JPH1164945A - カメラ - Google Patents

カメラ

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Publication number
JPH1164945A
JPH1164945A JP22987997A JP22987997A JPH1164945A JP H1164945 A JPH1164945 A JP H1164945A JP 22987997 A JP22987997 A JP 22987997A JP 22987997 A JP22987997 A JP 22987997A JP H1164945 A JPH1164945 A JP H1164945A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lid
gear
state
camera
driving
Prior art date
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Pending
Application number
JP22987997A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Koyama
俊男 小山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Optical Co Ltd
Original Assignee
Nitto Optical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nitto Optical Co Ltd filed Critical Nitto Optical Co Ltd
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Publication of JPH1164945A publication Critical patent/JPH1164945A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カートリッジ室の蓋の開閉機構を有するカメ
ラにおいて、操作時の力量を軽減できるカメラを提供す
る。 【解決手段】 蓋28が閉まっている状態で、カートリ
ッジ蓋開スイッチXを操作すると、マグネット2の鉄心
2dが突出し、駆動レバー3が時計方向に回転する。こ
れにより、切換えレバー4が円板カム5の切欠き部5a
から退避し、切換えギア8が駆動ギア10と噛み合うこ
とになる。モータMの駆動力が切換えギア8を介して、
駆動ギア10に伝達されると、駆動ギア10は時計方向
に回転し、カギイタ27の蓋28に対する係止が解除さ
れ、蓋28が開放される。また、蓋28を閉めると、モ
ータMが逆転し駆動ギア10が反時計方向に回転するこ
とによって、切欠き部5aが切換えレバー4に係合され
る位置に回転する。これによって、切換えレバー4が切
欠き部5aと係合し、切換えギア8はフィルム用ギア1
3と噛み合うようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遮光扉開閉機構を
有するカートリッジ室の蓋の開閉機構が設けられたカメ
ラに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、フィルムをカートリッジ内に全て
収納した状態でカメラに装填した後、カートリッジの遮
光扉を開放しフィルムを送り出すように構成されたフィ
ルムカートリッジが提案されている。このフィルムカー
トリッジを使うためにはカメラ本体内に遮光扉を開閉す
る機構が必要であり、例えば、特開平09−14615
6号公報には、フィルムカートリッジを装填するカート
リッジ室の蓋の開閉機構に遮光扉を開閉する機構を連動
させたカートリッジ室の蓋の開閉機構が提案されてい
る。該蓋の開閉機構では、カートリッジ室にフィルムカ
ートリッジを装填した状態で蓋を閉めると、それと共に
遮光扉も開くように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このカメラでは、蓋の
係止爪がカメラ本体内の第1レバーに設けられている爪
部に係止することで、蓋が閉じた状態にある。該蓋の開
閉機構では、蓋を開けるときは操作つまみを操作して前
記係止を解除し、このとき、操作つまみを介して蓋と遮
光扉の開閉に関わる各種部材(第1レバー、第2レバー
等)も同時に駆動しなければならない。また、閉めると
きは蓋を直接押し込んで前記係止の状態にするが、蓋の
係止爪をカメラ本体の爪部に係止させるだけでなく、蓋
を介して前記の各種部材を元の位置に戻さなければなら
ない。いずれの場合にも、人間の指にはかなりの力量が
かかり、前記公報では、この蓋の開閉機構を構成する各
バネの力量を適宜工夫することによって、人間が操作す
る際の力量を軽減することが図られているものの、結局
は蓋と遮光扉の開閉に関わる部材を人の力で駆動してい
るので、かなりの力量が必要であり操作する者にとって
操作しずらいものであった。
【0004】また、上記蓋の開閉機構を備えていて、さ
らにフィルムカートリッジからフィルムが送り出されて
から巻き戻されるまでの間、蓋を閉じた状態に係止する
係止部材をロックするロック機構が設けられているカメ
ラが知られている。このカメラにおいては、フィルムカ
ートリッジのフィルムが、所定の位置まで送り出される
と係止部材をロックするように構成されているので、フ
ィルムカートリッジが装填され蓋が閉められてから、前
記の所定の位置までフィルムが送り出されるまでの間
は、蓋を開けることができる。すなわち、遮光扉が開い
た状態、あるいはフィルムが送り出された状態で前記蓋
が開けられフィルムが露光する可能性がある。また、フ
ィルムが送り出された状態で、蓋を開ければ遮光扉が閉
まることから、フィルムが傷ついたり、遮光扉や遮光扉
の開閉を行っている部材等が破損する可能性があった。
【0005】本発明の目的は、フィルムカートリッジの
遮光扉を開閉する遮光扉開閉機構を備えたカートリッジ
室の蓋の開閉機構を有するカメラにおいて、操作時の力
量を軽減して、カートリッジ蓋の開閉の際にはフィルム
カートリッジに収納されているフィルムが完全に収納さ
れた状態で遮光扉が閉じられていてフィルムが露光した
り遮光扉等が破損したりすることがないカメラを提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべ
く、本発明の請求項1に記載の発明は、フィルムカート
リッジが装填されるカートリッジ室を開閉する蓋の開閉
機構が設けられ、前記蓋の開閉機構は、外部から操作可
能な操作部材を備え、前記蓋は、前記操作部材を操作す
ると開き、カメラ本体内に設けられている係止部に前記
蓋が係止するように前記蓋に対して外力を加えると閉ま
るように構成され、さらに前記蓋の開閉機構は、前記フ
ィルムカートリッジの遮光扉が、前記蓋が開くときには
閉じられ、前記蓋が閉まるときには開けられるように構
成されている遮光扉開閉機構を有していて、前記カメラ
本体内に、カメラが有する特定の機能を行うために設け
られている特定部材と、前記特定の機能を行うように前
記特定部材を駆動するための駆動源が設けられているカ
メラにおいて、前記カメラは、前記蓋が開くように動作
することができる駆動部材と、前記駆動源の駆動力が伝
達され、かつ、伝達された前記駆動力を、前記特定の機
能を行うように前記特定部材に対し伝達する第1の状態
と、前記蓋が開くように前記駆動部材に対し伝達する第
2の状態とを取り得る伝達部材と、前記蓋が閉まってい
るときに前記操作部材を操作すると、前記第1の状態か
ら前記第2の状態になるように切り換え、かつ、前記蓋
が開いているときに前記外力を加え前記蓋を閉めると、
前記駆動力が前記駆動部材に伝達されることによって、
前記第2の状態から前記第1の状態に切り換える切換え
手段とを備えることを特徴とする。
【0007】請求項1に記載のカメラによれば、前記駆
動源の駆動力が伝達され、かつ、伝達されたこの駆動力
