方向に付勢し、前記遮光扉開閉部材が
    所定の位置まで回転すると、付勢力が反転し、前記遮光
    扉開閉部材を、前記遮光扉開閉部材が回転する方向に付
    勢するバネ部材と、 を備えるカメラの遮光扉の開閉機構において、 前記カメラ本体に設けられ、前記遮光扉開閉部材が前記
    特定の範囲を超えて回転しないよう、前記遮光扉開閉部
    材を係止する係止部材を備え、 前記遮光扉開閉部材と前記1つの歯車は、前記蓋の開閉
    時に前記1つの歯車が回転し始めると噛み合うようにな
    り、かつ、前記遮光扉開閉部材の回転位置が、前記所定
    の位置から、前記係止部材によって係止される位置の間
    にあるときに、離間することを特徴とするカメラの遮光
    扉の開閉機構。
  2. 【請求項2】 前記1つの歯車には突出部が設けられ、 前記遮光扉開閉部材には、前記突出部と当接できる当接
    部が設けられ、 前記蓋が開いている時に、前記遮光扉開閉部材が前記蓋
    の閉鎖時の回転位置に向かって回転すると、前記遮光扉
    開閉部材が前記所定の位置に至る前に、前記当接部が前
    記突出部に当接することを特徴とする請求項1に記載の
    カメラの遮光扉の開閉機構。
JP33739097A 1997-12-08 1997-12-08 カメラの遮光扉の開閉機構 Pending JPH11174545A (ja)

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