を、前記特定の機能を行うように前記特定部材に対し伝
達する第1の状態と、蓋が開くように駆動部材に対し伝
達する第2の状態とを取り得る伝達部材と、蓋が閉まっ
ているときに前記操作部材を操作すると、前記第1の状
態から前記第2の状態になるように切り換え、かつ、蓋
が開いているときに外力を加え前記蓋を閉めると、前記
駆動力が前記駆動部材に伝達されることによって、第2
の状態から前記第1の状態に切り換える切換え手段とを
備えている。したがって、カートリッジ室の蓋が閉まっ
ているときに、操作部材を操作すれば、切換え手段によ
って、伝達部材は、カメラが有する特定の機能を行うた
めの駆動源の駆動力を駆動部材に対し伝達することがで
きるようになり、駆動部材は、この駆動力を利用して蓋
が開くように動作することができる。これにより、使用
者は、操作部材を操作すれば、駆動源の駆動力によって
蓋を開けることが可能となるので、直接的に蓋の開閉に
関わる部材を駆動する必要はないので、操作時の力量を
軽減することができる。
【0008】また、蓋が開いているときに、外力を加え
カメラ本体の係止部に前記蓋を係止させて蓋を閉める
と、このとき伝達部材は第2の状態であり、前記駆動力
が駆動部材に伝達されることを利用して、伝達部材が第
1の状態に戻ることから、使用者は、蓋を係止部に係止
させるだけの力を加えるだけでよく、その他の力、例え
ば伝達部材が第1の状態に戻るようにする力等、は必要
ないことから、操作時の力量を軽減することができる。
【0009】ここで、カメラが有する特定の機能として
は、例えば、フィルムカートリッジに収納されているフ
ィルムを送り出しかつ巻き戻す機能が挙げられ、駆動源
としてはこの機能を行うためのモータが挙げられるが、
これに限られずレンズ駆動機構その他の機能と、それら
に用いられるモータや電磁石等であってもよい。また、
蓋を閉める際の外力とは、例えば手で蓋を押さえ付ける
ことによって加えられる際の力である。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のカメラにおいて、前記切換え手段は、前記蓋が閉まっ
ているとき前記操作部材を操作すると動作するアクチュ
エータと、前記の2つの状態のいずれか一方の状態から
他方の状態になるように、前記伝達部材を動作させる切
換えレバーと、前記駆動部材の動作と共に動作し、前記
切換えレバーと係合可能な係合部材とを備え、前記カメ
ラは、前記切換えレバーと前記係合部材が係合すると前
記第1の状態になり、前記切換え手段は、前記蓋が閉ま
っているとき前記操作部材を操作して前記アクチュエー
タが動作すると、前記切換えレバーが前記係合部材と係
合できる位置から退避し、これによって、前記伝達部材
が、前記第2の状態になるように動作し、前記蓋が開い
ているときに前記外力を加え前記蓋を閉めると、前記駆
動力が前記駆動部材に伝達されることによって、前記係
合部材が切換えレバーと係合するように動作するように
構成されていることを特徴とする。
【0011】請求項2に記載のカメラによれば、切換手
段は、アクチュエータと切換えレバーと係合部材とを備
え、前記カメラは、切換えレバーと係合部材が係合する
と前記第1の状態になり、前記切換え手段は、蓋が閉ま
っているとき操作部材を操作してアクチュエータが動作
すると、切換えレバーが係合部材と係合できる位置から
退避し、これによって、伝達部材が、前記第2の状態に
なるように動作し、蓋が開いているときに前記外力を加
え蓋を閉めると、駆動力が前記駆動部材に伝達されるこ
とによって、係合部材が切換えレバーと係合するように
動作するように構成されている。したがって、カートリ
ッジ室の蓋が閉まっているときに、操作部材を操作すれ
ば、切換えレバーと係合部材の係合が解除され、伝達部
材は、前記の第2の状態になり、駆動部材は、前記駆動
源の駆動力を利用して蓋が開くように動作することがで
きる。これにより、使用者は、操作部材を操作すれば、
駆動源の駆動力によって蓋を開けることが可能となるの
で、直接的に蓋の開放に関わる部材を駆動する必要はな
いので、操作時の力量を軽減することができる。
【0012】また、蓋が開いているときに外力を加え蓋
を閉めると、駆動力が駆動部材に伝達されることによっ
て、駆動部材と共に動作する係合部材が切換えレバーと
係合するようになり、伝達部材が第1の状態に戻ること
から、使用者は、蓋を係止部に係止させるだけの力を加
えるだけでよく、その他の力、例えば、切換えレバーと
係合部材が係合するように戻す力や、伝達部材が第1の
状態に戻るようにする力等、は必要ないことから操作時
の力量を軽減することができる。
【0013】ここで、アクチュエータとしては、コンビ
ネーションマグネット、プランジャー、モーターその他
のものが挙げられる。そして、アクチュエータが動作す
ると、切換えレバーが係合部材と係合できる位置から退
避するが、このとき、アクチュエータの動作が直接切換
えレバーに及んで、その結果切換えレバーが退避するよ
うにしてもよいし、他の部材を介在させ、アクチュエー
タの動作が該部材を介して切換えレバーに及んで退避す
るように構成してもよい。また、切換えレバーは、例え
ば、係合部材に設けられる切欠き部や突部あるいは溝等
に対して係合することで、係合部材に係合する。
【0014】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
のカメラにおいて、前記特定部材と、前記駆動部材と、
前記伝達部材はいずれも歯車であり、前記第1の状態
は、前記伝達部材が前記特定部材と噛み合う状態であ
り、前記第2の状態は、前記伝達部材が前記駆動部材と
噛み合う状態であり、前記切換え手段は、前記伝達部材
が、前記特定部材と前記駆動部材のうちの一方と噛み合
う位置から離れて、他方と噛み合う位置に移動すること
を特徴とする。
【0015】請求項3に記載のカメラによれば、各部材
は歯車であって、伝達部材が、特定部材と駆動部材のう
ちの一方と噛み合う位置から離れて、他方と噛み合う位
置に移動することによって、前記2つの状態のうち一方
から他方に切り換えることができる。したがって、カー
トリッジ室の蓋が閉まっているときに、操作部材を操作
すれば、切換えレバーと係合部材の係合が解除され、伝
達部材は駆動部材と噛み合う状態になり、駆動部材は、
前記駆動源の駆動力を利用して蓋が開くように回転する
ことができる。これにより、使用者は、操作部材を操作
すれば、駆動源の駆動力によって蓋を開けることが可能
となるので、直接的に蓋の開放に関わる部材を駆動する
必要はないので、操作時の力量を軽減することができ
る。
【0016】また、蓋が開いているときに外力を加え蓋
を閉めると、駆動力が駆動部材に伝達されることによっ
て、駆動部材と共に回転する係合部材が切換えレバーと
係合するようになり、伝達部材が特定部材と噛み合う状
態に戻ることから、使用者は、蓋を係止部に係止させる
だけの力を加えるだけでよく、その他の力、例えば、切
換えレバーと係合部材が係合するように元に戻す力や、
伝達部材が特定部材と噛み合う状態に戻るようにする力
等、は必要ないことから操作時の力量を軽減することが
できる。
【0017】ここで、駆動部材が歯車であることから、
蓋の開閉機構は歯車の回転を利用して蓋を開けることが
できるように構成されていればよい。
【0018】請求項4に記載の発明は、請求項2または
3に記載のカメラにおいて、前記カメラは、前記蓋が閉
まっているときに、前記操作部材を操作すると、前記フ
ィルムカートリッジにフィルムが収納された状態である
ことを確認後、前記アクチュエータが動作するように制
御されていて、前記遮光扉開閉機構は、前記駆動部材に
前記駆動力が伝達されると、前記遮光扉が開閉するよう
に構成されていて、前記蓋が開くときは、前記操作部材
を操作後であって前記蓋が開く前に、前記遮光扉が閉じ
られ、前記蓋を閉めると、その後、前記遮光扉が開けら
れることを特徴とする。
【0019】請求項4に記載のカメラによれば、カメラ
は、蓋が閉まっているときに、操作部材を操作すると、
フィルムカートリッジにフィルムが収納された状態であ
ることを確認後、アクチュエータが動作するように制御
されていて、遮光扉開閉機構は、駆動部材に駆動力が伝
達されると、遮光扉が開閉するように構成されているこ
とから、フィルムカートリッジにフィルムが完全に収納
された状態でなければ、アクチュエータが動作せず、前
記の第1の状態から第2の状態に切り換えることができ
ないので、前記駆動力が駆動部材に伝達されることがな
く、蓋も開かないし、遮光扉も開閉されない。したがっ
て、巻き出された状態のフィルムが露光したり、フィル
ムが巻き出されたまま遮光扉に無理な力が加えられて破
損したりすることがない。
【0020】また、蓋が開くときは、操作部材を操作後
であって蓋が開く前に、遮光扉が閉じられ、蓋を閉める
と、その後、遮光扉が開けられることから、カートリッ
ジ室の蓋が開いた状態になるときには、必ず遮光扉が閉
じられていて、遮光扉が開放されていることによってフ
ィルムが露光することはない。
【0021】ここで、「制御」とは、カメラが制御回路
を備え、その制御回路によって電気的に制御されるよう
に構成してもよいし、フィルムカートリッジの存在によ
って機械的に制御されるように構成してもよい。
【0022】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の
いずれかに記載のカメラにおいて、前記特定の機能は、
前記カートリッジ室に装填された前記フィルムカートリ
ッジに収納されているフィルムを送り出しかつ巻き戻す
機能であり、前記駆動源は、この前記フィルムを送り出
しかつ巻き戻す機能のために設けられているモータであ
ることを特徴とする。
【0023】請求項5に記載のカメラによれば、フィル
ムを送り出しかつ巻き戻す機能のために設けられている
モータを駆動源として利用して、蓋の開閉を行うことが
できる。ここで、特定部材としては、モータの駆動力を
伝達することができるものであればよく、例えば、リワ
インド軸の上部に取り付けられ、リワインド軸と同一回
転可能な歯車が挙げられる。
【0024】請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の
いずれかに記載のカメラにおいて、前記アクチュエータ
は、コンビネーションマグネットまたはプランジャーの
いずれかであることを特徴とする。
【0025】請求項6に記載のカメラによれば、アクチ
ュエータは、コンビネーションマグネットまたはプラン
ジャーであることから、例えば、操作部材を操作する
と、コンビネーションマグネットの電磁石やプランジャ
ーのピストンが動作し、アクチュエータとして動作する
ように構成することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明のカメラについて図
面に基づいて説明する。図1〜図13は本発明のカメラ
の一例を示すものである。
【0027】まず、構成を説明する。
【0028】本発明のカメラは、カートリッジ室に装填
されたフィルムカートリッジ内のフィルムを送り出した
り巻き戻したりする機能を有し、その機能を行うため
に、カメラ本体内には図示しないモータM(駆動源)が
備えられている。このモータMは、後述する制御回路6
0によって、適宜正転または逆転するように制御されて
いる。図示しないカートリッジ蓋開スイッチXが操作さ
れると、モータMは、正転し、それによって大ギア24
が所定の位置まで回転すると、少し逆転してから停止す
るようになっている。また、蓋28が手動で閉じられる
と逆転して停止し、停止後所定の時間を経ると、正転し
再び停止するようになっている。
【0029】次に、本発明のカメラの切換え手段の構成
について説明する。図1は切換え手段1を構成する各部
材を示した内部平面図であり、カートリッジ蓋が閉状態
で、切換えギア8がフィルム用ギア13と噛み合ってい
るときの状態を示している。図2は図1のA−A線に沿
った部分断面図である。図3は、切換えレバー、及びカ
ートリッジ蓋の開閉に関与するギア列等の斜視図であ
る。切換えギア8は、駆動ギア10及びフィルム用ギア
13のいずれか一方と噛み合い、駆動ギア10及びフィ
ルム用ギア13それぞれと、回転力を断続的に伝達可能
なクラッチを構成する。そして、切換え手段1は、アク
チュエータであるコンビネーションマグネット(以下、
マグネットという)2、駆動レバー3、切換えレバー
4、係合部材である円板カム5から構成され、この構成
によって切換えギア8が駆動ギア10とフィルム用ギア
13のいずれかと噛み合うように、切り換えるものであ
る。
【0030】マグネット2は、図1に示すように、永久
磁石2a、電磁石2bからなり、電磁石2bは主にコイ
ル2cと、コイル2c内を上下方向に移動可能である鉄
心2dからなる。鉄心2dのコイル2cから突出した部
分には、駆動レバー3の突部3dに係合される開口部2
eが形成されている。さらにマグネット2は制御回路6
0に接続されていて、後述する制御回路60から入力さ
れる信号に対応してコイル2cに電流が流れるように構
成されている。このマグネット2は、カメラ本体内の上
部において、開口部2eを上下方向に向けて位置し、コ
イル2cに電流が流れていないときには、鉄心2dが永
久磁石2aの引力により引きつけられて、図1に示すよ
うな状態であり、コイル2cに電流が流れると、永久磁
石2aと電磁石2bの反発により、図7に示すように、
鉄心2dがコイル2cから突出する(図1及び図7の上
方向)ようになっている。逆に、鉄心2dが突出した状
態で、コイル2cに電流が流れていなければ、駆動レバ
ー3によって下方向に押されることで、鉄心2dは図1
の状態に戻るようになっている。
【0031】駆動レバー3は、中央部分から、駆動部3
a、当接部3b及び結合部3cがそれぞれ異なる方向に
延出してなる。駆動レバー3は、その中央部分におい
て、切換えレバー4と共に、回転可能な状態でカメラ本
体上部の内壁に軸止されている。駆動部3aの裏面に
は、突部3dが立設されていて、駆動レバー3は、この
突部3dが開口部2eに係合することによって、鉄心2
dに係止されている。よって、駆動レバー3は、鉄心2
dの移動によって、駆動部3aを介して回転するように
構成されていて、鉄心2dがコイル2cから突出すると
時計方向に回転する。駆動レバー3の当接部3bは、図
1における右側側面において、円板カム5のボス5bと
当接することができるようになっている。結合部3cの
裏面には、第1バネ6の一端部が取り付けられている。
第1バネ6の他端部はカメラ本体の内壁部に取り付けら
れていて、第1バネ6は駆動レバー3を時計方向に付勢
している。また、結合部3cの裏面には、第1バネ6よ
り中央部分に近い所に、第2バネ7の一端部が取り付け
られている。この第2バネ7の他端部は切換えレバー4
の延出部4dの先端に取り付けられていて、この第2バ
ネ7は、駆動レバー3の結合部3cと切換えレバー4の
延出部4dとをこれらが互いに接近するような付勢状態
で連結している。また、駆動レバー3の中央部分の裏面
外縁には、ピン3eが設けられていて、このピン3eに
対して、切換えレバー4の支持部4aの側面が当接する
ようになっていて、ピン3eに支持部4aが当接すると
(図1の状態)、切換えレバー4は、それ以上、駆動レ
バー3に対して反時計方向に回転できなくなり、結合部
3cと延出部4dの距離もこの状態より接近することは
ない。
【0032】切換えレバー4は、図1及び図3に示すよ
うに、細長い板状の支持部4a、支持部4aの一端部の
裏に形成されているカム部4b、支持部4aの該一端部
から面方向に延出し先端が円弧状に形成されている先端
部4c、及び支持部4aの他端部から面方向に先端部4
cとは逆の方向に延出する延出部4dからなる。切換え
レバー4は、支持部4aの、延出部4dが延出している
側のほぼ中央において、回転可能な状態で、カメラ本体
の上部の内壁に駆動レバー3と共に軸止されている。カ
ム部4bは、2枚の相対する板が支持部4aの裏面に立
設されることで形成されていて、これらの2枚の板は、
円板カム5に向かってテーパが形成され、これによって
先端部4cの裏面に連続するカム面4eが形成されるこ
とになる。また、2枚の板の間には、切換えギア8の軸
11が臨んで通り抜けることができる溝部4fが形成さ
れている。先端部4cは、円板カム5の周縁部に当接し
たり、切欠き部5aに係合することが可能であり、図1
のように切欠き部5aに係合しているときには、図2
(a)に示すように、カム部4bの下部に切換えギア8
が位置し、先端部4cが切欠き部5aから退避すると、
同じく(b)に示すように、先端部4cの下部に切換え
ギア8が位置するようになる。
【0033】そして、切換えレバー4は、前述のよう
に、延出部4dにおいて、第2バネ7を介して駆動レバ
ー3と連結されていて、しかもピン3eによって図1の
状態よりは延出部4dと結合部3cが互いに接近するこ
とはない。したがって、図1の状態から駆動レバー3が
時計方向に回転すると、ピン3eに押されるようにし
て、切換えレバー4も同じ方向に回転するようになって
いる。また、この回転に伴って、切換えギア8の上面を
先端部4cの裏面およびカム部4bが当接しながら、先
端部4cが切欠き部5aから後退するようになってい
る。また、逆に、先端部4cが切欠き部5aから後退し
た後、第2バネ7の付勢力により、反時計方向に回転可
能になって、切欠き部5aが先端部4cの回転方向の先
に位置すれば、切欠き部5aに係合するようになる。
【0034】円板カム5(係合部材)は、図3に示すよ
うに、フィルムカートリッジのリワインド軸Rを上方に
延長した軸部9に対して、駆動ギア10の上面に駆動ギ
ア10と共に回転可能な状態で取り付けられている。円
板カム5の周縁部には、切欠き部5aが形成されてい
て、切換えレバー4の先端部4cが入りこんで、係合可
能になっている。そして、蓋28が閉められているとき
には、切欠き部5aは、切換えレバー4の先端部4cに
対向し、係合され得る位置にあり、蓋28が開くときに
は、駆動ギア10の回転によって、先端部4cに対向す
る位置にはないようになっている。また、円板カム5の
上面には、ボス5bが設けられていて、前述のように駆
動レバー3の当接部3bの側面が当接することができ
る。
【0035】切換えギア8(伝達部材)は、図1〜図3
に示すように、切換えレバー4の下部に設けられ、軸部
9に対して平行離間していてカートリッジ室50を画成
する壁に立設されている軸11に、回転自在かつ上下方
向に摺動可能に取り付けられている。この切換えギア8
には、ギア14及び15等を介してモータMの回転が伝
達され、モータMが正転するときには、反時計方向に回
転し、モータMが逆転するときには時計方向に回転す
る。この切換えギア8は駆動ギア10及びフィルム用ギ
ア13のいずれかに噛合する。切換えギア8の下部に
は、軸11を囲むように、コイルバネ12が設けられて
いて切換えバネ8を切換えレバー4方向へ付勢してい
る。
【0036】そして、この切換えギア8は、切換えレバ
ー4の回転に伴ってその先端部4cが切換えギア8の上
面を通るときに、先端部4cの裏面とカム部4bとの上
下方向の厚さの違いによって、上下方向に移動する。す
なわち、切換えレバー4が切欠き部5aに臨んでいると
きには、図2(a)に示すように、切換えギア8の上部
にはカム部4bが位置し、このカム部4bの下面によっ
て切換えギア8はコイルバネ12の付勢力に抗して押さ
え付けられて、フィルム用ギア13と噛み合っている。
この状態から、切換えレバー4が時計方向に回転して先
端部4cが切欠き部5aから退避するとき、カム部4b
は切換えギア8の上部から後退して、先端部4cの裏面
が切換えギア8の上部に位置するようになり、切換えギ
ア8は、コイルバネ12の付勢力によって上方に摺動し
て、図2(b)に示すように、駆動ギア10と噛み合う
ことになる。さらに、この状態から、切換えレバー4が
反時計方向に回転すれば、切換えギア8はカム面4eに
押さえられつつ、再びフィルム用ギア13に噛み合う位
置まで下方に摺動することになる。
【0037】なお、カム部4bには溝部4fが形成され
ていて、カム部4bが切換えギア8の上部を通るとき
に、軸11はこの溝部4fに臨むようになっているの
で、軸11によって切換えレバー4の裏面が係止される
ことはなく、切換えギア8の上下方向の移動が妨げられ
ることはないように構成されている。さらに、切換えギ
ア8の近傍には、図示しない切換えギア切換え検出スイ
ッチZが設けられていて、切換えギア8が駆動ギア10
またはフィルム用ギア13と噛み合うように位置を切り
換えたことを検出し、それぞれに対応する信号を制御回
路60に出力するようになっている。
【0038】次に、遮光扉開閉機構を伴うカートリッジ
室の蓋(以下、カートリッジ蓋あるいは蓋)の開閉機構
の構成について説明する。図4は、カートリッジ蓋が閉
じた状態の内部を示す平面図である。この図4は、カー
トリッジ室の上部から側部に亘って設けられた各部材を
平面に展開したものであり、実際には図3に示すように
中間ギア20と大ギア24の間には複数のギアが存在す
るが、図4においては、便宜的に、両ギアが噛み合うよ
うに示している。また、図5はこのカメラに装填される
フィルムカートリッジと遮光扉の斜視図である。
【0039】このカメラに備えられているカートリッジ
蓋の開閉機構は、モータMからの回転が、切換えギア8
を介して駆動ギア10に伝達され、該駆動ギア10が回
転すると、その回転が最終的に蓋28と直接係止するカ
ギイタ27に伝達されることによって、蓋28を開け、
閉めるときは直接蓋28を押さえることで閉めるもので
ある。
【0040】駆動部材である駆動ギア10は、切換えギ
ア8と噛み合うことが可能であって、軸部9に対して、
フィルム用ギア13の上面に回転自在に取り付けられて
いる。駆動ギア10は、中間ギア20と噛み合っている
ので、切換えギア8からの回転が駆動ギア10に伝達さ
れると中間ギア20を駆動するようになっている。ま
た、駆動ギア10の歯車が形成されている円周の一部に
は、遮光扉開閉ドライバ30と噛み合うことができる扇
形ギア10aが形成されている。この扇形ギア10aと
遮光扉開閉ドライバ30は、駆動ギア10が回転すると
きのみ、噛み合うように構成されている。
【0041】駆動ギア10と噛み合う中間ギア20は、
軸部9に対して平行離間する回転軸25の上端に取り付
けられている。回転軸25の下端にはベベルギア21が
中間ギア20と一体に回転するように取り付けられてい
る。ベベルギア21は、ベベルギア22と噛み合てい
る。ベベルギア22の裏面には、ベベルギア22と一体
に回転し、中ギア23と噛み合う小ギア29が接合され
ている。そして、中ギア23は、大ギア24と噛み合っ
ている。大ギア24の前面には、ボス24aが立設され
ていて、蓋28が閉じられているときには、図4に示す
位置にある。
【0042】そして、駆動ギア10〜大ギア24のギア
列においては、駆動ギア24が時計方向に回転すると、
大ギア24も時計方向に回転し、これによってボス24
aも共に回転し、カギイタ27の側面に当接するように
なり、さらにその当接した状態でカギイタ27を反時計
方向に回動するように押圧するようになっている。ま
た、駆動ギア10が反時計方向に回転すると、大ギア2
4も反時計方向に回転するようになっている。
【0043】また、大ギア24には、位置検出スイッチ
41が取り付けられていて、該位置検出スイッチ41
は、制御回路60に電気的に接続されていて、大ギア2
4の回転位置を検出しそれぞれの位置に対応する信号を
制御回路60に出力する。
【0044】カギイタ27は、蓋28を固定する部材で
ある。カギイタ27は、ネジ43によってカメラ本体の
内壁に対して回転可能に軸止されている。カギイタ27
の下部には係止部である爪部27aが設けられている。
この爪部27aは、蓋28に設けられた係止爪28aに
着脱自在に係止するものであり、カートリッジ室50の
開口部に蓋28を被せた状態で、爪部27aが係止爪2
8aに係止して蓋28を開かないように固定するように
なっている。
【0045】また、カギイタ27の下部には、アーム2
7bが、前記爪部27aに対して前方に設けられてい
る。一方、カメラ本体内にはその下部内面に係止部44
が設けられている。このアーム27bは、蓋28を開放
した際に係止部44に係止してカギイタ27の戻りを防
止するとともに、蓋28を閉じた際に、蓋28によって
押圧されて係止部44への係止が解除されるものであ
り、基端部を支点として撓み可能に形成されている。さ
らに、カギイタ27のアーム27bの基端部の裏面側に
は、ピンが立設され、一方、カメラ本体の壁部にもピン
が立設され、第3バネ26のそれぞれの端部が取り付け
られている。この第3バネ26は、カギイタ27を、そ
れに設けられた爪部27aが蓋28の係止爪28aに係
合する方向に付勢するもので、図4においては、カギイ
タ27をネジ43を軸として時計方向に付勢している。
そして、カギイタ27は、前述のように、大ギア24の
ボス24aによって押されると、ネジ43を軸に第3バ
ネ26の付勢力に抗して反時計方向に回転して、係止爪
28aから外れるようになっている。
【0046】カギイタ27には、カートリッジ蓋開閉検
出スイッチ42が取り付けられていて、該検出スイッチ
42は、制御回路60に電気的に接続されていて、蓋2
8の開閉状態を検出して、それぞれの状態に対応する信
号(開信号または閉信号)を制御回路60に出力する。
【0047】蓋28は、略方形板状をなすもので、その
一片部がカメラ本体の下面にヒンジによって回動自在に
取り付けられることにより、カートリッジ室50の開口
部を開閉可能としている。この蓋28には、前述のよう
に、係止爪28aが上方に向かって形成されていて、カ
ギイタ27の爪部27aによって係止されているときに
は、蓋28は閉じた状態であり、係止が解除されると開
いた状態になる。前記蓋28は、開ける場合には、図示
しないカートリッジ蓋開スイッチX(操作部材)を操作
すれば、自動的に開く(開放)が、閉じる場合には手で
蓋28を、係止爪28aが爪部27aに係止するように
直接押さえて、閉める(閉鎖)ように構成されている。
【0048】このカメラのカートリッジ室50に装填さ
れるフィルムカートリッジ40は、例えば図5に示すよ
うなものであり、フィルムFがフィルムカートリッジ4
0に収納された状態で、嵌合穴40cをリワインド軸R
にはめ込むことで装填され、装填された後、遮光扉40
aが開放されて、リワインド軸Rの回転によってフィル
ムFが送り出されて撮影に用いられるタイプのものであ
る。
【0049】カメラ本体内には、遮光扉開閉機構が設け
られている。この遮光扉開閉機構は、駆動ギア10の回
転によって回転する遮光扉開閉ドライバ30が、遮光扉
40aを開閉する開閉軸40bを介して、遮光扉40a
を開閉するように構成されているものである。
【0050】遮光扉開閉ドライバ30は、軸部9と平行
離間する軸回りに回動自在に取り付けられていて、その
外周の一部に駆動ギア10の扇形ギア10aと噛み合う
ことができるギア部30aが形成され、その下端部に
は、開閉軸40bの上端部に係合する係合軸部31が形
成されている。また、遮光扉開閉ドライバ30の上面に
は、第4バネ32の一端部が取り付けられ、この第4バ
ネ32の他端部はカメラ本体に取り付けられている。こ
の第4バネ32は、遮光扉開閉ドライバ30が所定の位
置まで回転すると付勢力の方向が反転するように構成さ
れたものである。
【0051】遮光扉開閉機構においては、駆動ギア10
が時計方向に回転することによって扇形ギア10aも時
計方向に回転し、扇形ギア10aの歯とギア部30aの
歯が当接し噛み合うようになり、これにより、遮光扉開
閉ドライバ30は第4バネ32の付勢力に抗して反時計
方向に回転し、第4バネ32が最も延びた所で、第4バ
ネ32の付勢力は反転し、この付勢力によってギア部3
0aは扇形ギア10aから外れながら、そのまま反時計
方向に回転し、所定の位置で停止する。この遮光扉開閉
ドライバ30の回転によって、係合軸部31も共に反時
計方向に回転し、係合軸部31と係合する開閉軸40b
を介して遮光扉40aが閉じられるようになっている。
【0052】また、駆動ギア10が反時計方向に回転す
ることによって扇形ギア10aも反時計方向に回転する
と、扇形ギア10aの歯とギア部30aの歯が当接し噛
み合うようになり、これにより、遮光扉開閉ドライバ3
0は第4バネ32の付勢力に抗して時計方向に回転し、
第4バネ32が最も延びた所で、第4バネ32の付勢力
は反転し、この付勢力によってギア部30aは扇形ギア
10aから外れながら、そのまま時計方向に回転し、所
定の位置で停止する。この遮光扉開閉ドライバ30の回
転によって係合軸部31も共に時計方向に回転し、係合
軸部31と係合する開閉軸40bを介して遮光扉40a
が開かれるようになっている。
【0053】前述のように、駆動ギア10が時計方向に
回転すると、大ギア24のボス24aによってカギイタ
27が押されて蓋28が開放されるが、この遮光扉開閉
機構を有するカートリッジ蓋の開閉機構においては、蓋
28が開く前に、遮光扉40aが閉じられ、手動で該蓋
28が閉じられると、駆動ギア10が反時計方向に回転
し、遮光扉40aは開かれるようになっている。
【0054】また、駆動ギア10の下部には、図2に示
すように、軸部9に対してリワインド軸Rと共に回転可
能な状態で軸止されている、特定部材であるフィルム用
ギア13が設けられている。このフィルム用ギア13
は、切換えギア8に噛み合うことができる。このカメラ
では、フィルムカートリッジ40が装填され蓋28が閉
じられた状態で、モータMの駆動力が切換えギア8を介
してフィルム用ギア13に伝達され、フィルム用ギア1
3が、時計方向に回転するとフィルムFが送り出され、
反時計方向に回転すると、フィルムFが巻き戻されるよ
うになっている。
【0055】このカメラの外側には、図示しないカート
リッジ蓋開スイッチXが設けられている。該スイッチX
は制御回路60に電気的に接続されていて、カメラの使
用者が、蓋28を開けるべくこのスイッチXを操作する
と、蓋28を開けるための信号(開放信号)を制御回路
60に出力するようになっている。また、このカートリ
ッジ蓋開スイッチXは、回転式のつまみ型のスイッチや
押圧スイッチ等であるが、いずれにしても、フィルムF
が巻き戻された状態でなければ、開放信号を制御回路6
0に出力しないようになっていて、例えば、フィルムF
が巻き戻された状態でなければ、完全に回転または押圧
等できないようになっていたり、あるいは完全に回転あ
るいは押圧等できても開放信号そのものを出力しないよ
うになっている。
【0056】さらに、このカメラのカートリッジ室50
の内壁には、フィルムカートリッジの状態、例えばフィ
ルムFがフィルムカートリッジ40に収納されている状
態か送り出された状態かどうか、あるいは未使用か使用
済みかどうかといったことを検出する図示しないフィル
ムカートリッジセンサーYが備えられている。該センサ
ーは、例えばフォトリフレクター等からなり、制御回路
60に接続されていて、各種状態に対応する検出信号を
制御回路60に出力する。
【0057】図6には、上記のカメラの制御を行う制御
回路60の概略ブロック図を示す。同図に示すように、
制御回路60は、CPU(Central Processing Unit)
61に、データバス64を介して、RAM(Random Acc
ess Memory)62、ROM(Read Only Memory)63、
並びに、インターフェース回路65等を備えて構成さ
れ、CPU61は、RAM62を作業領域に、ROM6
3に書き込まれている制御プログラムや制御データに従
って、各種制御処理を行うようになっている。インター
フェース回路65には、カートリッジ蓋開スイッチX、
フィルムカートリッジセンサーY、切換え検出スイッチ
Z、大ギア24に取り付けられている位置検出スイッチ
41、カートリジ蓋開閉検出スイッチ42、マグネット
2、モータM、及び警告表示回路P等が接続されてい
る。RAM62には、フィルムカートリッジ40の状態
や、大ギア24がどの位置まで回転しているかを示す位
置情報、並びに、蓋28の開閉状態を示す開閉情報等が
書き込まれるデータ領域が設けられている。制御回路6
0は、カートリッジ蓋開スイッチX、フィルムカートリ
ッジセンサーY、切換え検出スイッチZ、位置検出スイ
ッチ41及びカートリッジ蓋開閉検出スイッチ42から
入力される各種信号に応じて、演算処理を行い、モータ
Mに対して正転及び逆転のいずれかに対応する信号を出
力し、マグネット2に対してコイル2cに電流を流すた
めの信号を出力するようになっている。なお、インター
フェース回路65には、警告表示回路Pが接続されてい
て、制御回路60は、必要に応じて警告を外部に表示す
るように警告表示回路Pに対して信号を出力する。
【0058】次に、上記構成のカメラの動作について図
4、及び図7〜図11に基づいて説明する。
【0059】(1)カートリッジ蓋を閉鎖状態から開放
する場合 フィルムカートリッジ40が遮光扉40aを開いた状態
で、カートリッジ室50に装填されていて、蓋28が閉
じられた状態が図4である。この状態では、切換えギア
8はフィルム用ギア13と噛み合っている。
【0060】この状態から、蓋28を開放すべく、カー
トリッジ蓋開スイッチXを開方向に操作すると、マグネ
ット2のコイル2cに一時的に電流が流れ、永久磁石2
aと電磁石2bとの反発力によって、鉄心2dがコイル
2cから突出する。それによって、図7に示すように、
鉄心2dの開口部2eに填め合わされている突部3dを
介して、駆動レバー3が時計方向に回転し、この回転に
よって、切換えレバー4が、ピン3eによって押される
ようにして同じく時計方向に回転する。そして、この切
換えレバー4の回転に伴って、切換えギア8の上面を先
端部4cの裏面及びカム部4bが当接しながら、先端部
4cが円板カム5の切欠き部5aから退避していき、切
換えギア8はコイルバネ12の付勢力によって上方に摺
動して駆動ギア10と噛み合い、切換えギア8の切り換
えが完了する。
【0061】次にモータMが正転し、それによって、切
換えギア8は反時計方向に回転し、切換えギア8と噛み
合う駆動ギア10は時計方向に回転する。駆動ギア10
が時計方向に回転すると、中間ギア20、ベベルギア2
1及び22、小ギア29、中ギア23がそれぞれ回転
し、中ギア23と噛み合う大ギア24は、時計方向に回
転する。大ギア24の回転に伴って、ボス24aも共に
回転する。駆動ギア10がほぼ4分の1回転すると、駆
動レバー3の当接部3bの側面が、円板カム5のボス5
bに当接し(図8の状態)、駆動ギア10は、ボス5b
によって駆動レバー3を反時計方向に回転するように押
しながら、さらに回転し続ける。よって、図9に示すよ
うに、すでにコイル2cに電流が流れていない状態のマ
グネット2の鉄心2dは、突部3dを介して永久磁石2
a側に押し込まれる。このとき、大ギア24は、ほぼ4
分の1回転し、ボス24aはカギイタ27の側面に当接
し、カギイタ27を第3バネ26の付勢力に抗して反時
計方向に回動させ、これによって、カギイタ27の爪部
27aは、蓋28の係止爪28aから外れて、蓋28が
開放される。またこの開放の際に、カギイタ27のアー
ム27bを係止部44に係止させることによって、カギ
イタ27が元に戻らないようしておく。また、切欠き部
5aから退避した切換えレバー4は、駆動ギア10の回
転によって円板カム5の外周側面に当接した状態になり
(図8)、その状態で位置が固定されるので、駆動レバ
ー3が、図8の状態から反時計方向に回転して図9の状
態になるとき、結合部3cと延出部4dとの距離は第2
バネ7の付勢力に抗して大きくなる。そして、図9の位
置まで大ギア24が回転すると、制御回路60の制御に
よりモータMが少し逆転して停止する。この逆転によっ
て、図9の状態から図10の状態まで大ギア24が少し
戻る。これによって、ボス24aによるカギイタ27に
対する当接が外れて、第3バネ26の付勢力によって、
図10に示すように、カギイタ27は時計方向に少し回
転する。
【0062】一方、駆動ギア10の回転によって、扇形
ギア10aも時計方向に回転すると、扇形ギア10aは
遮光扉開閉ドライバ30のギア部30aの歯と当接しな
がら噛み合うようになり、遮光扉開閉ドライバ30は、
第4バネ32の付勢力に抗して反時計方向に回転し、第
4バネ32が最も延びた所で、第4バネの付勢力は反転
し、遮光扉開閉ドライバ30は、この付勢力によってギ
ア部30aが扇型ギア10aから外れながら、そのまま
反時計方向に回転し図8に示す所定の位置で停止する。
この遮光扉開閉ドライバ30の回転によって係合軸部3
1と係合する開閉軸40bを介して遮光扉40aが閉じ
られる。図8及び図9から分かるように、遮光扉開閉ド
ライバ30が、所定の位置で停止後に、すなわち、遮光
扉40aが閉じられた後に蓋28は開放される。
【0063】(2)カートリッジ蓋を開放状態から閉鎖
する場合 次に、蓋28を開放状態から閉鎖する場合においては、
まず、フィルムカートリッジ40を装填して、蓋28を
カートリッジ室50の開口部に被せると、カギイタ27
のアーム27bが、該蓋28の係止爪28aの背中で押
圧されて撓んで、係止部44から外れる。すると、カギ
イタ27は、第3バネ26の付勢力によって、時計方向
に回転し、爪部27aが係止爪28aに係止して、蓋2
8が閉じられる(図11)。前記蓋28が閉じられ、か
つ、装填されたフィルムカートリッジが撮影可能なフィ
ルムカートリッジであれば、制御回路60の制御によ
り、モータMが逆転し、駆動ギア10が反時計方向に回
転し、それによって大ギア24も反時計方向に回転す
る。各ギアが図4の状態まで、戻ってくると切換えレバ
ー4の先端部4cが円板カム5の切欠き部5aの中に第
2バネ7の付勢力によって進入し、そのとき、切換えギ
ア8は、切換えレバー4のカム部4bのカム面4eに押
さえられつつ、下方に摺動し、フィルム用ギア13に噛
み合うようになり、切り換えが完了する。
【0064】一方、駆動ギア10の回転によって、扇型
ギア10aも反時計方向に回転すると、扇形ギア10a
は遮光扉開閉ドライバ30のギア部30aの歯と当接し
ながら噛み合うようになり、遮光扉開閉ドライバ30
は、第4バネ32の付勢力に抗して時計方向に回転し、
第4バネ32が最も延びた所で、第4バネの付勢力は反
転し、遮光扉開閉ドライバ30は、この付勢力によって
ギア部30aが扇型ギア10aから外れながら、そのま
ま時計方向に回転し図4に示す所定の位置で停止する。
この遮光扉開閉ドライバ30の回転によって係合軸部3
1と係合する開閉軸40bを介して遮光扉40aが開か
れる。したがって、遮光扉40aは、蓋28が閉じられ
た後、開かれる。また、一連の動作終了後、モータMは
一旦停止後正転し、フィルムカートリッジ40からフィ
ルムFが巻き出されて初期フィルム送りが行われ、所定
の位置までフィルムFが巻き出されると、モータMは停
止する。この状態で撮影可能となる。
【0065】図12及び13には、制御回路60によっ
て行われる制御処理のフローチャートを示す。図12
は、カートリッジ蓋を開けるときを示し、図13は閉じ
るときを示している。
【0066】図12に示すように、この制御処理が開始
されると、ステップS1において、カートリッジ蓋開ス
イッチXからの信号が入力されるまで待機する処理がな
され、カートリッジ蓋開スイッチXからの開放信号が入
力されるとステップS2に移行する。ステップS2で
は、フィルムカートリッジセンサーYから入力される信
号から、フィルムFがフィルムカートリッジ40内に巻
き戻されているかどうか判断し、フィルムFが巻き戻さ
れていれば、ステップS3に移行する。ステップS3に
移行すると、マグネット2に対して、コイル2cに通電
するよう信号を出力する処理を行い、このステップS3
の処理より、コイル2cに電流が流れるようになる。次
にステップS4に移行し、ここで、切換え検出スイッチ
Zから、切換えギア8が駆動ギア10側に切り換わった
ことに対応する信号が入力されると、ステップS5に移
行する。ステップS5では、モータMに対して正転する
よう駆動信号を出力する処理を行う。ステップS5によ
り、各ギア列が所定の動作を行い、遮光扉40aが閉じ
られた後、蓋28が開放され、大ギア24が図9に示す
位置まで回転すると、位置検出スイッチ41から位置検
出信号が入力される(ステップS6)。これを受けて、
ステップS7に移行し、モータMに対して所定時間逆転
するよう駆動信号を出力する処理を行う。そして、ステ
ップS8に移行し、モータMに対して回転を停止するよ
う停止信号を出力する処理を行う。
【0067】次に、図13に示す、ステップS9に移行
する。ここでは、カートリッジ蓋開閉検出スイッチ42
から、蓋28が閉じられたことに対応する閉信号が入力
されるまで待機する処理がなされ、フィルムカートリッ
ジ40がカートリッジ室50に装填され蓋28が閉じら
れ、閉信号が入力されると、ステップS10に移行す
る。ステップS10では、フィルムカートリッジセンサ
ーYから入力される信号を受けて、装填されているフィ
ルムが撮影可能な状態か(未使用か等)判断し、撮影可
能ではない場合は警告表示回路Pに対し警告を表示する
よう信号を出力する。撮影可能である場合は、ステップ
S11に移行し、モータMに対して逆転するよう駆動信
号を出力する処理を行い、これにより、各ギアが所定の
動作を行い、遮光扉40aが開けられる。次にステップ
S12において、切換え検出スイッチZから、切換えギ
ア8がフィルム用ギア13側に切り換わったことに対応
する信号が入力され、ステップS13に移行する。そし
て、ステップS13では、モータMに対して回転を停止
するよう停止信号を出力する処理を行う。次に、ステッ
プS14で所定時間待機後、ステップS15に移行し、
モータMに対して正転するよう駆動信号を出力する処理
を行い、ステップS16において、フィルムカートリッ
ジセンサーYから、フィルムFの初期フィルム送りが終
了したことに対応する検出信号が入力されると、ステッ
プS17に移行し、モータMに対して停止するよう停止
信号を出力する処理を行い、この制御処理を終了する。
【0068】なお、このカメラでは、上記のように初期
フィルム送りが行われた後は、使用者がシャッターボタ
ンを押圧する等により撮影すると、その後、自動的にモ
ータMの正転によって一駒ずつ送り出される。撮影終了
後は、自動的にあるいは図示しない巻き戻しスイッチを
押圧すると、モータMが逆転し、フィルムFがフィルム
カートリッジ40に巻き戻される。この場合のモータM
の制御については、前述の制御回路60において行うよ
うにしてもよいし、別に設けられる制御回路で行うよう
にしてもよい。
【0069】以上のカメラによれば、カートリッジ室の
蓋を開閉する蓋の開閉機構が設けられているカメラにお
いて、蓋28が閉まっているとき切換えレバー4が円板
カム5の切欠き部5aに係合し、切換えギア8はフィル
ム用ギア13と噛み合う状態にある。この状態で、カー
トリッジ蓋開スイッチXを操作すると、マグネット2の
鉄心2dが突出し、駆動レバー3が時計方向に回転す
る。それによって、切換えレバー4が、時計方向に回転
しながら円板カム5の切欠き部5aから退避し、切換え
ギア8が駆動ギア10と噛み合うことになる。そして、
モータMの駆動力が切換えギア8を介して、駆動ギア1
0に伝達されると、駆動ギア10は時計方向に回転し、
カギイタ27の蓋28に対する係止が解除され、蓋28
が開放される。また、このとき遮光扉40aは駆動ギア
の回転によって閉じられる。したがって、カートリッジ
室の蓋が閉まっているときに、カートリッジ蓋開スイッ
チXを操作すれば、切換えギア8は駆動ギア10と噛み
合うようになり、駆動ギア10は、モータMの駆動力を
利用して蓋28が開くように動作することができる。こ
れにより、使用者は、カートリッジ蓋開スイッチXを操
作するだけで、モータMの駆動力によって蓋28を開け
ることが可能となるので、直接的に蓋28の開放や遮光
扉40aの閉鎖に関わる部材(カギイタ27、遮光扉開
閉ドライバ30等)を駆動する必要はないので、操作時
の力量を軽減することができる。
【0070】また、蓋28が開いている状態から、手で
蓋28を閉めると、モータMが逆転し駆動ギア10が反
時計方向に回転する。その回転によって、切欠き部5a
が、切換えレバー4に係合される位置に回転する。それ
によって、切換えレバー4が切欠き部5aと係合し、再
び、切換えギア8はフィルム用ギア13と噛み合うよう
になる。また、このとき、遮光扉40aは駆動ギア10
の回転によって開放される。したがって、使用者は、蓋
をカギイタ27に係止させるだけの力を加えるだけでよ
く、その他の力、例えば、切換えレバー4と円板カム5
が係合するように戻す力や、切換えギア8がフィルム用
ギア13と噛み合う状態に戻るようにする力、及び遮光
扉開閉ドライバ30を駆動させるための力等、は必要な
いことから操作時の力量を軽減することができる。
【0071】さらに、上記のカメラは、蓋28が閉まっ
ているときに、カートリッジ蓋開スイッチXが操作され
ると、制御回路60によって、フィルムカートリッジ4
0にフィルムFが収納された状態であることを確認後、
マグネット2が動作するように制御されていて、遮光扉
開閉機構は、駆動ギア10に駆動力が伝達され回転する
と、遮光扉40aが開閉するように構成されていて、蓋
28を開けるときは、前記スイッチXを操作後であって
蓋28が開く前に、遮光扉40aが閉じられ、蓋28を
閉めると、その後、遮光扉40aが開けられる。したが
って、フィルムカートリッジ40にフィルムFが完全に
収納された状態でなければ、マグネット2が動作せず、
切換えギア8はフィルム用ギア13と噛み合ったまま
で、駆動ギア10にモータMの駆動力が伝達されること
がなく、蓋も開かないし、遮光扉も開閉されない。よっ
て、巻き出された状態のフィルムFが露光したり、フィ
ルムFが巻き出されたまま遮光扉40aに無理な力が加
えられて破損したりすることがない。また、蓋28を開
けるときは、前記スイッチXを操作後であって蓋28が
開く前に、遮光扉40aが閉じられ、蓋28を閉める
と、その後、遮光扉40aが開けられることから、蓋2
8が開いた状態になるときには、必ず遮光扉40aが閉
じられていて、遮光扉40aが開放されていることによ
ってフィルムFが露光することはない。
【0072】なお、上記の実施の形態例においては、フ
ィルムの送り出しかつ巻き戻すためのモータMを駆動源
として用いたが、これに限られるものではなく、カメラ
本体に備えられるその他の動力源、例えば、レンズ駆動
用のモータ等を利用してもよい。また、アクチュエータ
としては、コンビネーションマグネットを用いたが、こ
れに限られるものではなく、プランジャー等を用いても
よい。さらに、上記の実施の形態例において記載した本
発明のカメラの各部の大きさ、形状等は適宜変更可能で
あり、具体的な細部構造等についても任意であることは
勿論である。加えて、必要に応じて各種機能を有してい
てもよく、例えば、フィルムの使用状況を示す使用状態
マークセット等を設けたり、駆動ギアと遮光扉開閉ドラ
イバを、それぞれ所定の回転角を得るために必要に応じ
て欠歯にしてもよい。
【0073】
【発明の効果】請求項1に記載のカメラによれば、使用
者は、操作部材を操作すれば、駆動源の駆動力によって
蓋を開けることが可能となるので、直接的に蓋の開閉に
関わる部材を駆動する必要はないので、操作時の力量を
軽減することができる。また、蓋が開いているときに
は、使用者は、蓋を係止部に係止させるだけの力を加え
るだけでよく、その他の力は必要ないことから、操作時
の力量を軽減することができる。
【0074】請求項2に記載のカメラによれば、使用者
は、操作部材を操作すれば、駆動源の駆動力によって蓋
を開けることが可能となるので、直接的に蓋の開放に関
わる部材を駆動する必要はないので、操作時の力量を軽
減することができる。また、蓋が開いているときに外力
を加え蓋を閉めると、使用者は、蓋を係止部に係止させ
るだけの力を加えるだけでよく、その他の力、例えば、
切換えレバーと係合部材が係合するように戻す力や、伝
達部材が第1の状態に戻るようにする力等、は必要ない
ことから操作時の力量を軽減することができる。
【0075】請求項3に記載のカメラによれば、使用者
は、操作部材を操作すれば、駆動源の駆動力によって蓋
を開けることが可能となるので、直接的に蓋の開放に関
わる部材を駆動する必要はないので、操作時の力量を軽
減することができる。また、蓋が開いているときに外力
を加え蓋を閉めると、使用者は、蓋を係止部に係止させ
るだけの力を加えるだけでよく、その他の力、例えば、
切換えレバーと係合部材が係合するように元に戻す力
や、伝達部材が特定部材と噛み合う状態に戻るようにす
る力等、は必要ないことから操作時の力量を軽減するこ
とができる。
【0076】請求項4に記載のカメラによれば、請求項
2または3に記載のカメラの効果に加えて、巻き出され
た状態のフィルムが露光したり、フィルムが巻き出され
たまま遮光扉に無理な力が加えられて破損したりするこ
とがない。また、カートリッジ室の蓋が開いた状態にな
るときには、必ず遮光扉が閉じられていて、遮光扉が開
放されていることによってフィルムが露光することはな
い。
【0077】請求項5に記載のカメラによれば、請求項
1〜4のいずれかに記載のカメラの効果に加えて、フィ
ルムを送り出しかつ巻き戻す機能のために設けられるモ
ータを駆動源として利用して、蓋の開閉を行うことがで
きる。
【0078】請求項6に記載のカメラによれば、請求項
1〜5のいずれかに記載のカメラの効果に加えて、アク
チュエータは、コンビネーションマグネットまたはプラ
ンジャーであることから、例えば、操作部材を操作する
と、コンビネーションマグネットの電磁石やプランジャ
ーのピストンが動作し、アクチュエータとして動作する
ように構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカメラの一例としての切換え手段を構
成する各部材を示した内部平面図である。
【図2】図1のA−A線に沿った部分断面図であり、
(a)は切換えギアがフィルム用ギアと噛み合っている
状態を示し、(b)は切換えギアが駆動ギアと噛み合っ
ている状態を示す。
【図3】図1のカメラの切換えレバー、及びカートリッ
ジ蓋の開閉に関与するギア列等の斜視図である。
【図4】図1のカメラのカートリッジ蓋が閉じた状態の
内部を示す平面図である。
【図5】図1のカメラに装填されるフィルムカートリッ
ジと遮光扉の斜視図である。
【図6】図1のカメラの制御を行う制御回路の概略ブロ
ック図である。
【図7】図4の状態からの動作を説明するための図であ
る。
【図8】図4の状態からの動作を説明するための図であ
る。
【図9】図4の状態からの動作を説明するための図であ
る。
【図10】図4の状態からの動作を説明するための図で
ある。
【図11】図4の状態からの動作を説明するための図で
ある。
【図12】図6の制御回路によって行われる制御処理の
フローチャートを示し、カートリッジ蓋を開けるときを
示している。
【図13】図6の制御回路によって行われる制御処理の
フローチャートを示し、カートリッジ蓋を閉じるときを
示している。
【符号の説明】
1 切換え手段 2 コンビネーションマグネット(アクチュエー
タ) 3 駆動レバー 4 切換えレバー 5 円板カム(係合部材) 5a 切欠き部 8 切換えギア(伝達部材) 10 駆動ギア(駆動部材) 13 フィルム用ギア(特定部材) 24 大ギア 24a ボス 27 カギイタ 27a 爪部(係止部) 28 蓋 30 遮光扉開閉ドライバ 60 制御回路 M モータ(駆動源) X カートリッジ蓋開スイッチ(操作部材)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルムカートリッジが装填されるカー
    トリッジ室を開閉する蓋の開閉機構が設けられ、 前記蓋の開閉機構は、外部から操作可能な操作部材を備
    え、前記蓋は、前記操作部材を操作すると開き、カメラ
    本体内に設けられている係止部に前記蓋が係止するよう
    に前記蓋に対して外力を加えると閉まるように構成さ
    れ、 さらに前記蓋の開閉機構は、前記フィルムカートリッジ
    の遮光扉が、前記蓋が開くときには閉じられ、前記蓋が
    閉まるときには開けられるように構成されている遮光扉
    開閉機構を有していて、 前記カメラ本体内に、カメラが有する特定の機能を行う
    ために設けられている特定部材と、前記特定の機能を行
    うように前記特定部材を駆動するための駆動源が設けら
    れているカメラにおいて、 前記カメラは、前記蓋が開くように動作することができ
    る駆動部材と、 前記駆動源の駆動力が伝達され、かつ、伝達された前記
    駆動力を、前記特定の機能を行うように前記特定部材に
    対し伝達する第1の状態と、前記蓋が開くように前記駆
    動部材に対し伝達する第2の状態とを取り得る伝達部材
    と、 前記蓋が閉まっているときに前記操作部材を操作する
    と、前記第1の状態から前記第2の状態になるように切
    り換え、かつ、 前記蓋が開いているときに前記外力を加え前記蓋を閉め
    ると、前記駆動力が前記駆動部材に伝達されることによ
    って、前記第2の状態から前記第1の状態に切り換える
    切換え手段とを備えることを特徴とするカメラ。
  2. 【請求項2】 前記切換え手段は、前記蓋が閉まってい
    るとき前記操作部材を操作すると動作するアクチュエー
    タと、 前記の2つの状態のいずれか一方の状態から他方の状態
    になるように、前記伝達部材を動作させる切換えレバー
    と、 前記駆動部材の動作と共に動作し、前記切換えレバーと
    係合可能な係合部材とを備え、 前記カメラは、前記切換えレバーと前記係合部材が係合
    すると前記第1の状態になり、 前記切換え手段は、前記蓋が閉まっているとき前記操作
    部材を操作して前記アクチュエータが動作すると、前記
    切換えレバーが前記係合部材と係合できる位置から退避
    し、これによって、前記伝達部材が、前記第2の状態に
    なるように動作し、 前記蓋が開いているときに前記外力を加え前記蓋を閉め
    ると、前記駆動力が前記駆動部材に伝達されることによ
    って、前記係合部材が切換えレバーと係合するように動
    作するように構成されていることを特徴とする請求項1
    に記載のカメラ。
  3. 【請求項3】 前記特定部材と、前記駆動部材と、前記
    伝達部材はいずれも歯車であり、 前記第1の状態は、前記伝達部材が前記特定部材と噛み
    合う状態であり、 前記第2の状態は、前記伝達部材が前記駆動部材と噛み
    合う状態であり、 前記切換え手段は、前記伝達部材が、前記特定部材と前
    記駆動部材のうちの一方と噛み合う位置から離れて、他
    方と噛み合う位置に移動することを特徴とする請求項2
    に記載のカメラ。
  4. 【請求項4】 前記カメラは、前記蓋が閉まっていると
    きに、前記操作部材を操作すると、前記フィルムカート
    リッジにフィルムが収納された状態であることを確認
    後、前記アクチュエータが動作するように制御されてい
    て、 前記遮光扉開閉機構は、前記駆動部材に前記駆動力が伝
    達されると、前記遮光扉が開閉するように構成されてい
    て、 前記蓋が開くときは、前記操作部材を操作後であって前
    記蓋が開く前に、前記遮光扉が閉じられ、 前記蓋を閉めると、その後、前記遮光扉が開けられるこ
    とを特徴とする請求項2または3に記載のカメラ。
  5. 【請求項5】 前記特定の機能は、前記カートリッジ室
    に装填された前記フィルムカートリッジに収納されてい
    るフィルムを送り出しかつ巻き戻す機能であり、 前記駆動源は、この前記フィルムを送り出しかつ巻き戻
    す機能のために設けられているモータであることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載のカメラ。
  6. 【請求項6】 前記アクチュエータは、コンビネーショ
    ンマグネットまたはプランジャーのいずれかであること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のカメラ。
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